【文献】
島岡厚一,スマートグリッド実証実験報告 横浜スマートシティプロジェクト(YSCP),スマートグリッド,株式会社大河出版,2014年 4月15日,第4巻,第2号,P.13〜18,ツールエンジニア別冊,第55巻,第6号
【文献】
赤堀勝幸ほか,電力営業系ソリューションの電力システム改革への取組み,FUJITSU,富士通株式会社,2013年11月10日,第64巻,第6号,P.670〜678
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記料金情報及び前記電力使用情報のうち少なくとも1つと前記エネルギー貯蔵装置情報及び前記再生可能エネルギー情報のうち少なくとも1つを用いて、前記電子装置に対する前記おすすめ電力料金制を獲得する過程は、
外気温度、風速、日照量のうち少なくとも1つに基づいて再生可能エネルギーを決定する過程と、
前記決定された再生可能エネルギー、電力率、一日間の予測消費電力、前記エネルギー貯蔵装置の寿命周期、前記エネルギー貯蔵装置の充電率のうち少なくとも1つに基づいて前記おすすめ電力料金制を獲得する過程と、
を含む請求項7に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1乃至
図13を参照して実施例が詳しく説明される。しかし、前記実施例は発明の範囲を制限するいかなるものとしても解釈されてはならない。当該分野における通常の知識を有する者は本発明の原理が様々な方式で具現されることができ、適切に配置された任意の有線又は無線通信システムにおいても具現されることができることを理解できる。構成要素のリストが先行する場合、「少なくとも1つの」のような表現は構成要素の全体リストを修正し、上記リストの各々構成要素は修正しない。
【0033】
1つ以上の実施例は、気候及び電力使用履歴に基づくパターンモデリング、未来イベントに基づく電力使用量予測、及び電力消費の最適化のための料金制の推薦、及び電力料金制に基づく機器自動制御方法を提供する。
【0034】
一実施例によれば、電力料金制は、基本的に固定料金制と変動料金制とに区分されることができる。例えば、固定料金制は、電力使用料金が使用量、及び/又は使用時期によって変動されず、気候、市場、経済状況による価格変動危険性から自由な特徴がある。固定料金制の例としては、Tier料金制がある。Tier料金制は、累積電力使用量を複数のステップに区分し、各ステップ毎に単位電力に対して異なる料金が予め決定されることができる。
【0035】
変動料金制は、電力使用料金が使用時間及び/又は使用量などのような様々な要素によって変動する場合がある。一実施例による変動料金制は、TOU(Time Of Use)料金制、CPP(Critical Peak Pricing)料金制、RTP(Real−Time Pricing)料金制に区分されることができる。TOU料金制は、単位電力に対する料金が時間帯毎に変動可能な料金制を意味する場合がある。例えば、TOU料金制は、週末料金と週中料金が異なったり、昼間料金と夜間料金が異なる場合がある。CPP料金制は、単位電力に対する料金が累積された電力使用量に基づいて変動可能な料金制を意味する場合がある。例えば、CPP料金制は、累積電力使用量に対するピーク電力量が存在し、累積された電力使用量がピーク電力量以下の区間の単位電力あたりの料金と累積された電力使用量がピーク電力量以上の区間の単位電力あたりの料金とが異なる場合がある。RTP料金制は、単位電力に対する料金がリアルタイムで公示される料金制を意味する場合がある。例えば、RTP料金制は、燃料費の変動、運営又は電力需給状況に基づいて特定の周期ごとに(例:時間毎、毎日、又は毎週)単位電力に対する料金が公示されることができる。
【0036】
上記固定料金制及び変動料金制は、特定の時間区間を基準に単位電力に対する料金が変動されるか否かによって区分されたものである。例えば、一日に対応する24時間の間に単位電力に対する料金が変動されない料金制を固定料金制と称し、24時間の間に単位電力に対する料金が変動される料金制を変動料金制と称することができる。したがって、上記固定料金制及び変動料金制は、外部因子(例:原油価格の変動)によって単位電力に対する料金が変動する場合がある。
【0037】
加えて、以下、本発明において、料金制は、上記料金制のうち少なくとも2つ以上が結合された形態の料金制である場合もある。また、各事業者によって設計された料金制(例:プロモーション料金制及び/又はペナルティ料金制などの様々な料金制)が結合された形態の料金制である場合がある。例えば、プロモーション料金制は、特定の時間帯に単位電力あたりの料金を割引する料金制である場合がある。また、ペナルティ料金制は、特定の時間帯に電力使用量がしきい量以上の場合、単位電力あたりの料金に追加料金を加算させる料金制である場合がある。また、ペナルティ料金制は、特定の期間の間の使用電力量が、消費者が選択したしきい量以下又は以上の場合、単位電力あたりの料金を割引したり、単位電力あたりの料金に追加料金を加算させる料金制である場合がある。
【0038】
図1は、一実施例による電力消費の最適化のためのスマートシステムの動作を説明するための図である。
図1に示すように、消費者端末10は、ホーム/ビルディング/工場などの電力料金情報、使用料金制情報、消費者機器使用情報、エネルギー貯蔵装置(Energy Storage System、ESS)情報、再生可能エネルギー情報などをネットワーク40を介してスマートシステム50に提供する。また、電力会社20は、各消費者に対する過去電力使用量、電力ピーク情報、契約電力情報などをネットワーク40を介してスマートシステム50に提供する。また、気象庁30は、過去の気候情報、予想気候情報などをネットワーク40を介してスマートシステム50に提供する。スマートシステム50は、消費者端末10、電力会社20、気象庁30から各種情報を収集し、収集された情報に基づいて電力消費量を予測し、予測された電力消費量に基づいて消費者端末100に契約電力量を推薦することができる。また、スマートシステム50は、予測された電力消費量による最適料金制を決定し、決定された最適料金制を消費者端末10に提供できる。また、スマートシステム50は、決定された最適料金制に基づいて電力消費の最適化パターンを決定して消費者端末10に提供できる。また、スマートシステム50は、電力消費の最適化パターンに基づいてネットワークに基づく消費者機器60の動作を制御する機器制御サービスを提供する。ここで、消費者機器60は、例えば、TV、ゲートウェイ、モバイル端末、ネットワーク連動家電機器などを含むことができる。スマートシステム50は、本一実施例によれば、少なくとも1つの消費者端末10、及び/又は消費者機器60の電力消費を最適化させるためのサーバであり得る。
【0039】
図2は、消費者の料金情報による最適の料金制を決定するための過程を示す図である。
図2に示すように、一実施例によるスマートシステムは、料金情報として、年間料金領収書202、月間料金領収書203、料金振替情報201、料金制テーブル情報205を用いてエネルギー使用量データ201を検出でき、検出されたエネルギー使用量データ206を用いた回帰モデル209によって過去のエネルギー消費と比較して月間/年間最適料金制を導出する(
図2の210)ための最適化部212を含むことができる。スマートシステムは、マシンランニングステップ208に入力される天気データベース207を含むことができる。前記天気データベース207は、クリギング(Kriging)モデル又は人工ニューラルネットワークである場合がある。また、スマートシステムは、後述のように、過去の気象データを含む気候情報(例:外気温度情報又は湿度情報)を追加的に用いて次週/次月の最適料金制を導出することができる(
図2の211)。前記天気DBは、前記気候情報を含む。一実施例において、料金制テーブルは消費者の地域情報に基づいて選択又は構成されることができる。例えば、料金制テーブルは、消費者の地域による事業者の料金制政策を含むことができる。ここで、料金制政策は、動的料金制及び固定料金制に対する詳細な料金制政策を含むことができる。一実施例によれば、スマートシステム50は、
図2に示す料金制決定方式によって、固定料金制に分類される料金制のうち1つの料金制を最適料金制に決定できる。また、一実施例によれば、スマートシステム50は、プロモーション料金制及び/又はペナルティ料金制を追加的に考慮して最適料金制を決定できる。例えば、スマートシステム50で決定された最適料金制は、プロモーション料金制及び/又はペナルティ料金制のうち少なくとも1つが適用された固定料金制である場合がある。
【0040】
図3A乃至
図3Dは、
図2に示す固定料金制の決定によるシミュレーション結果を示す図である。特に、
図3Aは、過去のエネルギー消費と比較して月間/年間最適料金制を決定したことによる年間エネルギー消費量を比較した結果を示す。例えば、従来の料金制のエネルギー消費量と一実施例によって決定された最適料金制のエネルギー消費量との差を月別(1年間)で比較・分析した結果である。
【0041】
一方、
図3B乃至
図3Dは、過去の気象データに基づく次週/次月の最適料金制の決定による比較結果である。過去一年間のエネルギー消費データと気象データとを連係させて数理モデルの導出及びエネルギー消費の予測を行って最適料金制が決定される。
図3Bは、気象データとエネルギー消費パターンとを分析及びモデリングするためのセットポイント(setpoint)25における回帰モデルを示す図で、外部(例:屋外)温度による電力量に対する消費パターンを示す。
図3Cは、モデリング検証に対する図で、予測されたデータが実際のデータと比較して5%未満のエラーを有することを示す。
図3Dは、モデリングによる次週のエネルギー予測及び日別料金の分析に対する図である。
図3Dは、火曜日及び水曜日に使用されると予測されるエネルギー量が他の曜日に比べて少ないことを示す。したがって、予測された使用エネルギー量が最小化される火曜日及び水曜日に電力を分散させて使用することができるように料金制を決定したり、エネルギー消費機器を制御することができる。
【0042】
図4は、消費者の料金情報による最適の料金制を決定するための過程を示す図である。
図4に示すように、一実施例によるスマートシステム50は、料金情報として、リアルタイム電力使用量に関する情報、料金制テーブル205情報又は外部温度などの情報を用いて時間あたりエネルギー使用量データ404を検出できる。スマートシステム50は、検出されたエネルギー使用量データを用いる回帰モデル209に基づいて過去のエネルギー消費210と比較して月間/年間最適料金制を導出するための最適化部212を含むことができる。スマートシステムは、マシンランニングステップ208に入力される天気データベース207を含むことができる。前記天気データベース207は、クリギング(Kriging)モデル又は人工ニューラルネットワークである場合がある。また、スマートシステム50は、気候情報を追加的に用いて、過去の気候情報211による次週/次月の最適料金制を導出することができる。また、リアルタイム電力使用量に関する情報は、スマートメータ(smart meter)401、メータリング(metering)402、又はサーモスタット(Thermostat)403によって消費される時間あたりエネルギー使用量201 を含むことができる。料金制テーブルは、消費者の地域情報に基づいて選択又は構成されることができる。例えば、料金制テーブル205は、消費者の地域による事業者の料金制政策を含むことができる。ここで、料金制政策は、動的料金制及び固定料金制に対する詳細な料金制政策を含むことができる。また、スマートシステム50は、最適料金制に対応する最適のエネルギー消費パターンを決定し(
図4の405)、最適のエネルギー消費パターンに基づいて機器の動作を制御するための連動制御情報を導出することができる(
図4の406)。ここで、機器は、エネルギーを消費する全ての機器を意味することができる。一実施例によれば、スマートシステム50は、
図4に示す料金制決定方式によって、固定料金制及び/又は変動料金制のうち少なくとも1つの料金制を最適料金制に決定できる。また、一実施例によれば、スマートシステム50は、プロモーション料金制及び/又はペナルティ料金制を追加的に考慮して最適料金制を決定できる。例えば、スマートシステム50で決定された最適料金制はプロモーション料金制及び/又はペナルティ料金制のうち少なくとも1つが適用された固定料金制である場合もあり、プロモーション料金制及び/又はペナルティ料金制のうち少なくとも1つが適用された変動料金制である場合もある。
【0043】
図5A乃至
図5Eは、
図4に示す固定又は変動料金制の決定によるシミュレーション結果を示す図である。
図5Aは、決定された最適料金制による最適化された電力消費パターンを示す図である。例えば、決定された最適料金制による最適化された電力消費パターンは、従来の電力消費パターンに比べてピーク電力(又はDR(Demand Response))を低減するように決定される。
図5Bは、従来の電力消費パターンと比較して一実施例による最適化された電力消費パターンの時間別電力消費費用を示す。
図5Bに示すように、最適化された電力消費パターンによって機器を制御する場合、従来の電力消費パターンによって機器が動作する場合に比べて、陰影部の分だけエネルギー費用が低減されることを確認することができる。
【0044】
図5C乃至
図5Eは、最適電力消費パターンによる機器連動制御を示す図で、過去一年又は所定期間のエネルギー消費データと気象データとを連係させたエネルギー数理モデル及び機器制御スケジューリングに基づくセットポイント(Setpoint)計算結果を示す図である。
図5Cは、気象データとエネルギー消費パターンとを分析及びモデリングするためにセットポイント25における回帰モデルを示す図で、
図5Dは、モデリング検証を示す図であって、予測されたデータが実際のデータと比較して5%未満のエラーを有することを示す。
図5Eは、モデリングに基づく機器動作制御を示す図で、時間帯毎に機器の温度制御によって斜線で表示された部分だけの電力を低減できることを示す。例えば、
図5Eに示すように、最適化された電力消費パターンによって機器の温度を制御する場合、従来の設定温度で動作する場合に比べて、陰影部の分だけのエネルギー費用が低減されることを示すことができる。
【0045】
図6は、再生可能エネルギーに基づく最適の料金制を決定するための過程を示す図である。
図5の一部の構成要素については
図2及び
図4に関連付けてすでに説明したため、再度の説明は行われない。再生可能エネルギー602との連動のためにはエネルギー貯蔵のためのESS(Energy Storage System)装備601が設置される。一般に、ESSと電源制御装置であるPCS(Power Control System)、及びエネルギー管理システムであるEMS(Energy Management System)が共に構成される。ここで、ESSは、バッテリのような消耗品であって、充/放電回数、充/放電速度、バッテリ材料によって価格と寿命が左右されるため、実際に再生可能エネルギーと連係する際には、ROI(Return On Investment)を計算してシステムに適用される。すなわち、無条件に多くの充/放電及び迅速な充/放電が最善ということはなく、エネルギー料金及び投資額を考慮した最適制御が要求される。これを基に最大負荷(高費用)時にESSの使用でエネルギー費用節減効果を得ることができる。ここで、再生可能エネルギーの一例としては、太陽光エネルギーがある。
【0046】
一実施例による、スマートシステム50は、気候に基づく再生可能エネルギー回帰モデルを基に、ESSに充/放電時期、量及び速度を連係した費用最小化制御法によって再生可能エネルギーを活用する。例えば、一実施例によるスマートシステム50は、EES601及び再生可能エネルギーデータ602を用いる回帰モデルに基づいて最適のエネルギー消費パターンを決定できる(
図6の603)。また、スマートシステム50は、料金情報として、リアルタイム電力使用量に関する情報、料金制テーブル情報及び外部温度などの情報を用いて時間あたりエネルギー使用量データを検出できる。スマートシステム50は、検出されたエネルギー使用量データを用いる回帰モデルに基づいて過去のエネルギー消費と比較して月間/年間最適料金制を導出する。また、スマートシステム50は、気候情報を追加的に用いて、過去の気候情報による次週/次月の最適料金制を導出することができる。リアルタイム電力使用量に関する情報は、スマートメータ(smart meter)、メータリング(metering)、又はサーモスタット(Thermostat)によって消費されるエネルギーである時間あたりエネルギー使用量を含むことができる。料金制テーブルは、消費者の地域情報に基づいて選択又は構成されることができる。例えば、料金制テーブルは消費者の地域による事業者の料金制政策を含むことができる。ここで、料金制政策は、動的料金制及び固定料金制に対する詳細な料金制政策を含むことができる。
【0047】
また、
図6のスマートシステム50は、最適料金制に対応する最適のエネルギー消費パターンを決定し、最適のエネルギー消費パターンに基づいて機器の動作を制御するための連動制御情報を導出するための最適化部212を含むことができる。ここで、機器は、エネルギーを消費する全ての機器を意味することができる。一実施例によれば、スマートシステム50は、
図6に示す料金制決定方式によって、固定料金制及び/又は変動料金制のうち少なくとも1つの料金制を最適料金制に決定できる。また、一実施例によれば、スマートシステム50は、プロモーション料金制及び/又はペナルティ料金制を追加的に考慮して最適料金制を決定できる。例えば、スマートシステム50で決定された最適料金制は、プロモーション料金制及び/又はペナルティ料金制のうち少なくとも1つが適用された固定料金制である場合もあり、プロモーション料金制及び/又はペナルティ料金制のうち少なくとも1つが適用された変動料金制である場合もある。
【0048】
図7A乃至7Fは、
図6に示す固定又は変動料金制の決定によるシミュレーション結果を示す図である。推薦された最適料金制に基づいて、ESS(Energy Storage System)適用時の最適のエネルギー消費パターンを導出する。
図7Aは、最適のESS充/放電スケジュールを示す図である。
図7Bは、最適料金制に基づく時間別電力消費パターンを示す図で、
図7Cは、
図7Bによる時間別費用節減を説明するための図である。例えば、
図7B及び
図7Cは、昼の12時程度に電力消費を最小化させ、費用節減効果を得ることができることを示すことができる。
【0049】
一方、
図7D乃至
図7Fは、最適料金制の推薦に基づいて、ESS及び再生可能エネルギー(PV)適用時の最適のエネルギー消費パターンを導出した図である。
図7Dは、最適のESS充/放電及びPV(Photovoltaic)エネルギースケジュールを示す図である。
図7E及び
図7Fは、最適料金制に基づく、時間別エネルギー消費パターン及び時間別費用を示すための図である。例えば、
図7E及び
図7Fは、昼の12時程度に電力消費を最小化し、費用節減効果を得ることができることを示す。
以下、1つ以上の実施例による具現のためのアルゴリズムを説明する。
【0050】
図8は、一実施例による電力消費の最適化のためのモデリング方法を示す図である。上記方法は、電力使用データ201、天気データ801、気象庁予報802、気象庁予報805、及び料金制データベース807を活用できる。
図8によれば、気候応答電力予測回帰モデル803、リアルタイム料金予測回帰モデル804及び最適化モデル811に対してそれぞれ図示する。
【0051】
気候応答電力予測回帰モデルは、異常気候、予報エラー及び誤差に対する不確実性に対する対応方法に関するものである。
【0052】
気候応答電力予測回帰モデルは、気候に基づくビルディング消費電力量予測において発生する不確実性(Uncertainty)因子(例えば、温度、湿度及び日照量等)を考慮し、気候の敏感度(Sensitivity)を減少させることによって電力量予測の正確度を向上させる。下記式1は、気候応答電力予測回帰モデルによる電力エネルギー予測値を求めるための数式である。
【0054】
前記
【数2】
は、前記電力予測回帰モデルによる次の時間帯の予測電力を意味し、前記
【数3】
は、一日間の時間帯別電力予測回帰モデルによる予測電力を意味する。また、
【数4】
は、現在時間帯の予測電力を意味する場合がある。また、
【数5】
は、気候情報が適用された加重値を意味する場合がある。
一方、前記
【数6】
は、温度を意味し、前記
【数7】
は、湿度を意味し、前記
【数8】
は、日照量を意味し、前記
【数9】
は、温度加重値を意味し、前記
【数10】
は、湿度加重値を意味し、前記
【数11】
は、日照量加重値を意味する。
【0055】
気候応答モデルに対する各変数の参照テーブルを図示すれば、次の表1の通りである。
【0057】
表1を参照して、
【数12】
を計算すれば、下記式2の通りである。
【0058】
【数13】
式2からそれぞれの加重値に該当する値を下記式3によって算出できる。
【0060】
図9は、気候応答電力予測回帰モデルを示す一実施例のフローチャートである。
図9で、気候関連加重値
【数15】
過去の月/季節別気象庁情報
【数16】
当日の気象庁情報
【数17】
リアルタイム外気情報
【数18】
過去の月/季節別気温履歴、3時間単位の当日の気象庁温度標準偏差
【数19】
が定義される(S901)。
【0061】
図9によれば、外気温度が正常範囲に該当しない場合は(S902:N)、気候応答電力予測回帰モデルに適用する加重値は異常気象による加重値が適用される(S905)。一方、外気温度が正常範囲に該当する場合(S902:Y)、気象予報が正常範囲に属する場合は(S903:Y)、気候応答電力予測回帰モデルに適用する加重値は気象庁予報誤差範囲に該当する加重値が適用される(S904)。また、気象予報が正常範囲から外れた場合は(S905:N)、気候応答電力予測回帰モデルに適用する加重値は気象庁予報エラー範囲に該当する加重値が適用される(S906)。様々な実施例によれば、外気温度の正常範囲を判断する過程と気象予報の正常範囲を判断する過程を遂行する順番を変更し、それぞれで異常気象の有無を判断することもでき、これによる加重値を異なるようにして気候応答電力予測回帰モデルを適用することもできる。
【0062】
図8のリアルタイム料金予測回帰モデル804は、リアルタイム料金変動によるスケジューリング最適化方法に関する。短期(1時間)料金事前告知の場合、翌日の一日中の最適スケジューリングを予測することは困難な場合がある。そのため、リアルタイム料金予測回帰モデルは、スマートグリッド(Smart Grid)の導入時に最適の料金制を具現するために必要なものであって、過去の時間帯別リアルタイム料金データ、その時の気候情報、燃料費情報806等によるリアルタイム料金予測を算出するために使用されることができる。そのために、統計モデル予測を使用する。下記式4は、リアルタイム料金予測回帰モデルによるリアルタイム料金予測値を獲得するための数式である。
【0064】
前記
【数21】
は、料金予測回帰モデルによる予測料金を意味し、dは、予測前日からの所定期間を意味し、
【数22】
は、過去の時間帯別前記所定期間のリアルタイム料金を意味し、
【数23】
は、現在のリアルタイム料金を意味し、
【数24】
は、過去の時間帯及びリアルタイム時間帯別気候情報を意味し、
【数25】
は、過去の電力会社時間帯別エネルギー情報を意味する。
【0065】
また、下記式5は、リアルタイム料金予測統計モデルによるリアルタイム料金予測値を求めるための他の数式である。統計モデルに基づく予測値が所定範囲から外れバ場合、当日のリアルタイム料金に基づく料金予測技法として式5のリアルタイム予測料金統計モデルを適用する。
【0067】
前記
【数27】
は、料金予測統計モデルによる予測料金を意味し、
【数28】
は、現在のリアルタイム料金を意味し、
【数29】
は、現在の電力会社の時間帯別エネルギー情報を意味する。tは、
【数30】
に該当する。
【0068】
上述の式4又は5は、回帰モデルに基づく予測によるリアルタイム予測料金が所定範囲σ内にあるか否かによって適用する。
【0069】
図10は、リアルタイム料金予測回帰モデルを説明するための示す図である。
図10(a)は、回帰モデルに基づく予測値が所定範囲σ内に属する場合、過去の電力会社の時間帯別電力値及びリアルタイム料金値に基づく式4のリアルタイム料金予測回帰モデルを使用することを示す図で、
図10(b)は、回帰モデルに基づく予測値が所定範囲σから外れた場合、当日のリアルタイム料金に基づく料金予測技法として、式5のリアルタイム料金予測統計モデルを使用することを示す図である。最適化モデルは、各変数に対する大域的最適(global optimal)を満足するようにする方法に関する。しかし、実施例は、従来の個別最適化、順次最適化又は短目的(single objective)最適化とは違って、変数のうち影響力の大きい変数と優性因子との結合による最適変数値を算出できるようにする。これにより、最適化のための計算時間を短縮させることができる。例えば、3つの値(y
1,y
2,y
3)を最適化するための方法を説明する。ここで、y
1は、年間/月間低費用料金制最適化値808(
図8)で、y
2は、リアルタイム契約電力最適化値809(
図8)で、y
3は、リアルタイム低費用消費パターン最適化値810(
図8)であると仮定する。同じドメイン上の変数のうち各y
1,y
2,y
3に影響力が大きい変数と各y
1,y
2,y
3の優性因子(y
*1,y
*2,y
*3)の結合方法論である。
【0071】
ここで、Yは、3つの値それぞれに対する最適化値を意味し、料金制変数は、[Tier(t),TOU(t),CPP(t),RTP(t)]を示すことができ、これらの料金制の組み合わせも可能である。また、契約電力変数は、[時間帯別空調機器、照明装置、その他家電製品]に該当する[HVAC(t),Lighting(t),Appliance(t)]を示すことができる。また、消費パターン変数は、[時間帯別在室者、それぞれの空間に適用された空調機器設定温度、それぞれの空間の室内温度に該当する[Occupancy(t),Zone Setpoint(t),Room Temp(t)]を示すことができる。ここで、tは、
【数32】
に該当する。
【0072】
例えば、y
1は、年間/月間低費用料金制最適化のための値で、y
2は、リアルタイム契約電力最適化のための値で、y
3は、リアルタイム低費用消費パターン最適化のための値である。式6によるy
1,y
2,y
3の算出式は下記式7の通りである。
【0073】
【数33】
ここで、t,t−1は、最適化アルゴリズムが動作するそれぞれのステップを意味する。
【0074】
図11は、上記式7による最適化モデルを説明するための示す図である。
図11に示すように、各時間で低費用料金制最適化値、契約電力最適化値、消費パターン最適化値を算出することによって、
【数34】
を満足する値に収束することを確認することができる。すなわち、低費用料金制最適化y
1=min(電力費用)=min(f(TOU,CPP,RTP(t))、エネルギーパターンに基づく契約電力最適化y
2=min(契約電力)=min(f(HVAC(t),Lighting(t),Appliance(t))、機器制御に基づく低費用消費パターン最適化y
3=min(低費用消費パターン)=min(f(Occu.(t),ZoneS.P(t),RTemp(t))を繰り返し算出することによって、低費用料金制最適化値、契約電力最適化値、消費パターン最適化値をそれぞれ満足する値に収束する。
【0075】
一方、商用電力の他にもESS情報及び再生可能エネルギー情報を用いて最適の電力料金制を決定したり、最適の電力消費パターンを決定できる。そのために、下記式8のようなESS情報及び再生可能エネルギー情報が用いられ得る。
【0077】
ここで、
【数36】
は、外部温度を意味し、Wind Speed(t)は、風速を意味し、Radiation(t)は、日照量を意味し、Electricity Rate(t)は、電力率を意味し、E
dayは、消費電力回帰モデルによる消費電力を意味し、ESS
life cycleは、ESSの寿命周期を意味し、ESS
charging rateは、ESSの充電率を意味する。
【0078】
ここで、ESSは、バッテリのような消耗品である場合があり、充/放電回数、充/放電速度、バッテリ材料によって価格と寿命が左右されるため、実際に再生可能エネルギーと連係する際には、システムに適用されるROI(Return On Investment)を計算する。すなわち、エネルギー料金及び投資額を考慮した最適制御が要求され、気候に基づく再生可能エネルギー回帰モデルを基に、ESSに充/放電時期と量及び速度を連係した費用最小化制御法によって再生可能エネルギーを活用する。
【0079】
一方、最適化モデルによって求めたリアルタイム低費用消費パターンを用いて、エネルギーサービスを提供する機器(例えば、空調機器)に対する機器制御情報を検出する。このような機器制御情報を検出する際には下記式9を使用する。
【0081】
前記Setpointは、前記機器制御情報を意味し、ΔTemp.(t)値は、外部温度と室内温度の差で、ΔTemp.(t)によって冷暖房の調節が可能である。したがって、夏季にはΔTemp.(t)値を適正正数以上になるように機器を制御し、冬季には適正負数以下になるように機器を制御する。
【0082】
過去一年又は所定期間の外気温度に基づく消費電力回帰モデル及び導出された消費電力と室内温度、再室者情報、ΔTemp.(t)との多変数(multivariable)回帰モデルを基に設定温度(Setpoint)を計算する。すなわち、マルチ回帰モデルによって消費パターンに基づく機器連動制御値を導出することができる。回帰モデルとしては、多項回帰(Polynomial Regression)(例:クリギング(Kriging)モデル)、ANN(Artificail Neural Network)、SVR(Support Vector Regression)などのマシンランニング方法論が用いられ得る。
【0083】
図12は、一実施例による電力消費の最適化のためのスマートシステムの動作方法を説明するための一実施例のフローチャートである。
【0084】
消費者の電力使用による料金情報及び前記消費者によって使用されるリアルタイム電力使用情報のうち少なくともいずれか1つ以上を含む電力消費情報に基づいて、前記消費者に対応する最適の電力料金制を決定する(S100)。また、決定された前記電力料金制を用いて、前記消費者の電力消費の最小化のための最適電力消費パターンを決定する。また、前記決定された最適電力消費パターンを用いて、エネルギーサービスを提供する機器に対する機器制御情報を決定する。
【0085】
前記料金情報は、前記消費者の期間別料金領収書及び料金振替情報などを含む。
また、前記電力消費情報として気候情報をさらに含むことができる。ここで、気候情報は、外気温度、風速、日照量などの気象庁などが提供する気象情報を含むことができる。
【0086】
また、前記電力消費情報としてエネルギー貯蔵装置(ESS:Energy Storage System)情報及び再生可能エネルギー情報のうち少なくともいずれか1つ以上をさらに含むことができる。ESS情報及び再生可能エネルギー情報は上記式8の通りである。すなわち、ESS情報及び再生可能エネルギー情報としてOut Temp.(t)は、外部温度を意味し、Wind Speed(t)は、風速を意味し、Radiation(t)は、日照量を意味し、Electricity Rate(t)は、電力率を意味し、E
dayは、消費電力回帰モデルによる消費電力を意味し、ESS
life cycleは、ESSの寿命周期を意味し、ESS
charging rateは、ESSの充電率を意味する。
【0087】
最適の電力料金制の種類として、固定料金制又は変動料金制などを含む。固定料金制は、使用量、使用時期による価格変動がなく、気候、市場、経済による価格変動危険性から自由な特徴がある。固定料金制の例としてはTier料金制がある。
【0088】
変動料金制は、TOU料金制、CPP料金制、RTP料金制のうち少なくとも1つであり得る。TOU料金制は、電力需要によって、一日の時間帯毎に料金が異なる方式(2部制又は3部制等)と、週中と週末料金とが異なる方式などがある。このようなTOU料金制は、大規模施設に適用し、季節別電力需要によって適用する。CPP料金制は、電力需要が高い時間帯にピーク水準電力価格を適用するもので、TOUと並行して年中の制限された時間に限って適用され得る。RTP料金制は、リアルタイムで価格が変動して適用されるもので、電気料金が所定時間(例えば、最小5分、1時間又は前日等)単位で変動する。卸売/小売市場の価格変動(燃料費の変動、運営及び電力需給状況)に適用され、電気料金の変動性は高いが消費者が経済的に使用した場合、供給者・消費者ともに便益が増加する特徴がある。
【0089】
一実施例による固定料金制及び変動料金制は、特定の時間区間を基準に単位電力に対する料金が変動されるか否かによって区分されたものである。例えば、一日に対応する24時間の間に単位電力に対する料金が変動されない料金制を固定料金制と称し、24時間の間に単位電力に対する料金が変動される料金制を変動料金制と称することができる。したがって、上記固定料金制及び変動料金制は、外部因子(例:原油価格の変動)によって単位電力に対する料金が変動される場合もある。
【0090】
加えて、一実施例によれば、様々な回帰モデルによって決定される料金制は、上記固定料金制及び/又は変動料金制のうち少なくとも2つ以上が結合された形態の料金制である場合もある。また、一実施例によれば、様々な回帰モデルによって決定される料金制は、上記固定料金制及び/又は変動料金制に、各事業者によって設計されたプロモーション料金制及び/又はペナルティ料金制が結合された形態の料金制である場合がある。ここで、プロモーション料金制は、特定の時間帯に単位電力あたりの料金を割引する料金制である場合がある。また、ペナルティ料金制は、特定の時間帯に電力使用量がしきい量以上の場合、単位電力あたり料金に追加料金を加算させる料金制である場合がある。ペナルティ料金制は、特定の期間の間の使用電力量が消費者が選択したしきい量以下又は以上の場合、単位電力あたり料金を割引したり、単位電力あたりの料金に追加料金を加算させる料金制である場合がある。
【0091】
電力料金制の決定は、前記料金情報として年間又は月間などの期間別電力消費データを用いて最適の電力料金制を決定する。また、前記電力料金制の決定は、前記リアルタイム電力使用情報を用いて料金予測回帰/統計モデルを構成し、構成された前記料金予測回帰/統計モデルに対応する最適の電力料金制を決定する。前記料金予測回帰/統計モデルは上記式4又は5を用いて構成する。ここで、前記
【数38】
は、料金予測回帰モデルによる予測料金を意味し、dは、予測前日からの所定期間を意味し、
【数39】
は、過去の時間帯別前記所定期間のリアルタイム料金を意味し、
【数40】
は、現在のリアルタイム料金を意味し、
【数41】
は、過去の時間帯及びリアルタイム時間帯別気候情報を意味し、
【数42】
は、過去の電力会社時間帯別エネルギー情報を意味する。
【0092】
上記式4又は5は、回帰/統計モデルに基づく予測によるリアルタイム予測料金が所定範囲σを満足するか否かによって適用する。
図10(a)は、回帰モデルに基づく予測値が所定範囲σ内に属する場合、過去の電力会社の時間帯別電力値及びリアルタイム料金値に基づく式4のリアルタイム料金予測回帰モデルを使用することを示す図で、
図10(b)は、回帰モデルに基づく予測値が所定範囲σから外れた場合、当日のリアルタイム料金に基づく料金予測技法として式5のリアルタイム料金予測統計モデルを使用した図を示す。
【0093】
電力消費情報として、気候情報が収集されると、収集された気候情報を用いて、前記電力料金制を決定する。そのために、前記気候情報を用いて、電力予測回帰モデルを構成し、構成された前記電力予測回帰モデルに対応する前記電力料金制を決定する。
【0094】
前記電力予測回帰モデルは、上記式1を用いて構成する。ここで、前記
【数43】
は、前記電力予測回帰モデルによる予測電力を意味し、前記
【数44】
は、温度を意味し、前記
【数45】
は、湿度を意味し、前記
【数46】
は、日照量を意味し、前記
【数47】
は、温度加重値を意味し、前記
【数48】
は、湿度加重値を意味し、前記
【数49】
は、日照量加重値を意味する。上記式2及び3によって、それぞれの加重値に該当する値を算出できる。
【0095】
ここで、前記電力予測回帰モデルの前記温度加重値、前記湿度加重値及び前記日照量加重値は、外気温度が正常範囲内であるか否か及び気象予報が正常範囲内であるか否かのうち少なくともいずれか1つ以上を考慮して構成する。すなわち、上記
図9に示すように、外気温度が正常範囲に該当しない場合は、気候応答電力予測回帰モデルに適用する加重値は異常気象による加重値が適用される。一方、外気温度が正常範囲に該当する条件下に、気象予報が正常範囲に属する場合は、気候応答電力予測回帰モデルに適用する加重値は気象庁予報誤差範囲に該当する加重値が適用される。また、気象予報が正常範囲から外れた場合は、気候応答電力予測回帰モデルに適用する加重値は気象庁予報エラーに該当する加重値が適用される。
【0096】
また、電力消費情報として、エネルギー貯蔵装置(ESS:Energy Storage System)情報又は再生可能エネルギー情報が収集されると、前記ESS情報又は前記再生可能エネルギー情報を含む前記電力消費情報を用いて、前記電力料金制を決定する。上記式8のようなESS情報及び再生可能エネルギー情報を用いる。すなわち、ESS情報及び再生可能エネルギー情報として、Out Temp(t)は、外部温度を意味し、Wind Speed(t)は、風速を意味し、Radiation(t)は、日照量を意味し、Electricity Rate(t)は、電力率を意味し、E
dayは、消費電力回帰モデルによる消費電力を意味し、ESS
life cycleは、ESSの寿命周期を意味し、ESS
charging rateは、ESSの充電率を意味する。
【0097】
ESSは、バッテリのような消耗品である場合があり、充/放電回数、充/放電速度、バッテリ材料によって価格と寿命が左右されるため、実際に再生可能エネルギーと連係する際には、システムに適用されるROI(Return On Investment)を計算する。すなわち、エネルギー料金及び投資額を考慮した最適制御が要求され、気候に基づく再生可能エネルギー回帰モデルを基に、ESSに充/放電時期と量及び速度を連係した費用最小化制御法によって再生可能エネルギーを活用する。
【0098】
その後、決定された前記電力料金制を用いて、前記消費者の電力消費の最小化のための最適電力消費パターンを決定する。前記最適電力消費パターンは上記式6を用いて決定する。ここで、Yは、電力料金制最適化値、リアルタイム契約電力最適化値及びリアルタイム消費パターン最適化値のうちいずれか1つに該当する。また、料金制変数は、[Tier(t),TOU(t),CPP(t),RTP(t)]を示すことができ、これらの料金制の組み合わせも可能である。また、契約電力変数は、[時間帯別空調機器、照明装置、その他家電製品に該当する[HVAC(t),Lighting(t),Appliance(t)]を示すことができる。また、消費パターン変数は、[時間帯別在室者、それぞれの空間に適用された空調機器設定温度、それぞれの空間の室内温度に該当する[Occupancy(t),Zone Setpoint(t),Room Temp(t)]を図示することができる。ここで、tは、
【数50】
に該当する。
【0099】
前記Yは、前記電力料金制変数、前記契約電力変数及び前記消費パターン変数のうちいずれか1つを現在時間での変数に設定し、残りの変数に対しては以前時間での優性因子による常数値で代替して算出する。
【0100】
例えば、3つの値(y1,y2,y3)を最適化するための方法を説明する。ここで、y
1は、年間/月間低費用料金制最適化値で、y
2は、リアルタイム契約電力最適化値で、y
3は、リアルタイム低費用消費パターン最適化値であると仮定する。式6によるy
1,y
2,y
3の算出式は上記式7の通りである。
【0102】
図11に示すように、各時間で低費用料金制最適化値、契約電力最適化値、消費パターン最適化値を算出することによって、
【数52】
を満足する値に収束する。すなわち、低費用料金制最適化y
1=min(電力費用)=min(f(TOU,CPP,RTP(t))、エネルギーパターンに基づく契約電力最適化y
2=min(契約電力)=min(f(HVAC(t),Lighting(t),Appliance(t))、機器制御に基づく低費用消費パターン最適化y
3=min(低費用消費パターン)=min(f(Occu.(t),ZoneS.P(t),RTemp(t))を繰り返し算出することによって、低費用料金制最適化値、契約電力最適化値、消費パターン最適化値をそれぞれ満足する値に収束する。ここで、tは、
【数53】
に該当する。
【0103】
その後、前記決定された最適電力消費パターンを用いて、エネルギーサービスを提供する機器に対する機器制御情報を決定する。例えば、過去一年又は所定期間の電力消費データと気候情報とを連係した電力回帰モデル及び機器制御スケジューリングに基づくセットポイント(Setpoint)計算結果を基に、空調機器(HAVC)の制御のための情報を決定できる。
【0104】
機器制御情報を決定するために、上記式9が用いられ得る。ここで、前記Setpointは、前記機器制御情報を意味し、ΔTemp.(t)値は、外部温度と室内温度の差で、ΔTemp.(t)によって冷暖房調節が可能である。したがって、夏季にはΔTemp.(t)値を適正正数以上になるように機器を制御し、冬季には適正負数以下になるように機器を制御する。過去一年又は所定期間の外気温度に基づく消費電力回帰モデル及び導出された消費電力と室内温度、再室者情報、ΔTemp.(t)との多変数(multivariable)回帰モデルを基に設定温度(setpoint)を計算する。すなわち、マルチ回帰モデルによって消費パターンに基づく機器連動制御値を導出することができる。回帰モデルとしては、多項回帰(Polynomial Regression)、ANN、SVRなどのマシンランニング方法論が用いられる。
【0105】
動作S100の後、決定された最適の電力料金制、最適電力消費パターン及び機器制御情報を消費者端末又は消費者機器に送信する(S102)。決定された最適の電力料金制及び最適電力消費パターンを消費者端末に送信することによって、該当消費者がこのような情報を基に、電力消費を最小化するための料金制を選択したり、そのために機器制御を手動で行うことができるようにする。一方、消費者機器に対する機器制御情報を消費者機器(例えば、TV、エアコン、暖房機等)に送信することによって、該当消費者機器に対する電力最適化のための適切な制御を行うことができるようにする。
図13は、一実施例による電力消費の最適化のためのスマートシステムの動作装置50を説明するための一実施例のブロック図で、インタフェース部200、データベース210、料金制決定部220、消費パターン決定部230、制御情報決定部240及び制御部250を含む。
【0106】
インタフェース部200は、
図1に示すように、消費者端末10、電力会社20、気象庁30、消費者機器60などと有無線ネットワーク40で接続されている。
【0107】
インタフェース部200は、消費者の電力使用による料金情報及び前記消費者によって使用されるリアルタイム電力使用情報のうち少なくともいずれか1つ以上を含む電力消費情報を受信する。
【0108】
インタフェース部200は、料金情報として前記消費者の期間別料金領収書及び料金振替情報などを受信し、そのためにインタフェース部200は、消費者端末又は電力会社と有無線ネットワークを介して接続を試みる。
【0109】
また、インタフェース部200は、前記電力消費情報として気候情報を受信する。そのために、インタフェース部200は、気象庁ネットワーク又はその他気候情報を提供する有無線ネットワークとの接続を試みる。ここで、気候情報は、外気温度、風速、日照量などの気象庁などに提供する気象情報を含む。
【0110】
また、インタフェース部200は、前記電力消費情報としてエネルギー貯蔵装置(ESS:Energy Storage System)情報及び再生可能エネルギー情報のうち少なくともいずれか1つ以上を受信する。そのために、インタフェース部200は、エネルギー貯蔵装置(ESS:Energy Storage System)情報及び再生可能エネルギー情報サービス装置と有無線ネットワークで接続を試みる。ESS情報及び再生可能エネルギー情報は、外気温度、風速、日照量、電力率、消費電力、ESSの寿命周期、ESSの充電率などの情報を含む。データベース210は、インタフェース部200から受信された電力消費情報、すなわち、消費者の電力使用による料金情報、リアルタイム電力使用情報、気候情報、エネルギー貯蔵装置(ESS:Energy Storage System)情報及び再生可能エネルギー情報などを保存する。
【0111】
料金制決定部220は、受信された電力消費情報を用いて、前記消費者に対応する電力料金制を決定する。料金制決定部220は、前記電力料金制として固定料金制及び変動料金制のうちいずれか1つを決定する。料金制決定部220は、前記料金情報として年間又は月間などの期間別電力消費データを用いて最適の電力料金制を決定する。
【0112】
料金制決定部220は、前記リアルタイム電力使用情報を用いて料金予測回帰モデルを構成し、構成された前記料金予測回帰モデルに対応する最適の電力料金制を決定する。前記料金予測回帰/統計モデルは、上記式4又は5を用いて構成する。
【0113】
料金制決定部220は、回帰モデルに基づく予測によるリアルタイム予測料金が所定範囲σを満足するか否かによって上記式4又は5のうちどちらのモデルを適用するかを判断する。例えば、
図10(a)に示すように、回帰モデルに基づく予測値が所定範囲σ内に属する場合、料金制決定部220は、過去の電力会社の時間帯別電力値及びリアルタイム料金値に基づく式4のリアルタイム料金予測回帰モデルを使用し、
図10(b)に示すように、回帰モデルに基づく予測値が所定範囲σから外れた場合、当日のリアルタイム料金に基づく料金予測技法として、式5のリアルタイム料金予測統計モデルを使用する。
【0114】
料金制決定部220は、電力消費情報として、気候情報が収集されると、収集された気候情報を用いて、前記電力料金制を決定する。料金制決定部220は、前記気候情報を用いて電力予測回帰モデルを構成し、構成された前記電力予測回帰モデルに対応する前記電力料金制を決定する。
【0115】
料金制決定部220は、前記電力予測回帰モデルを上記式1を用いて構成する。料金制決定部220は、電力予測回帰モデルの適用に用いられる温度加重値、湿度加重値及び日照量加重値に対して外気温度が正常範囲内であるか否か及び気象予報が正常範囲内であるか否かのうち少なくともいずれか1つ以上を考慮して構成する。すなわち、上記
図9に示すように、料金制決定部220は、外気温度が正常範囲に該当しない場合は、気候応答電力予測回帰モデルに適用する加重値は、異常気象による加重値を適用する。一方、外気温度が正常範囲に該当する条件下に、気象予報が正常範囲に属する場合は、料金制決定部220は、気候応答電力予測回帰モデルに適用する加重値に対して気象庁予報誤差範囲内に該当する加重値を適用する。また、気象予報が正常範囲から外れた場合は、料金制決定部220は、気候応答電力予測回帰モデルに適用する加重値に対して気象庁予報エラーに該当する加重値を適用する。
【0116】
また、電力消費情報として、エネルギー貯蔵装置(ESS:Energy Storage System)情報又は再生可能エネルギー情報が収集されると、料金制決定部220は、前記ESS情報及び前記再生可能エネルギー情報を含む前記電力消費情報を用いて、前記電力料金制を決定する。料金制決定部220は、ESSの充/放電回数、充/放電速度、バッテリ材料のうち少なくとも1つによって再生可能エネルギーと連係してROI(Return On Investment)を計算して電力料金制を決定する。
【0117】
料金制決定部220は、上記式8のようなESS情報及び再生可能エネルギー情報を用いる。すなわち、ESS情報及び再生可能エネルギー情報として、外気温度、風速、日照量、電力率、消費電力、ESSの寿命周期、ESSの充電率を用いて、気候に基づく再生可能エネルギー回帰モデルを基に、ESSに充/放電時期と量及び速度を連係した費用最小化のための電力料金制を決定する。
【0118】
消費パターン決定部230は、決定された前記電力料金制を用いて、前記消費者の電力消費の最小化のための最適電力消費パターンを決定する。消費パターン決定部230は、上記式6及び7を用いて最適電力消費パターンを決定する。すなわち、消費パターン決定部230は、電力料金制最適化値、リアルタイム契約電力最適化値及びリアルタイム消費パターン最適化値のうち少なくとも1つを決定する。
【0119】
消費パターン決定部230は、電力料金制変数、契約電力変数及び消費パターン変数のうちいずれか1つを現在時間での変数に設定し、残りの変数に対しては以前時間での優性因子による常数値で代替して算出した値によって最適電力消費パターンを決定する。
【0120】
例えば、y
1は、年間/月間低費用料金制最適化値で、y
2は、リアルタイム契約電力最適化値で、y
3は、リアルタイム低費用消費パターン最適化値であると仮定すれば、消費パターン決定部230は、
【数54】
をt時間での消費パターン変数に定義し、
【数55】
をt−1時間での電力料金制常数値に定義し、
【数56】
をt−1時間での契約電力常数値に定義し、y
3,tに該当する消費パターン最適化値を算出する。したがって、
図11に示すように、低費用料金制最適化y
1=min(電力費用)=min(f(TOU,CPP,RTP(t))、エネルギーパターンに基づく契約電力最適化y
2=min(契約電力)=min(f(HVAC(t),Lighting(t),Appliance(t))、機器制御に基づく低費用.消費パターン最適化y
3=min(低費用消費パターン)=min(f(Occu.(t),ZoneS.P(t),RTemp(t))を繰り返し算出することによって、低費用料金制最適化値、契約電力最適化値、消費パターン最適化値をそれぞれ満足する値に収束するようにする。
【0121】
制御情報決定部240は、前記決定された最適電力消費パターンを用いて、エネルギーサービスを提供する機器に対する機器制御情報を決定する。制御情報決定部240は、過去一年又は所定期間の電力消費データと気候情報とを連係した電力回帰モデル及び機器制御スケジューリングに基づくセットポイント(Setpoint)計算結果を基に、空調機器の制御のための情報を決定する。
【0122】
制御情報決定部240は、機器制御情報を検出するために、上記式9を用いる。ここで、ΔTemp.(t)値は、外部温度と室内温度の差で、制御情報決定部240は、ΔTemp.(t)によって冷暖房調節を可能にする制御情報を検出する。例えば、制御情報決定部240は、夏季にはΔTemp.(t)値を適正正数以上になるようにする制御情報を検出し、冬季には適正負数以下になるようにする機器制御情報を検出する。そのために、制御情報決定部240は、過去一年又は所定期間の外気温度に基づく消費電力回帰モデル及び導出された消費電力と(室内温度−設定温度)の回帰モデルを基に設定温度(setpoint)を計算する。すなわち、マルチ回帰モデルによって消費パターンに基づく機器連動制御値を決定する。制御情報決定部240は、回帰モデルとして多項回帰(Polynomial Regression)、ANN、SVRなどのマシンランニング方法を用いる。
【0123】
制御部250は、インタフェース部200、データベース210、料金制決定部220、消費パターン決定部230及び制御情報決定部240の全般的な動作を制御する。また、一実施例によれば、料金制決定部220、消費パターン決定部230、制御情報決定部240の動作は、制御部250で実行されることができる。制御部250は、少なくとも1つのプロセッサによって具現され得る。同様に、料金制決定部220、消費パターン決定部230、及び制御情報決定部240は、少なくとも1つのプロセッサによって具現され得る。また、インタフェース部200は、信号を送受信する送受信部(transceiver)を含むことができる。
【0124】
上述のように、一実施例によれば、契約電力に基づいて消費者カスタマイズ型電力料金制の推薦によって電力料金を低減することができる。一実施例によれば、過去の電力データ、気候データ及び未来イベントに連係させた消費者カスタマイズ型低費用料金制を推薦し、電力使用による費用を節減できる。また、一実施例によれば、推薦された料金制に基づいて電力消費機器の動作を制御(例:温度制御、運転モード制御等)し、電力使用による料金を低減できる。
【0125】
請求項及び/又は明細書に記載された実施例による方法は、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアの組み合わせの形態で具現される(implemented)ことができる。ソフトウェアで具現する場合、1つ以上のプログラム(ソフトウェアモジュール)を保存するコンピュータ読取可能記録媒体が提供され得る。コンピュータ読取可能記録媒体に保存される1つ以上のプログラムは、電子装置(device)内の1つ以上のプロセッサによって実行可能に構成されることができる。1つ以上のプログラムは、電子装置に、本発明の請求項及び/又は明細書に記載された実施例による方法を実行させる命令(instructions)を含むことができる。
【0126】
このようなプログラム(ソフトウェアモジュール、ソフトウェア)はランダムアクセスメモリ(random access memory)、フラッシュ(flash)メモリを含む不揮発性(non−volatile)メモリ、ロム(ROM、Read Only Memory)、電気的に消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM、Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、磁気ディスク記憶装置(magnetic disc storage device)、コンパクト・ディスクロム(CD−ROM、Compact Disc−ROM)、デジタル多目的ディスク(DVDs、Digital Versatile Discs)又は他の形態の光学記憶装置、マグネティックカセット(magnetic cassette)に保存されることができる。又は、これらの一部又は全部の組み合わせで構成されたメモリに保存されることができる。また、それぞれの構成メモリは多数個が含まれることができる。
【0127】
また、電子装置にインターネット(Internet)、イントラネット(Intranet)、LAN(Local Area Network)、WLAN(Wide LAN)、又はSAN(Storage Area Network)のような通信ネットワーク、又はこれらの組み合わせで構成された通信ネットワークを介してアクセス(access)できる取り付け可能な(attachable)記憶装置(storage device)に保存されることができる。このような記憶装置は外部ポートを介して電子装置に接続できる。