(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本件発明に係る光学系及び撮像装置の実施の形態を説明する。
【0017】
1.光学系
1−1.光学系の構成
物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群とを有する光学系であって、無限遠物体から有限距離物体への合焦の際、前記第2レンズ群のみが光軸に沿って移動するように構成され、第1レンズ群に含まれる正レンズの中で最も物体側に位置する正レンズを正レンズL11、当該正レンズL11よりも像側に位置する正レンズ及び負レンズをそれぞれ正レンズL1p及び負レンズL1nとしたとき、後述する条件式(1)及び条件式(2)を満たすことを特徴とする。まず、本件発明に係る光学系の構成について説明し、条件式に関する事項は後で説明するものとする。
【0018】
本件発明に係る光学系は、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群とを有している。これにより、当該光学系において、物体側に正の屈折力を像側に負の屈折力を配置することが容易になる。そのため、当該光学系をテレフォト型の屈折力配置とすることで、焦点距離に比して光学全長を短くすることが容易になり、当該光学系の小型化を図ることができる。
【0019】
(1)第1レンズ群
本件発明に係る光学系において、第1レンズ群は正の屈折力を有し、後述する条件式(1)及び条件式(2)を満たす限り、その具体的なレンズ構成は特に限定されるものではない。なお、条件式(1)及び条件式(2)を満たす場合、第1レンズ群は少なくとも2枚の正レンズ及び1枚の負レンズを備える。
なお、当該第1レンズ群に含まれる正レンズの中で、最も物体側に位置する正レンズが、上記正レンズL11であり、当該正レンズL11の物体側に負レンズが配置されていてもよい。この正レンズL11の物体側に配置された負レンズは、上記負レンズL1nとは異なるレンズである。
【0020】
(2)第2レンズ群
本件発明に係る光学系において、第2レンズ群は負の屈折力を有し、無限遠物体から有限距離物体への合焦の際に移動する合焦群として機能する限り、その具体的なレンズ構成等が限定されるものではない。本件発明に係る光学系では、第2レンズ群に負の屈折力を配置することで、上述のとおり望遠型の屈折力配置を容易にし、当該光学系の小型化を図ることができる。また、第1レンズ群と比較すると第2レンズ群は軽量であるため、第1レンズ群を合焦群とする場合と比較すると合焦群の軽量化を図ることができる。そのため、合焦群の移動に伴う当該光学系の重心位置の変動を抑制し、撮像時のブレ等を抑制することができる。
【0021】
合焦群の軽量化を図りつつ、合焦時における収差変動を抑制するという観点から、第2レンズ群は、正レンズと負レンズとを接合した負の屈折力を有する接合レンズから構成することが好ましい。
【0022】
(3)後続レンズ群
本件発明に係る光学系は、上記第1レンズ群及び第2レンズ群を備えればよく、第2レンズ群の像側に後続レンズ群を備えてもよい。当該後続レンズ群の屈折力は正及び負のいずれでもよい。後続レンズ群を備えることにより、当該光学系の結像性能の向上を図ることが容易になる。
【0023】
第2レンズ群の像側に配置されるレンズ群の数は特に限定されるものではない。しかしながら、当該光学系の小型化を図る上で、第2レンズの像側に配置されるレンズ群は1つであることが好ましい。当該光学系が後続群を備える場合、当該光学系は第1レンズ群、第2レンズ群及び第3レンズ群の3つのレンズ群により構成されることが好ましい。
【0024】
第3レンズ群の屈折力は上述のとおり、正でも負でもよい。第2レンズ群が負の屈折力を有するため、第3レンズ群に弱い正の屈折力又は負の屈折力を配置することで、望遠型の屈折力配置とすることができる。また、後続レンズ群の数が複数である場合も、各レンズ群に対して正又は負の屈折力を適宜適切に配置することで、望遠型の屈折力配置とすることができる。
【0025】
(4)光学面形状
本件発明に係る光学系は回折面を含まないことが好ましく、主として屈折面から構成されることが好ましい。但し、ここでいう回折面とは、色収差補正等の所定の目的の下、設計された所定の回折段差を有する光学面をいう。また、屈折面とは、界面において入射光又は射出光が屈折する面であればよく、例えば、球面、非球面、平面のいずれであってもよい。
【0026】
製造工程において回折面を得るには、光学面に所定形状の微細な回折格子を精密に形成する必要がある。そのため、屈折面を加工する場合と比較すると、回折面の加工は困難であり、手間とコストを要する。そのため、回折面を含む場合と比較すると、当該光学系を低コストで提供することができるため、好ましい。また、回折面を含む光学系は、回折面においてゴーストが発生し易く、結像性能の低下を招く場合がある。これに対して、回折面を含まない構成とすれば、後述する条件式を満たすことなどにより、良好な色収差補正を可能にすると共に、回折面に起因するゴーストの発生を防止することができる。
【0027】
(5)開口絞り
本件発明に係る光学系において、開口絞りの位置は特に限定されるものではないが、例えば、第2レンズ群の像側に配置されることが好ましい。例えば、当該光学系が第2レンズ群の像側に後続群を備える場合、第2レンズ群と後続群の間、後続群の内部に開口絞りが配置されることが好ましい。第2レンズ群は合焦群であるため、第2レンズ群の像側に開口絞りを配置することで、合焦時における収差変動を抑制することができる。また、開口絞りの配置をこのようにすることで、倍率色収差をより良好に補正することが可能になる。
【0028】
(6)防振レンズ群
当該光学系を構成するレンズ群のうち、いずれか一のレンズ群、若しくはそのレンズ群の一部を光軸に対して垂直方向に移動させることで、撮像時の像ブレを補正する防振レンズ群として構成してもよい。
【0029】
1−2.条件式
次に、本件発明に係る光学系が満たすべき条件、又は、満足することが好ましい条件について説明する。
【0030】
まず、本件発明に係る光学系は、以下の条件、すなわち、条件式(1)及び条件式(2)で表される条件を満たすものとする。
【0031】
条件式(1):
35.0 < νd11 < 68.0
【0032】
条件式(2):
0.025<ΔPgF_L1p_max − ΔPgF_L1n_min<0.0585
【0033】
但し、νd11は、上記正レンズL11のd線に対するアッベ数である。
【0034】
ΔPgF_L1pは、部分分散比を縦軸、d線に対するアッベ数νdを横軸とする座標系において、部分分散比が0.5393、d線に対するアッベ数が60.49の硝材C7の座標と、部分分散比が0.5829、d線に対するアッベ数が36.30の硝材F2の座標とを通る直線を基準線としたときの、当該正レンズL1pの部分分散比の基準線からの偏差である。
【0035】
ΔPgF_L1pは、部分分散比を縦軸、d線に対するアッベ数νdを横軸とする座標系において、部分分散比が0.5393、d線に対するアッベ数が60.49の硝材C7の座標と、部分分散比が0.5829、d線に対するアッベ数が36.30の硝材F2の座標とを通る直線を基準線としたときの、当該負レンズL1nの部分分散比の基準線からの偏差である。
【0036】
ΔPgF_L1p_maxは、上記正レンズL1pのΔPgF_L1pの値であって、当該正レンズL1pが複数存在する場合はその最大値である。
【0037】
ΔPgF_L1n_minは、上記負レンズL1nのΔPgF_L1nの値であって、当該負レンズL1nが複数存在する場合はその最小値である。
【0038】
ここで、g線(435.8nm)、F線(486.1nm)、d線(587.6nm)、C線(656.3nm)に対するガラスの屈折率をそれぞれNg、NF、Nd、NCとすると、アッベ数νd、部分分散比PgFは次のように表すことができる。
【0039】
νd = (Nd−1) /(NF−NC)
PgF = (Ng−NF)/(NF−NC)
【0040】
このとき、上記正レンズL1p、負レンズL1nの部分分散比及びアッベ数をそれぞれPgF_L1p、PgF_L1n及びνd_L1p、νd_L1nと表すものとする。上記ΔPgF_L1p、ΔPgF_L1nはそれぞれ正レンズL1p及び負レンズL1nの異常部分分散性を示す値であり、次の式で表すことができる。
【0041】
ΔPgF_L1p=PgF_L1p−0.6483+0.001802×νd_L1p
ΔPgF_L1n=PgF_L1n−0.6483+0.001802×νd_L1n
【0042】
1−2−1.条件式(1)
上記条件式(1)は、第1レンズ群において最も物体側に位置する正レンズL11のd線に対するアッベ数を規定する式である。当該条件を満たす場合、低コスト化を実現すると共に、軸上色収差及び倍率色収差をそれぞれ良好に補正することができる。第1レンズ群において最も物体側に位置する正レンズは、当該光学系において比較的大きな外径及び厚みを有する。特に、大口径レンズでは、正レンズL11の外径及び厚みは大きくなる。当該条件を満たす硝材は、一般的に大口径レンズの第1レンズ群に用いられる異常部分分散性の大きい硝材と比較して、安価である。そのため、正レンズL11の硝材を適切に選択することで、正レンズL11の原料コストを抑制することができ、良好な色収差補正を低コストで実現することが可能になる。
【0043】
これに対して、正レンズL11のアッベ数が上限値以上である場合、高価な硝材を用いて正レンズL11を構成することになるため、当該光学系の低コスト化を図ることが困難になる。一方、正レンズL11のアッベ数が下限値以下である場合、軸上色収差及び倍率色収差の補正が困難であり、光学性能の高い光学系を得ることが困難になる。
【0044】
上記効果を得る上で、条件式(1)の上限値は、67.0であることが好ましく、66.0であることがより好ましく、65.0であることがさらに好ましい。また、下限値は、45.0であることが好ましく、50.0であることがより好ましく、53.0であることが更に好ましく、54.5であることが一層好ましく、56.0であることが最も好ましい。
【0045】
ここで、当該正レンズL11は上記条件式(1)を満たすと共に、比重が2.40以上3.20以下の硝材からなることが好ましい。当該光学系を望遠型の大口径レンズとした場合、第1レンズ群において最も物体側に配置される正レンズL11の外径及び厚みは大きくなる。そのため、正レンズL11の重量は他のレンズと比較すると重たくなる。そこで、比重が2.40〜3.20の硝材、すなわち光学用の硝材としては比較的比重の小さい硝材を用いれば、当該光学系の一層の軽量化を図ることができるため好ましい。当該効果を得る上で、正レンズL11が、比重2.40以上2.60以下の硝材からなることがより好ましい。また、当該正レンズL11が当該光学系において最も物体側に配置されるレンズである場合、当該正レンズL11はHOYA株式会社製BSC7グループ オプティクス事業部製BSC7や、株式会社オハラ製BSL7(S−BSL7/L−BSL’)など、一般に「BK7」と称される硝材からなることが好ましい。BK7は、加工性や耐薬品性に優れている。そのため、BK7からなる正レンズL11を当該光学系の最も物体側に配置することで、正レンズL11の物体側に保護ガラスを設けることなく、低コストで耐キズ性等に優れた光学系を提供することが可能になる。
【0046】
1−2−2.条件式(2)
上記条件式(2)は、第1レンズ群において上記正レンズL11よりも像側に位置する正レンズ及び負レンズをそれぞれ正レンズL1p及び負レンズL1nとしたとき、これらのレンズの異常部分分散性に関する式である。当該光学系が当該条件を満たす場合、可視光波長域の短波長側(g線−F線間)における正レンズL1n及び負レンズL1nの屈折率変化傾向の差が小さくなるため、可視光波長域全域において軸上色収差を良好に行うことが可能になる。
【0047】
これに対して、当該光学系が当該条件を満たさない場合、可視光波長域全域において良好な軸上色収差を行うことが困難になる。
【0048】
上記効果を得る上で、条件式(2)の上限値は0.055であることが好ましく、0.050であることがより好ましく、0.048であることがさらに好ましい。また、下限値は0.028であることが好ましく、0.030であることがより好ましく、0.036であることが更に好ましい。
【0049】
このように、条件式(1)及び条件式(2)で表される条件を同時に満たすことで、可視光波長域全域において良好な色収差を低コストで実現することが可能になる。
【0050】
1−2−3.条件式(3)
本件発明に係る光学系では、上記第1レンズ群は、上記正レンズL11より像側に複数の正レンズL1pを備え、以下の条件を満たすことが好ましい。
【0051】
条件式(3):
0.05 < ΔPgF_L1p_max + ΔPgF_L1p_2nd < 0.1
【0052】
但し、ΔPgF_L1p_2ndは、ΔPgF_L1pの値がΔPgF_L1p_maxである正レンズL1pが複数存在する場合は、ΔPgF_L1p_2nd=ΔPgF_L1p_maxであり、ΔPgF_L1pの値がΔPgF_L1p_maxである正レンズL1pが1枚である場合は、各正レンズL1pのΔPgF_L1pの値のうちΔPgF_L1p_maxの次に大きい値である。
【0053】
条件式(3)は、第1レンズ群が、上記正レンズL11より像側に複数の正レンズL1pを備える場合、各正レンズL1pの異常部分分散性に関する式である。当該光学系が当該条件を満たす場合、正レンズL11の像側に複数の正レンズL1pを備える場合も、各正レンズの異常部分分散性が適正な範囲内となり、良好な色収差補正が可能になる。また、条件式(3)を満たす場合、異常部分分散性の大きい硝材からなる正レンズL1pの枚数が適性な範囲内となり、当該光学系の原料コストが増加するのを防止することができる。
【0054】
これに対して、条件式(3)の数値が上限値以上になる場合、異常部分分散性の大きな正レンズL1pを複数枚使用することになり、当該光学系の原料コストが増加するため好ましくない。一方、条件式(3)の数値が下限値以下になる場合、軸上色収差を良好に補正することが困難になり、好ましくない。
【0055】
1−2−4.条件式(4)
本件発明に係る光学系において、上記第1レンズ群に含まれる負レンズL1nが以下の条件を満たすことが好ましい。
【0056】
条件式(4):
ΔPgF_L1n < 0.005
【0057】
条件式(4)は、上記第1レンズ群に含まれる負レンズL1nが満たすべき異常部分分散性に関する式である。負レンズL1nが条件式(4)を満たす場合、回折面を含まずとも、色収差補正をより良好に行うことができる。
【0058】
これに対して、負レンズL1nの異常部分分散性を示す値(ΔPgF_L1n)が条件式(4)の上限値以上になると、少ないレンズ枚数で良好な色収差補正を実現しようとすれば、回折面を用いる必要性が生じ得る。そのため、色収差補正の良好な光学系を低コストで提供することが困難になり、好ましくない。
【0059】
上記効果を得る上で、本件発明に係る光学系は条件式(4)に代えて、以下の条件式(4)’を満たすことも好ましい。
【0060】
条件式(4)’:
−0.015 < ΔPgF_L1n < 0.004
【0061】
さらに、当該条件式(4)’において上限値は、0.003であることが好ましく、0.001であることがより好ましい。また、当該条件式(4)’の下限値は、−0.012であることが好ましく、−0.010であることがさらに好ましい。
【0062】
また、第1レンズ群において、最も物体側に配置される正レンズL11の像側に、複数枚の負レンズL1nが配置されるとき、条件式(4)を満たす負レンズL1nの数は多い方が好ましく、全ての負レンズL1nが条件式(4)を満たすことがより好ましい。
【0063】
1−2−5.条件式(5)
本件発明に係る光学系は、以下の条件を満たすことが好ましい。
【0064】
条件式(5):
−0.6 < f2/f < −0.15
【0065】
但し、
f2は、上記第2レンズ群の焦点距離であり、
fは、当該光学系全系の焦点距離である。
【0066】
条件式(5)は、当該光学系全系の焦点距離に対する第2レンズ群の焦点距離を規定する式である。本件発明に係る光学系が当該条件を満たす場合、合焦時における第2レンズ群の移動量が適正な範囲内となり、当該光学系の大型化を抑制すると共に迅速な合焦速度を維持することが可能になる。
【0067】
これに対して、条件式(5)の数値が上限値以上となる場合、第2レンズ群の屈折力が相対的に弱くなる。そのため、合焦時における第2レンズ群の移動量が大きくなり、合焦速度の低下を招くため好ましくない。一方、条件式(5)の数値が下限値以下となる場合、当該第2レンズ群の屈折力が相対的に強くなる。そのため、合焦時における第2レンズ群の移動量は小さくなるが、第2レンズ群において発生する球面収差と像面湾曲が大きくなり、補正が困難になるため好ましくない。
【0068】
上記効果を得る上で、条件式(5)の上限値は、−0.20であることが好ましく、−0.25であることがより好ましい。また、下限値は、−0.56であることが好ましく、−0.55であることがより好ましい。
【0069】
1−2−6.条件式(6)
本件発明に係る光学系は、以下の条件を満たすことが好ましい。
【0070】
条件式(6):
0.4< fL11/f <2.5
【0071】
但し、
fL11は、上記正レンズL11の焦点距離であり、
fは、当該光学系全系の焦点距離である。
【0072】
条件式(6)は、当該光学系全系の焦点距離に対する上記正レンズL11の焦点距離の比を規定する式である。当該光学系が当該条件を満たす場合、光学全長方向の一層の小型化を図ると共に、上記正レンズL11において軸上色収差の発生を抑制することが容易になる。
【0073】
これに対して、条件式(6)の数値が上限値以上になると、正レンズL11の屈折力が弱くなり過ぎるため光学全長の大型化を招き、好ましくない。また、条件式(6)の数値が下限値以下になると、上記正レンズL11の屈折力が大きく成りすぎ、当該正レンズL11における軸上色収差の発生が大きくなり、好ましくない。
【0074】
上記効果を得る上で、条件式(6)の上限値は2.3であることが好ましく、2.25であることがより好ましい。また、下限値は0.5であることが好ましく、0.55であることがより好ましい。
【0075】
1−2−7.条件式(7)
本件発明に係る光学系は、以下の条件を満たすことが好ましい。
【0076】
条件式(7):
0 < G1r1/f
【0077】
但し、
G1r1は、第1レンズ群において最も物体側に位置する面の曲率半径であり、
fは、当該光学系全系の焦点距離である。
【0078】
条件式(7)は、当該光学系全系の焦点距離に対する、第1レンズ群において最も物体側に位置する面の曲率半径の比を規定する式である。当該光学系が当該条件を満たす場合、歪曲収差の補正を良好に行うことができ、より結像性能の高い光学系を得ることができる。
【0079】
これに対して、条件式(7)の数値が下限値以下になると、第1レンズ群において最も物体側に位置する面の形状が平面又は物体側に凹になる。この場合、歪曲収差の補正が困難になるため、好ましくない。
【0080】
上記効果を得る上で、条件式(7)に代えて、以下の条件式(7)’を満たすことも好ましい。
【0081】
条件式(7)’:
0.2 < G1r1/f < 12.0
【0082】
さらに、当該条件式(7)’において、上限値は6.0であることが好ましく、3.0であることがより好ましく、1.8であることがさらに好ましい。また、下限値は0.25であることが好ましく、0.29であることがより好ましい。
【0083】
1−2−8.条件式(8)
本件発明に係る光学系は、以下の条件を満たすことが好ましい。
【0084】
条件式(8):
0.6 < TL/f < 1.3
【0085】
但し、
TLは、当該光学系全系の全長であり、
fは、当該光学系全系の焦点距離である。
【0086】
条件式(8)は、当該光学系全体の焦点距離に対する当該光学系全系の全長を規定する式である。なお、当該光学系全系の全長とは、当該光学系において最も物体側に位置する光学面の物体側面から像面までの光軸上の長さをいう。当該光学系が当該条件を満たす場合、第3レンズの焦点距離の比を規定する式である。条件式(8)を満足することにより、光学全長方向において当該光学系の一層の小型化を実現することが容易になる。また、この場合、色収差補正を良好に行うことがより容易になり、より結像性能の高い光学系を得ることができる。
【0087】
これに対して、条件式(8)の数値が上限値以上になると、焦点距離に比して当該光学系の光学全長が長くなりすぎるため好ましくない。また、条件式(8)の数値が下限値以下になると、当該光学系の小型化を図る上では好ましいが、色収差補正を良好に行うことが困難になるため好ましくない。
【0088】
上記効果を得る上で、条件式(8)の上限値は1.1であることが好ましく、1.0であることがより好ましい。また、下限値は0.7であることが好ましく、0.8であることがより好ましい。
【0089】
1−2−9.条件式(9)
本件発明に係る光学系において、上記負レンズL1nのうち少なくとも1枚が以下の条件を満足することが好ましい。
【0090】
条件式(9):
1.65 < ndL1n
【0091】
但し、
ndL1nは、上記負レンズL1nのd線に対する屈折率である。
【0092】
条件式(9)は、上記負レンズL1nのd線に対する屈折率を規定する式である。第1レンズ群において、上記正レンズL11の像側に配置される負レンズL1nのうち、少なくとも1枚が上記条件を満たすことにより、ペッツバール和を小さくすることが容易になり、像面湾曲の補正に有効である。
【0093】
上記効果を得る上で、条件式(9)に代えて、以下の条件式(9)’を満たすことも好ましい。
【0094】
条件式(9)’:
1.65 < ndL1n < 2.15
【0095】
さらに、当該条件式(9)’において、上限値は1.9であることが好ましく、1.85であることがより好ましく、1.83であることがさらに好ましい。また、下限値は1.66であることが好ましく、1.68であることがより好ましく、1.69であることがさらに好ましい。
【0096】
また、第1レンズ群において、上記正レンズL11の像側に、複数枚の負レンズL1nが配置されるとき、条件式(9)を満たす負レンズL1nの数は多い方が好ましく、全ての負レンズL1nが条件式(9)を満たすことがより好ましい。
【0097】
1−2−10.第2レンズ群
本件発明に係る光学系において、第2レンズ群が正レンズと負レンズとを接合した負の屈折力を有する接合レンズから構成される場合、当該接合レンズは以下の条件を満たすことが好ましい。
【0098】
−0.011 < ΔPgF_L2n < −0.002
0.010 < ΔPgF_L2p < 0.023
【0099】
但し、
ΔPgF_L2nは、第2レンズ群が上記接合レンズから構成されるとき、当該接合レンズを構成する負レンズのΔPgFであり、
ΔPgF_L2pは、第2レンズ群が上記接合レンズから構成されるとき、当該接合レンズを構成する正レンズのΔPgFである。
なお、ΔPgFは上述したとおりである。
【0100】
第2レンズ群を上記接合レンズから構成するとき、上記条件を満たす負の異常部分分散性の大きな硝材からなる負レンズと、上記条件を満たす正の異常部分分散性の大きな硝材からなる正レンズとを接合した接合レンズを用いることで、軸上色収差の補正をより有効に行うことができる。
【0101】
以上説明した本件発明に係る光学系は、半画角が4.5度以下の望遠型の単焦点光学系に好適であり、半画角が4.1度以下である望遠型の単焦点光学系により好適であり、半画角が3.5度以下である望遠型の単焦点光学系にさらに好適である。このような画角の狭い望遠型の単焦点光学系に適用したとき、上述した効果がより強く発揮される。
【0102】
2.撮像装置
次に、本件発明に係る撮像装置について説明する。本件発明に係る撮像装置は、上記本件発明に係る光学系と、当該光学系の像面側に設けられた、当該光学系によって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備えたことを特徴とする。
【0103】
ここで、撮像素子等に特に限定はなく、CCD(Charge Coupled Device)センサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどの固体撮像素子等も用いることができる。本件発明に係る撮像装置は、デジタルカメラやビデオカメラ等のこれらの固体撮像素子を用いた撮像装置に好適である。また、当該撮像装置は、レンズが筐体に固定されたレンズ固定式の撮像装置であってもよいし、一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラ等のレンズ交換式の撮像装置であってもよいのは勿論である。
【0104】
次に、実施例を示して本件発明を具体的に説明する。但し、本件発明は以下の実施例に限定されるものではない。以下に挙げる各実施例の光学系は、デジタルカメラ、ビデオカメラ、銀塩フィルムカメラ等の撮像装置(光学装置)に用いられる撮像光学系であり、特に、監視用撮像装置等の据付設置型の撮像装置に好ましく適用することができる。また、各レンズ断面図において、図面に向かって左方が物体側、右方が像面側である。
【実施例1】
【0105】
(1)光学系の構成
図1は、本件発明に係る実施例1の光学系である望遠型単焦点レンズの無限遠合焦時におけるレンズ構成を示すレンズ断面図である。当該光学系は、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズG1と、負の屈折力を有する第2レンズG2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成されている。
【0106】
第1レンズ群G1は、物体側から像側へ順に、両凸形状の正レンズL11と、両凸形状の正レンズL12及び両凹形状の負レンズL13を接合した正の屈折力の接合レンズと、両凸形状の正レンズL14と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL15及び両凸形状の正レンズL16を接合した正の屈折力の接合レンズと、両凹形状の負レンズL17とから構成されている。
【0107】
第2レンズ群G2は、物体側から像側へ順に、両凸形状の正レンズL21及び両凹形状の負レンズL22を接合した負の屈折力を有する接合レンズから構成されている。
【0108】
第3レンズ群G3は、物体側から像側へ順に、両凹形状の負レンズL31と、両凸形状の正レンズL32及び両凹形状の負レンズL33を接合した正の屈折力の接合レンズと、両凸形状の正レンズL34とから構成されている。
【0109】
当該光学系において、開口絞りは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置され、第3レンズ群G3と一体に構成されている。
【0110】
また、当該光学系では、無限遠物体から近距離物体への合焦の際、第2レンズ群G2のみが光軸に沿って移動し、第1レンズ群G1及び第3レンズ群G3は光軸方向に固定されている。
【0111】
なお、
図1において、「IP」は像面であり、具体的にはCCDセンサ、CMOSセンサ等の固体撮像素子の撮像面、或いは、銀塩フィルムのフィルム面等を表す。また、
図1において像面IPの物体側には、カバーガラス等(符号略)を備える。この点は、実施例2〜実施例6で示す各レンズ断面図においても同様であるため、以下では説明を省略する。
【0112】
(2)数値実施例
次に、当該光学系の具体的数値を適用した数値実施例について説明する。表1に当該光学系のレンズデータを示す。表1において、「面番号」は物体側から数えたレンズ面の順番、「r」はレンズ面の曲率半径、「d」はレンズ面の光軸上の間隔、「nd」はd線(波長λ=587.56nm)に対する屈折率、「νd」はd線に対するアッベ数を示している。また、「S」は開口絞りを示している。
【0113】
表2には、当該光学系の諸元表、光軸上の可変間隔、各レンズ群の焦点距離を示している。緒元表において、「f」は当該光学系の無限遠合焦時における焦点距離(mm)、「Fno.」は当該光学系のF値、「ω」は当該光学系の半画角(°)、「Y」は当該光学系の像高(mm)、「レンズ全長」は当該光学系の光学全長であり、第1面から像面までの距離(mm)である。また、可変間隔は、無限遠合焦時及び近距離物体合焦時における各レンズ面間の間隔を示している。
【0114】
また、表13に当該光学系の上記各条件式(1)〜条件式(9)の数値を示す。これらの各表に関する事項は、他の実施例で示す各表においても同様であるため、以下では説明を省略する。
【0115】
また、
図2に当該実施例1の光学系の無限遠合焦時における縦収差図を示す。
図2に示す縦収差図は、図面に向かって左側から順に、球面収差(mm)、非点収差(mm)、歪曲収差(%)、倍率色収差(mm)を示す。
【0116】
球面収差図において、縦軸に開放F値との割合、横軸にデフォーカスをとり、実線がd線(波長587.56nm)、一点鎖線がC線(波長656.27nm)、破線がg線(波長435.84nm)における球面収差を短破線で示している。
【0117】
非点収差図において、縦軸に像高(Y)、横軸にデフォーカスをとり、実線がd線(波長587.56nm)に対するサジタル像面(ds)、破線がd線に対するメリジオナル像面(dm)を示している。
【0118】
歪曲収差図において、縦軸に像高(Y)、横軸に割合(%)をとり、d線(波長587.56nm)における歪曲収差(ディストーション)を示している。
【0119】
倍率色収差図において、縦軸に半画角(ω)、横軸にデフォーカスをとり、一点鎖線がC線、破線がg線における倍率色収差を示している。
【0120】
これらの縦収差図に関する事項は、他の実施例で示す縦収差図においても同様であるため、以下では説明を省略する。
【0121】
また、当該光学系の無限遠合焦時におけるバックフォーカス(BF)は、次のとおりである。但し、以下の値は、厚さ2mmのカバーガラス(nd=1.5168)を含む値であり、他の実施例においても同様である。
【0122】
BF=70.1919
【0123】
【表1】
【0124】
【表2】
【実施例2】
【0125】
(1)光学系の構成
図3は、本件発明に係る実施例2の光学系である望遠型単焦点レンズの無限遠合焦時におけるレンズ構成を示すレンズ断面図である。当該光学系は、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズG1と、負の屈折力を有する第2レンズG2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成されている。
【0126】
第1レンズ群G1は、物体側から像側へ順に、両凸形状の正レンズL11と、両凸形状の正レンズL12及び両凹形状の負レンズL13を接合した正の屈折力の接合レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14及び両凸形状の正レンズL15を接合した正の屈折力の接合レンズと、両凹形状の負レンズL16とから構成されている。
【0127】
第2レンズ群G2は、物体側から像側へ順に、両凸形状の正レンズL21及び両凹形状の負レンズL22を接合した負の屈折力を有する接合レンズから構成されている。
【0128】
第3レンズ群G3は、物体側から像側へ順に、両凹形状の負レンズL31及び両凸形状の正レンズL32を接合した負の屈折力の接合レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL33と、両凸形状の正レンズL34とから構成されている。
【0129】
当該光学系において、開口絞りは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置され、第3レンズ群G3と一体に構成されている。
【0130】
また、当該光学系では、無限遠物体から近距離物体への合焦の際、第2レンズ群G2のみが光軸に沿って移動し、第1レンズ群G1及び第3レンズ群G3は光軸方向に固定されている。
【0131】
(2)数値実施例
次に、当該光学系の具体的数値を適用した数値実施例について説明する。表3に、当該光学系のレンズデータを示し、表4に当該光学系の諸元表、光軸上の可変間隔、各レンズ群の焦点距離を示す。また、表13に当該光学系の上記各条件式(1)〜条件式(9)の数値を示す。さらに、
図4に当該光学系の無限遠合焦時における縦収差図を示す。
【0132】
また、当該光学系のバックフォーカスは次のとおりである。
BF=102.3549
【0133】
【表3】
【0134】
【表4】
【実施例3】
【0135】
(1)光学系の構成
図5は、本件発明に係る実施例3の光学系である望遠型単焦点レンズの無限遠合焦時におけるレンズ構成を示すレンズ断面図である。当該光学系は、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズG1と、負の屈折力を有する第2レンズG2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成されている。
【0136】
第1レンズ群G1は、物体側から像側へ順に、両凸形状の正レンズL11と、両凸形状の正レンズL12及び両凹形状の負レンズL13を接合した正の屈折力の接合レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14及び両凸形状の正レンズL15を接合した正の屈折力の接合レンズと、両凹形状の負レンズL16とから構成されている。
【0137】
第2レンズ群G2は、物体側から像側へ順に、両凸形状の正レンズL21及び両凹形状の負レンズL22を接合した負の屈折力を有する接合レンズから構成されている。
【0138】
第3レンズ群G3は、物体側から像側へ順に、両凹形状の負レンズL31及び両凸形状の正レンズL32を接合した負の屈折力の接合レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL33と、両凸形状の正レンズL34とから構成されている。
【0139】
当該光学系において、開口絞りは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置され、第3レンズ群G3と一体に構成されている。
【0140】
また、当該光学系では、無限遠物体から近距離物体への合焦の際、第2レンズ群G2のみが光軸に沿って移動し、第1レンズ群G1及び第3レンズ群G3は光軸方向に固定されている。
【0141】
(2)数値実施例
次に、当該光学系の具体的数値を適用した数値実施例について説明する。表5に、当該光学系のレンズデータを示し、表6に当該光学系の諸元表、光軸上の可変間隔、各レンズ群の焦点距離を示す。また、表13に当該光学系の上記各条件式(1)〜条件式(9)の数値を示す。さらに、
図6に当該光学系の無限遠合焦時における縦収差図を示す。
【0142】
また、当該光学系のバックフォーカスは次のとおりである。
BF=125.2621
【0143】
【表5】
【0144】
【表6】
【実施例4】
【0145】
(1)光学系の構成
図7は、本件発明に係る実施例4の光学系である望遠型単焦点レンズの無限遠合焦時におけるレンズ構成を示すレンズ断面図である。当該光学系は、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズG1と、負の屈折力を有する第2レンズG2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成されている。
【0146】
第1レンズ群G1は、物体側から像側へ順に、両凸形状の正レンズL11と、両凸形状の正レンズL12及び両凹形状の負レンズL13を接合した正の屈折力の接合レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14及び両凸形状の正レンズL15を接合した正の屈折力の接合レンズとから構成されている。
【0147】
第2レンズ群G2は、物体側から像側へ順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21及び物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL22を接合した負の屈折力を有する接合レンズから構成されている。
【0148】
第3レンズ群G3は、物体側から像側へ順に、両凸形状の正レンズL31及び像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL32を接合した正の屈折力の接合レンズと、両凹形状の負レンズL33と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL34とから構成されている。
【0149】
当該光学系において、開口絞りは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置され、第3レンズ群G3と一体に構成されている。
【0150】
当該光学系では、無限遠物体から近距離物体への合焦の際、第2レンズ群G2のみが光軸に沿って移動し、第1レンズ群G1及び第3レンズ群G3は光軸方向に固定されている。また、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3を一体としてフォーカスレンズ群としてもよく、その際のフォーカスレンズ群の合成焦点距離は−164.91mmで、5.00mの被写体に合焦する際の移動量は7.36mmである。
【0151】
(2)数値実施例
次に、当該光学系の具体的数値を適用した数値実施例について説明する。表7に、当該光学系のレンズデータを示し、表8に当該光学系の諸元表、光軸上の可変間隔、各レンズ群の焦点距離を示す。また、表13に当該光学系の上記各条件式(1)〜条件式(9)の数値を示す。さらに、
図8に当該光学系の無限遠合焦時における縦収差図を示す。
【0152】
また、当該光学系のバックフォーカスは次のとおりである。
BF=52.5199
【0153】
【表7】
【0154】
【表8】
【実施例5】
【0155】
(1)光学系の構成
図9は、本件発明に係る実施例5の光学系である望遠型単焦点レンズの無限遠合焦時におけるレンズ構成を示すレンズ断面図である。当該光学系は、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズG1と、負の屈折力を有する第2レンズG2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成されている。
【0156】
第1レンズ群G1は、物体側から像側へ順に、両凸形状の正レンズL11と、両凸形状の正レンズL12及び両凹形状の負レンズL13を接合した正の屈折力の接合レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14及び両凸形状の正レンズL15を接合した正の屈折力の接合レンズとから構成されている。
【0157】
第2レンズ群G2は、物体側から像側へ順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21及び物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL22を接合した負の屈折力を有する接合レンズから構成されている。
【0158】
第3レンズ群G3は、物体側から像側へ順に、両凸形状の正レンズL31及び像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL32を接合した正の屈折力の接合レンズと、両凹形状の負レンズL33と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL34とから構成されている。
【0159】
当該光学系において、開口絞りは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置され、第3レンズ群G3と一体に構成されている。
【0160】
また、当該光学系では、無限遠物体から近距離物体への合焦の際、第2レンズ群G2のみが光軸に沿って移動し、第1レンズ群G1及び第3レンズ群G3は光軸方向に固定されている。
【0161】
(2)数値実施例
次に、当該光学系の具体的数値を適用した数値実施例について説明する。表9に、当該光学系のレンズデータを示し、表10に当該光学系の諸元表、光軸上の可変間隔、各レンズ群の焦点距離を示す。また、表13に当該光学系の上記各条件式(1)〜条件式(9)の数値を示す。さらに、
図10に当該光学系の無限遠合焦時における縦収差図を示す。
【0162】
また、当該光学系のバックフォーカスは次のとおりである。
BF=78.4607
【0163】
【表9】
【0164】
【表10】
【実施例6】
【0165】
(1)光学系の構成
図11は、本件発明に係る実施例6の光学系である望遠型単焦点レンズの無限遠合焦時におけるレンズ構成を示すレンズ断面図である。当該光学系は、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズG1と、負の屈折力を有する第2レンズG2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成されている。
【0166】
第1レンズ群G1は、物体側から像側へ順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凸形状の正レンズL12と、両凸形状の正レンズL13及び両凹形状の負レンズL14を接合した正の屈折力の接合レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL15及び物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL16を接合した正の屈折力の接合レンズとから構成されている。
【0167】
第2レンズ群G2は、物体側から像側へ順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21及び物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL22を接合した負の屈折力を有する接合レンズから構成されている。
【0168】
第3レンズ群G3は、物体側から像側へ順に、両凸形状の正レンズL31及び像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL32を接合した正の屈折力の接合レンズと、両凹形状の負レンズL33と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL34とから構成されている。
【0169】
当該光学系において、開口絞りは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置され、第3レンズ群G3と一体に構成されている。
【0170】
また、当該光学系では、無限遠物体から近距離物体への合焦の際、第2レンズ群G2のみが光軸に沿って移動し、第1レンズ群G1及び第3レンズ群G3は光軸方向に固定されている。
【0171】
(2)数値実施例
次に、当該光学系の具体的数値を適用した数値実施例について説明する。表11に、当該光学系のレンズデータを示し、表12に当該光学系の諸元表、光軸上の可変間隔、各レンズ群の焦点距離を示す。また、表13に当該光学系の上記各条件式(1)〜条件式(9)の数値を示す。さらに、
図12に当該光学系の無限遠合焦時における縦収差図を示す。
【0172】
また、当該光学系のバックフォーカスは次のとおりである。
BF=63.6956
【0173】
【表11】
【0174】
【表12】
【0175】
【表13】