特許第6670897号(P6670897)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6670897
(24)【登録日】2020年3月4日
(45)【発行日】2020年3月25日
(54)【発明の名称】貨幣処理装置
(51)【国際特許分類】
   G07D 11/28 20190101AFI20200316BHJP
【FI】
   G07D11/28
【請求項の数】2
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-161933(P2018-161933)
(22)【出願日】2018年8月30日
(62)【分割の表示】特願2015-26470(P2015-26470)の分割
【原出願日】2015年2月13日
(65)【公開番号】特開2018-185876(P2018-185876A)
(43)【公開日】2018年11月22日
【審査請求日】2018年8月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000116079
【氏名又は名称】ローレルバンクマシン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(72)【発明者】
【氏名】林 誠
【審査官】 井出 和水
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭60−166075(JP,U)
【文献】 特開2007−182307(JP,A)
【文献】 特開2011−190063(JP,A)
【文献】 特開昭63−121789(JP,A)
【文献】 特開2002−117439(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07D 11/00 − G07D 13/00
G07F 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
主電源のオンとオフとを切り替える主電源入切手段を有する装置本体と、
該装置本体のカバーが開かれて外部に露出する開閉部を有する貨幣処理ユニットと、を有し、
前記装置本体の主電源のオンを維持したまま前記貨幣処理ユニットの電源のオンとオフとを切り替える手動スイッチが、前記カバーが閉じられると操作不可であり前記カバーが開かれると操作可能な位置に設けられ、
前記カバーが開かれると前記装置本体から前記貨幣処理ユニットへの第1電圧の電源供給をオフし、前記カバーが閉じられると前記装置本体から前記貨幣処理ユニットへの前記第1電圧の電源供給をオンする自動切替手段を有し、
前記手動スイッチは、前記装置本体から前記貨幣処理ユニットへの、前記第1電圧よりも低い第2電圧の電源供給のオンとオフとを切り替えると共に、
前記装置本体はソフトウエアのメンテナンスを行うソフトウエアメンテナンス手段を有しており、
該ソフトウエアメンテナンス手段は、前記装置本体の主電源のオンを維持したまま前記手動スイッチが前記貨幣処理ユニットの電源をオフした状態で、ソフトウエアのメンテナンスを実行可能であることを特徴とする貨幣処理装置。
【請求項2】
前記貨幣処理ユニットが複数設けられており、
前記手動スイッチが複数の前記貨幣処理ユニット毎に設けられていることを特徴とする請求項1記載の貨幣処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貨幣を取り扱う貨幣処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
貨幣処理装置には、例えば、現金を回収する際あるいは現金をセットする際の収納カセットの着脱や、貨幣(紙幣・硬貨)のジャム発生時のジャム排除や、定期点検時のセンサ清掃などを行う際に、作業が行われる部位がある貨幣処理ユニットが装置本体から引き出される構造のものがある。この種の貨幣処理装置においては、装置本体から貨幣処理ユニットが引き出されると貨幣処理ユニットの電源をオフするインタロック機構を備えているものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−94927号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような装置では、外部からのアクセスのため貨幣処理ユニットが装置本体から引き出されたり、あるいは装置本体のカバーが開かれて貨幣処理ユニットが外部に露出したりすると、貨幣処理ユニットの駆動系(AC100VやDC24Vなど)の電源をオフするように構成されている。しかし、これよりも低電圧の貨幣処理ユニットのセンサ系(DC5VやDC12Vなど)の電源は通電状態を維持することが一般的になっている。これは、保守員が定期点検などの保守作業を行う場合、例えば、紙幣のジャム排除等を行う場合に、搬送路にあるセンサのオン状態およびオフ状態を調べる必要があること等による。このため、センサ系の電源を通電状態とする必要がない作業、例えば内部清掃作業を行う際にも、センサ系の電源が通電状態となっている。よって、その分、貨幣処理ユニットの電源をショートさせてしまう可能性が高くなっている。
【0005】
一方、センサ系の電源をショートさせる可能性を排除するためには、駆動系とセンサ系の両方の電源を落とす必要がある。この場合、装置全体の主電源をオフすることになるため、装置の全体制御を司るメインCPUの電源も切る必要が生じる。近年、メインCPUは、OSが組み込まれている場合が多く、電源シャットダウンには、時間を要するため、すぐに電源を落とすことができずに、保守の作業性を著しく低下させてしまう。また、メインCPUがROMの更新や、ログデータ収集などの別作業を行っている場合には、この作業が完全に終わるまで、電源を切ることができず、相当な時間のロスとなってしまう。よって、装置全体の主電源をオフすることは簡易には行いにくい状況となっている。
【0006】
したがって、本発明は、貨幣処理ユニットの電源をショートさせてしまう可能性を簡易に低減することができるとともに、装置本体に係る保守作業と貨幣処理ユニットに係る保守作業とを並行して行うことができる、保守作業効率の良い貨幣処理装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、主電源のオンとオフとを切り替える主電源入切手段を有する装置本体と、該装置本体のカバーが開かれて外部に露出する開閉部を有する貨幣処理ユニットと、を有し、前記装置本体の主電源のオンを維持したまま前記貨幣処理ユニットの電源のオンとオフとを切り替える手動スイッチが、前記カバーが閉じられると操作不可であり前記カバーが開かれると操作可能な位置に設けられていることを特徴とする。
【0008】
また、前記カバーが開かれると前記装置本体から前記貨幣処理ユニットへの第1電圧の電源供給をオフし、前記カバーが閉じられると前記装置本体から前記貨幣処理ユニットへの前記第1電圧の電源供給をオンする自動切替手段を有し、前記手動スイッチは、前記装置本体から前記貨幣処理ユニットへの、前記第1電圧よりも低い第2電圧の電源供給のオンとオフとを切り替えることを特徴とする。
また、前記装置本体はソフトウエアのメンテナンスを行うソフトウエアメンテナンス手段を有しており、該ソフトウエアメンテナンス手段は、前記装置本体の主電源のオンを維持したまま前記手動スイッチが前記貨幣処理ユニットの電源をオフした状態で、ソフトウエアのメンテナンスを実行可能であることを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記貨幣処理ユニットが複数設けられており、前記手動スイッチが複数の前記貨幣処理ユニット毎に設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明によれば、手動スイッチが、装置本体の主電源のオンを維持したまま貨幣処理ユニットの電源のオンとオフとを切り替えるため、装置本体の主電源をオフすることなく貨幣処理ユニットの電源をオフすることができる。よって、装置本体のカバーを開いた状態で生じ得る貨幣処理ユニットの電源のショートの可能性を簡易に低減することができる。また、手動スイッチが、貨幣処理ユニットを外部に露出させる際に開かれるカバーが閉じられると操作不可であり、このカバーが開かれると操作可能な位置に設けられているため、貨幣処理ユニットのメンテナンスのためカバーが開かれなければ操作されることはなく、カバーが閉じられた状態での誤操作を防止することができる。
【0012】
また、装置本体のカバーが開かれて貨幣処理ユニットが外部に露出させられると自動切替手段が装置本体から貨幣処理ユニットへの第1電圧の電源供給をオフするため、第1電圧の電源については、メンテナンスのため装置本体のカバーが開かれて貨幣処理ユニットが外部に露出させられると自動的にオフ状態になる。また、手動スイッチは、第1電圧よりも低くオフすることを忘れても影響が比較的小さい第2電圧の電源供給のオンとオフとを切り替えることになる。このように、オフすることを忘れると影響が比較的大きい第1電圧の電源については、メンテナンスのため装置本体のカバーが開かれると自動的にオフ状態にしてショートを防止することができる。
また、ソフトウエアメンテナンス手段は、装置本体の主電源のオンを維持したまま手動スイッチが貨幣処理ユニットの電源をオフした状態で、ソフトウエアのメンテナンスを実行可能であるため、貨幣処理ユニットの電源がオフとなっていても、ソフトウエアのメンテナンスを実行できる。よって、貨幣処理ユニットのメンテナンスと、ソフトウエアメンテナンス手段によるソフトウエアのメンテナンスを並行して行うことができ、効率を上げることができる。
【0013】
請求項2に係る発明によれば、手動スイッチが複数の貨幣処理ユニット毎に設けられているため、各貨幣処理ユニットの電源のオンとオフとを各手動スイッチで個別に切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】参考技術の貨幣処理装置の要部を示す斜視図である。
図2】参考技術の貨幣処理装置の要部を示すブロック図である。
図3】本発明の第1実施形態に係る貨幣処理装置を示す斜視図である。
図4】本発明の第1実施形態に係る貨幣処理装置の要部を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
参考技術の係る貨幣処理装置を図1および図2を参照して以下に説明する。
【0017】
図1に示すように、参考技術の貨幣処理装置10は、装置本体12と、装置本体12に水平方向にスライド可能に支持された複数の貨幣処理ユニット13および貨幣処理ユニット14とを有している。貨幣処理ユニット13は、貨幣処理ユニット14の上側に重なるように配置されている。これら貨幣処理ユニット13および貨幣処理ユニット14は、いずれも装置本体12に対し前方に引き出し可能であり、後方に押し込み可能となっている。貨幣処理ユニット13および貨幣処理ユニット14は、両方同時に引き出し可能となっているが、一方が引き出された状態では他方の引き出しを規制するようにしても良い。
【0018】
装置本体12の上部は、貨幣に関する処理を行う部分であり、硬貨の入出金処理を行う硬貨処理装置部18となっている。貨幣処理ユニット13および貨幣処理ユニット14は、貨幣に関する処理を行う部分であり、紙幣の入出金処理を行う紙幣処理ユニットとなっている。
【0019】
上側の貨幣処理ユニット13の前面側の上部には、入金紙幣が機外から投入されるとともに出金紙幣を機内から機外へ取り出し可能に繰り出す紙幣入出金口20が設けられている。貨幣処理ユニット13は、前面および紙幣入出金口20を含む前面構成部21が常に装置外に露出している。貨幣処理ユニット13は、装置本体12に最も押し込まれた閉状態では、前面構成部21を除く部分が、装置本体12の内側に収納され装置本体12に覆われて露出しない状態となって操作者によるアクセスが不可となる。また、貨幣処理ユニット13は、装置本体12から引き出されると、閉状態で装置本体12に覆われていた前面構成部21を除く部分が、装置外に露出することになって操作者によるアクセスが可能となる。つまり、装置本体12と貨幣処理ユニット13とが相対移動することにより貨幣処理ユニット13が開閉する。
【0020】
貨幣処理ユニット13には、紙幣の移動を案内する紙幣搬送路を形成するベルトやローラ等からなる図示略の紙幣搬送路形成部材と、紙幣搬送路形成部材を駆動する図2に示す搬送駆動モータ25と、紙幣搬送路の分岐点で紙幣を振り分ける図示略の振分部材と、振分部材を駆動する図2に示すソレノイド26と、紙幣搬送路における紙幣の有無を検知する複数の光学式の図2に示す紙幣検知センサ27とが設けられている。
【0021】
下側の貨幣処理ユニット14は、図1に示す前面を含む前面構成部31が常に装置外に露出している。貨幣処理ユニット14は、装置本体12に最も押し込まれた閉状態では、前面構成部31を除く主体部32が、装置本体12の内側に収納され装置本体12および閉状態にある上側の貨幣処理ユニット13に覆われて露出しない状態になって操作者によるアクセスが不可となる。また、貨幣処理ユニット14は、装置本体12から引き出されると、閉状態で装置本体12に覆われていた主体部32が、装置外に露出することになって操作者によるアクセスが可能となる。つまり、装置本体12と貨幣処理ユニット14とが相対移動することにより貨幣処理ユニット14が開閉する。
【0022】
貨幣処理ユニット14の両外側にはスライドレール41が連結されており、これらスライドレール41は装置本体12にも連結されている。スライドレール41は、相対的にスライド自在に連結されたレール部材42,43からなっており、内外二重構造で伸縮自在となっている。スライドレール41は、レール部材42が貨幣処理ユニット14に固定され、レール部材43が装置本体12にスライド可能に連結されている。これにより、装置本体12に対し、貨幣処理ユニット14がスライドレール41を介してスライド可能に支持されている。図示は略すが、上側の貨幣処理ユニット13も同様にスライドレールを介して装置本体12にスライド可能に支持されている。
【0023】
装置本体12から引き出される貨幣処理ユニット14の主体部32には、図示略の入金識別部で真紙幣と識別された紙幣を金種別に一時貯留する一時貯留部44〜46が上部に設けられており、その下側に、図示は略すが、各一時貯留部44〜46から紙幣を受け入れる金種別の収納カセットが設けられている。金種別の収納カセットは収納している紙幣を一枚ずつ繰り出して出金可能となっている。
【0024】
貨幣処理ユニット14には、紙幣の移動を案内する紙幣搬送路を形成するベルトやローラ等からなる図示略の紙幣搬送路形成部材と、紙幣搬送路形成部材を駆動する図2に示す搬送駆動モータ51と、紙幣搬送路の分岐点で紙幣を振り分ける図示略の振分部材と、振分部材を駆動する図2に示すソレノイド52と、紙幣搬送路における紙幣の有無を検知する複数の光学式の図2に示す紙幣検知センサ53とが設けられている。
【0025】
図1に示すように、装置本体12の上部の側面には、操作者の手動操作によりオンされる手動メインスイッチ61(主電源入切手段)が設けられている。
【0026】
また、図2に示すように、貨幣処理ユニット13には、操作者の手動操作によりオンおよびオフが切り替えられる手動ユニットスイッチ63(手動スイッチ)が設けられている。この手動ユニットスイッチ63は、図示は略すが、貨幣処理ユニット13における、これが閉状態にあるとき装置本体12に覆われて露出せず、これが開状態にあるとき装置本体12に覆われずに露出する部分に設けられている。つまり、貨幣処理ユニット13には、装置本体12に押し込まれると操作不可であり装置本体12から引き出されると操作可能な位置に手動ユニットスイッチ63が設けられている。
【0027】
図1に示すように、貨幣処理ユニット14には、これが閉状態にあるとき装置本体12に覆われて露出せず、これが開状態にあるとき装置本体12に覆われずに露出する主体部32の側面に、操作者の手動操作によりオンおよびオフが切り替えられる手動ユニットスイッチ64(手動スイッチ)が設けられている。つまり、貨幣処理ユニット14には、装置本体12に押し込まれると操作不可であり装置本体12から引き出されると操作可能な位置に手動ユニットスイッチ64が設けられている。
【0028】
よって、図2に示すように、複数の貨幣処理ユニット13,14には、貨幣処理ユニット毎に手動ユニットスイッチが設けられており、言い換えれば複数の貨幣処理ユニット13,14のそれぞれに個別に手動ユニットスイッチが設けられている。
【0029】
装置本体12は、先端に電源プラグ75が設けられた電源ケーブル76を有しており、貨幣処理装置10が設置される建屋の電源コンセント77に電源プラグ75が差し込まれることで商用電源等の外部電源78から例えばAC100Vの電源供給を受ける。
【0030】
装置本体12には、上記した手動メインスイッチ61と、主電源制御部81(主電源入切手段)と、操作者の操作入力を受け付ける操作部82(主電源入切手段)と、操作者に向けて情報表示を行う表示部83と、OSを搭載したメイン制御部84(主電源入切手段)と、貨幣処理ユニット13,14への電源供給を制御する電源供給制御部85と、データ入力部86とが設けられている。電源ケーブル76は主電源制御部81に接続されており、よって、貨幣処理装置10は、外部電源78からの電源供給を主電源制御部81が受ける。
【0031】
主電源制御部81は、メイン制御部84および電源供給制御部85への電源供給を制御するもので、手動メインスイッチ61に接続されており、手動メインスイッチ61がオン状態にあるかオフ状態にあるかでメイン制御部84および電源供給制御部85への電源供給を変更する。つまり、主電源制御部81は、主電源がオフの状態で手動メインスイッチ61がオン操作されると、手動メインスイッチ61をオン状態として、メイン制御部84および電源供給制御部85へ主電源を供給する状態(つまり装置本体12の主電源がオンの状態)となる。また、主電源制御部81は、主電源がオンの状態で操作部82へ電源シャットダウン操作が入力されると、メイン制御部84の電源シャットダウン処理に伴い、手動メインスイッチ61をオフ状態にするとともに、メイン制御部84および電源供給制御部85へ主電源を供給しない状態(つまり装置本体12の主電源がオフの状態)となる。つまり、手動メインスイッチ61と主電源制御部81と操作部82とメイン制御部84とが、主電源のオンとオフとを切り替える。
【0032】
貨幣処理ユニット13には、駆動系部品である上記した搬送駆動モータ25およびソレノイド26を含む駆動系部品群91への電源供給を制御する駆動系制御部92と、センサ系部品である上記した複数の紙幣検知センサ27を含むセンサ系部品群93への電源供給を制御するセンサ系制御部94とが設けられている。
【0033】
駆動系制御部92は、装置本体12の電源供給制御部85から供給された電源を制御して駆動系部品群91を構成する搬送駆動モータ25およびソレノイド26等の駆動系部品のそれぞれに対して対応する電圧の電源を供給するものである。センサ系制御部94は、装置本体12の電源供給制御部85から供給された電源を制御してセンサ系部品群93を構成する複数の紙幣検知センサ27等のセンサ系部品のそれぞれに対して対応する電圧の電源を供給するものである。
【0034】
ここで、駆動系制御部92が貨幣処理ユニット13に設けられた駆動系部品のそれぞれに対して供給する駆動系電源は、AC100V(第1電圧)やDC24V(第1電圧)の電源であり、センサ系制御部94が貨幣処理ユニット13に設けられたセンサ系部品のそれぞれに対して供給するセンサ系電源は、DC5V(第2電圧)やDC12V(第2電圧)の電源である。センサ系制御部94が貨幣処理ユニット13に設けられたセンサ系部品のそれぞれに対して供給するセンサ系電源の最大値は、駆動系制御部92が貨幣処理ユニット13に設けられた駆動系部品のそれぞれに対して供給する駆動系電源の最小値よりも低電圧となっている。言い換えれば、貨幣処理ユニット13において、すべての駆動系部品は、供給を受ける電圧がいずれのセンサ系部品よりも高い高電圧部品であり、すべてのセンサ系部品は、供給を受ける電圧がいずれの駆動系部品よりも低い低電圧部品となっている。
【0035】
貨幣処理ユニット13には、装置本体12の電源供給制御部85と駆動系制御部92との電気回路上の間位置に、インタロック部95(自動切替手段)が設けられている。インタロック部95は、閉状態にある貨幣処理ユニット13が装置本体12から引き出されると装置本体12の電源供給制御部85から貨幣処理ユニット13の駆動系制御部92への駆動系電源の供給をオフする。また、インタロック部95は、貨幣処理ユニット13が装置本体12に押し込まれて閉状態になると装置本体12の電源供給制御部85から貨幣処理ユニット13の駆動系制御部92への駆動系電源の供給をオンする。
【0036】
貨幣処理ユニット13には、装置本体12の電源供給制御部85とセンサ系制御部94との電気回路上の間位置に、上記した手動ユニットスイッチ63が設けられている。手動ユニットスイッチ63は、電源供給制御部85とセンサ系制御部94とを繋ぐ電気回路を手動操作により切ったり繋いだりするメカ的接点を有するスイッチである。手動ユニットスイッチ63は、装置本体12の電源供給制御部85から貨幣処理ユニット13のセンサ系制御部94への、駆動系電源よりも低いセンサ系電源の供給のオンとオフとを切り替える。その際に、手動ユニットスイッチ63は、装置本体12の主電源のオンを維持したまま貨幣処理ユニット13のセンサ系電源のオンとオフとを切り替える。手動ユニットスイッチ63は、貨幣処理ユニット13における低電圧側のセンサ系電源の入切を行うものである。
【0037】
貨幣処理ユニット14には、駆動系部品である上記した搬送駆動モータ51およびソレノイド52を含む駆動系部品群101への電源供給を制御する駆動系制御部102と、センサ系部品である上記した複数の紙幣検知センサ53を含むセンサ系部品群103への電源供給を制御するセンサ系制御部104とが設けられている。
【0038】
駆動系制御部102は、装置本体12の電源供給制御部85から供給された電源を制御して駆動系部品群101を構成する搬送駆動モータ51およびソレノイド52等の駆動系部品のそれぞれに対して対応する電圧の電源を供給するものである。センサ系制御部104は、装置本体12の電源供給制御部85から供給された電源を制御してセンサ系部品群103を構成する複数の紙幣検知センサ53等のセンサ系部品のそれぞれに対して対応する電圧の電源を供給するものである。
【0039】
ここで、駆動系制御部102が貨幣処理ユニット14に設けられた駆動系部品のそれぞれに対して供給する駆動系電源は、AC100V(第1電圧)やDC24V(第1電圧)の電源であり、センサ系制御部104が貨幣処理ユニット14に設けられたセンサ系部品のそれぞれに対して供給するセンサ系電源は、DC5V(第2電圧)やDC12V(第2電圧)の電源である。センサ系制御部104が貨幣処理ユニット14に設けられたセンサ系部品のそれぞれに対して供給するセンサ系電源の最大値は、駆動系制御部102が貨幣処理ユニット14に設けられた駆動系部品のそれぞれに対して供給する駆動系電源の最小値よりも低電圧となっている。言い換えれば、貨幣処理ユニット14において、すべての駆動系部品は、供給を受ける電圧がいずれのセンサ系部品よりも高い高電圧部品であり、すべてのセンサ系部品は、供給を受ける電圧がいずれの駆動系部品よりも低い低電圧部品となっている。
【0040】
貨幣処理ユニット14には、装置本体12の電源供給制御部85と駆動系制御部102との電気回路上の間位置に、インタロック部105(自動切替手段)が設けられている。インタロック部105は、閉状態にある貨幣処理ユニット14が装置本体12から引き出されると装置本体12の電源供給制御部85から貨幣処理ユニット14の駆動系制御部102への駆動系電源の供給をオフする。また、インタロック部105は、貨幣処理ユニット14が装置本体12に押し込まれて閉状態になると装置本体12の電源供給制御部85から貨幣処理ユニット14の駆動系制御部102への駆動系電源の供給をオンする。
【0041】
貨幣処理ユニット14には、装置本体12の電源供給制御部85とセンサ系制御部104との電気回路上の間位置に、上記した手動ユニットスイッチ64が設けられている。手動ユニットスイッチ64は、電源供給制御部85とセンサ系制御部104とを繋ぐ電気回路を手動操作により切ったり繋いだりする機械的なスイッチである。手動ユニットスイッチ64は、装置本体12の電源供給制御部85から貨幣処理ユニット14のセンサ系制御部104へのセンサ系電源の供給のオンとオフとを切り替える。その際に、手動ユニットスイッチ64は、装置本体12の主電源のオンを維持したまま貨幣処理ユニット14のセンサ系電源のオンとオフとを切り替える。手動ユニットスイッチ64は、貨幣処理ユニット14の低電圧側のセンサ系電源の入切を行うものである。
【0042】
装置本体12のメイン制御部84は、ソフトウエアのメンテナンスを行うソフトウエアメンテナンス手段110を有している。つまり、操作部82への操作入力でソフトウエアメンテナンスモードが選択されると、データ入力部86に接続されたメモリ装置111から新しいソフトウエアを読み込んでソフトウエアの更新を行うソフトウエアメンテナンス処理を行う。データ入力部86に接続されたメモリ装置111から新しいソフトウエアを読み込む以外にもインターネット経由で新しいソフトウエアをダウンロードしてソフトウエアの更新を行うことも可能である。
【0043】
以上の構成の参考技術の貨幣処理装置10は、電源プラグ75が電源コンセント77に差し込まれて外部電源78から電源が供給可能な状態で手動メインスイッチ61がオン操作されると、外部電源78から供給された電源を主電源制御部81がメイン制御部84および電源供給制御部85に供給する。これにより、メイン制御部84の制御で貨幣の入出金処理等を行う。
【0044】
その際に、電源供給制御部85が、一方で、貨幣処理ユニット13の駆動系制御部92にオン状態のインタロック部95を介して駆動系電源を供給することになり、これを受けて駆動系制御部92が駆動系部品群91の搬送駆動モータ25およびソレノイド26等の駆動系部品に電源を供給する。また、電源供給制御部85が貨幣処理ユニット13のセンサ系制御部94にオン状態の手動ユニットスイッチ63を介してセンサ系電源を供給することになり、これを受けてセンサ系制御部94がセンサ系部品群93の複数の紙幣検知センサ27等のセンサ系部品に電源を供給する。
【0045】
電源供給制御部85は、他方で、貨幣処理ユニット14の駆動系制御部102にオン状態のインタロック部105を介して駆動系電源を供給することになり、これを受けて駆動系制御部102が駆動系部品群101の搬送駆動モータ51およびソレノイド52等の駆動系部品に電源を供給する。また、電源供給制御部85が貨幣処理ユニット14のセンサ系制御部104にオン状態の手動ユニットスイッチ64を介してセンサ系電源を供給することになり、これを受けてセンサ系制御部104がセンサ系部品群103の複数の紙幣検知センサ53等のセンサ系部品に電源を供給する。
【0046】
メンテナンスのため、操作者が貨幣処理ユニット13を装置本体12から引き出すと、インタロック部95が、電源供給制御部85から貨幣処理ユニット13の駆動系制御部92への駆動系電源の供給を遮断することになり、貨幣処理ユニット13の駆動系電源がオフの状態となる。
【0047】
このとき、貨幣処理ユニット13の露出する手動ユニットスイッチ63をオン状態とすれば、電源供給制御部85から貨幣処理ユニット13のセンサ系制御部94へセンサ系電源を供給することになり、貨幣処理ユニット13のセンサ系電源がオンの状態となる。このときは、複数の紙幣検知センサ27等のセンサ系部品は電源が供給されることになり、センサ系部品の通電状態での検査等を行うことができる。
【0048】
他方、手動ユニットスイッチ63をオフ状態とすれば、電源供給制御部85から貨幣処理ユニット13のセンサ系制御部94へセンサ系電源を供給しない状態になり、貨幣処理ユニット13のセンサ系電源がオフの状態となる。このときは、複数の紙幣検知センサ27等のセンサ系部品は電源が供給されない状態になり、電気回路のショートを防止することができる。よって、この状態では、貨幣処理ユニット13において電気回路のショートを防止しつつ内部のジャム処理や清掃、不具合部品の交換等を行うことができる。
【0049】
同様に、メンテナンスのため、操作者が貨幣処理ユニット14を装置本体12から引き出すと、インタロック部105が、電源供給制御部85から貨幣処理ユニット14の駆動系制御部102への駆動系電源の供給を遮断することになり、貨幣処理ユニット14の駆動系電源がオフの状態となる。
【0050】
このとき、貨幣処理ユニット14の露出する手動ユニットスイッチ64をオン状態とすれば、電源供給制御部85から貨幣処理ユニット14のセンサ系制御部104へセンサ系電源を供給することになり、貨幣処理ユニット14のセンサ系電源がオンの状態となる。このときは、複数の紙幣検知センサ53等のセンサ系部品は電源が供給されることになり、センサ系部品の通電状態での検査等を行うことができる。
【0051】
他方、手動ユニットスイッチ64をオフ状態とすれば、電源供給制御部85から貨幣処理ユニット14のセンサ系制御部104へセンサ系電源を供給しない状態になり、貨幣処理ユニット14のセンサ系電源がオフの状態となる。このときは、複数の紙幣検知センサ53等のセンサ系部品は電源が供給されない状態になり、電気回路のショートを防止することができる。よって、この状態では、貨幣処理ユニット14において電気回路のショートを防止しつつ内部のジャム処理や清掃、不具合部品の交換等を行うことができる。
【0052】
このように、複数の貨幣処理ユニット13,14について、手動ユニットスイッチ63,64の操作により、ユニット単位でセンサ系電源のオンとオフとを切り替えることができる。
【0053】
ここで、メイン制御部84のソフトウエアメンテナンス手段110は、装置本体12の主電源のオンを維持したまま手動ユニットスイッチ63が貨幣処理ユニット13の電源をオフした状態で、ソフトウエアのメンテナンスを実行可能である。このため、操作者は、装置本体12から引き出して行う貨幣処理ユニット13のメンテナンスを、メイン制御部84のOSに関係する処理であるソフトウエアのメンテナンスと並行して行うことができる。同様に、ソフトウエアメンテナンス手段110は、装置本体12の主電源のオンを維持したまま手動ユニットスイッチ64が貨幣処理ユニット14の電源をオフした状態で、ソフトウエアのメンテナンスを実行可能である。このため、操作者は、装置本体12から引き出して行う貨幣処理ユニット14のメンテナンスを、ソフトウエアのメンテナンスと並行して行うことができる。ソフトウエアのメンテナンス以外にも、メイン制御部84が行うログデータの収集等についても、貨幣処理ユニット13,14のメンテナンスと並行して行うことができる。
【0054】
以上に述べた参考技術の貨幣処理装置10によれば、手動ユニットスイッチ63が、装置本体12の主電源のオンを維持したまま貨幣処理ユニット13の電源のオンとオフとを切り替えるため、装置本体12の電源をオフすることなく貨幣処理ユニット13の電源をオフすることができる。また、手動ユニットスイッチ64が、装置本体12の主電源のオンを維持したまま貨幣処理ユニット14の電源のオンとオフとを切り替えるため、装置本体12の電源をオフすることなく貨幣処理ユニット14の電源をオフすることができる。よって、装置全体の主電源をオフせずとも、作業対象となる貨幣処理ユニット13,14の電源のみをオフすることが可能となり、装置本体12から貨幣処理ユニット13,14を引き出した状態で生じ得る貨幣処理ユニット13,14の電源のショートの可能性を簡易に低減することができる。したがって、メインCPUであるメイン制御部84を含む装置本体12に係る保守作業と貨幣処理ユニット13,14に係る保守作業とを並行して行うことができ、保守作業効率を向上できる。
【0055】
また、手動ユニットスイッチ63は、装置本体12に対し貨幣処理ユニット13が押し込まれると操作不可であり引き出されると操作可能な位置に設けられているため、メンテナンスのため貨幣処理ユニット13が装置本体12から引き出されなければ操作されることはなく、装置本体12に対し貨幣処理ユニット13が押し込まれた状態での誤操作を防止することができる。同様に、手動ユニットスイッチ64は、装置本体12に対し貨幣処理ユニット14が押し込まれると操作不可であり引き出されると操作可能な位置に設けられているため、メンテナンスのため貨幣処理ユニット14が装置本体12から引き出されなければ操作されることはなく、装置本体12に対し貨幣処理ユニット14が押し込まれた状態での誤操作を防止することができる。
【0056】
また、貨幣処理ユニット13が装置本体12から引き出されるとインタロック部95が装置本体12から貨幣処理ユニット13への駆動系電源の供給をオフに自動的に切り替えるため、貨幣処理ユニット13の駆動系電源については、メンテナンスのため貨幣処理ユニット13が装置本体12から引き出されると自動的にオフ状態になる。これに対して、手動ユニットスイッチ63は、駆動系電源の電圧よりも低くオフすることを忘れても影響が比較的小さいセンサ系電源の供給のオンとオフとを切り替えることになる。このように、オフすることを忘れると影響が比較的大きい駆動系電源については、メンテナンスのため貨幣処理ユニット13が装置本体12から引き出されると自動的にオフ状態にしてショートを防止することができる。同様に、メンテナンスのため貨幣処理ユニット14が装置本体12から引き出されるとインタロック部105が装置本体12から貨幣処理ユニット14への駆動系電源の供給をオフに自動的に切り替えるため、オフすることを忘れると影響が比較的大きい駆動系電源については、メンテナンスのため貨幣処理ユニット14が装置本体12から引き出されると自動的にオフ状態にしてショートを防止することができる。
【0057】
また、複数の貨幣処理ユニット13,14毎に手動ユニットスイッチが設けられているため、各貨幣処理ユニット13,14の電源のオンとオフとを各手動ユニットスイッチ63,64で個別に切り替えることができる。
【0058】
また、ソフトウエアメンテナンス手段110は、装置本体12の主電源のオンを維持したまま手動ユニットスイッチ63,64の少なくとも一方が貨幣処理ユニット13,14の少なくとも一方の電源をオフした状態で、ソフトウエアのメンテナンスを実行可能であるため、メンテナンスのために貨幣処理ユニット13,14の少なくとも一方の電源がオフとなっていても、ソフトウエアのメンテナンスを実行できる。貨幣処理ユニット13,14の少なくとも一方のメンテナンスと、ソフトウエアメンテナンス手段110によるソフトウエアのメンテナンスを並行して行うことができ、効率を上げることができる。
【0059】
なお、インタロック部95を設けずに、手動ユニットスイッチ63を、電源供給制御部85と、駆動系制御部92およびセンサ系制御部94の両方との間に設けて、手動ユニットスイッチ63で貨幣処理ユニット13の駆動系電源およびセンサ系電源の両方のオンとオフとを同時に切り替えるように構成しても良い。同様に、インタロック部105を設けずに、手動ユニットスイッチ64を、電源供給制御部85と、駆動系制御部102およびセンサ系制御部104の両方との間に設けて、手動ユニットスイッチ64で貨幣処理ユニット14の駆動系電源およびセンサ系電源の両方のオンとオフとを同時に切り替えるように構成しても良い。
【0060】
参考技術は、主電源のオンとオフとを切り替える主電源入切手段を有する装置本体と、該装置本体から引き出し可能な貨幣処理ユニットと、を有し、前記装置本体の主電源のオンを維持したまま前記貨幣処理ユニットの電源のオンとオフとを切り替える手動スイッチが、前記装置本体に対し前記貨幣処理ユニットが押し込まれると操作不可であり引き出されると操作可能な位置に設けられていることを特徴とする。
【0061】
これにより、手動スイッチが、装置本体の主電源のオンを維持したまま貨幣処理ユニットの電源のオンとオフとを切り替えるため、装置本体の主電源をオフすることなく貨幣処理ユニットの電源をオフすることができる。よって、装置本体から貨幣処理ユニットを引き出した状態で生じ得る貨幣処理ユニットの電源のショートの可能性を簡易に低減することができる。したがって、装置本体に係る保守作業と貨幣処理ユニットに係る保守作業とを並行して行うことができ、保守作業効率を向上することができる。また、手動スイッチが、装置本体に対し貨幣処理ユニットが押し込まれると操作不可であり引き出されると操作可能な位置に設けられているため、メンテナンスのため貨幣処理ユニットが装置本体から引き出されなければ操作されることはなく、装置本体に対し貨幣処理ユニットが押し込まれた状態での誤操作を防止することができる。
【0062】
加えて、参考技術は、前記貨幣処理ユニットが前記装置本体から引き出されると前記装置本体から前記貨幣処理ユニットへの第1電圧の電源供給をオフし、前記貨幣処理ユニットが前記装置本体に押し込まれると前記装置本体から前記貨幣処理ユニットへの前記第1電圧の電源供給をオンする自動切替手段を有し、前記手動スイッチは、前記装置本体から前記貨幣処理ユニットへの、前記第1電圧よりも低い第2電圧の電源供給のオンとオフとを切り替えることを特徴とする。
【0063】
これにより、貨幣処理ユニットが装置本体から引き出されると自動切替手段が装置本体から貨幣処理ユニットへの第1電圧の電源供給をオフするため、第1電圧の電源については、メンテナンスのため貨幣処理ユニットが装置本体から引き出されると自動的にオフ状態になる。また、手動スイッチは、第1電圧よりも低くオフすることを忘れても影響が比較的小さい第2電圧の電源供給のオンとオフとを切り替えることになる。このように、オフすることを忘れると影響が比較的大きい第1電圧の電源については、メンテナンスのため貨幣処理ユニットが装置本体から引き出されると自動的にオフ状態にしてショートを防止することができる。
【0064】
本発明の第1実施形態に係る貨幣処理装置210を図3および図4を参照して以下に説明する。
【0065】
第1実施形態に係る貨幣処理装置210は、貨幣に関する処理を行うものであり、複数の小束紙幣を結束して大束紙幣とするものである。貨幣処理装置210は、揺動により開閉可能なカバー211を有する装置本体212と、装置本体212内に組み込まれた貨幣処理ユニット213とを有している。貨幣処理ユニット213は、貨幣に関する処理である小束紙幣を結束する処理を主体的に行うものである。貨幣処理ユニット213は、カバー211が開かれると外部に露出して操作者によるアクセスが可能となる一方、カバー211が閉じられるとカバー211で覆われ露出しない状態になって操作者によるアクセスが不可となる開閉部214を上部に有している。
【0066】
貨幣処理装置210の装置本体212には、複数の小束紙幣がセットされる小束紙幣セット部220が設けられている。貨幣処理ユニット213の開閉部214には、結束テープTを保持するテープ保持部221と、結束テープTを搬送する結束テープ搬送機構222とが設けられている。
【0067】
結束テープ搬送機構222には、結束テープTの移動を案内する図示略のテープ搬送路と、テープ搬送路で結束テープTを送る図示略のローラと、このローラを駆動する図4に示す搬送駆動モータ231と、結束テープTを切断する図示略のカッタを駆動する図4に示すソレノイド232と、テープ搬送路における結束テープTの有無を検知する複数の光学式の図4に示すテープ検知センサ233とが設けられている。
【0068】
図3に示すように、装置本体212の側面には、操作者の手動操作によりオンされる手動メインスイッチ241が設けられている。
【0069】
図4に示すように、装置本体212は、先端に電源プラグ245が設けられた電源ケーブル246を有しており、貨幣処理装置210が設置される建屋の電源コンセント247に電源プラグ245が差し込まれることで商用電源等の外部電源248から例えばAC100Vの電源供給を受ける。
【0070】
図3に示すように、貨幣処理ユニット213の開閉部214には、操作者の手動操作によりオンおよびオフが切り替えられる手動ユニットスイッチ243(手動スイッチ)が設けられている。この手動ユニットスイッチ243は、貨幣処理ユニット213における、カバー211が閉状態にあるときカバー211に覆われて露出せず、カバー211が開状態にあるときカバー211に覆われずに露出する部分に設けられている。つまり、貨幣処理ユニット213には、カバー211が閉じられると操作不可でありカバー211が開かれると操作可能な位置に手動ユニットスイッチ243が設けられている。
【0071】
図4に示すように、装置本体212には、上記した手動メインスイッチ241と、主電源制御部251(主電源入切手段)と、操作者の操作入力を受け付ける操作部252(主電源入切手段)と、操作者に向けて情報表示を行う表示部253と、OSを搭載したメイン制御部254(主電源入切手段)と、貨幣処理ユニット213への電源供給を制御する電源供給制御部255と、データ入力部256とが設けられている。電源ケーブル246は主電源制御部251に接続されており、よって、貨幣処理装置210は、外部電源248からの電源供給を主電源制御部251が受ける。
【0072】
主電源制御部251は、メイン制御部254および電源供給制御部255への電源供給を制御するもので、手動メインスイッチ241に接続されており、手動メインスイッチ241がオン状態にあるかオフ状態にあるかでメイン制御部254および電源供給制御部255への電源供給を変更する。つまり、主電源制御部251は、主電源がオフの状態で手動メインスイッチ241がオン操作されると、手動メインスイッチ241をオン状態として、メイン制御部254および電源供給制御部255へ主電源を供給する状態(つまり装置本体212の主電源がオンの状態)となる。また、主電源制御部251は、主電源がオンの状態で操作部252へ電源シャットダウン操作が入力されると、メイン制御部254の電源シャットダウン処理に伴い、手動メインスイッチ241をオフ状態にするとともに、メイン制御部254および電源供給制御部255へ主電源を供給しない状態(つまり装置本体212の主電源がオフの状態)となる。つまり、手動メインスイッチ241と主電源制御部251と操作部252とメイン制御部254とが、主電源のオンとオフとを切り替える。
【0073】
貨幣処理ユニット213には、駆動系部品である上記した搬送駆動モータ231およびソレノイド232を含む駆動系部品群261への電源供給を制御する駆動系制御部262と、センサ系部品である上記した複数のテープ検知センサ233を含むセンサ系部品群263への電源供給を制御するセンサ系制御部264とが設けられている。
【0074】
駆動系制御部262は、装置本体212の電源供給制御部255から供給された電源を制御して駆動系部品群261を構成する搬送駆動モータ231およびソレノイド232等の駆動系部品のそれぞれに対して対応する電圧の電源を供給するものである。センサ系制御部264は、装置本体212の電源供給制御部255から供給された電源を制御してセンサ系部品群263を構成する複数のテープ検知センサ233等のセンサ系部品のそれぞれに対して対応する電圧の電源を供給するものである。
【0075】
ここで、駆動系制御部262が貨幣処理ユニット213に設けられた駆動系部品のそれぞれに対して供給する駆動系電源は、AC100V(第1電圧)やDC24V(第1電圧)の電源であり、センサ系制御部264が貨幣処理ユニット213に設けられたセンサ系部品のそれぞれに対して供給するセンサ系電源は、DC5V(第2電圧)やDC12V(第2電圧)の電源である。センサ系制御部264が貨幣処理ユニット213に設けられたセンサ系部品のそれぞれに対して供給するセンサ系電源の最大値は、駆動系制御部262が貨幣処理ユニット213に設けられた駆動系部品のそれぞれに対して供給する駆動系電源の最小値よりも低電圧となっている。言い換えれば、貨幣処理ユニット213において、すべての駆動系部品は、供給を受ける電圧がいずれのセンサ系部品よりも高い高電圧部品であり、すべてのセンサ系部品は、供給を受ける電圧がいずれの駆動系部品よりも低い低電圧部品となっている。
【0076】
貨幣処理ユニット213には、装置本体212の電源供給制御部255と駆動系制御部262との電気回路上の間位置に、インタロック部265(自動切替手段)が設けられている。インタロック部265は、閉状態にあるカバー211が開かれると装置本体212の電源供給制御部255から貨幣処理ユニット213の駆動系制御部262への駆動系電源の供給をオフする。また、インタロック部265は、開状態にあるカバー211が閉じられると装置本体212の電源供給制御部255から貨幣処理ユニット213の駆動系制御部262への駆動系電源の供給をオンする。
【0077】
貨幣処理ユニット213には、装置本体212の電源供給制御部255とセンサ系制御部264との電気回路上の間位置に、上記した手動ユニットスイッチ243が設けられている。手動ユニットスイッチ243は、電源供給制御部255とセンサ系制御部264とを繋ぐ電気回路を手動操作により切ったり繋いだりするメカ的接点を有するスイッチである。手動ユニットスイッチ243は、装置本体212の電源供給制御部255から貨幣処理ユニット213のセンサ系制御部264への、駆動系電源よりも低いセンサ系電源の供給のオンとオフとを切り替える。その際に、手動ユニットスイッチ243は、装置本体212の主電源のオンを維持したまま貨幣処理ユニット213のセンサ系電源のオンとオフとを切り替える。手動ユニットスイッチ243は、貨幣処理ユニット213における低電圧側のセンサ系電源の入切を行うものである。
【0078】
なお、インタロック部265を設けずに、手動ユニットスイッチ243を、電源供給制御部255と、駆動系制御部262およびセンサ系制御部264の両方との間に設けて、手動ユニットスイッチ243で貨幣処理ユニット213の駆動系電源およびセンサ系電源の両方のオンとオフとを同時に切り替えるように構成しても良い。
【0079】
装置本体212のメイン制御部254は、データ入力部256に接続されたメモリ装置271から新しいソフトウエアを読み込んでアップグレードを行う参考技術と同様のソフトウエアメンテナンス手段270を有している。
【0080】
以上の構成の第1実施形態の貨幣処理装置210は、電源プラグ245が電源コンセント247に差し込まれて外部電源248から電源が供給可能な状態で手動メインスイッチ241がオン操作されると、外部電源248から供給された電源を主電源制御部251がメイン制御部254および電源供給制御部255に供給する。これにより、メイン制御部254の制御で複数の小束紙幣を結束して大束紙幣とする処理を行う。
【0081】
その際に、電源供給制御部255が、貨幣処理ユニット213の駆動系制御部262にオン状態のインタロック部265を介して駆動系電源を供給することになり、これを受けて駆動系制御部262が駆動系部品群261の搬送駆動モータ231およびソレノイド232等の駆動系部品に電源を供給する。また、電源供給制御部255は、貨幣処理ユニット213のセンサ系制御部264にオン状態の手動ユニットスイッチ243を介してセンサ系電源を供給することになり、これを受けてセンサ系制御部264がセンサ系部品群263の複数のテープ検知センサ233等のセンサ系部品に電源を供給する。
【0082】
電源供給制御部255は、他方で、貨幣処理ユニット213の駆動系制御部262にオン状態のインタロック部265を介して駆動系電源を供給することになり、これを受けて駆動系制御部262が駆動系部品群261の搬送駆動モータ231およびソレノイド232等の駆動系部品に電源を供給する。また、電源供給制御部255が貨幣処理ユニット213のセンサ系制御部264にオン状態の手動ユニットスイッチ243を介してセンサ系電源を供給することになり、これを受けてセンサ系制御部264がセンサ系部品群263の複数のテープ検知センサ233等のセンサ系部品に電源を供給する。
【0083】
メンテナンスのため、操作者がカバー211を開けて貨幣処理ユニット213の開閉部214を露出させると、インタロック部265が、電源供給制御部255から貨幣処理ユニット213の駆動系制御部262への駆動系電源の供給を遮断することになり、貨幣処理ユニット213の駆動系電源がオフの状態となる。
【0084】
このとき、貨幣処理ユニット213の露出する手動ユニットスイッチ243をオン状態とすれば、電源供給制御部255から貨幣処理ユニット213のセンサ系制御部264へセンサ系電源を供給することになり、貨幣処理ユニット213のセンサ系電源がオンの状態となる。このときは、複数のテープ検知センサ233等のセンサ系部品は電源が供給されることになり、センサ系部品の通電状態での検査等を行うことができる。
【0085】
他方、手動ユニットスイッチ243をオフ状態とすれば、電源供給制御部255から貨幣処理ユニット213のセンサ系制御部264へセンサ系電源を供給しない状態になり、貨幣処理ユニット213のセンサ系電源がオフの状態となる。このときは、複数のテープ検知センサ233等のセンサ系部品は電源が供給されない状態になり、電気回路のショートを防止することができる。よって、この状態では、貨幣処理ユニット213において電気回路のショートを防止しつつ内部のテープジャムの処理や清掃、不具合部品の交換等を行うことができる。
【0086】
ここで、メイン制御部254のソフトウエアメンテナンス手段270は、装置本体212の主電源のオンを維持したまま手動ユニットスイッチ243が貨幣処理ユニット213の電源をオフした状態で、ソフトウエアのメンテナンスを実行可能である。このため、操作者は、装置本体212のカバー211を開いて行う貨幣処理ユニット213のメンテナンスを、メイン制御部254のソフトウエアのメンテナンスと並行して行うことができる。
【0087】
以上に述べた第1実施形態の貨幣処理装置210によれば、手動ユニットスイッチ243が、装置本体212の主電源のオンを維持したまま貨幣処理ユニット213の電源のオンとオフとを切り替えるため、装置本体212の電源をオフすることなく貨幣処理ユニット213の電源をオフすることができる。よって、装置本体212のカバー211を開くことで露出する貨幣処理ユニット213の開閉部214で生じ得る電源のショートの可能性を簡易に低減することができる。
【0088】
また、手動ユニットスイッチ243は、貨幣処理ユニット213の開閉部214を外部に露出させる際に開かれるカバー211が閉じられると操作不可であり、このカバー211が開かれると操作可能な位置に設けられているため、貨幣処理ユニット213のメンテナンスのためカバー211が開かれなければ操作されることはなく、カバー211が閉じられた状態での誤操作を防止することができる。
【0089】
また、装置本体212のカバー211が開かれて貨幣処理ユニット213の開閉部214が外部に露出させられると、インタロック部265が装置本体212から貨幣処理ユニット213への駆動系電源の供給をオフに自動的に切り替えるため、貨幣処理ユニット213の駆動系電源については、貨幣処理ユニット213のメンテナンスのため装置本体212のカバー211が開かれると自動的にオフ状態になる。これに対して、手動ユニットスイッチ243は、駆動系電源の電圧よりも低くオフすることを忘れても影響が比較的小さいセンサ系電源の供給のオンとオフとを切り替えることになる。このように、オフすることを忘れると影響が比較的大きい駆動系電源については、メンテナンスのため装置本体212のカバー211が開かれて貨幣処理ユニット213の開閉部214が外部に露出させられると自動的にオフ状態にしてショートを防止することができる。
【0090】
また、ソフトウエアメンテナンス手段270は、装置本体212の主電源のオンを維持したまま手動ユニットスイッチ243が貨幣処理ユニット213の電源をオフした状態で、ソフトウエアのメンテナンスを実行可能であるため、メンテナンスのために貨幣処理ユニット213の電源がオフとなっていても、ソフトウエアのメンテナンスを実行できる。貨幣処理ユニット213のメンテナンスと、ソフトウエアメンテナンス手段270によるソフトウエアのメンテナンスを並行して行うことができ、効率を上げることができる。
【0091】
以上の第1実施形態では、一つの貨幣処理ユニット213について、手動ユニットスイッチ243の操作によりセンサ系電源のオンとオフとを切り替える場合を例にとり説明したが、複数の貨幣処理ユニットのそれぞれの開閉部をカバーで個別に開閉可能とし、各貨幣処理ユニットのカバーで覆われた開閉部に同様の手動ユニットスイッチを設けても良い。
【0092】
また、一つの貨幣処理装置に装置本体から引き出される貨幣処理ユニットとカバーで開閉される貨幣処理ユニットとが両方設けられる場合には、装置本体から引き出される貨幣処理ユニットに関しては参考技術を、カバーで開閉される貨幣処理ユニットに関しては第1実施形態を、それぞれ適用すれば良い。
【0093】
また、貨幣処理ユニット13,14,213がバッテリを搭載し、このバッテリの電源が少なくともセンサ系制御部94,104,264に供給される場合に、電気回路上のバッテリとセンサ系制御部94,104,264との間に手動ユニットスイッチ63,64,264を設ければ良い。
【符号の説明】
【0094】
10,210 貨幣処理装置
12,212 装置本体
13,14,213 貨幣処理ユニット
61,241 手動メインスイッチ(主電源入切手段)
63,64,243 手動ユニットスイッチ(手動スイッチ)
81,251 主電源制御部(主電源入切手段)
82,252 操作部(主電源入切手段)
84,254 メイン制御部(主電源入切手段)
95,105,265 インタロック部(自動切替手段)
110,270 ソフトウエアメンテナンス手段
211 カバー
214 開閉部
図1
図2
図3
図4