(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
2以上の属性値を有する1以上のレコードを含む表が格納される表格納部と、前記2以上の属性値のうち少なくとも一の属性値の属性に対応付けて、前記一の属性値を取得するための属性値取得情報が格納される属性値取得情報格納部と、出力指示受付部と、属性値取得部と、表構成部と、表出力部とにより実現される情報処理方法であって、
前記出力指示受付部が、前記表の出力を指示する出力指示を受け付ける出力指示受付ステップと、
前記属性値取得部が、前記出力指示受付ステップで出力指示が受け付けられた場合に、前記表に含まれる1以上の各レコードに対して、前記一の属性値の属性に対応付いている属性値取得情報を用いて、前記一の属性値を取得する属性値取得ステップと、
前記表構成部が、前記表格納部の表の1以上の各レコードの前記一の属性値を、前記属性値取得部が取得した属性値とする表である出力表を構成する表構成ステップと、
前記表出力部が、前記表構成ステップで構成された出力表を出力する表出力ステップとを具備する情報処理方法。
2以上の属性値を有する1以上のレコードを含む表が格納される表格納部と、前記2以上の属性値のうち少なくとも一の属性値の属性に対応付けて、前記一の属性値を取得するための属性値取得情報が格納される属性値取得情報格納部と、にアクセス可能なコンピュータを、
前記表の出力を指示する出力指示を受け付ける出力指示受付部と、
前記出力指示受付部が出力指示を受け付けた場合に、前記表に含まれる1以上の各レコードに対して、前記一の属性値の属性に対応付いている属性値取得情報を用いて、前記一の属性値を取得する属性値取得部と、
前記表格納部の表の1以上の各レコードの前記一の属性値を、前記属性値取得部が取得した属性値とする表である出力表を構成する表構成部と、
前記表構成部が構成した出力表を出力する表出力部として機能させるためのプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0021】
(実施の形態1)
本実施の形態において、2以上の各属性に対応する属性値を有する1以上のレコードを含む表が格納されており、少なくとも一の属性に対して、属性値取得情報が対応付いており、表のアクセスの際に、属性値取得情報を用いて、属性値を取得し、当該属性値を有する表を出力する情報処理装置を含む情報システムについて説明する。なお、属性値取得情報は、レコードの他の属性の属性値を用いる情報であることは好適である。また、属性値取得情報は、例えば、情報集合を検索する検索式、属性値を取得するためのプログラムである。
【0022】
図1は、本実施の形態における情報システムAの概念図である。情報システムAは、情報処理装置1、および1または2以上の端末装置2を備える。
【0023】
情報処理装置1は、通常、いわゆるサーバであり、例えば、クラウドサーバ、ASPサーバ等である。なお、情報処理装置1の種類は問わない。端末装置2は、例えば、いわゆるパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等であり、その種類は問わない。情報処理装置1と端末装置2とは、インターネット等のネットワークにより通信可能である。
【0024】
図2は、本実施の形態における情報システムAのブロック図である。
【0025】
情報システムAを構成する情報処理装置1は、格納部11、受付部12、処理部13、および出力部14を備える。格納部11は、表定義情報格納部111、および表格納部112を備える。表定義情報格納部111は、属性値取得情報格納部1111を備える。受付部12は、出力指示受付部121、および表定義情報受付部122を備える。処理部13は、属性値取得部131、および表構成部132を備える。表構成部132は、表取得手段1321、および属性値設定手段1322を備える。出力部14は、表出力部141を備える。
【0026】
端末装置2は、端末格納部21、端末受付部22、端末処理部23、端末送信部24、端末受信部25、および端末出力部26を備える。
【0027】
情報処理装置1を構成する格納部11には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、後述する表定義情報、後述する表、後述する属性値取得情報等である。
【0028】
表定義情報格納部111には、1または2以上の表定義情報が格納される。表定義情報は、表の構造を定義する情報である。表定義情報は、通常、表を識別する表識別子、1または2以上の属性定義情報を有する。表識別子は、例えば、表名、表のIDである。属性定義情報は、表の属性を定義する情報である。属性定義情報は、通常、属性を識別する属性識別子、属性のアトリビュートである1以上の属性アトリビュートを有する。属性識別子は、例えば、属性名(例えば、氏名、年齢、購入金額、購入回数等)、属性のIDである。属性アトリビュートは、例えば、データタイプ(例えば、テキスト、数値、金額型等)、データサイズ(例えば、10バイト、20文字等)である。
【0029】
属性定義情報は、属性値取得情報を有しても良い。また、属性定義情報は、属性値取得情報に対応付いていても良い。また、ある情報が他の情報に対応付いていることは、ある情報が他の情報を有していることでも良い。属性値取得情報は、一の属性値を取得するための情報である。なお、属性値取得情報の詳細について、後述する。
【0030】
属性値取得情報格納部1111には、1または2以上の属性値取得情報が格納される。属性値取得情報は、一の属性値の属性に対応付けられている。属性値取得情報は、通常、表および属性に対応付けられている。
【0031】
属性値取得情報は、他の属性の属性値を用いて、一の属性値を取得するための情報であることは好適である。ここで、他の属性の属性値は、当該一の属性値と共に一のレコードを構成する属性値である。
【0032】
属性値取得情報は、例えば、検索式である。検索式は、情報の集合である情報集合を検索するためのクエリである。検索式は、いわゆるSQLが好適であるが、他の形式でも良いことは言うまでもない。また、情報集合は、外部のデータベースであることは好適である。また、情報集合は、情報処理装置1以外の外部の装置に存在することは好適である。属性値取得情報とは、例えば、一の属性値を取得するためのプログラムである。
【0033】
表格納部112は、1または2以上の表が格納される。表は、通常、表識別子に対応付いている。表は、1または2以上の属性値を有する1または2以上のレコードを含む。なお、表が有する各レコードの、少なくとも一の属性値は固定的に定まっていない属性値であり、属性値取得情報により定まる属性値である。つまり、表が有する各レコードを構成する一部の属性値は固定的に定まっており、他の属性値は、表のアクセス時に決定される属性値であり、固定的に定まっていない属性値である。
【0034】
受付部12は、各種の指示や情報を受け付ける。各種の指示や情報は、例えば、後述する出力指示、表、レコード、属性値取得情報、表定義情報である。
【0035】
ここで、受け付けとは、通常、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信であるが、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念であっても良い。
【0036】
各種の指示や情報の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。受付部12は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0037】
出力指示受付部121は、出力指示を受け付ける。出力指示は、表の出力の指示である。出力指示は、通常、表識別子を有する。
【0038】
表定義情報受付部122は、表定義情報を受け付ける。表定義情報は、属性値取得情報を有しても良い。
【0039】
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、属性値取得部131、表構成部132、表取得手段1321、属性値設定手段1322が行う処理である。処理部13は、例えば、受付部12が受け付けた情報を蓄積する。なお、情報の蓄積先は、通常、格納部11であるが、外部の装置でも良い。
【0040】
属性値取得部131は、出力指示受付部121が出力指示を受け付けた場合に、当該出力指示に対応する表に含まれる1以上の各レコードに対して、一の属性値の属性に対応付いている属性値取得情報を用いて、当該一の属性値を取得する。
【0041】
属性値取得部131は、例えば、出力指示受付部121が出力指示を受け付けた場合に、当該出力指示に対応する表に含まれる1以上の各レコードに対して、一の属性値の属性に対応付いている属性値取得情報と各レコードの予め決められた他の属性値とを用いて、当該一の属性値を取得する。
【0042】
属性値取得部131は、例えば、出力指示受付部121が出力指示を受け付けた場合に、当該出力指示に対応する表に含まれる1以上の各レコードに対して、一の属性値の属性に対応付いている検索式を用いて、情報集合から当該一の属性値を取得する。
【0043】
属性値取得部131は、例えば、出力指示受付部121が出力指示を受け付けた場合に、当該出力指示に対応する表に含まれる1以上の各レコードに対して、一の属性値の属性に対応付いている検索式に、各レコードの予め決められた他の属性値を代入し、実行する検索式を構成し、当該検索式を用いて、情報集合から当該一の属性値を取得する。
【0044】
属性値取得部131は、例えば、出力指示受付部121が出力指示を受け付けた場合に、当該出力指示に対応する表に含まれる1以上の各レコードに対して、一の属性値の属性に対応付いているプログラムを実行し、当該一の属性値を取得する。
【0045】
属性値取得部131は、例えば、出力指示受付部121が出力指示を受け付けた場合に、当該出力指示に対応する表に含まれる1以上の各レコードに対して、一の属性値の属性に対応付いているプログラムに、各レコードの予め決められた他の属性値を渡し、当該プログラムを実行し、当該一の属性値を取得する。なお、プログラムに他の属性値を渡す処理は、プログラムが他の属性値を使用すれば良い。プログラムに他の属性値を渡す処理は、例えば、プログラムに引数として他の属性値を渡す処理、プログラムが他の属性値を読み込む処理等である。
【0046】
表構成部132は、表格納部112の表の1以上の各レコードの一の属性値を、属性値取得部131が取得した属性値とする表である出力表を構成する。なお、属性値取得部131が取得した属性値は、表格納部112の表の1以上の各レコードに対応する属性値であることは言うまでもない。
【0047】
表構成部132は、例えば、出力指示受付部121が出力指示に対応する表の1以上の各レコードの一の属性値を、属性値取得部131が取得した属性値とする表である出力表を構成する。
【0048】
表構成部132を構成する表取得手段1321は、表格納部112の表を取得する。表取得手段1321は、例えば、出力指示受付部121が出力指示に対応する表を表格納部112から取得する。表取得手段1321は、例えば、出力指示受付部121が出力指示に含まれる表識別子で識別される表を表格納部112から取得する。
【0049】
属性値設定手段1322は、表取得手段1321が取得した表が有する1以上の各レコードの一の属性値を、属性値取得部131が取得した属性値とし、出力表を構成する。なお、属性値取得部131が取得した属性値は、表取得手段1321が取得した表の1以上の各レコードに対応する属性値である。
【0050】
出力部14は、各種の情報を出力する。各種の情報は、例えば、出力表である。
【0051】
ここで、出力とは、通常、端末装置2への送信であるが、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念であっても良い。
【0052】
表出力部141は、表構成部132が構成した出力表を出力する。
【0053】
端末装置2を構成する端末格納部21には、各種の情報が格納されている。各種の情報とは、例えば、ユーザ識別子である。
【0054】
端末受付部22は、ユーザから指示や情報等の入力を受け付ける。指示や情報等とは、例えば、出力指示、表、レコード、属性値取得情報、表定義情報である。
【0055】
ここで、受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。また、指示や情報等の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。
【0056】
端末処理部23は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、端末受付部22が受け付けた指示や情報等を、送信する構造の指示や情報等に変更する処理である。また、各種の処理とは、例えば、端末受信部25が受信した指示や情報等を出力する構造に変更する処理等である。
【0057】
端末送信部24は、端末処理部23が構成した指示や情報等を情報処理装置1に送信する。
【0058】
端末受信部25は、各種の情報を受信する。端末送信部24による出力指示の送信に応じて、端末受信部25は、例えば、情報処理装置1から出力表を受信する。
【0059】
端末出力部26は、端末受信部25が受信した情報を出力する。端末出力部26は、例えば、端末受信部25が受信した出力表を出力する。
【0060】
ここで、出力とは、通常、ディスプレイへの表示であるが、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である、と考えても良い。
【0061】
格納部11、表定義情報格納部111、表格納部112、属性値取得情報格納部1111、および端末格納部21は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0062】
格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。
【0063】
受付部12、出力指示受付部121、表定義情報受付部122、および端末受信部25は、例えば、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。また、受付部12、出力指示受付部121、および表定義情報受付部122は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現されても良い。
【0064】
処理部13、属性値取得部131、表構成部132、表取得手段1321、属性値設定手段1322、および端末処理部23は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0065】
出力部14、表出力部141、および端末送信部24は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。なお、出力部14、および表出力部141は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現されても良い。
【0066】
端末受付部22は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0067】
端末出力部26は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。端末出力部26は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0068】
次に、情報システムAの動作について説明する。まず、情報処理装置1の動作について、
図3のフローチャートを用いて説明する。
【0069】
(ステップS301)出力指示受付部121は、出力指示を受け付けたか否かを判断する。出力指示を受け付けた場合はステップS302に行き、出力指示を受け付けない場合はステップS314に行く。
【0070】
(ステップS302)表取得手段1321は、ステップS301で受け付けられた出力指示に対応する表を表格納部112から取得する。
【0071】
(ステップS303)属性値設定手段1322は、カウンタiに1を代入する。
【0072】
(ステップS304)属性値設定手段1322は、ステップS302で取得された表について、i番目の属性が存在するか否かを判断する。i番目の属性が存在する場合はステップS305に行き、i番目の属性が存在しない場合はステップS313に行く。
【0073】
(ステップS305)属性値設定手段1322は、i番目の属性に対応付く属性値取得情報が属性値取得情報格納部1111に存在するか否かを判断する。属性値取得情報が存在する場合はステップS306に行き、存在しない場合はステップS312に行く。
【0074】
(ステップS306)属性値設定手段1322は、i番目の属性に対応付く属性値取得情報を属性値取得情報格納部1111から取得する。
【0075】
(ステップS307)属性値設定手段1322は、カウンタjに1を代入する。
【0076】
(ステップS308)属性値設定手段1322は、ステップS302で取得した表に、j番目のレコードが存在するか否かを判断する。j番目のレコードが存在する場合はステップS309に行き、j番目のレコードが存在しない場合はステップS312に行く。
【0077】
(ステップS309)属性値設定手段1322は、ステップS306で取得した属性値取得情報を用いて、j番目のレコードのi番目の属性に対応する属性値を取得する。
【0078】
(ステップS310)属性値設定手段1322は、属性値設定手段1322は、ステップS309で取得した属性値を、j番目のレコードのi番目の属性の属性値としてセットする。
【0079】
(ステップS311)属性値設定手段1322は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS308に戻る。
【0080】
(ステップS312)属性値設定手段1322は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS304に戻る。
【0081】
(ステップS313)表出力部141は、構成された出力表を出力する。
【0082】
(ステップS314)受付部12は、情報を受け付けたか否かを判断する。情報を受け付けた場合はステップS314に行き、情報を受け付けない場合はステップS301に戻る。なお、情報は、例えば、表、レコード、属性値取得情報、表定義情報である。
【0083】
(ステップS315)処理部13は、ステップS313で受け付けられた情報を蓄積するデータ構造にし、当該情報を蓄積する。ステップS301に戻る。処理部13は、例えば、受け付けられた表、レコード、属性値取得情報、表定義情報のうちのいずれかを蓄積する。なお、ステップS314における処理は公知技術であるので詳細な説明を省略する。
【0084】
なお、
図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0085】
次に、端末装置2の動作例について説明する。端末装置2の端末受付部22は、ユーザから指示や情報等の入力を受け付ける。次に、端末処理部23は、端末受付部22が受け付けた指示や情報等を、送信する構造の指示や情報等に変更する。端末送信部24は、端末処理部23が構成した指示や情報等を情報処理装置1に送信する。次に、端末受信部25は、端末送信部24による出力指示等の送信に応じて、情報処理装置1から出力表等を受信する。端末出力部26は、端末受信部25が受信した出力表等を出力する。
【0086】
以下、本実施の形態における情報システムAの具体的な動作について説明する。情報システムAの概念図は
図1である。
【0087】
今、情報処理装置1の表定義情報格納部111には、
図4に示す表定義情報管理表が格納されている、とする。
図4に示す表定義情報管理表には、1以上の表の表定義情報が格納されている。また、表定義情報は、「表ID」「属性定義情報」「属性値取得情報」を有する。「表ID」は、表識別子である。「属性定義情報」は、「属性ID」「属性名」「属性アトリビュート」を有する。「属性ID」は属性識別子である。「属性名」は属性の名称であり、出力される表に表れる情報である。「属性アトリビュート」は、「データタイプ」「データサイズ」を有する。「データタイプ」はデータのタイプ(データ型)である。「データサイズ」は属性値の最大のサイズである。なお、
図4の属性値取得情報の属性値「−」は、属性値取得情報が存在しない(NULLである)ことを示す。
【0088】
「属性値取得情報」の「getAge($誕生日,TODAY());」は、対象とするレコードの属性値「誕生日」と、本日日付の情報とを用いて、年齢を取得するプログラム(ここでは、関数)である。「$誕生日」は、対象とするレコードを構成する「誕生日」の属性値である。「TODAY()」は、図示しない時計から本日の日付を取得する関数である。
【0089】
なお、「$属性名」は、対象とするレコードの属性名で特定される属性の属性値である。
【0090】
「属性値取得情報」の「select count(*) from SNS_A where ユーザ識別子=$ユーザ識別子」はSQL文である。「select count(*) from SNS_A where ユーザ識別子=$ユーザ識別子」は、表名「SNS_A」で識別される表から、対象とするレコードを構成する「ユーザ識別子」の属性値と一致するユーザ識別子を有するレコードを検索し、当該レコードの数を取得するSQL文である。なお、表「SNS_A」は、情報処理装置1に存在しても良いし、外部の装置に存在しても良い。
【0091】
また、「属性値取得情報」の「select SUM(価格) from 購入履歴表 where ユーザ識別子=$ユーザ識別子」もSQL文である。「select SUM(価格) from 購入履歴表 where ユーザ識別子=$ユーザ識別子」は、表名「購入履歴表」で識別される表から、対象とするレコードを構成する「ユーザ識別子」の属性値と一致するユーザ識別子を有する1以上のレコードを検索し、当該1以上の各レコードを構成する属性値「価格」の合計を算出するSQL文である。なお、表「購入履歴表」は、情報処理装置1に存在しても良いし、外部の装置に存在しても良い。
【0092】
また、情報処理装置1の表格納部112には、
図5に示すユーザ管理表が格納されている、とする。ユーザ管理表は、表ID「1」の表である、とする。ユーザ管理表には、「ユーザ識別子」「氏名」「誕生日」「年齢」「SNS投稿数」「購入金総額」の属性値を有する1以上のレコードが格納される。「SNS投稿数」には、ユーザがSNSに投稿した数を示す属性値が入る。「購入金総額」には、ユーザが購入した商品の総額が入る。なお、ユーザ管理表等の表において、属性値取得情報により取得される属性値のデータ領域(
図5の「−」の領域)には、例えば、NULL、ダミーのデータ、または最近に取得されたデータが格納されている。
【0093】
また、情報処理装置1の外部の装置に、
図6の表「SNS_A」が格納されている、とする。表「SNS_A」は、SNSに投稿された情報を管理する表である。表「SNS_A」には、「ID」「ユーザ識別子」「氏名」「日付」「投稿内容」を有するレコードが1以上格納される。
【0094】
さらに、情報処理装置1の外部の装置に、
図7に示す表「購入履歴表」が格納されている、とする。表「購入履歴表」は、ECサイトからのユーザの商品の購入を管理する表である。表「購入履歴表」には、「ID」「ユーザ識別子」「商品ID」「数量」「価格」「購入日」を有するレコードを1以上格納される。
【0095】
かかる状況において、端末装置2のユーザは、「表ID=1」の表の出力の指示を行う出力指示を入力した、とする。次に、端末受付部22は、当該出力指示を受け付ける。次に、端末処理部23は、受け付けた出力指示から送信する出力指示「出力指示 表ID=1」を構成する。次に、端末送信部24は、出力指示「出力指示 表ID=1」を情報処理装置1に送信する。
【0096】
次に、情報処理装置1の出力指示受付部121は、「出力指示 表ID=1」を受信する。
【0097】
次に、表取得手段1321は、受け付けられた出力指示に対応する「表ID=1」の表(
図5)を表格納部112から取得する。
【0098】
次に、属性値設定手段1322は、
図4の表定義情報管理表を参照し、属性「ユーザ識別子」「氏名」「誕生日」の各々に対応する属性値取得情報が属性値取得情報格納部1111に存在しない、と判断する。
【0099】
次に、属性値設定手段1322は、
図4の表定義情報管理表を参照し、属性「年齢」に対応する属性値取得情報「getAge($誕生日,TODAY());」を取得する。
【0100】
次に、属性値設定手段1322は、「表ID=1」の表の1番目のレコードの属性値「誕生日=1980/3/2」を取得する。また、属性値設定手段1322は、「TODAY()」を実行し、本日日付「2020/1/10」を取得した、とする。そして、属性値設定手段1322は、属性値取得情報「getAge($誕生日,TODAY());」の関数に取得した引数を代入し、関数「getAge(1980/3/2,2020/1/10);」を得て、当該関数を実行し、年齢「40」を得る。そして、属性値設定手段1322は、「表ID=1」の表の1番目のレコードの属性「年齢」の属性値「40」を書き込む。
【0101】
同様に、属性値設定手段1322は、「表ID=1」の表の2番目のレコードの属性「年齢」の属性値「25」を書き込む。
【0102】
また、同様に、属性値設定手段1322は、「表ID=1」の表の3番目のレコードの属性「年齢」の属性値「18」を書き込む。
【0103】
属性値設定手段1322は、以上の処理を4番目以降のレコードに対しても行う。
【0104】
次に、属性値設定手段1322は、
図4の表定義情報管理表を参照し、属性「SNS投稿数」に対応する属性値取得情報「select count(*) from SNS_A where ユーザ識別子=$ユーザ識別子」を取得する。
【0105】
次に、属性値設定手段1322は、「表ID=1」の表の1番目のレコードの属性値「ユーザ識別子=1」を取得する。そして、属性値設定手段1322は、属性値取得情報の変数「$ユーザ識別子」に「1」を代入し、実行するSQL文「select count(*) from SNS_A where ユーザ識別子=1」を構成する。次に、属性値設定手段1322は、当該SQL文を実行し、外部装置に存在する
図6の表「SNS_A」から「ユーザ識別子=1」に合致するレコードを検索し、当該レコードの数を算出し、「3」を得た、とする。次に、属性値設定手段1322は、「表ID=1」の表の1番目のレコードの属性「SNS投稿数」の属性値「3」を書き込む。
【0106】
同様に、属性値設定手段1322は、「表ID=1」の表の2番目のレコードの属性「SNS投稿数」の属性値「0」を書き込む。
【0107】
また、同様に、属性値設定手段1322は、「表ID=1」の表の3番目のレコードの属性「SNS投稿数」の属性値「52」を書き込む。
【0108】
属性値設定手段1322は、以上の処理を4番目以降のレコードに対しても行う。
【0109】
次に、属性値設定手段1322は、
図4の表定義情報管理表を参照し、属性「購入金総額」に対応する属性値取得情報「select SUM(価格) from 購入履歴表 where ユーザ識別子=$ユーザ識別子」を取得する。
【0110】
次に、属性値設定手段1322は、「表ID=1」の表の1番目のレコードの属性値「ユーザ識別子=1」を取得する。そして、属性値設定手段1322は、属性値取得情報の変数「$ユーザ識別子」に「1」を代入し、実行するSQL文「select SUM(価格) from 購入履歴表 where ユーザ識別子=1」を構成する。次に、属性値設定手段1322は、当該SQL文を実行し、外部装置に存在する
図7の表「購入履歴表」から「ユーザ識別子=1」に合致するレコードを検索し、当該レコードが有する属性「価格」の属性値をすべて取得し、それらを合計し、「21500」を得た、とする。次に、属性値設定手段1322は、「表ID=1」の表の1番目のレコードの属性「購入金総額」の属性値「21500」を書き込む。
【0111】
同様に、属性値設定手段1322は、「表ID=1」の表の2番目のレコードの属性「購入金総額」の属性値「2500」を書き込む。
【0112】
また、同様に、属性値設定手段1322は、「表ID=1」の表の3番目のレコードの属性「購入金総額」の属性値「1850」を書き込む。
【0113】
属性値設定手段1322は、以上の処理を4番目以降のレコードに対しても行う。
【0114】
また、属性値設定手段1322は、以上の処理を「購入金総額」以降の属性に対しても行う。そして、出力する表である出力表が構成される。
【0115】
次に、表出力部141は、「表ID=1」の表の出力の指示を行う出力指示を送信してきた端末装置2に、構成された出力表を送信する。
【0116】
次に、当該端末装置2の端末受信部25は、出力表を受信する。そして、端末処理部23は、受信された出力表を有する画面を構成する。次に、端末出力部26は、
図8に示す出力表を有する画面を出力する。
【0117】
以上、本実施の形態によれば、端末装置2からの一の表へのアクセス時に、動的に変更すべき属性値を有する適切な一の表を出力できる。
【0118】
なお、本実施の形態において、情報処理装置1はスタンドアロンでも良い。かかる場合、受付部12、出力指示受付部121、表定義情報受付部122は、情報等を受け付ける。また、出力部14、表出力部141は、情報を出力する。
【0119】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、2以上の属性値を有する1以上のレコードを含む表が格納される表格納部と、前記2以上の属性値のうち少なくとも一の属性値の属性に対応付けて、前記一の属性値を取得するための属性値取得情報が格納される属性値取得情報格納部と、にアクセス可能なコンピュータを、前記表の出力を指示する出力指示を受け付ける出力指示受付部と、前記出力指示受付部が出力指示を受け付けた場合に、前記表に含まれる1以上の各レコードに対して、前記一の属性値の属性に対応付いている属性値取得情報を用いて、前記一の属性値を取得する属性値取得部と、前記表格納部の表の1以上の各レコードの前記一の属性値を、前記属性値取得部が取得した属性値とする表である出力表を構成する表構成部と、前記表構成部が構成した出力表を出力する表出力部として機能させるためのプログラムである。
【0120】
また、
図9は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態の情報処理装置1、端末装置2等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。
図9は、このコンピュータシステム300の概観図であり、
図10は、システム300のブロック図である。
【0121】
図9において、コンピュータシステム300は、CD−ROMドライブを3012含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304とを含む。
【0122】
図10において、コンピュータ301は、CD−ROMドライブ3012と、MPU3013と、バス3014と、ROM3015と、RAM3016と、ハードディスク3017とを含む。ROM3015は、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶している。RAM3016は、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供する。ハードディスク3017は、通常、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶している。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0123】
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態の情報処理装置1等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM3101に記憶されて、CD−ROMドライブ3012に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。また、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD−ROM3101またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0124】
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態の情報処理装置1等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切なモジュールを呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0125】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0126】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0127】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0128】
また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0129】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【解決手段】2以上の属性値を有する1以上のレコードを含む表が格納される表格納部と、2以上の属性値のうち少なくとも一の属性値の属性に対応付けて、一の属性値を取得するための属性値取得情報が格納される属性値取得情報格納部と、出力指示を受け付けた場合に、表に含まれる1以上の各レコードに対して、一の属性値の属性に対応付いている属性値取得情報を用いて、一の属性値を取得する属性値取得部と、表格納部の表の1以上の各レコードの一の属性値を、属性値取得部が取得した属性値とする表である出力表を構成する表構成部と、表構成部が構成した出力表を出力する表出力部とを具備する情報処理装置により、アクセス時に、動的に変更すべき属性値を有する適切な表を出力できる。