(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
本明細書において用いられている用語の意味は、次のように理解されなければならない。
【0019】
単数の表現は、文脈上明らかに別の方法で定義しない限り、複数の表現を含むものと理解されなければならず、「第1」、「第2」等の用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別するためのもので、このような用語によって権利範囲が限定されてはならない。「含む」又は「有する」などの用語は、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、工程、動作、構成要素、部分品又はそれらを組み合わせたものの存在又は付加の可能性を事前に排除しないものと理解されなければならない。「少なくとも1つ」の用語は、1つ又は複数の関連項目から提示可能なすべての組み合わせを含むものと理解されなければならない。例えば、「第1項目、第2項目及び第3項目の中から少なくとも1つ」の意味は、第1項目、第2項目又は第3項目の各々のみならず、第1項目、第2項目及び第3項目の中の2以上から提示することができるすべての項目の組み合わせを意味する。「上に」という用語は、ひとつの構成が、他の構成のすぐ上面に形成される場合だけでなく、このような構成の間に第3構成が介在する場合も含まれることを意味する。
【0020】
本発明によるバックライトユニットとそれを含むモバイル電子機器の好ましい例を、図面を参照して以下に詳細に説明する。同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略又は簡潔にする。また、公知の構成については、その詳細な説明を適宜省略する。
【0021】
図2は、本発明の一実施形態によるモバイル電子機器の部分表示機能を示す図である。
【0022】
図2に示すように、本発明の一実施形態によるモバイル電子機器は、部分表示画面102を表示する液晶表示パネル100と、液晶表示パネル100に設定された部分表示画面102に該当する部分表示領域(部分駆動領域)に部分光PLを照射するバックライトユニット200とを含む。
【0023】
液晶表示パネル100は、複数の画素を含み、各画素に設けられた薄膜トランジスタのスイッチング動作によって設定された部分表示領域に部分表示画面102を表示する。部分表示領域は、液晶表示パネル100に定義された表示領域の一部の領域に設けることができ、部分表示領域を除いた残りの表示領域は、ブラック状態で維持される。
【0024】
部分表示画面102には、メッセージ機能、通話機能、音楽再生機能、時計機能、カメラ機能等の部分表示アプリケーションに対応するイメージパターンを表示することができる。一例による部分表示画面102は、液晶表示パネル100の長辺の方向(Y)を基準にして、上側端部に円形状に表示することができるが、これに限定されるものではなく、多角形状、ハート形状又は楕円形状に表示することもできる。一例による部分表示画面102は、部分表示領域内で特別な形態を持たず、単純にテキスト又はイメージパターンの形態で表示することができる。このような部分表示画面102は、モバイル電子機器の待機モード中に表示することができ、特に時計機能の場合には、モバイル電子機器の待機モード中に常に表示することができる。
【0025】
バックライトユニット200は、液晶表示パネル100の背面にグローバル光(global light)を照射したり、液晶表示パネル100に設定された部分表示領域に部分光(partial light)を照射したりする。つまり、バックライトユニット200は、液晶表示パネル100の全体駆動時には、液晶表示パネル100の表示領域全体に光を照射する。一方、バックライトユニット200は、モバイル電子機器に搭載された部分表示アプリケーションの実行に伴う液晶表示パネル100の部分駆動時には、ローカルディミング制御に応答して液晶表示パネル100の部分表示領域に対応するように設定された部分出射領域200aを介してのみ出射する部分光PLを液晶表示パネル100の部分表示領域に照射する。
【0026】
このように、本発明によるモバイル電子機器は、部分表示アプリケーション機能の実行に伴う液晶表示パネル100の部分駆動時には、バックライトユニット200の部分駆動によって液晶表示パネル100の部分表示領域にのみ光を照射することにより、消費電力を低減する。
【0027】
図3は、本発明の一実施形態によるバックライトユニットを示す分解斜視図であり、
図4は、
図3に示す光ガイド部材の光学パターンを示す図である。
【0028】
図3及び
図4に示すように、本発明の一実施形態によるバックライトユニット200は、光ガイド部材210、反射シート230、第1光源部250、第2光源部270、及び、光学シート部290を含む。
【0029】
光ガイド部材210は、第1光源部250及び第2光源部270のうちの少なくとも1つから入射する光を上部方向Z、例えば、液晶表示パネルの方向に出射する。光ガイド部材210は、第1側面に設けられた第1入射部210aと、第1側面とは反対の第2側面に設けられた第2入射部210bとを有し、第1入射部210aと第2入射部210bとの間の中間部CPと第2入射部210bとの間で定義された部分出射領域200aを含む。このような光ガイド部材210は、液晶表示パネルの駆動方式に応じて選択的に駆動する第1光源部250及び第2光源部270のうちの少なくとも1つから入射する光を液晶表示パネルに照射する。例えば、光ガイド部材210は、液晶表示パネルの全体駆動(グローバル駆動)の際には、第1光源部250及び第2光源部270の両方から入射する光の進行経路を液晶表示パネルにガイドすることにより、液晶表示パネルの表示領域に、グローバル光を照射する。また、光ガイド部材210は、液晶表示パネルの部分駆動の際には、第2光源部270から入射する光の進行経路を部分出射領域200aにガイドすることにより、液晶表示パネルの部分表示領域のみへの部分光を照射する。
【0030】
一例による光ガイド部材210は、ベース部材211、複数のレンズパターン213、及び、複数の光学パターン215を含む。
【0031】
ベース部材211は、例えば、短辺と長辺とを有する平板形状を有する。このようなベース部材211は、第1入射部210a及び第2入射部210bを含む。
【0032】
第1入射部210aは、ベース部材211の第1側面とすることができ、第2入射部210bは、ベース部材211の第2側面とすることができる。ここで、ベース部材211において、第1側面は、一側短辺と定義することができ、第2側面は、第1側面とは反対の他側短辺と定義することができる。
【0033】
ベース部材211は、第1導光領域LA1、第2導光領域LA2、重畳領域MA、及び、部分出射領域200aを含む。
【0034】
第1導光領域LA1は、第1入射部210aを介して入射する光のうちの主要な光が到達して上面方向に出射する領域と定義することができる。即ち、第1導光領域LA1は、第1入射部210aを介して入射する光が比較的遠距離まで進行する領域であり得る。例えば、第1導光領域LA1は、第1入射部210aと第2入射部210bとの間の中間部CPを基準に、第1入射部210aと中間部CPとの間の領域と定義することができる。
【0035】
第2導光領域LA2は、第2入射部210bを介して入射する光のうちの主要な光が到達して上面方向に出射する領域と定義することができる。即ち、第2導光領域LA2は、第2入射部210bを介して入射する光が比較的近距離まで進行する領域であり得る。例えば、第2導光領域LA2は、部分出射領域200aを含む第2入射部210bと中間部CPとの間の領域と定義することができる。
【0036】
重畳領域MAは、第1導光領域LA1を通過して到達する光と第2導光領域LA2を通過して到達する光とが互いに混合して上面方向に出射する領域と定義することができる。例えば、重畳領域MAは、第1導光領域LA1と第2導光領域LA2との間の領域と定義することができる。
【0037】
部分出射領域200aは、液晶表示パネルの部分表示領域と重畳するよう第2導光領域LA2内に定義することができる。このような部分出射領域200aは、第2入射部210bを介して入射する主要近距離光が到達して液晶表示パネルの部分表示領域の方に出射する領域と定義することができる。
【0038】
部分出射領域200aは、バックライトユニット200の幅よりも狭い幅を有する。つまり、部分出射領域200aは、
図2に示すように、第1水平軸方向Xに基づいて、光ガイド部材210、即ち、ベース部材211の第2側面よりも狭い幅を有することができる。
【0039】
複数のレンズパターン213の各々は、ベース部材211の上面に曲面を有するように並んで設けられている。複数のレンズパターン213の各々は、第1入射部210aや第2入射部210bを介してベース部材211の内部に入射する光の経路を制御するためのものであり、ベース部材211に入射する光の直進性を向上させ、光ガイド部材210の部分輝度を向上させる。
【0040】
一例による複数のレンズパターン213の各々は、半円形状の断面を有する半円柱状を有するように、ベース部材211の上面に凸に設けることができる。例えば、複数のレンズパターン213の各々は、第1水平軸方向Xに沿って並んで設けられるとともに、第2水平軸方向Yに沿って延在するレンチキュラーレンズの形態を有することができる。ここで、第1水平軸方向Xは、ベース部材211の短辺の方向に平行な方向と定義され、第2水平軸方向Yは、ベース部材211の長辺の方向に平行な方向と定義することができる。このように、複数のレンズパターン213の各々は、ベース部材211の一側短辺から他側短辺に延在する形態を有している。
【0041】
一例による複数の光学パターン215の各々は、ベース部材211の下面211aに多角形状に設けることができる。複数の光学パターン215の各々は、第1入射部210aの長さ方向と平行な第1水平軸方向(第1方向)Xの断面が台形状であり、第1入射部210aの長さ方向と交差する第2水平軸方向(第2方向)Yの断面が鈍角三角形状である多面体からなり得る。複数の光学パターン215の各々において、第2水平軸方向Yの断面は、非対称形状とすることができる。このような光学パターン215は、ベース部材211の下面211aから突出した陽刻パターンとすることができる。
【0042】
複数の光学パターン215の各々は、第1入射部210aを介して入射する光の拡散を妨げることなく、光の直進性を向上させ、ベース部材211の第1入射部210a及び第2入射部210bの各々から重畳領域MAの方に近づくに従って徐々に高い密度となるように配することができる。
【0043】
このように、光ガイド部材210は、第1入射部210aや第2入射部210bを介して入射する光の直進性をレンズパターン213によって向上させ、光学パターン215の密度による光の経路制御によって領域別の部分出射を可能にする。
【0044】
反射シート230は、光ガイド部材210の下面に配置され、光ガイド部材210から入射する光を光ガイド部材210の方に反射させることで光の損失を最小限にする。
【0045】
第1光源部250は、光ガイド部材210の第1入射部210aに隣接するように配置され、第1入射部210aに光を照射する。ここで、第1光源部250は、第2光源部270よりも大きな光度を有することができる。つまり、第1光源部250は、相対的に広い面積を有するように光ガイド部材210に定義された第1導光領域(LA1)に光を照射するため、第2光源部270よりも大きな光度を有する。
【0046】
一例による第1光源部250は、第1光源用プリント回路基板251に実装され、第1入射部210aに光を照射するi(iは正の整数)個の発光ダイオードチップを有する複数の第1発光ダイオードパッケージ253を含む。
【0047】
複数の第1発光ダイオードパッケージ253の各々は、第1入射部210aと対向するとともに、第1水平軸方向Xに沿って所定の間隔を有するように、第1光源用プリント回路基板251に実装される。ここで、複数の第1発光ダイオードパッケージ253の間隔(ピッチ)は、第1入射部210aでホットスポット(hot spot)が発生しないような範囲に設定することができる。このような複数の第1発光ダイオードパッケージ253の各々は、高輝度の発光ダイオードチップを含む。
【0048】
複数の第1発光ダイオードパッケージ253は、複数の第1発光アレイグループにグループ化することができる。複数の第1発光アレイグループの各々は、第1水平軸方向(X)に隣接する少なくとも1つの第1発光ダイオードパッケージ253を含むことができ、各々の第1発光アレイグループに含まれる第1発光ダイオードパッケージ253の数を同じか相違するようにすることができる。このような複数の第1発光アレイグループの各々は、ローカルディミング駆動によって個別に駆動することができる。
【0049】
第2光源部270は、光ガイド部材210の第2入射部210bに隣接するように配置され、第2入射部210bに光を照射する。つまり、第2光源部270は、比較的小さい面積を有するように光ガイド部材210に定義された部分出射領域200aを含む第2導光領域LA2に光を照射する。特に、第2光源部270は、液晶表示パネルの部分駆動時の光ガイド部材210の部分出射領域200aのみに光を照射する役割を果たす。これにより、第2光源部270は、第1光源部250よりも低い光度を有することができる。
【0050】
一例による第2光源部270は、第2光源用プリント回路基板271に実装され、第2入射部210bに光を照射するj(jはiよりも小さい正の整数)個の発光ダイオードチップを有する複数の第2発光ダイオードパッケージ273を含む。
【0051】
複数の第2発光ダイオードパッケージ273の各々は、第2入射部210bと対向するとともに、第1水平軸方向(X)に沿って所定の間隔を有するように第2光源用プリント回路基板271に実装される。ここで、複数の第2発光ダイオードパッケージ273の間隔(ピッチ)は、第2入射部210bでホットスポット(hot spot)が発生しない範囲に設定することができる。このような複数の第2発光ダイオードパッケージ273の各々は、高効率の発光ダイオードチップを含む。
【0052】
複数の第2発光ダイオードパッケージ273は、複数の第2発光アレイグループにグループ化することができる。複数の第2発光アレイグループの各々は、第1水平軸方向(X)に隣接する少なくとも1つの第2発光ダイオードパッケージ273を含むことができ、各々の第2発光アレイグループに含まれる第2発光ダイオードパッケージ273の数を同じか又は相違するようにすることができる。このような複数の第2発光アレイグループの各々は、ローカルディミング駆動によって個別に駆動することができる。特に、複数の第2発光アレイグループの各々は、液晶表示パネルに設定された部分表示領域と重畳するよう光ガイド部材210に定義された部分出射領域200aの位置によって多様に設定することができる。
【0053】
光学シート部290は、光ガイド部材210の上部に配置されるもので、下部拡散シート291、下部プリズムシート293、及び上部プリズムシート295を含んでなり得るが、これに限定さるものではなく、拡散シート、プリズムシート、二重輝度強化フィルム(dual brightness en−hancement film)、及びレンチキュラシートの中から選ばれた2つ以上の積層の組み合わせからなることができる。
【0054】
このような、本発明の一実施形態によるバックライトユニットは、高輝度で発光する第1光源部250と低輝度(高効率)で発光する第2光源部270の各々の光量を非対称に設定することにより、低輝度で発光する第2光源部270と光学パターン215とを用いて光ガイド部材210の部分出射領域200aにのみ集中的に光を入射することができ、部分出射時の消費電力を最小化することができる。
【0055】
図5は、第1光源部の第1発光ダイオードパッケージを示す断面図である。
【0056】
図5から分かるように、一例による第1発光ダイオードパッケージ253は、i(iは2以上の正の整数)個の第1発光ダイオードチップ253bを含む高輝度発光ダイオードパッケージとすることができる。一例による第1発光ダイオードパッケージ253は、第1リードフレーム253a、i個の第1発光ダイオードチップ253b、及び、第1封止層253cを含む。
【0057】
第1リードフレーム253aは、第1陥没部を有するとともに、第1光源用プリント回路基板251に実装される。第1陥没部は、第1リードフレーム253aの上面から傾斜面を有するように凹に設けられる。このような第1リードフレーム253aは、第1光源用プリント回路基板251に設けられた駆動電源ラインに接続する第1及び第2リード電極を含む。
【0058】
i個の第1発光ダイオードチップ253bは、第1リードフレーム253aに設けられた第1陥没部の底面に配置され、第1及び第2リード電極に接続される。ここで、i個の第1発光ダイオードチップ253bは、第1及び第2リード電極を介して相互に並列に接続されたり、互いに直列に接続されたりすることができる。このようなi個の第1発光ダイオードチップ253bの各々は、第1リードフレーム253aを介して供給される光源駆動電源によって発光し、光を放出する。例えば、i個の第1発光ダイオードチップ253bの各々は、青色光を放出することができる。
【0059】
第1封止層253cは、i個の第1発光ダイオードチップ253bを覆うように第1陥没部に充填されるものであり、例えば、封止物質と蛍光物質との混合物からなる。蛍光物質としては、例えば黄色(yellow)の蛍光物質を用いることができるが、これに限定されるものではない。例えば、第1発光ダイオードチップ253bから放出されるカラー光によって白色光を生成するための1つ以上のカラー蛍光物質を用いるようにしてもよい。以下の説明においては、黄色の蛍光物質を用いる場合を例に説明する。このような蛍光物質は、第1発光ダイオードチップ253bから放出される青色光の一部を吸収して黄色光を放出する。第1発光ダイオードチップ253bから放出される青色光と蛍光物質によって放出される黄色光とが第1封止層253cにおいて混合されて白色光が生成され、生成された白色光が外部に放出される。
【0060】
このように、一例による第1発光ダイオードパッケージ253は、2つの第1発光ダイオードチップ253bを有しているため、高輝度の光を光ガイド部材210の第1入射部210aに照射する。
【0061】
図6は、第2光源部の第2発光ダイオードパッケージを示す断面図である。
【0062】
図6から分かるように、一例による第2発光ダイオードパッケージ273は、j(jはiよりも小さい正の整数)個の第2発光ダイオードチップ273bを含む低輝度(高効率)発光ダイオードパッケージとすることができる。一例による第2発光ダイオードパッケージ273は、第2リードフレーム273a、j個の第2発光ダイオードチップ273b、及び、第2封止層273cを含む。
【0063】
第2リードフレーム273aは、第2陥没部を有するとともに、第2光源用プリント回路基板271に実装される。第2陥没部は、第2リードフレーム273aの上面から傾斜面を有するように凹に設けられる。このような第2リードフレーム273aは、第2光源用プリント回路基板271に設けられた駆動電源ラインに接続する第1及び第2リード電極を含む。
【0064】
j個の第2発光ダイオードチップ273bは、第2リードフレーム273aに設けられた第2陥没部の底面に配置され、第1及び第2リード電極に接続される。1つの第2発光ダイオードパッケージ273は、例えば1つの第2発光ダイオードチップ273bを有する。j個の第2発光ダイオードチップ273bの各々は、第2リードフレーム273aを介して供給される光源駆動電源によって発光し、光を放出する。例えば、j個の第2発光ダイオードチップ273bの各々は、青色光を放出することができる。
【0065】
第2封止層273cは、j個の第2発光ダイオードチップ273bを覆うように第2陥没部に充填されるものであり、例えば、封止物質と蛍光物質との混合物からなる。蛍光物質としては、例えば黄色(yellow)の蛍光物質を用いることができるが、これに限定されるものではない。例えば、第2発光ダイオードチップ273bから放出されるカラー光によって白色光を生成するための1つ以上のカラー蛍光物質を用いるようにしてもよい。以下の説明においては、黄色の蛍光物質を用いる場合を例に説明する。このような蛍光物質は、第2発光ダイオードチップ273bから放出される青色光の一部を吸収して黄色光を放出する。第2発光ダイオードチップ273bから放出される青色光と蛍光物質によって放出される黄色光とが第2封止層273cにおいて混合されて白色光が生成され、生成された白色光が外部に放出される。
【0066】
このように、一例による第2発光ダイオードパッケージ273は、i個より少ないj個の第2発光ダイオードチップ273bを有するため、低輝度の光を光ガイド部材210の第2入射部210bに照射する。
【0067】
図7は、
図3のI−I′線断面図であって、光ガイド部材210に入射される光の進行経路を示す図である。
図8は、
図4に示す光学パターン215を示す図である。
図9は、
図8のII−II′線断面図及び
図8のIII−III′線断面図である。
【0068】
図3,
図7〜
図9から分かるように、本発明の一実施形態による光学パターン215は、第1傾斜部215−1及び第2傾斜部215−2を含む。
【0069】
第1傾斜部215−1は、ベース部材211の第1入射部210aを向くとともに、ベース部材の211の下面211aから第2入射部210bの方に傾斜した第1傾斜面215aを含む。すなわち、第1傾斜部215−1は、光学パターン215の長さ方向である第2水平軸方向Yを基準に、ベース部材の211の下面211aから第1角度θ1で傾斜し、第1傾斜面215aを斜辺とする直角三角形状に突出することができる。この場合、ベース部材の211の下面211aは、第1傾斜部215−1の底辺と定義することができる。
【0070】
第1傾斜面215aは、第2入射部210bを介して入射する光をベース部材211の上面の方向に反射させて近距離光(SDL)を生成することにより、ベース部材211の第2導光領域LA2に出射する光量を増加させる。つまり、第2入射部210bを介して入射する光は、第1傾斜部215−1の第1傾斜面215aによってベース部材211の上面の方向に反射して、ベース部材211の第2導光領域LA2に出射するようになる。このため、第1傾斜面215aは、第1角度θ1、例えば、30〜50度となるように、ベース部材211の下面211aから傾斜させることができる。つまり、ベース部材211の下面211aと第1傾斜面215aとの間の第1角度θ1は、30〜50度に設定することができる。
【0071】
第2傾斜部215−2は、ベース部材211の第2入射部210bを向くとともに、ベース部材の211の下面211aから第1傾斜部215−1の先端の方に傾斜した第2傾斜面215bを含む。つまり、第2傾斜部215−2は、光学パターン215の長さ方向である第2水平軸方向Yを基準に、ベース部材の211の下面211aから第2角度θ2で傾斜し、第2傾斜面215bを斜辺とする直角三角形状に突出することができる。この場合、ベース部材211の下面211aは、第2傾斜部215−2の底辺と定義することができる。
【0072】
第2傾斜面215bは、第1入射部210aを介して入射する光をベース部材211の上面の方向に反射させて遠距離光(LDL)を生成することにより、ベース部材211の第1導光領域LA1に出射する光量を増加させる。つまり、第1入射部210aを介して入射する光は、第2傾斜部215−2の第2傾斜面215bによってベース部材211の上面の方向に反射して、ベース部材211の第1導光領域LA1に出射するようになる。このため、第2傾斜面215bは、第2角度θ2、例えば、5〜10度となるように、ベース部材211の下面211aから傾斜させることができる。つまり、ベース部材211の下面211aと第2傾斜面215bとの間の第2角度θ2は、第1角度θ1よりも小さい角度、より具体的には、5〜10度に設定することができる。
【0073】
第1傾斜部215−1の先端と第2傾斜部215−2の先端とは、相互に接続されることにより、第1傾斜面215aと第2傾斜面215bとの間の角度は鈍角、例えば、120〜145度に設定することができる。
【0074】
このように、光学パターン215は、第1角度θ1で傾斜した第1傾斜面215aと第1角度θ1よりも小さい第2角度θ2で傾斜した第2傾斜面215bとを有する三角プリズムパターン形状となるように、ベース部材の211の下面211aから突出する。ここで、光学パターン215は、長さ方向である第2水平軸方向Yを基準に二等辺三角形状の断面を有することができる。
【0075】
更に、光学パターン215は、第1傾斜部215−1に設けられた第1の一側傾斜面215a1と第1の他側傾斜面215a2、及び、第2傾斜部215−2に設けられた第2の一側傾斜面215b1と第2の他側傾斜面215b2とを更に含むことができる。
【0076】
第1の一側傾斜面215a1は、第1傾斜面215aの一側からベース部材211の下面211aの方向に傾斜するように設けられ、第1の他側傾斜面215a2は、第1傾斜面215aの他側からベース部材211の下面211aの方向に傾斜するように設けられる。これにより、第1入射部210aの長さ方向と平行な第1傾斜部215−1の断面は、台形状となる。第1の一側傾斜面215a1と第1の他側傾斜面215a2とは、ベース部材211の下面211aに第1傾斜部215−1を設けるとき、第1傾斜面215aはより容易にパターニングされる。
【0077】
第2の一側傾斜面215b1は、第2傾斜面215bの一側からベース部材211の下面211aの方向に傾斜するように設けられ、第2の他側傾斜面215b2は、第2傾斜面215bの他側からベース部材211の下面211aの方に傾斜するように設けられる。これにより、第1入射部210aの長さ方向と平行な第2傾斜部215−2の断面は、台形の形状を有するようになる。第2の一側傾斜面215b1と第2の他側傾斜面215b2とは、ベース部材211の下面211aに第2傾斜部215−2を設けるとき、第2傾斜面215bはより容易にパターニングされる。
【0078】
このように、光学パターン215は、第2入射部210bを介して入射する光の進行経路を第1傾斜部215−1によって変更するとともに、第1入射部210aを介して入射する光の進行経路を第2傾斜部215−2によって変更する。バックライトユニットの全体駆動時においては、光ガイド部材210の全体に渡って均一な光が出射され、バックライトユニットの部分駆動時においては、光ガイド部材210の部分出射領域200aにのみ光が出射される。
【0079】
図10a〜
図10dは、光学パターン215の第2傾斜面215bの角度に応じた光ガイド部材210の出射輝度、及び、A−A′線における輝度分布(照度分布)のシミュレーション結果を示す図である。
図10a〜
図10bの各々の上側の図は、輝度分布をグレーの濃度によって表したものである。グレーの濃度が濃いほど、即ち、黒色に近いほど、輝度が低く、グレーの濃度が薄いほど、即ち、白色に近いほど輝度が高い。
図10a〜
図10dの各々の下側の図は、輝度分布を示すグラフである。横軸は位置を示しており、縦軸は輝度を示している。シミュレーションにおいては、第1光源部250と第2光源部270との光束比を1:0.6に設定した。
【0080】
図10aは、比較例1の場合、即ち、35度の第1傾斜面215aと15度の第2傾斜面215bとを有する光学パターン215を設けた場合のシミュレーション結果である。比較例1では、第1入射部210aを介して入射する光が第2傾斜面215bによって反射されるが、第1入射部210aを介して入射する光の到達距離が減少し、第1入射部210aにおいて輝度が高くなる。
【0081】
図10bは、実施例1の場合、即ち、35度の第1傾斜面215aと10度の第2傾斜面215bとを有する光学パターン215を設けた場合のシミュレーション結果である。実施例1では、比較例1に比べて第2傾斜面215bの角度が小さいため、第1入射部210aを介して入射する光の到達距離が増加し、光ガイド部材210の中央部の光量が増加する。
【0082】
図10cは、実施例2の場合、即ち、35度の第1傾斜面215aと5度の第2傾斜面215bとを有する光学パターン215を設けた場合のシミュレーション結果である。実施例2では、実施例1に比べて第2傾斜面215bの角度が小さいため、第1入射部210aを介して入射する光の到達距離がさらに増加し、全体的に均一な輝度が得られる。
【0083】
図10dは、比較例2の場合、即ち、35度の第1傾斜面215aと3度の第2傾斜面215bとを有する光学パターン215を設けた場合のシミュレーション結果である。比較例2では、実施例2に比べて第2傾斜面215bの角度が小さいため、第1入射部210aを介して入射する光が光ガイド部材210の中央部よりも遠くまで達し、第2入射部210bにおいて輝度が著しく低下する。
【0084】
図10a〜
図10dから分かるように、光学パターン215の第2傾斜面215bは、5〜10度とすることが好ましい。つまり、ベース部材211の下面211aと第2傾斜面215bとの間の第2角度θ2は5〜10度に設定することが好ましい。
【0085】
図11は、第1光源部250と第2光源部270とによる光ガイド部材210の輝度分布を示すグラフである。横軸は位置を示しており、縦軸は輝度を示している。
【0086】
図11から分かるように、本発明のバックライトユニットは、高輝度の光を発する第1光源部250からの光を光ガイド部材210の第1入射部210aに照射し、低輝度で光を発する第2光源部270からの光を光ガイド部材210の第2入射部210bに照射する。第1入射部210aを介して光ガイド部材210に入射される第1光源部250からの光による輝度Y1は、複数の光学パターン215の密度の設定と、複数の光学パターン215の各々の第2傾斜面215bの角度の設定とによって、第1導光領域LA1において均一に分布し、重畳領域MAから第2導光領域LA2に行くに従って減少する。一方、第2入射部210bを介して光ガイド部材210に入射される第2光源部270からの光による輝度Y2は、複数の光学パターン215の密度の設定と、複数の光学パターン215の各々の第1傾斜面215aの角度とによって、第2導光領域LA2において均一に分布し、重畳領域MAから第1導光領域LA1に行くに従って減少する。
【0087】
このように、第1光源部250と第2光源部270との間の光量差に応じ、光ガイド部材210の領域に応じた輝度分布に基づいて、第1光源部250と第2光源部270の両方を駆動する場合には、光ガイド部材210から出射する光の輝度Y3は、光ガイド部材210の全体に渡って均一になる。ここで、重畳領域MAは、第1光源部250及び第2光源部270の各々の駆動によって入射する光が混合することによって、第1導光領域LA1及び第2導光領域LA2の各々の輝度と同じになる。
【0088】
また、第1光源部250と第2光源部270との間の光量差に応じ、光ガイド部材210の領域に応じた輝度分布に基づいて、第2光源部270のみを駆動する場合には、光ガイド部材210の部分出射領域200aに出射する光量を増加させるとともに、消費電力を最小化することができる。
【0089】
図12a及び
図12bは、第1光源部250と第2光源部270とによる光ガイド部材210の輝度分布を示す図である。
【0090】
図12aから分かるように、第1光源部250と第2光源部270の両方がフル(full)に駆動された場合には、光ガイド部材210の輝度は、全体的に均一となり、且つ、高い値となる。このように、本実施形態によるバックライトユニットは、第1光源部250及び第2光源部270のフル(full)駆動によって高輝度を得ることができる。
【0091】
図12bから分かるように、光ガイド部材210に定義された部分出射領域200aに対応する第2光源部270の一部だけを駆動する場合には、第2光源部270からの光は、光ガイド部材210の部分出射領域200aから集中的に出射される。このように、本実施形態によるバックライトユニットは、部分駆動時においては、第2光源部270の分割駆動によって、消費電力を最小限に抑えるとともに、第2光源部270からの光を光ガイド部材210の部分出射領域200aを介して集中的に出射させることができる。
【0092】
図13a〜
図13dは、部分駆動時の光ガイド部材210の輝度分布のシミュレーション結果を示す図である。
【0093】
図13aは、比較例3の場合を示している。比較例3では、発光ダイオードLEDを、光ガイド部材210の下側LSに配置し、部分出射領域200aを、光ガイド部材210の上側USに設定した。
図13aから分かるように、比較例3では、発光ダイオードLEDの分割駆動によって光ガイド部材210に光が照射され、部分出射領域200aを介して光が出射される。ここでは、発光ダイオードLEDの光量は33%とした。部分出射領域200aにおける照度(輝度)は、約9.00E+05(Lux)となった。消費電力は25mWとなった。
【0094】
図13bは、比較例4の場合を示している。比較例4では、発光ダイオードLEDを、光ガイド部材210の上側USに配置し、部分出射領域200aを、光ガイド部材210の上側USに設定した。
図13bから分かるように、比較例4では、発光ダイオードLEDの分割駆動によって光ガイド部材210に光が照射され、部分出射領域200aを介して光が出射される。ここでは、発光ダイオードLEDの輝度は33%とした。部分出射領域200aにおける輝度は、約1.56E+06(Lux)となった。消費電力は22.8mWとなった。このように、比較例4では、比較例3に対して消費電力が9%程度低減される。
【0095】
図13cは、比較例5の場合を示している。比較例5では、発光ダイオードLEDを、光ガイド部材210の上側USと下側LSの各々に配置し、部分出射領域200aを、光ガイド部材210の上側USに設定した。
図13cから分かるように、比較例5では、上側発光ダイオードLEDの分割駆動によって光ガイド部材210に光を照射され、部分出射領域200aを介して光が出射される。ここでは、発光ダイオードLEDの輝度は17%とした。部分出射領域200aにおける照度は、約1.10E+06(Lux)となった。消費電力は16mWとなった。このように、比較例5では、比較例3に対して消費電力が36%程度低減される。
【0096】
なお、比較例5によるバックライトユニットでは、全体駆動時においては、光ガイド部材210の上側に配した発光ダイオードLEDと光ガイド部材210の下側に配した発光ダイオードLEDの各々を50%の輝度で駆動することになる。
【0097】
図13dは、本実施形態の場合、即ち、実施例3の場合を示している。実施例3では、高輝度で発光する第1光源部250を、光ガイド部材210の下側LSに配置し、第1光源部250よりも低い輝度で発光する第2光源部270を、光ガイド部材210の上側USに配置した。また、部分出射領域200aを、光ガイド部材210の上側USに設定した。
図13dから分かるように、本実施形態の場合、即ち、実施例3の場合には、第2光源部270の分割駆動によって光ガイド部材210の第2入射部210bに光を照射して、部分出射領域200aを介して光を出射させる。ここでは、第2光源部270の輝度を12%とした。部分出射領域200aにおける照度は、約1.10E+06(Lux)となった。消費電力は13mWとなった。このように、本実施形態の場合、即ち、実施例3の場合には、比較例3に対して消費電力を48%程度低減することができ、比較例5に対して消費電力を3mW程度低減することができる。
【0098】
なお、本実施形態の場合、即ち、実施例3の場合には、全体駆動時においては、第1光源部250を65%の輝度で駆動し、第2光源部270を35%の輝度で駆動することになる。このように、本実施形態では、全体駆動時において、第1光源部250と第2光源部270との各々の光量が非対称に設定されるため、バックライトユニットの消費電力を低減することができる。
【0099】
以上のように、本実施形態によるバックライトユニットでは、光ガイド部材210の第1入射部210aに高輝度で発光する第1光源部250が配置され、光ガイド部材210の第2入射部210bに低輝度で発光する第2光源部270が配置され、光ガイド部材210の背面に傾斜面を有する非対称構造の光学パターン215が設けられる。本実施形態によれば、第2入射部210bの分割駆動によって光ガイド部材210に入射する光が部分出射領域200aを介して集中的に出射され、消費電力を低減することができる。
【0100】
図14は、本発明の一実施形態によるモバイル電子機器を示す図であり、
図15は、
図14のIV−IV′線断面図である。
【0101】
図14及び
図15に示すように、本実施形態によるモバイル電子機器は、ハウジング500、及び、液晶表示モジュール600を含む。
【0102】
ハウジング500は、床面510とハウジング側壁530とによって画定される収納スペースを有する。ハウジング500は、上面が開口した箱形とすることができる。このようなハウジング500は、例えば、金属またはプラスチックの材料からなる。ここで、ハウジング500は、液晶表示モジュール600から発生する熱を効果的に放熱させるために、金属材質、例えば、アルミニウム(Al)材質、インバー(invar)材質またはマグネシウム(Mg)材質からなり得る。
【0103】
収納スペースには、液晶表示モジュール600が収納される。かかる液晶表示モジュール600は、ハウジング500の床面(底面)510上に配される。
【0104】
ハウジング500の背面には、少なくとも1つのシステム収納スペースを設けることができる。システム収納スペースには、モバイル電子機器のシステム駆動回路部700、駆動電源を提供するバッテリー800、通信モジュール、電源回路、メモリ等を収納することができる。このようなハウジング500の背面は、背面カバー900によって覆われる。背面カバー900は、バッテリー(電池)800の交換のために、ハウジング500の背面に開閉可能に結合され得るが、これに限定されるものではない。例えば、モバイル電子機器が内蔵のバッテリー800を備えている場合には、背面カバー900は、ユーザによる開閉ができないようにハウジング500の背面に結合することができる。
【0105】
液晶表示モジュール600は、システム駆動回路部700から供給される映像信号に対応する映像を表示したり、ユーザのタッチのタッチ位置を検出したりする。つまり、液晶表示モジュール600は、表示モード時にシステム駆動回路部700から供給される映像信号に対応する映像を表示する。そして、液晶表示モジュール600は、タッチセンシングモード時のユーザのタッチのタッチ位置を検出して、システム駆動回路部700に提供する。また、液晶表示モジュール600は、設定された部分表示領域に部分表示画面602を表示する。一例による液晶表示モジュール600は、バックライトユニット610、ガイドフレーム630、液晶表示パネル650、及び、カバーウィンドウ670を含む。
【0106】
バックライトユニット610は、光ガイド部材(導光板)210、光源部220、反射シート230、及び、光学シート部240を含む。このようなバックライトユニット610は、
図3〜
図9に示すように、前述したバックライトユニットと同一の構成を有しているため、これに対しては同一の符号を付与し、これに対する重複説明は省略する。
【0107】
ガイドフレーム630は、全体として四角形に帯状に形成されており、液晶表示パネル650背面の端部を支持する。また、ガイドフレーム630は、バックライトユニット610の側面を囲むことによって、バックライトユニット610の変位を最小限に抑える。一例によるガイドフレーム630は、反射シート230の端部に接し、液晶表示パネル650の背面端部を支持することができる。このため、反射シート230は、ガイドフレーム630の下面を支持する延在領域を含む。反射シート230の延在領域は、反射シート230の各側面からガイドフレーム630の下面と重畳するように延在し、接着剤によってガイドフレーム630の下面に接着されている。
【0108】
ガイドフレーム630は、パネル接着部材640を介して液晶表示パネル650の背面端部と物理的に結合されている。ここで、パネル接着部材640としては、両面テープ、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、又は、両面接着性フォームパッド(foam pad)等を用い得る。
【0109】
液晶表示パネル650は、液晶層を間に挟んで対向した下部基板651と上部基板653とによって構成され、バックライトユニット610から照射される光を用いて、所定の映像を表示する。
【0110】
下部基板651は、薄膜トランジスターアレイ基板で、複数のゲートラインと複数のデータラインによって交差する画素領域ごとに形成された複数の画素を含む。各画素は、ゲートラインとデータラインに接続された薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタに接続された画素電極、及び、画素電極に隣接するように形成され共通電圧が供給される共通電極を含む。
【0111】
下部基板651の下側端部には、各信号線に接続されているパッド部が設けられ、パッド部はパネル駆動回路部660と接続される。また、下部基板651の左側又は/及び右端部分には、液晶表示パネル650のゲートラインにゲート信号を供給するためのゲート駆動回路が形成されている。ゲート駆動回路は、各ゲートラインに接続するように、各画素の薄膜トランジスタの形成工程と同じ工程において形成される。
【0112】
上部基板653は、下部基板651に形成された各画素領域に重畳する開口領域を定義する画素定義パターン、及び、開口領域に形成されたカラーフィルタを含む。このような上部基板653は、液晶層を挟んで下部基板651と対向させるとともにシーラント(sealant)によって下部基板651と接合されている。上部基板653は、下部基板651のパッド部を除いた残りの下部基板651の全体を覆っている。
【0113】
下部基板651と上部基板653とのうち少なくとも1つは、液晶のプレチルト角を設定するための配向膜が形成される。液晶層は、下部基板651及び上部基板653との間に介在する。液晶層は、各画素ごとに画素電極に印加されるデータ電圧と共通電圧によって形成される横電界によって液晶分子が水平方向に配列される液晶からなる。
【0114】
下部基板651の背面には、第1偏光軸を有する下部偏光部材655が付着されている。上部基板653の前面には、第1偏光軸と交差する第2偏光軸を有する上部偏光部材657が付着されている。
【0115】
液晶表示パネル650において、共通電極は、タッチセンシングモード時においては、タッチセンシング電極として用いられる。また、共通電極は、表示モード時においては、画素電極と相俟って液晶駆動電極として用いられる。即ち、液晶表示パネル650は、インセルタッチ型液晶表示パネルとすることができ、より具体的には、自己静電容量方式のインセルタッチ型液晶表示パネルとすることができる。インセルタッチ型液晶表示パネルは、例えば、韓国公開特許第10−2013−0015584号公報に開示されたタッチセンサ一体型液晶表示装置の液晶表示パネルとして用い得るが、これに限定されるものではない。
【0116】
パネル駆動回路部660は、下部基板651に設けられたパッド部に接続されて、システム駆動回路部700の制御によって、液晶表示パネル650の各画素を駆動することにより、液晶表示パネル650に所定のカラー映像を表示する。また、パネル駆動回路部660は、システム駆動回路部700の制御によって、液晶表示パネル650に設定された部分表示領域に部分表示画面602を表示する。一例によるパネル駆動回路部660は、フレキシブル回路フィルム661及び表示駆動集積回路663を含むことができる。
【0117】
フレキシブル回路フィルム661は、下部基板651に設けられたパッド部に接続するとともに、システム駆動回路部700に接続される。このようなフレキシブル回路フィルム661は、表示駆動集積回路663とシステム駆動回路部700との間のインターフェースを中継して、表示駆動集積回路663から出力される信号をパッド部に伝達する。
【0118】
表示駆動集積回路663は、表示モード時にシステム駆動回路部700から供給される映像データ及び制御信号を用いて、各画素を駆動する。また、表示駆動集積回路663は、タッチモード時にタッチ駆動ラインを介して共通電極にタッチ駆動パルスを供給して、タッチ駆動ラインを介して使用者のタッチによる共通電極の静電容量の変化をセンシングして、タッチ位置データを生成して、システム駆動回路部700に提供する。
【0119】
システム駆動回路部700は、モバイル電子機器の全体的な制御を行い、液晶表示モジュール600に映像信号及び制御信号を提供する。システム駆動回路部700は、表示駆動集積回路663から提供されるタッチ位置データに該当するアプリケーションを実行する。
【0120】
システム駆動回路部700は、モバイル電子機器の待機モード時、モバイル電子機器に搭載された部分表示アプリケーションの実行によって、液晶表示パネル650の画面に設定された部分表示領域に部分表示画面602を表示して、液晶表示パネル650の部分表示領域に対応する部分輝度領域にのみ光が照射されるようにバックライトユニット610の第2光源部270を分割駆動させる。ここで、システム駆動回路部700は、モバイル電子機器を保護するアクセサリーカバーが液晶表示パネル650の画面を覆う場合、モバイル電子機器を待機モードで駆動させることができる。
【0121】
カバーウィンドウ670は、液晶表示パネル650の前面全体を覆うとともにハウジング500のハウジング側壁530に支持される。ここで、カバーウィンドウ670は、透明接着剤680、例えば、OCA(optical clear adhesive)またはOCR(optical clear resin)によって液晶表示パネル650の前面全体に物理的に付着されることにより、外部からの衝撃から液晶表示パネル650を保護する。このようなカバーウィンドウ670は、強化ガラス(Glass)、透明プラスチック、または透明フィルムからなることができる。一例として、カバーウィンドウ670は、サファイアガラス(Sapphire Glass)及びゴリラガラス(Gorilla Glass)のうち少なくとも1つを含むことができる。別の例として、カバーウィンドウ670は、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PES(ポリエーテルスルホン)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、及びPNB(ポリノルボルネン)のいずれかの材料を含むことができる。このようなカバーウィンドウ670は、傷や透明度を考慮して、強化ガラスからなることが好ましい。
【0122】
このような、本実施形態によるモバイル電子機器は、液晶表示パネル650の部分駆動を介して部分表示画面602を部分表示領域に表示する場合、バックライトユニット610の部分駆動(または分割駆動)を介して液晶表示パネル650の部分表示領域にのみ光を照射することにより、液晶表示パネル650の部分表示領域に部分表示画面602を表示する場合、消費電力を最小限に抑えることができる。
【0123】
なお、
図14には、本実施形態によるモバイル電子機器として、スマートフォン(smart phone)を図示したが、これに限定されるものではなく、本発明は、電子手帳、電子書籍、PMP(Portable Multimedia Player)、ナビゲーション、UMPC(Ultra Mobile PC)、携帯電話、タブレットPC(Personal Computer)、スマートウォッチ(smart watch)、ウォッチフォン(watch phone)、ウェアラブル機器(Wearable device)、移動通信端末機等の携帯用電子機器、テレビ、ノートパソコン、モニター、カメラ、ビデオカメラ、又は、ディスプレイを有する家電機器等に適用することができる。
【0124】
本発明は、上記実施形態及び添付した図面に限定されるものではなく、本発明の技術的事項を逸脱しない範囲内で様々な置換、変形及び変更が可能であることが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者にとって明らかであろう。したがって、本発明の範囲は後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲そしてその等価概念から導出されるすべての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれるものと解釈されなければならない。