(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来から、帯状のセパレータ、正電極、及び負電極(素子フィルム)をコア(芯)に巻き取り、巻き取った巻回体を電解液に浸漬し、セパレータと正電極及び負電極との隙間に電解液を注入して電池等を製造している。
【0003】
図20において、符号120は、原反210、212、214、216から送られたセパレータ200、202、正電極204、負電極206をコア108に巻回していく巻回機構122を有する巻回装置である。
【0004】
巻回装置120は、位置S1において、
図21(a)に示すコア108が回転治具に取り付けられた状態で、粘着テープ113によりセパレータ200及び202の先端付近がコア108に固定され、コア108が複数回回転させられる。
【0005】
コア108は、市販の既製品が使用され、又は、別工程において製造されたものが使用される。
【0006】
その後、セパレータ200の外周面及びセパレータ202の内周面に正電極204が積層され、セパレータ202の外周面及びセパレータ200の内周面に負電極206が積層されて、コア108が回転駆動させられ、巻回体が形成される。
【0007】
巻回体が形成された後には、図示しないカッタによりセパレータ200等が切断される。また、コア108は、
図20に示す位置S2において、図示しない粘着テープにより、セパレータ200等の後端付近の内周面がセパレータ200等の外周面に固定され、
図21(b)に示す巻回製品109が形成される。その後、回転治具は、位置S3において、巻回製品109から抜き出され、巻回製品を取り出す。なお、正電極204及び負電極206には、それぞれ取り出し電極が取り付けられる。
【0008】
巻回製品109は、次工程に搬入され、次工程において、
図22に示す電池缶130に入れられ、電解液が、セパレータと正電極及び負電極との隙間に、電池缶130の開口部側から(上方から)注入され、電池が形成される。
【0009】
以上のようにコア108を用いて巻回製品109を製造する場合、市販のコア108が用いられ、又は、別工程において製造されたものが用いられるが、コア108を巻回装置120の回転治具に取り付ける手間が必要であるため、巻回製品109の製造コストが嵩むこととなった。
【0010】
なお、コアに関する特許文献としては、コアレスシートロールの製造方法に関する文献が存在する(特許文献1参照。)。しかし、本願発明に関連するものはない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明に係る巻回装置全体を示す正面図である。
【
図2】本発明に係る巻回装置の第一吸引体を示す断面斜視図であり、同図(a)は一の実施形態を示し、同図(b)は他の実施形態を示す。
【
図3】
図1の巻回装置の第一吸引体を基盤に対して直角方向に移動させる機構を示す側面断面図である。
【
図4】
図1の巻回装置の第一吸引体を基盤に対して直角方向に移動させて基盤内に収めた状態を示す側面断面図である。
【
図5】
図1の巻回装置において、コア用フィルムの先端付近の位置決め手段の機構を示す拡大図であり、同図(a)は正面図であり、同図(b)は右側面図である。
【
図6】
図1の巻回装置の第二吸引体近辺の機構を示す側面断面図である。
【
図7】
図1の巻回装置において、粘着テープの先端付近の位置決め手段の機構を示す拡大図であり、同図(a)は左側面図であり、同図(b)は正面図である。
【
図8】
図1の巻回装置において、コア用フィルムの先端付近の位置決め手段の作動を示す正面図であり、同図(a)は吸引ノズルが待機する状態を示す図であり、同図(b)は吸引ノズルがコア用フィルム14を吸引した状態を示す図である。
【
図9】
図1の巻回装置において、コア用フィルムの先端付近の位置決め手段の作動を示す正面図であり、同図(a)は吸引ノズルがコア用フィルムを位置決めした状態を示す図であり、同図(b)は吸引ノズルが戻りながら第一吸引体が回転する状態を示す図である。
【
図10】
図1の巻回装置において、コア用フィルムの先端付近の位置決め手段の作動を示す正面図であり、同図(a)は吸引ノズルが戻りながら第一吸引体が回転してコア用フィルムを巻回する状態を示す図であり、同図(b)はカッタによってコア用フィルムを切断する状態を示す図である。
【
図11】
図1の巻回装置において、粘着テープの先端付近の位置決め手段の作動を示す正面図であり、同図(a)は位置決め治具が待機する状態を示す図であり、同図(b)は位置決め治具が粘着テープに接触した状態を示す図である。
【
図12】
図1の巻回装置において、粘着テープの先端付近の位置決め手段の作動を示す正面図であり、同図(a)は位置決め治具が粘着テープを位置決めした状態を示す図であり、同図(b)は位置決め治具が戻りながら第二吸引体が回転する状態を示す図である。
【
図13】
図1の巻回装置において、粘着テープの先端付近の位置決め手段の作動を示す正面図であり、同図(a)は位置決め治具が戻りながら第二吸引体が更に回転する状態を示す図であり、同図(b)はカッタによって粘着テープを切断する状態を示す図である。
【
図14】
図1の巻回装置において第二吸引体を第一吸引体に隣接させた状態を示す一部拡大正面図である。
【
図15】
図1の巻回装置により粘着テープをコアに貼着する状態を示す一部拡大正面図である。
【
図16】同図(a)は、
図1の巻回装置により粘着テープをコアに貼着した状態を示す一部拡大正面図であり、同図(b)は、把持手段がコアを挟持する状態を示す一部拡大正面図である。
【
図17】把持手段がコアを押し潰す状態を示す一部拡大正面図である。
【
図18】コアに回転治具を挿入した状態を示す一部拡大正面図である。
【
図19】コアが回転治具に固定される状態を示す一部拡大正面図である。
【
図21】同図(a)は巻芯に素子フィルムを巻回する状態を示す正面図であり、同図(b)は製造した巻回製品を示す正面図である。
【
図22】巻回製品によって電池を製造する状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係る巻回装置の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1において、符号10は、本発明に係る巻回装置であり、セパレータ、セパレータ、正電極及び負電極をコアに巻回する装置である。セパレータ及びセパレータは、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂から構成される。正電極及び負電極は、金属箔から構成され、又は、金属箔に帯状の樹脂を重ね合わせて構成される。符号12は、本発明に係るコア製造機構である。
【0017】
巻回装置10は、
図1に示すように、略鉛直方向に配設され、アルミニウム合金や鋼などから成る基盤32を備えている。基盤32には、コア用フィルム14からコア(
図1に図示しない。
図17に符号16で示す。)を製造するコア製造機構12と、帯状のセパレータ200及び202、帯状の正電極204、帯状の負電極206をコア16に巻回していく巻回機構18と、製造したコア16をコア製造機構12から巻回機構18へ送る搬送経路72と、が設置されている。
【0018】
(コア製造機構)
コア製造機構12は、
図1に示すように、外周面20を有し外周面20の周囲から空気を吸引するドラム状の第一吸引体(吸引体)22を備えている。第一吸引体22は、
図2(a)に示すように、中空部34と、外周面20から中空部34まで貫通する複数の吸引孔38と、を有している。複数の吸引孔38が配列された範囲の回転中心軸C1方向の長さは、吸引するコア用フィルム14の幅よりも狭くなるように構成されている。なお、第一吸引体22は、
図2(b)に示すように、中空部34と、外周面20から中空部34まで貫通する複数のスリット380と、を有してもよい。
【0019】
第一吸引体22は、図示しない真空ポンプを駆動させることにより、中心に設けられた
図3及び
図4に示す真空引き孔23から、中空部313及びロータリージョイント314を介して中空部34の空気を吸引することができる。これにより、外周面20の周囲の空気を、吸引孔38を介して吸引することができる。また、第一吸引体22は、回転中心軸C1を有し、
図3及び
図4に示すサーボモータ(回転手段)300により、時計回りに回転させられる。但し、第一吸引体22は、クラッチ301を作動させることにより、サーボモータ300によって駆動せず、自由回転可能となる。第一吸引体22は、コア用フィルム14を外周面20に吸引して、時計回りに回転させられることにより、外周面20にコア用フィルム14を巻回することができる。第一吸引体22は、リニアモータ302により、Y軸方向に移動することが可能である。
【0020】
また、コア製造機構12は、
図1に示すように、第一吸引体22に隣接する第一基台24を備えている。第一基台24は、図示しないモータ機構等の駆動手段により、基盤32に設置された一対のレール96に沿ってZ軸方向に移動可能である。
【0021】
第一基台24には、
図1に示すように、コア用フィルム14の原反42を回転可能に支持する支持軸44が設置されている。コア用フィルム14は、フリーローラ46に巻き掛けられている。コア用フィルム14は、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂から形成されている。第一基台24には、回転可能であり、原反42から第一吸引体22に向かって送られるコア用フィルム14が巻き掛けられる複数のフリーローラ46が設置されている。原反42から第一吸引体22に向かって送られるコア用フィルム14の張力は、上下移動可能なダンサローラ48により調節される。
【0022】
第一基台24には、コア用フィルム14の先端15付近を吸引し、第一基台24に対してX軸正方向に移動して、コア用フィルム14の先端15付近を第一吸引体22の外周面20に位置決めする吸引ノズル(位置決め手段)26が配置されている。吸引ノズル26は、
図5に示すシリンダ304により第一基台24に対してX軸方向に移動する。また、シリンダ304は、図示しないサーボモータにより、
図1に示すように、回転中心軸C3を中心として回転可能である。
【0023】
吸引ノズル26は、
図5に示すように、支持部材306によって複数個支持され、支持部材306は、ピストン308の先端付近の回転中心軸C4を中心としてバネ310の付勢力に抗して反時計まわりに回転可能である。支持部材306の時計まわりへの回転はストッパー312と支持部材306の他端から突出する突起306aとによって規制される。吸引ノズル26がコア用フィルム14の先端15付近を第一吸引体22の外周面20に位置決めする作用については、後で詳述する。
【0024】
第一基台24には、
図1に示すように、第一吸引体22の外周面20に巻回されたコア用フィルム巻回体の後端を切断するカッタ30が設置されている。カッタ30は、図示しないシリンダ等の駆動手段によって、Z軸負方向に移動することにより、コア用フィルム14を切断するように構成されている。
【0025】
第一基台24には、カッタ30がコア用フィルム14を切断する時に、第一基台24に対してZ軸負方向に移動し、コア用フィルム14の切断部付近を第一吸引体22の外周面20に押し付ける押圧手段28が設置されている。押圧手段28は、押圧体50と、押圧体50をZ軸負方向に移動させるシリンダ52と、から構成されている。
【0026】
第一基台24には、製造したコア16を把持して第一基台24に対してX軸正方向に移動し、コア16を次工程の搬送経路72へ送り出す把持手段(移動手段)68が設置されている。把持手段68は、図示しないシリンダ機構により互いに離隔又は接近する2個の把持部材69から構成される。把持部材69は、図示しないモータ機構等の駆動手段によって第一基台24に設置されたレール70に沿ってX軸方向に移動する。
【0027】
コア製造機構12は、粘着テープ用フィルム76の原反78を回転可能に支持する支持軸80と、粘着テープ用フィルム76が巻き掛けられるフリーローラ82と、を備えている。粘着テープ用フィルム76は、粘着面側を外側にして原反78として巻かれている。
【0028】
コア製造機構12は、搬送経路72を隔てて第一基台24と反対の位置に、第二基台86を備える。すなわち、第一基台24と第二基台86が搬送経路72を挟む状態となる。第二基台86は、図示しないモータ機構等の駆動手段により、基盤32に設置されたレール110に沿ってZ軸方向に移動可能である。
【0029】
第二基台86には、
図1に示すように、外周面88を有し外周面88の周囲から空気を吸引するドラム状の第二吸引体90が配置されている。第二吸引体90は、中空部92と、外周面88から中空部92まで貫通する吸引孔94と、を有している。第二吸引体90は、図示しない真空ポンプを駆動させることにより、
図6に示すように、中心に設けられた真空引き孔316から、中空部317及びロータリージョイント318を介して中空部92の空気を吸引することができる。これにより、外周面88の周囲の空気を、吸引孔94を介して吸引することができる。
【0030】
吸引孔94は、複数形成されているが、粘着テープを吸引しない吸引孔94は塞がれている。また、第二吸引体90は、回転中心軸C2を有し、
図6に示すサーボモータ(回転手段)320により、反時計回りに回転させられる。第二吸引体90は、粘着テープの非粘着面を外周面88に吸引することができる。第二吸引体90は、
図6に示す支持部材311によって支持され図示しない駆動手段により支持部材311を
図1に示すシリンダ102によってX軸方向に移動させることにより、X軸方向に移動可能である。
【0031】
また、第二基台86には、
図1に示すように、粘着テープ用フィルム76の先端95付近の粘着面に付着させ、粘着テープ用フィルム76の先端95付近を第二吸引体90の外周面88まで移動させて位置決めする位置決め治具100が設置されている。位置決め治具100は、シリンダ322により第二基台86に対してX軸方向に移動する。また、シリンダ322は、図示しないサーボモータにより、
図1に示す回転中心軸C5を中心として回転可能である。
【0032】
位置決め治具100は、
図7に示すように、支持部材324によって支持され、支持部材324は、ピストン326の先端付近の回転中心軸C6を中心としてバネ328の付勢力に抗して時計まわりに回転可能である。支持部材324の反時計まわりへの回転はストッパー330と支持部材324の他端から突出する突起324aによって規制される。位置決め治具100は、粘着テープの粘着面の面積を少なくして粘着テープが剥がれやすくなるように、複数の溝332を有している。位置決め治具100が粘着テープ用フィルム76の先端95付近を第二吸引体90の外周面88に位置決めする作用については、後で詳述する。
【0033】
また、第二基台86には、
図11(a)及び
図13(b)に示すように、第二吸引体90の外周面88に吸引された粘着テープ用フィルム76の吸引部後端を切断するカッタ106が設置されている。カッタ106は、図示しないシリンダ等の駆動手段によって、
図13(b)における背面から正面に向かう方向に移動し、第二吸引体90が有するカッタ溝334に入り込むことにより、吸引部後端を切断するように構成されている。
【0034】
(巻回機構)
巻回機構18は、
図1に示すように、互いに離隔接近可能な2個の挿入部材101から構成された回転治具111を備えている。回転治具111は、2個の挿入部材101を互いに接近させることにより、製造したコア16(
図17に示す)に挿入できる。回転治具111は、図示しないスライド機構によって、Z軸方向に、
図1に示す領域A、B及びCの3段階で移動可能である。また、回転治具111は、XZ平面に対して直角方向に移動することが可能である。巻回機構18は、セパレータ200、セパレータ202、正電極204、及び負電極206の先端を、回転治具111の挿入されたコア16の外周面に位置決めし、回転治具111を図示しないモータによって回転させることにより、セパレータ200等をコア16に巻回できる。
【0035】
(搬送経路)
搬送経路72は、回転治具111をZ軸方向に移動させる図示しないスライド機構を備えている。
図1において、符号Aは、製造したコア16に回転治具111を挿入する領域を示し、符号Bは、セパレータ200等をコア16に巻回する領域を示し、符号Cは、セパレータ200等をコア16に巻回して製造した巻回製品を図示しないプッシャー等によって搬送台112上へ搬出する領域を示す。
【0036】
以上のような構成の巻回装置10の作用について以下に説明する。なお、特に断らない限り、作用を時系列に沿って説明する。
【0037】
(コア用フィルムの巻回)
図1に示すように、支持軸44には、コア用フィルム14の原反42が取り付けられている。
【0038】
図8(a)に示すように、コア用フィルム14の先端15は吸引ノズル26近辺に位置決めされている。
図8(a)に示す吸引ノズル26の位置が原点である。図示しない真空ポンプが作動させられ、吸引ノズル26から空気が吸引される。
図8(b)に示すように、シリンダ304がC3を回転中心として時計まわりに回転させられ、吸引ノズル26がコア用フィルム14の先端15付近を吸引する。
【0039】
図9(a)に示すように、シリンダ304が作動し、ピストン308が延出し、吸引ノズル26に吸引されたコア用フィルム14の先端15付近がピストン308の根元から先端に向かって移動する。この時、支持部材306は、吸引ノズル26が第一吸引体22の外周面20に当接することにより、第一吸引体22の外周面20からの反力により、回転中心軸C4を中心としてバネ310の付勢力に抗して反時計まわりに僅かに回転する。これにより、コア用フィルム14の先端15付近が、第一吸引体22の外周面20に沿ってスライドする。
【0040】
図示しない真空ポンプが作動させられ、コア用フィルム14の先端15付近が第一吸引体22の外周面20に吸引させられる。吸引ノズル26による吸引が解除され、
図9(b)に示すように、シリンダ304がC3を回転中心として反時計まわりに回転させられ、吸引ノズル26はコア用フィルム14の先端15付近から離隔する。第一吸引体22が時計まわりに一定角度、例えば540度回転させられた後停止し、コア用フィルム14が第一吸引体22の外周面20に一回り半巻回される。
【0041】
シリンダ304が作動させられ、
図10(a)に示すように、吸引ノズル26が原点復帰させられる。シリンダ52が作動させられ、
図10(b)に示すように、押圧体50がZ軸負方向に移動しコア用フィルム14を押圧する。カッタ30が、図示しないシリンダによってZ軸負方向に移動し、コア用フィルム14を切断する。これにより、コア用フィルム巻回体54が形成される。
【0042】
その後、
図1に示すコア用フィルム14の支持軸44が反時計まわりに一定角度回転させられ、
図8(a)に示すように、コア用フィルム14の先端15が吸引ノズル26近辺に位置決めされる。なお、コア用フィルム巻回体54のコア用フィルム14は、ほどけないように、押圧体50によって押さえられてもよい。
【0043】
(粘着テープの形成)
図1に示すように、支持軸80には、粘着テープ用フィルム76の原反78が取り付けられている。粘着テープ用フィルム76はフリーローラ82に巻き掛けられ、先端95が位置決め治具100の近辺まで引っ張られている。位置決め治具100の近辺において、粘着テープ用フィルム76の粘着面が上を向いている。
【0044】
図11(a)に示すように、粘着テープ用フィルム76の先端95は位置決め治具100近辺に位置決めされている。カッタ106は、
図11(a)における正面から背面に向かう方向(XZ平面に垂直方向)に退避している。
図11(a)に示す位置決め治具100の位置が原点である。シリンダ322がC5を回転中心として反時計まわりに回転させられ、
図11(b)に示すように、位置決め治具100が粘着テープ用フィルム76の先端95付近に接触させられる。これにより、粘着テープ用フィルム76の先端95付近が位置決め治具100に貼着させられる。
【0045】
シリンダ322が作動し、
図12(a)に示すように、ピストン326が延出し、位置決め治具100に貼着された粘着テープ用フィルム76の先端95付近がピストン326の根元から先端に向かって移動する。この時、支持部材324は、位置決め治具100が第二吸引体90の外周面88に当接することにより、第二吸引体90の外周面88からの反力により、回転中心軸C6を中心としてバネ328の付勢力に抗して時計まわりに僅かに回転する。これにより、粘着テープ用フィルム76の先端95付近が、第二吸引体90の外周面88に沿ってスライドする。図示しない真空ポンプが作動させられ、粘着テープ用フィルム76の先端95付近が第二吸引体90の外周面88に吸引させられる。
【0046】
シリンダ322が反時計まわりに回転させられ、
図12(b)に示すように、位置決め治具100は粘着テープ用フィルム76の先端95付近から離隔する。位置決め治具100と粘着テープ用フィルム76との粘着力よりも粘着テープ用フィルム76の第二吸引体90への吸引力が強いため、位置決め治具100は粘着テープ用フィルム76の先端95付近から離隔する。
【0047】
シリンダ322が作動させられ、
図13(a)に示すように、位置決め治具100が原点復帰させられる。第二吸引体90が反時計まわりに一定角度回転させられ、カッタ溝334が最上部に位置決めされる。
図13(b)に示すように、カッタ106が、
図13(b)における背面から正面に向かう方向(XZ平面に垂直方向)に移動し、カッタ溝334内に入り込む。これにより、粘着テープ用フィルム76が切断され、粘着テープ74が形成される。この時、粘着テープ74は第二吸引体90に吸引されている。
【0048】
その後、
図1に示す何着テープ用フィルム76の支持軸80が時計まわりに一定角度回転させられ、
図11(a)に示すように、粘着テープ用フィルム76の先端95が吸引ノズル26近辺に位置決めされる。
【0049】
(粘着テープの貼着)
まず、粘着テープ74の位置が、コア用フィルム巻回体54の後端56の位置に対して、コア用フィルム巻回体54の後端56をまたぐ付近に貼着される位置(
図14に示す位置)となるように、第二吸引体90又は第一吸引体22が既定角度回転させられる。なお、第一吸引体22に巻回されているコア用フィルム巻回体54は、静電気により弛むことはない。
図1に示すシリンダ102が作動し、第二吸引体90がX軸負方向に移動し、
図14に示すように、第二吸引体90は、第一吸引体22に巻回されたコア用フィルム巻回体54に接触する。なお、コア用フィルム巻回体54の後端56付近がほどけないように、コア用フィルム巻回体54の後端56付近を押圧体50と第一吸引体22とによって挟持してもよい。
【0050】
第二吸引体90が、第一吸引体22に巻回されたコア用フィルム巻回体54に接触した状態で、図示しないサーボモータにより
図14に示すように反時計まわりに回転駆動させられる。この時、クラッチ301が作動させられ、第一吸引体22は第二吸引体90に従動し、時計まわりに回転する。第一吸引体22を回転駆動させ、第二吸引体90のクラッチを切って第二吸引体90を従動させてもよい。
【0051】
第二吸引体90が反時計まわりに回転し、第一吸引体22が時計まわりに回転することにより、
図15に示すように、粘着テープ74がコア用フィルム巻回体54の後端56付近に貼着されていく。
【0052】
図16(a)に示すように粘着テープ74がコア用フィルム巻回体54の後端56付近に貼着されると、
図1に示すシリンダ102が作動し、第二吸引体90はX軸正方向に移動し、
図1の位置に復帰する。
【0053】
(コアの完成)
図1に示す第一基台24及び把持手段68がレール96に沿ってZ軸正方向に移動させられた後、把持手段68がレール70に沿ってX軸正方向に移動させられる。これにより、
図16(b)に示すように、第一吸引体22に巻回されているコア用フィルム巻回体54が把持手段68内に入った状態となる。
【0054】
2個の把持部材69が互いに接近する方向に僅かに移動させられ、2個の把持部材69がコア用フィルム巻回体54の外周面に接触し、コア用フィルム巻回体54が2個の把持部材69によって把持される。第一吸引体22は、
図16(b)における正面から背面に向かう方向(XZ平面に対して垂直方向)に移動させられ、コア用フィルム巻回体54から抜き出される。
【0055】
図17に示すように、2個の把持部材69が互いに接近する方向(Z軸方向)に更に移動させられ、把持されているコア用フィルム巻回体54はZ軸方向に押し潰され、コア16が形成される。
【0056】
(コアの移動)
把持手段68がレール70に沿ってX軸正方向に更に移動させられ、
図18に示すように、コア16は、搬送経路72の領域Aまで移動させられる。領域Aにおいて、回転治具111が、
図18における背面から正面に向かう方向(XZ平面に対して垂直方向)に移動させられ、把持部材69によって把持されているコア16に挿入される。
【0057】
コア16に挿入された回転治具111は、
図19に示すように、2個の挿入部材101が互いに離隔する方向に移動させられ、コア16の内周面に接触し内周面を押圧する。コア16は、回転治具111の外周面に固定される。把持手段68は、レール70に沿ってX軸負方向に移動させられ、コア16から離隔する。コア16の固定された回転治具111は、領域B(
図1に示す)に移動させられる。
【0058】
(巻回製品の形成)
領域Bにおいては、コア16の外周面にセパレータ200、セパレータ202、正電極204及び負電極206の先端が固定され、回転治具111が回転させられ、コア16にセパレータ200等が巻回される。
【0059】
コア16に巻回されたセパレータ200等の巻回体は、後端が図示しないカッタによって切断される。次に、巻回体の後端が巻回体の外周に固定され、図示しない巻回製品が形成される。この時、巻回製品は回転治具111のまわりに固定されている。
【0060】
(巻回製品の搬出)
巻回製品が固定された回転治具111が、
図1に示す領域Bから領域Cへ移動させられる。領域Cにおいては、回転治具111に固定された巻回製品が、図示しない支持具によって支持される。回転治具111の2個の挿入部材101が、互いに接近させられ、
図1における正面から背面に向かう方向(XZ平面に対して垂直方向)に移動させられ、巻回製品から抜き出される。
【0061】
巻回製品を支持する支持具が、
図1に示すX軸負方向へ移動させられ、巻回製品を搬送台112上へ載置する。巻回製品が載置された搬送台112がX軸負方向へ移動させられ、巻回製品は巻回装置10から搬出される。搬出された巻回製品は、図示しない電池缶に入れられ、電解液が、セパレータと正電極及び負電極との隙間に注入され、電池が形成される。
【0062】
本発明の巻回装置10、コア製造機構12、及びコア製造方法によれば、巻回装置10において、コア16を製造し、製造したコア16にセパレータ200等を巻回することができる。このため、コア16を巻回装置10の回転治具111に取り付ける作業が不要となる。このため、巻回製品の製造コストを低減できる。
【0063】
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、本発明は図示したものには限定されない。例えば、コア用フィルム巻回体の後端又は粘着テープの吸引部後端を切断する切断手段は、溶断装置であってもよい。また、コア用フィルム巻回体の後端付近をコア用フィルム巻回体の外周面に固定する後端固定手段はヒータを用いた溶着装置であってもよい。また、第一吸引体及び第二吸引体は、円形断面を有するドラム形状に限定されず、多角形断面を有するものであってもよい。