(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記容器壁(14)が、前記容器本体(11)の内容積を取り囲んで包み込み、前記内容積内で第1軸から少なくとも最小半径rで配置される周辺部および一般に前記第1軸を横切るように配置され、前記周辺部に対して周方向に連結される一対の端部を含み、前記通気アセンブリが前記第1軸に沿って延び、前記容器壁(14)の前記端部が各々、前記中空通気管(20)の前記1つ以上の開口部(23a,23b)から前記第1軸に沿って距離hで分離され、その結果、前記内容積が前記流動性製品(P)で部分的に充填される場合、前記流動性製品(P)が、前記第1軸が垂直に配置される場合にh未満の深さおよび前記第1軸が水平に配置される場合にr未満の深さを有するようにする、請求項1に記載の容器(10)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、ガスを放出する流動性製品のパッケージングのために改善された容器を提供し、容器本体内に製品を保持しながら、容器の方向付けとは無関係に容器本体の通気を可能にすることである。
【0007】
本発明の別の目的は、ガスを放出する粘性または半固体製品(ゲル、ペースト、クリームまたはローションなど)のパッケージングのために改善された容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、ガスを放出する流動性製品のパッケージングのための容器を提供し、本容器は、製品を中に入れて保管するための容器本体および容器本体を閉じるための着脱可能な蓋を含み、
蓋は容器本体に延びている通気アセンブリを備え、
通気アセンブリは、容器本体を閉じるのに効果的な閉位置および容器本体からのガスの通気を可能にする通気位置を有し、
それによって、容器本体がガスを放出する流動性製品で部分的に充填される場合、通気アセンブリは蓄積ガスからの過剰圧力に応答して通気位置に移動し、過剰圧力の放出時に閉位置に戻り、したがって容器本体の周期的な通気をもたらし、
それによって、容器本体内の通気アセンブリの空間配置は、容器本体内に製品を保持しながら、容器の方向付けとは無関係に容器本体の通気を可能にする。
【0009】
本発明による典型的な容器では、容器本体は、容器底部および底部から延びている容器壁を含み、壁は容器本体の口部を規定し、ねじ面を持つ上部を有し、
着脱可能な蓋は、最上部および垂下しているスカート部を含み、垂下しているスカート部は、容器本体の口部の対応するねじ面と噛み合うように構成されたねじ面を持ち、
通気アセンブリは中空通気管を含み、それは蓋の最上部の内表面上に提供され、その時に蓋が本体と噛み合わされる場合に中空通気管が容器本体の内部に延びるように構成され、中空通気管は、蓋の最上部における内表面との封止接点に上端および蓄積ガスを吸気するための1つ以上の開口部を持つ下端を有し、弾性可撓性材料の通気管ライナーは、蓋の内表面と噛み合うように適合された周縁を有する円盤形状部および円盤形状部から延びている少なくとも1つの管状部を有し、通気管ライナーが蓋と噛み合わされる場合にライナーが中空通気管を覆うように構成される。
【0010】
上で定義されるような通気管ライナーは、中空通気管の1つ以上の開口部を覆い、容器本体を閉じるのに効果的な閉位置から、中空通気管の1つ以上の開口部を露出させて、容器本体からのガスの通気を可能にする通気位置へと移動可能である。
【0011】
容器本体がガスを放出する流動性製品で部分的に充填される場合、通気管ライナーは蓄積ガスからの過剰圧力に応答して通気位置に移動し、過剰圧力の放出時に閉位置に戻り、したがって容器本体の周期的な通気をもたらす。
【0012】
容器本体内の中空通気管の空間配置は、容器本体内に製品を保持しながら、容器の方向付けとは無関係に容器本体の通気を可能にする。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明による典型的な容器では、容器壁は、容器本体の内容積を取り囲んで包み込み、内容積内で第1軸から少なくとも最小半径rで配置される周辺部、および一般に第1軸を横切るように配置され、周辺部に対して周方向に連結される一対の端部を含む。通気アセンブリは第1軸に沿って延び、容器壁の端部は各々、中空通気管の1つ以上の開口部から第1軸に沿って距離hで分離され、その結果、内容積が製品で部分的に充填される場合、製品は、第1軸が垂直に配置される場合にh未満の深さおよび第1軸が水平に配置される場合にr未満の深さを有するようにする。
【0015】
本発明による好ましい容器では、容器壁は、容器壁の対点から一般に等距離である幾何学的中心を有する容器本体の内容積を取り囲んで包み込み、通気アセンブリは内容積内において3次元の中心に配置され、その結果、内容積が製品で部分的に充填される場合、中空通気管の1つ以上の開口部が容器の方向付けにかかわらず、製品のヘッドスペース内に留まるようにする。
【0016】
典型的には、本発明による部分的に充填された容器において、製品は0.1v〜0.75vの範囲の容積を占め、ここでvは、容器本体の内容積である。好ましくは、製品は0.15v〜0.50v、より好ましくは0.2v〜0.4vの容積を占める。
【0017】
本発明による容器の好ましい形態では、容器の高さ対容器本体の口部の最大内径の比は、3:1以下である。より好ましくは、比は1:1以下であり、最も好ましくは、比は4:5〜1:2の範囲である。
【0018】
好ましくは、容器底部は平面またはわずかに凹面を有し、平面上で安定した位置を可能にする。
【0019】
容器の高さは、容器底部の平面、または容器底部の凹面の端と容器本体の口部との間の垂直距離である。
【0020】
好ましくは、容器の高さは45〜65mm、より好ましくは50〜60mmである。
【0021】
本発明による容器の特に好ましい形態は、一般的な円筒形状を有し、容器底部の平面、または容器底部の凹面の端が、容器本体の口部から広がる面と平行に配置されるように構成される。
【0022】
容器本体の口部は、消費者による取り扱いおよび/または製品除去を容易にするために、好ましくは丸みを帯びた形状、例えば環状または楕円形などである。
【0023】
容器本体の口部の最大内径(一般に環状口部の直径または楕円体口部の長軸の長さ)は、典型的には少なくとも50mm、好ましくは60〜80mm、より好ましくは65〜75mmである。
【0024】
容器本体の口部は、典型的には容器底部の表面積の少なくとも50%の表面積、好ましくは容器底部の表面積の少なくとも80%の表面積を有する。より好ましくは、容器本体の口部は、容器底部の表面積の85%〜115%の表面積を有する。
【0025】
好ましくは、容器は100〜300mlの内容積、より好ましくは180〜260mlの内容積を有する。
【0026】
典型的には、容器本体、蓋および通気アセンブリは各々、プラスチック材料から形成される。好ましくは、容器本体、蓋および通気アセンブリは各々、成形された熱可塑性材料、例えばポリウレタン、ポリアミド、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレンおよびポリプロピレン)、ポリエステル、またはこれらの組み合わせなどから形成される。
【0027】
「流動性製品」という用語は、本発明に関連して材料の物理的形状を保持することなく流動できるガス以外の材料を一般に意味し、したがって弱い圧力を掛けた場合に、それらの物理的形状を保持する強固な個体を除外する。
【0028】
本発明の容器は、ガスを放出する粘性または半固体製品(ゲル、ペースト、クリームまたはローションなど)のパッケージングに特に好適である。
【0029】
本発明による容器へのパッケージングに対する好ましい種類の製品は、酸化剤を組み込んだ粘性または半固体製品(ゲル、ペースト、クリームまたはローションなど)である。
【0030】
このような製品の具体例としては、毛髪および皮膚に関する化粧品分野で使用されるクリームまたはゲルが挙げられる。
【0031】
このような製品の好ましい例としては、毛髪の漂白または着色のためのクリームまたはゲルが挙げられる。
【0032】
このような製品の特に好ましい例としては、永久染毛剤に使用するためのクリームまたはゲル発色剤が挙げられる。「永久染毛剤」という用語は、一般に毛髪着色剤を指し、酸化染料前駆体が毛小皮を通過して毛皮質に入り込み毛髪中に拡散し、次いで酸化染料前駆体は、好適な酸化剤の存在下で酸化カップリング反応を受け、毛髪内部で発色する最終染料分子を形成し得る。
【0033】
永久染毛剤は、典型的には2つの部分、すなわち酸化染料前駆体を組み込んだ、染毛剤を含有する一部分、および酸化剤を組み込んだ、発色剤を含有する他方の部分で製剤化される。毛髪を着色するために、通常は使用の直前に染毛剤と発色剤とを共に混合する。毛髪上において、混合物は、着色時間中に滴り落ちたり流れたりすることなく毛髪上に留まるように、十分な稠度および濃さを有する安定した製剤を形成する。酸化染料前駆体は、発色剤からの酸化剤と共に毛髪中に拡散する。染料は毛髪繊維内で形成する。大分子であるため、染料が毛髪中に留まり、通常のシャンプーで容易に洗い流されることはない。着色時間の最後に(一般には約5〜45分、好ましくは約10〜30分)、製剤を淡水ですすいで毛髪から洗浄する。必要であれば、毛髪をシャンプーで洗浄し、例えば水または弱酸性溶液、例えばクエン酸または酒石酸の溶液などですすいで乾燥させる。別個のコンディショニング製品もまた、塗布されていてもよい。好ましくは、このような別個のコンディショニング製品は、すすいだ後に塗布される。
【0034】
上に記載されているようなクリームまたはゲル発色剤は一般に、酸化染料前駆体から染料発色団の形成を生じるのに十分な量で酸化剤を含むだろう。典型的には、酸化剤の量は、組成物の総重量を基準とした重量で約1〜約20重量%、好ましくは約3〜約15重量%、より好ましくは約6〜約12重量%の範囲である。これに関連して好ましい酸化剤は、水性媒体中で過酸化水素を生じることができる過酸化物材料、例えば過酸化水素、無機アルカリ金属過酸化物(例えば、過ヨウ素酸ナトリウムおよび過酸化ナトリウム)、有機過酸化物(例えば、過酸化尿素、過酸化メラミン)、無機過水和物塩漂白化合物(例えば、アルカリ金属、好ましくはナトリウム、過ホウ酸塩、過炭酸塩、過リン酸塩、過ケイ酸塩、および過硫酸塩の塩であって、一水和物、四水和物などとして組み込まれてよい)、アルカリ金属臭素酸塩、酵素、およびこれらの混合物などである。過酸化水素が好ましい。
【0035】
上に記載されているようなクリームまたはゲル発色剤はまた、典型的には、25℃で約1Pa・s〜40Pa・sの粘度を有する組成物を提供するのに十分な量で1種以上の増粘剤を含むだろう。これに関連して使用するための好適な増粘剤は、例えば、親水性単位および疎水性単位(例えば、少なくとも1つのC
8〜C
30の脂肪鎖)の両方を含む会合性増粘剤、架橋アクリル酸ホモポリマー、(メタ)アクリル酸および(C
1〜C
6)アクリル酸アルキルの架橋コポリマー、エステル型およびアミド型のエチレン性不飽和モノマーを含有する非イオン性ホモポリマーおよびコポリマー、アクリル酸アンモニウムホモポリマーならびにアクリル酸アンモニウムおよびアクリルアミドのコポリマー、多糖類、ならびにC
10〜C
24の脂肪族アルコールから選択されてよい。
【0036】
これに関連した好ましい増粘剤は、C
10〜C
24の脂肪族アルコールである。好ましい脂肪族アルコールは式R−OHを有し、ここでRは、約16〜18の炭素原子を有する分岐または非分岐アルキル基またはアルケニル基から選択される。このような材料の例としては、セチルアルコール、ステアリルアルコールおよびこれらの混合物が挙げられる。
【0037】
発色剤におけるC
10〜C
24の脂肪族アルコールの総量は一般に、発色剤の総重量を基準とした(1または複数の)C
10〜C
24の脂肪族アルコールの総重量で約0.5〜約10重量%、好ましくは約1〜約7重量%、より好ましくは約3〜約5重量%の範囲である。
【0038】
最も好ましくは、発色剤は、組成物の総重量を基準とした重量で3〜5重量%の、セチルアルコール、ステアリルアルコールおよびこれらの混合物から選択される(1または複数の)C
10〜C
24の脂肪族アルコールを含む。
【0039】
発色剤への含有に好ましい構成成分は、カチオン性モノマー単位を含有するコンディショニングポリマーである。これに関連した好適なコンディショニングポリマーとしては、カチオン性モノマー単位を含有する合成コポリマーが挙げられる。これらのコポリマーに使用するためのカチオン性モノマーとしては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、トリアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、トリアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ハロゲン化ジアルキルジアリルアンモニウムなどを挙げることができる。
【0040】
本発明に使用するための、カチオン性モノマー単位を含有する好適なコンディショニングポリマーの例としては、アクリル酸またはメタクリル酸と、ハロゲン化ジ(C
1〜C
4アルキル)ジアリルアンモニウム、例えば特に塩化ジメチルジアリルアンモニウム(DMDAAC)などとのコポリマーが挙げられる。コポリマーはまた、その他の重合性非イオン性モノマー、例えばアクリル酸エステル(好ましくはC
1〜C
4のエステル、例えばアクリル酸メチルなど)、アクリルアミドなどを組み込んでよい。
【0041】
本発明に使用するための、カチオン性モノマー単位を含有する好ましいコンディショニングポリマーは、DMDAACとアクリル酸とのコポリマーである。DMDAAC:アクリル酸の重量比が、総ポリマー重量を基準として約95:5〜約50:50、理想的には約95:5〜65:35の範囲であるDMDAACとアクリル酸とのコポリマーが、特に好ましい。
【0042】
本発明に使用するための、カチオン性モノマー単位を含有するコンディショニングポリマーは、約5,000〜約6,000,000の範囲の(ゲル浸透クロマトグラフィーにより決定されるような)重量平均分子量を有してよく、好ましい分子量は、約100,000〜約5,000,000の範囲である。本発明に使用するための、カチオン性モノマー単位を含有するコンディショニングポリマーの市販されている例は、MERQUAT(登録商標)280(Lubrizol Corporationから販売)である。MERQUAT(登録商標)280は、80:20(w/w)のDMDAAC:アクリル酸を含有し、およそ1,000,000の分子量を有する。
【0043】
発色剤における、カチオン性モノマー単位を含有するコンディショニングポリマーの総量は、好適には、発色剤の総重量を基準とした重量で0〜約5重量%、好ましくは約0.1〜約1重量%、より好ましくは約0.2〜約0.5重量%の範囲である。
【0044】
最も好ましくは、発色剤は、組成物の総重量を基準とした重量で0.2〜0.5重量%の、DMDAACとアクリル酸とのコポリマーを含む。
【0045】
発色剤への含有に好ましい別の構成成分は、炭化水素皮膚軟化剤である。石油由来の炭化水素皮膚軟化剤が特に好ましく、石油から得られて、約C10〜約C100の鎖長を有する精製炭化水素または炭化水素の混合物と特徴付けられてよい。この鎖長範囲内における石油由来の炭化水素皮膚軟化剤としては、鉱油およびワセリンが挙げられる。鉱油は、石油から得られる透明な油性液体であり、そこからワックスが除去されていて、多くの揮発性留分が蒸留により除去される。250℃〜300℃で蒸留する留分が鉱油と称され、これは飽和炭化水素の混合物から成り、炭化水素分子当たりの炭素原子の数は、一般に約10〜約40の範囲である。ワセリンは、キットの第2組成物への含有に最も好ましい炭化水素皮膚軟化剤である。石油ゼリーまたは鉱物ゼリーとしても知られているワセリンは、石油から得られる固体炭化水素および高沸点液体炭化水素の、白色から黄色の均質なコロイド状混合物として一般に特徴付けられてよく、融点は、典型的には約35°〜約60℃の範囲であり、分子量は約450〜約1000の範囲である。その主要な構成要素は、約16〜約40の炭素原子を有する脂環式炭化水素および直鎖または分岐鎖脂肪族炭化水素である。
【0046】
発色剤における炭化水素皮膚軟化剤の総量は、好適には、発色剤の総重量を基準とした重量で0.1〜約10重量%、好ましくは約0.5〜約7重量%、より好ましくは約1〜約4重量%の範囲である。
【0047】
最も好ましくは、発色剤は、発色剤の総重量を基準とした重量で1〜4重量%のワセリンを含む。
【0048】
発色剤のpHは典型的には酸性であり、一般にpHは2.5〜6.5、好ましくは3〜5である。発色剤のpHは、pH調整剤を使用して調整されてよい。
【0049】
性能および/または消費者受容性を増強するために発色剤に有用に組み込まれてよい、その他の従来使用されるアジュバントとしては、過酸化物安定剤、香料または香油、キレート剤、乳白剤、緩衝剤、分散剤、金属イオン封鎖剤、保湿剤、および抗菌剤が挙げられる。
【0050】
染毛剤部分は、好適には水性酸化剤と組み合わせた場合に、毛髪に対して色を付与することができる1種以上の酸化染料前駆体を含む。一般に、このような酸化染料前駆体は、酸化染料を形成するために一次中間体およびカプラーであってもよいものを含む。一次中間体は酸化時に色を生じる。カプラーは酸化時に染料を形成しないが、一次中間体と使用される場合に色の変化をもたらす。
【0051】
一次中間体は、主に3種類の芳香族化合物、すなわちジアミン、アミノフェノールおよびフェノールに属する。例としては、オルトまたはパラ置換されたアミノフェノールまたはフェニレンジアミンおよびそれらの美容的に許容される塩が挙げられる。特に好ましい一次中間体としては、p−フェニレンジアミン、p−トルエンジアミン、p−アミノフェノール、3−メチル−p−アミノフェノール、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、2−ヒドロキシエチル−p−フェニレンジアミン、1−ヒドロキシエチル−4,5−ジアミノピラゾール、およびそれらの美容的に許容される塩ならびにこれらの組み合わせが挙げられる。一次中間体は一般に、カプラーに対しておよそ等モル量で、例えば一次中間体対カプラーのモル比が0.95〜1.05で使用されるが、相対量は製剤および所望の色、強度または効果に応じて変動してよい。
【0052】
カプラーは一般に、メタ誘導体、例えばフェノール、レゾルシノールおよびナフトールの誘導体、m−アミノフェノールならびにm−フェニレンジアミンなどであり、これらは非置換、またはアミノ基もしくはベンゼン環がアルキル基、ヒドロキシアルキル基もしくはアルキルアミノ基で置換されていてよい。特に好ましいカプラーとしては、レゾルシノール、4−クロロレゾルシノール、m−アミノフェノール、1−ナフトール、4−アミノ−2−ヒドロキシトルエン、2−メチル−5−ヒドロキシエチルアミノフェノール、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、2−メチルレゾルシノール、ビス(2,4−ジアミノフェノキシ)−1,3−プロパン、2−アミノ−4−ヒドロキシエチルアミノアニソール、2−アミノ−3−ヒドロキシピリジン、1−アセトキシ−2−メチルナフタレン、およびそれらの美容的に許容される塩ならびにこれらの組み合わせが挙げられる。
【0053】
(1または複数の)酸化染料前駆体の総量は一般に、染毛剤部分の総重量を基準とした(1または複数の)一次中間体および(1または複数の)カプラーであってもよいものの総重量で約0.01〜約15重量%の範囲である。
【0054】
染毛剤部分は通常、化粧用調製物、例えば溶液、クリーム、ローション、ゲルまたは乳剤などへと製剤化されるため、一般にこのような製品の製剤化と通例関連するその他の構成要素を含有するだろう。
【0055】
例えば、界面活性剤が、一次中間体およびカプラーの溶解を促進するため、染料を毛髪に均一に広げるのを助けるため、ならびに製品を濃くするために使用されてよい。好適な界面活性剤としては、アニオンまたは非イオン性界面活性剤、例えば脂肪族アルコールの硫酸塩、脂肪族アルコールのアルカノールアミド、スルホン酸アルキル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、オキシエチル化脂肪族アルコール、オキシエチル化ノニルフェノールおよびこれらの混合物などが挙げられる。
【0056】
ローションとして製剤化される場合、染毛剤部分は、一次中間体およびカプラーの溶解を助ける有機溶媒を含有してよい。このようなローションの有機溶媒含有量は、組成物の総重量を基準とした重量で最大約20重量%であってよく、好ましくは約1〜約15重量%の範囲である。これに関連して好適な有機溶媒の例としては、最大3つの炭素原子を含有するアルコール、例えばエタノールおよびイソプロパノールなど、多価アルコール、例えばプロピレンまたはヘキシレングリコールなど、およびそれらの低級(C
1〜C
4)アルキルエーテル、例えばエトキシエーテルなどが挙げられる。
【0057】
最終的な製剤化調製物に応じて、染毛剤部分は弱酸性、中性またはアルカリ性であってよい。約8〜11のpH範囲が好ましい。多種多様なアルカリ性試薬のいずれも、染毛剤部分のpHを調整するために使用され得る。このようなアルカリ性試薬としては、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムもしくは水酸化カルシウム、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、水酸化グアニジン、またはアルキルアミンもしくはアルカノールアミンのうち任意の1つ、例えばエチルアミン、トリエチルアミン、トリヒドロキシメチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、アミノメチルプロパノール、アミノメチルプロパンジオールなどが挙げられる。
【0058】
性能および/または消費者受容性を増強するために染毛剤部分に有用に組み込まれてよい、その他の従来使用されるアジュバントとしては、空気による酸化染剤の尚早な酸化を阻害する酸化防止剤(例えば、アスコルビン酸、エリソルビン酸、または亜硫酸ナトリウム)、香料または香油、キレート剤、乳白剤、緩衝剤、分散剤、金属イオン封鎖剤、保湿剤、および抗菌剤が挙げられる。
【0059】
上記のアジュバントのいずれか1つまたはその混合物は、染毛剤部分の総重量を基準とした個々のアジュバントの重量で、好適には約0.001〜約7.5重量%の範囲の濃度で染毛剤部分に組み込まれてよい。
【0060】
好ましくは、染毛剤部分は、アルミニウムなどの空気不透過性材料で作製された柔軟な管にパッケージ化される。
【0061】
毛髪を着色するために、通常は使用の直前に発色剤と染毛剤部分とを共に混合する。好ましくは、本発明による容器は、発色剤および染毛剤部分の混合用の器としても機能する。
【0062】
好ましくは、発色剤および染毛剤部分は、1:2〜2:1の範囲の重量比で、より好ましくは3:2〜2:3の範囲の重量比で、理想的にはおよそ1:1で混合される。
【0063】
好ましくは、発色剤および染毛剤部分が、上で定義された重量比で(より好ましくは1:2〜2:1の範囲の重量比で、最も好ましくは3:2〜2:3の範囲の重量比で、理想的にはおよそ1:1で)混合される場合、得られた混合物は、85〜125、より好ましくは90〜110Paの降伏応力、および25℃で0.15〜0.4Pa・s、より好ましくは0.2〜0.35Pa・sの粘度を有する。
【0064】
本発明による容器の特定の実施形態は、添付図面に関連して以下に例示される。
【0065】
図1aを参照すると、一般的な円筒容器10は、プラスチック容器本体11および容器本体11を閉じるための着脱可能なプラスチック蓋12を含む。
【0066】
容器本体11は、わずかに凹面である容器底部13および容器底部13から延びて、容器本体11の内容積を取り囲んで包み込む容器壁14を含む。容器本体11の内容積は、容器壁14の対点から一般に等距離である幾何学的中心を有する。容器壁14は、容器本体11の口部を規定し、ねじ面16を持つ環状上部15を有する。
【0067】
着脱可能な蓋12は、最上部17、および容器本体11の口部上で対応するねじ面16と噛み合うように構成されたねじ面19を持つ垂下しているスカート部18を含む。
【0068】
着脱可能な蓋12の最上部17は、中空通気管20を備えた内表面19を有する。中空通気管20は、内表面19との封止接点に上端21および通気孔23a、23bを持つ下端22を有する。中空通気管20は、容器本体11の内容積内において3次元の中心に配置される。
【0069】
中空通気管20は、弾性可撓性プラスチックライナー24で覆われている。ライナー24は、内表面19と噛み合うように適合された周縁26を有する円盤形状部25および円盤形状部25から延びている管状部27を有する。
【0070】
図1aに示されるような閉位置において、通気管ライナー24の管状部27は、中空通気管20の通気孔23a、23bを覆う。
【0071】
図1bに示されるような通気位置において、通気管ライナー24の管状部27は、中空通気管20の通気孔23a、23bを露出させる。
【0072】
使用時には、容器本体11の内容積は、ガスを放出する流動性製品Pで部分的に充填され、中空通気管20の通気孔23a、23bは製品PのヘッドスペースH内に配置される。
【0073】
ヘッドスペースHにおいて蓄積ガスからの圧力が高まるにつれて、ライナー24が通気位置へと曲がる。最終的に、通気孔23a、23bの露出により、蓄積ガスがねじ面16と19との間の通路を介して容器本体11から排出され得る。ライナー24は、過剰圧力の放出時に閉位置に戻り、したがって容器本体の周期的な通気をもたらす。