(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6671457
(24)【登録日】2020年3月5日
(45)【発行日】2020年3月25日
(54)【発明の名称】非常継目板接続装置に用いられる保全システム
(51)【国際特許分類】
E01B 11/18 20060101AFI20200316BHJP
【FI】
E01B11/18
【請求項の数】2
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2018-503536(P2018-503536)
(86)(22)【出願日】2016年6月24日
(65)【公表番号】特表2018-521248(P2018-521248A)
(43)【公表日】2018年8月2日
(86)【国際出願番号】EP2016001082
(87)【国際公開番号】WO2017016627
(87)【国際公開日】20170202
【審査請求日】2019年3月1日
(31)【優先権主張番号】202015005277.0
(32)【優先日】2015年7月24日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】507069564
【氏名又は名称】ローベル バーンバウマシーネン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBEL Bahnbaumaschinen GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】オットー ヴィトルロイター
【審査官】
湯本 照基
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−132760(JP,A)
【文献】
実開昭55−036267(JP,U)
【文献】
特開2008−303637(JP,A)
【文献】
特開2012−102498(JP,A)
【文献】
実開昭51−063303(JP,U)
【文献】
特開2011−108789(JP,A)
【文献】
米国特許第05791559(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01B 11/18
E01B 11/02
E01B 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
非常継目板接続装置(1)に用いられる保全システムであって、
前記非常継目板接続装置(1)は、軌道の連続する2つのレール(2)の一時的な接続部を形成するために設けられており、相応の前記レール(2)のそれぞれの側に配置された継目板と、該継目板を前記レール(2)に押し付けるクランプ装置(5)とからそれぞれ構成されている、保全システムにおいて、
a)当該保全システム(7)は、前記レール(2)のレール底部(9)に取り付けられており、前記非常継目板接続装置(1)と当該保全システム(7)との間の距離aを把握する測定値に関する距離測定装置(10)を有し、
b)求められた測定値と、前記非常継目板接続装置(1)の、前記軌道(11)に対してして位置的に一義的な対応付けを可能にする識別信号とをコントロールユニットへ伝送するために、当該保全システム(7)は、無線通信装置(12)を有する
ことを特徴とする、非常継目板接続装置に用いられる保全システム。
【請求項2】
前記非常継目板接続装置(1)は、レール長手方向(6)に関して当該保全システム(7)から距離を置いている、請求項1記載の保全システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非常継目板接続装置に用いられる保全システムであって、非常継目板接続装置は、軌道の連続する2つのレールの一時的な接続部を形成するために設けられていて、相応のレールのそれぞれの側に配置された継目板と、継目板をレールに押し付けるクランプ装置とからそれぞれ構成されている、保全システムに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の非常継目板接続装置は、欧州特許第1697592号明細書において公知であり、レール破断後に軌道を制限された速度以下で引き続き使用することができるように、特に一時的に素早く組み付けられるべき補助手段として用いられる。もちろん、この非常継目板接続装置は、使用者により、規則的な間隔でチェックして、これにより最大限の安全性を保証するようにしなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで、本発明の課題は、繰り返しの人による検査が不要である、冒頭で述べた非常継目板接続装置に用いられる保全システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は、本発明によれば、上位概念で述べた非常継目板接続装置に用いられる保全システムにおいて、独立請求項の特徴部に記載の構成によって解決される。
【0005】
この特徴の組合せにより、対応付けされた非常継目板接続装置の確実な電子的な機能監視が保証される。特に、レール長手方向の非常継目板の危険を伴う変位を直ちに記録することができる。保全システムの、好適には中央のガイドユニットへ伝送される測定値は、そこで場合により別の非常継目板接続装置と関連して監視することも可能であり、その際、そのために軌道上を走行しなくてよい。
【0006】
本発明の別の利点は、従属請求項および図面に関する説明から明らかである。
【0007】
以下、図示された実施の態様に基づき本発明を詳説する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
非常継目板接続装置1は、軌道11の連続する2つのレール2の一時的な接続部を形成するために設けられており、レール2のそれぞれの側に、レール突き合わせ継目3をブリッジする継目板4と、継目板4をレール2に押し付けるクランプ装置5とを有する。これらは、詳細には図示されていないねじ接続部(詳細は独国実用新案第202005007077.7号明細書により公知である)によって、所定のトルクで固定されている。
【0010】
レール長手方向6に関して非常継目板接続装置1に隣り合って、保全システム7が、ねじ接続部8によって、レール2のレール底部9に取り付けられる。図示の態様として非常継目板接続装置1から距離を置いたこの保全システム7は、非常継目板接続装置1と保全システム7との間の距離aを把握する測定値に関する距離測定装置10を有する。
【0011】
求められた測定値と、非常継目板接続装置1の、軌道11に対して位置的に一義的な対応付けを可能にする識別信号とを、詳細には図示されていない、軌道管理部の中央のコントロールユニットへ伝送するために、保全システム7は、無線通信装置12を有する。さらに、保全システム7は、振動を記録する測定値を把握するための加速度センサ13を有する。