(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1側壁(4)と、第1側壁(4)の反対側に位置する第2側壁(5)と、第1側壁(4)から第2側壁(5)まで伸長する底部部分(7)と、底部部分(7)の反対側に位置しかつ第1側壁(4)から第2側壁(5)まで伸長するカバー部分(6)と、を有する、板状金属部品から形成された母線部品(2)であって、側壁(4、5)は底部部分(7)およびカバー部分(6)と共に導体挿入チャネル(8)を画定する母線部品(2)と、第1端部領域に装着部分(9)を有し、第1端部領域の反対側に位置する第2端部領域に、電気導体を挟み付ける締付端縁(22、36、41)を備えた締付部分(11)を有する、
母線部品(2)に配置された締付ばね(3)であって、装着部分(9)は母線部品(2)の底部部分(7)に配置され、かつその自由可動端部を備えた締付部分(11)はカバー部分(6)まで伸長する締付ばね(3)と、を含む、電気導体を挟み付ける導体接続接点要素(1)であって、
側壁(4)の方向に見て、締付部分(11)の導体挿入方向(L)に対して横方向に締付端縁(22、36、41)に並んで、操作工具に対してアクセス可能な操作部分が存在し、締付部分(11)に隣接する導体案内領域(14、34)が第1側壁(4)に形成され、導体案内領域(14、34)は、第2側壁(5)の方向に傾斜するように方向決めされた第1側壁(4)の部分であることを特徴とする導体接続接点要素(1)。
操作部分が、締付ばねの締付部分(11)で横方向にかつ第1側壁(4)から突出する操作タブ(13、35)として形成されていることを特徴とする請求項1に記載の導体接続接点要素(1)。
第1側壁(4)が、操作タブ(13、35、41)を通す開口(12)を有し、導体案内領域(14、34)が、開口(12)を画定する、導体案内領域(14、34)の反対側に位置する第1側壁(4)の端縁(24)から離れる方向に向けられていることを特徴とする請求項2に記載の導体接続接点要素(1)。
導体案内領域(14、34)が、第2側壁(5)及び締付部分(11)に向かって傾斜するように方向決めされた第1側壁(4)の材料舌片(34)として形成されていることを特徴とする請求項1に記載の導体接続接点要素(1)。
操作部分が、導体挿入方向(L)に見て材料舌片(34)の自由端部の後方かつ横方向に操作タブ(13、35)を有し、操作タブは、第1側壁(4)の、外部からアクセス可能な開口(12)に配置されていることを特徴とする請求項1または4のいずれかに記載の導体接続接点要素(1)。
導体挿入チャネル(8)の反対側に位置する、母線部品(2)の後方端部に、側壁(4、5)、底部部分(7)またはカバー部分(6)から曲げられた材料タブ(19、44)により端部ストッパが形成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の導体接続接点要素(1)。
装着部分(9)は、装着部分(9)から底部部分(7)の開口(46)内に突出する固定部分により、または底部部分(7)から装着部分(9)の開口(19)内に突出する固定部分により、母線部品(2)に位置が固定されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の導体接続接点要素(1)。
締付ばね(3)が、装着部分(9)を締付部分(11)と結合するばねアーチ(10)を有し、少なくとも1つの側壁(4、5)から、導体挿入方向(L)に見てばねアーチ(10)の手前に配置された導体案内平面(17)が、少なくとも1つの側壁の反対側に位置する側壁(4、5)の方向に曲げられ、導体案内平面(17)が、導体挿入方向(L)に傾斜して、カバー部分(6)に向かって方向決めされていることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の導体接続接点要素(1)。
側壁(4、5)から、その反対側に位置する側壁(5、4)の方向に伸長する過負荷ストッパタブ(15)が突出し、過負荷ストッパタブは、締付部分(11)と底部部分(7)の間の空間内に位置することを特徴とする請求項1ないし13のいずれかに記載の導体接続接点要素(1)。
第1側壁(4)と、第1側壁(4)の反対側に位置する第2側壁(5)と、第1側壁(4)から第2側壁(5)まで伸長する底部部分(7)と、底部部分(7)の反対側に位置しかつ第1側壁(4)から第2側壁(5)まで伸長するカバー部分(6)と、を有する、板状金属部品から形成された母線部品(2)であって、側壁(4、5)は底部部分(7)およびカバー部分(6)と共に導体挿入チャネル(8)を画定する母線部品(2)と、第1端部領域に装着部分(9)を有し、第1端部領域の反対側に位置する第2端部領域に、電気導体を挟み付ける締付端縁(22、36、41)を備えた締付部分(11)を有する、
母線部品(2)に配置された締付ばね(3)であって、装着部分(9)は母線部品(2)の底部部分(7)に配置され、かつその自由可動端部を備えた締付部分(11)はカバー部分(6)まで伸長する締付ばね(3)と、を含む、電気導体を挟み付ける導体接続接点要素(1)であって、
締付ばね(3)が操作部分を有し、操作部分が、締付ばね(3)の締付部分(11)で横方向に配置されかつ第1側壁(4)から横方向に突出する操作タブ(13、35)として形成されており、
第1側壁(4)が、操作タブ(13、35、41)を通す開口(12)を有し、導体案内領域(14、34)が、開口(12)を画定する、導体案内領域(14、34)の反対側に位置する第1側壁(4)の端縁(24)から離れる方向に向けられている、導体接続接点要素(1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これから出発して、本発明の課題は、電気導体を挟み付ける改良された導体接続接点要素を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は、請求項1および15の特徴を有する導体接続接点要素により解決される。有利な実施形態が従属請求項に記載されている。
母線部品および締付ばねを有する導体接続接点要素に対して、締付部分の長手伸長方向に見て横方向に、締付端縁に並んで、操作工具に対してアクセス可能な操作部分が存在することが提案される。締付部分に隣接する導体案内領域が第1側壁に形成される。導体案内領域は、第1側壁の反対側に位置する第2側壁の方向に傾斜するように方向決めされた第1側壁の部分である。
【0009】
導体接続接点要素は、締付部分における操作部分により、電気導体を挟み付ける締付位置が、操作工具により操作部分に力を加えることによって開放可能なように、形成されている。この場合、操作部分に並んで位置する締付部分の締付端縁は、母線部品のカバー部分から離れるように移動される。第1側壁において、その反対側に位置する第2側壁に向かって傾斜するように方向決めされた導体案内領域により、電気導体は締付端縁まで移動され、ここで、導体は、全体がまたは場合により細線からなる電気導体の素線が操作部分の領域内に到達することを阻止される。
【0010】
したがって、第1側壁におけるこの導体案内領域により、側壁の一部分が、挟み付けられる電気導体の締付端縁への案内のために提供される。さらに、導体挿入方向に見たとき、第1側壁のこの導体案内領域は、相互に並んで配置された締付および操作部分を有する締付ばねの操作部分を覆っている。したがって、締付位置を開放するために、その締付位置が操作工具により底部部分の方向に移動可能な、きわめてコンパクトで確実な導体接続接点要素が提供されている。
【0011】
操作部分は、第1側壁から横に突出する1つのタブを有してもよい。これは、操作部分が、反対側で同様に締付部分から横に突出する他の操作タブを有することを排除するものではない。
【0012】
この限りにおいて、不定詞「1つの」は、この意味において数詞と理解されるべきではない。
側壁から突出する操作タブにより、操作工具を、導体接続接点要素に当接させることが可能である。このために、操作工具は、操作タブに当接させられ、締付位置を開放するために、操作タブに力が加えられる。ここで、操作工具は、ねじ回しであることが好ましいが、ユーザの指であってもよい。
【0013】
この場合、導体接続接点要素は、第1側壁に、操作タブを通す開口を有してもよい。ここで、導体案内領域は、開口を画定する、導体案内領域の反対側に位置する第1側壁の端縁から離れる方向に向けられている。したがって、導体挿入チャネル内に挿入された、挟み付けられる電気導体は、全体またはその素線が、第1側壁の開口により露出された端縁に衝当することが阻止される。これにより、導体案内領域は、開口を画定する端縁を有する開口を、挿入されかつ挟み付けられる電気導体から引き離している。
【0014】
導体案内領域は、第2側壁の方向に傾斜しかつ締付部分に向かって傾斜するように方向決めされた第1側壁の材料舌片として形成されていてもよい。ここで、材料舌片は底部部分およびカバー部分と結合されていない。材料舌片はむしろ底部部分およびカバー部分から分離されている。ここで、材料舌片は、締付ばねが底部部分と材料舌片の間に位置決めされているように、カバー部分と締付部分の間の中間空間内に位置していてもよい。したがって、底部部分とカバー部分の間に締付ばねに対する自由空間が提供され、自由空間は、導体案内の提供のために、少なくとも1つの材料舌片によって部分的に閉鎖される。
【0015】
操作部分は、カバー部分の平面の方向に伸長する操作タブを有してもよい。この操作タブは、このとき、締付部分の伸長方向でオフセットされて締付端縁に並んで配置されている。したがって、操作のための係合点は、導体接続接点要素のカバー部分の上側に変位される。
【0016】
しかしながら、操作部分が、導体挿入方向に見て材料舌片の自由端部の後方かつ横方向に操作タブを有し、操作タブが、第1側壁の、外部からアクセス可能な開口に配置されることもまた考えられる。
【0017】
導体挿入チャネルの反対側に位置する、母線部品の後方端部に、側壁、底部部分またはカバー部分から曲げられた材料タブにより端部ストッパが形成されていてもよい。したがって、母線部品の板状金属部品は、導体受入ポケットが形成されるように、きわめて簡単に折り曲げることが可能である。
【0018】
ここで、端部ストッパを形成するために、両方の側壁から、相互に向かい合う材料タブが曲げられていることが考えられる。
装着部分は、側壁と底部部分の間に挟み込まれていてもよい。これにより、締付ばねは、簡単に母線部品に挟み付けられかつそこで位置が固定可能である。
【0019】
しかしながら、装着部分は、装着部分から底部部分の開口内に突出する固定部分により、または底部部分から装着部分の開口内に突出する固定部分により、母線部品に位置が固定されていることもまた考えられる。ここで、固定部分が、タブまたは押出部あるいは類似のものであってもよい。したがって、締付ばねを母線部品内に組み込んだ後に、締付ばねの変位が容易に阻止可能である。
【0020】
締付ばねは、装着部分を締付部分と結合するばねアーチを有しかつこれにより例えばU形状に曲げられた脚ばねとして形成されていてもよい。このとき、導体挿入方向に見てばねアーチの手前において、少なくとも1つの側壁から、導体案内平面が、反対側に位置する側壁の方向に曲げられている。この導体案内平面は、ここで、導体挿入方向においてばねアーチの手前に存在し、かつ電気導体をばねアーチのそばを通過して締付部分に案内するように働く。このために、導体案内平面は、導体挿入方向に傾斜して、カバー部分に向かって方向決めされている。この導体案内平面は、側壁からの一部分の曲げにより、板状金属部品からきわめて簡単に提供可能である。
【0021】
カバー部分または底部部分は、はんだ接続領域を有してもよい。このはんだ接続領域は、例えば、カバー部分または底部部分から突出されたはんだ接続タブであってもよい。しかしながら、カバー部分または底部部分の部品それ自身がプリント回路板にはんだ付けのために利用されることもまた考えられる。
【0022】
側壁から、その反対側に位置する側壁の方向に伸長する過負荷ストッパタブが突出し、過負荷ストッパタブは、締付部分と底部部分の間の空間内に位置決めされる。このようなタブは、それが、横方向開口を形成する側壁の部分内において、かご形導体接続接点要素の内部空間内に向けて折り曲げられていることにより、同様に、板状金属部品からきわめて簡単に形成可能である。
【0023】
このタイプの導体接続接点要素は、締付ばねが、操作部分を有すること、および操作部分が、締付ばねの締付部分から横方向に配置されかつ第1側壁から横方向に突出する操作タブとして形成されていることによってもまた形成可能である。
【0024】
したがって、このようなかご形導体接続接点要素において、電気導体を挟み付ける締付位置の開放が、操作工具またはユーザの指により可能であり、きわめて簡単かつコンパクトな形状が、操作タブが母線部品の第1側壁から横方向に突出することにより達成される。
以下に本発明が添付図面を用いて実施例により詳細に説明される。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は、母線部品2およびその中に挿入された締付ばね3から形成された導体接続接点要素1の第1実施形態の斜視図を示す。母線部品2は、板状金属部品からかご形に形成されている。それは第1側壁4およびその反対側に位置する第2側壁5を有する。これらの両方の側壁4および5は、カバー部分6を介して相互に結合されている。図示の実施例において、カバー部分6は、両方の側壁4および5から曲げられることにより、これらと一体に形成されている。
【0027】
カバー部分6の反対側の位置に、母線部品2は、同様に第1側壁4から第2側壁5まで伸長する底部部分7を有する。底部部分7は、第2側壁5の折返しにより形成されかつ第1側壁4に当接する。したがって、それは第1側壁4と一体に結合されていない。
【0028】
相互に間隔配置された第1および第2側壁4および5並びにこれに対して横方向に伸長しかつ同様に相互に間隔配置されたカバーおよび底部部分6および7により導体挿入チャネル8が画定され、導体挿入チャネルは、電気導体を挿入かつ導入するために、並びに締付ばね3を受け入れるために設けられている。
【0029】
締付ばね3は、底部部分7に当接された装着部分9と、それに続くばねアーチ10と、導体挿入方向Lに、すなわち導体挿入チャネル8の方向に、ないしは導体挿入チャネル8内に傾斜して突出する締付部分11と、を有するU形状に曲げられた脚ばねとして形成されている。締付部分11は、その自由可動端部と共にカバー部分6まで伸長する。
【0030】
第1側壁4は、締付部分11から横に突出する操作タブ13が突き抜けるための開口12を有することがわかる。操作タブ13に操作力を加えることにより、締付部分11は、締付ばね3のばね力に抗して装着部分9の方向に移動可能である。これにより、締付部分11の締付端縁と母線部品2の間に形成された、電気導体を挟み付ける締付位置が開放される。
【0031】
操作部分を形成する操作タブ13は、締付部分11の長手伸長方向に見て横方向に、この締付端縁に並んで位置する。母線部品2の内部空間内に存在し、したがって見えていない締付部分に、第1側壁4に形成された導体案内領域14が隣接する。このために、挿入領域と締付部分及び操作部分との間に位置する第1側壁4の一部分が、第2側壁5の方向に並びに締付部分11の方向に傾斜するように方向決めされている。導体挿入チャネル8内に挿入された電気導体は、この導体案内領域14により締付端縁まで案内され、この導体または細線導体の素線は、操作タブに到達しかつ場合により操作タブ13の領域内に母線部品2から開口12を介して突出することが阻止される。
【0032】
さらに、第1側壁4に、第2側壁5の方向を向く、締付部分11のための端部ストッパを形成する過負荷ストッパタブ15が存在することがわかる。締付部分は、これが過負荷ストッパタブ15に衝当するまでの範囲内でのみ装着部分9の方向に下方に押し下げ可能であることがわかる。
【0033】
この過負荷ストッパタブ15により、さらに、締付ばね3は母線部品2に位置が固定される。この位置固定は、さらに、その中に底部部分7の隆起部が入り込む、装着部分9内の凹部または開口16により達成される。任意として、装着部分9は、底部部分7に、溶接され、鋲接され、ねじ止めされ、またはその他の方法で固定されてもよい。装着部分9から、底部部分7の開口内に突入する、例えばタブの形の固定部分が形成されることもまた考えられる。
【0034】
さらに、図示の実施例において、ばねアーチ10の直接手前に位置する領域内に、両方の側壁4および5から、導体案内平面17が曲げられていることがわかる。導体案内を形成する母線部品2のこれらの板状金属部分は、導体挿入方向Lに、カバー部分6に向かって傾斜するように方向決めされている。これにより、電気導体が、少なくとも下部領域内のばねアーチ10のそばを通過して、傾斜して伸長する締付部分11の平面に向けて案内される漏斗形の導体挿入チャネル8が提供される。
【0035】
ここに図示された、両方の側壁4および5から曲げられた導体案内平面17の実施形態の代わりに、導体案内平面17が、1つの側壁4または5から曲げられた板状金属部品のみから形成されることもまた考えられ、このとき、板状金属部品は、反対側の側壁に隣接しかつこの側壁まで伸長する。
【0036】
さらに、カバー部分6が、相互に対向する端部領域に、カバー部分6から突出した幅の狭いタブ18a、18bを有し、タブは、製造の間に、母線部品2を接続するために製造工具において利用されることがわかる。接点のプリント回路板へのはんだ付けは、底部部分7の下側で行われる。カバー部分6の上側は、吸引掴み装置による自動プリント回路板装着のための平らな吸引面として必要とされる。しかしながら、導体接続接点要素1は、場合により、カバー部分6がプリント回路板上に装着されかつそこでタブ18a、18bがプリント回路板上でプリント配線とはんだ付けされてもよい。このとき、タブ18a、18bははんだ接続領域を形成する。
【0037】
さらに、導体挿入チャネル8の反対側に位置する母線部品2の後方端部に、少なくとも1つの側壁4、5から曲げられた材料タブにより、端部ストッパ19が形成されていることがわかる。端部ストッパ19を形成するために、材料タブが第1側壁4から第2側壁5の方向に曲げられていることがわかる。
【0038】
図2は、
図1からの導体接続接点要素1の側面図を示す。ここで、過負荷ストッパタブ15は、装着部分9に直接隣接していることがわかる。これにより、締付ばね3の導体挿入方向L内の移動が阻止される。
【0039】
導体案内平面17は、導体挿入方向Lに見てばねアーチ10の手前に位置決めされかつ傾斜して配置されているので、折曲げにより形成された導体案内平面17は、ばねアーチ10とそれに続く締付部分11の間の移行部のほぼ上側に延びていることもまたわかる。これにより、電気導体は、ばねアーチ10に衝当することなく、締付部分11の平面上に確実に案内される。それに間隔をなして、第1側壁4に形成された導体案内領域14が伸長する。導体案内領域14は、第1側壁4から第2側壁5に向けて変形されている。それは、第1側壁4と一体に結合され、かつ部分領域例えば第1側壁4の上部部分において、第1側壁4から切り離されていてもよい。
【0040】
操作部分に存在する操作タブ13は、開口12から横に突出し、ここで、開口12は、締付位置を開放するために、装着部分9の方向への締付部分11の阻止されない移動を可能にすることもまたわかる。過負荷ストッパタブ15は、操作タブ13の移動通路内にもまた位置していない。過負荷ストッパは、むしろ、操作タブに続く、締付端縁を有する領域により提供される。
【0041】
図3は、
図2からの導体接続接点要素1の側断面図を示す。この場合、カバー部分6の内面は凹部20を有し、凹部により締付突起21が形成されることがわかる。さらに、締付部分11はその自由可動端部に締付端縁22を有し、締付端縁は、挿入される電気導体のない図示の静止位置において、カバー部分6の内側に当接することがわかる。それは、例えばこのような締付突起21において終端する。挿入されかつ締付端縁22と締付突起21の間に挟み込まれた電気導体は、これにより、母線部品2における最適面圧および低減された移行抵抗のもとで、締付ばね3の締付力により挟み付けられる。ここで、締付ばね3の締付力は、締付突起21の低減された面積に集中されるので、単位面積当りに作用する力(面圧)は上昇されている。
【0042】
さらに、反対側で、装着部分9は底部部分7上に支持されていることがわかる。位置の固定は、底部部分内の押出部23が装着部分9の開口16内に入り込むことにより行われる。これにより、締付ばね3の導体挿入方向L内の滑動が阻止される。さらに、装着部分9および締付部分11を有する締付ばね3は第2側壁5に当接するので、締付ばね3の傾斜配置が阻止される。
【0043】
さらに、導体挿入チャネル8の手前の正面側開放領域内に傾斜して配置され、かつ電気導体を、後続するばねアーチ10のそばに案内する導体案内平面17、並びに母線部品2の対向端部の端部ストッパ19が示されている。さらに、ばねアーチ10は、底部部分7の内側に対して外方に(図において下方に)オフセットされて伸長し、したがって、底部部分7の平らな部分と導体案内平面17の間の領域内に配置されていることがわかる。
【0044】
図4は、締付ばねのない母線部品2の斜視図を示す。ここで、押出部23が底部部分7に示される。これは、部分円形状の隆起部として形成される。
さらに、開口12は導体挿入方向Lに見て端縁24により境界が形成され、端縁は、過負荷ストッパタブ15の上方に存在する。ここで電気導体を開口12から突出させかつこの端縁24に衝当することを阻止するために、導体案内領域14が端縁24の手前に配置されて第1側壁の一部分として形成され、導体案内領域は、第2側壁5に対して傾斜して配置されている。
【0045】
したがって、導体案内領域14は、導体案内領域14の反対側に位置する、開口12を画定する第1側壁4の端縁24から離れる方向に方向決めされている。
図5は、
図1ないし3からの導体接続接点要素1に対する締付ばね3の斜視図を示す。ここで、締付部分11は、その幅の大部分にわたり締付端縁22を有し、締付端縁の横に、横に突出する操作タブ13を有する操作部分が続く。これにより、操作タブ13を有する操作部分は、締付部分11の長手伸長方向に見て横方向に、締付端縁22の領域に並んで、すなわち締付部分11の側部端縁に位置決めされる。
【0046】
図6は、導体接続接点要素1の第2実施形態の斜視図を示す。導体接続接点要素1は、同様に、母線部品2および締付ばね3から形成されている。締付ばね3は、底部部分7からカバー部分6まで伸長する板ばねとして形成されている。この板ばねは、その装着部分9を導体案内領域14の入口側部分において底部部分7に当接させている。電気導体は、この正面側から、同様にかご形の母線部品2内に挿入される。
【0047】
このために、同様に、カバー部分6の板状金属部品から、相互に対向しかつ相互に間隔配置された2つの側壁4および5が曲げられ、側壁に、側壁4および5の間で横方向に伸長しかつカバー部分6から間隔配置された底部部分7が続く。
【0048】
締付ばね3の装着脚9が両方の側壁4および5の端縁と底部部分7の間に挟み付けられていることがわかる。
導体挿入方向Lに見て、少なくとも第1側壁4に、図示の実施例においては両方の側壁4および5に、導体案内領域34が存在する。これらの導体案内領域34は、材料舌部として形成され、それぞれの側壁4、5に一体に続く。材料舌部は、それぞれ対向する側壁5、4の方向に傾斜しかつ締付部分ないしは締付ばね3の締付部分11の自由可動端部に向けて方向決めされる。材料舌片は側壁4から形成され、これにより、材料舌片の底部部分7およびカバー部分6に面する端面が、隣接する底部部分7ないしはカバー部分6から分離されている。
【0049】
さらに、第1側壁4が、同様に横方向に開口12を有し、開口内に、締付ばね3の締付部分11における操作部分35が突出していることがわかる。締付部分11とカバー部分6の間に形成された締付位置は、操作工具が操作部分35に押し付けられかつ操作力が底部部分7の方向に締付部分11に加えられることにより、電気導体を挟み付けるために開放可能である。
【0050】
図7は、導体接続接点要素1の側面図を示す。締付部分11の自由端部における締付ばね3の締付端縁36の領域内で、カバー部分6が、接点突起37を有することがわかる。接点突起は、通常平らなカバー部分6の、底部部分7の方向への曲げないしは押出しにより形成されている。これにより、接点突起37と締付端縁36の間に電気導体を挟み付ける締付位置が形成される。
【0051】
さらに、材料舌片34は、側壁4と一体に形成されかつ内方に傾斜して導体挿入チャネル8内に挿入されていることがわかる。それは、締付ばね3の締付部分11に向いている。側壁4は、材料舌片34の自由端部と、後方の(図において左側の)領域との間の領域内に、開口12が設けられ、開口を介して締付部分11がアクセス可能である。
【0052】
図8は、
図7からの導体接続接点要素1の側断面図を示す。これから、再び、カバー部分6に、接点突起37が母線部品2の内部空間内に突出して形成されていることがわかる。その締付端縁36を有する締付ばね3の締付部分11の自由可動端部は、挟み付けられる電気導体のない図示の静止状態において、締付突起37の後方に直接当接する。締付突起37の位置は、電気導体を挟み付けたときに、電気導体に作用する締付ばね3の締付力が、挟み付けられる電気導体を締付突起37に固定して締め付けるように、締付端縁36に整列させられている。したがって、締付ばね3の締付力は締付突起37に集中されかつ電気導体は場合によりさらに締付突起37のやや後方で折り曲げられ、これにより、電気導体と締付端縁36の間に締付形状を形成可能である。
【0053】
さらに、導体挿入方向Lに見て入口側(すなわち図の右側)に、第2側壁5の、底部部分7の反対側に位置する部分が、母線部品2の内部空間内に挿入され、これにより、締付ばね3の装着部分9に当接しかつこれを母線部品2に固定して締付可能であることがわかる。これに関して、
図6もまた参照される。それに対応して内方に挿入された固定部分38が、第1側壁4にもまた存在する。
【0054】
さらに、母線部品2が、端部側に、端部ストッパを形成するためにカバー部分6から底部部分7の方向に下方に曲げられた材料タブ19を有することがわかる。これにより、導体挿入チャネル8内に挿入された電気導体は、端部側においてこの材料タブ19に衝当しかつ再び外方に突出可能ではない。
【0055】
図9は、
図6ないし8の導体接続接点要素1の第2実施形態に対する締付ばね3の斜視図を示す。装着部分9が、その側部端縁に凹部39を有することがわかる。この凹部39内に、
図6および7に示された、内方に曲げられた固定部分38のタブ40が入り込み、このようにして、締付ばね3を母線部品2のその位置に固定可能である。
【0056】
さらに、締付ばね3の締付部分11の自由可動端部の中央領域内に、締付端縁、および相互に対向する両方の側に側部端縁から突出する、操作部分を形成する操作タブ35が存在することがわかる。これらは、
図6に示したように、それぞれの側壁4および5の側部開口から突出しかつそこから操作工具に対してアクセス可能である。
【0057】
さらに、締付部分11は、装着部分9から出発してはじめは円錐形状に先細りし、次に、横に突出する操作タブ35により、再び幅が拡がった部分に移行可能であることがわかる。
【0058】
図10は、同様に母線部品2および締付ばね3から形成された導体接続接点要素1の第3実施形態を示す。締付ばね3は、装着部分9、それに続くばねアーチ10およびばねアーチ10に続く締付部分11を有するU形状脚ばねとして形成されている。装着部分9は、母線部品2の底部部分7に当接されている。
【0059】
この実施例においてもまた、母線部品2は、互いに反対の側に位置するカバーおよび底部部分6、7およびこのカバーおよび底部部分6、7を横で結合する第1および第2側壁4、5により導体挿入チャネル8を画定するように、かご形に形成されている。
【0060】
導体挿入チャネル8の内部空間内に導体案内領域を形成するために、第1側壁と一体に形成された材料舌片34が、第1側壁4から第2側壁5に向かって配向されている。この材料舌片34すなわち導体案内領域は、カバー部分6と締付部分11の間に存在し、これにより、締付ばねは材料舌片34と底部部分7の間に配置されている。
【0061】
手前(図において左側)から導体挿入チャネル8内に挿入された電気導体は、材料舌片34により、締付ばね3の締付端縁41に向かって案内される。この締付端縁41に並んで横に、上方に突出する操作タブ42が存在し、操作タブは、カバー部分6の平面の方向に伸長し、かつ図示の静止状態において、側壁4およびカバー部分6に並んで横に配置されている。
【0062】
同様に、第1側壁4内に開口12が存在し、開口を介して、操作タブ42を有する操作部分が横方向に突出する。開口12は、締付端縁41とカバー部分6の内壁の間に形成された電気導体のための締付位置を開放するために、締付部分11が装着部分9の方向に移動可能なように形成されている。
【0063】
カバー部分6は、例えば部分円形状に拡大された掴み部分43を有し、掴み部分は、装着ロボットの吸引および掴み工具のためのプラットフォームを提供し、および/またははんだ接続領域として利用可能である。
【0064】
さらに、両方の側壁4、5は、端部ストッパを形成するために、その端部領域内で相互に向かい合う材料タブ44を有することがわかる。これにより、導体受入ポケットが提供される。この導体受入ポケットの領域内にカバー部分6が存在せず、これにより、挿入された導体の挿入状態を検査するためののぞき窓が形成されている。
【0065】
図11は、反対側から第2側壁5を見た、
図10からの導体接続接点要素1の斜視側面図を示す。ここで、この側壁5は、開口および導体挿入開口8内に形成されている導体案内部分を有していないことがわかる。
【0066】
さらに、カバー部分6および底部部分7は、折返しまたは折曲げにより、第2側壁5と一体に結合されていることがわかる。
さらに、
図10に示したように、傾斜して形成された導体案内平面もまた見えていて、導体案内平面は、両方の側壁4、5から曲げられかつばねアーチ10の手前に位置している。これに関して、第1実施形態が参照される。
【0067】
図12は、第1側壁4を見た、
図10からの導体接続接点要素1の側面図を示す。ここで、この第1側壁4は開口12を有し、開口を介して、締付ばね3の操作部分が突出していることがわかる。操作タブ42は開口を介して突出し、これにより、操作タブは、開口12に隣接する第1側壁4に並んで位置決めされている。
【0068】
図13は、
図12からの導体接続接点要素1の側断面図を示す。この場合、底部部分7は、締付ばね3の装着部分9の端部に隣接する固定開口46を有することがわかる。
図14は、
図10からの導体接続接点要素1の斜視側断面図を示す。ここで、第1実施例と同様に、ばねアーチ10の手前に、傾斜して配置された導体案内平面17が形成されていることがわかる。これは、少なくとも1つの側壁4、5から曲げられた材料部分として、母線要素2と一体に形成されている。
【0069】
この実施例において、締付ばね3の母線部品2における位置固定は、装着部分9におけるタブ45として形成された固定部分により行われる。このタブ45は、底部部分7内の固定開口46内に入り込む。装着部分9は、さらに、締付部分11と同様に確実に第2側壁5の内側に当接し、これにより、傾きまたは捩れを阻止可能である。
【0070】
図15は、
図10ないし14からの導体接続接点要素1の母線部品2の斜視図を示す。ここで、さらに、導体案内平面17がそれぞれ第1および第2側壁4、5から曲げられかつカバー部分6の方向に傾斜して配置された2つの材料タブから形成されていることがわかる。
【0071】
導体挿入方向Lに見て、これらの導体案内平面17の後方に間隔配置されて、底部部分7が存在する。底部部分7とカバー部分6の間に、導体案内領域を形成しかつ第2側壁5に向かって傾斜して配置された材料舌片34が配置されている。
【0072】
図16は、導体接続接点要素1の
図10および11の第3実施例の締付ばね3の斜視図を示す。この場合、固定部分を形成するタブ45が、側部端縁に隣接して、装着部分9から曲げられていることがわかる。したがって、このタブ45は、締付ばね3の締付部分11の締付端縁41の下側に存在する。タブ45は、この実施例において、装着部分9の中央領域内に配置されていない。しかしながら、これもまた任意に可能である。
【0073】
操作タブ42は、装着部分11の長手伸長方向に見て横方向に、締付端縁41に並んで位置決めされ、かつ締付端縁41の自由端部領域により形成された端部領域を超えて突出していることもまたわかる。したがって、操作領域は、上方に、すなわちカバー部分6の方向にかつ底部部分7から離れるように配置される。
【0074】
図17は、導体接続接点要素1の第4実施形態の斜視図を示す。これは、第1実施形態の細部が修正された変更態様であるので、本質的に、
図1ないし5の説明が参照可能である。
【0075】
ここで、上記の代替態様は、導体案内平面17が側壁4から側壁5に向かって突出するように形成されている。
この実施形態において、端部ストッパ19は、第2側壁5から第1側壁4の方向に折り曲げられ、かつこの横方向に伸長する部分内に、底部部分7の方向に突出する案内面47を有する。これにより、円錐形ないしは漏斗形に伸長する導体受入ポケットが提供される。
【0076】
第1実施例において存在した過負荷ストッパタブ15は、この実施例においては存在しない。開口12を画定する第1側壁4の下側境界端縁48により、適切な高さに、過負荷ストッパが提供される。
【0077】
さらに、導体案内領域14に隣接しかつ導体案内領域14と導体案内平面17の間に位置する領域内に、第1側壁4から当接面49が提供され、図示の静止状態において、位置の安定化のために、当接面に締付ばね3が当接する。図示される変形例において、締付ばね3の締付部分11は、ばねアーチ10のすぐ後方において、側壁4のアーチとして形成された当接面49に当接する。
【0078】
図18は、
図17からの導体接続接点要素1の側面図を示す。ここで、再び、当接面49が、導体案内領域14に直接続く領域として形成され、この領域は、アーチ状輪郭により形成された後続凹部に移行し、さらに導体案内平面17まで移行することがわかる。
【0079】
図17および18から、さらに、操作タブ13が、さらにカバー部分6の方向に離れて伸長し、かつここで、再び僅かに下方に底部部分7の方向に曲げ戻されていることがわかる。このとき、操作タブ13は、その長さの一部分が側壁4に並んで配置され、開口12を越えて伸長する。このように、操作タブ13は、第1実施形態に比較して実質的に延長されている。
【0080】
さらに、第2側壁5から、受入バー50が、開口12ないし第1側壁4の平面の方向に突出することがわかる。この受入バー50は、締付ばね3のばねアーチ10に隣接して配置され、これにより、受入バー50は、締付部分11と装着部分9の間でばねアーチないしはばねの根元の領域内に位置決めされている。
【0081】
図19は、
図18からの導体接続接点要素1の側断面図を示す。ここで、再び、ばねアーチ10内に、それに続く締付部分11と装着部分9の間に位置決めされた受入バー50がわかる。
【0082】
端部ストッパ19および導体挿入方向Lとは反対の底部部分7の方向に配向された案内部分47を有する導体受入ポケットもまたわかる。
それに締付端縁22が形成されている締付部分11の自由可動端部は、僅かにカバー部分6の方向に折り曲げられ、これにより、締付部分11は、ばねアーチ10から出発して、第1曲げの後に第1鋭角をなしてカバー部分6に向かって配向され、その端部領域において、第2鋭角をなしてカバー部分6に向かって配向されている。第2鋭角は第1鋭角より大きい。
【0083】
図20は、母線部品2の斜視図を示す。ここで、本質的に、
図4の実施例が参照可能である。第1側壁4に、底部部分7に隣接して開口12を画定する、開口12の境界端縁48が、導体案内領域14に対向して存在することがわかる。これは、過負荷ストッパとして利用可能である。
【0084】
底部部分7が、部分領域において、第2側壁5から折り返された板状金属部分から、他方で第1側壁4から折り返された板状金属部分から形成され、それらが相互に隣接していることがわかる。
【0085】
図21は、
図17ないし19からの導体接続接点要素1に対する締付ばね3の斜視図を示す。ここで、再び、操作タブ13が、締付部分11において、締付端縁22に並んで横に配置されていることがわかる。ここで、操作タブ13は、締付端縁22から分離され、かつ曲げられた輪郭を有して、再び装着部分7の平面の方向に僅かに下方に折り曲げられている。