特許第6671179号(P6671179)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6671179
(24)【登録日】2020年3月5日
(45)【発行日】2020年3月25日
(54)【発明の名称】アシスト器具
(51)【国際特許分類】
   B25J 11/00 20060101AFI20200316BHJP
【FI】
   B25J11/00 Z
【請求項の数】3
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-6432(P2016-6432)
(22)【出願日】2016年1月15日
(65)【公開番号】特開2017-124476(P2017-124476A)
(43)【公開日】2017年7月20日
【審査請求日】2018年6月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】西田 圭佑
(72)【発明者】
【氏名】林 正彦
(72)【発明者】
【氏名】坂野 倫祥
【審査官】 臼井 卓巳
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−182831(JP,A)
【文献】 特開2012−076859(JP,A)
【文献】 特開2015−151211(JP,A)
【文献】 特開2003−306297(JP,A)
【文献】 特開2009−172196(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/050838(WO,A1)
【文献】 特開2015−126881(JP,A)
【文献】 特開2013−052192(JP,A)
【文献】 特開2013−138848(JP,A)
【文献】 特開2013−176429(JP,A)
【文献】 特表2013−531593(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 11/00
A61F 2/72
A61H 3/00
B63F 9/30
B66C 13/22
B66F 9/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業者に取り付けられる本体部と、前記本体部から前側に延出されたアーム部と、
前記アーム部から下側に延出されたワイヤと、作業者が手で持つことにより荷物を保持するもので前記ワイヤに連結されたハンド部とを備え、
前記ワイヤを巻き取ることにより前記ハンド部を上昇させ且つ前記ワイヤを繰り出すことにより前記ハンド部を下降させる回転体と、前記回転体を巻き取り側及び繰り出し側に回転駆動する電動モータと、前記回転体の回転速度を検出する回転速度センサーと、
人為的に操作される手動操作部と、前記手動操作部の操作信号に基づいて前記電動モータを巻き取り側及び繰り出し側に作動させる制御装置とを備えて、
前記制御装置は、
前記回転速度センサーの検出値に基づいて、前記回転体が予め設定された設定回転速度で巻き取り側に回転するように、前記電動モータを巻き取り側に作動させ、且つ、
前記回転体を前記設定回転速度で巻き取り側に回転させることができない場合、前記回転体の巻き取り側の回転速度が、前記設定回転速度よりも低速の値に維持されるように、前記電動モータを巻き取り側に作動させて、警報を作動させるアシスト器具。
【請求項2】
作業者に取り付けられる本体部と、前記本体部から前側に延出されたアーム部と、
前記アーム部から下側に延出されたワイヤと、作業者が手で持つことにより荷物を保持するもので前記ワイヤに連結されたハンド部とを備え、
前記ワイヤを巻き取ることにより前記ハンド部を上昇させ且つ前記ワイヤを繰り出すことにより前記ハンド部を下降させる回転体と、前記回転体を巻き取り側及び繰り出し側に回転駆動する電動モータと、前記回転体の回転速度を検出する回転速度センサーと、
人為的に操作される手動操作部と、前記手動操作部の操作信号に基づいて前記電動モータを巻き取り側及び繰り出し側に作動させる制御装置とを備えて、
前記制御装置は、
前記回転速度センサーの検出値に基づいて、前記回転体が予め設定された設定回転速度で巻き取り側に回転するように、前記電動モータを巻き取り側に作動させるのであり、
前記本体部から作業者の腰部の右側又は左側に支持部材を延出して、前記支持部材の外側の横面部に張り出し部を備え、
人為的に操作されるもので前記設定回転速度を高速側及び低速側に変更する設定値変更部を、前記張り出し部の上面に備えているアシスト器具。
【請求項3】
前記本体部に支持されて作業者の右の大腿部に作用する右の脚作用部と、前記本体部に支持されて作業者の左の大腿部に作用する左の脚作用部とを備えて、
前記制御装置は、作業者の右及び左の大腿部を下げて作業者の立ち上がりを補助するように、前記右及び左の脚作用部を下側に作動させるのであり、
前記右又は左の脚作用部が、前記支持部材である請求項2に記載のアシスト器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業者が装着して使用するもので、作業者の作業(動作)を補助するアシスト器具に関する。
【背景技術】
【0002】
荷物を持ち上げて運んだり、要介護者を抱いたりする作業者を補助するアシスト器具として、特許文献1に開示されているものがある。特許文献1では、胴外骨格(特許文献1の図1の160)、胴外骨格から前方に延出された荷吊り上げ機構(特許文献1の図1の221)、荷吊り上げ機構を駆動する駆動装置を備えている。
【0003】
特許文献1では荷吊り上げ機構において、胴外骨格から前側に延出されたアーム部と、アーム部から下側に延出されたワイヤ(特許文献1の図1の222)と、作業者が手で持つことにより荷物を保持するものでワイヤに連結されたハンド部(特許文献1の図1の223)とが備えられている。
【0004】
特許文献1では、作業者が胴外骨格を取り付けることにより、アシスト器具を装着するのであり、ハンド部を作業者が手で持つような状態となる。
これにより、アシスト器具を装着した状態において、作業者はハンド部により荷物を保持するのであり、この状態で荷物はハンド部に支持される。作業者はハンド部を手で持つことにより、荷物の位置を安定させる(荷物が振ら付かないようにする)。
本体部に備えられた駆動装置によりワイヤを巻き取ることによって、ハンド部(荷物)を上昇させることができるのであり、駆動装置によりワイヤを繰り出すことによって、ハンド部(荷物)を下降させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2013−531593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述のように、ワイヤを巻き取り及び繰り出す場合、ワイヤを巻き取り及び繰り出す回転体と、回転体を巻き取り側及び繰り出し側に回転駆動する電動モータとが、駆動装置に備えられている。
本発明は、ハンド部により荷物を保持した状態及びハンド部により荷物を保持していない状態において、ハンド部を適切に上昇させることができるように構成することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[I]
(構成)
本発明の第1特徴は、アシスト器具において次のように構成することにある。
作業者に取り付けられる本体部と、前記本体部から前側に延出されたアーム部と、
前記アーム部から下側に延出されたワイヤと、作業者が手で持つことにより荷物を保持するもので前記ワイヤに連結されたハンド部とを備え、
前記ワイヤを巻き取ることにより前記ハンド部を上昇させ且つ前記ワイヤを繰り出すことにより前記ハンド部を下降させる回転体と、前記回転体を巻き取り側及び繰り出し側に回転駆動する電動モータと、前記回転体の回転速度を検出する回転速度センサーと、
人為的に操作される手動操作部と、前記手動操作部の操作信号に基づいて前記電動モータを巻き取り側及び繰り出し側に作動させる制御装置とを備えて、
前記制御装置は、
前記回転速度センサーの検出値に基づいて、前記回転体が予め設定された設定回転速度で巻き取り側に回転するように、前記電動モータを巻き取り側に作動させ、且つ、
前記回転体を前記設定回転速度で巻き取り側に回転させることができない場合、前記回転体の巻き取り側の回転速度が、前記設定回転速度よりも低速の値に維持されるように、前記電動モータを巻き取り側に作動させて、警報を作動させる。
【0008】
(作用及び発明の効果)
ハンド部に荷物を保持していない状態や、ハンド部に軽い荷物を保持している状態であると、ハンド部に掛かる重量は小さなものである。逆にハンド部に重い荷物を保持している状態であると、ハンド部に掛かる重量は大きなものとなる。
本発明の第1特徴によると、回転体の回転速度を検出する回転速度センサーの検出値に基づいて、回転体が予め設定された設定回転速度で巻き取り側に回転するように、電動モータが巻き取り側に作動するので、前述のようにハンド部に掛かる重量が小さな状態でも大きな状態でも、ハンド部(荷物)が一定の速度(設定値)で上昇することになり、ハンド部(荷物)を目的位置(高さ)に上昇させる作業が、正確に行えるようになる。
【0009】
[II]
(構成)
本発明の第2特徴は、アシスト器具において次のように構成することにある。
作業者に取り付けられる本体部と、前記本体部から前側に延出されたアーム部と、
前記アーム部から下側に延出されたワイヤと、作業者が手で持つことにより荷物を保持するもので前記ワイヤに連結されたハンド部とを備え、
前記ワイヤを巻き取ることにより前記ハンド部を上昇させ且つ前記ワイヤを繰り出すことにより前記ハンド部を下降させる回転体と、前記回転体を巻き取り側及び繰り出し側に回転駆動する電動モータと、前記回転体の回転速度を検出する回転速度センサーと、
人為的に操作される手動操作部と、前記手動操作部の操作信号に基づいて前記電動モータを巻き取り側及び繰り出し側に作動させる制御装置とを備えて、
前記制御装置は、
前記回転速度センサーの検出値に基づいて、前記回転体が予め設定された設定回転速度で巻き取り側に回転するように、前記電動モータを巻き取り側に作動させるのであり、
前記本体部から作業者の腰部の右側又は左側に支持部材を延出して、前記支持部材の外側の横面部に張り出し部を備え、
人為的に操作されるもので前記設定回転速度を高速側及び低速側に変更する設定値変更部を、前記張り出し部の上面に備えている。
【0010】
(作用及び発明の効果)
ハンド部に荷物を保持していない状態や、ハンド部に軽い荷物を保持している状態であると、ハンド部に掛かる重量は小さなものである。逆にハンド部に重い荷物を保持している状態であると、ハンド部に掛かる重量は大きなものとなる。
本発明の第2特徴によると、回転体の回転速度を検出する回転速度センサーの検出値に基づいて、回転体が予め設定された設定回転速度で巻き取り側に回転するように、電動モータが巻き取り側に作動するので、前述のようにハンド部に掛かる重量が小さな状態でも大きな状態でも、ハンド部(荷物)が一定の速度(設定値)で上昇することになり、ハンド部(荷物)を目的の位置(高さ)に上昇させる作業が、正確に行えるようになる。
前述のように、ハンド部(荷物)が一定の速度(設定回転速度)で上昇する状態において、作業者が設定値変更部を操作することにより、回転体(電動モータ)の回転速度である設定回転速度を高速側及び低速側に変更することができる。
これにより、作業者の技量や作業状況に応じて、ハンド部の適切な上昇速度を設定することができるようになり、作業能率の向上を図ることができる。
【0011】
【0012】
アシスト器具を装着した作業者が設定値変更部を操作する場合、設定値変更部が作業者の腰部の右側(左側)に位置しているので、作業者は右手(左手)で設定値変更部を容易に操作することができる。
この場合、設定値変更部が作業者の前側に位置していないので、ハンド部に保持した荷物が作業者の前側に位置したとしても、荷物が設定値変更部に接触することはなく、荷物との接触により設定値変更部が破損するというようなことがない。
【0013】
[III]
(構成)
本発明の第3特徴は、本発明の第2特徴のアシスト器具において次のように構成することにある。
前記本体部に支持されて作業者の右の大腿部に作用する右の脚作用部と、前記本体部に支持されて作業者の左の大腿部に作用する左の脚作用部とを備えて、
前記制御装置は、作業者の右及び左の大腿部を下げて作業者の立ち上がりを補助するように、前記右及び左の脚作用部を下側に作動させるのであり、
前記右又は左の脚作用部が、前記支持部材である。
【0014】
(作用及び発明の効果)
[III]−1
本発明の第3特徴によると、右及び左の脚作用部を下側に作動させて、作業者の右及び左の大腿部を下側に操作することにより、作業者の立ち上がりを補助することができる。
これにより、作業者がしゃがみ、荷物を手で持ち、立ち上がるという状態において、作業者が楽に立ち上がることができるようになって、作業の能率向上を図ることができる。
【0015】
[III]−2
前項[III]−1に記載のような右及び左の脚作用部は、作業者の右及び左の大腿部に作用するので、作業者の腰部の右側及び左側(作業者の腰部の右側又は左側に近い位置)に位置する。
これにより、設定値変更部を右又は左の脚作用部に備えることにより、右又は左の脚作用部を設定変更部の支持部材に兼用することができて、構造の簡素化の面で有利なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】作業者がアシスト器具を装着した状態を示す側面図である。
図2】作業者がアシスト器具を装着した状態を示す背面図である。
図3】作業者がアシスト器具を装着した状態を示す正面図である。
図4】駆動装置の分解斜視図である。
図5】駆動装置の縦断背面図である。
図6】回転体の巻き取り側の回転速度の状態を示す図である。
図7】発明の実施の第2別形態において、作業者がアシスト器具を装着した状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態における前後方向及び左右方向は、特段の説明がない限り、以下のように記載している。作業者がアシスト器具を装着した状態において、作業者から視て前側が「前」であり、後側が「後」であり、右側が「右」であり、左側が「左」である。
【0018】
[1]
先ず、アシスト器具の全体構成及び本体部1について説明する。
図1,2,3に示すように、作業者の背中部に取り付けられる本体部1、本体部1の上部から上側に延出された右及び左のアーム部2、本体部1の下部に備えられた右及び左の脚作用部3が備えられており、作業者への装着用の取付ベルト4、右及び左の肩ベルト5が備えられて、アシスト器具が構成されている。
【0019】
図1,2,3に示すように、本体部1は、右及び左の縦フレーム6、右及び左の縦フレーム6の上部及び中間部に亘って連結された支持板7,8、右及び左の縦フレーム6の下部に亘って連結された横フレーム9等を備えて、枠状に構成されている。右及び左の脚作用部3に取付ベルト4が取り付けられており、右及び左の縦フレーム6に右及び左の肩ベルト5が取り付けられている。支持板8の後面に制御装置14が連結されており、制御装置14の後側を覆うように支持板8に連結された支持板15に、バッテリー16が取り付けられている。
【0020】
これにより、図1,2,3に示すように、右及び左の肩ベルト5に作業者の右及び左の腕部(右及び左の肩部)を入れ、取付ベルト4を作業者の腰部に巻き付けて固定することにより、作業者の背中部に本体部1が取り付けられる。
【0021】
図1,2,3に示すように、アシスト器具及び荷物の重量が取付ベルト4を介して主に作業者の腰部に掛かることになるのであり、アシスト器具及び荷物の重量が作業者の腰部により安定して支持される。右及び左の肩ベルト5は、主に本体部1が作業者の背中部から後方に離れようとする状態を止める機能を発揮する。
【0022】
[2]
次に、右及び左の脚作用部3について説明する。
図1,2,3に示すように、右及び左の脚作用部3は、基部10、伝動ケース11、操作アーム12及び脚ベルト13等を備えている。横フレーム9に左右方向にスライド自在に基部10が支持されており、基部10の外端部に伝動ケース11が前向きに連結されている。
【0023】
図1,2,3に示すように、伝動ケース11の前部の左右方向の横軸芯P1周りに、操作アーム12が揺動自在に支持されており、幅広のベルト状の脚ベルト13が操作アーム12の端部に連結されている。複数の平ギヤにより構成された伝動機構(図示せず)が伝動ケース11の内部に備えられ、電動モータ(図示せず)が基部10に左右方向に内装されており、電動モータ(図示せず)により伝動機構(図示せず)を介して操作アーム12が横軸芯P1周りに揺動駆動される。
【0024】
前項[1]に記載のように、作業者の背中部に本体部1を取り付ける場合において、作業者が取付ベルト4を腰部に巻き付けて固定する際、取付ベルト4と一緒に、右及び左の脚作用部3(基部10)が横フレーム9に沿って左右方向に移動可能である。
これにより、取付ベルト4の腰部への巻き付け具合により、作業者の体格に合わせるように右及び左の脚作用部3の間隔が決まるのであり、取付ベルト4により右及び左の脚作用部3の位置が決められた状態となる。
【0025】
この後、図1,2,3に示すように、作業者は脚ベルト13を太腿部に巻き付けて、面ファスナ(図示せず)(商品:マジックテープ(登録商標))により、脚ベルト13を右及び左の太腿部に取り付ける。
作業者がアシスト器具を装着した状態において、作業者の腰部の右側に右の脚作用部3(伝動ケース11)が位置し、作業者の腰部の左側に左の脚作用部3(伝動ケース11)が位置する。
【0026】
[3]
次に、右及び左のアーム部2について説明する。
図1,2,3に示すように、右及び左の縦フレーム6の上部が、作業者の右及び左の肩部を越えて斜め前側の斜め上側に延出されて、右及び左のアーム部2が構成されており、右及び左のアーム部2の上端部に、案内プーリー33が回転自在に支持されている。
【0027】
図1,2,3に示すように、支持板7の後面に駆動装置17が連結されており、駆動装置17から、右の2本のワイヤ18,19及び左の2本のワイヤ18,19が延出されている。支持板7の上部に受け部材21が連結され、右及び左のアーム部2の上部に受け部材22が備えられており、ワイヤ18,19のアウター18b,19bが受け部材21,22に連結されて、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが駆動装置17に接続されている。
【0028】
図1,2,3に示すように、右の2本のワイヤ18,19のインナー18a,19aが案内プーリー33に掛けられて下側に延出されており、右の2本のワイヤ18,19のインナー18a,19aに右のハンド部20が連結されている。左の2本のワイヤ18,19のインナー18a,19aが案内プーリー33に掛けられて下側に延出されており、左の2本のワイヤ18,19のインナー18a,19aに左のハンド部20が連結されている。
【0029】
図1,2,3に示すように、右及び左のハンド部20は、金属製の板材を断面コ字状(フック状)に折り曲げて構成されており、左右対称の形状となっている。右のハンド部20に、押しボタン型式の上昇操作スイッチ23(手動操作部に相当)が備えられており、左のハンド部20に、押しボタン型式の下降操作スイッチ24(手動操作部に相当)が備えられている。上昇及び下降操作スイッチ23,24は、ハーネス(図示せず)を介して制御装置14に接続されている。
【0030】
前項[1][2]に記載のように、作業者がアシスト器具を装着した状態において、作業者が右手で右のハンド部20を握るようにして持ち、左手で左のハンド部20を握るようにして持つ。
前述の状態において、作業者は右手及び左手の親指により上昇及び下降操作スイッチ23,24を押し操作する。この場合、上昇及び下降操作スイッチ23,24は復帰型に構成されており、作業者が上昇及び下降操作スイッチ23,24を押し操作していると、上昇及び下降操作スイッチ23,24から操作信号が出力されるのであり、作業者が上昇及び下降操作スイッチ23,24の押し操作を止めると、上昇及び下降操作スイッチ23,24の操作信号は停止する。
【0031】
[4]
次に、駆動装置17について説明する。
図4及び図5に示すように、駆動装置17は、左右方向の回転軸芯P2周りに回転自在に左右方向に配置された4個の回転体25,26,27,28と、4個の回転体25〜28の下側に左右方向に配置された電動モータ29と、電動モータ29の出力軸29a側の端部と回転体25〜28の左の端部(電動モータ29の出力軸29a側の端部)とに亘って上下方向に配置された伝動機構30とを備えている。
【0032】
図4及び図5に示すように、伝動機構30は、伝動ケース31と蓋部32とを備えて構成され、伝動ケース31に備えられた脚部31aが支持板7にボルト連結されている。電動モータ29の出力軸29a側の端部が伝動ケース31の下部に連結されており、電動モータ29の脚部29cが支持板7にボルト連結されている。
【0033】
図5に示すように、伝動ケース31と蓋部32の中間部に、大径の第1ギヤ41及び小径の第2ギヤ42が一体で回転するように支持されており、電動モータ29の出力軸29aに連結された出力ギヤ29bが第1ギヤ41と咬合している。
伝動ケース31と蓋部32の上部に、伝動軸34が回転自在に支持されており、伝動軸34が伝動ケース31と蓋部32から右及び左側に突出している。伝動軸34に第3ギヤ43が固定されており、第3ギヤ43が第2ギヤ42と咬合している。
【0034】
図4及び図5に示すように、蓋部32にブラケット50が連結されて、ブラケット50に角度センサー35(ロータリエンコーダ)(回転速度センサーに相当)が連結されており、角度センサー35が伝動軸34の左の端部に接続されている。
【0035】
図4及び図5に示すように、半円筒状の支持部材36が備えられている。支持部材36の左の端部(電動モータ29の出力軸29a側の端部)に、半円状のフランジ部36aが備えられて、フランジ部36aが伝動ケース31の上部に連結されている。支持部材36の右の端部(電動モータ29の出力軸29a側の反対側の端部)に、脚部36bが備えられており、脚部36bが支持板7にボルト連結されている。
【0036】
図4及び図5に示すように、支持部材36のフランジ部36aに、ベアリング37が支持され、支持部材36の脚部36bにベアリング38が支持されている。断面四角状の駆動軸39がベアリング37,38により回転軸芯P2周りに回転自在に支持されており、駆動軸39と伝動軸34とが円筒状の連結部材40により連結されている。回転体25〜28は合成樹脂により円柱状に構成されて、中央部に断面四角状の取付孔が開口されており、取付孔に駆動軸39が挿入されることにより、回転体25〜28が駆動軸39に取り付けられている。
【0037】
図4及び図5に示すように、透明の合成樹脂製で半円筒状のカバー部材45が備えられており、カバー部材45が、支持部材36のフランジ部36a及び脚部36bにボルト連結されている。カバー部材45によりベアリング37,38が固定されているのであり、支持部材36及びカバー部材45により回転体25〜28の外周面が覆われている。
【0038】
以上の構造により、電動モータ29の動力が伝動機構30(第1,2,3ギヤ41,42,43)を介して、駆動軸39に伝達されて、回転体25〜28(駆動軸39)が巻き取り側及び繰り出し側に回転駆動される。
電動モータ29に電磁ブレーキ(図示せず)が備えられている。電動モータ29の作動時に電磁ブレーキは解除状態となり、電動モータ29の停止時及び非通電時に電磁ブレーキは制動状態となる。
【0039】
[5]
次に、駆動装置17とワイヤ18,19との接続について説明する。
図4及び図5に示すように、回転体25〜28は合成樹脂により円柱状に構成されており、回転体25〜28の外周面を複数周に亘って螺旋状(雄ネジ状)に回りながら、回転体25〜28の外周面の全幅に亘って連続した1本の溝部が、回転体25〜28の外周面に備えられている。
【0040】
図4及び図5に示すように、回転体25〜28の右の横側面に、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが連結されており、ワイヤ18,19のアウター18b,19bの端部が、受け部材21に連結されている。
【0041】
以上の構造により、図4及び図5に示すように、回転体25〜28が巻き取り側に回転駆動されると、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが回転体25〜28の溝部に順に入っていき、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが回転体25〜28の溝部に沿って回転体25〜28の外周面に螺旋状に巻き付けられる状態となって、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが回転体25〜28に巻き取られる(右及び左のハンド部20が上昇する)。
【0042】
図4及び図5に示すように、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが回転体25〜28の溝部の全ての部分に入った状態となるまで、回転体25〜28が巻き取り側に回転駆動されると、これ以上に回転体25〜28を巻き取り側に回転駆動することはできない。これにより、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが回転体25〜28の溝部の全ての部分に入った状態となるまで、回転体25〜28が巻き取り側に回転駆動されたことが、角度センサー35により検出されると、電動モータ29が自動的に停止する。
【0043】
図4及び図5に示すように、回転体25〜28が繰り出し側に回転駆動されると、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが回転体25〜28の溝部から順に出ていき、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが回転体25〜28から繰り出される(右及び左のハンド部20が下降する)。
【0044】
図4及び図5に示すように、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが回転体25〜28の溝部の全ての部分から出る状態となるまで、回転体25〜28が繰り出し側に回転駆動されると、これ以上に回転体25〜28を繰り出し側に回転駆動することはできない。これにより、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが回転体25〜28の溝部の全ての部分から出る状態となるまで、回転体25〜28が繰り出し側に回転駆動されたことが、角度センサー35により検出されると、電動モータ29が自動的に停止する。
【0045】
[6]
例えば、床に置かれた荷物を高い棚やトラックの荷台に置くような場合、作業者がしゃがんで床の荷物を手で持ち、次に手を下に延ばした状態で荷物を持ちながら立ち上がり、次に手で荷物を持ち上げて、荷物を高い棚やトラックの荷台に置くような状態が想定される。
前述の状態において、上昇及び下降操作スイッチ23,24の押し操作に基づいて、制御装置14により右及び左の脚作用部3、駆動装置17(電動モータ29)が作動する状態について説明する。
【0046】
図1,2,3に示すように、作業者がアシスト器具を装着した状態において、作業者が上昇及び下降操作スイッチ23,24の両方を押し操作していないと、駆動装置17は停止し、右及び左の脚作用部3の電動モータは停止状態(自由回転状態)となる。
これにより、作業者が歩行する場合や、作業者が膝部を曲げて腰部を落とす場合(しゃがむ場合)、作業者の太腿部に追従するように操作アーム12が揺動するのであり、作業者の動作が妨げられることはない。
【0047】
次に作業者がしゃがんで床の荷物を手で持つ場合、作業者が下降操作スイッチ24を押し操作すると、電動モータ29により回転体25〜28が繰り出し側に回転駆動されて(ワイヤ18,19のインナー18a,19aが繰り出されて)、右及び左のハンド部20が下降する。下降操作スイッチ24の押し操作を止めると、電動モータ29が停止して、右及び左のハンド部20が停止する。
【0048】
電動モータ29に電磁ブレーキ(図示せず)が備えられている。電動モータ29の作動時に電磁ブレーキは解除状態となり、電動モータ29の停止時及び非通電時に電磁ブレーキは制動状態となる。
これにより、電動モータ29が停止した状態において、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが繰り出されることはなく、後述するように右及び左のハンド部20に荷物の重量が掛かっても、右及び左のハンド部20が下降することはない。
【0049】
次に作業者は右手(左手)で右(左)のハンド部20を持ち、右及び左のハンド部20を荷物に掛けて、作業者が立ち上がることにより荷物を床から持ち上げる。この状態において作業者が上昇操作スイッチ23を押し操作すると、右及び左の脚作用部3(操作アーム12)が下側に駆動され、作業者の太腿部が下側に操作されて、作業者の立ち上がりが補助される。
前述のように作業者が立ち上がる際において、前述の電動モータ29のブレーキ機能により、右及び左のハンド部20(荷物)が下降することはない。
【0050】
前述のように、作業者が上昇操作スイッチ23を押し操作した状態で立ち上がった後、右及び左の脚作用部3(操作アーム12)が略真下に向く位置に達したことが検出されると、作業者が完全に立ち上がったと判断されて、右及び左の脚作用部3の電動モータは停止状態(自由回転状態)となる。
【0051】
次に電動モータ29により回転体25〜28が巻き取り側に回転駆動されて(ワイヤ18,19のインナー18a,19aが巻き取られて)、右及び左のハンド部20(荷物)が上昇する。所望の位置まで右及び左のハンド部20(荷物)が上昇すると、上昇操作スイッチ23の押し操作を止めることにより、電動モータ29が停止して右及び左のハンド部20(荷物)が停止する。
【0052】
次に作業者は荷物を置くべき高い棚やトラックの荷台等へ歩いて移動する。作業者が高い棚やトラックの荷台等に到着して、作業者が下降操作スイッチ24を押し操作すると、電動モータ29により回転体25〜28が繰り出し側に回転駆動されて(ワイヤ18,19のインナー18a,19aが繰り出されて)、右及び左のハンド部20(荷物)が下降する。これにより、荷物を高い棚やトラックの荷台等に置いて、右及び左のハンド部20を荷物から外す。
以上のようにして、荷物を高い棚やトラックの荷台等に置くと、最初の状態に戻り、次の荷物に対して同様な操作を行う。
【0053】
[7]
前項[6]に記載の状態において、作業者が上昇操作スイッチ23を押し操作した状態(角度センサー35の検出に基づいて、制御装置14が電動モータ29を制御する状態)について説明する(その1)。
【0054】
作業者が上昇操作スイッチ23を押し操作して、電動モータ29により回転体25〜28が巻き取り側に回転駆動された場合、角度センサー35の検出値に基づいて、制御装置14により回転体25〜28の巻き取り側の回転速度が検出される。
図6に示すように、回転体25〜28の巻き取り側の回転速度に基づいて、回転体25〜28の巻き取り側の回転速度が停止状態から徐々に増加するように、電動モータ29が巻き取り側に作動する(電動モータ29の駆動力(駆動トルク)が制御される)(時点T1参照)。
【0055】
図6に示すように、回転体25〜28の巻き取り側の回転速度が停止状態から徐々に増加した後、回転体25〜28の巻き取り側の回転速度が設定回転速度VU1に達すると、回転体25〜28の巻き取り側の回転速度が設定回転速度VU1に維持されように、電動モータ29が作動する(電動モータ29の駆動力(駆動トルク)が制御される)(時点T2参照)。この後、作業者が上昇操作スイッチ23を押し操作していれば、回転体25〜28の巻き取り側の回転速度は設定回転速度VU1に維持される。
【0056】
以上のように、右及び左のハンド部20に荷物を掛けていない状態や、右及び左のハンド部20に重い荷物を掛けている状態に関係なく、回転体25〜28の巻き取り側の回転速度は設定回転速度VU1に維持される。
【0057】
図1,2,3に示すように、右の脚作用部3(伝動ケース11)に張り出し部3aが備えられ、張り出し部3aの上面に、設定値変更スイッチ46(設定値変更部に相当)が上向きに備えられている。設定値変更スイッチ46は、回転操作自在なダイヤル操作式に構成されており、設定値変更スイッチ46の操作信号が制御装置14に入力されている。
これにより、作業者が設定値変更スイッチ46を操作することによって、図6に示す設定回転速度VU1を少し低速側の設定回転速度VU2に変更したり、少し高速側の設定回転速度VU3に変更したりすることができる。
【0058】
[8]
前項[6]に記載の状態において、作業者が上昇操作スイッチ23を押し操作した状態(角度センサー35の検出に基づいて、制御装置14が電動モータ29を制御する状態)について説明する(その2)。
【0059】
前項[7]に記載の状態に対して、右及び左のハンド部20に非常に重い荷物を掛けている状態や、バッテリー16の残量が少なくなっている状態等のように、回転体25〜28の巻き取り側の回転速度を設定回転速度VU1に維持することができない状態がある。
【0060】
制御装置14に、負荷検出部44がソフトウェアとして備えられており、電動モータ29を巻き取り側及び繰り出し側に作動させる際に、負荷検出部44において、電動モータ29の電流値及び電圧値等に基づいて電動モータ29に掛かる負荷が検出される。
【0061】
前述のように電動モータ29に掛かる負荷が大きいことにより、回転体25〜28の巻き取り側の回転速度を設定回転速度VU1(VU2,VU3)に維持することができない場合、負荷検出部44により過負荷状態であると判断されて、回転体25〜28の巻き取り側の回転速度が、設定回転速度VU1(VU2,VU3)よりも低速の値に維持されるように、電動モータ29が作動して(電動モータ29の駆動力(駆動トルク)が制御されて)、警報やブザー(図示せず)が作動する。
【0062】
次に作業者が上昇操作スイッチ23の押し操作を止めると(時点T3参照)、電動モータ29が停止する。
この場合、作業者が上昇操作スイッチ23の押し操作を止めた瞬間に電動モータ29が停止するのではなく、作業者が上昇操作スイッチ23の押し操作を止めてから(時点T3参照)、回転体25〜28の巻き取り側の回転速度が設定回転速度VU1(VU2,VU3)から徐々に低下して、電動モータ29が停止する(時点T4参照)。
【0063】
図6に示すように、電動モータ29が停止する際の回転体25〜28の巻き取り側の回転速度の減速(時点T3から時点T4)は、電動モータ29が作動する際の回転体25〜28の巻き取り側の回転速度の増速(時点T1から時点T2)よりも、急速なものに設定されている。
これにより、作業者が上昇操作スイッチ23の押し操作を止めた際、電動モータ29の停止時のショックが抑えられながら、電動モータ29の停止があまり遅くならないものとなる。
【0064】
[発明の実施の第1別形態]
前述の[発明を実施するための形態]において、前項[6]に記載のように、作業者が立ち上がることにより荷物を床から持ち上げる際に、右及び左の脚作用部3(操作アーム12)が下側に駆動され、作業者の太腿部が下側に操作されて、作業者の立ち上がりが補助される場合、以下の説明のように前項[7][8]に記載の電動モータ29と同様に、右及び左の脚作用部3の電動モータの駆動力(駆動トルク)が制御されるように構成してもよい。
【0065】
右及び左の脚作用部3の電動モータの回転速度(右及び左の脚作用部3(操作アーム12)の揺動速度)を検出する回転速度センサー(図示せず)が備えられて、回転速度センサーの検出値が制御装置14に入力される。
これにより、作業者が立ち上がる際、右及び左の脚作用部3(操作アーム12)が停止状態から下側に駆動される場合、右及び左の脚作用部3の電動モータの回転速度(右及び左の脚作用部3(操作アーム12)の揺動速度)が、停止状態から徐々に増加し、この後に設定回転速度に維持される。
【0066】
次に右及び左の脚作用部3(操作アーム12)が、作業者が立ち上がった状態に相当する角度A1に近くなると、右及び左の脚作用部3の電動モータの回転速度(右及び左の脚作用部3(操作アーム12)の揺動速度)が徐々に低下して、右及び左の脚作用部3の電動モータ(右及び左の脚作用部3(操作アーム12))が停止する。
【0067】
右及び左の脚作用部3の電動モータ(右及び左の脚作用部3(操作アーム12))の設定回転速度を、手動操作型式の設定値変更部により、高速側及び低速側に変更できるように構成される。
この場合、右の脚作用部3の電動モータ(右の脚作用部3(操作アーム12))の設定回転速度、及び、左の脚作用部3の電動モータ(左の脚作用部3(操作アーム12))の設定回転速度を、別々に独立して高速側及び低速側に変更できるように構成してもよい。
【0068】
[発明の実施の第2別形態]
前述の[発明を実施するための形態][発明の実施の第1別形態]において、図7に示すように、設定値変更スイッチ46を右の脚作用部3(伝動ケース11)の横側面に横向きに備えるように構成してもよい。
【0069】
[発明の実施の第3別形態]
前述の[発明を実施するための形態][発明の実施の第1別形態][発明の実施の第2別形態]において、設定値変更スイッチ46を左の脚作用部3(伝動ケース11)に備えてもよい。
【0070】
[発明の実施の第4別形態]
前述の[発明を実施するための形態][発明の実施の第1別形態]〜[発明の実施の第3別形態]において、右及び左の脚作用部3を備えないように構成してもよい。
前述のように右及び左の脚作用部3を備えない場合、アーム状の支持部材(図示せず)を本体部1から作業者の腰部の右側(左側)の位置に延出して、この支持部材に設定値変更スイッチ46を備えてもよい。
【0071】
[発明の実施の第5別形態]
前述の[発明を実施するための形態][発明の実施の第1別形態]〜[発明の実施の第4別形態]において、図1,2,3に示す右のハンド部20に対して、1本のワイヤ18及び1個の回転体25を備え、左のハンド部20に対して、1本のワイヤ18及び1個の回転体28を備えるように構成してもよい。
【0072】
[発明の実施の第6別形態]
前述の[発明を実施するための形態][発明の実施の第1別形態]〜[発明の実施の第5別形態]において、右及び左のアーム部2を廃止して、1本のアーム部2を備えてもよい。
前述のように構成した場合、1本のアーム部2から2本のワイヤ18を延出して、2本のワイヤ18の一方に右のハンド部20を備え、2本のワイヤ18の他方に左のハンド部20を備える。
又は、1本のアーム部2から1本のワイヤ18を延出し、1本のワイヤ18の端部を二股状に分岐させて、分岐部分の一方に右のハンド部20を備え、分岐部分の他方に左のハンド部20を備える。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、作業者が装着して使用するもので、作業者の作業(動作)を補助するアシスト器具に適用できる。
【符号の説明】
【0074】
1 本体部
2 アーム部
3 脚作用部、支持部材
3a 張り出し部
14 制御装置
18,19 ワイヤ
20 ハンド部
23,24 手動操作部
25〜28 回転体
29 電動モータ
35 回転速度センサー
46 設定値変更部
VU1,VU2,VU3 設定回転速度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7