(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ガス状改質可能燃料源と異なるガス正圧源を含み、前記ガス正圧源は、前記液状改質可能燃料貯蔵器の前記ガス頭隙と動作可能に流体連通している、請求項3に記載の液状およびガス状改質可能燃料供給システム。
前記圧力逃がし弁アセンブリ、前記第1の弁アセンブリ、前記第2の弁アセンブリ、および存在する場合には前記第3の弁アセンブリのそれぞれは、比例弁、開閉弁、三方弁、逆止弁、およびオリフィスの少なくとも1つを含む、請求項2、5、または6のいずれか一項に記載の液状およびガス状改質可能燃料供給システム。
蒸発器を含み、前記蒸発器は、前記液状改質可能燃料貯蔵器の前記液状改質可能燃料空間と動作可能に流体連通しており、改質装置の入口、流体混合装置の入口、および燃料電池スタックの入口の少なくとも1つと動作可能に流体連通している、請求項1から7のいずれか一項に記載の液状およびガス状改質可能燃料供給システム。
流体混合装置を含み、前記流体混合装置の1つまたは複数の入口は、液状改質可能燃料空間、前記蒸発器の出口、ガス状改質可能燃料源、および酸素含有ガス源の少なくとも1つと動作可能に流体連通しており、および前記流体混合装置の出口は、改質装置および/または燃料電池スタックと動作可能に流体連通している、請求項1から10のいずれか一項に記載の液状およびガス状改質可能燃料供給システム。
前記ガス正圧源は、容積型ブロワ、ポンプ、またはコンプレッサと、ダイナミックブロワ、ポンプ、またはコンプレッサと、圧縮ガスの容器との1つまたは複数を含む、請求項1、2、または4から12のいずれか一項に記載の液状およびガス状改質可能燃料供給システム。
前記液状改質可能燃料空間は、ブラダの内部によって画定され、前記ブラダの前記内部は、前記第2の弁アセンブリを介して前記蒸発器と動作可能に流体連通している、請求項1から13のいずれか一項に記載の液状およびガス状改質可能燃料供給システム。
前記液状改質可能燃料貯蔵器の前記液状改質可能燃料空間と流体連通している主液状改質可能燃料源と、液状改質可能燃料を前記主液状改質可能燃料源から前記液状改質可能燃料空間に供給するポンプとをさらに含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の液状およびガス状改質可能燃料供給システム。
液状改質可能燃料を蒸発器および/または燃料混合装置に供給するための液体ポンプを含まない、請求項1から15のいずれか一項に記載の液状およびガス状改質可能燃料供給システム。
前記供給システムの構成要素間に配置され、それらの間を動作可能に流体連通させる複数の導管を含む、請求項1から16のいずれか一項に記載の液状およびガス状改質可能燃料供給システム。
請求項1から17のいずれか一項に記載の液状およびガス状改質可能燃料供給システムと、蒸発器と動作可能に流体連通している改質装置と、前記蒸発器および/または前記改質装置と動作可能に流体連通している燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックの排出口と動作可能に流体連通しているアフタバーナとを含む燃料電池ユニットまたはシステム。
請求項3、8から12、または14から18のいずれか一項に記載の液状およびガス状改質可能燃料供給システムを動作させる方法であって、前記ガス状改質可能燃料源から蒸発器、改質装置、および燃料電池スタックの少なくとも1つへのガス状改質可能燃料の供給と、前記液状改質可能燃料貯蔵器から蒸発器および/または流体混合装置への液状改質可能燃料の供給とを制御するために、前記液状改質可能燃料貯蔵器の前記ガス頭隙のガス圧と、前記ガス状改質可能燃料源からのガス圧とを調整することを含む方法。
請求項1、4、または8から18のいずれか一項に記載の液状およびガス状改質可能燃料供給システムを動作させる方法であって、前記ガス状改質可能燃料源から蒸発器、改質装置、および燃料電池スタックの少なくとも1つへのガス状改質可能燃料の供給と、前記液状改質可能燃料貯蔵器から蒸発器への液状改質可能燃料の供給とを制御するために、前記液状改質可能燃料貯蔵器の前記ガス頭隙のガス圧と、前記ガス状改質可能燃料源および前記ガス正圧源からのガス圧とを調整することを含む方法。
請求項2、5、または7から18のいずれか一項に記載の液状およびガス状改質可能燃料供給システムを動作させる方法であって、前記ガス状改質可能燃料源から蒸発器、改質装置、および燃料電池スタックの少なくとも1つへのガス状改質可能燃料の供給と、前記液状改質可能燃料貯蔵器から蒸発器への液状改質可能燃料の供給とを制御するために、前記圧力逃がし弁アセンブリ、前記第1の弁アセンブリ、および前記第2の弁アセンブリを調整することを含む方法。
請求項6または7から18のいずれか一項に記載の液状およびガス状改質可能燃料供給システムを動作させる方法であって、前記ガス状改質可能燃料源から蒸発器、改質装置、および燃料電池スタックの少なくとも1つへのガス状改質可能燃料の供給と、前記液状改質可能燃料貯蔵器から蒸発器への液状改質可能燃料の供給とを制御するために、前記圧力逃がし弁アセンブリ、前記第1の弁アセンブリ、前記第2の弁アセンブリ、および存在する場合には前記第3の弁アセンブリを調整することを含む方法。
燃料電池ユニットまたはシステムの始動モードにおいて、前記圧力逃がし弁アセンブリ、前記第1の弁アセンブリ、前記第2の弁アセンブリ、および存在する場合には前記第3の弁アセンブリを調整することは、
前記第1の弁アセンブリを介して、ガス状改質可能燃料を蒸発器、改質装置、および燃料電池スタックの少なくとも1つに供給することと、
蒸発器への液状改質可能燃料の供給を最小限にするか、または妨げることと、
を含む、請求項21または22に記載の方法。
燃料電池ユニットまたはシステムの定常状態モードにおいて、前記圧力逃がし弁アセンブリ、前記第1の弁アセンブリ、前記第2の弁アセンブリ、および存在する場合には前記第3の弁アセンブリを調整することは、
液状改質可能燃料を前記液状改質可能燃料貯蔵器から前記第2の弁アセンブリを介して蒸発器に移動させるために、前記第1の弁アセンブリおよび/または存在する場合には前記第3の弁アセンブリを介して、ガス状改質可能燃料を前記ガス頭隙に供給し、および/または前記ガス正圧源から前記ガス頭隙にガスを供給することと、
前記第1の弁アセンブリを介した蒸発器、改質装置、および燃料電池スタックへのガス状改質可能燃料の供給を最小限にするか、または妨げることと、
を含む、請求項21から23のいずれか一項に記載の方法。
前記液状改質可能燃料貯蔵器の前記ガス頭隙から蒸発器、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つにガスを供給することを含む、請求項19から24のいずれか一項に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0026】
詳細な説明
ガス状改質可能燃料および液状改質可能燃料は、例えば、供給システムを通じて流体、すなわち、ガスおよび液体を供給するガス正圧を使用して、燃料電池ユニットまたはシステムの蒸発器、改質装置、燃料電池スタック、アフタバーナ、および他の構成要素の少なくとも1つに供給することができるとすでに分かっている。その結果、本教示のガス状および液状改質可能燃料供給システムおよび方法は、液体ポンプを使用することなく動作させるか、または実施することができる。したがって、ガス状および液状改質可能燃料の流れおよび供給は、定容積および流量調整などの液体ポンプの性能および特性に依存しなくてよい。さらに、一部のポンプおよび弁は、液体燃料と併用するのに適切でないことがあり、例えば、膜ポンプで使用される特定のポリマーは、液体炭化水素に触れたときに、堅くかつ脆くなることがある。ポリマーシールも特定の炭化水素に触れると劣化することがあり、シール材料をViton(登録商標)などのより高価な選択肢に置き換えたり、またはより高価な媒体分離装置を実装したりすることが必要になる。さらに、液体ポンプは費用がかかることがあり、ガス状改質可能燃料との併用には適切でない。
【0027】
供給システムの構成要素間のガス圧を調整して、供給システム全体にわたる、ガス正圧などのガス圧の適切な平衡を達成することができる。例えば、構成要素間のガス圧の調整は、弁アセンブリ、または通常、弁アセンブリが流体連通している構成要素間に配置される他の供給または流れ制御機構を使用および調整することで行うことができる。したがって、ガス状および/または液状改質可能燃料の供給は、(例えば、改質触媒が燃料電池スタックの燃料電極に組み込まれる「オンセル」改質に対する)蒸発器、改質装置、または燃料電池スタックの特定の要求および特定の用途に合わせることができる。
【0028】
例えば、蒸発器、改質装置、燃料電池スタック、およびそれらの組み合わせに供給される液状改質可能燃料に対するガス状改質可能燃料の比率は、燃料電池ユニットまたはシステムが、始動モード中であるか、定常状態モード中であるか、または停止モード中であるかに応じて制御することができる。そのような比率は、始動モードが定常状態モードに進むときに、さらには定常状態モードが停止モードに進むときに調整することができる。本教示の供給システムおよび方法は、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙と、蒸発器、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの1つまたは複数との間の動作可能な流体連通を含むことができる。液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙に存在する(例えば、ガス頭隙を加圧しているガス正圧源からの)酸素含有ガスは、改質反応に必要とされる酸素を供給または補給するために、圧力逃がし弁アセンブリを通じて抽出するなどして、蒸発器、改質装置、および燃料電池スタックの1つまたは複数に供給することができる。
【0029】
より具体的には、ガス状改質可能燃料および液状改質可能燃料のいずれか1つを使用して、燃料電池ユニットまたはシステムを動作させることができるが、両方のタイプの改質可能燃料を改質装置および/または燃料電池スタックならびに対応する燃料電池ユニットまたはシステムと共に使用する能力を最適化することができる。例えば、燃料電池ユニットまたはシステムが始動モードにある場合において、燃料電池ユニットまたはシステムが低温の場合、ガス状改質可能燃料を使用して、改質および他の化学反応を開始することができる。化学反応が始まると、通常、熱が発生し、燃料電池ユニットまたはシステムおよびその構成要素は暖機運転を開始し、それらの動作温度に達する。定常状態モードにある場合、通常、改質装置に接続される蒸発器に液状改質可能燃料を導入する前に、燃料電池ユニットまたはシステム内での反応によって発生した熱を使用して、液状改質可能燃料を加熱することができる。このように、液状改質可能燃料は、重量/体積当たりのエネルギがより高いことと、利用容易性と、貯蔵性とにより、通常、定常状態モード時に使用するのが好ましい。しかし、燃料電池ユニットまたはシステムが、ガス状および液状改質可能燃料を同時に使用して有利に動作できる場合の用途および環境がある。
【0030】
簡潔にするために、本明細書の考察および説明は、主に、触媒部分酸化改質反応および反応物(改質可能燃料および酸素含有ガス)を含む部分酸化改質反応および反応物に焦点を当てる。しかし、本明細書で説明する装置、アセンブリ、システム、および方法は、水蒸気改質および自己熱改質などの他の改質反応、ならびにそれらのそれぞれの反応物(それぞれ、改質可能燃料および水蒸気、ならびに改質可能燃料、水蒸気、および酸素含有ガス)に適用することができる。したがって、酸素含有ガスが装置および方法に関連して本明細書で言及される場合、別途明示されない限りまたは文脈から当然のことでない限り、本教示は、組み合わせてまたは単独で水蒸気を含む、すなわち、酸素含有ガスおよび/または水蒸気を含むと考えるべきである。さらに、改質可能燃料が装置および方法に関連して本明細書で言及される場合、別途明示されない限りまたは文脈から分かる通り、本教示は、組み合わせてまたは単独で水蒸気を含む、すなわち、改質可能燃料および/または水蒸気を含むと考えるべきである。
【0031】
さらに、本教示の液状およびガス状改質可能燃料供給システムおよび方法は、水蒸気改質および自己熱改質を実施するための液状およびガス状反応物の供給、例えば、本明細書で説明するものと同じ構造および構成要素内で、および/または同じ一般的方法で行う多種反応物流体供給システムの供給、制御、および管理に適していると理解すべきである。すなわち、本教示の供給システムおよび方法は、蒸発した液状改質可能燃料および水蒸気を発生させるために、それぞれ適切な液状反応物、例えば、液状改質可能燃料および/または液体水を液状改質可能燃料貯蔵器から蒸発器に供給することができ、適切なガス状反応物、例えば、酸素含有ガス、ガス状改質可能燃料、および水蒸気の少なくとも1つをそれらのそれぞれの供給源から燃料電池ユニットまたはシステムの所望の構成要素に供給することができる。換言すると、様々な反応物は、システムの液体供給部を通して供給することができ、様々なガス状反応物は、システムのガス供給部を通して供給することができる。
【0032】
したがって、液状改質可能燃料貯蔵器は、液状改質可能燃料空間に水を(液体として)含むことができ、その水は、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙内のガス正圧によって蒸発器に移動することができる。そのような場合、ガス状改質可能燃料は、改質装置および/または燃料電池スタックで改質するのに適したガス状の水蒸気改質反応混合物を形成するために、蒸発器からの水蒸気と混合することができる。したがって、特定の実施形態では、「液状改質可能燃料貯蔵器」は、「水空間」を有する「水貯蔵器」と、またはより一般的に「液状反応物空間」を有する「液状反応物貯蔵器」と置き換えることができる。これを受けて、AT(自己熱)改質の場合、液状反応物は、水および/または液状改質可能燃料とすることができ、ガス状反応物は、蒸発した液状改質可能燃料、ガス状改質可能燃料、酸素含有ガス、および水蒸気の少なくとも1つとすることができる。
【0033】
供給システムで水を使用する場合、水を蒸発させて水蒸気を生成するために、燃料電池ユニットまたはシステムの改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの1つまたは複数からの再循環した熱を使用することができ、この水は、供給システムに存在することができ、および/または独立した供給源から供給システムに導入することもできる。特定の実施形態では、ガス状改質可能燃料源および/またはブロワ、ポンプ、もしくはコンプレッサなどのガス正圧源を使用するのではなく、水蒸気を使用して液状改質可能燃料貯蔵器(または水貯蔵器)のガス頭隙内に圧力を供給し、それにより、液状改質可能燃料または水を蒸発器に送るか、または移動させることができる。特定の実施形態では、圧力逃がし弁は、改質反応およびプロセスを促進するために、加圧下のガス状頭隙から水蒸気を抽気して、流体混合装置、改質装置、および燃料電池スタックの1つまたは複数に向けることができる。
【0034】
さらに、本教示の供給システムは、2つ以上の液状改質可能燃料貯蔵器を含むことができる。様々な実施形態において、供給システムは、液状改質可能燃料貯蔵器および水貯蔵器(または2つの液状反応物貯蔵器)を含むことができる。各液状反応物貯蔵器は、それらのそれぞれの液体を1つまたは複数の蒸発器に供給するように、および/または必要に応じて、十分な量の酸素含有ガスを流体流れに導入できる流体混合装置などを通じて、改質装置および/または燃料電池スタックに直接供給するように独立して制御することができる。2つ以上の液状反応物貯蔵器のそのような構成は、フラッシングのリスクを軽減することができる。
【0035】
改質可能燃料または水などの液状反応物の供給の独立した制御は、1つには、各液状反応物貯蔵器に接続された圧力逃がし弁を使用して行うことができる。液状反応物貯蔵器からの液体の供給に影響を及ぼす他の要因として、例えば、1つもしくは複数のガス状改質可能燃料源および/または1つもしくは複数のガス正圧源によって、各液状反応物貯蔵器のガス頭隙に供給される圧力を挙げることができ、前記ガス状改質可能燃料源およびガス正圧源は、ガス頭隙と動作可能に流体連通している。特定の実施形態では、ガス状改質可能燃料源以外の1つのガス正圧源を使用して、1つのガス正圧源と動作可能に流体連通している複数のそれぞれの液状反応物貯蔵器の頭隙を加圧することができる。
【0036】
要約すると、当然のことながら、本教示の供給システムは、触媒部分酸化(「CPOX」)改質などの部分酸化(「POX」)改質、水蒸気改質、および自己熱(「AT」)改質を含む改質反応を実施するのに適切な反応物を供給することができる。液状改質可能燃料および水などの液状反応物は、供給システムの「液状改質可能燃料」供給構成要素、導管、およびアセンブリから、およびこれらを通して供給することができる。ガス状改質可能燃料、水蒸気、および空気等の酸素含有ガスなどのガス状反応物は、供給システムの「ガス状改質可能燃料」供給構成要素、導管、およびアセンブリから、およびこれらを通して供給することができる。水蒸気および酸素含有ガスなどの特定のガス状反応物は、本教示の供給システムの周辺にあるか、または本教示の供給システムに従属する構成要素およびアセンブリから、およびこれらを通して供給することができ、例えば、酸素含有ガスは、例えば、改質する前に液状改質可能燃料および/または蒸発した液状改質可能燃料と混合するために、燃料電池ユニットまたはシステムの蒸発器、改質装置、および燃料電池スタックの少なくとも1つと独立して動作可能に流体連通している酸素含有ガス源から供給することができる。
【0037】
さらに、供給システムならびに関連する構造および構成要素の様々な構成は、「Mixing Reformable Fuels and an Oxygen-Containing Gas and/or Steam」という名称である、同時係属中の共有の米国特許出願第14/335,463号に記載された静的混合機または流体混合装置などの流体混合装置を含むことができ、この特許は、あらゆる目的のために参照により本明細書に援用される。流体混合装置を使用して、改質可能燃料、酸素含有ガス、および水蒸気の2つ以上を混合することができる。改質可能燃料は、液状改質可能燃料源からの液状改質可能燃料、蒸発器からの蒸発した液状改質可能燃料、ガス状改質可能燃料源からのガス状改質可能燃料の1つまたは複数とすることができる。流体混合装置は、混合される流体流れに対して適切に配置することができる。例えば、液状改質可能燃料と酸素含有ガスとの混合が望ましい場合、流体混合装置の1つまたは複数の入口は、液状改質可能燃料源および酸素含有ガス源と動作可能に流体連通しているように配置することができ、流体混合装置の出口は、改質装置および/または燃料電池スタックと動作可能に流体連通しているように配置することができる。
【0038】
本願全体を通して、構成物が特定の構成要素を有する、包含する、または含むと記載された場合、またはプロセスが特定のプロセスステップを有する、包含する、または含むと記載された場合、本教示の構成物はまた、列挙した構成要素で基本的に構成されるか、または列挙した構成要素で構成されることが企図され、本教示のプロセスはまた、列挙したプロセスステップで基本的に構成されるか、または列挙したプロセスステップで構成されることが企図される。
【0039】
本願では、要素または構成要素は、列挙した要素または構成要素のリストに含まれ、および/またはそのリストから選択されると表現される場合、当然のことながら、要素または構成要素は、列挙した要素または構成要素の任意の1つとすることができ、または要素もしくは構成要素は、列挙した要素もしくは構成要素の2つ以上からなる群から選択することができる。
【0040】
さらに、当然のことながら、本明細書で説明する構成物、装置、または方法の要素および/または特徴は、本明細書に明示されていようが、暗示されていようが、本教示の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な方法で組み合わせることができる。例えば、特定の構造について言及されている場合、別途文脈から当然のことでない限り、構造は、本教示の装置の様々な実施形態および/または本教示の方法で使用することができる。換言すると、本願内で、実施形態は、明確で簡明な応用例が文書化および図面化されるのを可能にするが、本教示および発明から逸脱することなく実施形態を様々に組み合わせるか、または分割できることが意図され、理解される。例えば、当然のことながら、本明細書で説明および図示するすべての特徴は、本明細書で説明および図示する本発明のすべての態様に適用することができる。
【0041】
当然のことながら、「〜の少なくとも1つ」という表現は、別途文脈および使用法から当然のことでない限り、その表現の後に列挙した対象物のそれぞれを単独で含み、列挙した対象物の2つ以上からなる様々な組み合わせを含む。
【0042】
文法的な均等物を含む「含む」、「含むこと」、「有する」、「有すること」、「含有する」、または「含有すること」という用語の使用は、別途特別に示されない限り、または文脈から当然のことでない限り、制約がなく、非限定的なものであり、例えば、他の列挙されない要素またはステップを排除しないと一般に解釈すべきである。
【0043】
本明細書での、例えば、「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」などの単数形の使用は、特別に別途示されない限り、複数形を含む(逆も同様である)。
【0044】
「約」という用語を定量値の前に使用する場合、本教示はまた、特に別途示されない限り、特定の定量値自体を含む。本明細書において、「約」という用語は、別途指摘または暗示されない限り、基準値から±10%の変動を指す。
【0045】
当然のことながら、ステップの順序または特定の動作を行う順序は、本教示が実施可能なままである限り重要ではない。さらに、2つ以上のステップまたは動作を同時に行うことができる。
【0046】
本明細書の様々な部分において、値が群または範囲で表される。記述は、そのような群および範囲の要素の各個々の部分的組み合わせのすべてと、そのような群または範囲の様々な端点の任意の組み合わせとを含むことが特に意図される。例えば、0〜40の範囲の整数は、特に、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40を個々に表すことを意図され、1〜20の範囲の整数は、特に、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20を個々に表すことを意図されている。
【0047】
本明細書の任意のおよびすべての例、または例示的な語法、例えば、「など」、「含む」、または「例えば」の使用は、単に、本教示をより効果的に例示することを意図されており、請求項で主張されない限り、本発明の範囲を限定するものではない。本明細書の語法が、請求項で主張されない任意の要素を本教示の実施に必須のものであるとして示していると解釈すべきでない。
【0048】
「上部」、「下部」、「上部」、「底部」、「水平」、「垂直」などの空間的向きまたは高さを示す用語および表現は、それらの文脈を用いて別途示されない限り、構造的、機能的、または動作的に有意でなく、単に、添付図のいくつかに示すことができる本教示の装置、デバイス、構成要素、および特徴部の様々な表示の任意に選択された向きを反映しているのに過ぎないと本明細書では解釈すべきである。
【0049】
本明細書において、「液状改質可能燃料」とは、標準温度および圧力(STP)状態で液体であり、改質されたときに、富水素改質油に変換される炭素および水素含有改質可能燃料、例えば、メタノール、エタノール、ナフサ、留出油、ガソリン、灯油、ジェット燃料、ディーゼル、バイオディーゼルなどを指し、これらを含む。「液状改質可能燃料」という表現は、液状改質可能燃料が液体状態であろうと、またはガス状態、すなわち蒸気であろうとそのような燃料を含むとさらに解釈すべきである。
【0050】
本明細書において、「ガス状改質可能燃料」とは、STP状態でガスであり、改質されたときに、富水素改質油に変換される炭素および水素含有改質可能燃料、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、イソブタン、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、ジメチルエーテル、それらの混合物、例えば、主にメタンである天然ガスおよび液化天然ガス(LNG)、ならびに主にプロパンまたはブタンであるが、基本的にプロパンおよびブタンで構成されるすべての混合物を含む石油ガスおよび液化石油ガス(LPG)などを指し、これらを含む。ガス状改質可能燃料には、他のガス状改質可能燃料と同様に液体として貯蔵できるアンモニアもある。
【0051】
本明細書において、「改質可能燃料」とは、液状改質可能燃料および/またはガス状改質可能燃料を指す。
【0052】
本明細書において、「ガス状改質反応混合物」とは、ガス化液状改質可能燃料(例えば、蒸発した液状改質可能燃料)、ガス状改質可能燃料、またはそれらの組み合わせと、酸素含有ガス(例えば、空気)および/または(例えば、水蒸気の形態の)水とを含む混合物を指す。ガス状改質反応混合物は、改質反応して富水素生成物(「改質油」)を生成することができ、この富水素生成物は、一酸化炭素を含有することもできる。触媒部分酸化改質反応が行われる場合、ガス状改質反応混合物は、改質可能燃料および酸素含有ガスを含む「ガス状CPDX改質反応混合物」と称することができる。水蒸気改質反応が行われる場合、ガス状改質反応混合物は、改質可能燃料および水蒸気を含む「ガス状水蒸気改質反応混合物」と称することができる。自己熱改質反応が行われる場合、ガス状改質反応混合物は、改質可能燃料、酸素含有ガス、および水蒸気を含む「ガス状AT改質反応混合物」と称することができる。
【0053】
本明細書において、「燃料電池スタック」とは、燃料電池ユニットまたは燃料電池システムの構成要素を指し、燃料電池スタックでは、水素または電気化学的酸化可能種を電気に変換するために、電気化学反応が行われる。燃料電池スタックは、多くの場合に層をなして形成されるアノード、カソード、および電解質を含む。動作時、例えば、本教示の改質装置および/または流体混合装置から燃料電池スタックに流入した水素および改質油の他の任意の電気化学酸化可能成分は、燃料電池スタックのアノード層内の酸素アニオンと結合して、水および/または二酸化炭素および電子を発生させる。アノード層内に発生した電子は、外部負荷によって移動して、カソード層に戻り、カソード層では、酸素が電子と結合して酸素アニオンを形成し、この酸素アニオンは、電解質層およびアノード層を選択的に通過する。
【0054】
本明細書において、「燃料電池ユニット」とは、通常、燃料電池スタックと動作可能に流体連通している改質装置と、燃料電池スタックと、燃料電池スタックからの排気管と動作可能に流体連通しているアフタバーナとを指す。燃料電池ユニットは、蒸発器を含むことができ、蒸発器の出口は、改質装置および/または燃料電池スタックの入口と動作可能に流体連通している。燃料電池ユニットは、様々な弁アセンブリと、センサアセンブリと、導管と、そのようなユニットに付属する他の構成要素とを含むことができる。「燃料電池システム」とは、通常、燃料電池ユニットおよび周辺機器を指す。燃料電池システムは、多くの場合、複数の燃料電池ユニットを含む。複数の燃料電池ユニットは、周辺機器を共有することができる。しかし、当然のことながら、「燃料電池ユニット」および「燃料電池システム」は、別途文脈によって規定されない限り、本明細書では区別なく使用することができる。
【0055】
本明細書において、「〜と動作可能に流体連通している」とは、構成要素およびまたは構造が、機能もしくは動作状態または機能もしくは動作位置にある場合の様々な構成要素および/または構造間の流体連通を指すが、構成要素および/または構造が不機能もしくは停止状態または不機能もしくは停止位置にある場合に流体連通を遮断することができる。動作可能な流体連通は、構成要素および/または構造間に配置された弁アセンブリによって制御することができる。例えば、Aが弁アセンブリを介してBと動作可能に流体連通している場合、弁アセンブリが「開」であると、流体をAからBに流すか、または供給することができ、それにより、AとBとの間の流体連通を可能にする。しかし、弁アセンブリが「閉」であると、AとBとの間の流体連通を遮断または中止することができる。換言すると、弁アセンブリは、AとBとの間を流体連通させるように動作可能である。当然のことながら、流体連通には、様々な程度および量の流体流れと関連する特性とがあり得る。例えば、弁アセンブリが、部分的に閉じた場合に構成要素および/または構造間を流体連通させることができるのと同様に、全開した弁アセンブリも構成要素および/または構造間を流体連通させることができるが、流量などの流体流れ特性は、弁アセンブリの様々な位置によって影響を受けることがある。本明細書において、「〜と動作可能に流体連通している」および「〜と流体連通している」は、別途文脈によって規定されない限り、区別なく使用することができる。
【0056】
本明細書において、文法的均等物ならびに均等な表現および語法を含む、流体の「流れを制御する」、「供給を制御する」、「流れを調整する」、「供給を調整する」とは、流体の流れもしくは供給を増やすこと、流体の流れもしくは供給を減らすこと、流体の流れもしくは供給をほぼ一定に維持すること、および/または流体の流れもしくは供給を遮断するか、もしくは中止することであり得る。
【0057】
同様に、文法的均等物ならびに均等な表現および語法を含む、「圧力を制御する」および「圧力を調整する」とは、圧力を上げること、圧力を下げること、圧力をほぼ一定に維持すること、および/または圧力を遮断するか、もしくは中止することであり得る。当然のことながら、多くの環境において、「流れを制御する」および「流れを調整する」ことは、「圧力を制御する」および「圧力を調整する」ことであり得、逆も同様である。さらに、(文法的均等物ならびに均等な表現および語法を含む)供給システム、燃料電池ユニット、または燃料電池システムの構成要素、例えば、弁アセンブリ、またはガス正圧源を「制御する」、「調整する」、および「操作する」ことは、上記と同じ変化および/または定常動作に影響を及ぼすことができる。
【0058】
本明細書において、「弁アセンブリ」とは、構成要素および/または構造間の流体連通および流体流れ特性、例えば、プロパン源から改質装置へのプロパンの供給を観測および/または制御できる1つまたは複数の構造を共に指す。弁アセンブリは、単一の弁とすることができ、または複数の弁および関連する構造を含むことができ、特定の構造は直列とすることができる。弁アセンブリは、圧力調整アセンブリとするか、または圧力調整アセンブリを含むことができる。例えば、弁アセンブリは、調量弁とするか、または調量弁を含むことができ、それにより、流体の流れおよび供給のデジタル制御を可能にする。弁アセンブリは、ピッコロ構成の弁、例えば、それぞれが比例弁に対応した一連のオリフィスとするか、またはこのオリフィスを含むことができる。弁アセンブリは、比例ソレノイド弁などの比例弁または一連の比例ソレノイド弁などの一連の比例弁を含むことができる。弁アセンブリは、ソレノイド弁などの開閉弁または一連の開閉弁、例えば、一連の開閉ソレノイド弁を含むことができる。弁アセンブリは、三方弁と、一連の三方弁と、逆止弁と、一連の逆止弁と、オリフィスと、一連のオリフィスと、それらの弁ならびに本明細書で説明する他の弁および弁アセンブリの組み合わせとを含むことができ、弁および弁アセンブリのいくつかは直列とすることができる。構造または構成要素が直列であると指定された場合、構成要素は、直並列または連続直列(例えば、同一線上)のいずれかとすることができる。
【0059】
本明細書において、「センサアセンブリ」とは、動作パラメータを観測し、測定し、および/または求めるための任意の適切なセンサ、またはセンサ装置、またはセンサもしくはセンサ装置の組み合わせを指す。例えば、燃料流量は、任意の適切な流量計で観測することができ、圧力は、任意の適切な圧力センサまたは圧力調整装置で観測することができ、温度は、任意の適切な温度センサで観測することができる。したがって、センサ装置の例には、流量計、圧力計、熱電対、サーミスタ、および抵抗温度検出器がある。センサアセンブリは、流体流れ差圧センサもしくはゲージ、または簡単に差圧測定アセンブリとすることができる。差圧測定アセンブリは、通常、2つの圧力タップを含む。
【0060】
差圧測定アセンブリは、弁または弁アセンブリに流入する前の流体の圧力が測定され、流体が弁または弁アセンブリを出た後の圧力が測定され、その差が求められるように、オリフィスまたは比例弁(アセンブリ)などの弁アセンブリを含むことができ、またはこの弁アセンブリに取り付けることができる。センサまたはセンサ装置には、はかり、ばねばかりなどの重量計、または物体の重量を観測し、測定し、および/または求めるための他の装置があり得る。センサアセンブリは、必要に応じてコントローラと通信するトランスデューサを含むことができる。
【0061】
本明細書において、「ガス正圧源(source of positive gaseous pressure)」または「ガス正圧源(source of positive gas pressure)」とは、ガス正圧を発生させることができるか、またはガスの移動を引き起こすことができるデバイスまたは装置を指す。ガス正圧源は、容積型ブロワ、ポンプ、もしくはコンプレッサ、またはダイナミックブロワ、ポンプ、もしくはコンプレッサとすることができる。ガス正圧源の例には、ファン、複数のまたは一連のファン、回転式ベーンポンプまたはコンプレッサなどの回転式ポンプまたはコンプレッサ、複数のまたは一連の回転式ポンプまたはコンプレッサ、膜ポンプもしくはコンプレッサ、または複数のもしくは一連の膜ポンプもしくはコンプレッサなどの往復ポンプまたはコンプレッサ、ブロワ、例えば、遠心ブロワまたはコンプレッサ、複数のまたは一連のブロワ、複数のまたは一連の遠心ブロワまたはコンプレッサ、空気ポンプ、空気または不活性ガスのタンクなどの圧縮ガスの容器、およびそれらの組み合わせがある。「ガス正圧(positive gaseous pressure)」または「ガス正圧(positive gas pressure)」は、これらのガス正圧源および当業者に公知の他のガス正圧源のいずれかから得ることができる。「酸素含有ガス源」とは、ガスが酸素を含むガス正圧源とすることができる。酸素含有ガス圧源は、ガス正圧源によって供給される流体流れとすることができ、流体流れは、周囲環境もしくは大気、ならびに/または燃料電池ユニットおよび/もしくはシステムの1つもしくは複数の構成要素などからの酸素を含む。
【0062】
本教示の液状およびガス状改質可能燃料供給システムは、様々な導管を含むことができる。供給システムおよびその周辺構成要素は、供給システムの構成要素とその周辺構成要素との間を動作可能に流体連通させるように配置された複数の導管、例えば、2つ以上の導管を含むことができる。例えば、複数の導管は、供給システムを燃料電池システムの構成要素に接続し、さらには、燃料電池システムの構成要素自体を接続することができる。すなわち、周辺構成要素および装置を含む本教示の供給システムおよび方法の構成要素は、構成要素、例えば、液状改質可能燃料貯蔵器、ガス状改質可能燃料源、ガス正圧源、改質装置、蒸発器、流体混合装置、燃料電池スタック、アフタバーナ、酸素含有ガス源、液状改質可能燃料源、第1および第2の弁アセンブリ、第3、第4、および順により高次のまたは他の弁アセンブリ、センサアセンブリ、ならびにポンプなどの関連機材を接続するか、またはつなげる導管を含むことができる。これらの構成要素および他の構成要素のそれぞれは、流体連通、例えば、動作可能な流体連通が構成要素間で確立されるのを可能にする1つまたは複数の入口、出口、およびポートを含むことができる。さらに、当然のことながら、導管は、導管に取り付けられた他の構成要素および装置、例えば、弁アセンブリ、ポンプ、ガス正圧源、およびセンサアセンブリを含むことができる。
【0063】
導管または導管システムには、多くの要因、例えば、特定の用途、改質可能燃料、または供給システムおよび/もしくは燃料電池ユニットもしくはシステム全体の接地面積の大きさに合わせた多くの特定の構造、構成、配置、および接続があり得る。したがって、本明細書で説明および/または図示する導管システムは、単なる例示目的に過ぎず、本教示を決して限定することを意図されていない。さらに、2つ以上の導管が1つまたは複数の構成要素、例えば、弁アセンブリおよびガス状改質可能燃料源に接続されるか、つなげられるか、または他にこれらを連結すると記載できる場合、単一の導管も同じ意図および/または目的を達成すると想定することができ、この場合、弁アセンブリなどの構成要素は、単一の導管と「一列に並ぶ」、単一の導管「内に位置する」、または単一の導管に「付属する」と記載することができる。さらに、2つ以上の構成要素または構造に「つなげられる」、「接続される」、または他にこれらを「連結する」とは、1つの構成要素または構造が別の構成要素または構造に直接的にまたは間接的につなげられるか、接続されるか、または連結されることを意味する。
【0064】
導管は、ダクト、例えば、流体を搬送するためのチャネル、チューブ、または通路とすることができる。例えば、ガス正圧源管は、例えば、ブロワ、ポンプ、またはコンプレッサなどのガス正圧源から液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙にガスを搬送または供給するために使用することができる。別の例として、液状改質可能燃料管は、液状改質可能燃料を液状改質可能燃料貯蔵器から蒸発器、または蒸発器よりも上流の弁アセンブリに搬送または供給するために使用することができる。導管は、マニホルド、例えば、流体を収集または配給するために使用される複数の入口または出口を有するチャンバ、パイプ、またはダクトとすることができる。本明細書において、「共通管」とは、通常、特定の位置との間で流体を供給し合うための多ポート付き導管を指す。
【0065】
多種改質可能燃料供給システムならびに/または燃料電池ユニットおよび/もしくはシステムは、供給システムならびに/または燃料電池ユニットおよび/もしくはシステムの動作を自動化する制御システムを含むことができる。制御システムは、コントローラと通信する複数のセンサを含むことができる。センサ、ユーザ入力装置からのユーザコマンド、ならびに/またはプログラムされたサブルーチンおよびコマンドシーケンスからの入力信号を受けて、コントローラは、供給システムおよび/または燃料電池ユニットまたはシステムの動作を管理することができる。
【0066】
本教示の供給システム、燃料電池ユニット、および燃料電池システムは、例えば、始動モード、定常状態モード、および/または停止モードにおいて、供給システムと、供給システムの構成要素と、個々の燃料電池ユニットと、燃料電池ユニットの構成要素と、構成要素を含む燃料電池システムとの1つまたは複数の動作を個別に自動化する制御システムを含むことができる。制御システムは、供給システムと、弁アセンブリ、ガス正圧源、およびガス状改質可能燃料源などの供給システムの個々の構成要素と、個々の燃料電池ユニットと、燃料電池ユニットの1つまたは複数の構成要素と、燃料電池ユニットまたはシステムとの1つまたは複数の動作を独立して観測、制御、および/または調整するために、制御構成要素、例えば、制御電子機器、アクチュエータ、弁アセンブリ、センサアセンブリ、ならびに他の構造および装置を含むことができる。
【0067】
制御システムは、様々な制御構成要素、ならびに供給システムおよび/または各燃料電池ユニットの構成要素と通信できるコントローラを含むことができる。制御システムおよび/またはコントローラは、供給システムの個々の構成要素を通り、個々の燃料電池ユニットを通り、燃料電池システムを通る流体の流路を観測し、論理的に制御することができる。換言すると、制御システムを使用する供給システム内、燃料電池ユニット内、および/または燃料電池システム内で、個別の流体回路を実現することができる。
【0068】
制御システムは、コントローラと通信する1つもしくは複数のセンサまたはセンサアセンブリを含むことができる。センサ、ユーザ入力装置からのユーザコマンド、ならびに/またはプログラムされたサブルーチンおよびコマンドシーケンスからの入力信号を受けて、コントローラは、供給システムおよび/または1つもしくは複数の燃料電池ユニットの動作を独立して管理することができる。コントローラは、プロセッサ上で動作するソフトウェアとすることができる。しかし、1つまたは複数のデジタルまたはアナログ回路、あるいはそれらの組み合わせを実装したコントローラを使用することも本教示の範囲内である。センサ、ユーザ入力装置からのユーザコマンド、ならびに/またはプログラムされたサブルーチンおよびコマンドシーケンスからの入力信号を受けて、コントローラは、供給システムおよび/または1つもしくは複数の燃料電池ユニットおよび/または燃料電池システムの動作を管理することができる。
【0069】
センサアセンブリは、必須ではないが、コントローラと通信するトランスデューサを含むことができる。通信経路は、通常、有線電気信号であるが、通信経路の他の任意の適切な形態を使用することもできる。すなわち、本明細書におけるセンサアセンブリ、制御信号受信装置、および通信経路は、任意の適切な構成を取ることができる。ブルートゥース接続などの無線通信経路を使用することもできる。無線通信経路は、ネットワークノードを接続するのに無線データ接続を使用する無線ネットワークの一部とすることもできる。有線および無線通信経路の組み合わせを使用することもできる。
【0070】
一態様では、本教示は、燃料電池ユニットおよび/またはシステム用の液状およびガス状改質可能燃料供給システムを提示する。供給システムは、液状改質可能燃料貯蔵器であって、液状改質可能燃料貯蔵器の内部は、液状改質可能燃料空間およびガス頭隙を有し、液状改質可能燃料空間が燃料電池ユニットの蒸発器および/または流体混合装置と動作可能に流体連通している、液状改質可能燃料貯蔵器と、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙と動作可能に流体連通しており、燃料電池ユニットの蒸発器、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つと動作可能に流体連通しているガス状改質可能燃料源とを含む。
【0071】
様々な実施形態では、供給システムは、液状改質可能燃料貯蔵器であって、液状改質可能燃料貯蔵器の内部は、液状改質可能燃料空間およびガス頭隙を有する、液状改質可能燃料貯蔵器と、燃料電池ユニットの蒸発器、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つと動作可能に流体連通しており、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙と動作可能に流体連通しているガス状改質可能燃料源と、液状改質可能燃料貯蔵器の液状改質可能燃料空間と動作可能に流体連通しており、改質装置、流体混合装置、および燃料電池スタックの少なくとも1つと動作可能に流体連通しており、例えば、改質装置の入口、流体混合装置の入口、および燃料電池スタックの入口の少なくとも1つと動作可能に流体連通していることができる蒸発器とを含むことができる。
【0072】
供給システムは、通常、ガス状改質可能燃料を蒸発器、改質装置、流体混合装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つに供給し、液状改質可能燃料を蒸発器および/または燃料混合装置に供給するための液体ポンプを含まない。一部の実施形態では、液状改質可能燃料空間は、ブラダの内部によって画定され、ブラダの内部は、蒸発器と流体連通していることができる。
【0073】
様々な実施形態では、液状およびガス状改質可能燃料供給システムは、ガス状改質可能燃料源と異なるガス正圧源を含むことができ、このガス正圧源は、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙と動作可能に流体連通している。すなわち、ガス正圧源がガスまたはガス圧を液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙に提供または供給するのではなくまたはそれに加えて、ガス正圧源は、ガスまたはガス圧をガス頭隙に提供または供給してガス頭隙を加圧し、液状改質可能燃料を液状改質可能燃料空間から移動させ、および/またはガスをガス頭隙から(例えば、圧力逃がし弁アセンブリを介して)蒸発器、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つに供給することができる。
【0074】
一部の実施形態では、供給システムは、ガス状改質可能燃料源と蒸発器、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つとの間と、ガス状改質可能燃料源と液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙との間とを流体連通させるように動作可能な第1の弁アセンブリを含むことができる。供給システムは、液状改質可能燃料空間と蒸発器および/または流体混合装置との間を流体連通させるように動作可能な第2の弁アセンブリを含むことができる。第1の弁アセンブリはまた、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙と燃料電池ユニットの蒸発器、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つとの間を流体連通させるように動作可能である。
【0075】
第1および第2の弁アセンブリは、用途とガス状改質可能燃料の供給に関する所望の制御とに応じて、異なる構成を取ることができ、様々な構成要素を含むことができる。例えば、第1の弁アセンブリは、1つまたは複数の比例弁を含むことができ、この比例弁は、流体流れの、デジタルではなく比例制御を行うために、オリフィス、ならびに/またはオリフィス/弁のピッコロ構成を画定する一連のオリフィスおよび対応する比例弁と共に、調量弁サブアセンブリから上流または下流に位置することができる。第2の弁アセンブリは、1つまたは複数の比例弁、遮断弁、および逆止弁、さらには1つまたは複数のオリフィスを含むことができる。オリフィスは、オリフィス(または他の弁もしくは弁アセンブリ)を通る流体流れの差圧を測定するために、2つの圧力センサ、例えば、2つの圧力タップ間に存在することができる。
【0076】
本教示の供給システムは、圧力逃がし弁アセンブリを含むことができ、この圧力逃がし弁アセンブリは、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙と動作可能に流体連通している。圧力逃がし弁アセンブリは、必要に応じて、改質用の様々な液状およびガス状反応物を供給するために、システム内のガス圧を適切に平衡させるように、ガス頭隙内のガス圧を制御するのに寄与することができる。特定の実施形態では、ガス頭隙は、蒸発器、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つと圧力逃がし弁アセンブリを介して動作可能に流体連通している。そのような場合、ガスと、ガス状改質可能燃料、ガス頭隙内の液状改質可能燃料の蒸気、および酸素含有ガスの1つまたは複数などのガスの組成物とは、エネルギ含有組成物を使用して、必要に応じて電気および/または熱を発生させることができ、および/または燃料電池ユニットおよび/もしくはシステムをエネルギ効率よく動作させるのに適した酸素/燃料比を得るために、酸素含有ガスを補給することができる部分に供給することができる。
【0077】
特定の実施形態では、供給システムは、ガス状改質可能燃料源と液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙との間を流体連通させるように動作可能な第3の弁アセンブリを含むことができる。そのような構成では、第1の弁アセンブリは、ガス状改質可能燃料源と、蒸発器、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つとの間を流体連通させるように動作可能である。第1および第3の弁アセンブリは、ガス頭隙と、燃料電池ユニットの蒸発器、改質装置、およびアフタバーナの1つまたは複数との間を流体連通させるように動作可能である。
【0078】
第3の弁アセンブリは、用途とガス状改質可能燃料の供給に関する所望の制御とに応じて、異なる構成を取ることができ、様々な構成要素を含むことができる。例えば、第3の弁アセンブリは、ガス状改質可能燃料および/またはガスを液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙から蒸発器、改質装置(例えば、蒸発器を迂回する)、燃料電池スタック(例えば、蒸発器および改質装置を迂回する)、および/またはアフタバーナ(例えば、蒸発器、改質装置、および燃料電池スタックを迂回する)などの様々な下流構成要素に供給するための1つまたは複数の三方弁を含むことができる。
【0079】
当然のことながら、第3の弁アセンブリの機能は、第1の弁アセンブリで実施することができるため、第3の弁アセンブリは、本開示の供給システムの様々な構造および構成で必要とされないことがある。さらに、特定の構造および構成では、個々の構成要素およびそれらの機能によっては、圧力逃がし弁アセンブリが供給システムに必要とされないことがある。しかし、圧力逃がし弁アセンブリの使用により、ガス頭隙内のガス圧を直接制御および観測することができ、供給システムのより効率的な動作が可能になる。
【0080】
それでもなお、当然のことながら、本教示の概念は、供給システム構成要素と、導管と、弁アセンブリと、センサアセンブリと、多すぎるために本明細書で説明および/または図示されない燃料電池ユニットおよび/またはシステムの他の構成要素との多数の異なる構成および配置を使用して実施することができる。それでもなお、本教示は、そのような様々な構成および配置を含む。
【0081】
ガス正圧源の制御機構および特徴に関係なく、ガス正圧源は、供給システムによる液状改質可能燃料の流体流れおよび供給を制御することができる。すなわち、ガス正圧源を使用して、ガス頭隙内の圧力を上げる(液状改質可能燃料貯蔵器の外の圧力と比較して高い圧力)ことで、液状改質可能燃料を液状改質可能燃料貯蔵器から蒸発器に移動させることができる。ガス頭隙内の圧力が、液状改質可能燃料を液状改質可能燃料源から移動させるのに十分であるか、または十分になると、システム構成要素および制御装置、例えば、弁アセンブリの調整により、液状改質可能燃料が液状改質可能燃料貯蔵器から流れて、例えば、蒸発器に供給されるのが可能になる。当然のことながら、システム構成要素および制御装置は、加圧後だけでなく、ガス頭隙の加圧前にまたは加圧と同時に調整することができる。
【0082】
ガス正圧源を使用して、液状改質可能燃料を液状改質可能燃料貯蔵器から移動させる場合、ガス状改質可能燃料源からのガス状改質可能燃料は、ガス頭隙内に正圧を発生させるのに必要でなく、および/またはガス状改質可能燃料の使用は望ましくないため、そのようなガスは、多くの場合、ガス頭隙に送られない。しかし、ガス頭隙内の正圧を使用して、ガス頭隙に存在するガス化(例えば、蒸発した)液状改質燃料を含むことができるガスを蒸発器、改質装置、および/またはアフタバーナに供給することができる。そのような構成および流れパターンはまた、ガス正圧源からの酸素含有ガス、例えば、空気をガス状改質可能燃料および/またはガス化液状改質燃料と混合して、ガス状CPDX改質反応混合物などのガス状改質反応混合物を生成することができ、このガス状改質反応混合物は、次いで改質反応を行うために改質装置に供給することができる。
【0083】
実際上、本教示の供給システムおよび方法の様々な実施形態では、ガス状改質可能燃料は、ガス頭隙に送られないだけではなく、ガス状改質可能燃料源が液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙と動作可能に流体連通せず、例えば、2つの構成要素を接続するための2つの構成要素間の弁アセンブリおよび導管は存在しない。したがって、燃料電池ユニットまたはシステム用の液状およびガス状の改質可能な燃料を供給するシステムは、液状改質可能燃料貯蔵器であって、液状改質可能燃料貯蔵器の内部は、液状改質可能燃料空間およびガス頭隙を有し、液状改質可能燃料空間が燃料電池ユニットの蒸発器および/または流体混合装置と動作可能に流体連通している、液状改質可能燃料貯蔵器と、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙と動作可能に流体連通しているガス正圧源と、燃料電池ユニットの蒸発器、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つと動作可能に流体連通しているガス状改質可能燃料源とを含むことができる。
【0084】
そのような実施形態では、液状およびガス状改質可能燃料供給システムは、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙と動作可能に流体連通している圧力逃がし弁アセンブリを含むことができる。供給システムは、ガス状改質可能燃料源と蒸発器、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つとの間を流体連通させるように動作可能な第1の弁アセンブリを含むことができる。供給システムは、液状改質可能燃料空間と蒸発器および/または流体混合装置との間を流体連通させるように動作可能な第2の弁アセンブリを含むことができる。
【0085】
本明細書で説明したように、本教示の供給システムは、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙と蒸発器、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの1つまたは複数との間の流体連通を含むことができる。ガス頭隙内のガスは、蒸発器、流体混合装置、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナを含む燃料電池ユニットの1つまたは複数の構成要素に送るか、または供給することができる。ガス頭隙からのガスは、第1の弁アセンブリおよびその導管システム、または第1および第3の弁アセンブリおよびそれらの導管システムを介して、これらの燃料電池ユニットの構成要素に送ることができる。ガス頭隙からのガスは、ガス頭隙、および燃料電池ユニットまたはシステムのこれらの構成要素と動作可能に流体連通している圧力逃がし弁アセンブリを介して、蒸発器、流体混合装置、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つに供給することができる。すなわち、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙は、圧力逃がし弁アセンブリを介して、蒸発器、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つと動作可能に流体連通していることができる。ガス頭隙からのガスは、そのようなガス用の専用導管または導管システムを使用して、そのような燃料電池構成要素に送ることができ、専用の導管は、適切な弁アセンブリと、センサアセンブリと、用途に合わせてガスの供給を観測および制御するのに必要な他の構成要素とを有することができる。
【0086】
したがって、(例えば、液状改質可能燃料貯蔵器に接続された圧力逃がし弁アセンブリの調整による)ガス正圧源の制御と共に、第1および第2の弁アセンブリ(および存在する場合には第3の弁アセンブリ)を適切に調整することで、ガス状改質可能燃料のみを流して、蒸発器、改質装置、およびアフタバーナの少なくとも1つに供給することができるか、液状改質可能燃料のみを流して蒸発器に供給することができるか、またはガス状改質可能燃料および/またはガス化液状改質可能燃料の両方を流して、蒸発器、改質装置、およびアフタバーナの少なくとも1つに供給し、液状改質可能燃料を流して蒸発器に供給することもできる。改質可能燃料の割合、量、および供給場所は、弁アセンブリと、供給システムに存在する他の流体流れまたは供給制御装置とを調整することで制御することができる。
【0087】
特定の実施形態では、液状およびガス状改質可能燃料供給システムは、蒸発器と改質装置との間を流体連通させるように動作可能な第4の弁アセンブリを含むことができる。第1の弁アセンブリ、第2の弁アセンブリ、存在する場合には第3の弁アセンブリ、第4の弁アセンブリ、および任意のより高次の弁アセンブリのそれぞれは、比例弁、開閉弁、三方弁、逆止弁、およびオリフィスの少なくとも1つを含むことができる。
【0088】
ガス正圧源などの酸素含有ガス源は、本教示の供給システムおよび方法、さらには本教示の供給システムおよび/または方法を使用する燃料電池ユニットまたはシステムに属し、および/または組み入れることができる。酸素含有ガス源は、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙と動作可能に流体連通して使用することができる。酸素含有ガス源は、蒸発器、流体混合装置、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つと動作可能に流体連通していることができる。特定の実施形態では、供給システムは、酸素含有ガス源、例えば、ポンプ、ブロワ、またはコンプレッサを含むか、またはこれらに接続することができる。
【0089】
本明細書で説明したように、流体混合装置は、本教示の供給システムおよび方法に属し、および/または組み入れることができる。流体混合装置の1つまたは複数の入口は、液状改質可能燃料源、液状改質可能燃料空間、蒸発器の出口、ガス状改質可能燃料源、および酸素含有ガス源の少なくとも1つと動作可能に流体連通していることができる。流体混合装置の出口は、改質装置および/または燃料電池スタックと動作可能に流体連通していることができる。流体混合装置は、燃料電池ユニットまたはシステムの改質装置および/または燃料電池スタックで改質するのに適したガス状改質反応混合物を得るために、改質可能燃料を酸素含有ガスおよび/または水蒸気と混合することができる。反応物の均質な混合は、改質触媒が燃料電池スタックの燃料電極に組み込まれる「オンセル」改質にとってより重要であり得る。ほぼ均一に混合されたまたは均質なガス状改質反応混合物を提供できる流体混合装置は、燃料電池ユニットまたはシステムの効率的な動作を強化することができる。
【0090】
ガス状および液状改質可能燃料の供給に直接使用されない本教示の別の特徴部は、主液状改質可能燃料源である。主液状改質可能燃料源は、液状改質可能燃料貯蔵器に補給するために使用することができる。したがって、主液状改質可能燃料源は、液状改質可能燃料貯蔵器の液状改質可能燃料空間と流体連通していることができ、この流体連通は、例えば、補給プロセス中など、一時的なものとすることができる。
【0091】
特定の実施形態では、液体または燃料ポンプなどのポンプを使用して、液状改質可能燃料を主液状改質可能燃料源から液状改質可能燃料空間に供給することができる。液体または燃料ポンプなどのポンプの例には、調量ポンプ、回転式ポンプ、インペラポンプ、膜ポンプ、ぜん動ポンプ、容積型ポンプ、歯車ポンプ、圧電ポンプ、界面動電ポンプ、電気浸透ポンプ、およびキャピラリポンプがある。
【0092】
本明細書で説明する液状およびガス状改質可能燃料供給システムを含む本教示はまた、燃料電池ユニットまたはシステムを含む。燃料電池システムは、改質装置と動作可能に流体連通している燃料電池スタックと、燃料電池スタックの排出口と動作可能に流体連通しているアフタバーナとを含むことができる。燃料電池ユニットまたはシステムは、蒸発器を含むことができ、蒸発器は、改質装置および/または燃料電池スタックと動作可能に流体連通している。公知の従来の燃料電池には、リン酸燃料電池(PAFC)、アルカリ性燃料電池(AFC)、ポリマー電解質膜(またはプロトン交換膜)、燃料電池(PEMFC)、および固体酸化物形燃料電池(SOFC)を含む様々なタイプおよび構成がある。
【0093】
別の態様では、本教示は、液状およびガス状改質可能燃料供給システムを動作させる方法と共に、少なくとも1つまたは燃料電池ユニットもしくはシステムの蒸発器、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナへのガス状および液状改質可能燃料の流れおよび供給を制御する方法を提示する。そのような方法は、液体ポンプを使用することなく、蒸発器、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つへのガス状および液状改質可能燃料の流れおよび供給を制御することができる。
【0094】
本教示の供給システムを動作させる方法は、通常、ガス状改質可能燃料源から流体混合装置、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの1つまたは複数へのガス状改質可能燃料の供給と、液状改質可能燃料貯蔵器から蒸発器および/または流体混合装置への液状改質可能燃料の供給とを制御するために、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙のガス圧と、ガス状改質可能燃料源からのガス圧とを調整することを含む。
【0095】
様々な実施形態では、方法は、ガス状改質可能燃料源から液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙への、ならびに改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの1つまたは複数へのガス状改質可能燃料の供給と、液状改質可能燃料貯蔵器から蒸発器および/または流体混合装置への液状改質可能燃料の供給とを制御するために、ガス状改質可能燃料源と、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙と、蒸発器、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの1つまたは複数との間のガス圧を調整することを含むことができる。供給システムを動作させる方法は、酸素含有ガス源および/または水蒸気源からのガス圧またはガス供給を調整することを含み、酸素含有ガスおよび/または水蒸気のガス反応物は、改質を行うために改質可能燃料と混合することができる。
【0096】
特定の実施形態では、本教示の供給システムを動作させる方法は、ガス状改質可能燃料源から液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙と、蒸発器、流体混合装置、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの1つまたは複数とへのガス状改質可能燃料の供給と、液状改質可能燃料貯蔵器から蒸発器および/または流体混合装置への液状改質可能燃料の供給とを制御するために、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙のガス圧と、ガス状改質可能燃料源およびガス正圧源からのガス圧とを調整することを含むことができる。
【0097】
特定の実施形態では、本教示の供給システムを動作させる方法は、ガス状改質可能燃料源から液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙と、蒸発器、流体混合装置、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの1つまたは複数とへのガス状改質可能燃料の供給と、液状改質可能燃料貯蔵器から蒸発器および/または流体混合装置への液状改質可能燃料の供給とを制御するために、ガス状改質可能燃料源と、ガス正圧源と、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙と、蒸発器、流体混合装置、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの1つまたは複数との間でガス圧を調整することを含むことができる。
【0098】
流量、圧力、および流動流体(例えば、ガス状改質可能燃料)の他の特性などの供給システムを通る流体流れの特性は、供給システムの構成要素、例えば、弁アセンブリ、ガス正圧源、およびガス状改質可能燃料源を適切に調整することで制御することができる。
【0099】
したがって、一部の実施形態では、本教示の液状およびガス状改質可能燃料供給システムを動作させる方法は、ガス状改質可能燃料源から液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙と、流体混合装置、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つとへのガス状改質可能燃料の供給と、液状改質可能燃料貯蔵器から蒸発器および/または流体混合装置への液状改質可能燃料の供給とを制御するために、圧力逃がし弁アセンブリ、第1の弁アセンブリ、第2の弁アセンブリ、および存在する場合には第3の弁アセンブリを調整することを含むことができる。本明細書で説明したように、特定の実施形態では、第3の弁アセンブリの機能は、第1の弁アセンブリで実施することができるため、2つの弁アセンブリのみ、すなわち、第1の弁アセンブリおよび第2のアセンブリのみが本教示の方法の実施に必要とされ得る。
【0100】
より具体的には、燃料電池システムの動作の始動モードにおいて、燃料電池システムが暖機運転を行い、燃料電池システムから発生した熱を使用して、液状改質可能燃料の蒸発を促進し、それにより、始動時に周辺機器にかかる負荷を軽減するまで、ガス状改質可能燃料のみを使用するのが望ましい。最初にガス状改質可能燃料のみを改質するのが望ましい場合、弁アセンブリは、ガス状改質可能燃料源からのガス状改質可能燃料を改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つに流すか、または供給することができるように調整することができる。したがって、供給システムを動作させる方法の一部の実施形態では、圧力逃がし弁アセンブリ、第1の弁アセンブリ、第2の弁アセンブリ、および存在する場合には第3の弁アセンブリと、ガス正圧源とを調整することは、例えば、第1の弁アセンブリを介して、ガス状改質可能燃料を改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つに送るかまたは供給することと、蒸発器および/または混合装置への液状改質可能燃料の供給を妨げるか、または最小限にすることとを含むことができる。
【0101】
特定の実施形態では、動作の始動モードにおいて、ガス状改質可能燃料を燃料電池システムのアフタバーナに直接供給することができる。アフタバーナを始動させ、その燃焼反応を開始することは、他の燃料電池ユニットまたはシステムの構成要素の場合よりも困難なことがある。さらに、アフタバーナは、改質および電気化学変換プロセスの開始から動作可能でなければならない。したがって、最初にガス状改質可能燃料のみを改質装置に供給することで、アフタバーナをより効率的に着火させることができる。そのような方法は、ガス状改質可能燃料を改質装置から燃料電池スタックに、さらに燃料電池スタックからアフタバーナに送るか、または供給して、アフタバーナ内の燃焼を開始することを含むことができる。ガス状改質可能燃料は、例えば、改質装置および燃料電池スタックを迂回して、アフタバーナに直接供給することができる。続いて、アフタバーナが作動した後、アフタバーナの燃焼反応による発熱の熱を使用して、燃料電池システムの他の構成要素を加熱することができる。例えば、アフタバーナからの熱は、蒸発器に送ることができ、および/または改質を行うために、液状改質可能燃料を加熱して、ガス化液状改質可能燃料に変換できるように、蒸発器より前に液状改質可能燃料の流れに送ることができる。アフタバーナからの熱を使用して、燃料電池スタックを加熱することもできる。
【0102】
したがって、特定の実施形態では、例えば、燃料電池システムの始動モードにおいて、圧力逃がし弁アセンブリ、第1の弁アセンブリ、第2の弁アセンブリ、および存在する場合には第3の弁アセンブリを調整することは、第1の弁アセンブリを介して、ガス状改質可能燃料を蒸発器、燃料混合装置、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つに送るか、または供給することを含むことができる。特定の実施形態では、方法は、第1の弁アセンブリを介して、ガス状改質可能燃料を改質装置に、改質装置から燃料電池スタックに、燃料電池スタックからアフタバーナに送るか、または供給して、アフタバーナ内の燃焼を開始することを含むことができる。ガス状改質可能燃料は、例えば、改質装置および燃料電池スタックを迂回して、アフタバーナに直接供給することができる。方法は、蒸発器および流体混合装置への液状改質可能燃料の供給を最小限にするか、または妨げることを含むことができる。
【0103】
燃料電池システムおよび特に蒸発器が、それらの動作温度範囲内に入った後、ガス状改質可能燃料のみの使用を抑えることができ、次いで液状改質可能燃料が燃料電池システムによって消費される主燃料になる。そのような場合、供給システムによって供給されるガス状改質可能燃料および液状改質可能燃料の量は、例えば、弁アセンブリなどの供給システムの構成要素と、ガス正圧源およびガス状改質可能燃料源からのガス圧とを調整することで、適切に制御および配分することができる。
【0104】
ガス状改質可能燃料のみから液状改質可能燃料への移行において、またはガス状および液状改質可能燃料の両方を使用するのが望ましい用途において、圧力逃がし弁アセンブリ、第1の弁アセンブリ、第2の弁アセンブリ、および存在する場合には第3の弁アセンブリのそれぞれは、第1の弁アセンブリを介して、ガス状改質可能燃料を蒸発器、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つに供給し、第2の弁アセンブリを介して、液状改質可能燃料を蒸発器および/または流体混合装置に供給するように適切に調整することができる。そのような場合、蒸発器および/または改質装置に供給されるガス状および液状改質可能燃料の割合は、望ましい割合のガス状および液状改質可能燃料を燃料電池システムのこれらの構成要素に供給できるように、供給システム内のガス圧を調整することで制御することができる。
【0105】
燃料電池システムは、その定常状態モードになった後、電気を発生させるのに液状改質可能燃料のみを使用することが望ましい。例えば、圧力逃がし弁、第1の弁アセンブリ、第2の弁アセンブリ、および存在する場合には第3の弁アセンブリは、ガス状改質可能燃料が第1の弁アセンブリ、および/または存在する場合には第3の弁アセンブリを介して、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙に流れるか、または供給され、それにより、ガス頭隙内の圧力が上昇するように調整することができる。ガス正圧源が存在し、使用される場合、ガス正圧源からのガス正圧は、ガス頭隙内のガス圧が十分に上昇するように調整することができる。第2の弁アセンブリを適切に調整した場合、ガス頭隙が加圧されることで、液状改質可能燃料貯蔵器にある液状改質可能燃料は、液状改質可能燃料貯蔵器の出口を通って第2の弁アセンブリおよび蒸発器に移動することができる。液状改質可能燃料のみまたは実質的に液状改質可能燃料のみが供給される場合、方法は、例えば、第1の弁アセンブリを介した蒸発器、流体混合装置、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナへのガス状改質可能燃料の供給を最小限にするか、または妨げることを含むことができる(例えば、第3の弁アセンブリが存在する場合)。
【0106】
したがって、特定の実施形態では、燃料電池システムの定常状態モードにおいて、圧力逃がし弁アセンブリ、第1の弁アセンブリ、第2の弁アセンブリ、および存在する場合には第3の弁アセンブリを調整することは、第2の弁アセンブリを介して、液状改質可能燃料を液状改質可能燃料貯蔵器から蒸発器および/または燃料混合装置に移動させるために、ガス正圧源からガス頭隙にガスを送るか、または供給することを含むことができる。方法は、第1の弁アセンブリを介したガス状改質可能燃料の供給を最小限にするか、または妨げることを含むことができる。方法は、液状改質可能燃料の蒸気、ガス状改質可能燃料、および酸素含有ガスの少なくとも1つを含むことができるガスを、ガス頭隙から第3の弁アセンブリおよび第1の弁アセンブリを介して、蒸発器、流体混合装置、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つに送るか、または供給することを含むことができる。
【0107】
一部の実施形態では、本教示の液状およびガス状改質可能燃料供給システムを動作させる方法は、ガス状改質可能燃料源から液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙と、流体混合装置、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つとへのガス状改質可能燃料の供給と、液状改質可能燃料貯蔵器から蒸発器への液状改質可能燃料の供給とを制御するために、圧力逃がし弁アセンブリ、第1の弁アセンブリ、第2の弁アセンブリ、および存在する場合には第3の弁アセンブリを調整することを含むことができる。
【0108】
様々な実施形態では、方法は、通常、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙から蒸発器、流体混合装置、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つにガスを供給することを含む。ガス頭隙からのガスの供給は、第1の弁アセンブリおよび存在する場合には第3の弁アセンブリを介することができ、および/または液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙と、蒸発器、流体混合装置、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナなどの燃料電池ユニットもしくはシステムの1つもしくは複数の構成要素との間を流体連通させる専用の導管システムを介することができる。後者の場合、圧力逃がし弁アセンブリは、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙と蒸発器、流体混合装置、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの1つまたは複数との間を流体連通させるように動作可能である。
【0109】
液体ポンプを使用することなく、燃料電池システムに接続された改質装置へのガス状および液状改質可能燃料の流れおよび供給を制御する方法は、本明細書で説明する供給システムの特定の構造および構成要素とは無関係に説明することができる。そのような方法は、通常、ガス状改質可能燃料を蒸発器、流体混合装置、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つに供給することを含むことができる。方法は、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙にガス圧を加えて、(a)液状改質可能燃料を蒸発器および/または流体混合装置に供給すること、(b)ガス頭隙から蒸発器、流体混合装置、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つにガスを供給すること、または(c)液状改質可能燃料を蒸発器に供給し、およびガス頭隙から蒸発器、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つにガスを供給することを含むことができる。そのような方法は、存在する場合には蒸発した液状改質可能燃料を改質装置および/または燃料電池スタックに送るか、または供給することを含むことができる。液状改質可能燃料は、ガス状改質可能燃料用の導管を通ることなく供給することができる。そのような方法では、蒸発した液状改質可能燃料は、例えば、流体混合装置内の改質装置に導入する前に、ガス状改質可能燃料と混合することができる。
【0110】
液体ポンプを使用せず、本教示の供給システムの特定の構造および構成要素とは無関係である、燃料電池システムの改質装置へのガス状および液状改質可能燃料の供給を制御する他の方法は、通常、例えば、液状改質可能燃料を蒸発させるために、(第1の)ガス正圧を使用して、液状改質可能燃料を流体混合装置および/または蒸発器に移動させて供給することを含むことができる。方法は、(第2の)ガス正圧を使用して、ガス状改質可能燃料を蒸発器、流体混合装置、改質装置、燃料電池スタック、蒸発した液状改質可能燃料の流れ、およびアフタバーナの少なくとも1つに供給することを含むことができる。
【0111】
様々な実施形態では、方法は、(第1の)ガス正圧を使用して、液状改質可能燃料の蒸気、ガス化液状改質可能燃料、および酸素含有ガスの1つまたは複数を含むことができるガスを液状改質可能燃料の貯蔵器のガス頭隙から移動させ、そのガスを蒸発器、流体混合装置、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つに供給することを含むことができる。特定の実施形態では、第1のガス正圧および第2のガス正圧は同一である。
【0112】
特定の実施形態では、液状改質可能燃料は、ガス状改質可能燃料用の導管を通過しない。
【0113】
本教示の方法では、液状改質可能燃料を供給することまたは液状改質可能燃料の供給は、蒸発器および/または流体混合装置に液状改質可能燃料を供給することまたは蒸発器および/または流体混合装置への液状改質可能燃料の供給を含むことができる。流体混合装置の1つまたは複数の入口は、液状改質可能燃料空間と動作可能に流体連通しており、酸素含有ガス源と動作可能に流体連通していることができる。流体混合装置の出口は、改質装置および/または燃料電池スタックと動作可能に流体連通していることができる。
【0114】
方法の様々な実施形態では、液状改質可能燃料を供給することまたは液状改質可能燃料の供給は、流体混合装置に酸素含有ガス、および蒸発した液状改質可能燃料、および/またはガス状改質可能燃料を供給することまたは流体混合装置への酸素含有ガス、および蒸発した液状改質可能燃料、および/またはガス状改質可能燃料の供給を含むことができる。流体混合装置の1つまたは複数の入口は、蒸発器の出口および/またはガス状改質可能燃料源と動作可能に流体連通しており、酸素含有ガス源と動作可能に流体連通していることができる。流体混合装置の出口は、改質装置および/または燃料電池スタックと動作可能に流体連通していることができる。
【0115】
一部の実施形態では、方法は、液状改質可能燃料の流れ、蒸発器、蒸発した液状改質可能燃料の流れ、ガス状改質可能燃料の流れ、流体混合装置、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つに酸素含有ガスを供給することを含むことができる。
【0116】
特定の実施形態では、ガス圧を調整することまたは弁アセンブリを調整することは、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙から蒸発器、流体混合装置、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つへのガスの供給を制御することができる。方法は、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙から蒸発器、流体混合装置、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つにガスを供給することを含むことができる。
【0117】
本教示の方法は、改質可能燃料と酸素含有ガスとの混合物を流体混合装置、改質装置、および燃料電池スタックの少なくとも1つに供給することを含むことができる。
【0118】
以下の例示的な実施形態は、さらに説明し、本教示の理解を容易にするために提示され、本発明を限定することを決して意図されていない。
【0119】
ここでも、簡潔にするために前述と同様に本明細書の考察および説明は、触媒部分酸化改質反応および反応物(改質可能燃料および酸素含有ガス)を含む部分酸化改質反応および反応物に焦点を当てる。しかし、本明細書で説明する装置、アセンブリ、システム、および方法は、水蒸気改質および自己熱改質などの他の改質反応、ならびにそれらのそれぞれの反応物に同様に適用することができる。例えば、水蒸気改質の場合、本明細書の説明において、酸素含有ガスを水蒸気に置き換えることができる。自己熱改質の場合、本明細書の説明において、水蒸気を酸素含有ガスおよび/または改質可能燃料と共に導入することができる。
【0120】
図1Aは、本教示の液状およびガス状改質可能燃料供給システムの実施形態の概略図であり、供給システムを通じて、ガス状改質可能燃料および液状改質可能燃料を流して供給するために、ガス状改質可能燃料源が使用される。
【0121】
図1Aを参照すると、液状およびガス状改質可能燃料供給システム10は、液状改質可能燃料貯蔵器12を含み、液状改質可能燃料貯蔵器の内部は、液状改質可能燃料空間14およびガス頭隙16を含む。液状改質可能燃料空間は、液状改質可能燃料を含ことができる。液状改質可能燃料貯蔵器12は、圧力センサアセンブリ6および圧力逃がし弁アセンブリ8を含む。液状およびガス状改質可能燃料供給システム10はまた、プロパン、ブタン、天然ガス、または他のガス状改質可能燃料のキャニスタまたはタンクなどのガス状改質可能燃料源18を含む。
【0122】
引き続き
図1Aを参照すると、図示した液状およびガス状改質可能燃料供給システム10は、第1の弁アセンブリ20および第2の弁アセンブリ22を含む。第1の弁アセンブリ20は、ガス状改質可能燃料源18と改質装置26との間、ガス状改質可能燃料源18と蒸発器28との間、およびガス状改質可能燃料源18と液状改質可能燃料貯蔵器12のガス頭隙16との間を流体連通させるように動作可能である。第2の弁アセンブリ22は、液状改質可能燃料空間14と蒸発器28との間を流体連通させるように動作可能である。ガス連通は、蒸発器と、空の場合の液状改質可能燃料空間との間で確立することができるが、第2の弁アセンブリは、蒸発器と、液状改質可能燃料を収容した液状改質燃料空間との間を流体連通、例えば、液体連通させるように動作可能である。
【0123】
図1Aの供給システム10はまた、供給システムおよび燃料電池ユニット構成要素の動作を制御および自動化するコントローラ11を含む。示すように、コントローラ11は、圧力センサアセンブリ6、圧力逃がし弁アセンブリ8、第1の弁アセンブリ20、第2の弁アセンブリ22、蒸発器28、および改質装置26に個別に接続されている。
【0124】
本明細書で説明したように、コントローラは、流体供給システムの動作中に観測および/または制御するのが望ましい弁アセンブリ、センサアセンブリ、ならびに他の構成要素および/または構造のそれぞれとの通信経路を有することができる。例えば、コントローラは、圧力逃がし弁を使用して、第1および第2の弁アセンブリを通る、供給システムの流体の流路を観測および論理的に制御することができる。圧力センサアセンブリは、コントローラが必要に応じて弁アセンブリおよび/または他の構成要素の調整を開始できるように、ガス頭隙内の圧力に関してコントローラと通信することができる。通信経路は、有線および/または無線とすることができる。
【0125】
動作時、第1および第2の弁アセンブリならびに圧力逃がし弁アセンブリは、必要に応じて、システムを通る特定の用途のための流体流れが得られるように調整することができる。例えば、最初にガス状改質可能燃料のみを改質するのが望ましい、燃料電池システムの動作の始動モードにおいて、第1の弁アセンブリを介してのみ、ガス状改質可能燃料源からのガス状改質可能燃料を直接的に改質装置および/または蒸発器(または図示しない燃料電池ユニットもしくはシステムの他の構成要素、例えば、アフタバーナ)に流すか、または供給することができるように、第1の弁アセンブリを調整することができ、第2の弁アセンブリを閉じることができる。流動流体(例えば、ガス状改質可能燃料)の流量、圧力、および他の特性などの供給システムを通る流体流れの特性は、供給システムの構成要素、例えば、この例示的な図解では、圧力逃がし弁、第1の弁アセンブリ、および第2の弁アセンブリを適切に調整することで制御することができる。
【0126】
あるいは、液状改質可能燃料のみの使用が望ましい場合、第1および第2の弁アセンブリは、ガス状改質可能燃料が第1の弁アセンブリを介して液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙のみに流れるか、または供給され、それにより、ガス頭隙内の圧力が上昇するように調整することができる。第2の弁アセンブリを適切に調整することで、加圧されたガス頭隙により、液状改質可能燃料貯蔵器内にある液状改質可能燃料を第2の弁アセンブリ介して蒸発器に移動させることができる。
【0127】
液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙と動作可能に流体連通している圧力逃がし弁アセンブリは、定常流をもたらし、液状改質可能燃料を第2の弁アセンブリおよび蒸発器に供給するために、必要に応じてガスを抜いてガス頭隙内の圧力を維持するか、または下げるように調整することができる。特定の実施形態では、圧力逃がし弁アセンブリはまた、蒸発器、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つと動作可能に流体連通していることができる。そのような構成では、ガスと、改質反応物(例えば、液状改質可能燃料の蒸気、ガス状改質可能燃料、および酸素含有ガス)などのガスの組成物とは、蒸発器、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの1つまたは複数に供給されて、反応するかもしくは消費され、または他に処理もしくは移送され、それにより、プロセスをよりエネルギ効率のよいものにする。ガス頭隙から供給されるガスの組成物は、ガス頭隙から圧力逃がし弁を介してガスを供給することで、ガス状改質反応混合物用の酸素/燃料比を補完することができるように、実質的にまたは主に酸素含有ガスとすることができる(例えば、ガス正圧源からの酸素含有ガスが中心となる)。
【0128】
ガス状および液状改質可能燃料の両方の使用が望ましい用途の場合、第1および第2の弁アセンブリのそれぞれ、ならびに圧力逃がし弁アセンブリは、第1の弁アセンブリを介して、ガス状改質可能燃料をガス頭隙と蒸発器および/または改質装置とに供給し、第2の弁アセンブリを介して、液状改質可能燃料を蒸発器に供給するように適切に調整することができる。そのような場合、蒸発器および/または改質装置に供給されるガス状および液状改質可能燃料の割合は、望ましい割合のガス状および液状改質可能燃料を燃料電池システムの望ましい構成要素に供給できるように、供給システムの圧力を操作するか、または調整することで制御することができる。
【0129】
図1Bは、
図1Aの供給システムと同様であるが、ガス状改質可能燃料源と異なるガス正圧源を含む、本教示の液状およびガス状改質可能燃料供給システムの実施形態の概略図である。
図1Bはまた、主液状改質可能燃料源を含む。
【0130】
図の同様の構成要素は同じでよく、または例えば構築材料、センサアセンブリ、弁構成、導管の接続および配置などの構成要素に関連する様々な修正を有して異なってもよい。
【0131】
ここで
図1Bを参照すると、液状およびガス状改質可能燃料供給システム10’は、液状改質可能燃料貯蔵器12’を含み、液状改質可能燃料貯蔵器の内部は、液状改質可能燃料空間14’およびガス頭隙16’を含む。液状改質可能燃料空間は、液状改質可能燃料を含むことができる。液状改質可能燃料貯蔵器12’は、圧力センサアセンブリ6’および圧力逃がし弁アセンブリ8’を含む。液状およびガス状改質可能燃料供給システム10’はまた、プロパン、ブタン、天然ガス、または他のガス状改質可能燃料のキャニスタまたはタンクなどのガス状改質可能燃料源18’を含む。
【0132】
図示した液状およびガス状改質可能燃料供給システム10’は、第1の弁アセンブリ20’、第2の弁アセンブリ22’、および第3の弁アセンブリ24を含む。第1の弁アセンブリ20’は、ガス状改質可能燃料源18’と改質装置26’との間を、ならびに必要に応じてガス状改質可能燃料源18’と、蒸発器28’、燃料電位スタック(図示せず)、およびアフタバーナ(図示せず)の少なくとも1つとの間を流体連通させるように動作可能である。第2の弁アセンブリ22’は、液状改質可能燃料空間14’と蒸発器28’との間を流体連通させるように動作可能である。第3の弁アセンブリ24は、ガス状改質可能燃料源18’と液状改質可能燃料貯蔵器12’のガス頭隙16’との間を、および反対方向に、第1の弁アセンブリ20’を介して、ガス頭隙16’と改質装置26’および蒸発器28’(および燃料電池スタックおよび/またはアフタバーナ(図示せず))との間を流体連通させるように動作可能である。第1、第2、第3の弁アセンブリのそれぞれは、ガス状改質可能燃料および/または液状改質可能燃料の供給を中止するのに寄与することができる開閉弁を含むことができる。
【0133】
液状およびガス状改質可能燃料供給システム10’はまた、ガス状改質可能燃料源18’と異なるガス正圧源30を含む。ガス正圧源30は、液状改質可能燃料貯蔵器12’のガス頭隙16’と動作可能に流体連通している。ガス正圧源とガス頭隙との間の流体連通は、弁アセンブリ(図示せず)、圧力チャンバなどの他の圧力制御手段、またはガス正圧源に付属する制御機構で制御することができる。圧力逃がし弁アセンブリは、ガス頭隙の圧力を制御するのに使用することができ、またはガス頭隙の圧力を制御することを補助し得る。
【0134】
上記のように、圧力チャンバ(図示せず)は、ガス正圧源とガス頭隙との間に配置することができ、圧力チャンバは、ガス頭隙へのガスの供給を制御するように機能することができ、液状改質可能燃料を液状改質可能燃料貯蔵器から移動させて、蒸発器に供給するために、ガス頭隙内で適切な圧力が得られるのを可能にする。そのような圧力チャンバは、圧力逃がし弁アセンブリおよび/または圧力逃がし弁アセンブリに付属する圧力センサを有することができる。
【0135】
図1Bに戻ると、供給システム10’の周辺には、液状改質可能燃料貯蔵器12’の液状改質可能燃料空間14’と流体連通している主液状改質可能燃料源32がある。主液状改質可能燃料源は、液状改質可能燃料貯蔵器に補給することができる。ポンプ34、例えば、液体ポンプを使用して、液状改質可能燃料を主液状改質可能燃料源32から液状改質可能燃料空間14’に供給することができる。
【0136】
特定の用途および燃料電池システムに応じて、主液状改質可能燃料源は、液状改質可能燃料が、液状改質可能燃料源から使い果たされるか、またはほとんど使い果たされるまで取付位置に保持されてよく、または主液状改質可能燃料源は、(再)充填プロセス時のみ、例えば、液状改質可能燃料が液状改質可能燃料貯蔵器に供給される場合のみ取り付けてもよい。後者の場合、主液状改質可能燃料源を液状改質可能燃料貯蔵器に接続するのに、クイックリリース式の弁取付具(図示せず)を効果的に使用することができる。
【0137】
そのようなより大型の液状改質可能燃料源を使用することで、より大型の液状改質可能燃料源から液状改質可能燃料貯蔵器への補給が可能になる。そのような補給は、燃料電池システムの連続動作に、または携帯性/可動性燃料電池システムに補給するのに有益であり得る。液状改質可能燃料貯蔵器は、空になるまで使用される必要はなく、より大型の液状改質可能燃料源から補給することができ、それにより、液状改質可能燃料貯蔵器に不純物があまり導入されないため、そのような補給により、液状改質可能燃料貯蔵器内の液状改質可能燃料中の沈殿物および他の高密度不純物が、燃料電池システムを通るガス流に導入されるのを回避することもできる。
【0138】
図1Bは、供給システムのおよび供給システム周辺の様々な構成要素間に存在できる導管の識別表示を含む。ここで、構成要素を接続する特定の導管を含む供給システムを例示する
図1Bを参照すると、ガス正圧源管102は、ガス正圧源30と液状改質可能燃料貯蔵器の頭隙16’との間を動作可能に流体連通させることができ、ガス正圧源管は、ガス正圧源の出口を液状改質可能燃料貯蔵器の入口に接続することができる。
【0139】
ガス状改質可能燃料源管104は、ガス状改質可能燃料源18’と第1の弁アセンブリ20’との間を動作可能に流体連通させることができ、ガス状改質可能燃料源管は、ガス状改質可能燃料源の出口を第1の弁アセンブリの入口に接続することができる。第1の弁アセンブリ20’も蒸発器管106および改質装置管108を有する。蒸発器管は、第1の弁アセンブリの出口を蒸発器の入口(図示せず)に接続することができる。改質装置管は、第1の弁アセンブリの別の出口を蒸発器−改質装置管118の入口(図示せず)、または改質装置の入口(図示せず)に接続することができる。
【0140】
液状改質可能燃料管110は、液状改質可能燃料空間14’と第2の弁アセンブリ22’との間を動作可能に流体連通させることができ、液状改質可能燃料管は、液状改質可能燃料貯蔵器の出口を第2の弁アセンブリの入口に接続することができる。第2の弁アセンブリ22’は、第2の液状改質可能燃料管112を有し、第2の液状燃料管は、第2の弁アセンブリの出口を蒸発器の入口に接続することができる。この場合、一例として、液状改質可能燃料管110および第2の液状改質可能燃料管112は、単一の導管と考えることができ、第2の弁アセンブリ22’は、単一の導管と一列に並んでいるか、単一の導管内に位置しているか、または単一の導管に付属している。
【0141】
引き続き
図1Bを参照すると、ガス管114は、(ガス状改質可能燃料源管104を介して)ガス状改質可能燃料源18’と第3の弁アセンブリ24との間を動作可能に流体連通させることができ、ガス管は、ガス状改質可能燃料源管のポートを第3の弁アセンブリのポートに接続することができる。第3の弁アセンブリ24も第2のガス管116を有し、第2のガス管は、第3の弁アセンブリのポートを液状改質可能燃料貯蔵器のポートに接続することができる。ガス状改質可能燃料源と流体連通している液状改質可能燃料貯蔵器のポートは、液状改質可能燃料貯蔵器の頭隙と流体連通している。
【0142】
蒸発器−改質装置管118は、蒸発器28’と改質装置26’との間を動作可能に流体連通させることができ、蒸発器−改質装置管は、蒸発器の出口を改質装置の入口に接続することができる。当然のことながら、蒸発器から改質装置までの接続部は、流体混合装置、弁アセンブリ、および様々なセンサなどの他の構造および構成要素を含むこともできる。
【0143】
図1Cは、燃料電池ユニットまたはシステムに接続された本教示の液状およびガス状改質可能燃料供給システムの実施形態の概略図である。
図1Cはまた、酸素含有ガス源を含む。
【0144】
ここで
図1Cを参照すると、液状およびガス状改質可能燃料供給システム10’’は、液状改質可能燃料貯蔵器12’’を含み、液状改質可能燃料貯蔵器の内部は、液状改質可能燃料空間14’’およびガス頭隙16’’を含む。液状改質可能燃料空間は、液状改質可能燃料を含むことができる。液状改質可能燃料貯蔵器12’’は、圧力センサアセンブリ6’’および圧力逃がし弁アセンブリ8’’を含む。液状およびガス状改質可能燃料供給システム10’’はまた、プロパン、ブタン、天然ガス、または他のガス状改質可能燃料のキャニスタまたはタンクなどのガス状改質可能燃料源18’’を含む。
【0145】
図示した液状およびガス状改質可能燃料供給システム10’’は、第1の弁アセンブリ20’’、第2の弁アセンブリ22’’、および第3の弁アセンブリ24’を含む。第1の弁アセンブリ20’’は、第3の弁アセンブリ24’を介して、ガス状改質可能燃料源18’’と、蒸発器28’’、流体混合装置37、改質装置26’’(直接に、または流体混合装置37を介して)、および燃料電池スタック40との間を流体連通させるように動作可能である。第1の弁アセンブリからこれらの構成要素のそれぞれまでの導管は、ガス状改質可能燃料が、構成要素の入口または構成要素の1つに導く、例えば、液状改質可能燃料貯蔵器から蒸発器に導く導管に導入されるように、第2の弁アセンブリの前または後ろに配置することができる。第1の弁アセンブリ20’’はまた、第3の弁アセンブリ24’を介して、ガス状改質可能燃料源18’’とアフタバーナ42との間を蒸発器および改質装置を迂回して直接流体連通させるように動作可能である。
【0146】
さらに、第1の弁アセンブリ20’’は、第3の弁アセンブリ24’を介して、ガス状改質可能燃料源18’’と、酸素含有ガス源38からの導管との間を流体連通させ、それにより、蒸発器28’’、流体混合装置37、改質装置26’’、および燃料電池スタック40の1つまたは複数に導入する前に、ガス状改質可能燃料を空気などの酸素含有ガスと混合させるように動作可能である。
【0147】
各第1および第3の弁アセンブリが、ガス状改質可能燃料源と燃料電池ユニットの他の要素との間を流体連通させるように動作可能であるのとほぼ同様に、第1および第3の弁アセンブリは、本明細書で説明したように、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙と、蒸発器、流体混合装置、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナの少なくとも1つとの間を流体連通させるように、他の弁アセンブリおよび燃料電池システムの構成要素と共に操作することができる。この場合、ガス正圧源からの正圧は、第3の弁アセンブリを介して、ガス頭隙から第1の弁アセンブリにガスを供給することができ、第1の弁アセンブリは、燃料電池ユニットの所望の構成要素にガスを配給することができる。
【0148】
代替としてまたは組み合わせて、専用の導管システムを使用して、ガス頭隙からのガスが第1および第3の弁アセンブリを経由する必要なく、同じ目的を実質的に達成することができる。
図1Cに示すように、ガス頭隙管43は、圧力逃がし弁アセンブリ8’’を介して、ガス頭隙16’’と供給システムならびに/または燃料電池ユニットおよび/もしくはシステムの1つまたは複数の構成要素との間を流体連通させることができる。
【0149】
より具体的には、ガス頭隙管43は、ガス頭隙16’’と、蒸発器28’’(弁アセンブリ43’と蒸発器に導く導管とを介して)、流体混合装置37(弁アセンブリ43’、43’’を介して)、改質装置26’’(弁アセンブリ43’、43’’および流体混合装置37を介して、または弁アセンブリから流体混合装置を迂回して直接改質装置に(図示せず))、燃料電池スタック40(弁アセンブリ43’、43’’、43’’’を介して)、およびアフタバーナ42(弁アセンブリ43’、43’’、43’’’を介して)との間を流体連通させることができる。
【0150】
当然のことながら、図示した構造および経路は、導管、弁アセンブリ、センサアセンブリ、ならびに他の構成要素および構造を移動させる、追加する、および/または再配置することで、蒸発した改質可能燃料(例えば、ガス頭隙内の液状改質可能燃料の蒸気)、ガス状改質可能燃料、および酸素含有ガスを含むことができるガス頭隙からのガスが、燃料電池ユニットまたはシステムの他の構成要素で使用されるのを可能にする機能を変えることなく変更することができる。そのような態様で、ガス頭隙からのガスを使用して、ガス改質反応混合物に必要とされる酸素含有ガスを補給し、および/またはガス頭隙に存在する改質可能燃料を消費して、電気および/もしくは熱を発生させ、それにより、プロセスのエネルギ効率を高めることができる。
【0151】
第2の弁アセンブリ22’’は、液状改質可能燃料空間14’’と蒸発器28’’との間を流体連通させるように動作可能である。第3の弁アセンブリ24’は、ガス状改質可能燃料源18’’と液状改質可能燃料貯蔵器12’’のガス頭隙16’’との間と、第1の弁アセンブリ20’’を介して、ガス頭隙16’’と改質装置26’’および蒸発器28’’との間とを流体連通させるように動作可能である。
【0152】
そのような構成では、第1および第3の弁アセンブリは、単一の弁アセンブリ、例えば、第1の弁アセンブリであると考えることができ、第3の弁アセンブリの機能を第1の弁アセンブリに組み入れることができる。しかし、第1および第3の弁アセンブリは、本教示の供給システムのガス状改質可能燃料の制御および供給に関する理解を容易にするために、この例示的な実施形態では別々に詳説される。
【0153】
図1Cを参照すると、液状およびガス状改質可能燃料供給システム10’’はまた、ガス状改質可能燃料源18’’と異なるガス正圧源30’を含む。ガス正圧源30’は、開閉弁41を介して、液状改質可能燃料貯蔵器12’’のガス頭隙16’’と動作可能に流体連通している。
図1Cの供給システムの動作は、
図1Bに示す実施形態と概ね同様である。しかし、さらに、ガス正圧源は、燃料電池ユニットまたはシステムを効率的に動作させるガスおよびその組成物の有益な特性を使用することなく、そのようなガスおよびその組成物を逃すのを回避するように、圧力逃がし弁を介して、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙からガス頭隙より下流の様々な構成要素の1つまたは複数にガスおよびその組成物を送ることができる。
【0154】
図1Cに示すように、液状およびガス状改質可能燃料供給システム10’’の周辺には、蒸発器28’’と、改質装置26’’および/または燃料電池スタック40との間を流体連通させるように動作可能な流体混合装置37がある。すなわち、流体混合装置の出口は、改質装置と、または例えばオンセル改質の場合、直接燃料電池スタックと動作可能に流体連通していることができる。流体混合装置37は、第1の弁アセンブリ20’’および第3の弁アセンブリ24’を介して、ガス状改質可能燃料源18’’と動作可能に流体連通しており、さらに、流体混合装置37は、酸素含有ガス源38と動作可能に流体連通している。
【0155】
酸素含有ガス源38も、ガス状改質可能燃料源18’’、蒸発器28’’、改質装置26’’、および燃料電池スタック40と動作可能に流体連通している。本明細書で説明したように、空気などの酸素含有ガスをガス状改質可能燃料および/または(例えば、蒸発器からの)ガス化液状改質可能燃料と混合して、ガス状CPDX反応混合物などのガス状改質反応混合物を生成することができ、このガス状改質反応混合物は、次いで、改質反応を行うために、改質装置および/または燃料電池スタックに供給することができる。改質可能燃料および酸素含有ガスは、供給システムおよび/または燃料電池ユニットもしくはシステムの構成要素に、または構成要素内に導入する前に混合することができる。
【0156】
例えば、酸素含有ガス源からの酸素含有ガスは、改質装置および/または燃料電池スタックに流入する前に、蒸発器(例えば、蒸発器の入口)に直接、または(例えば、流体混合装置37を介して)蒸発した液状改質可能燃料(を収容した導管)に供給することができる。酸素含有ガスは、例えば、供給システムが、液状改質可能燃料のみを蒸発器に送っているか、または供給しているときに、最初にガス状改質可能燃料と混ざることなく、蒸発器と、蒸発した液状改質可能燃料を収容した導管と、流体混合装置と、改質装置と、燃料電池スタックとの少なくとも1つに供給することができる。酸素含有ガス源は、改質装置および/または燃料電池スタックで燃料を改質する前に、酸素/燃料比を調整するための酸素含有ガス、例えば、空気の副供給源となることができる。
【0157】
図1Cはまた、供給システムに接続された燃料電池ユニットまたはシステム、例えば、固体酸化物形燃料電池ユニットまたシステムを含む。燃料電池ユニットまたはシステムは、改質装置26’’およびアフタバーナ42と流体連通している燃料電池スタック40を含む。アフタバーナは、燃料電池スタックの排出口(図示せず)と流体連通していることができる。さらに、アフタバーナの排出口は、液状改質可能燃料、蒸発器、改質装置、および燃料電池スタックの1つまたは複数と熱連通することができる。そのような構成では、アフタバーナからの熱を使用して、蒸発する前の液状改質可能燃料を含む燃料電池システムの他の構成要素を加熱することができる。さらに、燃料電池スタックおよび/または改質装置は、互いにおよび/または液状改質可能燃料および蒸発器と熱連通して、燃料電池システムの熱管理を可能にすることができる。
【0158】
図1Dは、本教示の液状およびガス状改質可能燃料供給システムの実施形態と、酸素含有ガス源および主液状改質可能燃料源との概略図であり、供給システムは、アフタバーナを含む燃料電池ユニットまたはシステムに接続されている。
【0159】
ここで
図1Dを参照すると、液状およびガス状改質可能燃料供給システム10’’’は、液状改質可能燃料貯蔵器12’’’を含み、液状改質可能燃料貯蔵器の内部は、液状改質可能燃料空間14’’’およびガス頭隙16’’’を含む。液状改質可能燃料空間は、液状改質可能燃料を含むことができる。液状改質可能燃料貯蔵器12’’’は、圧力センサアセンブリ6’’’および圧力逃がし弁アセンブリ8’’’を含む。液状およびガス状改質可能燃料供給システム10’’’はまた、プロパン、ブタン、天然ガス、または他のガス状改質可能燃料のキャニスタまたはタンクなどのガス状改質可能燃料源18’’’を含む。
【0160】
液状およびガス状改質可能燃料供給システム10’’’はまた、ガス状改質可能燃料源18’’’と異なるガス正圧源30’’を含む。ガス正圧源30’’は、液状改質可能燃料貯蔵器12’’’のガス頭隙16’’’と動作可能に流体連通している。
【0161】
図示した液状およびガス状改質可能燃料供給システム10’’’は、4つの三方弁44、46、48、50、調量または比例弁52、逆止弁54、およびオリフィス56を含む。供給システムが、本明細書で説明した3つの弁アセンブリを含む場合、ガス状改質可能燃料源18’’’に最も接近した三方弁44は、第3の弁アセンブリと考えることができ、隣接する調量または比例弁52および三方弁46は、第1の弁アセンブリと考えることができる。あるいは、三方弁44、46および調量または比例弁52は、第1の弁アセンブリであると考えることができ、この場合、供給システムは、本明細書で、特に
図1Aを参照して説明したように、2つの弁アセンブリを含む。逆止弁54およびオリフィス56は、2次、3次、またはより高次の弁アセンブリ供給システムの第2の弁アセンブリと考えることができる。したがって、
図1Dの供給システムの動作は、
図1Bおよび
図1Cに示す実施形態と概ね同様であり、これ以上詳細に説明しない。
【0162】
図1Dに示す実施形態はまた、例えば、供給圧検証(オン/オフ)センサおよび燃料流れ差圧ゲージを含む圧力センサを含む。圧力逃がし弁は、圧力センサと連動することもできる。
図1Dを参照すると、圧力センサ58は、ガス状改質可能燃料源18’’’に対応している。圧力センサ60は、ガス正圧源30’’に対応している。圧力センサ62は、液状改質可能燃料貯蔵器の出口に対応し、この出口は、液状改質可能燃料空間14’’’と流体連通している。圧力センサ64および温度センサ66、例えば、燃料温度センサは、蒸発器28’’’への入口領域に対応している。
【0163】
図1Eは、液状改質可能燃料貯蔵器から蒸発器まで導管に沿った構成要素の代替の構成を示している。示すように、左手側は、液状改質可能燃料空間または貯蔵器から来ており、下流方向に向かって、(比例弁および/または遮断弁とすることもでき、または比例弁および/または遮断弁を含むこともできる)逆止弁アセンブリ54’、燃料温度センサ66’、および燃料流れ差圧アセンブリ63があり、燃料流れ差圧アセンブリ63は、オリフィスとして示された弁アセンブリ56’にまたがっている。そのような構成では、燃料流れ差圧アセンブリは、導管を通して(図示していないが、図の右手側にある)蒸発器に供給される液状改質可能燃料の差圧および流れ特性を観測し、求めるために圧力センサ62’、64’を含む。
【0164】
図1Dに示すように、液状およびガス状改質可能燃料供給システム10’’’の周辺には、蒸発器28’’’と改質装置26’’’との間を流体連通させるように動作可能な第4の弁アセンブリ36がある。第4の弁アセンブリ36は、三方弁44、46および調量または比例弁52を介して、ガス状改質可能燃料源18’’’と動作可能に流体連通しており、さらに、第4の弁アセンブリ36は、三方弁48、50を介して、酸素含有ガス源38’と動作可能に流体連通している。圧力センサ68は、酸素含有ガス源38’に対応している。酸素含有ガス源38’も、蒸発器28’’’と、および図示した構造および構成要素を介してガス状改質可能燃料源18’’’と動作可能に流体連通している。
【0165】
図1Bと同様に、
図1Dは、液状改質可能燃料貯蔵器12’’’に補給するために、液状改質可能燃料貯蔵器12’’’の液状改質可能燃料空間14’’’と流体連通している主液状改質可能燃料源32’を含む。ポンプ34’、例えば、液体ポンプを使用して、液状改質可能燃料を主液状改質可能燃料源32’から液状改質可能燃料空間14’’’に供給することができる。補給センサ70は、液状改質可能燃料空間14’’’に対応している。補給センサは、燃料満杯センサ、補給センサ、および燃料切れセンサの1つまたは複数を含むことができる。
【0166】
図1Dはまた、供給システムに接続された燃料電池ユニット/システムを含む。燃料電池ユニット/システムは、改質装置26’’’およびアフタバーナ42’と流体連通している燃料電池スタック40’を含む。アフタバーナは、燃料電池スタックの排出口(図示せず)と流体連通していることができる。
図1Cに対して説明したように、アフタバーナ、燃料電池スタック、および/または改質装置は、互いにおよび/または他の構成要素と熱連通することができる。
【0167】
図1Fは、
図1Bと同様であるが、ガス状改質可能燃料源を液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙に直接接続する弁アセンブリおよび導管を削除した、本教示の液状およびガス状改質可能燃料供給システムの実施形態の概略図である。さらに、図示した液体供給システムは、ガス頭隙と、蒸発器、改質装置、燃料電池スタック、およびアフタバーナなど、燃料電池ユニットまたはシステムの1つまたは複数の下流構成要素との間の動作可能な流体連通を含む。
【0168】
ここで
図1Fを参照すると、液状およびガス状改質可能燃料供給システム10
ivは、液状改質可能燃料貯蔵器12
ivを含み、液状改質可能燃料貯蔵器の内部は、液状改質可能燃料空間14
ivおよびガス頭隙16
ivを含む。液状改質可能燃料空間は、液状改質可能燃料を含ことができる。液状改質可能燃料貯蔵器12
ivは、圧力センサアセンブリ6
ivおよび圧力逃がし弁アセンブリ8
ivを含む。液状およびガス状改質可能燃料供給システム10
ivはまた、プロパン、ブタン、天然ガス、または他のガス状改質可能燃料のキャニスタまたはタンクなどのガス状改質可能燃料源18
ivを含む。
【0169】
図示した液状およびガス状改質可能燃料供給システム10
ivは、第1の弁アセンブリ20’’’、および第2の弁アセンブリ22’’’を含む。第1の弁アセンブリ20’’’は、ガス状改質可能燃料源18
ivと、蒸発器28
iv、改質装置26
iv(例えば、改質装置の入口と流体連通している導管を介して)、燃料電池スタック(図示せず)、およびアフタバーナ(図示せず)の少なくとも1つとの間を流体連通させるように動作可能である。第2の弁アセンブリ22’は、液状改質可能燃料空間14
ivと、蒸発器28
ivおよび/または流体混合装置(図示せず)との間を流体連通させるように動作可能である。
【0170】
ガス状改質可能燃料源は、
図1Bと同様に、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙と動作可能に流体連通していることはないが、ガス正圧源30’’’は、液状改質可能燃料貯蔵器12
ivのガス頭隙16
ivと流体連通している。そのような構成では、ガス正圧源は、ガス頭隙を加圧して、液状改質可能燃料を液状改質可能燃料空間から移動させ、蒸発器および/または流体混合装置に供給するための1つのみのガス源とすることができる。
【0171】
ガス正圧源30’’’はまた、ガス頭隙16
ivに存在するガスを移動させて、蒸発器28
iv、改質装置26
iv、燃料電池スタック(図示せず)、およびアフタバーナ(図示せず)などの燃料電池ユニットまたはシステムの1つまたは複数の構成要素に供給することができる。ガス正圧源30’’’からのガス圧の調整、および圧力逃がし弁アセンブリ8
ivと、第2の弁アセンブリ22’’’と、ガス頭隙管43
ivに接続された弁アセンブリ43
vとの調整に従って、液状改質可能燃料空間14
ivからの液状改質可能燃料および/またはガス頭隙16
ivからのガスを蒸発器28
ivおよび/または流体混合装置に供給することができる。
【0172】
より具体的には、ガス頭隙管43
ivは、ガス頭隙16
ivと、蒸発器28
iv(弁アセンブリ43
vを介して)および改質装置26
iv(弁アセンブリ
viを介して)、燃料電池スタック(図示せず)、ならびにアフタバーナ(図示せず)の1つまたは複数との間を流体連通させることができる。本明細書で説明したように、液状改質可能燃料の蒸気、酸素含有ガス、および他のエネルギ生成反応物の1つまたは複数を含むことができるガスをガス頭隙から抜くか、または抽気して、燃料電池ユニットまたはシステムの1つまたは複数の構成要素に送ることで、ユニットまたはシステム全体のエネルギ効率を上げることができる。
【0173】
図1Bと同様に、
図1Fは、供給システムのおよび供給システム周辺の様々な構成要素間に存在できる導管の識別表示を含む。ここで
図1Fを参照すると、ガス正圧源管102’は、ガス正圧源30’’’と液状改質可能燃料貯蔵器の頭隙16
ivとの間を動作可能に流体連通させることができ、ガス正圧源管は、ガス正圧源の出口を液状改質可能燃料貯蔵器の入口に接続することができる。
【0174】
ガス状改質可能燃料源管104’は、ガス状改質可能燃料源18’と第1の弁アセンブリ20’’’との間を動作可能に流体連通させることができ、ガス状改質可能燃料源管は、ガス状改質可能燃料源の出口を第1の弁アセンブリの入口に接続することができる。第1の弁アセンブリ20’’’も、
図1Bに示すものと同様に、蒸発器管106’および改質装置管108’を有する。改質装置管108’は、第1の弁アセンブリの別の出口を蒸発器−改質装置管118’の入口(図示せず)または改質装置の入口(図示せず)に接続することができる。
【0175】
蒸発器−改質装置管118’は、蒸発器28
ivと改質装置26
ivとの間を動作可能に流体連通させることができ、蒸発器−改質装置管は、蒸発器の出口を改質装置の入口に接続することができる。当然のことながら、蒸発器から改質装置までの接続部は、流体混合装置、弁アセンブリ、および様々なセンサなどの他の構造および構成要素を含むこともできる。
【0176】
液状改質可能燃料管110’は、液状改質可能燃料空間14
ivと第2の弁アセンブリ22’’’との間を動作可能に流体連通させることができ、液状改質可能燃料管は、液状改質可能燃料貯蔵器の出口を第2の弁アセンブリの入口に接続することができる。第2の弁アセンブリ22’’’は、第2の液状改質可能燃料管112’を有し、第2の液状燃料管は、第2の弁アセンブリの出口を蒸発器の入口に接続することができる。この場合、別の例として、液状改質可能燃料管110’および第2の液状改質可能燃料管112’は、単一の導管と考えることができ、第2の弁アセンブリ22’’’は、単一の導管と一列に並んでいるか、単一の導管内に位置するか、または単一の導管に接続されている。
【0177】
図1Bと同様に、
図1Fは、液状改質可能燃料貯蔵器12
ivの液状改質可能燃料空間14
ivと流体連通している主液状改質可能燃料源32’’を含む。液体ポンプなどのポンプ34’’を使用して、液状改質可能燃料を主液状改質可能燃料源32’’から液状改質可能燃料空間14
ivに供給することができる。
【0178】
図1Gは、
図1Cと同様であるが、ガス状改質可能燃料源を液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙に直接接続する導管を削除した、本教示の液状およびガス状改質可能燃料供給システムの実施形態の概略図である。さらに、
図1Gに示す供給システムは、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙と動作可能に流体連通しているガス正圧源が、ガス頭隙を加圧するための1つのみのガス源であるという点で、
図1Fに示す供給システムと同様である。
【0179】
ここで
図1Gを参照すると、液状およびガス状改質可能燃料供給システム10
vは、液状改質可能燃料貯蔵器12
vを含み、液状改質可能燃料貯蔵器の内部は、液状改質可能燃料空間14
vおよびガス頭隙16
vを含む。液状改質可能燃料空間は、液状改質可能燃料を含むことができる。液状改質可能燃料貯蔵器12
vは、圧力センサアセンブリ6
vおよび圧力逃がし弁アセンブリ8
vを含む。液状およびガス状改質可能燃料供給システム10
vはまた、ガス状改質可能燃料源18
vを含む。
【0180】
図示した液状およびガス状改質可能燃料供給システム10
vは、第1の弁アセンブリ20
iv、第2の弁アセンブリ22
iv、および第3の弁アセンブリ24’’を含む。第1の弁アセンブリ20
ivは、第3の弁アセンブリ24’’を介して、ガス状改質可能燃料源18
vと、蒸発器28
v、流体混合装置37’、改質装置26
v(直接的に、または流体混合装置37’を介して)、および燃料電池スタック40’’との間を流体連通させるように動作可能である。第1の弁アセンブリ20
ivはまた、第3の弁アセンブリ24’’を介して、ガス状改質可能燃料源18
vとアフタバーナ42’’との間を蒸発器および改質装置を迂回して直接流体連通させるように動作可能である。
【0181】
さらに、第1の弁アセンブリ20’’は、第3の弁アセンブリ24’’を介して、ガス状改質可能燃料源18
vと、酸素含有ガス源38’’からの導管との間を流体連通させ、それにより、蒸発器28
v、流体混合装置37’、改質装置26
v、および燃料電池スタック40’’の1つまたは複数に導入する前に、ガス状改質可能燃料を酸素含有ガスと混合させるように動作可能である。
【0182】
液状およびガス状改質可能燃料供給システム10
vは、弁アセンブリ45を介して、液状改質可能燃料貯蔵器12
vのガス頭隙16
vと動作可能に流体連通しているガス正圧源30
ivを含む。
図1Gの供給システムの動作は、
図1Fに示す実施形態と概ね同様である。しかし、ガス正圧源は、潜在的な恩恵を受けることなく、ガスおよびその組成物を抜くか、または逃すのを回避するように、圧力逃がし弁を介して、液状改質可能燃料貯蔵器のガス頭隙から、ガス頭隙より下流の様々な構成要素の1つまたは複数にそのようなガスおよびその組成物を送ることができる。
【0183】
より具体的には、ガス頭隙管43
viiは、ガス頭隙16
vと、蒸発器28
v(弁アセンブリ43
viiiと蒸発器に導く導管とを介して)、流体混合装置37’(弁アセンブリ43
viii、43
ixを介して)、改質装置26v(弁アセンブリ43
viii、43
ixおよび流体混合装置37’を介して、または弁アセンブリから流体混合装置を迂回して直接改質装置に(図示せず))、燃料電池スタック40’’(弁アセンブリ43
viii、43
ix、43
xを介して)、およびアフタバーナ42’’(弁アセンブリ43
viii、43
ix、43
xを介して)との間を流体連通させることができる。
【0184】
図2は、液状改質可能燃料貯蔵器の向きとは無関係に機能できる、ブラダまたは同様の構造物によって画定される液状改質可能燃料空間の概略図である。示すように、液状改質可能燃料貯蔵器12
viは、ブラダ72によって画定される液状改質可能燃料空間14
viを含む。液状改質可能燃料貯蔵器12
viは、圧力センサアセンブリ6
viおよび圧力逃がし弁アセンブリ8
viを含む。液状改質可能燃料貯蔵器12
viはまた、その内部にガス頭隙16
viを含む。他の実施形態と同様に、ガス頭隙16
viは、ガス正圧源30
vと流体連通している。示すように、ガス頭隙16
viはまた、第3の弁アセンブリ24’’’を介してガス状改質可能燃料源(図示せず)と流体連通している。液状改質可能燃料空間14
viは、第2の弁アセンブリ22
vを介して、蒸発器(図示せず)と流体連通している。
【0185】
動作時、ガス正圧源および/またはガス状改質可能燃料源によって発生したガス頭隙内のガス圧は、液状改質可能燃料をブラダから液状改質可能燃料貯蔵器の出口を通して第2の弁アセンブリに移動させることができる。ガス頭隙内の圧力は、圧力逃がし弁アセンブリを用いて、全体または一部を制御することができる。ブラダ内の液状改質可能燃料の量が使用不能なレベルまで落ちると、ブラダは、主液状改質可能燃料源と、ブラダの内部への適切な接続器(図示せず)とを使用して補給することができる。あるいは、液状改質可能燃料貯蔵器は、液状改質可能燃料で満杯もしくはほぼ満杯にしたブラダを有する液状改質可能燃料貯蔵器、または
図1Aから1D、
図1F、および
図1Gに示すより一般的な液状改質可能燃料貯蔵器と交換することができる。
【0186】
本教示は、本教示の趣旨または必須の特徴から逸脱することなく、他の特定の形態の実施形態を包含する。したがって、前述の実施形態は、本明細書に記載した本教示を限定するのではなく、全くの例示であると考えることができる。したがって、本発明の範囲は、前述の説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって示され、請求項と均等な趣旨および範囲内に入るすべての変更形態が本発明に包含されるものとする。