特許第6670814号(P6670814)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6670814
(24)【登録日】2020年3月4日
(45)【発行日】2020年3月25日
(54)【発明の名称】鞍乗り型車両
(51)【国際特許分類】
   B62J 11/00 20200101AFI20200316BHJP
   B62J 9/00 20200101ALI20200316BHJP
   B62J 99/00 20200101ALI20200316BHJP
   B62K 19/30 20060101ALI20200316BHJP
【FI】
   B62J11/00 G
   B62J9/00 H
   B62J99/00 K
   B62K19/30
【請求項の数】8
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-223594(P2017-223594)
(22)【出願日】2017年11月21日
(65)【公開番号】特開2019-93836(P2019-93836A)
(43)【公開日】2019年6月20日
【審査請求日】2018年11月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】特許業務法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 千晶
(72)【発明者】
【氏名】原口 英明
(72)【発明者】
【氏名】黒木 伸之
(72)【発明者】
【氏名】宮川 忍
【審査官】 中島 昭浩
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−177164(JP,A)
【文献】 特開2019−043390(JP,A)
【文献】 特開平05−105147(JP,A)
【文献】 特開2001−213373(JP,A)
【文献】 特開2009−132391(JP,A)
【文献】 特開2009−061889(JP,A)
【文献】 特開昭61−268576(JP,A)
【文献】 特開平09−242630(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62J 9/00
B62J 11/00
B62J 15/00
B62J 99/00
B62K 19/30 − 19/40
B62M 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗員用のシート(14)の下方に配置される左右一対のシートレール(19)と、前記シート(14)の下方に配置されるバッテリー(60)と、車両の駆動源(11)を制御する電子制御ユニット(61)とを備える鞍乗り型車両において、
上面視において、左右の前記シートレール(19)の間に、前記バッテリー(60)と前記電子制御ユニット(61)とが車幅方向に横並びに配置され
前記バッテリー(60)と前記電子制御ユニット(61)との間に、電装系のメインハーネス(69)が前後に配索されることを特徴とする鞍乗り型車両。
【請求項2】
前記バッテリー(60)の上面(60a)と前記電子制御ユニット(61)の上面(61b)とは面一であることを特徴とする請求項記載の鞍乗り型車両。
【請求項3】
後輪(3)を支持するスイングアーム(13)を支持する左右一対のピボットフレーム(18)と、左右の前記ピボットフレーム(18)から後上方に延びて左右の前記シートレール(19)に接続される左右一対のサブフレーム(20)とを備え、車両側面視で、前記ピボットフレーム(18)、前記シートレール(19)、及び前記サブフレーム(20)によって囲まれる空間部(71)が形成され、左右方向において前記電子制御ユニット(61)が配置される側の前記空間部(71)に電装品(72,73)が配置されることを特徴とする請求項1または2記載の鞍乗り型車両。
【請求項4】
前記バッテリー(60)及び前記電子制御ユニット(61)が配置される電装品収納箱(67)が設けられ、
前記電装品収納箱(67)は、前記バッテリー(60)と前記電子制御ユニット(61)との間に仕切り壁(80)を備え、
前記メインハーネス(69)は、前記バッテリー(60)と前記電子制御ユニット(61)との間で前記仕切り壁(80)の上方に配置されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の鞍乗り型車両。
【請求項5】
前記電装品収納箱(67)は、リアフェンダー(55)の前端部に一体に形成されることを特徴とする請求項記載の鞍乗り型車両。
【請求項6】
前記電装品収納箱(67)の上方で前記バッテリー(60)の前方に、吸気装置(41)の吸気ダクト(90)が配置されることを特徴とする請求項または記載の鞍乗り型車両。
【請求項7】
前記バッテリー(60)は、プラス端子部(60p)及びマイナス端子部(60n)が上面に位置するように縦置きで配置され、
前記バッテリー(60)は、前記プラス端子部(60p)が前記マイナス端子部(60n)よりも前記メインハーネス(69)に近くなる向きで配置されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の鞍乗り型車両。
【請求項8】
乗員用のシート(14)の下方に配置される左右一対のシートレール(19)と、前記シート(14)の下方に配置されるバッテリー(60)と、車両の駆動源(11)を制御する電子制御ユニット(61)とを備える鞍乗り型車両において、
上面視において、左右の前記シートレール(19)の間に、前記バッテリー(60)と前記電子制御ユニット(61)とが車幅方向に横並びに配置され、
前記バッテリー(60)の上面(60a)と前記電子制御ユニット(61)の上面(61b)とは面一であることを特徴とする鞍乗り型車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鞍乗り型車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鞍乗り型車両において、バッテリーが、乗員用のシートの下方で左右のシートレールの間に配置されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2017/056167号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記従来の鞍乗り型車両では、シートの下方で左右のシートレールの間にバッテリーをコンパクトに配置できるが、バッテリーと合わせて、車両の駆動源を制御する電子制御ユニットをシートの下方にコンパクトに配置できることが望まれる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、鞍乗り型車両において、シートの下方にバッテリー及び電子制御ユニットをコンパクトに配置できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、乗員用のシート(14)の下方に配置される左右一対のシートレール(19)と、前記シート(14)の下方に配置されるバッテリー(60)と、車両の駆動源(11)を制御する電子制御ユニット(61)とを備える鞍乗り型車両において、上面視において、左右の前記シートレール(19)の間に、前記バッテリー(60)と前記電子制御ユニット(61)とが車幅方向に横並びに配置され、前記バッテリー(60)と前記電子制御ユニット(61)との間に、電装系のメインハーネス(69)が前後に配索されることを特徴とする。
【0006】
また、上記発明において、前記バッテリー(60)と前記電子制御ユニット(61)との間に、電装系のメインハーネス(69)が前後に配索されても良い。
また、上記発明において、前記バッテリー(60)の上面(60a)と前記電子制御ユニット(61)の上面(61b)とは面一であっても良い。
さらに、上記発明において、後輪(3)を支持するスイングアーム(13)を支持する左右一対のピボットフレーム(18)と、左右の前記ピボットフレーム(18)から後上方に延びて左右の前記シートレール(19)に接続される左右一対のサブフレーム(20)とを備え、車両側面視で、前記ピボットフレーム(18)、前記シートレール(19)、及び前記サブフレーム(20)によって囲まれる空間部(71)が形成され、左右方向において前記電子制御ユニット(61)が配置される側の前記空間部(71)に電装品(72,73)が配置されても良い。
【0007】
また、上記発明において、前記バッテリー(60)及び前記電子制御ユニット(61)が配置される電装品収納箱(67)が設けられ、前記電装品収納箱(67)は、前記バッテリー(60)と前記電子制御ユニット(61)との間に仕切り壁(80)を備え、前記メインハーネス(69)は、前記バッテリー(60)と前記電子制御ユニット(61)との間で前記仕切り壁(80)の上方に配置されても良い。
また、上記発明において、前記電装品収納箱(67)は、リアフェンダー(55)の前端部に一体に形成されても良い。
また、上記発明において、前記電装品収納箱(67)の上方で前記バッテリー(60)の前方に、吸気装置(41)の吸気ダクト(90)が配置されても良い。
また、上記発明において、前記バッテリー(60)は、プラス端子部(60p)及びマイナス端子部(60n)が上面に位置するように縦置きで配置され、前記バッテリー(60)は、前記プラス端子部(60p)が前記マイナス端子部(60n)よりも前記メインハーネス(69)に近くなる向きで配置されても良い。
また、本発明は、乗員用のシート(14)の下方に配置される左右一対のシートレール(19)と、前記シート(14)の下方に配置されるバッテリー(60)と、車両の駆動源(11)を制御する電子制御ユニット(61)とを備える鞍乗り型車両において、上面視において、左右の前記シートレール(19)の間に、前記バッテリー(60)と前記電子制御ユニット(61)とが車幅方向に横並びに配置され、前記バッテリー(60)の上面(60a)と前記電子制御ユニット(61)の上面(61b)とは面一であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る鞍乗り型車両によれば、乗員用のシートの下方に配置される左右一対のシートレールと、シートの下方に配置されるバッテリーと、車両の駆動源を制御する電子制御ユニットとを備え、上面視において、左右のシートレールの間に、バッテリーと電子制御ユニットとが車幅方向に横並びに配置される。
この構成によれば、左右のシートレールの間に、バッテリーと電子制御ユニットとが車幅方向に横並びに配置されるため、バッテリー及び電子制御ユニットをシートの下方で前後にコンパクトに配置できる。
【0009】
また、上記発明において、バッテリーと電子制御ユニットとの間に、電装系のメインハーネスが前後に配索されても良い。この構成によれば、バッテリーと電子制御ユニットとの間の空間を利用して、メインハーネスをコンパクトに配置できる。また、メインハーネスが前後に配索されるため、メインハーネスの配索効率が良い。
また、上記発明において、バッテリーの上面と電子制御ユニットの上面とは面一であっても良い。この構成によれば、バッテリー及び電子制御ユニットの上方に他の部品を配置し易い。
【0010】
さらに、上記発明において、後輪を支持するスイングアームを支持する左右一対のピボットフレームと、左右のピボットフレームから後上方に延びて左右のシートレールに接続される左右一対のサブフレームとを備え、車両側面視で、ピボットフレーム、シートレール、及びサブフレームによって囲まれる空間部が形成され、左右方向において電子制御ユニットが配置される側の空間部に電装品が配置されても良い。この構成によれば、空間部を介して電装品にアクセスし易いとともに、ピボットフレーム、シートレール、及びサブフレームによって電装品を効果的に保護できる。さらに、電装品が電子制御ユニットに近くなるため、電装品を電子制御ユニットに容易に接続できる。
また、上記発明において、バッテリー及び電子制御ユニットが配置される電装品収納箱が設けられ、電装品収納箱は、バッテリーと電子制御ユニットとの間に仕切り壁を備え、メインハーネスは、バッテリーと電子制御ユニットとの間で仕切り壁の上方に配置されても良い。この構成によれば、電装品収納箱によってバッテリー及び電子制御ユニットを保護できる。また、仕切り壁によって、電子制御ユニットとバッテリーとを適切に分けて配置できるとともに、メインハーネスの上下の位置を仕切り壁によって規制できる。
【0011】
また、上記発明において、電装品収納箱は、リアフェンダーの前端部に一体に形成されても良い。この構成によれば、部品点数を削減でき、構造をシンプルにできる。
また、上記発明において、電装品収納箱の上方でバッテリーの前方に、吸気装置の吸気ダクトが配置されても良い。この構成によれば、吸気ダクトを電装品収納箱によって保護できるとともに、バッテリーの前方のスペースを利用して吸気ダクトをコンパクトに配置できる。
また、上記発明において、バッテリーは、プラス端子部及びマイナス端子部が上面に位置するように縦置きで配置され、バッテリーは、プラス端子部がマイナス端子部よりも前記メインハーネスに近くなる向きで配置されても良い。この構成によれば、プラス端子部を前記メインハーネスに容易に接続できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施の形態に係る自動二輪車の左側面図である。
図2】シートの下方の部分の左側面図である。
図3】シートを取り外した状態でシートレールの周辺部を上方から見た平面図である。
図4】リアフェンダーを上方から見た平面図である。
図5】電装品収納箱を左上方側から見た斜視図である。
図6図3のVI−VI断面図である。
図7図3のVII−VII断面図である。
図8】レギュレーターの周辺部を上方側から見た平面図である。
図9】電装品収納箱の周辺部を下方側から見た図である。
図10】ABSモジュールの取付状態を後側方側から見た斜視図である。
図11】吸気ダクト及びレギュレーター収納部の周辺部を右側方側から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。なお、説明中、前後左右および上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LHは車体左方を示している。
【0014】
図1は、本発明の実施の形態に係る自動二輪車1の左側面図である。なお、図1では、左右一対で設けられるものは、符号を含め左側のものだけが図示されている。
自動二輪車1は、車体フレーム10にパワーユニットとしてのエンジン11(駆動源)が支持され、前輪2(車輪)を操舵可能に支持する操舵系12が車体フレーム10の前端に操舵可能に支持され、後輪3(車輪)を支持するスイングアーム13が車体フレーム10の後部側に設けられる車両である。自動二輪車1は、乗員(運転者)が跨るようにして着座するシート14が車体フレーム10の後部の上方に設けられる鞍乗り型車両である。
【0015】
車体フレーム10は、車幅の中央に位置する単一のヘッドパイプ15と、左右一対のメインフレーム16,16と、左右一対のダウンフレーム17,17と、左右一対のピボットフレーム18,18と、左右一対のシートレール19,19と、左右一対のサブフレーム20,20とを備える。また、車体フレーム10は、車幅方向に延びて左右のピボットフレーム18,18を連結するクロスフレーム21を備える。
【0016】
ヘッドパイプ15は、車体フレーム10の前端に設けられ、操舵系12を支持する。
メインフレーム16,16は、ヘッドパイプ15の上部から後下がりに後方へ延びる。
ダウンフレーム17,17は、ヘッドパイプ15の下部から後下方に延びる。
ピボットフレーム18,18は、メインフレーム16,16の後端部から下方に延びる。
シートレール19,19は、メインフレーム16,16の後端部から後方へ延びる。
サブフレーム20,20は、ピボットフレーム18,18から後上方へ延びてシートレール19,19の後部に連結される。
【0017】
操舵系12は、ヘッドパイプ15に回動自在に軸支されるステアリングシャフト(不図示)と、左右一対のフロントフォーク26,26と、上記ステアリングシャフトの上端に固定されて左右のフロントフォーク26,26の上部を連結するトップブリッジ27と、上記ステアリングシャフトの下端に固定されて左右のフロントフォーク26,26を連結するボトムブリッジ28と、トップブリッジ27の上部に固定されるハンドル29とを備える。
前輪2は、フロントフォーク26,26の下端部間に渡される前輪車軸2aに軸支される。
【0018】
スイングアーム13は、左右一対で前後に延びるアーム部13a,13aと、アーム部13a,13aの前部を車幅方向に連結するクロスメンバ13bとを備える。
スイングアーム13は、左右のピボットフレーム18,18間に渡されるピボット軸30にアーム部13a,13aの前端部を軸支され、ピボット軸30を中心に上下に揺動自在である。
駆動輪である後輪3は、アーム部13a,13aの後端部の間に渡される後輪車軸3aに軸支される。
スイングアーム13と車体フレーム10との間には、上下に延びる円筒状のクッションユニット31が懸架される。
【0019】
エンジン11は、メインフレーム16,16の下方でダウンフレーム17,17とピボットフレーム18,18との間に配置され、車体フレーム10に支持される。
エンジン11は、車幅方向に延びるクランク軸34を収容するクランクケース35と、クランクケース35の前部の上部から上方に延びるシリンダ部36とを備える。
【0020】
クランクケース35の後部には、エンジン11の回転を減速して出力する変速機(不図示)が内蔵される。エンジン11の出力は、上記変速機の出力軸と後輪3との間に掛け渡される駆動チェーン37を介して後輪3に伝達される。駆動チェーン37は、左側のアーム部13aの上下を通って上記出力軸から後輪3まで延びる。左側のアーム部13aには、駆動チェーン37を側方及び上方から覆うチェーンカバー38が取り付けられる。
【0021】
エンジン11の排気管39は、シリンダ部36の前面の排気ポートから下方に引き出され、クランクケース35の下方を通って後方に延びる。排気管39の後端は、後輪3の右側方に配置されるマフラー40に接続される。
エンジン11の吸気装置41は、シリンダ部36の後方且つクランクケース35の後部の上方に配置され、シリンダ部36の後面の吸気ポートに接続される。
吸気装置41は、エアクリーナーボックス42と、上記吸気ポートに接続されるスロットルボディ43とを備える。
【0022】
シート14は、シートレール19,19の上方に配置され、シートレール19,19に支持される。シート14の後上方には、同乗者用の後部シート45が設けられる。
燃料タンク46は、前後方向においてシート14とヘッドパイプ15との間に配置される。燃料タンク46は、メインフレーム16,16の上方に配置され、メインフレーム16,16に支持される。
乗員用の左右一対のステップ47,47は、ピボットフレーム18,18に取り付けられる。同乗者用の左右一対のピリオンステップ48,48は、サブフレーム20,20に取り付けられる。
【0023】
自動二輪車1は、車体カバーを備える。この車体カバーは、ヘッドパイプ15を前方から覆うフロントカバー50と、ヘッドパイプ15及びメインフレーム16,16の前端部を側方から覆う左右一対のフロントサイドカバー51,51と、燃料タンク46及びシート14の下方でシートレール19,19を側方から覆うサイドカバー52,52と、シートレール19,19の後端部を覆うリアカバー53とを備える。フロントカバー50にはヘッドライト50aが設けられる。
自動二輪車1は、前輪2を上方から覆うフロントフェンダー54と、後輪3を上方から覆うリアフェンダー55とを備える。
ライセンスプレートホルダー56は、リアフェンダー55の後端部から後下方に延びる。ライセンスプレートホルダー56は後輪3用のフェンダーとしても機能する。
【0024】
自動二輪車1は、シート14の下方に、バッテリー60と、電子制御ユニット61(Electronic Control Unit、以下、ECU61と呼ぶ。)と、エンジン11の発電機及びバッテリー60に接続されるレギュレーター62とを備える。
【0025】
また、自動二輪車1は、前輪2及び後輪3を制動する制動装置63を備える。
制動装置63は、前輪2を制動する液圧式の前輪ブレーキ2bと、後輪3を制動する液圧式の後輪ブレーキ3bと、乗員がレバーやペダルを介して操作するマスターシリンダ(不図示)と、ブレーキ操作時の前輪2及び後輪3のロックを回避するように作動するABS(Anti-lock Brake System)モジュール64(液圧制御装置)とを備える。
【0026】
前輪ブレーキ2b及び後輪ブレーキ3bは、前輪2及び後輪3にそれぞれ設けられるブレーキディスクを液圧によりキャリパで挟圧して車輪を制動する。
ABSモジュール64は、前輪ブレーキ2bのキャリパ及び後輪ブレーキ3bのキャリパにブレーキホースを介してそれぞれ接続されており、上記マスターシリンダーから入力される液圧に応じてキャリパに供給する液圧を調整し、前輪2及び後輪3を制動する。さらに、ABSモジュール64は、センサにより前輪2または後輪3のロック挙動を検出すると、ロック挙動が検出された側のキャリパの液圧を調整し、車輪のロックを回避する。
ABSモジュール64は、液圧を調整するように作動するモーター及び液圧回路部等を一体に備えた箱状に形成されている。
ABSモジュール64は、スイングアーム13の前部の上方でクッションユニット31の後方に配置され、シート14の下方に位置する。
ABSモジュール64は、カバー部材65によって覆われる。
【0027】
図2は、シート14の下方の部分の左側面図である。図3は、シート14を取り外した状態でシートレール19,19の周辺部を上方から見た平面図である。ここで、図2では、シート14、サイドカバー52、カバー部材65及びチェーンカバー38を取り外した状態が示されている。
図3に示すように、バッテリー60及びECU61は、上面視において左右のシートレール19,19の間に配置される。
【0028】
シートレール19,19の下方には、電装品収納箱67が設けられ、バッテリー60及びECU61は、電装品収納箱67に収納される。バッテリー60は、電装品収納箱67に取り付けられるバンド部材68によって固定される。電装品収納箱67は、リアフェンダー55と一体に形成される。
また、シート14の下方で左右のシートレール19,19の間には、電装系のメインハーネス69が配索される。
【0029】
シートレール19,19の前部は、車幅方向に延びる連結部材70によって互いに連結される。連結部材70は、シートレール19,19から上方に延びるアーチ状に形成される。連結部材70は、シート14の前端部に係合するステー部70aと、燃料タンク46の後端部が連結されるタンク固定部70bとを備える。
連結部材70は、バッテリー60及びECU61よりも前方に配置され、エアクリーナーボックス42の後部を上方から覆う。
【0030】
図2に示すように、車両側面視では、メインフレーム16,16の後端部、ピボットフレーム18,18の上部、シートレール19,19、及びサブフレーム20,20によって囲まれる略三角形状の空間部71,71が左右に形成される。車幅方向の一方側(左側)の空間部71には、電装品として、スターターマグネットスイッチ72及びリレー73が配置される。スターターマグネットスイッチ72は、エンジン11の始動用のセルモーター(不図示)への電流の供給を切り替えるスイッチである。
【0031】
メインハーネス69は、複数の電線(ハーネス)が束ねられた配線であり、自動二輪車1の前端部から後端部まで前後に長く延びる。メインハーネス69から分岐する各ハーネスは、自動二輪車1の各電装品に接続される。例えば、ヘッドライト50a、エンジン11、ECU61、レギュレーター62、スターターマグネットスイッチ72、ABSモジュール64、及び、テールランプ49(図1)は、メインハーネス69から分岐する各ハーネスによって、バッテリー60と接続される。
【0032】
図4は、リアフェンダー55を上方から見た平面図である。
図2及び図4を参照し、リアフェンダー55は、後輪3を上方から覆うフェンダー本体部75と、電装品収納箱67とを一体に備える。電装品収納箱67は、リアフェンダー55の前端部に設けられており、フェンダー本体部75の前方に位置する。リアフェンダー55は、例えば樹脂成型によって一体に形成される。
リアフェンダー55は、側面視では、サブフレーム20,20に沿って後上がりに傾斜して配置され、サブフレーム20,20の前端部から後端部まで延びる。また、リアフェンダー55は、サブフレーム20,20を車幅方向に跨ぐように設けられ、左右のサブフレーム20,20の間を塞ぐ。リアフェンダー55は、サブフレーム20,20に取り付けられる。
【0033】
フェンダー本体部75は、後輪3の上面に沿うように上方へ曲面状に膨出する膨出部75aを車幅方向の中央部に備え、同乗者用の把持部75b,75bを左右の側部に備える。後部シート45の同乗者用は、下方から把持部75b,75bに手を掛ける。
電装品収納箱67は、膨出部75aの前方に設けられる。
【0034】
図5は、電装品収納箱67を左上方側から見た斜視図である。
図4及び図5に示すように、電装品収納箱67は、バッテリー60が収納されるバッテリー収納部76と、ECU61が収納されるECU収納部77と、レギュレーター62が収納されるレギュレーター収納部78とを備える。
【0035】
電装品収納箱67は、上方に開放する箱状部79を、フェンダー本体部75の前端に連続して備え、バッテリー収納部76及びECU収納部77は、箱状部79に設けられる。
箱状部79は、フェンダー本体部75の前端よりも下方に位置する底壁部79aと、底壁部79aの後縁から上方に延びてフェンダー本体部75の前端に接続される後壁部79bと、底壁部79aの左右の側縁からそれぞれ上方に立ち上がる側壁部79c,79dと、底壁部79aの前縁から上方に立ち上がる前壁部79eとを備える。
【0036】
箱状部79は、箱状部79内を車幅方向に仕切る仕切り壁80を備え、仕切り壁80は、箱状部79内の空間を、バッテリー収納部76とECU収納部77とに仕切る。
バッテリー収納部76は、仕切り壁80、右側の側壁部79d、後壁部79b、及び前壁部79eによって仕切られる空間である。
ECU収納部77は、仕切り壁80、左側の側壁部79c、後壁部79b、及び前壁部79eによって仕切られる空間である。
仕切り壁80は車幅方向の中心線Cよりも車幅方向の一方側(左側)にオフセットして配置される。このため、バッテリー収納部76は、ECU収納部77よりも車幅方向に広い。
【0037】
仕切り壁80は、前後に延びる壁本体部80aと、壁本体部80aにおけるバッテリー収納部76側の側縁から壁本体部80aよりも上方に延出する延出部80bとを備える。
バッテリー収納部76の前壁部79eの上端には、バンド部材68の前端が係止されるバンド係止部81aが設けられる。バッテリー収納部76の後壁部79bの上端には、バンド部材68の後端が係止されるバンド係止部81bが設けられる。
【0038】
レギュレーター収納部78は、第1の底壁部83と、第1の底壁部83に対し車幅方向及び上方にオフセットして設けられる第2の底壁部84とを備える。
第1の底壁部83は、ECU収納部77の前端から前方に延びる。
第2の底壁部84は、バッテリー収納部76の前端から前方に延びる。第2の底壁部84は、第1の底壁部83の内縁83aに対して車幅方向に隙間を開けて設けられており、内縁83aと第2の底壁部84の内縁84aとの間には、上面視において前後に長い開口85が形成される。開口85の前端は、第1の底壁部83及び第2の底壁部84を前端で車幅方向に繋ぐ連結部86によって閉じられる。
【0039】
第2の底壁部84は、第1の底壁部83よりも上方に設けられており、側面視では、第2の底壁部84の内縁84aと第1の底壁部83の内縁83aとの間には上下に隙間(開口)が形成される。
すなわち、開口85は、上面視及び側面視において開口となる。開口85は、第2の底壁部84の下方の空間を第1の底壁部83側に連通させる。
第2の底壁部84には、レギュレーター固定部87,87が、内縁84aに沿うように前後に複数設けられる。レギュレーター固定部87,87には、レギュレーター62を固定するレギュレーター固定ボルト88,88(図7)が挿通される。
レギュレーター収納部78には、ボルト等によってサブフレーム20,20に固定される固定部89が複数設けられる。
【0040】
図6は、図3のVI−VI断面図である。図6では連結部材70は不図示である。
図1図2図3及び図6を参照し、エアクリーナーボックス42は、燃料タンク46の後部の下方且つクッションユニット31の上方の位置で、左右のシートレール19,19の間に配置される。エアクリーナーボックス42は、車両側面視では、メインフレーム16,16の後端部、ピボットフレーム18,18の上端部、及びシートレール19,19の前部に重なる。
図6に示すように、エアクリーナーボックス42内の後部には、エアフィルター42aが収容される。エアクリーナーボックス42内の空間は、エアフィルター42aによって、エアフィルター42aよりも上流側のダーティーサイドと、エアフィルター42aよりも下流側のクリーンサイドとに区画される。
【0041】
エアクリーナーボックス42の後面部42bには、上記ダーティーサイドに外気を取り入れる吸気ダクト90が設けられる。
吸気ダクト90は、後面部42bから後方に延びる後方延出部90aと、後方延出部90aから屈曲して車幅方向外側に延びる側方延出部90bとを備える。
吸気ダクト90は、上下方向では、シートレール19,19とサブフレーム20,20との間に配置される。
後方延出部90aは、車幅の中央で後面部42bに接続される。側方延出部90bは、車幅方向においてECU61が配置される側とは反対側に延びて、外端が右側の空間部71に向けて開口する。
吸気ダクト90から上記ダーティーサイドに取り込まれる外気は、エアフィルター42aで清浄化されて、上記クリーンサイドを通ってスロットルボディ43に流れる。
【0042】
クッションユニット31の上端部31a(図6)は、車幅の中央でクロスフレーム21から後方に延びるクッションステー21aに連結される。
クッションユニット31の下端部は、スイングアーム13の下方に配置されるリンク機構32(図1)を介し、スイングアーム13に連結される。
【0043】
図3及び図6を参照し、バッテリー60は、直方体のブロック状に形成されており、上面60aに、プラス端子部60p及びマイナス端子部60nを備える。
バッテリー60は、プラス端子部60p及びマイナス端子部60nが上方に露出するように、縦置きでバッテリー収納部76に配置される。
バッテリー60の上面60aは、上面視では前後方向よりも車幅方向に長い長方形状に形成されている。プラス端子部60p及びマイナス端子部60nは、上面60aの前縁部において車幅方向に横並びに配置される。詳細には、プラス端子部60pは、車幅の中央寄りの位置に配置され、マイナス端子部60nは、プラス端子部60pよりも車幅方向外側で、右側のシートレール19に近い位置に配置される。
【0044】
バッテリー60は、バッテリー収納部76に嵌め込まれることで位置決めされており、車幅方向の中心線Cに対し、車幅方向の他方側(右側)に寄せて配置される。バッテリー60の左端部及びプラス端子部60pは、中心線Cに対し車幅方向の一方側(左側)に位置する。
バンド部材68は、プラス端子部60pとマイナス端子部60nとの間を前後に通り、上面60aを押圧してバッテリー60を底壁部79a側に押さえ付ける。
プラス端子部60pには、メインハーネス69から分岐するハーネス69aが接続される。マイナス端子部60nに接続される電線91は、前方に延びて、例えば車体フレーム10に接続される。
【0045】
図7は、図3のVII−VII断面図である。
図3及び図7に示すように、ECU61は、略矩形の板状に形成されている。ECU61は、その板厚方向が車幅方向を指向する向きで、ECU収納部77に配置される。
ECU61は、接続部61aを前面に備える。メインハーネス69から分岐するハーネス69bは、接続部61aに接続される。
ECU61は、エンジン11及びABSモジュール64等の自動二輪車1の各部を電気的に制御する。
【0046】
ECU61は、ECU収納部77に載置されて位置決めされ、バッテリー60の真横に配置される。ECU61とバッテリー60とは、左右のシートレール19,19の間で車幅方向に横並びに配置される。
すなわち、図1のように車両側面視では、ECU61とバッテリー60とは重なる。このように、ECU61とバッテリー60とを左右のシートレール19,19の間で車幅方向に横並びに配置することで、ECU61及びバッテリー60を前後方向にコンパクトに配置できる。このため、ECU61及びバッテリー60の前後に他の部品を配置し易い。
【0047】
図7に示すように、ECU61の上面61bとバッテリー60の上面60aとは、面一であり、略同一の高さ位置にある。このため、ECU61及びバッテリー60の上方に他の部品を配置し易い。例えば、ECU61及びバッテリー60上方に位置するシート14は、上面61b及び上面60aが面一で平坦であるため、シート底面の形状をシンプルに形成されることができる。
ECU61及びバッテリー60は、仕切り壁80の壁本体部80aよりも上方に延びる。
【0048】
図3及び図7に示すように、メインハーネス69は、バッテリー60とECU61との間の隙間を通って前後に配索される前後延在部69cを備える。これにより、バッテリー60とECU61との間の隙間を利用して、メインハーネス69を省スペースに配索できるとともに、メインハーネス69を前後方向にガイドできる。
また、メインハーネス69の前後延在部69cは、仕切り壁80の壁本体部80aの真上を前後に通される。このため、前後延在部69cの上下の位置を壁本体部80aによって簡単に規制できる。さらに、壁本体部80aから上方に延びる延出部80bによって、前後延在部69cをバッテリー60から隔離できる。
また、メインハーネス69の前後延在部69cは、バッテリー60とECU61との間の隙間を通るため、プラス端子部60pに近い。このため、メインハーネス69のハーネス69aを短くできる。
【0049】
図8は、レギュレーター62の周辺部を上方側から見た平面図である。図9は、電装品収納箱67の周辺部を下方側から見た図である。ここで、図8では、連結部材70、サイドカバー52,52、エアクリーナーボックス42の後部、及び吸気ダクト90等は不図示である。
図5図6及び図8を参照し、レギュレーター62は、その板厚方向を上下方向に向けて配置されるブロック状に形成される。レギュレーター62は、上面視では、前後方向よりも車幅方向にやや長い矩形状に形成される。
レギュレーター62は、メインハーネス69に接続されており、エンジン11で発電される電流を整流してバッテリー60に供給する。
【0050】
レギュレーター62は、レギュレーター収納部78に固定され、バッテリー60の前方に配置される。レギュレーター62は、バッテリー60の前面の真正面に位置しており、車両の前方から見た場合、バッテリー60に前方から重なる。また、レギュレーター62は、車両側面視では、サブフレーム20,20の前端部に重なる。
レギュレーター62は、車幅方向の中心線Cに対し、車幅方向にオフセットして設けられる。詳細には、レギュレーター62は、中心線Cに対し、車幅方向においてECU61側(前後延在部69c側)とは反対側にオフセットして配置される。
レギュレーター62は、ECU61側の側面に、メインハーネス69から分岐するハーネスのカプラー69dが接続される配線接続部62a(図8)を備える。また、レギュレーター62は、放熱用のフィン62bを下面に備える。
【0051】
レギュレーター62は、第2の底壁部84の下方側の空間に向けて、レギュレーター収納部78の開口85に側方から差し込まれるようにして設けられ、第2の底壁部84の下面に固定される。レギュレーター62は、レギュレーター固定部87,87に挿通されるレギュレーター固定ボルト88,88によって、第2の底壁部84に固定される。
【0052】
詳細には、レギュレーター62は、第2の底壁部84の下方に位置し、下面のフィン62bが、電装品収納箱67の下方の空間に露出する。このため、フィン62bに効率良く風を当てることができ、レギュレーター62を効果的に冷却できる。なお、フィン62bの一部は開口85から下方に露出する。
また、レギュレーター62は、中心線Cを跨いで第1の底壁部83側に延びており、配線接続部62aを含むECU61側の端部が、第1の底壁部83の上方に位置する。すなわち、レギュレーター62の配線接続部62a及びカプラー69dは、第1の底壁部83によって下方から覆われる。このため、配線接続部62a及びカプラー69dを第1の底壁部83によって保護できる。
【0053】
図6に示すように、レギュレーター62の下面及びバッテリー60の下面は、上下方向で略等しい位置にあるが、バッテリー60はレギュレーター62よりも上下に長く、バッテリー60の上面60aは、レギュレーター62の上面62cよりも上方に位置する。
すなわち、レギュレーター62及びバッテリー60は、レギュレーター62の上面62cがバッテリー60の前方でバッテリー60の上面60aのよりも下方に配置されることで、前後方向に段部92を形成するように配置される。段部92は、レギュレーター62の真上でバッテリー60の上面60aよりも下方に位置する空間である。
このように、レギュレーター62とバッテリー60とを前後に並べて配置することで、レギュレーター62及びバッテリー60をシート14の下方にコンパクトに配置できるとともに、レギュレーター62とバッテリー60とを短いハーネスで簡単に接続できる。
【0054】
図2及び図8に示すように、スターターマグネットスイッチ72及びリレー73は、略三角形状の空間部71に配置されるとともに、上面視では、左側のシートレール19及び左側のサブフレーム20に重なる。このため、空間部71にスターターマグネットスイッチ72及びリレー73をコンパクトに配置できるとともに、空間部71を区画する車体フレーム10によってスターターマグネットスイッチ72及びリレー73を効果的に保護できる。
【0055】
図3及び図6に示すように、エアクリーナーボックス42の吸気ダクト90は、段部92に配置され、シート14の下方且つレギュレーター62の上方でバッテリー60の前方に位置する。
このように、レギュレーター62及びバッテリー60の配列によって形成される段部92を利用して吸気ダクト90を配置することで、吸気ダクト90をシート14の下方にコンパクトに配置できる。さらに、吸気ダクト90はレギュレーター62に近接して設けられるため、吸気に伴う気流によってバッテリー60やレギュレーター62を効率良く冷却できる。
【0056】
図10は、ABSモジュール64の取付状態を後側方側から見た斜視図である。
図1図7及び図10に示すように、ABSモジュール64は、クッションユニット31の後方且つ後輪3の前方で、レギュレーター62の下方且つスイングアーム13のクロスメンバ13bの上方に設けられる。
また、図7に示すように、クッションユニット31は、前輪2と同様に車幅方向の中心線C上に配置される。クッションユニット31は、上部に調整機構31b(図10)を備える。調整機構31bは、上端部31a(図6)とスイングアーム13との間から外側方に露出する。調整機構31bは、例えば、クッションユニット31のスプリングの初期荷重を調整するためのリングナットである。
【0057】
ABSモジュール64は、中心線Cに対して車幅方向にオフセットして配置される。詳細には、ABSモジュール64は、中心線Cに対し、レギュレーター62側(右側)にオフセットされている。
すなわち、ABSモジュール64は、車幅の中央に位置するクッションユニット31に対して車幅方向にオフセットされている。
これにより、クッションユニット31の調整機構31bに左側の車幅方向外側からツール等でアクセスする際に、ABSモジュール64が邪魔になり難い。このため、調整機構31bを介してクッションユニット31を容易に調整できる。
【0058】
図10に示すように、ABSモジュール64は、左右のサブフレーム20,20から下方に延びるモジュールステー94に固定される。モジュールステー94は、ABSモジュール64の下方に回り込むとともに、サブフレーム20,20を車幅方向に連結する。
図1及び図7に示すように、ABSモジュール64は、周囲及び下面をカバー部材65によって覆われる。このため、ABSモジュール64を後輪3の前方に配置した場合であっても、後輪3の水跳ね等からABSモジュール64を保護できる。
【0059】
本実施の形態では、ABSモジュール64、バッテリー60、レギュレーター62及びECU61を、シート14の下方且つ後輪3の前方でエンジン11に近い位置に集中して配置するため、自動二輪車1の前後の中央部にマスの集中化を図ることができ、自動二輪車1の運動性が良い。
【0060】
図11は、吸気ダクト90及びレギュレーター収納部78の周辺部を右側方側から見た斜視図である。
図11に示すように、吸気ダクト90の側方延出部90bの外端に設けられる吸気口90cは、車幅の中央部側から右側の空間部71に向けて開口する。
吸気口90cの近傍には、電装系の複数のハーネス96,97及び電線91が配置される。
詳細には、ハーネス96,97及び電線91は、車幅方向において吸気口90cと右側のシートレール19及びサブフレーム20との間で前後に延びて配索される。
【0061】
また、吸気口90cの近傍には、ハーネス96,97を車体側に固定するハーネス固定具98,99が複数設けられる。
ハーネス固定具98,99は、環状のクリップ状に形成されており、ハーネス96,97を外周から囲うようにして1本に束ねる。
ハーネス固定具98,99は、吸気口90cを前後に挟むように前後に配列して設けられる。
ハーネス固定具98,99は、レギュレーター収納部78の第1の底壁部83上に係合され、ハーネス96,97を第1の底壁部83に固定する。これにより、吸気口90cの近傍でのハーネス96,97のばたつきを防止でき、良好な吸気効率を保つことができる。また、ハーネス96,97が吸気口90cの下方に固定されるため、ハーネス96,97が吸気口90cの邪魔になることを防止でき、吸気効率が良い。
なお、ハーネス96,97及び電線91をハーネス固定具98,99で束ねても良い。
【0062】
以上説明したように、本発明を適用した実施の形態によれば、自動二輪車1は、乗員用のシート14の下方に配置される左右一対のシートレール19,19と、シート14の下方に配置されるバッテリー60と、バッテリー60に接続されるレギュレーター62とを備え、上面視において、左右のシートレール19,19の間にバッテリー60とレギュレーター62とが前後に並べて配置され、レギュレーター62及びバッテリー60は、レギュレーター62がバッテリー60の上面60aよりも下方に配置されることで段部92を形成するように配置され、段部92によってレギュレーター62の上方に形成される空間に、吸気装置41の吸気ダクト90が配置される。
この構成によれば、左右のシートレール19,19の間にバッテリー60とレギュレーター62とが前後に並べて配置されるため、バッテリー60及びレギュレーター62をシート14の下方にコンパクトに配置できる。また、バッテリー60及びレギュレーター62の配置の段部92によって形成されるレギュレーター62の上方の空間を利用して、吸気ダクト90をシート14の下方にコンパクトに配置できる。さらに、バッテリー60とレギュレーター62とを前後に隣接させることができるため、レギュレーター62をバッテリー60に容易に接続できる。
【0063】
また、レギュレーター62の下方に、前輪2及び後輪3の制動装置63のABSモジュール64が配置される。この構成によれば、ABSモジュール64をコンパクトに配置できるとともに、バッテリー60の近くにABSモジュール64を配置してマスの集中化を図ることができる。
また、後輪3を支持するスイングアーム13と車体フレーム10との間に懸架されるクッションユニット31を備え、ABSモジュール64は、クッションユニット31の後方に配置される。この構成によれば、クッションユニット31の後方の空間を利用して、ABSモジュール64をコンパクトに配置できる。
【0064】
さらに、ABSモジュール64は、クッションユニット31に対して車幅方向にオフセットして配置される。この構成によれば、ABSモジュール64がクッションユニット31へのアクセスの邪魔になることを抑制でき、クッションユニット31を調整やメンテナンスし易い。
また、バッテリー60及びレギュレーター62を収納する電装品収納箱67を備え、レギュレーター62は、下面が電装品収納箱67の下方に露出する。この構成によれば、バッテリー60及びレギュレーター62を電装品収納箱67によって保護できるとともに、電装品収納箱67の下方に露出する部分を介してレギュレーター62を効率良く冷却できる。
【0065】
また、レギュレーター62は、フィン62bが電装品収納箱67の下方に露出して配置されるとともに、配線接続部62aが電装品収納箱67によって下方から覆われる。この構成によれば、フィン62bを介してレギュレーター62を効率良く冷却できるとともに、配線接続部62aを電装品収納箱67によって効果的に保護できる。
また、電装品収納箱67は、リアフェンダー55の前端部に一体に形成される。この構成によれば、部品点数を削減でき、構造をシンプルにできる。
【0066】
また、本発明を適用した実施の形態によれば、自動二輪車1は、乗員用のシート14の下方に配置される左右一対のシートレール19,19と、シート14の下方に配置されるバッテリー60と、自動二輪車1のエンジン11を制御するECU61とを備え、上面視において、左右のシートレール19,19の間に、バッテリー60とECU61とが車幅方向に横並びに配置される。
この構成によれば、左右のシートレール19,19の間に、バッテリー60とECU61とが車幅方向に横並びに配置されるため、バッテリー60及びECU61をシート14の下方で前後にコンパクトに配置できる。
【0067】
また、バッテリー60とECU61との間に、電装系のメインハーネス69が前後に配索される。この構成によれば、バッテリー60とECU61との間の空間を利用して、メインハーネス69をコンパクトに配置できる。また、メインハーネス69が前後に配索されるため、メインハーネス69の配索効率が良い。
また、バッテリー60の上面60aとECU61の上面61bとは略面一であるため、バッテリー60及びECU61の上方に他の部品を配置し易い。
【0068】
さらに、後輪3を支持するスイングアーム13を支持する左右一対のピボットフレーム18,18と、左右のピボットフレーム18,18から後上方に延びて左右のシートレール19,19に接続される左右一対のサブフレーム20,20とを備え、車両側面視で、ピボットフレーム18,18、シートレール19,19、及びサブフレーム20,20によって囲まれる空間部71,71が形成され、左右方向においてECU61が配置される側の空間部71に電装品としてスターターマグネットスイッチ72及びリレー73が配置される。この構成によれば、空間部71を介してスターターマグネットスイッチ72及びリレー73にアクセスし易いとともに、ピボットフレーム18、シートレール19、及びサブフレーム20によってスターターマグネットスイッチ72及びリレー73を効果的に保護できる。さらに、スターターマグネットスイッチ72及びリレー73がECU61に近くなるため、スターターマグネットスイッチ72及びリレー73をECU61に容易に接続できる。
また、バッテリー60及びECU61が配置される電装品収納箱67が設けられ、電装品収納箱67は、バッテリー60とECU61との間に仕切り壁80を備え、メインハーネス69は、バッテリー60とECU61との間で仕切り壁80の上方に配置される。この構成によれば、電装品収納箱67によってバッテリー60及びECU61を保護できる。また、仕切り壁80によって、ECU61とバッテリー60とを適切に分けて配置できるとともに、メインハーネス69の上下の位置を仕切り壁80によって規制できる。ここで、仕切り壁80は、バッテリー60及びECU61よりも低く設けられる。
【0069】
また、電装品収納箱67の上方でバッテリー60の前方に、吸気装置41の吸気ダクト90が配置される。この構成によれば、吸気ダクト90を電装品収納箱67によって保護できるとともに、バッテリー60の前方のスペースを利用して吸気ダクト90をコンパクトに配置できる。
また、バッテリー60は、プラス端子部60p及びマイナス端子部60nが上面60aに位置するように縦置きで配置され、バッテリー60は、プラス端子部60pがマイナス端子部60nよりもメインハーネス69に近くなる向きで配置される。この構成によれば、プラス端子部60pをメインハーネス69に容易に接続できる。
【0070】
なお、上記実施の形態は本発明を適用した一態様を示すものであって、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
上記実施の形態では、レギュレーター62は下面の一部が電装品収納箱67の下方に露出しているが、本発明はこれに限定されるものではない。レギュレーター62は、少なくとも一部が下方に露出すれば良く、例えば、下面の全部が下方に露出しても良い。
上記実施の形態では鞍乗り型車両として自動二輪車1を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明は、前輪または後輪を2つ備えた3輪の鞍乗り型車両や4輪以上を備えた鞍乗り型車両などに適用可能である。
【符号の説明】
【0071】
1 自動二輪車(鞍乗り型車両)
3 後輪(車輪)
11 エンジン(駆動源)
13 スイングアーム
14 シート
18,18 ピボットフレーム
19,19 シートレール
20,20 サブフレーム
41 吸気装置
55 リアフェンダー
60 バッテリー
60a 上面(バッテリーの上面)
60n マイナス端子部
60p プラス端子部
61 ECU(電子制御ユニット)
61b 上面(電子制御ユニットの上面)
67 電装品収納箱
69 メインハーネス
71 空間部
72 スターターマグネットスイッチ(電装品)
73 リレー(電装品)
80 仕切り壁
90 吸気ダクト
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11