(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この特許文献1は、承認者や受注者に、申請データに関する作業の進捗状況を予め把握させることで、一連の業務を円滑且つ迅速に行わせることができる。しかしながら、様々なフォームの稟議書から発注データを作成したり、稟議承認額と実際の仕入金額との違いが発生した場合にこれをチェックしたりすることができないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、稟議業務と発注業務とを連携させて稟議書から発注データの作成、検品、債務データの作成を行うと共に、仕入金額が稟議承認額を超えたことを知らせることができる稟議ワークフロー発注装置、稟議ワークフロー発注方法、および稟議ワークフロー発注プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る稟議ワークフロー発注装置は、制御部を備えた稟議ワークフロー発注装置であって、前記制御部は、購買申請のあった申請データを取り込むデータ取込手段と、前記申請データの稟議内容で承認を得るための承認処理を行う承認処理手段と、最終承認の得られた前記申請データの稟議内容に基づいて発注データを作成する発注処理手段と、前記発注データから発注書の出力を行う出力手段と、を備えたこと、を特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る稟議ワークフロー発注装置は、前記制御部は、前記発注書で発注した商品の入荷があると検品を行う検品処理手段をさらに備え、前記検品処理手段は、前記承認処理手段で承認が得られた承認済金額から前記商品の入荷時の請求金額が所定割合以上になったことを検知することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る稟議ワークフロー発注装置は、前記承認処理手段は、前記検品処理手段が前記承認済金額から前記請求金額が所定割合以上になったことを検知すると、前記承認済金額を超えた金額分の購買申請書を追加申請し、承認処理を行うこと、を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る稟議ワークフロー発注装置は、前記制御部は、前記検品処理手段により前記承認済金額から前記請求金額が所定割合以上になったことを検知すると警告を発するアラート手段をさらに備えたこと、を特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る稟議ワークフロー発注装置は、前記承認処理手段は、前記申請データの稟議内容で承認を得るための承認処理に汎用ワークフローを用いたこと、を特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る稟議ワークフロー発注装置は、前記承認処理手段は、承認を行う決裁者毎の承認金額を集計すると共に、前記発注処理手段により最終承認が得られていて、未だ発注データの作成されていない発注残に基づいて前記決裁者毎の予算枠に対する執行金額を管理することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る稟議ワークフロー発注方法は、制御部を備えた稟議ワークフロー発注装置で実行される稟議ワークフロー発注方法であって、前記制御部で実行される、購買申請のあった申請データを取り込むデータ取込ステップと、前記申請データの稟議内容で承認を得るための承認処理を行う承認処理ステップと、最終承認の得られた前記申請データの稟議内容に基づいて発注データを作成する発注処理ステップと、前記発注データから発注書の出力を行う出力ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る稟議ワークフロー発注プログラムは、制御部を備えた稟議ワークフロー発注装置で実行させるための稟議ワークフロー発注プログラムであって、前記制御部で実行させるための、購買申請のあった申請データを取り込むデータ取込ステップと、前記申請データの稟議内容で承認を得るための承認処理を行う承認処理ステップと、最終承認の得られた前記申請データの稟議内容に基づいて発注データを作成する発注処理ステップと、前記発注データから発注書の出力を行う出力ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、稟議業務と発注業務とを連携させて稟議書から発注データ、検品、債務データの作成を行うと共に、仕入金額が稟議承認額を超えたことを知らせることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0017】
[1.概要]
本実施形態に係る稟議ワークフロー発注装置は、稟議業務と発注業務とを汎用ワークフローを用いて連携させた点に特徴がある。このように、汎用的に作成できるワークフローシステムを採用することによって、稟議書のフォーマットを自由に変更することができ、変更によって新たに追加された項目をパラメータの設定だけで発注業務へ連携させることが可能となる。このため、企業の社員からの購入稟議ワークフローにて最終承認された稟議内容を発注データに連携させることで、発注書の出力を可能にしている。
【0018】
なお、本実施形態でいう汎用ワークフローとは、稟議決裁が下りたものを発注・仕入まで結びつけるところまで汎用性を広げたという意味で使っている。これに対し、従来の稟議決裁で用いられてきた汎用ワークフローは、稟議決裁が電子的に回ってきて人的に承認する際に、承認する稟議項目が自由に決められるという意味で使われており、この点においても本実施形態に係る稟議ワークフロー発注装置とは異なっている。
【0019】
[2.構成]
本実施形態に係る稟議ワークフロー発注装置の構成の一例について、
図1を参照して説明する。
図1は、稟議ワークフロー発注装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0020】
稟議ワークフロー発注装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、稟議ワークフロー発注装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0021】
稟議ワークフロー発注装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。稟議ワークフロー発注装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0022】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置及び専用線等の有線又は無線の通信回線を介して、稟議ワークフロー発注装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、稟議ワークフロー発注装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0023】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、及びファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、稟議データ記憶部106aと、発注データ記憶部106bを備えている。
【0024】
稟議データ記憶部106aは、汎用ワークフローを用いて稟議を行うデータを格納する。発注データ記憶部106bは、稟議によって最終承認の得られた購買申請書に基づいて作成される発注データを格納する。
【0025】
入出力インターフェース部108には、入力装置112及び出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0026】
制御部102は、稟議ワークフロー発注装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、データ取込手段としてのデータ取込部102aと、承認処理手段としての承認処理部102bと、発注処理手段としての発注処理部102cと、出力手段としての出力部102dと、検品処理手段としての検品処理部102eと、アラート手段としてのアラート部102fとを含む。
【0027】
データ取込部102aは、稟議を行う申請データ(購買申請書)などを電子データ化してシステムに取り込む。承認処理部102bは、データ取込部102aで取り込んだ申請データから汎用ワークフローの稟議データを作成し、承認ルートを設定して承認処理を行う。発注処理部102cは、稟議によって最終承認の得られた申請データから発注データを作成する。発注入力の際には、見積りデータの取り込み、あるいは、費用明細の入力を行い、発注Noを採番することにより、発注No単位で発注データを管理することが可能となる。出力部102dは、発注処理部102cで作成された発注データを用紙に印刷して発注書を出力する(
図9参照)。検品処理部102eは、発注した商品が入荷した時に入荷した商品と伝票とが合っているかを確認する。本実施形態の検品処理部102eは、更に当該入荷商品の発注に到る承認済み金額を発注データ記憶部106bの決裁一覧(
図8参照)を見に行き、実際の請求金額と比較することにより、承認済み金額から所定割合(例えば、5%)以上オーバーしているか否かをチェックする。アラート部102fは、請求金額が承認済み金額から所定割合以上オーバーすると警告を表示する。その際、承認処理部102bは、追加でオーバーした分の購買申請書を起票して、再承認を得るようにしても良い。
【0028】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、
図2から
図10を参照して説明する。
図2は、稟議ワークフロー発注装置の運用フローの一例を示す図である。
図3は、稟議書入力画面の一例を示す図である。
図4は、稟議書入力画面の明細部1の一例を示す図である。
図5は、稟議書入力画面の明細部2の一例を示す図である。
図6は、稟議書入力画面の明細部3の一例を示す図である。
図7は、稟議書入力画面のフッタ部の一例を示す図である。
図8は、稟議ワークフロー発注装置の決裁一覧画面の一例を示す図である。
図9は、稟議ワークフロー発注装置が発行する発注書の一例を示す図である。
図10は、仕入金額が稟議承認金額を超えた項目のチェック画面の一例を示す図である。
【0029】
申請者は、ある商品の購入を申請する場合、
図2に示すように、取引先から見積書を取り寄せ(ステップS100)、購買申請書を作成する(ステップS102)。購買申請書の作成は、例えば
図3に示すように、汎用ワークフローを用いた稟議書の入力画面の書式に従って、必要な項目を記入するだけで、容易に作成することができ、この入力データがそのまま稟議ワークフロー発注装置100のデータ取込部102aからシステムに取り込まれる。取り込まれた申請データは、稟議データとして稟議データ記憶部106aに格納される。
【0030】
稟議書入力画面の入力項目としては、例えば
図3に示すように、支払いを行う会社を選択する「支払元会社」、発注データの作成の有無を設定する「発注データ作成」、「区分選択」、「企画名」、「企画ID」、「目的」、「内容」、「決裁内容」、承認ルートを決定する決裁基準を選択する「決裁基準」、決裁内容の選択「新規or継続」、最終決裁者を検索画面の中から選択する「最終決裁者」、検索結果の名前をセットする「最終決裁者名」、数値結果(売上、レスポンス率、CPO等)・スケジュール結果・行動結果(購入したものを目的通りに使用した事実)・改善点などの中から決裁者が選択し入力する「結果報告」、決裁者が記入する説明文としての「結果報告内容」などがある。また、稟議書入力画面の予算に関する入力項目としては、例えば
図3に示すように、「金額範囲」、「内仮払い」、「交渉結果」、「相見積もり内容(1)(2)」、請求書・仮払い・立替精算・ETCカード・新幹線チケット・その他の中から選択する「支払方法」などがある。さらに、稟議書入力画面の期日に関する入力項目としては、例えば
図3に示すように、「次回IPDCA会報告日」、「発注期限」、「発注品」、「実行日」、「実行内容」、「結果報告日」などがある。
【0031】
また、
図4〜
図6に示す、明細部1〜3は、計算の場合、税抜き金額を自動計算する場合に使用し、削除の場合、入力した行が不要になった場合に使用する。明細部1の入力項目としては、例えば
図4に示すように、債務支払・仮払いあるいはクレジット・立替精算の中から選択する「区分」、今回の費用負担を行う部署を選択して選択した部門の会社が支払元会社と異なる場合は立替と判断する「費用負担部署CD」、費用負担部署CDで検索した結果の名称をセットする「費用負担部署名」、科目コードを選択し立替の場合でも正しい費用科目を選択する「取引区分CD」、取引区分CDで検索した結果の名称をセットする「取引区分名」、発注を行う仕入先を選択しスポットの場合はスポットを選択し「区分」が仮払いあるいはクレジットか立替精算の場合は社員支払用の仕入先を登録する「仕入先CD」、仕入先CDで検索した結果の名称をセットする「仕入先名」などがある。
【0032】
また、明細部2の入力項目としては、例えば
図5に示すように、スポット仕入先の場合仕入先名称を入力する「スポット時仕入先名称」、注文書に印刷する仕入れ先担当者を入力する「担当者」、品名が未入力の場合に内容を注文書の品名として印刷する「内容」、「単価」、「数量」などがある。
【0033】
また、明細部3の入力項目としては、例えば
図6に示すように、計算ボタンMB1を押下して自動計算を行う修正できない「税抜金額」、「納品日」、「納品先CD」、「納品先CD」で検索した結果の名称をセットする「納品先名」、「備考」、入力項目ではなく発注データ生成後に値を更新する「発注NO」などがある。
【0034】
フッタ部の入力画面例としては、例えば
図7に示すように、計算ボタンを押下すると、明細行の税抜き金額合計を「伝票合計」にセットし、明細単位で計算が実行されていない場合は、明細の単価×数量の合計を伝票の合計にセットする。
【0035】
購買申請書の承認処理(稟議)は、承認処理部102bにより電子承認手続が行われる。具体的には、
図2に示すように、決裁者であるマネージャ(MG)決裁(ステップS104)、ゼネラルマネージャ(GM)決裁(ステップS106)を経て、最終決裁者である社長決裁(ステップS108)が行われる。稟議による最終承認が得られると、連携している発注処理部102cは、承認内容に基づく発注入力を行い(ステップS110)、作成された発注データを発注データ記憶部106bに格納する。
【0036】
出力部102dは、発注データ記憶部106bに格納されている発注データを用紙に印刷して発注書を発行する(ステップS112)。
図9は、発行された発注書の書式の一例である。このように、本実施形態に係る稟議ワークフロー発注装置100は、稟議内容を発注データに連携させることにより、稟議から発注処理までを一連の処理として実行することが可能となる。
【0037】
発注書は経理部から申請者に渡され(ステップS114)、取引先へ発注する(ステップS116)。取引先では、発注書に基づいて商品を準備し、請求書と一緒に納品する(ステップS118)。
【0038】
経理部は、発注した商品が納品されると、発注データ記憶部106bの発注データに基づいて、仕入や検品入力(ステップS120)を行うことが可能となる。通常の検品は、発注した商品が入荷した時に入荷した商品と伝票とが合っているかを確認するものである。本実施形態に係る検品処理部102eは、更に当該入荷商品の承認済み金額を発注データ記憶部106bの決裁一覧を見に行き、実際の請求金額と照合することにより、承認済み金額から所定割合(ここでは、5%としたが、割合は任意に変更できる)以上オーバーしているか否かをチェックすることができる。仮に、5%以上オーバーしている場合は、
図10のチェック画面に示すように、アラート部102fによってオーバーしている稟議を抽出して警告を行う。アラート部102fの警告例としては、画面上に警告メッセージを表示するだけでなく、該当項目の表示色を変えたり、ビープ音を発したりするなど、種々の警告手段を採用してユーザを牽制することができる。また、承認処理部102bは、オーバーした金額分の購買申請書を追加で起票して、承認を得るようにしても良い。
図10は、5%以上オーバーしている一覧を左側のウィンドウに表示し、その中の項目をチェックすると、右側のウィンドウに起票されている場合は出力項目に“○”が表示されるため、追加の購買申請書が起票されたかどうかがわかるようになっている。これにより、稟議承認を得た金額よりも仕入金額の方が高い場合に生じる内部統制上の問題を防ぐことができる。なお、上記実施形態では、入荷商品の承認済み金額よりも実際の請求金額の方が所定割合以上オーバーした場合にアラート部102fにより警告する例を示したが、これに限定されず、承認済み金額よりも請求金額の方が所定割合以上下回った場合にもアラート部102fで警告しても良い。その場合も、所定割合は5%に限らず、任意に変更可能である。
【0039】
また、申請者は、違算チェックリストや発注残問合せを使用することで、発注内容や検品内容をチェックすることができる。
【0040】
経理部では、納品時に請求書の内容を入力する検品入力を行い(ステップS120)、検品の最終チェックを行う検品確定入力を行うと(ステップS122)、債務支払システムへデータが送られて、確定チェックを入れたものを対象に債務データの生成が行われる(ステップS124)。生成された債務データは、財務会計システムにより仕訳取込が行われる(ステップS126)。
【0041】
また、債務データは、債務支払システムにおいて、支払処理(ステップS128)を行うための支払データを生成し、仕入先への支払ファームバンキング(FB)データを作成することにより(ステップS132)、取引先へ入金される(ステップS134)。また、支払いデータは、財務会計システムによって仕訳取込が行われる(ステップS130)。
【0042】
さらに、稟議ワークフロー発注装置100は、承認処理部102bによって稟議データから稟議の最終決裁者毎の決裁金額の集計が可能となり、発注処理部102cにより最終承認が得られていて発注データの作成されていない発注残データに基づき、決裁者毎の予算枠に対する執行金額のチェックを行う管理も可能となる。例えば、
図2の場合、ステップS108の社長決裁がステップS106のグループマネージャ(GM)決裁の次に来ているため、最終決裁が社長決裁済みの発注データであれば会社全体の予算枠の消化と考えることができる。また、例えば最終決裁者が部長決裁の場合は、部門予算枠の消化と考えることができる。このように、最終決裁者毎に決裁金額を集計することにより、決裁者毎の予算枠に対する執行金額をチェックすることが可能となり、執行金額残も把握することができる。
【0043】
[4.本実施形態のまとめおよび他の実施形態]
このように、本実施形態に係る稟議ワークフロー発注装置100は、稟議業務と発注業務とを汎用ワークフローを用いて連携させたことにより、稟議書のフォーマットを自由に変更することができると共に、変更によって新たに追加された項目をパラメータの設定だけで発注業務へ連携させることが可能となる。このため、企業の社員からの購入稟議ワークフローにて最終承認された稟議内容を発注データに連携させて、発注書を出力することが可能となる。また、発注した商品が納品された際には、発注データ(例えば、発注No)に基づいて仕入・検品が可能となる。さらに、仕入や検品したデータは、債務データへ連携させることにより、仕入先への支払FB(ファームバンキング)データを作成することが可能となる。
【0044】
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0045】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0046】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0047】
また、稟議ワークフロー発注装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0048】
例えば、稟議ワークフロー発注装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて稟議ワークフロー発注装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0049】
また、このコンピュータプログラムは、稟議ワークフロー発注装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0050】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto−Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu−ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0051】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0052】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0053】
また、稟議ワークフロー発注装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、稟議ワークフロー発注装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0054】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。