特許第6670180号(P6670180)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ヤマハ発動機株式会社の特許一覧

特許6670180バックアップピン配置位置決定装置、バックアップピン配置位置決定方法および基板作業システム
<>
  • 特許6670180-バックアップピン配置位置決定装置、バックアップピン配置位置決定方法および基板作業システム 図000002
  • 特許6670180-バックアップピン配置位置決定装置、バックアップピン配置位置決定方法および基板作業システム 図000003
  • 特許6670180-バックアップピン配置位置決定装置、バックアップピン配置位置決定方法および基板作業システム 図000004
  • 特許6670180-バックアップピン配置位置決定装置、バックアップピン配置位置決定方法および基板作業システム 図000005
  • 特許6670180-バックアップピン配置位置決定装置、バックアップピン配置位置決定方法および基板作業システム 図000006
  • 特許6670180-バックアップピン配置位置決定装置、バックアップピン配置位置決定方法および基板作業システム 図000007
  • 特許6670180-バックアップピン配置位置決定装置、バックアップピン配置位置決定方法および基板作業システム 図000008
  • 特許6670180-バックアップピン配置位置決定装置、バックアップピン配置位置決定方法および基板作業システム 図000009
  • 特許6670180-バックアップピン配置位置決定装置、バックアップピン配置位置決定方法および基板作業システム 図000010
  • 特許6670180-バックアップピン配置位置決定装置、バックアップピン配置位置決定方法および基板作業システム 図000011
  • 特許6670180-バックアップピン配置位置決定装置、バックアップピン配置位置決定方法および基板作業システム 図000012
  • 特許6670180-バックアップピン配置位置決定装置、バックアップピン配置位置決定方法および基板作業システム 図000013
  • 特許6670180-バックアップピン配置位置決定装置、バックアップピン配置位置決定方法および基板作業システム 図000014
  • 特許6670180-バックアップピン配置位置決定装置、バックアップピン配置位置決定方法および基板作業システム 図000015
  • 特許6670180-バックアップピン配置位置決定装置、バックアップピン配置位置決定方法および基板作業システム 図000016
  • 特許6670180-バックアップピン配置位置決定装置、バックアップピン配置位置決定方法および基板作業システム 図000017
  • 特許6670180-バックアップピン配置位置決定装置、バックアップピン配置位置決定方法および基板作業システム 図000018
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6670180
(24)【登録日】2020年3月3日
(45)【発行日】2020年3月18日
(54)【発明の名称】バックアップピン配置位置決定装置、バックアップピン配置位置決定方法および基板作業システム
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/04 20060101AFI20200309BHJP
【FI】
   H05K13/04 P
【請求項の数】9
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2016-110741(P2016-110741)
(22)【出願日】2016年6月2日
(65)【公開番号】特開2017-216415(P2017-216415A)
(43)【公開日】2017年12月7日
【審査請求日】2018年12月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(72)【発明者】
【氏名】関口 裕人
【審査官】 土田 嘉一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−211051(JP,A)
【文献】 特開2005−150700(JP,A)
【文献】 特開2005−064058(JP,A)
【文献】 特開2003−174295(JP,A)
【文献】 特開2008−124508(JP,A)
【文献】 特開2011−014627(JP,A)
【文献】 特開2015−153935(JP,A)
【文献】 特開2014−146729(JP,A)
【文献】 特開2014−146728(JP,A)
【文献】 特開2000−323897(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/00 − 13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
初期配置条件を満たすように、基板を支持するバックアップピンの初期配置位置データを作成する初期配置位置作成部と、
前記基板の支持面に実装される部品と、前記初期配置位置データにおける前記バックアップピンとが平面視において重なる場合に、前記部品と、前記バックアップピンとが重ならないような前記バックアップピンの配置位置を探して決定するバックアップピン配置位置決定部と、を備え
前記初期配置条件は、前記バックアップピンの前記基板端からの距離の最大距離、および、前記バックアップピンのピン間隔の最大間隔を含む、バックアップピン配置位置決定装置。
【請求項2】
前記初期配置位置作成部は、複数の前記バックアップピンのピン間隔が略等間隔になるように、前記バックアップピンの前記初期配置位置データを作成するように構成されている、請求項1に記載のバックアップピン配置位置決定装置。
【請求項3】
前記バックアップピン配置位置決定部により探して決定された前記バックアップピンの配置位置が、前記初期配置条件のうちの少なくともいずれか1つの条件を満たさない場合に、前記初期配置条件のうちの満たされていない条件の通知を行う通知部をさらに備える、請求項1または2に記載のバックアップピン配置位置決定装置。
【請求項4】
前記バックアップピン配置位置決定部は、前記基板の支持面に実装される部品と前記初期配置位置の前記バックアップピンとが重なる前記バックアップピンの配置位置を基点として、前記基点に近い位置から遠い位置に向かって、前記バックアップピンの配置位置を順次探して決定するように構成されている、請求項1〜のいずれか1項に記載のバックアップピン配置位置決定装置。
【請求項5】
前記バックアップピン配置位置決定部は、バックアップベース上の任意の位置に配置可能な前記バックアップピンの配置位置を決定する場合には、前記バックアップピンの配置位置を探す領域と、前記バックアップピンの配置位置を探す際のピッチとに基づいて、前記領域内で、前記ピッチ分ずつ前記バックアップピンの配置位置を移動させながら、前記バックアップピンの配置位置を順次探すように構成されている、請求項1〜のいずれか1項に記載のバックアップピン配置位置決定装置。
【請求項6】
前記バックアップピン配置位置決定部は、前記バックアップピンによる支持ができない前記基板の開口部または凹部と、前記初期配置位置データにおける前記バックアップピンとが平面視において重なる場合に、前記基板の開口部または凹部と、前記バックアップピンとが重ならないような前記バックアップピンの配置位置を探して決定するように構成されている、請求項1〜のいずれか1項に記載のバックアップピン配置位置決定装置。
【請求項7】
初期配置条件を満たすように、基板を支持するバックアップピンの初期配置位置データを初期配置位置作成部により作成し、
前記基板の支持面に実装される部品と、前記初期配置位置データにおける前記バックアップピンとが平面視において重なる場合に、前記部品と、前記バックアップピンとが重ならないような前記バックアップピンの配置位置をバックアップピン配置位置決定部により探して決定し、
前記初期配置条件は、前記バックアップピンの前記基板端からの距離の最大距離、および、前記バックアップピンのピン間隔の最大間隔を含む、バックアップピン配置位置決定方法。
【請求項8】
初期配置条件を満たすように、基板を支持するバックアップピンの初期配置位置データを作成する初期配置位置作成部と、前記基板の支持面に実装される部品と、前記初期配置位置データにおける前記バックアップピンとが平面視において重なる場合に、前記部品と、前記バックアップピンとが重ならないような前記バックアップピンの配置位置を探して決定するバックアップピン配置位置決定部と、を含む、バックアップピン配置位置決定装置と、
前記バックアップピン配置決定装置により決定された前記バックアップピンの配置位置に基づいて、前記バックアップピンが配置されるとともに、前記バックアップピンにより支持された前記基板に対して所定の作業を行う基板作業装置と、を備え
前記初期配置条件は、前記バックアップピンの前記基板端からの距離の最大距離、および、前記バックアップピンのピン間隔の最大間隔を含む、基板作業システム。
【請求項9】
初期配置条件を満たすように、基板を支持するバックアップピンの初期配置位置データを作成する初期配置位置作成部と、
前記基板の支持面に実装される部品と、前記初期配置位置データにおける前記バックアップピンとが平面視において重なる場合に、前記部品と、前記バックアップピンとが重ならないような前記バックアップピンの配置位置を探して決定するバックアップピン配置位置決定部と、を備え、
前記初期配置条件は、前記バックアップピンの前記基板端からの距離の最大距離、または、前記バックアップピンのピン間隔の最大間隔のうちの少なくともいずれか一方を含む、バックアップピン配置位置決定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、バックアップピン配置位置決定装置、バックアップピン配置位置決定方法および基板作業システムに関し、特に、バックアップピンの配置位置データを作成するバックアップピン配置位置決定装置、バックアップピン配置位置決定方法および基板作業システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、バックアップピンの配置位置データを作成するバックアップピン配置位置決定装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、バックアップピンの配置位置データを作成するホストコンピュータ(バックアップピン配置位置決定装置)が開示されている。このホストコンピュータは、バックアップピンの配置位置データを作成する際に、作業者によりバックアップピンの配置位置が指定されるように構成されている。具体的には、作業者は、基板の輪郭、および、バックアップピンにより支持される基板の支持面に実装される部品の輪郭により構成される画像を見ながら、基板の支持面に実装される部品と重ならないように、バックアップピンの配置位置を指定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4452686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載のホストコンピュータでは、作業者がバックアップピンの配置位置を指定する必要がある。この場合、作業者がバックアップピンのピン間隔やバックアップピンの配置数を目視で確認しながら、基板の支持面に実装される部品と重ならないように、1つずつバックアップピンの配置位置を指定していくため、バックアップピンの配置位置データの作成に要する作業負担が増加するという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、バックアップピンの配置位置データの作成に要する作業負担を軽減することが可能なバックアップピン配置位置決定装置、バックアップピン配置位置決定方法および基板作業システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の第1の局面によるバックアップピン配置位置決定装置は、初期配置条件を満たすように、基板を支持するバックアップピンの初期配置位置データを作成する初期配置位置作成部と、基板の支持面に実装される部品と、初期配置位置データにおけるバックアップピンとが平面視において重なる場合に、部品と、バックアップピンとが重ならないようなバックアップピンの配置位置を探して決定するバックアップピン配置位置決定部と、を備え、初期配置条件は、バックアップピンの基板端からの距離の最大距離、および、バックアップピンのピン間隔の最大間隔を含む
【0008】
この発明の第1の局面によるバックアップピン配置位置決定装置では、上記のような初期配置位置作成部およびバックアップピン配置位置決定部を設ける。これにより、バックアップピン配置位置決定装置により自動で部品と重ならないようなバックアップピンの配置位置を決定して、バックアップピンの配置位置データを作成することができる。その結果、作業者がピン間隔やピンの配置数を目視で確認しながら、基板の支持面に実装される部品と重ならないように、1つずつバックアップピンの配置位置を指定していく必要がないので、バックアップピンの配置位置データの作成に要する作業負担を軽減することができる。
【0009】
上記第1の局面によるバックアップピン配置位置決定装置において、好ましくは、初期配置位置作成部は、複数のバックアップピンのピン間隔が略等間隔になるように、バックアップピンの初期配置位置データを作成するように構成されている。このように構成すれば、バックアップピンの初期配置位置を、基板のたわみを適切に支持可能なバランスのよい配置位置に設定することができる。また、基板の支持面に実装される部品と、初期配置位置データにおけるバックアップピンとが平面視において重なり、バックアップピンの配置位置を探して決定する場合にも、探して決定した後のバックアップピンの配置位置を、極力、バランスのよい配置位置にすることができる。
【0011】
この場合、好ましくは、バックアップピン配置位置決定部により探して決定されたバックアップピンの配置位置が、初期配置条件のうちの少なくともいずれか1つの条件を満たさない場合に、初期配置条件のうちの満たされていない条件の通知を行う通知部をさらに備える。このように構成すれば、作業者は、通知された初期配置条件のうちの満たされていない条件に基づいて、バックアップピンの配置位置をさらに変更するか否かを容易に判断することができる。
【0012】
上記第1の局面によるバックアップピン配置位置決定装置において、好ましくは、バックアップピン配置位置決定部は、基板の支持面に実装される部品と初期配置位置のバックアップピンとが重なるバックアップピンの配置位置を基点として、基点に近い位置から遠い位置に向かって、バックアップピンの配置位置を順次探して決定するように構成されている。このように構成すれば、基板の支持面に実装される部品と、初期配置位置データにおけるバックアップピンとが平面視において重なり、バックアップピンの配置位置を探して決定する場合にも、探して決定した後のバックアップピンの配置位置を、極力、バックアップピンの初期配置位置に近い位置に設定することができる。
【0013】
上記第1の局面によるバックアップピン配置位置決定装置において、好ましくは、バックアップピン配置位置決定部は、バックアップベース上の任意の位置に配置可能なバックアップピンの配置位置を決定する場合には、バックアップピンの配置位置を探す領域と、バックアップピンの配置位置を探す際のピッチとに基づいて、領域内で、ピッチ分ずつバックアップピンの配置位置を移動させながら、バックアップピンの配置位置を順次探すように構成されている。このように構成すれば、バックアップベース全体においてバックアップピンの配置位置を探す場合に比べて、バックアップピンの配置位置を探す領域を小さくすることができるので、バックアップピンの配置位置を探すのに要する時間を短縮することができる。また、ピッチ分ずつバックアップピンの配置位置を移動させながら、バックアップピンの配置位置を順次探すことによって、バックアップベース上の任意の位置に配置可能なバックアップピンの配置位置を決定する場合にも、容易に、バックアップピンの配置位置を探すことができる。
【0014】
上記第1の局面によるバックアップピン配置位置決定装置において、好ましくは、バックアップピン配置位置決定部は、バックアップピンによる支持ができない基板の開口部または凹部と、初期配置位置データにおけるバックアップピンとが平面視において重なる場合に、基板の開口部または凹部と、バックアップピンとが重ならないようなバックアップピンの配置位置を探して決定するように構成されている。このように構成すれば、作業者が基板の開口部または凹部と重ならないようにバックアップピンの配置位置を指定していく必要がないので、バックアップピンの配置位置データの作成に要する時間をさらに短縮することができる。
【0015】
この発明の第2の局面によるバックアップピン配置位置決定方法は、初期配置条件を満たすように、基板を支持するバックアップピンの初期配置位置データを初期配置位置作成部により作成し、基板の支持面に実装される部品と、初期配置位置データにおけるバックアップピンとが平面視において重なる場合に、部品と、バックアップピンとが重ならないようなバックアップピンの配置位置をバックアップピン配置位置決定部により探して決定し、初期配置条件は、バックアップピンの基板端からの距離の最大距離、および、バックアップピンのピン間隔の最大間隔を含む
【0016】
この発明の第2の局面によるバックアップピン配置位置決定方法では、上記のように、バックアップピンの配置位置を決定する。これにより、上記第1の局面によるバックアップピン配置位置決定装置の場合と同様に、バックアップピンの配置位置データの作成に要する作業負担を軽減することができる。
【0017】
この発明の第3の局面による基板作業システムは、初期配置条件を満たすように、基板を支持するバックアップピンの初期配置位置データを作成する初期配置位置作成部と、基板の支持面に実装される部品と、初期配置位置データにおけるバックアップピンとが平面視において重なる場合に、部品と、バックアップピンとが重ならないようなバックアップピンの配置位置を探して決定するバックアップピン配置位置決定部と、を含む、バックアップピン配置位置決定装置と、バックアップピン配置決定装置により決定されたバックアップピンの配置位置に基づいて、バックアップピンが配置されるとともに、バックアップピンにより支持された基板に対して所定の作業を行う基板作業装置と、を備え、初期配置条件は、バックアップピンの基板端からの距離の最大距離、および、バックアップピンのピン間隔の最大間隔を含む
【0018】
この発明の第3の局面による基板作業システムでは、上記のように、バックアップピン配置位置決定装置に、初期配置位置作成部およびバックアップピン配置位置決定部を設ける。これにより、上記第1の局面によるバックアップピン配置位置決定装置の場合と同様に、バックアップピンの配置位置データの作成に要する作業負担を軽減することができる。
この発明の第4の局面によるバックアップピン配置位置決定装置は、初期配置条件を満たすように、基板を支持するバックアップピンの初期配置位置データを作成する初期配置位置作成部と、基板の支持面に実装される部品と、初期配置位置データにおけるバックアップピンとが平面視において重なる場合に、部品と、バックアップピンとが重ならないようなバックアップピンの配置位置を探して決定するバックアップピン配置位置決定部と、を備え、初期配置条件は、バックアップピンの基板端からの距離の最大距離、または、バックアップピンのピン間隔の最大間隔のうちの少なくともいずれか一方を含む
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、上記のように、バックアップピンの配置位置データの作成に要する作業負担を軽減することが可能なバックアップピン配置位置決定装置、バックアップピン配置位置決定方法および基板作業システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の第1〜第3実施形態によるバックアップピン配置位置決定装置を備える基板作業システムの構成を示すブロック図である。
図2】第1〜第3実施形態の部品実装装置の構成を示す側面図である。
図3】第1実施形態のバックアップピン配置位置決定装置により作成される初期配置位置データを示す図である。
図4図3に示す初期配置位置データにおけるバックアップピンの配置位置を説明するための図である。
図5図3に示す初期配置位置データと部品が配置された基板データとの重ね合わせを説明するための図である。
図6】バックアップピンの配置位置を探して決定する前のバックアップピンの配置位置と、バックアップピンの配置位置を探して決定した後のバックアップピンの配置位置とを示す図である。
図7】重なり判定におけるバックアップピンのクリアランスを説明するための図である。
図8】第1実施形態のバックアップピン配置位置決定装置によるバックアップピンの配置位置を探す方法の一例を示す図である。
図9】初期配置条件が満たされない場合に通知されるメッセージを示す図である。
図10】基板情報リストの内容を説明するための図である。
図11】第1実施形態のバックアップピン配置位置決定装置による配置位置データ作成処理を説明するためのフローチャートである。
図12】第1実施形態のバックアップピン配置位置決定装置による配置位置決定処理を説明するためのフローチャートである。
図13】第2実施形態のバックアップピン配置位置決定装置により作成される初期配置位置データを示す図である。
図14】第2実施形態のバックアップピン配置位置決定装置によるバックアップピンの配置位置を探す方法の一例を示す図である。
図15】第2実施形態のバックアップピン配置位置決定装置による配置位置決定処理を説明するためのフローチャートである。
図16】バックアップピンによる支持ができない基板の部分を説明するための図である。
図17】第3実施形態のバックアップピン配置位置決定装置によるバックアップピンの配置位置を探して決定する方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。以下では、基板Pの搬送方向をX方向とし、X方向と水平面内で直交する方向をY方向として説明する。
【0022】
[第1実施形態]
(基板作業システムの構成)
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態によるバックアップピン配置位置決定装置2を備える基板作業システム100の構成について説明する。
【0023】
図1に示すように、基板作業システム100は、部品実装装置1とバックアップピン配置位置決定装置2とを備えている。基板作業システム100では、部品実装装置1とバックアップピン配置位置決定装置2とは、LAN(Local Area Network)などのネットワークを介して互いに通信可能に構成されている。なお、部品実装装置1は、特許請求の範囲の「基板作業装置」の一例である。
【0024】
(部品実装装置の構成)
図2に示すように、部品実装装置1は、IC、トランジスタ、コンデンサおよび抵抗などの部品E(電子部品)を、プリント基板などの基板Pに実装する装置である。
【0025】
部品実装装置1は、基台11と、基板搬送部12と、ヘッドユニット13と、X軸駆動機構14と、Y軸駆動機構15と、バックアップユニット16とを備えている。
【0026】
基板搬送部12は、基台11に設けられている。基板搬送部12は、基板Pを搬送方向(X方向)に搬送するように構成されている。具体的には、基板搬送部12は、図示しない搬送路から実装前の基板Pを搬入するとともに、搬入された基板Pを実装作業位置Mまで搬送し、図示しない搬送路に実装が完了した基板Pを搬出するように構成されている。また、基板搬送部12は、クランプ機構などの図示しない基板固定機構により、実装作業位置Mで停止させた基板Pを保持して固定するように構成されている。
【0027】
基板Pは、たとえば、表面のみに部品Eが実装される片面実装の基板である。また、基板Pは、たとえば、表面および裏面の両面に部品Eが実装される両面実装の基板である。図2では、表面(支持面Pa)に部品Eが実装済みであり、これから裏面に部品Eが実装される両面実装の基板Pを示している。なお、本明細書では、表面とは、部品Eが最初に実装される基板Pの面を意味する。また、裏面とは、表面とは反対側の面であって、表面に部品Eが実装された後、部品Eが実装される基板Pの面を意味する。
【0028】
ヘッドユニット13は、基板搬送部12よりも上方に設けられている。ヘッドユニット13は、X軸駆動機構14およびY軸駆動機構15を介して、水平方向(X方向およびY方向)に移動可能に構成されている。
【0029】
また、ヘッドユニット13は、複数のヘッド(実装ヘッド)13aを含んでいる。ヘッドユニット13は、ヘッド13aにより部品Eを吸着するとともに、吸着された部品Eを実装作業位置Mにおいて固定された基板Pに実装するように構成されている。
【0030】
X軸駆動機構14は、ヘッドユニット13をX方向に移動させるように構成されている。X軸駆動機構14は、たとえば、ボールネジを用いたボールネジ駆動機構である。
【0031】
Y軸駆動機構15は、ヘッドユニット13およびX軸駆動機構14をY方向に移動させるように構成されている。Y軸駆動機構15は、たとえば、ボールネジを用いたボールネジ駆動機構である。
【0032】
バックアップユニット16は、実装作業位置Mに配置された基板Pを下方から支持するために設けられている。バックアップユニット16は、複数のバックアップピン16aと、バックアップベース16bとを含んでいる。第1実施形態では、図3に示すように、バックアップベース16bに、複数のピン孔16cが設けられている。複数のピン孔16cは、一定のピッチで、X方向およびY方向に配列されている。バックアップユニット16では、ピン孔16cにバックアップピン16aが挿入して固定される。つまり、バックアップピン16aは、挿入式のバックアップピンである。バックアップユニット16は、バックアップベース16bのピン孔16cに挿入されたバックアップピン16aにより、基板Pを下方から支持するように構成されている。
【0033】
(バックアップピン配置位置決定装置の構成)
図1に示すように、バックアップピン配置位置決定装置2は、バックアップピン16aの配置位置を決定する装置である。バックアップピン16aの配置位置は、たとえば、基板Pの大きさや、基板Pの支持面Paに実装される部品Eの配置などによって異なる。このため、基板Pの支持面Paの種類毎に、バックアップピン16aの配置位置が決定される。なお、基板Pの支持面Paとは、バックアップピン16aにより支持される基板Pの面である。
【0034】
バックアップピン配置位置決定装置2により決定されたバックアップピン16aの配置位置データは、ネットワークを介して、部品実装装置1に送信される。これにより、部品実装装置1は、バックアップピン配置位置決定装置2により決定されたバックアップピン16aの配置位置に基づいて、自動でバックアップピン16aをバックアップベース16bに配置するように構成されている。具体的には、部品実装装置1は、ヘッドユニット13を用いて、バックアップピン16aを、バックアップベース16bのピン孔16cに挿入するように構成されている。そして、部品実装装置1は、バックアップピン16aにより支持された基板Pに対して部品Eの実装作業を行うように構成されている。
【0035】
バックアップピン配置位置決定装置2は、制御部21と、記憶部22と、表示部23と、入力部24と、通信部25とを備えている。なお、制御部21は、特許請求の範囲の「初期配置位置作成部」、「バックアップピン配置位置決定部」および「通知部」の一例である。
【0036】
制御部21は、CPUを含み、バックアップピン配置位置決定装置2の全体を制御する回路である。
【0037】
記憶部22は、基板情報リスト22a、基板データ22b、部品データ22c、バックアップユニットデータ22dおよびバックアップピン配置位置設定データ22eを記憶するように構成されている。
【0038】
基板情報リスト22aは、図10に示すように、生産される基板Pの基板名の情報(基板名情報)、生産される基板Pが片面実装の基板であるかまたは両面実装の基板であるかの情報(片面/両面情報)、生産される基板Pが表面の実装であるか裏面の実装であるかの情報(表面/裏面情報)、および、生産される基板Pが裏面の実装である場合に基板Pが表面から裏面に反転された後、さらに水平面内での回転が有るか否かの情報(基板回転有無情報)を含んでいる。
【0039】
図1に戻り、基板データ22bは、基板Pの輪郭の情報、および、基板Pにおける部品Eの実装座標位置の情報を含んでいる。
【0040】
部品データ22cは、部品Eの輪郭の情報を含んでいる。
【0041】
バックアップユニットデータ22dは、バックアップベース16bの輪郭の情報、バックアップベース16bにおけるピン孔16cの配置位置の情報、ピン孔16cの輪郭の情報、および、バックアップピン16aの輪郭の情報を含んでいる。
【0042】
バックアップピン配置位置設定データ22eは、後述するバックアップピン16aの初期配置条件の設定情報を含んでいる。具体的には、バックアップピン配置位置設定データ22eは、バックアップピン16aを配置する数、バックアップピン16aのX方向における基板端からの距離a(図4参照)の最大距離、バックアップピン16aのY方向における基板端からの距離b(図4参照)の最大距離、および、バックアップピン16aのピン間隔xおよびy(図4参照)の最大間隔を含んでいる。
【0043】
表示部23は、たとえば液晶モニタであり、画像を表示するように構成されている。入力部24は、たとえばマウスやキーボードなどであり、作業者による情報の入力を受け付けるように構成されている。通信部25は、たとえばLANなどのネットワークを介して、部品実装装置1に接続されている。
【0044】
(バックアップピンの配置位置の決定に関する構成)
次に、図3図9を参照して、バックアップピン配置位置決定装置2によるバックアップピン16aの配置位置の決定に関する構成を説明する。
【0045】
ここで、第1実施形態では、まず、制御部21は、図3に示すように、バックアップピン16aの初期の配置位置を示すバックアップピン16aの初期配置位置データ31を作成するように構成されている。初期配置位置データ31は、基板Pの輪郭(二点鎖線により示す)、バックアップベース16bの輪郭(実線により示す)、ピン孔16c(破線により示す)、および、バックアップピン16aの配置位置(黒丸により示す)により構成されている。制御部21は、基板データ22bに基づいて、基板Pの輪郭を取得する。また、制御部21は、バックアップユニットデータ22dに基づいて、バックアップベース16bの輪郭、および、ピン孔16cの輪郭および配置位置を取得する。
【0046】
また、第1実施形態では、制御部21は、図3および図4に示すように、初期配置条件を満たすように、バックアップピン16aの初期配置位置データ31を作成するように構成されている。
【0047】
この初期配置条件は、入力部24を介して、作業者により入力(指定)される。第1実施形態では、初期配置条件は、バックアップピン16aを配置する数(第1実施形態では、9本)、バックアップピン16aのX方向における基板端からの距離aの最大距離、バックアップピン16aのY方向における基板端からの距離bの最大距離、および、バックアップピン16aのピン間隔xおよびyの最大間隔を含んでいる。これらの情報は、バックアップピン配置位置決定装置2の記憶部22に、バックアップピン配置位置設定データ22eとして記憶される。
【0048】
具体的には、制御部21は、X方向における基板端に近い位置のバックアップピン16aのX方向における基板端からの距離aが、設定されたバックアップピン16aのX方向における基板端からの距離aの最大距離以内であることを満たすように、初期配置位置データ31におけるバックアップピン16aの配置位置を決定するように構成されている。
【0049】
また、制御部21は、Y方向における基板端に近い位置のバックアップピン16aのY方向における基板端からの距離bが、設定されたバックアップピン16aのY方向における基板端からの距離bの最大距離以内であることを満たすように、初期配置位置データ31におけるバックアップピン16aの配置位置を決定するように構成されている。
【0050】
また、制御部21は、X方向に隣り合うバックアップピン16aのX方向におけるピン間隔xが、設定されたバックアップピン16aのピン間隔xの最大間隔以内であることを満たすように、初期配置位置データ31におけるバックアップピン16aの配置位置を決定するように構成されている。
【0051】
また、制御部21は、Y方向に隣り合うバックアップピン16aのY方向におけるピン間隔yが、設定されたバックアップピン16aのピン間隔yの最大間隔以内であることを満たすように、初期配置位置データ31におけるバックアップピン16aの配置位置を決定するように構成されている。
【0052】
また、第1実施形態では、制御部21は、バックアップピン16aのピン間隔が略等間隔になるように、バックアップピン16aの初期配置位置データ31を作成するように構成されている。
【0053】
具体的には、制御部21は、バックアップピン16aのX方向におけるピン間隔xが略等間隔になるように、初期配置位置データ31における複数のバックアップピン16aの配置位置を決定するように構成されている。
【0054】
また、制御部21は、バックアップピン16aのY方向におけるピン間隔yが略等間隔になるように、初期配置位置データ31における複数のバックアップピン16aの配置位置を決定するように構成されている。
【0055】
また、制御部21は、図5に示すように、基板Pの支持面Paにおける部品Eの配置位置を示す部品配置位置データ41を作成するように構成されている。部品配置位置データ41は、基板Pの輪郭(二点鎖線により示す)、および、部品Eの輪郭(破線により示す)により構成されている。作業者により基板名が指定されると、制御部21は、基板情報リスト22aに基づいて、基板Pの支持面Paおよび支持面Paの向きを特定する。また、制御部21は、基板データ22bに基づいて、基板Pの輪郭、および、基板Pの支持面Paにおける部品Eの実装座標位置を取得する。また、制御部21は、部品データ22c基づいて、部品Eの輪郭を取得するとともに、取得された部品Eの輪郭を基板Pの支持面Paにおける部品Eの実装座標位置に配置する。部品Eは、基板Pの表面から裏面への反転、および、基板Pの回転が考慮された位置に配置される。
【0056】
また、制御部21は、初期配置位置データ31と、部品配置位置データ41とを重ね合わせることによって、重ね合わせデータ51を作成するように構成されている。
【0057】
ここで、第1実施形態では、制御部21は、図6に示すように、部品配置位置データ41における基板Pの支持面Paに実装される部品Eと、初期配置位置データ31におけるバックアップピン16aとが平面視(重ね合わせデータ51)において重なる場合に、基板Pの支持面Paに実装される部品Eと、バックアップピン16aとが重ならないようなバックアップピン16aの配置位置を探して決定するように構成されている。
【0058】
また、制御部21は、部品配置位置データ41における基板Pの支持面Paに実装される部品Eと、初期配置位置データ31におけるバックアップピン16aとが平面視において重ならない場合には、初期配置位置データ31におけるバックアップピン16aの配置位置をバックアップピン16aの配置位置として決定するように構成されている。
【0059】
ここで、部品配置位置データ41における基板Pの支持面Paに実装される部品Eと、初期配置位置データ31におけるバックアップピン16aとが平面視において重なるか否かの重なり判定では、部品Eと、バックアップピン16a自体とが重なるか否かを判定する。あるいは、重なり判定では、図7に示すように、バックアップピン16aにクリアランスCを設定して、部品Eと、クリアランスCを含むバックアップピン16aとが重なるか否かを判定してもよい。なお、部品Eについても、同様に、クリアランスを設定して、クリアランスを含む部品Eと、バックアップピン16a自体とか、または、クリアランスを含む部品Eと、クリアランスCを含むバックアップピン16aとが重なるか否かを判定してもよい。
【0060】
また、第1実施形態では、制御部21は、図8に示すように、基板Pの支持面Paに実装される部品Eと、初期配置位置データ31におけるバックアップピン16aとが重なるバックアップピン16aの配置位置A(初期配置位置)を基点として、基点に近い位置(ピン孔16c)から遠い位置(ピン孔16c)に向かって、バックアップピン16aの配置位置を順次探して決定するように構成されている。図8では、バックアップピン16aの配置位置を探す順番に数字を付して示している。
【0061】
また、第1実施形態では、制御部21は、図9に示すように、探して決定されたバックアップピン16aの配置位置が、初期配置条件のうちの少なくともいずれか1つの条件を満たさない場合に、表示部23に表示させることによって、初期配置条件のうちの満たされていない条件、および、条件を満たしていないバックアップピン16aの配置位置の通知を行うように構成されている。
【0062】
たとえば、制御部21は、探して決定されたバックアップピン16aの配置位置が、設定されたバックアップピン16aのX方向における基板端からの距離aの最大距離の条件を満たしていなければ、バックアップピン16aのX方向における基板端からの距離aの最大距離の条件を満たしていないこと、および、条件を満たしていないバックアップピン16aの配置位置の通知を行うように構成されている。バックアップピン16aのY方向における基板端からの距離bの最大距離の条件、および、バックアップピン16aのピン間隔xおよびyの最大間隔の条件についても、同様に、条件を満たしていなければ、その条件を満たしていないこと、および、条件を満たしていないバックアップピン16aの配置位置の通知が行われる。
【0063】
(配置位置データ作成処理)
次に、図11を参照して、第1実施形態のバックアップピン配置位置決定装置2による配置位置データ作成処理をフローチャートに基づいて説明する。フローチャートの処理は、制御部21により行われる。
【0064】
まず、ステップS1において、初期配置条件が取得される。
【0065】
そして、ステップS2において、初期配置条件を満たすように、バックアップピン16aの初期配置位置データが作成される。
【0066】
そして、ステップS3およびS5では、すべてのバックアップピン16aの配置位置について、ステップS4の処理が繰り返される。
【0067】
ステップS4では、図12に示すように、配置位置決定処理が行われる。
【0068】
配置位置決定処理では、まず、ステップS11において、部品配置位置データ41における基板Pの支持面Paに実装される部品Eと、初期配置位置データ31におけるバックアップピン16aとが平面視(重ね合わせデータ51)において重なるか否かが判断される。部品Eとバックアップピン16aとが重ならないと判断される場合には、ステップS17に進む。そして、ステップS17において、初期配置位置データ31におけるバックアップピン16aの配置位置がバックアップピン16aの配置位置として決定される。また、部品Eとバックアップピン16aとが重なると判断される場合には、ステップS12に進む。
【0069】
ステップS12〜S17では、バックアップピン16aの配置位置を探して決定する処理が行われる。
【0070】
具体的には、まず、ステップS12において、バックアップピン16aの配置位置として移動可能なピン孔16cがあるか否かが判断される。移動可能なピン孔16cがないと判断される場合には、ステップS5に進み、次のバックアップピン16aの配置位置についての処理に移行する。移動可能なピン孔16cがあると判断される場合には、ステップS13に進む。
【0071】
そして、ステップS13では、ステップS12において移動可能であると判断されたピン孔16cに、バックアップピン16aの配置位置が移動される。ステップS13では、たとえば、図8に示すバックアップピン16aの配置位置A(初期配置位置)から、1番の番号が付されたピン孔16cに、バックアップピン16aの配置位置が移動される。
【0072】
そして、ステップS14では、移動先のピン孔16cが他のバックアップピン16aの配置位置として使用されているか否かが判断される。移動先のピン孔16cが他のバックアップピン16aの配置位置として使用されていると判断される場合には、ステップS12に進む。また、移動先のピン孔16cが他のバックアップピン16aの配置位置として使用されていないと判断される場合には、ステップS15に進む。
【0073】
そして、ステップS15では、移動先のピン孔16cが基板P内であるか否かが判断される。移動先のピン孔16cが基板P内ではないと判断される場合には、ステップS12に進む。また、移動先のピン孔16cが基板P内であると判断される場合には、ステップS16に進む。
【0074】
そして、ステップS16では、移動先のピン孔16cにおいて、部品配置位置データ41における基板Pの支持面Paに実装される部品Eと、初期配置位置データ31におけるバックアップピン16aとが平面視において重なるか否かが判断される。移動先のピン孔16cにおいて部品Eとバックアップピン16aとが重なると判断される場合には、ステップS12に進む。また、移動先のピン孔16cにおいて部品Eとバックアップピン16aとが重ならないと判断される場合には、ステップS17に進む。
【0075】
そして、ステップS17において、移動先のピン孔16cが、バックアップピン16aの配置位置として決定される。そして、次のバックアップピン16aの配置位置についての処理に移行する。
【0076】
図11に戻り、すべてのバックアップピン16aの配置位置についてステップS4の配置位置決定処理が行われることによって、バックアップピン16aの配置位置データが作成されると、ステップS6に進む。
【0077】
そして、ステップS6では、すべてのバックアップピン16aの配置位置において初期配置条件が満たされているか否かが判断される。いずれかのバックアップピン16aの配置位置において初期配置条件が満たされていないと判断される場合には、ステップS7に進む。
【0078】
そして、ステップS7では、表示部23に表示させることによって、初期配置条件のうちの満たされていない条件、および、条件を満たしていないバックアップピン16aの配置位置の通知が行われる。この際、決定されたバックアップピン16aの配置位置の通知も行われる。
【0079】
また、ステップS6において、すべてのバックアップピン16aの配置位置において初期配置条件が満たされていると判断される場合には、ステップS8に進む。
【0080】
そして、ステップS8では、表示部23に表示させることによって、決定されたバックアップピン16aの配置位置の通知が行われる。その後、配置位置データ作成処理が終了される。
【0081】
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0082】
第1実施形態では、上記のように、基板Pを支持するバックアップピン16aの初期配置位置データ31を作成するとともに、基板Pの支持面Paに実装される部品Eと、初期配置位置データ31におけるバックアップピン16aとが平面視において重なる場合に、基板Pの支持面Paに実装される部品Eと、バックアップピン16aとが重ならないようなバックアップピン16aの配置位置を探して決定する制御部21を設ける。これにより、バックアップピン配置位置決定装置2により自動で部品Eと重ならないようなバックアップピン16aの配置位置を決定して、バックアップピン16aの配置位置データを作成することができる。その結果、作業者がピン間隔やピンの配置数を目視で確認しながら、基板Pの支持面Paに実装される部品Eと重ならないように、1つずつバックアップピン16aの配置位置を指定していく必要がないので、バックアップピン16aの配置位置データの作成に要する作業負担を軽減することができる。
【0083】
また、第1実施形態では、上記のように、複数のバックアップピン16aのピン間隔(ピン間隔xおよびy)が略等間隔になるように、バックアップピン16aの初期配置位置データ31を作成するように制御部21を構成する。これにより、バックアップピン16aの初期配置位置を、基板Pのたわみを適切に支持可能なバランスのよい配置位置に設定することができる。また、基板Pの支持面Paに実装される部品Eと、初期配置位置データ31におけるバックアップピン16aとが平面視において重なり、バックアップピン16aの配置位置を探して決定する場合にも、探して決定した後のバックアップピン16aの配置位置を、極力、バランスのよい配置位置にすることができる。
【0084】
また、第1実施形態では、上記のように、初期配置条件を満たすように、バックアップピン16aの初期配置位置データ31を作成するように制御部21を構成する。そして、初期配置条件は、バックアップピン16aの基板端からの距離(距離aおよびb)最大距離、および、バックアップピン16aのピン間隔(ピン間隔xおよびy)最大間隔を含む。これにより、制御部21が、バックアップピン16aの基板端からの距離の最大距離の条件を満たすように、バックアップピン16aの初期配置位置データ31を作成する場合には、バックアップピン16aの基板端から過度に離れた位置にバックアップピン16aの初期配置位置が設定されることを抑制することができる。また、制御部21が、バックアップピン16aのピン間隔の最大間隔の条件を満たすように、バックアップピン16aの初期配置位置データ31を作成する場合には、バックアップピン16aのピン間隔が過度に離れた位置にバックアップピン16aの初期配置位置が設定されることを抑制することができる。したがって、バックアップピン16aの初期配置位置を、基板Pのたわみを適切に支持可能なバランスのよい配置位置に容易に設定することができる。
【0085】
また、第1実施形態では、上記のように、探して決定されたバックアップピン16aの配置位置が、初期配置条件のうちの少なくともいずれか1つの条件を満たさない場合に、初期配置条件のうちの満たされていない条件の通知を行うように制御部21を構成する。これにより、作業者は、通知された初期配置条件のうちの満たされていない条件に基づいて、バックアップピン16aの配置位置をさらに変更するか否かを容易に判断することができる。
【0086】
また、第1実施形態では、上記のように、基板Pの支持面Paに実装される部品Eと初期配置位置のバックアップピン16aとが重なるバックアップピン16aの配置位置Aを基点として、基点に近い位置から遠い位置に向かって、バックアップピン16aの配置位置を順次探して決定するように制御部21を構成する。これにより、基板Pの支持面Paに実装される部品Eと、初期配置位置データ31におけるバックアップピン16aとが平面視において重なり、バックアップピン16aの配置位置を探して決定する場合にも、探して決定した後のバックアップピン16aの配置位置を、極力、バックアップピン16aの初期配置位置に近い位置に設定することができる。
【0087】
[第2実施形態]
次に、図1図2図6および図13図15を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、挿入式のバックアップピンを用いる場合に、バックアップピンの配置位置を決定した上記第1実施形態とは異なり、マグネット式のバックアップピンを用いる場合に、バックアップピンの配置位置を決定する例について説明する。なお、上記第1実施形態と同一の構成については、図中において同じ符号を付して図示し、その説明を省略する。
【0088】
(基板作業システムの構成)
本発明の第2実施形態による基板作業システム200は、図1に示すように、部品実装装置101と、バックアップピン配置位置決定装置102とを備えている。なお、部品実装装置101は、特許請求の範囲の「基板作業装置」の一例である。
【0089】
(部品実装装置の構成)
図2に示すように、部品実装装置101は、バックアップユニット116を備える点で、上記第1実施形態の部品実装装置1と相違する。
【0090】
バックアップユニット116は、複数のバックアップピン116aと、バックアップベース116bとを含んでいる。第2実施形態のバックアップユニット116では、複数のバックアップピン116aは、バックアップベース116bの上面に磁力により固定される。たとえば、鉄などの磁性体により構成されるバックアップベース116bの上面に、永久磁石を有するバックアップピン116aが磁力により固定される。つまり、バックアップピン116aは、マグネット式のバックアップピンである。このため、第2実施形態では、バックアップピン116aは、バックアップベース116b上の任意の位置に配置可能である。
【0091】
(バックアップピン配置位置決定装置の構成)
図1に示すように、バックアップピン配置位置決定装置102は、制御部121を備える点で、上記第1実施形態のバックアップピン配置位置決定装置2と相違する。
【0092】
第2実施形態では、まず、制御部121は、図13に示すように、バックアップピン116aの初期の配置位置を示すバックアップピン116aの初期配置位置データ131を作成するように構成されている。初期配置位置データ131の作成方法は、上記第1実施形態の初期配置位置データ31と同様であるので、詳細な説明を省略する。つまり、制御部121は、初期配置条件を満たすとともに、複数のバックアップピン116aのピン間隔が略等間隔になるように、バックアップピン116aの初期配置位置データ131を作成するように構成されている。
【0093】
また、図示しないものの、制御部121は、バックアップピン116aにより支持される基板Pの支持面Paにおける部品Eの配置位置を示す部品配置位置データを作成するとともに、初期配置位置データ131と、部品配置位置データとを重ね合わせることによって、重ね合わせデータを作成するように構成されている。
【0094】
そして、第2実施形態においても、制御部121は、図13および図14に示すように、部品配置位置データにおける基板Pの支持面Paに実装される部品Eと、初期配置位置データ131におけるバックアップピン116aとが平面視(重ね合わせデータ)において重なる場合に、基板Pの支持面Paに実装される部品Eと、バックアップピン116aとが重ならないようなバックアップピン116aの配置位置を探して決定するように構成されている。
【0095】
また、第2実施形態では、バックアップピン116aの配置位置を探す条件が、入力部24を介して、作業者により入力(指定)される。第2実施形態では、バックアップピン116aの配置位置を探す条件は、バックアップピン116aの配置位置を探す領域B(図13参照)、および、バックアップピン116aの配置位置を探す際のピッチp(図14参照)を含んでいる。これらの情報は、バックアップピン配置位置決定装置102の記憶部22に、バックアップピン配置位置設定データ22eとして記憶される。
【0096】
図13に示すように、バックアップピン116aの配置位置を探す領域Bは、初期配置位置データ131におけるバックアップピン116aの配置位置毎に設定される。また、バックアップピン116aの配置位置を探す領域Bは、初期配置条件のうちのバックアップピン116aのX方向における基板端からの距離の最大距離、バックアップピン116aのY方向における基板端からの距離の最大距離の条件を満たすように、設定される。このため、X方向における基板端に近い位置のバックアップピン116aの配置位置の領域Bは、基板中央のバックアップピン116aの配置位置の領域Bに比べて、小さくなっている。
【0097】
また、制御部121は、X方向における基板端に近い位置のバックアップピン116aから、バックアップピン116aの配置位置を探して決定するように構成されている。図13では、バックアップピン116aの配置位置を探して決定する順番に数字を付して示している。
【0098】
また、第2実施形態では、制御部121は、図14に示すように、バックアップピン116aの配置位置を探す領域Bと、バックアップピン116aの配置位置を探す際のピッチpとに基づいて、領域B内で、ピッチp分ずつバックアップピン116aの配置位置を移動させながら、バックアップピン116aの配置位置を順次探すように構成されている。
【0099】
具体的には、制御部121は、図14に示すように、基板Pの支持面Paに実装される部品Eと、初期配置位置データ131におけるバックアップピン116aとが重なるバックアップピン116aの配置位置(図14において番号1の位置)を基点として、基点に近い位置から遠い位置に向かって、バックアップピン116aの配置位置を順次探して決定するように構成されている。図14では、バックアップピン116aの配置位置を探す順番に数字を付して示している。
【0100】
また、第2実施形態においても、図7に示すように、部品配置位置データにおける基板Pの支持面Paに実装される部品Eと、初期配置位置データ131におけるバックアップピン116aとが平面視において重なるか否かの重なり判定では、バックアップピン116aにクリアランスCを設定して、部品Eと、クリアランスCを含むバックアップピン116aとが重なるか否かを判定してもよい。この場合、部品実装装置101により自動でバックアップピン116aがバックアップベース116bに配置される場合には、作業者により手動でバックアップピン116aがバックアップベース116bに配置される場合に比べて、クリアランスCを小さく設定する。
【0101】
次に、図15を参照して、第2実施形態のバックアップピン配置位置決定装置102による配置位置決定処理をフローチャートに基づいて説明する。フローチャートの処理は、制御部121により行われる。また、配置位置データ作成処理は、上記第1実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0102】
図15に示すように、まず、ステップS21において、部品配置位置データにおける基板Pの支持面Paに実装される部品Eと、初期配置位置データ131におけるバックアップピン116aとが平面視(重ね合わせデータ)において重なるか否かが判断される。部品Eとバックアップピン116aとが重ならないと判断される場合には、ステップS22に進む。
【0103】
そして、ステップS22において、初期配置位置データ131におけるバックアップピン116aと、初期配置位置データ131における他のバックアップピン116aとが重なるか否かが判断される。バックアップピン116aと、他のバックアップピン116aとが重ならないと判断される場合には、ステップS28に進む。そして、ステップS28において、初期配置位置データ131におけるバックアップピン116aの配置位置がバックアップピン116aの配置位置として決定される。
【0104】
また、ステップS21において、部品Eとバックアップピン116aとが重なると判断される場合、および、ステップS22において、バックアップピン116aと、他のバックアップピン116aとが重なると判断される場合には、共に、ステップS23に進む。
【0105】
ステップS23〜S28では、バックアップピン116aの配置位置を探して決定する処理が行われる。
【0106】
具体的には、まず、ステップS23において、バックアップピン116aの配置位置が移動される。ステップS23では、たとえば、図14に示す1番の番号が付されたバックアップピン116aの配置位置から、2番の番号が付された位置に、バックアップピン116aの配置位置が移動される。
【0107】
そして、ステップS24では、移動先の位置が設定された領域B内であるか否かが判断される。移動先の位置が設定された領域B内ではないと判断される場合には、ステップS5に進み、次のバックアップピン116aの配置位置についての処理に移行する。移動先の位置が設定された領域B内であると判断される場合には、ステップS25に進む。
【0108】
そして、ステップS25では、移動先の位置が基板P内であるか否かが判断される。移動先の位置が基板P内ではないと判断される場合には、ステップS23に進む。また、移動先の位置が基板P内であると判断される場合には、ステップS26に進む。
【0109】
そして、ステップS26では、移動先の位置において、部品配置位置データにおける基板Pの支持面Paに実装される部品Eと、初期配置位置データ131におけるバックアップピン116aとが平面視において重なるか否かが判断される。移動先の位置において部品Eとバックアップピン116aとが重なると判断される場合には、ステップS23に進む。また、移動先の位置において部品Eとバックアップピン116aとが重ならないと判断される場合には、ステップS27に進む。
【0110】
そして、ステップS27では、移動先の位置において、バックアップピン116aと他のバックアップピン116aとが平面視において重なるか否かが判断される。バックアップピン116aと他のバックアップピン116aとが平面視において重なると判断される場合には、ステップS23に進む。また、バックアップピン116aと他のバックアップピン116aとが平面視において重ならないと判断される場合には、ステップS28に進む。
【0111】
そして、ステップS28において、移動先の位置が、バックアップピン116aの配置位置として決定される。そして、次のバックアップピン116aの配置位置についての処理に移行する。
【0112】
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0113】
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0114】
第2実施形態では、上記のような制御部121を設ける。これにより、上記第1実施形態と同様に、バックアップピン116aの配置位置データの作成に要する作業負担を軽減することができる。
【0115】
また、第2実施形態では、上記のように、バックアップベース116b上の任意の位置に配置可能なバックアップピン116aの配置位置を決定する場合に、バックアップピン116aの配置位置を探す領域Bと、バックアップピン116aの配置位置を探す際のピッチpとに基づいて、領域B内で、ピッチp分ずつバックアップピン116aの配置位置を移動させながら、バックアップピン116aの配置位置を順次探すように制御部121を構成する。これにより、バックアップベース116b全体においてバックアップピン116aの配置位置を探す場合に比べて、バックアップピン116aの配置位置を探す領域を小さくすることができるので、バックアップピン116aの配置位置を探すのに要する時間を短縮することができる。また、ピッチp分ずつバックアップピン116aの配置位置を移動させながら、バックアップピン116aの配置位置を順次探すことによって、バックアップベース116b上の任意の位置に配置可能なバックアップピン116aの配置位置を決定する場合にも、容易に、バックアップピン116aの配置位置を探すことができる。
【0116】
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0117】
[第3実施形態]
次に、図1図2図16および図17を参照して、第3実施形態について説明する。この第3実施形態では、基板の開口部または凹部とバックアップピンとが重なる場合に、バックアップピンの配置位置を探して決定する例について説明する。
【0118】
(基板作業システムの構成)
本発明の第3実施形態による基板作業システム300は、図1に示すように、部品実装装置1と、バックアップピン配置位置決定装置202とを備えている。
【0119】
(バックアップピン配置位置決定装置の構成)
バックアップピン配置位置決定装置202は、制御部221を備える点で、上記第1実施形態のバックアップピン配置位置決定装置2と相違する。
【0120】
第3実施形態では、制御部221は、図16および図17に示すように、バックアップピン16aによる支持ができない基板Pの開口部P1または凹部P2と、初期配置位置データにおけるバックアップピン16aとが平面視において重なる場合に、バックアップピン16aによる支持ができない基板Pの開口部P1または凹部P2と、初期配置位置データにおけるバックアップピン16aとが重ならないようなバックアップピン16aの配置位置を探して決定するように構成されている。
【0121】
図16(A)および(B)に示すように、基板Pの開口部P1は、切欠き部P1aを含んでいる。また、図16(C)に示すように、基板Pの開口部P1は、孔部P1bを含んでいる。また、図16(D)に示すように、基板Pの凹部P2は、割り基板の溝部P2aを含んでいる。
【0122】
基板データ22bに、基板Pの開口部P1または凹部P2の輪郭の情報および配置位置の情報が含まれている場合には、制御部221は、基板データ22bに基づいて、基板Pの開口部P1または凹部P2の輪郭および配置位置を取得する。
【0123】
基板データ22bに、基板Pの開口部P1または凹部P2の輪郭の情報および配置位置の情報が含まれていない場合には、作業者により基板Pの開口部P1または凹部P2の輪郭の情報および配置位置の情報が入力される。
【0124】
図16(A)に示す矩形状の切欠き部P1aの場合には、たとえば、矩形の4つの角の座標位置を指定する。また、図16(B)に示す台形状の切欠き部P1aの場合には、たとえば、矩形部分P1cの4つの角の座標位置を指定するとともに、三角形部分P1dの3つの角の座標位置を指定する。また、図16(C)に示す円形状の孔部P1bの場合には、円の中心座標および円の直径を指定する。また、図16(D)に示す割り基板の溝部P2aの場合には、溝部P2aを複数の矩形部分P2bを含むものとして、各矩形部分P2bの4つの角の座標位置を指定する。これにより、基板データ22bに、基板Pの開口部P1または凹部P2の輪郭の情報および配置位置の情報が含まれていない場合であっても、制御部221は、基板Pの開口部P1または凹部P2の輪郭および配置位置を取得することが可能である。
【0125】
なお、以上の説明では、便宜上、上記第1実施形態の挿入式のバックアップピン16aを用いる場合を例に説明したが、上記第2実施形態のマグネット式のバックアップピン116aについても同様である。
【0126】
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第1および第2実施形態と同様である。
【0127】
(第3実施形態の効果)
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0128】
第3実施形態では、上記のように、バックアップピン16aによる支持ができない基板Pの開口部P1または凹部P2と、初期配置位置データにおけるバックアップピン16aとが平面視において重なる場合に、基板Pの開口部P1または凹部P2と、バックアップピン16aとが重ならないようなバックアップピン16aの配置位置を探して決定するように制御部221を構成する。これにより、作業者が基板Pの開口部P1または凹部P2と重ならないようにバックアップピン16aの配置位置を指定していく必要がないので、バックアップピン16aの配置位置データの作成に要する時間をさらに短縮することができる。
【0129】
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1および第2実施形態と同様である。
【0130】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
【0131】
たとえば、上記第1〜第3実施形態では、基板作業システムの基板作業装置として、バックアップピンにより支持された基板に対して部品を実装する作業を行う部品実装装置を用いた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、基板作業システムの基板作業装置として部品実装装置以外の基板作業装置を用いてもよい。
【0132】
また、上記第1〜第3実施形態では、バックアップピン配置位置決定装置により決定されたバックアップピンの配置位置に基づいて、部品実装装置により自動でバックアップピンがバックアップベースに配置される例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、バックアップピン配置位置決定装置により決定されたバックアップピンの配置位置に基づいて、作業者により手動でバックアップピンがバックアップベースに配置されてもよい。
【0133】
また、上記第1〜第3実施形態では、制御部が、バックアップピンのピン間隔が略等間隔になるように、バックアップピンの初期配置位置データを作成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御部が、バックアップピンのピン間隔が略等間隔になるように、バックアップピンの初期配置位置データを作成しなくてもよい。
【0134】
また、上記第1〜第3実施形態では、初期配置条件が、バックアップピンを配置する数、バックアップピンのX方向における基板端からの距離の最大距離、バックアップピンのY方向における基板端からの距離の最大距離、および、バックアップピンのピン間隔の最大間隔を含んでいる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、初期配置条件が、バックアップピンを配置する数、バックアップピンのX方向における基板端からの距離の最大距離、バックアップピンのY方向における基板端からの距離の最大距離、および、バックアップピンのピン間隔の最大間隔の全部を含んでいなくてもよいし、これらの条件以外の条件を含んでいてもよい。
【符号の説明】
【0135】
1、101 部品実装装置(基板作業装置)
2、102、202 バックアップピン配置位置決定装置
16a、116a バックアップピン
16b、116b バックアップベース
21、121、221 制御部(初期配置位置作成部、バックアップピン配置位置決定部、通知部)
31、131 初期配置位置データ
100、200、300 基板作業システム
E 部品
P 基板
Pa 支持面
P1 開口部
P2 凹部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17