(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
    前記それぞれのチャネルで検出される静電容量の変化量と前記それぞれのチャネルに割り当てられたSNR改善スケーリング係数とを乗じた値の和に基づいて、タッチに対する圧力の大きさを検出する、請求項1または2に記載のタッチ入力装置。
    前記それぞれのチャネルで検出される静電容量の変化量と前記それぞれのチャネルに予め割り当てられた感度補正スケーリング係数および前記それぞれのチャネルに割り当てられたSNR改善スケーリング係数とを乗じた値の和に基づいて、タッチに対する圧力の大きさを検出する、請求項1または2に記載のタッチ入力装置。
    前記ディスプレイモジュールの中央部に対応する前記チャネルに割り当てられた感度補正スケーリング係数が、前記ディスプレイモジュールの端に対応する前記チャネルに割り当てられた感度補正スケーリング係数よりも小さい、請求項4に記載のタッチ入力装置。
    前記推定された体積変化量、前記それぞれのチャネルに割り当てられたSNR改善スケーリング係数および予め格納された所定のタッチ位置に対応する基準値に基づいて、タッチに対する圧力の大きさを検出する、請求項6に記載のタッチ入力装置。
    前記それぞれのチャネルで検出される静電容量の変化量から前記それぞれのチャネルに対応する距離変化を算出して前記タッチ入力装置の体積変化量を推定する、請求項6に記載のタッチ入力装置。
    前記ディスプレイモジュールの中央部に対応する前記チャネルに割り当てられた感度補正スケーリング係数が、前記ディスプレイモジュールの端に対応する前記チャネルに割り当てられた感度補正スケーリング係数よりも小さい、請求項20または21に記載の複数のチャネルを用いた圧力検出方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
    後述する本発明に対する詳細な説明は、本発明を実施することができる特定の実施形態を例示として図示する添付の図面を参照する。これらの実施形態は、当業者が本発明を実施するのに十分なように詳しく説明する。本発明の多様な実施形態は互いに異なるが、相互に排他的である必要はないことが理解されなければならない。図面において類似の参照符号は様々な側面にわたって同一もしくは類似の機能を指し示す。
 
【0011】
    以下、添付される図面を参照して本発明の実施形態による圧力検出のための圧力センサ及びこれを含む圧力検出モジュールが適用され得るタッチ入力装置を説明する。以下では、静電容量方式のタッチセンサパネル100を例示するが、任意の方式でタッチ位置を検出できるタッチセンサパネル100が適用されてもよい。
 
【0012】
    図1は、本発明の実施形態による圧力センサ440及びこれを含む圧力検出モジュールが適用され得るタッチ入力装置に含まれる静電容量方式のタッチセンサパネル100及びこの動作のための構成の概略図である。
図1を参照すると、タッチセンサパネル100は、複数の駆動電極TX1〜TXn及び複数の受信電極RX1〜RXmを含み、前記タッチセンサパネル100の動作のために前記複数の駆動電極TX1〜TXnに駆動信号を印加する駆動部120、及びタッチセンサパネル100のタッチ表面に対するタッチによって変化する静電容量の変化量に対する情報を含む感知信号を受信して、タッチの有無及び/又はタッチ位置を検出する感知部110を含んでもよい。
 
【0013】
    図1に示されたように、タッチセンサパネル100は、複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmとを含んでもよい。
図1においては、タッチセンサパネル100の複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmとが直交アレイを構成することが示されているが、これに限定されずに、複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmが対角線、同心円、及び3次元ランダム配列などをはじめとする任意の数の次元、及びこの応用配列を有するようにすることができる。ここで、n及びmは、量の整数として互いに同じか、あるいは異なる値を有してもよく、実施形態により大きさが変わってもよい。
 
【0014】
    図1に示されたように、複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmとは、それぞれ互いに交差するように配列されてもよい。駆動電極TXは、第1軸方向に延びた複数の駆動電極TX1〜TXnを含み、受信電極RXは、第1軸方向と交差する第2軸方向に延びた複数の受信電極RX1〜RXmを含んでもよい。
 
【0015】
    本発明の実施形態によるタッチセンサパネル100において、複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmとは、互いに同一の層に形成されてもよい。例えば、複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmとは、絶縁膜(図示せず)の同一の面に形成されてもよい。また、複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmは、互いに異なる層に形成されてもよい。例えば、複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmは、一つの絶縁膜(図示せず)の両面にそれぞれ形成されてもよく、または、複数の駆動電極TX1〜TXnは、第1絶縁膜(図示せず)の一面に、そして複数の受信電極RX1〜RXmは、前記第1絶縁膜と異なる第2絶縁膜(図示せず)の一面上に形成されてもよい。
 
【0016】
    複数の駆動電極TX1〜TXnと複数の受信電極RX1〜RXmとは、透明伝導性物質(例えば、酸化スズ(SnO2)及び酸化インジウム(In2O3)等からなるITO(Indium Tin Oxide)又はATO(Antimony Tin Oxide))等から形成されてもよい。しかし、これは単に例示に過ぎず、駆動電極TX及び受信電極RXは、他の透明伝導性物質又は不透明伝導性物質から形成されてもよい。例えば、駆動電極TX及び受信電極RXは、銀インク(silver ink)、銅(copper)又は炭素ナノチューブ(CNT:Carbon Nanotube)のうち少なくとも何れか一つを含んで構成されてもよい。また、駆動電極TX及び受信電極RXは、メタルメッシュ(metal mesh)で具現されるか、あるいは銀ナノ(nano silver)物質で構成されてもよい。
 
【0017】
    本発明の実施形態による駆動部120は、駆動信号を駆動電極TX1〜TXnに印加することができる。本発明の実施形態において、駆動信号は、第1駆動電極TX1から第n駆動電極TXnまで順次一度に一つの駆動電極に対して印加されてもよい。このような駆動信号の印加は、再度反復して成されてもよい。これは単に例示に過ぎず、実施形態により多数の駆動電極に駆動信号が同時に印加されてもよい。
 
【0018】
    感知部110は、受信電極RX1〜RXmを通じて駆動信号が印加された駆動電極TX1〜TXnと受信電極RX1〜RXmとの間に生成された静電容量Cm:101に関する情報を含む感知信号を受信することによって、タッチの有無及びタッチ位置を検出することができる。例えば、感知信号は、駆動電極TXに印加された駆動信号が駆動電極TXと受信電極RXとの間に生成された静電容量Cm:101によりカップリングされた信号であってもよい。このように、第1駆動電極TX1から第n駆動電極TXnまで印加された駆動信号を受信電極RX1〜RXmを通じて感知する過程は、タッチセンサパネル100をスキャン(scan)すると指称すことができる。
 
【0019】
    例えば、感知部110は、それぞれの受信電極RX1〜RXmとスイッチを介して連結された受信機(図示せず)を含んで構成されてもよい。前記スイッチは、当該受信電極RXの信号を感知する時間区間に、オン(on)になって受信電極RXから感知信号が受信機で感知され得るようにする。受信機は、増幅器(図示せず)及び増幅器の負(−)入力端と増幅器の出力端との間、すなわち帰還経路に結合した帰還キャパシタを含んで構成されてもよい。この時、増幅器の正(+)入力端は、グランド(ground)又は基準電圧に接続されてもよい。また、受信機は、帰還キャパシタと並列に連結されるリセットスイッチをさらに含んでもよい。リセットスイッチは、受信機によって遂行される電流から電圧への変換をリセットすることができる。増幅器の負入力端は、当該受信電極RXと連結されて静電容量Cm:101に対する情報を含む電流信号を受信した後、積分して電圧に変換することができる。感知部110は、受信機を介して積分されたデータをデジタルデータに変換するADC(図示せず:Analog−Digital Converter)をさらに含んでもよい。その後、デジタルデータはプロセッサ(図示せず)に入力され、タッチセンサパネル100に対するタッチ情報を取得するように処理されてもよい。感知部110は受信機とともに、ADC及びプロセッサを含んで構成されてもよい。
 
【0020】
    制御部130は、駆動部120と感知部110の動作を制御する機能を遂行することができる。例えば、制御部130は、駆動制御信号を生成した後、駆動部120に伝達して駆動信号が所定の時間にあらかじめ設定された駆動電極TXに印加されるようにすることができる。また、制御部130は、感知制御信号を生成した後、感知部110に伝達して感知部110が所定の時間にあらかじめ設定された受信電極RXから感知信号の入力を受けて、あらかじめ設定された機能を遂行するようにすることができる。
 
【0021】
    図1において、駆動部120及び感知部110は、本発明の実施形態によるタッチセンサパネル100に対するタッチの有無及び/又はタッチ位置を検出することができるタッチ検出装置(図示せず)を構成することができる。本発明の実施形態によるタッチ検出装置は、制御部130をさらに含んでもよい。本発明の実施形態によるタッチ検出装置は、タッチセンサパネル100を含むタッチ入力装置1000において、タッチセンシング回路であるタッチセンシングIC(touch sensing Integrated Circuit:図示せず)上に集積されて具現されてもよい。タッチセンサパネル100に含まれた駆動電極TX及び受信電極RXは、例えば伝導性トレース(conductive trace)及び/又は回路基板上に印刷された伝導性パターン(conductive pattern)等を介してタッチセンシングICに含まれた駆動部120及び感知部110に連結されてもよい。タッチセンシングICは、伝導性パターンが印刷された回路基板上に位置することができる。本発明の実施形態により、タッチセンシングICは、タッチ入力装置1000の作動のためのメインボード上に実装されていてもよい。
 
【0022】
    以上で詳しく見たように、駆動電極TXと受信電極RXの交差地点ごとに所定値の静電容量Cが生成され、指のような客体がタッチセンサパネル100に近接する場合、このような静電容量の値が変更され得る。
図1において、前記静電容量は、相互静電容量Cmを表わしてもよい。このような電気的特性を感知部110で感知し、タッチセンサパネル100に対するタッチの有無及び/又はタッチ位置を感知することができる。例えば、第1軸と第2軸とからなる2次元平面からなるタッチセンサパネル100の表面に対するタッチの有無及び/又はその位置を感知することができる。
 
【0023】
    より具体的に、タッチセンサパネル100に対するタッチが生じる時、駆動信号が印加された駆動電極TXを検出することによって、タッチの第2軸方向の位置を検出することができる。これと同様に、タッチセンサパネル100に対するタッチの際に受信電極RXを介して受信された受信信号から静電容量の変化を検出することによって、タッチの第1軸方向の位置を検出することができる。
 
【0024】
    以上で、タッチセンサパネル100として相互静電容量方式のタッチセンサパネルが詳しく説明されたが、本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000において、タッチの有無及びタッチ位置を検出するためのタッチセンサパネル100は、前述した方法以外の自己静電容量方式、表面静電容量方式、プロジェクテッド(projected)静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式(SAW:surface acoustic wave)、赤外線(infrared)方式、光学的イメージング方式(opticalimaging)、分散信号方式(dispersive signal technology)、及び音声パルス認識(acoustic pulse recognition)方式など、任意のタッチセンシング方式を用いて具現されてもよい。
 
【0025】
    以下では、タッチの有無及び/又はタッチ位置を検出するための駆動電極TX及び受信電極RXに該当する構成は、タッチセンサ(touch sensor)と指称されてもよい。
 
【0026】
    本発明の実施形態による圧力センサ及びこれを含む圧力検出モジュールが適用され得るタッチ入力装置1000において、タッチセンサパネル100は、ディスプレイパネル200Aの外部または内部に位置してもよい。実施形態によるタッチ入力装置1000のディスプレイパネル200Aは、液晶表示装置(LCD:Liquid CrystalDisplay)、PDP(Plasma Display Panel)、有機発光表示装置(Organic Light Emitting Diode:OLED)などに含まれたディスプレイパネルであってもよい。これにより、使用者はディスプレイパネルに表示された画面を視覚的に確認しながら、タッチ表面にタッチを遂行して入力行為を遂行することができる。この時、ディスプレイパネル200Aは、タッチ入力装置1000の作動のためのメインボード(main board)上の中央処理ユニットであるCPU(central processing unit)又はAP(applicationprocessor)などから入力を受けて、ディスプレイパネルに所望する内容をディスプレイするようにする制御回路を含んでもよい。この時、ディスプレイパネル200Aの作動のための制御回路は、
図10a〜12cにおいて、第2印刷回路基板210(以下、第2PCBという)に実装されてもよい。この時、ディスプレイパネル200Aの作動のための制御回路は、ディスプレイパネル制御IC、グラフィック制御IC(graphic controller IC)、及びその他のディスプレイパネル200Aの作動に必要な回路を含んでもよい。
 
【0027】
    図2a〜
図2eは、本発明の実施形態による圧力センサ440が適用され得るタッチ入力装置において、ディスプレイパネル200Aに対するタッチセンサパネル100の相対的な位置を例示する概念図である。まず、
図2a〜
図2cを参照し、LCDパネルを用いるディスプレイパネル200Aに対するタッチセンサパネル100の相対的な位置を説明することにする。
 
【0028】
    図2a〜
図2cに示されたように、LCDパネルは、液晶セル(liquid crystal cell)を含む液晶層250、液晶層250の両端に電極を含む第1基板261と第2基板262、そして前記液晶層250と対向する方向として前記第1基板261の一面に第1偏光層271及び前記第2基板262の一面に第2偏光層272を含んでもよい。この時、第1基板261はカラーフィルターガラス(color filter glass)であってもよく、第2基板262はTFTガラス(TFT glass)であってもよい。また、第1基板261及び/又は第2基板262は、プラスチック基板であってもよい。
 
【0029】
    当該技術分野の当業者には、LCDパネルがディスプレイ機能を遂行するために他の構成をさらに含んでもよく、変形が可能なことは自明であろう。
 
【0030】
    図2aは、タッチ入力装置1000において、タッチセンサパネル100がディスプレイパネル200Aの外部に配置されたことを示す。タッチ入力装置1000に対するタッチ表面は、タッチセンサパネル100の表面であってもよい。
図2aにおいて、タッチセンサパネル100の上部面がタッチ表面になってもよい。また、本発明の実施形態により、タッチ入力装置1000に対するタッチ表面は、ディスプレイパネル200Aの外面になってもよい。
図2aにおいて、タッチ表面になり得るディスプレイパネル200Aの外面は、ディスプレイパネル200Aの第2偏光層272の下部面になってもよい。この時、ディスプレイパネル200Aを保護するために、ディスプレイパネル200Aの下部面はガラスのようなカバー層(図示せず)で覆われていてもよい。
 
【0031】
    図2b及び2cは、タッチ入力装置1000において、タッチセンサパネル100がディスプレイパネル200Aの内部に配置されたことを示す。この時、
図2bにおいては、タッチ位置を検出するためのタッチセンサパネル100が、第1基板261と第1偏光層271との間に配置されている。この時、タッチ入力装置1000に対するタッチ表面は、ディスプレイパネル200Aの外面として
図2bで上部面又は下部面になってもよい。
図2cにおいては、タッチ位置を検出するためのタッチセンサパネル100が、液晶層250に含まれて具現される場合、すなわち、第1基板261及び第2基板262の間に配置される場合を例示する。この時、タッチ入力装置1000に対するタッチ表面は、ディスプレイパネル200Aの外面として
図2cで上部面又は下部面になってもよい。
図2b及び
図2cにおいて、タッチ表面になり得るディスプレイパネル200Aの上部面又は下部面は、ガラスのようなカバー層(図示せず)で覆われていてもよい。
 
【0032】
    つぎに、
図2d及び
図2eを参照し、OLEDパネルを用いるディスプレイパネル200Aに対するタッチセンサパネル100の相対的な位置を説明することにする。
図2dにおいて、タッチセンサパネル100は、偏光層282と第1基板281との間に位置し、
図2eにおいてタッチセンサパネル100が有機物層280と第2基板283との間に位置する。また、タッチセンサパネル100が第1基板281と有機物層280との間に位置してもよい。
 
【0033】
    ここで、第1基板281は、エンカプセレーションガラス(Encapsulation glass)からなってもよく、第2基板283は、TFTガラス(TFT glass)からなってもよい。また、第1基板281及び/又は第2基板283は、プラスチック基板であってもよい。タッチセンシングに対しては上述したため、それ以外の構成に対してのみ簡略に説明をすることにする。
 
【0034】
    OLEDパネルは、蛍光または燐光有機物薄膜に電流を流すと、電子と正孔が有機物層で結合して光が発生する原理を利用した自発光型ディスプレイパネルとして、発光層を構成する有機物質が光の色を決定する。
 
【0035】
    具体的に、OLEDは、ガラスやプラスチック上に有機物を塗布して電気を流せば、有機物が光を発散する原理を利用するものである。すなわち、有機物の陽極と陰極にそれぞれ正孔と電子を注入して発光層に再結合させればエネルギーが高い状態である励起子(excitation)を形成し、励起子はエネルギーが低い状態に落ちてエネルギーが放出されながら特定の波長の光が生成される原理を利用するものである。この時、発光層の有機物によって光の色が変わる。
 
【0036】
    OLEDは、ピクセルマトリックスを構成しているピクセルの動作特性により、ライン駆動方式のPM−OLED(Passive−matrix Organic Light−Emitting Diode)と個別駆動方式のAM−OLED(ActivematrixOrganic Light−Emitting Diode)が存在する。両者は共にバックライトを必要としないため、ディスプレイモジュールを非常に薄く具現することができ、角度によって明暗比が一定であり、温度による色再現性が良いという長所を有する。また、未駆動ピクセルは電力を消耗しないという点で非常に経済的である。
 
【0037】
    動作面において、PM−OLEDは、高い電流でスキャニング時間(scanning time)の間だけ発光をして、AM−OLEDは、低い電流でフレーム時間(frame time)の間継続して発光状態を維持する。したがって、AM−OLEDはPM−OLEDに比べて解像度が良く、大面積のディスプレイパネルの駆動が有利であり、電力消耗が少ないという長所がある。また、薄膜トランジスタ(TFT)を内蔵して各素子を個別的に制御できるため、精巧な画面を具現するのが容易である。
 
【0038】
    図2d及び
図2eに示されたように、基本的にOLED(特に、AM−OLED)パネルは、偏光層282、第1基板281、有機物層280及び第2基板283を含む。ここで、第1基板281はエンカプセレーションガラスであり、第2基板283はTFTガラスであってもよいが、これに限定されず、第1基板281及び/又は第2基板283はプラスチック基板であってもよい。
 
【0039】
    また、有機物層280は、HIL(Hole Injection Layer、正孔注入層)、HTL(Hole Transfer Layer、正孔輸送層)、EIL(Emission Material Layer、電子注入層)、ETL(Electron Transfer Layer、電子輸送層)、EML(Electron Injection Layer、発光層)を含んでもよい。
 
【0040】
    各層について簡略に説明すると、HILは、正孔を注入させ、CuPcなどの物質を用いる。HTLは、注入された正孔を移動させる機能をして、主に、正孔の移動性(hole mobility)が良い物質を用いる。HTLは、アリールアミン(arylamine)、TPDなどが用いられてもよい。EILとETLは、電子の注入と輸送のための層であり、注入された電子と正孔はEMLで結合して発光する。EMLは、発光する色を具現する素材として、有機物の寿命を決定するホスト(host)と色感と効率を決決定する不純物(dopant)から構成される。これは、OLEDパネルに含まれる有機物層280の基本的な構成を説明したに過ぎず、本発明は、有機物層280の層構造や素材などに限定されない。
 
【0041】
    有機物層280は、アノード(Anode)(図示せず)とカソード(Cathode)(図示せず)との間に挿入され、TFTがオン(On)状態になれば、駆動電流がアノードに印加されて正孔が注入され、カソードには電子が注入されて、有機物層280に正孔と電子が移動して光を発散する。
 
【0042】
    また、実施形態により、タッチセンサのうち少なくとも一部はディスプレイパネル200A内に位置するように構成され、タッチセンサのうち少なくとも残りの一部はディスプレイパネル200Aの外部に位置するように構成されてもよい。例えば、タッチセンサパネル100を構成する駆動電極TXと受信電極RXのいずれか一つの電極は、ディスプレイパネル200Aの外部に位置するように構成されてもよく、残りの電極はディスプレイパネル200Aの内部に位置するように構成されてもよい。ディスプレイパネル200Aの内部にタッチセンサが配置される場合、タッチセンサの動作のための電極が追加で配置されてもよいが、ディスプレイパネル200Aの内部に位置する多様な構成及び/又は電極がタッチセンシングのためのタッチセンサとして用いられてもよい。
 
【0043】
    また、実施形態により、タッチセンサのうち少なくとも一部は、第1基板261、281と第2基板261、283との間に位置するように構成され、タッチセンサのうち少なくとも残りの一部は第1基板261、281の上部に位置するように構成されてもよい。例えば、タッチセンサパネル100を構成する駆動電極TXと受信電極RXのいずれか一つの電極は、第1基板261、281の上部に位置するように構成されてもよく、残りの電極は、第1基板261、281と第2基板262、283との間に位置するように構成されてもよい。この時、同様に第1基板261、281と第2基板262、283との間にタッチセンサが配置される場合、タッチセンサの動作のための電極が追加で配置されてもよいが、第1基板261、281と第2基板262、283との間に位置する多様な構成及び/又は電極がタッチセンシングのためのタッチセンサとして用いられてもよい。
 
【0044】
    第2基板262、283は、データライン(data line)、ゲートライン(gate line)、TFT、共通電極(common electrode)及び画素電極(pixel electrode)などを含む多様な層からなってもよい。具体的に、ディスプレイパネル200AがLCDパネルの場合、これら電気的な構成要素は、制御された電場を生成して液晶層250に位置した液晶を配向させるように作動することができる。第2基板262、283に含まれたデータライン、ゲートライン、共通電極及び画素電極のいずれか一つがタッチセンサとして用いられるように構成されてもよい。
 
【0045】
    以上においては、タッチの有無及び/又はタッチ位置を検出することができるタッチセンサパネル100を含むタッチ入力装置1000について詳しく見てみた。本発明の実施形態による圧力センサ440を前述したタッチ入力装置1000に適用することによって、タッチの有無及び/又はタッチ位置だけでなく、タッチ圧力の大きさもまた容易に検出することができる。以下では、タッチ入力装置1000に本発明の実施形態による圧力センサを適用してタッチ圧力を検出する場合について、例を挙げて詳しく見てみる。実施形態により、圧力検出モジュールが適用されるタッチ入力装置は、タッチセンサパネル100を備えないこともある。
 
【0046】
    図3aは、本発明の実施形態による圧力電極を含む例示的な圧力センサの断面図である。例えば、圧力センサ440は、第1絶縁層470と第2絶縁層471との間に電極層441を含んでもよい。電極層441は、第1電極450及び/又は第2電極460を含んでもよい。この時、第1絶縁層470と第2絶縁層471は、ポリイミド(polyimide)のような絶縁物質であってもよい。電極層441に含まれた第1電極450と第2電極460は、銅(copper)のような物質を含んでもよい。圧力センサ440の製造工程により、電極層441と第2絶縁層471との間はOCA(Optically Clear adhesive)のような接着剤(図示せず)で接着されてもよい。また、実施形態により、圧力電極450、460は、第1絶縁層470の上に圧力電極パターンに相応する貫通孔を有するマスク(mask)を位置させた後、伝導性スプレー(spray)を噴射することによって形成されてもよい。
 
【0047】
    図4aは、本発明の実施形態による圧力センサ及び圧力検出モジュールが適用され得る第1例のタッチ入力装置の断面図である。
 
【0048】
    図4aに例示されたタッチ入力装置1000の断面図は、タッチ入力装置1000の一部の断面図であってもよい。
図4aに例示されたように、本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000は、ディスプレイパネル200A、ディスプレイパネル200Aの下部に配置されたバックライトユニット200B、及びディスプレイパネル200Aの上部に配置されたカバー層500を含んで構成されてもよい。実施形態によるタッチ入力装置1000において、圧力センサ450、460は、カバー240上に形成されてもよい。本明細書において、ディスプレイパネル200A及びバックライトユニット200Bを含んで、ディスプレイモジュール200と指称されてもよい。
図4aにおいて、カバー240上に圧力センサ450、460が付着されたものが例示されているが、実施形態により、カバー240と同一及び/又は類似の機能を遂行するタッチ入力装置1000に含まれた構成に付着されることも可能である。
 
【0049】
    本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000は、携帯電話(cell phone)、PDA(Personal Data Assistant)、スマートフォン(smartphone)、タブレットPC(taplet Personal Computer)、MP3プレーヤー、ノートブック(notebook)などのようなタッチスクリーンを含む電子装置を含んでもよい。
 
【0050】
    本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000において、ディスプレイパネル200Aはタッチセンサのうち少なくとも一部がディスプレイパネル200Aの内部に含まれるディスプレイパネルであってもよい。また、実施形態により、タッチセンシングのための駆動電極及び受信電極がディスプレイパネル200Aの内部に含まれてもよい。
 
【0051】
    図4aにおいては、タッチセンサパネル100を別に示さなかったが、実施形態により、本発明の第1例によるタッチ入力装置1000において、タッチ位置を検出するためのタッチセンサパネル100とディスプレイモジュール200との間がOCA(Optically Clear Adhesive)のような接着剤でラミネーションされていてもよい。これにより、タッチセンサパネル100のタッチ表面を介して確認できるディスプレイモジュール200のディスプレイの色の鮮明度、視認性、及び光透過性を向上させることができる。この時、カバー層500は、タッチセンサパネル100の上部に配置されてもよい。
 
【0052】
    本発明の実施形態によるカバー層500は、ディスプレイパネル200Aの前面を保護し、タッチ表面を形成するカバーガラス(cover glass)で構成されてもよい。
図4aに例示されたように、カバー層500は、ディスプレイパネル200Aより広く形成されてもよい。
 
【0053】
    本発明の実施形態によるLCDパネルのようなディスプレイパネル200Aは、それ自体で発光できず、ただし、光を遮断ないし透過させる機能を遂行するので、バックライトユニット(backlight unit)200Bが要求され得る。例えば、バックライトユニット200Bは、ディスプレイパネル200Aの下部に位置して、光源を含んでディスプレイパネル200Aに光を照らし、画面には明るさと暗さだけでなく多様な色を有する情報を具現するようになる。ディスプレイパネル200Aは、受動素子として自ら発光できないので、後面に均一な輝度分布を有する光源が要求される訳である。
 
【0054】
    本発明の実施形態によるバックライトユニット200Bは、ディスプレイパネル200Aに光を照らすようにするための光学層220を含んで構成されてもよい。光学層220については
図4bを参照して詳しく見てみる。
 
【0055】
    本発明の実施形態によるバックライトユニット200Bは、カバー240を含んで構成されてもよい。カバー240は、メタル(metal)で構成されたカバーであってもよい。タッチ入力装置1000のカバー層500を介して外部から圧力が印加される場合、カバー層500及びディスプレイモジュール200等が撓み得る。この時、撓みを通じて圧力センサ450、460とディスプレイモジュール内部に位置する基準電位層との間の距離が変化し、このような距離変化による静電容量の変化を圧力センサ450、460を介して検出することにより、圧力の大きさを検出することができる。この時、圧力の大きさを精密に検出するために、カバー層500に対して圧力を印加する場合、圧力センサ450、460の位置は変わらずに固定される必要がある。したがって、カバー240は、圧力の印加にも相対的に撓まず、圧力センサを固定させられる支持部の役割を遂行することができる。実施形態により、カバー240は、バックライトユニット200Bと別個に製作され、ディスプレイモジュールの製作時に一緒に組み立てられてもよい。
 
【0056】
    本発明の実施形態による入力装置1000において、ディスプレイパネル200Aとバックライトユニット200Bとの間は、第1エアギャップ(air gap)210を含んで構成されてもよい。これは、ディスプレイパネル200A及び/又はバックライトユニット200Bを外部の衝撃から保護するためである。このような第1エアギャップ210は、バックライトユニット200Bに含まれるように構成されてもよい。
 
【0057】
    バックライトユニット200Bに含まれる光学層220とカバー240との間は、互いに離隔するように構成されてもよい。光学層220とカバー240との間は、第2エアギャップ230で構成されてもよい。カバー240上に配置された圧力センサ450、460が光学層220に接触しないことを保障し、カバー層500に外部圧力が印加されて光学層220、ディスプレイパネル200A及びカバー層500が撓んでも、光学層220と圧力センサ450、460が接触して光学層220の性能を低下させることを防止するために、第2エアギャップ230が要求されてもよい。
 
【0058】
    本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000は、ディスプレイパネル200A、バックライトユニット200B及びカバー層500が結合して固定された形態を維持できるように、支持部251、252をさらに含んでもよい。実施形態により、カバー240は、支持部251、252と一体に形成されてもよい。実施形態により、支持部251、252は、バックライトユニット200Bの一部を形成することができる。
 
【0059】
    ディスプレイパネル200A及びバックライトユニット200Bの構造及び機能は、公示の技術であり、以下で簡単に見てみる。バックライトユニット200Bは、数個の光学的部品(optical part)を含んでもよい。
 
【0060】
    図4bは、実施形態によるタッチ入力装置において、バックライトユニット200Bの光学層220を例示する。
図4bにおいては、ディスプレイパネル200AとしてLCDパネルを用いる場合の光学層220を例示する。
 
【0061】
    図4bにおいて、バックライトユニット200Bの光学層220は、反射シート221、導光板222、拡散シート223及びプリズムシート224を含んでもよい。この時、バックライトユニット200Bは、線光源(linear light source)又は点光源(point light source)などの形態として、導光板222の後面及び/又は側面に配置された光源(図示せず)を含んでもよい。
 
【0062】
    導光板(light guide plate)222は、一般的に、線光源又は点光源の形態である光源(図示せず)から光を面光源の形態に変換してLCDパネル200Aに向かうようにする役割をすることができる。
 
【0063】
    導光板222から放出される光の一部がLCDパネル200Aの反対側に放出されて損失することがある。反射シート221は、このような損失した光を導光板222に再入射させることができるように導光板222の下部に位置し、反射率が高い物質で構成されてもよい。
 
【0064】
    拡散シート(diffuser sheet)223は、導光板222から入射される光を拡散させる役割をする。例えば、導光板222のパターン(pattern)によって散乱した光は直接目に入ってくるため、導光板222のパターンがそのまま映るようになり得る。さらに、このようなパターンは、LCDパネル200Aを装着した後にも確然として感知できるので、拡散シート224は、このような導光板222のパターンを相殺させる役割を遂行することができる。
 
【0065】
    拡散シート223を過ぎると光の輝度は急激に落ちることになる。したがって、光を再びフォーカス(focus)させて光の輝度を向上させるようにプリズムシート(prism sheet)224が含まれてもよい。プリズムシート224は、例えば水平プリズムシートと垂直プリズムシートを含んで構成されてもよい。
 
【0066】
    本発明の実施形態によるバックライトユニット200Bは、技術の変化、発展及び/又は実施形態により前述した構成と異なる構成を含んでもよく、また、前述した構成以外に追加的な構成をさらに含んでもよい。また、本発明の実施形態によるバックライトユニット200Bは、例えば、バックライトユニット200Bの光学的な構成を外部の衝撃や異物流入による汚染などから保護するために、保護シート(protection sheet)をプリズムシート224の上部にさらに含んでもよい。また、バックライトユニット200Bは、光源からの光損失を最小化にするため、実施形態により、ランプカバー(lamp cover)をさらに含んでもよい。また、バックライトユニット200Bは、バックライトユニット200Bの主要構成である導光板222、拡散シート223、プリズムシート224及びランプ(図示せず)などが許容寸法に合うように、正確に分離組立が可能なようにする形態を維持するようにするフレーム(frame)をさらに含んでもよい。また、前述した構成のそれぞれは、2以上の別個の部分から成ってもよい。
 
【0067】
    本発明の実施形態により、導光板222と反射シート221との間には、追加のエアギャップが存在するように構成されてもよい。これにより、導光板222から反射シート221への損失光が反射シート221を介して再び導光板222に再入射され得る。この時、前記追加のエアギャップを維持できるように、導光板222と反射
シート221との間として、端には両面接着テープ(DAT:Double Adhesive Tape)が含まれてもよい。
 
【0068】
    以上で詳しく見てみたように、バックライトユニット200B及びこれを含むディスプレイモジュールは、独自に第1エアギャップ210及び/又は第2エアギャップ230のようなエアギャップを含んで構成されてもよい。または、光学層220に含まれた複数のレイヤーの間にエアギャップが含まれてもよい。以上では、LCDパネル200Aを用いる場合に対して説明したが、他のディスプレイパネルの場合にも構造内にエアギャップを含んでもよい。
 
【0069】
    図4cは、本発明の実施形態による圧力センサ及び圧力検出モジュールが適用され得る第2例のタッチ入力装置の断面図である。
図4cにおいては、ディスプレイモジュール200だけでなく、基板300をさらに含むタッチ入力装置1000の断面を例示する。実施形態によるタッチ入力装置1000において、基板300は、例えばタッチ入力装置1000の最外郭機構である第2カバー320と共に、タッチ入力装置1000の作動のための回路基板及び/又はバッテリーが位置し得る実装空間310などを覆うハウジング(housing)の機能を遂行することができる。この時、タッチ入力装置1000の作動のための回路基板には、メインボード(main board)として中央処理ユニットであるCPU(central processing unit)又はAP(application processor)などが実装されていてもよい。基板300を通じてディスプレイモジュール200とタッチ入力装置1000の作動のための回路基板及び/又はバッテリーが分離され、ディスプレイモジュール200で発生する電気的ノイズが遮断されてもよい。実施形態により、基板300は、タッチ入力装置1000においてミッドフレーム(mid−frame)と指称されてもよい。
 
【0070】
    タッチ入力装置1000において、カバー層500がディスプレイモジュール200、基板300、及び実装空間310より広く形成されてもよく、これにより、第2カバー320がディスプレイモジュール200、基板300及び回路基板が位置する実装空間310を覆うように、第2カバー320が形成されてもよい。また、本発明の実施形態によれば、ディスプレイモジュール200と基板300との間に圧力センサ440を含んでもよい。
 
【0071】
    図4cにおいては、
図4aと同様に、タッチセンサパネル100が別に示されなかったが、実施形態によるタッチ入力装置1000は、タッチセンサパネル100を介してタッチ位置を検出することができる。また、実施形態により、タッチセンサの少なくとも一部がディスプレイパネル200Aに含まれて構成されてもよい。
 
【0072】
    この時、圧力センサ440は、基板300上に付着されてもよく、ディスプレイモジュール200上に付着されてもよく、ディスプレイモジュール200及び基板300上に付着されてもよい。
 
【0073】
    図4a及び
図4cに示されたように、タッチ入力装置1000において、圧力センサ440は、ディスプレイモジュール200の内部、またはディスプレイモジュール200と基板300との間においてディスプレイモジュール200の下部に配置されるので、圧力センサ440に含まれた電極450、460は、透明物質だけでなく不透明物質で構成されることも可能である。
 
【0074】
    以下で、本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000に圧力センサ440を用いてタッチ圧力の大きさを検出する原理及び構造について詳しく見てみる。
図5a〜
図5eでは、説明の便宜のため、圧力センサ440に含まれる電極450、460を圧力センサと指称する。
 
【0075】
    図5a及び
図5bは、タッチ入力装置に含まれた第1例の圧力センサと基準電位層との間の相対的な距離及びこれに圧力が印加された場合を例示する。本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000において、圧力センサ450、460は、バックライトユニット200Bを構成することができるカバー240上に付着されてもよい。タッチ入力装置1000において、圧力センサ450、460と基準電位層600は距離dで離隔して位置することができる。
 
【0076】
    図5aにおいて、基準電位層600と圧力センサ450、460との間はスペーサ層(図示せず)を挟んで離隔されてもよい。この時、スペーサ層は、
図4a及び
図4bを参照して説明されたように、ディスプレイモジュール200及び/又はバックライトユニット200Bの製造時に含まれる第1エアギャップ210、第2エアギャップ230及び/又は追加のエアギャップであってもよい。ディスプレイモジュール200及び/又はバックライトユニット200
Bが一つのエアギャップを含む場合、当該一つのエアギャップがスペーサ層の機能を遂行することができ、複数個のエアギャップを含む場合、当該複数個のエアギャップが統合的にスペーサ層の機能を遂行することができる。
 
【0077】
    本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000において、スペーサ層は、基準電位層600と圧力センサ450、460との間に位置してもよい。これにより、カバー層500に対して圧力が印加された時、基準電位層600が撓んで基準電位層600と圧力センサ450、460との間の相対的な距離が減少し得る。スペーサ層は、エアギャップ(air gap)で具現されてもよい。スペーサ層は、実施形態により、衝撃吸収物質からなってもよい。ここで、衝撃吸収物質がスポンジとグラファイト層を含んでもよい。スペーサ層は、実施形態により、誘電物質(dielectric material)で充填されてもよい。このようなスペーサ層は、エアギャップ、衝撃吸収物質、誘電物質の組み合わせによって形成されてもよい。
 
【0078】
    本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000において、ディスプレイモジュール200は、圧力を印加するタッチにより撓んだり押圧され得る。ディスプレイモジュールは、タッチの位置で最も大きい変形を示すように撓んだり押圧され得る。実施形態により、ディスプレイモジュールが撓んだり押圧される時、最も大きい変形を示す位置は前記タッチ位置と一致しないことがあるが、ディスプレイモジュールは少なくとも前記タッチ位置で撓み又は押圧を示すことができる。例えば、タッチ位置がディスプレイモジュールの縁及び端などに近接する場合、ディスプレイモジュールが撓んだり押圧される程度が最も大きい位置はタッチ位置と異なることがある。ディスプレイモジュールの縁又は端では、タッチによってほとんど撓みを示さないこともある。
 
【0079】
    この時、本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000において、ディスプレイモジュール200は、圧力の印加により撓んだり押圧され得るので、エアギャップ210、230及び/又はスペーサ層420を維持するために、縁に配置される構成(両面接着テープ、接着テープ430、支持部251、252など)は非弾性物質からなってもよい。すなわち、エアギャップ210、230及び/又はスペーサ層420を維持するために縁に配置される構成が圧縮されたり押圧されなくても、ディスプレイモジュール200の撓み等を通じてタッチ圧力が検出され得る。
 
【0080】
    本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000に対するタッチの際、カバー層500、ディスプレイパネル200A、及び/又はバックライトユニット200Bが撓んだり押圧される時、
図4bに示されたように、スペーサ層によって、スペーサ層下部に位置したカバー240は撓みや押圧が減少され得る。
図5bでは、カバー240の撓み又は押圧が全くないもので示されたが、これは例示に過ぎず、圧力センサ450、460が付着されたカバー240の最下部でも撓み又は押圧があり得るが、スペーサ層を介してその程度が緩和され得る。
 
【0081】
    本発明の実施形態により、スペーサ層はエアギャップで具現されてもよい。スペーサ層は、実施形態により、衝撃吸収物質からなってもよい。スペーサ層は、実施形態により、誘電物質で満たされてもよい。
 
【0082】
    図5bは、
図5aの構造において圧力が印加された場合を例示する。例えば、
図4aに例示されたカバー層500に外部圧力が印加された場合に、基準電位層600と圧力センサ450、460との間に相対的な距離がdからd’に減少することが分かる。したがって、実施形態によるタッチ入力装置1000において、外部圧力が印加された場合に、基準電位層600を、圧力センサ450、460が付着されたカバー240に比べてさらに撓むように構成することによって、タッチ圧力の大きさを検出することができる。
 
【0083】
    図4a、
図5a及び
図5bにおいて、圧力検出のための圧力センサ450、460として第1電極450及び第2電極460を含む場合が例示されている。この時、第1電極450と第2電極460との間には、相互静電容量(mutual capacitance)が生成され得る。この時、第1電極450と第2電極460のいずれか一つは駆動電極であってもよく、残りの一つは受信電極であってもよい。駆動電極に駆動信号を印加して受信電極を介して感知信号を取得することができる。電圧が印加されれば、第1電極450と第2電極460との間に相互静電容量が生成され得る。
 
【0084】
    基準電位層600は、第1電極450と第2電極460との間に生成された相互静電容量に変化を引き起こすことができるようにする任意の電位を有してもよい。例えば、基準電位層600はグランド(ground)電位を有するグランド層であってもよい。基準電位層600は、ディスプレイモジュール内に含まれる任意のグランド層であってもよい。実施形態により、基準電位層600は、タッチ入力装置1000の製造時に独自に含まれるグランド電位層であってもよい。例えば、
図2a〜
図2cに示されたディスプレイパネル200Aにおいて、第1偏光層271と第1基板261との間にノイズ(noise)遮蔽のための電極(図示せず)を含んでもよい。このような遮蔽のための電極は、ITOで構成され得るグランドの役割を遂行することができる。また、実施形態により、基準電位層600は、ディスプレイパネル200Aに含まれる複数の共通電極が基準電位層を構成することができる。この時、共通電極の電位が基準電位であってもよい。
 
【0085】
    カバー層500に対して、客体でタッチの際に圧力が加えられた場合、カバー層500、ディスプレイパネル200A及び/又はバックライトユニット200Bの少なくとも一部が撓むので、基準電位層600と第1電極450及び第2電極460との間の相対的な距離がdからd’に近づいてもよい。この時、基準電位層600と第1電極450及び第2電極460との間の距離が近くなるほど、第1電極450と第2電極460との間の相互静電容量の値は減少し得る。基準電位層600と第1電極450及び第2電極460との間の距離がdからd’に減少することによって、前記相互静電容量のフリンジング静電容量が客体だけでなく基準電位層600にも吸収されるためである。タッチ客体が不導体である場合には、相互静電容量の変化は、単に基準電位層600と電極450、460との間の距離変化(d−d’)にだけ起因し得る。
 
【0086】
    以上では、圧力センサ440が第1電極450と第2電極460とを含み、この二つの間の相互静電容量の変化から圧力を検出する場合を説明した。圧力センサ440は、第1電極450と第2電極460のいずれか一つ(例えば、第1電極450)だけを含むように構成されてもよい。
 
【0087】
    図5c及び
図5dは、タッチ入力装置に含まれた第2例の圧力センサと基準電位層との間の相対的な距離及びこれに圧力が印加された場合を例示する。この時、第1電極450と基準電位層600との間の自己静電容量(self capacitance)を検出することによって、タッチ圧力の大きさを検出することができる。この時、第1電極450に駆動信号が印加され、第1電極450から受信信号の入力を受けて第1電極450と基準電位層600との間の自己静電容量の変化を検出することによって、タッチ圧力の大きさが検出され得る。
 
【0088】
    例えば、基準電位層600と第1電極450との間の距離変化によって引き起こされる第1電極450と基準電位層600との間の静電容量の変化から、タッチ圧力の大きさを検出することができる。タッチ圧力が大きくなることによって距離dが減少するので、基準電位層600と第1電極450との間の静電容量は、タッチ圧力が増加するほど大きくなり得る。
 
【0089】
    図4a、
図5a〜
図5dにおいて、第1電極450及び/又は第2電極460の厚さが相対的に厚く示され、これらが直接カバー240に付着されたものが示されているが、これは説明の便宜のためのものであり、実施形態により、第1電極450及び/又は第2電極460は、一体型シート(sheet)形態の圧力センサ440としてカバー240に付着されてもよく、相対的にその厚さが小さくてもよい。
 
【0090】
    以上では、
図4aに示されたタッチ入力装置1000を参照して、圧力センサ440がカバー240に付着された場合について説明したが、圧力センサ440は、
図4cに例示されたタッチ入力装置1000において、ディスプレイモジュール200と基板300との間に配置されてもよい。実施形態により、圧力センサ440がディスプレイモジュール200の下部に付着されてもよく、この場合、基準電位層600は、基板300又はディスプレイモジュール200の内部に位置する任意の電位層であってもよい。また、実施形態により、圧力センサ440が基板300に付着されてもよく、この場合、基準電位層600は、ディスプレイモジュール200又はディスプレイモジュール200の内部に位置する任意の電位層であってもよい。
 
【0091】
    図5eは、タッチ入力装置に含まれた第3例の圧力センサの配置を例示する。
図5eに示されたように、第1電極450は基板300上に配置され、第2電極460はディスプレイモジュール200の下部に配置されてもよい。この場合、別の基準電位層が要求されなくてもよい。タッチ入力装置1000に対して圧力タッチが遂行される場合、ディスプレイモジュール200と基板300との間の距離が変わり得て、これにより、第1電極450と第2電極460との間の相互静電容量が増加し得る。このような静電容量の変化からタッチ圧力の大きさを検出することができる。この時、第1電極450及び第2電極460のそれぞれは、第1圧力センサ440−1及び第2圧力センサ440−2に含まれるように製作されてタッチ入力装置1000に付着されてもよい。
 
【0092】
    以上では、タッチ入力装置1000において、圧力センサ440が付着される構成要素と離隔して基準電位層600が位置する場合について説明された。
図6a〜
図6cにおいては、タッチ入力装置1000において圧力センサ440が付着される構成要素それ自体が基準電位層として機能する場合について説明される。
 
【0093】
    図6aは、第1の方法により圧力センサ440がタッチ入力装置に付着されたタッチ入力装置の一部の断面図である。
図6aにおいては、圧力センサ440が基板300、ディスプレイモジュール200又はカバー240上に付着されたものが示されている。
 
【0094】
    図6bに示されたように、スペーサ層420を維持するために、圧力センサ440の縁に沿って所定の厚みを有する接着テープ430が形成されてもよい。
図6bにおいて、接着テープ430は、圧力センサ440のすべての縁(例えば、四角形の4面)に形成されたものが示されているが、接着テープ430は、圧力センサ440の縁のうち少なくとも一部(例えば、四角形の3面)にだけ形成されてもよい。この時、
図6bに示されたように、接着テープ430は、電極450、460を含む領域には形成されなくてもよい。これにより、圧力センサ440が接着テープ430を介して基板300又はディスプレイモジュール200に付着される時、圧力電極450、460が基板300又はディスプレイモジュール200と所定の距離離隔していてもよい。実施形態により、接着テープ430は、基板300の上部面、ディスプレイモジュール200の下部面、又はカバー240の表面上に形成されてもよい。また、接着テープ430は、両面接着テープであってもよい。
図6bにおいては、電極450、460のうち一つの圧力電極のみを例示している。
 
【0095】
    図6cは、第2の方法により圧力センサがタッチ入力装置に付着されたタッチ入力装置の一部の断面図である。
図6cにおいては、圧力センサ440を基板300、ディスプレイモジュール200又はカバー240上に位置させた後、接着テープ431で圧力センサ440を基板300、ディスプレイモジュール200又はカバー240に固定させることができる。このために、接着テープ431は、圧力センサ440の少なくとも一部と基板300、ディスプレイモジュール200又はカバー240の少なくとも一部に接触することができる。
図6cにおいては、接着テープ431が圧力センサ440の上部から続いて基板300、ディスプレイモジュール200又はカバー240の露出表面まで続くように示されている。この時、接着テープ431は、圧力センサ440と当接する面側にだけ接着力があってもよい。したがって、
図6cにおいて、接着テープ431の上部面は接着力がなくてもよい。
 
【0096】
    図6cに示されたように、圧力センサ440を接着テープ431を介して基板300、ディスプレイモジュール200又はカバー240に固定させても、圧力センサ440と基板300、ディスプレイモジュール200又はカバー240の間には所定の空間、すなわちエアギャップが存在し得る。これは、圧力センサ440と基板300、ディスプレイモジュール200又はカバー240の間が直接接着剤で付着されたものでなく、また、圧力センサ440はパターンを有する圧力電極450、460を含むため、圧力センサ440の表面は扁平でないかもしれないためである。このような、
図6cにおけるエアギャップもまたタッチ圧力を検出するためのスペーサ層420として機能することができる。
 
【0097】
    図7a〜
図7eは、本発明の実施形態による圧力検出のための圧力センサに含まれた圧力電極パターンを例示する。
図7a〜
図7cにおいては、圧力センサ440に含まれる第1電極450と第2電極460のパターンを例示する。
図7a〜
図7cに例示された圧力電極パターンを有する圧力センサ440は、カバー240、基板300の上部、又はディスプレイモジュール200の下部面上に形成されてもよい。第1電極450と第2電極460との間の静電容量は、第1電極450及び第2電極460が含まれた電極層と基準電位層600との間の距離によって変わり得る。
 
【0098】
    第1電極450と第2電極460との間の相互静電容量が変化することによってタッチ圧力の大きさを検出する時、検出の正確度を高めるために必要な静電容量の範囲を生成するように第1電極450と第2電極460のパターンを形成する必要がある。第1電極450と第2電極460とが互いに向き合う面積が大きかったり長さが長いほど、生成される静電容量の大きさが大きくなり得る。したがって、必要な静電容量の範囲により、第1電極450と第2電極460との間の向かい合う面積の大きさ、長さ及び形状などを調節して設計することができる。
図7b〜
図7cには、第1電極450と第2電極460とが同一の層に形成される場合として、第1電極450と第2電極460とが互いに向かい合う長さが相対的に長いように圧力電極が形成された場合を例示する。
図7b〜
図7cに例示された圧力電極450、460のパターンは、
図5a及び
図5cで説明されたような原理で圧力を検出するのに用いられてもよい。
 
【0099】
    図5c及び
図5dで説明されたような原理で圧力を検出するには、
図7dに例示されたような電極パターンが用いられてもよい。この時、圧力電極は、相互静電容量の変化量の検出精度を高めるために必要な、くし形状又はフォーク形状を有する必要はなく、
図7dに例示されたように、板(例えば、四角板)形状を有してもよい。
 
【0100】
    図5eで説明されたような原理で圧力を検出するには、
図7eに例示されたような電極パターンが用いられてもよい。この時、
図7eに示されたように、第1電極450と第2電極460とが互いに直交するように配置して静電容量の変化量の感知感度を向上させることができる。
 
【0101】
    図8a及び
図8bは、本発明による圧力センサ440が適用されたタッチ入力装置において、タッチ圧力の大きさと飽和面積との間の関係を示す。
図8a及び
図8bにおいては、圧力センサ440が基板300に付着された場合が示されるが、以下の説明は、圧力セン440がディスプレイモジュール200又はカバー240に付着された場合にも同様に適用され得る。
 
【0102】
    タッチ圧力の大きさが十分に大きい場合、所定の位置で圧力センサ440と基板300との間の距離がこれ以上近づかない状態に至ってもよい。このような状態を、以下では飽和状態と指称する。例えば、
図8aに例示されたように、力fでタッチ入力装置1000を押圧する時、圧力センサ440と基板300は接して、それ以上距離が近づくことはできない。この時、
図8aの右側で、圧力センサ440と基板300とが接触する面積はaと表示することができる。
 
【0103】
    しかし、このような場合にも、タッチ圧力の大きさがさらに大きくなる時には、基板300と圧力センサ440との間の距離がこれ以上近づかない飽和状態にある面積が大きくなり得る。例えば、
図8bに例示されたように、力fよりさらに大きい力Fでタッチ入力装置1000を押圧すれば、圧力センサ440と基板300が接触する面積がさらに大きくなり得る。
図8bの右側で、圧力センサ440と基板300が接触する面積はAで表示することができる。このような面積が大きくなるほど、第1極450と第2電極460との間の相互静電容量は減少し得る。以下で、距離の変化に伴う静電容量の変化によってタッチ圧力の大きさを算出することが説明されるが、これは飽和状態にある飽和面積の変化によってタッチ圧力の大きさを算出することを含んでもよい。
 
【0104】
    図8a及び
図8bは、
図6aに示された例を参照して説明されるが、
図8a及び
図8bを参照した説明は、
図4a、
図4c、
図5a〜
図5e及び
図6cを参照して説明した例にも同様に適用できることは自明である。より具体的に、圧力センサ440とグランド層又は基準電位層600との間の距離がこれ以上近づくことができない飽和状態にある飽和面積の変化によって、タッチ圧力の大きさを算出することができる。
 
【0105】
    基板300の上部面もまたノイズ遮蔽のためにグランド電位を有してもよい。
図9(a)〜(d)は、本発明の実施形態による圧力センサの断面を例示する。
図9(a
)を参照して説明すると、圧力電極450、460を含む圧力センサ440が、基板300又はディスプレイモジュール200上に付着された場合の断面を例示する。この時、圧力センサ440において、圧力電極450、460は、第1絶縁層470と第2絶縁層471との間に位置するので、圧力電極450、460が基板300又はディスプレイモジュール200と短絡することを防止することができる。また、タッチ入力装置1000の種類及び/又は具現方式により、圧力電極450、460が付着される基板300又はディスプレイモジュール200がグランド電位を示さないか、あるいは弱いグランド電位を示すことがある。このような場合、本発明の実施形態によるタッチ入力装置1000は、基板300又はディスプレイモジュール200と
第1絶縁層470との間にグランド電極(ground electrode:図示せず)をさらに含んでもよい。実施形態により、グランド電極と基板300又はディスプレイモジュール200との間には、また別の絶縁層(図示せず)をさらに含んでもよい。この時、グランド電極(図示せず)は、圧力電極である第1電極450と第2電極460との間に生成される静電容量の大きさが非常に大きくなることを防止することができる。
 
【0106】
    図9(a
)〜
図9(d
)は、本発明の実施形態による圧力センサがタッチ入力装置に付着された一部の断面を例示する。
 
【0107】
    例えば、圧力センサ440に含まれた第1電極450と第2電極460が同一の層に形成された場合には、
図9(a
)に例示されたように、圧力センサ440が構成されてもよい。この時、
図9(a
)に示された第1電極450と第2電極460のそれぞれは、
図13aに示されたように、菱形形態の複数の電極で構成されてもよい。ここで、複数の第1電極450は、第1軸方向に互いにつながった形態であり、複数の第2電極460は、第1軸方向と直交する第2軸方向に互いにつながった形態であり、第1電極450又は第2電極460のうち少なくとも一つのそれぞれは、複数の菱形形態の電極がブリッジを通じて連結されて第1電極450と第2電極460とが互いに絶縁された形態であってもよい。また、
図9(a
)に示された第1電極450と第2電極460は、
図13bに示された形態の電極で構成されてもよい。
 
【0108】
    圧力センサ440において、第1電極450と第2電極460は、実施形態により互いに異なる層に具現されて電極層を構成しても構わない。
図9(b
)は、第1電極450と第2電極460が互いに異なる層に具現された場合の断面を例示する。
図9(b
)に例示されたように、第1電極450は第1絶縁層470上に形成され、第2電極460は第1電極450上に位置する第2絶縁層471上に形成されてもよい。実施形態により、第2電極460は第3絶縁層472で覆われてもよい。すなわち、圧力センサ440は、第1絶縁層470ないし第3絶縁層472、第1電極450及び第2電極460を含んで構成されてもよい。この時、第1電極450と第2電極460とは互いに異なる層に位置するので、互いにオーバーラップ(overlap)するように具現されてもよい。例えば、第1電極450と第2電極460は、
図13cに示されたように、MXNの構造で配列された駆動電極TXと受信電極RXのパターンと類似するように形成されてもよい。この時、M及びNは、1以上の自然数であってもよい。または、
図13aに示されたように、菱形形態の第1電極450と第2電極460がそれぞれ別の層に位置してもよい。
 
【0109】
    図9(c
)は、圧力センサ440が第1電極450のみを含んで具現された場合の断面を例示する。
図9(c
)に例示されたように、第1電極450を含む圧力センサ440は、基板300又はディスプレイモジュール200上に配置されてもよい。例えば、第1電極450は、
図12dに例示されたように配置されてもよい。
 
【0110】
    図9(d
)は、第1電極450を含む第1圧力センサ440−1が基板300上に付着され、第2電極460を含む第2圧力センサ440−2がディスプレイモジュール200に付着された場合の断面を例示する。
図9(d
)に例示されたように、第1電極450を含む第1圧力センサ440−1は、基板300上に配置されてもよい。また、第2電極460を含む第2圧力センサ440−2は、ディスプレイモジュール200の下部面上に配置されてもよい。
 
【0111】
    図9(a
)と関連して説明されたことと同様に、圧力センサ450、460が付着される基板300、ディスプレイモジュール200又はカバー240が、グランド電位を示さないか、あるいは弱いグランド電位を示す場合、
図9(a
)〜
図9(d
)において圧力センサ440は、基板300、ディスプレイモジュール200又はカバー240と接触するように配置される第1絶縁層470、470−1、470−2の下部にグランド電極(図示せず)をさらに含んでもよい。この時、圧力センサ440は、グランド電極(図示せず)を挟んで第1絶縁層470、470−1、470−2と向かい合うように位置する追加の絶縁層(図示せず)をさらに含んでもよい。
 
【0112】
    以上では、タッチ入力装置1000の上部面において、タッチ圧力が印加される場合に対して説明したが、本発明の実施形態による圧力センサ440は、タッチ入力装置1000の下部面に圧力を印加する場合にも、同様にタッチ圧力を感知することができる。
 
【0113】
    図4〜
図9に例示されたように、本発明による圧力センサ440をタッチ入力装置に付着する場合、客体500を介してタッチ入力装置に圧力が印加されれば、ディスプレイモジュール200又は基板300が撓んだり押圧されて、タッチ圧力の大きさを算出することができる。この時、
図4〜
図9では、基準電位層600と圧力センサ440との間の距離変化を説明するために、客体500を介して圧力が直接印加されるディスプレイモジュール200、基板300又はディスプレイモジュール200の一部のみが撓んだり押圧されるものと示されたが、実際には、客体500を介して圧力が直接印加されない部材もまた一緒に撓んだり押圧されることになる。ただし、圧力が直接印加される部材の撓みや押圧の程度の大きさが、圧力が直接印加されない部材の撓みや押圧の程度の大きさよりさらに大きいため、
図4〜
図9に示されたように説明が可能である。このように、タッチ入力装置に圧力が印加されれば、タッチ入力装置に付着された圧力センサ440もまた撓んだり押圧され得る。この時、タッチ入力装置に印加された圧力を解除することになれば、ディスプレイモジュール200又は基板300が元の状態に復帰することになり、これにより、タッチ入力装置に付着された圧力センサ440もまた元の形態を維持できなければならない。また、圧力センサ440が元の形態を維持しにくい場合、圧力センサ440をタッチ入力装置に付着する過程に困難が生じることがある。したがって、圧力センサ440が元の形態を維持できる剛性を有するのがよい。
 
【0114】
    圧力センサ440に含まれた圧力電極450、460は、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、銅(Cu)のような柔らかい伝導性金属で形成される場合、剛性が低い上に、その厚さが数μmに過ぎないため、圧力電極450、460だけで圧力センサ440の元の形態を維持するのが難しい。したがって、圧力電極450、460の上側又は下側に配置された第1絶縁層470又は第2絶縁層471が圧力センサ440の元の形態を維持することができる剛性を有することが望ましい。
 
【0115】
    具体的に、
図3bに示されたように、本発明による圧力センサ440は、電極層及び支持層470b、471bを含んでもよい。この時、電極層は、第1電極450及び第2電極460を含む圧力電極450、460で構成されてもよい。この場合、圧力センサ440は、圧力センサ440と離隔して位置する基準電位層600と電極層との間の相対的な距離変化によって変わる第1電極450と第2電極460との間の静電容量の変化を検出するのに用いることができる。また、電極層は、一つの電極だけ含む圧力電極450、460から構成されてもよい。この場合、圧力センサ440は、圧力センサ440と離隔して位置する基準電位層600と電極層との間の相対的な距離変化によって変わる電極層と基準電位層600との間の静電容量の変化を検出するのに用いられてもよい。
 
【0116】
    この時、圧力センサ440と離隔して位置する基準電位層600が、それぞれの入力位置によって均一な基準電位を有することができなかったり、又は、例えば圧力センサ440と離隔して位置する基準電位層600の表面が均等でない場合のように、同一の大きさの圧力に対して入力位置によって基準電位層と電極層との間の距離変化が均一でない場合には、圧力センサ440と離隔して位置する基準電位層600の間の静電容量の変化量を用いるのに困難があり得る。
図3hに示されたように、本発明の実施形態による圧力センサ440は、第1電極450を含む第1電極層及び第1電極層と離隔して位置する第2電極460を含む第2電極層を含んでもよい。この場合、圧力センサ440は、第1電極層と第2電極層との間の相対的な距離変化によって変わる、第1電極層と第2電極層との間の静電容量の変化を検出するのに用いられてもよい。この時、第1電極層と第2電極層のいずれか一つは基準電位層であってもよい。このように、圧力センサ440内に位置した電極層間の距離変化によって変わる電極層間の静電容量の変化を検出すれば、上記のように圧力センサ440の外部に位置した基準電位層から均一な静電容量の変化を検出できない場合にも適用が可能である。この時、第1電極層と第2電極層との間に、第1電極層と第2電極層との間の距離変化の均一性を提供することができるように、衝撃吸収及び復原力を有する弾性層480をさらに含んでもよい。また、
図9(d
)に示されたように、圧力センサ440は、第1電極層と第1支持層を含む第1圧力センサ及び第2電極層と第2支持層を含む第2圧力センサを含んでもよい。この場合、圧力センサ440は、第1電極層と第2電極層との間の相対的な距離変化によって変わる、第1電極層と第2電極層との間の静電容量の変化を検出するのに用いることができる。
 
【0117】
    支持層470b、471bは、樹脂材、剛性が高い金属、又は紙などの圧力センサ440の基準電位層600との相対的な距離変化が発生しても圧力センサ440の形態を維持できる剛性を有する属性の材料で形成されてもよい。
 
【0118】
    圧力センサ440は、第1絶縁層470及び第2絶縁層471をさらに含んでもよい。この時、電極層は、第1絶縁層470及び第2絶縁層471との間に位置し、支持層470b、471bは、第1絶縁層470と第2絶縁層
471の少なくともいずれか一つに含まれてもよい。
 
【0119】
    第1絶縁層470又は第2絶縁層
471は、電極カバー層470a、471aをさらに含んでもよい。電極カバー層470a、471aは、電極層を絶縁する機能及び電極の酸化、引っ掻き、クラックなどを防止するなど、電極層を保護する機能をすることができる。また、電極カバー層470a、471aは、色が含まれた物質で形成されたりコーティングされて、圧力センサ440が流通する際に光に露出して圧力センサ440が劣化することを防止することができる。この時、電極カバー層470a、471aは、電極層又は支持層470b、471bに接着剤で接着されてもよいが、印刷されたりコーティングされてもよい。電極カバー層470a、471aもまた高い剛性を有する樹脂材で形成されてもよいが、その厚さが数μmに過ぎないため、約100μmの圧力センサ440を元の形態で維持させるのは難しい。
 
【0120】
    また、
図3e及び
図3fに示されたように、本発明による圧力センサ440は、第1絶縁層470又は第2絶縁層471の外側に接着層430及び保護層435をさらに含んでもよい。
図4〜
図9では、接着層430が圧力センサ440と別個に構成されるように説明されたが、圧力センサ440に含まれて一つの構成として製作されてもよい。保護層435は、圧力センサ440がタッチ入力装置に付着される前に、接着層430を保護する機能をし、タッチ入力装置に圧力センサ440を付着する時、保護層435を除去して接着層430を用いて圧力センサ440をタッチ入力装置に付着することができる。
 
【0121】
    図3cに示されたように、支持層470b、471bが形成された側には、電極カバー層470a、471aが形成されなくてもよい。支持層470b、471bが樹脂材又は紙などで形成される場合、電極層を絶縁して保護することができる。この場合、同様に、支持層470b、471bもまた色が含まれた物質で形成されたり、コーティングされてもよい。
 
【0122】
    図3dに示されたように、第1絶縁層470又は第2絶縁層471のいずれか一つの厚さが、他のもう一つの厚さよりさらに小さくてもよい。具体的に、静電容量Cは、電極層と基準電位層600との間の距離dに反比例するため、
図3iに示されたように、同一の距離変化に対し、電極層と基準電位層600との間の距離が近いほど静電容量の変化量がさらに大きくなり、精密な圧力検出が容易になる。したがって、圧力センサ440がカバー240、基板300及び/又はディスプレイモジュール200を含むタッチ入力装置に付着されるが、第1絶縁層470又は第2絶縁層471のうち基準電位層600から近い位置に位置する絶縁層の厚さが、基準電位層600から遠い位置に位置する絶縁層の厚さより小さくてもよい。
 
【0123】
    好ましくは、第1絶縁層470又は第2絶縁層471のいずれか一つだけ支持層470b、471bを含んでもよい。具体的に、圧力センサ440がタッチ入力装置に付着された状態で、第1絶縁層470と第2絶縁層471のうち基準電位層600から遠い位置に位置する絶縁層だけ支持層470b、471bを含んでもよい。
 
【0124】
    同様に、
図9(d
)に示されたように、第1圧力センサ440−1が基板300上に付着され、第2圧力センサ440−2がディスプレイモジュール200に付着された場合、
第2圧力センサ440−2の第1絶縁層470−1と第2絶縁層471−1のうち第
1電極
450から近い絶縁層である第2絶縁層471−1の厚さが第1絶縁層470−1の厚さより小さく、
第1圧力センサ440−1の第
1絶縁層470−2と第
2絶縁層471−2のうち第
2電極
460から近い絶縁層である第
2絶縁層471−2の厚さが第
1絶縁層470−2より小さくてもよく、好ましくは、
第2圧力センサ440−2の第1絶縁層470−1及び
第1圧力センサ440−1の第3絶縁層470−2だけ支持層470bを含んでもよい。
 
【0125】
    図3hに示されたように、圧力センサ440が第1電極450を含む第1電極層及び第1電極層と離隔して位置する第2電極460を含む第2電極層を含む場合にも、第1絶縁層470又は第2絶縁層471のいずれか一つの厚さが他のもう一つの厚さよりさらに小さくてもよい。具体的に、圧力センサ440がディスプレイモジュール200又は基板300に付着される場合、タッチ入力装置に圧力が印加されれば、圧力センサ440と圧力センサ440が付着された部材との距離は変わらない反面、圧力センサ440と圧力センサ440が付着されない部材との距離は変わることになる。この時、圧力センサ440と圧力センサ440の外部に位置した基準電位層600との間の距離変化による静電容量変化は所望する静電容量の変化ではないため、このような静電容量の変化を最小化することが好ましい。したがって、圧力センサ440が基板300及びディスプレイモジュール200を含むタッチ入力装置に付着されるが、基板300とディスプレイモジュール200が向かい合う基板300の一面とディスプレイモジュール200の一面のいずれか一つに付着され、圧力センサ440がタッチ入力装置に付着された状態で、第1絶縁層470又は第2絶縁層471のうち圧力センサ440が付着された一面と近い位置に位置する絶縁層の厚さが、圧力センサ440が付着された一面と遠い位置に位置する絶縁層の厚さより小さくてもよい。
 
【0126】
    好ましくは、第1絶縁層470又は第2絶縁層471のいずれか一つだけ支持層470b、471bを含んでもよい。具体的に、圧力センサ440がタッチ入力装置に付着された状態で、第1絶縁層470と第2絶縁層471のうち圧力センサ440が付着された一面から遠い位置に位置する絶縁層だけ支持層470b、471bを含んでもよい。
 
【0127】
    図3eに示された圧力センサ440は、接着層430が形成された側でカバー240、基板300又はディスプレイモジュール200に付着され、圧力センサ440が付着されない部材側に形成された基準電位層600と電極層との間の距離変化によって圧力の大きさを検出する形態に使用される圧力センサ440であり、
図3fに示された圧力センサ440は、接着層430が形成された側でカバー240、基板300又はディスプレイモジュール200に付着され、圧力センサ440が付着された部材側に形成された基準電位層600と電極層との間の距離変化によって圧力の大きさを検出する形態に使用される圧力センサ440である。
 
【0128】
    圧力センサ440が配置される空間、例えばディスプレイモジュール200と基板300との間の間隔は、タッチ入力装置によって異なるが、およそ100〜500μm程度であるため、これにより圧力センサ440及び支持層470b、471bの厚さが制限される。
図3gに示されたように、圧力センサ440がディスプレイモジュール200に付着され、ディスプレイモジュール200と基板300との間の距離が500μmである時、圧力センサ440の厚さが50μm〜450μmの間の値を有するのがよい。圧力センサ440の厚さが50μmより小さければ、相対的に剛性が高い支持層470b、471bの厚さも小さくなるので、圧力センサ440が元の形態を維持するのが難しい。圧力センサ440の厚さが450μmより大きければ、相対的に圧力センサ440と基準電位層である基板300との間の間隔距離が50μm以下で非常に小さくなるため、幅広い範囲の圧力測定が難しくなる。
 
【0129】
    圧力センサ440はタッチ入力装置に配置されるため、タッチ入力装置と同様に、温度、湿度などの所定の条件で与えられた信頼性を満たさなければならない。摂氏85度〜−40度の苛酷な条件、及び85%の湿度条件などにおいて外観及び特性の変化が少ない信頼性を満たすためには、支持層470b、471bが樹脂材であることがよい。具体的に、支持層470b、471bは、ポリイミド(PI、polyimide)、又はポリエチレンテレフタレート(PET、Polyethylene Terephthalate)で形成されてもよい。また、ポリエチレンテレフタレートを使用する場合、ポリイミドより費用を節減することができる。支持層470b、471bを形成する物質は、費用だけでなく信頼性を考慮して決定され得る。
 
【0130】
    以上で詳しく見てみたように、本発明の実施形態による圧力センサ440が適用されるタッチ入力装置1000を介して圧力を検出するために、圧力電極450、460で発生する静電容量の変化を感知する必要がある。したがって、第1電極450と第2電極460のうち駆動電極には駆動信号が印加される必要があり、受信電極から感知信号を取得して静電容量の変化量からタッチ圧力を算出しなければならない。実施形態により、圧力検出の動作のための圧力センシングICの形態で圧力検出装置を追加で含むことも可能である。本発明の実施形態による圧力検出モジュール(図示せず)は、圧力検出のための圧力センサ440だけでなく、このような圧力検出装置を包括する構成であってもよい。
 
【0131】
    このような場合、
図1に例示されたように、駆動部120、感知部110及び制御部130と類似した構成を重複して含むことになるので、タッチ入力装置1000の面積及び体積が大きくなる問題点が発生し得る。
 
【0132】
    実施形態により、タッチ入力装置1000は、タッチセンサパネル100の作動のためのタッチ検出装置を用いて、圧力センサ440に圧力検出のための駆動信号を印加し、圧力センサ440から感知信号の入力を受けてタッチ圧力を検出することもできる。以下では、第1電極450が駆動電極であり、第2電極460が受信電極である場合を仮定して説明する。
 
【0133】
    このために、本発明の実施形態による圧力センサ440が適用されるタッチ入力装置1000において、第1電極450は駆動部120から駆動信号の印加を受け、第2電極460は感知信号を感知部110に伝達することができる。制御部130は、タッチセンサパネル100のスキャニングを遂行すると共に圧力検出のスキャニングを遂行するようにしたり、又は、制御部130は時分割して第1時間区間にはタッチセンサパネル100のスキャニングを遂行するようにし、第1時間区間とは異なる第2時間区間には圧力検出のスキャニングを遂行するように制御信号を生成することができる。
 
【0134】
    したがって、本発明の実施形態において、第1電極450と第2電極460は、電気的に駆動部120及び/又は感知部110に連結されなければならない。この時、タッチセンサパネル100のためのタッチ検出装置は、タッチセンシングIC150としてタッチセンサパネル100の一端、又は、タッチセンサパネル100と同一の平面上に形成されることが一般的である。圧力センサ440に含まれた圧力電極450、460は、任意の方法でタッチセンサパネル100のタッチ検出装置と電気的に連結されてもよい。例えば、圧力電極450、460は、ディスプレイモジュール200に含まれた第2PCB210を用いてコネクタ(connector)を介してタッチ検出装置に連結されてもよい。例えば、第1電極450と第2電極460からそれぞれ電気的に延びる伝導性トレース461は、第2PCB210などを介してタッチセンシングIC150まで電気的に連結されてもよい。
 
【0135】
    図10a及び
図10bは、圧力電極450、460を含む圧力センサ440がディスプレイモジュール200の下部面に付着される場合を示す。
図10a及び
図10bにおいて、ディスプレイモジュール200は、下部面の一部にディスプレイパネルの作動のための回路が実装された第2PCB210が示される。
 
【0136】
    図10aは、第1電極450と第2電極460がディスプレイモジュール200の第2PCB210の一端に連結されるように、圧力センサ440をディスプレイモジュール200の下部面に付着する場合を例示する。この時、第1電極450と第2電極460は、第2PCB210の一端に両面伝導性テープを用いて連結されてもよい。具体的に、圧力センサ440の厚さ及び圧力センサ440が配置されるディスプレイモジュール200と基板300との間隔が非常に小さいため、別のコネクタを使用するよりも両面導電性テープを用いて第1電極450及び第2電極460を第2PCB210の一端に連結する方が、厚さを減らすことができるので効果的である。第2PCB210上には、圧力電極450、460をタッチセンシングIC150などの必要な構成まで電気的に連結することができるように導電性パターンが印刷されていてもよい。これに対する詳しい説明は、
図11a〜
図11cを参照して説明する。
図10aに例示された圧力電極450、460を含む圧力センサ440の付着方法は、基板300、カバー240に対しても同様に適用されてもよい。
 
【0137】
    図10bは、第1電極450と第2電極460を含む圧力センサ440が別に製作されずに、ディスプレイモジュール200の第2PCB210に一体型で形成された場合を例示する。例えば、ディスプレイモジュール200の第2PCB210の製作時に、第2PCBに一定の面
積を割愛して予めディスプレイパネルの作動のための回路だけでなく、第1電極450と第2電極460に該当するパターンまで印刷することができる。第2PCB210には、第1電極450及び第2電極460をタッチセンシングIC150などの必要な構成まで電気的に連結する導電性パターンが印刷されていてもよい。
 
【0138】
    図11a〜
図11cは、圧力センサ440に含まれた圧力電極450、460をタッチセンシングIC150に連結する方法を例示する。
図11a〜
図11cにおいて、タッチセンサパネル100がディスプレイモジュール200の外部に含まれた場合として、タッチセンサパネル100のタッチ検出装置がタッチセンサパネル100のための第1PCB160に実装されたタッチセンシングIC150に集積された場合を例示する。
 
【0139】
    図11aにおいて、ディスプレイモジュール200に付着された圧力センサ440に含まれた圧力電極450、460が第1コネクタ121を介してタッチセンシングIC150まで連結される場合を例示する。
図11aに例示されたように、スマートフォンのような移動通信装置においてタッチセンシングIC150は、第1コネクタ121を介してディスプレイモジュール200のための第2PCB210に連結される。第2PCB210は、第2コネクタ224を介してメインボードに電気的に連結されてもよい。したがって、タッチセンシングIC150は、第1コネクタ121及び第2コネクタ224を介してタッチ入力装置1000の作動のためのCPU又はAPと信号をやり取りすることができる。
 
【0140】
    この時、
図11aにおいては、圧力センサ440が
図10bに例示されたような方式でディスプレイモジュール200に付着されたものが例示されているが、
図10aに例示されたような方式で付着された場合にも適用されてもよい。第2PCB210には、圧力電極450、460が第1コネクタ121を介してタッチセンシングIC150まで電気的に連結され得るように導電性パターンが印刷されていてもよい。
 
【0141】
    図11bにおいて、ディスプレイモジュール200に付着された圧力センサ440に含まれた圧力電極450、460が第3コネクタ473を介してタッチセンシングIC150まで連結される場合が例示されている。
図11bにおいて、圧力電極450、460は、第3コネクタ473を介してタッチ入力装置1000の作動のためのメインボードまで連結され、その後、第2コネクタ224及び第1コネクタ121を介してタッチセンシングIC150まで連結されてもよい。この時、圧力電極450、460は、第2PCB210と分離された追加のPCB上に印刷されてもよい。または、実施形態により、圧力電極450、460は、
図3a〜
図3hに例示されたような圧力センサ440の形態でタッチ入力装置1000に付着され、圧力電極450、460から伝導性トレースなどを延長させてコネクタ(473)を介してメインボードまで連結されてもよい。
 
【0142】
    図11cにおいて、圧力電極450、460が第4コネクタ474を介して直接タッチセンシングIC150に連結される場合が例示される。
図11cにおいて、圧力電極450、460は、第4コネクタ474を介して第1PCB160まで連結されてもよい。第1PCB160には、第4コネクタ474からタッチセンシングIC150まで電気的に連結する導電性パターンが印刷されていてもよい。これにより、圧力電極450、460は、第4コネクタ474を介してタッチセンシングIC150まで連結されてもよい。この時、圧力電極450、460は、第2PCB210と分離した追加のPCB上に印刷されてもよい。第2PCB210と追加のPCBは、互いに短絡しないように絶縁されていてもよい。または、実施形態により、圧力電極450、460は、
図3a〜
図3hに例示されたような圧力センサ440の形態でタッチ入力装置1000に付着され、圧力電極450、460から伝導性トレースなどを延長させてコネクタ474を介して第1PCB160まで連結されてもよい。
 
【0143】
    図11b及び
図11cの連結方法は、圧力電極450、460を含んだ圧力センサ440がディスプレイモジュール200の下部面だけでなく、基板300又はカバー240上に形成された場合にも適用されてもよい。
 
【0144】
    図11a〜
図11cにおいては、タッチセンシングIC150が第1PCB160上に形成されたCOF(chip on film)構造を仮定して説明された。しかし、これは単に例示に過ぎず、本発明は、タッチセンシングIC150がタッチ入力装置1000の実装空間310内のメインボード上に実装されるCOB(chip on board)構造の場合にも適用されてもよい。
図11a〜
図11cに対する説明から、当該技術分野の当業者に、他の実施形態の場合に圧力電極450、460のコネクタを介した連結
は自明であろう。
 
【0145】
    以上においては、駆動電極として第1電極450が一つのチャネルを構成し、受信電極として第2電極460が一つのチャネルを構成する圧力電極450、460に対して詳しく見てみた。しかし、これは単に例示に過ぎず、実施形態により駆動電極及び受信電極は、それぞれ複数個のチャネルを構成することができる。この時、駆動電極及び受信電極が複数個のチャネルを構成すれば、タッチに対する圧力を検出する時、その精度を向上させることができ、また、多重タッチ(multi touch)に対する多重の圧力検出が可能であり得る。
 
【0146】
    図12a〜
図12dは、本発明の圧力電極が複数のチャネルを構成する場合を例示する。
図12aにおいては、第1電極450−1、450−2と第2電極460−1、460−2のそれぞれが2個のチャネルを構成する場合が例示されている。
図12aでは、2個のチャネルを構成する第1電極450−1、450−2と第2電極460−1、460−2がすべて一つの圧力センサ440に含まれるように構成されたものが例示されている。
図12bでは、第1電極450は2個のチャネル450−1、450−2を構成するが、第2電極460は1個のチャネルを構成する場合が例示されている。
図12cでは、第1電極450−1〜450−5と第2電極460−1〜460−5のそれぞれが5個のチャネルを構成する場合が例示されている。この場合にも5個のチャネルを構成する電極がすべて一つの圧力センサ440に含まれるように構成されてもよい。
図12dにおいては、第1電極451〜459のそれぞれが9個のチャネルを構成し、すべて一つの圧力センサ440に含まれるように構成する場合が例示されている。
 
【0147】
    図12a〜
図12d及び
図13a〜
図13dに示されたように、複数のチャネルを構成する場合、それぞれの第1電極450及び/又は第2電極460からタッチセンシングIC150に電気的に連結される導電性パターンが形成されてもよい。
 
【0148】
    ここで、
図12dに示された形態の複数のチャネルを構成する場合を例を挙げて説明する。この場合、限定された幅を有する第1コネクタ121に複数の導電性パターン461が連結されなければならないため、導電性パターン461の幅及び隣接した導電性パターン461との間隔が小さくなければならない。このような小さい幅及び間隔を有する導電性パターン461を形成するための微細工程をするためには、ポリエチレンテレフタレートよりはポリイミドが適合する。具体的に、導電性パターン461が形成される圧力センサ440の支持層470b、471bは、ポリイミドで形成されてもよい。また、導電性パターン461を第1コネクタ121に連結するためにハンダ付け工程が必要であり得るが、摂氏300度以上のハンダ付け工程をするためには、相対的に熱に弱いポリエチレンテレフタレートよりは、熱に強いポリイミドが適合する。この時、導電性パターン461が形成されない部分の支持層470b、471bは、費用削減のためにポリエチレンテレフタレートで形成され、導電性パターン461が形成される部分の支持層470b、471bは、ポリイミドで形成されてもよい。
 
【0149】
    図12a〜
図12d及び
図13a〜
図13dは、圧力電極が単数又は複数のチャネルを構成する場合を例示し、多様な方法で圧力電極が単数又は複数のチャネルで構成されてもよい。
図12a〜
図12c及び
図13a〜
図13dにおいて、圧力電極450、460がタッチセンシングIC150に電気的に連結される場合が例示されなかったが、
図11a〜
図11c及びその他の方法で圧力電極450、460がタッチセンシングIC150に連結されてもよい。
 
【0150】
    以上において、第1コネクタ121又は第4コネクタ474は、両面伝導性テープであってもよい。具体的に、第1コネクタ121又は第4コネクタ474が非常に小さい間隔の間に配置されるため、別のコネクタを使用するよりも両面導電性テープを用いることが、厚さを減らすことができるので効果的である。また、実施形態により、第1コネクタ121又は第4コネクタ474の機能は、薄い厚さを実現できるFOFボンディング(Flex−on−Flex Bonding)方法を通じて具現されてもよい。
 
【0151】
    以下では、圧力センサ440が複数個のチャネルを形成するように構成された場合に、複数個のチャネルから検出される静電容量の変化量に基づいて、タッチに対して圧力の大きさを検出する多様な方法について説明する。
 
【0152】
    第1の方法例
    図20aは、本発明の実施形態によるタッチ入力装置において、複数個のチャネルを用いてタッチの圧力の大きさを検出する方法の例を説明するためのフローチャートである。
 
【0153】
    タッチ表面に圧力が印加されれば(S10)、それぞれのチャネルで検出される静電容量の変化量とそれぞれのチャネルに割り当てられたSNR改善スケーリング係数とを乗じた値の和に基づいてタッチ圧力の大きさを検出する(S20)。例えば、
図13dに示された圧力センサ440において、15個それぞれの第1電極450で検出される静電容量の変化量とそれぞれのチャネルに割り当てられたSNR改善スケーリング係数とを乗じた値を合算した値に基づいて、タッチ圧力の大きさを検出することができる。このように、各チャネルから検出された圧力の大きさ(または、これに対応する静電容量値)とそれぞれのチャネルに割り当てられたSNR改善スケーリング係数とを乗じた値を合算した値や平均値を用いることによって、シングルチャネルを用いて圧力を検出するよりも圧力の大きさ検出の精度が向上し得る。
 
【0154】
    第2の方法例
    図14aは、
図13dに示された圧力センサにおいて、所定の位置に圧力が印加される場合を示す図面であり、
図14bは、
図14aのA位置に対応するタッチ表面にタッチ圧力が印加される場合にタッチ入力装置が撓む形態を示す断面図であり、
図14cは、
図14aのC位置に対応するタッチ表面にタッチ圧力が印加される場合にタッチ入力装置が撓む形態を示す断面図である。
 
【0155】
    図14aに示されたA位置に対応するタッチ表面にタッチ圧力が印加される場合、すなわち、ディスプレイモジュール200の中央部にタッチ圧力が印加される場合に、
図14bに示されたように、ディスプレイモジュール200が撓む程度が相対的に大きい。反面、
図14aに示されたB位置に対応するタッチ表面にタッチ圧力が印加される場合、すなわち、ディスプレイモジュール200の端にタッチ圧力が印加される場合に、
図14cに示されたように、ディスプレイモジュール200が撓む程度よりも相対的に小さい。具体的に、
図14b及び
図14cに示されたように、同一のタッチ圧力が印加される場合、ディスプレイモジュール200の中央部にタッチ圧力が印加される時のディスプレイモジュール200が最も多く撓む位置と圧力電極450との間の距離d1が、ディスプレイモジュール200の端にタッチ圧力が印加される時のディスプレイモジュール200が最も多く撓む位置と圧力電極450との間の距離d2よりも小さい。したがって、同一のタッチ圧力が印加されても、タッチ圧力が印加される位置によってそれぞれのチャネルで検出される静電容量の変化量が異なることになる。したがって、各チャネルから検出された圧力の大きさ、又はこれに対応する静電容量とそれぞれのチャネルに割り当てられたSNR改善スケーリング係数とを乗じた値の和や平均を用いて圧力の大きさを検出するよりは、もう少し正確な圧力値を検出できる方法が必要である。
 
【0156】
    図20bは、本発明の実施形態によるタッチ入力装置において、複数個のチャネルを用いてタッチの圧力の大きさを検出する方法の、また別の例を説明するためのフローチャートであり、
図15は、
図13dに示された圧力センサにおいて、それぞれの第1電極に割り当てられた感度補正スケーリング係数を示すための図面である。
 
【0157】
    タッチ表面に圧力が印加されれば(S100)、それぞれのチャネルで検出される静電容量の変化量とそれぞれのチャネルに予め割り当てられた感度補正スケーリング係数及びそれぞれのチャネルに割り当てられたSNR改善スケーリング係数とを乗じた値の和に基づいてタッチ圧力の大きさを検出する(S200)。例えば、
図15に示されたように、ディスプレイモジュール200の中央部に位置した第1電極450には、感度補正スケーリング係数として1が割り当てられ、中央部に位置した第1電極450と隣接した第1電極450には、感度補正スケーリング係数として6が割り当てられ、それよりもさらに端に位置した第1電極450には、それぞれ感度補正スケーリング係数として12と16が割り当てられてもよい。このように、ディスプレイモジュール200の中央部に対応するチャネルにさらに小さい感度補正スケーリング係数を割り当てて、ディスプレイモジュール200の端に対応するチャネルにさらに大きい感度補正スケーリング係数を割り当てれば、
図14b及び
図14cに示されたように、同一の圧力が印加される時、ディスプレイモジュール200の中央部がディスプレイモジュール200の端よりさらに多く撓むことによって、ディスプレイモジュール200の中央部で検出される静電容量の変化量が、ディスプレイモジュール200の端で検出される静電容量の変化量よりも大きくなることを相殺させることができる。したがって、もう少し正確な圧力値を算出することができる。
 
【0158】
    第3の方法例
    図16aは、
図14aに示された位置に圧力が印加される場合、印加される圧力の大きさとタッチ入力装置の体積変化量の関係を説明するためのグラフであり、
図16bは、
図14bに示されたタッチ入力装置の体積変化量を示すための断面図であり、
図16cは、
図14cに示されたタッチ入力装置の体積変化量を示すための断面図である。
 
【0159】
    同一のタッチ圧力が印加される場合、ディスプレイモジュール200の中央部にタッチ圧力が印加される時のタッチ入力装置1000が変形する体積(以下で体積変化量という)が、ディスプレイモジュール200の端にタッチ圧力が印加される時のタッチ入力装置1000の体積変化量よりも大きい。すなわち、
図14aに示されたA、B及びC位置に対応するタッチ表面に同一のタッチ圧力が印加される場合を比較してみると、
図16a〜
図16cに示されたように、ディスプレイモジュール200の中央部であるA位置にタッチ圧力が印加される時のタッチ入力装置1000の体積変化量が、ディスプレイモジュール200のA位置より相対的に端に位置したC位置にタッチ圧力が印加される時のタッチ入力装置1000の体積変化量よりも大きい。
 
【0160】
    この時、同一の位置にタッチ圧力が印加される場合、印加される圧力の大きさとタッチ入力装置1000の体積変化量は、線形関係を有する。すなわち、
図14aに示されたA、B又はC位置のいずれか一つの位置に、別の大きさのタッチ圧力が印加される場合を比較してみると、
図16aに示されたように、印加される圧力の大きさに比例してタッチ入力装置1000の体積変化量が変わる。
 
【0161】
    したがって、タッチ入力装置1000の体積変化量を推定することによって、圧力の大きさを検出することができる。
 
【0162】
    まず、ディスプレイモジュール200の所定のタッチ位置に所定の大きさの圧力を印加する時、それぞれのチャネルから検出される静電容量に基づいて、該当タッチ位置に対応する基準値をメモリ(図示せず)に格納する。この時、前記基準値は、それぞれのチャネルから検出される静電容量に基づいて算出されたタッチ入力装置1000の体積変化量であり得る。または、前記基準値は、タッチ入力装置1000の体積変化量と線形関係を有する正規化された圧力値、又は
図16aに示されたグラフにおける傾きであり得る。このような方法をそれぞれのタッチ位置に対して反復実行し、所定の大きさの圧力が印加される時の、ディスプレイモジュール200の全領域のすべての位置に対する基準値をメモリに格納する。この時、ディスプレイモジュール200の全領域のすべての位置に対して基準値を生成するのが難しいので、所定の間隔で離隔された複数の代表位置に対してだけ基準値を生成して格納することができる。例えば、ディスプレイモジュール200の等間隔で離隔した432(18×24)個のそれぞれのタッチ位置に800gの圧力を印加する時、検出されるそれぞれの静電容量の変化量に基づいて算出された432個の体積変化量をメモリに格納することができる。
 
【0163】
    つぎは、前記基準値を用いてタッチ圧力の大きさを検出する方法を例示する。
 
【0164】
    図20cは、本発明の実施形態によるタッチ入力装置において、複数個のチャネルを用いてタッチの圧力の大きさを検出する方法の、また別の例を説明するためのフローチャートであり、
図17aは、タッチ入力装置に圧力が印加される時、タッチ入力装置が変形する形態を説明するための部分斜視図であり、
図17bは、タッチ入力装置に圧力が印加される時、タッチ入力装置の体積変化量を推定することを説明するための図面であり、
図17cは、
図17bに示された図面の断面図である。
 
【0165】
    タッチ表面に圧力が印加されれば(S1000)、タッチ位置を検出し(S2000)、それぞれのチャネルで検出される静電容量の変化量からそれぞれのチャネルに対応する距離変化を算出する(S3000)。
 
【0166】
    それぞれのチャネルで検出される静電容量の値は、圧力電極の構成やタッチ圧力をセンシングするための回路構成によって異なるが、タッチ圧力の印加時、
図17cに示されたそれぞれのチャネルに対応する距離変化diの関数と表現されてもよいため、それぞれのチャネルから検出される静電容量の値から逆算して、それぞれのチャネルに対応する距離変化diを算出することができる。ここで、それぞれのチャネルに対応する距離変化diは、圧力が印加される前を基準として圧力が印加された後の、それぞれのチャネルに対応するタッチ入力装置の表面が変形した距離を意味する。
 
【0167】
    図18aは、
図13a〜
図13cに示されたように、第1電極450が駆動電極TXであり、第2電極460が受信電極RXで構成されて第1電極450と第2電極460との間の相互静電容量の変化からタッチ圧力の大きさを検出する場合、第1電極450と第2電極460との間の圧力静電容量11をセンシングする装置の等価回路を例示する。ここで、駆動信号Vsと出力信号Voとの間の関係式は、数式(1)のように表現することができる。
 
【0168】
    この時、第1電極450と第2電極460との間の静電容量のうち、基準電位層に奪われる静電容量はフリンジング(fringing)静電容量である。この時、圧力静電容量11は、下記のように表現することができる。
 
【0169】
    ここで、Coは、第1電極450と第2電極460との間に生成される固定静電容量値であり、Cf r i n g i n gは、第1電極450と第2電極460との間のフリンジング現象によって発生する静電容量値であり、数式(2)は、このようなCf r i n g i n g値を距離dと係数α で表現したものである。固定静電容量は、基準電位層との距離dには関係がなく、第1電極450と第2電極460によって生成される静電容量を意味する。
 
【0170】
    ディスプレイモジュール200の任意の位置に任意の圧力が印加されれば、それぞれのチャネルで検出される静電容量の変化量、前記数式(1)及び前記数式(2)から逆算してそれぞれのチャネルに対応する距離変化diを算出することができる。
 
【0171】
    また、
図18bは、
図13dに示されたように、第1電極450に駆動信号が印加され、第1電極450から受信信号を検出するように構成されて第1電極450の自己静電容量の変化からタッチ圧力の大きさを検出する場合、第1電極450と基準電位層との間の静電容量11をセンシングする装置の等価回路を例示する。
 
【0172】
    第1スイッチ21がオンになれば、第1スイッチ21の一端が連結された電源電圧VDDまで圧力キャパシタ11が充電される。第1スイッチ2
1がオフになった直後、第3スイッチ23がオンになれば圧力キャパシタ11に充電された電荷が増幅器31に伝達されて、それに相応する出力信号Voを取得することができる。第2スイッチ22がオンになれば圧力キャパシタ11に残っている全ての電荷が放電されて、第2スイッチ22がオフになった直後に第3スイッチ23がオンになれば帰還キャパシタ32を介して圧力キャパシタ11に電荷が伝達され、それに相応する出力信号を取得することができる。この時、
図18bに表示される回路の出力信号Voは、数式(3)のように表現することができる。
 
【0173】
    ここで、ε は、第1電極450と基準電位層との間に充填された物質の誘電率εoεr、Aは第1電極450の面積である。
 
【0174】
    ディスプレイモジュール200の任意の位置に任意の圧力が印加されれば、それぞれのチャネルで検出される静電容量の変化量、前記数式(3)から逆算してそれぞれのチャネルに対応する距離変化diを算出することができる。
 
【0175】
    算出されたそれぞれのチャネルに対応する距離変化diを用いてタッチ入力装置の体積変化量を推定する(S4000)。具体的に、タッチ圧力が印加されれば、
図17aに示されたように、タッチ入力装置1000の表面が変形され、これによるタッチ入力装置1000の体積変化量は、
図17b及び
図17cに示されたそれぞれのチャネルに対応する体積変化量の合計で推定することができる。この時、それぞれのチャネルに対応する面積が同じ場合、例えば
図13dに示されたそれぞれの第1電極450の面積が同じ場合、それぞれのチャネルに対応する体積変化量の合計は、それぞれのチャネルに対応する距離変化diの合計に一つの第1電極450の面積Aを乗じた値であり得る。
 
【0176】
    この時、所定の位置にタッチ圧力が印加される場合、
図16aに示されたように、印加される圧力の大きさとタッチ入力装置1000の体積変化量は線形関係を有するので、推定されたタッチ入力装置1000の体積変化量、それぞれのチャネルに割り当てられたSNR改善スケーリング係数及びメモリに格納された該当タッチ位置に対応する基準値に基づいて、印加される圧力の大きさを算出する(S5000)。
 
【0177】
    例えば、それぞれのチャネルに割り当てられたSNR改善スケーリング係数がすべて1と仮定するとき、推定されたタッチ入力装置1000の体積変化量が1000であり、800gの圧力に対する該当タッチ位置に対応する基準値としてメモリに格納された体積変化量が2000の場合、印加される圧力の大きさは400gである。
 
【0178】
    また、入力されたタッチ位置に対応する基準値がメモリに格納されていない場合、メモリに格納された隣接したタッチ位置に対応する基準値を用いて線形補間、bi−cubic補間など多様な方法の補間を通じて圧力値を算出することができる。
 
【0179】
    図19aは、
図14aに示された圧力センサのD位置に圧力が印加された場合を説明するための図面であり、
図19bは、
図19aに示されたD位置に圧力が印加された場合、圧力値を算出することを説明するためのグラフである。
 
【0180】
    例えば、
図19aに示されたA位置とB位置に対応する基準値はメモリに格納されているが、A位置及びB位置の中間地点であるD位置に対応する基準値はメモリに格納されていない場合、D位置に対する基準値は
図19bに示されたように、A位置とB位置の基準値を線形補間して、すなわち、A位置の基準値とB位置の基準値の中間値を取って推定することができ、前記推定されたD位置の基準値を用いてD位置に印加された圧力の大きさを算出することができる。
 
【0181】
    このように、タッチ圧力による体積変化量に基づいて圧力の大きさを算出すれば、もう少し正確な圧力の大きさを検出することができ、基準電位層または圧力センサが最初の位置から変形されても正確な圧力の大きさを検出できるという長所がある。
 
【0182】
    以下では、前記SNR改善スケーリング係数を計算する方法について説明する。
 
【0183】
    図21aは、
図17cのa位置に対応するチャネルで検出される静電容量に対する情報を含む信号の大きさを示すグラフであり、
図21bは、
図17cのb位置に対応するチャネルで検出される静電容量に対する情報を含む信号の大きさを示すグラフである。
 
【0184】
    図17cに示されたように、ディスプレイモジュールの中央部にタッチ圧力が印加される場合に、a位置に対応するチャネルで検出される静電容量に対する情報を含む信号の大きさが、b位置に対応するチャネルで検出される静電容量に対する情報を含む信号の大きさより大きい。この時、それぞれのチャネルで検出される静電容量は、タッチ入力装置1000に印加された圧力だけでなく、タッチ入力装置1000の周囲の電場または磁場の変化、温度の変化など多様な要因によって変わり得る。このようなタッチ入力装置1000に印加された圧力以外の要因による静電容量の変化は、圧力の大きさを検出するにあたって除去しなければならないノイズに該当する。
図21a及び
図21bに示されたように、それぞれのチャネルで検出される静電容量に対する情報を含む信号は、印加された圧力に起因した信号とノイズに起因した信号とが合わさった形態で検出される。この時、
図21aに示されたように、圧力が印加された位置であるディスプレイモジュールの中央部に対応するa位置で検出される信号のうち、圧力に起因した信号の大きさが占める比重がノイズに起因した信号が占める比重よりも大きい反面、
図21bに示されたように、圧力が印加された位置から遠く離れたディスプレイモジュールの端に対応するb位置で検出される信号のうち、圧力に起因した信号の大きさが占める比重がノイズに起因した信号が占める比重よりも相対的に小さい。この時、ノイズに起因した信号は、圧力が印加された位置と関係なくおおむね一定であるため、それぞれのチャネルで検出されるノイズに起因した信号の大きさがおおむね一定である反面、圧力に起因した信号は、圧力が印加された位置によって異なるので、それぞれのチャネルで検出される圧力に起因した信号は、圧力が印加された位置によって異なる。
 
【0185】
    したがって、相対的に圧力に起因した信号よりノイズに起因した信号の大きさが大きいチャネルで検出される信号は、圧力の大きさを検出する時に排除させたりその寄与の程度を小さくすれば、全体的に圧力に起因した信号が減少する程度よりもノイズに起因した信号が減少する程度がさらに大きいので、全体的なSNRを向上させることができる。具体的に、それぞれのチャネルに適切なSNR改善スケーリング係数を割り当てることによって、圧力検出時に全体的なSBRを向上させることができる。
 
【0186】
    この時、圧力が印加された位置とディスプレイモジュールが最も大きい変形を示す位置が必ずしも一致する訳ではないが、概して他の位置より圧力が印加された位置でディスプレイモジュールに大きい変形が起きるので、圧力が印加された位置に対応するチャネルで検出される静電容量に対する情報を含む信号の大きさが、他の位置に対応するチャネルで検出される静電容量に対する情報を含む信号の大きさよりもおおむね大きい。したがって、圧力が印加された位置、すなわちタッチ位置又はそれぞれのチャネルで検出される静電容量に対する情報を含む信号の大きさによって、それぞれのチャネルに割り当てられるSNR改善スケーリング係数を計算することができる。
 
【0187】
    図22a及び
図22bは、P位置に圧力が印加される時、それぞれのチャネルに割り当てられるSNR改善スケーリング係数を説明するための図面であり、
図22cは、
図22aのP位置に圧力が印加される時、それぞれのチャネルで検出される静電容量の変化量を示す図面である。
 
【0188】
    まず、SNR改善スケーリング係数を、それぞれのチャネルで検出される静電容量に対する情報を含む信号の大きさに基づいて計算する方法について説明する。
 
【0189】
    それぞれのチャネルで検出される信号のうち、N個の最も大きい信号が検出されるチャネルにSNR改善スケーリング係数として1を割り当て、残りのチャネルにはSNR改善スケーリング係数として0を割り当てることができる。この場合、全体チャネルのうち、検出される信号の大きさが大きい一部のチャネルだけ用いて圧力を検出することで、信号の大きさが小さいチャネルは圧力検出時に排除させることによって、SNRを向上させることができる。この時、Nは、1より大きいかあるいは同じく、全体チャネルの個数より小さいかあるいは同じ自然数である。具体的に、
図22aのP位置に圧力が印加され、Nが4である場合、
図22cに示されたように、4個の最も大きい信号が検出されるチャネルであるCH2、CH4、CH5及びCH8にSNR改善スケーリング係数として1を割り当て、残りのチャネルにはSNR改善スケーリング係数として0が割り当てられる。ここで、上で説明した第1の方法例に前記SNR改善スケーリング係数を適用すれば、CH2、CH4、CH5及びCH8で検出される静電容量の変化量の合計である310を用いて圧力の大きさを検出することができる。また、それぞれのチャネルで検出される信号のうち、最も大きい信号の大きさの所定の比率以上の大きさの信号が検出されるチャネルにSNR改善スケーリング係数として1を割り当て、残りのチャネルには割り当てられるSNR改善スケーリング係数として0を割り当てることができる。この場合も同様に、全体チャネルのうち、検出される信号の大きさが大きい一部のチャネルだけ用いて圧力を検出することで、信号の大きさが小さいチャネルは圧力検出時に排除させることによって、SNRを向上させることができる。具体的に、
図22aのP位置に圧力が印加され、所定の比率が50%である場合、
図22cに示されたように、最も大きい信号が検出されるチャネルであるCH5から出力される信号の大きさの50%である55以上の大きさの信号が検出されるチャネルであるCH4、CH5及びCH8にSNR改善スケーリング係数として1を割り当て、残りのチャネルにはSNR改善スケーリング係数として0が割り当てられる。ここで、上で説明した第1の方法例に前記SNR改善スケーリング係数を適用すれば、CH4、CH5及びCH8で検出される静電容量の変化量の合計である260を用いて圧力の大きさを検出することができる。
 
【0190】
    また、SNR改善スケーリング係数をタッチ位置に基づいて計算する方法について説明する。
 
【0191】
    タッチ位置から最も近いN個のチャネルにSNR改善スケーリング係数として1を割り当て、残りのチャネルにはSNR改善スケーリング係数として0を割り当てることができる。この場合、タッチ位置に近いチャネルで検出される信号の大きさが、概してタッチ位置から相対的に遠いチャネルで検出される信号の大きさよりも大きい。したがって、全体チャネルのうち、検出される信号の大きさが大きい一部のチャネルだけ用いて圧力を検出することで、信号の大きさが小さいチャネルは圧力検出時に排除させることによって、SNRを向上させることができる。この時、Nは、1より大きいかあるいは同じく、全体チャネルの個数より小さいかあるいは同じ自然数である。具体的に、
図22aのP位置に圧力が印加され、Nが4である場合、
図22cに示されたように、タッチ位置から最も近い4個のチャネルであるCH4、CH5、CH7及びCH8にSNR改善スケーリング係数として1を割り当て、残りのチャネルにはSNR改善スケーリング係数として0が割り当てられる。ここで、上で説明した第1の方法例に前記SNR改善スケーリング係数を適用すれば、CH4、CH5、CH7及びCH8で検出される静電容量の変化量の合計である305を用いて圧力の大きさを検出することができる。
 
【0192】
    また、タッチ位置から所定の距離以内に位置したチャネルにSNR改善スケーリング係数として1を割り当て、残りのチャネルには割り当てられるSNR改善スケーリング係数として0を割り当てることができる。この場合も同様に、全体チャネルのうち、検出される信号の大きさが大きい一部のチャネルだけ用いて圧力を検出することで、信号の大きさが小さいチャネルは圧力検出時に排除させることによって、SNRを向上させることができる。具体的に、
図22aのP位置にタッチが入力され、所定の距離が
図22aに示されたrである場合、
図22cに示されたように、タッチ位置からr以内に位置したチャネルであるCH1、CH2、CH4、CH5、CH6、CH7及びCH8にSNR改善スケーリング係数として1を割り当て、残りのチャネルにはSNR改善スケーリング係数として0が割り当てられる。ここで、上で説明した第1の方法例に前記SNR改善スケーリング係数を適用すれば、CH1、CH2、CH4、CH5、CH6、CH7及びCH8で検出される静電容量の変化量の合計である385を用して圧力の大きさを検出することができる。
 
【0193】
    また、タッチ位置とそれぞれのチャネルとの間の距離に基づいて、それぞれのチャネルに割り当てられるSNR改善スケーリング係数を計算することができる。一実施形態として、タッチ位置とそれぞれのチャネルとの間の距離とそれぞれのチャネルに割り当てられるSNR改善スケーリング係数とが反比例の関係を有し得る。この時、全体チャネルのうち、信号の大きさが小さいチャネルの圧力検出に対する寄与の程度を小さくすることによって、SNRを向上させることができる。具体的に、
図22bのP位置にタッチが入力され、タッチ位置とチャネルjとの間の距離がdjである時、チャネルjに1/djに比例するSNR改善スケーリング係数を割り当てることができる。例えば、
図22bに示されたd1〜d15が、それぞれ15、13.5、13.3、11.3、9.3、8.8、8.5、5.3、4.5、7.3、3.3、1、8.5、5.3、4.5の値を有する場合、1/djである0.067、0.074、0.075、0.088、0.108、0.114、0.118、0.189、0.122、0.137、0.303、1、0.118、0.189、0.222が、それぞれCH1〜CH15のSNR改善スケーリング係数として割り当てられる。上で説明した第1の方法例に前記SNR改善スケーリング係数を適用すれば、それぞれのチャネルで検出される静電容量の変化量に前記SNR改善スケーリング係数を乗じた値の和を用いて圧力の大きさを検出することができる。
 
【0194】
    以上においては、上で説明した第1の方法例にSNR改善スケーリング係数を適用する例について説明したが、第2の方法例又は第3の方法例にも同様にSNRスケーリング係数を適用して圧力の大きさを検出することができる。
 
【0195】
    上記においては、
図13dに示された形態の圧力センサ440について説明したが、これに限らずに、
図13a〜
図13cに示された形態の圧力電極を含む圧力センサにも適用可能である。
 
【0196】
    圧力センサ440が複数個のチャネルを形成するように構成された場合に、多重タッチに対する多重の圧力検出が可能であり得る。これは、例えば、タッチセンサパネル100から取得された多重のタッチ位置のそれぞれに対応する位置に配置された圧力電極450、460のチャネルから取得された圧力の大きさを用いて遂行され得る。または、圧力センサ440が複数個のチャネルを形成するように構成された場合に、圧力センサ440で直接タッチ位置を検出することも可能であり、該当位置に配置された圧力電極450、460のチャネルから取得された圧力の大きさを用いて、多重の圧力検出が遂行され得る。
 
【0197】
    また、以上において、実施形態を中心に説明したが、これは単に例示に過ぎず、本発明を限定する訳ではなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、本実施形態の本質的な特徴を外れない範囲で、以上に例示されない様々な変形と応用が可能であることが分かるはずである。例えば、実施形態に具体的に示された各構成要素は、変形して実施することができるものである。そして、このような変形と応用に係る相違点は、添付の特許請求の範囲において規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。