特許第6665215号(P6665215)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6665215ゲームプログラムならびにゲームシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6665215
(24)【登録日】2020年2月21日
(45)【発行日】2020年3月13日
(54)【発明の名称】ゲームプログラムならびにゲームシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20200302BHJP
   A63F 13/47 20140101ALI20200302BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20200302BHJP
   A63F 13/825 20140101ALI20200302BHJP
【FI】
   A63F13/69 510
   A63F13/69 520
   A63F13/47
   A63F13/55
   A63F13/825
【請求項の数】6
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-32391(P2018-32391)
(22)【出願日】2018年2月26日
(65)【公開番号】特開2019-146698(P2019-146698A)
(43)【公開日】2019年9月5日
【審査請求日】2018年4月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】服部 絵理子
(72)【発明者】
【氏名】横山 真菜
(72)【発明者】
【氏名】吉村 麻里
(72)【発明者】
【氏名】村岡 大
(72)【発明者】
【氏名】前田 真実
(72)【発明者】
【氏名】小野澤 花菜
【審査官】 上田 泰
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−008067(JP,A)
【文献】 特開2006−042844(JP,A)
【文献】 特開2001−046734(JP,A)
【文献】 特開2014−233323(JP,A)
【文献】 特開2017−006280(JP,A)
【文献】 特開2001−340650(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24,13/00−13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ノンプレイヤキャラクタを仮想ゲーム空間内で行動させてゲームを進行させるゲーム進行手段と、
ユーザの操作に基づいて、前記ゲームに関する複数のゲーム媒体の中から任意の前記ゲーム媒体を抽選により選択する抽選選択手段と、
選択された前記ゲーム媒体が、前記ノンプレイヤキャラクタの特徴に影響を与える設定がなされた所定ゲーム媒体である場合、前記所定ゲーム媒体に基づいて、前記ノンプレイヤキャラクタの特徴を示す特徴情報を変化させる特徴変化手段と
として機能させ、
前記特徴情報は、前記ノンプレイヤキャラクタに設定されている性格、職業、傾向、容姿および音声の少なくとも2つを、前記ノンプレイヤキャラクタの特徴として表す情報であって、
前記所定ゲーム媒体は、前記ノンプレイヤキャラクタの前記特徴情報のうち、どの前記特徴にどのような影響を与えるかに対応づけられた具体的な内容情報が設定され、
前記具体的な内容情報は、分類情報ごとに区分され、
前記特徴変化手段は、前記所定ゲーム媒体の前記具体的な内容情報に基づいて、対応する前記特徴情報を変化させる
ことを特徴とするゲームプログラム。
【請求項2】
前記ゲーム進行手段は、前記特徴情報の変化に伴って変化した前記ゲームのシナリオを進行させる
ことを特徴とする、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記シナリオには、複数のストーリーが含まれており、
前記所定ゲーム媒体は、一の前記ストーリーから他の前記ストーリーへの分岐点を出現させるための出現条件を構成する要素であって、
前記所定ゲーム媒体に応じて、前記特徴変化手段は前記特徴情報を変化させるとともに前記ゲーム進行手段は前記シナリオを変更させる
ことを特徴とする、請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記抽選選択手段が、抽選により同じ種類の前記所定ゲーム媒体を複数回選択した場合、前記特徴変化手段は、前記所定ゲーム媒体の数が多い程、前記特徴情報の変化の度合いを強める
ことを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記所定ゲーム媒体には、前記抽選選択手段によって選択された前記ゲーム媒体同士が合成された後の前記ゲーム媒体、前記抽選選択手段によって選択された前記ゲーム媒体のパラメータ値が強化された後の前記ゲーム媒体、の少なくとも1つが含まれる
ことを特徴とする、請求項1から請求項のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
請求項1〜のいずれか1つに記載のゲームプログラムを記憶した記憶部と、
前記ゲームプログラムを実行するコンピュータと、
を備えるゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、進行中のゲームの内容に変化を与えるためのゲームプログラムおよびゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームには、予め用意された複数のストーリーの中から1のストーリーをユーザが選択することによって、ゲームの内容が変化するものが存在する(特許文献1参照)。具体的に、特許文献1では、主人公(キャラクタ)のストーリーが分岐点にさしかかると、複数の選択肢が表示される。ユーザが所望の選択肢を選択すると、進行されるストーリーは、それまで進行してきたストーリーから当該選択肢に対応するストーリーに変更される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4087486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1では、ゲームが進行すれば、分岐点は自ずと有効な状態で出現する。そのため、分岐点の出現に関して、例えば有効でない状態で出現した分岐点を所定条件にて有効な状態に切り替える等といったことに、ユーザが介入することはできない。
【0005】
また、特許文献1では、分岐点からストーリーが変化するものの、主人公(キャラクタ)の設定等は変化しない。そのため、ユーザは、当該ゲームに物足りなさを感じるおそれがある。
【0006】
本発明の目的は、ゲームの内容が変化する分岐点の出現に関してユーザが介入でき、より興趣に富んだゲームを実行することができるゲームプログラムおよびゲームシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、コンピュータを、
ノンプレイヤキャラクタを仮想ゲーム空間内で行動させてゲームを進行させるゲーム進行手段と、
ユーザの操作に基づいて、前記ゲームに関する複数のゲーム媒体の中から任意の前記ゲーム媒体を抽選により選択する抽選選択手段と、
選択された前記ゲーム媒体が、前記ノンプレイヤキャラクタの特徴に影響を与える設定がなされた所定ゲーム媒体である場合、前記所定ゲーム媒体に基づいて、前記ノンプレイヤキャラクタの特徴を示す特徴情報を変化させる特徴変化手段と
として機能させ、
前記特徴情報は、前記ノンプレイヤキャラクタに設定されている性格、職業、傾向、容姿および音声の少なくとも2つを、前記ノンプレイヤキャラクタの特徴として表す情報であって、
前記所定ゲーム媒体は、前記ノンプレイヤキャラクタの前記特徴情報のうち、どの前記特徴にどのような影響を与えるかに対応付けられた具体的な内容情報が設定され、
前記具体的な内容情報は、分類情報ごとに区分され、
前記特徴変化手段は、前記所定ゲーム媒体の前記具体的な内容情報に基づいて、対応する前記特徴情報を変化させることを特徴とするゲームプログラムである。
【0008】
また、第1の発明において、
前記ゲーム進行手段は、前記特徴情報の変化に伴って変化した前記ゲームのシナリオを進行させる、ことができる。
【0009】
また、第1の発明において、
前記シナリオには、複数のストーリーが含まれており、
前記所定ゲーム媒体は、一の前記ストーリーから他の前記ストーリーへの分岐点を出現させるための出現条件を構成する要素であって、
前記所定ゲーム媒体に応じて、前記特徴変化手段は前記特徴情報を変化させるとともに前記ゲーム進行手段は前記シナリオを変更させる、ことができる。
【0010】
また、第1の発明において、
前記抽選選択手段が、抽選により同じ種類の前記所定ゲーム媒体を複数回選択した場合、前記特徴変化手段は、前記所定ゲーム媒体の数が多い程、前記特徴情報の変化の度合いを強める、ことができる。
【0011】
また、第1の発明において、前記所定ゲーム媒体には、前記抽選選択手段によって選択された前記ゲーム媒体同士が合成された後の前記ゲーム媒体、前記抽選選択手段によって選択された前記ゲーム媒体のパラメータ値が強化された後の前記ゲーム媒体、の少なくとも1つが含まれる、ことができる。
【0012】
第2の発明は、上記第1の発明のゲームプログラムを記憶した記憶部と、前記ゲームプログラムを実行するコンピュータと、を備えるゲームシステムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ユーザの操作に基づいて、ノンプレイヤキャラクタの特徴に影響を与える所定ゲーム媒体が抽選により選択された場合、その所定ゲーム媒体に基づいてノンプレイヤキャラクタの特徴情報が変化する。それ故、ユーザは、キャラクタの特徴が変化する分岐点の出現に関して介入しているように感じることができ、興趣に富んだゲームが実行される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施形態のゲームシステムにおけるサーバ装置およびゲーム装置それぞれのハードウェア構成および機能的構成を示すブロック図である。
図2】実施形態に係る所定ゲーム媒体と、その所定ゲーム媒体が利用された場合にキャラクタに生じる影響とを、概念的に表した図である。
図3】実施形態に係るゲームのシナリオが変化する様子の概念図である。
図4】実施形態に係るゲームシステムの一連の処理の流れを表したシーケンス図である。
図5図4の処理の過程においてディスプレイに表示される画面例である。
図6図4の処理の過程においてディスプレイに表示される画面例である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[実施形態]
本発明の実施形態に係るゲームシステム1について、図面を参照して説明する。
【0016】
<ゲームの説明>
図1に示す実施形態のゲームシステム1では、サーバ装置2とゲーム装置5とが、通信ネットワーク6を介して互いに通信可能に接続されている。
【0017】
本実施形態で説明するゲームは、前記ゲームシステム1にて実行されるオンラインゲームである。例えば、前記ゲームは、仮想ゲーム空間上のノンプレイヤキャラクタ(以下「キャラクタ」)に関するゲームのシナリオを、様々な目的に沿って開拓(発展または進展)させていくシミュレーションゲームである。ゲームのシナリオには、仮想ゲーム空間上にてキャラクタが歩むストーリー、ストーリーに纏わるオブジェクトを含むゲーム画像等の、ゲームの内容に関するものが幅広く含まれる。
【0018】
また、本実施形態のゲームでは、ゲームのシナリオの開拓の前提として、キャラクタの特徴(性格、職業、傾向、容姿、声等)を変化させる処理が行われる。
【0019】
特に、本実施形態では、ゲームのシナリオの開拓及びキャラクタの特徴を変化させる処理が、ガチャと呼ばれる仕組みを用いた方法によって行われる。ガチャとは、サーバ装置2にて、複数のゲーム媒体について所定の抽選確率に基づき抽選が行われ、抽選によって選択された任意のゲーム媒体がユーザのゲーム装置5に付与される仕組みである。
【0020】
前記ゲーム媒体は、ゲームに関する要素を表した電子データであって、キャラクタ、キャラクタが仮想ゲーム空間内にて使用するアイテム(例えば被服、装飾品)等が含まれる。特に、本実施形態に係るゲーム媒体には、キャラクタの特徴を変化させる素材も含まれる。具体的に、当該素材には、キャラクタにおける過去の経験、兄弟関係や嗜好等を表すキャラクタの属性、キャラクタの容姿や声等が挙げられる。
【0021】
つまり、本実施形態では、前記素材がゲーム媒体として抽選により選択されユーザに付与されると、当該素材に応じて、ゲーム上ではキャラクタの特徴に何らかの影響が与えられる。具体的には、キャラクタの兄弟が増える、キャラクタの容姿が端麗になる等の変化が生じる。
【0022】
このようなゲームは、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等のゲーム装置5を用いて実行される。
【0023】
<ゲームシステム1の概要>
図1に示すように、ゲームシステム1は、サーバ装置2およびゲーム装置5にて構成される。本実施形態では、ゲームシステム1が、いわゆるネイティブアプリである場合を例示する。
【0024】
サーバ装置2は、ゲームプログラムおよびゲームデータを記憶しており、ゲーム装置5の(下記のアカウント情報に対応する)ゲームデータの管理を行う。
【0025】
ゲーム装置5は、ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行する。そのために、ゲーム装置5は、通信ネットワーク6を介してサーバ装置2からゲームプログラムおよびゲームデータを受信(具体的にはダウンロードおよびインストール)する。また、ゲーム装置5は、サーバ装置2からアップデート用のゲームプログラムおよびゲームデータを受信(具体的にはダウンロードおよびインストール)する。
【0026】
なお、ゲーム装置5は、ゲームを進行するにあたり、先ずはサーバ装置2にログインする。ユーザには、アカウント情報が割り当てられており、アカウント情報には、ユーザの識別情報(ユーザID)およびパスワードが含まれる。このアカウント情報は、ログイン時、ゲーム装置5から通信ネットワーク6を介してサーバ装置2に送信される。
【0027】
サーバ装置2は、送信されたアカウント情報に基づき、アクセスのあったゲーム装置5に対してユーザ認証を行う。
【0028】
ユーザ認証が完了したゲーム装置5は、サーバ装置2と通信が可能となり、ゲーム進行に必要なデータ(ゲーム進行状況に関するデータ)がサーバ装置2から送られる。ゲーム装置5は、前記データを受信すると、ユーザの操作に基づいてゲーム画像や音声をディスプレイ61およびスピーカ62に出力しながら、ゲームを進行させる。
【0029】
なお、ゲーム進行状況に関するデータは、ゲーム装置5のログイン時およびゲーム進行の所定のタイミング(ストーリーにおける分岐点の出現、アイテム消費、ゲーム課題クリア等のデータ更新時)において、ゲーム装置5からサーバ装置2に送信される。
【0030】
このように、ゲームシステム1では、所定のタイミングでサーバ装置2とゲーム装置5とが通信ネットワーク6を介して相互に通信を行う。これにより、サーバ装置2とゲーム装置5とで同期を取りながらゲームが進行される。
【0031】
<ハードウェア構成>
以下、サーバ装置2のハードウェア構成、および、ゲーム装置5のハードウェア構成について説明する。
【0032】
<サーバ装置2の構成>
サーバ装置2は、ネットワークインターフェース21、記憶部22および制御部23を有する。ネットワークインターフェース21および記憶部22は、バス29を介して制御部23と電気的に接続されている。
【0033】
ネットワークインターフェース21は、インターネットおよびLAN等の通信ネットワーク6を介してゲーム装置5と通信可能に接続される。ネットワークインターフェース21を介して、ゲーム装置5へのゲームデータやゲームプログラム等の送信、およびアカウント情報等のゲーム装置5からの受信が行われる。
【0034】
記憶部22は、HDD、SSD、RAMおよびROM等で構成される。具体的に、記憶部22には、ユーザを照合するためのアカウント情報、ユーザのログイン履歴、ゲームプログラム、ゲームデータ、ゲームプログラム以外の各種プログラム等が格納されている。ゲームデータには、アカウント情報毎のゲーム進行状況に関する情報の他、ユーザが課金した際に新たに使用可能となる前記ゲーム媒体等が含まれる。
【0035】
制御部23は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、サーバ装置2自身の動作を制御する。
【0036】
<サーバ装置2における制御部23の機能的構成>
制御部23は、各種プログラムを実行することにより、情報処理手段231、照合手段232、抽選選択手段233および配信手段234として機能する。
【0037】
情報処理手段231は、ゲームプログラムの配信に必要なデータを、ゲーム装置5との間で送受信する。情報処理手段231が受信する前記データとしては、ダウンロード要求情報およびアカウント情報が挙げられる。情報処理手段231が送信する前記データとしては、例えばゲームプログラムをゲーム装置5が受信したかを確認するための情報が挙げられる。
【0038】
前記ダウンロード要求情報としては、ゲームプログラムのダウンロード要求、前記ゲーム媒体のダウンロード要求が挙げられる。
【0039】
照合手段232は、ゲーム装置5から受信したアカウント情報を用いて、ユーザの認証処理を行う。
【0040】
抽選選択手段233は、前記ゲーム媒体のダウンロード要求を情報処理手段231が受信した場合、所定の抽選確率に基づいて、ゲームに関する複数の前記ゲーム媒体の中から任意のゲーム媒体を抽選により選択する。
【0041】
配信手段234は、ゲームプログラムのダウンロード要求情報およびユーザのアカウント情報を情報処理手段231が受信した後、ゲームプログラムおよび受信したアカウント情報に対応するゲームデータを、ゲーム装置5に配信(送信)する。また、配信手段234は、抽選選択手段233が抽選して選択した任意のゲーム媒体を、ゲーム装置5に配信(送信)する。
【0042】
<ゲーム装置5の構成>
ゲーム装置5には、ディスプレイ61、スピーカ62およびタッチパッド63が外部接続または内蔵される。ゲーム装置5では、サーバ装置2から受信したゲームプログラムおよびゲームデータに基づいてゲームが進行する。
【0043】
ゲーム装置5は、ネットワークインターフェース51、グラフィック処理部52、オーディオ処理部53、操作部54、記憶部55および制御部56を有する。ネットワークインターフェース51、グラフィック処理部52、オーディオ処理部53、操作部54および記憶部55は、バス59を介して制御部56と電気的に接続されている。
【0044】
ネットワークインターフェース51は、ゲーム装置5とサーバ装置2との間で各種データを送受信するために、通信ネットワーク6に通信可能に接続される。
【0045】
グラフィック処理部52は、制御部56から出力されるゲーム画像情報に従って、キャラクタおよび仮想ゲーム空間に関する各種オブジェクトを含むゲーム画像を、動画形式で描画する。グラフィック処理部52は、例えば液晶型であるディスプレイ61と接続されており、動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面としてディスプレイ61上に表示される。
【0046】
オーディオ処理部53は、制御部56の指示に従ってデジタルのゲーム音声を再生および合成する。オーディオ処理部53はスピーカ62と接続されており、再生および合成されたゲーム音声は、スピーカ62から出力される。
【0047】
操作部54は、タッチパッド63と接続され、操作入力に関するデータをタッチパッド63との間で送受信する。例えば、ユーザは、タッチパッド63をタッチすることで、ゲーム装置5に操作信号を入力する。
【0048】
記憶部55は、HDD、SSD、RAMおよびROM等で構成される。記憶部55は、サーバ装置2からダウンロードしたゲームプログラムおよびゲームデータを記憶することができる。特に、記憶部55には、サーバ装置2から受信した前記ゲーム媒体も記憶することができる。
【0049】
制御部56は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置5の動作を制御する。
【0050】
<ゲーム装置5における制御部56の機能的構成>
制御部56は、前記ゲームプログラムを実行することにより、通信手段561、ゲーム進行手段562、抽選要求手段563、設定手段564および特徴変化手段565として機能する。
【0051】
通信手段561は、ネットワークインターフェース51を介してサーバ装置2との通信を行う機能である。通信手段561は、アカウント情報、および、ユーザの操作に基づく新たなゲームデータのダウンロード要求情報を、サーバ装置2に送信する。通信手段561は、サーバ装置2から送られてきた新たなゲームデータや、サーバ装置2にて抽選選択された前記ゲーム媒体等を受信する。
【0052】
なお、前記ゲーム媒体は、通信手段561が受信する毎に記憶部55内に逐次記憶される。これにより、記憶部55内には、ゲーム媒体が1以上格納される。
【0053】
ゲーム進行手段562は、ユーザの操作に従って、ゲームデータに含まれるゲーム空間オブジェクトおよびテクスチャなどのデータを読み出し且つゲームプログラムを実行して、二次元または三次元のゲーム画像情報を生成する。ゲーム画像情報がグラフィック処理部52によって処理されることにより、ディスプレイ61には処理後のゲーム画像が表示される。
【0054】
例えば、ゲーム進行手段562は、ゲーム画像上にキャラクタを配置させる。ゲーム進行手段562は、ユーザによるタッチパッド63の操作の内容を表す操作信号に応じてゲームを進行させて、そのゲームの内容に伴う行動をキャラクタに行わせる制御を行う。
【0055】
抽選要求手段563は、前記タッチパッド63を介してユーザによりゲーム媒体の抽選指示が入力された場合、ゲーム媒体のダウンロード要求を生成する。当該ダウンロード要求は、ネットワークインターフェース51を介してサーバ装置2に送信される。
【0056】
設定手段564は、ユーザの操作に応じて、記憶部55内の前記ゲーム媒体の中から所望のゲーム媒体を抽出すると、これをゲームのシナリオ上に組み込む設定処理を行う。
【0057】
特徴変化手段565は、設定処理されたゲーム媒体が、キャラクタの特徴に影響を与える設定のなされた所定ゲーム媒体である場合、当該所定ゲーム媒体に基づいてキャラクタの特徴を示す特徴情報を変化させる処理を行う。
【0058】
<キャラクタの特徴変化処理とこれに伴うシナリオ変化について>
以下、前記特徴変化手段565によって行われるキャラクタの特徴変化処理、および、これに伴うシナリオ変化について、図2および図3を用いて詳述する。
【0059】
図2は、所定ゲーム媒体と、その所定ゲーム媒体が利用された場合にキャラクタに生じる影響とを、概念的に表した図である。図2では、所定ゲーム媒体の具体的な内容を、3つの項目(「過去の経験」「属性」「容姿・声」)に分類して表している。これらの項目および具体的な内容は、キャラクタの特徴に影響を与える設定値(パラメータ)と言うことができる。
【0060】
項目「過去の経験」は、所定ゲーム媒体が、キャラクタが過去に経験した事象を表すものであることを示す項目である。一例として、図2では、項目「過去の経験」の具体的な内容として「料理に失敗した」「新薬を開発した」を挙げている。
【0061】
具体的な内容「料理に失敗した」の所定ゲーム媒体が設定手段564によって設定された場合、対応するキャラクタのシナリオには、過去の事象として“料理に失敗した”が追加される。特徴変化手段565は、この事象に基づいて、対応するキャラクタの特徴情報を“料理下手である”に変化させる。
【0062】
具体的な内容「新薬を開発した」の所定ゲーム媒体が設定手段564によって設定された場合、特徴変化手段565は、“新薬を開発した”との過去の事象に基づいて、キャラクタの特徴情報を“職業は薬剤師である”に変化させる(図2の“キャラクタの特徴情報への影響”における“A:薬剤師になる”参照)。
【0063】
同様に、項目「属性」は、所定ゲーム媒体が、性格、嗜好および兄弟関係等のキャラクタの属性を表すものであることを示し、図2では、その具体的な内容として「野球好き」「お兄ちゃん」を例示している。これらの所定ゲーム媒体それぞれが設定された場合、特徴変化手段565は、キャラクタの特徴情報を「野球の話ばかりする」「面倒見が良くなる」それぞれに変化させる。
【0064】
同様に、項目「容姿・声」は、所定ゲーム媒体が、キャラクタの容姿、声、口調等を表すものであることを示し、図2では、その具体的な内容として「髪型」「方言」を例示している。これらの所定ゲーム媒体それぞれが設定された場合、特徴変化手段565は、キャラクタの特徴情報を「髪型が変わる」「方言が変わる(図2の“キャラクタの特徴情報への影響”における“A:方言が変わる”参照)」にそれぞれ変化させる。
【0065】
このようなキャラクタの特徴情報の変化は、ゲームのシナリオにも影響を及ぼす。そこで、図3に示すように、ゲーム進行手段562は、前記特徴情報の変化に従って変化したゲームのシナリオを進行させる。
【0066】
図3は、ゲームのシナリオcnが変化する様子(具体的には、過去から未来までのストーリーの変遷)を、概念的に表した図である。
【0067】
シナリオcnには、複数のストーリーsr0〜sr2が含まれる。進行中のストーリーは、1のストーリーから他のストーリーへと分岐させる分岐点p1,p2にて変更される。分岐点p1,p2は、当該分岐点p1,p2を出現させるための出現条件が満たされた場合に出現するが、図2で説明した前記所定ゲーム媒体は、この出現条件を構成する要素となっている。即ち、設定手段564が設定した所定ゲーム媒体によって出現条件が満たされれば、その出現条件に応じた分岐点p1,p2がシナリオcn上に出現する。
【0068】
例えば、分岐点p1等の分岐点が1つも出現しない場合、ゲームは、ストーリーsr0に従って進行される(ノーマルルート)。この際、ディスプレイ61上には、ストーリーsr0に即したデフォルトのゲーム画面が表示される。
【0069】
ストーリーsr0の進行中に、項目が「過去の経験」で具体的な内容が「新薬を開発した」である所定ゲーム媒体を設定手段564が設定した場合、上述したキャラクタの特徴情報の変化(職業が薬剤師である)に加え、分岐点p1の出現条件が満たされる。この場合、ゲーム進行手段562は、出現した分岐点p1から、ストーリーsr0とは別のストーリーsr1に沿ってゲームを進行させる(薬剤師ルート)。
【0070】
更に、上記と同じ種類の所定ゲーム媒体が設定手段564により設定された場合、特徴変化手段565は、キャラクタの特徴情報の変化を更に強める(図2の“キャラクタの特徴情報への影響”における“B:ノーベル賞受賞”参照)。この場合、分岐点p2の出現条件も満たされ、ゲーム進行手段562は、出現した分岐点p2から、ストーリーsr1とは別のストーリーsr2に沿ってゲームを進行させる(ノーベル賞受賞ルート)。
【0071】
つまり、特徴変化手段565は、同じ種類の所定ゲーム媒体の数が多い程、キャラクタの特徴に影響を与える度合いを強める処理を行う。このように、同じ種類のゲーム媒体が複数回設定されることにより、キャラクタの特徴情報は更にランクアップまたはランクダウンする。この変化に伴って、ゲームのシナリオcnもより変化の富んだものとなる。
【0072】
<ゲームシステム1における一連の処理の流れ>
図4図6を用いて、ゲーム媒体の抽選処理および前記特徴変化処理を含む、ゲームシステム1における一連の処理の流れについて説明する。
【0073】
前提として、ゲーム装置5のゲーム進行手段562は、ダウンロードしたゲームプログラムに従ってゲームを進行しているとする。
【0074】
ゲーム装置5のディスプレイ61には、例えば図5(a)の画面sc1が表示され、ユーザは、この画面sc1から「ガチャを引く」ボタンbt1を押下したとする。すると、抽選要求手段563は、ゲーム媒体のダウンロード要求を生成し、通信手段561は、当該ダウンロード要求を、ネットワークインターフェース51を介してサーバ装置2に送信する(#11)。
【0075】
サーバ装置2の情報処理手段231が前記ダウンロード要求を受信すると(#12)、抽選選択手段233は、任意のゲーム媒体を抽選により選択する(#13)。配信手段234は、選択された前記ゲーム媒体を、ネットワークインターフェース21を介してゲーム装置5に送信する(#14)。
【0076】
ゲーム装置5の通信手段561が前記ゲーム媒体を受信すると(#15)、ディスプレイ61上には図5(b)の画面sc2が表示される。画面sc2の「OK」ボタンbt2がユーザにより押下されると、受信されたゲーム媒体は、記憶部55に格納される(#16)。
【0077】
ユーザの操作に応じて、ディスプレイ61上には、例えば図6の画面sc3が表示される。この画面sc3は、シナリオに係るストーリールートおよび記憶部55に現在格納されている未使用のゲーム媒体が選択可能に一覧表示された場合を例示している。この画面sc3から、キャラクタの特徴に影響を与える設定のなされた所定ゲーム媒体が選択され設定ボタンbt3が押下されると、設定手段564は、当該所定ゲーム媒体の設定処理を行う(#17)。
【0078】
なお、一度設定に用いられたゲーム媒体は、記憶部55から消去され、画面sc3の一覧には表示されなくなる。
【0079】
ゲーム媒体の設定によりストーリールートにおける分岐点の出現条件が満たされると(#18のYes)、通信手段561は、出現した分岐点にて分岐が可能となった他ストーリーのゲームプログラムについて、ダウンロード要求をサーバ装置2に送信する(#19)。
【0080】
なお、分岐点の出現条件が満たされない場合(#18のNo)、ゲーム装置5およびサーバ装置2は、上述した一連の動作を繰り返す。
【0081】
サーバ装置2の情報処理手段231が他ストーリーのゲームプログラムについてのダウンロード要求を受信すると(#20)、配信手段234は、対応するゲームプログラムを記憶部22から抽出して送信する(#21)。
【0082】
ゲーム装置5の通信手段561が前記ゲームプログラムを受信すると(#22)、進行中のゲームプログラムは更新され、主に直前に受信したプログラム部分が実行開始される(#23)。これにより、特徴変化手段565は、設定された所定ゲーム媒体に基づいてキャラクタの特徴情報を変化させる(#24)。ゲームのシナリオは、当該特徴情報の変化に伴って変化し、ゲーム進行手段562は、このゲームのシナリオに従ってゲームを進行させる(#25)。
【0083】
なお、前記シナリオの変化においては、ストーリーの変化に伴って、ゲーム内のキャラクタに対し新たなイベントが発生したり、回想シーンが追加される等して描写が深まったりする。
【0084】
以上をまとめると、本実施形態のゲームプログラムは、ゲーム装置5の制御部56(コンピュータ)を、キャラクタ(ノンプレイヤキャラクタ)を仮想ゲーム空間内で行動させてゲームを進行させるゲーム進行手段562として機能させ、サーバ装置2の制御部23(コンピュータ)を、ユーザの操作に基づいて、ゲームに関する複数のゲーム媒体の中から任意のゲーム媒体を抽選により選択する抽選選択手段233として機能させ、ゲーム装置5の制御部56(コンピュータ)を、選択されたゲーム媒体が、キャラクタ(ノンプレイヤキャラクタ)の特徴に影響を与える設定がなされた所定ゲーム媒体である場合、その所定ゲーム媒体に基づいて、キャラクタ(ノンプレイヤキャラクタ)の特徴を示す特徴情報を変化させる特徴変化手段565と、として機能させるものである。
【0085】
<発明の効果>
本実施形態のゲームプログラムによれば、ユーザの操作に基づいて、キャラクタ(ノンプレイヤキャラクタ)の特徴に影響を与える所定ゲーム媒体が抽選により選択された場合、その所定ゲーム媒体に基づいてキャラクタ(ノンプレイヤキャラクタ)の特徴情報が変化する。それ故、ユーザは、キャラクタの特徴が変化する分岐点の出現に介入しているように感じることができ、より興趣に富んだゲームが実行される。
【0086】
また、キャラクタの特徴情報の変化は、ゲームのシナリオの変化にも影響を及ぼす。これにより、自身がゲームのシナリオを変化させているようにユーザは更に感じることができる。
【0087】
また、抽選により同じ種類の所定ゲーム媒体が複数回選択されることがある。この場合、特徴変化手段565は、設定された所定ゲーム媒体の数が多い程、キャラクタの特徴情報を変化させる度合いを強める。従って、キャラクタの特徴は、より変化に富んだものとなり、更なる興趣性の向上が図れる。
【0088】
[他の実施形態]
上記実施形態において説明した各種制御手段および処理手順は一例であって、本発明、その適用物、またはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。各種制御手段および処理手順は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
【0089】
ゲーム装置5の種類は、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータに限定されない。例えば、ゲーム装置5は、プレイステーション(登録商標)、Nintendo DS(登録商標)等であってもよい。
【0090】
前記ゲームは、シミュレーションゲームに限定されず、ロールプレイングゲーム、ボードゲーム、パズルゲームなど、様々な種類のゲームであることができる。
【0091】
上記実施形態では、図3に示すように、キャラクタの特徴情報の変化に従ってゲームのシナリオcnも変化すると説明したが、これは必須ではない。つまり、所定ゲーム媒体に基づいて変化する対象は、キャラクタの特徴のみであって、ゲームのシナリオが変化せずとも良い。
【0092】
また、ゲームのシナリオが変化する場合、ストーリーは変化せずに、ストーリーに纏わるオブジェクト(キャラクタの服装など)を含むゲーム画像が変化してもよい。
【0093】
図3では、項目が「過去の経験」で具体的な内容が「新薬を開発した」の所定ゲーム媒体が複数回設定された場合を例示した。同様に、図2の他の所定ゲーム媒体においても、複数回設定されれば特徴情報の変化の度合いが強まってもよい。例えば、項目が「属性」で具体的な内容が「野球好き」の所定ゲーム媒体が複数回設定される程、特徴情報は「野球の話ばかりする」から「野球選手になる」にランクアップされる。項目が「容姿・声」で具体的な内容が「方言」の所定ゲーム媒体が複数回設定される程、特徴情報は「方言が変わる」「方言が強くなる」「声が変わる」へと順にランクアップされる。
【0094】
なお、上述した特徴情報の変化の度合いが強まる処理は、必ずしも必須ではない。また、特徴情報の変化の度合いは、強まるのではなく、設定された所定ゲーム媒体の数に応じて適宜変更(ランクアップまたはランクダウン)されてもよい。なお、ランクダウンの例としては、ランクアップが例えば「野球好きになる」「髪型がかっこよくなる」であれば、「野球が嫌いになる」「髪型がおかしくなる」が挙げられる。
【0095】
また、上述した特徴情報の度合いが強まる処理は、同種類ではなく、異なる種類(内容)の所定ゲーム媒体の組合せに応じて実行されてもよい。例えば、「髪の毛を短くする」内容の所定ゲーム媒体が設定された後であれば、「坊主にする」内容の所定ゲーム媒体を設定することができる。これによりキャラクタの髪の長さは、段階を経て短くなる。
【0096】
また、異なる種類の所定ゲーム媒体の組合せが設定されることにより、特徴情報の変化の度合いが逆に弱められてもよい。例えば、キャラクタの特徴情報の変化をリセットするための所定ゲーム媒体が設定させることにより、それまでの特徴情報が変化前の状態に戻ってもよい。
【0097】
また、設定された所定ゲーム媒体とキャラクタの初期設定との組合せに応じて、キャラクタの特徴情報の変化の仕方が、一義的ではなく異なっていても良い。例えば、キャラクタAと所定ゲーム媒体との組合せでは、他のキャラクタでは起こりえないような、キャラクタA固有の特徴が変化することができる。
【0098】
同じ種類の所定ゲーム媒体が、特徴情報の変化にはもはや不要な程に記憶部55内に複数記憶されている場合、その所定ゲーム媒体は、ゲーム内の他の目的にて利用可能な要素に変換されてもよい。
【0099】
ゲームのシナリオ内にはキャラクタが複数登場してもよい。この場合、一のキャラクタの特徴の変化が、他のキャラクタの特徴および他のキャラクタのシナリオの少なくとも1つに変化を及ぼしても良い。
【0100】
サーバ装置2の抽選選択手段233は、キャラクタの特徴に影響を与える設定がなされた所定ゲーム媒体のみを抽選により選択してもよい。この場合、ゲーム装置5の特徴変化手段565は、設定手段564により設定された所定ゲーム媒体がキャラクタの特徴に影響を与える設定がなされたものか否かの判断処理を行うことなく、直ちに特徴情報を変化させる処理を行うことができる。
【0101】
ゲーム装置は複数台設けられてもよい。また、サーバ装置2も複数台設けられていてもよい。
【0102】
上記実施形態では、一覧表示された画面(例えば図6の画面sc3)の中から所定ゲーム媒体がユーザにより選択された際に、当該所定ゲーム媒体の設定処理が行われる場合を例示した。しかし、ゲーム装置5の設定手段564は、サーバ装置2から所定ゲーム媒体を受信した場合、ユーザによる選択動作を介さずに、直ちに当該所定ゲーム媒体の設定処理を行っても良い。即ち、所定ゲーム媒体が受信されれば、ゲーム装置5の特徴変化手段565は、自動的に当該所定ゲーム媒体に基づいてキャラクタの特徴情報を変化させることができる。
【0103】
キャラクタの特徴情報の変化に従ってゲームのシナリオcnが変化した結果、進行中のストーリーが分岐点に到達した際、ゲーム装置5は、キャラクタの特徴情報を変化前に戻して当該変化前のストーリールートを辿るか否かをユーザに問う(選択させる)ための画面を、ディスプレイ61に表示してもよい。
【0104】
また、進行中のストーリーが分岐点に到達した際、ゲーム装置5は、所定ゲーム媒体を用いてキャラクタの特徴情報を変化させるか否かをユーザに問う(選択させる)ための画面を、ディスプレイ61に表示してもよい。
【0105】
また、進行中のストーリーの先には分岐点が存在するものの、キャラクタの特徴情報の変化に必要な所定ゲーム媒体が記憶部55内に格納されていないために、その分岐点が有効にならない場合がある。その場合は、ゲーム装置5は、その所定ゲーム媒体の入手(受信)を促すための画面(例えば図5(a)のガチャを引く画面sc1)をディスプレイ61に表示してもよい。
【0106】
一度設定処理されたゲーム媒体は、記憶部55から必ずしも消去されずとも良い。
【0107】
設定処理された所定ゲーム媒体のレアリティの高さに応じて、キャラクタの特徴情報やシナリオの変化が特殊なものとなってもよい。その際、シナリオの変化には、ストーリーにおける分岐点の出現の他に、ストーリーの長さの変化が含まれる。例えば、設定処理された所定ゲーム媒体のレアリティが通常レベルである場合、ストーリーは通常のエンディングまで継続する。設定処理された所定ゲーム媒体のレアリティが高レベルである場合は、ストーリーの終着点はエンディング後の後日談(アフターストーリー)まで継続することができる。
【0108】
特徴情報の変化に使用する所定ゲーム媒体が、サーバ装置2によって抽選選択されたゲーム媒体同士の合成や強化によって得られたものであってもよい。即ち、合成や強化によって得られた所定ゲーム媒体が設定手段564によって設定処理されることにより、特徴情報には、サーバ装置2から受信した所定ゲーム媒体そのものでは生じ得ない変化が生じることができる。
【0109】
例えば、「弟」内容の所定ゲーム媒体同士が合成された結果「大家族」内容の所定ゲーム媒体が得られ、これが設定処理された場合、キャラクタの特徴情報が単に「兄」に変化するのではなく、「大家族の一員」に変化することができる。「野球好き」内容の所定ゲーム媒体、「ピッチャー」内容の所定ゲーム媒体、「バッター」内容の所定ゲーム媒体が合成されることにより、「野球では二刀流」内容の所定ゲーム媒体が得られる。これが設定処理された場合、キャラクタの特徴情報は、単なる「野球好き」ではなく、ピッチャーもバッターもこなせる野球選手に変化することができる。
【0110】
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本発明の作用効果は発揮される。また、本実施形態と他の実施形態、および他の実施形態同士を適宜組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0111】
1 ゲームシステム
23 制御部(コンピュータ)
233 抽選選択手段
56 制御部(コンピュータ)
562 ゲーム進行手段
565 特徴変化手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6