(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2処理では、前記ページ領域をスクロール進行方向に複数の配置列に区分し、前記複数の配置列のうちで、前記コンテンツ表示画像の面積割合が最も低い配置列に含まれる位置を前記第2ウインドウの表示位置として選択する
請求項4に記載の情報処理装置。
前記第2処理では、前記第2ウインドウの表示位置とする前記コンテンツ非表示領域が存在しないときは、前記コンテンツ表示画像に表示されているコンテンツの視認性を損なわない位置を前記第2ウインドウの表示位置として選択する
請求項3又は請求項5に記載の情報処理装置。
第1ウインドウに、コンテンツ表示画像を有するページ領域を表示する第1処理と、前記ページ領域における前記コンテンツ表示画像の配置に応じて第2ウインドウの表示位置を選択する第2処理と、前記第1ウインドウに表示された前記ページ領域上の前記第2処理で選択された表示位置に、前記第2ウインドウを表示させる第3処理と、前記第2ウインドウが前記コンテンツ表示画像に重なる場合、前記第2ウインドウの重なる前記コンテンツ表示画像が視認可能となるように前記第2ウインドウを半透明表示とし、前記第1ウインドウ上のカーソルが前記第2ウインドウに接近した場合、前記第2ウインドウの半透明表示を解除する第4処理と、を端末装置に実行させるプログラムを含むウェブページデータを生成するウェブページデータ生成ステップと、
前記生成したウェブページデータを前記端末装置に送信し、提示させる処理を行う制御ステップと、
を情報処理装置が実行する情報処理方法。
第1ウインドウに、コンテンツ表示画像を有するページ領域を表示する第1処理と、前記ページ領域における前記コンテンツ表示画像の配置に応じて第2ウインドウの表示位置を選択する第2処理と、前記第1ウインドウに表示された前記ページ領域上の前記第2処理で選択された表示位置に、前記第2ウインドウを表示させる第3処理と、前記第1ウインドウに表示されている前記ページ領域に、前記第2ウインドウと代替可能な領域が含まれている期間は、前記第2ウインドウの表示を行わない第4処理と、を端末装置に実行させるプログラムを含むウェブページデータを生成するウェブページデータ生成ステップと、
前記生成したウェブページデータを前記端末装置に送信し、提示させる処理を行う制御ステップと、
を情報処理装置が実行する情報処理方法。
第1ウインドウに、コンテンツ表示画像を有するページ領域を表示する第1処理と、前記ページ領域における前記コンテンツ表示画像の配置に応じて第2ウインドウの表示位置を選択する第2処理と、前記第1ウインドウに表示された前記ページ領域上の前記第2処理で選択された表示位置に、前記第2ウインドウを表示させる第3処理と、前記第2ウインドウが前記コンテンツ表示画像に重なる場合、前記第2ウインドウの重なる前記コンテンツ表示画像が視認可能となるように前記第2ウインドウを半透明表示とし、前記第1ウインドウ上のカーソルが前記第2ウインドウに接近した場合、前記第2ウインドウの半透明表示を解除する第4処理と、
を情報処理装置に実行させるプログラム。
第1ウインドウに、コンテンツ表示画像を有するページ領域を表示する第1処理と、前記ページ領域における前記コンテンツ表示画像の配置に応じて第2ウインドウの表示位置を選択する第2処理と、前記第1ウインドウに表示された前記ページ領域上の前記第2処理で選択された表示位置に、前記第2ウインドウを表示させる第3処理と、前記第1ウインドウに表示されている前記ページ領域に、前記第2ウインドウと代替可能な領域が含まれている期間は、前記第2ウインドウの表示を行わない第4処理と、
を情報処理装置に実行させるプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0023】
<1.全体構成>
以下の実施の形態では、コンテンツウインドウ内におけるポップアップウインドウの表示制御システム(以下、単に本システムとも表記する。)の全体構成について説明する。
図1に実施の形態の本システムの構成例を示す。この例では、本システムは、コンテンツ表示領域を有するコンテンツ画像が表示されているコンテンツウインドウ上でのポップアップウインドウの表示制御を実行するためのシステムとして機能する。
またユーザ端末はウェブブラウザを備え、配信サーバから受信したウェブページデータに基づいて、ユーザの操作に応じた様々な処理を実行する。
実施の形態では一例として、EC(EC:electronic commerce(電子商取引))システムを挙げ、コンテンツウインドウ上で表示される商品閲覧画像(コンテンツ画像)のスクロール操作等に応じたポップアップウインドウの表示態様の制御について説明する。
【0024】
図1における配信サーバ2が本発明請求項の情報処理装置に相当する。
図1に示すように、本実施の形態に係るネットワークシステムは、1又は複数のユーザ端末1、配信サーバ2がネットワークNWにより相互に通信可能な状態で接続されている。また、配信サーバ2はコンテンツデータベース3にアクセス可能とされている。
なお、以下ではデータベースをDB(Database)とも表記する。
【0025】
ネットワークNWの構成は多様な例が想定される。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN(Local Area Network)、CATV(Community Antenna TeleVision)通信網、仮想専用網(VPN:Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網などが想定される。
またネットワークNWの全部又は一部を構成する伝送媒体についても多様な例が想定される。例えばIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394、USB(Universal Serial Bus)、電力線搬送、電話線などの有線でも、IrDA(Infrared Data Association)のような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網などの無線でも使用可能である。
【0026】
配信サーバ2は、本システムを用いたサービスを提供する運営側の情報処理装置である。配信サーバ2は、例えば運営側の会社に据え置かれた通信機能を備えたコンピュータ装置などにより実現される。
【0027】
ユーザ端末1は、当該サービスを利用する、即ち広告を閲覧するユーザが使用する情報処理装置である。ユーザ端末1には例えば通信機能を備えたフィーチャーフォンやPDA、或いはスマートフォンやタブレット端末などのスマートデバイスなどを想定している。また、ユーザ端末1は、通信機能を備えたPC(Personal Computer)などによっても実現される。
【0028】
コンテンツDB3は、配信サーバ2が処理を実行するために必要な情報が格納されたDBを包括的に示している。コンテンツDB3の詳細については後述する。
【0029】
続いて、
図1に示したユーザ端末1、配信サーバ2、コンテンツDB3を構成する情報処理装置のハードウェア構成を
図2に示す。ユーザ端末1、配信サーバ2、コンテンツDB3として示した各装置は、情報処理及び情報通信が可能な
図2に示すようなコンピュータ装置として実現できる。
【0030】
図2において、コンピュータ装置のCPU(Central Processing Unit)101は、ROM(Read Only Memory)102に記憶されているプログラム、または記憶部108からRAM(Random Access Memory)103にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM103にはまた、CPU101が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
CPU101、ROM102、及びRAM103は、バス104を介して相互に接続されている。このバス104には、入出力インターフェース105も接続されている。
入出力インターフェース105には、キーボード、マウス、タッチパネルなどよりなる入力部106、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)、有機EL(Electroluminescence)パネルなどよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部107、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ装置などより構成される記憶部108、ネットワークNWを介しての通信処理や機器間通信を行う通信部109が接続されている。
入出力インターフェース105にはまた、必要に応じてメディアドライブ110が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア111が適宜装着され、リムーバブルメディア111に対する情報の書込や読出が行われる。
【0031】
このようなコンピュータ装置では、通信部109による通信によりデータやプログラムのアップロード、ダウンロードが行われたり、リムーバブルメディア111を介してデータやプログラムを受け渡したりすることが可能である。
CPU101が各種のプログラムに基づいて処理動作を行うことで、ユーザ端末1、配信サーバ2、コンテンツDB3としての必要な情報処理や通信が実行される。
なお、ユーザ端末1、配信サーバ2、コンテンツDB3を構成する情報処理装置は、
図2のようなコンピュータ装置が単一で構成されることに限らず、複数のコンピュータ装置がシステム化されて構成されてもよい。複数のコンピュータ装置は、LAN(Local Area Network)などによりシステム化されていてもよいし、インターネットなどを使用したVPN(Virtual Private Network)などにより遠隔地に通信可能な状態で配置されたものでもよい。
【0032】
<2.ユーザ端末、配信サーバ及びDBの機能>
図1に戻り、ユーザ端末1、配信サーバ2、コンテンツDB3の機能について説明する。
ユーザ端末1、配信サーバ2は、1又は複数の情報処理装置で構成される。ユーザ端末1、配信サーバ2の各機能は、情報処理装置においてCPU101でプログラムに応じて実行される処理により実現される機能である。但し、以下説明する全部又は一部の各構成の処理をハードウェアにより実現してもよい。
また各機能をソフトウェアで実現する場合に、各機能がそれぞれ独立したプログラムで実現される必要はない。一つのプログラムにより複数の機能の処理が実行されてもよいし、一つの機能が複数のプログラムモジュールの連携で実現されてもよい。また各機能は複数の情報処理装置に分散されていてもよい。さらに機能の一つが複数の情報処理装置によって実現されてもよい。
【0033】
配信サーバ2は、制御部21とウェブページデータ生成部22を有する。
制御部21は、本システムを用いたサービスを実現するための様々な処理を行う。例えば実施の形態において、制御部21によりHTTP(Hypertext Transfer Protocol)デーモンが起動される。一方、ユーザ端末1ではウェブブラウザが起動され、ユーザ端末1からはウェブブラウザを介して処理要求(HTTPリクエスト)が配信サーバ2に送信される。配信サーバ2の制御部21は、上記の処理要求に対応する処理結果(HTTPレスポンス)をユーザ端末1に送信する。これにより、ウェブページ記述言語で記載されたウェブページデータがユーザ端末1に送信される。
【0034】
ウェブページ記述言語としては、例えばHTML(HyperText Markup Language)やXHTML(Extensible HyperText Markup Language)などが使用される。ウェブページ記述言語には、記事などのテキストデータや記事に添付された画像などの画像データと、それらの配置や提示態様(文字色、フォント、大きさ及び装飾など)が記述されている。また、このようなウェブページ記述言語には、送信先の端末に様々な処理を実行させるためのスクリプト言語がプラグインされていることもある。スプリクト言語としては、例えばJavaScript(登録商標)などが使用される。
【0035】
そして、制御部21は、このウェブページデータに基づいて、処理結果に基づくウェブページ(画面)をユーザ端末1のウェブブラウザ上に提示制御する。
【0036】
ページ生成部22は、ユーザ端末1に送信するためのウェブページを生成する。当該ウェブページは、ユーザ端末1のウェブブラウザに処理を実行させるためのスクリプト言語をプラグインしたものである。
【0037】
ユーザ端末1はウェブブラウザを備え、HTTPに則ったリクエスト信号(HTTPリクエスト)を配信サーバ2等のサーバに送信することで商品閲覧画面等のウェブページを要求する。そして、ユーザ端末1はそのHTTPリクエストに応じて配信サーバ2等のサーバから送られてきたウェブページを受信してウェブブラウザ上に表示する。これにより、ユーザは所望のウェブページを閲覧したり操作したりすることができる。
【0038】
またユーザ端末1は、受信したウェブページにプラグインされたスクリプト言語に基づいて様々な処理を実行する。
具体的にユーザ端末1は、コンテンツウインドウに、コンテンツ表示領域を有するウェブページを表示する処理と、ウェブページにおけるコンテンツ表示領域の配置に応じてポップアップウインドウの表示位置を選択する処理と、コンテンツウインドウに表示されたウェブページ上の第2処理で選択された表示位置に、ポップアップウインドウを表示させる処理と、を行う。
【0039】
次に、上記機能を備えた配信サーバ2が、商品閲覧画像等のウェブページデータの生成を行うために用いるコンテンツDB3について説明する。
コンテンツDB3には、ECシステムを構成する様々なウェブページデータが記憶されている。記憶されるウェブページデータとしては、例えばログイン画面や商品閲覧画面、商品購入画面等が挙げられる。これらのウェブページデータは、例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)やXHTML(Extensible Hyper Text Markup Language)などの構造化文書ファイルである。
配信サーバ2は、コンテンツDB3から取得した画像やテキストをユーザ端末1のウェブブラウザ上で提示させる。
なお、もちろんこれ以外にもインターネットの配信サーバ2として機能するために必要なDBが構成されていてもよい。
【0040】
以上のDB3等の各DBは、配信サーバ2とは別のサーバコンピュータ内に構築されていてもよいし、配信サーバ2内に構築されていてもよい。
また各DBは、配信サーバ2がアクセス可能とされていればどのような形態で実現されていてもよい。例えば配信サーバ2と同一システム内の記憶部に各DBのすべてが形成されていてもよいし、各DBの一部又は全部が別体、遠隔地などのコンピュータシステムに設けられていてもよい。もちろん各DBが一つの装置(例えば一つのHDDなど)内に形成されている必要はない。また各DBのそれぞれが、それぞれ1つのDBとして構成される必要もない。実施の形態で説明する上記DBは、実施の形態の処理に関連する情報の記憶部を、それぞれ一つのDBの形態で例示したものに過ぎない。
【0041】
<3.ユーザ端末における提示画面の概要>
実施の形態のユーザがECシステムを利用する場合における、ユーザ端末1に提示される画面の一例について
図3を用いて説明する。
【0042】
図3は、ECシステムにおける購入可能な商品を紹介する商品閲覧画面に表示されるウェブページデータWPの一部を示している。実施の形態ではユーザ端末1の一例として、ユーザの自宅に据え置かれたコンピュータ装置や携帯可能なタブレット端末などを想定している。
ウェブページデータWPに基づいて、コンテンツウインドウWDに商品閲覧画面が表示される。
【0043】
コンテンツウインドウWD(以下、ウインドウWDとも表記する。)は、ユーザ端末1が配信サーバ2から受信したウェブページデータに基づいて、ユーザ端末1のウェブブラウザにより表示される商品閲覧画面の範囲を示している。
図3の太枠で囲まれたウインドウWDの領域は、実際にユーザ端末1に表示される商品閲覧画面を示している。
図3では一例として、ウインドウWDに商品閲覧画面のファーストビュー画像が表示されている。
【0044】
また、ウインドウWDの商品閲覧画面上には、ポップアップウインドウPUがポップアップ表示されている。
ポップアップウインドウPUには、商品閲覧画面に表示された商品に関する補助的情報や、購入画面等の他の画面に移動するためのリンク、ECシステム上の機能を発揮させるための操作領域などが表示される。
図3では一例として、表示されている商品の関連情報として名称(メンズシューズ)や価格(税込3,900円)、購入手続き画面に移動するためのリンク(ご購入手続きへ)、表示されている商品を購入リストに追加する機能を発揮する操作領域(商品かごに追加)、がポップアップウインドウPUに設けられている。
またポップアップ表示とは、ユーザ端末1のウェブブラウザのウインドウWD上で自動的にポップアップウインドウPUを表示させることをいう。ポップアップ表示は様々な態様で表示され、例えば、画面外から画面内に徐々に移動しながらポップアップウインドウPUを表示させたり、何もない領域から突然ポップアップウインドウPUを表示させたりすることができる。
【0045】
ウェブページデータWPは、コンテンツ表示領域(CT1〜CT7)、優先表示領域PR、ブランク領域BKなどが配置されている。
【0046】
コンテンツ表示領域CT(CT1〜CT7)は、ECシステムで提供する商品の情報が表示される領域をいう。ユーザは、商品閲覧画面においてコンテンツ表示領域を閲覧することで、ECシステムにおいて商品の購入を考える際に、商品に関する様々な情報を取得することができる。コンテンツ表示領域は、商品に関する画像を主に表示する画像コンテンツ領域(CT1〜CT4)と、商品に関する説明文を主に表示する文字コンテンツ領域(CT5〜CT7)とを有している。
【0047】
優先表示領域PRは、ポップアップウインドウPUに表示されるものと同様の(代替可能な)情報が表示されている領域又は同様の(代替可能な)機能を発揮することができる領域などをいう。優先表示領域PRは、ポップアップウインドウPUと同じ内容を表示することになる場合は、ポップアップウインドウPUよりも優先的に表示すべき領域となる。
例えば
図3では、ポップアップウインドウPUに表示される特定の画面に移動するためのリンク(ご購入手続きへ)、購入リスト追加等の機能を発揮するための操作領域(商品かごに追加)について、ウェブページデータWPに対応する領域があるため、当該領域を優先表示領域PRとして示している。
なお、本実施の形態では、優先表示領域PRとして、特定の画面に移動するためのリンクや、購入リスト追加等の機能を発揮するための操作領域について説明したが、優先表示領域PRは、文字、画像といった情報を表示するものであってもよい。例えば「商品10パーセントオフセール開催中」といった情報をポップアップウインドウPUに表示することとしてもよい。
【0048】
ブランク領域BKは、コンテンツ表示領域CTや優先表示領域PR等が設けられていない領域をいう。つまり、ブランク領域BKは、例えばウェブページデータWP上に商品のコンテンツ情報や操作領域を配置した後に残る余剰領域である。
ブランク領域BKは、主に商品閲覧画面において何も表示されていない空白領域のことを指すが、ブランク領域BKは当該空白領域に限られることはなく、例えば商品閲覧画面を装飾するための背景画面領域などであってもよい。即ち、ブランク領域BKは、具体的な商品(コンテンツ)の情報が表示されていない領域のことをいう。
【0049】
上記領域を含むように構成されたウェブページデータWPの一部を、ユーザ端末1のウェブブラウザ上のウインドウWDに商品閲覧画面として表示することで、ユーザは商品及びその商品に関する情報を閲覧することができる。
このように商品閲覧画面が提示されている状態において、商品の関連情報や購入画面へのリンクを表示するポップアップウインドウPUが、適宜ウインドウWD上にポップアップ表示されることになる。
これにより、ユーザは、現在ウインドウWDに表示されていない当該関連情報やリンクをウェブページデータWP上で探すことなしに、閲覧、選択することが可能となる。
【0050】
このように、ユーザの利便性を向上させるポップアップウインドウPUであるが、商品閲覧画面上での表示の態様によっては、却って、ユーザに対して商品情報を十分に伝えきれないおそれもある。
例えば
図3に示すように、商品閲覧画面上にポップアップウインドウPUを表示する際に、ポップアップウインドウPUが画像コンテンツ領域CT1,CT2や文字コンテンツ領域CT5に重なってしまうことがある。このような場合、画像コンテンツ領域に表示された商品の画像や文字コンテンツ領域に表記された文章の一部がポップアップウインドウPUにより隠されてしまい、ユーザが商品に関する情報を十分に閲覧できないことがある。特に文字コンテンツ領域に表示される文章の場合は、一部が隠されてしまうだけで文章全体の内容の把握が難しくなってしまうことも多々見受けられる。
【0051】
そこで本発明では、ウインドウWDの商品閲覧画面上に表示されるポップアップウインドウPUの表示態様を状況に応じて変化させることで、コンテンツ表示領域の視認性を損なわずにポップアップウインドウPUを表示させることとした。
これにより、ユーザはコンテンツ表示領域CTにおける商品情報等を閲覧した上で、ウェブページ上を探すことなしに、商品の関連情報を取得したり、購入画面へのリンクを選択操作したりすることが可能となる。即ち、本発明によりユーザの利便性の向上が図られる。
【0052】
<4.表示制御システムの処理の概要>
次に、
図4によりECシステムの商品閲覧画面等に用いられる表示制御システムの概要について説明する。
図4では、ユーザ端末1、配信サーバ2が実行する処理の流れの一例を示している。
【0053】
まず、ステップS11において、ユーザの操作に応じてユーザ端末1が商品閲覧画面のウェブページデータの要求を行う。
配信サーバ2は当該要求を受信すると、ステップS12において、ウェブページデータの生成を実行する。このとき配信サーバ2は、後述する商品画面閲覧処理をユーザ端末1に実行させるためのスクリプト言語をプラグインしたウェブページデータを生成する。
そして配信サーバ2は、ステップS13において、生成したウェブページデータをユーザ端末1に送信する。
ユーザ端末1は配信サーバ2からウェブページデータを受信すると、ステップS14において、当該ウェブページデータに基づいて商品画面閲覧処理を実行する。ユーザ端末1のウェブブラウザ上で商品画面閲覧処理を実行することで、
図3に示すようなウインドウWDにおけるポップアップウインドウPUの表示制御が実現される。
商品画面閲覧処理の詳細については後述する。
【0054】
<5.第1の実施の形態における提示画面の概要>
第1の実施の形態における、ユーザ端末1での商品閲覧画面上のポップアップウインドウPUの表示制御の概要について、
図5及び
図6を用いて説明する。
【0055】
まず、
図5に示すように、ユーザ端末1のウェブブラウザ上で商品閲覧画面に移動すると、ウインドウWDに商品閲覧画面のファーストビュー画像が表示される。
本実施の形態では、ウインドウWDにファーストビュー画像が表示されている段階においては、ポップアップウインドウPUは表示されない。つまり、商品閲覧画面に移動した当初は、ウインドウWDの商品閲覧画面上にポップアップウインドウPUは表示されていない。
【0056】
その後、ユーザはさらなる商品情報を閲覧するにあたり、商品閲覧画面のスクロール操作を行う。
すると、
図6に示すように、ユーザのスクロール操作に伴い、ウインドウWDにおける商品閲覧画面がスクロールする。そして、ユーザのスクロール操作の終了に伴い、商品閲覧画面にスクロール後の画像が表示される。
【0057】
そして商品閲覧画面の画像のスクロールが停止した後、
図6に示すようにポップアップウインドウPUがブランク領域BKにポップアップ表示される。即ち、ユーザ端末1はスクロールの終了によりウインドウWDへの表示領域が決定した後に、当該決定した表示領域から検出したブランク領域BKに重なるようにポップアップウインドウPUをポップアップ表示する。
【0058】
本実施の形態では、ブランク領域BKに重なるようにポップアップウインドウPUをポップアップ表示することで、コンテンツ表示領域にポップアップウインドウPUが重なることを防止し、コンテンツ表示領域の視認性を確保することができる。また、情報量の少ないブランク領域BKを有効活用することができる。
【0059】
<6.第1の実施の形態における商品画面閲覧処理>
第1の実施の形態における表示制御システムの動作を実現するためにユーザ端末1がウェブブラウザ上で実行する商品画面閲覧処理(
図4のS14)について、
図7乃至
図9を用いて説明する。ユーザ端末1は、配信サーバ2から受信したウェブページデータにプラグインされたプログラムに基づいて商品画面閲覧処理を実行する。
以下、一度説明した処理と同様の処理については同一符号を付し、説明を省略するものとする。
【0060】
まずユーザ端末1は、ステップS101において、配信サーバ2から受信したウェブページデータに基づいて、ウインドウWDの商品閲覧画面を表示させる処理を実行する。これにより、例えば
図5に示すように、ウインドウWDの商品閲覧画面にファーストビュー画像が表示されることとなる。このときファーストビュー画像には、ポップアップウインドウPUが表示されていない状態である。
【0061】
商品閲覧画面が表示された状態において、ユーザ端末1は、ステップS102でユーザのスクロール操作が開始されたことを検知するまで待機する。
ユーザのスクロール操作の開始を検知すると、ユーザ端末1はステップS103に処理を進め、ポップアップウインドウPUが表示されているか否かを判定する。
ここで、ウインドウWDにファーストビュー画像が表示される状態においては、ポップアップウインドウPUは表示されていないため、ユーザ端末1はステップS104の処理を行うことなくステップS105に処理を進める。
当該スクロール操作に応じて、ウインドウWDに表示される画像が移動することになる。実施の形態では、ウインドウWDにおける商品閲覧画面のスクロール方向は、例えば
図5に示す上下方向とされている。ただし、当該スクロール方向は上下方向に限られず、左右方向、斜め方向等、様々な方向にスクロールすることとしてもよい。
【0062】
ユーザ端末1は、ステップS105において、ステップS102で開始されたユーザのスクロール操作の終了を検知するまで待機する。
ステップS105で当該スクロール操作の終了を検知すると、ユーザ端末1は、ウインドウWDにスクロール後の商品閲覧画像を表示する。例えばスクロール操作により、ウインドウWDに表示される画像が、
図5のファーストビュー画像から
図6に示す画像まで移動して表示される。
【0063】
その後、ユーザ端末1は、ステップS106において、商品閲覧画面の解析処理を実行する。ユーザ端末1は、当該解析処理により、ウインドウWDに表示されている商品閲覧画面におけるコンテンツ表示領域CTや優先表示領域PRの有無や配置関係を把握する。またユーザ端末1は、コンテンツ表示領域CTや優先表示領域PRの配置関係からブランク領域BKを特定する。
ここで、ユーザ端末1は、ブランク領域BKとして、ポップアップウインドウPUをポップアップ表示することが可能な空白領域や背景画面領域などがある場合はその位置等の情報を取得する。またユーザ端末1は、ECシステムの機能を発揮させるために、ユーザの操作により選択可能な操作領域の配置情報を取得する
上記の他にも、ユーザ端末1は、商品閲覧画面上における様々な情報を解析し取得する。ユーザ端末1は、当該解析処理で取得した情報に基づいて、後述する表示領域決定処理等を実行する。
【0064】
ステップS106における解析処理の後、ユーザ端末1はステップS107に処理を進め、スクロール後の商品閲覧画面上に優先表示領域PRが表示されているか否かを判定する。ユーザ端末1は、当該解析処理により取得した優先表示領域PRの有無についての情報に基づいて当該判定を実行する。
【0065】
例えば
図8に示すように、ウインドウWDの商品閲覧画面上に優先表示領域PRが表示されている場合、ポップアップウインドウPUを表示しなくても購入手続き画面へのリンク(ご購入手続きへ)や購入リスト追加等の機能を発揮するための操作領域(商品かごに追加)が、商品閲覧画面に表示されている。
このような場合に、商品閲覧画面上に当該ポップアップウインドウPUを表示すると、同じ機能を有する領域が複数依存することになり、却って、ユーザの混乱を招くおそれがある。
そこで、ユーザ端末1はステップS107において商品閲覧画面に優先表示領域PRが表示されていると判定すると、ステップS108以降のポップアップウインドウPUを表示させる処理を行うことなく、ステップS102に処理を進める。そしてユーザ端末1は、ステップS102において再度スクロール操作を検知するまで待機する。
これにより、商品閲覧画面に優先表示領域PRが表示されている場合は、
図8のようにポップアップウインドウPUがポップアップ表示されない状態となる。
【0066】
ステップS107において、商品閲覧画面に優先表示領域PRがない場合、ユーザ端末1は、商品閲覧画面上にポップアップウインドウPUを表示させるために、ステップS108〜S112の処理を実行する。
ユーザ端末1は、ステップS108において、コンテンツPUを表示する領域を決定する表示領域決定処理を実行する。
ここで、表示領域決定処理の詳細について、
図9を用いて説明する。ユーザ端末1は、
図7のステップS106での解析処理により取得した情報に基づいて、表示領域決定処理を実行する。
【0067】
まずユーザ端末1は、ステップS201において、商品閲覧画面にポップアップウインドウPUをポップアップ表示することが可能な空白領域があるか否かを判定する。具体的には、ユーザ端末1は、解析処理により取得した空白領域のうち、ポップアップウインドウPUが表示可能な広さを有する空白領域があるか否かを判定する。
ポップアップウインドウPUが表示可能な領域の広さとしては、表示される文字が小さくなりすぎない等のユーザの視認性が確保でき、ポップアップウインドウPU内の操作領域を選択する際のユーザの操作性を損なわない程度の広さを有することが望ましい。また当該領域の広さは、コンピュータ装置や携帯端末等、表示画面の大きさが異なる端末装置ごとに設定されていることが望ましい。
なお、当該領域の広さは、ユーザ端末1が
図7のステップS106の解析処理の際に、端末装置の表示画面の大きさに応じて、ポップアップウインドウPUが表示可能な領域の広さを設定することとしてもよい。
また、ポップアップウインドウPUをポップアップ表示することが可能な空白領域とは、ポップアップウインドウPUが重なる全ての領域が空白領域である必要はなく、ユーザの商品情報の視認性を損なわない程度であれば、コンテンツ表示領域に部分的に重なることとなる領域の広さであってもよい。これにより、商品閲覧画面上にあまり広い空白領域が設けられていない場合であっても、ポップアップウインドウPUを表示することが可能となる。
【0068】
ユーザ端末1は、ステップS201において、ポップアップウインドウPUが表示可能な空白領域があると判定すると、ステップS202に処理を進め、当該空白領域をポップアップウインドウPUの表示画面として選択する。
ステップS202において表示領域の選択が完了すると、ユーザ端末1は
図7のステップS109に処理を進める。
【0069】
ここで、ポップアップウインドウPUが表示可能な空白領域が複数ある場合は、ユーザ端末1はある一つの空白領域を表示領域として選択する処理を行う。例えば、ユーザ端末1は、複数の空白領域のうち、最も広い領域を有する空白領域を表示領域として選択することが考えられる。これにより、余裕を持ったポップアップウインドウPUの表示が可能となる。
なお、表示領域は他の様々な基準により選択することが可能であり、例えば、複数の空白領域のうち、最も狭い領域を有する空白領域を表示領域として選択してもよいし、平均的な大きさの空白領域を表示領域として選択してもよい。
【0070】
またユーザ端末1は、あらかじめポップアップウインドウPUのサイズを設定しておき、当該サイズに最も近い空白領域を表示領域として選択することが考えられる。これにより、隙間の小さいポップアップウインドウPUを表示することができ、全体としてまとまりのある商品閲覧画面を表示することが可能となる。また、領域が余るような空白領域を選択しないことで、サイズの多きい空白領域には、他のポップアップウインドウを表示する等、商品閲覧画面における表示領域の有効活用を図ることができる。
【0071】
またユーザ端末1は、空白領域のうち、左右何れかの端部に設けられている領域を表示領域として選択することが考えられる。例えば、商品の関連情報やリンク等が表示されているポップアップウインドウPUが、画面中央部に表示されると、ECシステムの本来の提供内容がどれであるかの判断が難しくなり、ユーザにとって、本来の提供内容であるコンテンツ表示領域が却って見づらくなることがある。
そのため、商品閲覧画面の端部といった目立たない位置にポップアップウインドウPUを表示することで、ユーザの視認性を損なわないポップアップ表示が可能となる。ポップアップ表示は、商品閲覧画面に様々な態様で自動的に表れてくるものであるため、元々ユーザの目を引きやすい。そのため、ポップアップウインドウPUを端部に表示してもユーザの視認性を確保しやすいといえる。
なお、ユーザ端末1は、左右何れかの端部のみならず、上下何れかの端部等、ウインドウWDの枠付近に配置された空白領域を表示領域として選択することができる。
【0072】
またステップS201において、ポップアップウインドウPUが表示可能な空白領域がない場合、ユーザ端末1はステップS203において、ポップアップウインドウPUが表示可能な背景画面領域があるか否かを判定する。
背景画面領域には、商品閲覧画面を装飾するための模様等が表示されている領域であるため、ポップアップウインドウPUを表示したとしても、空白領域に次いでコンテンツ表示領域のようにユーザに商品情報の閲覧を妨げることがないと考えられるためである。
なお、ユーザ端末1は、背景画面領域があるか否かの判定にあたり、空白領域と背景画面領域を組み合わせることで、ポップアップウインドウPUが表示可能な領域が確保できる場合は、背景画面領域があると判定してもよい。
【0073】
ユーザ端末1は、ステップS203において、ポップアップウインドウPUが表示可能な背景画面領域があると判定すると、ステップS204に処理を進め、当該背景画面領域をポップアップウインドウPUの表示画面として選択する。
ステップS204において表示領域の選択が完了すると、ユーザ端末1は
図7のステップS109に処理を進める。
なお、背景画面領域が複数ある場合は、空白領域が複数ある場合と同様の処理により表示領域を選択すればよい。
【0074】
ステップS203において、ポップアップウインドウPUが表示可能な背景画面領域がないと判定すると、ユーザ端末1は、ステップS205に処理を進める。ユーザ端末1は、ステップS205において、ポップアップウインドウPUをポップアップ表示することが可能な画像コンテンツ領域があるか否かを判定する。
空白領域及び背景画面領域がない場合において、やむを得ずコンテンツ表示領域に重なるようにポップアップウインドウPUを表示させることも考えられるが、このとき、一部が隠れると内容の把握が困難となることが多い文字コンテンツ領域を避け、一部が隠れていても全体の内容をおおよそ把握可能な画像コンテンツ領域にポップアップウインドウPUを表示させることとしたものである。
【0075】
ユーザ端末1は、ステップS205において、画像コンテンツ領域があると判定するとステップS206に処理を進め、当該画像コンテンツ領域を表示領域として選択する。
なお、画像コンテンツ領域が複数ある場合は、空白領域が複数ある場合と同様の処理により表示領域を選択すればよい。
ここで、ユーザ端末1は、画像コンテンツ領域の解析処理を行い、画像コンテンツ領域内での空白領域を特定し、当該特定した空白領域に重なるようにポップアップウインドウPUをポップアップ表示することができる画像コンテンツ領域を、表示領域として選択することも可能である。これにより、一部がポップアップウインドウPUにより隠れていても画像コンテンツ領域の内容を容易に把握することが可能となり、ユーザの視認性を損なわずにポップアップウインドウPUを表示することができる。
ステップS205において表示領域の選択が完了すると、ユーザ端末1は
図7のステップS109に処理を進める。
【0076】
ステップS205において、ポップアップウインドウPUが表示可能な画像コンテンツ領域がないと判定すると、ユーザ端末1は、ステップS207に処理を進める。ユーザ端末1はステップS207において、操作領域でない領域から表示領域を選択する。操作領域とは、ユーザが操作領域をタッチ、クリック等の操作を受け付ける領域をいう。
つまり、ユーザの操作性を妨げない位置にポップアップウインドウPUを表示させるための処理である。ユーザ端末1は、操作領域でない領域から、空白領域等が複数ある場合と同様の処理により表示領域を選択する。
ステップS207において表示領域の選択が完了すると、ユーザ端末1は
図7のステップS109に処理を進める。
なお、ユーザ端末1はステップS208において、表示領域を選択することなしに
図7のステップS108に処理を進めることとしてもよい。つまり、ステップS207に処理を進める場合、ポップアップウインドウPUを表示させないでステップS102に戻るという例もあり得る。
空白領域、背景画面領域、画像コンテンツ領域の何れかにポップアップウインドウPUを表示できないのであれば、商品閲覧画面の視認性が確保できないおそれが高いため、あえてポップアップウインドウPUを表示しないほうがよい場合もある。
【0077】
以上により、
図9に示す表示領域決定処理(
図7のステップS108)の説明を終了する。ユーザ端末1が表示領域決定処理を行うことで、商品閲覧画面においてポップアップウインドウPUを表示する場合は、当該ポップアップウインドウPUを表示する位置(表示領域)が決定する。
【0078】
図7に処理を戻し、ユーザ端末1は、ステップS109において、表示領域があるか否かを判定する。
ステップS109において表示領域がないと判定すると、ユーザ端末1は、ステップS110〜S112でのポップアップウインドウPUのポップアップ表示処理を行うことなしに、ステップS102に処理を進め、ユーザからのスクロール開始操作を検知するまで待機する。
表示領域がない場合とは、例えば
図9のステップS207において、ユーザ端末1が表示領域を選択しなかった場合である。
【0079】
またステップS109において表示領域があると判定した場合、ユーザ端末1はステップS110に処理を進め、表示領域の広さについてのサイズ情報の取得を行う。当該サイズ情報は、ユーザ端末1によるステップS106での解析処理により求められるものである。
【0080】
そしてユーザ端末1は、ステップS111において、ポップアップウインドウPUのサイズ調整を行う。ユーザ端末1は、表示領域のサイズ情報に基づいてポップアップウインドウPUのサイズ調整を行い、例えば表示領域のサイズと同じになるようにポップアップウインドウPUを拡大又は縮小する。
このとき、ユーザ端末1は、ポップアップウインドウPUの画面自体を拡大、縮小してもよいし、あらかじめ様々なサイズのポップアップウインドウPUを用意しておき、表示領域のサイズに一番近いものを選択することとしてもよい。
また、ポップアップウインドウPUのサイズは、表示領域よりも少し広めに調整してもよいし、狭めに調整してもよい。
【0081】
ポップアップウインドウPUのサイズ調整が終了すると、ユーザ端末1はステップS112において、商品閲覧画面における表示領域にポップアップウインドウPUが表示される。
これにより、
図5のウインドウWDに表示された画像から
図6のウインドウWDに表示される画像まで商品閲覧画面のスクロールが行われた後、当該スクロールが停止すると、例えば表示領域に選択されたブランク領域BKに重なるように、ポップアップウインドウPUが表示される(
図6)。
【0082】
ステップS112の処理が終了した後、ユーザ端末1はステップS102において、商品閲覧画面にポップアップウインドウPUが表示された状態で、再度スクロール操作を検知するまで待機する。
そしてユーザのスクロール操作の開始を検知すると、ユーザ端末1はステップS103に処理を進める。ここで、ステップS112の処理により商品閲覧画面にポップアップウインドウPUが表示された状態であるため、ユーザ端末1はステップS103からステップS104に処理を進め、表示されているポップアップウインドウPUを非表示とする処理を実行する。
そして、ユーザ端末1はステップS105に処理を進め、以下上記と同様の処理を実行する。これにより、スクロール中はポップアップウインドウPUを非表示とし、スクロールの停止後の商品閲覧画面にポップアップウインドウPUが表示される処理が実現できる。
【0083】
なお、ステップS104について、商品閲覧画面のスクロール中においては、スクロールに追従してポップアップウインドウPUが表示されるようにしてもよい。
また
図7の処理は、ユーザの操作によりウインドウWD内で商品閲覧画面から他の画面に移動したり、商品閲覧画面が表示されているウインドウWDが閉じられたりすることで適宜、終了される。
【0084】
<7.第2の実施の形態における提示画面の概要>
次に、第2の実施の形態における、ユーザ端末1に表示される商品閲覧画面上のポップアップウインドウPUの表示制御の概要について、
図5、
図10及び
図11を用いて説明する。本実施の形態は、ウインドウWDに表示される商品閲覧画面をスクロールする際に、ポップアップウインドウPUがスクロール中の画面を追従するように表示される例である。
【0085】
まず、
図5に示すように、ユーザ端末1のウェブブラウザ上で商品閲覧画面に移動すると、ウインドウWDの商品閲覧画面にファーストビュー画像が表示される。
本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、ファーストビュー画像がウインドウWDに表示されている状態において、ポップアップウインドウPUは表示されていない。
【0086】
その後、ユーザによりウインドウWDにおける商品閲覧画面のスクロール操作が行われると、
図10に示すように、例えばウインドウWDの右上の部分にポップアップウインドウPUがポップアップ表示される。
このとき、ポップアップウインドウPUのウインドウWD上における表示位置は固定される。即ち、商品閲覧画面がスクロール中であっても、ポップアップウインドウPUはウインドウWDに対して常に一定の位置に表示されることになる。例えばポップアップウインドウPUは、ウインドウWDの右上部分に固定して表示される。
これにより、商品閲覧画面のスクロールに伴い、画面の進行方向にポップアップウインドウPUが追従するように表示される。
【0087】
第2の実施の形態は、商品閲覧画面のスクロール中及びスクロールが終了した状態において、ポップアップウインドウPUが常にウインドウWD上に何れかの配置列に固定して表示されるため、商品閲覧画面がスクロールされた場合であってもポップアップウインドウPUの位置が把握しやすいといった利点がある。
また、第2の実施の形態では、複数の配置列のうちコンテンツ表示領域CTが重なりづらい配置列をポップアップウインドウPUの表示領域とすることで、コンテンツ表示領域CTの視認性を確保したポップアップウインドウPUの表示態様を実現できる。
【0088】
また、商品閲覧画面のスクロール中及びスクロールが終了した状態において、ポップアップウインドウPUは常にウインドウWDの右上部分に固定して表示されることになる。そのため、商品閲覧画面の表示部分によっては、
図11に示すように、例えば画像コンテンツ領域CT3等のコンテンツ表示領域にポップアップウインドウPUが重なってしまうことがある。そこでこのような場合は、ポップアップウインドウPUを半透明になるように表示制御する。
図11では、半透明に表示されたポップアップウインドウPUを破線により表記する。これにより、画面のスクロール中及び停止状態において、コンテンツ表示領域の視認性を必要以上に損なうことなしに、ポップアップウインドウPUを表示することが可能となる。
【0089】
<8.第2の実施の形態における商品画面閲覧処理の第1例>
第2の実施の形態における表示制御システムの動作を実現するためにユーザ端末1がウェブブラウザ上で実行する商品画面閲覧処理(
図4のS14)の第1例について、
図12及び
図13を用いて説明する。ユーザ端末1は、配信サーバ2から受信したウェブページデータにプラグインされたプログラムに基づいて商品画面閲覧処理を実行する。
【0090】
まずユーザ端末1は、ステップS101においてウインドウWDに商品閲覧画面を表示させる。そしてユーザ端末1は、ステップS301において、ユーザによるスクロール操作を検知した際にポップアップ表示するポップアップウインドウPUの位置を決定するための配置列決定処理を行う。
【0091】
ここで、配置列決定処理の詳細について、
図13を用いて説明する。
まずユーザ端末1は、ステップS401において、ウインドウWDのウインドウサイズ情報を取得し、ステップS402において、当該取得したウインドウサイズ情報に応じたウインドウWD上における商品閲覧画面の表示態様を特定する処理を実行する。つまりユーザ端末1は、ウインドウWDに表示されるウェブページデータWPの構成を特定する。ウインドウWDのウインドウサイズによって、表示するウェブページデータのサイズや、コンテンツ表示領域及び優先表示領域等の配置関係が調整されるためである。
【0092】
ウインドウWDに表示されるウェブページデータWPの構成を特定すると、ユーザ端末1は、ステップS403において、当該ウェブページデータWPの解析処理を行う。これにより、ユーザ端末1は、ウェブページデータWPにおけるコンテンツ表示領域CT及び優先表示領域PR等の配置関係を特定することができる。またコンテンツ表示領域CT及び優先表示領域PR等の配置関係を特定することで、ブランク領域BKの位置も特定することができる。
【0093】
ユーザ端末1は、ステップS404において、ウェブページデータWPを複数の列に分割する。例えば
図10に示すように、ウェブページデータWPを等間隔の列wh1〜wh3に分割する。
ユーザ端末1は、各列ごとの、ブランク領域BKの割合を算出する。そしてユーザ端末1はステップS405において、最もブランク領域BKの面積割合の高い列(つまり、コンテンツ表示領域CTの面積割合の低い列)を配置列として決定する。即ち、ユーザ端末1は、後述するユーザからのスクロール操作の開始を検知した際に、当該配置列の何れかの領域にポップアップウインドウPUをポップアップ表示することになる。
以上により、ユーザ端末1は、
図13での配置列決定処理を終了し、
図12においてステップS301の配置列決定処理の後、ステップS302→S304→S305の監視ループを行う。
【0094】
ユーザ端末1は、
図12のステップS302において、ユーザのスクロール操作が開始されたことを検知した場合、ステップS303に処理を進める。
ユーザ端末1は、ステップS303において、ウインドウWDの商品閲覧画面のスクロールに対して、ポップアップウインドウPUが追従するように表示される。
つまり、ユーザ端末1は、ポップアップウインドウPUのウインドウWD上に表示位置を固定して表示する。これにより、スクロール中であっても、ポップアップウインドウPUはウインドウWDに対して常に一定の位置に表示されることになる。例えばスクロール前を示す
図10及びスクロール後を示す
図11において、ポップアップウインドウPUは、ウインドウWDの右上部分に固定して表示されている。
なお、ユーザ端末1は、ユーザのスクロール操作が開始されたことを検知した際に、ウインドウWDにポップアップウインドウPUが表示されていなかった場合は、ステップS301で決定した配置列にポップアップウインドウPUを表示してから、追従表示を実行する。
ユーザ端末1はステップS303の処理を終えると、ステップS302→S304→S305の監視に戻る。
なお、スクロール追従表示についてはステップS302のタイミングに限られることはなく、ユーザのスクロール操作が開始されたことを検知した場合に、適宜、ユーザ端末1によりポップアップウインドウPUの追従表示が行われるものとする。
【0095】
ユーザ端末1は、ステップS304において、ウインドウサイズの変更が変更されたと判定すると、ユーザ端末1はS301に処理を進め、再度配置列決定処理を行った上で、ステップS302→S304→S305の監視に戻る。
ここで、ウインドウサイズの変更とは、例えばコンピュータ装置上でのウェブブラウザのウインドウが全画面化、拡大、縮小等された場合をいう。
【0096】
ユーザ端末1は、ステップS305において、ウインドウWD上にポップアップウインドウPUが表示されていると判定すると、ステップS306に処理を進める。ここでいう、ポップアップウインドウPUの表示は、半透明化等されていない通常の表示態様で表示されている通常表示と、半透明化され重畳部分においてコンテンツ表示領域が視認可能とされる半透明表示との何れかの表示態様により表示されていればよい。
【0097】
ユーザ端末1はステップS306において、ポップアップウインドウPUが表示されている領域がコンテンツ表示領域と重なるか否かを判定する。
ポップアップウインドウPUがコンテンツ表示領域に重なっていない場合、ユーザ端末1はステップS307において、ウインドウWD上にポップアップウインドウPUが通常表示されているか否かを判定する。
【0098】
ポップアップウインドウPUが通常表示されていない場合、即ちポップアップウインドウPUが半透明で表示されている場合は、ユーザ端末1はステップS308に処理を進め、ポップアップウインドウPUを通常表示とする処理を行う。ここでは、ポップアップウインドウPUがコンテンツ表示領域に重なっていないので、コンテンツ表示領域の視認性を確保するためにポップアップウインドウPUを半透明化する必要がないためである。
ステップS308の後、ユーザ端末1はステップS311に処理を進める。
【0099】
またステップS307においてポップアップウインドウPUが通常表示されていない場合は、ユーザ端末1はステップS308の処理を行うことなく、ステップS311に処理を進める。
【0100】
またステップS306において、ポップアップウインドウPUがコンテンツ表示領域と重なる場合、ユーザ端末1はステップS309に処理を進める。
ユーザ端末1は、ステップS309においてウインドウWD上にポップアップウインドウPUが通常表示されている否かを判定する。
ウインドウWD上にポップアップウインドウPUが通常表示されている場合、即ち、例えば
図11に示すように、ポップアップウインドウPUが半透明で表示されていない場合は、ユーザ端末1はステップS310において、ポップアップウインドウPUを半透明に表示させる処理を実行する。なおこのとき、ポップアップウインドウPUを透明とする処理を行ってもよい。ユーザ端末1はステップS309の後、ステップS311に処理を進める。
またステップS309において、ウインドウWD上にポップアップウインドウPUが通常表示されていない場合、即ち、ポップアップウインドウPUが半透明表示されている場合は、ステップS310の処理を行うことなくステップS311に処理を進める。
【0101】
ユーザ端末1は、ステップS311において、ウインドウWDの商品閲覧画面内に優先表示領域が表示されているか否かを判定する。優先表示領域が表示されていない場合、ユーザ端末1はステップS304に処理を進め、以下、監視ループに処理を戻す。
優先表示領域が表示されている場合、ユーザ端末1は、ステップS312において、ポップアップウインドウPUを非表示とする処理を行う。例えば
図8に示すように、ウインドウWDに表示される商品閲覧画面上に優先表示領域PRが表示されている場合、ポップアップウインドウPUを表示しなくても購入手続き画面へのリンク(ご購入手続きへ)や購入リスト追加等の機能を発揮するための操作領域(商品かごに追加)は、商品閲覧画面に表示されているためである。
【0102】
ステップS312の処理の終了後、ユーザ端末1はステップS313において、優先表示領域がウインドウWDの商品閲覧画面外に移動するまで待機する。
優先表示領域が商品閲覧画面外に移動すると、ユーザ端末1は、ステップS314において、ポップアップウインドウPUを再度表示させる。このとき、ステップS312で表示にした際のポップアップウインドウPUと同様の表示態様(通常表示や半透明表示等)で表示を行う。
ステップS314の処理が終了すると、ユーザ端末1はステップS304に処理を進め、以下、監視ループに戻る。
【0103】
なお、
図12及び
図13の処理は、ユーザの操作によりウインドウWD内で商品閲覧画面から他の画面に移動したり、商品閲覧画面が表示されているウインドウWDが閉じられたりすることで適宜、終了される。
【0104】
以上の商品画面閲覧処理をユーザ端末1が実行することで、ウインドウWD内の商品閲覧画面のスクロールに対して、ポップアップウインドウPUが表示態様を変化させつつ追従表示されることとなる。
【0105】
<9.第2の実施の形態における商品画面閲覧処理の第2例>
第2の実施の形態における商品画面閲覧処理(
図4のS14)の第2例について、
図14を用いて説明する。
第2例は、半透明の状態で表示されているポップアップウインドウPUにカーソル等の操作子が接近した場合に、当該ポップアップウインドウPUを通常表示の状態とする例である。
第2例は、ステップS311の前に実行されるステップS501以降の処理以外は、第1例と同様の処理であるため、本例ではステップS501以降の処理についてのみ説明する。ステップS501は、ステップS307乃至S310の何れかの処理の後に実行される処理である。
【0106】
まず、ユーザ端末1は、ステップS501において、カーソルがポップアップウインドウPUに接近している状態であるか否かを判定する。
カーソルがポップアップウインドウPUに接近していない場合、ユーザ端末1はステップS311に処理を進め、以下第1例と同様の処理を行う。
カーソルがポップアップウインドウPUに接近している状態であることを検知すると、ステップS502に処理を進め、ポップアップウインドウPUが通常表示されているか否かを判定する。そして、通常表示されている場合は、ユーザ端末1はステップS311に処理を進め、以下第1例と同様の処理を行う。
【0107】
ポップアップウインドウPUが通常表示されていない場合、即ち、ポップアップウインドウPUが半透明の状態である場合、ユーザ端末1はステップS503に処理を進める。
ユーザ端末1は、ステップS503において、半透明状態で表示されているポップアップウインドウPUの表示態様を通常表示とする処理を実行する。
その後、ユーザ端末1は、ステップS504において、カーソルがポップアップウインドウPUに接近していない状態、即ち、カーソルがポップアップウインドウPUから離れるまで待機する。カーソルがポップアップウインドウPUから離れたことを検知すると、ユーザ端末1はステップS306に処理を進め、以下第1例と同様の処理を実行する。
以上により、第2の実施の形態における商品画面閲覧処理の第2例の説明を終了する。
【0108】
<10.まとめ及び変形例>
上記した実施の形態等で説明した配信サーバ2は、第1ウインドウ(ウインドウWD)に、コンテンツ表示画像(コンテンツ表示領域)を有するページ領域を表示する第1処理と、ページ領域におけるコンテンツ表示領域の配置に応じて第2ウインドウ(ポップアップウインドウPU)の表示位置を選択する第2処理と、第1ウインドウ(ウインドウWD)に表示されたページ領域上の第2処理で選択された表示位置(表示領域)に、第2ウインドウ(ポップアップウインドウPU)を表示させる第3処理と、を端末装置(ユーザ端末1)に実行させるプログラムを含むウェブページデータWPを生成するウェブページデータ生成部22と、生成したウェブページデータWPを端末装置(ユーザ端末1)に送信し、提示させる処理を行う制御部21と、を備えるものである(
図7、
図12、
図14)。
これにより、スクロール操作に応じて変化するウインドウWDに表示される商品閲覧画面において、当該商品閲覧画面の各停止位置において、ウインドウWDに表示されるコンテンツ表示領域の配置を加味した上で、ポップアップウインドウPUのポップアップ表示位置を決定することができる。即ち、例えばウインドウWD上のコンテンツ表示領域に重ならないように、ポップアップウインドウPUの表示領域を決定することができるようになる。
【0109】
ポップアップウインドウPUを商品閲覧画面上に表示することは、例えば、商品閲覧画面に表示されていない特定の画面に移動するためのリンク(ご購入手続きへ)や、購入リスト追加等の機能を発揮するための操作領域(商品かごに追加)等をポップアップウインドウPUに表示させることでユーザの利便性を向上させるものである。
そこで、例えばウインドウWD上のコンテンツ表示領域に重ならないように、ポップアップウインドウPUの表示領域を決定することで、ウインドウWDに表示される商品閲覧画面の視認性を損なうことなしに、ユーザにとって利便性の高いポップアップウインドウPUを表示することが可能となる。
また、ウインドウWD上のコンテンツ表示領域に重ならないようにポップアップウインドウPUを表示することで、ウインドウWD上の表示領域の有効活用を図ることができる。
【0110】
また配信サーバ2が生成するウェブページデータにおける第2処理では、ページ領域におけるコンテンツ非表示領域(ブランク領域BK)のうちで第2ウインドウ(ポップアップウインドウPU)の表示位置を選択することが考えられる(
図9のS201)。
ブランク領域BKは、商品閲覧画面において空白である等のユーザに対して情報量の少ない領域といえる。そのような領域をポップアップウインドウPUの表示領域とすることで、ウインドウWDに表示されるコンテンツ表示領域に重ならないようにポップアップウインドウPUがポップアップ表示され、ユーザのウインドウWDに表示される商品閲覧画面の視認性をより一層向上させることができる。
また、ユーザに対して情報量の少ない領域にポップアップウインドウPUを表示することで、ウインドウWD上の表示領域のより一層の有効活用を図ることができる。
【0111】
また、第2処理では、ページ領域のスクロールの終了の際の表示範囲におけるコンテンツ非表示領域(ブランク領域BK)から、第2ウインドウ(ポップアップウインドウPU)の表示位置を選択する(
図7のS108)。
これにより、スクロール操作終了後にウインドウWDに表示される商品閲覧画面に基づいて、ウインドウWDに表示されるコンテンツ表示領域に重ならないようなポップアップウインドウPUのポップアップ表示位置を特定することができる。
スクロールの開始後に一度ポップアップウインドウPUを非表示とし、スクロール終了後の商品閲覧画面において、再度、ポップアップウインドウPUの表示領域を選択することにより、コンテンツ表示領域にポップアップウインドウPUが重なることを回避することができ、ユーザの視認性の向上を図ることが可能となる。
また、スクロールの停止ごとにポップアップウインドウPUの表示領域を選択する処理を行うことで、現在表示されている商品閲覧画面ごとに適したポップアップウインドウPUの表示領域をその都度選択することができる。従って、直近の商品閲覧画面の表示態様を反映させたポップアップウインドウPUのポップアップ表示を行うことができる。
【0112】
また、第2ウインドウ(ポップアップウインドウPU)が第1ウインドウ(ウインドウWD)上に表示されている場合、ページ領域のスクロールが開始されたことに応じて、第2ウインドウ(ポップアップウインドウPU)を非表示とすることが考えられる(
図7のS104)。
商品閲覧画面がスクロール移動中は、ポップアップウインドウPUをウインドウWD上に表示しないことで、ユーザはスクロール中の画面の閲覧を快適に行うことができる。また、スクロール中は、ポップアップウインドウPUをウインドウWD上に表示せず、スクロールの停止後にポップアップウインドウPUを表示することで、ポップアップウインドウPUの自然な表示を実現できる。
【0113】
また配信サーバ2が生成するウェブページデータにおける第2処理で選択した第2ウインドウ(ポップアップウインドウPU)の表示位置の領域の大きさに合わせて、第3処理で表示する第2ウインドウ(ポップアップウインドウPU)の大きさが可変とされる(
図7のS110〜S112)。
これにより、例えばブランク領域がポップアップウインドウPUよりも小さい場合、ブランク領域等の表示領域に収まるようにポップアップウインドウPUの大きさを調節することで、ポップアップウインドウPUが商品閲覧画面のコンテンツ表示領域に重ならないように表示することができる。従って、ユーザのコンテンツ表示領域の視認性をより確保することができる。
また、ブランク領域等の表示領域に収まるようにポップアップウインドウPUの大きさを調節することで、例えばブランク領域が大きいときは、ユーザが閲覧や操作がしやすいようにポップアップウインドウPUを拡大して表示することも可能となる。これにより、ユーザのポップアップウインドウPUの視認性及び操作性の向上を図ることができる。
また、ブランク領域等の大きさに関わらず、ポップアップウインドウPUを表示することが可能となるため、ウインドウWDの表示領域の有効活用を図ることができる。
【0114】
また配信サーバ2が生成するウェブページデータにおける第2処理では、ページ領域における、第2ウインドウ(ポップアップウインドウPU)の表示によって提示情報の重畳が生ずる領域の解析に基づいて、第2ウインドウ(ポップアップウインドウPU)の表示位置を選択することが考えられる(
図12、
図14のS301)。
これにより、商品閲覧画面をスクロールする際に、ウインドウWDにポップアップ表示されるポップアップウインドウPUのスクロール進行方法における位置が、表示される商品閲覧画面に応じて変化することがなくなる。
従って、画面のスクロール等に応じて、ウインドウWD上でポップアップウインドウPUの表示位置が度々変わることがなくなるため、ユーザに違和感を感じさせないポップアップウインドウPUの表示態様を実現するとともに、ウインドウWD上における定位置にポップアップウインドウPUが表示されることによるユーザの視認性を向上させることができる。
【0115】
また配信サーバ2が生成するウェブページデータにおける第2処理では、前記ページ領域を、スクロール進行方向に複数の配置列(wh1〜wh3)に区分し、複数の配置列のうちで、コンテンツ表示領域の面積割合が最も低い配置列に含まれる位置を第2ウインドウ(ポップアップウインドウPU)の表示位置として選択することが考えられる(
図13のS405)。
これにより、ウインドウWDにポップアップ表示されるポップアップウインドウPUのスクロール進行方法における位置を固定しても、コンテンツ表示領域にポップアップウインドウPUが重なることが少なくなる。従って、スクロール中やスクロール停止後の商品閲覧画面のユーザの視認性の向上を図ることができる。
【0116】
また配信サーバ2が生成するウェブページデータにおける第3処理では、ページ領域のスクロールの開始に応じて、第2ウインドウのスクロール追従表示を開始させる(
図12のS303)。
これにより、スクロールに応じて変化するウインドウWDに表示された商品閲覧画面において、ポップアップ表示されたポップアップウインドウPUの移動位置が視覚的に確認しやすい。従って、ユーザがポップアップウインドウPUに表示される関連情報の閲覧やリンクの操作を行う際に、容易にポップアップウインドウPUを視認することができ、ユーザの利便性の向上を図ることができる。
【0117】
また、第2ウインドウ(ポップアップウインドウPU)がコンテンツ表示領域に重なる場合、第2ウインドウ(ポップアップウインドウPU)の重なるコンテンツ表示領域が視認可能となるように第2ウインドウ(ポップアップウインドウPU)を半透明表示とすることが考えられる(
図12、
図14のS310)。
ユーザにとっては、ポップアップウインドウPUがコンテンツ表示領域に重なることで、商品の内容が把握できなくなることは避けたいが、ポップアップウインドウPUが表示されないことで、ポップアップウインドウPUが有する機能や情報を商品閲覧画面から探すことは、それ以上に手間である。また、コンテンツ表示領域の閲覧にあたっては、多少見づらい部分があってもコンテンツの内容を把握することができればそれでよい場合もある。
そこで、コンテンツ表示領域に重なるポップアップウインドウPUを半透明状態とすることで、ポップアップウインドウPUがコンテンツ表示領域に重なる場合であっても、コンテンツ表示領域のコンテンツ内容を把握可能な視認性を確保しつつ、ポップアップウインドウPUの位置を把握することができる。
【0118】
また第1ウインドウ(ウインドウWD)上のカーソルが第2ウインドウ(ポップアップウインドウPU)に接近した場合、第2ウインドウ(ポップアップウインドウPU)の半透明表示を解除することが考えられる(
図14のS503)。
これにより、カーソルでポップアップウインドウPUをクリックする際に、ポップアップウインドウPUがコンテンツ表示領域等に重なる状態で表示される。
カーソルがポップアップウインドウPUに近づいているということは、ユーザがポップアップウインドウPUに表示されている機能等を操作しようと考えていると推測できる。こういった場合、ポップアップウインドウPUが半透明な状態であると、ユーザが選択する領域を視認しづらいこともある。
そのため、カーソルがポップアップウインドウPUに接近したことに応じて、ポップアップウインドウPUの透明状態を解除することで、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0119】
また配信サーバ2が生成するウェブページデータにおける第2処理では、第2ウインドウ(ポップアップウインドウPU)の表示位置とするコンテンツ非表示領域(ブランク領域BK)が存在しないときは、コンテンツ表示領域に表示されているコンテンツの視認性を損なわない位置を第2ウインドウ(ポップアップウインドウPU)の表示位置として選択することが考えられる(
図9)。
これにより、ポップアップウインドウPUを表示できる大きさのブランク領域BKがないなどの場合であっても、例えばコンテンツ画像の背景の模様などの提供するコンテンツの視認性を損なわない部分にポップアップウインドウPUを表示する。
商品閲覧画面等のコンテンツ表示画面には、必ずしも空白領域が十分設けられているとは限らない。そこで、背景画面領域等、具体的なコンテンツの情報が記載されていない部分等を自動的に選択して表示することでユーザの利便性を向上させることができる。
【0120】
また第1ウインドウ(ウインドウWD)に表示されているページ領域に、第2ウインドウ(ポップアップウインドウPU)で代替可能な領域(優先表示領域PR)が含まれている期間は、第2ウインドウ(ポップアップウインドウPU)の表示を行わないことが考えられる(
図7のS107、
図12、
図14のS311)。
例えば
図8に示すように、ウインドウWDに表示される商品閲覧画面上に優先表示領域PRが表示されている場合、ポップアップウインドウPUを表示しなくても購入手続き画面へのリンク(ご購入手続きへ)や購入リスト追加等の機能を発揮するための操作領域(商品かごに追加)は、商品閲覧画面に表示されている状態である。
このような場合に、商品閲覧画面上に当該ポップアップウインドウPUを表示すると、同じ機能を有する領域が複数依存することになり、却って、ユーザの混乱を招くおそれがある。
そこで、例えばポップアップウインドウPUがコンテンツ購入画面へのリンクを表示するものだった場合、ウインドウWDにポップアップウインドウPUと同じ機能を有する情報が表示されている場合は、ポップアップウインドウPUを表示しないことで、ウインドウWDの表示領域を有効活用し、ユーザの快適な閲覧を実現することができる。
【0121】
なお、本実施の形態においては、コンテンツの一例として商品を用い、提示された当該商品の閲覧画面の表示制御システムとして説明したが、本発明のコンテンツは商品閲覧画面の表示制御に限られることはなく、例えばニュースやレビュー、ブログ、レシピなどが様々なウェブページ画面における表示制御システムとして用いることが可能である。もちろん、ウェブサイトの種別によって様々なコンテンツを採用することが可能である。
【0122】
また、本実施の形態について説明した処理は、それぞれが独立した処理であってもよいし、それぞれの処理を組み合わせて行うことも可能である。実施の形態の組み合わせとしては様々な態様が考えられる。
【0123】
<11.プログラム及び記憶媒体>
以上、本実施の形態の情報処理装置の実施の形態としての配信サーバ2を説明してきたが、実施の形態のプログラムは、配信サーバ2における各処理を情報処理装置(CPUなど)に実行させるプログラムである。
【0124】
実施の形態のプログラムは、第1ウインドウに、コンテンツ表示画像を有するページ領域を表示する第1処理と、前記ページ領域における前記コンテンツ表示領域の配置に応じて第2ウインドウの表示位置を選択する第2処理と、前記第1ウインドウに表示された前記ページ領域上の前記第2処理で選択された表示位置に、前記第2ウインドウを表示させる第3処理と、を端末装置に実行させるプログラムを含むウェブページデータを生成するウェブページデータ生成機能と、前記生成したウェブページデータを前記端末装置に送信し、提示させる処理を行う制御機能と、を情報処理装置に実行させるものである。
即ちこのプログラムは、配信サーバ2に対して
図4で説明した各ステップの処理を実行させるプログラムである。
【0125】
また実施の形態のプログラムは、第1処理、第2処理、及び第3処理の各処理をユーザ端末1の情報処理装置(CPUなど)に実行させるプログラムとすることもできる。即ち、第1ウインドウに、コンテンツ表示画像を有するページ領域を表示する第1処理と、前記ページ領域における前記コンテンツ表示領域の配置に応じて第2ウインドウの表示位置を選択する第2処理と、前記第1ウインドウに表示された前記ページ領域上の前記第2処理で選択された表示位置に、前記第2ウインドウを表示させる第3処理と、を端末装置に実行させることができる。
このようなプログラムをアプリケーションプログラムとしてユーザ端末1にインストールされるようにし、ユーザ端末1において上述の処理が実行されるようにしてもよい。即ち、実施の形態の配信サーバ2による例えばウェブページデータ生成部が生成したウェブページデータに含まれるプログラムでの処理を、ユーザ端末1にインストールされたアプリケーションプログラムにより実行するようにする。これにより、配信サーバ2との通信を介さずに、ウインドウWDに表示されるコンテンツ表示領域の配置を加味したポップアップ表示をユーザ端末上で実現できる。その場合、ユーザ端末1が請求項14でいう情報処理装置に該当することになる。
このプログラムは、ユーザ端末1に対して
図7,
図9,
図12〜
図14で説明した各ステップの処理を実行させるプログラムである。
【0126】
このようなプログラムにより、配信サーバ2としての情報処理装置又はユーザ端末1としての情報処理装置を実現できる。
そしてこのようなプログラムはコンピュータ装置などの機器に内蔵されている記憶媒体としてのHDDや、CPUを有するマイクロコンピュータ内のROMなどに予め記憶しておくことができる。或いはまた、半導体メモリ、メモリカード、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスクなどのリムーバブル記憶媒体に、一時的或いは永続的に格納(記憶)しておくことができる。またこのようなリムーバブル記憶媒体は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することができる。
また、このようなプログラムは、リムーバブル記憶媒体からパーソナルコンピュータなどにインストールする他、ダウンロードサイトから、LAN、インターネットなどのネットワークによりダウンロードすることもできる。
【解決手段】ネットワークシステムの配信サーバ2は、制御部21とウェブページデータ生成部22を有する。ウェブページデータ生成部22は、第1処理、第2処理、第3処理を行いウェブページデータを生成する。第1処理は、第1ウインドウにコンテンツ表示画像を有するページ領域を表示する。第2処理は、ページ領域におけるコンテンツ表示画像の配置に応じて第2ウインドウの表示位置を選択する。第3処理は、第1ウインドウのページ領域上の表示位置に、第2ウインドウを表示する。制御部21は、生成したウェブページデータを端末装置に送信し、提示させる。