特許第6665115号(P6665115)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6665115
(24)【登録日】2020年2月21日
(45)【発行日】2020年3月13日
(54)【発明の名称】圧縮装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 43/44 20060101AFI20200302BHJP
   B28B 21/20 20060101ALI20200302BHJP
   B28B 21/92 20060101ALI20200302BHJP
   B29C 63/20 20060101ALI20200302BHJP
   B29C 43/30 20060101ALI20200302BHJP
   B29K 105/08 20060101ALN20200302BHJP
【FI】
   B29C43/44
   B28B21/20
   B28B21/92
   B29C63/20
   B29C43/30
   B29K105:08
【請求項の数】25
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2016-571112(P2016-571112)
(86)(22)【出願日】2015年6月3日
(65)【公表番号】特表2017-524560(P2017-524560A)
(43)【公表日】2017年8月31日
(86)【国際出願番号】AU2015000332
(87)【国際公開番号】WO2015184488
(87)【国際公開日】20151210
【審査請求日】2018年5月25日
(31)【優先権主張番号】2014902123
(32)【優先日】2014年6月3日
(33)【優先権主張国】AU
(31)【優先権主張番号】2014903846
(32)【優先日】2014年9月26日
(33)【優先権主張国】AU
(73)【特許権者】
【識別番号】514107602
【氏名又は名称】ロング・パイプス・プロプライエタリー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【弁理士】
【氏名又は名称】有原 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【弁理士】
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100114591
【弁理士】
【氏名又は名称】河村 英文
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100170379
【弁理士】
【氏名又は名称】徳本 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100180231
【弁理士】
【氏名又は名称】水島 亜希子
(72)【発明者】
【氏名】グレアム,ニール・デリク・ブレイ
【審査官】 ▲高▼村 憲司
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/054992(WO,A1)
【文献】 特公昭58−054654(JP,B2)
【文献】 実開昭50−058073(JP,U)
【文献】 特公昭51−013504(JP,B1)
【文献】 特開平09−207192(JP,A)
【文献】 米国特許第04512942(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 43/00 − 43/58
B29C 63/00 − 63/48
F16L 9/00 − 11/26
B28B 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1および第2の組の接触要素であって、前記接触要素の各組は、直線経路区域を有する各エンドレス経路に沿って移動可能な複数の接触要素を備え、各組の前記接触要素は、互いに離間した関係にあり、各組の前記接触要素は、前記経路に沿った移動方向を横切って配置されており、前記2つの直線経路区域は、管状構造体をそれらの間に受け入れるように互いに向き合った関係にあり、前記第1および第2の組の前記接触要素は、前記管状構造体の長さの一部に沿って離間した間隔で前記管状構造体を圧縮すべく、それぞれの接触要素が対になって位置合せされた協調的配列を保って、前記直線経路区域に沿って移動可能であり、前記各対のそれぞれの接触要素が、それらの間に、前記管状構造体に局所的な加圧作用を加えるための圧縮域を画成する、第1および第2の組の接触要素と、
前記互いに向き合った接触要素の各対を、前記互いに向き合った経路区域に沿って移動しながら互いに位置合せされた状態に維持するための位置合せ手段と、
を備えた圧縮装置。
【請求項2】
前記各組の接触要素は、前記エンドレス経路に沿って前記接触要素を運ぶように適合されたキャリア構造体上に取り付けられているか、または該キャリア構造体内に組み込まれている、請求項1に記載の圧縮装置。
【請求項3】
前記各接触要素は、前記局所的な加圧作用を加えるために前記管状構造体との加圧係合のための細長の接触部分を提供し、前記各細長の接触部分が、前記経路区域を横切って延在する接触縁をもたらすように構成されている、請求項1または2に記載の圧縮装置。
【請求項4】
前記各接触要素は、前記細長の接触縁を画成すべく角形横断面を有している、請求項3に記載の圧縮装置。
【請求項5】
前記位置合せ手段は、機械的な位置合せシステムを備えている、請求項3または4に記載の圧縮装置。
【請求項6】
前記機械的な位置合せシステムは、前記接触要素の第1および第2の組間に機械的カップリングを備えている、請求項5に記載の圧縮装置。
【請求項7】
前記位置合せシステムは、互いに向き合った接触要素の各対に対して相互位置合せ要素を備えている、請求項6に記載の圧縮装置。
【請求項8】
前記相互位置合せ要素は、嵌合要素から構成されている、請求項7に記載の圧縮装置。
【請求項9】
前記嵌合要素は、少なくとも1つの位置合せピンと、相手側位置合せ長孔とを備えており、前記位置合せピンは、前記互いに向き合った接触要素の対間に位置合せを確立するために、前記相手側位置合せ長孔内に受け入れ可能になっている、請求項8に記載の圧縮装置。
【請求項10】
前記嵌合要素は、前記接触要素の端に各嵌合要素が各端に位置するように取り付けられている、請求項9に記載の圧縮装置。
【請求項11】
前記位置合せピンは、前記接触要素の端に取り付けられ、前記接触部分を画成する前記細長の接触縁に隣接して配置されている、請求項10に記載の圧縮装置。
【請求項12】
前記位置合せ長孔は、前記各接触要素に取り付けられたエンドプレートに設けられている、請求項10または11に記載の圧縮装置。
【請求項13】
前記位置合せ長孔は、前記各接触要素に取り付けられた2つの突起間に画成されている、請求項10または11に記載の圧縮装置。
【請求項14】
前記位置合せ長孔は、前記相手側位置合せピンが前記位置合せ長孔に向かってかつ該位置合せ長孔内に移動するとき、続いて、前記位置合せ長孔から外に移動するとき、前記相手側位置合せピンの経路に対して遊隙をもたらすように構成されている、請求項9〜13の何れか一項に記載の圧縮装置。
【請求項15】
前記位置合せ手段は、電子的位置合せシステムを備えている、請求項1〜4の何れか一項に記載の圧縮装置。
【請求項16】
前記電子的位置合せシステムは、前記第1および第2の組の接触要素間に前記接触要素を同期駆動させるように操作可能な電子カップリングを備えている、請求項15に記載の圧縮装置。
【請求項17】
前記接触要素の少なくともいくつかは、前記管状構造体に係合しているときに前記管状構造体に剛性接触をもたらすように適合されている、請求項1〜16の何れか一項に記載の圧縮装置。
【請求項18】
前記接触要素の少なくともいくつかは、前記管状構造体に係合しているときに前記管状構造体に柔軟接触をもたらすように適合されている、請求項1〜17の何れか一項に記載の圧縮装置。
【請求項19】
前記少なくとも1つの接触要素は、前記管状構造体に係合するための接触部分を有しており、前記接触部分は、柔軟である、請求項18に記載の圧縮装置。
【請求項20】
前記柔軟な接触部分は、弾性構造を有している、請求項18に記載の圧縮装置。
【請求項21】
前記柔軟な接触部分は、弾性材料から構成されている、請求項18に記載の圧縮装置。
【請求項22】
対になって位置合せされたときに前記それぞれの接触要素間に画成された圧縮領域を出る前記管状構造体の一部を支持するための支持構造体をさらに備える、請求項1〜21何れか一項に記載の圧縮装置。
【請求項23】
請求項1〜22何れか一項に記載の装置を用いて管状構造体を圧縮する方法。
【請求項24】
管状構造体を圧縮する方法であって、前記管状構造体と圧縮区域との間に相対的移動を生じさせることを含み、前記圧縮区域は、前記管状構造体の長さの一部に沿って離間した間隔で前記管状構造体を圧縮すべく、互いに向き合った接触要素の対間に画成された一連の圧縮域を備えており、前記接触要素の対は、前記管状構造体を圧縮するために離間した間隔で前記管状構造体に局所的な加圧作用を加えるための細長の接触部分を有しており、前記接触要素の対は、前記圧縮域を画成しながら互いに位置合せされた状態で維持される方法。
【請求項25】
半径方向内側部分および半径方向外側部分を備え、前記2つの部分が一緒に組み合されて管状構造体をなす中空構造体を建造する方法であって、
膨張流体を前記内側部分の端から注入して前記内側部分を拡張させることと、前記膨張流体が導入される前記端から遠位側の位置にて、該位置を前記膨張流体が通過できないように、前記管状構造体を圧縮することを含み、
前記管状構造体の前記圧縮は、前記管状構造体と圧縮区域との間に相対的移動を生じさせることによってなされ、前記圧縮区域は、前記管状構造体の長さの一部に沿って離間した間隔で前記管状構造体を圧縮すべく、互いに向き合った接触要素の対間に画成された一連の圧縮域を備えており、前記接触要素の対は、前記管状構造体を圧縮するために離間した間隔で前記管状構造体に局所的な加圧作用を加えるための細長の接触部分を有しており、前記接触要素の対は、前記圧縮域を画成しながら互いに位置合せされた状態に維持される方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長尺物構造体をその長さの一部に沿って間隔を置いて漸進的に圧縮するための圧縮装置に関する。
【0002】
本発明は、特に、必ずしも制限されるものではないが、柔軟な管状構造体を圧縮するために考案されている。
【背景技術】
【0003】
背景技術の以下の説明は、本発明の理解を容易にすることのみを意図している。この説明は、参照される資料のいずれかが本願の優先日において共通の一般的な知識の一部であることまたは共通の一般的な知識の一部であったことを承認または容認するもではない。
【0004】
本発明による圧縮装置は、出願人の特許文献1に図示され、かつ記載されているパイプのような長尺の中空構造体の建造における管状構造体の圧縮に特に適用可能である。なお、この文献の内容は、参照することによってここに含まれるものとする。従って、本発明は、主にこのような長尺の中空構造体の建造に用いられる圧縮装置に関して、検討されることになる。しかし、本発明は、種々の他の中空体、例えば、パイプ、ダクト、チューブ、および他の管状要素、シャフト、梁、および柱のような管状構造要素、タンクのような中空体、航空機または風力タービン用の構造物を含む外殻構造、および複合構造を有する他の中空要素の建造に適用されてもよいことを理解されたい。
【0005】
特許文献1は、パイプとして構成された管状要素の形態にある長尺の中空構造体および該パイプを連続的に建造する方法に関するものである。パイプは、半径方向内側部分および半径方向外側部分を備える複合構造を有しており、これらの2つの部分が一緒に合さって一体化された管状壁構造体をもたらすようになっている。内側部分は、内側ライナーから作製された内側チューブとして構成されており、内側ライナーは、その片面に隣接して樹脂吸収材料の層を有している。樹脂吸収性材料の層は、内側ライナーの前記面に接合されているとよいが、必ずしもそのようになっている必要がない。外側部分は、柔軟な外側ケーシングによって包囲された繊維補強複合構造の外側チューブとして構成されている。さらに具体的に、外側チューブは、樹脂バインダーが含浸された補強材を備えている。
【0006】
建造プロセスの一部として、内側部分および外側部分は、管状構造体に組み立てられ、内側チューブが管状構造体に沿って徐々に膨張され、これによって、組み立てられた管状構造体に形態および形状が与えられるようになっている。膨張は、建造プロセスが開始される内側チューブの端から内側チューブ内への膨張流体の導入によって達成される。膨張流体は、どのような適切な形態、例えば、空気であってもよいし、または水であってもよい。内側チューブを膨張させるのに必要な膨張圧は、比較的低く、典型的には、約5−30psiまたは0.3−2バールである。内側チューブおよび組み立てられた管状構造体は、典型的には、樹脂バインダーがパイプの形態および形状を維持するのに十分硬化するまで膨張状態に維持され、その後、膨張流体が放出されることになる。
【0007】
内側チューブおよび組み立てられた管状構造体を膨張させるために、内側チューブを閉鎖する必要がある。これは、組み立てられた管状構造体を局部的に圧縮し、膨張流体が導入される端から遠位側の位置に(膨張流体が通過することができない)閉鎖域をもたらし、この局部的圧縮を管状構造体に沿って漸進的に移動させ、閉鎖域を内側チューブに沿って徐々に前進させることによって、達成される。
【0008】
前述の特許文献1に開示されている構成では、組み立てられた管状構造体は、管状構造体を圧縮装置を通過させることによって、このような局部的圧縮を受けるようになっている。
【0009】
圧縮装置は、管状構造体が通る通路を画成する2つのエンドレス駆動装置を備えている。組み立てられた管状構造体は、該通路内において圧縮され、これによって、組み立てられた管状構造体の内部に沿った膨張流体のさらなる通過を阻止する閉塞域を画成する。この閉塞域は、内側チューブ内に該内側チューブに沿って徐々に前進する閉鎖域をもたらすことになる。
【0010】
2つのエンドレス駆動装置は、すべり止め具のような対向要素を有している。これらの対向要素は、協働してチューブ構造体を間隔を置いて挟み込み、管状構造内の含浸した樹脂バインダーが閉塞域を通過するのを可能にしながら、膨張流体の通過に対してチューブ構造体を閉鎖することになる。
【0011】
圧縮装置から外に出ている組み立てられた管状構造体の区域は、膨張流体によって拡張され、これによって、組み立てられたチューブ構造体が半径方向および軸方向の両方に拡張し、チューブ構造体に形態および形状をもたらすことになる。
【0012】
パイプの建造および該パイプを建造する方法に関するさらなる詳細は、前述の特許文献1に記載されている。この文献の内容は、参照することによってここに含まれるものとする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】国際出願第PCT/AU2011/001401号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
前述の特許文献1に開示されている圧縮装置は、効果的であることが分かっているが、改良されることが可能な点がある。
【0015】
この背景技術に対処するために、本発明は、開発されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の第1の態様によれば、第1および第2の組の接触要素であって、接触要素の各組は、直線経路区域を有する各エンドレス経路に沿って移動可能な複数の接触要素を備えており、各組の接触要素は、互いに離間した関係にあり、各組の接触要素は、経路に沿って移動の方向を横切って配置されており、2つの直線経路区域は、管状構造体をそれらの間に受け入れるように互いに向き合った関係にあり、第1および第2の組の接触要素は、それぞれの接触要素が対になって位置合せされた協調的配列を保って、直線経路区域に沿って移動可能になっており、各対は、それらの間に圧縮域を画成しており、これによって、管状構造体は、管状構造体の長さの一部に沿って圧縮域に対応する離間した間隔で互いに向き合った接触要素の対間に圧縮されるようになっている、第1および第2の組の接触要素と、互いに向き合った接触要素の各対を互いに向き合った経路区域に沿って移動しながら互いに位置合せされた状態に維持されるようにする位置合せ手段と、を備える、圧縮装置が提供されることになる。
【0017】
各組の接触要素は、エンドレス経路に沿って接触要素を運ぶように適合されたキャリア構造体上に取り付けられていてもよいし、または該キャリア構造体内に組み込まれていてもよい。キャリア構造体は、エンドレスチエーンアセンブリ、エンドレスバンドアセンブリ、またはエンドレスベルトアセンブリのようなエンドレスキャリア構造体から構成されていてもよい。
【0018】
各エンドレスチエーンアセンブリは、2つのエンドレスチエーン構造体を備え、それらの間に接触要素が支持されるようになっていてもよい。
【0019】
各エンドレスキャリア構造体は、2つのキャリア構造体を一体に駆動するための共通駆動システムを有していてもよい。
【0020】
管状構造体に対する圧縮装置の移動を制動または遅延させる設備が設けられていてもよい。このような設備は、エンドレスキャリアアセンブリの移動を制動または遅延させる手段を備えていてもよい。この設備は、共通駆動システム内に組み込まれていてもよい。
【0021】
各エンドレスチエーン構造体は、一連のスプロケットを周回するようになっていてもよく、該スプロケットの1つは、エンドレスチエーン構造体を駆動するための駆動スプロケットから構成されていてもよい。駆動スプロケットは、共通駆動システム内に組み込まれていてもよい。
【0022】
各エンドレスチエーンアセンブリに張力を付与するための調整システムが設けられていてもよい。
【0023】
接触要素は、管状構造体に加圧係合する細長の接触部分を有するように構成されていてもよい。
【0024】
各細長の接触要素は、経路区域を横切って延在する接触縁をもたらすように構成されていてもよい。
【0025】
各接触要素は、どのような適切な形態、例えば、ロッド、バー、すべり止め具、またはローラであってもよい。
【0026】
各接触要素は、細長の接触縁を画成するために、角形横断面(angular cross-section)を有していてもよい。
【0027】
この構成によって、位置合せされている互いに向き合った接触要素によって画成された2つの細長の接触縁間に、各圧縮域が画成されることになる。これは、有用である。何故なら、各圧縮域において局部的に集中した加圧作用を管状構造体に加えることができるからである。
【0028】
一構成では、位置合せ手段は、機械的な位置合せシステムを備えていてもよい。
【0029】
機械的な位置合せシステムは、接触要素の第1および第2の組間に機械的カップリングを備えていてもよい。
【0030】
機械的な位置合せシステムは、接触要素の第1および第2の組間に機械的カップリングを備えていてもよい。
【0031】
機械的カップリングは、互いに向き合った接触要素の各対上の相互位置合せ要素から構成されていてもよい。
【0032】
相互位置合せ要素は、互いに向き合った接触要素のそれぞれの対の全てに設けられていてもよいし、または互いに向き合った接触要素のそれぞれの対のいくつかにのみ設けられていてもよい。後者の場合、経路区域に沿って通過する互いに向き合った接触要素の少なくとも1つの対の相互位置合せ要素は、どの時点においても協働していることが望ましい。
【0033】
相互位置合せ要素は、嵌合要素から構成されていてもよい。
【0034】
一実施形態では、相互位置合せ要素は、少なくとも1つの位置合せピンと、相手側位置合せ長孔とを備えており、位置合せピンは、互いに向き合った接触要素の対間に位置合せを確立するために、相手側位置合せ長孔内に受け入れ可能になっている。
【0035】
他の構成では、位置合せ手段は、電子的位置合せシステムを備えていてもよい。
【0036】
電子的位置合せシステムは、第1および第2の組の接触要素間に接触要素を同期駆動させるように操作可能な電子カップリングを備えていてもよい。
【0037】
電子位置合せシステムは、2つのキャリア構造体に加えられる駆動を制御し、これによって、2つのキャリア構造体を同期駆動するための電子制御システムを備えていてもよい。
【0038】
一実施形態では、電子制御システムは、2つのエンドレスチエーンアセンブリを駆動させるための駆動モータを制御するようなっていてもよい。駆動モータは、電動モータから構成されていてもよい。
【0039】
駆動モータは、各エンドレスチエーンアセンブリ内の2つのエンドレスチエーン構造体を駆動、任意選択的に、制動するために、共通駆動システム内に一体化されていてもよい。
【0040】
本発明の第2の態様によれば、第1および第2の組の接触要素を備える圧縮装置であって、接触要素の各組は、直線経路区域を有する各エンドレス経路に沿って移動可能な複数の接触要素を備えており、各組の接触要素は、互いに離間した関係にあり、各組の接触要素は、経路に沿って移動の方向を横切って配置されており、2つの直線経路区域は、管状構造体をそれらの間に受け入れるように互いに向き合った関係にあり、第1および第2の組の接触要素は、それぞれの接触要素が対になって位置合せされた協調的配列を保って、直線経路区域に沿って移動可能になっており、各対は、それらの間に圧縮域を画成しており、これによって、管状構造体は、管状構造体の長さの一部に沿って圧縮域に対応する離間した間隔で互いに向き合った接触要素の対間に圧縮されるようになっており、接触要素は、管状構造体に加圧係合するための細長の接触部分を有するように構成されている、圧縮装置が提供されることになる。
【0041】
各細長の接触部分は、経路区域を横切って延在する接触縁をもたらすように構成されていてもよい。
【0042】
各接触要素は、細長の接触縁を画成するために、角形横断面を有していてもよい。
【0043】
本発明の第1または第2の態様による圧縮装置は、管状構造体に係合しているときに管状構造体に剛性接触をもたらすように適合された接触要素の少なくともいくつかを有していてもよい。
【0044】
本発明の第1または第2の態様による圧縮装置は、管状構造体に係合しているときに管状構造体に柔軟接触をもたらすように適合された接触要素の少なくともいくつかを有していてもよい。このような構成では、接触要素の少なくとも1つが管状構造体に係合する接触部分を有し、該接触部分が柔軟であるとよい。
【0045】
接触要素の少なくとも1つの接触部分の柔軟性によって、係合している管状構造体の表面の不規則さに順応することができる。
【0046】
特に、柔軟接触部分は、管状構造体が圧縮されたときの圧縮負荷に応じて、変形可能である。この変形は、管状構造体の表面の不規則さに順応するのに役立つことになる。
【0047】
一構成では、各対の2つの協働する接触要素の1つのみが、柔軟な接触部分を有している。
【0048】
他の構成では、各対の協働する接触要素の両方が、それぞれ、柔軟な接触部分を有している。
【0049】
接触部分は、柔軟であるために、弾性構造を有していてもよいし、または弾性材料から構成されていてもよい。
【0050】
本発明の第1または第2の態様による圧縮装置は、対になって位置合せされたときにそれぞれの接触要素間に画成された圧縮領域を出る管状構造体の一部を支持するための支持構造体をさらに備えていてもよい。
【0051】
本発明の第3の態様によれば、本発明の第1または第2の態様による装置を用いて管状構造体を圧縮する方法が提供されることになる。
【0052】
本発明の第4の態様によれば、管状構造体を圧縮する方法であって、管状構造体と圧縮領域との間に相対的移動を生じさせることを含んでおり、圧縮領域は、互いに向き合った接触要素の対間に画成された一連の圧縮域を備えており、接触要素の対は、管状構造体を圧縮するために離間した間隔で管状構造体に加圧係合するための細長の接触部分を有しており、接触要素の対は、圧縮領域内に圧縮域を画成しながら互いに位置合せされた状態で維持されるようになっている、方法が提供されることになる。
【0053】
管状構造体と圧縮領域との間の相対的移動は、種々の形態を取ることができる。一構成では、接触要素の対が、管状構造体を圧縮するために離間した間隔で管状構造体に加圧係合するための細長の接触部分を有している。すなわち、圧縮領域は、静止している圧縮装置によって画成されており、管状構造体が、圧縮装置を通って移動するようになっている。他の構成では、圧縮領域が管状構造体に沿って前進するようになっている。すなわち、管状構造体が静止しており、圧縮装置が管状構造体に沿って移動するようになっている。さらに他の構成では、圧縮装置および管状構造体の両方が、管状構造体が圧縮装置内に画成された圧縮領域を通過するように、移動するようになっている。
【0054】
いずれにしても、(管状構造体を圧縮するために)離間した間隔で管状構造体に加圧係合する細長の接触部分を有する接触要素の対は、圧縮領域に対して管状構造体と一体に移動する。換言すれば、管状構造体に加圧係合しているときの接触要素は、管状構造体に対して移動せず、むしろ管状構造体と一体になって圧縮領域に対して移動する。
【0055】
各対の接触要素の少なくとも1つは、柔軟な接触部分を有していてもよい。
【0056】
本発明の第5の態様によれば、管状構造体を圧縮する方法であって、管状構造体と圧縮領域との間に相対的移動を生じさせることを含んでおり、圧縮領域は、互いに向き合った接触要素の対間に画成された一連の圧縮域を備えており、接触要素の対は、管状構造体を圧縮するために離間した間隔で管状構造体に加圧係合するための細長の接触部分を有しており、接触要素は、管状構造体に加圧係合するための細長の接触部分を有するように構成されている、方法が提供されることになる。
【0057】
各対の接触要素の少なくとも1つは、柔軟な接触部分を有していてもよい。
【0058】
本発明の第6の態様によれば、半径方向内側部分および半径方向外側部分を備える中空構造体を建造する方法であって、2つの部分は、一緒に組み合されて管状構造体をもたらすようになっている、方法において、膨張流体を内側部分の端内に注入することによって、内側部分を拡張させることと、膨張流体が導入される端から遠位側の位置において管状構造体を圧縮し、これによって、膨張流体が端から遠位側の位置を通過することができないようにすることとを含み、管状構造体は、管状構造体と圧縮領域との間に相対的移動を生じさせることによって、圧縮されるようになっており、圧縮領域は、互いに向き合った接触要素の対間に画成された一連の圧縮域を備えており、接触要素の対は、管状構造体を圧縮するために離間した間隔で管状構造体に加圧係合するための細長の接触部分を有しており、接触要素の対は、圧縮域を画成しながら互いに位置合せされた状態で維持されるようになっている、方法が提供されることになる。
【0059】
この方法は、管状構造体と圧縮領域との間に相対的移動を生じさせるステップを含んでいるが、管状構造体と互いに向き合った接触要素の対間に画成されて圧縮領域内にある一連の圧縮域との間には相対的移動は存在しないことを理解されたい。換言すれば、管状構造体に加圧係合している接触要素は、管状構造体に対して移動せず、むしろ管状構造体と一体になって圧縮領域に対して移動することになる。
【0060】
各対の接触要素の少なくとも1つは、柔軟な接触部分を有していてもよい。
【0061】
本発明の第7の態様によれば、半径方向内側部分および半径方向外側部分を備える中空構造体を建造する方法であって、2つの部分は、一緒に組み合されて管状構造体をもたらすようになっている、方法において、膨張流体を内側部分の端内に注入することによって、内側部分を拡張させることと、膨張流体が導入される端から遠位側の位置において管状構造体を圧縮し、これによって、膨張流体が端から遠位側の位置を通過することができないようにすることとを含み、管状構造体は、管状構造体と圧縮領域との間に相対的移動を生じさせることによって、圧縮されるようになっており、圧縮領域は、互いに向き合った接触要素の対間に画成された一連の圧縮域を備えており、接触要素の対は、管状構造体を圧縮するために離間した間隔で管状構造体に加圧係合するための細長の接触部分を有しており、接触要素は、管状構造体に加圧係合するための細長の接触部分を有するように構成されている、方法が提供される。
【0062】
各対の接触要素の少なくとも1つは、柔軟な接触部分を有していてもよい。
【0063】
中空構造体および一緒に組み合されて管状構造体をもたらす半径方向内側部分および半径方向外側部分の構造、および建造方法は、国際出願第PCT/AU2011/001401号に記載されている。この文献の内容は、参照することによってここに含まれるものとする。
【0064】
本発明の第8の態様によれば、第1および第2の組の接触要素を備える圧縮装置であって、接触要素の各組は、直線経路区域を有する各エンドレス経路に沿って移動可能な複数の接触要素を備えており、各組の接触要素は、互いに離間した関係にあり、各組の接触要素は、経路に沿って移動の方向を横切って配置されており、2つの直線経路区域は、管状構造体をそれらの間に受け入れるように互いに向き合った関係にあり、第1および第2の組の接触要素は、それぞれの接触要素が対になって位置合せされた協調的配列を保って、直線経路区域に沿って移動可能になっており、各対は、それらの間に圧縮域を画成しており、これによって、管状構造体は、管状構造体の長さの一部に沿って圧縮域に対応する離間した間隔で互いに向き合った接触要素の対間に圧縮されるようになっており、接触要素の少なくとも1つは、圧縮装置を通過する長尺中空構造体に係合するための接触部分を有しており、接触部分は、柔軟である、圧縮装置が提供されることになる。
【0065】
一構成では、各対の2つの協働する接触要素の1つのみが柔軟な接触部分を有している。
【0066】
他の構成では、各対の協働する接触要素の両方が、それぞれ、柔軟な接触部分を有している。
【0067】
接触部分は、柔軟であるために、弾性構造を有していてもよいし、または弾性材料から構成されていてもよい。
【0068】
接触要素の各組は、エンドレス経路に沿って接触要素を運ぶように適合されたキャリア構造体上に取り付けられていてもよいし、または該キャリア構造体内に組み込まれていてもよい。キャリア構造体は、エンドレスチエーンアセンブリ、エンドレスバンドアセンブリ、またはエンドレスベルトアセンブリのようなエンドレスキャリア構造体から構成されていてもよい。
【0069】
接触要素は、管状構造体に加圧係合するための細長の接触部分を有するように構成されていてもよい。
【0070】
各細長の接触部分は、経路区域を横切って延在する接触縁をもたらすように構成されていてもよい。
【0071】
各接触要素は、どのような適切な形態、例えば、ロッド、バー、すべり止め具、ローラであってもよい。
【0072】
各接触要素は、細長の接触縁を画成するために、角形横断面を有していてもよい。
【0073】
この構成によって、位置合せされている互いに向き合った接触要素によって画成された2つの細長の接触縁間に、各圧縮域が画成されることになる。これは、有用である。何故なら、各圧縮域において局部的に集中した加圧作用を管状構造体に加えることができるからである。
【0074】
圧縮装置は、対になって位置合せされたときにそれぞれの接触要素間に画成された圧縮領域を出る管状構造体の一部を支持するための支持構造体をさらに備えていてもよい。
【0075】
好ましくは、支持構造体は、管状構造体の前記一部を圧縮領域を通る管状構造体から延びる経路と略真っ直ぐに並ぶように維持するように構成されている。
【0076】
この構成によって、支持構造体は、管状構造体の前記一部を下側エンドレスチエーンアセンブリから(接触を避けるのに)十分に離れるまで支持するように機能することが可能である。
【0077】
支持構造体は、支持ベッドを備えていてもよい。支持ベッドは、圧縮装置の出口端に隣接して配置されており、管状構造体の外に出ている部分の底面を受け入れ、かつ支持するように位置決めされている。
【0078】
支持構造体は、種々のローラが協働して支持ベッドを画成しているローラコンベヤを備えていてもよい。
【0079】
本発明の第9の態様によれば、第1および第2の組の接触要素であって、接触要素の各組は、直線経路区域を有する各エンドレス経路に沿って移動可能な複数の接触要素を備えており、各組の接触要素は、互いに離間した関係にあり、各組の接触要素は、経路に沿って移動の方向を横切って配置されており、2つの直線経路区域は、管状構造体をそれらの間に受け入れるように互いに向き合った関係にあり、第1および第2の組の接触要素は、それぞれの接触要素が対になって位置合せされた協調的配列を保って、直線経路区域に沿って移動可能になっており、各対は、それらの間に圧縮域を画成しており、これによって、管状構造体は、管状構造体の長さの一部に沿って圧縮域に対応する離間した間隔で互いに向き合った接触要素の対間に圧縮されるようになっている、第1および第2の組の接触要素と、対になって位置合せされているときのそれぞれの接触要素間に画成された圧縮領域から出ている管状構造体の一部を支持するための支持構造体と、を備える、圧縮装置が提供されることになる。
【0080】
好ましくは、支持構造体は、管状構造体の前記一部を圧縮領域を通る管状構造体から延びる経路と略真っ直ぐに並ぶように維持するように構成されている。
【0081】
この構成によって、支持構造体は、管状構造体の前記一部を下側エンドレスチエーンアセンブリから(接触を避けるのに)十分に離れるまで支持するように機能することが可能である。
【0082】
支持構造体は、支持ベッドを備えていてもよい。支持ベッドは、圧縮装置の出口端に隣接して配置されており、その底面に管状構造体の外に出ている部分を受け入れ、かつ支持するように位置決めされている。
【0083】
支持構造体は、種々のローラが協働して支持ベッドを画成しているローラコンベヤを備えていてもよい。
【0084】
管状構造体の外に出ている部分は、支持構造体に対するその移動が案内されるようになっていてもよい。
【0085】
一実施形態では、管状構造体の外に出ている部分は、支持構造体の上に向う移動が案内されるようになっていてもよい。
【0086】
案内される移動は、管状構造体の外に出ている部分の位置を制御するためのガイド構造体によって得られるようになっていてもよい。
【0087】
ガイド構造体は、管状構造体の外に出ている部分が案内されて移動することができるガイド経路を画成するようになっていてもよい。
【0088】
ガイド経路は、支持構造体に隣接して配置されていてもよい。一構成では、ガイド構造体は、圧縮装置から離れた端において支持構造体に隣接して配置されている。この構成によって、管状構造体の外に出ている部分は、支持構造体を超え、その後、ガイド構造体に達することになる。
【0089】
ガイド構造体は、ガイド経路を画成するように協働するベースローラと2つの側ローラとから構成されていてもよい。
【0090】
本発明のさらなる特徴は、本発明のいくつかの非制限的な実施形態の以下の説明にさらに十分に記載されている。この説明は、本発明を例示することのみを目的としている。同様に、本発明の要約、開示、または詳細な説明は、制限的に理解されるべきではない。以下、添付の図面を参照して、本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0091】
図1】本発明による圧縮装置の実施形態の略側面図である。
図2】位置合せするように移動する上側および下側接触要素を示す略部分斜視図である。
図3】2つの接触要素が位置合せして示されていることを除けば、図2と同様の図である。
図4】圧縮装置の圧縮領域であって、管状構造体が圧縮領域内において離間した間隔で圧縮されている、圧縮領域を示す略部分斜視図である。
図5】位置合せされている上側および下側接触要素であって、管状構造体が2つの接触要素間に画成された圧縮域において圧縮されている、上側および下側接触要素を示す略部分断面図である。
図6】圧縮装置内における圧縮後の管状要素から建造された中空構造体の略断面図である。
図7】位置合せ長孔の変更形態を示す図である。
図8】位置合せ長孔のさらなる変更形態を示す図である。
図9】各対の2つの協働する接触要素の1つが柔軟な接触部分を有することを除けば、図5と同様の図である。
図10図9に示されている構成の略側面図である。
図11】各対の協働する接触要素の両方が柔軟な接触部分を有する構成を示すことを除けば、図5と同様の図である。
図12】柔軟な接触部分を有する接触要素の他の形態の例の略端面図である。
図13】1対の接触要素であって、上側圧縮要素が剛性接触部分を有し、下側圧縮要素が図12に示されている構造の柔軟接触部分を有している、1対の接触要素の略端図である。
図14】1対の接触要素であって、各接触要素が図12に示されている構造の柔軟接触部分を有している、1対の接触要素の略端面図である。
図15】圧縮装置が圧縮装置の圧縮領域を出る管状構造体の一部を支持するための支持構造体を有している、圧縮装置のさらなる例示的な実施形態の略側面図である。
図16】支持構造体の上に向かう管状構造体の移動を案内するためのガイド構造体および通気孔をもたらすために管状構造体を穿孔するための穿孔システムの概略図である。
図17】パイプを形成するための圧縮装置を実施するためのシステムであって、圧縮装置が取り付けられている車両を備えている、システムを示す図である。
図18】パイプを製造するために図17に示されている車両上で行なわれるプロセスを概略的に示す図である。
図19】組み立てられた管状構造体の膨張を概略的に示す図である。
図20】組み立てられた管状構造体の膨張および組み立てられた管状構造体内における補強材を通る樹脂バインダーの移動を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0092】
図面において、同様の構造体は、いくつかの図を通して同様の番号によって示されている。図面は、必ずしも尺度通りに示されておらず、本発明の原理を説明するときに概して誇張されている。
【0093】
図面は、本発明の実施形態を示している。これらの実施形態は、いくつかの構成を示しているが、当業者にとって明らかであるように、本発明は、本発明を実施する多くの構成の形態を取ることができることを理解されたい。これらの構成は、本発明の範囲内にあると見なされるべきである。
【0094】
図1−5を参照すると、最終的に中空構造体20に形成される管状構造体12を圧縮するための圧縮装置10が示されている。このように形成された管状構造体20の一例が、図6に示されている。図6に示されている構成では、中空構造体20は、パイプとして構成された管状要素の形態にある。
【0095】
パイプ20は、半径方向内側部分21および半径方向外側部分23を備える複合構造を有している。2つの部分21,23は、一緒に合わさって一体化された管状壁構造体25をもたらしている。
【0096】
図示されている構成では、外側部分23は、保護シース27内に封入されている。保護シース27は、ジオテキスタイル布のような任意の適切な材料からなる最外スキン29によって包み込まれたセメントまたはコンクリートのような硬化性組成物から構成されている。保護シース27は、据付状態下に置かれたときに受ける圧縮負荷に対してパイプ20を保護することが意図されている。しかし、保護シース27は、多くの場合、例えば、地中用途では、用いられない傾向にある。他の用途では、例えば、露出要素(例えば、地上用途)および海洋用途では、保護シール27が主面をもたらすようになっているとよい。
【0097】
内側部分21は、チューブ30を備えている。パイプ20の一体化管状壁構造25の形成の前、チューブ30は、膨張空洞33を有する膨張性袋31を画成している。この構成では、チューブ30は、膨張流体、例えば、空気または水の導入による袋31の膨張時に半径方向に拡張することが可能になっている。チューブ30を膨張させるのに必要な膨張圧力は、比較的低く、典型的には、約5−30psiまたは0.3−2バールである。
【0098】
一体化管状壁構造25の形成時に、チューブ30は、パイプ20の内壁34も画成することになる。
【0099】
外側部分23は、柔軟な外側ケーシング38によって包囲された繊維補強複合構造からなる外側チューブ35として構成されている。さらに具体的には、外側チューブ35は、樹脂バインダーが含浸された補強材37から構成されている。柔軟な外側ケーシング38は、樹脂バインダーをその硬化前に収容するために、外側チューブ35の周りに配置されている。柔軟な外側ケーシング38は、どのような適切な材料、例えば、ポリエチレンから形成されていてもよい。外側ケーシング38は、その目的を果たした後、適所に残されて最終的にパイプ20の一体部分を形成するようになっていてもよいし、または後で取り外されるようになっていてもよい。
【0100】
外側ケーシング38は、ポリエチレン、TPU、またはPVCからなる外層と、その片面に接合された繊維層とを備え、該繊維層が補強材37と向き合うように配置されているとよい。繊維層は、通気層をもたらし、最終的にアセンブリを一体化させるために樹脂バインダーが含浸されるようになっているとよい。
【0101】
樹脂バインダーをもたらす樹脂材料は、どのような適切な種類のものであってもよく、特に適切な樹脂材料の例として、エポキシビニルエステルのような熱硬化性樹脂または他の適切な樹脂、および熱可塑性樹脂系が挙げられる。
【0102】
補強材37は、補強布からなる1つの層から構成されていてもよいし、または複数の層から構成されていてもよい。各層は、チューブ30の周りに配置される管状層として構成されている。補強布は、好ましくは、4軸繊維配向を特徴とする補強繊維を含む補強布から構成されている。4軸繊維配向は、パイプに対して必要なフープ応力耐性および軸方向応力耐性をもたらすことになる。補強繊維は、ガラス繊維から構成されているとよい。
【0103】
柔軟な外側ケーシング38は、チューブ30の半径方向拡張時に(補強材37を構成する)補強布管状層の半径方向拡張に対抗し、これによって、補強材37を半径方向に圧縮するのに役立つ。この構成によって、補強材37は、拡張しているチューブ30と柔軟な外側ケーシング38との間の空間39内に閉じ込められる。具体的には、半径方向に拡張しているチューブ30は、柔軟な外側ケーシング38と連動し、補強材37を閉じ込めると共に、補強材を閉じ込めている空間39の容積を徐々に減少させる。これによって、樹脂バインダーが補強材37内に押し込められ、補強材に十分に含浸される。すなわち、補強材を構成する管状層として構成された補強布の層は、十分に「湿潤(wetted-out)」される。具体的には、これが、圧密力を補強材37に加え、樹脂バインダーを補強布の層内に効果的に送り込み、これによって、樹脂バインダーは、拘束制御されながら空間39内に分配されることになる。樹脂バインダーは、空間39の容積が徐々に減少する結果として、徐々に上昇する樹脂プールとして空間39内の補強材37内に移動する。
【0104】
樹脂バインダーを補強材37に送達するステップと補強材を樹脂バインダーによって十分に湿潤させるステップとが明確に異なる別々の作用であることが、このプロセスの格別の特徴である。
【0105】
さらに、補強材37を閉じ込めている空間39の容積を徐々に減少させることによって、空間39から空気を確実に排除させることになるが、これは、補強材内への樹脂バインダーの含浸を促進させる効果がある。外側ケーシング38と補強材37を構成する種々の補強布管状層とは、空気の排出を容易にするように適合されているとよい。例を挙げると、外側ケーシング38の繊維性内側層によって画成された通気層が、この空気の排出を容易にするようになっているとよい。さらに、補強材を構成する補強布管状層内の隙間が、空気排出の通路をもたらすようになっているとよい。さらに、外側ケーシング38および可能であれば種々の補強布管状層のいくつかが、例えば、空気の排出を容易にするために、それらのそれぞれの長さに沿って間隔を置いて配置された通気孔を有しているとよい。一構成では、通気孔の例として、外側ケーシング38内に形成された穿刺孔のような穿孔が挙げられる。このような構成では、パイプ20の密封完全性を確実にするために、これらの穿孔は、最終的に樹脂バインダーによって封止されるようになっている。他の構成では、通気孔の例として、外側ケーシング38および補強材37を構成する種々の補強布管状層内に挿入されるポートが挙げられる。これらのポートは、例えば、樹脂バインダーへの露出時に溶解するかまたは劣化する材料から形成された管状インサートから構成されているとよい。このような構成では、パイプ20の密封完全性を確実にするために、ポートを受け入れた開口が、最終的に樹脂バインダーによって封止されるようになっている。
【0106】
柔軟な外側ケーシング38は、補強材37を構成する補強布管状層の半径方向拡張に弾性的に対抗するために、少なくともある程度の弾性を有しているとよい。これによって、柔軟な外側ケーシング38は、補強布管状層の初期段階の半径方向拡張を和らげることができる。具体的には、柔軟な外側ケーシング38は、いくらかの弾性、例えば、約1%から10%の範囲内の弾性を有することが望ましい。柔軟な外側ケーシング38は、樹脂バインダーの徐々に上昇するプールが補強材37を徐々に湿潤させる比率の制御を高めるために、いくらかの弾性を有しているとよい。樹脂バインダーの徐々に上昇するプールが補強材37を徐々に湿潤させる比率の制御は、望ましい。例えば、もし樹脂バインダーが空間39において余りにも早く上昇したなら、補強材37内における繊維の十分な湿潤が達成されない可能性がある。一方、もし樹脂バインダーが空間39において余りにもゆっくりと上昇したなら、樹脂バインダーは、補強材37内における繊維の十分な湿潤が達成される前に、硬化し始める可能性がある。
【0107】
組み立てられた補強材37の周りに取り付けられた柔軟な外側ケーシング38の弾性は、樹脂バインダーの上昇するプールに加えられる外圧を制御するためのガードルとしていくらか機能することになる。柔軟な外側ケーシング38の弾性は、所望の湿潤率を達成するように選択されている。外側ケーシング38によって加えられる弾性力は、チューブ30によって画成された膨張袋31によって加えられる張力に対していくらかの釣り合い力をもたらすことになる。
【0108】
膨張性袋31は、典型的には、樹脂バインダーがパイプ20の形態および形状を維持するのに十分硬化されるまで、膨張状態に維持されるようになっており、この後、膨張流体が膨張空洞33から放出される。このようにして、パイプ20が形成され、チューブ30は、そのパイプ内に中心流路を画成することになる
【0109】
内側チューブ30および組み立てられた管状構造体12を膨張させるために、内側チューブ30を閉鎖する必要がある。これは、組み立てられた管状構造体12を局部的に圧縮し、膨張流体が導入される端から遠位側の位置に(膨張流体が通過することができない)閉鎖域をもたらし、この局部的な圧縮を管状構造体に沿って漸進的に移動させ、閉塞域を内側チューブに沿って前進させることによって、行われる。
【0110】
閉塞域をもたらすための組み立てられた管状構造体12の圧縮は、圧縮装置10を用いて、具体的には、管状構造体を圧縮蔵置10内の圧縮区域41によって画成された圧縮領域を通過させることによって、行なわれる。管状構造体12を圧縮装置10内に画成された圧縮区域41を通過させる方法は、パイプ20を建造する方法によって左右される。一構成では、組み立てられた管状構造体12が圧縮区域41を通って前進するようになっている。すなわち、圧縮装置10が静止し、管状構造体12が該圧縮装置を通って移動するようになっている。他の構成では、圧縮装置10が管状構造体12に沿って前進するようになっている。すなわち、管状構造体12が静止し、圧縮装置10が管状構造体12に沿って移動するようになっている。さらに他の構成では、圧縮装置10および管状構造体12の両方が互いに対して移動し、この相対的な移動によって、管状構造体12が圧縮区域41を通過するようになっている。
【0111】
内側チューブ30を膨張流体が通過できないように閉鎖するのに加えて、圧縮装置10は、パイプ20を建造する速度を制御するように作動するようになっているとよい。
【0112】
さらに、圧縮装置10および管状構造体12は、牽引力がそれらの間に加えられるように協働するようになっているとよい。
【0113】
圧縮装置10は、パイプ20の建造を容易にするために、管状構造体12に牽引力を加えるようになっているとよい。この牽引力が、特にパイプ建造プロセスの開始時に圧縮装置12と管状構造体12との間に相対的移動を生じさせるための駆動力をそれらの間に与えるようになっているとよい。
【0114】
しかし、ある特定の状況では、管状構造体12と圧縮装置10との間に駆動力を与えるために、牽引力を必要としないことがある。これは、典型的には、圧縮装置10によって閉鎖された管状構造体の端において膨張空洞33内の膨張流体の圧力によって管状構造体12に生じた力が、この閉鎖端に隣接する管状構造体12の徐々に拡張する区域が圧縮装置10を管状構造体12に沿って前進させるのに十分なレベルにあるとき、さらに具体的には、圧縮装置10を(管状構造体12の拡張(膨張)区域の前方に位置する)萎縮(非膨張)状態にある管状構造体12の区域に沿って前進させるのに十分なレベルにあるときである。換言すれば、膨張空洞33内の膨張流体の圧力が、圧縮装置10を拡張(膨張)直前の萎縮(非膨張)状態にある管状構造体12の区域に沿って前進させるように、駆動することになる。
【0115】
このような状況では、閉端に隣接する管状構造体12の徐々に拡張する区域によって生じた力が、圧縮装置10を管状構造体12の萎縮(非膨張)区域に沿って余りにも早く前進させるように付勢する可能性がある。この場合、管状構造体12の萎縮(非膨張)区域に沿った圧縮装置10の移動を制御する必要がある。この制御として、管状構造体12の萎縮(非膨張)区域に沿った圧縮装置10の移動の遅延が挙げられる。管状構造体12の萎縮(非膨張)区域に沿った圧縮装置10の移動は、制動システム(図示せず)の操作によって遅延されるようになっているとよい。
【0116】
典型的な状況下では、パイプ建造の開始時に、萎縮した管状構造体12に沿った圧縮装置10の移動を開始するために、牽引力を用いて、管状構造体12と圧縮装置10との間に駆動を与えるようなっているとよい。続いて、いったん圧縮装置が動作したなら、萎縮した管状構造体に沿った圧縮装置の移動は、膨張流体の影響によって、閉鎖端に隣接する管状構造体12の区域の漸次的な拡張によって生じる力を利用することによって、継続されるとよい。
【0117】
一貫性があり、管理可能であり、かつ信頼性の高い製造プロセスをもたらすために、圧縮装置10と管状構造体12との間の相対的移動の速度を制御することが、特に望ましい。例えば、前述したように、管状構造体12内の樹脂バインダーの徐々に上昇するプールが補強材37を徐々に湿潤させる比率を制御することが望ましい。もし樹脂バインダーが空間39内の管状構造体内において余りにも早く上昇したなら、補強材37内における繊維の十分な湿潤が達成されない可能性がある。一方、もし樹脂バインダーが空間39内において余りにもゆっくりと上昇したなら、補強材37内の繊維の十分な湿潤が達成される前に、樹脂バインダーが硬化し始める可能性がある。
【0118】
パイプ20の建造およびパイプ20を建造する方法に関するさらなる詳細は、国際出願第PCT/AU2011/001401号に記載されている。この文献の内容は、参照することによってここに含まれるものとする。
【0119】
圧縮装置10は、フレーム構造体43を備えている、フレーム構造体43は、主フレーム44と、主フレーム44に取り付けられた2つの二次フレーム45とを備えている。二次フレーム45は、互いに向き合って配置されている。図示されている構成では、2つの二次フレーム45は、上下に向き合っており、これによって、上側フレーム47および下側フレーム49をもたらしている。
【0120】
上側フレーム47は、主フレーム44に対して固定されており、下側フレーム49は、主フレーム44に対して選択的に移動可能になっている。この構成では、下側フレーム49は、以下にさらに詳細に述べるように、圧縮区域41の調整をもたらすために上側フレーム47に対して選択的に移動可能である。逆の構成も可能である。すなわち、下側フレーム49が主フレーム44に対して固定されており、上側フレーム47が主フレーム44に対して選択的に移動可能になっていてもよい。
【0121】
二次フレーム45は、2つのエンドレスキャリア構造体50を支持している。2つのエンドレスキャリア構造体50は、上側フレーム47に支持された上側キャリア構造体51と、下側フレーム49に支持された下側キャリア構造体52とを備えている。
【0122】
キャリア構造体50は、2組、具体的には、上側キャリア構造体51に保持された上側組61と下側キャリア構造体52に保持された下側組62とに配置された接触装置60を保持している。
【0123】
図示されている構成では、キャリア構造体50は、上側エンドレスチエーンセンブリ51および下側エンドレスチエーンアセンブリ52を備えるエンドレスチエーンアセンブリとして構成されている。
【0124】
この構成によれば、エンドレスチエーンアセンブリ50は、接触要素60を支持するためのキャリア構造体をもたらしている。しかし、キャリア構造体は、他の適切な形態、例えば、エンドレスバンドアセンブリまたはエンドレスベルトアセンブリの形態であってもよいことを理解されたい。
【0125】
キャリア構造体50は、図5に最もよく示されているように、2つの組61,62の接触要素60を、それぞれの接触要素が対63になって位置合わせされた協調的な配列を保って、圧縮区域41に沿って移動させるように操作可能である。なお、図5において、各対63の1つの接触要素は、参照番号60aによって示され、他の接触要素は、参照番号60bによって示されている。各対63は、各対63の接触要素間に圧縮域65を画成している。これによって、圧縮区域41内の管状構造体12の一部12aは、圧縮域65に対応する離間した間隔67で互いに向き合った接触要素の対63間に圧縮されることになる。典型的には、各対63を構成する2つの接触要素60a,60b間に隙間68が生じる。この隙間68は、圧縮域65を画成している。この実施形態では、隙間68は、以下にさらに詳細に述べるように、その大きさが選択的に変更可能になっている。隙間68の大きさの変更によって、圧縮装置10は、種々の厚みの管状構造体12を受け入れることができると共に、特定の管状構造体に加えられる圧縮の程度を必要に応じて選択的に調整することができる。
【0126】
各エンドレスチエーンアセンブリ50は、2つのエンドレスチエーン構造体71を備えており、該エンドレスチエーン構造体71間に、接触要素60が支持されている。各エンドレスチエーンアセンブリ50内の1つのエンドレスチエーン構造体71のみが図示されている。
【0127】
エンドレスチエーン構造体71は、チエーンローラ72aを有するコンベヤローラチエーン72を備えている。チエーンローラ72aは、接触要素60の圧縮力を支持し、該圧縮力を接触要素からチエーンローラの転動アセンブリを介してフレーム構造体43の一部をなす下側の支持構造体に伝達するように適合されている。各エンドレスチエーン構造体71のためのベース支持構造(図示せず)は、トラック路またはチエーン路を備えている。チエーンローラ72aおよびエンドレスチエーン72へのその取付部は、図2,3に示されているように、各接触要素60の(接触要素60が管状構造体12に係合する)負荷点が2つのローラキャリア72b間に位置するように、構成されている。従って、接触要素60は、チッピングを防ぐようにローラの「キャリッジ」に保持され、負荷がローラ72aを通ってベース支持構造体に伝達され、これによって、チエーンへの抗力およびトラック路またはチエーン路の摩擦を最小限に抑えることができる。このようにして、エンドレスチエーン構造体71は、最小限の抵抗で圧縮区域41を通って移動することができる。
【0128】
各エンドレスチエーンアセンブリ50は、2つのエンドレスチエーン構造体71を一体に駆動するための共通駆動システム73を有している。共通駆動システム73は、前述したように、管状構造体12の萎縮(非膨張)区域に沿った圧縮装置10の移動を選択的に遅らせるための制動システムを組み入れているとよい。
【0129】
一構成では、2つのエンドレスチエーンアセンブリ50は、スプロケット付きローラチエーン機構内に配置され、かつ駆動されるようになっている。代替的に、当業者に理解されるように、ローラチエーン機構に代わって、Vベルト駆動装置または同期ベルト駆動装置が用いられてもよい。
【0130】
各エンドレスチエーン構造体71は、一連のスプロケット75を周回しており、該スプロケットの少なくとも1つは、エンドレスチエーン構造体を駆動するための駆動スプロケット構成している。駆動スプロケット、共通駆動システム73に一体化されている。この構成では、上側エンドレスチエーンアセンブリ51および下側エンドレスチエーンアセンブリ52の共通駆動システム73は、互いに分離している。しかし、各共通駆動システム73は、各エンドレスチエーンアセンブリ内の2つのエンドレスチエーンアセンブリ71を一体に駆動し、かつ制動するようになっている。
【0131】
各エンドレスキャリア構造体50は、内側走行部81、外側走行部83、および2つの対向端走行部85を備えるエンドレス経路の周りを移動するように操作可能になっている。各内側走行部81は、直線走行区域87、および直線走行区域87の両端における移行区域89を備えている。
【0132】
この構成によれば、上側キャリア構造体51は、接触要素60の上側組61を上側エンドレス経路91の周りを循環させるように操作可能であり、下側キャリア構造体52は、接触要素60の下側組62を下側エンドレス経路92の周りに循環させるように操作可能である。
【0133】
接触要素60が循環する上側および下側エンドレス経路91,92は、各々、各エンドレスキャリア構造体50の直線走行区域87に対応する直線経路区域93を備えている。
【0134】
直線走行区域87は、圧縮区域41に沿って延在しており、それらの間に管状構造体12を受け入れるように互いに向き合った関係にあり、これによって、圧縮区域41内の管状構造体12の一部12aが、互いに向き合った接触要素60の対63間において圧縮されることになる。
【0135】
圧縮区域41内のこの圧縮段階中に、管状構造体12の一部12aと互いに向き合った接触要素60の対63との間にどのような相対的移動も生じない。何故なら、圧縮区域41内の管状構造体12の一部12aに加圧係合している互いに向き合った接触要素60の対63は、圧縮区域41内において管状構造体12と一体にまたは協働して移動するからである。いずれの場合にも、(圧縮を生じさせるために)離間した間隔で管状構造体12に加圧係合している接触要素60の対63は、圧縮区域41内において管状構造体12と一体で移動することになる。換言すれば、管状構造体12に加圧係合しているときの接触要素60は、管状構造体12に対して移動せず、むしろ、管状構造体と一体になって圧縮区域41に対して移動することになる。
【0136】
各組61,62の接触要素60は、互いに離間しており、エンドレス経路91,92に沿って移動方向を横切って配置されている。
【0137】
接触要素60は、管状構造体12に加圧係合するための細長の接触部分101を有するように構成されている。
【0138】
各接触要素60は、2つのエンドレスチエーン構造体71間に支持されている。接触要素60は、2つのエンドレスチエーン構造体71を超えて延在しており、これによって、接触要素の端は、エンドレスチエーン構造体71の外部に位置している。
【0139】
図示されている構成では、各接触要素60は、バーアセンブリ103から構成されている。勿論、他の構成、例えば、延長要素、またはこの目的のために製造された要素も可能である。
【0140】
バーアセンブリ103は、細長の接触縁105を画成する角形断面を有している。細長の接触縁105は、接触部分101を画成している。具体的には、バーアセンブリ103は、2つの長手方向側面107を備えている。長手方向側面107は、互いに向かって内方にテーパが付され、これによって、細長の接触縁105を形成している。2つの長手方向側面107は、長形ベース要素109に取り付けられた長形要素108によって画成されている。長形要素108および長形ベース要素109は、一体化されてバーアセンブリ103をもたらしている。
【0141】
この構成では、各圧縮域65は、位置合せされている互いに向き合った接触要素60の2つの細長の接触縁105間に画成されることになる。これは、有用である。何故なら、圧縮域65における管状構造体12への局部的に集中した加圧作用をもたらし、内側チューブ30を閉鎖し、これによって、流体シールをもたらすからである。圧縮域65における管状構造体12への各細長の接触縁105の加圧作用は、線状負荷または鋭利な線状負荷として送達され、居所的に集中した加圧作用をもたらし、内側チューブ30を閉鎖し、これによって、流体シールをもたらすことになる。換言すれば、位置合せされている互いに向き合った接触要素60は、各々、管状構造体12の互いに向き合った側に高圧の線状負荷または鋭利な線状負荷をもたらすことになる。これは、管状構造体12を互いに向き合った接触要素60間に圧搾し、圧縮域65において管状構造体を閉鎖し、これによって、シールを形成する効果を有することになる
【0142】
前述したように、圧縮区域41内の管状構造体12の一部12aは、どんな時でも、いくつかの圧縮域65において同期して圧縮され、いくつかの互いに離間した箇所において内側チューブ30を閉鎖し、これによって、複数の流体シールをもたらすことになる。この構成は、有利である。何故なら、内側チューブ30内の膨張流体によって生じた第1のシールの漏れが、後続の下流シールによって阻止される傾向にあるからである。
【0143】
さらに、離間した間隔67の位置における管状構造体12の圧縮によって、複合管状構造体内の含浸した樹脂バインダーが圧縮区域41を通過するのが容易になる。各圧縮域65において、樹脂バインダーの居所部分が加圧作用によって分割され、これによって、該バインダーが瞬間的に圧縮域における接触線から離れる方に押しのけられる。しかし、バインダーの通過は、阻止されず、押しのけられたバインダーは、加圧作用が取り除かれたときに圧搾された区域に戻ることになる。
【0144】
一連の離間した間隔67の位置における管状構造体12の圧縮によって、複合管状構造体内の含浸した樹脂バインダーが圧縮区域41を通過するのが容易になる。加圧作用は、事実上、管状構造体12の一部12aを互いに隣接する圧縮域65間においてポケット12bとして構成される一連の区域に分割する。このとき、各ポケット12bは、樹脂バインダーの一部を含んでいる。各圧縮域65において加圧作用によって押しのけられた樹脂バインダーは、圧縮域65の両側の隣接するポケット12b内に流入する。樹脂バインダーは、ポケット12b内の圧縮区域41を通って運ばれ、これらのポケットは、管状構造体12と一体に移動することになる。
【0145】
従って、圧縮装置10は、種々の圧縮域65において管状構造体12内の内側チューブ40の内部を閉鎖し、膨張空洞33からの膨張流体の漏出を防ぐ弁の機能を果たすが、このような弁は、圧縮区域41を通る管状構造内の含浸した樹脂バインダーの通過を阻止するように作用しない、すなわち、悪影響を与えない。
【0146】
図1において、管状構造体12の(圧縮装置10を出て、膨張流体によって拡張されている)区域が、参照番号12cによって示されている。
【0147】
前述したように、圧縮装置10は、パイプ20の膨張によってパイプ20を建造する速度を制御するように作動するとよい。これは、例えば、膨張空洞33が管状構造体12に沿って前進する速度を制御することによって、達成されるとよい。
【0148】
さらに、圧縮装置10は、長尺中空構造体の連続的な建造を容易にするために、管状構造体12に牽引力を加えるようになっているとよい。一構成では、加えられる牽引力は、前述したように、管状構造体12を圧縮区域41を通して運ぶ駆動力をもたらすようになっているとよい。駆動力は、意図された移動の経路に沿って管状構造体を駆動するように、またその駆動を少なくとも助長するように機能するとよい。他の構成では、加えられる牽引力は、前述したように、圧縮区域41を通る管状構造体12の移動の速度を制御する後退力または制動力を含んでいるとよい。後退力または制動力は、管状構造体12の展開速度を制御するかまたはその制御を少なくとも助長するように機能するとよい。
【0149】
圧縮装置10は、圧縮区域41に沿って移動しながら、すなわち、互いに向き合った直線経路区域93に沿って移動しながら、互いに向き合った接触要素60の各対63を互いに位置合せされた状態で維持するための位置合せ手段110をさらに備えている。
【0150】
各圧縮域65に効果的なシールをもたらすために、互いに向き合った接触要素60の各対63を、圧縮区域41に沿って移動させながら、互いに位置合せさせて維持する必要がある。
【0151】

前述したように、駆動または制動の目的から圧縮装置10と管状構造体12との間に十分な牽引力をもたらすために、互いに向き合った接触要素60の各対63を、圧縮区域41に沿って移動させながら、互いに位置合せされた状態で維持することも必要である。
【0152】
位置合せ手段110が存在しない場合、各対63の互いに向き合った接触要素60に加えられる横方向負荷が接触要素を互いに横方向に移行させ、これによって、位置ずれが生じ、もはや位置合せされないことになる。各対63の互いに向き合った接触要素60に加えられた横方向負荷は、管状構造体12と該管状構造体に係合している互いに向き合った接触要素60との間に抗力を生じさせることがある。追加的または代替的に、各対63の互いに向き合った接触要素60に加えられた横方向負荷は、圧縮装置10によって閉鎖された管状構造体の端における膨張空洞33内の膨張流体の加圧による力を管状構造体12に加えることがある。
【0153】
図示され、かつ記載されている構成では、位置合せ手段110は、上側エンドレスチエーンアセンブリ51に支持された接触要素60の上側組61と下側エンドレスチエーンアセンブリ52に支持された接触要素60の下側組62との間に機械的カップリング111として構成された機械的位置合せシステムを備えている。
【0154】
機械的カップリング111は、互いに向き合った接触要素60の各対63に設けられた相互位置合せ要素113を備えている。各対の相互位置合せ要素113は、各対が位置合せされているときに協働するように適合されている。
【0155】
図示されている構成では、互いに向き合った接触要素60の全ての対に対して相互位置合せ要素113が設けられている。他の構成では、互いに向き合った接触要素60のそれぞれの対の一部にのみ、相互位置合せ要素113が設けられている。後者の場合、圧縮区域41を通過する互いに向き合った少なくとも1つの対63の相互位置合せ要素113が、どの時点においても協働している状態にあることが望ましい。
【0156】
相互位置合せ要素113は、嵌合要素115から構成されている。嵌合要素115は、図示されている構成では、位置合せピン117および相手側位置合せ長孔119から構成されている。位置合せピンは、互いに向き合った接触要素60の各対63間の位置合せをもたらすために、相手側位置合せ長孔内に受け入れ可能になっている。
【0157】
嵌合要素115は、接触要素60の端に各嵌合要素が各端に位置するように取り付けられている。図示されている構成では、接触要素60aの嵌合要素115は、位置合せピン117から構成されており、接触要素60bの嵌合要素115は、位置合せ長孔119から構成されている。
【0158】
位置合せピン117は、接触要素60aの外側の端に取り付けられており、接触部分101を画成する細長の接触縁105に隣接して配置されている。
【0159】
位置合せ長孔119は、接触要素60bの外側の端に取り付けられたエンドプレート121に設けられている。各エンドプレート121は、圧縮区域41と向き合うように配向された縁123を有している。各位置合せ長孔119は、この縁123に開いており、接触要素60bの接触部分101を画成する細長の接触縁105に隣接して配置されている。
【0160】
前述したように、エンドレスチエーンアセンブリ50は、直線走行区域87と該直線走行区域87の両端の移行区域89とを備える内側走行部81からなるエンドレス経路の周りを移動するように操作可能になっている。
【0161】
移行区域89の一方は、入口移行区域89aを備えており、移行区域89の他の1つは、出口移行区域89bを備えている。
【0162】
この構成では、接触要素60がそれらのエンドレス経路の周りを循環すると、各対63の接触要素60a,60bは、それらの入口移行区域89aを通って直線走行区域87に移動しながら、互いに向かって漸進的に接近する。各対63の接触要素60a,60bは、直線走行区域87に達したとき、確実に嵌合する。この段階において、各対63の接触要素60aの位置合せピン117は、相手側接触要素60bの位置合せ長孔119内に位置しており、これによって、2つの接触要素60a,60bを連結し、直線走行区域87に沿って一体に移動させることになる。連結された接触要素60a,60bは、それらの直線走行区域87を通過した時点で、それらの出口移行区域89bに入る。出口移行区域89bに沿って移行しながら、各対63の接触要素60a,60bは、互いに漸進的に分離し、いったん分離したなら、それらのエンドレス経路91,92の周りを互いに独立して移動することになる。
【0163】
この構成によれば、各対63の接触要素60a,60bは、圧縮区域41に沿って移動しながら、それらの間の連結係合によって、互いに位置合せされた状態で維持されることになる。この位置合せによって、位置合せされている互いに向きあった接触要素60の細長の接触縁105は、正確に真っ直ぐに並んだ状態で維持され、互いに向き合った細長の接触縁105間に圧縮域65が生じ、該圧縮域65において、局部的に集中する加圧作用が管状構造体12に加えられ、内側チューブ30を閉鎖し、これによって、流体シールをもたらすことになる。
【0164】
前述したように、下側フレーム49は、圧縮区域41を調整するために、上側フレーム47に対して選択的に移動可能になっている。従って、2つの二次フレーム45は、圧縮区域41に沿って前進する各対63を構成する2つの接触要素60a,60b間の隙間68の大きさを変更するために、互いに対して選択的に移動可能である。
【0165】
各位置合せ長孔119の深さは、各対63を構成する2つの接触要素60a,60b間のある範囲の隙間の大きさを調整するのに十分である。
【0166】
接触要素60a,60b間の隙間68の大きさを変更する能力は、種々の肉厚の管状構造体12を受け入れるように圧縮装置10を調整することができるので、有利である。
【0167】
図示されている構成では、下側フレーム49は、支持アセンブリ131を介して主フレーム44に支持されている。支持アセンブリ131は、水圧ラムのような拡張可能な支持体133を備えている。この構成によれば、拡張可能な支持体133の作動によって、下側フレーム49を主フレーム44に対して移動させ、これによって、上側エンドレスチエーンアセンブリ51と下側エンドレスチエーンアセンブリ52との相対位置を調整することができる。これは、エンドレスチエーンアセンブリ50の直線走行区域87の相対位置を変更させ、これによって、圧縮区域41を調整することができるという効果を有することになる。
【0168】
支持アセンブリ131は、圧縮区域41を通過する管状構造体に加えられる圧縮負荷を監視し、必要に応じて、該負荷を選択された範囲内に維持するように圧縮負荷を調整するように構成されたシステムを組み込んでいてもよい。監視システムは、例えば、拡張可能な支持体133として機能する水圧ラムを作動するために設けられた水圧回路内の水圧を監視するように、操作可能になっているとよい。
【0169】
安全解除機能(図示せず)が圧縮装置内に組み入れられていてもよく、特に、例えば、下側フレーム49に関連して、組入れられていてもよい。安全に関する事故が識別されたときまたはスイッチ機構の作動によって知らされたとき、安全手順が開始されるようになっている。一実施形態では、安全に関する事故が知らされたとき、拡張可能な支持体133から圧力が開放され、下側フレーム49が主フレーム44に対して降下される。また、圧縮装置10とは別に、閉鎖機構、例えば、シール遮断装置が、管状構造体に関連して設けられていてもよい。
【0170】
各エンドレスチエーンアセンブリ50に張力を付与するための調整システム141が設けられているとよい。図示されている構成では、調整システム141は、各エンドレスチエーンアセンブリ50を構成する2つのエンドレスチエーン構造体71の張力を調整するように構成されている。
【0171】
この構成では、調整システム141は、2つの張力付与機構143を備えている。張力付与機構143は、各々、エンドレスチエーン構造体71の1つに関連付けられている。各張力付与機構143は、張力付与スプロケット145を備えており、該スプロケットの周りを対応するエンドレスチエーン構造体71の外側走行部83が周回している。張力付与機構143は、張力付与スプロケット145を回転可能に支持する支持アーム147をさらに備えている。支持アーム147は、対応するエンドレスチエーン構造体71の外側走行部83に係合したときに張力付与スプロケット145の位置を変化させ、これによって、外側走行部83を偏向させ、エンドレスチエーン構造体の張力を調整するように選択的に調整可能になっている。
【0172】
図1−6に図示され、かつ記載されている実施形態では、相互位置合せ要素113は、嵌合要素115から構成されている。嵌合要素115は、図示されている実施形態では、位置合せピン117および相手側位置合せ長孔119から構成されており、位置合せピンは、互いに向き合った接触要素60の各対63間に位置合せをもたらすために、相手側位置合せ長孔内に受入れ可能になっている。
【0173】
位置合せ長孔119は、接触要素60bの外側の端に取り付けられたエンドプレート121内に設けられている。各エンドプレート121は、圧縮区域41と向き合うように配向された縁123を有しており、各位置合せ長孔119は、該縁123に開いている。
【0174】
変更例では、位置合せ長孔119は、相手側位置合せピン117が位置合せ長孔119に向かってかつ位置合せ長孔119内に移動するとき、およびその後、該位置合せ長孔から外に移動するとき、相手側位置合せピン117の経路に対して遊隙(clearance)をもたらす、ように構成されているとよい。
【0175】
このような構成の例が、図7に示されている。この構成例は、位置合せ長孔119を備えている。位置合せ長孔119は、2つの長孔縁120間に画成されている。長孔縁120は、エンドプレート縁123まで延在しており、各長孔縁120とエンドプレート縁123との間の移行部124は、湾曲しており、これによって、相手側位置合せピン117の経路に対して遊隙をもたらしている。図7において、位置合せ長孔119に向かってかつ該位置合せ長孔119内に移動し、およびその後、該位置合せ長孔から外に移動するときの位置合せピン117の経路が、参照番号117aが付された点線によって示されている。
【0176】
図8に示されている他の構成では、エンドプレートが設けられておらず、位置合せ長孔119は、各接触要素60bの各端における2つの突起126間に画成されている。突起の外端区域126aは、相手側位置合せピン117の経路117aに対して遊隙をもたらすように構成されている。
【0177】
図示され、かつ記載されている実施形態では、位置合せ手段110は、機械的カプリング111として構成された機械的位置合せシステムを備えている。
【0178】
勿論、機械的カップリングに対する他の構成も可能である。
【0179】
他の実施形態では、位置合せ手段は、電子的位置合せシステムを備えていてもよい。
【0180】
電子的位置合せシステムは、接触要素61,62を同期駆動させるように操作可能な電子カップリングを第1および第2の組の接触要素61,62間に備えているとよい。さらに具体的には、電子的位置合せシステムは、2つのキャリア構造体50に加えられる駆動力を制御し、これによって、2つのエンドレスキャリア構造体を同期駆動するための電子制御システムを備えているとよい。
【0181】
電子制御システムは、2つのキャリア構造体50を駆動するための駆動モータを制御するようになっているとよい。駆動モータは、電動モータから構成されているとよい。
【0182】
駆動モータは、各エンドレスチエーンアセンブリ50内の2つのエンドレスチエーン構造体71を駆動するための共通駆動システム内に組み込まれているとよい。
【0183】
モータは、ステッパモータであってもよいし、または同期モータであってもよい。ステッパモータは、動力源の周波数によって誘導される各磁気パルス間に一定角度の移動を生じさせるものである。同期モータは、電力がモータの運動を概して制御するが、その精度は、同一レベルではなく、トルク負荷に依存する。しかし、いったん運転周波数に固定されたなら、運転期間中、回路上の同期電動モータは、いずれも同一角度で回転し、同時に同一磁石を通過し、磁気整合、従って、完全な回転を維持することができる。当業者であれば、エンドレスチエーンアセンブリ50の移動における同調性の維持を助長するために、代替的な形式の同期電動モータが用いられてもよいことを認めるだろう。
【0184】
位置合せ手段110を圧縮装置10に関して図示し、かつ説明してきたが、位置合せ手段110は、どのような適切な圧縮装置、例えば、前述の国際出願第PCT/AU2011/001401号に図示され、かつ記載されている圧縮装置の種々の形態に関して利用されてもよいことを理解されたい。この文献の内容は、参照することによってここに含まれるものとする。
【0185】
図1−6に図示され、かつ記載されている実施形態では、接触要素60は、管状構造体12に係合するとき、該管状構造体12に剛性的に接触するように適合されている。勿論、他の構成も可能である。例を挙げると、接触要素60の少なくともいくつかは、管状構造体12に係合するとき、該管状構造体12に柔軟に接触するように適合されていてもよい。以後、このような接触要素を柔軟接触要素と呼ぶことにする。
【0186】
柔軟接触要素60は、各々、接触部分101を備えている。接触部分101は、柔軟であり、これによって、係合している管状構造体の表面の不規則さに順応することができる。具体的には、柔軟接触部分101は、管状構造体12が圧縮されたときの圧縮負荷に応じて変形可能になっている。この変形は、管状構造体12の表面の不規則さに順応し、これによって、前述したように管状構造体12内の含浸した樹脂バインダーが圧縮領域41を通過することを可能にしながら、管状構造体12を空気の通過に対して閉鎖するための効果的なシールをもたらすのに役立つことになる。
【0187】
このような構成では、各対の接触要素60の少なくとも1つは、柔軟接触要素から構成されているとよい。
【0188】
接触部分101は、柔軟であるために、弾性構造を有していてもよいし、または弾性材料から構成されていてもよい。
【0189】
具体的には、柔軟接触部分101は、管状構造体12が圧縮されたときの圧縮負荷に応じて変形可能である。この変形は、管状構造体12の表面の不規則さに順応するのに役立つことになる。
【0190】
一構成では、各対の2つの協働する接触要素60の1つのみが柔軟接触要素から構成されている。他の構成では、各対の協働する接触要素60の両方が柔軟接触要素から構成されている。各対の接触要素60の1つのみが柔軟接触要素から構成されている場合、管状構造体12は、1つの要素の柔軟接触部分101と他の要素60の剛性接触部分101との間に挟み込まれることになる。各対の協働する接触要素60の両方が柔軟接触要素から構成されている場合、管状構造体12は、2つの互いに向き合った柔軟接触部分101間に挟み込まれることになる。
【0191】
図9,10に示されている構成では、各対63の2つの協働する接触要素60の1つのみが柔軟接触要素から構成されている。このような構成では、柔軟接触部分101は、接触部分101の接触縁をなす2つの長手方向側面107上の弾性的に変形可能な材料の本体151から構成されている。図示されている構成では、本体151は、バーアセンブリ103の長形要素108に固着されたこのような材料の層から構成されている。弾性的に圧縮可能なこの層は、柔軟接触部分101をもたらすように変形可能なエラストマーまたはゴム材料から構成されているとよい。Linatex天然ゴムが特に適していると考えられる。弾性的に圧縮可能な材料の層は、このような材料の単一層から構成されていてもよいし、または複数層から構成されていてもよい。複数層が設けられる場合、種々の層は、要求される性能特性に応じて同一材料から構成されていてもよいし、または種々の材料から構成されていてもよい。対63の他の接触要素60の接触部分101bは、剛性構造を有しており、それ故、柔軟ではない。図9,10に示されている構成では、上側接触要素60は、(直線Xによって示されているように)、変形しない剛性接触部分101bを有しており、下側接触要素60は、(流線Yによって示されているように)、圧縮された管状構造体12の不規則さに順応する変形した状態で示される柔軟接触部分101aを有している。
【0192】
他の構成では、各対63の協働する接触要素60の両方が、柔軟接触要素から構成されている。このような構成が、図11に示されている。この構成では、柔軟接触部分101は、各々、各接触部分の2つの長手方向側面107上に各接触部分の接触縁105を囲んで配置された弾性的に変形可能な材料の本体151、例えば、このような材料の層から構成されている。弾性的に圧縮可能な材料の各層は、柔軟接触部分101をもたらすように変形可能なエラストマーまたはゴム材料から構成されているとよい。Linatex天然ゴムが特に適していると考えられる。ここでも、弾性的に圧縮可能な材料の層は、このような材料の単一層から構成されていてもよいし、または複数層から構成されていてもよい。複数の層が設けられる場合、種々の層は、要求される性能特性に応じて同一材料から構成されていてもよいし、または種々の材料から構成されていてもよい。
【0193】
接触要素の他の構成も可能である。このような構成のいくつかの例が、図12−14に示されている。以下、これらの例について説明する。
【0194】
図12は、柔軟接触要素60の他の構成を示している。図12に示されている構成では、柔軟接触要素60は、ベース部分161および該ベース部分に支持されたさらなる部分162を備えている。ベース部分161は、剛性構造を有しているとよく、さらなる部分162を支持するクレードルをもたらすように構成されている。さらなる部分162は、接触部分101を画成するための弾性的に変形可能な長形要素163(例えば、弾性的に変形可能なチューブ)から構成されているとよい。弾性的に変形可能な長形要素163は、接触部分101を画成する表面をもたらしている。さらに具体的には、弾性的に変形可能な長形要素163は、クレードル165内に収容されており、長形要素163の長手方向側部分は、接触部分101を画成する面をもたらすために露出している。クレードルは、弾性的に変形可能な長形要素163を受け入れる通路を備えているとよい。
【0195】
例を挙げると、弾性的に変形可能なチューブ163は、ある長さの柔軟ホース、例えば、作動液用のホースから構成されているとよい。弾性的に変形可能なチューブの内部を閉鎖し、流体をチューブ内に含ませ、これによって、チューブに加えられた負荷を管状構造体12の表面に係合する接触部分101に分配するようになっているとよい。流体は、ガス、例えば、空気のような圧縮性流体、またはさらに好ましくは、液体のような非圧縮性流体からなっているとよい。
【0196】
図12に示されている構成では、ベース部分161は、チエーン部分71aから直立したシャンク161aと該シャンク上のヘッド161bとを備えており、ヘッド161bは、さらなる部分162を受け入れかつ支持するためのクレードルを画成するように構成されている。図示されている構成では、さらなる部分162は、弾性的に変形可能な長形要素163、例えば、接触部分101を画成する弾性的に変形可能なチューブ167を備えている。図12において、チューブ167は、ヘッド161bによって画成されたクレードルからいくらか離間して示されている。しかし、これは、図面を簡素化するために単純化されており、チューブ167は、実際には、ヘッド161bによって画成されたクレードル上に位置している。
【0197】
各対63の接触要素の一方60bが図12に示されている構造を備える構成が、図13に示されている。図において、圧縮域65が、対の接触要素間に画成されている。この構成では、対の他の接触要素60cは、非柔軟(剛性)構造を有している。
【0198】
各対63の接触要素60の両方が図12に示されている構造を備える構成が、図14に示されている。図において、圧縮域65が、対の接触要素間に画成されている。
【0199】
柔軟接触要素60を圧縮装置10に関連して図示し、かつ説明してきたが、これらの柔軟接触要素60は、どのような適切な圧縮装置、例えば、国際出願第PCT/AU2011/001401号に図示され、かつ記載されている圧縮装置の種々の形態に関して利用されてもよいことを理解されたい。なお、この文献の内容は、参照することによってここに含まれるものとする。
【0200】
前述したように、管状構造体12を圧縮装置10内に画成された圧縮区域41を通過させる方法は、該管状構造体12を建造する方法によって左右される。一構成では、組み立てられた管状構造体12は、圧縮装置10内に画成された圧縮区域41を通って前進する。すなわち、圧縮装置10が静止し、管状構造体12が圧縮装置10を通って移動するようになっている。他の構成では、圧縮装置10が管状構造体12に沿って前進する。すなわち、管状構造体12が静止し、圧縮装置10が管状構造体12に沿って移動するようになっている。さらに他の構成では、圧縮装置10および管状構造体12の両方が、管状構造体12が圧縮装置10内に画成された圧縮区域41を通過するように、移動するようになっている。
【0201】
いずれにしても、管状構造体12の区域12cは、圧縮区域41を出てから膨張するときに垂れ下がり、下側エンドレスチエーンアセンブリ52に接触する傾向がある。これによって、管状構造体12に絡み合いおよび損傷が生じる可能性がある。
【0202】
このような状況を避けるために、図15に示されているように、圧縮装置10の圧縮区域41を出る管状構造体12の区域12cの一部12dを支持するための支持構造体200が設けられているとよい。
【0203】
支持構造体200は、管状構造体12の一部12dが下側エンドレスチエーンアセンブリ52から(接触を避けるのに)十分に離れるまで、管状構造体12の一部12dを圧縮装置10を通る管状構造体12から延びる経路と略真っ直ぐに並ぶように維持するのに役立つものである。
【0204】
図示されている構成では、支持構造体200は、圧縮装置10の出口端に隣接して配置された支持ベッド201を備えている。支持ベッド201は、管状構造体12の外に出ている部分12dの底面を受け入れ、かつ支持するように位置決めされている。
【0205】
支持構造体200は、ローラコンベヤ203を備えているとよい。ローラコンベヤ203の種々のローラが、協働して支持ベッド201を画成している。ローラコンベヤ203の種々のローラの回転軸は、管状構造体12の外に出ている部分12dの相対的移動の方向を横切って配置されており、これによって、外に出ている部分12dは、逆方向の抗力を生じることなく、支持ベッド201上を比較的自由に移動することができる。
【0206】
図15において、管状構造体12の外に出ている部分12dは、圧縮装置10の出口端から離れ始めるとき、接触要素60の互いに隣接する対63間の間隔67に位置するその一部12eにおいて、徐々に膨張し始めることが分かるだろう。
【0207】
また、図15,16に示されているように、支持構造体200に対する管状構造体12の外に出ている部分12dの移動を案内するために、ガイド構造体250が設けられている。
【0208】
図示されている構成では、管状構造体12の外に出ている部分12dは、支持構造体200の上に向う移動が案内されるようになっている。この移動の案内は、管状構造体12の外に出ている部分12dの一部を制御するガイド構造体250によって行なわれるようになっている。
【0209】
ガイド構造体250は、管状構造体12の外に出ている部分12dを案内するガイド経路251を画成している。ガイド経路251は、支持構造体200に隣接して配置されている。図示されている構成では、ガイド構造体250は、支持構造体200の(圧縮装置10から離れた)端において、支持構造体200に隣接して配置されている。この構成では、管状構造体12の外に出ている部分12dは、図15に示されているように、支持構造体200を超え、その後、ガイド構造体250に達するようなっている。
【0210】
ガイド構造体250は、垂直軸253aを中心として回転可能な2つの側ローラ253と、水平軸255aを中心として回転可能なベースローラ255とを備えている。2つの側ローラ253およびベースローラ255は、協働してガイド経路251を画成している。具体的には、2つの側ローラ253およびベースローラ255は、管状構造体12の外に出ている部分12dに接触する転動面をもたらし、これによって、逆方向の抗力を生じることなく、管状構造体の外に出ている部分12dの運動を案内することになる。
【0211】
支持構造体200を圧縮装置10に関して図示し、かつ説明してきたが、どのような圧縮装置、例えば、前述の国際出願第PCT/AU2011/001401号に図示され、かつ記載されている圧縮装置の種々の形態に関して利用されてもよいことを理解されたい。なお、この文献の内容は、参照することによって、ここに含まれるものとする。同様に、これは、ガイド構造体250にも当てはまる。
【0212】
前述したように、外側ケーシング38および可能であれば、種々の補強布管状層の一部は、空気の排出を容易にするために、それらの長さに沿って間隔を隔てて通気孔を有しているとよい。一構成例では、通気孔は、外側ケーシング38に形成された突刺孔のような穿孔であるとよい。このような構成では、パイプ20の密封完全性を確実にするために、穿孔は、最終的に樹脂バインダーによって封止されるようになっている。
【0213】
外側ケーシング38を穿孔して通気孔をもたらすために、穿孔システムが設けられているとよい。
【0214】
図示されている構成では、穿孔システムは、図15に示されているように、圧縮装置10の圧縮区域41を出る管状構造体12の区域12cの一部12dを穿孔するための穿孔機構260を備えている。
【0215】
穿孔機構260は、回転可能なベース265と該回転可能なベース265から半径方向に突出する複数の穿孔ピン267とを有するピンホイール263を備えている。穿孔ピン267は、外側ケーシング38を突刺すための尖った外端を有する要素を備えている。また、穿孔ピン267は、補強材37を通るガス抜きを容易にするために、外側ケーシング38に隣接する補強布を穿孔の周りから押しのけるようになっている。
【0216】
穿孔ピン267は、内側部分21を構成するチューブ30を突刺すことなく、外側ケーシング38を突刺すと共に隣接する補強布を穿孔の周りから押しのけるように、寸法決めされている。
【0217】
穿孔機構260は、ピンホイール263を回転可能に支持するための支持構造体271をさらに備えている。支持構造体271は、図15に示されているように、ピンホイールを圧縮装置10の圧縮区域41を出る管状構造体12の膨張区域12dに加圧係合させるように、ピンホイール263を弾性的に支持するように適合されている。図示されている構成では、支持構造体271は、ピンホイール203を弾性的に支持するためのバネ機構273を備えている。
【0218】
図15では、適所に配置された穿孔機構260が概略的に示されている。図15に示されていないが、穿孔機構260は、典型的には、ガイド構造体250に付随して設けられており、ピンホイール263は、ベースローラ255の直上に配置されており、これによって、圧縮装置10の圧縮区域41を出る管状構造体12の区域12cの一部12dは、ピンホイール263とベースローラ255との間、すなわち、ピンホイール263の下方でベースローラ255の上方を通るようになっている。この構成によれば、ベースローラ255は、ピンホイール263によって、膨張した管状構造体12に反力を加えることができる。
【0219】
この構成によれば、ピンホイールは、動力駆動されず、むしろピンホイールに対して移動する管状構造体12との係合によって回転することになる。勿論、他の構成、例えば、動力式ピンホイールも可能である。穿孔機構の他の構成、例えば、往復穿孔機構も可能である。しかし、回転可能なピンホイールは、管状構造体12の侵入深さに一貫性を与えることができるので、有利である。
【0220】
パイプ20を製造するための圧縮装置10が組み入れられた1つのシステム280が、図17−20に概略的に示されている。
【0221】
図示されている構成では、圧縮装置10は、パイプ20が製造されかつ載置される現場に移動するように適合された車両281上に取り付けられている。車両281は、負荷支持部285を有するトラック283として構成されている。負荷支持部285は、圧縮装置10ならびにパイプ製造プロセスに用いられる他の装置、機器、および電源を受け入れるように構成されている。
【0222】
図示されている構成では、他の装置、機器、および電源の例として、チューブ30を収容する容器291が挙げられる。チューブ30は、コンパクトな状態、例えば、該チューブの一部が前後および上下に折畳まれた平置き状態で貯蔵されている。チューブ30は、パイプ組立プロセス中に容器291から徐々に引き出されるようになっている。チューブ30の補給が必要なとき、既存の容器291がトラック283の負荷支持部285から取り外され、チューブ30の新しい供給分を収容する補給容器と置き換えられる。チューブ30は、内側部分21をもたらし、該内側部分21は、最終的に外側部分23によって包囲され、これらの2つの部分21,23が一緒に合さって一体化された管状壁構造体25をもたらすことになる。さらに、外側部分23をもたらす組み立てられた材料293が供給される。図示されている構成では、この供給は、ロール形態で行なわれる。2つの部分21,23を一体化するプロセスに用いられる樹脂バインダーは、リザーバ297内に収容されている。また、外側ケーシングをチューブ30の周りに溶着するための溶着ユニット299も設けられている。
【0223】
図18は、組み立てられた材料293をチューブ30の周りに配置して外側部分23を設ける(車両上で行なわれる)プロセスを概略的に示している。
【0224】
図19は、管状構造体の遠位端の送風機301によって空気のような膨張流体を送達することによって組み立てられた管状構造体12を膨張させる状態を概略的に示している。組み立てられた管状構造体12の内側チューブ30は、車両281上の圧縮装置10によって閉鎖されている。圧縮装置10は、トラック283の負荷支持部285の端285aまたはその近傍に配置されており、これによって、組み立てられた管状構造体12は、トラック283から下方に、次いで、パイプ20が徐々に製造されるにつれてトラックが移動する地面の上に蛇行することになる。圧縮装置10は、車両281と共に前進する。図19では、前進する圧縮装置10の後方の膨張した状態にある組み立てられた管状構造体12および前進する圧縮装置109の前方の非膨張状態にある組み立てられた管状構造体12が示されている。
【0225】
図20は、組み立てられた管状構造体12の膨張および該管状構造体内の補強材37を通る樹脂バインダーの移動を概略的に示している。組み立てられた管状構造体12が徐々に膨張し、補強材37を閉じ込める空間が徐々に縮小すると、樹脂バインダーは、補強布の層内に押し込まれ、これによって、拘束制御されながら空間39内に分配されることになる。樹脂バインダーは、空間39の容積が徐々に減少する結果、徐々に上昇する樹脂プール303として空間39内において補強材37を通って移動する。徐々に上昇する樹脂プール303は、図20内に概略的に示されている。図において、徐々に上昇する樹脂プール303の概念上の表面が、参照番号305によって示されている。空間39からの空気の排出を容易にするための外側ケーシング38の通気孔307も示されている。通気孔307は、前述したように作動する穿孔機構260によって形成された穿孔から構成されているとよい。
【0226】
当業者にとって明らかであるような修正および変更は、本発明の範囲内に含まれると見なされる。
【0227】
本発明の良好な理解を促すために、本発明を好ましい実施形態に関して説明してきたが、本発明の原理から逸脱することなく、種々の修正がなされ得ることを理解されたい。従って、本発明は、本発明の範囲内にあるこのような修正の全てを含むことを理解されたい。
【0228】
「内側(inner)」、「外側(outer)」、「上側(upper)」、「下側(lower)」のような位置に関する記述の言及は、図示されている実施形態に関してなされるべきであり、本発明を該用語の文字通りの解釈に制限するべきはなく、むしろ当業者によって理解されるようになされるべきである。
【0229】
加えて、「システム(system)」、「装置(device)」、および「装置(apparatus)」という用語が本発明に関して用いられているが、これらの用語は、互いに近接して、互いに独立して、互いに一体化して、または互いに孤立して配置される機能的に関連または相互作用する、相互関連する、または互いに独立または連合する部品または要素の任意の群への言及を含むことを理解されたい。
【0230】
本明細書を通して、文脈に別段の定めがない限り、「〜を備える(comprise)」という用語または「comprises」または「comprising」のような変形は、記載されている完全体または完全体の群を含むことを意図しているが、任意の他の完全体または完全体の群を排除するものではないことを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20