(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のエアーマット部材と前記第2のエアーマット部材とに充填された空気が互いに流通可能な少なくとも1つの連通部が設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のエアーマットレス。
前記第1の表層シートと前記第1の中間シートとは、幅方向及び長さ方向に所定の間隔で配置された複数の接着部によって接着され、前記第2の表層シートと前記第2の中間シートとは、幅方向及び長さ方向に所定の間隔で配置された複数の接着部によって接着されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のエアーマットレス。
前記敷き部材は、硬さの異なる複数層のクッション材からなり、下層から硬度が大きい順に積層されて構成されていることを特徴とする請求項10に記載のエアーマットレス装置。
前記1対の端座部材には、前記エアーマットレスを固定するための紐を挿通可能な貫通穴又は切り込みが複数設けられていることを特徴とする請求項10又は11に記載のエアーマットレス装置。
【背景技術】
【0002】
従来から、内部に空気などの気体が充填されたエアーマットレスが広く用いられている。これらのエアーマットレスは体圧分散に優れるという特徴があり、それゆえ、医療機関や介護・福祉施設等においては、長時間横臥状態にある使用者に対し、床ずれの発生を抑制する目的で使用される。一般的にエアーマットレスは、複数の空気室(エアセルともいう)を交互に膨張収縮させる圧切替型と、単数または複数のエアセルに気体を充填し封止する、もしくは気体充填後にエアセルの圧力を調整する、いわゆる静置型とに大別され、床ずれ防止等の介護用途においては、圧切替型エアーマットレスが主流になっている。しかし近年、使用者の身体を低圧で保持するだけで優れた寝心地と床ずれ防止効果が得られる静置型のエアーマットレスが注目されている。しかしながら、このような静置型エアーマットレスは、内圧を低圧とした場合、使用者の姿勢や状態により体重が集中した部分に底づきが生じてしまうおそれがある。この底づきとは、使用者の骨突出部位がマットレス下の床面にあたっている状態をいい、寝心地が悪いだけでなく、床ずれを発生させたり、悪化させる原因ともなる。
【0003】
そこで、上述のような問題を解消するべく、低圧でも底づきを防止できるエアーマットレスとして、エアセルを複層に積層し、周囲を溶着したエアーマットレスが提案されている(一例として、特許文献1、2参照)。
【0004】
例えば、特許文献1には、上側シートと下側シートとの間を仕切によって遮断して、上部空気層と下部空気層を形成すると共に、上側シートと仕切を溶着して上部空気層に複数の山部と谷部を形成すると共に、上部空気層の谷部の下に下部空気層の山部が形成されるように下側シートと仕切を溶着して複数の山部と谷部を形成したエアーマットであって、仕切が上側仕切シートと下側仕切シートの2枚のシートからなり、上側シートと上側仕切シートとが溶着され、下側シートと下側仕切シートとが溶着され、さらにこれらの周囲が重ね合わせて溶着されている構造とすることによって、空気層の一部が押されて凹んでも、反り返ることがなく安定した状態を保つことができ、しかも凹んだ部分に空気がなくなることがなく底突きしないエアーマットが開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、重ね合わされ、周囲が接着され密封状態とされた可撓性を有する4枚の第1ないし第4シートから形成され、該第1シート及び第2シート間が適当間隔隔てた点状に接着されるとともにこの点が矩形の角となる位置に配された複数の第1接着部と、上記第2シート及び上記第3シート間を点状に接着するとともにこの点が上記矩形の中央に配置された複数の第2接着部と、上記第3シート及び第4シート間を点状に接着するとともに上記第1接着部と同じ位置に配置された複数の第3接着部とを備え、上記第1及び第2シート間に第1エアセルが、上記第2及び第3シート間に第2エアセルが、上記第3及び第4シート間に第3エアセルが構成され、底着き現象を防止した低圧のエアマットエアマットが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1乃至2の何れのエアーマットレスも周囲を溶着で封止した構造のため、使用者の体重がエアーマットレス中央部にかかって内部の気体がマットレス端部に移動して内圧が高まると、溶着された周端部の変形が規制されるため、特に両側面部が反り上がる現象について改善の余地があった。このエアーマットレスの両側面部の反り上がりが生じると、仰臥位の寝姿勢において体が両側から圧迫されるため、寝心地が悪くなることがあった。また、エアセルの一部が破損した場合には、エアーマットレスを廃棄しなければならず、メンテナンス性にも課題があった。
【0008】
従って、本発明は従来技術の上述した問題点を解消するものであり、本発明の目的は、使用中の側端部の反り上がりが抑制されて寝心地に優れると共に、床ずれを低減でき、さらに部分的な交換補修が容易なエアーマットレス及びエアーマットレス装置を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、位置ずれを防止でき、かつ背上げ、膝上げ等が容易にできるエアーマットレス及びエアーマットレス装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、エアーマットレスは、第1の表層シートと第1の中間シートとを積層し、外周部を封止して構成された空気を充填可能な第1のエアーマット部材と、第2の表層シートと第2の中間シートとを積層し、外周部を封止して構成された空気を充填可能な第2のエアーマット部材と、第1のエアーマット部材と第2のエアーマット部材とを積層した状態で各エアーマット部材の周端部に備えられた連結用帯のうち、少なくとも両サイドの連結用帯を互いに連結する連結手段とを備え、連結手段は、第1のエアーマット部材及び第2のエアーマット部材の外周部を縫着する紐部材から構成されている。
【0011】
紐部材からなる連結手段で第1のエアーマット部材と第2のエアーマット部材とを積層した状態で少なくとも両サイドの連結用帯を互いに連結することにより、使用中の側端部の反り上がりが抑制されて寝心地に優れると共に、床ずれを低減でき、さらに部分的な交換補修が容易になる。
【0012】
連結手段で第1のエアーマット部材と第2のエアーマット部材とを積層した状態で構成された積層体を水平方向に複数個連結して構成され、隣接する積層体は、隣接する第1のエアーマット部材の連結用帯どうしの連結、及び隣接する第2のエアーマット部材の連結用帯どうしの連結によって互いに連結されていることが好ましい。これにより、エアセルの一部が破損した場合、エアーマットレスの一部のみを交換することができ、メンテナンス性を向上するができる。また、背上げ、膝上げ等を行う際にエアーマットレスの変形が容易になる。また、各積層体の内圧を、使用者の部位に応じてそれぞれ最適化することによって、床ずれ防止の効果がさらに向上する。
【0013】
連結手段で第1のエアーマット部材と第2のエアーマット部材とを積層した状態で構成された積層体を水平方向に複数個連結して構成され、隣接する積層体は、第1のエアーマット部材と第2のエアーマット部材との連結用帯が重ねて連結されていることが好ましい。これにより、エアセルの一部が破損した場合、エアーマットレスの一部のみを交換することができ、メンテナンス性を向上するができる。また、背上げ、膝上げ等を行う際にエアーマットレスの変形が容易になる。また、各積層体の内圧を、使用者の部位に応じてそれぞれ最適化することによって、床ずれ防止の効果がさらに向上する。
【0014】
両サイドの連結用帯の紐部材は内縫い構造に配置されていることも好ましい。これにより、エアーマット部材の長辺の連結部が外部に露出することなく、邪魔にならない。
【0015】
紐部材が伸縮性を有する樹脂又はゴム素材からなることも好ましい。これにより、柔軟性や伸び特性等によって、縫製による連結力を調整することができる。
【0016】
紐部材がチューブ状であることも好ましい。これにより、使用者の体が接しやすい部分において、外力で変形し易く、寝心地を改善することができる。
【0017】
第1のエアーマット部材と第2のエアーマット部材とに充填された空気が互いに流通可能な少なくとも1つの連通部が設けられていることも好ましい。これにより、第1のエアーマット部材と第2のエアーマット部材とのいずれか一方に空気を充填することによりエアーマットレス全体に空気を充填することができる。
【0018】
第1の表層シートと前記第1の中間シートとは、幅方向及び長さ方向に所定の間隔で配置された複数の接着部によって接着され、第2の表層シートと第2の中間シートとは、幅方向及び長さ方向に所定の間隔で配置された複数の接着部によって接着されていることも好ましい。これにより、接着部によって空気室があらかじめ区切られているため、マットレス上に折れ筋等の不均一な皺が生じ難い。それゆえ、全体的に柔らかで寝心地がよいエアーマットレスが得られる。
【0019】
第1のエアーマット部材の接着部が線状の接着筋であり、第2のエアーマット部材の接着部が線状の接着筋であり、第1のエアーマット部材の線状の接着筋は、第2のエアーマット部材の線状の接着筋と、平面視交差する位置に配置されていることも好ましい。これにより、第1の表面シートと第1の中間シート、及び第2の表層シートと第2の中間シートは複数の線状の接着筋によって接着され、第1の表面シートと第1の中間シートとの間、及び第2の表層シートと第2の中間シートとの間には空気が充填されることにより空気室が形成されている。マットレスの接着筋に使用者の体の突出部位が入り込むことがないため、体圧分散効果の小さい部分に使用者の体があたらず、床ずれの発生を防ぐことができる。また、線状の接着筋によって空気室があらかじめ区切られているため、マットレス上に折れ筋等の不均一な皺が生じ難い。それゆえ、全体的に柔らかで寝心地がよいエアーマットレスが得られる。
【0020】
本発明によれば、エアーマットレス装置は、上述したいずれかのエアーマットレスと、エアーマットレスを支持する基台とを備え、基台は、エアーマットレスの下に設置された弾力性を有する敷き部材と、エアーマットレスの幅方向の両端側に配置された1対の端座部材とから構成されている。これにより、エアーマットレスが安定して基台内に保持される。エアーマットレスの幅方向の変形が端座部材により規制されるため、底付きの発生を抑制することもできる。また、端座部材が介助者の体を安定に支える部材としても機能するため、介助がしやすくなる。さらに、万一エアーマットレスから空気漏れが発生した場合でも、基台が使用者を安全に受け止めて支持することができる。
【0021】
敷き部材は、硬さの異なる複数層のクッション材からなり、下層から硬度が大きい順に積層されて構成されていることも好ましい。これにより、柔軟性を確保できると共に、エアーマットレスを介した寝姿勢の安定性も確保できる。また、万一エアーマットレスから空気漏れが発生して、基台が使用者を安全に受け止めたときに、敷き部材の柔軟性によって体圧分散性を維持しながら使用者を支持することができる。
【0022】
1対の端座部材には、エアーマットレスを固定するための紐を挿通可能な貫通穴又は切り込みが複数設けられていることも好ましい。これにより、エアーマットレスの位置ずれを防止することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、空気を充填可能な第1のエアーマット部材と第2のエアーマット部材とを積層した状態で、少なくとも外周の両側端部を互いに紐部材で縫製した連結構造とすることにより、使用中のエアーマットレスの両側面部の反り上がりが抑制されるとともに、各エアーマット部材のずれがなく、優れた寝心地を実現することができる。また、紐部材による連結を解くことによって、容易に各エアーマット部材を取り外せるため、部分的な補修・交換ができ、使用者のコスト負担を軽減できる。また、複数の空気室をそれぞれ有する、第1のエアーマット部材と第2のエアーマット部材とが積層されているため、低圧状態での底突きを防止できると共に、体圧分散効果に優れ、床ずれの発生を防ぐことができる。さらに、接着部を線状の接着筋とすることによって、マットレスの接着筋に使用者の体の突出部位が入り込むことがないため、体圧分散効果の小さい部分に使用者の体があたらず、床ずれの発生をより防ぐことができる。線状の接着筋によってマットレス上に折れ筋等の不均一な皺が生じ難い。それゆえ、全体的に柔らかで寝心地がよいエアーマットレスが得られる。また、エアーマットレス装置における基台には、エアーマットレスの幅方向の両端側に配置された1対の端座部材が備えられているため、エアーマットレスの幅方向の変形が端座部材により規制され、エアーマットレスが安定して保持されると共に底付きの発生も抑制する。また、端座部材が介助者の体を安定に支える部材としても機能するため、介助がしやすくなる。さらに、万一エアーマットレスから空気漏れが発生して、基台が使用者を安全に受け止めたときに、敷き部材の柔軟性によって体圧分散性を維持しながら使用者を支持することができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明に係るエアーマットレス及びエアーマットレス装置の実施形態を、図を参照して説明する。
【0026】
図1は本発明の第1の実施形態におけるエアーマットレス100の構成を示しており、
図2はこのエアーマットレス100の部分分解状態を示している。
図3はエアーマットレス100の部分拡大平面図であり、同図において、表面側(第1のエアーマット部材10側)の接着筋11を実線で、裏面側(第2のエアーマット部材20側)の接着筋21を破線で示しているが、表面側の接着筋11と裏面側の接着筋21とは、平面視交差(エアーマットレスを通常使用するように設置した際に、上から見た状態で交差)するように配置されている。
図4はエアーマットレス100の構成を部分分解図で示しており、
図5は
図3におけるエアーマットレス100のA-A、B−B、C-C線断面及び
図2の端面(Z−Z部)を示している。
【0027】
図1〜
図5に示すように、本実施形態におけるエアーマットレス100は、第1のエアーマット部材10と、第2のエアーマット部材20と、連結手段30と、連通部40とを備えている。
【0028】
第1のエアーマット部材10は、第1の表層シート10aと第1の中間シート10bとを積層し、外周部を封止(溶着)して構成された、空気を充填することができるものである。第1の表層シート10aと第1の中間シート10bとは、第1のエアーマット部材10の幅方向及び長さ方向(エアーマットレス100の幅方向及び長さ方向に相当)に所定の間隔で配置された複数の線状の接着筋11によって接着されている。即ち、第1の表層シート10aと第1の中間シート10bとの間に複数の互いに連通された空気セル部を有する空気室101が形成されている。そして、第1のエアーマット部材10の周端部には、後述する第2のエアーマット部材20との連結が行われる連結用帯Sが備えられている。第1の中間シート10bには、少なくとも1つの連通孔が設けられている。この連通孔には、連通部40の一部となる接続アダプタ41が設けられている。この接続アダプタ41は第2の中間シート20bの接続アダプタ42と連結可能に構成されている。
【0029】
第2のエアーマット部材20は、第2の表層シート20aと第2の中間シート20bとを積層し、外周部を封止(接着)して構成された、空気を充填することができるものである。第2の表層シート20aと第2の中間シート20bとは、第2のエアーマット部材20の幅方向及び長さ方向(エアーマットレス100の幅方向及び長さ方向に相当)に所定の間隔で配置された複数の線状の接着筋21によって接着されている。第2の表層シート20aと第2の中間シート20bとの間に複数の互いに連通された空気セル部を有する空気室102が形成されている。そして、第2のエアーマット部材20の周端部には、第1のエアーマット部材10との連結が行われる連結用帯Sが備えられている。また、第2の中間シート20bには、少なくとも1つの連通孔が設けられている。この連結孔には、連通部40の一部となる接続アダプタ42が設けられている。この接続アダプタ42は第1の中間シート20aの接続アダプタ41と連結可能に構成されている。また、第2の中間シート20bには、給排気口23が設けられている。給排気口23には、給排気管P1を接続可能に構成されている(
図8参照)。上述の接着とは、接着剤によるものや溶着など公知の方法を含むものである。
【0030】
また、第1の表層シート10aと第1の中間シート10bとを接着する線状の接着筋11は、第2の表層シート20aと第2の中間シート20bとを接着する線状の接着筋21と、平面視交差する位置に配置されている。
【0031】
また、線状の接着筋11及び21の端部が円弧状であることが好ましい。これにより、接着筋11及び21の端部にかかる応力が好適に分散され、接着筋11及び21の端部と表層シート及び中間との境界部分の破損を防止することができる。また、本実施形態においては、接着筋11及び21は、その端部側が徐々に太軸となる綿棒形状に形成されており、端部が大きな応力にも対応できるように設計されている。線状の接着筋11及び21の長さは、特に限定されず、接着筋の配置パターンに応じて適宜設定できる。
【0032】
第1のエアーマット部材10において、第1の表層シート10aと第1の中間シート10bとを接着する表面側の接着筋11を上述のように形成することにより、エアーマットレス100に使用者が横たわる等して荷重が加えられた際、空気室101の空気セル部は押しつぶされて変形するところ、その空気セル部を形成する線状の接着筋11に沿って、接着筋11の周縁近傍の第1の表層シート10aが立ち上るため、線状の接着筋11は内部に入り込んで第1の表層シート10aの表面上には表れなくなるか、第1の表層シート10a上に表れる接着筋11の接着幅は細く狭められる。また、線状の接着筋11によって空気セル部が形成されているため、使用時に空気室101の空気セル部が押しつぶされた場合においても、接着筋11に沿って空気室101が変形するのみであり、不均一な硬い折れ筋等の皺は生じ難い。それゆえ、エアーマットレス100の接着筋11に使用者の体の突出部位が入り込み難く、接着硬質部に使用者の体があたらないため、床ずれが発生することを防ぐことができる。第2のエアーマット部材20においても同様である。なお、本実施形態において第1の表層シート10aと第1の中間シート10bとを接着する接着部及び、第2の表層シート20aと第2の中間シート20bとを接着する接着部は、上述したように線状の接着筋11及び21として構成され、平面視交差する位置に配置されているが、適当な空気室を形成できるような接着パターンであればよく、接着部の形状及び配置は上述の形状及び配置に限定されない。
【0033】
連結手段30は、第1のエアーマット部材10と第2のエアーマット部材20とを積層した状態で外周部を互いに連結するものであり、第1のエアーマット部材10及び第2のエアーマット部材20の外辺にある縫い代(連結用帯S)を縫着する紐部材と、この紐部材を通すための孔であって、所定の間隔で連結用帯Sに設けられた縫合孔とから構成されている。連結手段30をこのような構成とすることで、使用者の体重でエアーマットレス100の外周連結部に気体が移動して内圧が高くなったときに、連結手段30が適度に変形して内圧による応力を緩和することによって、エアーマットレス100の周端部の反り上がりを抑制することができるのである。なお、縫合孔を設けずに、連結用帯Sに縫い針と紐部材とを使って縫合してもよい。縫合孔を設けた場合には、縫合作業が容易となり生産性に優れると共に、縫合部分に応力が集中した場合の連結用帯Sの破損がし難くなるので好ましい。また、縫合孔の径を紐部材の径よりも大きくすることで、紐部材を軸として連結用帯Sが滑りやすくなり、連結部に掛かる応力を分散しつつ連結用帯Sが変形できるため、連結部周辺での応力による皺の発生を低減できる効果もある。
【0034】
本実施形態においては、この連結手段30により連結されたエアーマットレス100の長辺における連結部分、すなわち連結用帯Sは、積層された第1のエアーマット部材10と第2のエアーマット部材20との間に位置するように、内縫いした構成とし、エアーマットレス100の短辺における連結部分(連結用帯S)は、外縫いした構成とした例であるが、全辺を内縫い又は外縫いとしてもよい。
【0035】
連結手段30で連結用帯Sを内縫いとすると、積層された第1のエアーマット部材10と第2のエアーマット部材20との間に連結用帯Sからなる縫い代が格納されるため、外観に優れると共に、使用者や介助者、ベッドのサイドレール等と連結手段30との接触がなく、連結手段30の破損リスクを回避できるため、特にエアーマットレス100の長辺部の結合手段として好ましい。
【0036】
また、本実施形態においては、連結用帯S及び連結手段30はエアーマットレス100の全周(全辺)に設けているが、少なくとも長辺に設ければよく、短辺側を連結せずに開口した構造としてもよい。連結用帯Sは、エアーマット部材の製造において、第1の表層シート10aと第1の中間シート10bとを積層し、外周部を接着によって封止するときの接着代(しろ)として連結用帯Sを形成してもよいし、接着の幅を広く形成した接着部を連結用帯Sとしてもよい。また、第1の表層シート10aと第1の中間シート10bとを積層し、外周部を接着によって封止した後または同時に、連結用帯Sとなる別の部品を接着して連結用帯Sを形成してもよい。
【0037】
紐部材による連結用帯Sの縫製は、公知の縫い方を採用できるが、生産性と分解時の紐抜きの容易性の観点から、並縫い(波縫い)が好ましい。紐部材による縫い目の間隔と縫いの締め付け強さで、第1のエアーマット部材10と第2のエアーマット部材20との連結力を調整できる。例えば、縫い目の間隔は、10〜100mmが好ましく、20〜70mmがより好ましく、30〜50mmがさらに好ましい。縫い目の間隔が10mm未満であると、連結力が強くなりすぎて、使用時のエアーマットレス側辺部の反り上がりの抑制効果が不十分になり、100mmを超えると、使用時に連結部分(縫製部分)に応力が集中するため連結部分が破損しやすくなったり、連結力が不十分となって第1のエアーマット部材10と第2のエアーマット部材20とがお互いに位置ずれする場合があるため、上述の範囲とするのが好ましい。
【0038】
また、縫製の締め付けは、強すぎると連結力が強くなりすぎて、使用時のエアーマットレス側辺部の反り上がりの抑制効果が不十分になり、逆に弱すぎると連結力が不十分となって第1のエアーマット部材10と第2のエアーマット部材20とがお互いに位置ずれする場合があるため、本発明の効果が得られるように、縫い目の間隔や紐部材の物性、エアーマット部材を構成するシートの物性に応じて調整する。
【0039】
紐部材は、合成樹脂やゴム素材が好適に使用でき、柔軟性や伸び特性等によって、縫製による連結力を調整することができる。また、使用者の体が接しやすい部分には、外力で変形し易い軟質素材やチューブ状のものを用いることが好ましい。
【0040】
連通部40は、第1の中間シート10bの連通孔に設けられた接続アダプタ41と、第2の中間シート20bの連通孔に設けられた接続アダプタ42とを備えている。接続アダプタ41と接続アダプタ42とは互いに嵌合して気密に接続可能である。接続アダプタ41と接続アダプタ42とが接続された状態では、第1のエアーマット部材10と第2のエアーマット部材20とに充填された空気が互いに流通可能となる。なお、接続アダプタ41と接続アダプタ42とを柔軟性のあるチューブを介して接続するようにしても良い。
【0041】
また、エアーマットレス100の外周部に任意構成として固定用紐を挿通可能な複数の固定用貫通孔Hが設けられている。この複数の固定用貫通孔Hを利用して固定用紐でエアーマットレス100をベッド等に固定することができる。
【0042】
本実施形態に係るエアーマットレス100を製作する際には、まず、第1のエアーマット部材10と第2のエアーマット部材20とを第1の表層シート10aと第2の表層シート20aとを対向して積層した状態で外周部の長辺の部分の連結用帯Sに所定の間隔で形成された縫合孔に紐部材を通すことにより互いに連結させる。外周部の長辺の部分の連結用帯Sを連結した後、第1の表層シート10aと第2の表層シート20aとを外側に、第1の中間シート10bと第2の中間シート20bとを対向した状態にすることで、連結手段30により連結されたエアーマットレス100の外周部の長辺における連結用帯Sは、第1のエアーマット部材10と第2のエアーマット部材20との間に位置するように内縫い構造となる。また、給排気口23及び連通部40は、第1の中間シートと第2の中間シートとの間に位置するようになる。この場合、給排気口23に接続している給排気管P1は、第1のエアーマット部材10と第2のエアーマット部材20との縫い目の隙間から外部に引き出すように構成されている。そして、連通部40で第1の中間シートと第2の中間シートとを連通した後、外周部の短辺の部分の連結用帯Sを連結する。これにより、エアーマットレス100が完成される。
【0043】
このエアーマットレス100は、第1の表層シート10aと第1の中間シート10bとの間に空気が充填されて空気室101が形成され、第2の表層シート20aと第2の中間シート20bとの間にも空気が充填されて空気室102が形成されている。このように、エアーマットレス100は、表面側の空気室101と、裏面側の空気室102の2層の空気室を備えている。また、接着筋11と21とを交差するように配置することにより、表面側の接着筋11と裏面側の接着筋21とが筋交いのように作用し、使用者の体をより安定的に支持する。それゆえ、表面側の空気室101と裏面側の空気室102との二層構造であっても底づきし難く、安定感のあるエアーマットレス100が得られる。
【0044】
以上説明したように本実施形態のエアーマットレス100は、第1のエアーマット部材10と、第2のエアーマット部材20と、連結手段30とを備え、第1の表層シート10aと第1の中間シート10bとは、第1のエアーマット部材10の幅方向及び長さ方向に所定の間隔で配置された複数の線状の接着筋11によって接着され、第2の表層シート20aと第2の中間シート20bとは、第2のエアーマット部材20の幅方向及び長さ方向に所定の間隔で配置された複数の線状の接着筋21によって接着されており、接着筋11は、接着筋12と、平面視交差する位置に配置されており、また、エアーマットレス100の外周部の長辺において、連結手段30により連結された連結用帯Sは、積層された第1のエアーマット部材10と第2のエアーマット部材20との間に位置する内縫い構造となるように構成されている。
【0045】
これにより、エアーマットレス100は、予め外周部を封止して構成された、空気を充填可能な第1のエアーマット部材10と第2のエアーマット部材20とを積層した状態で外周部を互いに連結することにより、簡単な加工方法で、かつ低コストで制作できる。また、長辺の連結部が外部に露出することなく、邪魔にならない。また、エアーマットレス100の接着筋11又は21に使用者の体の突出部位が入り込み難く、体圧分散効果の小さい部分に使用者の体があたらないため、床ずれが発生することを防ぐことができる。また、線状の接着筋11及び21によって空気室101及び102が予め区切られているため、マットレス上に折れ筋等の不均一な皺が生じ難い。それゆえ、全体的に柔らかで寝心地がよいエアーマットレス100が得られる。
【0046】
図6は本発明の第2の実施形態におけるエアーマットレス100Aの構成を示しており、
図7はエアーマットレス100Aの連結部の断面(
図6のD−D線断面)を示している。
【0047】
図6及び
図7に示すように、本実施形態におけるエアーマットレス100Aは、第1のエアーマット部材10A、10B及び10Cと、第2のエアーマット部材20A、20B及び20Cと、連結手段30とを備えている。第1のエアーマット部材10A、10B及び10Cと、第2のエアーマット部材20A、20B及び20Cは、エアーマットレス100Aの長さ方向(本実施形態において、以下単に長さ方向という)に相当する両サイド及びエアーマットレス100Aの幅方向(本実施形態において、以下単に幅方向という)に相当する辺の少なくとも一方側に連結用帯Sを有している。このエアーマットレス100Aは、第1のエアーマット部材10Aと第2のエアーマット部材20Aとが積層され両サイドが連結手段30で連結された積層体Aと、第1のエアーマット部材10Bと第2のエアーマット部材20Bの組合せ及び第1のエアーマット部材10Cと第2のエアーマット部材20Cの組合せがそれぞれ積層体A同様に積層連結された積層体Bと積層体Cが、長さ方向に配置され、隣接した積層体どうしを連結手段30により連結して構成されている。この3つの積層体はそれぞれ上述した第1の実施形態のエアーマットレス100と同様な構成を有しているため、その詳細説明は省略する。
【0048】
また、エアーマットレス100Aにおいて、長さ方向に配置された3つの積層体にそれぞれ給排気口23が設けられている。具体的には、例えば、第2のエアーマット部材20A、20B及び20Cにおいて、第2の中間シート20bに、給排気口23が設けられている。また、第1のエアーマット部材10Aと第2のエアーマット部材20Aとの間、第1のエアーマット部材10Bと第2のエアーマット部材20Bとの間、及び第1のエアーマット部材10Cと第2のエアーマット部材20Cとの間に充填された空気が互いに流通可能な少なくとも1つの連通部40が設けられている。
【0049】
図8はエアーマットレス100Aにおいて、給排気ポンプPを用いて空気の充填状態を示している。
図8に示すように、エアーマットレス100Aに空気を充填する際に、長さ方向に配置された3つの部分のそれぞれ給排気口23から空気を充填すると、空気がそれぞれの連通部40を介して、第1のエアーマット部材10A、10B及び10Cと、第2のエアーマット部材20A、20B及び20Cとに充填される。
【0050】
本実施形態に係るエアーマットレス100Aは、上述した第1の実施形態のエアーマットレス100と同様な効果を得ることができる。また、長さ方向に配置された3つのエアーマット部材がお互いに隣接する連結用帯Sどうしを連結手段30により連結して構成されているため、背上げ、膝上げ等を行う際にエアーマットレス100Aの変形が容易になる。
【0051】
上述したエアーマットレス100Aにおいて、長さ方向に配置された3つの積層体の連結は、第1のエアーマット部材10A及び10Bの連結用帯Sと、第2のエアーマット部材20A及び20Bの連結用帯Sとを一緒に連結されており(
図7参照)、第1のエアーマット部材10B及び10Cの連結用帯Sと、第2のエアーマット部材20B及び20Cの連結用帯Sとを一緒に連結されている構成としたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、
図9に示す構成にしても良い。
【0052】
図9はエアーマットレス100Aにおいて、連結部の他の構成例を示している。
図9に示すように、第1のエアーマット部材10A、10B及び10Cがそれぞれ隣接する連結用帯Sどうしを紐部材で縫合することで互いに連結され、第2のエアーマット部材20A、20B及び20Cが互いに連結されている。即ち、エアーマットレス100Aにおいて、長さ方向に配置された3つの積層体の連結は、第1のエアーマット部材10Aと10Bとを連結し、10Bと10Cとを連結する。また、第2のエアーマット部材20Aと20Bとを連結し、20Bと20Cとを連結する。そして、第1のエアーマット部材10A、10B及び10Cと、第2のエアーマット部材20A、20B及び20Cとの外周部を連結手段30で連結するように構成されている。これにより、第1のエアーマット部材10A、10B及び10C間の連結部は、ほぼ水平方向に位置することができ、連結部全体が硬くならず、使用者の寝心地がさらによくなる。
【0053】
図10は本発明の第3の実施形態におけるエアーマットレス装置200の構成を示しており、
図11はエアーマットレス装置200の断面(
図10のE−E線断面)を示している。
【0054】
図10及び
図11に示すように、本実施形態におけるエアーマットレス装置200は、例えば、エアーマットレス100Aと、エアーマットレス100Aを支持する基台210とを備えている。なお、エアーマットレス100Aの代わりにエアーマットレス100を用いても良い。
【0055】
基台210は、エアーマットレス100Aの下に設置された弾力性を有する敷き部材211と、エアーマットレス100Aの幅方向の両端側に配置された断面が略矩形の1対の端座部材212とから構成されている。なお、1対の端座部材212の断面形状は、これに限定されるものではない。
【0056】
敷き部材211は、硬さの異なる2層のクッション材、例えば、硬さの異なる2層のポリウレタン等の発泡材211a及び211bから、下層から硬度が大きい順に積層されて構成されている。各層の発泡材の硬さの好ましい例として、JIS K6401「耐荷重用軟質ポリウレタンフォーム」に準拠して測定した硬度として、下層のポリウレタン等の発泡材211aの硬度は150〜220Nが好ましく、上層のポリウレタン等の発泡材211bの硬度は60〜130Nであることが好ましい。なお、敷き部材211は、1層又は3層以上のポリウレタン等の発泡材から構成されても良い。
【0057】
1対の端座部材212は、弾力性を有する材料、例えば所定の硬さを有するポリウレタン材から構成され、敷き部材211の外側に配置されている。この1対の端座部材212の硬度は、JIS K6401「耐荷重用軟質ポリウレタンフォーム」に準拠して測定した硬度として、例えば、150〜220Nであることが好ましい。これにより、使用者が座る時又は介助者が作業する時の沈みが少なく、型くずれを防止することができ、安定性を向上し、介助作業をしやすくなる。また、1対の端座部材212のエアーマットレス100Aの連結部に対応する位置に上面から幅方向に所定深さの切り込み212aが設けられている。さらに、1対の端座部材212には、エアーマットレス100Aを固定するための固定用紐Wを挿通可能な貫通穴212bが複数設けられている。
【0058】
また、空気を充填したエアーマットレス100Aは、使用者が使用する際には、その高さが1対の端座部材212とほぼ同じ高さになり、さらに、その幅方向の両端が1対の端座部材212に当接するように構成されている。この場合、1対の端座部材212は、エアーマットレス100Aの幅方向の変形を規制することができる。これにより、エアーマットレス100Aが安定して保持されると共に底付きの発生も抑制する。また、エアーマットレス100Aと基台210との間に段差及び隙間が生じないため、使用者の体も確実にエアーマットレス上に保持され、安全に使用することができる。なお、使用者が寝返りして端座部材212に当接したときに、端座部材212の硬さによって寝心地が低下する場合には、上記の端座部材212の効果を損なわない範囲において、空気を充填したエアーマットレス100Aの使用時の高さよりも端座部材212の高さを低く設定してもよい。
【0059】
図12は、エアーマットレス装置200の使用状態の一例を示しており、同図において、エアーマットレス装置200における背上げの状態を示している。
図12に示すように、エアーマットレス100Aが長さ方向に配置された3つの積層体を連結して構成されているため、背上げの際にエアーマットレス100Aの変形が容易になり、また、1対の端座部材212のエアーマットレス100Aの連結部に対応する位置に上面から幅方向に所定深さの切り込み212aが設けられているため、エアーマットレス装置200における背上げが容易にできる。
【0060】
以上説明したように、本実施形態によれば、エアーマットレス装置200は、エアーマットレス100Aと、基台210とを備え、基台210は、敷き部材211と、1対の端座部材212とから構成されていることで、エアーマットレス安定して保持されることができる。また、敷き部材211は、硬さの異なる2層のポリウレタン等の発泡材211a及び211bから、下層から硬度の大きい順に積層されて構成されていることで、柔軟性を確保できると共に、安定性も確保できる。また、万一エアーマットレスから空気漏れが発生して、基台が使用者を安全に受け止めたときに、敷き部材の柔軟性によって体圧分散性を維持しながら使用者を支持することができる。また、1対の端座部材212は、弾力性を有するものであり、かつエアーマットレス100Aの連結部に対応する位置に上面から幅方向に所定深さの切り込み212aが設けられていることで、背上げ、膝上げ等の際にエアーマットレス装置の変形が容易になる。さらに、1対の端座部材212には、エアーマットレス100Aを固定するための紐Wを挿通可能な貫通穴212bが複数設けられていることで、エアーマットレス100Aの位置ずれを防止することができる。
【0061】
なお、上述した本発明における実施形態のエアーマットレス100及び100Aにおいて、給排気口23は、第2の中間シート20bに設けられている例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。給排気口23は第1の中間シート10bに設けても良い。また、本実施形態における給排気口23のかわりに、給気口と排気口とをそれぞれ設け、給排気管P1のかわりに、給気管と排気管とをそれぞれ接続させても良い。
【0062】
また、上述した本発明における実施形態のエアーマットレス100及び100Aにおいて、連結手段30は、第1のエアーマット部材10及び第2のエアーマット部材20の外周部を縫着する紐部材と縫合孔とから構成されている例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、縫製糸による縫着、クリップによる挟着等の手段であっても良い。
【0063】
また、上述した本発明における実施形態のエアーマットレス100及び100Aにおいて、接着部が線状の接着筋11及び21の配置パターンとしたが、接着部の形状や配置パターンは、これに限定されるものではない。また、接着部がない構成としても良い。例えば、
図13に示すように、エアーマットレス100Bは、第1のエアーマット部材10A、10B及び10Cと、第2のエアーマット部材20A、20B及び20Cとは、接着部がない構成となっている。なお、エアーマットレス100Bにおいて、接着部がない以外、上述した第2の実施形態におけるエアーマットレス100Aと同様な構成を有している。
【0064】
また、上述した本発明における実施形態のエアーマットレス100及び100Aにおいて、第1のエアーマット部材10と、第2のエアーマット部材20とを積層して構成された例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。第1のエアーマット部材10と第2のエアーマット部材20とが、形状や接着パターンが同じでもよいし、異なっていても良い。また、3以上のエアーマット部材を積層して構成されても良い。さらに、第1のエアーマット部材10と、第2のエアーマット部材20とを連通させる連通部40を設けずに、第1のエアーマット部材10と第2のエアーマット部材20とを独立に空気充填しても良い。
【0065】
また、上述した本発明における実施形態のエアーマットレス100Aにおいて、各積層体を一列に配置して連結した構成を例示したが、用途に応じてL字やT字等の配置としてもよいし、複数列に配置してもよい。
【0066】
さらに、上述した本発明における実施形態のエアーマットレス装置200において、エアーマットレス100Aの幅方向の両端側に1対の端座部材212が配置された例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。エアーマットレス100Aの長さ方向の両端側にも端座部材を設けても良い。
【0067】
本発明のエアーマットレス及びエアーマットレス装置は、気体を充填して封止した状態でそのまま使用することもできるし、給排気口を通じて気体の供給、排気を公知の方法で制御して使用することもできる。また、本発明の第2の実施形態のように長さ方向に複数のエアーマット部材が配置されて、各エアーマット部材を個別に給排気制御してもよく、例えば圧切替型のエアーマットレスのような制御を適用しても良い。
【0068】
以上述べた実施形態は全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。