(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
【0014】
図1及び
図2には、本発明の一実施形態に係る弁2が示されている。
図1の矢印Xが弁2の前後方向前向きであり、矢印Yは左右方向右向きであり、矢印Zが上下方向上向きである。
【0015】
弁2は、弁箱4、蓋部材6、ハウジング8、電装箱10、モータ12、駆動ギア14、従動ギア16、スプライン軸20、ウォーム22、スリーブ24、弾性体としてのトルクスプリング26、手動装置32、弁体36、弁棒38、ウォームホイール40及びステムナット41を備えている。図示されないが、この弁2は、更に、計測ウォーム及び計測ウォームホイールを備えている。
【0016】
蓋部材6は弁箱4の上に載置されている。蓋部材6は弁箱4に固定されている。ハウジング8は、蓋部材6の上に配置されている。ハウジング8は蓋部材6に固定されている。電装箱10は、ハウジング8に取り付けられて固定されている。モータ12は、ハウジング8に取り付けられて固定されている。
【0017】
弁箱4は、流体が通される流路42を備えている。この流路42は弁箱4の本体4aを前後方向に貫通している。この流路42に弁体36が位置している。
図1では、この弁体36が流路42を遮っている。この弁体36は閉位置にある。図示されないが、この弁体36は、上方に移動した開位置に移動可能にされている。この開位置では、弁体36が上方に移動して流路42が開かれる。この開位置では、流路42を流体が流動しうる。
【0018】
図2に示される様に、弁棒38は、上下方向に延びている。弁棒38は、その外周に雄ネジ44を備えている。弁棒38の下端に、弁体36が取り付けられている。弁棒38の上部に、ウォームホイール40が位置している。ステムナット41は、ウォームホイール40の半径方向内側に位置している。この雄ネジ44は、ステムナット41の図示されない雌ネジに螺合されている。ステムナット41は、上下方向の移動が規制され、且つ回転可能に支持されている。このステムナット41は、ウォームホイール40と共に回転可能にされている。これにより、ウォームホイール40及びステムナット41がその軸線周りに回転することで、弁棒38は上下方向に移動可能にされている。
【0019】
駆動ギア14は、モータ12の駆動軸12aに取り付けられている。従動ギア16は、駆動ギア14と噛み合っている。駆動ギア14が回転することで、従動ギア16が回転させられる。この従動ギア16とスプライン軸20とは、連結状態と連結を解除した解除状態とで切替可能にされている。
【0020】
スプライン軸20は、その軸線周りに回転可能に支持されている。従動ギア16とスプライン軸20との連結状態で、従動ギア16が回転することで、スプライン軸20が回転させられる。ウォーム22は、スプライン軸20に取り付けられている。ウォーム22に形成された貫通孔に、スプライン軸20が挿入されている。ウォーム22は、スプライン軸20に対して、スプライン軸20の周方向に回転不能にされ、スプライン軸20の軸線方向に移動可能にされている。言い換えると、ウォーム22は、スプライン軸20に、相対的に周方向回転不能に且つ軸方向移動可能に取り付けられている。
【0021】
スリーブ24は、スプライン軸20の前端に取り付けられて、固定されている。スリーブ24の軸線は、スプライン軸20の軸線に一致している。トルクスプリング26は、スリーブ24に通されている。トルクスプリング26は、例えば、コイルスプリングや重ね合わせた多数の皿ばね等からなる。このトルクスプリング26は、スプライン軸20の軸線方向において、ウォーム22を所定位置に位置する様に付勢している。
【0022】
図示されないが、計測ウォームは、スプライン軸20と一体で回転しうる。計測ウォームホイールは、計測ウォームと噛み合っている。計測ウォームホイールは、回転可能に支持されている。計測ウォームホイールは、計測ウォームの回転に伴って回転する。この弁2では、計測ウォームホイールの回転数から弁棒38の上下方向位置を特定しうる。これにより、弁体36が開位置と閉位置との間でどの位置にあるかが、特定されうる。
【0023】
図示されないが、弁2は、種々の機器及び配線を備えている。これらの機器及び配線は、電装箱10に収容されている。弁2は、機器の一種として、スペースヒータSH1及びSH2を備えている(
図3参照)。スペースヒータSH1及びSH2のそれぞれは、発熱抵抗器からなる。スペースヒータSH1及びSH2は、電装箱10に収容されている。このスペースヒータSH1及びSH2は、電装箱内を加温する。このスペースヒータSH1及びSH2は、電装箱10の内部の結露を防止する機能を備えている。
【0024】
この弁2は、スペースヒータSH1及びSH2と電源PSとを接続する電線を備えている。図示されないが、この電線は弁2から離れて位置する電源PSに接続されている。このスペースヒータSH1には、この弁2の稼働中において、この電線によって常に電気が供給されている。これにより、スペースヒータSH1は、常に電装箱内の結露を防止している。この弁2では、スペースヒータSH1及びSH2を用いたが、スペースヒータの数は1つでもよく、3つ以上の複数であってもよい。
【0025】
図2に示される様に、この弁2は、弁監視装置46を備えている。
図2には、弁監視装置46が備えるトルクセンサ48が示されている。このトルクセンサ48は、例えば、トルクスイッチとポテンショメータとからなる。ポテンショメータは、摺動子の位置を電圧信号又は抵抗値信号に変換する機器である。ここでは、得られる回転角や移動量を電圧に変換する機器である。特に限定されないが、例えば、回転角度を検出するロータリーポテンショメータが用いられる。このポテンショメータは、金属抵抗線を巻いて高精度に作った可変抵抗器であり、加えた全電圧のうち接点位置に応じた割合だけの電圧を取り出すようにされている。
図2には示されないが、弁監視装置46は、このトルクセンサ48の他に、切替制御装置としての第1マイクロコンピュータ、切替装置56(
図3参照)、受信装置及び表示装置を備えている。受信装置及び表示装置は、切替装置56から離れた位置に配置されている。この切替装置56は、例えばリレー(継電器)が用いられる。
【0026】
受信装置は、例えばクランプセンサ及び第2マイクロコンピュータが用いられる。クランプセンサは、電線に流れる電流値を検出する機能を備えている。第2マイクロコンピュータは、クランプセンサの検出した電流値を受信する機能と、その電流値を記憶する機能と、その電流の変化から弁棒38の作動トルクを算出する機能とを備えている。表示装置は、例えば液晶モニター、警告灯、警告ブザー等が用いられる。
【0027】
図2に示される様に、トルクセンサ48は、レバー50、軸52及びセンサ本体54を備えている。このセンサ本体54は、電装箱10に収容されている。レバー50は、その基端部50aが軸52の一端に固定されている。軸52の他端に、センサ本体54が取り付けられている。
【0028】
レバー50は、基端部50aを回動中心として先端部50bが回動可能にされている。この先端部50bは、ウォーム22の前端部に係合している。これにより、ウォーム22が軸方向に移動することで、レバー50が回動しうる。レバー50が回動することで、軸52が回動する。軸52の回動から、トルクセンサ48は、弁棒38の作動トルクを検出しうる。このレバー50は、例示であって、ギア等であってもよい。この弁棒38の作動トルクは、ウォームホイール40を回転させるトルクとして検出される。
【0029】
モータ12の駆動によって弁2が閉じられるとき、ウォーム22がスプライン軸20と共に周方向一方の向きに回転する。ウォーム22が回転することで、ウォームホイール40が回転する。このウォームホイール40が回転することで、ステムナット41が回転する。ステムナット41の雌ネジと弁棒38の雄ネジ44とが螺合しているので、ステムナット41の回転によって、弁棒38が下向きに移動する。弁棒38によって、弁体36が下方に移動する。そして、弁体36が流路42を塞ぐ。この弁2が開かれるときは、モータ12の駆動によって、ウォーム22がスプライン軸20と共に周方向他方の向きに回転する。これにより、ウォームホイール40及びステムナット41が閉じるときと逆向きに回転する。弁体36及び弁棒38が上向きに移動して、流路42が開かれる。
【0030】
トルクセンサ48は、弁棒38の作動トルクを検出する機能と、弁棒38の作動トルクを作動トルク信号として第1マイクロコンピュータに送信する機能を備えている。第1マイクロコンピュータは、この作動トルク信号を受信する機能と、弁棒38の作動トルクが設定値以上か否かを判定する機能と、弁棒38の作動トルクが設定値以上のときに切替装置56に制御信号を送信する機能とを備えている。
【0031】
図3には、弁2のスペースヒータSH1及びSH2の回路図が示されている。切替装置56は、スペースヒータSH1を備える第1電気回路S1と、スペースヒータSH1及びスペースヒータSH2とを備える第2電気回路S2とを切り替える機能を備えている。電源PSは、弁2から離れた位置に配置されている。このスペースヒータSH1及びスペースヒータSH2と電源PSとは、切替装置56を介して電線で接続される。
図3に示される様に、この弁2では、第1スイッチ56aが閉じられ第2スイッチ56bが開かれて、通常の電気抵抗の第1電気回路S1で通電されている。スペースヒータSH1によって、電装箱10が加温されている。図示されないが、切替装置56の第1スイッチ56aが開かれて第2スイッチ56bが閉じられて、非通常の電気抵抗の第2電気回路S2で通電されうる。このとき、スペースヒータSH1及びSH2によって、電装箱10が加温される。
図3の回路は、スペースヒータSH1と電源PSとを常時接続する回路に、スペースヒータSH2と切替装置56とを追加することで、形成されている。
【0032】
図4には、
図3の切替装置56によって、第1電気回路S1と第2電気回路S2とに繰り返し切り替えたときの電流Iの変化が示されている。第1電気回路S1では、電流I1が流れている。第2電気回路S2では、電流I2が流れている。
図4では、電流Iが電流I1から電流I2に変化して後、t2秒間電流I2が流されている。その後、電流I2から電流I1に変化した後、t1秒間電流I1が流されている。この電流Iは、電流I1と電流I2とで繰り返し変化している。この切替装置56は、時間間隔t1秒とt2秒とで電流Iを繰り返し切り替えている。
【0033】
受信装置は、スペースヒータSH1及びスペースヒータSH2と電源PSとの間で電線に流れる電流Iを検出する。受信装置は、
図4の電流Iの変化を検出する機能を備えている。受信装置は、電流Iが
図4の変化をしたときに、異常信号を表示装置に送信する機能を備えている。異常信号を受信した表示装置は、異常を表示する機能を備えている。
【0034】
図1から
図4を参照しつつ、この弁監視装置46を用いて、弁2の監視方法が説明される。この弁2の監視方法は、作動トルク検出ステップ、作動トルク判定ステップ、信号送信ステップ及び信号受信ステップを備えている。
【0035】
作動トルク検出ステップでは、トルクセンサ48が、上下動する弁棒38の作動トルクを検出する。前述の様に、トルクスプリング26は、スプライン軸20の軸線方向において、ウォーム22を所定位置に位置させる。弁棒38を上下方向に移動させる抵抗が大きくなると、ウォームホイール40を回転させるウォーム22は、トルクスプリング26の付勢力に抗して、スプライン軸20の軸線方向に移動する。ウォーム22の移動によって、トルクセンサ48の軸52の回動角度が変化する。このトルクセンサ48は、トルクスプリング26の撓みを検出して、弁棒38に作用する作動トルクを検出する。トルクセンサ48はこの検出で得られた作動トルク信号を、第1マイクロコンピュータに送信する。
【0036】
作動トルク判定ステップでは、第1マイクロコンピュータが、トルクセンサ48から作動トルク信号を受信する。第1マイクロコンピュータは、予め弁棒38の作動トルクの設定値を記憶している。第1マイクロコンピュータは、作動トルク信号から得られる弁棒38の作動トルクと、記憶している設定値と、を比較する。第1マイクロコンピュータは、この作動トルクが設定値以上であるときに、切替装置56に制御信号を送信する。
【0037】
信号送信ステップでは、切替装置56は、第1マイクロコンピュータから制御信号を受信する。切替装置56は、
図3の第1電気回路S1と第2電気回路S2とを規則的に切り替える。例えば、通常では、第1電気回路S1で、電流I1が流れている。切替装置56が、第2電気回路S2に切り替える。第2電気回路S2で、電流I2が流れる。t2秒が経過したときに、切替装置56が第1電気回路S1に切り替える。第1電気回路S1で、電流I1が流れている。t1秒が経過したときに、切替装置56が、第2電気回路S2に切り替える。第2電気回路S2で、電流I2が流れる。この様にして、切替装置56は、第1電気回路S1と第2電気回路S2とを繰り返し切り替える。
【0038】
信号受信ステップでは、受信装置がスペースヒータSH1及びSH2の電線を流れる電流Iを検出する。この受信装置によって、電流Iの変化が検出される。これにより、
図4に示される様に、電流I1とI2とに規則的に変化する電流Iが検出される。この電流Iを検出した受信装置は、表示装置に異常信号を送信する。異常信号を受信した表示装置は、作動トルクが設定値以上であることを表示する。本発明において、電流Iの規則的な変化とは、電流値と電流値の変化の間隔との少なくとも一方が、好ましくはその両方が、予め定められた規則に従って変化することを表す。
【0039】
この弁監視装置46は、電線を流れる電流Iの変化で、作動トルクが設定値以上であることを信号として送信する。弁2と遠隔に配置される電源PSとを接続する電線で、電流Iの変化を検出する。この弁監視装置46は、無線等を利用すること無く、遠隔で弁2の異常を把握できる。ここでは、スペースヒータSH1に接続する電線を例に説明がされたが、これに限られない。機器と電源PSとを接続する電線であれば、いずれの機器の電線でも、遠隔で異常が把握されうる。
【0040】
この弁監視装置46では、電源PSとスペースヒータSH1及びスペースヒータSH2と接続する電線で、作動トルクが設定値以上であることを信号として送信する。スペースヒータSH1は、弁2がその電源スイッチが入れられた使用状態であるとき常に電装箱10を加温して、除湿している。このスペースヒータSH1の電線で信号を送信することで、この弁監視装置46は、常に、弁2の異常を監視できる。ここでは、スペースヒータSH1に接続する電線を例に説明がされたが、常に信号を送信しうる観点では、これに限られない。常時電流が流れる電線が接続された機器であれば、常に信号を送信しうる。
【0041】
一時的に電流I1を電流I2に変化させても、スペースヒータSH1が電装箱10を加温して除湿する機能は、十分に果たせる。更に、電流I2にされた時にスペースヒータSH2も電装箱10を加温し除湿する機能を果たす。スペースヒータSH1及びスペースヒータSH2の電流Iを変化させることで、この弁2は電流Iの変化による影響が最小限に抑えられている。
【0042】
図4では、電流Iの電流値が、電流I1と電流I2とに規則的に変化している。電流Iの規則的な変化は、受信装置による判別のみならず、受信した信号を電流Iの変化として機器に表示する場合にも、異常を視覚的に容易に把握できる。この弁2では、電流Iが電流I1と電流I2とに変化したが、これに限られない。
【0043】
例えば、電流Iの規則的変化では、電流Iが電流I1と電流が流れない状態とに変化してもよい。この場合、切替装置56を追加するだけで、スペースヒータSH2を追加することなく、電流Iを変化させることができる。また、電流Iが3以上の複数の電流値に変化してもよい。3以上の複数の電流値に変化させることで、複数の異なる異常状態が電流Iの変化として送信されうる。例えば、電流Iが3以上の複数の電流値に変化することで、通常、警告、異常等3以上の段階的に弁2の作動状態を信号として送信しうる。
【0044】
図4では、更に、電流I1が流れる時間t1と電流I2が流れる時間t2とをそれぞれ所定の時間にすることで、電流Iが時間的にも規則的に変化している。これにより、この弁監視装置46では、異常が更に容易に把握できる。
【0045】
電流I1が流れる時間t1及び電流I2が流れる時間t2の一方又は両方の長さを複数の長さに変化させてもよい。時間t1や時間t2を変化させて複数組み合わせることで、複数の異なる異常状態が電流Iの変化として送信されうる。更に、前述の電流Iを3以上の複数の電流値に変化させ、時間t1や時間t2を変化させて、これらを組み合わせて、複数の異なる異常状態が電流Iの変化として送信されてもよい。
【0046】
異常の把握を容易にする観点から、この時間t1及びt2のそれぞれは、好ましくは0.001秒以上であり、更に好ましくは1秒以上であり、特に好ましくは2秒以上である。一方で、この時間t1及びt2は長すぎると、異常の把握に時間を要する。この観点から、この時間t1及びt2のそれぞれは、60秒以下である。
【0047】
弁2では、長期の使用によって、シールの癒着や噛み込みが発生することがある。シールの癒着や噛み込み等は、弁棒38の作動トルクを増大させる。この作動トルクの増大は、弁棒38及び弁体36の作動に障害を来す。この弁監視装置46では、弁棒38の作動トルクを常に監視しうる。遠隔に位置する受信装置及び表示装置で監視できるので、プラントが稼働中においても、弁棒38の作動トルクを常に監視しうる。この弁監視装置46は、早期に、弁棒38及び弁体36の作動不良を把握しうる。
【0048】
また、この弁監視装置46では、ウォーム22の位置を検出して、弁棒38の作動トルクを把握している。この弁2では、長期の使用によって、トルクスプリング26の付勢力が低下することがある。この付勢力の低下は、見かけ上、弁棒38の作動トルクの増大として、トルクセンサ48に検出される。この弁監視装置46では、トルクスプリング26の付勢力が低下を把握しうる。
【0049】
更に、この弁2では、計測ウォームホイールと計測ウォームとによって、弁体36及び弁棒38が開位置と閉位置との間でどの位置にあるか特定される。第1マイクロコンピュータが弁体36の位置情報を受信してもよい。第1マイクロコンピュータは、弁体36の位置情報と、トルクセンサ48から作動トルク信号とを合わせて判定してもよい。例えば、弁体36が開位置又は閉位置になく、且つ弁棒38の作動トルクが設定値以上であるときに、切替装置56に制御信号を送信してもよい。
【0050】
この弁監視装置46は、電流Iの変化としての信号を、電線によって離れた場所に送信しうる。弁監視装置46は、無線の電波の使用ができない環境においても、使用しうる。この弁監視装置46は、電流Iを規則的に変化させているので、ノイズ波と容易に識別できる。この弁監視装置46は、誤検出を抑制しうる。電線を流れる電流Iの変化として信号を送ることで、弁2から50m以上離れた場所でも、弁棒38の作動トルクが容易に監視されうる。例えば弁2から延びる電線の長さが50m以上であっても、この弁監視装置46は、弁棒38の作動トルクを容易に監視しうる。
【0051】
遠くはなれることで電流Iの変化に減衰が生じることがある、この場合でも、電流Iを規則的に変化させることで、この弁監視装置46は、弁棒38の作動トルクを容易に監視しうる。
【0052】
この弁監視装置46は、弁2の既存のスペースヒータSH1の電線を用いて、弁棒38の作動トルクを監視する。この弁監視装置46では、スペースヒータSH1と切替装置56とが既存の弁に容易に後付けされうる。これにより、この弁監視装置46は、後付けで、遠隔での既存の弁の作動状態を監視できる。
【0053】
この弁2では、弁棒38が軸方向に移動するときの弁棒38の作動トルクが検出されたが、これに限られない。本発明の作動トルクは、弁体を開位置と閉位置との間で位置変化させるために弁棒を作動させるトルクを表している。本発明は、図示されないが、弁棒が軸線を回転軸として回転して弁体を開位置と閉位置とに切り替える弁にも適用できる。本発明では、弁棒が軸方向に移動するか移動しないかに関わらず弁棒が回転するときの、板棒の作動トルクが検出されてもよい。