(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記管部材は、前記管部材全体が前記ガイドカテーテル内に位置付けられる第1の後退位置と、前記管部材の一部が前記ガイドカテーテルの遠位端を越えて延在する第2の延在位置との間で移動可能である、請求項1乃至4の何れか1項に記載の経皮的デバイス。
前記管部材は、内側ポリマー層と、外側ポリマー層と、前記内側ポリマー層と外側ポリマー層との間に配置された補強部材とを含む、請求項1乃至5の何れか1項に記載の経皮的デバイス。
前記固定機構は、膨張させられると、前記ガイドワイヤを前記ガイドカテーテルまたは前記管部材の前記内側表面に対して係合させるように構成された固定バルーンである、請求項1乃至8の何れか1項に記載の経皮的デバイス。
前記押動部材は、管腔を含み、前記管腔は、膨張流体を前記固定バルーンに送達するまたは膨張流体を前記固定バルーンから除去するために前記固定バルーンの内部と流体連通する、請求項9に記載の経皮的デバイス。
前記押動部材の近位端部分上に位置付けられた膨張インジケータバルブをさらに備え、前記インジケータバルブは、前記固定バルーンの内部と流体連通する、請求項9乃至14の何れか1項に記載の経皮的デバイス。
前記押動部材と前記管部材との間の結合は、前記管部材の真円形部分につながる部分的円筒形開口部を画定する凹面トラックによって容易にされる、請求項1乃至16の何れか1項に記載の経皮的デバイス。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図面は、必ずしも、正確な縮尺ではない。ある特徴および構成要素は、尺度が誇張されて、または概略形態で示され得、いくつかの詳細は、明確性および簡潔さのために、示されない場合がある。
【0015】
(詳細な説明)
多くの場合、カテーテルまたは他の介入性医療デバイスが、患者の中に挿入された後、カテーテルまたはデバイスを抜去し、代替サイズのカテーテルまたはデバイスと置換する必要があり得る。例えば、膨張カテーテルの収縮されたバルーンの外形が、時として、大きすぎて、処置されるべき罹患部位(例えば、狭窄)を通り抜けることができない、またはバルーン外形が、小さすぎて、バルーンの膨張ノ際に、罹患部位が、十分に膨張させられない場合がある。これが生じると、膨張バルーンカテーテルは、罹患部位が、バルーンの膨張に応じて、交差し適切に処置され得るように、異なる(より小さいまたはより大きい)サイズのものに交換される必要がある。カテーテルまたはデバイスは、さらに、または代わりに、乏しい制御性または低可撓性を有し、罹患部位の遠位の解剖学的目印まで追跡不能となり得る。この場合、カテーテルまたはデバイスは、解剖学的目印に到達し得るように、より優れた追跡特性を伴うものと交換されなければならない。これらの置換は、カテーテルまたはデバイス交換の間に完了される。
【0016】
本経皮的デバイスおよび方法は、管状部材または血管系内の解剖学的目印に対するガイドワイヤの位置を維持しながら、任意の長さのガイドワイヤ(約190センチメートル(cm)またはそれ未満の長さを有する迅速交換ガイドワイヤを含む)を経由して、OTWおよび迅速交換カテーテルまたは他の介入性医療デバイスの両方の確実な挿入および除去を可能にする。そのような介入性医療デバイス挿入および除去の間、ガイドワイヤの留置位置を維持することは、そうでなければ必要とされるようなX線誘導押−引交換移動を協調させる必要性を低減させる。
【0017】
本デバイスおよび方法は、特に、OTWカテーテルが採用または予期されるとき、迅速交換長ガイドワイヤを用いて経皮的冠状動脈介入を行う介入心臓病専門医によって、優れた有用性を見出すと考えられる。本デバイスおよび方法はまた、その管部材の深部脈管据付性の利用を通じて、解剖学的目印が位置する標的脈管または他の中空構造口に対するガイドカテーテルの位置を維持することが可能であり得る。本特許文書の残りは、概して、冠状動脈脈管の処置を参照して、本デバイスおよび方法の使用について論じ、それを図示するが、デバイスおよび方法はまた、ガイドワイヤが採用される患者の身体全体を通して、他の罹患または閉塞脈管または他の中空構造(例えば、胆道、尿管等)を処置するためにも使用されることができることを理解されたい。
【0018】
経皮的経腔冠状動脈血管形成術手技等の最小侵襲性心臓介入は、世界中で利用されており、典型的には、
図1に図示されるように、ガイドカテーテル102の使用を含む。ガイドカテーテル102は、その長さ全体を通してガイドカテーテル管腔104を画定する、細長い管状部材である。ガイドカテーテル102は、例えば、ポリウレタンから形成されることができ、冠状動脈口106または患者の身体内の他の着目領域へのその通過を容易にするように成形されることができる。
図1の実施例では、6フレンチ(F)、7F、または8Fガイドカテーテル102が、大腿動脈において挿入され、大動脈108を通して冠状動脈110の口106に隣接する位置まで前進させられることができる。ガイドカテーテル102の直径および剛性は、多くの場合、口106を越えて処置を必要とする冠状動脈110の中に前進させられることができず、したがって、膨張バルーンカテーテルが、罹患部位112に到達するために、ガイドカテーテル102から独立して前進させられなければならない。
【0019】
ガイドカテーテル102の遠位端の位置を口106に維持することは、膨張バルーンカテーテルが罹患部位112に正常に到達することを容易にするために望ましくあり得る。膨張バルーンカテーテルを送達しようと試みる際、抵抗に遭遇すると、ガイドカテーテル102は、口106から後退または抜去され得る。心臓の固有心拍もまた、ガイドカテーテル102の遠位端がもはや膨張バルーンカテーテルを罹患部位112に誘導するために位置付けられていないほどに、ガイドカテーテル102の遠位端にその位置付けを喪失させ、または別様に、偏移させ得る。口106からのこの偏移のため、冠状動脈110および罹患部位112へのアクセスは、口106との係合にガイドカテーテル102の遠位端を戻すために、ガイドカテーテル102の反復再位置付けを必要とし得る。
【0020】
本経皮的デバイス200は、冠状動脈210、および典型的には罹患部位212の遠位に位置付けられる解剖学的目印へのアクセスを改善することができ、経皮的デバイス200は、比較的に可撓性の細長い管部材214と、押動部材216と、固定機構(例えば、
図3に図示される固定バルーン)とを含む。
図2は、ガイドカテーテル202を通して、その遠位端218を越えて、冠状動脈210の中に延在する管部材214の一部を図示する。冠状動脈210の中に延在することによって、管部材214は、動脈口206に対するガイドカテーテル202の位置付けを安定化させることができ、罹患部位212への改善されたアクセスを可能にすることができ、罹患部位212で、膨張バルーンカテーテルは、適切な介入を行うために使用されることができる。管部材214は、膨張バルーンカテーテルを受け取るための管腔220を画定することができ、ガイドカテーテル202の管腔204より小さい外径を有することができる。
【0021】
押動部材216は、少なくとも管部材214の近位端に取り付けられ、その近位端部分242が、患者の身体の外側で執刀医によってアクセス可能であるように、その取付部から近位に延在することができる。押動部材216は、医師が、管部材214全体がガイドカテーテル202内に位置付けられる第1の位置と、管部材214の一部がガイドカテーテル202の遠位端218を越えて延在する図示される第2の延在位置との間で管部材214を位置付けることを可能にする。様々な実施例では、押動部材216は、膨張流体を固定バルーン(
図3)に送達する、または流体をそこから除去する能力を有するハイポチューブを含むことができ、その近位端部分242は、ルアー継手224等によって、膨張デバイスに結合可能な膨張マニホールド222を含むことができる。
【0022】
ガイドカテーテル302の遠位端部分が、口306に隣接し、かつ経皮的デバイス300の遠位端部分が、冠状動脈310内において定位置にある状態で、インサイチュガイドワイヤ326(例えば、迅速交換長ガイドワイヤ)が、
図3に図示されるように、その中で自由にあることができ、その近位端330から回転および制御されることができる。解剖学的配向および相対的位置付けのために、ある用量の造影剤が、ガイドカテーテル302および経皮的デバイス300の管部材314を通して供給されることができる。ガイドワイヤ326が、処置されるべき冠状動脈310内の罹患部位312を交差すると、その遠位先端332は、解剖学的目印に隣接する遠位側の部位上に位置付けられることができる。
【0023】
次に、経皮的デバイス300の固定機構が、ガイドワイヤ326をガイドカテーテル302の中間または遠位端部分328の内側表面338に対して係合させるために、サイズが増加されることができる。固定機構は、例えば、拡張可能、延在可能、または弾性アーム、フィンガ、ラッチ、もしくは膨張可能部材を含む、種々の形態をとることができる。
図3の実施例に図示されるように、固定機構は、管部材314の近位の押動部材316の遠位端部分336上に位置付けられる固定バルーン334であることができ、ガイドワイヤ326をガイドカテーテル302の中間または遠位端部分328の内側表面338に対して係合させるための膨張させられたサイズおよび形状を含むことができる。固定バルーン334の膨張は、ガイドワイヤ326移動を生じさせずにOTWカテーテルまたは他の介入性医療デバイスが前進させられるまたは抜去されるための適正な力による、ガイドカテーテル302、管部材314、または解剖学的目印に対するガイドワイヤ326の長手方向移動を阻止することができる。0.014インチ(in)(0.0356cm)ガイドワイヤを固着させるために適正な力は、臨床ベンチテストに基づいて、約30グラム(g)〜60gであると考えられる。
【0024】
固定バルーン334または他の固定機構が、代替として、管部材314内に位置付けられることもでき、ガイドワイヤ326を管部材314の内側表面に対して係合させるための拡大サイズおよび/または形状を含むことができる。本固定バルーン334位置は、その遠位端部分近傍におけるガイドワイヤ326の位置の直接および局所制御を提供する。
【0025】
固定バルーン334の膨張は、注射器または専用膨張デバイス340の先端を、押動部材316の近位端部分342に結合される膨張マニホールド322の中に接続することによって完了されることができる。注射器340のプランジャを押下することによって、膨張流体またはガスが、押動部材316の管腔を通して固定バルーン334へ押勢されることができる。膨張流体は、典型的には、滅菌生理食塩水溶液、または、生理食塩水および造影剤から成る滅菌溶液を含む。造影剤溶液は、蛍光透視法を使用して固定バルーン334の拡張を視認することが望まれるとき、使用されることができる。いったん流体が固定バルーン334の中に押勢され、注射器の先端が膨張マニホールド322から抜去されると、マニホールド内の弁または停止栓323は、バルーン334を膨張させられた状態に維持するように閉鎖する、または閉鎖されることができる。
【0026】
随意に、経皮的デバイス300はさらに、押動部材316の近位端部分342上に位置付けられる、膨張インジケータバルブ344を含むことができる。インジケータバルブ344は、固定バルーン334の内部と流体連通することができ、執刀医に、固定バルーン334の膨張ステータスの外部(患者の身体の外側)インジケーションを提供することができる。
【0027】
固定バルーン334を使用して、ガイドワイヤ326を、ガイドカテーテル302の遠位端部分328の内側表面338に対して係合させた後、例えば、ガイドワイヤ326の近位端330が、例えば、戻し装填技法を使用して、OTW膨張バルーンカテーテル346の中に導入されることができる。ガイドワイヤ326上にトルカが存在しないとき、ガイドワイヤ326の近位端330が、膨張バルーンカテーテル346の先端および軸方向管腔を通して後方方向に挿入されることができる。ガイドワイヤ326は、膨張バルーンカテーテル346の遠位端部分348を片手で保持し、ガイドワイヤ326を他方の手で後方に前進させることによって、後方に前進させられることができる。拡張カテーテル346が、冠状動脈310の中に遠位に前進させられるとき、ガイドワイヤ326の近位端330は、カテーテルの近位端部分352において開口部350を通って退出し、医師によって把持されることができる。
【0028】
固定バルーン334は、次いで、収縮され、ガイドワイヤ326をガイドカテーテル302または解剖学的目印に対するその捕捉または固定位置状態から解放することができる。膨張バルーンカテーテル346は、次いで、ガイドワイヤ326に沿って、ガイドカテーテル302の遠位端318および管部材314を過ぎて、冠状動脈310を通って、解剖学的目印へと遠位にさらに前進させられることができる。これは、ガイドワイヤ326の近位端330が、膨張バルーンカテーテル346の近位端部分352から延在し、冠状動脈310内でのその前進を防止するように医師によって保持されている間に生じる。膨張バルーンカテーテル346のバルーン356は、その膨張に応じて、罹患部位312が膨張させられるように、罹患部位312を横断して位置付けられることができる。
【0029】
図4は、ガイドカテーテルおよびガイドワイヤと併用するための例示的経皮的デバイス400の立面図を図示する。経皮的デバイス400は、比較的に可撓性の細長い管部材414と、押動部材416と、固定バルーン434とを含むことができ、例えば、120cm〜180cmの集合長さ482を有することができる。
【0030】
経皮的デバイス400上のマーカは、執刀医が、患者生体構造、ガイドカテーテル、および手技の間に使用される任意の国際的医療デバイスに対するデバイスの構成要素の位置付けを識別することを可能にすることができる。例えば、1つまたは複数の深度マーカ484が、押動部材416上に印刷されることができ、管部材414の遠位端から第1の長さ486(例えば、約105cm)および第2の長さ488(例えば、約95cm)に位置付けられることができる。放射線不透過性マーカ494は、固定バルーン434内に位置付けられることができ、押動部材416の一部の周囲における金めっきによって形成されることができる。また、1つまたは複数の放射線不透過性マーカバンド496が、管部材414上に位置付けられることができ、タングステン、白金、またはその合金から成ることができる。第1のマーカバンド496は、管部材414の真円形入口のわずかに遠位(例えば、約4ミリメートル(mm)遠位)の長さ498に位置付けられることができ、第2のマーカバンド496は、管部材の遠位端の近傍に位置付けられることができる。
【0031】
固定バルーン434は、管部材414の真円形入口の近位(例えば、約5cm近位)の長さ490等、押動部材416の遠位端部分436上に位置付けられることができる。
【0032】
管部材414は、約6cm〜30cmの長さ492に延在することができ、管腔420を画定することができる。管腔420は、膨張バルーンカテーテル、ステント、および他の介入性医療デバイスが通過することを可能にするように、押動部材416の外径より大きく、かつガイドカテーテルの内径の1または2フレンチサイズ以内であることができる。
【0033】
図5は、例えば、
図4の線5−5に沿った、経皮的デバイス500の側面断面図を図示する。本例証を近位−遠位方向に説明すると、押動部材516は、管腔564を画定する、または別様に含み得る。管腔564は、バルーンへの膨張流体の送達またはバルーンからの流体の除去のために、固定バルーン534の内部と流体連通することができる。様々な実施例では、押動部材516は、管腔564および固定バルーン534を流体的に結合するためにその側壁内にポート566を有するハイポチューブを含むことができる。管腔564は、閉鎖膨張システムを形成するために、固定バルーン534の遠位において塞がれまたは別様にシールされることができる。
【0034】
固定バルーン534は、管部材514の近位において、押動部材516の遠位端部分536上に位置付けられ、ポート566の周りに巻着されることができる。固定バルーン534は、近位環状接合部568および遠位環状接合部570において、押動部材516にレーザ溶接または別様に接合されることができる。固定バルーン534の中心は、押動部材516の軸方向(水平方向および垂直方向)中心平面に対して垂直方向574および/または半径方向575にオフセットされることができる。半径方向オフセット575は、バルーンが管部材514の中への介入性医療デバイスの送達を阻止することを回避することに役立つことができる一方、垂直オフセット574は、例えば、膨張させられたときに、ガイドワイヤをガイドカテーテルの内側表面に対して効果的に押勢することができる。様々な実施例では、固定バルーン534は、経皮的デバイス500が利用されているガイドカテーテルの内径よりわずかに大きい膨張させられた外径を有する。固定バルーン534は、約10〜12mmの効果的係止長を有することができ、マーカ594は、この効果的長さの一部に沿って延在することができる。
【0035】
固定バルーン534は、1つまたは複数のポリマー層を含むことができる。ある実施例では、固定バルーン534は、ナイロン、ポリエーテルブロックアミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、またはポリウレタンから形成される、単一ポリマー層を含む。別の実施例では、固定バルーン534は、内側ポリマー層と、外側ポリマー層とを含み、内側ポリマー層は、高硬度ポリマーを含むことにより、破裂に対する抵抗を増加させ、増強された外向き力を提供することができ、外側ポリマー層は、より低硬度ポリマーを含み、可撓性および脈管壁との適合性を提供することができる。
【0036】
管部材514の近位端部分558は、押動部材516の遠位端部分536に結合されることができる。この結合の配列または構成は、変動し得る。例えば、管部材514は、その壁内に形成される開口部を有することができ、押動部材516は、開口部内に配置されることができる。押動部材516を開口部の中に挿入することは、部材間の機械的結合をもたらすことができ、付加的または代替接合(例えば、接着剤接合、熱接合、溶接、鑞接等)が、利用されることができる。押動部材516の遠位端部分536は、管部材514に固着するためにより大きい表面積を提供するように平坦にされることができる。管部材514の近位端部分558と押動部材516の遠位端部分536との間に接合される、またはそれらと統合される第3の構成要素(例えば、金属またはポリマーカラーもしくは凹面トラック)によって促進される結合機構もまた、検討される。第3の構成要素を形成するポリマーは、近位−遠位方向に堅性が小さくなり、かつ可撓性が大きくなることにより、より剛性の押動部材516とより可撓性の管部材514との間の漸次的可撓性遷移を提供することができる。
【0037】
示される実施例では、管部材514の近位端部分558は、管部材514の長手方向軸に横断して画定された長手方向側面からアクセス可能な凹面トラック501を含む。この凹面トラック501は、膨張バルーンカテーテル、ステント、または他の介入性医療デバイスを管部材514の中に受け取るために、管部材の長手方向軸と垂直に配向される開口部と関連付けられた面積より大きい面積を提供する。この凹面トラック501の骨格支持構造503は、比較的に剛性のハイポチューブの形態における、押動部材516から、管部材514内に埋設される無管腔のより可撓性の構造560に遷移することができる。ハイポチューブ516の遠位端部分536は、その遠位端の方向に徐々に縮小する外径を有することができ、遠位端において、ハイポチューブ516の遠位端部分536は、金属(例えば、ステンレス鋼)リボン部材560に溶接されることができ、金属リボン部材560もまた、その遠位端の方向にサイズが徐々に縮小し得る。ハイポチューブ516の遠位端と金属リボン560の近位端との間の溶接された領域505において、各構成要素は、噛合角度507で切断され、制御された、かつ漸次的な遷移およびより大きい溶接表面積を提供することができる。
【0038】
管部材514は、内側ポリマー層509と、外側ポリマー層511と、ポリマー層間に配置される補強部材513とから形成されることができる。内側ポリマー層509は、シリコーン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、または別の潤滑性材料から成る、もしくはそれでコーティングされ、受け取られた介入性医療デバイスのための滑動表面を提供することができる。外側ポリマー511層は、管部材514の長さに沿って硬度を連続して減少させる、ポリウレタン、ポリエチレン、またはポリオレフィン等の1つまたは複数の軟質かつ可撓性の材料を含むことができ、摩擦低減材料(例えば、親水性またはシリコーンコーティング)でコーティングされ、血管系およびガイドカテーテルを通した挿入および追跡性を促進することができる。随意に、外側ポリマー層511は、蛍光透視法下での視認性のために、1つまたは複数の放射線不透過性要素を装填されることができる。補強編組またはコイル513は、ステンレス鋼または白金合金から形成されることができ、例えば、管部材514の長さの少なくとも一部に沿って、ポリマー層間に延在することができる。ある実施例では、補強コイル513は、0.0015インチおよび0.0080インチの断面寸法を有する、304ステンレス鋼から形成され、凹面トラックの骨格支持構造503の遠位端と結合される。
【0039】
図6は、ガイドカテーテル602内に配置され、ガイドワイヤ626およびOTW膨張バルーンカテーテル646と併用される、経皮的デバイス600を図示する。経皮的デバイス600の管部材614は、その遠位端からガイドワイヤ626の近位端上に戻し装填され、止血弁を通してガイドカテーテル602の中へ前進させられることができる。示されるように、経皮的デバイス600の管部材614は、蛍光透視法下、例えば遠位端を約10cm以下だけ越えて、ガイドカテーテル602の遠位端618を越えて前進させられることができる。そのように配列されると、管部材614の一部は、口に係合し、冠状動脈の一部内に延在し、ガイドカテーテル602の位置を維持し、動脈へのアクセスを改善することに役立つことができる。
【0040】
いったん経皮的デバイス600の固定バルーン634が、所望に応じて、ガイドカテーテル602内に位置付けられると、固定バルーン634は、膨張させられ(想像線に示されるように)、ガイドワイヤ626(例えば、迅速交換長ガイドワイヤ)の移動を制限することができる。固定バルーン634は、ガイドカテーテル602の内径を充填する直径まで膨張することができ(
図7および
図8参照)、ガイドワイヤ626をガイドカテーテル602の内側表面638に対して係合させ、それによって、ガイドカテーテル602および解剖学的目印に対するガイドワイヤ626の長手方向移動を阻止することができる(ガイドカテーテル602が解剖学的目印に対して静止していると仮定して)。ガイドワイヤ626の位置が固定バルーン634の膨張によって係止されると、ガイドワイヤ626の近位端は、執刀医によって解放されることができ、OTW膨張バルーンカテーテル646は、ガイドワイヤ626を経由して戻し装填され、ガイドカテーテル602を通して遠位に前進させられることができる。
【0041】
図7および
図8は、それぞれ、例えば
図6の線7−7および線8−8に沿った、経皮的デバイス700、800、ガイドカテーテル702、802、およびガイドワイヤ726、826の横断面図である。経皮的デバイス700、800の管部材714、814の位置を調節するために偏心的に位置付けられた押動部材716、816および骨格支持構造703、803の使用は、いくつかの利点を提供することが分かる。比較的に小さい直径の押動部材716、816は、ガイドカテーテル702、802内でのその長手方向移動の間、低表面摩擦をもたらす。低摩擦力は、管部材714、814の延在および回収を容易にすることが可能である。また、押動部材716、816の小断面サイズは、膨張バルーンカテーテル、ステント、および他の介入性医療デバイス、またはガイドカテーテル702、802を通る流体の送達に有意に干渉することはない。
【0042】
ガイドカテーテル702、802を通した管部材714、814の中への膨張バルーンカテーテル、ステント、または他の介入性医療デバイスの送達は、部分的円筒形開口部を画定し、かつ、約1cm〜18cmの長さを有する、凹面トラック701、801によって容易にされることができる。凹面トラック701、801は、経皮的デバイス700、800の固定バルーン734、834の近傍に位置付けられることができる、または固定バルーン734、834の遠位に位置付けられることができる。ある実施例では、凹面トラック701の第1の区画778は、少なくとも0.5cmの長さに延在し、かつ、ガイドカテーテル702または管部材714の断面円周の25%〜40%に半径方向に延在する、弧状断面形状を有することができる。凹面トラック801の第2の区画880は、少なくとも0.5cmの長さに延在し、ガイドカテーテル802または管部材814の断面円周の40%〜70%に半径方向に延在する、半円筒形断面形状を有することができる。
【0043】
押動部材716、816および固定バルーン734、834は、ガイドカテーテル702、802内でガイドワイヤ726、826とともに延在することができ、介入手技の間、常時、そこに留まることができる。固定バルーン734、834は、例えば、膨張バルーンカテーテルを前進または抜去するとき、ガイドワイヤ726、826の位置をガイドカテーテル702、802内で固着させるために十分な係合を提供することができ、ガイドワイヤの近位端部分が執刀医によって保持されることができるとき、解剖学的目印に対する膨張バルーンカテーテルの継続前進を可能にするために収縮されることができる。
【0044】
図9は、ガイドワイヤをレールとして使用して、第1のOTWカテーテルまたは他の介入性医療デバイスを第2のOTWカテーテルまたは他の介入性医療デバイスと交換するための経皮的デバイスの使用の例示的方法917を図示する。
【0045】
第1のOTWカテーテルが、最初に、患者から除去され得る。919において、除去されるべき第1のOTWカテーテルが、その遠位端が固定機構の近位に位置付けられるまで、ガイドワイヤを経由して、ガイドカテーテルの中に抜去され得る。この位置付けは、蛍光透視法および固定機構上または固定機構内の放射線不透過性マーカを使用して、確認されることができる。固定機構は、次いで、921において、サイズが増加(例えば、膨張)され、ガイドワイヤをガイドカテーテルの内側表面に対して係合させ、それによって、カテーテル除去の間、ガイドワイヤの長手方向移動を防止し得る。923において、第1のOTWカテーテルは、患者から完全に抜去および除去され得る。
【0046】
第2のOTWカテーテルが、次いで、患者内に挿入されることができる。925において、第2のOTWカテーテルは、係止されたガイドワイヤ上に装填され、ガイドワイヤの近位端が第2のOTWカテーテルの近位端の外側からアクセス可能となるまで、固定機構に向かって遠位に前進させられ得る。927において、医師は、ガイドワイヤの近位端を把持することができ、固定機構は、サイズが縮小(例えば、収縮)され得る。929において、第2のOTWカテーテルは、所望の標的脈管または他の中空構造の中にさらに指向され、処置を提供し得る。
【0047】
結語:
多くの場合、最小侵襲性手技では、ガイドカテーテルまたは解剖学的目印に対してガイドワイヤの留置位置を維持しながら、あるカテーテルまたは他の介入性医療デバイスを別のものと交換する必要がある。解剖学的目印が位置する標的脈管または他の中空構造口に対してガイドカテーテルの位置を維持することもまた、交換の間、有益と成り得る。ガイドワイヤの位置を維持するために、特に、OTWカテーテルの使用が予期されるとき、取扱のために2人のオペレータ(医師およびその助手)が必要とされる、約270cmまたはそれを上回るガイドワイヤ長が、以前は使用された。オペレータの1人が、長ガイドワイヤを操作し、長ガイドワイヤを定位置に保持する一方、もう1人のオペレータが、カテーテルを交換していた。オペレータは、交換の間、相互にやりとりする必要があり、これは、手技時間の延長につながり、ガイドワイヤの先端は、蛍光透視下で監視される必要があり、これは、オペレータおよび患者に増加した放射線被ばくを受けさせた。加えて、ガイドワイヤの長い長さは、取扱が煩わしく、時として、手術室の床に接触する、または別様に汚染され、その廃棄を必要とした。
【0048】
本経皮的デバイスおよび方法は、患者の身体の外側から手でガイドワイヤを保持するという以前に必要とされたタスクなしに、カテーテル交換の間、ガイドカテーテル、経皮的デバイスの管部材、または解剖学的目印に対するガイドワイヤの留置位置が維持されることを可能にする。ガイドワイヤは、もはや身体の外側から継続的に保持されなければならないわけではなく、遠位で固着されるため、ガイドワイヤの長さは、より短くすることができ、蛍光透視法の危険かつ長期の使用は、ガイドワイヤ位置を継続的に監視するためにもはや必要ではない。より短いガイドワイヤは、単一オペレータが、OTW膨張バルーンカテーテル交換を効率的に行うことを可能にする。本デバイスおよび方法はさらに、ガイドカテーテルの位置が、ガイドカテーテルの遠位端を越える管部材およびその部分的延在部の使用を通じて、解剖学的目印が位置する標的脈管または他の中空構造口に対して維持されることを可能にする。
【0049】
前述の詳細な説明は、詳細な説明の一部を形成する、付随の図面の参照を含む。詳細な説明は、図面を参照して読まれるべきである。図面は、例証として、本デバイスおよび方法が実践され得る具体的実施形態を示す。これらの実施形態はまた、本明細書では、「実施例」とも称される。
【0050】
前述の詳細な説明は、例証であって、制限を意図するものではない。例えば、前述の実施例(または、その1つまたは複数の特徴または構成要素)は、相互に組み合わせて使用されることができる。他の実施形態は、前述の詳細な説明の精査に応じて、当業者等によって、使用されることができる。また、種々の特徴または構成要素は、本開示を効率化するために、ともに群化されている、または群化されることができる。これは、請求されない開示特徴が、任意の請求項に不可欠であることを意図するものと解釈されるべきではない。むしろ、本発明の主題は、特定の開示される実施形態の全てに満たない特徴にあり得る。したがって、以下の請求例は、詳細な説明に組み込まれ、各実施例は、それ自体で別個の実施形態として成り立つ。
【0051】
実施例1では、ガイドカテーテルおよびガイドワイヤと併用するための経皮的デバイスは、細長い管部材と、押動部材と、固定機構とを備えることができる。管部材は、管腔を画定することができ、管腔は、管腔を通して1つまたは複数の介入性医療デバイスを受け取るようにサイズ決定され、管部材は、ガイドカテーテルの管腔より小さい外径を有することができる。押動部材は、ガイドカテーテル内で、またはガイドカテーテルを部分的に越えて管部材を摺動可能に位置付けるために、管部材に取り付けられることができる。固定機構は、押動部材の一部上に位置付けられることができ、移動またはサイズが増加されると、ガイドワイヤをガイドカテーテルまたは管部材の内側表面に対して係合させるように構成されることができる。
【0052】
実施例2では、実施例1の経皮的デバイスは、随意に、管部材が押動部材より可撓性であるように構成されることができる。
【0053】
実施例3では、実施例1または2のうちの任意の1つの経皮的デバイスは、随意に、管部材が少なくとも6cmの長さを含むように構成されることができる。
【0054】
実施例4では、実施例1〜3のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせの経皮的デバイスは、随意に、管部材の管腔の直径が、ガイドカテーテルの管腔の直径より1フレンチサイズ以下だけ小さいように構成されることができる。
【0055】
実施例5では、実施例1〜4のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせの経皮的デバイスは、随意に、管部材が、管部材全体がガイドカテーテル内に位置付けられる第1の後退位置と、管部材の一部がガイドカテーテルの遠位端を越えて延在する第2の延在位置との間で移動可能であるように構成されることができる。
【0056】
実施例6では、実施例1〜5のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせの経皮的デバイスは、随意に、管部材が、内側ポリマー層と、外側ポリマー層と、内側ポリマー層と外側ポリマー層との間に配置される補強部材とを含むように構成されることができる。
【0057】
実施例7では、実施例1〜6のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせの経皮的デバイスは、随意に、押動部材が管部材の近位端部分に取り付けられるように構成されることができる。
【0058】
実施例8では、実施例1〜7のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせの経皮的デバイスは、随意に、押動部材が管部材の横断面に対して偏心的に位置付けられるように構成されることができる。
【0059】
実施例9では、実施例1〜8のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせの経皮的デバイスは、随意に、固定機構が固定バルーンであるように構成され、固定バルーンは、膨張させられると、ガイドワイヤをガイドカテーテルまたは管部材の内側表面に対して係合させるように構成されることができる。
【0060】
実施例10では、実施例9の経皮的デバイスは、随意に、押動部材が、膨張流体を固定バルーンに送達する、または膨張流体を固定バルーンから除去するために固定バルーンの内部と流体連通する管腔を含むように構成されることができる。
【0061】
実施例11では、実施例10の経皮的デバイスは、随意に、押動部材がハイポチューブを含むように構成されることができる。
【0062】
実施例12では、実施例10または11のうちの任意の1つの経皮的デバイスは、随意に、押動部材の近位端部分が、注射器または他の膨張デバイスに結合可能な膨張マニホールドを含むように構成されることができる。
【0063】
実施例13では、実施例9〜12のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせの経皮的デバイスは、随意に、固定バルーンが、管部材の近位に位置付けられ、押動部材の周りに巻着されるように構成されることができる。
【0064】
実施例14では、実施例9〜13のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせの経皮的デバイスは、随意に、固定バルーンが、内側ポリマー層と、外側ポリマー層とを含むように構成されることができる。
【0065】
実施例15では、実施例9〜14のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせの経皮的デバイスは、随意に、押動部材の近位端部分上に位置付けられる膨張インジケータバルブをさらに備えることができる。インジケータバルブは、固定バルーンの内部と流体連通することができる。
【0066】
実施例16では、実施例1〜15のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせの経皮的デバイスは、随意に、固定機構の中心が、押動部材の軸方向平面に対してオフセットされるように構成されることができる。
【0067】
実施例17では、実施例1〜16のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせの経皮的デバイスは、随意に、固定機構上または固定機構内に位置付けられる放射線不透過性マーカをさらに備えることができる。
【0068】
実施例18では、実施例1〜17のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせの経皮的デバイスは、随意に、管部材の真円形部分につながる部分的円筒形開口部を画定する凹面トラックをさらに備えることができる。
【0069】
実施例19では、実施例18の経皮的デバイスは、随意に、凹面トラックの第1の区画が弧状断面形状を含むように構成されることができる。
【0070】
実施例20では、実施例19の経皮的デバイスは、随意に、弧状断面形状が少なくとも0.5cmの長さに延在するように構成されることができる。
【0071】
実施例21では、実施例19または20のうちの任意の1つの経皮的デバイスは、随意に、弧状断面形状が、管部材の断面円周の25%〜40%に半径方向に延在するように構成されることができる。
【0072】
実施例22では、実施例19〜21のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせの経皮的デバイスは、随意に、凹面トラックの第2の区画が半円筒形断面形状を含むように構成されることができる。
【0073】
実施例23では、実施例22の経皮的デバイスは、随意に、半円筒形断面形状が少なくとも0.5cmの長さに延在するように構成されることができる。
【0074】
実施例24では、実施例22または23のうちの任意の1つの経皮的デバイスは、随意に、半円筒形断面形状が、管部材の断面円周の40%〜70%に半径方向に延在するように構成されることができる。
【0075】
実施例25では、実施例18〜24のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせの経皮的デバイスは、随意に、凹面トラックの支持構造が、ハイポチューブの形態における押動部材から無管腔金属構造に遷移するように構成されることができる。
【0076】
実施例26では、実施例25の経皮的デバイスは、随意に、ハイポチューブの遠位端および無管腔金属構造の近位端が、ともに溶接される噛合する非垂直切断部を含むように構成されることができる。
【0077】
実施例27では、方法は、経皮的デバイスをガイドカテーテルの中に前進させることと、ガイドカテーテルまたは経皮的デバイスの管部材に対するガイドワイヤの長手方向移動を阻止することとを含むことができる。経皮的デバイスは、押動部材と、管部材と、固定機構とを含むことができる。ガイドワイヤの移動は、固定機構のサイズを増加させ、それによって、ガイドワイヤの一部をガイドカテーテルまたは管部材の内側表面に対して係合させることによって阻止されることができる。
【0078】
実施例28では、固定機構のサイズの増加に先立って、実施例27の方法は、随意に、介入性医療デバイスの遠位端が固定機構の近位に位置付けられるまで、ガイドワイヤを経由して介入性医療デバイスを抜去することをさらに含むことができる。
【0079】
実施例29では、固定機構のサイズ増加後、実施例27または28のうちの任意の1つの方法は、随意に、ガイドワイヤの近位端部分との接触を解放することをさらに含むことができる。
【0080】
実施例30では、固定機構のサイズ増加後、実施例27〜29のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせの方法は、随意に、介入性医療デバイスをガイドワイヤを経由して固定機構の近位の場所に前進させることをさらに含むことができる。
【0081】
実施例31では、実施例30の方法は、随意に、介入性医療デバイスをガイドワイヤを経由して固定機構の近位の場所に前進させることが、ガイドワイヤの近位端部分を介入性医療デバイスの近位端部分から露出させることを含むように構成されることができる。
【0082】
実施例32では、実施例31の方法は、随意に、ガイドワイヤの近位端部分を把持することと、固定機構のサイズを減少させることにより、ガイドワイヤをガイドカテーテルまたは管部材の内側表面から係脱させることと、介入性医療デバイスをガイドワイヤの遠位端部分を経由して管部材を通して前進させることとをさらに含むことができる。
【0083】
実施例33では、実施例32の方法は、随意に、固定機構のサイズを減少させることが、固定バルーンを収縮させることを含むように構成されることができる。
【0084】
実施例34では、実施例27〜33のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせの方法は、随意に、経皮的デバイスをガイドカテーテルの中に前進させることが、管部材の遠位端部分がガイドカテーテルの遠位端を越えて延在する状態で、管部材をガイドカテーテルと同軸整合するように位置付けることを含むように構成されることができる。
【0085】
実施例35では、実施例27〜34のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせの方法は、随意に、固定機構のサイズを増加させることが、固定バルーンを膨張させることを含むように構成されることができる。
【0086】
実施例36では、実施例1〜35のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせの経皮的デバイスまたは方法は、随意に、列挙される全ての構成要素またはオプションが、使用または選択するために利用可能であるように構成されることができる。
【0087】
ある用語が、特定の特徴または構成要素を指すために、本特許文書全体を通して使用される。当業者が理解するように、異なる人々は、異なる名称によって同一特徴または構成要素を指し得る。本特許文書は、名称が異なるが機能は異ならない構成要素間または特徴間の区別を意図するものではない。
【0088】
以下の定義された用語に関して、異なる定義が本特許文書の何処かに与えられない限り、特定の定義が、適用されるものとする。用語「a」、「an」、および「the」は、「少なくとも1つ」または「1つまたは複数」の任意の他の事例または使用から独立して、1つまたは1つよりも多いものを含むために使用される。用語「または」は、「AまたはB」が、「Aであって、Bではない」、「Bであって、Aではない」、および「AかつB」を含むように、非排他的な「または」を指すために使用される。全ての数値は、明示的に示されるかどうかにかかわらず、用語「約」によって修飾されるものと仮定される。用語「約」は、当業者が列挙された値の均等物(例えば、同一機能または結果を有する)と見なす、数字の範囲を指す。多くの事例では、用語「約」は、有効数字の桁数に丸められる数を含むことができる。終点による数値範囲の列挙は、その範囲内およびその範囲を境界する全ての数字および下位範囲(例えば、1〜4は、1、1.5、1.75、2、2.3、2.6、2.9等および1〜1.5、1〜2、1〜3、2〜3.5、2〜4、3〜4等を含む)を含む。用語「患者」および「対象」は、ヒトまたは動物用途のため等、哺乳類を含むことが意図される。用語「遠位」および「近位」は、執刀医に対する位置または方向を指すために使用される。「遠位」および「遠位に」は、医師から遠い位置または医師から離れる方向を指す。「近位」および「近位に」は、医師に近い位置または医師に向かう方向を指す。
【0089】
本デバイスおよび方法の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して、そのような特許請求の範囲が権利を有する均等物の全範囲とともに決定されるべきである。添付の特許請求の範囲では、用語「含む(including)」および「そこで(in which)」は、それぞれの用語「備える(comprising)」および「そこで(wherein)」の平易な英語の均等物として使用される。また、以下の特許請求の範囲では、用語「含む(including)」および「備える(comprising)」は、非限定的である、すなわち、請求項におけるそのような用語の後に列挙される特徴または構成要素に加えて、特徴または構成要素を含むデバイスまたは方法も、依然として、その請求項の範囲内にあると見なされる。さらに、以下の特許請求の範囲では、用語「第1の(first)」、「第2の(second)」および「第3の(third)」等は、単に標識として使用され、その物体に対して数値要件を課すことを意図されない。
【0090】
要約は、読者が、本技術的開示の性質を迅速に明らかにすることを可能にするために提供される。これは、特許請求の範囲の範囲または意味を解釈もしくは限定するように使用されないという理解を持って思慮される。