(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
遊技機島に設置される各遊技機に対応して設けられ、当該遊技機の遊技情報を表示対象とする各台表示装置と、同じく遊技機島に設置される複数の遊技機に対応して設けられ、当該複数の遊技機における遊技情報を表示対象とする複数台表示装置とを含む遊技場用システムにおいて、
遊技機側から出力される遊技信号を入力することにより、その遊技機の遊技情報を特定する遊技情報特定手段と、
前記各台表示装置における表示対象となる遊技情報としての各台表示情報をいずれの遊技情報とするかを設定する各台設定手段と、
前記各台表示情報を前記遊技情報特定手段により特定される遊技情報により更新して表示する各台表示手段と、
前記複数台表示装置における表示対象となる遊技情報としての複数台表示情報をいずれの遊技情報とするかを遊技機、或いは機種単位で設定する複数台設定手段と、
前記複数台表示情報を前記遊技情報特定手段により特定される遊技情報により更新して遊技機単位で表示する複数台表示手段と、
前記複数台表示装置の表示対象となる遊技機に対応して設けられる前記各台表示装置の前記各台表示情報が設定された場合に、当該各台表示情報として設定される遊技情報を当該複数台表示装置の当該遊技機を対象とした前記複数台表示情報として設定する連動設定処理を行う連動設定手段と、
を備えたことを特徴とする遊技場用システム。
前記各台表示装置は、複数の遊技情報を複数の表示領域により区分して表示可能であると共に遊技情報を切替表示可能であり、当該表示領域には、他の表示領域よりも切替頻度の低い、或いは他の表示領域よりも表示スケールの大きい表示領域である特別表示領域が含まれ、
前記各台設定手段は、前記各台表示情報の内、前記特別表示領域にて表示対象となる遊技情報である特別表示情報をいずれの遊技情報とするのかを設定可能であり、
前記連動設定処理は、前記特別表示情報を対象として行われることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の遊技場用システム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について
図1〜13を参照して説明する。
図1は、遊技場用システムの全体構成を概略的に示している。遊技場には、遊技機(スロットマシン)1が設置されていると共に、遊技機1に対応して貸出装置2及び各台表示機3(各台表示装置、遊技情報特定手段、各台設定手段、各台表示手段、複数台設定手段、複数台表示手段、連動設定手段)が設置されている。2台の遊技機1、2台の貸出装置2及び各台表示機3は1台の中継装置4に接続されており、中継装置4はLAN5を介して管理装置6に接続されている。管理装置6は、遊技場内の例えば管理室に設置されており、キーボード7、モニタ8やプリンタ(図示せず)等が組み合わされて構成されている。LAN5には、多数の遊技機1に対応した複数台表示機9(複数台表示装置)が接続されていると共に、景品交換処理を行う図示しないPOS等の周辺機器が管理装置6と通信可能に接続されている。
【0011】
尚、
図1では省略しているが、数百台の遊技機が管理装置6の管理対象となる。本実施形態では上記したように遊技機が遊技機1であることから、遊技価値(遊技媒体)はメダルである。遊技機がパチンコ機であれば、遊技価値はパチンコ玉であるが、説明の都合上、メダルであっても持玉等、玉と表現する場合がある。
【0012】
図2は遊技機1の正面図である。遊技機1は、表示窓10を介して視認可能なリール11、有効化された入賞ラインを示す有効ライン表示部12、スピーカを有した音声出力部13、各種演出を行うためのパネルランプ部14、クレジットメダルの投入を行うMAXBETボタン15、クレジットメダルの精算を行うクレジット精算ボタン16、メダルを投入するメダル投入口17、スタートレバー18、左ストップボタン19、中ストップボタン20、右ストップボタン21、払出数表示部22、クレジット数表示部23、メダル払出口24、受皿25等を備えている。
【0013】
入賞ラインは1〜5の5本設定されており、何れかの有効な入賞ライン上に入賞図柄が表示停止(入賞役が入賞)した場合に払出しが行われる。入賞役としてボーナス役、小役が設定されている。ボーナス役としては、
図3に示す確率でそれぞれ内部当選するBB役及びRB役が設定されており、それらのボーナス役が入賞するとそれぞれBB状態及びRB状態であるボーナスを発生させ、
図3に示す出率(理論値)となる。
【0014】
遊技機1には例えば「1」〜「6」の6段階で役の内部当選確率を設定するための設定値が設けられており、設定値操作部から入力した設定信号に基づいて何れかの設定値を有効化する。設定値は、その値が高いほど遊技者にとって有利な設定であり、その値が低いほど遊技者にとって不利な設定である。
【0015】
遊技機1は、メダルが投入された状態でスタートレバー18が操作されると(ゲーム開始操作が行われると)、設定値に応じて発生する乱数の中から1つの乱数を抽出して内部抽選を実行し、内部当選役がある場合には当該内部当選役に対応するフラグを成立させると共に、各リールを始動(回転)させ、この状態で各ストップボタン19〜21が操作されると、対応するリール11a〜11cの回転を停止させる。続いて、内部当選役のフラグに応じて各リール11a〜11cの停止位置を決定するための図示しない停止テーブルに基づいて、所謂引込制御(すべり制御)を含む停止制御(各リールを内部当選役フラグの種類に応じた入賞図柄又はハズレ図柄で停止表示させる制御)を実行する。引込制御は、各ストップボタン19〜21の操作を検出した時点から予め規定された引込範囲(最大で4図柄まで)にある図柄を入賞ライン上に引込んで停止させることが可能な制御である。尚、内部当選役フラグに対応する図柄が引込範囲内に存在しないときは、その図柄を入賞ライン上に引き込んで停止させることができないので、入賞が発生せず、所謂取りこぼしとなる。従って、ボーナス役が内部当選した場合に引込制御が成功したときは、抽選結果に基づいてボーナス状態を発生させる。
【0016】
遊技機側からは次の遊技信号が出力される。
アウト信号=遊技機から出力。開始操作に応じベット状態のメダルを消費したとしてベット状態のメダル数(3枚)分がパルス出力されるので、アウト信号数×1がアウト(消費価値、使用媒体数)となる。尚、リプレイ時にも対応分を出力する。
【0017】
セーフ信号=遊技機から出力。メダルが1枚付与(払出)される毎に1パルス出力されるので、セーフ信号数×1がセーフ(入賞付与価値、払出媒体数)となる。尚、リプレイ役入賞時にも、そのゲームに使用されたメダル分を出力する。
BBまたはRB信号=遊技機から出力。対応するボーナス状態(BB、RB)にレベル出力されるので、信号入力期間をボーナス状態として特定する。
【0018】
上記は一例であり、機種によってはART等のボーナスとは異なる特別状態が発生したり、その特別状態の発生状況や小役確率等がモードに応じて異なったりする等、スペックは機種に応じて異なる。ART等の特別状態を発生可能な機種の場合、ARTの特定は上記のようなBB信号と同様にARTを特定可能なART信号にて特定しても良いし、その信号が出力されない場合にはART時に遊技機にて点灯するランプの点灯を光センサにより検知して特定したり、単位期間(例えば10G)における小役の入賞状況や差数やセーフ等の遊技情報と予め設定される基準値とを比較することにより特定したりする等、周知の特定方法のいずれを採用しても良い。
【0019】
貸出装置2は所謂各台計数機能を有しており、計数した持玉の内、再プレイ(払戻処理)による払戻分を除いた持玉を特定可能なICカードを発行可能な装置である。尚、ICカードは持玉をPOSにて精算可能で、精算した場合、精算対象とならなかった持玉があれば遊技者に返却される一方、いずれもなければ回収される。
【0020】
貸出装置2は、
図1に示すように遊技者が貨幣を投入するための貨幣投入口26、遊技者がICカードを挿入するためのカード挿入口27、カードを発行するための発行釦28、メダルを投入するためのメダル投入部29(
図1では蓋で閉鎖されている)、払出操作用の払出釦30、この払出釦30の押下に応じてメダルを遊技機1の受皿25に払出す払出ノズル31等を備えている。貸出装置2は、CPU、ROM、RAM、I/Oを有するマイクロコンピュータにより構成される制御部により動作する。
【0021】
貸出装置2は、貨幣を受付すると、貸出装置2に入金額が残高に加算して表示し、残高がある状態で貸出装置2の貸出釦が押下されると払出単位(例えば1000円)分の貸出玉を払出ノズル31から払出し、その対価分を残高から引落とす。尚、貨幣は複数回分の対価付与処理の対応分を受付可能である(例えば1万円まで)。
【0022】
また、遊技者が獲得したメダルをメダル投入部29に投入されることで受付可能で、受け付けた場合には持玉として管理し、その持玉を対価とした払戻処理(価値付与処理)も可能とし、払戻した場合はその対価分(払戻したメダルと同数)を持玉より減算する。
【0023】
残高や持玉が残存する状態で返却釦を押下(発行操作を受付)すると残高や持玉を特定可能な一般カードが発行される。尚、一般カードを受付けた場合は、その残高や持玉を引継ぐ。
【0024】
貸出装置2は中継装置4を介したシリアル通信による売上信号により管理装置6にて貨幣受付処理や対価付与処理、残高や持玉、貸出玉数、払戻玉数、入金額、計数玉数や貸出玉数や貸出玉の対価となる売上額、及び一般カードの受付や発行処理等の各種情報を特定可能とするが、これらをパルス信号(例えば入金1000円毎に1パルス、売上100円毎に1パルス等)にて特定可能としても良い。
【0025】
各遊技機1に対応した各台表示機3は中継装置4を介して遊技機1や管理装置6等と接続され、更に多数の遊技機1に対応した複数台表示機9も同様に管理装置6等と接続されて各種情報の送受信を行い、遊技信号により特定される遊技情報を遊技者向けに表示する。
【0026】
図4は各台表示機3の正面図である。
図4に示す通り各台表示機3には呼出表示時や大当り中等にイルミネーション演出を行うイルミネーション部32、各種遊技情報等を表示する表示領域33、当該表示領域33の表示内容を変更する等の操作を受付ける各種操作釦からなる操作部34が設けられている。
【0027】
表示領域33は、通常は
図4に示す様に、メイン表示部33a、第1サブ表示部33b、第2サブ表示部33c、第3サブ表示部33d、第4サブ表示部33e、第5サブ表示部33f、第6サブ表示部33gに区分されており、それぞれ対応する情報表示を行っている。これらの表示部33a〜33dが区分して設けられて情報表示を行うことについては従来と同様であり、例えば大当り演出を行う際や拡大して情報表示する際等、表示領域33全体で情報表示する場合にはその様な区分なく情報表示することが可能だが、通常は
図4に示す様に各表示部33a〜33gに区分して情報表示を行う。
各台表示機3の各表示部33a〜33gに表示する各遊技情報は各台表示機設定により任意に変更可能である。
【0028】
図5は各台表示機設定(各台表示情報)を示しており、次の項目が設定されている。
台番=対応する遊技機ID
機種名=第6サブ表示部33gに表示する遊技機の機種名
メインデータ=メイン表示部33aで表示対象とするデータで、パチンコ機なら大当り回数と初当り(確変等の特別状態にて発生した大当りを除いた通常状態にて発生した大当り)回数の中から選択し、スロットマシンならBB回数、RB回数、合算回数(BB+RB回数)、RT回数、ART回数の内から選択する。
【0029】
第1〜3データ=第1データは第1サブ表示部33b、第2データは第2サブ表示部33c、第3データは第3サブ表示部33dで各々表示対象とするデータで、メインデータにて示した項目と、パチンコ機なら大当り内訳、確変大当り、平均連荘数、過去最高大当り回数の中から選択し、スロットマシンなら過去最高大当り回数の内から選択可能とするが、パチンコ機、スロットマシンを問わず、売上玉−差玉(アウト−セーフ)の理論持玉、各台計数機にて計数した実持玉、過去最高持玉も選択対象とすることが可能である。
【0030】
第4データ=第4サブ表示部33eで表示対象とするデータで、スタート(遊技機のゲームを含む)、スタート+累計スタート(営業開始時から)、スタート+前日最終スタート、スタート+前日最終スタート(1回目の大当り迄)+累計スタート(1回目の大当り後)から選択する。
【0031】
第5データ=第5サブ表示部33fで表示対象とするデータで、スタート履歴、スランプグラフより選択する。
このように各台表示機3の各表示部33a〜33gの表示内容は
図4にて例示しただけでなく、後述する
図7〜10の様な遊技情報等も選択可能である。
【0032】
本実施形態では、各サブ表示部33b〜33gは次のデータを表示するように設定されている。
第1サブ表示部33bは、発生したBB(ビッグボーナス)数を該当期間(営業日)単位で表示している。
【0033】
第2サブ表示部33cは、発生したRB(レギュラーボーナス)数を表示している。
第3サブ表示部33dは、対応する機種が導入されてから等の所定の基準時からの営業日単位の最高の獲得玉数(売上玉−差玉(アウト−セーフ)、または計数機にて計数した持玉)を表示している。
【0034】
第4サブ表示部33eは、初期化条件成立後(営業開始や大当り終了や特別状態の終了等により成立)からのゲーム数(以下、Sと表記する場合もある)を表示している。
第5サブ表示部33fは、大当り単位のSをグラフ化した所謂スタート履歴グラフを其々表示するが、第3サブ表示部33dと第5サブ表示とで操作部34の案内等を表示する場合もある。
第6サブ表示部33gは、機種名を表示している。
【0035】
メイン表示部33aは、
図4では営業日単位の合算回数(BB+RB)を示しているが、メイン表示部33aを含む各表示部の表示は操作部34の操作に応じて切替表示可能である。
【0036】
ここで、
図4に示すように、本日の遊技情報に関して、第1サブ表示部33bの第1データの表示上の大きさ(以下、表示スケール)はメイン表示部33aの表示スケールよりも小さいものの、他のサブ表示部33c〜33gに表示される遊技情報(例えば第2データ)の表示スケールよりも大きく設定され、さらに第1〜3サブ表示部の第1〜3データの表示スケールは最も小さな表示である第4サブ表示部33eの第4データの表示スケールよりも大きく設定されている。このような表示スケールの設定に応じて、表示スケールの大きい順、つまり遊技者に対してアピールしたい順となる第1〜3データを対象として後述するように複数台表示機9と連動表示対象が選択可能となっており、本実施例では、第1データが選択されている。
【0037】
尚、連動表示対象として最も大きな表示スケールとなるメイン表示部33aの表示対象となる遊技情報(本日のBBとRBの合計数)を採用しても良い。即ち、表示スケールが大きいということはそれだけ遊技者にアピールしたい遊技情報であるということから、連動表示対象として採用するのに適していると言える。
【0038】
各台表示機3は、遊技情報の切替操作があった場合、
図7〜10の様にメイン表示部33aの情報を切替える。
図7は出玉(セーフ−アウト)の推移を示す所謂スランプグラフ、
図8は営業日単位のBBの内訳、
図9はボーナスが発生したSを100回等の範囲によりグループ化した範囲単位でのボーナス回数(合算回数)、
図10は所謂大当り履歴を表示対象としており、各台表示機3における操作部34に対する釦操作により
図7〜10を選択して表示する。尚、切替操作に拠らず設定時間単位で自動的に切り替えても良い。
【0039】
このように切替対象となる頻度はメイン表示部33aよりもサブ表示部33b〜33gの方が低く、サブ表示部33b〜33gとしてはデータを切替えて見る際に参照したいデータを選択することになる。即ち、連動表示対象として選択される第1〜3サブ表示部33b〜33dに表示される第1〜3データはメイン表示部33aのメインデータよりも切替対象となる頻度が低い表示であり、それだけ遊技者にとって重要な遊技情報であることから、上述した表示スケールの大きさと伴に連動表示対象として採用するのに適していると言える。
【0040】
尚、各遊技情報を表示している際に操作部34に対する釦操作により対象となる営業日や、同営業日中における1画面中に表示し切れない続きの遊技情報を切替表示可能としているが、これはメイン表示部33aとサブ表示部33b〜33gとで切替頻度に大きな差はなく、記憶しているデータ量に応じて異なっているだけであり、上述した切替表示の頻度に大きな差異を及ぼすものではない。
【0041】
次に、各台表示機3と複数台表示機9との関係について説明する。
図11は遊技機島37に設置された各台表示機3や複数台表示機9を示している。各台表示機3は遊技機単位で遊技機1の上方に設置されるのに対して、複数台表示機9は島端等に複数台の遊技機1に対応して設置される。
【0042】
複数台表示機9は所謂代表ランプの機能も備えており、対応する遊技機島37内の各台表示機3にて大当りが発生したり、従業員の呼出操作が行われたりすると、報知部35(LED等により構成)にて報知すべくイルミネーション表示が行われると共に、表示部36にてその旨を示す画像が表示され、大当りによる演出表示の終了や呼出状態の解除があると、待機状態に戻る。
【0043】
待機状態では、
図12に示すスペック画面とデータ画面とを所定時間単位(例えば30秒)で交互に切替表示することで、遊技者に対して遊技機島37に設置されている遊技機1の特徴を一括して提示する。スペック画面では対応する機種のスペックを一覧表示し、データ画面では遊技機単位で対応する遊技情報を対応する複数の遊技機1を対象として一覧表示する。
【0044】
このような表示を可能とするために、複数台表示機9には複数台表示機設定が遊技機1または機種単位で設定されており、各台表示機3同様に表示対象となる遊技情報項目を設定するようになっている。
【0045】
図6は複数台表示機設定(複数台表示情報)を示しており、次の項目が設定されている。
台番=対応する遊技機ID
機種名=対応する遊技機1の機種名
TS=対応する遊技機1にて初当り(通常状態にて大当りやボーナス等)が発生するまでの理論上の平均スタート(大当り確率の逆数)
タイプ=対応する遊技機1のタイプで、パチンコならTS等を目安にした射幸性のタイプを示し、遊パチ、ライトミドル、ミドル、MAXの中から選択し、スロットマシンなら遊技性に応じてAタイプ、RT、ART、30φの中から選択する。
【0046】
導入日=遊技場への導入日で、導入日から所定期間(例えば2週間)は新台である旨(
図12のスペック画面参照)の表示対象となる。
第1データ=第1切替画面(
図13参照)で表示対象とするデータで、
図5の第1〜3データにて示した項目の内から選択可能とするが、この他に
図6に示す様に連動の設定も可能で、連動が選択された場合、各台表示機3の第1データの項目が一義的に表示対象となる。また、項目に対応した数値だけでなく項目名も連動して変更される。尚、同様に各台表示機3の項目名も
図5の設定に応じて変更されるが、各台表示機3と複数台表示機9との項目名も連動させるべく、選択肢を共通化している。
【0047】
第2データ=第2切替画面(
図13参照)で表示対象とするデータで、理論持玉、実持玉、或いは持玉2000玉で1箱(小数点未満は切上)となる持ち箱より選択する。尚、持ち箱の場合、更に対象となる持玉を理論持玉と実持玉とから選択する。
【0048】
スペック画面では、
図12に示す様に複数台表示機9に近い方の遊技機1を下、遠い方の遊技機1を上として対応する遊技機島37における遊技機1の機種名とタイプと台数とを表示するようになっており、新台の場合には機種Aの様に新台マーク36aを表示する。
図12に示す例では、複数台表示機9から遠い方から機種Aが10台、機種Bが5台、機種Cが5台設置されており、其々のタイプがAタイプ、ART、30φである旨が表示され、最下方には新台入替の様な遊技場からの伝達事項を示す情報が表示される。
【0049】
データ画面もスペック画面と同様に複数台表示機9に近い方の遊技機1を下、遠い方の遊技機1を上として遊技機島37内の遊技機1の配置状況に応じた表示を行い、
図12に示す様に各台の遊技情報として、台番と状態(特賞中=大当り(ボーナス等も含む)中、他に稼動中、空台、休憩中等。尚、空欄は非稼動中を示す)を状態表示部36bに、機種名と遊技情報とをデータ表示部36cに表示している。
【0050】
表示部36はタッチパネル式となっており、
図13に示す様に遊技情報は表示部36をいずれかの箇所のタッチに応じて第1切替画面と第2切替画面とを切替表示する。この場合、画面の切替えに応じてスペック画面への切替時間も初期化される。第1切替画面ではBB、第2切替画面では持ち玉が表示対象となっているが、
図6に示す様に他の情報も表示対象にし得る。
【0051】
ここで、
図6に示す様にデータ表示部36cの対象となる遊技情報は遊技機単位または機種単位で設定されるため、一覧表示されている遊技情報の種類が表示対象となる遊技機単位で異なる場合がある。
図6に示す例では、機種単位で異なっている。また、タッチ操作による切替え表示対象は島全体の遊技機1を対象として切替える。
【0052】
尚、複数台表示機9におけるデータ更新は管理装置6にて集計されたデータに基づくが、各台表示機3や中継装置4からの情報を複数台表示機9にて受信してデータ更新しても良い。
【0053】
各台表示機3や複数台表示機9は
図5や
図6に示す設定情報を管理装置6での設定操作に応じた設定情報を受信することで設定可能とするが、複数台表示機9にて連動と設定された場合には、管理装置6にて
図5を参照し、連動の項目を
図5の対応する項目とした上で設定情報が送信される。
【0054】
図12に示す様に一覧表示される遊技情報の項目は遊技機単位で異なる場合があるので、いずれの遊技情報が表示対象であるかを
図12でも示しているが、この項目は
図6の設定に応じて変更される。また、各項目を示す背景色等の識別情報を表示することで、一覧表示した際にいずれの項目であるかの把握を容易化している。
【0055】
このような実施形態によれば、次のような効果を奏することができる。
各台表示情報と複数台表示情報とが連動して設定され、各台表示機設定を変更すれば複数台表示機9の表示項目も連動して変更されるため、各台表示機3の設定項目は変更したが、複数台表示機9の表示項目は設定し忘れたという様な虞を軽減出来る。
【0056】
連動と設定した場合には、各台表示機設定が参照されるが、連動と設定しない場合には任意の項目を設定できるので、各台表示機3と複数台表示機9とで異なる項目を表示対象としたい場合であっても対応可能となる。
【0057】
管理装置6から複数台表示機9へと設定情報を送信する場合、連動と設定される
図6の設定情報をそのまま送信すると、その連動先となる各台表示機設定が複数台表示機9にて特定出来ないため、各台表示機3の設定情報を別途送信する必要性が生ずるが、複数台表示機9へと送信する設定情報を、各台表示機設定情報と複数台表示機設定情報とを特定可能な管理装置6にて予め変更することで、別途連動先の各台表示機設定の送信等を必要とせずに項目を直接指定する従来の場合と同様の複数台表示機9での設定処理を行うだけで、連動との設定処理に対応可能となる。
【0058】
連動表示対象を各台表示機3における他の遊技情報よりも重要度の高い切替頻度が低い、又は表示スケールの大きい遊技情報としているので、各台表示機3における重要度の高い遊技情報を複数台表示機9における表示対象とでき、複数台表示機9における表示内容をより意義のあるものとすることが可能となる。
【0059】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について
図14〜16を参照して説明する。この第2実施形態は、各台表示機3と複数台表示機9とに共通した設定となる共通設定を可能としたことを特徴とする。
【0060】
即ち、共通項目としていずれかの遊技情報項目を設定し、
図15の各台表示機設定や
図16の複数台表示機設定の項目として共通項目のいずれを設定するか、或いは独自の項目とするかを設定可能としている。共通設定とした場合、第1実施形態の
図6の連動と同様に各台表示機3や複数台表示機9(以下、「各台表示機3や複数台表示機9」を各表示機と称する)へと送信対象となる設定情報を
図14に基づき更新した上で管理装置6から送信される。
【0061】
このような動作を可能とするために管理装置6には共通設定が設定されている。
図14は共通設定(共通遊技情報)を示しており、遊技機1または機種単位で表示対象となる遊技項目を予め設定しておく。遊技項目としては次の項目が設定されている。
【0062】
台番=対応する遊技機ID
機種名=遊技機1の機種名
メインデータ=各表示機の表示対象におけるメインとなるデータで、
図5のメインデータにて例示した項目と同様の項目の中からいずれかを選択する。
【0063】
サブ1、2データ=各表示機の表示対象におけるサブとなるデータで、
図5の第1〜3データ等にて例示した項目と同様の項目の中からいずれかを選択する。
Sデータ=各表示機のスタート(遊技機1のゲームを含む)に関して表示対象となるデータで、
図5の第4データにて例示した項目と同様の項目の中からいずれかを選択する。
グラフデータ=各表示機のグラフを対象としたデータで、
図5の第5データにて例示した項目と同様の項目の中からいずれかを選択する。
【0064】
図5に対応した
図15、及び
図6に対応した
図16にて
図14の設定項目を採用したい場合には各設定値に
図14の項目を設定する。即ち、
図15に基づく各台表示機3では機種名、メインデータ、第1、2、4、5データが
図14を参照して設定され、
図16に基づく複数台表示機9では機種名、第1、2データが
図14を参照して設定されるが、
図15の第3データは
図14とは異なる過去最高持玉が個別の表示対象に設定されている。
【0065】
このように各表示機において第1実施例と同様に個別に設定することも可能だが、共通設定を参照することで各表示機の項目を連動させることも可能である。
図15及び
図16に示す例では、機種名、サブ第1データが共通に設定されていることから、これらが連動表示対象となる。
【0066】
図14では各表示機の設定状況の参照や変更も可能としており、
図14の各表示機の設定項目を変更した場合には
図15、16の設定項目も連動して変更され、
図15、16の設定項目を変更した場合には
図14の各表示機の設定項目が連動して変更されるので、例えば
図15の様な設定を行った場合、
図14も連動して変更される。
【0067】
図6にて説明した設定処理と同様に第2実施形態においても例えば各台表示機3に
図15の設定情報を送信する際に、
図14を参照した設定項目がある場合には、管理装置6側にて
図5と同様に
図14を各台表示機3に送信することなく各台表示機3にて表示項目を特定可能に
図15の設定情報を
図14を参照して変更した上で各台表示機3へと設定情報を送信することで、
図14を送信対象とする必要性を低減すると共に、各台表示機3側では従来の設定処理と同様の設定処理を行うだけで設定可能となり、さらに複数台表示機9も同様の設定処理を行うだけで設定可能となる。
【0068】
このような実施形態によれば、共通設定の設定値が、各台表示機設定や複数台表示機設定に反映されるので、例えば新台入替等を行った場合、当該入替えた遊技機1に対する共通設定を変更すれば、各台表示機3や複数台表示機9の設定も変更されるので、設定作業の手間が小さくなり得る。
【0069】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、次のように変形または拡張できる。
複数台表示機9と各台表示機3とを例示したが、例えば遊技装置においても遊技情報を表示する構成として第2の各台表示機とし、複数の各台表示機を対象として遊技情報を連動させるようにしても良い。
【0070】
連動等と設定することを条件に設定情報を連動させたが、その様な条件なしに各台表示機と複数台表示機9との表示対象となる遊技情報を連動させても良く、更には全ての表示項目を連動表示対象としても良い。
【0071】
各遊技機1に対応して設けられる各台表示機3にて他台の遊技情報を表示可能とすることで、複数の遊技機1の遊技情報を表示しても良い。
連動表示対象として遊技場内の端末を例示したが、例えば遊技場のHPや遊技場近辺に設置される遊技情報表示装置にて公開対象となる遊技情報等の遊技場外にて表示または公開される遊技情報を連動表示対象としても良い。
【0072】
各台表示機設定や共通設定を複数台表示機9に送り、複数台表示機9にて連動する設定情報を特定しても良い。同様に各台表示機3に共通設定を送り、各台表示機3にて連動する設定情報を特定しても良い。
【0073】
例示した設定情報は予め設定されていれば遊技場管理者が任意に設定しても、管理装置6の製造メーカにて設定しても、外部(例えばチェーン店本部や遊技機メーカ等)の管理サーバからダウンロードして設定しても良いし、実績値をそのまま設定しても良い。
【0074】
例示した全ての遊技情報は遊技信号により直接的に特定しても演算式等を利用して間接的に特定しても良い。
機種としては同一の遊技機だけでなく、例えばスペックが似通っているとか、メーカが同じ等どのようなグループ分けとしても良い。
【0075】
液晶表示を例示したが、この他に有機EL等の他の表示方法を採用しても良い。
対象となる遊技機は、スロットマシンやパチンコ遊技機等が例示出来るが、遊技媒体を排出せずデータ上のポイントを遊技に応じて更新する所謂封入式の遊技機等も想定できるため、玉やメダル等の遊技媒体や上記ポイントを包含する遊技価値という表現を適宜使用している。
【0076】
表示装置や管理装置6が行う処理の一部を遊技装置や中継装置4等にて行っても良いし、表示装置のみで全てを構成しても良い。また、例示した構成を適宜設定に応じて採用するか否かを変更したりしても良いし、変形例を含む例示した構成をどのように組合わせても良いし、適宜構成を除外しても良い。