特許第6671096号(P6671096)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6671096
(24)【登録日】2020年3月5日
(45)【発行日】2020年3月25日
(54)【発明の名称】建物用仕上げ材
(51)【国際特許分類】
   E04F 13/08 20060101AFI20200316BHJP
【FI】
   E04F13/08 101L
   E04F13/08 102B
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-225818(P2014-225818)
(22)【出願日】2014年11月6日
(65)【公開番号】特開2016-89495(P2016-89495A)
(43)【公開日】2016年5月23日
【審査請求日】2017年10月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000237374
【氏名又は名称】富士工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 栄作
【審査官】 西村 隆
(56)【参考文献】
【文献】 韓国登録特許第10−1293436(KR,B1)
【文献】 実開昭61−073725(JP,U)
【文献】 実開平07−038340(JP,U)
【文献】 実開昭53−165166(JP,U)
【文献】 特開平03−244756(JP,A)
【文献】 実開平07−006369(JP,U)
【文献】 特開2005−048501(JP,A)
【文献】 特開昭61−207761(JP,A)
【文献】 実開平03−008243(JP,U)
【文献】 実開昭60−108641(JP,U)
【文献】 特開2007−100473(JP,A)
【文献】 特開平04−004932(JP,A)
【文献】 特開2003−260523(JP,A)
【文献】 特開昭63−036932(JP,A)
【文献】 特開昭60−082230(JP,A)
【文献】 特開2016−020563(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 13/08
E04F 13/12
E04F 13/14
E04F 13/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面に取り付けられる磁性体からなるベース部材と前記ベース部材に取り付けられるプレート部材からなり、前記ベース部材は、略矩形の板状の本体と、上下方向および左右方向にそれぞれ等間隔に配列されて前記本体の裏面側に向けて同じ高さで突出する凹状に設けられた複数の凹部と、前記複数の凹部の間に形成され、前記本体を裏面側の面を壁面に当接させた状態で取り付けるためのネジ貫通孔を備え、前記ネジ貫通孔には、表面側からネジを打ち込んでベース部材を壁面に取り付ける際にネジ貫通孔周囲が裏面側に変形することでネジ頭がベース部材の表面に突出することを防ぐスリット部がネジ貫通孔に連続した状態で形成されており、前記プレート部材は、磁石と前記凹部の形状に対応する形状に裏面側に突出した凸部を備え、前記凸部が前記凹部に嵌り込むことで、前記ベース部材に対して前記プレート部材が着脱可能に構成されていることを特徴とする建築用仕上げ材
【請求項2】
前記プレート部材の横幅は等間隔に配列されている凹部の左右方向における中心間距離と同一または整数倍の長さであり、前記プレート部材の縦幅は等間隔に配列されている凹部の上下方向における中心間距離と同一または整数倍の長さであることを特徴とする請求項1記載の建物用仕上げ材
【請求項3】
前記ネジ貫通孔は左右方向に隣り合う前記凹部の間および上下方向に隣り合う前記凹部の間に設けられていることを特徴とする請求項1乃至2いずれか記載の建物用仕上げ材
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の仕上げに用いられる仕上げ材に関し、主に壁面に取り付けて使用する施工性の高い仕上げ材に関する。
【背景技術】
【0002】
建物の仕上げ材として、陶磁器等により形成された小さなタイルを複数壁に貼り付けて使用することが従来から行われている。しかしながら、タイルの貼り付けには固着手段として接着剤を使用するため、一度貼り付けた後に改装や破損部分の修理を行うには、大がかりな作業が必要になってしまうという問題があった。この問題を解決するために、タイルの接着面に磁石を設け、且つ壁面の接着面に磁性体を設けることで、壁面にタイルを着脱自在に装着できるようにしたタイル壁が考案されている。(実用新案文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭61−073725号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、実用新案文献1に記載のタイル壁では、タイルを取り付ける際に位置合わせが困難であり、規則的に整列した状態でタイルを張り付けることが難しいことからズレや隙間が生じてしまい整列した状態で取り付けることが出来ずに意匠性が悪くなってしまったり、施工性が悪かったりという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、整列した状態での取り付けが容易で、意匠性の高い仕上がりを容易に達成することが可能な、着脱自在で施工性の良い建物用仕上げ材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
壁面に取り付けられる磁性体からなるベース部材と前記ベース部材に取り付けられるプレート部材からなり、前記ベース部材は、略矩形の板状の本体と、上下方向および左右方向にそれぞれ等間隔に配列されて前記本体の裏面側に向けて同じ高さで突出する凹状に設けられた複数の凹部と、前記複数の凹部の間に形成され、前記本体を裏面側の面を壁面に当接させた状態で取り付けるためのネジ貫通孔を備え、前記ネジ貫通孔には、表面側からネジを打ち込んでベース部材を壁面に取り付ける際にネジ貫通孔周囲が裏面側に変形することでネジ頭がベース部材の表面に突出することを防ぐスリット部がネジ貫通孔に連続した状態で形成されており、前記プレート部材は、磁石と前記凹部の形状に対応する形状に裏面側に突出した凸部を備え、前記凸部が前記凹部に嵌り込むことで、前記ベース部材に対して前記プレート部材が着脱可能に構成されていることを特徴とする建築用仕上げ材が提供される。これによれば、整列した状態での取り付けが容易で、且つ、ネジ貫通孔にネジを打ち込んでベース部材を壁に取り付ける際に、ネジ貫通孔周囲が変形しネジ頭がベース部材表面に突出することを防ぐことができ、意匠性の高い仕上がりを容易に達成することが可能な、着脱自在で施工性の良い建物用仕上げ材を提供することができる。
【0007】
さらに、前記プレート部材の横幅は等間隔に配列されている凹部の左右方向における中心間距離と同一または整数倍の長さであり、前記プレート部材の縦幅は等間隔に配列されている凹部の上下方向における中心間距離と同一または整数倍の長さであることを特徴としてもよい。
これによれば、プレート部材に上下方向および左右方向にそれぞれ等間隔に配列された凹部に嵌め込むことで、プレート部材を隙間なく規則的に取り付けることが容易にでき、施工性の良い建物用仕上げ材を提供することができる。
【0009】
さらに、前記ネジ貫通孔は左右方向に隣り合う前記凹部の間および上下方向に隣り合う前記凹部の間に設けられていることを特徴としてもよい。
これによれば、ネジ貫通孔にネジを打ち込んでベース部材を壁に取り付ける際に、変形するネジ貫通孔周囲の変形範囲を小さく抑えることが可能となり、ベース部材にプレート部材を取り付けた際のガタツキを抑えることが可能となる。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本発明によれば、整列した状態での取り付けが容易で、意匠性の高い仕上がりを容易に達成することが可能な、着脱自在で施工性の良い建物用仕上げ材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明に係るベース部材の(A)背面図、(B)平面図、(C)正面図、(D)底面図、(E)左側面図、(F)右側面図、(G)斜視図。
図2】ベース部材の部分拡大図(正面拡大図)。
図3】本発明に係るプレート部材の(A)正面図、(B)平面図、(C)底面図、(D)右側面図、(E)左側面図(F)右下から見た斜視図、(G)右上から見た斜視図、(H)背面図。
図4】本発明に係る建物用仕上げ材の壁面への取付状態を示す断面図。
図5】本発明に係る建物用仕上げ材の分解斜視図。
図6】本発明に係る建物用仕上げ材のベース部材とプレート部材の関係を示す概念図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、図面を参照しながら、本発明に係る各実施例について説明する。
<第一実施例>
図1乃至図5を参照し、本実施例にかかる建物用仕上げ材1について説明する。建物用仕上げ材1は、全体を略矩形状とするベース部材2と、ベース部材2に取り付けられる略矩形のプレート部材6とからなり、ベース部材2をネジ12で壁面に取り付けた後に、ベース部材2に対してプレート部材7を着脱可能に取り付けて用いる仕上げ材である。
【0013】
ベース部材2は鋼板などの磁性体により形成され、全体が略矩形状の本体3と、本体3の裏面側に向けて凹状に設けられた複数の凹部4と、複数の凹部4の間に形成されたネジ貫通孔5とを備える。本実施例では、図1に示すように、凹部4を上下方向に等間隔にて5つと、左右方向に等間隔にて5つを配列した5行5列をひとつの集合として、その集合が左右方向に6つ連なった状態でベース部材2としている。そして、凹部4が5行5列に配列されている集合と集合との境界部分には上下方向に延びるスリット14がミシン目のように設けられており、このミシン目に沿ってベース部材2を折り曲げることで、境界部分で簡単に切断できるようになっている。このため、使用者は必要なサイズにベース部材2を簡単に切断して使用することができ、任意の大きさにしたベース部材2を上下左右に隣接させて壁面に取り付けることで必要な範囲に本発明の建物用仕上げ材を使用することができる。
【0014】
図1(A)に示すように、凹部4はベース部材2の左右方向(図1(A)の左右方向に同じ方向)に等間隔に、且つ、ベース部材2の上下方向(図1(A)の上下方向に同じ方向)に等間隔に配列されて設けられている。つまり、凹部4は左右方向に特定の距離で等間隔に設けられて、上下方向には別の特定の距離で等間隔に設けられている。もちろん、凹部4の左右方向の間隔と上下方向の間隔が同一であっても良いものである。ここで、凹部4の形状は特に限定されないが、本実施例では円形に凹んだ形状としてあり、その底面は平坦な形状となっている。
【0015】
また、ベース部材2の外縁13に左右方向で隣接する位置に配置されている凹部4の中心とベース部材2の外縁13の距離は、左右方向に隣接する凹部4の中心間距離と等しくなっており、ベース部材2の外縁13に上下方向で隣接する位置に配置されている凹部4の中心とベース部材2の外縁13の距離は、上下方向に隣接する凹部4の中心間距離と等しくなっている。
【0016】
図1(A)に示すように、ネジ貫通孔5は、ベース部材2の上下方向と左右方向にそれぞれ等間隔で設けられている凹部4の左右方向の間および上下方向の間に位置するように配列されて設けられている。
【0017】
図2に示すように、ネジ貫通孔5はその周囲にネジ貫通孔5に接続するスリット部6を複数備えており、本実施例では等間隔に4つのスリット部6を備えているが、スリット部6の数は2つ以上であればよい。また、スリット部は図2に示すような隙間を必ずしも必要とするものではなく、ネジ貫通孔5の周囲が切断された所謂切り込みにより形成されていても良い。
【0018】
図3に示すように、プレート部材7は、ステンレスを矩形状に成形したプレート本体8と、プレート本体8の裏面外に突出し、ベース部材2に備える凹部4の形状と対応する形状の凸部9を備える。すなわち、本実施例では凹部4が円形に凹んだ形状としてあるため、凸部9はそれに合わせて凹部4よりやや小さい直径の円柱状に形成することで、凹部4と対応する形状の凸部9としてある。すなわち、凹部の形状と対応する形状の凸部とは、凹部に嵌り込む形状であり、凸部の外寸が凹部の内寸よりやや小さい状態をいうものである。もちろん凸部の高さも凹部の深さと同一かやや低いものとすることが、プレート部材を取り付けた状態でガタツキが抑えられるため良好である。
【0019】
なお、本実施例ではプレート本体8はステンレスで作成することで、従来の陶磁器製のタイルとは異なる金属独自の風合いを持った仕上げ材としているが、プレート本体8の材料は銅、鋼、ステンレス、陶磁器、木、樹脂、炭素繊維、石などでもよく、特に限定されるものではない。
【0020】
図4に示すように、本発明に係る建物用仕上げ材1は、壁面11に対してベース部材2の裏面側、すなわち凹部が突出している方の面を当接させた状態で、ネジ貫通孔5にからネジを壁面11に打ち込むことでベース部材2を壁面11に固定する。このとき、ネジ貫通孔5の周囲にスリット部6が設けられていることで、ネジ12のネジ頭12aがネジ貫通孔5の周囲を押す力によってベース部材2の裏面側に変形し、ネジ頭がベース部材の表面に突出しないようになる。このため、凹部4はネジ頭12aの高さと等しいか、より大きい高さとなるようにしてある。
【0021】
また、本実施例では、ネジ貫通孔5は、ベース部材2の左右方向に隣り合う凹部4の中間に位置するように、また、ベース部材2の上下方向に隣り合う凹部4の中間に位置するように配列されて設けられている。このため、ネジ貫通孔5が左右方向または上下方向に2つの凹部4から等しい距離を隔てて挟まれた位置にあることになり、且つ、その挟む位置にある凹部4からネジ貫通孔5の距離が短い距離となるため、ネジ12により変形させられるネジ貫通孔5の周囲の範囲を小さくすることができる。すなわち、凹部4周囲は断面形状が変化しているため、剛性が比較的高く変形しづらいため、前記のとおりネジ貫通孔5が凹部4になるべく近くかつ複数の凹部とバランスよく配置されていることで、ネジ12により力が加えられた場合に変形する範囲(ネジ貫通孔5からの距離)を小さくすることができる。つまり、ネジ穴貫通孔5の位置を凹部4によって左右方向または上下方向に挟まれない位置、例えば斜め方向に挟まれる位置とした場合と比較して、変形する範囲を小さくすることができるため、ベース部材2に対してプレート部材7を取り付ける場合に、取付面の凹凸が少なくてすむため、プレート部材7が面一にかつ安定して取り付けられることとなり、意匠性と施工性を向上させることができる。
【0022】
そして、次にベース部材2の凹部4にプレート部材7の凸部9を嵌め込むように一致させることで、プレート部材7に備える磁石10がベース部材2と磁力により引き付けられてプレート部材7がベース部材2に取り付けられる。なお、磁石10はベース部材2とプレート部材7を引き寄せ合うように設けられていれば良いものであり特に限定されないが、本実施例ではプレート部材7のプレート本体8の裏面に磁石10を取り付けることで凸部9としている。さらには、磁石をプレート部材7に備えずに、ベース部材に備える構成としても当然よく、その場合はプレート部材7を磁性体とする。またさらには、ベース部材2とプレート部材7の両方に磁石を備える構成としても良いものである。
【0023】
このように、ベース部材2の凹部4にプレート部材7の凸部9を嵌め込むように一致させて、複数のプレート部材7を取り付けていくことで、容易に整列された状態でプレート部材7を取り付けることが可能であり、意匠性の高い仕上がりを容易に達成することが可能で、且つ磁石10により取り付けられているため、引っ張るだけで容易に取り外すことが可能な、着脱自在で施工性の良い建物用仕上げ材を提供することができる。なお、プレート部材間に隙間がなく指が掛けられない場合でも、磁石10より強力な磁石を用いて引き付けることにより、容易に取り外すことが可能である。
【0024】
次に図6を参照しながら、プレート部材7のバリエーションについて説明する。プレート部材7は、ベース部材2に上下方向および左右方向にそれぞれ等間隔に配列されて設けられている複数の凹部4の間隔と対応関係にあるように作成される。すなわち、プレート部材7の横幅つまりプレート本体8の横幅は、等間隔に配列されている凹部9の左右方向における中心間距離と同一または整数倍の長さとし、プレート部材7の縦幅つまりプレート本体8の縦幅は、等間隔に配列されている凹部9の上下方向における中心間距離と同一または整数倍の長さとすることで、ベース部材2に上下方向および左右方向にそれぞれ等間隔に配列されて設けられている複数の凹部4の間隔と対応関係にあるように作成される。
【0025】
図6には、プレート部材7の横幅と縦幅がそれぞれa1,b1のとしてあるタイプ1のプレート部材71と、プレート部材7の横幅と縦幅がそれぞれa2,b2のとしてあるタイプ2のプレート部材72と、プレート部材7の横幅と縦幅がそれぞれa3,b3のとしてあるタイプ3のプレート部材73と、プレート部材7の横幅と縦幅がそれぞれa4,b4のとしてあるタイプ4のプレート部材74を一つのベース部材2に取り付けた状態を示している。
【0026】
プレート部材71の横幅a1は、凹部4の左右方向の間隔すなわち左右に隣接する凹部4の中心を結ぶ距離Xと同じ長さとしてあり、縦幅b1は凹部4の上下方向の間隔すなわち上下方向に隣接する凹部4の中心を結ぶ距離Yと同じ長さとしてある。
【0027】
プレート部材72の横幅a2は、凹部4の左右方向の間隔すなわち左右に隣接する凹部4の中心を結ぶ距離Xと同じ長さとしてあり、縦幅b2は凹部4の上下方向の間隔すなわち上下方向に隣接する凹部4の中心を結ぶ距離Yの二倍の長さとしてある。
【0028】
プレート部材73の横幅a3は、凹部4の左右方向の間隔すなわち左右に隣接する凹部4の中心を結ぶ距離Xの二倍の長さとしてあり、縦幅b3は凹部4の上下方向の間隔すなわち上下方向に隣接する凹部4の中心を結ぶ距離Yの二倍の長さとしてある。
【0029】
プレート部材74の横幅a4は、凹部4の左右方向の間隔すなわち左右に隣接する凹部4の中心を結ぶ距離Xの二倍の長さとしてあり、縦幅b4は凹部4の上下方向の間隔すなわち上下方向に隣接する凹部4の中心を結ぶ距離Yと同じ長さとしてある。
【0030】
また、ベース部材2の外縁13に左右方向で隣接する位置に配置されている凹部4の中心とベース部材2の外縁13の距離は、左右方向に隣接する凹部4の中心を結ぶ距離Xと等しくなっており、ベース部材2の外縁13に上下方向で隣接する位置に配置されている凹部4の中心とベース部材2の外縁13の距離は、上下方向に隣接する凹部4の中心を結ぶ距離Yと等しくなっている。
【0031】
このように、プレート部材7の横幅を等間隔に配列されている凹部4の左右方向における中心間距離X(左右方向に隣接する凹部4の中心を結ぶ距離X)と同一または整数倍の長さとし、かつ、プレート部材の縦幅を等間隔に配列されている凹部4の上下方向における中心間距離Y(上下方向に隣接する凹部4の中心を結ぶ距離Y)と同一または整数倍の長さとしていることで、ベース部材2に対してプレート部材7を取り付けた時に、プレート部材7が隙間なく綺麗に敷き詰められた状態で取り付けられるため、意匠性が高い仕上がりに容易にすることができる。
【0032】
なお、プレート部材7のバリエーションとしてタイプ1からタイプ4の4種類を記載したが、プレート部材の横幅が等間隔に配列されている凹部の左右方向における中心間距離と同一または整数倍の長さであり、プレート部材の縦幅が等間隔に配列されている凹部の上下方向における中心間距離と同一または整数倍の長さであれば良く、これらの4つのタイプに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0033】
1 建物用仕上げ材
2 ベース部材
3 本体
4 凹部
5 ネジ貫通孔
6 スリット部
7 プレート部材
8 プレート本体
9 凸部
10 磁石
11 壁
12 ネジ
12a ネジ頭
13 ベース部材の外縁
14 スリット
X 左右方向に隣接する凹部4の中心を結ぶ距離
Y 上下方向に隣接する凹部4の中心を結ぶ距離
71 タイプ1のプレート部材
72 タイプ2のプレート部材
73 タイプ3のプレート部材
74 タイプ4のプレート部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6