(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
液体槽に満たされた液体を動力装置によって同じく液体が充満した揚水循環流路部内を一旦揚水すると共に再び流下させて前記液体槽に戻すことを繰り返す液体揚水循環装置であって、
前記液体揚水循環装置の設置状態で見て、前記液体槽は、上面の少なくとも一部が大気開放され、一定量の液体が満たされ、
前記揚水循環流路部は、前記液体槽の大気に接した液面から両端開口部が所定の深さだけ液体槽内に浸かった状態で上方に起立した状態で取り付けられ、かつ内部が前記液体で全て満たされ、
前記揚水循環流路部は、当該揚水循環流路部内に充満した液体を上昇させ揚水する揚水起立部と、当該揚水循環流路部内に充満した液体を下降させて流下させる流下起立部と、前記揚水起立部の上端部と前記流下起立部の上端部を液密状態に連結して前記揚水起立部内の液体を前記流下起立部内に流し込む液体流れ方向変換部を有し、
上端が液密状態で閉塞した筒状タンクと、前記タンクの下端に設けられた2軸回転装置と、前記筒状タンク及び2軸回転装置を支持する支持部とを有し、
前記筒状タンクの下端開口部は、前記2軸回転装置の上面によって液密状態で塞がれることで、前記筒状タンク及び2軸回転装置は、内部が外部に対して液密状態を保つように画成されており、
前記筒状タンクの内部には、当該筒状タンクの軸芯と同芯をなす流路仕切り用栽頭円錐形状を有するテーパー状筒体部が前記筒状タンクの下部から当該筒状タンク内の所定の高さまで設けられ、これによって前記筒状タンク内は、当該筒状タンクの軸芯周りに下側から一定領域を占める前記揚水起立部としての液体揚水部と、当該液体揚水部の周囲と前記筒状タンクの内周面との間に形成される一定領域を占める前記流下起立部としての液体流下部と、前記筒状タンクの内部において前記液体揚水部及び液体流下部の上方に形成される一定領域を占める前記液体流れ方向変換部が形成され、
前記液体揚水部は、前記筒状タンクの軸芯と同芯に回転可能に軸支された回転軸と、当該回転軸の少なくとも一方の端部であって前記筒状タンクの外部に備わった回転駆動部と、前記回転軸の周囲に長手方向に沿って固定され、当該回転軸の上側先端に向かうに従って外径が小さくなっていくと共に、隣接する翼同士のピッチが小さくなりながら外周縁が前記テーパー状筒体部の内側面に固定された液体揚水用螺旋翼を有し、
前記テーパー状筒体部の外側面と前記筒状タンクの内側面との間には、液体流下用螺旋翼が固定されかつ当該液体流下用螺旋翼の隣接する翼同士のピッチは下方に向かうに従って小さくなっており、
前記動力装置は、回転力発生装置と、前記回転力発生装置に備わった回転軸と一体となって回転するように前記流下起立部内の所定の領域に設けられた螺旋翼を有し、
前記動力装置を駆動することによって、前記螺旋翼が前記揚水循環流路部の流下起立部内で回転することによって、当該流下起立部内に充満した液体を強制的に流下させて前記液体槽に戻すと共に、前記揚水循環流路部内の流出した液体は、大気開放状態で上面の一部に大気圧が加わった液体槽の液体として戻り、かつ当該液体槽内の液体の一部が前記揚水循環流路部の揚水起立部に吸引流入され、流下流量と同量を揚水させながら前記筒状タンクの揚水循環流路部内に満たされた前記筒状タンクの揚水循環流路部内に満たされた前記液体を移動循環するようにしたことを特徴とする液体揚水循環装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の背景技術に記載した装置は、基本的に水の流れや流速及び有効落差による水頭圧と流量等の自然エネルギーを利用して動力を発生させる環境配慮型の装置であり、流末は放流している。一方、これとは全く異質の構造や形態による環境重視の揚水循環発電装置についても考えられている。
【0005】
このような環境重視の揚水循環発電装置の場合、上述したような水の流れや流速及び有効落差による水頭圧を利用して、流末は放流水して自然エネルギーを動力として取り出す方法とは全く異質の流末放流を一切せず、水頭圧等の自然エネルギーを繰り返し活用する機構で、筒状タンク内の流体を揚水すると共に流下させて循環させることが必要とされる。
【0006】
そこで、上述したような水頭圧等の自然エネルギー流体を循環させるために、如何に機構化して、効率良く循環させ、放流しないか、が、重要となってくる。
【0007】
本発明の目的は、太陽光や風力のような、発電源が再生可能エネルギーであって、既存水力発電とは異質な、包蔵水量や導入水路や放流河川を必要としない分散型で都市型の水力発電を、一定量液による液体揚水循
環装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するために、本発明の請求項
1に係る液体揚水循環装置は、
液体槽に満たされた液体を動力装置によって同じく液体が充満した揚水循環流路部内を一旦揚水すると共に再び流下させて前記液体槽に戻すことを繰り返す液体揚水循環装置であって、
前記液体揚水循環装置の設置状態で見て、前記液体槽は、上面の少なくとも一部が大気開放され、一定量の液体が満たされ、
前記揚水循環流路部は、前記液体槽の大気に接した液面から両端開口部が所定の深さだけ液体槽内に浸かった状態で上方に起立した状態で取り付けられ、かつ内部が前記液体で全て満たされ、
前記揚水循環流路部は、当該揚水循環流路部内に充満した液体を上昇させ揚水する揚水起立部と、当該揚水循環流路部内に充満した液体を下降させて流下させる流下起立部と、前記揚水起立部の上端部と前記流下起立部の上端部を液密状態に連結して前記揚水起立部内の液体を前記流下起立部内に流し込む液体流れ方向変換部を有し、
上端が液密状態で閉塞した筒状タンクと、前記タンクの下端に設けられた2軸回転装置と、前記筒状タンク及び2軸回転装置を支持する支持部とを有し、
前記筒状タンクの下端開口部は、前記2軸回転装置の上面によって液密状態で塞がれることで、前記筒状タンク及び2軸回転装置は、内部が外部に対して液密状態を保つように画成されており、
前記筒状タンクの内部には、当該筒状タンクの軸芯と同芯をなす流路仕切り用栽頭円錐形状を有するテーパー状筒体部が前記筒状タンクの下部から当該筒状タンク内の所定の高さまで設けられ、これによって前記筒状タンク内は、当該筒状タンクの軸芯周りに下側から一定領域を占める前記揚水起立部としての液体揚水部と、当該液体揚水部の周囲と前記筒状タンクの内周面との間に形成される一定領域を占める前記流下起立部としての液体流下部と、前記筒状タンクの内部において前記液体揚水部及び液体流下部の上方に形成される一定領域を占める前記液体流れ方向変換部が形成され、
前記液体揚水部は、前記筒状タンクの軸芯と同芯に回転可能に軸支された回転軸と、当該回転軸の少なくとも一方の端部であって前記筒状タンクの外部に備わった回転駆動部と、前記回転軸の周囲に長手方向に沿って固定され、当該回転軸の上側先端に向かうに従って外径が小さくなっていくと共に、隣接する翼同士のピッチが小さくなりながら外周縁が前記テーパー状筒体部の内側面
に固定された液体揚水用螺旋翼を有し、
前記テーパー状筒体部の外側面と前記筒状タンクの内側面との間には、液体流下用螺旋翼が固定されかつ当該液体流下用螺旋翼の隣接する翼同士のピッチは下方に向かうに従って小さくなっており、
前記動力装置は、回転力発生装置と、前記回転力発生装置に備わった回転軸と一体となって回転するように前記流下起立部内の所定の領域に設けられた螺旋翼を有し、
前記動力装置を駆動することによって、前記螺旋翼が前記揚水循環流路部の流下起立部内で回転することによって、当該流下起立部内に充満した液体を強制的に流下させて前記液体槽に戻すと共に、前記揚水循環流路部内の流出した液体は、大気開放状態で上面の一部に大気圧が加わった液体槽の液体として戻り、かつ当該液体槽内の液体の一部が前記揚水循環流路部の揚水起立部に吸引流入され、流下流量と同量を揚水させながら前記筒状タンクの揚水循環流路部内に満たされた前記筒状タンクの揚水循環流路部内に満たされた前記液体を移動循環するようにしたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、自然エネルギーの増幅で一定量の液体を効率良く循環させながら、自然エネルギーを電気エネルギーに変換させる技術で、都市型で分散型の液体揚水循
環装置を提供することができる。また、このことは、河川のない都市部に於いても、山間部でも、高さのある或る所の何処にでもある水頭圧等の位置エネルギーを、何度でも繰り返し、継続して有効利用することが小スペースで出来、発電のみならず、種々の動力源として、新しい再生可能エネルギー利用の身近な活用を喚起すると共に、環境型の動力源を提供することが出来る。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の各実施形態に係る液体揚水循
環装置について図面に基づいて説明する。最初に本発明の第1の実施形態に係る液体揚水循
環装置について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る液体揚水循
環装置を概略的に示す構成図である。
【0014】
第1の実施形態に係る液体揚水循
環装置100は、液体槽110に満たされた液体を動力装置130によって同じく液体が充満した逆U字管120内を一旦揚水すると共に再び流下させて前記液体槽に戻すことを繰り返す液体揚水循
環装置である。そして、液体揚水循
環装置100の設置状態で見て、液体槽110は、上面の少なくとも一部が大気開放され、一定量の液体が満たされている。
【0015】
逆U字管120は、液体槽110の大気に接した液面から両端開口部が所定の深さだけ液体内に浸かった状態で上下逆に起立した状態で取り付けられ、かつ内部が液体で全て満たされている。そして、逆U字管120は、逆U字管内に充満した液体を上昇させ揚水する揚水起立部121と、逆U字管内に充満した液体を下降させて流下させる流下起立部122と、揚水起立部の上端部と流下起立部の上端部を連結して揚水起立部内の液体を流下起立部内に流し込む湾曲した液体流れ方向変換部123を有している。
【0016】
動力装置130は、回転力発生装置131と、回転力発生装置131に備わった回転軸132と一体となって回転するように流下起立部内の所定の領域に設けられた螺旋翼133を有している。そして、動力装置130を駆動することによって、螺旋翼133が逆U字管の流下起立部内で回転することによって流下起立部内に充満した液体を強制的に流下させて液体槽110に戻すと共に、液体槽110に戻された液体を逆U字管120の揚水起立部内に流入させて揚水起立部内において揚水するようになっている。
【0017】
続いて、本発明の第2の実施形態に係る液体揚水循
環装置について説明する。
図2は本発明の第2の実施形態に係る液体揚水循
環装置を概略的に示す構成図である。また、
図3は、
図2に示した第2の実施形態に係る液体揚水循
環装置の円錐螺旋の上部構造を示す説明図である。また、
図4は、
図2に示した第2の実施形態に係る液体揚水循
環装置の円錐螺旋の下側部分及び回転ピストンの一部を示す図面(
図4(a))及び回転ピストンの平面図(
図4(b))並びに回転装置とサイフォン揚水管との関係を示す説明図(
図4(c))である。また、
図5は、
図2に示した第2の実施形態に係る液体揚水循
環装置の動作原理を示す説明図である。
【0018】
第2の実施形態に係る液体揚水循
環装置200は、液体槽に満たされた液体を動力装置230によって同じく液体が充満した逆U字管220内を一旦揚水すると共に再び流下させて液体槽210に戻すことを繰り返す液体揚水循
環装置である。そして、液体揚水循
環装置200の設置状態で見て、液体槽210は、上面の少なくとも一部が止水栓付きで大気開放され、一定量の液体が満たされている。
【0019】
逆U字管220は、液体槽の大気に接した液面から両端開口部が所定の深さだけ液体内に浸かった状態で上下逆に起立した状態で取り付けられ、かつ内部が液体で全て満たされている。そして、逆U字管220は、逆U字管内に充満した液体を上昇させ揚水する揚水起立部221と、逆U字管内に充満した液体を下降させて流下させる流下起立部222と、揚水起立部221の上端部と流下起立部222の上端部を連結して揚水起立部内の液体を流下起立部内に流し込む湾曲した液体流れ方向変換部223を有している。
【0020】
動力装置230は、回転力発生装置231と、回転力発生装置に備わった回転軸232と一体となって回転するように流下起立部内の所定の領域に設けられた螺旋翼233を有している。そして、動力装置230を駆動することによって、螺旋翼233が逆U字管220の流下起立部内で回転することによって流下起立部内に充満した液体を強制的に流下させて液体槽210にある一定量を押し出すと逆U字管内に充満した液体は、ある一定量が、不足状態になり必然的に大気圧で液体槽210の液体が揚水起立部に不足分が押し込まれ、移動循環を繰り返えし、揚水起立部内において揚水するようになっている。
【0021】
なお、本実施形態では、上述の実施形態と異なり、螺旋翼133は、その翼の外周縁が全て逆U字管220の流下起立部222の内周面に摺動可能に接していることで、流下起立部内の螺旋翼233の配置場所に螺旋状流路が形成され、かつ流下起立部222の長手方向単位長さあたりの螺旋状流路を流れる液体の流量は、上流側が大きく下流側に向かうに従って小さくなって増圧傾向になっていくことを特徴としている。
【0022】
また、本実施形態では、上述の実施形態と異なり、螺旋流路の内周面は、流下起立部内において流体の流れる上流側から下流側に向かうに従って流下起立部の内周面に近づいていくように略円錐台形状をなしていることを特徴としている。
【0023】
また、本実施形態では、上述の実施形態と異なり、流下起立部内の螺旋流路の液体流出口222aと液体槽210との間に2軸回転ピストン装置240が備わり、液体流出口222aから流出した液体が、2軸回転ピストン装置240の回転により液体流入口241が開口され、2軸回転ピストン装置内に流入すると、液体槽水位線212に左右起立部が均等に水没している逆U字管内のバランスは崩れ、ρgh−1(290)とρgh−2(291)の高さ分だけ流体が移動し、自然循環を繰り返すことを特徴としている。
【0024】
また、本実施形態では、上述の実施形態と異なり、液体揚水循
環装置200は、サイフォン連結管261,262(260)を更に有している。サイフォン連結管260の下端部は、2軸回転ピストン装置240の液体出口242の上部に連結され、かつサイフォン連結管260の上端部は、逆U字管220の内部に備わった螺旋流路よりも上流側の螺旋翼233の上部空間や逆U字管内に連結されていることを特徴としている。
【0025】
続いて、本発明の第3の実施形態に係る液体揚水循
環装置について説明する。
図6は、本発明の第3の実施形態に係る液体揚水循
環装置を概略的に示す説明図である。また、第3の実施形態に係る液体揚水循
環装置300は、連続した管路からなる液体揚水循
環装置である。そして、本実施形態に係る液体揚水循
環装置300は、上述の実施形態と異なり、その設置状態で見て、上下方向に延在する管状の揚水起立部321と、揚水起立部321に対して所定の距離だけ離れた状態で上下方向に延在する管状の流下起立部322と、揚水起立部321の上端部と流下起立部322の上端部を、液密状態を保ちながら連結する上側連結部323と、揚水起立部の下端部と流下起立部の下端部を、液密状態を保ちながら連結する下側連結部324とからなり、内部が液体で満たされた液体揚水循環管路320を有する。
【0026】
また、本実施形態に係る液体揚水循
環装置300は、液体揚水循環管路内の液体を揚水起立部内において上昇させかつ流下起立部内において下降させるように揚水循環回路内を循環させるための動力装置330を備えている。そして、動力装置330は、回転力発生装置331と、回転力発生装置331に備わった回転軸332と一体となって回転するように流下起立部内の所定の領域に設けられた螺旋翼333を有している。
【0027】
また、本実施形態に係る液体揚水循
環装置300は、上述の実施形態と異なり、下側連結部324には、開閉弁を介して液体を外部から下側連結部の内部に選択的に供給することができる液体供給部371が備わると共に、上側連結部323には、液体揚水循環管路の内部に溜まった空気を排出するエアベント部372が備わっていることを特徴としている。
【0028】
続いて、本発明の第4の実施形態に係る液体揚水循
環装置400について説明する。
図7は、
図6に示した第3の実施形態の変形例を概略的に示す説明図である。また、
図8は、
図6に示した第3の実施形態及び
図7に示したその変形例の構造の一部を詳細に示す説明図である。また、
図9は、
図8に示した第3の実施形態の動作原理を何処にでも存在する位置エネルギー等の自然エネルギーを取り込む実施の形態を示す構成説明図である。
【0029】
第4の実施形態に係る液体揚水循
環装置400は、連続した管路からなる液体揚水循
環装置である。そして、この実施形態に係る液体揚水循
環装置400は、その設置状態で見て、上下方向に延在する管状の揚水起立部421と、揚水起立部421に対して所定の距離だけ離れた状態で上下方向に延在する管状の流下起立部422と、揚水起立部421の上端部と流下起立部422の上端部を、液密状態を保ちながら連結する上側連結部423と、揚水起立部421の下端部と流下起立部422の下端部を、液密状態を保ちながら連結する下側連結部424とからなり、内部が液体で満たされた液体揚水循環管路を形成している。
【0030】
また、本実施形態に係る液体揚水循
環装置400は、液体揚水循環管路内の液体を揚水起立部内において上昇させかつ流下起立部内において下降させるように揚水循環回路内を循環させるための動力装置430を備えている。そして、動力装置430は、回転力発生装置431と、回転力発生装置431に備わった回転軸432と一体となって回転するように流下起立部内の所定の領域に設けられた螺旋翼433を有している。
【0031】
また、本実施形態に係る液体揚水循
環装置400の下側連結部424には、開閉弁を介して液体を外部から下側連結部の内部に選択的に供給することができる液体供給部471が備わると共に、上側連結部423には、液体揚水循環管路の内部に溜まった空気を排出するエアベント部472が備わっていることを特徴としている。
【0032】
また、本実施形態に係る液体揚水循
環装置400は、上述の実施形態とは異なり、流下起立部内の螺旋流路の液体流出口442aと下側連結部424との間に2軸回転ピストン装置440が備わり、液体流出口442aから流出した液体が2軸回転ピストン装置440の液体流入口441から2軸回転ピストン装置内に流入してこの2軸回転ピストン装置440の出力軸445を回転させながら2軸回転ピストン装置440の液体流出口442bから液体を下側連結部424に流出させることを特徴としている。
【0033】
また、本実施形態に係る液体揚水循
環装置400は、上述の実施形態とは異なり、液体は水からなり、流下起立部内の螺旋流路の液体流出口442aと2軸回転ピストン装置440の液体流入口441の間には増圧装置(水圧ジャッキ)480が備わっている。そして、増圧装置(水圧ジャッキ)480は、外部から供給される高さ分の水頭圧を取り込む流下パイプ491によって得られた圧力液を増圧装置(水圧ジャッキ)480によって更に増圧して、流下起立部内の螺旋流路の液体流出口442aと2軸回転ピストン装置440の液体流入口441の間を流れる水に圧力を伝播する構成になっていることを特徴としている。
【0034】
更には、本実施形態に係る液体揚水循
環装置400は、上述の実施形態とは異なり、流下起立部内の螺旋流路の液体流出口442aと2軸回転ピストン装置440の液体流入口441の間に備わった増圧装置(水圧ジャッキ)480には、液体揚水循
環装置400の外部の水道設備492から供給された水道水圧を増圧装置(水圧ジャッキ)480によって更に増圧した圧力を流下起立部内の螺旋流路の液体流出口442aと2軸回転ピストン装置440の液体流入口441の間を流れる水に圧力を伝播する構成になっていることを特徴としている。
【0035】
続いて、本発明の第5の実施形態に係る液体揚水循
環装置500について説明する。
図10は、本発明の第5の実施形態に係る液体揚水循
環装置の部分拡大詳細図である。
【0036】
第5の実施形態に係る液体揚水循
環装置500に付帯する増圧システム500は、前記外部から供給される高さ分の水頭圧を取り込む流下パイプ491によって得られた圧力液を増圧装置(水圧ジャッキ)480によって更に増圧して、前記増圧装置(水圧ジャッキ)480に設けられた圧力タンク510に係留した増圧力を、前記流下起立部内の螺旋流路の液体流出口442aと軸回転駆動用2軸回転ピストン装置640Aの液体流入口の間に連結された圧力接続管490によって圧力を伝播する構成になっていることを特徴としている。
【0037】
更に、増圧システム500は、前記増圧装置(水圧ジャッキ)480の水圧ジャッキピストンヘッド504に外部から供給される高さ分の水頭圧等の圧力液を充満させることで、加圧シャフト540に受圧面積比の圧力を生み、圧力タンク内及び圧力接続管内はポテンシャルエネルギーが充満する構成で、この圧力液を圧力接続管内の、ねじ状の小螺旋翼520を、小循環螺旋軸521の端部に設けられた小型DCモーター530Dで回転させ、溶液に運動エネルギーを与え圧力流体にすると、前記流下起立部内の螺旋流路の液体流出口442aと2軸回転ピストン装置640Aの液体流入口の間を流れる圧力流体に、さらなる圧力を伝播するシステムであることを特徴としている。
【0038】
また、前記増圧装置(水圧ジャッキ)480に設けられた圧力タンク510と前記流下起立部内の螺旋流路の液体流出口442aと軸回転駆動用2軸回転ピストン装置640Aの液体流入口の間を連通する圧力接続管は、水平並列に施され、圧力タンク510から前記流下起立部内に圧力伝播する流量と、逆に圧力タンク510に戻り圧力伝播する流量は、同量になるように往復循環する構成は、複数の動力用2軸回転ピストン装置640bの駆動圧力の安定を為すことを特徴としている。
【0039】
更に、前記増圧システム500は、前記増圧装置(水圧ジャッキ)480に於いて、外部導入圧力が水道圧力のように、一定圧に定まらない場合や、高所の水頭圧の不慮の変動に対して圧力タンク510に係留した増圧力液の増減による、増圧ピストン501の異常変化を抑制する上下ストッパーが形成されている。
【0040】
続いて、本発明の第6の実施形態に係る液体揚水循
環装置600について説明する。
図11は、本発明の第6の実施形態に係る液体揚水循
環装置600を概略的に示す説明図である。また、
図12は、
図11に示した第5の実施形態の一部構成を示す説明図である。また、
図13は、
図11に示した第5の実施形態の一部構成を除いて示す説明図である。
【0041】
第6の実施形態に係る液体揚水循
環装置600は、上述の実施形態とは異なり、上端が液密状態で閉塞した筒状タンク610と、筒状タンク610の下端に設けられた2軸回転ピストン装置640と、筒状タンク610及び2軸回転ピストン装置640を支持する支持部670とを有している。そして、筒状タンク610の下端開口部611は、2軸回転ピストン装置640の上面によって液密状態で塞がれることで、筒状タンク610及び2軸回転ピストン装置640は、2軸回転ピストン装置640の一部に備わった液体槽大気開放部645を除いて内部が外部に対して液密状態を保つように画成されている。
【0042】
本実施形態に係る液体揚水循
環装置600は、筒状タンク610の内部には、筒状タンク610の軸芯と同芯をなす流路仕切り用截頭円錐台形状を有するテーパー状筒体部620が筒状タンクの下部から筒状タンク内の所定の高さまで設けられ、これによって筒状タンク内は、筒状タンク610の軸芯周りに下側から一定領域を占める液体揚水部と、液体揚水部の周囲と筒状タンク610の内周面との間に形成される一定領域を占める液体流下部622と、筒状タンク610の内部において液体揚水部621及び液体流下部622の上方に形成される一定領域を占める液体流れ方向変換部623が形成され、筒状タンク610とテーパー状筒体部620が、サイフォン管形態を構成している(
図13参照)。
【0043】
そして、液体揚水部は、筒状タンクの軸芯と同芯に回転可能に軸支された回転軸632と、回転軸632の少なくとも一方の端部であって筒状タンク610の外部に備わった初期回転駆動部と連結し、反端部の下端は、回転軸駆動用歯車伝達機構690に連結されていて、回転軸632の周囲に長手方向に沿って固定され、回転軸632の上側先端に向かうに従ってある程度の領域まで前記テーパー状筒体部620の内側に外周縁が螺旋状に固定された液体揚水用螺旋翼633を有し、前記液体揚水用螺旋翼633は、下部から上部のテーパー状筒体部上部まで、外径が段々狭くなっていくと共に、螺旋翼ピッチも段々狭くなって施され、液体揚水用螺旋流路633aを形成している。
【0044】
そして、前記テーパー状筒体部620の外側面と筒状タンク610の内側面との間には、液体流下用螺旋翼634がテーパー状筒体部620の外側面に螺旋状に固定され、筒状タンク610の内側面と機密密接で摺動可能に施され、下側先端に向かうに従ってテーパー状筒体部の外側に沿って液体流下用螺旋翼634が段々狭くなっていくと共に、螺旋翼ピッチも狭くなっていることを特徴としている構成である。
【0045】
また、本実施形態に係る液体揚水循
環装置600は、液体は水からなり、液体流下部内の液体流下用螺旋翼634で形成される液体流下用螺旋流路の液体流出口641と2軸回転ピストン装置640の液体流入口642の間には増圧装置680が備り、増圧装置680は、液体揚水循
環装置600の外部の水道設備687から供給された水道水圧や、高さからの水頭圧を水圧ジャッキ681によって更に増圧した圧力を流下起立部内の螺旋流路の液体流出口642と2軸回転ピストン装置640の液体流入口641の間を流れる水に圧力伝播する構成になっていて、2軸回転ピストン装置640の液体流入口の直近での圧力流体連続吐出翼635により2軸回転ピストンヘッド241aへの円滑な注入が出来るように形成され、小さな自然エネルギーを増幅し、大きな発電源に有効利用することを特徴としている。
【0046】
前記液体揚水循
環装置600に水道水の供給口688が筒状タンク最上部に形成され、液密状態を保つ構成で、前記筒状タンク流下部の最下端に機密密接の2軸回転ピストン装置640A及び640Bが形成され、(図面11)同図においては、2つの2軸回転ピストン装置640A,640Bのみを代表的に示すように、2つ以上の複数の2軸回転ピストン装置が構成され、その内の1つの2軸回転ピストン装置640Aは、外部から導入される水道水圧や、高さからの水頭圧を水圧ジャッキによって更に増圧した圧力エネルギーを2軸回転ピストンヘッド241aが受けて回転推進力を得て、駆動用歯車伝達機構690を介して、前記筒状タンクの軸芯と同芯に回転可能に軸支された回転軸632を回転させる水力水車の機能で構成されていることを特徴としている。更に2軸回転ピストン装置の2軸連結歯車機構692には回転慣性を利用し、回転推進力を効率よく得るフライホイール693が施されている。
【0047】
また、余剰の圧力エネルギー流体が、他の複数の2軸回転ピストン装置640Bを回転させ、複数の2軸回転ピストン装置の出力軸649に備わった発電用歯車伝達機構691を介して集積した回転トルクを、発電機695に伝えることで発電を行い、再生可能エネルギーを発電源とする水力発電であることを特徴としている。
【0048】
前記液体揚水循
環装置600には、摺動回転する液体流下用螺旋流路及び液体揚水螺旋流路の回転によるキャビテーションや、液体揚水螺旋流路及び液体槽大気開放部645に係る残圧消滅用の気泡を回収するエアベント472が、筒状タンク610の最上部に施され、前記大気開放循環槽645には、圧力消滅用エアポンプが構成されている。
【0049】
最後に、本発明全体に亘る発明者の所見について説明する。本発明は、特許第6130965号及び特許第6249543号における流体機械の技術的思想に関連するものであるが、これとは異なる取水河川や放流河川の要らない都市型の水力発電の観点から考えられたものである。
【0050】
具体的には、大気開放された一つの水槽に一定量の溶液を満たし、逆U字管を水面下に少し水没させ、その逆U字管に満杯の溶液を満たし、縦置きに設置され、1つの水槽のサイフォン管状態の片方の管に動力を用いて、もう片方の管内溶液を、ある程度の高さまで揚水し、逆U字管内を循環させ、循環溶液を外部に放出しない、超省エネ揚水装置を提供することで、一定量の揚水循環を為し、都市型分散発電に成りえる本発明の技術的意義がある。
【0051】
特に、逆U字管の片方に位置する、円錐螺旋増圧装置(
図2)と一体化された2軸回転ピストン装置から、排圧排出される溶液類は、その構造から、他方の揚水管側と一方の2軸回転ピストン側は上部でサイフォン形状に、液密状態で連通し、下部の排出環管(以後水槽という)が止水栓付きで大気開放され、その水位以下に左右の管は一部が水没され、同一水面を有し、ρghは同一のサイフォン管形状の構成を有し、2軸回転ピストン装置640A・Bのピストン回転により注入口が開口されて2軸回転ピストンに流体が注入されると、同一のρghは崩れ、2軸回転ピストンの厚み分だけマイナスρghを生じ、必然的に揚水循環する(
図10参照)。
【0052】
従って、1つの水槽の逆U字管(サイフォン管)は、流動しても水槽と管内の溶液量は一定量に保たれ、左右ρghは同一のため、同一水面を有し、静止サイフォン管状態にあり、サイフォン管の左右どちらかに、人為的な動力をインプットし、溶液を循環させることを目的とした構造であり、円錐螺旋増圧装置と一体化された2軸回転ピストン駆動装置の排出口が、大気開放された水槽に設けられ、排出した流体が、同一水面を有したサイフォン揚水管に移動して揚水される構成となっている(
図2参照)。
【0053】
ここで、一槽の同一水位を有した液密状態のサイフォン管内の溶液は、微動すらせず流動しない。そこで、一方のサイフォン管内に、動力を使って、例えば、スクリューや螺旋翼を回転させ一方方向に流下させる力を人工・機械的に与えれば、水位やサイフォン内圧が変化することなく、流動循環する(
図1参照)。
【0054】
このことから、もともと円錐螺旋翼は動力をインプットして、回転させ、高所から低所に増圧的に流下させ押込み、円錐螺旋増圧装置と一体化した2軸回転ピストンに圧力流体を連続して吐出する構造となっている(
図2参照)。と、同時に螺旋翼の最先端において、流体抵抗を最小限にする鋭利な形状で流水を抱え込むように吸引する機能を構成した構造は、(
図3)小さなインプットによる吸引・押し込みの流体移動を開始する。
【0055】
また、円錐螺旋増圧装置と一体化された2軸回転ピストン(
図4参照)が、その圧力流体を
図4の数字白抜きの丸1に注入したとき、受力回転を行い2軸回転ピストン自体のインプットは無いが、その受圧回転力で、同時に反回転方向の流体は排出口(242)に接し、大気開放の液体槽(210)に強制排圧排出される仕組みで、円錐螺旋増圧装置への入力で,片方のサイフォン管の上部溶液を吸引し、下部の2軸回転ピストンにより水槽に押し出される構成となっている。
【0056】
更に、2軸回転ピストンにおいてその圧力による受力回転力での、この強制放出は、一定量の溶液と水位の変動のない1つの水槽のサイフォンの原理は、サイフォン管内の流出量は、他方のサイフォン管に同量吸収され、揚水する構成で、流出量=揚水量が、規則正しく繰り返され、新たな、揚水入力負担の掛からない、大気圧の恩恵を受けた、自然エネルギーの有効利用による省エネ揚水装置と言う構成を特徴としている(
図5参照)。
【0057】
また、2軸の回転ピストンは、圧力流体を受けて受力回転する受圧面を有した心房と、反回転方向の受圧面を有しない排出心房とは、線密接により圧力伝播のない圧力完全分離の構造を為し、圧力室と排出室は、回転しながら絶えず液密状態で遮断されている構成は、増圧されたエネルギーは、維持され、2軸の回転ピストンよる圧漏れ減圧することもなく、反回転方向が大気開放の排出口に接して無圧排出されて、2軸の回転ピストンの受力回転力も維持され、圧力エネルギーが効率よく動力化できる構造となっている(
図4参照)。
【0058】
この2軸回転ピストンの完全分離の圧力室(
図4の数字白抜きの丸1の領域参照)の圧力遮断回転精度の独立室である構造は、回転中の排出室(
図4の数字白抜きの丸2の領域参照)が、排出口に接する直前の圧力室状態は2軸回転軸の軸芯から概ね7.5°に形成され、この一瞬の回転ロスを、2軸回転ピストン軸に備わったフライホイール693の回転慣性力で補う構成になっている。また、2軸回転ピストンの瓢箪型シリンダー243の底部に設けられた排出口242を変形穴加工に於いても対策が取られている。更に排出室は2軸回転ピストンの完全分離により、同じ水面を有する同じρghのサイフォン管理論の枠外に有するため、絶えず排出口に接した時は、瓢箪型シリンダーの上部の排出口真上に連結されたサイフォン極小連結管でサイフォン理論を保つ構成になっていて、更に、逆U字管内溶液が流出することは無い構成である。
【0059】
また、排出された流量は、サイフォン管内の流量であり、水槽の水面は変わらない。同一のρghにおいて、同一の水槽のサイフォン管内に戻り、絶えず充足され、一定量は保たれる。このことは、排出した量分だけ自動的にサイフォン管内に移動し、循環流動する構造で、省エネ揚水という大きな特徴となっている(
図5参照)。
【0060】
従って、サイフォンの原理を応用し、止水栓付き大気開放水槽は密閉し、大気を遮断、正・逆U字管に連結した密閉環管において、
図6に示すように、縦起立状置き密閉環管にすることで、大気開放では圧力はゼロであったが、密閉することで、上方から下方にGが働き左右管内に水頭圧が発生し、上・低部の圧力差は、高さ分だけ、左右管に等しく働く。この水頭圧を、片方の動力による円錐螺旋増圧装置に高さ分だけ有効利用するも、片方の揚水に係る水頭圧は、同圧の一定量の移動であって、水筒圧に関係なく、動力インプットに負荷を与えることなく循環する構成でもあり、密閉式定量循
環装置の構成となっている。
【0061】
上述の密閉式定量循環式は、例えば、一般水道に接続しその圧力を利用しても、水道水が入り込む余地はなく、圧力だけ利用することも可能である構成は、高層ビルの屋上に雨受水槽を配し、(
図7)配管によりその高さ分の圧力エネルギー(位置エネルギー)を接続してもいい構成であり、屋上の雨水は減らず、また、本密閉式定量循環式装置に入り込むこともなく、設置場所より高い処ならば、山間都市部を問わず応用できる構成でもある。また、水圧ジャッキによる位置エネルギーの増幅を組み込む構成も可能となっている(
図6乃至
図8参照)。
【0062】
また、上述した密閉式定量循環式の構造は、外部から一定圧力を接続して、高圧を循環させても、2軸回転ピストンの受圧回転推進側(
図4の数字白抜きの丸1の領域参照)と排出側(
図4の数字白抜きの丸2の領域参照)を、完全分離するようになっており(
図4参照)、受益圧力エネルギーを失うことは無い構成となっている。
【0063】
この場合は、2軸回転ピストンの圧力遮断のみならず、もう一か所の圧力遮断装置が必要で、圧力エネルギーを受けて回転駆動する2軸回転ピストンは、同圧内で微動すらせず回転しない。また、大きな位置エネルギーを高めるのに、水圧ジャッキの構成を応用しても良い。(
図8・
図11参照)なお、限られた器の中での圧力コントロールは難しい。例えば、5Mpaの圧力を半分の2.5Mpaに低下させる(減圧する)とかは、大きな高さの位置エネルギーを得たとしても、圧力は、器の中で瞬間に0になるか、高圧を維持するかの2つに1つしかなく、ある設定圧力に減圧弁を配してコントロールする事は可能であるが、循環流体を逆止弁を通過させるのには無理がある。ある位置で圧力を遮断し、または、減圧・消圧して循環させる方法がある(
図11参照)。
【0064】
それは、静止水中の圧力伝播速度は1425m/sと定理され、瞬時に圧力流体は器内に充満し、2軸回転ピストン装置640A・Bの回転ピストンの排出室にも同圧が掛かり、回転推進力は得られなく、また、大気開放の場合は圧力流体が開放口から噴き出し、揚水循環すら不能で、連結した水圧ジャッキは瞬時に増圧機能を消滅する。また、液体流下起立部及び揚水起立部内の液体流下用螺旋翼流路と液体揚水循環用螺旋翼流路の全てに瞬時に圧力が張り廻られ、機能しない、叉、動力インプットでの螺旋翼回転増圧や2軸回転ピストン装置640Bへの圧力流体の注入で、高圧流体の回転推進力を得て、ダイナモを用いて発電駆動させることは、可能ではあるが、このことは、入力>出力の結果は歴然であり、公知の理論・定理・保存則により、不可能なことで、オモチャになることは、明白であるも、一定量の揚水循環実証やサイフォンの原理の応用及び円錐螺旋増圧、及び水圧ジャッキに於ける増圧等々は、主体発電への周辺の機能についての要約説明が主体である。
【0065】
そこで、前記の圧力伝播による障害を回避する対策として、2軸回転ピストン装置の圧力遮断・分離機能を活用して、2軸回転ピストン装置注入口直前の圧力溜り(422a)の圧力を維持すると同時に連通する前記液体流下部内の液体流下用螺旋翼流路と液体揚水循環用螺旋翼流路のある程度の領域で、減圧・圧力消滅において、圧力伝播が大気開放槽に伝播しない無圧状態に為す為、前記、同軸一体の液体流下用螺旋翼及び液体揚水循環螺旋翼の回転軸(632)を、900/rpm以上の回転速度にするべく、前記回転軸トルクを、回転軸作動用2軸回転ピストン装置640Aに外部導入の位置エネルギーを水圧ジャッキで更に増圧し、その圧力流体を注入し、前記2軸回転ピストン装置640Aの回転推進力を限りなく高める事で大きな回転軸トルクで、各揚水及び流下螺旋翼の回転を15/rps以上にすることを動力インプットなしで可能にした対策構成である。また、前記水圧ジャッキの圧力タンク(510)と圧力溜り(422a)を交互に圧力往復伝播させるねじ状小螺旋翼(520)を設け圧力維持と安定圧力伝播の方法として本発明において構成した。無論、初期始動のインプットは必要である。
【0066】
前記の水中伝播速度定理は、静止水中の圧力伝播速度の 時間当たり伝播距離1425m/sは、15km先まで圧力伝播させようとすると、時間は約10.5秒かかり、逆に1/15秒の圧力伝播距離は95mになることから、前記液体揚水用螺旋流路(633a)と液体流下用螺旋流路(634a)の距離を圧力伝播距離m/sを軸回転速度900/rpmにすることで圧力伝播速度の許容範囲内とする構成である。
・例えば、以下の通りとなる。
・流下起立部螺旋流路 (634a) 1m/段 50段 50m/1回転
・揚水起立部螺旋流路 (633a) 0.8m/段 60段 48m/1回転
・総螺旋流路距離 (633a)+(634a)=98m/1回転
と構成した場合の1秒間の距離式は、
総螺旋翼流路距離m/s > 圧力伝播距離m/s と成れば良い。
・実証計算は以下の通りである。
・速度V= 距離m÷時間s=m/t から
・伝播速度=1425m/s÷15分の1秒=95m/15分の1秒
=95m×15/rps=1425m/s
の方程式が成り立ち、
従って、螺旋翼回転速度 =900/rpm=15/rpsにより、
・ 1回転の最小伝播距離 =95m/15分の1秒<98m/15分の1秒
・ 15回転の必要流路距離=1425m/s<1470m/s
従って、毎秒の流路距離=1425m/sは、900/rpmの回転により圧力伝播距離(速度)は許容範囲に収まり、開放槽を無圧(ゲージ圧0〉にする可能性は大であるも、回転駆動軸周りの螺旋翼軸寄り流路距離、及びテーパー状筒体部の外周の螺旋翼流路距離は極度に短縮することは、明白であるが、このことは、筒状タンクの径と高さ及び螺旋翼の段数及び回転速度の調整により、如何なる形状をして、圧力伝播速度に対応出来うるかを実証する。また、第2の圧力伝播対策として、テーパー状揚水起立部に気泡を注入しテーパー状揚水起立部内及び開放槽の圧力消滅を図るエアポンプを備え、筒状タンク最上部には、エアベントが施されて、その気泡の回収及び螺旋翼回転によるキャビテーション対策がとられている構成である。
【0067】
更に、螺旋翼の高速回転は、回転力から発生する螺旋翼内流路の回転流速に遠心加速度・接線加速度等が、圧力伝播速度を遮蔽するのに大きく加担している特徴は、液体揚水循環用螺旋翼の左巻き付け螺旋翼と液体流下用螺旋翼の右巻付けの各螺旋翼は暖角に画策され、(
図4参照)前記圧力伝播速度を回転螺旋翼自体が遮蔽する機能と、全ての螺旋流路は円錐台形による偏狭率や螺旋翼ピッチ減少率は、液体の流れ方向に、段々圧縮され増圧傾向にあり、流末の圧力溜り(422a)の圧力を維持する効果と、反対に流末から流れに逆らう方向から見れば、段々広まっている構造は、増圧に対して圧力飽和減圧傾向にスポット圧が移行している構造であること、と更に、前記の圧力溜り(422a)には、キャビテーション防止用の回転圧力液吐出翼(602)が流下部螺旋翼下に回転方向に湾曲に複数備わり、同軸一体の液体流下用螺旋翼及び液体揚水用螺旋翼(633)の自重と全内液密の総液量の荷重を浮かせ、軸や螺旋翼に係る回転荷重や負荷及び流体摩擦損失や機械的損失を軽減する構成でもあることも圧力伝播対策を担っている構造であることを特徴としている。
【0068】
従って、同軸一体の液体流下用螺旋翼及び液体揚水用螺旋翼(633)を900/rpm以上の回転速度にすることで、前記液体揚水循
環装置600は、総螺旋翼流路距離を15倍以上延長したことにもなり、前記の筒状タンクの径と高さ及び螺旋翼の段数及び回転速度の調整により、圧力伝播距離1425m/sの範囲外に、前記2軸回転ピストン装置640A・Bを設けることを可能にし、大きな駆動出力を得る構成は、2軸回転ピストン装置640A・Bの排出室に掛かる同圧負荷の障害を回避し、高効率の回転推進力が、全ての機能を作動させることが出来、大気開放槽と逆U字管のサイフォン理論も、一定量の循環による都市型水力発電が成立し、全て、自然エネルギーを電源にすることとなり、エネルギー保存則や永久機関発想は皆無の、再生可能エネルギー(位置エネルギー)の有効利用による、全く新しい発電システムの新規性は、グリーン開発特許と共に特許性は極めて高いということを思慮します。