(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態に係るコンテナハウス、コンテナハウス用パネル及びコンテナハウスの組立方法について添付図面を参照して説明する。
【0012】
(構成及び機能)
図1は本発明の実施形態に係るコンテナハウス用パネルを部品とするコンテナハウスの概略分解図である。
【0013】
コンテナハウス1は、コンテナ2で居住空間を形成した構造物である。従って、コンテナハウス1はコンテナ2の外観を有する。コンテナハウス1に利用されるコンテナ2として代表的なのは海上コンテナである。但し、コンテナ2として鉄道用貨物コンテナ等の陸上用貨物コンテナや航空貨物コンテナのように少なくとも一部の壁面がコルゲート型(波型)となっているコンテナを用いても良い。以降では、コンテナハウス1が海上コンテナの外観を有する構造物である場合を例に説明する。
【0014】
海上コンテナのサイズは国際標準化機構(ISO:International Organization for Standardization)によって規格化されており、ISO規格による海上コンテナの長さは、20フィート、40フィート、45フィート、48フィート又は53フィート、幅は8フィート、高さは8フィート6インチ又は9フィート6インチである。ISO規格による海上コンテナは、国際海上貨物用コンテナと呼ばれる。
【0015】
このため、コンテナ2のサイズをISOによって規格されている海上コンテナのサイズとすることが可能であることはもちろん、コンテナ2のサイズを海上コンテナのサイズとして規格されていないサイズにしても良い。コンテナ2のサイズを規格化されていない独自にサイズに設定すれば、クレーンを搭載したトラック(ユニック車)や大型トラック等に積載することが可能となる。
【0016】
コンテナハウス1を構成するコンテナ2は、
図1に示すようにフレーム3に複数のコンテナハウス用パネル4を固定することによって組立てることができる。各コンテナハウス用パネル4は、コンテナハウス1の屋根や外壁等を形成するための鋼材で構成される板状の部品である。一方、フレーム3は、コンテナハウス1の梁や柱等の補強部材を鋼材で構成した棒状の組立部品である。
【0017】
フレーム3は、H形鋼やL形鋼等の一定の断面形状に成形された材軸方向に長い鋼材である形鋼を溶接又はねじ留めによって組立てて構成することができる。尚、形鋼の代わりに断面が円形又角形の鋼管を用いても良い。
【0018】
フレーム3へのコンテナハウス用パネル4の固定方法を溶接に依らずにねじ留めとすれば、コンテナハウス1の設置場所においてフレーム3とコンテナハウス用パネル4を組立てることができる。すなわち、コンテナハウス用パネル4をねじでフレーム3に取付けることが可能となる。また、フレーム3自体についても、形鋼同士を溶接に依らずにねじで連結すれば、コンテナハウス1の設置場所において組立てることができる。
【0019】
尚、コンテナハウス1の組立用のねじとしては、ボルト、ビス及びその他のねじのいずれを用いても良い。ボルトは、頭が四角形又は六角形の雄ねじであり、ビスは、マイナスドライバ又はプラスドライバ用の溝を頭に有する雄ねじである。
【0020】
また、フレーム3及びコンテナハウス用パネル4は、建築基準法において鉄骨造の建築物の構造耐力上主要な部分の材料として指定されたJISの鋼材で構成することが実用的である。これにより、コンテナ2を鉄骨造の建築物であるコンテナハウス1として使用することができる。尚、鋼材には、炭素鋼とステンレス鋼があり、JISG3101で規定されている一般構造用圧延鋼材、JISG3133で規定されているほうろう用脱炭鋼板及び鋼帯、JISG3136で規定されている建築構造用圧延鋼材、JISG3350で規定されている一般構造用軽量形鋼、JISG3466で規定されている一般構造用角形鋼管等の様々な鋼材がJISで規定されている。
【0021】
コンテナハウス1は概ね直方体の形状を有する。このため、コンテナハウス1用のコンテナ2は、
図1に例示されるように、それぞれ概ね矩形の屋根材5、長辺方向の2枚の外壁材6及び短辺方向の2枚の外壁材7をフレーム3に取付けることによって組立てることができる。
【0022】
尚、
図1は、コンテナハウス1の床材をフレーム3の外側に取付けずにフレーム3の内側に木製パネル等の床材を取付ける場合の例を示しているがフレーム3の下面側に屋根材5と同様に複数のコンテナハウス用パネルで構成される床材を固定するようにしても良い。その場合には、コンテナハウス1を海上コンテナと同様に輸送することも可能となる。
【0023】
図2は
図1に示すコンテナハウス1のフレーム3に屋根材5及び屋根材5を固定するための形鋼が取付けられていない状態における上面図、
図3は
図1に示すコンテナハウス1の正面図、
図4は
図1に示すコンテナハウス1のフレーム3に屋根材5を固定するための形鋼が取付けられた状態における上面図、
図5は
図1に示すコンテナハウス1の右側面図である。
【0024】
典型的な海上コンテナの外観は、上壁が平面であり、側面が波型構造となっている。そこで、コンテナハウス1用のコンテナ2についても、図示されるように屋根材5の外表面を平面とする一方、長辺方向の外壁材6及び短辺方向の外壁材7の外表面を波型とすることができる。もちろん、外観のニーズに応じて屋根材5の外表面を波型構造としたり、逆に長辺方向の2枚の外壁材6及び短辺方向の2枚の外壁材7の一部を平面構造としても良い。以降では、屋根材5の外表面を平面とする一方、長辺方向の外壁材6及び短辺方向の外壁材7の外表面をそれぞれ波型とする場合を例に説明する。
【0025】
この場合、長辺方向の外壁材6は、コンテナ2の幅に対応する幅と、コンテナ2の長さに対応する長さを有し、かつコンテナ2の長さ方向に向かって凹凸を繰返す波型構造を有する矩形の波型パネルとなる。また、屋根材5は、コンテナ2の幅に対応する幅と、コンテナ2の長さに対応する長さを有する矩形の平面パネルとなる。
【0026】
本来の海上コンテナの場合、長辺方向における外壁は、気密性を維持するために複数のパネルを突付溶接で接合することによって製作される。しかしながら、長辺方向における外壁は大型であり、持ち運びにはクレーンや大型のトラックが必要となる。また、コンテナハウス1の設置場所においてパネル同士の突付溶接を行うことは工期や工程の大幅な増加に繋がるのみならず、設置場所が制約されることになる。
【0027】
そこで、長辺方向の2枚の外壁材6については、持ち運びが容易なサイズを有する波型構造の複数のコンテナハウス用パネル4Aを、溶接によらずにボルトやビス等のねじでコンテナ2の長さ方向に連結して構成することができる。同様に、屋根材5についても、持ち運びが容易なサイズを有する平面構造の複数のコンテナハウス用パネル4Bを、溶接によらずにボルトやビス等のねじでコンテナ2の長さ方向に連結して構成することができる。
【0028】
尚、フレーム3の下面側に床材を取付ける場合には、床材についても、屋根材5と同様に、持ち運びが容易なサイズを有する平面構造の複数のコンテナハウス用パネルを、溶接によらずにボルトやビス等のねじでコンテナ2の長さ方向に連結して構成することができる。
【0029】
他方、短辺方向の2枚の外壁材7は、コンテナ2の幅に対応する幅と、コンテナ2の高さに対応する高さを有する矩形の波型パネルとなる。このため、短辺方向の外壁材7については、単一又は複数の波型構造のコンテナハウス用パネル4Cで構成することができる。コンテナハウス1の組立作業を簡易にする観点からは、短辺方向の外壁材7を1枚の波型構造のコンテナハウス用パネル4Cで構成することが好適である。
【0030】
但し、狭い場所にコンテナハウス1を設置できるように、短辺方向の外壁材7を持ち運びが容易なサイズを有する複数の波型構造のコンテナハウス用パネル4Cで構成するようにしても良い。その場合には、溶接によらずにボルトやビス等のねじでコンテナ2の幅方向又は高さ方向に複数の波型構造のコンテナハウス用パネル4Cを連結することによって短辺方向の外壁材7を構成することができる。
【0031】
図示された例では、長辺方向の各外壁材6が5枚の波型構造のコンテナハウス用パネル4Aで、屋根材5が5枚の平面構造のコンテナハウス用パネル4Bで、短辺方向の各外壁材7が1枚の波型構造のコンテナハウス用パネル4Cで、それぞれ構成されている。このため、コンテナハウス1の設置場所において屋根材5及び長辺方向の各外壁材6をそれぞれ組立てることができる。すなわち、長辺方向の外壁材6及び屋根材5を分解した状態で容易にコンテナハウス1の設置場所まで運搬し、コンテナハウス1の設置場所において複数の波型構造のコンテナハウス用パネル4Aのねじ留めによる連結により長辺方向の各外壁材6を組立てる一方、複数の平面構造のコンテナハウス用パネル4Bのねじ留めによる連結により屋根材5を組立てることができる。
【0032】
他方、フレーム3の構造についても、各コンテナハウス用パネル4を適切な位置に固定できるように設計することができる。すなわち、各コンテナハウス用パネル4の位置決め行い、かつねじで簡易に固定できるように適切な位置に適切な形状を有する形鋼又は鋼管を溶接やねじ留めによって設けることができる。
【0033】
図6は、
図2に示すように波型構造を有する複数のコンテナハウス用パネル4Aで構成した長辺方向の外壁材6の部分上面図である。
【0034】
図6に示すように長辺方向の外壁材6用の各コンテナハウス用パネル4Aは、コンテナ2の長さ方向に向かって凹凸を繰返す波型構造を有する。そして、波型構造を有する複数のコンテナハウス用パネル4Aをコンテナ2の長さ方向に連結することによって外壁材6を組立てることができる。
【0035】
図7は
図6に示す長辺方向の外壁材6用のコンテナハウス用パネル4Aの連結方法を示す拡大上面図であり、
図8は
図7に示す長辺方向の外壁材6用のコンテナハウス用パネル4Aの連結部分における部分正面図である。
【0036】
波型構造を有する複数のコンテナハウス用パネル4Aをねじ留めによってコンテナハウス用パネル4Aの幅方向に連結する場合には、隣接するコンテナハウス用パネル4A間をねじで締結するための連結部8を各コンテナハウス用パネル4Aに設けることが必要となる。従って、波型構造を有する各コンテナハウス用パネル4Aの構造は、波型構造を有する板状部9Aの端部に、隣接するコンテナハウス用パネル4Aとねじで連結するための連結部8を設けた構造となる。
【0037】
波型構造を有するコンテナハウス用パネル4Aはコンテナ2の長さ方向に連結されるため、連結部8は、コンテナ2の長さ方向に平行とならない板状部9Aの端部に設けられる。そして、連結部8には、隣接する他のコンテナハウス用パネル4Aと連結するためのねじ留め用の孔がコンテナ2の長さ方向に向けられる。これにより、コンテナハウス用パネル4Aの連結部8同士をねじ留めすることによってコンテナハウス用パネル4Aを互いに連結することができる。
【0038】
コンテナハウス用パネル4Aの連結部8にねじ留め用の孔として貫通孔を設ければ、図示されるようにコンテナハウス用パネル4Aの連結部8同士をボルトとナットで連結することができる。尚、連結対象となる2つの連結部8の一方に雌ねじを形成し、ボルト又はビス等のねじで連結部8同士を連結するようにしても良い。
【0039】
但し、連結部8も板状部9Aも鋼材からなるため、板状部9Aの端部をコンテナ2の内側に向かって折り曲げることによって連結部8を簡易に設けることができる。その場合、連結部8も板状となり、連結部8の板厚は、板状部9Aの板厚と同じになる。従って、図示されるように、ボルトとナットで板状の連結部8同士を連結する連結法がコンテナハウス用パネル4Aの製作コストの低減に繋がる。
【0040】
コンテナハウス用パネル4Aの連結部8は、コンテナハウス用パネル4A同士を連結するためのみならず、コンテナハウス用パネル4Aをフレーム3に固定するためにも使用することができる。コンテナハウス用パネル4Aとフレーム3との間における連結方法についても上述したようにねじ留めとすることが組立作業を容易にする観点から実用的である。
【0041】
実用的な具体例として、コンテナハウス用パネル4Aの連結部8の位置に合わせてフレーム3にL形鋼10を溶接等によって設けることができる。そうすると、フレーム3のL形鋼10にコンテナハウス用パネル4Aの連結部8を溶接によらずにねじで固定することができる。
図7及び
図8に示す例では、コンテナハウス用パネル4Aのフレーム3側における端部において、一対のボルトとナットで2枚のコンテナハウス用パネル4Aの連結部8がフレーム3のL形鋼10に固定されている。
【0042】
各L形鋼10は、長辺方向の外壁材6用のコンテナハウス用パネル4Aの連結部8をフレーム3に固定することを目的として設けられる。このため、各L形鋼10は
図1及び
図8に例示されるようにコンテナ2の長さ方向における梁を形成するフレーム3の4本の形鋼から長辺方向の外壁材6用のコンテナハウス用パネル4Aの連結部8に向かって、ねじで固定できる程度の長さで突出すれば十分である。
【0043】
但し、強度を向上させるために上下の形鋼間をL形鋼10で連結し、柱を形成するL形鋼10に長辺方向の外壁材6用のコンテナハウス用パネル4Aの連結部8を固定するようにしても良い。また、L形鋼10以外の横断面形状を有する形鋼や鋼管を用いても良い。
【0044】
本来の海上コンテナの場合には、気密性が要求されるため外壁材は溶接によって連結される。これに対して、コンテナハウス用パネル4Aをねじ留めのみで連結する場合には気密性が得られない。
【0045】
そこで、連結対象となるコンテナハウス用パネル4Aの連結部8同士を気密材11を挟んで溶接によらずにねじで連結することができる。これにより、コンテナハウス1に気密性を付与することができる。このため、コンテナハウス1への雨水の侵入を防止したり、断熱性を改善することができる。
【0046】
尚、様々な気密方法を試験した結果、
図7に例示されるようにコンテナハウス用パネル4Aの端部を2回折り曲げ加工し、気密材11を挟んで溶接によらずにねじで連結する方法により、雨水の浸入を良好に防止できることが確認された。一方、単純な板材の端部同士を点付けアーク溶接してコーキング処理する方法、単純な板材の端部同士を突き合わせて50角パイプを内面に取付けた上で点付けアーク溶接及びコーキング処理する方法、単純な板材の端部同士全体をアーク溶接する方法、板材の端部をL字加工し、ボルト締めした上でコーキング処理する方法についても試したが、いずれも雨水の浸入を確実には防止できないことが確認された。
【0047】
また、実際に様々な材料の気密材11を挟んでテストした結果、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM:rubber prepared from ethylene−propylene−diene monomer)を素材とする市販の気密パッキンを気密材11として用いることにより、ある程度の気密性を付与できることが確認できた。
【0048】
コンテナハウス用パネル4Aを形成する板状部9Aの端部には、連結部8の他、コンテナハウス1の内壁材又は補強材を宛がうための平面を有する取付部12を設けることができる。図示された例では、コンテナ2の幅方向に垂直な平面を有する取付部12が板状部9Aの端部に形成されている。このため、取付部12によって形成される平面を利用してコンテナハウス1の内壁材又は補強材を取付けることが可能である。
【0049】
製作を容易にする観点から実用的な例として、図示されるように波型構造を有する板状部9Aの凹凸が無い端部をコンテナハウス1の内側に向かって少なくとも2回折り曲げることによって、板状部9Aの端部に連結部8と取付部12を形成することができる。すなわち、板状部9Aの端部における横断面の形状をコ字状とし、コンテナ2の長さ方向に垂直な平面を形成する部分で連結部8を構成する一方、コンテナ2の幅方向に垂直な平面を形成する部分で取付部12を構成することができる。
【0050】
外壁材6用のコンテナハウス用パネル4Aに取付部12を形成すれば、内壁材の下地として利用することができる。このため、組立後のコンテナ2の内部に内壁材の下地を取付ける工事が不要となる。特に防火性能に関する技術基準を満たすことが要求される場合には、外壁材6のみならず、内壁材についても技術基準が適用される。このため、仮に取付部12が無ければ、外壁材6の内側に内壁材を取付ける大掛かりな工事が必須となる。
【0051】
具体的には、内壁材を鋼材からなる板状の外壁材6に直接溶接することが不可能であることから軽量鉄骨(LGS:Light Gauge Steel)製の下地を外壁材6に溶接で固定する内壁工事が必要となる。このため内壁材の下地としてLGSを固定する工事は、小規模であるにもかかわらず火気使用を伴い溶接機及び溶接工による専門技能を要する。
【0052】
これに対して、コンテナハウス用パネル4Aに取付部12を形成すれば、内壁材の下地を形成する工事が不要となるのみならず、内壁材についても溶接によらずねじ留めでコンテナハウス用パネル4Aの取付部12に取付けることができる。このため、溶接機及び溶接工による専門技能が不要である。特に、木ビス等の木製のねじで内壁材をコンテナハウス用パネル4Aの取付部12に取付けるようにすれば、大工や一般消費者であっても容易に内壁材をコンテナ2の内側に取付けることができる。
【0053】
屋根材5についても平面構造のコンテナハウス用パネル4Bの端部に連結部8及び取付部12を設けることができる。そして、長辺方向の外壁材6と同様に、連結部8のねじ留めによって平面構造を有する複数のコンテナハウス用パネル4Bをコンテナ2の長さ方向に連結することによって屋根材5を組立てることができる。
【0054】
図9は、
図1に示す屋根材5をフレーム3に固定する方法を説明する正面図であり、
図10は
図9に示す屋根材5とフレーム3の連結部分における拡大正面図である。
【0055】
屋根材5用のコンテナハウス用パネル4Bは、平面構造を有する板状部9Bの端部に連結部8及び取付部12を設けて構成することができる。屋根材5用のコンテナハウス用パネル4Bについても、平面構造を有する板状部9Bの端部をコンテナハウス1の内側に向かって少なくとも2回折り曲げることによって簡易に製作することができる。屋根材5用のコンテナハウス用パネル4Bの場合には、コンテナ2の長さ方向に垂直な平面を形成する部分で連結部8が構成される一方、コンテナ2の高さ方向に垂直な平面を形成する部分で取付部12が構成される。
【0056】
そして、屋根材5用のコンテナハウス用パネル4Bについても、長辺方向の外壁材6用のコンテナハウス用パネル4Aと同様に、隣接する連結部8間をボルトとナット等のねじで連結することができる。すなわち、複数のコンテナハウス用パネル4Bの端部に形成される連結部8間をボルトとナット等のねじで連結することによって、屋根材5を構成することができる。また、隣接するコンテナハウス用パネル4Bの連結部8間には、気密材11を設けることができる。
【0057】
一方、フレーム3には、屋根材5を構成する各コンテナハウス用パネル4Bを固定するためのC形鋼13を溶接等で設けることができる。具体的には、コンテナ2の長さ方向に平行な屋根材5側における2本の梁の間をC形鋼13で連結することができる。C形鋼13の平面は屋根材5側に向けられる。
【0058】
そうすると、
図10に示すように、フレーム3のC形鋼13に、コンテナ2の高さ方向に垂直な平面を有するコンテナハウス用パネル4Bの各取付部12を載置して、ビス等のねじで固定することができる。
【0059】
フレーム3には、屋根材5を構成する各コンテナハウス用パネル4Bの各取付部12とは別の位置でコンテナハウス用パネル4Bを載置してねじ留めするためのC形鋼14も設けることができる。図示された例では、屋根材5用のコンテナハウス用パネル4Bを構成する板状部9Aの端部でない位置を支持するためのC形鋼14と、屋根材5用のコンテナハウス用パネル4Bの各取付部12を支持するためのC形鋼13が交互に設けられている。
【0060】
短辺方向の外壁材7を1枚のコンテナハウス用パネル4Cで構成する場合には、図示されるように短辺方向の外壁材7用のコンテナハウス用パネル4Cを固定するための角パイプ15をフレーム3に溶接等によって設けることができる。角パイプ15は、長さ方向が水平方向となるように2本の柱の間に設けることができる。
【0061】
そして、短辺方向の外壁材7用のコンテナハウス用パネル4Cをフレーム3の角パイプ15にビス等のねじで固定することができる。また、内壁材についても、フレーム3の角パイプ15にビス等のねじで固定することができる。
【0062】
以上のようにフレーム3に屋根材5、長辺方向の外壁材6及び短辺方向の外壁材7を固定することによって、コンテナハウス1用のコンテナ2を製作することができる。また、フレーム3の下面には、木材パネル等の床を取付けるためのC形鋼16を設けることができる。そして、コンテナ2の内側に内壁材、床及び天井を取付けることによってコンテナハウス1を製作することができる。
【0063】
尚、コンテナハウス用パネル4を外装材として用いるようにしても良い。すなわち、建築物の外壁にコンテナハウス用パネル4を取付けることによってコンテナ2の外観を有するコンテナハウス1を製作することもできる。コンテナハウス用パネル4を外装材として用いる場合には、コンテナハウス用パネル4の取付部12を利用して建築物の外壁にコンテナハウス用パネル4をねじや接着剤で容易に取付けることができる。この場合、少なくとも一部が海上コンテナ等のコンテナ2の外観を有するコンテナハウス1を製作することもできる。
【0064】
また、コンテナ2で居住空間を形成するコンテナハウス1を製作する場合であっても、コンテナハウス1の屋根材5、長辺方向の外壁材6及び短辺方向の外壁材7の全ての外観を海上コンテナ等の典型的なコンテナ2の外観とせずに、一部の外観のみを典型的なコンテナ2の外観としても良い。具体例として、外壁材6、7の一部のみを波型構造としても良い。
【0065】
従って、コンテナハウス用パネル4を少なくとも一部に用いることによって、少なくとも一部が典型的なコンテナ2の外観を有するコンテナハウス1を構成することができる。より具体的には、ねじ留め用の孔をコンテナ2の長さ方向に向けて設けた連結部8をそれぞれ端部に有し、かつ鋼材からなる複数の板状のコンテナハウス用パネル4をコンテナ2の長さ方向にねじで連結することによって少なくとも一部がコンテナ2の外観を有するコンテナハウス1の屋根材5及び外壁材6、7の少なくとも一方を形成することができる。
【0066】
また、複数のコンテナ2を連結して1つのコンテナハウス1を構成することもできる。その場合には、連結されるコンテナ2間には、外壁材や内壁材を設けなくても良い。複数のコンテナ2を連結して1つのコンテナハウス1を構成する場合には、コンテナ2の連結方向をコンテナ2の高さ方向としても良い。すなわち、複数のコンテナ2を連結して2階建以上のコンテナハウス1を組立てるようにしても良い。2階建以上のコンテナハウス1を組立てる場合には、強度を補強するために鋼材からなるコンテナハウス用パネルをフレームに取付けて床材を構成したり、逆に階段を据え付けるために、屋根材の一部を設けなくても良い。
【0067】
コンテナハウス1が単一のコンテナ2で構成されるか複数のコンテナ2で構成されるかを問わず、コンテナハウス用パネル4の端部に取付部12を形成すれば、取付部12に内壁材又は補強材をねじ留めすることが可能である。
【0068】
また、ねじ留めされる部分には、接着剤を併用しても良い。従って、気密材11として気密性を有する接着剤を使用しても良い。
【0069】
以上のようなコンテナハウス1、コンテナハウス用パネル4及びコンテナハウス1の組立方法は、ねじ留めによって設置現場で組立てるようにしたものである。
【0070】
(効果)
このため、コンテナハウス1、コンテナハウス用パネル4及びコンテナハウス1の組立方法によれば、海上コンテナの運送用の専用のトラックや大型クレーンを使用せずに、海上コンテナ等のコンテナ2の質感と外観を有するコンテナハウス1を設置することができる。特に、コンテナ2のサイズを規格化されていないサイズとすれば、より狭い場所であっても、汎用のユニック車やトラックでパーツを運搬してコンテナハウス1を組立てることができる。
【0071】
しかも、コンテナハウス用パネル4の連結部8を利用したねじ留めによって溶接を行うことなくコンテナハウス用パネル4同士の連結と、コンテナハウス用パネル4のフレーム3への固定を行うことができる。
【0072】
また、従来のコンテナハウスを製作するために必要であった海上コンテナの中古品を保管するための倉庫や海上コンテナを再利用するための工場も不要となる。
【0073】
加えて、建築基準法に対応するJIS鋼材でコンテナハウス1を製作すれば、建築物としてコンテナハウス1を利用することができる。
【0074】
また、コンテナハウス用パネル4に取付部12を形成すれば、取付部12を内壁材の下地として利用したり、フレーム3にコンテナハウス用パネル4を取付けるために利用することができる。特に、コンテナハウス用パネル4の取付部12を内壁材の下地として利用すれば、従来必要であったLGSのアーク溶接による下地の作成工事が不要となるため内壁工事を飛躍的に軽減化することができる。すなわち、溶接工や溶接機による技能を要する工事が不要となり、木材ビス等のねじ留めのみで内壁材を簡易にコンテナハウス用パネル4の取付部12に取付けることができる。その結果、大工や一般消費者であってもコンテナハウス1の製作が可能となる。
【0075】
(他の実施形態)
以上、特定の実施形態について記載したが、記載された実施形態は一例に過ぎず、発明の範囲を限定するものではない。ここに記載された新規な方法及び装置は、様々な他の様式で具現化することができる。また、ここに記載された方法及び装置の様式において、発明の要旨から逸脱しない範囲で、種々の省略、置換及び変更を行うことができる。添付された請求の範囲及びその均等物は、発明の範囲及び要旨に包含されているものとして、そのような種々の様式及び変形例を含んでいる。