特許第6671138号(P6671138)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三菱電機株式会社の特許一覧
<>
  • 特許6671138-加熱調理器 図000002
  • 特許6671138-加熱調理器 図000003
  • 特許6671138-加熱調理器 図000004
  • 特許6671138-加熱調理器 図000005
  • 特許6671138-加熱調理器 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6671138
(24)【登録日】2020年3月5日
(45)【発行日】2020年3月25日
(54)【発明の名称】加熱調理器
(51)【国際特許分類】
   A47J 37/06 20060101AFI20200316BHJP
   H05B 6/12 20060101ALI20200316BHJP
【FI】
   A47J37/06 321
   H05B6/12 308
   H05B6/12 324
【請求項の数】11
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-204624(P2015-204624)
(22)【出願日】2015年10月16日
(65)【公開番号】特開2017-74305(P2017-74305A)
(43)【公開日】2017年4月20日
【審査請求日】2018年6月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000176866
【氏名又は名称】三菱電機ホーム機器株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】特許業務法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】須永 隆司
(72)【発明者】
【氏名】石井 哲夫
(72)【発明者】
【氏名】杉本 芳之
(72)【発明者】
【氏名】増田 一郎
(72)【発明者】
【氏名】大久保 直也
(72)【発明者】
【氏名】田仲 導生
(72)【発明者】
【氏名】星野 晃一
(72)【発明者】
【氏名】吉元 信夫
(72)【発明者】
【氏名】横井川 裕司
【審査官】 岩瀬 昌治
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−047693(JP,A)
【文献】 特開2014−113189(JP,A)
【文献】 特開2011−033313(JP,A)
【文献】 特開2008−005875(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 37/06
H05B 6/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリル庫内に配置されて被調理物を載置する調理皿と、
前記調理皿よりも上方から被調理物を加熱する第1の加熱体と、
前記調理皿よりも下方から被調理物を加熱する第2の加熱体と、
前記調理皿の側方から被調理物を加熱する第3の加熱体と、
を備え、
前記調理皿は、被調理物を載置する載置部と、前記載置部の外周に設けられた立壁と、を有し、
前記第1の加熱体は、ヒータであり、
前記第2の加熱体および前記第3の加熱体は、誘導加熱コイルであり、
前記第3の加熱体は、前記グリル庫の底面から前記グリル庫内に配置された前記調理皿の前記立壁の上端までの範囲のみに設けられ、
前記グリル庫の側壁は、前記第3の加熱体よりも上方に至って形成され、
前記調理皿は、前記誘導加熱コイルが給電されて励磁されると、渦電流を発生させて発熱するものである加熱調理器。
【請求項2】
前記第3の加熱体は、前記グリル庫の左右側方に設けられた請求項1に記載の加熱調理器。
【請求項3】
前記第3の加熱体は、前記グリル庫の外側に設けられた請求項2に記載の加熱調理器。
【請求項4】
前記第2の加熱体は、前記グリル庫の底面より下方に配置された請求項1〜のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項5】
前記グリル庫を形成している側壁の少なくとも一部は、前記調理皿よりも誘導加熱され難い材質で形成された請求項1〜のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項6】
前記グリル庫を形成している底部は、前記調理皿よりも誘導加熱され難い材質で形成された請求項1〜のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項7】
前記グリル庫の側壁の一部と、前記グリル庫の底部と、は、1部品である請求項1〜6のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項8】
前記第1の加熱体と、前記第2の加熱体および前記第3の加熱体と、は、別々に動作する請求項1〜のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項9】
前記第2の加熱体と、前記第3の加熱体と、は、別々に動作する請求項に記載の加熱調理器。
【請求項10】
本体内に、前記第1の加熱体、前記第2の加熱体および前記第3の加熱体を動作させる電気回路を構成した第1の動作基板を配置した請求項1〜のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項11】
前記グリル庫より上部に設けられて被調理物を入れた容器を載置する天板と、
前記容器を加熱する加熱コイルを動作させる電気回路を構成した第2の動作基板と、
を備え、
前記第1の動作基板と、前記第2の動作基板と、は、別々に設けられた請求項10に記載の加熱調理器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グリル庫内に配置されて被調理物を載置する調理皿を有し、被調理物を多方向から加熱する加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
被調理物を上方および下方から加熱する加熱調理器が特許文献1、2に開示されている。
特許文献1、2に開示された技術では、グリル庫内に着脱自在に配置されて被調理物を載置する調理皿と、被調理物を上方から加熱する第1の加熱体と、被調理物を下方から加熱する第2の加熱体と、を備えている。
そして、第2の加熱体は、誘導加熱を行うグリル加熱コイルで構成されると共に、グリル庫外側かつ下方に設けられている。調理皿は、誘導加熱される材質によって形成されている。また、グリル庫の底部は、誘導加熱され難い材質によって形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−113189号公報
【特許文献2】特開2010−267422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1、2に開示された技術では、第2の加熱体は、調理皿の大きさに対して小さく形成されていた。このため、調理皿の全体が温まるまでに時間がかかり、調理時間が長くなっていた。また、第2の加熱体の出力で調理皿に加熱むらが生じ、調理皿の載置スペースを有効に使用することができなかった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、調理時間を短縮すると共に調理皿の載置スペースを有効に使用する加熱調理器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る加熱調理器は、グリル庫内に配置されて被調理物を載置する調理皿と、前記調理皿よりも上方から被調理物を加熱する第1の加熱体と、前記調理皿よりも下方から被調理物を加熱する第2の加熱体と、前記調理皿の側方から被調理物を加熱する第3の加熱体と、を備え、前記調理皿は、被調理物を載置する載置部と、前記載置部の外周に設けられた立壁と、を有し、前記第1の加熱体は、ヒータであり、前記第2の加熱体および前記第3の加熱体は、誘導加熱コイルであり、前記第3の加熱体は、前記グリル庫の底面から前記グリル庫内に配置された前記調理皿の前記立壁の上端までの範囲のみに設けられ、前記グリル庫の側壁は、前記第3の加熱体よりも上方に至って形成され、前記調理皿は、前記誘導加熱コイルが給電されて励磁されると、渦電流を発生させて発熱するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る加熱調理器によれば、調理皿の側方から被調理物を加熱する第3の加熱体を備え、被調理物を調理皿の上方および下方だけでなく調理皿の側方から加熱する。このため、調理皿の全体が温まるまでに時間がかからず、調理時間を短縮することができる。また、被調理物は上方、下方および側方から加熱され、第2の加熱体の出力を抑えられ、調理皿に加熱むらが生じ難く、調理皿の載置スペースを有効に使用し、調理性能を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器を示す斜視図である。
図2】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の前後方向の内部を示す説明図である。
図3】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のグリル庫の左右方向の内部を示す説明図である。
図4】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器のグリル庫と第2の加熱体および第3の加熱体との関係を示す斜視図である。
図5】本発明の実施の形態1に係る加熱調理器の制御部を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明に係る加熱調理器の実施の形態について説明する。なお、図面の形態は一例であり、本発明を限定するものではない。また、各図において同一の符号を付したものは、同一のまたはこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。さらに、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
【0010】
実施の形態1.
(加熱調理器の構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器100を示す斜視図である。
まず、加熱調理器100の構成について説明する。図1に示すように、加熱調理器100は、本体110と、本体110の上面に配置された天板としてのトッププレート120と、を備えている。本体110には、魚などの被調理物の調理を行うためのグリル庫130が収容されている。
【0011】
また、本体110には、グリル庫130に右側に隣接して、前面操作部140が設けられている。前面操作部140には、電源スイッチ142および複数の操作ダイヤル144が配置されている。電源スイッチ142は、加熱調理器100の電源をON/OFFするために操作されるものである。操作ダイヤル144は、たとえばグリル庫130の火力を調整するために操作されるものである。前面操作部140を介して入力される操作信号は、後述する制御部200に送信される。制御部200は、前面操作部140の後方の本体110の内部に設けられている。
【0012】
トッププレート120は、たとえば、耐熱性のガラス板と金属の枠体とにより構成される。トッププレート120の上面には、印刷などにより加熱領域を示す3個の円形の加熱口150が設けられている。各加熱口150には、鍋またはフライパンなど、被調理物を収容する容器が載置される。
【0013】
トッププレート120の手前側には、加熱口150の火力を調整するために操作される上面操作部160が設けられている。上面操作部160は、火力を調節するために操作される火力操作部162と、火力の大きさを表す火力表示部164と、を有している。各加熱口150に対応して、複数の火力操作部162および火力表示部164がそれぞれ設けられている。
【0014】
火力操作部162は、たとえば、静電容量式のタッチセンサで構成される。火力操作部162を介して入力される操作指示は、制御部200へ出力される。火力表示部164は、たとえば、複数の発光ダイオードで構成され、制御部200の制御の下、火力の大きさに応じた数の発光ダイオードが点灯される。
【0015】
また、トッププレート120の手前側中央には、操作表示部180が設けられている。操作表示部180は、たとえば、タッチパネルで構成され、加熱調理器100に関する情報が表示されると共に、加熱調理器100に対する操作が入力される。操作表示部180に表示される情報には、加熱調理器100の設定情報、調理モードの選択表示、自動調理の進行状況、および警告情報の表示などが含まれる。操作表示部180の表示内容は、制御部200によって制御される。また、操作表示部180を介して入力される操作信号は、制御部200に送信される。
【0016】
また、トッププレート120の奥側には、複数の排気口170が設けられている。排気口170は、本体110の内部と連通するように配置される。本体110の内部に取り込まれた空気は、排気口170から排気される。排気口170の上部には、本体110の内部への埃その他の異物が侵入するのを防止する通気性を有する図示しないカバーが設けられてもよい。
【0017】
(グリル庫の構成)
図2は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器100の前後方向の内部を示す説明図である。図3は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器100のグリル庫130の左右方向の内部を示す説明図である。図4は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器100のグリル庫130と下加熱体30および横加熱体40との関係を示す斜視図である。
図2に示すように、加熱調理器100は、収納部300、310に収納されている。
トッププレート120の下方には、各加熱口150に対応して誘導加熱コイル190が配置されている。
誘導加熱コイル190の下方には、グリル庫130が配置されている。グリル庫130は、本体110の前面に開口し、この開口を覆うようにグリル扉131を有している。グリル扉131は、前方に引出可能になっている。グリル扉131は、中央部の透明窓132によってグリル庫130の内部を目視可能に設けられている。
グリル庫130内の加熱時に排出される煙などの排気風は、本体110の後方奥部に設けられた上方に延びるグリル煙突133を介した排気口170から排気される。
【0018】
グリル庫130の内部には、被調理物を載置する載置部11が設けられた調理皿10が配置される。調理皿10は、グリル庫130のグリル扉131と共に前方に引出可能に図示しない取付部によって取り付けられる。調理皿10は、グリル庫130からグリル扉131と伴に前方に引出した後、取付部から取り外し可能になっている。
【0019】
図2図3に示すように、調理皿10は、被調理物を載置する載置部11が矩形形状である。調理皿10は、載置部11の前後左右の外周に立壁12が設けられている。立壁12の高さは、全周にわたって同じである。なお、立壁12の高さを前後左右で変更してもよい。
また、調理皿10は、立壁12の上端に水平方向に外側に延びるフランジ13を有している。フランジ13は、調理皿10の立壁12の形成された全周にわたって形成されている。フランジ13は、載置部11の左右の外側に延びる部位の長さが載置部11の前後の外側に延びる部位の長さよりも短い。
調理皿10は、たとえば渦電流の発生する磁性体などである金属製の誘導加熱される材質で形成されている。
【0020】
図2図3図4に示すように、グリル庫130の内部には、調理皿10よりも上方から被調理物を加熱する上加熱体20が設けられている。また、調理皿10よりも下方から被調理物を加熱する下加熱体30が設けられている。さらに、調理皿10の側方から被調理物を加熱する2つの横加熱体40が設けられている。
ここで、上加熱体20は、本発明の第1の加熱体に相当し、下加熱体30は、本発明の第2の加熱体に相当し、横加熱体40は、本発明の第3の加熱体に相当する。
【0021】
上加熱体20は、グリル庫130に内蔵され、給電されると抵抗加熱されてジュール熱を発生する線状のヒータである。上加熱体20は、水平面上に前後方向(図2において、グリル扉131側が前方向、グリル煙突133側が後方向)で中央部分が中心に接近する形状になっている。
上加熱体20と調理皿10との間は、調理皿10に被調理物を載置可能な広い空間になっている。
【0022】
下加熱体30は、グリル庫130の底面134より下方に配置され、給電されると励磁される誘導加熱コイルである。下加熱体30は、1水平面上にドーナツ状に巻かれたコイルである。
下加熱体30と調理皿10との間には、グリル庫130の底面134を含む底部を形成している底部プレート51が配置されている。
下加熱体30は、給電されて励磁されると、調理皿10の載置部11に渦電流を発生させて発熱させる。
【0023】
2つの横加熱体40は、グリル庫130の左右側方(図2において、紙面と直交する方向)で側面135より外側に設けられ、給電されると励磁される誘導加熱コイルである。2つの横加熱体40は、グリル庫130の左右の側面135に沿って1鉛直面上にドーナツ状にそれぞれ巻かれたコイルである。
2つの横加熱体40は、グリル庫130の底面134からグリル庫130内に配置された調理皿10の立壁12のフランジ13が設けられた上端までの範囲に設けられている。なお、調理皿10が載置部11からフランジ13が設けられた上端までの厚みを有し、2つの横加熱体40は、グリル庫130の底面134からグリル庫130内に配置された調理皿10の上端までの範囲に設けられてもよい。
横加熱体40と調理皿10との間には、グリル庫130の側面135を含む側壁を形成している側壁プレート52が配置されている。
2つの横加熱体40は、給電されて励磁されると、調理皿10の左右の立壁12にそれぞれ渦電流を発生させて発熱させる。調理皿10は、左右の立壁12の上端に形成されたフランジ13が短いため、2つの横加熱体40が調理皿10の左右の立壁12を発熱させ易い。
【0024】
図4に示すように、グリル庫130の底部を形成している底部プレート51と、グリル庫130の側壁を形成している側壁プレート52と、は、1部品のケース50である。このケース50には、グリル庫130の後壁を構成する後壁プレート53も一体化されている。つまり、ケース50は、平板状の底部プレート51と、底部プレート51から立ち上がった3面の平板状の2つの側壁プレート52および1つの後壁プレート53と、を有する箱状である。
【0025】
ケース50は、たとえば、アルミニウムといった非磁性体である誘導加熱され難い材質で形成されている。このため、底部プレート51および側壁プレート52は、調理皿10よりも誘導加熱され難い材質で形成されている。
【0026】
図4では、ケース50の外側に下加熱体30および横加熱体40が接着されている状態を示している。図4に示すように、ケース50と下加熱体30および横加熱体40とが一体化されて取り扱えるようにしてもよい。
ケース50は、2つの側壁プレート52および1つの後壁プレート53の上端に外側に延びる水平端部52a、53aを有している。ケース50は、2つの側壁プレート52の水平端部52aをグリル庫130の外箱60の左右の側壁61の内向き水平端部61aに引っ掛け、外箱60に収納される。グリル庫130は、この外箱60の上方に2つの上部プレート71、72を配置して構成されている。
【0027】
ここで、側壁プレート52は、調理皿10よりも誘導加熱され難い材質で形成された部分52bが、横加熱体40よりも上方までの範囲に形成されている。また、側壁プレート52の上部52cは、誘導加熱され難い材質で形成された部分52bよりも厚みの薄い平板で構成されている。
なお、側壁プレート52は、調理皿10よりも誘導加熱され難い材質で形成されて横加熱体40よりも上方までの範囲に形成され、側壁プレート52の上方に他部品を有していてもよい。
【0028】
図5は、本発明の実施の形態1に係る加熱調理器100の制御部200を示す説明図である。
図5に示すように、制御部200は、グリル庫130に隣接して前面操作部140を有した本体110の内部に設けられている。
制御部200は、第1の動作基板としてのグリル庫動作基板210と、第2の動作基板としてのトッププレート動作基板220と、冷却ファン230と、を備えている。制御部200は、グリル庫動作基板210およびトッププレート動作基板220に熱がこもらないように、グリル庫動作基板210とトッププレート動作基板220とを上下方向で並列に基板面を水平に配置している。冷却ファン230は、本体110の後方奥部に設けられ、上下方向で並列に並んだグリル庫動作基板210およびトッププレート動作基板220のそれぞれに送風することができる。
【0029】
グリル庫動作基板210は、上加熱体20、下加熱体30および横加熱体40を動作させる電気回路を構成している。グリル庫動作基板210は、たとえば、インバータ、CPUを搭載した情報処理回路などを有している。
グリル庫動作基板210は、上加熱体20と、下加熱体30と、横加熱体40と、を別々に動作させることができる。なお、グリル庫動作基板210は、上加熱体20と、下加熱体30および横加熱体40と、を別々に動作させることができるものでもよい。このように、上加熱体20と、下加熱体30と、横加熱体40と、を別々に動作させるようにすることは、グリル庫130内にて調理皿10に載置される被調理物によって種々の加熱パターンを選択できるようにするためである。
【0030】
トッププレート動作基板220は、トッププレート120上に載置した被調理物を入れた容器を加熱する誘導加熱コイル190を動作させる電気回路を構成している。トッププレート動作基板220は、グリル庫動作基板210とは異なる別体であって、たとえば、インバータ、CPUを搭載した情報処理回路などを有している。
【0031】
(グリル庫の動作)
以上の構成を備えている加熱調理器100のグリル庫130では、調理皿10の載置部11の載置面上に魚などの被調理物を載置する。そして、グリル扉131を閉じ、電源スイッチ142をONし、操作ダイヤル144でグリル庫130の火力を調整して調理を行う。
【0032】
(効果)
実施の形態1の加熱調理器100は、グリル庫130内に配置されて被調理物を載置する調理皿10と、調理皿10よりも上方から被調理物を加熱する上加熱体20と、調理皿10よりも下方から被調理物を加熱する下加熱体30と、調理皿10の側方から被調理物を加熱する横加熱体40と、を備えている。この構成によれば、被調理物を調理皿10の上方および下方だけでなく調理皿10の側方から加熱する。このため、調理皿10の全体が温まるまでに時間がかからず、調理時間を短縮することができる。また、被調理物は上方、下方および側方から加熱され、下加熱体30の出力を抑えられ、調理皿10に加熱むらが生じ難く、調理皿10の載置スペースを有効に使用し、調理性能を向上することができる。
【0033】
横加熱体40は、グリル庫130の左右側方に設けられている。この構成によれば、調理皿10の左右側方から被調理物を加熱することができる。
【0034】
横加熱体40は、グリル庫130の外側に設けられている。この構成によれば、グリル庫130の周囲に横加熱体40が露出せず、グリル庫130内の清掃が容易である。
【0035】
横加熱体40は、グリル庫130の底面134からグリル庫130内に配置された調理皿10の立壁12の上端までの範囲に設けられている。この構成によれば、横加熱体40は、調理皿10の立壁12を効率よく加熱することができる。
【0036】
横加熱体40は、誘導加熱コイルである。この構成によれば、横加熱体40は、給電されて励磁されると、調理皿10の立壁12に渦電流を発生させて効率よく発熱させることができる。
【0037】
下加熱体30は、誘導加熱コイルであり、グリル庫130の底面134より下方に配置されている。この構成によれば、下加熱体30は、給電されて励磁されると、調理皿10の載置部11に渦電流を発生させて効率よく発熱させることができる。
【0038】
グリル庫130を形成している側壁プレート52は、調理皿10よりも誘導加熱され難い材質で形成されている。この構成によれば、側壁プレート52は、発熱し難い。また、側壁プレート52は、平板状に形成することができ、清掃し易い。
【0039】
グリル庫130を形成している底部プレート51は、調理皿10よりも誘導加熱され難い材質で形成されている。この構成によれば、底部プレート51は、発熱し難い。また、底部プレート51は、平板状に形成することができ、清掃し易い。
【0040】
グリル庫130の側壁プレート52は、横加熱体40よりも上方までの範囲に形成されている。この構成によれば、側壁プレート52は、横加熱体40の出力範囲で発熱し難い。さらに、上加熱体20と横加熱体40の上端との間に空間を確保できる。したがって、特に、横加熱体40が誘導加熱コイルの場合は、横加熱体40が生成する磁束が上加熱体20と鎖交するのを抑制できるため、上加熱体20と横加熱体40とを独立して通電制御し易い。
【0041】
グリル庫130の側壁プレート52と、グリル庫130の底部プレート51と、は、1部品である。この構成によれば、側壁プレート52および底部プレート51の製造コストを低減できる。
【0042】
上加熱体20と、下加熱体30と、横加熱体40と、は、別々に動作する。この構成によれば、グリル庫130内にて調理皿10に載置される被調理物によって種々の加熱パターンを選択することができる。
【0043】
本体110内に、上加熱体20、下加熱体30および横加熱体40を動作させる電気回路を構成したグリル庫動作基板210を配置している。この構成によれば、グリル庫動作基板210は、上加熱体20、下加熱体30および横加熱体40を動作させることができる。さらに、上加熱体20、下加熱体30または横加熱体40の故障時に基板交換による対応が容易になる。
【0044】
グリル庫動作基板210と、トッププレート動作基板220と、は、別々に設けられている。この構成によれば、グリル庫動作基板210は、トッププレート動作基板220とは別体であり、トッププレート動作基板220が故障しても動作できると共に別途交換もでき、取扱いが容易である。
【0045】
なお、今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0046】
10 調理皿、11 載置部、12 立壁、13 フランジ、20 上加熱体、30 下加熱体、40 横加熱体、50 ケース、51 底部プレート、52 側壁プレート、52a 水平端部、52b 誘導加熱され難い材質で形成された部分、52c 側壁プレートの上部、53 後壁プレート、53a 水平端部、60 外箱、61 側壁、61a 内向き水平端部、71 上部プレート、72 上部プレート、100 加熱調理器、110 本体、120 トッププレート、130 グリル庫、131 グリル扉、132 透明窓、133 グリル煙突、134 底面、135 側面、140 前面操作部、142 電源スイッチ、144 操作ダイヤル、150 加熱口、160 上面操作部、162 火力操作部、164 火力表示部、170 排気口、180 操作表示部、190 誘導加熱コイル、200 制御部、210 グリル庫動作基板、220 トッププレート動作基板、230 冷却ファン、300 収納部、310 収納部。
図1
図2
図3
図4
図5