特許第6670955号(P6670955)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6670955
(24)【登録日】2020年3月4日
(45)【発行日】2020年3月25日
(54)【発明の名称】スタンドスイッチ
(51)【国際特許分類】
   B62H 1/02 20060101AFI20200316BHJP
   B62J 45/40 20200101ALI20200316BHJP
   H01H 21/32 20060101ALI20200316BHJP
   H01H 21/36 20060101ALI20200316BHJP
【FI】
   B62H1/02 E
   B62J99/00 J
   H01H21/32
   H01H21/36 L
【請求項の数】8
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-558922(P2018-558922)
(86)(22)【出願日】2017年11月29日
(86)【国際出願番号】JP2017042750
(87)【国際公開番号】WO2018123404
(87)【国際公開日】20180705
【審査請求日】2019年4月16日
(31)【優先権主張番号】特願2016-255306(P2016-255306)
(32)【優先日】2016年12月28日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】特許業務法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山下 明彦
【審査官】 杉田 隼一
(56)【参考文献】
【文献】 特開平3−164387(JP,A)
【文献】 特開2016−64694(JP,A)
【文献】 特開2008−130314(JP,A)
【文献】 特開2012−56346(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62H 1/02
B62J 45/40
H01H 21/32
H01H 21/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二輪車(10)に設けられるスタンド(75)が起立位置と収納位置との間で回動する際に、その回動に伴って回動可能なロータリー部(96,123,133)と、前記ロータリー部(96,123,133)を収容するケース(95,122)とを備え、前記ケース(95,122)に対する前記ロータリー部(96,123,133)の回動により前記スタンド(75)の位置を検出するスタンドスイッチにおいて、
前記ロータリー部(96,123,133)と、前記ケース(95,122)との間に、屈曲した隙間(120)を有するラビリンスを形成し、前記二輪車(10)に装着した状態で、前記隙間(120)を上側より下側の方で大きくし、
前記ケース(95,122)は、筒状の周壁(95c,122c)と、前記周壁(95c,122c)の一端に形成された底部(95a)と、車体側に係合する廻り止め部(95d,95d)と、前記ロータリー部(96,123,133)に備える永久磁石(115)に近接するように配置される磁気センサ(98)が配置されたセンサ収納部(95g)とを備え、前記底部(95a)の径方向内側に、前記スタンド(75)の回動軸(93)に取付けられるとともに径方向の段差を有するカラー部材(105,135)が配置されることを特徴とするスタンドスイッチ。
【請求項2】
二輪車(10)に設けられるスタンド(75)が起立位置と収納位置との間で回動する際に、その回動に伴って回動可能なロータリー部(96,123,133)と、前記ロータリー部(96,123,133)を収容するケース(95,122)とを備え、前記ケース(95,122)に対する前記ロータリー部(96,123,133)の回動により前記スタンド(75)の位置を検出するスタンドスイッチにおいて、
前記ロータリー部(96,123,133)と、前記ケース(95,122)との間に、屈曲した隙間(120)を有するラビリンスを形成し、前記二輪車(10)に装着した状態で、前記隙間(120)を上側より下側の方で大きくし、
前記ケース(95)に設けられた下方に開口する収容凹部(95u)内に前記ロータリー部(96)の一部を構成するロータ(106)が収納され、前記ロータ(106)は、前記ケース(95,122)の周壁(95c,122c)の一端に形成された底部(95a)側に設けられた小径部(106f)と、前記小径部(106f)に対して前記収容凹部(95u)の開口側に設けられた大径部(106g)とを備え、
前記隙間(120)は、前記収容凹部(95u)と前記小径部(106f)との小径部側隙間(120e)、及び前記収容凹部(95u)と前記大径部(106g)との大径部側隙間(120g)を備え、前記小径部側隙間(120e)に対し、前記大径部側隙間(120g)を大きくしたことを特徴とするスタンドスイッチ。
【請求項3】
前記スタンド(75)は、その回動軸(93)の周囲の端部に係合部(84f)が設けられ、
前記ロータリー部(96,123,133)は、前記係合部(84f)に係止される位置決めピン(106e)と、前記位置決めピン(106e)と共に一体に回転する永久磁石(115)とを備えるロータ(106,126,136)を含み、前記ロータ(106,126,136)は、前記ケース(95,122)に下方に開放するように設けられた収容凹部(95u,122u)に前記隙間(120)を介して収容されることを特徴とする請求項1又は2に記載のスタンドスイッチ。
【請求項4】
前記カラー部材(105,135)は、前記底部(95a)を摺動自在に保持する第1段部(112d,135e)を備えることを特徴とする請求項1に項記載のスタンドスイッチ。
【請求項5】
前記カラー部材(105,135)は、前記ロータ(106,136)を軸方向に位置決めする第2段部(112e,135f)を備えることを特徴とする請求項4に記載のスタンドスイッチ。
【請求項6】
前記カラー部材(105)は、前記回動軸(93)側に金属製の筒体(111)と、前記筒体(111)の外周に一体的に設けられた樹脂製の段付きカラー部材(112)とを備え、前記筒体(111)の軸方向一端に前記回動軸(93)の端面(103f)を当接させ、更に、軸方向他端の外側から前記回動軸(93)を構成する締結ボルト(97)にて前記回動軸(93)の端面(103f)に固定されることを特徴とする請求項1、4、5のいずれか一項に記載のスタンドスイッチ。
【請求項7】
前記隙間(120)は、前記ケース(95)の底部(95a)と前記ロータ(106)との底部ロータ間隙間(120d)を備え、前記底部ロータ間隙間(120d)に対し、前記小径部側隙間(120e)を大きくしたことを特徴とする請求項2に記載のスタンドスイッチ。
【請求項8】
前記収容凹部(122u)と前記ロータ(126)との隙間(120h)を、前記収容凹部(122u)の開口端に向かうにつれて次第に大きくなるように拡開形状としたことを特徴とする請求項3に記載のスタンドスイッチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鞍乗り型車両等のメインスタンドやサイドスタンドに用いられるスタンドスイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、サイドスタンドやメインスタンドなどの起立位置や収納位置を検出する位置検出装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5570454号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
引用文献1の位置検出装置は、非接触式スイッチ構造を有し、検出装置の回転摺動部に上方から塵や埃が落ちてこないようにパッキンを用いてシールを行っているため、シール構造が複雑になる。また、パッキンが配置される部分までは、隙間に塵や埃が入り込むため、摺動部分が有ると、その部分の耐久性が低下することがある。
本発明の目的は、パッキンを使用せずに簡素化でき、また、耐久性を向上できるスタンドスイッチを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この明細書には、2016年12月28日に出願された日本国特許出願・特願2016−255306の全ての内容が含まれる。
本発明は、二輪車(10)等の鞍乗り型車両に設けられるスタンド(75)が起立位置と収納位置との間で回動する際に、その回動に伴って回動可能なロータリー部(96,123,133)と、前記ロータリー部(96,123,133)を収容するケース(95,122)と備え、前記ケース(95,122)に対する前記ロータリー部(96,123,133)の回動により前記スタンド(75)の位置を検出するスタンドスイッチにおいて、前記ロータリー部(96,123,133)と、前記ケース(95,122)との間に、屈曲した隙間(120)を有するラビリンスを形成し、前記二輪車(10)に装着した状態で、前記隙間(120)を上側より下側の方で大きくしたことを特徴とする。
【0006】
上記発明において、前記スタンド(75)は、その回動軸(93)の周囲の端部に係合部(84f)が設けられ、前記ロータリー部(96,123,133)は、前記係合部(84f)に係止される位置決めピン(106e)と、前記位置決めピン(106e)と共に一体に回転する永久磁石(115)とを備えるロータ(106,126,136)を含み、前記ロータ(106,126,136)は、前記ケース(95,122)に下方に開放するように設けられた収容凹部(95u,122u)に前記隙間(120)を介して収容されるようにしても良い。
【0007】
また、上記発明において、前記ケース(95,122)は、筒状の周壁(95c,122c)と、前記周壁(95c,122c)の一端に形成された底部(95a)と、車体側に係合する廻り止め部(95d,95d)と、前記永久磁石(115)に近接するように配置される磁気センサ(98)が配置されたセンサ収納部(95g)とを備え、前記底部(95a)の径方向内側に、前記回動軸(93)に取付けられるとともに径方向の段差を有するカラー部材(105,135)が配置されるようにしても良い。
【0008】
また、上記発明において、前記カラー部材(105,135)は、前記底部(95a)を摺動自在に保持する第1段部(112d,135e)を備えるようにしても良い。
また、上記発明において、前記カラー部材(105,135)は、前記ロータ(106,136)を軸方向に位置決めする第2段部(112e,135f)を備えるようにしても良い。
【0009】
また、上記発明において、前記カラー部材(105)は、前記回動軸(93)側に金属製の筒体(111)と、前記筒体(111)の外周に一体的に設けられた樹脂製の段付きカラー部材(112)とを備え、前記筒体(111)の軸方向一端に前記回動軸(93)の端面(103f)を当接させ、更に、軸方向他端の外側から前記回動軸(93)を構成する締結ボルト(97)にて前記回動軸(93)の端面(103f)に固定されるようにしても良い。
【0010】
また、上記発明において、前記ロータ(106)は、前記ケース(95)に設けられた下方に開口する前記収容凹部(95u)内に収納され、前記ロータ(106)は、前記底部(95a)側に設けられた小径部(106f)と、前記小径部(106f)に対して前記収容凹部(95u)の開口側に設けられた大径部(106g)とを備え、前記収容凹部(95u)と前記小径部(106f)との隙間(120e)に対し、前記収容凹部(95u)と前記大径部(106g)との隙間(120g)を大きくしても良い。
【0011】
また、上記発明において、前記ケース(95)の底部(95a)と前記ロータ(106)との隙間(120d)に対し、収容凹部(95u)と前記小径部(106f)との隙間(120e)を大きくしても良い。
また、上記発明において、前記収容凹部(122u)と前記ロータ(126)との隙間(120h)を、前記収容凹部(122u)の開口端に向かうにつれて次第に大きくなるように拡開形状としても良い。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、ロータリー部と、ケースとの間に、屈曲した隙間を有するラビリンスを形成し、二輪車に装着した状態で、隙間を上側より下側の方で大きくしたので、専用のパッキンを用いることなく、簡単な構造とすることができ、また、隙間に入った小さな塵芥を効果的に排出できて摩耗の加速に繋がる塵埃を排出できるので、スタンド側回転部の耐久性を向上できる。
【0013】
上記発明において、スタンドは、その回動軸の周囲の端部に係合部が設けられ、ロータリー部は、係合部に係止される位置決めピンと、位置決めピンと共に一体に回転する永久磁石とを備えるロータを含み、ロータは、ケースに下方に開放するように設けられた収容凹部に隙間を介して収容されるので、下方に開放する収容凹部の開口に面して隙間が形成されるので、塵埃の排出を向上できる。
【0014】
また、上記発明において、ケースは、筒状の周壁と、周壁の一端に形成された底部と、車体側に係合する廻り止め部と、永久磁石に近接するように配置される磁気センサが配置されたセンサ収納部とを備え、底部の径方向内側に、回動軸に取付けられるとともに径方向の段差を有するカラー部材が配置されるので、径方向に段差を有するカラー部材の段部により塵埃の進入を抑制できる。
【0015】
また、上記発明において、カラー部材は、底部を摺動自在に保持する第1段部を備えるので、第1段部により摺動部への塵埃の進入を抑制できる。
また、上記発明において、カラー部材は、ロータを軸方向に位置決めする第2段部を備えるので、第2段部により摺動部への塵埃の進入を抑制できる。
【0016】
また、上記発明において、カラー部材は、回動軸側に金属製の筒体と、筒体の外周に一体的に設けられた樹脂製の段付きカラー部材とを備え、筒体の軸方向一端に回動軸の端面を当接させ、更に、軸方向他端の外側から回動軸を構成する締結ボルトにて回転軸の端面に固定されるので、カラー部材は金属製の筒体で締結固定され、樹脂製の段付きカラー部材への負担が少なくなり、耐久性を向上できる。
【0017】
また、上記発明において、ロータは、ケースに設けられた下方に開口する収容凹部内に収納され、ロータは、底部側に設けられた小径部と、小径部に対して収容凹部の開口側に設けられた大径部とを備え、収容凹部と小径部との隙間に対し、収容凹部と大径部との隙間を大きくしたので、ロータの小径部と大径部とにより屈曲したラビリンスが形成され、収容凹部と大径部との隙間の方が大きいので、塵埃の排出を向上できる。
【0018】
また、上記発明において、ケースの底部とロータとの隙間に対し、収容凹部と小径部との隙間を大きくしたので、摺動部から侵入した塵埃も、収容凹部と小径部との隙間が広いので円滑に排出できる。
また、上記発明において、収容凹部とロータとの隙間を、収容凹部の開口端に向かうにつれて次第に大きくなるように拡開形状としたので、塵埃の排出をより一層向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、本発明に係る第1実施形態のサイドスタンドスイッチを備えた自動二輪車の左側面図である。
図2図2は、サイドスタンド及びその周辺を示す左側面図である。
図3図3は、サイドスタンドの起立状態を示す背面図である。
図4図4は、サイドスタンドスイッチを示す正面図である。
図5図5は、サイドスタンドスイッチ及びその周囲を示す断面図である。
図6図6は、図5の要部を拡大した断面図である。
図7図7は、第2実施形態のサイドスタンドスイッチを示す断面図である。
図8図8は、第3実施形態のサイドスタンドスイッチを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、説明中、前後左右および上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LHは車体左方を示している。
<第1実施形態>
図1は、本発明に係る第1実施形態のサイドスタンドスイッチ91を備えた自動二輪車10の左側面図である。
自動二輪車10は、シート46に着座した乗員が足を載せるフロアステップ57を有するスクータ型の鞍乗り型車両である。自動二輪車10は、車体フレーム11の前方に前輪33を有し、駆動輪である後輪43は、車体フレーム11の後部に連結されるユニットスイング型のパワーユニット21の後端部に支持されている。
車体フレーム11は、ヘッドパイプ12、ダウンフレーム14、左右一対のロアフレーム16及び左右一対のリヤフレーム17を備える。
ヘッドパイプ12は、車体フレーム11の前端部を構成している。ダウンフレーム14は、ヘッドパイプ12から下方斜め後方に延びる。左右のロアフレーム16は、ダウンフレーム14の下端から左右に延びた後、後方に延びる。リヤフレーム17は、ロアフレーム16,16の後端から一体に後方斜め上方に延びる。また、リヤフレーム17は、シート46の下方を後ろ上がりに後方に延びるリヤフレーム前部17aと、リヤフレーム前部17aよりも緩い傾斜で後ろ上がりに延びるリヤフレーム後部17bとを有する。
【0021】
車体フレーム11の大部分は、車体カバー23で覆われている。
自動二輪車10は、ヘッドパイプ12に操舵可能にフロントフォーク13が取付けられ、車体フレーム11の下部を構成するロアフレーム16の下部後端部にリンク18を介して上下揺動可能にパワーユニット21が取付けられている。
フロントフォーク13は、ヘッドパイプ12に回転可能に支持されたステアリングステム24と、ステアリングステム24の下端部に取付けられたボトムブリッジ25と、ボトムブリッジ25の左右両端部に取付けられた緩衝部26とから構成されている。ステアリングステム24の上端部にはバーハンドル31が取付けられ、左右の緩衝部26の下端部には、車軸32を介して前輪33が支持されている。前輪33は、上方からフロントフォーク13に取付けられたフロントフェンダ34で覆われ、フロントフェンダ34にフロントフォーク13を保護する左右一対のフォークガード30が取付けられている。
【0022】
パワーユニット21は、前部を構成するエンジン35と、エンジン35の後部に一体的に設けられた無段変速機36とから構成される。エンジン35は、クランクケース37からシリンダヘッド、シリンダブロック等を備えたシリンダ部がほぼ前方に延び、シリンダヘッドにはエアクリーナ38を含む吸気装置が接続されている。無段変速機36は、クランクケース37の後端部に一体に設けられた伝動ケース39を備え、この伝動ケース39の後端部に出力軸42を介して後輪43が取付けられている。一方のリヤフレーム17と伝動ケース39とにはリヤクッションユニット45が渡されている。
【0023】
シート46は、リヤフレーム17に収納ボックス(不図示)を介して支持され、開閉可能とされている。シート46の後部の下方には燃料タンク27が配置されている。
車体カバー23は、フロントカバー51、左右一対のフロントロアカバー52、ハンドルカバー53、フロントインナカバー54、レッグシールド56、フロアステップ57、左右一対のフロアサイドスカート58、左右一対のリヤサイドスカート59を備える。
フロントカバー51は、フロントフォーク13の上部の前方を覆う。フロントロアカバー52は、フロントカバー51の下端に設けられる。ハンドルカバー53は、バーハンドル31の中央部を覆う。フロントインナカバー54は、フロントフォーク13の上部の後方を覆う。レッグシールド56は、フロントフォーク13の上部の後方を覆うとともにフロントカバー51の左右端に接続されて運転者の脚部の前方を覆う。フロアステップ57は、レッグシールド56の下端部から下方及び後方に延びて運転者の足載せとされる。フロアサイドスカート58は、フロアステップ57の左右縁部から下方に延びる。リヤサイドスカート59は、フロアサイドスカート58の後端に設けられる。
【0024】
更に、車体カバー23は、センタカバー61、左右一対のボディサイドカバー62、リヤセンタカバー63、左右一対のボディロアカバー64、左右一対のリアサイドカバー66を備える。
センタカバー61は、フロアステップ57の後端からシート46の前端部下方まで延びる。ボディサイドカバー62は、フロアステップ57及びセンタカバー61からシート46の側縁下方を車体後方に延びる。リヤセンタカバー63は、シート46の後方で左右のボディサイドカバー62,62の後端部間を覆う。ボディロアカバー64は、左右のボディサイドカバー62,62の下縁に沿ってフロアステップ57の後端から後方へ延びる。リアサイドカバー66は、ボディサイドカバー62の後端部下縁に接続される。
【0025】
燃料タンク27は、左右のボディサイドカバー62の後部によって側方から覆われている。
シート46は、運転者が着座する前部シート46aと、前部シート46aより一段高く形成された同乗者用の後部シート46bとを一体に備える。ボディロアカバー64の下端部には、後部シート46bに着座した同乗者が足を載せる可倒式の左右一対の同乗者用ステップ28が設けられている。また、後輪43の前部は、後輪カバー29によって上方から覆われている。
【0026】
ハンドルカバー53には、前部にヘッドライト71、上部にウインドスクリーン72、左右端部に左右一対のバックミラー73が設けられている。一側(詳しくは、左側)のロアフレーム16には折り畳み式のサイドスタンド75が設けられ、クランクケース37の下部にはメインスタンド76が設けられている。サイドスタンド75には、その起立状態を検出するサイドスタンドスイッチ(不図示)が設けられる。
フロントカバー51には、ウインカ74が一体的に設けられている。シート46の後方には、同乗者が掴むグラブレール77が設けられている。後輪43はリヤフェンダ79によって上方から覆われ、リヤフェンダ79にはライセンスプレートが設けられる。リアサイドカバー66の後方には、テールランプ69が設けられる。
【0027】
図2は、サイドスタンド75及びその周辺を示す左側面図である。
一側(詳しくは、左側)のロアフレーム16(図1参照)に板状のスタンド支持ブラケット81が取付けられ、スタンド支持ブラケット81に回動軸93を介してサイドスタンド75が回動可能に支持されている。サイドスタンド75は、上方に跳ね上げられて収納状態にある。
サイドスタンド75は、スタンド本体83と、スタンド本体83に取付けられたばね掛けバー86とからなる。スタンド本体83は、基部84及びアーム部85からなる。
基部84は、スタンド支持ブラケット81を挟み込むU字状を成し、回動軸93に支持される部分である。アーム部85は、基部84に取付けられた部分であり、基部84から直線状に延びる直線部85aと、直線部85aの端部から屈曲した屈曲部85bとからなる。屈曲部85bは、地面に接する部分である。ばね掛けバー86は、アーム部85の直線部85aと屈曲部85bとに渡されて取付けられている。
【0028】
上記サイドスタンド75と、スタンド支持ブラケット81に車体側方に延びるように取付けられたばね掛けピン87と、ばね掛けバー86及びばね掛けピン87のそれぞれに掛けられた引張コイルばね88とは、サイドスタンドアッシー90を構成する。
引張コイルばね88は、サイドスタンド75を収納状態又は起立状態を保持するように付勢する。
スタンド支持ブラケット81には、サイドスタンド75を起立状態に回動位置を規制する起立時ストッパ81aと、サイドスタンド75を収納状態に回動位置を規制する収納時ストッパ(不図示)とが形成されている。
サイドスタンド75には、例えば、その起立状態を検知するサイドスタンドスイッチ91が付設されている。サイドスタンドスイッチ91は、サイドスタンド75の基部84の車幅方向外側に配置されている。
なお、サイドスタンドスイッチ91は、サイドスタンド75の収納状態を検知するものでも良く、あるいは、サイドスタンド75の起立状態と収納状態との両方を検知するものでも良い。
【0029】
図3は、サイドスタンド75の起立状態を示す背面図であり、一部断面を示す。
ロアフレーム16にスタンド支持ブラケット81が固定され、スタンド支持ブラケット81に揺動可能にサイドスタンド75が支持されている。
スタンド支持ブラケット81は、ロアフレーム16の表面に沿って取付けられた湾曲部81cと湾曲部81cの下端から下方斜め側方に延びる平板状のスタンド支持部81dとを備える。
スタンド支持部81dの下部には、サイドスタンド75の回動軸93が回動可能に支持され、スタンド支持部81dの上下方向の中間部には、ばね掛けピン87が取付けられている。
サイドスタンド75の基部84の外側面に隣接してサイドスタンドスイッチ91が配置されている。サイドスタンドスイッチ91は、ばね掛けピン87に係止されることで回動しない非回動部分と、サイドスタンド75と共に回動する回動部分とから構成されている。
【0030】
図4は、サイドスタンドスイッチ91を示す正面図である。
サイドスタンドスイッチ91は、ばね掛けピン87に係止されて回動しない樹脂製のスイッチケース95と、スイッチケース95に回動可能に収容されたロータリー部96とから構成されている。
スイッチケース95は、底部95aを有する円筒部95bと、円筒部95bの周壁95cから突出してばね掛けピン87に係止される一対の被係止部95d,95dと、底部95a及び円筒部95bの周壁95cから一方の被係止部95dに隣接して延びる外部接続部95eとを一体に備える。
円筒部95bは、ロータリー部96を回動可能に収容する部分である。底部95aには、円形の開口95fが開けられ、開口95fから回動軸93の一部を構成するロータリー部ボルト97が外方に突出している。外部接続部95eは、ロータリー部96の回動を検知する磁気センサ98が収納されたセンサ収納部95gと、磁気センサ98の検出信号を外部に取り出すコネクタ部95hとを備える。センサ収納部95gには、磁気センサ98が収納された状態で樹脂99が充填されて固められている。コネクタ部95hには、車両に備えるECU(電子制御ユニット)から延びるハーネスのコネクタが接続される。
ロータリー部96は、サイドスタンド75と共に回動する部分である。
【0031】
図5は、サイドスタンドスイッチ91及びその周囲を示す断面図である。
サイドスタンド75の基部84は、アーム部85に取付けられた基部底部84aと、基部底部84aの両端から屈曲して平行に延びる平板状の内板部84b及び外板部84cとから一体に形成されている。
内板部84bには雌ねじを有するねじ穴84dが形成され、外板部84cにはボルト挿通穴84eが開けられている。
スタンド支持ブラケット81には、ボルト挿通穴81eが開けられている。
回動軸93の一部を構成するスタンド取付ボルト103は、基部84の外板部84cのボルト挿通穴84e及びスタンド支持ブラケット81のボルト挿通穴81eに通されるとともに、基部84の内板部84bのねじ穴84dにねじ結合されている。回動軸93は、ロータリー部ボルト97及びスタンド取付ボルト103からなる。
【0032】
スタンド取付ボルト103は、軸部103aと、軸部103aの一端部に形成された頭部103bとからなる。軸部103aは、頭部103bに隣接して延びる円柱部103cと、円柱部103cの先端面103dから突出するねじ部103eとからなる。
スタンド取付ボルト103を締め付けた状態では、円柱部103cの先端面103dが内板部84bに押し当てられ、スタンド取付ボルト103が基部84に固定され、サイドスタンド75とスタンド取付ボルト103とが一体に回動可能になる。従って、スタンド取付ボルト103の円柱部103cの外周面103gが、スタンド支持ブラケット81のボルト挿通穴81eと摺動可能になる。
【0033】
スイッチケース95は、底部95aの開口95fの内周面95jに、車幅方向外側から順に底部大径穴95k、底部小径穴95mが形成されている。底部大径穴95kと底部小径穴95mとの間には底部段部95nが形成されている。
また、周壁95cの内周面95pには、底部95a側から順に周壁小径穴95q、周壁大径穴95rが形成されている。底部95aの底部小径穴95mと周壁95cの周壁小径穴95qとの間には底部95aの底面である底部底面95tが形成され、周壁小径穴95qと周壁大径穴95rとの間には周壁側段部95sが形成されている。
スイッチケース95は、底部底面95t、周壁小径穴95q、周壁側段部95s及び周壁大径穴95rで囲まれる収容凹部95uが形成されている。収容凹部95uは、上方に開口するとともに、上方の開口95fよりも下方に大きく開放されている。
【0034】
スタンド取付ボルト103には、ロータリー部96が取付けられている。
ロータリー部96は、スイッチケース95の底部95aの内周面95jに回動可能に支持されるカラーアッシー105と、スイッチケース95の周壁95cに回動可能に支持されるロータ106と、カラーアッシー105及びロータ106をスタンド取付ボルト103に固定するロータリー部ボルト97とから構成される。
カラーアッシー105は、金属製で筒状のカラー111と、カラー111の周囲にカラー111と一体的に設けられた樹脂製の段付きカラー部材112とからなる。
【0035】
カラー111は、その一端がスタンド取付ボルト103の頭部103bの端面103fに当てられ、他端がロータリー部ボルト97の頭部97bの内側端面97cに当てられている。従って、カラー111は、ロータリー部ボルト97を締め付けたときの軸力を支える。
段付きカラー部材112は、車幅方向外側から順に、大径部112a、中径部112b、小径部112cを備える。大径部112aと中径部112bとの間には外側段部112dが形成され、中径部112bと小径部112cとの間には内側段部112eが形成されている。
外側段部112dは、スイッチケース95の内周面95jに形成された底部段部95nが対向している。内側段部112eにはロータ106の一端面106aが当てられる。
【0036】
ロータ106は、円筒状の樹脂製部材であり、内周面106bから突出するように形成された環状凸部106cと、他端面106dからスタンド取付ボルト103の軸方向に沿って突出する係止ピン106eとを備える。ロータ106は、スイッチケース95の収容凹部95uに回動可能に収容されている。
環状凸部106cの内周面には、段付きカラー部材112の小径部112cの外周面が圧入されている。
係止ピン106eは、サイドスタンド75の外板部84cに開けられたピン挿通穴84fに挿入されている。これにより、サイドスタンド75とロータリー部96とが一体に回動可能になる。
【0037】
ロータ106の外周面は、磁気センサ98によって検知される永久磁石115が取付けられたロータ小径部106fと、ロータ小径部106fよりも大径とされたロータ大径部106gとを備える。ロータ小径部106fとロータ大径部106gとの間にはロータ外周段部106hが形成されている。
ロータリー部ボルト97は、カラーアッシー105、ひいては、ロータリー部96をスタンド取付ボルト103に取付ける部品であり、ロータリー部ボルト97が、スタンド取付ボルト103に頭部103b側からねじ込まれている。
磁気センサ98は、永久磁石115に近接するように、永久磁石115に対して外側方斜め上方に配置されている。磁気センサ98には信号を取り出す複数のリード部117が設けられ、また、スイッチケース95のコネクタ部95hには複数の雄型端子118が設けられ、リード部117と雄型端子118とが接続されている。
【0038】
図6は、図5の要部を拡大した断面図である。
スイッチケース95と、ロータリー部96との間には隙間120が設けられている。
隙間120は、スタンド取付ボルト103の軸方向外側から順に、第1隙間120a、第2隙間120b、第3隙間120c、第4隙間120d、第5隙間120e、第6隙間120f及び第7隙間120gからなる。
第1隙間120aは、スイッチケース95の底部大径穴95kと、段付きカラー部材112の大径部112aとの隙間であり、第1隙間120aの大きさは、C1である。
第2隙間120bは、スイッチケース95の底部段部95nと、段付きカラー部材112の外側段部112dとの隙間であり、第2隙間120bの大きさは、C2である。
第3隙間120cは、スイッチケース95の底部小径穴95mと、段付きカラー部材112の中径部112bとの隙間であり、第3隙間120cの大きさは、C3である。
【0039】
第4隙間120dは、スイッチケース95の底部底面95tと、ロータ106の一端面106aとの隙間であり、第4隙間120dの大きさは、C4である。
第5隙間120eは、スイッチケース95の周壁小径穴95qと、ロータ106のロータ小径部106fとの隙間であり、第5隙間120eの大きさは、C5である。
第6隙間120fは、スイッチケース95の周壁側段部95sと、ロータ106のロータ外周段部106hとの間の隙間であり、第6隙間120fの大きさは、C6である。
第7隙間120gは、スイッチケース95の周壁大径穴95rと、ロータ106のロータ大径部106gとの隙間であり、第7隙間120gの大きさは、C7である。
各第1隙間120a〜第7隙間120gの大きさC1〜C7の関係は、以下のようになる。C1=C2、C2<C3、C3=C4、C4<C5、C5=C6、C6<C7となる。
【0040】
このように、各第1隙間120a〜第7隙間120gは、下方にいくにつれて次第に大きくなっている。このことから、最上部となる第1隙間120aからは、塵埃が入りにくい。もし、塵埃が第1隙間120aから入ったとしても、その塵埃は、次第に大きくなる隙間120によって、隙間120内を落下しやすくなり、排出されやすい。また、最下部の第7隙間102gは、路面側に近いため、路面から塵埃や水しぶきを被りやすいが、第7隙間102gは、大きい隙間であるため、一旦第7隙間102gに入り込んだ塵埃や水しぶきは、すぐに排出されやすい。
更に、隙間120では、第1隙間120a、第3隙間120c、第5隙間120eと、第2隙間120b、第4隙間120d、第6隙間120fとが、交互になって配置され、そのたびに、隙間の方向が直角に変化するため、塵埃や水しぶきが第7隙間102gから第1隙間120aまでは届きにくい。
従って、スイッチケース95とロータリー部96とが良好に摺動し、摺動部の摩耗を抑制することができる。
【0041】
以上の図5及び図6に示したように、スタンドスイッチとしてのサイドスタンドスイッチ91は、二輪車としての自動二輪車10に設けられるサイドスタンド75が起立位置と収納位置との間で回動する際に、その回動に伴って回動可能なロータリー部96と、ロータリー部96を収容するケースとしてのスイッチケース95とを備える。また、サイドスタンドスイッチ91は、スイッチケース95に対するロータリー部96の回動によりサイドスタンド75の位置を検出する。
サイドスタンドスイッチ91には、ロータリー部96と、スイッチケース95との間に、屈曲した隙間120を有するラビリンスを形成し、自動二輪車10にサイドスタンドスイッチ91を装着した状態で、隙間120を上側より下側の方で大きくした。
【0042】
この構成によれば、専用のパッキンを用いることなく、簡単な構造とすることができ、また、隙間120に入った小さな塵芥を効果的に排出できて摩耗の加速に繋がる塵埃を排出できるので、サイドスタンド側回転部の耐久性を向上できる。
【0043】
また、サイドスタンド75は、その回動軸93の周囲の端部に係合部としてのピン挿通穴84fが設けられ、ロータリー部96は、ピン挿通穴84fに係止される位置決めピンとしての係止ピン106eと、係止ピン106eと共に一体に回転する永久磁石115とを備えるロータ106を含む。ロータ106は、スイッチケース95に下方に開放するように設けられた収容凹部95uに隙間120を介して収容される。
この構成によれば、下方に開放する収容凹部95uの開口に面して隙間120が形成されるので、塵埃の排出を向上できる。
【0044】
また、スイッチケース95は、筒状の周壁95cと、周壁95cの一端に形成された底部95aと、車体側に係合する廻り止め部としての一対の被係止部95dと、永久磁石115に近接するように配置される磁気センサ98が配置されたセンサ収納部95gとを備える。底部95aの径方向内側には、回動軸93に取付けられるとともに径方向の段差を有するカラー部材としてのカラーアッシー105が配置される。
この構成によれば、径方向に段差を有するカラーアッシー105の段部により隙間120への塵埃の進入を抑制できる。
【0045】
また、カラーアッシー105は、底部95aを摺動自在に保持する第1段部としての外側段部112dを備える。
この構成によれば、外側段部112dにより摺動部への塵埃の進入を抑制できる。
また、カラーアッシー105は、ロータ106を軸方向に位置決めする第2段部としての内側段部112eを備える。
この構成によれば、内側段部112eにより摺動部への塵埃の進入を抑制できる。
【0046】
また、カラーアッシー105は、回動軸93側に金属製の筒体としてのカラー111と、カラー111の外周に一体的に設けられた樹脂製の段付きカラー部材112とを備える。カラー111の軸方向一端に回動軸93の端面103fを当接させ、更に、軸方向他端の外側から回動軸93を構成する締結ボルトとしてのロータリー部ボルト97にて回動軸93の端面103fに固定される。
この構成によれば、カラーアッシー105は金属製のカラー111で締結固定され、樹脂製の段付きカラー部材112への負担が少なくなり、耐久性を向上できる。
【0047】
また、ロータ106は、スイッチケース95に設けられた下方に開口する収容凹部95u内に収納される。ロータ106は、底部95a側に設けられた小径部としてのロータ小径部106fと、ロータ小径部106fに対して収容凹部95uの開口側に設けられた大径部としてのロータ大径部106gとを備える。収容凹部95uとロータ小径部106fとの隙間である第5隙間120eに対し、収容凹部95uとロータ大径部106gとの隙間である第7隙間120gを大きくしても良い。
この構成によれば、ロータ106のロータ小径部106fとロータ大径部106gとにより屈曲したラビリンスが形成され、収容凹部95uとロータ大径部106gとの第7隙間120gの方が大きいので、塵埃の排出を促すことができる。
【0048】
また、スイッチケース95の底部95aとロータ106との隙間である第4隙間120dに対し、収容凹部95uとロータ小径部106fとの隙間である第5隙間120eを大きくした。
この構成によれば、摺動部から侵入した塵埃も、収容凹部95uとロータ小径部106fとの第5隙間120eが広いので、円滑に排出できる。
【0049】
<第2実施形態>
図7は、第2実施形態のサイドスタンドスイッチ121を示す断面図である。
図5図6に示した第1実施形態と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
サイドスタンドスイッチ121は、サイドスタンドスイッチ91(図6参照)に対してスイッチケース122及びロータリー部123が異なる。
スイッチケース122は、底部95aを有する円筒部122bと、円筒部122bの周壁122cから突出してばね掛けピン87(図5参照)に係止される一対の被係止部95dと、底部95a及び円筒部122bの周壁122cから一方の被係止部95dに隣接して延びる外部接続部95eとを一体に備える。
円筒部122bは、ロータリー部123を回動可能に収容する部分である。
ロータリー部123は、サイドスタンド75(図5参照)と共に回動する部分である。
【0050】
スイッチケース122の周壁122cには、下側に向かうにつれて次第に拡径するテーパー状内周面122pが形成されている。
スイッチケース95には、底部底面95t及びテーパー状内周面122pで囲まれる収容凹部122uが形成されている。収容凹部122uは、上方に開口するとともに、開口95fよりも下方に大きく開放している。
スタンド取付ボルト103には、ロータリー部123が取付けられている。
ロータリー部123は、スイッチケース122の底部95aの内周面95jに回動可能に支持されるカラーアッシー105と、スイッチケース122の周壁122cに回動可能に支持されるロータ126と、カラーアッシー105及びロータ126をスタンド取付ボルト103に固定するロータリー部ボルト97とから構成される。
【0051】
スイッチケース122の内周面と、ロータリー部123との間には、図6に示したスイッチケース95とロータリー部196との間と同じように、第1隙間120a〜第4隙間120dが設けられている。スイッチケース122のテーパー状内周面122pの上端とロータ126の外周面との隙間120hの大きさは、第5隙間120e(図6参照)と同一のC5であり、隙間120hの大きさは、下方に向かうにつれてC5から次第に大きくなる。
このような隙間120hを設けることで、スイッチケース122の内周面とロータリー部123との隙間に溜まった塵埃等の排出を促すことができる。また、下方から隙間120hに入り込んだ塵埃や泥水等の排出も促すことができる。
【0052】
以上に示したように、収容凹部122uとロータ126との隙間120hを、収容凹部122uの開口端に向かうにつれて次第に大きくなるように拡開形状とした。
この構成によれば、塵埃の排出をより一層向上できる。
【0053】
<第3実施形態>
図8は、第3実施形態のサイドスタンドスイッチ131を示す断面図である。
サイドスタンドスイッチ131は、スイッチケース95と、スイッチケース95に回動可能に収容されたロータリー部133とから構成されている。
ロータリー部133は、サイドスタンド75(図5参照)と共に回動する部分である。
ロータリー部133は、スイッチケース95の底部95aの内周面95jに回動可能に支持されるフランジ付き円筒状のカラー135と、スイッチケース95の周壁95cに回動可能に支持されるロータ136と、カラー135及びロータ136をスタンド取付ボルト103に固定するロータリー部ボルト97とから構成される。
【0054】
カラー135は、金属製であり、筒部135aと、筒部135aに一体に形成されたフランジ部135bとから構成され、ロータリー部ボルト97を締め付けたときの軸力を支える。
カラー135の筒部135aは、車幅方向外側から順に、カラー大径部135c及びカラー小径部135dを備える。
フランジ部135bと筒部135aのカラー大径部135cとの間には外側段部135eが形成され、カラー大径部1135cとカラー小径部135dとの間には内側段部135fが形成されている。
外側段部135eは、スイッチケース95の底部段部95nに対向している。内側段部135fにはロータ136の一端面106aが当てられる。
【0055】
ロータ136は、円筒状の樹脂製部材であり、内周面106bから突出するように形成された環状凸部106cと、他端面106dからスタンド取付ボルト103の軸方向に沿って突出する係止ピン106eとを備える。
環状凸部106cの内周面には、カラー135のカラー小径部135dの外周面が圧入されている。
ロータ136の外周面は、磁気センサ98によって検知される永久磁石115が取付けられたロータ小径部136fと、ロータ小径部136fよりも大径とされたロータ大径部136gとを備える。ロータ小径部136fとロータ大径部136gとの間にはロータ外周段部136hが形成されている。
【0056】
スイッチケース95の内周面、詳しくは、底部段部95n、底部小径穴95m、底部底面95t、周壁小径穴95q、周壁側段部95s及び周壁大径穴95rには、ふっ素樹脂138がコーティングされている。
スイッチケース95の内周面のふっ素樹脂138と、ロータリー部133との間には、図5に示したスイッチケース95とロータリー部196との間と同じように、隙間120が設けられている。
ふっ素樹脂138は、摩擦係数が小さいため、スイッチケース95と、ロータリー部133との摺動を良好にすることができる。また、隙間120に入り込んだ泥水等が凍った場合でも、小さな摩擦係数によって、スイッチケース95に対するロータリー部133の回動を促すことができる。
【0057】
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、サイドスタンドに限らず、メインスタンドでも良く、また、他のスタンドや折畳アームやレバー等であっても良く、更には、車両は、二輪車に限らず、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
【符号の説明】
【0058】
10 自動二輪車(二輪車)
75 サイドスタンド
84f ピン挿通穴(係合部)
91,121,131 サイドスタンドスイッチ(スタンドスイッチ)
93 回動軸
95,122 スイッチケース(ケース)
95a 底部
95c,122c 周壁
95d 被係止部(廻り止め部)
95g センサ収納部
95u,122u 収容凹部
96,123,133 ロータリー部
97c 内側端面(端面)
98 磁気センサ
103f 端面
105 カラーアッシー
106,126,136 ロータ
106e 係止ピン(位置決めピン)
106f ロータ小径部(小径部)
106g ロータ大径部(大径部)
111 カラー(筒体)
112 段付きカラー部材
112d,135e 外側段部(第1段部)
112e,135f 内側段部(第2段部)
115 永久磁石
120 隙間
120e 第5隙間(隙間)
120g 第7隙間(隙間)
135 カラー(カラー部材)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8