特許第6663963号(P6663963)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6663963自転車用バッテリホルダおよび自転車用バッテリシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6663963
(24)【登録日】2020年2月19日
(45)【発行日】2020年3月13日
(54)【発明の名称】自転車用バッテリホルダおよび自転車用バッテリシステム
(51)【国際特許分類】
   B62J 11/00 20200101AFI20200302BHJP
   B62J 99/00 20200101ALI20200302BHJP
   B62M 6/90 20100101ALI20200302BHJP
   H01M 2/10 20060101ALI20200302BHJP
【FI】
   B62J11/00 G
   B62J99/00 K
   B62M6/90
   H01M2/10 K
   H01M2/10 S
   H01M2/10 M
【請求項の数】24
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-177446(P2018-177446)
(22)【出願日】2018年9月21日
(62)【分割の表示】特願2015-73399(P2015-73399)の分割
【原出願日】2015年3月31日
(65)【公開番号】特開2019-23075(P2019-23075A)
(43)【公開日】2019年2月14日
【審査請求日】2018年9月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】藤原 岳志
【審査官】 中島 昭浩
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−321675(JP,A)
【文献】 米国特許第07393125(US,B1)
【文献】 登録実用新案第3166805(JP,U)
【文献】 特開2001−219887(JP,A)
【文献】 特開平10−059243(JP,A)
【文献】 特開2005−104249(JP,A)
【文献】 国際公開第2016/027562(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62J 11/00
B62J 99/00
B62J 9/00
B62M 6/90
H01M 2/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の自転車用バッテリユニットを保持可能なホルダ本体と、
前記ホルダ本体に保持された前記複数の自転車用バッテリユニットに係合して、前記複数の自転車用バッテリユニットをロック可能な係合部と、
前記係合部を操作する1つの操作部とを含み、
前記ホルダ本体は、前記複数の自転車用バッテリユニットを前記自転車用バッテリユニットの長手方向に並べて保持できるように構成される、自転車用バッテリホルダ。
【請求項2】
前記係合部は、前記複数の自転車用バッテリユニットに個別に係合する複数の係合部分を有する、請求項1に記載の自転車用バッテリホルダ。
【請求項3】
前記操作部は、前記係合部を前記複数の自転車用バッテリユニットに係合している第1位置から、前記複数の自転車用バッテリユニットに係合しない第2位置に移動させる、請求項1または2に記載の自転車用バッテリホルダ。
【請求項4】
前記第1位置に前記係合部をバイアスするバイアス部をさらに含む、請求項3に記載の自転車用バッテリホルダ。
【請求項5】
前記操作部は、鍵が挿入される挿入孔を有し、予め定める鍵が前記挿入孔に挿入されたとき、前記係合部を操作可能である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の自転車用バッテリホルダ。
【請求項6】
前記操作部は、操作されたときに回転する回転部を有し、
前記回転部は、前記係合部に接続される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の自転車用バッテリホルダ。
【請求項7】
前記ホルダ本体は、前記複数の自転車用バッテリユニットのそれぞれについて、少なくとも一部を露出した状態で保持する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の自転車用バッテリホルダ。
【請求項8】
前記ホルダ本体は、前記係合部および前記操作部が設けられる第1保持部を備え、前記第1保持部は、前記複数の自転車用バッテリユニットの一端部をそれぞれ保持する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の自転車用バッテリホルダ。
【請求項9】
前記第1保持部は、前記ホルダ本体に前記自転車用バッテリユニットが保持された状態で、隣接する2つの前記自転車用バッテリユニットの間に設けられる、請求項8に記載の自転車用バッテリホルダ。
【請求項10】
前記ホルダ本体は、前記2つの自転車用バッテリユニットのうちの一方の自転車用バッテリユニットの他端部を保持する第2保持部と、前記2つの自転車用バッテリユニットのうちの他方の自転車用バッテリユニットの他端部を保持する第3保持部とをさらに含む、請求項9に記載の自転車用バッテリホルダ。
【請求項11】
前記第1保持部は、前記第2保持部と前記第3保持部との間に配置される、請求項10に記載の自転車用バッテリホルダ。
【請求項12】
前記第1保持部および前記第2保持部の間の距離と、前記第1保持部および前記第3保持部との間の距離とは等しい、請求項11に記載の自転車用バッテリホルダ。
【請求項13】
前記ホルダ本体は、前記第1保持部および前記第2保持部を連結する第1連結部と、前記第1保持部および前記第3保持部を連結する第2連結部をさらに備える、請求項10〜12のいずれか一項に記載の自転車用バッテリホルダ。
【請求項14】
前記第1保持部、前記第2保持部、前記第3保持部、前記第1連結部、および、前記第2連結部は、一体に形成される、請求項13に記載の自転車用バッテリホルダ。
【請求項15】
前記第1保持部、前記第2保持部、および、前記第1連結部は、一部が開口する直方体状の第1保持空間を形成し、前記第1保持部、前記第3保持部および前記第2連結部は、一部が開口する直方体状の第2保持空間を形成する、請求項14に記載の自転車用バッテリホルダ。
【請求項16】
前記第1保持空間および前記第2保持空間は、それぞれ、前記自転車用バッテリユニットの体積よりも容積が小さくなるように形成される、請求項15に記載の自転車用バッテリホルダ。
【請求項17】
前記第2保持部は、前記自転車用バッテリユニットを前記ホルダ本体に対して回転させながら前記第1保持空間に配置するための支点を有し、
前記第3保持部は、前記自転車用バッテリユニットを前記ホルダ本体に対して回転させながら前記第2保持空間に配置するための支点を有する、請求項15または16に記載の自転車用バッテリホルダ。
【請求項18】
前記ホルダ本体を自転車のフレームに取り付けるための取付部をさらに含む、請求項1〜17のいずれか一項に記載の自転車用バッテリホルダ。
【請求項19】
前記ホルダ本体には、前記複数の自転車用バッテリユニットに設けられる端子と接続される接続端子が設けられる、請求項1〜18のいずれか一項に記載の自転車用バッテリホルダ。
【請求項20】
前記ホルダ本体は、前記係合部および前記操作部が設けられる第1保持部を備え、前記第1保持部は、前記複数の自転車用バッテリユニットの一端部をそれぞれ保持し、
前記接続端子は、前記第1保持部に設けられる、請求項19に記載の自転車用バッテリホルダ。
【請求項21】
前記ホルダ本体は、外部電源を接続するための充電口をさらに備え、
前記充電口は、前記接続端子に電気的に接続される、請求項20に記載の自転車用バッテリホルダ。
【請求項22】
前記ホルダ本体は、前記係合部および前記操作部が設けられる第1保持部を備え、前記第1保持部は、前記複数の自転車用バッテリユニットの一端部をそれぞれ保持し、
前記充電口は、前記第1保持部に設けられる、請求項21に記載の自転車用バッテリホルダ。
【請求項23】
複数の自転車用バッテリユニットを保持可能なホルダ本体と、
前記ホルダ本体に保持された前記複数の自転車用バッテリユニットに係合して、前記複数の自転車用バッテリユニットをロック可能な係合部と、
前記係合部を操作する1つの操作部とを含み、
前記ホルダ本体は、前記自転車用バッテリユニットを保持できるように構成される第1保持部、第2保持部、および、第3保持部を含み、
前記第1保持部は、前記ホルダ本体の長手方向において前記第2保持部と前記第3保持部との間に配置される、自転車用バッテリホルダ。
【請求項24】
請求項1〜23のいずれか一項に記載の自転車用バッテリホルダと、
前記自転車用バッテリホルダに取り付けられる複数の自転車用バッテリユニットとを含む、自転車用バッテリシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の自転車用バッテリユニットを装着可能な自転車用バッテリホルダ、および、この自転車用バッテリホルダを含む、自転車用バッテリシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の自転車用バッテリユニットを装着可能な自転車用バッテリホルダが知られている。特許文献1はその一例を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3641055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自転車用バッテリホルダに自転車用バッテリユニットが装着された場合、そのバッテリユニットが自転車用バッテリホルダから脱落しないことが好ましい。
本発明の目的は、複数の自転車用バッテリユニットを容易にロックできる自転車用バッテリホルダ、および、この自転車用バッテリホルダを含む自転車用バッテリシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1側面に従う自転車用バッテリホルダは、複数の自転車用バッテリユニットを保持可能なホルダ本体と、前記ホルダ本体に保持された前記複数の自転車用バッテリユニットに係合して、前記複数の自転車用バッテリユニットをロック可能な係合部と、前記係合部を操作する1つの操作部とを含み、前記ホルダ本体は、前記複数の自転車用バッテリユニットを長手方向に並べて保持できるように構成される。
【0006】
前記第1側面に従う第2側面の自転車用バッテリホルダにおいて、前記係合部は、前記複数の自転車用バッテリユニットに個別に係合する複数の係合部分を有する。
【0007】
前記第1または第2側面に従う第3側面の自転車用バッテリホルダにおいて、前記操作部は、前記係合部を前記複数の自転車用バッテリユニットに係合している第1位置から、前記複数の自転車用バッテリユニットに係合しない第2位置に移動させる。
【0008】
前記第3側面に従う第4側面の自転車用バッテリホルダにおいて、前記第1位置に前記係合部をバイアスするバイアス部をさらに含む。
【0009】
前記第1〜第4側面のいずれか1つに従う第5側面の自転車用バッテリホルダにおいて、前記操作部は、鍵が挿入される挿入孔を有し、予め定める鍵が前記挿入孔に挿入されたとき、前記係合部を操作可能である。
【0010】
前記第1〜第5側面のいずれか1つに従う第6側面の自転車用バッテリホルダにおいて、前記操作部は、操作されたときに回転する回転部を有し、前記回転部は、前記係合部に接続される。
【0011】
前記第1〜第6側面のいずれか1つに従う第7側面の自転車用バッテリホルダにおいて、前記ホルダ本体は、前記複数の自転車用バッテリユニットのそれぞれについて、少なくとも一部を露出した状態で保持する。
【0012】
前記第1〜第7側面のいずれか1つに従う第8側面の自転車用バッテリホルダにおいて、前記ホルダ本体は、前記係合部および前記操作部が設けられる第1保持部を備え、前記第1保持部は、前記複数の自転車用バッテリユニットの一端部をそれぞれ保持する。
【0013】
前記第8側面に従う第9側面の自転車用バッテリホルダにおいて、前記第1保持部は、前記ホルダ本体に前記自転車用バッテリユニットが保持された状態で、隣接する2つの前記自転車用バッテリユニットの間に設けられる。
【0014】
前記第9側面に従う第10側面の自転車用バッテリホルダにおいて、前記ホルダ本体は、前記2つの自転車用バッテリユニットのうちの一方の自転車用バッテリユニットの他端部を保持する第2保持部と、前記2つの自転車用バッテリユニットのうちの他方の自転車用バッテリユニットの他端部を保持する第3保持部とをさらに含む。
【0015】
前記第10側面に従う第11側面の自転車用バッテリホルダにおいて、前記第1保持部は、前記第2保持部と前記第3保持部との間に配置される。
【0016】
前記第11側面に従う第12側面の自転車用バッテリホルダにおいて、前記第1保持部および前記第2保持部の間の距離と、前記第1保持部および前記第3保持部との間の距離とは等しい。
【0017】
前記第10〜第12側面のいずれか1つに従う第13側面の自転車用バッテリホルダにおいて、前記ホルダ本体は、前記第1保持部および前記第2保持部を連結する第1連結部と、前記第1保持部および前記第3保持部を連結する第2連結部をさらに備える。
【0018】
前記第13側面に従う第14側面の自転車用バッテリホルダにおいて、前記第1保持部、前記第2保持部、前記第3保持部、前記第1連結部、および、前記第2連結部は、一体に形成される。
【0019】
前記第14側面に従う第15側面の自転車用バッテリホルダにおいて、前記第1保持部、前記第2保持部、および、前記第1連結部は、一部が開口する直方体状の第1保持空間を形成し、前記第1保持部、前記第3保持部および前記第2連結部は、一部が開口する直方体状の第2保持空間を形成する。
【0020】
前記第15側面に従う第16側面の自転車用バッテリホルダにおいて、前記第1保持空間および前記第2保持空間は、それぞれ、前記自転車用バッテリユニットの体積よりも容積が小さくなるように形成される。
【0021】
前記第15または第16側面に従う第17側面の自転車用バッテリホルダにおいて、前記第2保持部は、前記自転車用バッテリユニットを前記ホルダ本体に対して回転させながら前記第1保持空間に配置するための支点を有し、前記第3保持部は、前記自転車用バッテリユニットを前記ホルダ本体に対して回転させながら前記第2保持空間に配置するための支点を有する。
【0022】
前記第1〜第17側面のいずれか1つに従う第18側面の自転車用バッテリホルダにおいて、前記ホルダ本体を自転車のフレームに取り付けるための取付部をさらに含む。
【0023】
前記第1〜第18側面のいずれか1つに従う第19側面の自転車用バッテリホルダにおいて、前記ホルダ本体には、前記複数の自転車用バッテリユニットに設けられる端子と接続される接続端子が設けられる。
【0024】
前記第19側面に従う第20側面の自転車用バッテリホルダにおいて、前記ホルダ本体は、前記係合部および前記操作部が設けられる第1保持部を備え、前記第1保持部は、前記複数の自転車用バッテリユニットの一端部をそれぞれ保持し、前記接続端子は、前記第1保持部に設けられる。
【0025】
前記第20側面に従う第21側面の自転車用バッテリホルダにおいて、前記ホルダ本体は、外部電源を接続するための充電口をさらに備え、前記充電口は、前記接続端子に電気的に接続される。
【0026】
前記第21側面に従う第22側面の自転車用バッテリホルダにおいて、前記ホルダ本体は、前記係合部および前記操作部が設けられる第1保持部を備え、前記第1保持部は、前記複数の自転車用バッテリユニットの一端部をそれぞれ保持し、前記充電口は、前記第1保持部に設けられる。
【0027】
本発明の第23側面に従う自転車用バッテリホルダは、複数の自転車用バッテリユニットを保持可能なホルダ本体と、前記ホルダ本体に保持された前記複数の自転車用バッテリユニットに係合して、前記複数の自転車用バッテリユニットをロック可能な係合部と、前記係合部を操作する1つの操作部とを含み、前記ホルダ本体は、第1保持部、第2保持部、および、第3保持部を含み、前記第1保持部は、前記ホルダ本体の長手方向において前記第2保持部と前記第3保持部との間に配置される。
【0028】
本発明の第24側面に従う自転車用バッテリシステムは、前記第1〜第23側面のいずれか一つに従う自転車用バッテリホルダと、前記自転車用バッテリホルダに取り付けられる複数の自転車用バッテリユニットとを含む。
【発明の効果】
【0029】
上記自転車用バッテリホルダ、および、上記自転車用バッテリシステムは、複数の自転車用バッテリユニットを容易にロックできる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】実施形態の自転車用バッテリホルダが搭載された自転車の側面図。
図2図1の自転車用バッテリホルダの正面図。
図3図2の自転車用バッテリホルダの背面図。
図4図1の自転車用バッテリホルダの平面図。
図5】第1位置における係合部および操作部の拡大図。
図6】第2位置における係合部および操作部の拡大図。
図7】自転車用バッテリユニットが取り付けられている最中の自転車用バッテリホルダの背面図。
【発明を実施するための形態】
【0031】
(実施形態)
図1は、自転車用バッテリホルダ10(以下では「バッテリホルダ10」)が搭載された自転車Bの側面図である。自転車Bは、電動コンポーネント等が取り付けられるフレームF、フレームFに対して回転可能なクランク軸C、クランク軸Cに加えられる人力駆動力をアシストするドライブユニットD、および、人力駆動力を検出するトルクセンサ(図示略)等を備える。自転車Bはさらに、フレームFのダウンチューブFAに取り付けられたバッテリホルダ10、および、バッテリホルダ10に搭載された複数のバッテリユニット12を備える。自転車Bの一例は、マウンテンバイクまたはロードバイクである。
【0032】
バッテリホルダ10は、ダウンチューブFAに対する着脱が可能な構造を備える。別の例では、バッテリホルダ10がシートチューブFBに取り付けられてもよく、リアキャリアに取り付けられてもよい。複数のバッテリユニット12は、第1バッテリユニット12Aおよび第2バッテリユニット12Bを含み、ドライブユニットDをはじめとする各種の電動コンポーネントに電力を供給する。本実施形態では、第1バッテリユニット12Aおよび第2バッテリユニット12Bは、同一の寸法を有している。
【0033】
ドライブユニットDは、バッテリユニット12から供給される電力により駆動する電気モータおよび制御装置(いずれも図示略)を備える。ドライブユニットDが配置される位置の一例は、フレームFにおけるクランク軸Cに近い部分、リアホイール、または、フロントホイールである。フレームFにおけるクランク軸Cに近い部分にドライブユニットDが配置される場合、ドライブユニットDは、フロントスプロケットにトルクを伝達する。制御装置は、トルクセンサの検出結果に基づいて電気モータを制御する。
【0034】
図2は、複数のバッテリユニット12が搭載された状態のバッテリホルダ10の正面図である。図3は、そのバッテリホルダ10の背面図である。図4は、複数のバッテリユニット12が搭載されていない状態のバッテリホルダ10の平面図である。
【0035】
バッテリホルダ10は、複数のバッテリユニット12を保持可能なホルダ本体14、および、ホルダ本体14に保持された複数のバッテリユニット12のそれぞれに係合して複数のバッテリユニット12をロック可能な係合部16を備える。バッテリホルダ10はさらに、係合部16を操作する操作部18、および、自転車BのフレームFに装着可能な取付部20を備える。取付部20は、第1連結部28および第2連結部30に形成された複数の貫通孔である。ボルト(図示略)が取付部20を通過してフレームFのねじ孔にねじ込まれることにより、バッテリホルダ10がフレームFに着脱可能に固定される。
【0036】
図2または図3に示されるホルダ本体14は、複数のバッテリユニット12の一端部を保持する第1保持部22、複数のバッテリユニット12のうちの第1バッテリユニット12Aの他端部を保持する第2保持部24、および、複数のバッテリユニット12のうちの第2バッテリユニット12Bの他端部を保持する第3保持部26を備える。ホルダ本体14はさらに、第1保持部22と第2保持部24とを連結する第1連結部28、第1保持部22と第3保持部26とを連結する第2連結部30、および、第2保持部24と第3保持部26とを繋げる一対の側壁32,34を備える。ホルダ本体14はさらに、バッテリユニット12の接続端子60と接続される接続端子22A、および、外部電源が接続される充電口22Bを備える。一対の側壁32,34の底部は、それぞれ第1連結部28および第2連結部30と繋げられている。
【0037】
第1保持部22は、ホルダ本体14の長手方向において第2保持部24と第3保持部26との間に配置されている。すなわち、第1保持部22は、ホルダ本体14に複数のバッテリユニット12が保持された状態で、第1バッテリユニット12Aと第2バッテリユニット12Bとの間に設けられている。係合部16および操作部18は、第1保持部22に設けられている。
【0038】
ホルダ本体14の長手方向における第1保持部22および第2保持部24の間の距離LAと、ホルダ本体14の長手方向における第1保持部22および第3保持部26の間の距離LBとは、実質的に等しい。距離LAは、ホルダ本体14の長手方向における第1連結部28の寸法と実質的に等しい。距離LBは、ホルダ本体14の長手方向における第2連結部30の寸法と実質的に等しい。本実施形態のバッテリホルダ10は、同一の寸法の2つのバッテリユニット12を搭載可能である。
【0039】
第1保持部22、第2保持部24、第3保持部26、第1連結部28、第2連結部30、および、一対の側壁32,34は、一体的に形成されている。第1保持部22、第2保持部24、第3保持部26、第1連結部28、第2連結部30、および、一対の側壁32,34は、例えば樹脂材料によって形成されている。接続端子22Aは、第1保持部22に設けられる。接続端子22Aは、第1保持部22の上面に設けられ、上方に突出している。接続端子22Aは、第1保持部22の上面に突出しないように設けられてもよく、第1保持部22の上面に形成される凹所内に設けられてもよい。接続端子22Aは、各バッテリユニット12に対応して、複数設けられる。充電口22Bは、第1保持部22に設けられ、接続端子22Aと電気的に接続されている。充電口22Bは、第1保持部22の幅方向の一方の側面の中央に設けられる。接続端子22Aと充電口22Bとが第1保持部22に設けられる場合、これらの接続する配線が短くてすむ。
【0040】
第1保持部22、第2保持部24、第1連結部28、および、一対の側壁32,34は、上方が開放された第1保持空間14Aを形成している。第1保持空間14Aの容積は、第1バッテリユニット12Aの体積よりも小さい。ホルダ本体14に第1バッテリユニット12Aが装着された場合、第1バッテリユニット12Aの上部がホルダ本体14から露出する。ホルダ本体14から露出した第1バッテリユニット12Aの上部の体積は、第1バッテリユニット12Aの全体の体積と第1保持空間14Aの容積との差と実質的に同じである。
【0041】
第1保持部22、第3保持部26、第2連結部30、および、一対の側壁32,34は、上方が開放された第2保持空間14Bを形成している。第2保持空間14Bの容積は、第2バッテリユニット12Bの体積よりも小さい。ホルダ本体14に第2バッテリユニット12Bが装着された場合、第2バッテリユニット12Bの上部がホルダ本体14から露出する。ホルダ本体14から露出した第2バッテリユニット12Bの上部の体積は、第2バッテリユニット12Bの全体の体積と第2保持空間14Bの容積との差と実質的に同じである。バッテリホルダ10の幅方向から見たときに、一対の側壁32,34は、係合部16の位置よりも高い位置まで延びており、本実施形態では、第1保持部22の上面よりも高い位置まで延びている。
【0042】
第2保持部24は、バッテリユニット12をホルダ本体14に対して回転させながら第1保持空間14Aに配置するための支点36、および、第1保持空間14Aに配置されたバッテリユニット12を支持する突起38を備える。支点36および突起38は、第2保持部24の第1保持部22側の側面から第1保持空間14Aに向けて突出している。支点36および突起38の長手方向は、ホルダ本体14の幅方向と一致する。ホルダ本体14の幅方向は、ホルダ本体14を自転車Bに取り付けた状態で、自転車Bの幅方向に対応する。
【0043】
第3保持部26は、バッテリユニット12をホルダ本体14に対して回転させながら第2保持空間14Bに配置するための支点40、および、第2保持空間14Bに配置されたバッテリユニット12を支持する突起42を備える。支点40および突起42は、第3保持部26の第1保持部22側の側面から第2保持空間14Bに向けて突出している。支点40および突起42の長手方向は、ホルダ本体14の幅方向と一致する。
【0044】
係合部16は、複数のバッテリユニット12に個別に係合する一対の係合部分44を備える。一対の係合部分44は、それぞれ第1保持部22に形成されたガイド孔22C(図6参照)から突出可能に配置されている。
【0045】
係合部分44は、爪状部材によって構成されている。ガイド孔22Cの開口は、第1保持部22の第2保持部24に対向する第1側面部22Dと、第1保持部22の第3保持部26に対向する第2側面部22Eとに形成されている。第1側面部22Dは、第1連結部28に向かうに連れて第2保持部24に近接する方向に傾斜している。第2側面部22Eは、第2連結部30に向かうに連れて第3保持部26に近接する方向に傾斜している。
【0046】
操作部18は、一対の係合部分44を第1バッテリユニット12Aまたは第2バッテリユニット12Bに係合している第1位置から第1バッテリユニット12Aまたは第2バッテリユニット12Bに係合していない第2位置に移動させる。各係合部分44は、バッテリホルダ10の長手方向に移動可能に設けられている。
【0047】
バッテリユニット12は、複数のバッテリ素子56、複数のバッテリ素子56を収容するハウジング58、および、ホルダ本体14の接続端子22Aと接続される接続端子60を備える。バッテリ素子56は、充電可能に構成されている。
【0048】
各バッテリユニット12A,12Bのハウジング58は、支点36に対応した形状を有する第1凹部58A、突起38に対応した形状を有する第2凹部58B、および、係合部分44が挿入される係合孔58Cを備える。
【0049】
第1凹部58Aおよび第2凹部58Bは、ハウジング58の第1端部に形成されている。係合孔58Cは、ハウジング58における第1端部と反対側の端部である第2端部に形成されている。バッテリユニット12をバッテリホルダ10に取り付けた状態でハウジング58のうちの接続端子22Aに接触する位置に接続端子60が設けられている。バッテリユニット12をバッテリホルダ10に取り付けた状態で、第1バッテリユニット12Aのハウジング58の第2端部は、第1保持部22の上面および第1側面部22Dをそれぞれ覆い、第2バッテリユニット12Bのハウジング58の第2端部は、第1保持部22の上面および第2側面部22Eをそれぞれ覆う。バッテリユニット12をバッテリホルダ10に取り付けた状態で、第1バッテリユニット12Aと第2バッテリユニット12Bとの間にはわずかな隙間が形成される。
【0050】
図5および図6は、係合部16および第1保持部22の拡大図である。操作部18は、予め定められた鍵(図示略)が挿入される挿入孔46が形成された回転部48、回転部48を収容するケース50、回転部48と一対の係合部分44のそれぞれとを繋げる2本のワイヤ52、および、一対の係合部分44を第1位置にバイアスする一対のばね54を備える。ばね54は、バイアス部の一例である。ばね54は、例えば圧縮コイルばねである。回転部48の挿入孔46は、第1保持部22の幅方向の他方の側面に開口している。
【0051】
一対のばね54は、それぞれ第1保持部22のガイド孔22Cに配置されている。ワイヤ52の一方の端部は、係合部分44に接続されている。ワイヤ52の他方の端部は回転部48に接続されている。ばね54の一方の端部は、係合部分44に接続されている。ばね54の他方の端部は、ケース50に接続されている。
【0052】
回転部48の形状は円柱形状である。ケース50の形状は円筒形状である。ケース50に対して回転可能な状態で回転部48がケース50に収容されている。挿入孔46に挿入された鍵が回されることにより、ケース50に対する回転部48の回転位置が変化する。
【0053】
図5に示されるように、回転部48が第1回転位置にあるとき、係合部分44は、ばね54の弾力により第1位置に保持されている。ワイヤ52は、実質的に弛みが生じていない状態に保持されている。
【0054】
図6に示されるように、回転部48が第2回転位置にあるとき、係合部分44は、ワイヤ52の張力によりばね54が圧縮されて、第2位置に保持されている。ワイヤ52は、実質的に弛みが生じていない状態に保持されている。
【0055】
図2図7を参照して、バッテリホルダ10の作用について説明する。
複数のバッテリユニット12は、例えば以下の手順によりバッテリホルダ10に搭載され、バッテリホルダ10にロックされる。
【0056】
バッテリユニット12をバッテリホルダ10から取り外した状態では、図5に示すように、回転部48は第1回転位置にあり、係合部分44は第1位置に配置されている。
図7に示されるように、最初に、ユーザは、第1バッテリユニット12Aの第1凹部58Aを支点36に接触させる。次に、ユーザは、支点36まわりで第1連結部28に向けて回転するように第1バッテリユニット12Aを移動させる。これにより、第1バッテリユニット12Aのハウジング58の端部が第1保持部22に近づいたときに、第1バッテリユニット12Aのハウジング58が係合部分44に接触して、係合部分44を第2位置に向かって押す。第1バッテリユニット12Aのハウジング58の端部が第1保持部22に接触するとともに、係合部分44が係合孔58Cに挿入され、第2凹部58Bに突起38が嵌り込み、第1バッテリユニット12Aがバッテリホルダ10に保持される。このように、第1バッテリユニット12Aをバッテリホルダ10に装着すると、係合部分44によって第1バッテリユニット12Aはバッテリホルダ10に自動でロックされる。
【0057】
次に、第2バッテリユニット12Bが同様の手順によりバッテリホルダ10に搭載される。なお、第1バッテリユニット12Aおよび第2バッテリユニット12Bの搭載順序は任意である。
【0058】
複数のバッテリユニット12は、例えば以下の手順によりバッテリホルダ10から取り外される。ユーザは、図5に示される第1回転位置にある回転部48の挿入孔46に鍵を挿入して、その鍵を第1回転方向F1に回す。これにより、回転部48がケース50に対して第1回転方向F1に回転する。
【0059】
回転部48の第1回転方向F1への回転にともなって、ワイヤ52によって係合部分44が図5に示される第1位置から図6に示される第2位置に向けて移動する。図6に示されるように回転部48が第2回転位置に移動すると、一対の係合部分44はそれぞれ第1バッテリユニット12Aまたは第2バッテリユニット12Bの係合孔58Cから離れて、ロックが解除される。この状態で、ユーザは、第1バッテリユニット12Aおよび第2バッテリユニット12Bをバッテリホルダ10から取り外すことができる。回転部48が第2回転位置にあるときに、ユーザが鍵から手を放すと、係合部分44がばね54によって第1位置に押されて、これにともなって、回転部48は、第1回転方向F1とは反対の第2回転方向F2に回転して、第1回転位置に戻る。なお、鍵は、回転部48が第1回転位置にあるときのみ挿入孔46から抜ける構成であってもよく、鍵は、回転部48が第1回転位置にあるときと、第2回転位置にあるときとのいずれの場合であっても、挿入孔46から抜ける構成であってもよい。
【0060】
本実施形態では、ユーザが鍵を回さなくても回転部48が第2回転位置から第1回転位置に戻る構成となっているが、回転部48を第2回転位置に保持する機構を設けていてもよい。回転部48が第2回転位置にある状態で、バッテリユニット12をバッテリホルダ10に装着する場合、バッテリユニット12をバッテリホルダ10に保持させた後、ユーザは鍵を第2回転方向F2に回転させることによって回転部48を第1回転位置に移動させる。これにより、バッテリユニット12がバッテリホルダ10にロックされる。また、回転部48が図6に示される第2回転位置まで回転したとき、鍵を挿入孔46から引き抜くと、ケース50に対する回転部48の回転位置が第2回転位置に保持される構成としてもよい。
【0061】
バッテリホルダ10によれば、例えば以下の効果が得られる。
(1)バッテリホルダ10は、1つの操作部18が操作されることにより複数のバッテリユニット12をロックする係合部16を備える。このため、複数のバッテリユニット12をバッテリホルダ10に簡単にロックできる。
【0062】
(2)バッテリホルダ10は、複数のバッテリユニット12の上部が露出するように複数のバッテリユニット12を保持可能なホルダ本体14を備える。このため、ホルダ本体14にバッテリユニット12を装着しやすく、また装着されたバッテリユニット12をユーザが把持しやすい。
【0063】
(3)バッテリホルダ10は、複数のバッテリユニット12の一端部を保持する第1保持部22を備える。このため、バッテリホルダ10に装着された複数のバッテリユニット12がバッテリホルダ10から脱落しにくい。
【0064】
(4)バッテリホルダ10は、第1バッテリユニット12Aの他端部を保持する第2保持部24を備える。このため、バッテリホルダ10に装着された第1バッテリユニット12Aがバッテリホルダ10から脱落しにくい。
【0065】
(5)バッテリホルダ10は、第2バッテリユニット12Bの他端部を保持する第3保持部26を備える。このため、バッテリホルダ10に装着された第2バッテリユニット12Bがバッテリホルダ10から脱落しにくい。
【0066】
(6)バッテリホルダ10は、第1保持部22と第2保持部24とを連結し、第1バッテリユニット12Aを支持する第1連結部28を備える。このため、バッテリホルダ10に対する第1バッテリユニット12Aの姿勢が安定する。
【0067】
(7)バッテリホルダ10は、第1保持部22と第3保持部26とを連結し、第2バッテリユニット12Bを支持する第2連結部30を備える。このため、バッテリホルダ10に対する第2バッテリユニット12Bの姿勢が安定する。
【0068】
(8)バッテリホルダ10は、第1保持部22に配置された接続端子22Aおよび充電口22Bを備える。このため、接続端子22Aと充電口22Bとが近くに配置され、配線等を短くできる。
【0069】
(変形例)
上記実施形態に関する説明は、本発明に従う自転車用バッテリホルダが取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明に従う自転車用バッテリホルダは、実施形態以外に例えば以下に示される実施形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。
【0070】
・変形例のバッテリホルダ10は、係合部分44の位置を第1位置および第2位置のそれぞれに移動させることが可能なバイアス部、ならびに、第1保持空間14Aおよび第2保持空間14Bの少なくとも一方にバッテリユニット12が配置されたことを検出するバッテリ検出センサを備える。バイアス部の一例は、電気モータである。バッテリ検出センサの一例は、光電センサまたは磁気センサである。バイアス部は、バッテリ検出センサによりバッテリユニット12が検出されたことに基づいて、係合部分44を第2位置から第1位置に移動させる。
【0071】
・変形例のバッテリホルダ10では、3つ以上のバッテリユニット12を装着可能である。係合部16の構成は、装着可能なバッテリユニット12の数に応じて変更可能である。一例では、バッテリホルダ10は、全てのバッテリユニット12に係合可能な1つの係合部16を備える。別の一例では、複数のバッテリユニット12が複数のグループに分類され、バッテリホルダ10は、各グループに対応する複数の係合部16を備える。グループに複数のバッテリユニット12が含まれる場合、そのグループに対応する係合部16は、そのグループに含まれる全てのバッテリユニット12と係合する。グループに1つのバッテリユニット12が含まれる場合、そのグループに対応する係合部16は、そのバッテリユニット12と係合する。
【0072】
・変形例のバッテリホルダ10では、側壁32および側壁34の少なくとも一方が省略される。この変形例によれば、バッテリユニット12をホルダ本体14の側方から第1保持空間14Aまたは第2保持空間14Bに装着可能である。ホルダ本体14の側方からバッテリユニット12を装着する構成にする場合、支点36および突起38の延びる方向は、ホルダ本体14の長手方向および幅方向に垂直な方向に平行になる。
【0073】
・変形例のバッテリホルダ10では、接続端子22Aが第2保持部24および第3保持部26のそれぞれに配置される。接続端子22Aは、第1保持部22のうち、ガイド孔22Cの開口が形成されている面上に配置されていてもよく、第1連結部28、および、第2連結部30のそれぞれに配置されていてもよい。
【0074】
・変形例のバッテリホルダ10では、充電口22Bが第2保持部24および第3保持部26の少なくともいずれか一方に配置される。
・変形例のバッテリホルダ10では、距離LAが距離LBよりも長いまたは短い。すなわち、この変形例のバッテリホルダ10では、寸法の異なる2種類のバッテリユニット12を搭載可能になっている。
【0075】
・変形例のバッテリホルダ10では、第1連結部28および第2連結部30の少なくとも一方が省略される。
・変形例のバッテリホルダ10では、第1保持部22、第2保持部24、および、第3保持部26のそれぞれが、フレームFに取り付け可能な取付部20を備えていてもよい。別の変形例のバッテリホルダ10では、第1保持部22、第2保持部24、第3保持部26、第1連結部28、および、第2連結部30の少なくともいずれか1つに、フレームFに取り付け可能な取付部20を備えていてもよい。
【0076】
・変形例のバッテリホルダ10では、第1保持空間14Aおよび第2保持空間14Bがホルダ本体14の幅方向に並べられる。すなわち、第2保持部24または第3保持部26のいずれか一方が省略され、第2保持部24および第3保持部26の他方が、2つのバッテリユニット12を保持する。
【0077】
・変形例のバッテリホルダ10では、第1保持空間14Aの容積が第2保持空間14Bよりも大きいまたは小さい。すなわち、この変形例のバッテリホルダ10では、寸法の異なる2種類のバッテリユニット12を搭載可能になっている。
【0078】
・変形例のバッテリホルダ10では、第1保持空間14Aの容積がバッテリユニット12の体積よりも大きい、または、バッテリユニット12の体積と実質的に等しい。
・変形例のバッテリホルダ10では、第2保持空間14Bの容積がバッテリユニット12の体積よりも大きい、または、バッテリユニット12の体積と実質的に等しい。
【0079】
・変形例のバッテリホルダ10では、ホルダ本体14が、フレームFと一体で形成されていてもよい。変形例のバッテリホルダ10では、ホルダ本体14が、フレームFに接着剤などの固定部材によって、分離不可能に装着されていてもよい。
【0080】
・変形例のバッテリホルダ10では、回転部48の挿入孔46が、第1保持部22の幅方向の一方に開口していてもよい。
・上記実施形態のバッテリホルダ10では、第2回転位置に回転部48を移動させると、一対の係合部分44が同時に第1位置から第2位置に移動するが、変形例のバッテリホルダ10では、第2回転位置に回転部48を移動させたときに、一対の係合部分44が第1位置から第2位置に移動するタイミングがずれていてもよい。このような構成は、ワイヤ52の長さを異ならせることによって実現することができる。
【符号の説明】
【0081】
B…自転車、F…フレーム、10…バッテリホルダ(自転車用バッテリホルダ)、12…バッテリユニット(自転車用バッテリユニット)、14…ホルダ本体、14A…第1保持空間、14B…第2保持空間、16…係合部、18…操作部、20…取付部、22…第1保持部、22A…接続端子、22B…充電口、24…第2保持部、26…第3保持部、28…第1連結部、30…第2連結部、36…支点、40…支点、44…係合部分、46…挿入孔、48…回転部、54…ばね(バイアス部)、56…バッテリ素子、58…ハウジング。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7