特許第6663719号(P6663719)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6663719ジンセノサイド含量が増進された高麗人参抽出物を有効性分として含む組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6663719
(24)【登録日】2020年2月19日
(45)【発行日】2020年3月13日
(54)【発明の名称】ジンセノサイド含量が増進された高麗人参抽出物を有効性分として含む組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 36/258 20060101AFI20200302BHJP
   A61K 31/704 20060101ALI20200302BHJP
   A61P 17/10 20060101ALI20200302BHJP
   A61P 17/08 20060101ALI20200302BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20200302BHJP
   A61K 8/9789 20170101ALI20200302BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20200302BHJP
   A61Q 19/08 20060101ALI20200302BHJP
   A23L 33/105 20160101ALI20200302BHJP
   A61K 125/00 20060101ALN20200302BHJP
【FI】
   A61K36/258
   A61K31/704
   A61P17/10
   A61P17/08
   A61P29/00
   A61K8/9789
   A61Q19/00
   A61Q19/08
   A23L33/105
   A61K125:00
【請求項の数】22
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2016-159(P2016-159)
(22)【出願日】2016年1月4日
(65)【公開番号】特開2016-128427(P2016-128427A)
(43)【公開日】2016年7月14日
【審査請求日】2018年12月19日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0003519
(32)【優先日】2015年1月9日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】506213681
【氏名又は名称】アモーレパシフィック コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】AMOREPACIFIC CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホン, ヨン ドン
(72)【発明者】
【氏名】パク, ジュン ソン
【審査官】 鶴見 秀紀
(56)【参考文献】
【文献】 韓国公開特許第2009−0086806(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 36/00−36/9068
A23L 33/105
A61K 8/00−8/99
A61K 31/00−31/80
A61P 17/08
A61P 17/10
A61P 29/00
A61Q 19/00
A61Q 19/08
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高麗人参抽出物を有効性分として含む抗炎症組成物であって、
前記高麗人参抽出物は、ジンセノサイドRb2、Rc3、Rg1、Re、Rb1及びRdを含み、
前記ジンセノサイドRb2、Rc3、Rg1、Re、Rb1及びRdの含量は、加圧抽出及び減圧抽出を行わずに抽出された高麗人参抽出物と比較して増進されており、 前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、
ジンセノサイドRb2 2.5質量%以上4.5質量%以下、
ジンセノサイドRc 3質量%以上7.5質量%以下、
ジンセノサイドRg1 2質量%以上5質量%以下、及び
ジンセノサイドRe 6質量%以上20質量以下、
を含む抗炎症組成物。
【請求項2】
前記高麗人参抽出物が、高麗人参の根から抽出されたものであることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記組成物が薬学組成物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記組成物が化粧料組成物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物が食品組成物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項6】
前記高麗人参抽出物は、
高麗人参に水、有機溶媒、または水と有機溶媒との混合溶媒を加えた後、加圧抽出工程及び減圧抽出工程を順次実施して抽出する段階;及び
前記抽出された抽出物を水に溶かした後、有機溶媒で抽出し、有機溶媒層を除去した後、水層を再び有機溶媒で抽出する段階;を含んで製造されたものであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の組成物。
【請求項7】
前記加圧抽出工程及び前記減圧抽出工程は、それぞれ20〜40分間順次繰り返し実施
することを特徴とする請求項に記載の組成物。
【請求項8】
前記加圧抽出工程時の圧力は1〜3kgf/cm、前記減圧抽出工程時の圧力は550〜650mmHgであることを特徴とする請求項又はに記載の組成物。
【請求項9】
前記加圧抽出工程及び前記減圧抽出工程時の抽出温度は65〜85℃であることを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載の組成物。
【請求項10】
高麗人参抽出物を有効性分として含む皮膚状態改善用組成物であって、
前記高麗人参抽出物は、ジンセノサイドRb2、Rc3、Rg1、Re、Rb1及びRdを含み、
前記ジンセノサイドRb2、Rc3、Rg1、Re、Rb1及びRdの含量は、加圧抽出及び減圧抽出を行わずに抽出された高麗人参抽出物と比較して増進されており、
前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、
ジンセノサイドRb2 2.5質量%以上4.5質量%以下、
ジンセノサイドRc 3質量%以上7.5質量%以下、
ジンセノサイドRg1 2質量%以上5質量%以下、及び
ジンセノサイドRe 6質量%以上20質量以下を含み、
前記皮膚状態改善は、皮脂分泌の抑制、毛穴縮小、抗酸化、皮膚弾力増進及びシワ改善、並びににきび緩和及びにきび皮膚改善から選択される一つ以上である組成物。
【請求項11】
前記高麗人参抽出物が、高麗人参の根から抽出されたものであることを特徴とする請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物が薬学組成物であることを特徴とする請求項10又は11に記載の組成物。
【請求項13】
前記組成物が化粧料組成物であることを特徴とする請求項10又は11に記載の組成物。
【請求項14】
前記組成物が食品組成物であることを特徴とする請求項10又は11に記載の組成物。
【請求項15】
前記高麗人参抽出物は、
高麗人参に水、有機溶媒、または水と有機溶媒との混合溶媒を加えた後、加圧抽出工程及び減圧抽出工程を順次実施して抽出する段階;及び
前記抽出された抽出物を水に溶かした後、有機溶媒で抽出し、有機溶媒層を除去した後、水層を再び有機溶媒で抽出する段階;を含んで製造されたものであることを特徴とする請求項10乃至14のいずれかに記載の組成物。
【請求項16】
前記加圧抽出工程及び前記減圧抽出工程は、それぞれ20〜40分間順次繰り返し実施することを特徴とする請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
前記加圧抽出工程時の圧力は1〜3kgf/cm、前記減圧抽出工程時の圧力は550〜650mmHgであることを特徴とする請求項15又は16に記載の組成物。
【請求項18】
前記加圧抽出工程及び前記減圧抽出工程時の抽出温度は65〜85℃であることを特徴とする請求項15乃至17のいずれかに記載の組成物。
【請求項19】
請求項1乃至及び10乃至14のいずれかに記載の組成物の製造方法であって、
高麗人参に水、有機溶媒、または水と有機溶媒との混合溶媒を加えた後、加圧抽出及び減圧抽出工程を順次実施して抽出する段階;及び
前記抽出された抽出物を水に溶かした後、有機溶媒で抽出して有機溶媒層を除去した後、水層を再び有機溶媒で抽出する段階;
を含むことを特徴とする、組成物の製造方法。
【請求項20】
前記加圧抽出工程及び前記減圧抽出工程は、それぞれ20〜40分間順次繰り返し実施することを特徴とする請求項19に記載の製造方法。
【請求項21】
前記加圧抽出工程時の圧力は1〜3kgf/cmであり、
前記減圧抽出工程時の圧力は550〜650mmHgであることを特徴とする請求項19又は20に記載の製造方法。
【請求項22】
前記加圧抽出工程及び前記減圧抽出工程時の抽出温度は65〜85℃であることを特徴とする請求項19乃至21のいずれかに記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書には、ジンセノサイド含量が増進された高麗人参抽出物を有効性分として含み、抗炎症活性、抗酸化活性、皮膚弾力増進及びシワ改善活性、皮脂分泌抑制活性、毛穴縮小活性、またはにきび緩和及びにきび皮膚改善活性を持つ組成物と前記高麗人参抽出物の製造方法が開示される。
【背景技術】
【0002】
炎症は、細胞や組織が何らかの原因によって損傷を受けると、その反応を最小化し損傷した部位を元の状態に回復させようとする一連の防御目的から現れるものであり、神経や血管、リンパ管、体液反応、細胞反応を起こすことで結果的に痛み、むくみ、発赤、発熱などを起こして機能障害を誘発する。
【0003】
炎症を誘発する原因として、外傷、凍傷、火傷、放射線などによる物理的要因と酸(acid)のような化学物質による化学的要因、及び抗体反応による免疫学的要因があり、その他、血管やホルモン不均衡によっても発生する。外部刺激で損傷した細胞が分泌した色々な化学媒介物質によって血管拡張が起こり、透過性が高まるにつれ抗体、補体、血漿(plasma)、食菌細胞が炎症部位に寄せ集まってくるが、このような現象が紅斑の原因になる。また、炎症は紫外線や活性酸素、遊離ラジカルなどの酸化的ストレスなどが炎症性因子を活性化させ、各種の病気や皮膚の老化を引き起こす。
【0004】
一方、皮膚は、皮膚表面の状態に応じて乾性、中性、脂性、または複合性などの色々なタイプに分類されるが、これらのタイプはNMF(Natural Moisturing Factor;天然保湿因子)と皮脂(Sebum)の量によって決められる。NMFと皮脂の量とがバランスを取っていると、皮膚はしっとりとした潤いと軟らかい状態を保つのに対し、皮脂が過剰分泌されると脂性肌またはにきび肌になりやすい。皮脂が過剰分泌されると、テカりや化粧浮きとともに毛穴拡大で顔が汚く見える。
【0005】
皮脂の過剰分泌に関する原因は多様であるが、その中でも皮脂抑制腺の活性において皮脂分泌の促進に関与するホルモンの一つであるジヒドロテストステロンの量によって皮脂腺の細胞が活性化し、皮脂過剰分泌が生じると知られている。5α-レダクターゼ(5α−Reductase)は、皮脂腺、毛嚢、前立腺、副睾丸などの男性ホルモン反応性組織に存在し、男性ホルモンの一つであるテストステロン(Testosterone)をジヒドロテストステロン(Dihydrotestosteron:DHT)に還元させるのに関与する酵素であって、その転換にはNADPHを必要とする。骨格筋増加と精子形成などにはテストステロンが関与し、にきび、皮脂増加及び前立腺肥大症などにはジヒドロテストステロンが当該組織で関与すると知られている(Diane et al;J. Invest Dermatol. 775-778,1995. Bruchovsky,N et al;J.B.C. 243,2112-2121,1968)。また、皮膚の皮脂腺ではテストステロンが5α-レダクターゼによってジヒドロテストステロンに転換されて細胞質内にある受容体タンパク質(Receptor)と結合して核内に入り、皮脂腺細胞を活性化して分化を促進することによって皮脂腺内の皮脂を過剰分泌すると知られている(非特許文献1)。
【0006】
真皮は表皮の下にある結合組織からなる部分であって、細胞外マトリックスと呼ばれる巨大分子の網状構造で満たされている。細胞外マトリックスを構成する部分はグリコサミノグリカン(Glycosaminoglycan)あるいはムコ多糖類(Mucopolysaccharide)と呼ばれる多糖類とコラーゲン、エラスチンの線維状タンパク質であって、こられのうちのコラーゲンは、細胞外マトリックスの主なタンパク質であって組織の形態を保つ働きをしている。真皮は、皮膚の弾力性、張力に大きな影響を与える。したがって、外部または内部の影響でコラーゲンが損傷を受けると、シワができたり、皮膚弾力が低下して皮膚がたるんだりするようになる。毛穴の大きさが大きくなることは、真皮のマトリックス構造が弛緩することで毛穴の周囲の皮膚がたるむことで現れる現象である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国登録特許第10−0813997号
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Diane et al.,; J. Invest Dermatol. 105; 209-214
【非特許文献2】Kyung-soo Nam et al., Kor. J. Pharmacogn., 35(2), pp147-151, 2004
【非特許文献3】Tan et al., 1998, J. Cell Biol. Vol. 141, pp1423-1432
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
一側面において、本明細書は、ジンセノサイドRb2、Rc、及びRg1含量が増進された高麗人参抽出物を有効性分として含む組成物を提供することを目的とする。
【0010】
他の側面において、本明細書は、高麗人参抽出物を有効成分として含み、抗炎症活性が増進された組成物を提供することを目的とする。
【0011】
他の側面において、本明細書は、高麗人参抽出物を有効成分として含み、抗酸化活性が増進された組成物を提供することを目的とする。
【0012】
他の側面において、本明細書は、高麗人参抽出物を有効性分として含み、皮膚弾力増進及びシワ改善活性が増進された組成物を提供することを目的とする。
【0013】
他の側面において、本明細書は、高麗人参抽出物を有効性分として含み、皮脂分泌抑制活性が増進された組成物を提供することを目的とする。
【0014】
他の側面において、本明細書は、高麗人参抽出物を有効性分として含み、毛穴縮小活性が増進された組成物を提供することを目的とする。
【0015】
他の側面において、本明細書は、高麗人参抽出物を有効性分として含み、にきび緩和及びにきび皮膚改善活性が増進された組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
一側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効性分として含む抗炎症組成物であって、前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRb2 2.5質量%以上、Rc 3質量%以上、及びRg1 2質量%以上を含む抗炎症組成物を提供する。
【0017】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効性分として含む皮脂分泌抑制用組成物であって、前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRb2 2.5質量%以上、Rc 3質量%以上、及びRg1 2質量%以上を含む皮脂分泌抑制用組成物を提供する。
【0018】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効性分として含む毛穴縮小用組成物であって、前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRb2 2.5質量%以上、Rc 3質量%以上、及びRg1 2質量%以上を含む毛穴縮小用組成物を提供する。
【0019】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効性分として含む抗酸化組成物であって、前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRb2 2.5質量%以上、Rc 3質量%以上、及びRg1 2質量%以上を含む抗酸化組成物を提供する。
【0020】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効性分として含む皮膚弾力増進及びシワ改善用組成物であって、前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRb2 2.5質量%以上、Rc 3質量%以上、及びRg1 2質量%以上を含む皮膚弾力増進及びシワ改善用組成物を提供する。
【0021】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効性分として含むにきび緩和及びにきび皮膚改善用組成物であって、前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRb2 2.5質量%以上、Rc 3質量%以上、及びRg1 2質量%以上を含むにきび緩和及びにきび皮膚改善用組成物を提供する。
【0022】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効性分として含む組成物の抗炎症用用途であって、前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRb2 2.5質量%以上、Rc 3質量%以上、及びRg1 2質量%以上を含む用途を提供する。
【0023】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効性分として含む組成物の皮脂分泌抑制用用途であって、前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRb2 2.5質量%以上、Rc 3質量%以上、及びRg1 2質量%以上を含む用途を提供する。
【0024】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効性分として含む組成物の毛穴縮小用用途であって、前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRb2 2.5質量%以上、Rc 3質量%以上、及びRg1 2質量%以上を含む用途を提供する。
【0025】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効性分として含む組成物の抗酸化用用途であって、前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRb2 2.5質量%以上、Rc 3質量%以上、及びRg1 2質量%以上を含む用途を提供する。
【0026】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効性分として含む組成物の皮膚弾力増進及びシワ改善用用途であって、前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRb2 2.5質量%以上、Rc 3質量%以上、及びRg1 2質量%以上を含む用途を提供する。
【0027】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効性分として含む組成物のにきび緩和及びにきび皮膚改善用用途であって、前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRb2 2.5質量%以上、Rc 3質量%以上、及びRg1 2質量%以上を含む用途を提供する。
【0028】
例示的な一具現例によれば、前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRe 6質量%以上をさらに含んでいてよい。
【0029】
例示的な一具現例によれば、前記高麗人参抽出物が、高麗人参の根から抽出されたものであってよい。
【0030】
例示的な一具現例によれば、前記組成物は薬学組成物であってよい。
【0031】
例示的な一具現例によれば、前記組成物は化粧料組成物であってよい。
【0032】
例示的な一具現例によれば、前記組成物は食品組成物であってよい。
【0033】
例示的な一具現例によれば、前記高麗人参抽出物が、高麗人参に水、有機溶媒または、水と有機溶媒との混合溶媒を加えた後、加圧抽出及び減圧抽出工程を順次実施して抽出する段階;及び前記抽出された抽出物を水に溶かした後、有機溶媒で抽出し、有機溶媒層を除去した後、水層を再び有機溶媒で抽出する段階;を含んで製造されたものであってよい。
【0034】
例示的な一具現例によれば、前記加圧抽出及び減圧抽出工程は、それぞれ20〜40分間、順次繰り返し実施していてよい。
【0035】
例示的な一具現例によれば、前記加圧抽出工程時の圧力は1〜3kgf/cm、減圧抽出工程時の圧力は550〜650mmHgであってよい。
【0036】
例示的な一具現例によれば、前記加圧抽出及び減圧抽出工程時の抽出温度は65〜85℃であってよい。
【発明の効果】
【0037】
一側面において、本明細書に開示された技術は、ジンセノサイドRb2、Rc、及びRg1含量が増進された高麗人参抽出物を有効性分として含む組成物を提供する効果がある。
【0038】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効成分として含み、抗炎症活性が増進された組成物を提供する効果がある。
【0039】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効成分として含み、抗酸化活性が増進された組成物を提供する効果がある。
【0040】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効性分として含み、皮膚弾力増進及びシワ改善活性が増進された組成物を提供する効果がある。
【0041】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効性分として含み、皮脂分泌抑制活性が増進された組成物を提供する効果がある。
【0042】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効性分として含み、毛穴縮小活性が増進された組成物を提供する効果がある。
【0043】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効性分として含み、にきび緩和及びにきび皮膚改善活性が増進された組成物を提供する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】ジンセノサイドの種類別の各化学構造を示す構造式である。
図2】本明細書の実施例1に係る高麗人参抽出物に含まれたジンセノサイドのHPLC分析グラフである。
図3】本明細書の比較例1に係る一般の高麗人参抽出物に含まれたジンセノサイドのHPLC分析グラフである。
図4】本明細書の一実施例に係る高麗人参抽出物(実施例1)と比較例に係る一般の高麗人参抽出物(比較例1)のNO生成抑制効能を示すグラフである。
図5】本明細書の一実施例に係る高麗人参抽出物(実施例1)と比較例に係る一般の高麗人参抽出物(比較例1)の濃度に応じたNO生成抑制効能を示すグラフである。
図6】本明細書の一実施例に係る高麗人参抽出物(実施例1)の濃度に応じたiNOS及びCOX−2発現抑制効能評価(western−blotting)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0046】
一側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効性分として含む抗炎症組成物であって、前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRb2 2.5質量%以上、Rc 3質量%以上、及びRg1 2質量%以上を含む抗炎症組成物を提供する。
【0047】
ジンセノサイド(ginsenoside)とは、グリコシド(glycoside)の一種であるサポニンの一種類であって、植物の根、幹、葉、皮、種などに由来する。ジンセノサイドには、例えば、ジンセノサイドRb1、Rb2、Rc、Rd、Re、Rg1等の多様な種類が存在し、植物の種類と栽培条件、加工条件、抽出方法、高麗人参の部位などに応じて存在するジンセノサイドの種類及び含量が変わるようになる。図1には、前記各ジンセノサイドの化学構造を図示した。
【0048】
ジンセノサイドは、その構造によってPPT(Protopanaxatriol;Re、Rg1)、PPD(Protopanaxadiol;Rb1、Rb2、Rc、Rd)に分けられ、Rb1、Rb2、Rc、Rd、Re及びRg1は、自然高麗人参そのままの組成、すなわち紅参化による糖が除去された変性がなされていない極性の物質で水溶性である。
【0049】
前記ジンセノサイドRb2、Rc、及びRg1含量が増進された高麗人参抽出物は、PGE2(Prostaglandin E2)、IL−6、IL−8、及びNO生成を抑制し、且つiNOS及びCOX−2発現を抑制することによって優れた抗炎症活性を持つ。
【0050】
炎症の特徴の一つは、プロスタグランジンを生成するシクロオキシゲナーゼ(COX)及びロイコトリエンを生成する5−リポキシゲナーゼ経路によって代謝されるアラキドン酸(arachidonic acid)の酸素添加反応の増加である。プロスタグランジン及びロイコトリエンは炎症の媒介体である。具体的に、シクロオキシゲナーゼ酵素は、シクロオキシゲナーゼ−1及びシクロオキシゲナーゼ−2の2つの形態があり、後者の形態、すなわちシクロオキシゲナーゼ−2は、炎症進行に重要な役割をする。したがって、シクロオキシゲナーゼ−2酵素を抑制することが非可逆的なシクロオキシゲナーゼ−1抑制に関連した副作用なしで炎症を減少させることができる効果的な方法として作用することができる(非特許文献2)。
【0051】
インターロイキン−8(IL−8)は、単核細胞、線維芽細胞、内皮細胞、及び角質細胞をはじめとした幾つかの細胞類型によって生成される走化性因子である。内皮細胞からのこれの生成は、インターロイキン−1、腫瘍怪死因子(Tumor Necrosis Factor)または、リポ多糖によって誘導される。これは、好中球、T−リンパ球及び好塩基性細胞に対して化学誘引特性を持つことが明らかになっている。さらには、これは、正常及びアトピー性個体のいずれもの好塩基性細胞からのヒスタミン放出を誘導するだけでなく、好中球からリソソーム酵素放出及び呼吸バーストを誘導する。IL−8は、さらに、タンパク質新生合成なしで好中球上でMac−1(CD11b/CD18)の表面発現を増加させることが明らかになっており、これは、血管内皮細胞に対する好中球の付着を増加させるのに寄与することができる。多くの疾患は好中球大量浸透を特徴とする。
【0052】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効性分として含む皮膚状態改善用組成物であって、前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRb2 2.5質量%以上、ジンセノサイドRc 3質量%以上、及びジンセノサイドRg1 2質量%以上を含む皮脂分泌抑制用組成物を提供する。
【0053】
一例として、前記皮膚状態改善は、皮脂分泌抑制、毛穴縮小、抗酸化、皮膚弾力増進及びシワ改善、にきび緩和及びにきび皮膚改善であってよい。
【0054】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効性分として含む皮脂分泌抑制用組成物であって、前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRb2 2.5質量%以上、ジンセノサイドRc 3質量%以上、及びジンセノサイドRg1 2質量%以上を含む皮脂分泌抑制用組成物を提供する。
【0055】
皮脂の過剰分泌は毛穴拡大を誘発し且つにきびを促進させる。前記ジンセノサイドRb2、Rc、及びRg1含量が増進された高麗人参抽出物は、5α−レダクターゼの活性を抑制することによってジヒドロテストステロンの生成を抑制し、皮脂の過剰分泌抑制効果及びにきび緩和効果を有する。
【0056】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効性分として含む毛穴縮小用組成物であって、前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRb2 2.5質量%以上、ジンセノサイドRc 3質量%以上、及びジンセノサイドRg1 2質量%以上を含む毛穴縮小用組成物を提供する。
【0057】
皮脂腺は絶えず皮脂を生産し且つ皮脂腺排出管から毛穴を介して皮膚の表面に皮脂を分泌する。このとき、毛穴では角化亢進(角化が正常に行われなくて離脱が遅れる現象)が生じやすく、且つ厚くなった角質層により毛穴が詰まって毛嚢内に皮脂が残ることで発疹、炎症などを起こし肉芽腫を形成して跡を残すことになる。したがって、拡大された毛穴を効果的に縮小させるためには異常な角化過程によって厚くなった毛穴の角質を除去することで細胞代謝を活発にすると共に、真皮組織からコラーゲンの産生を増進させて陥没しまたは拡大された毛穴の構造を回復させなければならない。
【0058】
前記ジンセノサイドRb2、Rc、及びRg1含量が増進された高麗人参抽出物は皮脂分泌を抑制すると共に、角質を除去し、且つ抗酸化、皮膚弾力増進及びシワ改善効果を有することによって、優れた毛穴縮小活性を持つ。
【0059】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効性分として含む抗酸化組成物であって、前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRb2 2.5質量%以上、ジンセノサイドRc 3質量%以上、及びジンセノサイドRg1 2質量%以上を含む抗酸化組成物を提供する。
【0060】
前記ジンセノサイドRb2、Rc、及びRg1含量が増進された高麗人参抽出物は活性酸素種生成を抑制することによって老化を防止し且つ優れた抗酸化活性を持つ。前記抗酸化活性によって皮膚老化を防止することができる。
【0061】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効性分として含む皮膚弾力増進及びシワ改善用組成物であって、前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRb2 2.5質量%以上、ジンセノサイドRc 3質量%以上、及びジンセノサイドRg1 2質量%以上を含む皮膚弾力増進及びシワ改善用組成物を提供する。
【0062】
前記ジンセノサイドRb2、Rc、及びRg1含量が増進された高麗人参抽出物は、コラーゲン合成を増進させ且つ抗酸化及び老化防止効果を有することによって優れた皮膚弾力増進及びシワ改善活性を持つ。
【0063】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、高麗人参抽出物を有効性分として含むにきび緩和及びにきび皮膚改善用組成物であって、前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRb2 2.5質量%以上、ジンセノサイドRc 3質量%以上、及びジンセノサイドRg1 2質量%以上を含むにきび緩和及びにきび皮膚改善用組成物を提供する。
【0064】
前記ジンセノサイドRb2、Rc、及びRg1含量が増進された高麗人参抽出物は抗炎症、皮脂分泌抑制、及び毛穴縮小活性を持つことによって優れたにきび緩和及びにきび皮膚改善活性を持つ。
【0065】
例示的な一具現例によれば、前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRe 6質量%以上をさらに含んでいてよい。
【0066】
例示的な一具現例によれば、前記高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRb2を2.5質量%以上、2.6質量%以上、2.7質量%以上、2.8質量%以上、2.9質量%以上、3質量%以上、3.1質量%以上、3.2質量%以上、3.3質量%以上、3.4質量%以上、3.5質量%以上、3.6質量%以上、3.7質量%以上、3.8質量%以上、3.9質量%以上、または、4質量%以上、且つ4.5質量%以下、4.4質量%以下、4.3質量%以下、4.2質量%以下、4.1質量%以下、4質量%以下、3.9質量%以下、3.8質量%以下、3.7質量%以下、3.6質量%以下、3.5質量%以下、3.4質量%以下、3.3質量%以下、3.2質量%以下、3.1質量%以下、または、3質量%以下で含んでいてよい。前記高麗人参抽出物が、ジンセノサイドRcを3質量%以上、3.1質量%以上、3.2質量%以上、3.3質量%以上、3.4質量%以上、3.5質量%以上、3.6質量%以上、3.7質量%以上、3.8質量%以上、3.9質量%以上、4質量%以上、4.1質量%以上、4.2質量%以上、4.3質量%以上、4.4質量%以上、4.5質量%以上、4.6質量%以上、4.7質量%以上、4.8質量%以上、4.9質量%以上、5質量%以上、5.1質量%以上、5.2質量%以上、5.3質量%以上、5.4質量%以上、5.5質量%以上、5.6質量%以上、5.7質量%以上、5.8質量%以上、5.9質量%以上、6質量%以上、6.1質量%以上、6.2質量%以上、6.3質量%以上、6.4質量%以上、6.5質量%以上、6.6質量%以上、6.7質量%以上、6.8質量%以上、6.9質量%以上、または、7質量%以上、且つ7.5質量%以下、7.4質量%以下、7.3質量%以下、7.2質量%以下、7.1質量%以下、7質量%以下、6.9質量%以下、6.8質量%以下、6.7質量%以下、6.6質量%以下、6.5質量%以下、6.4質量%以下、6.3質量%以下、6.2質量%以下、6.1質量%以下、6質量%以下、5.9質量%以下、5.8質量%以下、5.7質量%以下、5.6質量%以下、5.5質量%以下、5.4質量%以下、5.3質量%以下、5.2質量%以下、5.1質量%以下、5質量%以下、4.9質量%以下、4.8質量%以下、4.7質量%以下、4.6質量%以下、4.5質量%以下、4.4質量%以下、4.3質量%以下、4.2質量%以下、4.1質量%以下、または、4質量%以下で含んでいてよい。前記高麗人参抽出物が、ジンセノサイドRg1を2質量%以上、2.1質量%以上、2.2質量%以上、2.3質量%以上、2.4質量%以上、2.5質量%以上、2.6質量%以上、2.7質量%以上、2.8質量%以上、2.9質量%以上、3質量%以上、3.1質量%以上、3.2質量%以上、3.3質量%以上、3.4質量%以上、3.5質量%以上、3.6質量%以上、3.7質量%以上、3.8質量%以上、3.9質量%以上、4質量%以上、4.1質量%以上、4.2質量%以上、4.3質量%以上、4.4質量%以上、または、4.5質量%以上、且つ5質量%以下、4.9質量%以下、4.8質量%以下、4.7質量%以下、4.6質量%以下、4.5質量%以下、4.4質量%以下、4.3質量%以下、4.2質量%以下、4.1質量%以下、4質量%以下、3.9質量%以下、3.8質量%以下、3.7質量%以下、3.6質量%以下、3.5質量%以下、3.4質量%以下、3.3質量%以下、3.2質量%以下、3.1質量%以下、3質量%以下、2.9質量%以下、2.8質量%以下、2.7質量%以下、2.6質量%以下、または、2.5質量%以下で含んでいてよい。前記高麗人参抽出物が、ジンセノサイドReを6質量%以上、6.1質量%以上、6.2質量%以上、6.3質量%以上、6.4質量%以上、6.5質量%以上、6.6質量%以上、6.7質量%以上、6.8質量%以上、6.9質量%以上、7質量%以上、7.1質量%以上、7.2質量%以上、7.3質量%以上、7.4質量%以上、7.5質量%以上、7.6質量%以上、7.7質量%以上、7.8質量%以上、7.9質量%以上、8質量%以上、8.1質量%以上、8.2質量%以上、8.3質量%以上、8.4質量%以上、8.5質量%以上、8.6質量%以上、8.7質量%以上、8.8質量%以上、8.9質量%以上、9質量%以上、9.1質量%以上、9.2質量%以上、9.3質量%以上、9.4質量%以上、9.5質量%以上、9.6質量%以上、9.7質量%以上、9.8質量%以上、9.9質量%以上、10質量%以上、10.1質量%以上、10.2質量%以上、10.3質量%以上、10.4質量%以上、10.5質量%以上、10.6質量%以上、10.7質量%以上、10.8質量%以上、10.9質量%以上、11質量%以上、11.1質量%以上、11.2質量%以上、11.3質量%以上、11.4質量%以上、11.5質量%以上、11.6質量%以上、11.7質量%以上、11.8質量%以上、11.9質量%以上、12質量%以上、12.1質量%以上、12.2質量%以上、12.3質量%以上、12.4質量%以上、12.5質量%以上、12.6質量%以上、12.7質量%以上、12.8質量%以上、12.9質量%以上、13質量%以上、13.1質量%以上、13.2質量%以上、13.3質量%以上、13.4質量%以上、13.5質量%以上、13.6質量%以上、13.7質量%以上、13.8質量%以上、13.9質量%以上、14質量%以上、14.1質量%以上、14.2質量%以上、14.3質量%以上、14.4質量%以上、14.5質量%以上、14.6質量%以上、14.7質量%以上、14.8質量%以上、14.9質量%以上、15質量%、15.1質量%以上、15.2質量%以上、15.3質量%以上、15.4質量%以上、15.5質量%以上、15.6質量%以上、15.7質量%以上、15.8質量%以上、15.9質量%以上、16質量%以上、16.1質量%以上、16.2質量%以上、16.3質量%以上、16.4質量%以上、16.5質量%以上、16.6質量%以上、16.7質量%以上、16.8質量%以上、16.9質量%以上、17質量%以上、17.1質量%以上、17.2質量%以上、17.3質量%以上、17.4質量%以上、17.5質量%以上、17.6質量%以上、17.7質量%以上、17.8質量%以上、17.9質量%以上、18質量%以上、18.1質量%以上、18.2質量%以上、18.3質量%以上、18.4質量%以上、18.5質量%以上、18.6質量%以上、18.7質量%以上、18.8質量%以上、18.9質量%以上、または、19質量%以上、且つ20質量%以下、19.9質量%以下、19.8質量%以下、19.7質量%以下、19.6質量%以下、19.5質量%以下、19.4質量%以下、19.3質量%以下、19.2質量%以下、19.1質量%以下、19質量%以下、18.9質量%以下、18.8質量%以下、18.7質量%以下、18.6質量%以下、18.5質量%以下、18.4質量%以下、18.3質量%以下、18.2質量%以下、18.1質量%以下、18質量%以下、17.9質量%以下、17.8質量%以下、17.7質量%以下、17.6質量%以下、17.5質量%以下、17.4質量%以下、17.3質量%以下、17.2質量%以下、17.1質量%以下、17質量%以下、16.9質量%以下、16.8質量%以下、16.7質量%以下、16.6質量%以下、16.5質量%以下、16.4質量%以下、16.3質量%以下、16.2質量%以下、16.1質量%以下、16質量%以下、15.9質量%以下、15.8質量%以下、15.7質量%以下、15.6質量%以下、15.5質量%以下、15.4質量%以下、15.3質量%以下、15.2質量%以下、15.1質量%以下、15質量%以下、14.9質量%以下、14.質量%以下、14.7質量%以下、14.6質量%以下、14.5質量%以下、14.4質量%以下、14.3質量%以下、14.2質量%以下、14.1質量%以下、14質量%以下、13.9質量%以下、13.8質量%以下、13.7質量%以下、13.6質量%以下、13.5質量%以下、13.4質量%以下、13.3質量%以下、13.2質量%以下、13.1質量%以下、13質量%以下、12.9質量%以下、12.8質量%以下、12.7質量%以下、12.6質量%以下、12.5質量%以下、12.4質量%以下、12.3質量%以下、12.2質量%以下、12.1質量%以下、12質量%以下、11.9質量%以下、11.8質量%以下、11.7質量%以下、11.6質量%以下、11.5質量%以下、11.4質量%以下、11.3質量%以下、11.2質量%以下、11.1質量%以下、11質量%以下、10.9質量%以下、10.8質量%以下、10.7質量%以下、10.6質量%以下、10.5質量%以下、10.4質量%以下、10.3質量%以下、10.2質量%以下、10.1質量%以下、10質量%以下、9.9質量%以下、9.8質量%以下、9.7質量%以下、9.6質量%以下、9.5質量%以下、9.4質量%以下、9.3質量%以下、9.2質量%以下、9.1質量%以下、9質量%以下、8.9質量%以下、8.8質量%以下、8.7質量%以下、8.6質量%以下、8.5質量%以下、8.4質量%以下、8.3質量%以下、8.2質量%以下、8.1質量%以下、8質量%以下、7.9質量%以下、7.8質量%以下、7.7質量%以下、7.6質量%以下、7.5質量%以下、7.4質量%以下、7.3質量%以下、7.2質量%以下、7.1質量%以下または、7質量%以下であってよい。
【0067】
例示的な一具現例によれば、本明細書に開示された高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRb2 2.5〜4.5質量%、ジンセノサイドRc 3〜7.5質量%、ジンセノサイドRg1 2〜5質量%、及びジンセノサイドRe 6〜20質量%を含んでいてよい。
【0068】
例示的な一具現例によれば、前記高麗人参抽出物が、高麗人参(Panax ginseng)の根から抽出されたものであってよい。具体的に、前記高麗人参抽出物が、高麗人参の細根(尾参)から抽出され、高いジンセノサイド収率を持つことができる。
【0069】
例示的な一具現例によれば、本明細書に開示された高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRb2 2.5質量%以上、ジンセノサイドRc 3質量%以上、及びジンセノサイドRg1 2質量%以上を含むように、高麗人参からジンセノサイド成分を抽出できる方法であれば特に制限されずに用いることができる。例示的な一具現例によれば、本明細書に開示された高麗人参抽出物が、高麗人参抽出物の総質量を基準として、ジンセノサイドRb2 2.5質量%以上、ジンセノサイドRc 3質量%以上、ジンセノサイドRg1 2質量%以上、及びジンセノサイドRe 6質量%以上を含むように、高麗人参からジンセノサイド成分を抽出できる方法であれば特に制限されずに用いることができる。例えば、加圧工程または減圧工程を交互に行う圧力循環型抽出工程、溶媒分画法などで製造することができ、これらを連続して行うこともできる。このとき、圧力循環型抽出工程では、具体的に、高麗人参に水、有機溶媒、またはこれらの混合溶媒を加えた後、一定時間置きに加圧及び減圧を循環しながら実施することによって抽出していてよい。
【0070】
他の側面において、本明細書に開示された技術は、前記高麗人参抽出物の製造方法であって、高麗人参に水、有機溶媒、または水と有機溶媒との混合溶媒を加えた後、加圧抽出及び減圧抽出工程を順次実施して抽出する段階;及び前記抽出された抽出物を水に溶かした後、有機溶媒で抽出して有機溶媒層を除去した後、水層を再び有機溶媒で抽出する段階;を含む高麗人参抽出物の製造方法を提供する。
【0071】
一具体例において、前記高麗人参抽出物の製造方法は、(a)高麗人参に水、有機溶媒、または水と有機溶媒との混合溶媒を加えた後、加圧抽出及び減圧抽出工程を順次実施して抽出する段階を含んでいてよい。
【0072】
前記高麗人参は、高麗人参(Panax ginseng)の地下部である根であってよく、例えば、高麗人参の細根(fine root)を用いていてよい。例えば、前記高麗人参は、高麗人参を乾燥させたものを用いていてよく、例えば、高麗人参の細根を乾燥させた朝鮮人参の細い根(尾参、Gingseng Radicella)を用いていてよい。一例において、前記乾燥させた高麗人参を微粉した粉末状態で抽出工程に用いることができるが、必ずしもこれに制限されるものではない。
【0073】
前記有機溶媒は、エタノール、メタノール、ブタノール、エーテル、エチルアセテート、及びクロロホルムからなる群から選択される一つ以上であってよい。
【0074】
前記水と有機溶媒との混合溶媒は、有機溶媒の濃度が10〜90%(v/v)であってよい。より具体的に、前記混合溶媒は、10〜90%(v/v)のエタノール水溶液、より具体的に、70%(v/v)のエタノール水溶液、例えば50%(v/v)のエタノール水溶液であってよい。
【0075】
例示的な一具現例によれば、前記水、有機溶媒、または水と有機溶媒との混合溶媒は、前記高麗人参の総質量が5〜20%(w/v)となるように用いていてよいが、必ずしもこれに制限されるものではない。
【0076】
例示的な一具現例によれば、前記加圧抽出及び減圧抽出工程は、それぞれ20分以上、21分以上、22分以上、23分以上、24分以上、25分以上、26分以上、27分以上、28分以上、29分以上、または、30分以上、且つ40分以下、39分以下、38分以下、37分以下、36分以下、または、35分以下、34分以下、33分以下、32分以下、31分以下、30分以下の間、順次繰り返し実施して抽出していてよい。例えば、前記加圧抽出及び減圧抽出工程では、それぞれ20〜40分間、順次繰り返し実施して抽出していてよい。
【0077】
例示的な一具現例によれば、前記加圧抽出及び減圧抽出工程は、総計40分以上、45分以上、50分以上、55分以上、60分以上、65分以上、70分以上、75分以上、80分以上、85分以上、90分以上、95分以上、100分以上、105分以上、110分以上、115分以上、または、120分以上、且つ300分以下、290分以下、280分以下、270分以下、260分以下、250分以下、240分以下、230分以下、220分以下、210分以下、200分以下、190分以下、180分以下、170分以下、160分以下、150分以下、145分以下、140分以下、135分以下、130分以下、または、125分以下の間、順次繰り返し実施していてよい。例えば、前記加圧抽出及び減圧抽出工程は、計1.5〜2.5時間、順次繰り返し実施していてよい。
【0078】
例示的な一具現例によれば、前記加圧抽出及び減圧抽出工程は、加圧抽出工程1回及び減圧抽出工程1回を1サイクルとしたとき、1サイクル、2サイクル、3サイクル、または4サイクルを繰り返し実施していてよい。
【0079】
例示的な一具現例によれば、前記加圧抽出工程時の圧力は1〜3kgf/cm、減圧抽出工程時の圧力は550〜650mmHgであってよい。
【0080】
例示的な一具現例によれば、前記加圧抽出及び減圧抽出工程時の抽出温度は65〜85℃であってよい。
【0081】
前記したように加圧及び減圧繰り返し循環工程を実施した場合、高麗人参の熱変性を最小化することで、ジンセノサイドの変性、例えばジンセノサイドRb1からRg3へと糖分解することを最小化することができる。この結果、高麗人参抽出物を既存の単純な抽出装置で繰り返しなしに抽出した場合に比べて、抽出収率を25〜30%向上させることができるという効果が奏する。
【0082】
一具体例において、前記高麗人参抽出物の製造方法は、(b)前記(a)で抽出された抽出物を水に溶かした後、有機溶媒で抽出して有機溶媒層を除去する段階を含んでいてよい。
【0083】
前記(b)において有機溶媒は、エタノール、メタノール、ブタノール、エーテル、エチルアセテート、及びクロロホルムからなる群から選択される一つ以上であってよい。例えば、前記有機溶媒はエチルアセテートであってよい。前記段階にて有機溶媒を用いて非極性物質を除去することができ、特定のジンセノサイドの含量を最大化することができる。
【0084】
前記(b)における有機溶媒は、(a)における抽出物の総体積に対して5〜20倍の範囲で用いてよいが、必ずしもこれに制限されるものではない。
【0085】
一具体例において、前記高麗人参抽出物の製造方法は、(c)前記(b)の結果物から水層を有機溶媒で再び抽出する段階を含んでいてよい。
【0086】
前記(c)における有機溶媒は、エタノール、メタノール、ブタノール、エーテル、エチルアセテート、及びクロロホルムからなる群から選択される一つ以上であってよい。例えば、前記有機溶媒はブタノールであってよい。前記段階にて特定のジンセノサイドの含量を最大化することができる。前記(c)における有機溶媒は、(b)における結果物の総体積に対して5〜20倍の範囲で用いてよいが、必ずしもこれに制限されるものではない。
【0087】
具体的に、前記したような溶媒分画法によれば、従来の高麗人参抽出物では総ジンセノサイドが1.5〜2質量%の範囲で含有されていたのに対し、高麗人参抽出物中のジンセノサイドの総含量を既存のものに比べて10倍以上、具体的に総ジンセノサイドの含量を15〜25質量%の範囲に向上させることができる。
【0088】
例示的な一具現例によれば、本明細書に開示された組成物は薬学組成物であってよい。
【0089】
前記薬学組成物は、防腐剤、安定化剤、水和剤又は乳化促進剤、浸透圧調節のための塩及び/または緩衝剤などの薬学的補助剤、及びその他治療的に流用した物質をさらに含有していてよく、通常の方法により多様な経口投与剤又は非経口投与剤の形態で剤形化していてよい。
【0090】
前記経口投与剤としては、例えば、錠剤、丸剤、硬・軟質カプセル剤、液剤、懸濁剤、乳化剤、シロップ剤、粉剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、ペレット剤などが挙げられ、これらの製剤は、有効成分以外に、界面活性剤、希釈剤(例えば、ラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロース及びグリシン)、滑沢剤(例えば、シリカ、タルク、ステアリン酸及びそのマグネシウム又はカルシウム塩、並びにポリエチレングリコール)を含有していてよい。錠剤はまた、マグネシウムアルミニウムシリケート、澱粉ペースト、ゼラチン、トラガカンス、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース及びポリビニルピロリドンといった結合剤を含有していてよく、場合に応じて、澱粉、寒天、アルギン酸又はそのナトリウム塩といった崩壊剤、吸収剤、着色剤、香味剤、及び甘味剤などの薬剤学的添加剤を含有していてよい。前記錠剤は、通常の混合、顆粒化又はコーティング方法によって製造されていてよい。また、前記非経口投与剤は、直腸、局所、皮下、経皮投与型の剤形であってもよく、例えば、注射剤、点滴剤、軟膏、ローション、ゲル、クリーム、スプレー、懸濁剤、乳剤、坐剤、パッチなどの剤形であってもよいが、必ずしもこれらに制限されるものではない。本明細書の一具現例に係る薬学組成物は、例えば、頭皮に局所投与されるものであってよい。
【0091】
有効性分の投与量の決定は当業者の水準内にあり、薬物の1日投与用量は、投与しようとする対象の症状進行程度、発病時期、年齢、健康状態、合併症などの様々な要因により変わるが、成人を基準としたとき、一般には、前記組成物1μg/kg〜200mg/kg、好ましくは50μg/kg〜50mg/kgを1日1〜3回分割して投与していてよく、前記投与量は、如何なる方法であっても本明細書の範囲を限定するものではない。
【0092】
例示的な一具現例によれば、本明細書に開示された組成物は化粧料組成物であってよい。
【0093】
前記化粧料組成物の外形は、化粧品学又は皮膚科学的に許容可能な媒質又は基剤を含有していてよい。これは、局所適用に適合したあらゆる剤形であって、例えば、溶液、ゲル、固体、混練無水生成物、水相に油相を分散させて得たエマルジョン、懸濁液、マイクロエマルジョン、マイクロカプセル、微細顆粒球、又はイオン型(リポソーム)及び非イオン型の小胞分散剤の形態で、又はクリーム、スキン、ローション、パウダー、軟膏、スプレー、又はコンシールスティックの形態で提供されていてよい。これらの組成物は、当該分野の通常の方法によって製造されていてよい。本明細書に係る組成物はまた、泡沫(foam)又は圧縮された推進剤をさらに含有したエアゾールの形態で製造されていてよい。
【0094】
前記化粧料組成物は、その剤形が特に限定されず、例えば、柔軟化粧水、収斂化粧水、栄養化粧水、栄養クリーム、マッサージクリーム、エッセンス、アイクリーム、アイエッセンス、クレンジングクリーム、クレンジングフォーム、クレンジンウォーター、パック、パウダー、ボディローション、ボディクリーム、ボディオイル、又はボディエッセンスなどの化粧品で剤形化されていてよい。
【0095】
前記化粧料組成物の剤形がペースト、クリーム、又はゲルである場合は、担体成分として、動物繊維、植物繊維、ワックス、パラフィン、澱粉、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコン、ベントナイト、シリカ、タルク、又は酸化亜鉛等が用いられていてよい。
【0096】
前記化粧料組成物の剤形がパウダー又はスプレーである場合は、担体成分として、ラクトース、タルク、シリカ、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、又はポリアミドパウダーが用いられていてよく、特にスプレーである場合は、さらに、クロロフルオロハイドロカーボン、プロパン/ブタン、又はジメチルエーテルのような推進剤を含んでいてよい。
【0097】
前記化粧料組成物の剤形が溶液又は乳濁液である場合は、担体成分として、溶媒、溶媒和剤、又は乳濁化剤が用いられていてよく、例えば、水、エタノール、イソプロパノール、エチルカーボネート、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコールオイル、グリセロール脂肪族エステル、ポリエチレングリコール、又はソルビタンの脂肪酸エステルがある。
【0098】
前記化粧料組成物の剤形が懸濁液である場合は、担体成分として、水、エタノール又はプロピレングリコールのような液状希釈剤、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールエステル、及びポリオキシエチレンソルビタンエステルのような懸濁剤、微結晶性セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、寒天、又はトラガカントなどが用いられていてよい。
【0099】
前記化粧料組成物の剤形が界面活性剤含有クレンジングである場合は、担体成分として、脂肪族アルコールスルフェート、脂肪族アルコールエーテルスルフェート、スルホサクシネートモノエステル、イセチオン酸、イミダゾリウム誘導体、メチルタウレート、サルコシネート、脂肪酸アミドエーテルスルフェート、アルキルアミドベタイン、脂肪族アルコール、脂肪酸グリセリド、脂肪酸ジエタノールアミド、植物性油、ラノリン誘導体、又はエトキシル化グリセロール脂肪酸エステルなどが用いられていてよい。
【0100】
有効性分の含量は特に制限されないが、有効性分を含む抽出物を、組成物の総質量に対して0.001〜20質量%の範囲で含んでいてよい。前記含量を満たす場合、副作用なしで優れた効能を示すことができる。
【0101】
例示的な一具現例に係る化粧料組成物には、前記有効性分を含む抽出物以外に、機能性添加物及び一般の化粧料組成物に含まれる成分がさらに含まれていてよい。前記機能性添加物としては、水溶性ビタミン、油溶性ビタミン、高分子ペプチド、高分子多糖、スフィンゴ脂質、及び海藻エキスからなる群から選択された一つ以上の成分を含んでいてよい。
【0102】
前記化粧料組成物には、さらに、前記機能性添加物とともに、必要に応じて、一般の化粧料組成物に含まれる成分を配合してもよい。それ以外に含まれる配合成分としては、油脂成分、保湿剤、エモリエント剤、界面活性剤、有機及び無機顔料、有機粉体、紫外線吸収剤、防腐剤、殺菌剤、酸化防止剤、植物抽出物、pH調整剤、アルコール、色素、香料、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、精製水などが挙げられる。
【0103】
例示的な一具現例によれば、本明細書に開示された組成物は皮膚外用剤組成物であってよい。前記皮膚外用剤とは、皮膚外部において塗布されるものであればいずれも含まれる製剤の総称であり、多様な剤形の化粧品、医薬品がこれに含まれ得る。
【0104】
例示的な一具現例によれば、本明細書に開示された組成物は食品組成物であってよい。
【0105】
前記食品組成物は、液状又は固状の剤形であってよく、具体的に、錠剤、カプセル剤、軟質カプセル剤、丸剤、顆粒剤、飲料(ドリンク剤)、ダイエットバー、チョコレート、カラメル剤形、又は菓子類剤形であってよく、その剤形が特に限定されるものではない。本明細書に係る食品組成物は、前記有効性分以外にも、必要に応じて、賦形剤、糖類、香料、色素、油脂類、タンパク質などを含有していてよい。
【0106】
食品又は飲料中に含まれる有効性分の量は、有効性、効率性の面において、健康食品組成物の場合は食品全体の0.01〜20質量%、具体的に1〜10質量%の範囲で含んでいてよく、健康飲料組成物の場合は100mlを基準にして、0.02〜10g、具体的に0.3〜1gの範囲で含んでいてよい。
【0107】
例示的な一具現例によれば、前記組成物は、組成物の総質量を基準にして、高麗人参抽出物を2質量%以上含んでいてよく、具体的に、安全性、剤形の製造上の便利性、有効性の面から2〜20質量%の範囲で高麗人参抽出物を含んでいてよい。
【0108】
以下、実施例を通じて本発明をより詳細に説明することにする。なお、これらの実施例は、本発明を例示するためのものであるに過ぎず、本発明の範囲がこれらの実施例によって制限されるものではないと解釈されるのは、当業界における通常の知識を有する者には自明であろう。
【0109】
実施例1.ジンセノサイドRb2、Rc、Rg1、及びRe含量が増進された高麗人参抽出物の製造
高麗人参(錦山人参、購入先:錦山人参農協)を、精製水で洗浄し、乾燥した後、粉砕して、細末化した高麗人参粉末を得た。得られた高麗人参粉末2gに濃度50%(v/v)のエタノール水溶液を20mL加えた後、圧力循環型抽出装置にて加圧抽出及び減圧抽出工程をそれぞれ30分間、順次循環実施しながら、総計2時間にかけて抽出を行った。このとき、加圧抽出時の圧力は2kgf/cm、減圧抽出時の圧力は600±50mmHgとし、抽出温度は75℃に設定した。
【0110】
前記工程によって得られた高麗人参抽出物をろ過し、その上澄液を減圧乾燥して、乾燥質量0.57gを得た。次いで、乾燥物を水に溶かした後、エチルアセテートで抽出してエチルアセテート層を除去し、水層をブタノールで抽出後、減圧乾燥して乾燥質量2.7gを得た。これを実施例1とした。
【0111】
また、この実施例1の高麗人参抽出物に含有されたジンセノサイドを下記の分析機器及び条件でHPLC分析を行った後、その結果をグラフとして図2に示した。そして、この結果から、前記抽出物に含有されたジンセノサイドの各成分別の含量を分析し、質量%で表2に表した。
【0112】
HPLC分析機器及び分析条件
機器:Waters 2998 PDA detecter、1525pump、2707 autosampler
コラム:Sun fire C18 305μm、4.6×150mm
検出器(detector):UV 203nm
流量(Flow rate):1mL/min
注入体積(Injection volumn):20μl
条件:gradient(A−水、B−アセトニトリル)
【0113】
【表1】
【0114】
【表2】
【0115】
その結果、表2及び図2に示されたように、前記実施例1に係る高麗人参抽出物は、ジンセノサイドRb2を2.5質量%以上である2.91質量%、Rcを3質量%以上である3.14質量%、Reを6質量%以上である6.23質量%及びRg1を2.0質量%以上である2.1質量%含んでいることを確認することができた。
【0116】
比較例1.一般高麗人参抽出物の製造
高麗人参(錦山人参、購入先:錦山人参農協)を、精製水で洗浄し、乾燥した後、粉砕して、細末化した高麗人参粉末を得た。得られた高麗人参粉末2gを濃度50%のエタノール100mLにて75℃で2時間抽出した後、試料をろ過して、その上澄液を減圧乾燥して、乾燥質量0.30gを得た。これを比較例1とした。
【0117】
また、この比較例1の高麗人参抽出物に含有されたジンセノサイドを前記実施例1と同じ分析機器及び条件でHPLC分析を行った後、その結果をグラフとして図3に示した。そして、この結果から、前記抽出物に含有されたジンセノサイドの各成分別の含量を分析し、質量%で表3に表した。
【0118】
【表3】
【0119】
その結果、表3及び図3に示されたように、前記比較例1に係る高麗人参抽出物は、ジンセノサイドRb2を0.33質量%、Rcを0.55,Reを0.16質量%及びRg1を0.14質量%含んでおり、実施例1に係る高麗人参抽出物が一般高麗人参抽出物よりも各ジンセノサイドを約5〜15倍以上の含量%で含んでいることを確認することができた。また、高麗人参抽出物に含有されたジンセノサイドの総質量も、実施例1のほうが比較例1よりも顕著に高い数値を示していることを確認することができた。
【0120】
試験例1.PGE2、IL-6及びIL-8産生抑制評価
ヒト線維芽細胞(fibroblast)(PromoCell、Germany)を6-ウェル培養プレートに1×10細胞の濃度で接種し、24時間にわたって37℃、5% COインキュベーターで培養した。H 500μMをウェルに処理し、24時間にわたって刺激を与えた後、実施例1と比較例1に係る抽出物を濃度別に処理して、48時間反応させた。
【0121】
反応完了後、培養液を回収してELISA分析を行った。このとき、抗炎症及び刺激緩和剤として多く用いられる物質であるアルファ−ビサボロール(α−bisaborol)を対照群として用いた。PGE2は、アッセイデザイン(Assay Design)社のキット、IL−6、IL−8はエンドゲン(Endogen)社のキットを用い、各社のマニュアルに明記された方法に従って実験を行った。抑制効果は、下記の数式1にて計算し、測定結果は下記の表4に表した。
【0122】
下記の表4に表したように、炎症媒介物質であるPGE2、IL−6、IL−8の産生量が本明細書の一実施例に係る高麗人参抽出物添加によって顕著に減少し、炎症媒介物質に対する高い抑制効果を示すことを確認することができた。
【0123】
【数1】
【0124】
【表4】
【0125】
試験例2.細胞培養
American Type Culture Collection(ATCC、Rockville、MD、USA)からネズミ(murine)由来マクロファージ細胞株であるRAW 264.7を購入し、10% fetal bovine serum(FBS)、penicillin(100units/mL)、及びstreptomycin(100g/mL)を添加して、ダルベッコ改変イーグル培地(Dulbeccos Modified Eagles Medium;DMEM、GIBCO Inc.)で保管した。これらの細胞は37℃で95% air、5% CO加湿空気条件下の飽和状態(subconfluence)で培養し、3日置きに継代培養して実験に用いた。
【0126】
試験例3.NO(Nitric oxide)生成抑制効能の評価
RAW 264.7細胞を、10% FBSが添加されたDMEM培地を利用して、1.5×10cells/mLに調節した後、24ウェルプレートに接種し、実施例の試料とLPS(1μg/mL)を同時に処理して、24時間培養した。
【0127】
生成されたNOの量は、Griess試薬[1%(w/v)sulfanilamide、0.1%(w/v)naphylethylenediamine in 2.5%(v/v)phosphoric acid]を利用して、細胞培養液中に存在するNO2−の形態で測定した。細胞培養の上澄液100LとGriess試薬100Lとを混合し、96ウェルプレートで10分間反応させた後、540nmで吸光度を測定した。生成されたNOの量は亜硝酸ナトリウム(NaNO)をスタンダードで比較した。
【0128】
結果を図4及び5に示した。図4は、前記実施例1と比較例1のNO生成比較結果であり、図5は、図4においてNO生成抑制活性に最も優れる実施例1を250、500及び750μg/mlで処理したときの結果である。図4を参照すると、実施例1の活性が比較例1の活性よりも高いことが分かり、図5を参照すると、実施例1の場合、濃度依存的にNO生成抑制活性を示すことがわかる(P<0.05;**、P<0.01)。
【0129】
試験例4.iNOS及びCOX−2発現抑制効能の評価(western−blotting)
培養が終わったRAW 264.7細胞を収集し、2〜3回リン酸緩衝塩類溶液(phosphate buffered saline:PBS)で洗浄した後、細胞溶解バッファ[50mM Tris−HCl(pH7.5)、150mM NaCl、1% Nonidet P−40、2mM EDTA、1mM EGTA、1mM NaVO,10mM NaF、1mM dithiothreitol,1mM phenylmethylsulfonyl fluoride、25 μg/mL aprotinin、25 μg/mL leupeptin]を添加し、4℃で30分間溶解させた後、15、000rpmで15分間遠心分離して、細胞膜成分などを除去した。
【0130】
タンパク質の濃度は、ウシ血清アルブミン(bovine serum albumin:BSA)を標準化し、バイオ・ラッドプロテインアッセイキット(Bio−Rad Protein Assay Kit)を使用して定量した。分離されたタンパク質20〜30μgを8〜12%ミニゲル(mini gel)SDS−PAGEで変性分離し、これをPVDF(polyvinylidene difluoride)メンブレン(membrane)(BIO−RAD、Richmond、CA、USA)に200mAで2時間トランスファした。そして、メンブレンのブロッキングは、5%脱脂乳が含有されたTTBS(0.1% Tween 20+TBS)溶液で室温にて2時間実施した。
【0131】
iNOSの発現量を検討するための抗体としては、抗マウス(anti−mouse)iNOS(Calbiochem、La Jolla、CA、USA)を、COX−2の発現量を検討するための抗体として抗マウス(anti−mouse)COX−2(BD Biosciences Pharmingen、San Jose、CA、USA)を、TTBS溶液で1:1000で希釈し、室温で2時間反応させた後、TTBSで3回洗浄した。2次抗体としては、HRP(horse radish peroxidase)が結合された抗マウスIgG(Amersham Pharmacia Biotech、Little Chalfont、UK)を1:5000で希釈し、室温で30分間反応させた後、TTBSで3回洗浄して、ECL基質(Amersham Biosciences、Piscataway、NJ、USA)と1〜3分間反応後、X−rayフィルムに感光した。
【0132】
前記実施例1を25、50μg/mlで処理したときの結果を図6に示した。図6を参照すると、実施例1の場合、明らかに濃度依存的にiNOS及びCOX−2発現抑制活性を示すことが分かる。結論的に、本明細書の一実施例に係る高麗人参抽出物は、有効性評価の結果、対照群に比べて卓越した抗炎症効果があるということが分かった。
【0133】
試験例5.5α−レダクターゼ活性抑制効能の評価
5α−レダクターゼ活性抑制効能を評価するためにHEK293-5αR2細胞で[14C]テストステロンが[14C]ジヒドロテストステロンに変換される比率を測定した。
【0134】
HEK293細胞は、p3×FLAG−CMV−5αR2を形質移入(transfection)させ、24ウェルプレートにウェル当たり2.5×10細胞で入れて培養した(Park et al.、2003、JDS. Vol. 31、pp1 91-98)。そして、翌日、酵素基質と阻害剤が入った新しい培地に取り替えた。培地の基質としては、0.05μCi[14C]テストステロン(Amersham Pharmacia biotech、UK)を用いた。阻害程度を確認するために、試験物質として実施例1と比較例1に係る抽出物をそれぞれ2μg/ml入れ、37℃で2時間、5% CO培養器で培養した。このとき、比較のための陰性対照群として、前記試験物質をいずれも含有していないものを使用し、陽性対照群としてフィナステライド(Finasteride)を培地に2μg/ml入れて、同じ条件で培養したものを使用した。
【0135】
次いで、培養培地を回収して、テストステロンを800μlエチルアセテートで抽出した。上部の有機溶媒層を分離して乾かした後に残った残留物を再び50μlエチルアセテートで溶かして、シリカ・プラスチック・シート・キーゼルゲル 60F 254(Silica plastic sheet kieselgel F254)上で展開溶媒としてエチルアセテート−ヘキサン(1:1)を使用して展開した。プラスチック試料を空気中で乾燥した後、同位元素の量を測定するためにバースシステムを使用したが、乾燥されたプラスチックシートとX線フィルムを共にバースカセットに入れ、週間後にフィルムに残っているテストステロンとジヒドロテストステロンの同位元素量を測定した。その結果は、下記の表5に表した。
【0136】
【表5】
【0137】
(a)転換率:DHT領域への放射能/総放射能
(b)阻害率:100*(対照群の転換率−試料の転換率)/対照群の転換率
【0138】
前記表5の結果から、本明細書の一実施例に係る高麗人参抽出物は、テストステロンをジヒドロテストステロンに転換させて細胞質中にある受容体タンパク質と結合して核中に入ることで皮脂腺細胞を活性化し且つ分化を促進させ、皮脂腺内の皮脂を過剰分泌させる5α−レダクターゼの活性を効果的に抑制することによって、テストステロンのジヒドロテストステロンへの転換を遮断することが分かった。
【0139】
この結果、本明細書の一実施例に係る高麗人参抽出物は、5α−レダクターゼの活性を抑制することによってジヒドロテストステロンの生成を抑制することで皮脂過剰分泌を効果的に抑制し、にきびの緩和に有効であることを確認した。結論的に、本明細書の一実施例に係る高麗人参抽出物は、有効性評価の結果、対照群に対して卓越した皮脂分泌抑制効果があることが分かった。
【0140】
試験例6.活性酸素種(Reactive oxygen species)生成抑制効能の評価
ヒトの表皮組織から分離した角質形成細胞(keratinocyte)を24ウェル(well)細胞培養プレートの各ウェルに5×10個入れて24時間付着させた。培養液を除去した後、各ウェルに100μlのリン酸緩衝塩液(PBS)を入れた。この角質形成細胞に対して、紫外線B(UV B)ランプ(Model:F15T8、UV B 15W、Sankyo Dennki社、Japan)を利用して紫外線30mJ/cmを照射した後、PBSを取り出してから各ウェルに角質形成細胞培養液200μlを添加した。これに、試験物質として実施例1と比較例1に係る高麗人参抽出物をそれぞれ2μg/mlの量で処理し、一定時間置きに紫外線刺激によって増加した活性酸素種(Reactive oxygen species、ROS)の量を定量した。このとき、比較のために試験物質を処理せず(無処理)且つ紫外線刺激も与えていないもの、及び試験物質を処理せず、紫外線刺激を与えたものに対する活性酸素種の量も測定した。
【0141】
ROSの量は、ROSによって酸化するDCF−DA(dichlorofluorescin diacetate)の蛍光を測定するTanの方法を参考にして定量し(非特許文献3)、対照群のROSに対する比率を下記の表6に表した。
【0142】
【表6】
【0143】
前記表6に表された結果から、本明細書の一実施例に係る高麗人参抽出物は、紫外線によって皮膚細胞の損傷を起こすと知られているROS生成を効果的に抑制することが確認でき、このことから、当該物質は抗酸化効能に優れていることが分かる。
【0144】
また、本明細書の一実施例に係る高麗人参抽出物は、酸化を抑制し且つ老化を防止することで毛穴が拡大することを予防することができると共に、皮膚刺激の生成を防御できるということが分かる。
【0145】
試験例7.コラーゲン生合成促進効能の評価
前記実施例1と比較例1に係る高麗人参抽出物のコラーゲン生合成促進効果をTGF−ベータと比較して測定した。
【0146】
先ず、線維芽細胞(fibroblast)を24ウェルプレートの各ウェルに10個ずつシーディング(seeding)し、90%程度育成されるまで培養した。これを24時間にわたって無血漿DMEM培地で培養した後、これに、実施例1、比較例1とTGF−ベータをそれぞれ2μg/mlの量で処理し、24時間にわたってCO培養器で培養した。これらの上層液を取り出して、プロコラーゲン型(I)ELISAキット(procollagen type(I))を利用してプロコラーゲン(procollagen)の増減の有無を観察した。その結果を表7に表し、コラーゲン合成能は非処理群を100として対比しした。
【0147】
【表7】
【0148】
前記表7に表された結果から、本明細書の一実施例に係る高麗人参抽出物は、陽性対照群であるTGF−ベータと共に高いコラーゲン合成能を示すことを確認することができた。このことから、本明細書の一実施例に係る高麗人参抽出物は、毛穴周辺のコラーゲン生成量を増加させ、拡大された毛穴を縮小できることが分かった。
【0149】
以下、本発明の一側面に係る組成物の剤形例を説明するか、他の様々な剤形への応用も可能であり、これらは本発明を限定するためのものではなく、単に具体的に説明するためである。
【0150】
[剤形例1]皮膚外用剤のうちのシャンプー
下記の組成に従い通常の方法にてシャンプーを製造した。
【0151】
【表8】
【0152】
[剤形例2]皮膚外用剤のうちのリンス
下記の組成に従い通常の方法にてリンスを製造した。
【0153】
【表9】
【0154】
[剤形例3]皮膚外用剤のうちの軟膏
下記の組成に従い通常の方法にて軟膏を製造した。
【0155】
【表10】
【0156】
[剤形例4]ローション
下記の組成に従い通常の方法にてローションを製造した。
【0157】
【表11】
【0158】
[剤形例5]クリーム
下記の組成に従い通常の方法にてクリームを製造した。
【0159】
【表12】
【0160】
[剤形例6]パック
下記の組成に従い通常の方法にてパックを製造した。
【0161】
【表13】
【0162】
[剤形例7]美容液状製剤
下記の組成に従い通常の方法にて美容液状製剤を製造した。
【0163】
【表14】
【0164】
[剤形例8]軟質カプセル剤
実施例1の抽出物50mg、L−カルニチン80〜140mg、大豆油180mg,パーム油2mg、植物性硬化油8mg、黄鉛4mg、及びレシチン6mgを混合し、通商の方法にて1カプセル当たり400mgずつ充填して、軟質カプセルを製造した。
【0165】
[剤形例9]錠剤
実施例1の抽出物50mg、カラクトオリゴ糖200mg、乳糖60mg、及び麦芽糖140mgを混合し、流動層乾燥機を利用して顆粒に造粒した後、糖エステル(sugar ester)を6mg添加し、打錠機で打錠して錠剤を製造した。
【0166】
[剤形例10]顆粒剤
実施例1の抽出物50mg、無水結晶ブドウ糖250mg、及び澱粉550mgを混合し、流動層顆粒機を利用して顆粒に造粒した後、包みに充填して顆粒剤を製造した。
【0167】
[剤形例11]ドリンク剤
実施例1の抽出物50mg、ブドウ糖10g、クエン酸0.6g、及び液状オリゴ糖25gを混合し、これに精製水300mlを加えて、各ビンに200mlずつ充填した。ビンに充填した後、130℃で4〜5秒間殺菌してドリンク剤飲料を製造した。
【0168】
以上、本発明内容の特定の部分について詳細に記述したところ、当業界の通常の知識を有する者にとって、このような具体的な記述は単に好適な実施態様であるに過ぎず、これらによって本発明の範囲が制限されるものではないことは明白であろう。従って、本発明の実質的な範囲は請求項とそれらの等価物によって定義されると言えよう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6