特許第6670980号(P6670980)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6670980
(24)【登録日】2020年3月4日
(45)【発行日】2020年3月25日
(54)【発明の名称】電動歯ブラシ用のブラシヘッド
(51)【国際特許分類】
   A61C 17/22 20060101AFI20200316BHJP
【FI】
   A61C17/22 C
【請求項の数】20
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-537087(P2019-537087)
(86)(22)【出願日】2017年3月22日
(65)【公表番号】特表2020-503150(P2020-503150A)
(43)【公表日】2020年1月30日
(86)【国際出願番号】IB2017000377
(87)【国際公開番号】WO2018127728
(87)【国際公開日】20180712
【審査請求日】2019年8月19日
(31)【優先権主張番号】15/400,369
(32)【優先日】2017年1月6日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519401387
【氏名又は名称】ジェーエス ホールディング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】リウ,シンラン
【審査官】 前原 義明
(56)【参考文献】
【文献】 中国実用新案第205698093(CN,U)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0082560(US,A1)
【文献】 特開2012−005659(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3096312(JP,U)
【文献】 特表2017−521151(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 17/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯ブラシヘッドであって、
複数の毛がその上に取り付けられたブラシ部分と、
前記ブラシ部分から延在する柄部であって、前記柄部は、その内部に開口と、前記開口の内部に取り付け受容部と、を規定しており、前記柄部は、前記開口の内壁上に1つ以上の取り付け突起を備える、柄部と、
前記柄部の前記開口内へと取り付け可能な連結部材であって、前記連結部材は、
本体であって、電動歯ブラシ持ち手部の駆動軸を前記連結部材内へと受容するように構成された開口と、前記柄部の前記1つ以上の取り付け突起に係合して前記連結部材を前記柄部へと適所で固定するように位置決めされた1つ以上の取り付け孔と、前記本体の外面から延在し前記柄部の前記取り付け受容部と係合するように位置決めされた取り付けブロックと、を備える本体と、
前記本体から延在し、壁を備え、前記駆動軸を受容するための前記壁内の開口を規定する持ち手部連結部分であって、前記壁は、少なくとも2つの長手方向スリットと、前記2つのスリットの間の弾性壁と、を備えており、さらに、前記弾性壁は、前記駆動軸が前記連結部材内へと挿入されたときに前記駆動軸と係合するよう位置決めされている、持ち手部連結部分と、を備える連結部材と、を備える歯ブラシヘッド。
【請求項2】
前記柄部は、前記開口の前記内壁上に突起ブロックと長手方向チャネルとをさらに備え、
前記連結部材は、前記持ち手部連結部分から延在するヘッド部分であって、前記ヘッド部分は、前記柄部の前記長手方向チャネルと係合するよう位置決めされた長手方向突起を備え、前記ヘッド部分は、前記柄部の前記突起ブロックと係合するよう位置決めされた取り付けチャネルを規定する、ヘッド部分をさらに備える、請求項1に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項3】
前記取り付けチャネルの端部は、前記連結部材が前記柄部内へとさらに移動することを防ぐように前記突起ブロックの止縁に接触するように位置決めされている、請求項2に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項4】
前記柄部の前記開口は、ベースプラットフォームを備えており、
前記連結部材の前記本体の前記開口は、前記柄部の前記ベースプラットフォームと同一面となるように位置決めされたベースプラットフォームを備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項5】
前記持ち手部連結部分の弾性壁は、内方に延在し前記駆動軸が前記持ち手部連結部分の前記開口内に受容されながら前記持ち手部連結部分に強固に連結されるように前記駆動軸に接触するように位置決めされた隆起部を備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項6】
前記持ち手部連結部分は、前記駆動軸の平坦面と噛み合うように位置決めされた前記開口内の平坦係合面を規定する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項7】
前記柄部は、前記柄部の前記開口の内周の少なくとも一部に沿って着座プラットフォームを規定し、
前記連結部材の前記本体は、前記本体の前記開口の外周の少なくとも一部の周りに、前記柄部の前記着座プラットフォームと噛み合うように位置決めされたベースリングを備える、請求項1〜6のいずれか1項に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項8】
前記長手方向突起は、前記連結部材の前記持ち手部連結部分の外壁に沿って長手方向に延在する、請求項2又は3に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項9】
前記柄部は、内面上に連結チャネルをさらに備え、
前記持ち手部連結部分の前記弾性壁は、前記持ち手部連結部分から外方に持ち上がり、前記柄部の前記連結チャネルに係合するように位置決めされた案内部を構成する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項10】
前記柄部は、内面上に連結チャネルをさらに備え、
前記持ち手部連結部分の前記弾性壁は、前記持ち手部連結部分から外方に持ち上がり、前記柄部の前記連結チャネルに係合するように位置決めされた案内部を構成し、
前記柄部の前記連結チャネルは、前記柄部の前記突起ブロックの前記止縁から前記柄部の前記開口に向かって延在する、請求項に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項11】
前記連結部材の前記本体は、前記1つ以上の取り付け孔の開口の横方向縁に沿って前記本体の外面から隆起し、前記連結部材を前記柄部に係止するように前記柄部の前記1つ以上の取り付け突起の横方向縁に係合するように位置決めされた係止突起を備える、請求項1〜10のいずれか1項に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項12】
少なくとも前記ヘッド部分の一部及び前記連結部材の前記持ち手部連結部分の一部は円筒形状である、請求項に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項13】
少なくとも前記連結部材の前記本体の一部は円錐形状であり、前記開口に近接する前記柄部の一部は、前記連結部材の前記本体の前記円錐形状に対応する円錐形状を有する、請求項12に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項14】
歯ブラシヘッドであって、
複数の毛がその上に取り付けられたブラシ部分と、
前記ブラシ部分から延在する柄部であって、前記柄部は、その内部に開口を規定し、前記開口の内壁上に1つ以上の取り付け突起を備え、前記開口はベースプラットフォームを備える、柄部と、
前記柄部の前記開口内へと取り付け可能な連結部材であって、前記連結部材は、
本体であって、前記本体は、電動歯ブラシ持ち手部の駆動軸を前記連結部材内へと受容するように構成された開口と、前記柄部の前記1つ以上の取り付け突起に係合して前記連結部材を前記柄部へと適所で固定するように位置決めされた1つ以上の取り付け孔と、それぞれ前記1つ以上の取り付け孔の開口の横方向縁に沿って前記本体の外面から隆起し前記柄部の前記1つ以上の取り付け突起の横方向縁に係合するよう位置決めされた1つ以上の係止突起と、を備え、前記本体の前記開口は、前記柄部の前記ベースプラットフォームと同一面となるように位置決めされたベースプラットフォームを有する、本体と、
前記本体から延在し、壁を備え、前記駆動軸を受容するための前記壁内の開口を規定する持ち手部連結部分であって、前記壁は、少なくとも2つの長手方向スリットと、前記2つのスリットの間の弾性壁と、を備え、前記弾性壁は、前記駆動軸が前記連結部材内へと挿入されたときに前記駆動軸と係合するよう位置決めされている、持ち手部連結部分とを備える連結部材と、を備える歯ブラシヘッド。
【請求項15】
前記柄部は、前記開口の前記内壁上に突起ブロックと長手方向チャネルとをさらに備えており、
前記連結部材は、前記持ち手部連結部分から延在するヘッド部分であって、前記ヘッド部分は、前記柄部の前記長手方向チャネルと係合するよう位置決めされた長手方向突起を備えており、前記ヘッド部分は、前記柄部の前記突起ブロックと係合するよう位置決めされた取り付けチャネルも規定しているヘッド部分をさらに備える、請求項14に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項16】
前記持ち手部連結部分の前記弾性壁は、内方に延在し前記駆動軸が前記持ち手部連結部分の前記開口内に受容されながら前記持ち手部連結部分に強固に連結されるように前記駆動軸に接触するように位置決めされた隆起部を備える、請求項14又は15に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項17】
前記柄部は、前記柄部の前記開口内部に取り付け受容部を規定し、
前記連結部材の前記本体は、前記本体の前記外面から延在し前記柄部の前記取り付け受容部と係合するよう位置決めされた取り付けブロックを備える、請求項1416のいずれか1項に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項18】
前記柄部は、前記柄部の前記開口の内周の少なくとも一部に沿って着座プラットフォームを規定し、
前記連結部材の前記本体は、前記本体の前記開口の外周の少なくとも一部の周りに、前記柄部の前記着座プラットフォームと噛み合うように位置決めされたベースリングを備える、請求項14〜17のいずれか1項に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項19】
前記柄部は、内面上に連結チャネルをさらに備えており、
前記持ち手部連結部分の前記弾性壁は、前記持ち手部連結部分から外方に持ち上がり、前記柄部の前記連結チャネルと係合するように位置決めされた案内部を構成する、請求項14〜18のいずれか1項に記載の歯ブラシヘッド。
【請求項20】
前記柄部は、前記柄部の前記開口内部に取り付け受容部を規定し、
前記連結部材の前記本体は、前記本体の外面から延在し前記柄部の前記取り付け受容部と係合するよう位置決めされた取り付けブロックを備える、請求項1に記載の歯ブラシヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2017年1月6日に出願された「電動歯ブラシ用のブラシヘッド」という名称の米国特許出願第15/400,369号の利益を主張するものであり、この出願の開示内容は、参照により全体的に本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002] 本開示は、電動歯ブラシの分野に関するものであり、特に、電動歯ブラシ持ち手部に連結可能なブラシヘッドに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 多くの種類の電動歯ブラシは、ブラシヘッドを駆動するために、歯ブラシ持ち手部内のモーターの高速振動を利用する。電動歯ブラシを操作するためには、ブラシヘッドの構築において、歯ブラシの操作から生じる高速振動にブラシヘッドが耐え得るように、電動歯ブラシの駆動軸にブラシヘッドを強固に連結する必要がある。それ故、多くの既存の製品は、歯ブラシ持ち手部の駆動軸への強固な連結を促進するために、ブラシヘッド内において金属又はバネを使用する。これによって、ブラシヘッドの製造コストが増加する可能性がある。金属を使用しない又は金属の使用を最小限に抑えながら、それでも歯ブラシの操作から発生する高速振動に耐え得る歯ブラシヘッドを形成することが望ましい。
【0004】
[0004] 本特許文献では、前記した問題及び/又はその他の問題のうちの少なくともいくつかに対処し得る装置について記載する。
【発明の概要】
【0005】
[0005] ある実施形態では、歯ブラシヘッドは、毛がその上に取り付けられたブラシ部分と、ブラシ部分から延在する柄部と、柄部内部へと取り付け可能な連結部材と、を備える。柄部は、連結部材を受容するための開口と、開口の内壁上に1つ以上の取り付け突起と、を備える。連結部材は、電動歯ブラシ持ち手部の駆動軸を連結部材の中へ受容するように構成された開口を有する本体を備えていてもよい。連結部材もまた、連結部材を柄部へ適所で固定するために柄部の1つ以上の取り付け突起と係合するよう位置決めされた1つ以上の取り付け孔を備えていてもよい。連結部材は、また、本体から延在し、壁と、駆動軸を受容するための壁内の開口と、を有する持ち手部連結部分も備えていてよい。壁は、少なくとも2つの長手方向スリットと、2つのスリット間の弾性壁と、を備えている。弾性壁は、駆動軸が連結部材内へ挿入されたときに駆動軸と係合するよう位置決めされている。持ち手部連結部分は、強固な連結を確保するために駆動軸の平坦面と噛み合うように位置決めされた開口内部の平坦係合面をさらに備えていてもよい。弾性壁は、また、内方へ延在し、駆動軸が持ち手部連結部分の開口内に受容されながら持ち手部連結部分に強固に連結されるように駆動軸に接触するように位置決めされた隆起部分も備えていてよい。
【0006】
[0006] 様々な実施形態では、歯ブラシヘッドは、歯ブラシの操作から生じる高周波振動に耐え得るように、柄部と連結部材間の強固な連結を可能にするさらなる特徴を有していてもよい。ある実施形態では、柄部は隆起ブロックをさらに備えていてもよい。柄部は、また、開口の内壁上に長手方向チャネルも備えていてよい。連結部材は、柄部の長手方向チャネルと係合するよう位置決めされた長手方向突起をさらに備えていてもよい。連結部材はまた、柄部の隆起ブロックと係合するよう位置決めされた取り付けチャネルも備えていてよい。ある実施形態では、取り付けチャネルの端部は、連結部材が柄部内へとさらに移動することがないように、突起ブロックの止縁に接触するように位置決めされている。
【0007】
[0007] ある実施形態では、柄部の開口はベースプラットフォームを備えている。連結部材の本体の開口も、柄部のベースプラットフォームと同一面となるよう位置決めされたベースプラットフォームを備えていてもよい。また、柄部は、柄部の開口の内周に沿って着座プラットフォームを備え、連結部材の本体は、本体の開口の外周の周りに、柄部の着座プラットフォームと噛み合うように位置決めされたベースリングを備えていてもよい。ある実施形態では、柄部は、柄部の開口内部に取り付け受容部を備えていてもよい。連結部材の本体は、本体の外面から延在し、柄部の取り付けチャネルと係合するよう位置決めされた取り付けブロックを備えていてもよい。
【0008】
[0008] ある実施形態では、長手方向突起は、また、連結部材の持ち手部連結部分の外壁に沿って長手方向に延在していてもよい。ある実施形態では、柄部は、また、内面上に連結チャネルを備えていてもよい。持ち手部連結部分の弾性壁は、持ち手部連結部分から外方へ持ち上がり、柄部の連結チャネルと係合するよう位置決めされた案内部を形成してもよい。ある実施形態では、柄部の連結チャネルは、また、柄部の突起ブロックの止縁から柄部の開口へと延在もしていてよい。ある実施形態では、連結部材の本体は、1つ以上の取り付け孔の開口の横方向縁に沿って本体の外面から隆起する係止突起を備えていてもよい。係止突起は、柄部内へ連結部材を係止するために、柄部の1つ以上の取り付け突起の横方向縁と係合するよう位置決めされていてもよい。
【0009】
[0009] ある実施形態では、少なくともヘッド部分の一部及び連結部材の持ち手部連結部分の一部とは、円筒形状となっていてもよい。ある実施形態では、少なくとも連結部材の本体の一部は、円錐形状となっていてもよい。開口に近接した柄部の一部もまた、連結部材の本体の円錐形状に対応する円錐形状を有していてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一実施形態に従った、内部に連結部材が配置された歯ブラシヘッドの斜視図である。
図2図1に示す実施形態に従った歯ブラシヘッドの連結部材の斜視図である。
図3図1に示す実施形態に従った歯ブラシヘッドの連結部材の側面斜視図である。
図4図1に示す実施形態に従った歯ブラシヘッドの連結部材の底面斜視図である。
図5図1に示す実施形態に従った歯ブラシヘッドの柄部の底面斜視図である。
図6図1に示す実施形態に従った歯ブラシヘッドの柄部のワイヤフレームである。
図7図1に示す実施形態に従った、内部に柄部が配置された歯ブラシヘッドの透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[0017] 本開示は、記載された特定のシステム、方法、又は手順には限定されず、これらは変更される場合がある。本記載で使用されている用語は、特定のバージョン又は実施形態を説明する目的のみのものであり、範囲を限定するためのものではない。
【0012】
[0018] ある実施形態では、図1に示す通り、ブラシヘッド10は、電動歯ブラシ持ち手部の駆動軸に連結可能である。ブラシヘッド10は、複数の毛16がその上に取り付けられたブラシ部分12を備えている。ブラシヘッド10は、また、ブラシ部分12から延在する柄部14も備えている。柄部14は、連結部材18を受容し取り付けるための開口を内部に有している(図5の15)。柄部14への連結部材18の取り付けについて、さらに、図2を参照して詳細に説明する。
【0013】
[0019] 図2に示す通り、図示の実施形態では、連結部材18は本体26を備えており、本体26は、電動歯ブラシ持ち手部の駆動軸を受容するための開口27を備えている。本体26は、1つ以上の取り付け孔28を備えており、取り付け孔28は、連結部材を柄部に取り付けられるように、柄部の1つ以上の取り付け突起(図5の54)と係合するように位置決めされている。連結部材18は、また、持ち手部連結部分22も備えており、持ち手部連結部分22は、壁24を備えており、壁内部には開口34が設けられている。壁24は、少なくとも2つの長手方向スリット36を備えており、長手方向スリット36は、その間に弾性壁38を形成している。弾性壁38は、駆動軸が壁24内部の開口に挿入されたとき駆動軸に接触し、駆動軸に向かって内方に復元力を発揮して駆動軸との強固な連結を達成するように位置決めされている。
【0014】
[0020] 図示の実施形態では、連結部分22の断面は、ブラシヘッド10の柄部14の大きさに対応していてもよく、例えば、外部から計測して直径が約1/8インチであり長さが約1/2インチである。本体26は、連結部分から延在し、開口27に向かって外方へ広がり円錐形状を形成していてもよい。開口27は様々な大きさとしてもよく、例えば、その最も広い点において外側から計測したとき直径が1/2インチである。
【0015】
[0021] 様々な実施形態において、各種の部品間の複数の係合によって、ブラシヘッドと連結部材との間の強固な連結をさらに促進してもよい。例えば、図2では、連結部材18が、1つ以上の取り付けブロック30を備えていてもよい。取り付けブロック30は、本体26の外側から延在し、柄部14(図5)の開口15(図5)内部の1つ以上の取り付け受容部56(図5にて)と係合するよう位置決めされている。各取り付けブロック30とそれに対応する取り付け受容部56(図5にて)との間のこの係合によって、さらに、連結部材が押し込まれたり、柄部の軸を中心に回転したりすることのない位置へと連結部材が係止されることになる。
【0016】
[0022] その代わりに及び/又はそれに加えて、図3に示す通り、連結部材18は、ヘッド部分20を備えていてもよい。ヘッド部分20は、持ち手部連結部分22から延在し、ヘッド部分の外面に長手方向突起46を有しており、長手方向突起46は、柄部(図6において64に示す)内部の長手方向チャネルと係合するよう位置決めされている。長手方向突起46と柄部内部の長手方向チャネル64との間のこの係合によって、連結部材が柄部の軸を中心として回転運動しないようにする。この係合は、さらに、柄部への連結部材の挿入を円滑にする案内部を構成する。任意選択で、図3に示す通り、長手方向突起46は、また、さらに連結部材18と柄部との係合を強化し、柄部に対する連結部材の回転運動又はねじれを防ぐように、連結部材の持ち手部連結部分22の壁24の外面に沿ってヘッド部分20から長手方向に延在もしていてよい。
【0017】
[0023] その代わりに及び/又はそれに加えて、図3に示す通り、ヘッド部分20は、また、溝状取り付けチャネル32も備えていてよい。取り付けチャネル32は、柄部内の突起ブロック60(図6にて)と係合して連結部材と柄部との連結をさらに促進するよう位置決めされている。任意選択で、図6に示す通り、柄部14内部の突起ブロック60は、止縁62を備えていてもよい。止縁62は、連結部材の取り付けチャネル32(図2にて)の端部68に接触して、連結部材が柄部内部へとさらに挿入されることがないように位置決めされている。
【0018】
[0024] その代わりに及び/又はそれに加えて、図2及び図5に示す通り、柄部14の開口15がベースプラットフォームを備え、連結部材18の本体26の開口27もまた、連結部材と柄部とが完全に係合したとき(図1に示す通り)柄部のベースプラットフォームと同一面になるように位置決めされたプラットフォームを備えていてもよい。
【0019】
[0025] その代わりに及び/又はそれに加えて、連結部材18は、ブラシヘッドを歯ブラシ持ち手部の駆動軸にさらに連結する係合手段を備えていてもよい。この係合手段は、隆起部分40を備えていてもよい。隆起部分40は、弾性壁38から内方に延在し、駆動軸が持ち手部連結部分22の開口34に挿入されたときに駆動軸に接触するように位置決めされている。この隆起部分40は、駆動軸に接触すると、弾性壁38も外方に持ち上げ、これによって弾性壁38の内方への復元力を増加させることになり、これにより連結部材と電動歯ブラシ持ち手部の駆動軸との間のより強固な連結を達成できる。
【0020】
[0026] その代わりに及び/又はそれに加えて、図4に示す通り、持ち手部連結部分は、開口34内部に平坦係合面48を備えていてもよい。平坦係合面48は、持ち手部連結部分と駆動軸とが完全に連結できるように駆動軸の平坦面と噛み合うように位置決めされている。
【0021】
[0027] その代わりに及び/又はそれに加えて、図2及び図5に示す通り、連結部材18の本体26の開口27が、柄部の着座プラットフォーム52と噛み合うよう位置決めされた開口27の外周の一部又は全部の周りに延在するベースリング44を備える一方、柄部14は、開口15の内周の一部又は全部に沿って着座プラットフォーム52を備えていてもよい。この噛み合い配置によって、連結部材が柄部に完全に連結されたとき、柄部内へとさらに移動することが防止されることになる。この噛み合い配置によって、また、連結部材18のベースプラットフォーム42と柄部14のベースプラットフォーム50とを、これらの組付時に同一面にすることも容易になることになる。
【0022】
[0028] その代わりに及び/又はそれに加えて、図2に示す通り、連結部材と柄部との連結をさらに促進するために、持ち手部連結部分22の弾性壁38は、壁の残りの外面の上に外方に持ち上げられながら、持ち上げられた弾性壁38が柄部14(図6にて)内部の連結チャネル66と係合するよう位置決めされた長手方向案内部を形成してもよい。ある実施形態では、図2に示す通り、持ち上げられた弾性壁38は、取り付けチャネル32の端部68から延在する。これに対応して、図6に示す通り、柄部の連結チャネル66は、突起ブロック60の止縁62から開口(図5の15)に向かって長手方向外方に延在し、連結部材の持ち上げられた弾性壁38と係合してもよい。
【0023】
[0029] 柄部への連結部材の係止を可能にするために、図3に示す通り、連結部材18は、係止突起29を備えていてもよい。係止突起29は、本体26の外面から隆起し、連結部材を柄部に係止して柄部の軸に沿って柄部から押し出されることを防ぐように柄部の1つ以上の取り付け突起(図5の54)と係合するように位置決めされている。ある実施形態では、取り付け孔28は、ベースプラットフォーム42によって形成される面と実質的に平行である横方向縁を有していてもよい。取り付け孔の横方向縁は、また、取り付け孔の開口の幅も形成していてよい。ある実施形態では、係止突起29は、取り付け孔28の開口の横方向縁に沿って湾曲又は弓状になっていてもよい。係止突起29の長さもまた、取り付け孔の開口の幅と実質的に同じになっていてもよい。図3及び図5の両方を参照すると、取り付け突起54もまた、柄部14のベースプラットフォーム50によって形成された面と実質的に平行な横方向縁を有していてもよい。取り付け突起の横方向縁は、連結部材が柄部内で固定されたときに連結部材18の係止突起29と係合するように位置決めされていてもよい。このように、動作時に歯ブラシの振動によって取り付け突起54が取り付け孔28から脱落することを防ぐように係止突起29は位置決めされており、これによって係合部材18を柄部14内で固定することができる。
【0024】
[0030] その代わりに及び/又はそれに加えて、図2及び図5に示す通り、ヘッド部分20及び/又は連結部材18の持ち手部連結部分22の少なくとも一部は、円筒形状となっている。連結部材18の本体26は開口27近辺で円錐形状を成し、開口15に近接する柄部の一部もまた、柄部がその開口15内に連結部材を受容し得るように連結部材18の本体26の円錐形状と対応する円錐形状を有していてもよい。
【0025】
[0031] 本特許文献に開示する様々な実施形態は、単独で使用するものか組み合わせて使用するものかに関わらず、従来技術を超えた利点をもたらす。例えば、電動歯ブラシ持ち手部の駆動軸と係合するよう位置決めされた、連結部材の持ち手部連結部分の弾性壁は、連結部材の持ち手部連結部分の同じ壁から形成してもよく、この場合、金属バネ又はその他の別個の弾性部材が必要ない。これによって、強固な連結の実現(別個の部品不在のため)と製造コストの削減との両方が達成される。さらに、柄部と連結部材との各種部品の複数の係合全てによって、連結部材と柄部間の強固な連結を促進し、これによって、持ち手部内のモーターの高速振動の下で動作するときにブラシヘッドの安定性を向上させる。
【0026】
[0032] さらに、歯ブラシヘッドは、部品全てがプラスチック又はポリエステル素材から形成できるので、製造が容易である場合がある。柄部の円錐形状の開口は、柄部内への連結部材の容易な受容及び連結を促進する場合がある。そして、連結部材の長手方向突起と柄部内の対応する長手方向チャネルと、連結部材の取り付けチャネルと柄部内の対応する突起ブロックと、連結部材の持ち上げられた弾性壁と柄部内の対応する連結チャネルと、連結部材の取り付けブロックと柄部内の対応する取り付けチャネルと、連結部材のベースリングと柄部内の噛み合う着座プラットフォームと、連結部材の取り付け孔と柄部内の取り付け突起と、等の複数の係合手段のそれぞれによって、柄部内への連結部材の容易な摺動及び位置決めが促進され、柄部への連結部材の取り付けが確保される場合がある。
【0027】
[0033] 本発明のその他の利点は、当業者であれば、前述の明細書から理解できる。これに従って、本発明の広義の新規な概念から逸脱することなく上述の実施形態に変更又は修正がある場合があることを、当業者であれば認識するであろう。よって、本発明は、本開示に記載した特定の実施形態に限定されず、請求項に記載の本発明の範囲及び趣旨の中での、各種実施形態の変更、修正、及び全ての組み合わせを全部含むよう意図されていることと理解すべきである。
図1
図2
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図4
図5
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図7