(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】第1実施形態に係る基板処理装置1の構成を示す模式的な側面図である。
【
図2】第1実施形態に係る基板処理装置1の構成と制御機構との関係を示す模式的な側面図である。
【
図3】第1実施形態に係る基板処理装置1におけるフィードバックのオンオフ切替を説明するためのタイムチャート例である。
【
図4】第1実施形態に係る基板処理装置1の処理工程を説明するためのフローチャートである
【
図5】第2実施形態に係る基板処理装置1の構成を示す模式的な側面図である。
【
図6】第3実施形態に係る基板処理装置1の構成を示す模式的な側面図である。
【
図7】第4実施形態に係る基板処理装置1の構成を示す模式的な側面図である。
【0031】
以下、基板処理装置1の構成及び動作を順次説明する。
【0032】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図面では同様な構成および機能を
有する部分に同じ符号が付され、下記説明では重複説明が省略される。また、各図面は模式的に示されたものである。また、図面を援用した実施形態の説明において、紙面の上下方向は基板処理装置1における鉛直方向に対応する。
【0033】
[第1の実施形態について]
<基板処理装置1の構成>
図1は、第1実施形態に係る基板処理装置1の構成を示す模式的な側面図である。
図1を参照して第1の実施形態にかかる基板処理装置1の構成について説明する。
【0034】
基板処理装置1は、処理室C1と、処理液供給機構FU1と、記憶部7と、制御機構8とを備えている。
【0035】
<処理室C1の構成について>
基板処理装置1における処理室C1の構成について説明する。
処理室C1では、基板Wに処理液を吐出するなどの基板処理が行われる。処理室C1には、基板Wを保持回転するためのスピンチャック50が設置されている。スピンチャック50は、略円板形状のスピンベース51と、スピンベース51の下方に連結された円柱状の支軸52と、支軸52と連結するスピンベース回転機構53を備える。
【0036】
スピンベース51の上面の周縁部には、基板Wをその周縁から保持するための複数のチャックピン55がスピンベース51上面の周方向について略等間隔に複数配設されている。複数のスピンチャック55は、各々、基板Wを当接保持するための当接面55Bと、当接面の下端からスピンベース51の径方向内側に向けて水平方向に延伸する載置面55Aとを備える。スピンベース51の内部には、複数のチャックピン55に連結したチャックピン移動機構54が格納されている。
【0037】
複数のチャックピン55は、チャックピン移動機構54に連結されており、平面視においてその当接面をスピンベース51の外周方向に移動した状態にさせる開状態と、平面視において当接面をスピンベース51の内周方向に移動した状態にさせる閉状態とを実現するように、スピンベース51の径方向について変位可能である。
【0038】
処理室C1には、後述する処理液供給機構1から流通する処理液を基板Wへと吐出するためのノズルN1が備えられる。
当該ノズルN1は、スピンベース55に載置された基板Wの所定位置へと処理液を吐出可能となるようにスピンベース55の上方に固定配置されても良い。また、基板処理装置1において、基板Wの上方にてノズルN1を平行移動させつつ処理液を吐出するスキャン吐出が必要とされる場合には、基板処理装置1において、ノズルN1を移動させるため、ノズルN1と連結したアーム62と、アーム62と連結した図示しないアーム移動機構60とを有する構成としても良い。こうしたアーム移動機構60(図示しない)は可動部61を備えており、稼働部61は例えばノズルN1を基板Wの主面に平行に揺動可能とするための軸回転機構61Aを備えている。加えて、可動部61は、ノズルN1を、スピンベース51に対して上下移動させるための上下移動機構61Bを備えている。可動部61は、ノズルN1をアーム62の長軸方向に前後させるための図示しない前後移動機構61Cを、軸回転機構61Aの代わりに、または軸回転機構61Aに加えて備えている構成としても良い。
【0039】
<処理液供給機構FU1の構成について>
基板処理装置1における処理液供給機構FU1の構成について説明する。
処理液供給機構FU1により、タンクT1から汲み上げた処理液が、流量や温度を調節・制御された上でノズルN1を通じて基板Wへと吐出される。
【0040】
処理液供給機構FU1は、タンクT1からノズルN1に至る流路F1と、分岐点BPにて流路F1から分岐し、タンクT1に至る流路F2を備える。
タンクT1は、処理液を貯留する。処理液の種類は、基板Wの処理の目的等に応じて貯留される。例えば、基板Wのエッチングに用いる処理液としては、HCL、HF、H2SO4、燐酸などの酸性の薬液、基板Wの洗浄に用いる処理液としては、SC1、SC2、各種弱アルカリ性薬液や、純水などのリンス液が例として挙げられる。
流路F1は、タンクT1に接続し、流路F1を流通する処理液を加熱するためのヒータH1、タンクT1から処理液を汲み上げるためのポンプP1が流路F1上に設置されている。
【0041】
流路F1においては、ポンプP1の下流には、流路F1を流通する処理液の流量を測定するための流量計M1、流路F1を流通する処理液の流量を調整するための調整バルブAV1が設置されている。さらに、調整バルブAV1の下流には、ノズルN1からの吐出を開始/停止するための開閉バルブFV1が設置されている。調整バルブAV1は、高い精度かつ安定してバルブを開閉するためニードルバルブを用いることが好ましい。また、調整バルブAV1は、制御機構8からの制御信号を受けることにより、バルブの開度を変化させることが可能である。開閉バルブFV1は、制御機構8からの制御信号を受けることにより、開状態と閉状態とを切替可能である。
【0042】
流路F2は、いわゆる循環流路であり、ノズルN1から処理液が吐出されない工程において、処理液をタンクT1へと帰還させる。流路F2は、流路F1上の分岐点BPから分岐する。分岐点BPは、例えば
図1に示すように流量調整バルブAV1と開閉バルブFV1の中間に設けられる。流路F2上には、開閉バルブFV2、流量調整バルブAV2が設けられている。開閉バルブFV2は、制御機構8からの制御信号を受けることにより、開状態と閉状態とを切替可能である。調整バルブAV2は、制御機構8からの制御信号を受けることにより、バルブの開度を変化させることが可能である。
【0043】
<記憶部および制御機構について>
図2は、第1実施形態に係る基板処理装置1の構成と制御機構との関係を示す模式的な側面図である。
図2を参照して、基板処理装置1における記憶部7と制御機構8について説明する。
【0044】
記憶部7は、処理工程の手順や工程実施に必要な装置制御パラメータなどを格納するレシピや、操作者指示情報、工程ごとの装置制御パラメータや制御信号の値を算出するための各種アルゴリズムを格納する。
【0045】
制御機構8は、記憶部7と連携して制御信号の値を算出し、装置の処理工程の進行状況に従って、制御信号を接続先に送信する。制御機構8は、チャックピン移動機構54、スピンベース回転機構53、図示しないアーム移動機構60、処理液供給機構FU1におけるヒータH1、ポンプP1、流量調整バルブAV1、AV2、開閉バルブFV1、FV2の動作を制御する。また、制御機構8は、流量計M1を制御するとともに流量計M1から流量計M1により測定された流量値信号を受信する。
【0046】
記憶部7に格納されたレシピには、基板Wの処理工程ごとの装置各部の作動に関する指示情報が関連付けられている。これら指示情報には、フィードバックのためのアルゴリズムや、工程ごとのフィードバック制御におけるフィードバック目標値も含まれる
。
フィードバックは、本実施形態1においては流量制御について実行されるが、ヒータ制御などに用いても良い。
【0047】
本実施形態1におけるフィードバックのためのアルゴリズムでは、流量計M1から受信した流量値信号を所定のフィードバック目標値FGと比較し、そのずれに応じたフィードバック信号を既定の変換式により算出して流量調整バルブAV1へ送信することによって流量調整バルブAV1のバルブ開度を制御する。つまり、流量計M1で測定した測定値が流量調整バルブAV1のバルブ開度にフィードバックされる。
【0048】
<フィードバック制御のオンオフ切替について>
引き続き、
図2を参照し、フィードバック制御のオンオフ切替について説明する。
本実施形態1においては、流路F1における流量調整バルブAV1のバルブ開度のフィードバック制御を、所定の条件下において
、オフ状態とする。つまり、流路F1の流量制御について、フィードバック・オフ状態とフィードバック・オン状態の切替を実行する。
この切替を実現するための記憶部7および制御機構8の構成等について詳しく説明する。
【0049】
制御機構8が開閉バルブFV1を閉状態とし、かつ、開閉バルブFV2を開状態としているとき、換言すればノズルN1から処理液が吐出されず、循環流路たる流路F21に処理液が流通する状態となっている期間において、当該期間の全てまたはその一部の間フィードバック制御をフィードバック・オフ状態となる。フィードバック・オフ状態への切替は、開閉バルブFV1が閉状態かつ開閉バルブFV2が開状態となったときから所定時間DT1経過した後に行われる。当該所定時間DT1の値は、記憶部8に格納されたオンオフ切替パラメータで指定される。フィードバックオフ状態からフィードバックオン状態への切替は、開閉バルブFV1が開状態かつ開閉バルブFV2が閉状態となったとき、または開閉バルブFV1が閉状態かつ開閉バルブFV2が開状態となったときから所定時間DT2経過した後に行われる。当該所定時間の大きさもまた、記憶部8に格納されたオンオフ切替パラメータで指定される。
【0050】
フィードバックオフ状態においては、フィードバック制御信号が調整バルブAV1に伝達されない。このため、フィードバックオフ状態の間における調整バルブAV1の開度は、原則として、フィードバックオン状態からフィードバックオフ状態に切替わった時点での調整バルブAV1の開度となる。
【0051】
<フィードバックオンオフ切替のタイムチャート例>
図3は、第1実施形態に係る基板処理装置1におけるフィードバックのオンオフ切替を説明するためのタイムチャート例である。
図3を参照し、フィードバックのオンオフ切替の動作例を説明する。当該タイムチャートには、流路F1上の開閉バルブFV1及び流路F2上の開閉バルブFV2の開閉状態の変化、ならびに、流路F1上の調整バルブAV1の開度のフィードバック制御についてのオンオフ状態の変化を時系列で示している。
【0052】
タイムチャートのt0時点においては、開閉バルブFV1が開状態、開閉バルブFV2が閉状態である。すなわち、流路F2へと処理液が流入しない状態で流路F1を処理液が流通し、ノズルN1から処理液が吐出する。この状態においては、フィードバック制御はオン状態である。従って、流量計M1で測定された流量値に基づき、調整バルブAV1のバルブ開度がフィードバック制御される。
【0053】
タイムチャートのt1時点においては、開閉バルブFV1が開状態、開閉バルブFV2が開状態である。すなわち、流路F2へと処理液が流入している状態で流路F1を処理液が流通し、ノズルN1から処理液が吐出する。この状態においては、フィードバック制御はオン状態である。従って、流量計M1で測定された流量値に基づき、調整バルブAV1のバルブ開度がフィードバック制御される。
【0054】
タイムチャートのt2時点においては、開閉バルブFV1が開状態、開閉バルブFV2も開状態である。すなわち、流路F2へと処理液が流入している状態で流路F1を処理液が流通し、ノズルN1から処理液が吐出する。
フィードバック・オフ状態への切替は、開閉バルブFV1が閉状態かつ開閉バルブFV2が開状態となったときから所定時間DT1経過した後に行われる。当該所定時間DT1の値は、記憶部8に格納されたオンオフ切替パラメータで指定される。このタイムチャート例においては、DT1>0としており、t2の時点ではまだフィードバック・オフ状態への切替は行われない。よって、t2時点においては、フィードバック制御は引き続きオン状態である。
【0055】
従って、流量計M1で測定された流量値に基づき、調整バルブAV1のバルブ開度がフィードバック制御される。
【0056】
タイムチャートのt3時点においては、開閉バルブFV1が閉状態、開閉バルブFV2が開状態である。つまり、開閉バルブFV1、FV2の状態はt2時点から変化していない。
加えて、開閉バルブFV1が閉状態かつ開閉バルブFV2が開状態となったときから所定時間DT1経過している。従って、t3時点において、フィードバック・オン状態からオフ状態への切替が行われる。フィードバック・オフ状態においては、流量計M1で測定された流量値に基づくフィードバック制御信号は調整バルブAV1に送信されない。このため、フィードバック・オフ状態において、流路F1を流れる処理液の流量が変化しても調整バルブAV1のバルブ開度は変化しない。
なお、記憶部7に調整バルブAV1の開度情報を含めたフィードバックオフ時の制御パラメータを格納させておき、フィードバックオフ状態において、当該制御パラメータを調整バルブAV1に送信することにより調整バルブAV1のバルブ開度を調整しても良い。バルブ開度は実験的に予め求めておく。フィードバック制御では無いため、動的な制御はできないが、調整バルブAV1のバルブ開度調整の頻度が少ないため、バルブの消耗が少ない。
【0057】
タイムチャートのt4時点においては、開閉バルブFV1が閉状態、開閉バルブFV2が開状態である。つまり、開閉バルブFV1、FV2の状態はt3時点から変化していない。
この時点では、フィードバック・オフ状態からオン状態への切替は行われない。
【0058】
タイムチャートのt5時点においては、開閉バルブFV1が閉状態、開閉バルブFV2が開状態である。つまり、開閉バルブFV1、FV2の状態はt4時点から変化していない。
その一方、開閉バルブFV1が閉状態かつ開閉バルブFV2が開状態となったとき(t2)から所定時間DT2経過している。この場合、フィードバック・オフ状態からオン状態への切替が行われる。所定時間DT2は0より大きく、かつ、DT1より大きな値が設定される。
t5時点から、流量計M1で測定された流量値に基づき、調整バルブAV1のバルブ開度がフィードバック制御される。
【0059】
タイムチャートのt6時点においては、開閉バルブFV1が開状態、開閉バルブFV2が閉状態である。すなわち、フィードバック・オフ状態からオン状態への切替条件を充足する。しかし、t5時点ですでにフィードバック・オフ状態からオン状態への切替は実行されている。従って、フィードバック・オン状態が維持され、流量計M1で測定された流量値に基づき、調整バルブAV1のバルブ開度がフィードバック制御される。
【0060】
<第1実施形態に係る基板処理装置1の動作>
図4は、第1実施形態に係る基板処理装置1の処理工程を説明するためのフローチャートである。以下、
図1の側面図及び
図4のフローチャートを参照し、第1実施形態に係る第1実施形態に係る基板処理装置1の動作例について説明する。
【0061】
<STEP1 基板の搬入>
STEP1では、図示しない搬送機構により基板Wが処理室C1内に搬入される。
搬送機構としては、例えば、基板をピックアップするハンド部及びハンド部を3次元移動可能な駆動部を備えた基板搬送用のロボットハンドが用いられる。
【0062】
<STEP2 基板の保持・回転>
STEP2では、基板Wを処理室C1内に搬入するのと並行して、複数のチャックピン55が開状態となる。チャックピン55の開閉は、チャックピン55と接続するチャックピン移動機構54
により行われる。
【0063】
搬送機構(図示しない)は、基板Wの中心がスピンベース51の回転軸と略一致する位置へと基板Wを水平移動する。次に、基板Wの下面の周縁と複数のチャックピン55の載置面55Aとが接触するまで、基板Wを下行させ、基板搬送機構から基板Wを開放する。チャックピン55の載置面55Aは、チャックピン55の開状態においても基板Wの下面外周部を支持するように構成されている。こうして、基板Wが搬送機構からチャックピン55へと受け渡される。受渡の後、搬送機構は処理室C1から退避する。
次に、複数のチャックピン55を閉状態とする。これにより、チャックピン55の当接面55Bがスピンベース51の径方向内側に向けて接触し、基板Wの保持動作が完了する。
基板Wが保持された後、スピンベース回転機構53は支軸52及びこれに接続するスピンベース51をレシピに規定された所定の回転数で回転させる。
【0064】
<STEP3 処理液循環開始>
STEP1〜2と並行し、STEP3が実行される。
STEP3では、処理液の吐出前の準備作業として、処理液供給機構FU1で処理液を加温しつつ内部循環させる。
【0065】
具体的には、処理液供給機構FU1において、流路F1上の開閉バルブFV1を閉状態とし、かつ、流路F2上の開閉バルブFV2を開状態とした上で、ポンプP1を稼働させる。この結果、タンクT1に予め貯留された処理液が、ポンプP1により流路F1を流通し、分岐点BPで分岐する流路F2に流入し、再びタンクT1に還流する。タンクT1に貯留される処理液の種類は、基板Wの処理の目的等に応じて貯留される。例えば、基板Wのエッチングに用いる処理液としては、HCL、HF、H2SO4、燐酸などの酸性の薬液、基板Wの洗浄に用いる処理液としては、SC1、SC2、各種弱アルカリ性薬液や、純水などのリンス液が例として挙げられる。
【0066】
STEP3実行の間は、流量計M1で測定した流量値は、調節バルブAV1にフィードバックされない。つまり、処理液供給機構FU1は、立ち上げ段階においては、調節バルブAV1のフィードバック制御を行わず、フィードバック・オフ状態が維持される。調節バルブAV1およびAV2のバルブ開度は、記憶部7に格納された開度情報(FU1立ち上げ時の調節バルブの開度)に基づき、制御機構8から制御信号が送信され、この結果調節バルブAV1及びAV2のバルブ開度は規定の開度に調節される。
STEP3の段階でフィードバック・オフ状態が維持される。その主な理由は、(1)処理液供給機構FU1を立ち上げる際は、ポンプP1を稼働開始した直後は、処理液流量が激しく変動するため、フィードバック制御が困難である一方で、(2)STEP3の段階では処理液が内部循環していることである。フィードバックを意図的にオフ状態とすることで、好適に流量制御を行い、同時にバルブの消耗を防ぐことができる。
【0067】
処理液の内部循環開始と同時に、または直後に、流路F1上のヒータH1が処理液を加熱する。ヒータH1の出力を調節するための制御パラメータは、工程ごとに予め定めておき、記憶部7から読み出すこととしても良い。また、流路F1上に温度測定器を設置し、測定値に基づきヒータH1をフィードバック制御する構成としても良い。
【0068】
<STEP4 ノズルを基板の上方に移動>
STEP4では、ノズルN1は、スピンチャック50に隣接して配置される図示しないアーム62に連結する。アーム62は図示しないアーム移動機構60に連結する。アーム移動機構60は、例えば軸回転機構61A及び上下移動機構61Bを備えており、ノズルN1をスピンベース51の上方で平行移動させることや、ノズルN1をスピンチャック55に隣接する退避位置に移動させることが可能である。
【0069】
STEP4においては、アーム移動機構60(図示しない)を動作させることにより、ノズルN1がスピンチャック50に隣接する退避位置から、スピンベース51上でチャックピン55に保持された基板Wの主面の上方の処理開始位置へと移動される。当該処理開始位置は、例えば、基板Wの主面の上方かつスピンベース51の回転軸AX上に設定される。
【0070】
<STEP5 処理液の吐出開始>
STEP5では、基板Wへの処理液の吐出が開始される。
STEP5の開始タイミング、持続時間、処理液の流量、処理液の温度等の情報は、処理工程を規定するレシピと共に記憶部7に格納されている。制御機構8は、これら情報に基づきSTEP5を実行する。
【0071】
STEP5が開始すると、流
路F1に設けられた開閉バルブFV1が閉状態から開状態となり、これと同時にまたはこの直後に開閉バルブFV2が開状態から閉状態となる。すなわち、循環流路たる流路F2からタンクT1へと処理液が還流し、タンクT1からポンプ
P1で汲み上げられた処理液が再び流路F2へと流入する循環状態が終了し、ノズルN1の先端から基板Wの主面へと処理液が吐出される吐出状態が開始する。
【0072】
流路F1上の調節バルブAV1のバルブ開度は、フィードバック制御がオン状態のときには、流路F1上に設置された流量計M1で計測した流量値に基づきフィードバック制御される。フィードバック制御がオフ状態のときには、フィードバック制御されないため、オフ状態に切り替わる直前のバルブ開度が維持される。なお、フィードバック制御がオフ状態の間、記憶部7に予め格納しておいた既定の制御情報により調節バルブAV1のバルブ開度を指定しても良い。流路F2上の調節バルブAV2についてはフィードバック制御は行わない。調節バルブAV2のバルブ開度は、手動で変更することとしても良いし、記憶部7に予め格納しておいた既定の制御情報により調節バルブAV2のバルブ開度を指定しても良い。
【0073】
本実施形態1においては、フィードバック・オフ状態からフィードバック・オン状態への切替は、開閉バルブFV1が開状態かつ開閉バルブFV2が閉状態となったとき、または、開閉バルブFV1が閉状態かつ開閉バルブFV2が開状態となったときから所定時間DT2経過した後のいずれかに行われる。当該所定時間DT2の値は、記憶機構8に格納されており、所定時間DT2は0より大きく、かつ、DT1より大きな値が設定される。開閉バルブFV1が閉状態かつ開閉バルブFV2が開状態となったときから所定時間DT2経過することを、フィードバック・オン状態への切替条件としている理由は、フィードバック・オフ状態が長く続くと、流量がオフ状態に切り替えた直後のそれと大きく変化するに至っている可能性があり、流量計M1で実際の流量状態を測定してフィードバック制御する必要性が高くなるためである。また、別の理由として、所定時間の経過後にフィードバック・オン状態に切り替えることにより、ノズルN1から処理液を吐出するより前のタイミングからフィードバック・オン状態に切り替えておく必要がある場合に備えるということがある。
【0074】
STEP3にて処理液循環状態とされると既に説明したようにフィードバック・オフ状態となる。この後にSTEP5にてノズルN1から吐出開始され、循環流路たるF2の開閉バルブFV2が閉じると、上の切替条件が充足されるため、フィードバック・オン状態となり、調整バルブAV1のフィードバック制御が開始する。フィードバック・オン状態が開始されることにより、調整バルブAV1が、流量計M1の測定値に基づいて調節されるため、基板Wの主面に吐出される処理液の流量値を精密に制御することが可能となる。
逆に、フィードバック・オン状態からフィードバック・オフ状態への切替は、開閉バルブFV1が閉状態かつ開閉バルブFV2が開状態となったときから所定時間DT1経過した後に行われる。当該所定時間DT1の値は、記憶機構8に格納されており、0以上の値をとる。
【0075】
所定時間DT1を0より大きな値とした場合には、開閉バルブFV1が閉状態かつ開閉バルブFV2が開状態となった時点では、調節バルブAV1のフィードバック制御は
オフ状態とされない
。
【0076】
このように、フィードバックのオンオフ切替は、開閉バルブFV1、FV2の開閉情報、換言すると、流路の流通状態に基づいた所定の切替条件を充足するか否かを判断される。その結果、既に図
3のタイムチャートを参照して説明したように、調整バルブAV1のフィードバック制御がオン状態とオフ状態とで切り替わる。開閉バルブFV1、FV2の開閉状況や、開閉されてからの経過時間は、制御機構8によりモニターされており、制御機構8において切替条件が充足されたかどうかの判断がなされる。
【0077】
<STEP6 処理液の吐出停止>
STEP6では、基板Wへの処理液の吐出が停止される
。
【0078】
STEP6が終了した後には、レシピに既定された処理手順に応じて、STEP7(ノズル退避)またはSTEP5が実行される。このように、処理工程によっては、STEP5とSTEP6を複数回実行し、基板Wの主面への処理液吐出・停止が繰り返される。
【0079】
本実施形態1においては、フィードバックのオンオフ切替は、所定の切替条件を充足するか否かによって判断・実行される。すなわち、フィードバック・オフ状態からフィードバック・オン状態への切替は、開閉バルブFV1が開状態かつ開閉バルブFV2が閉状態となったとき、または、開閉バルブFV1が閉状態かつ開閉バルブFV2が開状態となったときから所定時間DT2経過した後のいずれかに行われる。また、逆に、フィードバック・オン状態からフィードバック・オフ状態への切替は、開閉バルブFV1が閉状態かつ開閉バルブFV2が開状態となったときから所定時間DT1経過した後に行われる。当該所定時間DT1の値は、記憶機構8に格納されており、0以上の値をとる。
【0080】
STEP6が開始した時点では、開閉バルブFV1が開状態かつ開閉バルブFV2が閉状態となっているため、フィードバック・オン状態となっている。
【0081】
STEP6が開始すると、開閉バルブFV2が閉状態から開状態となり、これと同時にまたはこの直後に開閉バルブFV1が開状態から閉状態となる。すなわち、開閉バルブFV2を開状態とすることで循環流路たる流路F2へ処理液が還流可能な状態とされ、開閉バルブFV1を閉状態とすることでノズルN1の先端から基板Wの主面への処理液が吐出される吐出状態が終了する。開閉バルブFV2が開状態となり、かつ、開閉バルブFV1が閉状態となったときから所定時間DT1経過した後に、フィードバック・オン状態がフィードバック・オフ状態に切り替わる。
【0082】
フィードバック・オフ状態においては、流量計M1で測定された流量値に基づくフィードバック制御信号は調整バルブAV1に送信されない。このため、フィードバック・オフ状態において、流路F1を流れる処理液の流量が変化しても調整バルブAV1のバルブ開度は変化しない。
【0083】
なお、記憶部7に調整バルブAV1の開度情報を含めたフィードバックオフ時の制御パラメータを格納させておき、フィードバックオフ状態において、当該制御パラメータを調整バルブAV1に送信することにより調整バルブAV1のバルブ開度を調整しても良い。バルブ開度は実験的に予め求めておく。フィードバック制御では無いため、動的な制御はできないが、調整バルブAV1のバルブ開度調整の頻度が少ないため、バルブの消耗が少ない。
【0084】
<STEP7 ノズルを退避位置に移動>
STEP7では、ノズルN1を退避位置に移動する。
なお、ノズルN1からの処理液の吐出は、STEP6において既に停止されている。
STEP7においては、アーム移動機構60(図示しない)を動作させることにより、ノズルN1が基板Wの主面の上方から、スピンチャック50に隣接する退避位置へと移動される。
【0085】
<STEP8 基板の回転停止および基板保持開放>
STEP8では、先ず、基板Wの回転を停止させる。すなわち、制御機構8の制御により、スピンベース回転機構53が回転を停止し、スピンベース回転機構53に連結する支軸52及びこれに連結するスピンベース51もまた回転を停止する。スピンベース51と一体的に回転する複数のチャックピン55及びこれらチャックピン55により保持される基板Wもまた回転を停止する。
【0086】
STEP8では、次に、基板Wを保持する複数のチャックピン55が、閉状態から開状態に移行する。複数のチャックピン55の開閉は、チャックピン55と接続するチャックピン移動機構54ににより行われる。複数のチャックピン55が開状態となることで、チャックピン55の当接面55Bがスピンベース51の径方向外側に向けて移動し、当接面55Bと基板Wが接触状態から非接触状態となる。一方で、チャックピン55の載置面55Aは、チャックピン55の開状態においても基板Wの下面外周部を支持するように構成されている。
【0087】
<STEP9 基板の搬出>
STEP9では、搬送機構(図示しない)が、処理室C1に入り、基板Wをチャックピン55から受け取る。例えば、搬送機構として、水平保持部を備えたハンド部を有する搬送機構の場合、当該ハンド部がチャックピン55の載置部55Aに載置された基板Wの下面とスピンベース51の上面との間に侵入した後、当該ハンド部が上昇されることにより、基板Wがチャックピン55の載置部55Aから当該ハンド部に受け渡される。
搬送機構は、基板Wを保持したまま、処理室C1外へと退出する。これにより、基板Wの搬出が終了する。
【0088】
STEP1からSTEP9までが実行されることで、処理室C1における基板Wについての処理工程が終了する。別の基板Wについての処理については、同様にSTEP1からSTEP9が実行される。以上、
図4のフローチャートを参照し、第1の実施形態にかかる処理工程STEP1からSTEP9の詳細について説明した。
【0089】
以上、基板処理装置1による第1の実施形態の装置構成、フィードバックのオンオフ切替、処理工程における基板処理装置1の動作などについて説明した。
本発明にかかる装置およびその動作の実施形態については、様々な変形例が可能である。
以下、実施形態の変形例について説明する。
【0090】
[第2実施形態について]
図5は、第2実施形態に係る基板処理装置1の構成を示す模式的な側面図である。
第2実施形態について
図5を参照して説明する。
第2実施形態と第1実施形態との主な違いは、第1実施形態では処理液供給機構FU1で扱う処理液が1種類であったのに対して、第2実施形態においては処理液供給機構FU1で扱う処理液が複数種類(3種類)であることである。このため、第2実施形態における処理液供給機構FU1は、第1実施形態の構成に加えて、タンクT2とこれに接続する流路F3、流路F3上に設置されたポンプP2、流量計M3、調節バルブAV3、開閉バルブFV3を備える。更に、第2実施形態における処理液供給機構FU1は、第1実施形態の構成に加えて、タンクT3とこれに接続する流路F4、流路F4上に設置されたポンプP3、流量計M4、調節バルブAV4、開閉バルブFV4を備える。更に、第2実施形態における処理液供給機構FU1は、流路F1,F3,F4からの処理液を混合するミックスバルブMV1を備える。
【0091】
タンクT1、T2、T3には異なる種類の処理液が貯留されている。第2実施形態の基板処理装置1の構成では、異なる処理液をミックスバルブMV1にて所定の混合比にて混合した上でノズルN1から基板Wの主面へと吐出させることが可能である。また、処理液を混合することなく、いずれか一つの処理液をノズルN1から吐出させることも可能である。
【0092】
こうしたミックスバルブMV1を備えた装置構成の利点を活用した装置運用例としては、例えばタンク1にエッチング液(例:硫酸)、タンク2に濃度調整のための溶剤(例:H2O2)、タンク2にリンス液(例:DIW)を貯留し、タンク1に貯留したエッチング液をタンク2に貯留した溶剤と適宜比率にて混合して所望の濃度のエッチング液をノズルN1から基板Wの主面へと吐出させる使い方などが挙げられる。
第2実施形態においても、第1実施形態で説明したのと同様に、調整バルブのフィードバックを行い、かつ、所定の切替条件に応じて当該フィードバック制御のオンオフ切替を実行することが可能である。
【0093】
具体的には、
図5に示す第2実施形態にかかる基板処理装置1の装置構成において、フィードバック・オフ状態への切替は、開閉バルブFV1が閉状態かつ開閉バルブFV2が開状態となったときから所定時間DT1経過した後に行われる。当該所定時間DT1の値は、記憶機構8に格納されたオンオフ切替パラメータで指定される。
【0094】
フィードバックオフ状態からフィードバックオン状態への切替は、開閉バルブFV1が開状態かつ開閉バルブFV2が閉状態となったとき、または開閉バルブFV1が閉状態かつ開閉バルブFV2が開状態となったときから所定時間DT2経過した後に行われる。
このように、第2実施形態においても、第1実施形態で説明した方法に従い、フィードバックのオンオフ切替を実行することが可能である。
【0095】
[第3実施形態について]
図6は、第3実施形態に係る基板処理装置1の構成を示す模式的な側面図である。
第3実施形態について
図6を参照して説明する。
【0096】
第3実施形態は、処理液供給機構FU1が複数種類の処理液を扱うこと、ミックスバルブMV1でこれら複数種類の処理液を混合させた上でノズルN1から基板Wの主面へ吐出させることや、これら複数種類の処理液のいずれかのみをノズルN1から基板Wの主面へ吐出させることが可能な構成となっている点において、上で説明した第2実施形態に配管構成が共通する。第3実施形態と第2実施形態との大きな違いは、第2実施形態においてはフィードバック流量制御するための流量計M1および制御対象の調整バルブAV1がいずれも開閉バルブFV1の手前にある一方で、第3実施形態においてはフィードバック流量制御するための流量計M10および制御対象の調整バルブAV10がいずれも開閉バルブFV11の下流にあることである。第1実施形態および第2実施形態では、基本的には、処理液をノズルN1から吐出しているときに流量をフィードバック制御し、処理液をノズルN1から吐出せずに内部循環させているときには流量のフィードバック制御を適宜オフ状態となることを基本的な設計思想として、フィードバックのオンオフ制御の切替条件を設定している。一方で、この第3実施形態では、フィードバックのオンオフ制御の切替条件として、以下に説明するように、ミックスバルブMV1にていずれのタンクからの処理液が混合されているか、換言するといずれの流路が選択されているか、を基準としてフィードバックのオンオフ状態切替がされるように、切替条件が設定されている。
【0097】
図6を参照し、第3実施形態におけるフィードバックのオンオフ状態切替の切替条件の設定例を説明する。
【0098】
第3実施形態においては、ミックスバルブMV1自体が、第1、第2実施形態でいうところの分岐点に相当する。
図6において、例えば、タンクT11からミックスバルブMV1に至る流路F11と、ミックスバルブMV1からノズルN1に至る流路とをひとつながりの流路とみなすならば、タンクT12からミックスバルブMV1に至る流路F12、タンクT13からミックスバルブMV1に至る流路F13は、上記ひとつながりの流路からミックスバルブMV1を分岐点として分岐する流路とみなすことができる。そして、第3実施形態においては、ミックスバルブMV1の下流に設置した流量計M10で測定した流量値に基づき、ミックスバルブMV1の下流に設置した調節バルブAV10のバルブ開度のフィードバック制御が実行され、当該フィードバック制御は、開閉バルブFV11の開閉状態に基づく切替条件によってオンオフ切替される。
【0099】
切替条件について詳しく説明する。
フィードバックオフ状態からフィードバックオン状態への切替は、開閉バルブFV11が開状態となったとき、または開閉バルブFV11が閉状態となったときから所定時間DT2経過した後に行われる。換言すると、ここでの切替条件では、原則として、タンクT11に貯留されている処理液が流通したときには、フィードバック制御が必要と判断し、フィードバックをオン状態に切り替える。
【0100】
フィードバック・オフ状態への切替は、開閉バルブFV11が閉状態となったときから所定時間DT1経過した後に行われる。当該所定時間DT1の値は、記憶機構8に格納されたオンオフ切替パラメータで指定される。換言すると、ここでの切替条件では、原則として、タンクT11に貯留されている処理液が流通していないときには、フィードバック制御が不要と判断し、フィードバックをオフ状態に切り替える。
【0101】
以上説明したように、第3実施形態においては、装置構成や、フィードバックのオンオフ制御の切替条件は第1、2実施形態と異なる点があるが、流路条件に起因する切替条件に基づきフィードバックのオンオフ切替を行うという点では両者は共通しており、同様の技術思想に基づき、フィードバック制御を実行することができる。
【0102】
[第4実施形態について]
図7は、第4実施形態に係る基板処理装置1の構成を示す模式的な側面図である。
第4実施形態について
図7を参照して説明する。
図1に例示される第1実施形態と、
図7に例示される第4実施形態との主な違いは、後者では処理室が複数(
図7の場合、2つ)備えられてある点である。
【0103】
なお、
図7の装置構成では、処理液のタンクT1は1つだけであるが、処理室ごとに異なる処理液タンクを独立して設ける配管構成としても良い。
第4実施形態においては、処理室C100についての制御と、処理室C200についての制御は、従って、処理室C100、処理室C200それぞれについて、第1実施形態にて説明したのと同様な処理動作が実行される。
【0104】
また、フィードバック制御及びフィードバック制御のオンオフ切替についても、処理室ごとに独立して実行される。
【0105】
例えば、処理室C100およびこれに対応する処理液供給機構F100についてのフィードバック制御は、流量計M100で測定した流量値を調節バルブAV101のバルブ開度にフィードバックする形で行われる。フィードバック・オフ状態への切替は、開閉バルブFV101が閉状態かつ開閉バルブFV
102が開状態となったときから所定時間DT1経過した後に行われる。当該所定時間DT1の値は、記憶機構8に格納されたオンオフ切替パラメータで指定される。フィードバックオフ状態からフィードバックオン状態への切替は、開閉バルブFV101が開状態かつ開閉バルブFV102が閉状態となったとき、または開閉バルブFV101が閉状態かつ開閉バルブFV102が開状態となったときから所定時間DT2経過した後に行われる。
【0106】
このように、第4実施形態に示すように、基板処理装置1が複数処理室を備える態様においても、第1実施形態と同様、フィードバック制御およびそのオンオフ切替が適宜実行される。
【0107】
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明の実施態様は、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【0108】
例えば、本発明の実施形態では、いわゆる枚葉処理装置においてスピンチャックに保持された基板の上面に処理液が吐出される装置形態について説明したが、枚葉処理装置において基板の下面、または基板の上面及び下面の両方に処理液が吐出される装置形態についても、ノズルと基板との相対位置を変更するだけで同様の技術効果が容易に実現されるため、本発明におけるフィードバック制御や、フィードバック制御のオンオフ切替を適用することが可能である。
【0109】
また、本発明の実施形態では、いわゆる枚葉処理装置を前提として説明したが、バッチ処理装置についても、上記説明した実施形態における処理液供給機構やフィードバック制御の適用、フィードバック制御のオンオフ切替などを用いることが可能である。
【0110】
また、例えば、本発明の実施形態の上記説明におけるアーム駆動機構、スピンベース回転機構、チャックピン制御機構、自転機構などの各種駆動機構ならびに、アームやヘッドの構造、スピンチャックの構造、チャックピンの構造などについては、多様な実現形態が公知であり、当業者は特許請求の範囲に記載された事項の範囲内にて本発明を適用可能である。
【0111】
また、チャックピンの開閉や、ヘッドの高さ及び水平移動などを行うための制御情報の格納や制御の具体的な態様についても、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【0112】
その他、特許請求の範囲による限定の範囲内において、願書に添付された明細書、請求の範囲、図面に開示された本発明の開示内容を超えない範囲内において、実施態様の種々の変更が可能である。