(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記蓄電体は、前記複数の電気機器に電気的に接続されて駆動電力を供給可能とするとともに、前記複数の電気機器の数よりも少ない数に設けられる請求項1から3の何れか一項に記載の什器。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
太陽電池は、通常、二次電池又は電気二重層コンデンサ等の再充電可能な蓄電体と組み合わされて、電気機器の電源装置を構成する。
ところで、近年の太陽電池では、発電効率が向上し、低照度下においても発電可能なものが開発されることで、天井照明等の低照度の室内灯でも蓄電体に充電が可能になっている。また、電気錠の消費電力も低下しており、太陽電池で発電した電力によって電気錠を駆動させることが可能な什器への要望が高まっている。
蓄電体を備えることで外部電源とは切り離した什器は、外部電源を用いるものに比べて、配線の引き回しが無い分、コストを下げるとともに配線処理の煩わしさを無くす利点がある。蓄電体の充電は太陽電池の発電により行うことができる。
しかしながら、太陽電池は高価であり、十分な発電量を得るために太陽電池を全ての開閉体に取り付けたり太陽電池を大型化したりすると、什器の価格を増大させるという課題がある。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、太陽電池を備える什器において、太陽電池による発電を良好にするとともにコストの増大を抑えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係る什器は、収納空間を形成する筐体と、前記筐体内に対して物品を出し入れ可能とする複数の開閉体と、前記複数の開閉体の各々に設けられる複数の電気機器と、前記複数の電気機器に電力を供給可能とする電源装置と、を備え、前記電源装置は、前記複数の開閉体の内、一部の開閉体のみの前面に取り付けられる太陽電池を備える。
この構成によれば、全ての開閉体に太陽電池を取り付ける場合と比べて、太陽電池の数を減らすことができる。このとき、受光量が少なく発電量が少ないと考えられる個所には太陽電池を設けず無駄を排し、受光量が多く発電量が多いと考えられる個所には太陽電池を設けて効率よく発電することができる。
また、什器の開閉体の前面(立面)は物が置かれず、かつ壁又は他の什器等が隣接することもないので、太陽電池の受光面への採光が阻害されず、発電量を確保することができる。
【0007】
また、上記什器において、前記複数の開閉体の少なくとも一部は、上下に複数並んで配置され、前記太陽電池は、上下に複数並ぶ開閉体に取り付けられる構成でもよい。
この構成によれば、上下に複数並ぶ開閉体の内、最上段を含み最下段を避けた位置の開閉体に太陽電池を取り付ける等、受光量が多く発電量が多いと考えられる個所に太陽電池を配置することができ、太陽電池により効率よく発電することができる。
同様に、上記什器において、前記太陽電池は、前記開閉体の前面における下半部を避けて上半部に配置される構成でもよい。
【0008】
また、上記什器において、前記電源装置は、前記太陽電池により充電可能な蓄電体を備え、前記蓄電体は、前記複数の電気機器に電気的に接続されて駆動電力を供給可能であるとともに、前記複数の電気機器の数よりも少ない数に設けられる構成でもよい。
この構成によれば、複数の電気機器と同数の蓄電体を設ける場合と比べて、蓄電体の数を減らし、コストの増大を抑えることができる。
また、上記什器において、前記複数の開閉体の各々は、前記太陽電池を着脱可能な太陽電池取り付け部を備える構成でもよい。
また、前記筐体は、前記太陽電池を取り付けた前記開閉体を着脱可能な複数の開閉体取り付け部を備える構成でもよい。
この構成によれば、什器等のレイアウト変更時にも、太陽電池を効率良く発電できる個所に容易に設置することができる。
【0009】
また、本発明に係る什器は、収納空間を形成する筐体と、前記筐体に対して物品を出し入れ可能とする開閉体と、前記開閉体に設けられる電気機器と、前記電気機器に電力を供給可能とする電源装置と、を備え、前記電源装置は、太陽電池と、前記太陽電池により充電可能な蓄電体と、を備え、前記筐体と前記開閉体とを組み付けた組付体が複数隣接して配置され、前記複数の組付体の内、一部の組付体のみの前記開閉体の前面に前記太陽電池が取り付けられ、前記複数の組付体の間で、前記太陽電池、前記蓄電体及び前記電気機器の内の少なくとも一組が電気的に接続される構成でもよい。
この構成によれば、複数の組付体間で太陽電池及び蓄電体を共用でき、太陽電池及び蓄電体の数を減らすことができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、太陽電池を備える什器において、太陽電池による発電を良好にするとともにコストの増大を抑えることができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示す什器1Aは、執務室等で用いられるオフィス収納(キャビネット)である。什器1Aは、床上に載置される直方体形状の筐体2と、筐体2の前面開口を開閉する複数の開閉体3と、を備える。各開閉体3は、什器1Aにおける垂直な前面に沿う板状をなし、前面視で水平方向に長い長方形状に形成される。以下、前面視の水平方向を左右方向とする。各開閉体3は、
図1に示す例では上下三段に並んで設けられる。
【0013】
図9〜
図11を併せて参照し、各開閉体3は、筐体2内に出し入れされる収納部4を一体に備える。各開閉体3は、一体をなす収納部4とともに什器1Aの引き出し5を構成する。各収納部4は、水平な底板4aを有して上方に開放する直方体形状に設けられる。各収納部4は、底板4a、前後板4b,4c並びに左右側板4dを備える。前板4bは開閉体3で構成してもよい。開閉体3を引き出し5の表板、後板4cを引き出し5の奥板ということがある。開閉体3は、前面視で左右幅及び上下幅が収納部4よりも広い。以下、開閉体3における前面視で収納部4よりも外側に張り出す部分を外周部3aという。
【0014】
筐体2は、上板(天井板)2a、後板2b、左右側板2c並びに下板2dを備える。上板2aは、什器1Aにおける水平な天面を形成する。後板2bは、什器1Aにおける垂直な後面を形成する。左右側板2cは、什器1Aにおける垂直な左右側面を形成する。
図15を併せて参照し、左右側板2cの内側面には、上下方向に延びる前後の側部補強フレーム6a,6bが設けられる。前後の側部補強フレーム6a,6bの下端部間は、それぞれ下板2d上面で左右方向に延びる前後の下部補強フレーム7a,7bにより連結される。前後の下部補強フレーム7a,7bは、下板2dとともに筐体2のベース部8を構成する。図示は略すが、前後の側部補強フレーム6a,6bの上端部間は、それぞれ上板2a下面で左右方向に延びる前後の上部補強フレームにより連結される。
【0015】
図10、
図11を参照し、筐体2は、上下に並ぶ引き出し5の間を仕切る複数の仕切り板9を備える。これら複数の仕切り板9により、筐体2の内部空間は、複数の引き出し5の収納部4を個々に出し入れ可能な複数の引き出し収納空間5bに仕切られる。各引き出し収納空間5bにおいて、左右側板2cの内側面には、前後方向に延びるスライドレール10が設けられる。スライドレール10は、引き出し5の収納部4の左右側板4dに設けられるスライド部5aを前後移動可能に支持する。各引き出し収納空間5bの前端開口の外周には、左右側板2c及び上下板2a,2d並びに各仕切り板9の前端縁部により枠状の框部11が形成される。
【0016】
各引き出し5の開閉体3は、収納部4を引き出し収納空間5bに納めた際に、引き出し収納空間5bの前端開口を閉じる。このとき、開閉体3の外周部3aは、引き出し収納空間5bの框部11に対向してほぼ当接する。全ての引き出し5の収納部4を筐体2内に納めると、複数の開閉体3により筐体2の前面開口が閉じられる。
【0017】
図1の例では、開閉体3の前面中央部に把手12が設けられる。開閉体3の前面には、例えば把手12の左右他側(図では左側)に施解錠装置13が設けられる。一部の開閉体3の前面には、例えば把手12の左右一側(図では右側)に太陽電池(ソーラーパネル、電源装置)14が設けられる。
把手12は、開閉体3の前面に形成された凹部内に移動可能に配置される。把手12は、従来公知の構成、例えば特開2011−241599号公報に開示された「把手3」と同様の構成を備える。
【0018】
図13を併せて参照し、把手12は、例えば引き出し5の左右両側に揺動可能に軸支されるラッチ板12aに不図示のロッド等の連結手段を介して連結される。ラッチ板12aは、慣用の付勢手段により遊端側が筐体2側に向けて付勢される。ラッチ板12aの遊端側は、筐体2側に固設される係止爪12bに対して係合及び離脱可能とされる。ラッチ板12aは、把手12の非操作時には、引き出し5の全閉時において遊端側を係止爪12bに係合させ、引き出し5の引き出しをロックする。この状態から把手12を操作すると、ラッチ板12aが揺動してその遊端側と係止爪12bとの係合を解除させ、引き出し5を引き出し可能とする。すなわち、ラッチ板12a及び係止爪12bを含むラッチ部12cは、引き出し5の閉時に係合状態となって引き出し5の意図せぬ引き出しを抑止する。
【0019】
図1、
図14を参照し、施解錠装置13は、電気機器としての電気式施解錠装置(電気錠)13aを備える。電気式施解錠装置13aは、例えばソレノイドユニット及び該ソレノイドユニットを作動させる制御基板(何れも不図示)等を備える。施解錠装置13は、電気式施解錠装置13aを強制的に解錠可能な機械式施解錠装置(不図示)を備える。電気式施解錠装置13a及び機械式施解錠装置は、従来公知の構成、例えば特開2011−241599号公報に開示された「電気式施解錠装置26」、「機械式施解錠装置25」と同様の構成を備える。
【0020】
前記制御基板は、什器1Aに搭載された二次電池(電源)15に電気的に接続される。電気式施解錠装置13aは、例えば什器1Aから離れた場所にあるメインコントローラ(不図示)のカードリーダに認証カードを近づけると、この認証カードに対応する開閉体が解錠準備状態となり、その状態で当該対応する開閉体の解錠ボタンを押す等の操作を行うことで、前記ソレノイドユニットが作動し、電気式施解錠装置13aが解錠される。
【0021】
太陽電池14は、出力される電力によって二次電池15を充電することができるように、二次電池15と並列に電気的に接続される。これにより、定期的に二次電池15の充電作業を実施することなく、常に二次電池15を充電状態とし、その電力により電気錠の施解錠を行うことが可能となる。太陽電池14と二次電池15との間を電気的に接続する電路には、二次電池15から太陽電池14への電流の流れを阻止するダイオード16のみが介在させている。一般的に、二次電池15を保護する目的で組み込まれる定電圧回路及び過充電防止回路は、それ自体が電力を消費してしまうため、本実施形態では省略している。
【0022】
本実施形態で太陽電池14を取り付ける什器は、オフィス等の室内に設置されるものであり、屋外に比べて照射される光量も制限されるため、太陽電池14から出力される電力量も限られる。このため、電力の消費要素となるものを極力省くことで、二次電池15を最大限充電可能とする。また、室内の照射光で期待できる太陽電池14の発電量に対して、二次電池15の容量は十分に大きく、二次電池15の電圧に引き込まれるので、二次電池15の電圧に収めるための定電圧回路を必要としない。また、トリクル充電以下の発電量であるため、過充電防止対策も必要としない。したがって、太陽電池14と二次電池15との問を電気的に接続する電路に、二次電池15から太陽電池14への電流の流れを阻止するダイオード16のみを介在させた電気回路を適用可能である。
【0023】
図1を参照し、太陽電池14は、矩形の薄板状に形成されたモジュールであり、厚さ方向の一側面を受光面とする。太陽電池14は、受光面を開閉体3の前面に沿わせ、
図1の例では横長の姿勢(開閉体3と長手方向を一致させた姿勢)で配置され、開閉体3と一体的に開閉動する。太陽電池14は、自然光(太陽光)及び屋内照明光を受けて起電し、生成した電力を二次電池15に供給可能とする。太陽電池14が開閉体3の前面に配置されることで、受光面に物品等が置かれて採光量を低下させる虞が無く、かつ受光面が開閉体3の前面に配置されることから、壁又は他の什器等の隣接により採光量を低下させる虞も無い。
【0024】
太陽電池14は、照度の明暗及びムラ等に起因して起電力が変動し易いので、電気式施解錠装置13aと直には電気的に接続されず、二次電池15を介して電気式施解錠装置13aに電気的に接続される。二次電池15は、電気式施解錠装置13aに電力を供給して駆動させる。二次電池15は、太陽電池14の発電により再充電可能とされる。
【0025】
太陽電池14は、複数段の引き出し5の内、一部の引き出し5の開閉体3に取り付けられる。具体的に、太陽電池14は、最上段の引き出し5を含み、最下段の引き出し5を避けた引き出し5の開閉体3に取り付けられる。
図1に示す例では、太陽電池14は、最下段の引き出し5のみを避けて上二段の引き出し5の開閉体3に取り付けられる。太陽電池14は、什器1Aにおける極力光の当たり易い位置に集約して配置されることで、設置数及びサイズの増加が抑えられる。太陽電池14は、少なくとも引き出し5及び電気式施解錠装置13aの数よりも少ない数に設けられる。
【0026】
図1に示す什器1Aでは、電気式施解錠装置13a及び二次電池15は、全引き出し5の開閉体3に取り付けられる。各引き出し5において、二次電池15と電気式施解錠装置13aとは、配線17を介して電気的に接続される。上二段の引き出し5の太陽電池14は、それぞれ上二段の引き出し5の二次電池15と配線18を介して電気的に接続される。両太陽電池14は、配線19a等を介して互いに電気的に接続されるとともに、配線19b等を介して最下段の引き出し5の二次電池15に電気的に接続される。配線19a,19bは、少なくとも一部が筐体2に配置されてもよい。
【0027】
図2に示す什器1Bでは、太陽電池14は、最上段の引き出し5の開閉体3のみに取り付けられ、電気式施解錠装置13aは、全引き出し5の開閉体3に取り付けられ、二次電池15は、各引き出し5とは分離して筐体2の例えば上板2aに取り付けられる。太陽電池14は、配線21等を介して二次電池15に電気的に接続される。二次電池15は、配線22等を介して各引き出し5の電気式施解錠装置13aに電気的に接続される。配線22は、少なくとも一部が筐体2に配置されてもよい。
【0028】
図2に示す什器1Bでは、二次電池15は、筐体2の上板2aに沿うように配置される。二次電池15は、上板2aの他、左右側板2c、後板2b及び下板2dの何れかの板部に沿うように配置されてもよい。これにより、筐体2の内部空間(収納空間)への二次電池15の張り出しが抑えられ、什器1Aの収納容量が確保される。複数の開閉体3に二次電池15が配置される場合と比べて、二次電池15の数が減ることによりコスト増が抑えられるとともに、太陽電池14の配置自由度が向上してより効率よく発電可能となる。二次電池15は、筐体2の上板2a、左右側板2c、後板2b及び下板2dの内、複数の板部に配置してもよい。
【0029】
図3、
図4に示す例は、複数のヒンジ開閉式の扉(開閉体33)を備える什器である。
図3に示す什器1Cでは、左右に並ぶ一対のヒンジ開閉式の開閉体33が上下三段に並んで設けられ、最上段の一対の開閉体33にそれぞれ太陽電池14が取り付けられ、電気式施解錠装置13aは全開閉体33に取り付けられ、二次電池15は各引き出し5とは分離して筐体2の例えば上板2aに取り付けられる。両太陽電池14は、配線23等を介して互いに電気的に接続されるとともに二次電池15に電気的に接続される。二次電池15は、配線24等を介して各開閉体33の電気式施解錠装置13aに電気的に接続される。配線23,24は、少なくとも一部が筐体2に配置されてもよい。
【0030】
図4に示す什器1Dは、
図3の例に対し、太陽電池14が最上段の一対の開閉体33の一方のみに取り付けられる点で異なる。
図3、
図4に示す例では、各段の一対の開閉体33が図中右側のヒンジ30を介して同一方向に開閉する。太陽電池14は、開閉体33のヒンジ30側で縦長に配置され、開閉体33の開閉が重くなり難くする。各段の一対の開閉体33は、所謂観音開きに開閉する構成でもよい。
【0031】
複数の開閉体3,33の全てに太陽電池14及び二次電池15を設けると、特に開閉体3,33の数が多い場合には大きなコストアップとなる。太陽電池14を少なくとも電気機器を備える開閉体3,33の数よりも少ない数に設け、効率よく発電できる位置(上段側)に限定、集約して太陽電池14を配置するとともに、二次電池15を少なくとも前記開閉体3,33の数よりも少ない数に設けることで、開閉体3,33を多数設ける場合にもコストアップが抑えられる。
【0032】
例えば、太陽電池14又は二次電池15を何れかの開閉体に集約して配置した場合、該開閉体が閉じたときにのみ他の開閉体の電気式施解錠装置13aへの電力供給を可能とすると、該開閉体の開閉状況によって他の開閉体の電気式施解錠装置13aを駆動できなくなる。このため、開閉体を開いた状態でも他の開閉体に電力供給できるように、例えば引き出し式の開閉体3であれば、金属製のスライドレール10等の連結部を含んで、開閉体に配置した二次電池15と他の開閉体の電気式施解錠装置13aとの間の電路を形成してもよい。また、例えばヒンジ開閉式の開閉体33であれば、金属製のヒンジ30等の連結部を含んで前記電路を形成してもよい。前記連結部は、開閉体3,33を筐体2に開閉動可能に連結する機能を有するものであり、単なる着脱自在な通電コネクタとは異なる。スライドレール10及びヒンジ30等の開閉部品を用いて電路を形成することで、弛み又は伸縮代を有する配線を用いる場合と比べて、配線と開閉体との干渉等が無くなる。スライドレール10及びヒンジ30等の開閉部品とは別に、開閉体の開閉に応じて接点を摺動させる可動接点を含む電路を形成してもよい。また、適宜の配線を用いて電路を形成することも可能である。
【0033】
開閉体3,33を開く際、引き出し式の開閉体3の場合には、前面側に使用者が立っていたり、ヒンジ開閉式の開閉体33の場合には、前面が筐体2側を向いてしまったりする。このため、例え太陽電池14を光の当たり易い開閉体3,33に取り付けたとしても、開閉体3,33を開く際には、その前面に取り付けた太陽電池14への光の当たりが阻害され、太陽電池14の発電量が低下する。また、開閉体3,33を開いている時間は、開閉体3,33を閉じている時間よりも短い。このような理由から、前述のような電路の工夫を行うことなく、開閉体3,33を閉じたときのみ太陽電池14を充電可能とする構成としても、開閉体3,33の開時にはそもそも発電量が少ないことから、可動接点等を無くすことによるコストメリットの方が大きいと考えられる。
【0034】
図5に示す什器1Eは、複数のヒンジ開閉式の開閉体33が上下に並ばず左右に並ぶ構成で、開閉体33の上下中間部を境に、開閉体33の下半部を避けて上半部に太陽電池14を取り付ける。この構成でも、上段側の開閉体3に太陽電池14を取り付ける場合と同様、太陽電池14が什器1Eにおける極力光の当たり易い位置に集約して配置され、設置数及びサイズの増加が抑えられる。この構成は、単一の開閉体のみを備える什器にも適用できる。なお、単一の開閉体はヒンジ開閉式か引き出し式かは問わない。
【0035】
図5に示す什器1Eでは、三つの筐体2が左右に並んで設けられ、各筐体2の前面開口がそれぞれ観音開きの一対の開閉体33により開閉される。換言すれば、各筐体2と一対の開閉体33とを組み付けた組付体2Eが左右に三つ並んで設けられる。
各筐体2を開閉する一対の開閉体33の内、図中右側の開閉体33Rには二次電池15及び電気式施解錠装置13aが取り付けられる。図中左側の開閉体33Lは、右側の開閉体33Rの施解錠に伴い施解錠される。太陽電池14は、一開閉体33のみに取り付けられる。太陽電池14は、自身が取り付けられる開閉体33の二次電池15と配線25を介して電気的に接続されるとともに、他の開閉体33の二次電池15と配線26等を介して電気的に接続される。配線26は、三つの筐体2間(組付体2E間)において、図中左側の組付体2Eの開閉体33Rに取り付けられる太陽電池14と、図中中央及び右側の各組付体2Eの二次電池15とを電気的に接続する。配線26は、少なくとも一部が筐体2に配置されてもよい。二次電池15が取り付けられる開閉体33において、二次電池15と電気式施解錠装置13aとは配線27を介して電気的に接続される。
【0036】
図6に示す什器1Fは、
図5の例に対し、二次電池15が各開閉体33とは分離して一筐体2の例えば上板2aに取り付けられる点で異なる。一開閉体33に取り付けられる太陽電池14は、一筐体2に取り付けられる二次電池15と配線28等を介して電気的に接続される。二次電池15は、複数の開閉体33に取り付けられる電気式施解錠装置13aと配線29等を介して電気的に接続される。配線29は、三つの筐体2間(組付体2E間)において、図中左側の組付体2Eの筐体2に取り付けられる二次電池15と、図中中央及び右側の各組付体2Eの電気式施解錠装置13aとを電気的に接続する。配線28,29は、少なくとも一部が筐体2に配置されてもよい。
配線26,29は、三つの筐体2間(組付体2E間)において、太陽電池14、二次電池15及び電気式施解錠装置13aの内の少なくとも一組を電気的に接続するものであればよい。
【0037】
図5、
図6に示す例では、太陽電池14は、開閉体33のヒンジ30側で縦長に配置される。なお、
図5、
図6に示す例に対し、各筐体2の開口が観音開きの一対の開閉体33で開閉される構成に限らず、各筐体2の開口が単一のヒンジ開閉式の開閉体33で同一方向に開閉される構成(
図3、
図4参照)であってもよい。
図7に示す什器1Gでは、複数の引き出し式の開閉体3が上下に並ぶ領域と複数のヒンジ開閉式の開閉体33が左右に並ぶ領域とが混在し、それぞれの領域で前述の太陽電池14等の配置が適用される。
【0038】
図7に示す例では、二つの筐体2が上下に重なって(隣接して)設けられる。上側の筐体2は、前面開口が観音開きの一対の開閉体33により開閉される。下側の筐体2は、前面開口が引き出し式の上下三段の開閉体3により開閉される。太陽電池14は、上側の筐体2における図中右側の開閉体33Rのさらに上半部に取り付けられる。上側の筐体2において、図中右側の開閉体33Rには二次電池15及び電気式施解錠装置13aが取り付けられる。下側の筐体2において、各開閉体3には二次電池15及び電気式施解錠装置13aが取り付けられる。
【0039】
太陽電池14は、自身が取り付けられる開閉体33の二次電池15と配線34を介して電気的に接続されるとともに、他の開閉体3の二次電池15と配線35等を介して電気的に接続される。配線35は、筐体2間を電気的に接続する。太陽電池14が取り付けられる開閉体33の二次電池15は、自身が取り付けられる開閉体33の電気式施解錠装置13aと配線36を介して電気的に接続される。下側の筐体2において、各開閉体3の二次電池15と電気式施解錠装置13aとは、配線37を介して電気的に接続される。
【0040】
図8に示す什器1Hは、
図7の例に対し、二次電池15が各開閉体3,33とは分離して上側の筐体2の例えば上板2aに取り付けられる点で異なる。一開閉体33に取り付けられる太陽電池14は、一筐体2に取り付けられる二次電池15と配線38等を介して電気的に接続される。二次電池15は、各開閉体3,33に取り付けられる電気式施解錠装置13aと配線39等を介して電気的に接続される。配線39は、筐体2間を電気的に接続する。
【0041】
本実施形態では、部屋のレイアウト及び照明の配置等により、光が当たり易い場所を選んで太陽電池14を配置可能とするために、例えば太陽電池14を取り付けた開閉体3,33を筐体2に対して着脱可能とし、この開閉体3,33を異なる開閉位置に取り付け可能とする。引き出し式の開閉体3の場合は、引き出し5として着脱可能としたり、あるいは開閉体3を収納部4に対して着脱可能として、開閉体3を異なる開閉位置に取り付け可能とする。
【0042】
図9〜
図11に示す例では、引き出し式の什器において、開閉体3と筐体2との間に、開閉体3の閉時に電気的に接続されるコネクタ部41〜44が設けられる。
図9〜
図11において、引き出し5の開閉体3の外周部3aと引き出し収納空間5bの框部11との間には、コネクタ部41,42が設けられる。具体的に、コネクタ部41,42における例えばオス型端子及びメス型端子の一方が開閉体3側、他方が筐体2側にそれぞれ設けられる。
【0043】
外周部3aの左右側部にコネクタ部41を設ける場合、開閉体3の閉時にはコネクタ部41を隠しつつ、開閉体3の開時にはコネクタ部41の位置を解り易くしてメンテナンスを容易にする。
外周部3aの下部にコネクタ部42を設ける場合、コネクタ部42の露出が抑えられ、かつ使用者が触れることも抑えられて、コネクタ部42にカバーを設ける等の対応が不要になる。筐体2には仕切り板9があるので、この仕切り板9又は下板2dの後縁部と外周部3aの下部との間にコネクタ部42を設けることが可能である。
【0044】
図9、
図10において、引き出し5の収納部4の後板4cと筐体2の後板2bとの間には、コネクタ部43が設けられる。この場合、コネクタ部43の露出がより抑えられ、かつ使用者が触れることもより抑えられる。
図9、
図10において、引き出し5のラッチ板12aと筐体2の係止爪12b又はその近傍との間には、コネクタ部44が設けられる。この場合、コネクタ部44の露出がより抑えられ、かつ使用者が触れることもより抑えられる。また、開閉体3の閉時に機械的に係合するラッチ板12aを用いて、コネクタ部44がより確実に電気的に接続される。
【0045】
図12に示す例では、ヒンジ開閉式の什器において、扉としての開閉体33と筐体2との間に、開閉体33Rの閉時に電気的に接続されるコネクタ部45が設けられる。
以上のように、開閉体3,33の閉時にのみ電気的に接続するコネクタ部45を設けることで、開閉体3,33の開閉を検出するリミットスイッチ(センサ)を無くすことが可能となり、可動接点等を無くすことに加え、さらなるコストメリットが期待できる。
【0046】
図15に示す例では、引き出し式の什器において、筐体2のベース部8で下板2d上に二次電池15aが配置され、この二次電池15aから充電用の配線46a及び給電用の配線47aが框部11の側部に向けて延びる。一方、開閉体3に取り付けられる太陽電池14からは充電用の配線46cが、電気式施解錠装置13aからは給電用の配線47cが、それぞれ外周部3aの側部に向けて延びる。筐体2側の各配線46a,47aの先端部にはそれぞれ充電用又は給電用の端子46b,47bが設けられ、開閉体3側の各配線46c,47cの先端部にはそれぞれ充電用又は給電用の端子46d,47dが設けられる。筐体2側の端子46bと開閉体3側の端子46d、及び筐体2側の端子47bと開閉体3側の端子47dは、それぞれ開閉体3を閉じたときに互いに電気的に接続する充電用コネクタ部46及び給電用コネクタ部47を構成する。
【0047】
図15では、上下に重なる引き出し5を備える場合の例として、下板2d上の単一の二次電池15aから框部11の図中左右の側部に向けてそれぞれ配線46a,47aを延ばし、図中左側の配線46a,47aは下段側の開閉体3に対応する位置に延ばし、図中右側の配線46a,47aは上段側の開閉体に対応する位置に延ばしている。
充電用コネクタ部46及び給電用コネクタ部47は、互いに一体のコネクタハウジングに設けられる構成でもよい。図中符号15bは後側(奥側)の下部補強フレーム7b上に配置される二次電池の例を示す。図中符号15cは側板2cに配置される二次電池の例、符号15dは後板2b(裏板)に配置される二次電池の例をそれぞれ示す。
【0048】
前記コネクタ部41〜47は、太陽電池14及び二次電池15の有無によらず、全開閉体3,33に共通の構成及び配置で設けておくことで、前述の如く太陽電池14を取り付けた開閉体3,33を異なる開閉位置に取り付ける際にも、開閉体3,33側の太陽電池14と筐体2側の配線及び二次電池15等とを電気的に接続可能となる。すなわち、太陽電池14を取り付けた開閉体3,33を、光が当たり易い開閉位置を選んで取り付け可能となる。
【0049】
太陽電池14を取り付けた開閉体3,33を異なる開閉位置に取り付け可能とする構成の他、例えば太陽電池14を開閉体3,33及び筐体2に対して着脱可能なモジュールとし、太陽電池14を単独で什器における異なる位置に取り付け可能としてもよい。すなわち、開閉体3,33及び筐体2に複数の太陽電池取り付け部を設け、光の当たり易さに応じて任意の太陽電池取り付け部に太陽電池14を取り付ける構成としてもよい。この場合、太陽電池14の着脱、追加及び移動がより容易になり、太陽電池14の設置自由度がさらに向上する。
【0050】
本実施形態の什器では、執務時等には例えば施解錠装置13を解錠しておくことにより、開閉体3,33を自由に開閉して什器内に各種の書類等を収納可能とし、あるいは収納した書類等を取り出し可能とする。
また、執務時間が終了する夜間及び休日等の前には、メインコントローラ(図示せず)のカードリーダに認証カードを近づける等により、施解錠装置13の電気式施解錠装置13aを作動させ、開閉体3,33を施錠する。電気式施解錠装置13aの駆動電力は二次電池15から供給可能である。二次電池15は太陽電池14によって充電可能である。
【0051】
太陽電池14と二次電池15とが開閉体3,33の開閉に応じて電気的に接続又は遮断される構成では、開閉体3,33を閉じた状態で二次電池15の充電が行われる。二次電池15の充電量が不足して電気式施解錠装置13aを駆動できない場合には、機械式施解錠装置によって強制的に開閉体3,33が解錠される。
また、電気式施解錠装置13aを駆動する二次電池15を備えるので、AC100V等の外部電源を必要とせず、かつ二次電池15の充電は太陽電池14によって行われるので、外部電源を電気的に接続したり充電器を用いて充電したりすることを不要とし、配線の簡略化及びメンテナンスの容易化が図られる。
【0052】
そして、本実施形態の什器では、電源装置の太陽電池14が、電気機器を備える複数の開閉体3,33の内、一部の開閉体3,33のみの前面に取り付けられる構成とすることで、全ての開閉体3,33に太陽電池14を取り付ける場合と比べて、太陽電池14の数を減らすことができる。このとき、受光量が少なく発電量が少ないと考えられる個所には太陽電池14を設けず無駄を排し、受光量が多く発電量が多いと考えられる個所には太陽電池14を設けて効率よく発電することができる。
また、什器の開閉体3,33の前面(立面)は物が置かれず、かつ壁又は他の什器等が隣接することもないので、太陽電池14の受光面への採光が阻害されず、発電量を確保することができる。
すなわち、太陽電池14を備える什器において、太陽電池14による発電を良好にするとともにコストの増大を抑えることができる。
【0053】
また、複数の開閉体3,33の各々が、太陽電池14を着脱可能な太陽電池取り付け部を備える構成とすることで、あるいは、筐体2が、太陽電池14を取り付けた開閉体3,33を着脱可能な複数の開閉体取り付け部を備える構成とすることで、什器等のレイアウト変更時にも、太陽電池14を効率良く発電できる個所に容易に設置することができる。
【0054】
また、複数の開閉体3,33の少なくとも一部が、上下に複数並んで配置され、太陽電池14が、上下に複数並ぶ開閉体3の内、最上段を含み最下段を避けた位置の開閉体3に取り付けられる構成とすることで、あるいは、太陽電池14が、開閉体33の前面における下半部を避けて上半部に配置される構成とすることで、受光量が多く発電量が多いと考えられる個所に太陽電池14を配置することができ、太陽電池14により効率よく発電することができる。
【0055】
また、複数の電気機器に電力を供給可能な電源装置が、太陽電池14により充電可能な二次電池15を備え、二次電池15が、複数の電気機器に電気的に接続されて駆動電力を供給可能とするとともに、複数の電気機器の数よりも少ない数に設けられる構成とすることで、複数の電気機器と同数の二次電池15を設ける場合と比べて、二次電池15の数を減らし、コストの増大を抑えることができる。
また、筐体2と複数の開閉体3,33とを組み付けた組付体2Eが複数隣接して配置され、複数の組付体2Eの間で、太陽電池14、二次電池15及び電気機器の内の少なくとも一組が電気的に接続される構成とすることで、複数の組付体2E間で太陽電池14及び二次電池15を共用でき、太陽電池14及び二次電池15の数を減らすことができる。
【0056】
また、本実施形態の什器では、電源装置の太陽電池14が、開閉体3,33に取り付けられ、電源装置の二次電池15が、筐体2に取り付けられる構成とすることで、二次電池15から複数の電気機器に給電し易くなり、二次電池15を電気機器とともに全ての開閉体3,33に取り付ける場合と比べて、二次電池15の数を容易に減らすことができる。
また、比較的大型の筐体2に二次電池15を取り付けることで、二次電池15の取り付けスペースを確保し易くなり、二次電池15を開閉体3,33に取り付ける場合と比べて、二次電池15の収納スペースへの張り出しを抑えることができる。
すなわち、太陽電池14により充電可能な二次電池15によるコスト及び収納容量への影響を抑えることができる。
また、二次電池15を筐体2に取り付けることで、開閉体3,33の構造が簡素化され、開閉体3,33の設計自由度を向上させるとともに、開閉体3,33の重量及び嵩が低減して什器の組み立て及び設置の作業性を向上させ、かつ開閉体3,33の開閉を軽快にすることができる。
【0057】
また、開閉体3,33に取り付けられる太陽電池14と筐体2に取り付けられる二次電池15とを電気的に接続可能なコネクタ部41〜47を備え、コネクタ部41〜47が、開閉体3,33の閉時に電気的に接続状態となり、開閉体3,33の開時に切断状態となる構成とすることで、開閉体3,33を筐体2に組み付けて閉状態とするのみで、筐体2に取り付けた二次電池15を開閉体3,33に取り付けた太陽電池14で充電可能とすることができる。また、コネクタ部41〜47を開閉体3,33の開閉動作検知用のリミットスイッチとして利用し、専用のリミットスイッチを不要にしてコストダウンを図ることができる。
【0058】
また、開閉体3を含む引き出し5を備え、コネクタ部44が、引き出し5の閉時に係合状態となるラッチ部12cに設けられる構成とすることで、あるいは、コネクタ部41,42が、引き出し5の表板である開閉部3の外周部3aの裏面に設けられる構成とすることで、あるいは、コネクタ部43が、引き出し5の引き出し方向奥側に位置する奥板(後板4c)の裏面に設けられる構成とすることで、コネクタ部41〜44の露出を抑え、外観向上及び接触防止を図ることができる。
【0059】
また、開閉体3,33及び筐体2の間に、開閉体3,33を筐体2に開閉動可能に連結する連結部(スライドレール10又はヒンジ30)を備え、前記連結部を介して、開閉体3,33に取り付けられる太陽電池14と筐体2に取り付けられる二次電池15とが電気的に接続される構成とすることで、開閉体3,33を筐体2に組み付けるのみで、筐体2に取り付けた二次電池15を開閉体3,33に取り付けた太陽電池14で充電可能とすることができる。
【0060】
また、二次電池15が、筐体2の天井板(上板2a)の裏面(下面)に配置される構成とすることで、比較的大型の天井板の裏面を二次電池15の設置スペースとし、二次電池15の容量を確保することができる。また、二次電池15を筐体2の板体に沿う隙間部分に敷き詰めるように設置し、筐体2内の空間を効率よく利用することができる。
また、二次電池15が、筐体2のベース部8に配置される構成とすることで、二次電池15を低位置として什器の重心を下げることができる。
また、二次電池15が、筐体2のベース部8の奥側フレーム(後補強フレーム7b)上に配置される構成とすることで、什器の重心を下げるとともに、二次電池15をフレーム部材で支持し、かつ筐体2の奥側で目立たなくすることができる。
【0061】
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
二次電池15(バッテリ)に代わる蓄電体として、キャパシタ(コンデンサ)を用いてもよい。コンデンサとしては、例えば電気二重層コンデンサが好適である。コンデンサは二次電池に比べて小型化できるので、取り付けスペースが十分に取れないような場合に特に好適である。
太陽電池14は蓄電体を介して間接的に電気機器に電力を供給可能とするが、太陽電池の性能によっては蓄電体を介さず直接的に電気機器に電力を供給可能としてもよい。太陽電池を用いず外部電源で蓄電体を充電可能としたり、一次電池を用いて電気機器を駆動して非常時等にのみ太陽電池を利用可能とする構成でもよい。
【0062】
例えば、二次電池15(蓄電体)は筐体2に対して取り付け位置を変更可能としてもよい。すなわち、筐体2の複数個所(上板2a、後板2b、側板2c及び下板2dの内、複数の板部)に、それぞれ一つ又は複数の蓄電体取り付け部を設けてもよい。複数の蓄電体取り付け部は互いに電気的に接続し、何れの蓄電体取り付け部に取り付けた蓄電体からも電気機器に電力供給可能とし、かつ何れの蓄電体取り付け部に取り付けた蓄電体にも太陽電池から充電可能とする。これにより、蓄電体の設置位置の移動及び増設が可能であり、取り付けスペース及び必要電力等に応じて畜電体を設けることができる。
【0063】
開閉体に備える電気機器としては、電気錠に限らず、例えばLED等の灯火器、又は液晶パネル等の表示装置、等が有り得る。灯火器は、例えば開閉体が開いているか閉じているかを表示する開閉表示装置として機能する。表示装置は、例えば収納物に関する情報及び蓄電体の充電状態等の各種情報の表示媒体として機能する。
前記実施形態ではオフィス収納であるキャビネットを例に説明したが、本発明はキャビネットに限定されず、例えばデスク、テーブル、ロッカー及びクローゼット等の種々の収納、又は種々の家具にも適用できる。