特許第6671645号(P6671645)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6671645
(24)【登録日】2020年3月6日
(45)【発行日】2020年3月25日
(54)【発明の名称】めねじ用プラグゲージ
(51)【国際特許分類】
   G01B 3/48 20060101AFI20200316BHJP
【FI】
   G01B3/48
【請求項の数】3
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-233305(P2017-233305)
(22)【出願日】2017年12月5日
(65)【公開番号】特開2019-2902(P2019-2902A)
(43)【公開日】2019年1月10日
【審査請求日】2018年8月23日
(31)【優先権主張番号】特願2017-117097(P2017-117097)
(32)【優先日】2017年6月14日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】391011836
【氏名又は名称】新潟精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092691
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 勇治
(74)【代理人】
【識別番号】100199543
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 隆史
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 利行
【審査官】 櫻井 仁
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭57−185902(JP,U)
【文献】 実開昭52−095442(JP,U)
【文献】 米国特許第02000535(US,A)
【文献】 登録実用新案第3197847(JP,U)
【文献】 特開2004−101434(JP,A)
【文献】 米国特許第02375945(US,A)
【文献】 米国特許第05131158(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 3/00− 3/08
G01B 3/11− 3/56
G01B 5/00− 5/30
G01B 21/00−21/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホルダの一方端部にねじプラグゲージを設け、該ホルダの他方端部に下穴プラグゲージを設け、上記ねじプラグゲージは、通り側ねじプラグゲージ、又は、止り側ねじプラグゲージであり、上記下穴プラグゲージは、通り側下穴プラグゲージ、又は、止り側下穴プラグゲージであり、上記ホルダの一方端部及び他方端部に通り側又は止り側を表示する表示部が形成され、該表示部は異なる色により通り側又は止り側が表示され、上記ホルダに上記ねじプラグゲージ及び上記下穴プラグゲージを着脱機構により着脱自在に設けてなり、該着脱機構は割溝をもつコレット部材及び該コレット部材をテーパー作用と螺子作用により締付弛緩動作させるキャップをもつコレットチャック構造が用いられていることを特徴とするめねじ用プラグゲージ。
【請求項2】
ホルダの一方端部にねじプラグゲージを設け、該ホルダの他方端部に下穴プラグゲージを設け、上記ねじプラグゲージは、通り側ねじプラグゲージ、又は、止り側ねじプラグゲージであり、上記下穴プラグゲージは、基部が止り側下穴プラグゲージ部に形成され、先端部が通り側下穴プラグゲージ部に形成されて通り側及び止り側を兼ねた段付きの下穴プラグゲージに形成され、上記ホルダの一方端部に上記ねじプラグゲージが通り側又は止り側であることを表示する表示部が形成され、該ねじプラグゲージが通り側又は止り側であることを表示する表示部は相異なる色により通り側又は止り側が表示され、上記ホルダの他方端部に通り側及び止り側を兼ねた段付きの下穴プラグゲージであることを表示するための表示部は形成されず、又は、上記ホルダの他方端部に通り側及び止り側を兼ねた段付きの下穴プラグゲージであることを表示するための表示部が形成され、該段付きの下穴プラグゲージであることを表示するための表示部は上記ねじプラグゲージが通り側又は止り側であることを表示するための表示部とは異なる色とされ、上記ホルダに上記ねじプラグゲージ及び上記下穴プラグゲージを着脱機構により着脱自在に設けてなり、該着脱機構は割溝をもつコレット部材及び該コレット部材をテーパー作用と螺子作用により締付弛緩動作させるキャップをもつコレットチャック構造が用いられていることを特徴とするめねじ用プラグゲージ。
【請求項3】
上記表示部は切欠部の有無により通り側又は止り側が表示されていることを特徴とする請求項1又は2記載のめねじ用プラグゲージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、めねじの検査及び下穴径の検査に用いられるめねじ用プラグゲージに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のめねじ用プラグゲージとして、ホルダの一方端部及び他方端部の両端部にそれぞれ通り側ねじプラグゲージ及び止り側ねじプラグゲージを設けた構造のものが知られている。
【0003】
しかして、上記ホルダの一方端部の通り側ねじプラグゲージ及び他方端部の止り側ねじプラグゲージを検査対象物の検査すべきめねじにねじ込み、めねじの規格検査を行うことになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭62−195704号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら上記従来構造の場合、上記通り側ねじプラグゲージ及び止り側ねじプラグゲージの検査すべきめねじのねじ寸法(例えば、単独有効径及び総合有効径)が許容限界寸法の範囲内にあるか否かを検査することは可能であるが、ねじ切りの前段階におけるめねじの下穴加工の段階において、下穴径の検査を行うことができず、下穴径はJIS規格に規定され(ねじ下穴径JISB1004:2009)、例えば、下穴径が大きいとタップ工具によるねじ切り代が少なくなり、ねじ切り代が少なければ、ねじ切り加工時間の短縮化やタップ工具の長寿命化を図ることができるものの、めねじとおねじの噛み合い率が小さくなり、ねじ締結の機械的強度が低下すると共に外部振動により影響を受けて緩み易くなり、ねじ破壊の原因となるなどの様々な不都合を有している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明はこれらの不都合を解決することを目的とするもので、本発明のうちで、請求項1記載の発明は、ホルダの一方端部にねじプラグゲージを設け、該ホルダの他方端部に下穴プラグゲージを設け、上記ねじプラグゲージは、通り側ねじプラグゲージ、又は、止り側ねじプラグゲージであり、上記下穴プラグゲージは、通り側下穴プラグゲージ、又は、止り側下穴プラグゲージであり、上記ホルダの一方端部及び他方端部に通り側又は止り側を表示する表示部が形成され、該表示部は異なる色により通り側又は止り側が表示され、上記ホルダに上記ねじプラグゲージ及び上記下穴プラグゲージを着脱機構により着脱自在に設けてなり、該着脱機構は割溝をもつコレット部材及び該コレット部材をテーパー作用と螺子作用により締付弛緩動作させるキャップをもつコレットチャック構造が用いられていることを特徴とするめねじ用プラグゲージにある。
【0007】
又、請求項2記載の発明は、ホルダの一方端部にねじプラグゲージを設け、該ホルダの他方端部に下穴プラグゲージを設け、上記ねじプラグゲージは、通り側ねじプラグゲージ、又は、止り側ねじプラグゲージであり、上記下穴プラグゲージは、基部が止り側下穴プラグゲージ部に形成され、先端部が通り側下穴プラグゲージ部に形成されて通り側及び止り側を兼ねた段付きの下穴プラグゲージに形成され、上記ホルダの一方端部に上記ねじプラグゲージが通り側又は止り側であることを表示する表示部が形成され、該ねじプラグゲージが通り側又は止り側であることを表示する表示部は相異なる色により通り側又は止り側が表示され、上記ホルダの他方端部に通り側及び止り側を兼ねた段付きの下穴プラグゲージであることを表示するための表示部は形成されず、又は、上記ホルダの他方端部に通り側及び止り側を兼ねた段付きの下穴プラグゲージであることを表示するための表示部が形成され、該段付きの下穴プラグゲージであることを表示するための表示部は上記ねじプラグゲージが通り側又は止り側であることを表示するための表示部とは異なる色とされ、上記ホルダに上記ねじプラグゲージ及び上記下穴プラグゲージを着脱機構により着脱自在に設けてなり、該着脱機構は割溝をもつコレット部材及び該コレット部材をテーパー作用と螺子作用により締付弛緩動作させるキャップをもつコレットチャック構造が用いられていることを特徴とするめねじ用プラグゲージにある。
【0008】
又、請求項3記載の発明は、上記表示部は切欠部の有無により通り側又は止り側が表示されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明は上述の如く、請求項1記載の発明にあっては、ホルダの一方端部にねじプラグゲージを設け、ホルダの他方端部に下穴プラグゲージを設けて構成しているから、工作物のめねじのねじ切りの前段階における下穴加工の段階において、下穴の下穴径が許容限界寸法の範囲内にあるか否かを検査することができ、かつ、下穴を加工した後のめねじのねじ切り加工の段階において、めねじのねじ寸法が許容限界寸法の範囲内にあるか否かのねじ寸法の検査を行うことができ、下穴径及びねじ寸法の二つの検査を行うことができ、下穴径及びねじ寸法の管理を確実に行うことができると共にめねじ加工の作業性を向上することができ、かつ、上記ねじプラグゲージは、通り側ねじプラグゲージ、又は、止り側ねじプラグゲージであるから、ねじ寸法が許容限界寸法の範囲内にあるか否かを検査することができ、ねじ寸法の管理を確実に行うことができ、さらに、上記下穴プラグゲージは、通り側下穴プラグゲージ、又は、止り側下穴プラグゲージであるから、下穴の下穴径が許容限界寸法の範囲内にあるか否かを検査することができ、下穴径の管理を確実に行うことができ、さらに、上記ホルダの一方端部及び他方端部に通り側又は止り側を表示する表示部が形成され、表示部は異なる色により通り側又は止り側が表示されているから、ねじプラグゲージのうちの通り側ねじプラグゲージ、又は、止り側ねじプラグゲージであるか否か、及び、下穴プラグゲージのうちの、通り側下穴プラグゲージ、又は、止り側下穴プラグゲージであるか否かを容易に認識することができ、それだけ、ねじ寸法及び下穴の検査を容易に行うことができ、さらに、上記ホルダに上記ねじプラグゲージ及び上記下穴プラグゲージを着脱機構により着脱自在に設け、着脱機構は割溝をもつコレット部材及びコレット部材をテーパー作用と螺子作用により締付弛緩動作させるキャップをもつコレットチャック構造が用いられているから、ねじプラグゲージ及び下穴プラグゲージのサイズ変更及び交換を容易に行うことができ、検査作業性及び使用の融通性を向上することができる。
【0010】
又、請求項2記載の発明にあっては、ホルダの一方端部にねじプラグゲージを設け、ホルダの他方端部に下穴プラグゲージを設けて構成しているから、工作物のめねじのねじ切りの前段階における下穴加工の段階において、下穴の下穴径が許容限界寸法の範囲内にあるか否かを検査することができ、かつ、下穴を加工した後のめねじのねじ切り加工の段階において、めねじのねじ寸法が許容限界寸法の範囲内にあるか否かのねじ寸法の検査を行うことができ、下穴径及びねじ寸法の二つの検査を行うことができ、下穴径及びねじ寸法の管理を確実に行うことができると共にめねじ加工の作業性を向上することができ、かつ、上記ねじプラグゲージは、通り側ねじプラグゲージ、又は、止り側ねじプラグゲージであるから、ねじ寸法が許容限界寸法の範囲内にあるか否かを検査することができ、ねじ寸法の管理を確実に行うことができ、さらに、上記下穴プラグゲージは、基部が止り側下穴プラグゲージ部に形成され、先端部が通り側下穴プラグゲージ部に形成されて通り側及び止り側を兼ねた段付きの下穴プラグゲージに形成されているから、一個の下穴プラグゲージに形成された通り側下穴プラグゲージ部及び止り側下穴プラグゲージ部により下穴の下穴径が許容限界寸法の範囲内にあるか否かを検査することができ、通り側下穴プラグゲージ又は止り側下穴プラグゲージに交換することなく容易に検査を行うことができ、下穴径の検査の作業性を向上することができ、さらに、上記ホルダの一方端部に上記ねじプラグゲージが通り側又は止り側であることを表示する表示部が形成され、ねじプラグゲージが通り側又は止り側であることを表示する表示部は相異なる色により通り側又は止り側が表示されているから、ねじプラグゲージのうちの通り側ねじプラグゲージ、又は、止り側ねじプラグゲージであるか否かを容易に認識することができ、それだけ、ねじ寸法及び下穴の検査を容易に行うことができ、さらに、上記ホルダの他方端部に通り側及び止り側を兼ねた段付きの下穴プラグゲージであることを表示するための表示部は形成されず、又は、上記ホルダの他方端部に通り側及び止り側を兼ねた段付きの下穴プラグゲージであることを表示するための表示部が形成され、段付きの下穴プラグゲージであることを表示するための表示部は上記ねじプラグゲージが通り側又は止り側であることを表示するための表示部とは異なる色とされているから、下穴プラグゲージが通り側及び止り側を兼ねた段付きの下穴プラグゲージであることを容易に認識することができ、それだけ、ねじ寸法及び下穴の検査を容易に行うことができ、さらに、上記ホルダに上記ねじプラグゲージ及び上記下穴プラグゲージを着脱機構により着脱自在に設け、着脱機構は割溝をもつコレット部材及びコレット部材をテーパー作用と螺子作用により締付弛緩動作させるキャップをもつコレットチャック構造が用いられているから、ねじプラグゲージ及び下穴プラグゲージのサイズ変更及び交換を容易に行うことができ、検査作業性及び使用の融通性を向上することができる。
【0011】
又、請求項3記載の発明にあっては、上記表示部は切欠部の有無により通り側又は止り側が表示されているから、上記ねじプラグゲージが通り側又は止り側であるかを容易に認識することができ、それだけ、ねじ寸法の検査を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施の第一形態例の全体斜視図である。
図2】本発明の実施の第一形態例の全体分解斜視図である。
図3】本発明の実施の第一形態例の縦断面図である。
図4】本発明の実施の第一形態例の横断面図である。
図5】本発明の実施の第一形態例の他の横断面図である。
図6】本発明の実施の第一形態例の4種類の全体正面図である。
図7】本発明の実施の第一形態例の使用状態の説明図である。
図8】本発明の実施の第一形態例の使用状態の説明図である。
図9】本発明の実施の参考形態例の全体斜視図である。
図10】本発明の実施の参考形態例の全体分解斜視図である。
図11】本発明の実施の参考形態例の縦断面図である。
図12】本発明の実施の参考形態例の横断面図である。
図13】本発明の実施の参考形態例の他の横断面図である。
図14】本発明の実施の参考形態例の4種類の全体正面図である。
図15】本発明の実施の第二形態例の全体斜視図である。
図16】本発明の実施の第二形態例の全体分解斜視図である。
図17】本発明の実施の第二形態例の縦断面図である。
図18】本発明の実施の第二形態例の部分断面図である。
図19】本発明の実施の第二形態例の2種類の全体正面図である。
図20】本発明の実施の第二形態例の使用状態の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1乃至図8は本発明の実施の第一形態例、図9乃至図14は本発明の実施の参考形態例、図15乃至図20第二形態例を示すものである。
【0014】
図1乃至図8は本発明の請求項1に対応する実施の第一形態例であって、1はホルダであって、この場合、図4図5の如く、ホルダ1はアルミニウム合金製として軽量化が図られ、外周面は断面六角形状として転動防止が図られている。
【0015】
2はねじプラグゲージであり、この場合、図1の如く、JISG4404合金工具鋼(SKS3)が用いられ、図1の如く、上記ホルダ1の一方端部に設けられ、通り側ねじプラグゲージ2a、又は、止り側ねじプラグゲージ2bの二種類から構成され、ホルダ1に対し、いずれかが選択的に用いられる。
【0016】
ここに、メートルねじ用限界ゲージ規格(JISB0251:2008)によれば、「通り側ねじプラグゲージは、過大な力を加えることなく手でねじ込んだとき、工作物のねじの全長を通り抜けなければならない。止り側ねじプラグゲージは、過大な力を加えることなく手でねじ込んだとき、工作物のねじの両端に入ってもよいが、ねじの2回転を超えてはならない。ねじが2回転を超えたかどうかは、ゲージを抜くときに決定する。ゲージが工作物にねじの2回転を超えてねじ込むことができる場合は、ねじの仕様を満足していない。止り側ねじプラグゲージは、3山以下のねじ長さの工作物には完全に通り抜けてはならない。」とされる。
【0017】
3は下穴プラグゲージであり、この場合、図1の如く、JISG4404合金工具鋼(SKS3)が用いられ、上記ホルダ1の他方端部に設けられ、通り側下穴プラグゲージ3a、又は、止り側下穴プラグゲージ3bの二種類から構成され、ホルダ1に対し、いずれかが選択的に用いられる。
【0018】
例えば、この下穴プラグゲージ3の数値として、ねじサイズ「M3(呼び)×0.5(ピッチ)」、はめあい「中」、等級「2級」の場合にあっては、基準寸法「2.459mm」、下限「0mm」、上限「+0.140mm」とされ、したがって、通り側下穴プラグゲージ3aの外径φは2.459mmとなり、止り側下穴プラグゲージ3bの外径φは2.599mmとなり、又、例えば、ねじサイズ「M8×1.25」、はめあい「中」、等級「2級」の場合にあっては、基準寸法「6.647mm」、下限「0mm」、上限「+0.265mm」とされ、したがって、通り側下穴プラグゲージ3aの外径φは6.647mmとなり、止り側下穴プラグゲージ3bの外径φは6.912mmとされる。
【0019】
4は表示部であって、図1の如く、上記ホルダ1の一方端部及び他方端部に形成され、通り側表示部4a及び止り側表示部4bから構成され、通り側表示部4aは、ねじプラグゲージ2が通り側ねじプラグゲージ2aであること、及び、下穴プラグゲージ3が通り側下穴プラグゲージ3aであることを表示し、止り側表示部4bは、ねじプラグゲージ2が止り側ねじプラグゲージ2bであること、及び、下穴プラグゲージ3が止り側下穴プラグゲージ3bであることを表示することになる。
【0020】
この場合、上記表示部4として、図1図6の如く、通り側表示部4aは緑色Bに着色され、止り側表示部4bは赤色Rに着色され、緑色Bと赤色Rの二種類の異なる色により通り側又は止り側が判別可能に構成され、かつ、この場合、止り側表示部4bに切欠部Sを形成し、通り側表示部4aには切欠部Sを形成せず、切欠部Sの有無により通り側又は止り側が判別可能に構成されている。
【0021】
また、この場合、図2図3の如く、上記ホルダ1に上記ねじプラグゲージ2及び上記下穴プラグゲージ3が着脱機構Tにより着脱自在に設けられている。
【0022】
この場合、図2図3の如く、上記着脱機構Tとして、コレットチャック構造が用いられ、図3の如く、ホルダ1に通過穴部1aが形成され、ホルダ1の一方端部及び他方端部の外周面に雄螺子部1b・1bをそれぞれ形成し、ホルダ1の雄螺子部1b・1bにそれぞれキャップ1c・1cを雌螺子部1d・1dにより螺着し、キャップ1c・1cの内穴Fにねじプラグゲージ2の基端部N及び下穴プラグゲージ3の基端部Pを挿通可能な例えば樹脂製のコレット部材Cを配置し、コレット部材Cに割溝Cが形成され、コレット部材Cの外周面に左右二つのテーパー面C・C・C・Cを相互にハ状に形成し、各キャップ1c・1cの内周面に一方のテーパー面C・Cに嵌合可能なテーパー内面C・Cを形成すると共にホルダ1の一方端部及び他方端部の内周面に他方のテーパー面C・Cに嵌合可能なテーパー内面C・Cを形成し、キャップ1c・1cの正逆回転によるテーパー面Cとテーパー内面C及びテーパー面Cとテーパー内面Cとのテーパー作用によりコレット部材Cを介してねじプラグゲージ2の基端部N及び下穴プラグゲージ3の基端部Pを締付及び弛緩動作し、ねじプラグゲージ2及び下穴プラグゲージ3をホルダ1に対して着脱自在に設けて構成している。
【0023】
しかして、図6の如く、通り側ねじプラグゲージ2a、又は、止り側ねじプラグゲージ2bの二種類のねじプラグゲージ2からいずれかを選択してホルダ1の一方端部に装着し、かつ、通り側下穴プラグゲージ3a、又は、止り側下穴プラグゲージ3bの二種類の下穴プラグゲージ3からいずれかを選択してホルダ1の他方端部に装着することになり、すなわち、図6の(イ)の如く、ホルダ1の一方端部に通り側ねじプラグゲージ2aが装着され、ホルダ1の他方端部に止り側下穴プラグゲージ3bが装着されてなる第1型式のめねじ用プラグゲージPG、又、図6の(ロ)の如く、ホルダ1の一方端部に通り側ねじプラグゲージ2aが装着され、ホルダ1の他方端部に通り側下穴プラグゲージ3aが装着されてなる第2型式のめねじ用プラグゲージPG、又、図6の(ハ)の如く、ホルダ1の一方端部に止り側ねじプラグゲージ2bが装着され、ホルダ1の他方端部に通り側下穴プラグゲージ3aが装着されてなる第3型式のめねじ用プラグゲージPG、又、図6の(二)の如く、ホルダ1の一方端部に止り側ねじプラグゲージ2bが装着され、ホルダ1の他方端部に止り側下穴プラグゲージ3bが装着されてなる第4型式のめねじ用プラグゲージPGの4種類が構成されることになり、これら4種類のめねじ用プラグゲージPG・PG・PG・PGを四個のホルダ1を用いて予め四個用意しておいたり、又は、ホルダ1にねじプラグゲージ2及び下穴プラグゲージ3を適宜選択的に交換し、適宜、めねじ用プラグゲージPG・PG・PG・PGを構成することも可能である。
【0024】
この実施の第一形態例は上記構成であるから、工作物WのめねじWのねじ切りの前段階における下穴W加工の段階において、図6の(イ)、(ロ)、(ハ)及び(ニ)に示すめねじ用プラグゲージPG・PG・PG・PGのいずれかを用いて、図7の如く、検査対象物としての工作物Wに加工された下穴Wに下穴プラグゲージ3の通り側下穴プラグゲージ3a及び止り側下穴プラグゲージ3bを交互に差し込み、下穴Wの下穴径Dが最大許容寸法と最小許容寸法との間、すなわち、許容限界寸法の範囲内にあるか否かを検査することができ、かつ、下穴Wを加工した後のめねじWのねじ切り加工の段階において、図8の如く、検査対象物としての工作物Wに加工されためねじWにねじプラグゲージ2の通り側ねじプラグゲージ2a及び止り側ねじプラグゲージ2bを交互にねじこみ、めねじWのねじ寸法(例えば、単独有効径及び総合有効径)が最大許容寸法と最小許容寸法との間、すなわち、許容限界寸法の範囲内にあるか否かを検査することができる。
【0025】
したがって、検査対象物としての工作物Wに加工されためねじWの前加工としての下穴Wの下穴径Dが許容限界寸法の範囲内にあるか否かを検査することができると共にめねじWのねじ寸法が許容限界寸法の範囲内にあるか否かのねじ寸法の検査を行うことができ、下穴径D及びめねじWのねじ寸法の二つの検査を行うことができ、下穴径D及びねじ寸法の管理を確実に行うことができると共にめねじW加工の作業性を向上することができる。
【0026】
この場合、上記ねじプラグゲージ2は、通り側ねじプラグゲージ2a、又は、止り側ねじプラグゲージ2bであるから、ねじ寸法が許容限界寸法の範囲内にあるか否かを検査することができ、ねじ寸法の管理を確実に行うことができ、又、この場合、上記下穴プラグゲージ3は、通り側下穴プラグゲージ3a、又は、止り側下穴プラグゲージ3bであるから、下穴Wの下穴径Dが許容限界寸法の範囲内にあるか否かを検査することができ、下穴径Dの管理を確実に行うことができる。
【0027】
又、この場合、上記ホルダ1の一方端部及び他方端部に通り側又は止り側を表示する表示部4が形成されているから、ねじプラグゲージ2のうちの通り側ねじプラグゲージ2a、又は、止り側ねじプラグゲージ2bであるか否か、及び、下穴プラグゲージ3のうちの、通り側下穴プラグゲージ3a、又は、止り側下穴プラグゲージ3bであるか否かを容易に認識することができ、それだけ、ねじ寸法及び下穴Wの検査を容易に行うことができ、又、この場合、上記ホルダ1に上記ねじプラグゲージ2及び上記下穴プラグゲージ3を着脱機構Tにより着脱自在に設けて構成しているから、ねじプラグゲージ2及び下穴プラグゲージ3のサイズ変更及び交換を容易に行うことができ、検査作業性及び使用の融通性を向上することができる。
【0028】
図9乃至図14参考形態例は別例構造を示し、この場合、上記第一形態例と比較し、主に、ホルダ1の形状及び構造、着脱機構Tの構造及び表示部4の構造が異なり、他の構造は略同様な構造となっている。
【0029】
すなわち、この参考形態例においては、図9図12図13の如く、ホルダ10は細い六角柱状に形成され、又、着脱機構Gの構造においては、ホルダ10の通過穴部10aの一方端部及び他方端部の内周面は内部に向かって細くなるテーパー面10b・10cに形成され、ねじプラグゲージ2の基端部N及び下穴プラグゲージ3の基端部Pはテーパー面10b・10cに嵌合可能なテーパー外面N・Pに形成され、図9図10図11の如く、ホルダ10の通穴10dに図示省略の取外用ピンを挿入して下穴プラグゲージ3をホルダ10から外し、通過穴部10aの開放口部から挿入した図示省略のピンの叩き動作によりねじプラグゲージ2をホルダ10から外し、ねじプラグゲージ2及び下穴プラグゲージ3のサイズ変更や交換に対応するように構成している。
【0030】
又、この場合、表示部14の構造においては、図10の如く、この場合、止り側表示部14bに環状溝Qを形成し、通り側表示部14aには環状溝Qを形成せず、環状溝Qの有無により通り側又は止り側が判別可能に構成されている。
【0031】
しかして、図14の如く、通り側ねじプラグゲージ2a、又は、止り側ねじプラグゲージ2bの二種類のねじプラグゲージ2からいずれかを選択してホルダ10の一方端部に装着し、かつ、通り側下穴プラグゲージ3a、又は、止り側下穴プラグゲージ3bの二種類の下穴プラグゲージ3からいずれかを選択してホルダ10の他方端部に装着することになり、すなわち、図14の(イ)の如く、ホルダ10の一方端部に通り側ねじプラグゲージ2aが装着され、ホルダ10の他方端部に止り側下穴プラグゲージ3bが装着されてなる第1型式のめねじ用プラグゲージPG、又、図14の(ロ)の如く、ホルダ10の一方端部に通り側ねじプラグゲージ2aが装着され、ホルダ10の他方端部に通り側下穴プラグゲージ3aが装着されてなる第2型式のめねじ用プラグゲージPG、又、図14の(ハ)の如く、ホルダ10の一方端部に止り側ねじプラグゲージ2bが装着され、ホルダ10の他方端部に通り側下穴プラグゲージ3aが装着されてなる第3型式のめねじ用プラグゲージPG、又、図14の(二)の如く、ホルダ10の一方端部に止り側ねじプラグゲージ2bが装着され、ホルダ10の他方端部に止り側下穴プラグゲージ3bが装着されてなる第4型式のめねじ用プラグゲージPGの4種類が構成されることになり、これら4種類のめねじ用プラグゲージPG・PG・PG・PGを四個のホルダ10を用いて予め四個用意しておいたり、又は、ホルダ10にねじプラグゲージ2及び下穴プラグゲージ3を適宜選択的に交換し、適宜、めねじ用プラグゲージPG・PG・PG・PGを構成することも可能である。
【0032】
この実施の参考形態例は上記構成であるから、上記第一形態例と同様に、検査対象物としての工作物Wに加工されためねじWの前加工としての下穴Wの下穴径Dが許容限界寸法の範囲内にあるか否かを検査することができると共にめねじWのねじ寸法が許容限界寸法の範囲内にあるか否かのめねじWのねじ寸法の検査を行うことができ、下穴径D及びねじ寸法の二つの検査を行うことができ、下穴径D及びねじ寸法の管理を確実に行うことができると共にめねじW加工の作業性を向上することができる。
【0033】
図15乃至図20は本発明の請求項2に対応する実施の第二形態例であって、この場合、上記第一形態例と比較し、下穴プラグゲージ3の構造及び表示部4の構造が異なり、他の構造は略同様な構造となっている。
【0034】
すなわち、この第二形態例においては、図15図18の如く、下穴プラグゲージ3は、基部が止り側下穴プラグゲージ部3beに形成され、先端部が通り側下穴プラグゲージ部3aeに形成され、所謂、止り側及び通り側を兼ねた段付きの下穴プラグゲージ3に形成され、上記ホルダ1の一方端部にのみ通り側又は止り側を表示する表示部4が形成されている。
【0035】
この場合、下穴プラグゲージ3は、上記第一形態例と同様に、JISG4404合金工具鋼(SKS3)が用いられ、上記ホルダ1の他方端部に設けられ、基部が止り側下穴プラグゲージ部3beに形成されて先端部が通り側下穴プラグゲージ部3aeに形成され、止り側及び通り側が一体に形成された構造の下穴プラグゲージ3に形成され、例えば、上記第一形態例と同様に、この下穴プラグゲージ3の数値として、ねじサイズ「M3(呼び)×0.5(ピッチ)」、はめあい「中」、等級「2級」の場合にあっては、基準寸法「2.459mm」、下限「0mm」、上限「+0.140mm」とされ、したがって、通り側下穴プラグゲージ部3aeの外径φは2.459mmとなり、止り側下穴プラグゲージ部3beの外径φは2.599mmとされ、又、例えば、ねじサイズ「M8×1.25」、はめあい「中」、等級「2級」の場合にあっては、基準寸法「6.647mm」、下限「0mm」、上限「+0.265mm」とされ、したがって、通り側下穴プラグゲージ部3aeの外径φは6.647mmとなり、止り側下穴プラグゲージ部3beの外径φは6.912mmとされることになる。
【0036】
又、この場合、上記表示部4は、上記ホルダ1の上記ねじプラグゲージ2が着脱される一方端部にのみ形成され、かつ、この表示部4は通り側表示部4a及び止り側表示部4bから構成され、通り側表示部4aは、ねじプラグゲージ2が通り側ねじプラグゲージ2aであること、及び、止り側表示部4bは、ねじプラグゲージ2が止り側ねじプラグゲージ2bであることを表示することになる。
【0037】
この場合、上記表示部4として、図1図6の如く、通り側表示部4aは緑色Bに着色され、止り側表示部4bは赤色Rに着色され、緑色Bと赤色Rの二種類の異なる色により通り側又は止り側が判別可能に構成され、かつ、この場合、止り側表示部4bに切欠部Sを形成し、通り側表示部4aには切欠部Sを形成せず、切欠部Sの有無により通り側又は止り側が判別可能に構成され、上記ホルダ1の他方端部には止り側及び通り側が一体に形成された構造の下穴プラグゲージ3が着脱機構Tにより着脱自在に設けられ、この他方端部には通り側又は止り側を判別するための表示部4は必要がないので表示部4が無い構造としたり、又は、この他方端部には通り側又は止り側を判別するための表示部4ではなく、通り側及び止り側を兼ねた段付きの下穴プラグゲージ3であることを表示するための緑色B又は赤色R以外の着色、例えば黄色を使用した表示部4とすることも可能である。
【0038】
しかして、図19の如く、通り側ねじプラグゲージ2a、又は、止り側ねじプラグゲージ2bの二種類のねじプラグゲージ2からいずれかを選択してホルダ1の一方端部に装着し、かつ、ホルダ1の他方端部に基部が止り側下穴プラグゲージ部3beに形成されて先端部が通り側下穴プラグゲージ部3aeに形成された下穴プラグゲージ3を装着することになり、すなわち、図19の(イ)の如く、ホルダ1の一方端部に通り側ねじプラグゲージ2aが装着され、ホルダ1の他方端部に基部が止り側下穴プラグゲージ部3beに形成されて先端部が通り側下穴プラグゲージ部3aeに形成された下穴プラグゲージ3が装着されてなる第1型式のめねじ用プラグゲージPG、又、図19の(ロ)の如く、ホルダ1の一方端部に止り側ねじプラグゲージ2bが装着され、ホルダ1の他方端部に基部が止り側下穴プラグゲージ部3beに形成されて先端部が通り側下穴プラグゲージ部3aeに形成された下穴プラグゲージ3が装着されてなる第2型式のめねじ用プラグゲージPGの2種類が構成されることになり、これら2種類のめねじ用プラグゲージPG・PGを二個のホルダ1を用いて予め二個用意しておいたり、又は、ホルダ1の他方端部に基部が止り側下穴プラグゲージ部3beに形成されて先端部が通り側下穴プラグゲージ部3aeに形成された下穴プラグゲージ3を装着し、ホルダ1の他方端部に通り側ねじプラグゲージ2a又は止まり側ねじプラグゲージ2bを適宜選択的に交換し、適宜、めねじ用プラグゲージPG・PGを構成することも可能である。
【0039】
この実施の第二形態例は上記構成であるから、工作物WのめねじWのねじ切りの前段階における下穴W加工の段階において、図19の(イ)又は(ロ)に示すめねじ用プラグゲージPG・PGのいずれかを用いて、図20の如く、検査対象物としての工作物Wに加工された下穴Wに、基部が止り側下穴プラグゲージ部3beに形成されて先端部が通り側下穴プラグゲージ部3aeに形成された下穴プラグゲージ3を差し込み、先端部側の通り側下穴プラグゲージ部3ae及び止り側下穴プラグゲージ部3beにより下穴Wの下穴径Dが最大許容寸法と最小許容寸法との間、すなわち、許容限界寸法の範囲内にあるか否かを検査することができ、かつ、下穴Wを加工した後のめねじWのねじ切り加工の段階において、図8の如く、検査対象物としての工作物Wに加工されためねじWにねじプラグゲージ2の通り側ねじプラグゲージ2a及び止り側ねじプラグゲージ2bを交互にねじこみ、めねじWのねじ寸法(例えば、単独有効径及び総合有効径)が最大許容寸法と最小許容寸法との間、すなわち、許容限界寸法の範囲内にあるか否かを検査することができる。
【0040】
したがって、検査対象物としての工作物Wに加工されためねじWの前加工としての下穴Wの下穴径Dが許容限界寸法の範囲内にあるか否かを検査することができると共にめねじWのねじ寸法が許容限界寸法の範囲内にあるか否かのねじ寸法の検査を行うことができ、下穴径D及びめねじWのねじ寸法の二つの検査を行うことができ、下穴径D及びねじ寸法の管理を確実に行うことができると共にめねじW加工の作業性を向上することができる。
【0041】
この場合、図19の如く、上記ねじプラグゲージ2は、通り側ねじプラグゲージ2a、又は、止り側ねじプラグゲージ2bであるから、ねじ寸法が許容限界寸法の範囲内にあるか否かを検査することができ、ねじ寸法の管理を確実に行うことができ、又、この場合、図16図17の如く、上記下穴プラグゲージ3は、基部が止り側下穴プラグゲージ部3beに形成され、先端部が通り側下穴プラグゲージ部3aeに形成されてなるから、一個の下穴プラグゲージ3に形成された通り側下穴プラグゲージ部3ae及び止り側下穴プラグゲージ部3beにより下穴Wの下穴径Dが許容限界寸法の範囲内にあるか否かを検査することができ、通り側下穴プラグゲージ3a又は止り側下穴プラグゲージ3bに交換することなく容易に検査を行うことができ、下穴径Dの検査の作業性を向上することができる。
【0042】
又、この場合、上記ホルダ1の一方端部に上記ねじプラグゲージ2が通り側又は止り側であることを表示する表示部4が形成されているから、ねじプラグゲージのうちの通り側ねじプラグゲージ2a、又は、止り側ねじプラグゲージ2bであるか否かを容易に認識することができ、それだけ、ねじ寸法及び下穴の検査を容易に行うことができる。
【0043】
又、この場合、上記ホルダの他方端部に、基部が止り側下穴プラグゲージ部3beに形成され先端部が通り側下穴プラグゲージ部3aeに形成されてなる下穴プラグゲージ3であることを表示する表示部4を形成することにより、ねじプラグゲージ2あるいは下穴プラグゲージ3であるか否かを容易に認識することができ、それだけ、ねじ寸法及び下穴の検査を容易に行うことができ、又、この場合、上記ホルダ1に上記ねじプラグゲージ2及び上記下穴プラグゲージ3を着脱機構Tにより着脱自在に設けて構成しているから、ねじプラグゲージ2及び下穴プラグゲージ3のサイズ変更及び交換を容易に行うことができ、検査作業性及び使用の融通性を向上することができる。
【0044】
尚、本発明は上記実施の形態例に限られるものではなく、ホルダ1・10の構造、着脱機構T・Gの構造、表示部4・14の構造、ねじプラグゲージ2、下穴プラグゲージ3の構造や形態等は適宜変更して設計される。
【0045】
以上、所期の目的を充分達成することができる。
【符号の説明】
【0046】
T 着脱機構
G 着脱機構
切欠部
1 ホルダ
2 ねじプラグゲージ
2a 通り側ねじプラグゲージ
2b 止り側ねじプラグゲージ
3 下穴プラグゲージ
3a 通り側下穴プラグゲージ
3ae 通り側下穴プラグゲージ部
3b 止り側下穴プラグゲージ
3be 止り側下穴プラグゲージ部
4 表示部
10 ホルダ
14 表示部
図1
図2
図3
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図5
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