【実施例】
【0050】
本発明の理解を深めるために、参考例、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではないことは、いうまでもない。以下の臨床検体を用いた本研究は、岡山大学内の倫理委員会により承認されている。以下の実施例において、がんの病期に応じて、ステージI(stageI)の原発性肺がん患者、及び、転移性肺がん(従って、ステージIV(stageIV)である)患者の末梢血を用いた解析事例を示す。がん病期のステージはUICC TNM分類(第7版)病期のマトリクス(肺)の診断基準に従った。
【0051】
(実施例1)免疫細胞の多機能性の評価方法
本実施例では、免疫細胞の免疫評価方法について説明する。まず初めに、フローサイトメーターによる、免疫細胞の多機能性を解析し、次に健常人とがん患者の免疫細胞についてメトホルミン処理の有無による多機能性の変化を確認した。免疫細胞の処理は、以下の(1)材料と(2)方法に従い行なった。
(1)材料
・リンパ球分離用試薬:Ficoll-Paque
(R) (GE Healthcare)
・細胞凍結保存液:Bambang Car(NIPPON Genetics)
・ヒト細胞培地:AIM V
(R) Medium(Gibco)
・細胞活性化試薬:
potent nanomolar activator of protein kinase C(Sigma-Aldrich)
イオノマイシン(Sigma-Aldrich)
・細胞内タンパク輸送阻害剤
BD Gorgi Stop
TM (containing monensin)(BD Biosciences)
・染色用緩衝液
EDTA(Nacalai Tasque)0.58gを2% FCS(Thermo)を含むPBS(Gibco)1 L に溶解
・細胞固定液/透過用緩衝液
BD Cytofix/Cytoperm
TM(BD Biosciences)
BD Perm/Wash
TM (dilute 1:10 in disilled H
2O prior to use)(BD Biosciences)
【0052】
(2)方法
1. 被験者から末梢血を採取し、リンパ球分離用試薬のFicoll-Paque
(R)(GE Healthcare)による密度勾配遠心処理によってPBMCを分離した。15 mLチューブにFicoll-Paque
(R)を3 mL分注。その上に、末梢血を8 mL静かに重層した。この際にFicoll-Paque
(R)と末梢血が混ざらないように注意する。400 gで30分間遠心を行い、PBMCを分離した。
2. 分離したPBMCは、細胞保存液であるバンバンカーを用いて、-150℃フリーザーあるいは液体窒素に2.0×10
6 cell/tubeの細胞数となるように保存した。
3. 検査時、解凍したPBMCを、10μMのメトホルミン存在、非存在下で1〜10時間培養した。この際、24 well plateを使用し、5.0×10
5 cell/well程度になるように細胞数を調整した。
4. 1〜10時間後に細胞を回収し、回収した細胞を培地で洗浄し、細胞活性化試薬(potent nanomolar activator of protein kinase C (PMA, 50ng/mL)、イオノマイシン (1μM))の存在下で6時間培養し、T細胞に非特異的な刺激を与えた。この際にBD Gorgi Stop
TMを加えておき、産生したサイトカインを細胞内に留めておいた。
5. 細胞を回収し、細胞染色用緩衝液で2回洗浄した。まず、T細胞表面に発現する分子であるCD8、PD-1、Tim-3の染色を行なった。 染色の際は各サンプル50μLとなるように染色用緩衝液を加えた。4℃で30分間培養した。
6. 細胞を回収し、細胞染色用緩衝液で2回洗浄した。BD Cytofix/Cytoperm
TMを500μL加え、4℃で30分間培養する。
7. 細胞を回収し、BD Perm/Wash
TMで2回洗浄した。サイトカインであるIL-2、TNFα及びIFNγの染色を行なった。
・染色の際は各サンプル50μLとなるようにBD Perm/Wash
TMを加えた。
・4℃で30分間培養する。
8. 細胞を回収し、BD Perm/Wash
TMで2回洗浄し、BD Perm/Wash
TM 200μLを加える。
9. FACSCanto
TM II フローサイトメーター(Becton, Dickinson and Company)による解析を行った。
【0053】
(3)フローサイトメーターによる、免疫細胞の多機能性の解析
上記(2)に示す方法でPMA/イオノマイシン処理したPBMCを、FACSCanto
TMII フローサイトメーター(Becton, Dickinson and Company)により、まずCD8
+T細胞にゲートを掛け、次にFSC-A, FSC-Hでダブレット細胞を除去した。改めてFSC-A, SSC-Aのパラメーターを用いてリンパ球集団にゲートを掛け、このPD-1及びTim-3の発現を解析した。また、細胞内サイトカインであるIFNγ, TNFα及びIL-2を染色し、PBMCに含まれるCD8
+T細胞の多機能性を解析した(
図1)。
【0054】
(4)健常人のCD8
+T細胞の多機能性の解析
健常人(N=10)から得たPBMCについて、上記(2)に示す方法でメトホルミン存在下又は非存在下で1時間培養し、メトホルミンを除去したPBMCについて、(3)に示す方法でPMA/イオノマイシンでさらに6時間刺激培養したPBMCのうち3種類のサイトカイン、即ちIFNγ, TNFα及びIL-2を同時に産生できるCD8
+T細胞を検出した。その結果、メトホルミン処理をしなかったCD8
+T細胞は0.11%と算出され、メトホルミン処理をしたCD8
+T細胞は0.09%と算出された(
図2)。従って、健常人のCD8
+T細胞については、メトホルミン処理によってもCD8
+T細胞の多機能性は上昇しなかった、と判定された。
【0055】
上記処理した健常人のPBMCについて、3種類のサイトカイン(IFNγ/TNFα/IL-2)、2種類のサイトカイン(IFNγ/TNFα又はIFNγ/IL-2)、1種類のサイトカイン(IFNγ)を産生するCD8
+T細胞の全CD8
+T細胞に対する割合を算出し、表1に示した。メトホルミン非処理(control)及びメトホルミン処理(metformin)の場合の算出結果を比較し、メトホルミン処理により、各サイトカインを産生するCD8
+T細胞の割合が、10%以上が上昇した場合は↑、逆に10%以上低下した場合は↓、それ以外は優位な変化なし→、とした。
【0056】
【表1】
【0057】
(5)がん患者のCD8
+T細胞の多機能性の解析
31名の原発性肺がん患者(stageI)から得たPBMCについて、上記(4)に示す方法と同手法でメトホルミン存在下又は非存在下で1時間培養し、メトホルミンを除去したPBMCについて解析した。その結果の代表例であるが、メトホルミン処理をしなかったCD8
+T細胞は0.92%と算出され、メトホルミン処理をしたCD8
+T細胞は1.44%と算出された(
図3)。従って、がん患者のCD8
+T細胞については、健常人と比較して、メトホルミン処理によってCD8
+T細胞の多機能性が上昇した場合が多いと判定された。
【0058】
上記処理したがん患者について、(4)と同様に解析し、3種類のサイトカイン(IFNγ/TNFα/IL-2)、2種類のサイトカイン(IFNγ/TNFα又はIFNγ/IL-2)、1種類のサイトカイン(IFNγ)を産生するCD8
+T細胞の全CD8
+T細胞に対する割合を算出し、表2に示した。メトホルミン非処理(control)及びメトホルミン処理(metformin)の場合の算出結果を比較し、メトホルミン処理により、各サイトカインを産生するCD8
+T細胞の割合が、10%以上が上昇した場合は↑、逆に10%以上低下した場合は↓、それ以外は優位な変化なし→、とした。
【0059】
【表2】
【0060】
(実施例2)免疫細胞の多機能性の評価方法
本実施例では5名の健常人及び5名の原発性肺がん患者(stageI)のCD8
+T細胞の疲弊分子PD-1及びTim-3の発現頻度を検討した。がん患者ではPD-1の発現が優位に低いことが判明した。また、Tim-3の発現が、がん患者で高い傾向にあったが、このN数では優位差は認められなかった(
図4)。しかし、健常人とがん患者では、CD8
+T細胞で明らかに発現パターンが異なるため、総CD8
+T細胞に加え、PD-1, Tim-3の発現パターンと多機能性解析を組み合わせることでより詳細な多機能性解析が可能であることが考えられた。
(実施例3)メトホルミンによる多機能性回復検査結果
本実施例では、実施例1の方法で確認した結果に基づいて、10名の健常人及び31名のがん患者(stageI)についての、CD8
+T細胞のメトホルミンによる多機能性回復検査結果を解析し、以下の表3に示した。表3では、総CD8
+T細胞(total CD8T)の他、PD-1陽性、Tim-3陰性のCD8
+T細胞(PD-1+, Tim-3-)、PD-1陽性、Tim-3陽性のCD8
+T細胞(PD-1+, Tim-3+)、PD-1陰性、Tim-3陽性のCD8
+T細胞(PD-1-, Tim-3+)、 PD-1陰性、Tim-3陰性のCD8
+T細胞(PD-1-, Tim-3-)の4種類に分類した、各々サイトカイン産生能を確認した。サイトカイン産生能は、(A)IFNγ/TNFα/IL-2の3種類、(B)IFNγ/TNFαの2種類、(C)FNγ/IL-2の2種類、(D)IFNγの1種類の各サイトカインを産生する割合を示した。
【0061】
表3の結果、3種類のサイトカイン産生能では、総CD8
+T細胞、PD-1陰性、Tim-3陽性のCD8
+T細胞、並びにPD-1陰性、Tim-3陰性のCD8
+T細胞で、健常人とがん患者で明らかな差があった。特に、総CD8
+T細胞の場合、健常人で上昇0/10(0%)、がん患者では上昇14/31(45.2%)であり、メトホルミン処理による多機能性上昇はがん患者で起こりやすいことが明らかであった。また、メトホルミン処理により多機能性が低下する割合は健常人で7/10(70%)、がん患者では12/31(38.7%)であり、健常人の場合の多機能性の低下は明らかである。2種類のサイトカイン産生能では総CD8
+T細胞又はPD-1陰性、Tim-3陽性のCD8
+T細胞で健常人とがん患者で明らかな差が存在した。1種類のサイトカイン産生能(この場合はIFNγ)では健常人とがん患者で明らかな差は存在しなかった。
【0062】
【表3】
【0063】
(実施例4)免疫細胞の多機能性の評価方法
本実施例では、10名の健常人及び5名の転移性肺がん患者(stageIV)について、実施例1と同手法により、CD8
+T細胞のメトホルミンによる多機能性回復検査結果を解析し、以下の表4に示した。表3と同様に、表3では、総CD8
+T細胞の他、PD-1陽性、Tim-3陰性のCD8
+T細胞、PD-1陽性、Tim-3陽性のCD8
+T細胞、PD-1陰性、Tim-3陽性のCD8
+T細胞、 PD-1陰性、Tim-3陰性のCD8
+T細胞の4種類に分類した、各々サイトカイン産生能を確認した(表4)。サイトカイン産生能は、(A)IFNγ/TNFα/IL-2の3種類、(B)IFNγ/TNFαの2種類、(C)FNγ/IL-2の2種類、(D)IFNγの1種類の各サイトカインを産生する割合を示した。
【0064】
表4の結果、3種類のサイトカイン産生能では、総CD8
+T細胞、PD-1陽性、Tim-3陰性のCD8
+T細胞、並びにPD-1陰性、Tim-3陰性のCD8
+T細胞で、健常人とがん患者で明らかな差があった。即ち、メトホルミン処理により、がん患者では多機能性低下が極めて少なかった(ゼロであった)。2種類のサイトカイン産生能では健常人とがん患者で明らかな差は存在しなかった。また、1種類のサイトカイン産生能でも、健常人とがん患者で明らかな差は存在しなかった。
【0065】
【表4】
【0066】
実施例3及び実施例4の結果より、健常人、がん患者(stageI)及びがん患者(stageIV)でのメトホルミンによる多機能性回復検査の結果より、総CD8
+T細胞における3種類のサイトカイン(IFNγ/TNFα/IL-2)産生の上昇、不変の群に絞って分析した。健常人では30%、がん患者(stageI)で61.3%、がん患者(stageIV)で100%で、3種類のサイトカイン(IFNγ/TNFα/IL-2)産生が上昇、不変であり、健常人とがん患者の間で有意差が認められた(表5)。がん患者の場合、病期(ステージ)の進行に伴い、疲弊CD8
+T細胞の潜在的増加が起こり、この疲弊集団がメトホルミン処理により多機能性の上昇又は不変という形で検出されると考えられる。
【0067】
【表5】
【0068】
(実施例5)ex vivoで細胞をメトホルミン処理した場合の効果
T細胞を体外でメトホルミン処理し、これを体内に戻して抗腫瘍効果があるかを、マウス(C57BL/6)を用いて確認した。まず、レシピエントとして8〜9週齢のC57BL/6(CD45.2)を用い、悪性黒色腫(メラノーマ)細胞株(B16-OVA)2×10
5個をレシピエントの背部皮内に移植した。ドナーとして、8〜9週齢のC57BL/6(CD45.1)×OT-1マウス(OVA抗原を認識するCD8
+T細胞のT細胞受容体α鎖β鎖のトランスジェニックマウス)を用い、採取した脾臓からCD45.1 OT-1 CD8
+T細胞群を磁気ビーズで精製し、これをメトホルミン処理(+/-)後、腫瘍細胞移植後7日目のレシピエントに移入した(
図5参照)。具体的には、CD8
+T細胞を3×10
6個/2 mL 10μMメトホルミン濃度、37℃、5% CO
2で6時間培養し、細胞(MTi細胞)を回収後PBSで2回遠心洗浄し、3×10
6個の細胞をマウスの尾静脈から注射した。培地はRPMI-1640 Medium(SIGMA R0883)に Penicillin(50 U/mL)、Streptomycin(50 g/mL, SIGMA P0781)、Sodium Pyruvate(1mM, SIGMA S8636)、L-glutamine(2mM, SIGMA G7513)、MEM Non-Essential Amino Acids(溶液100倍希釈、life technologies)、2-mercaptoethanol(5×10
-5 M, SIGMA M6250)となるように添加したものを使用した。牛胎児血清は用いなかった。
【0069】
上記の結果、腫瘍に浸潤したCD45.1 OT-1 CD8
+T細胞をFACSCanto
TM II フローサイトメーター(Becton, Dickinson and Company)によりゲートをかけ、IFNαとIL-2の産生能を確認した。PMA及びイオノマイシンで刺激し、メトホルミン処理を行ったCD45.1 OT-1 CD8
+T細胞(MTi細胞)群は、何れのサイトカインについても高い細胞陽性率が確認された(
図6参照)。メトホルミン処理したCD45.1 OT-1 CD8
+T細胞(MTi細胞)を移入後、レシピエントの腫瘍に浸潤した細胞のアポトーシスは、メトホルミン処理していないCD45.1 OT-1 CD8
+T細胞を移入後、レシピエントの腫瘍に浸潤した細胞のアポトーシスと比較して極めて頻度が小さいことが確認された(
図7参照)。メトホルミン処理したCD45.1 OT-1 CD8
+T細胞(MTi細胞)を移入後のレシピエントの腫瘍の大きさは、メトホルミン処理していないCD45.1 OT-1 CD8
+T細胞を移入の場合と比較して、移入2日目において腫瘍の大きさに差が認められた(
図8参照)。メトホルミン処理により、移入したCD45.1 OT-1 CD8
+T細胞の腫瘍への移行効率は高く、腫瘍内での多機能性が高いことも確認された。このことから、T細胞を体外でメトホルミン処理し、これを体内に戻しても抗腫瘍効果を有することが認められ、細胞免疫療法が可能であることが確認された。
【0070】
(実施例6)ex vivoで細胞をメトホルミン処理した場合の効果
T細胞を体外でメトホルミン処理し、これを体内に戻して抗腫瘍効果があるかを、マウス(C57BL/6)を用いて確認した。まず、レシピエントとして8〜9週齢のC57BL/6(CD45.2)を用い、悪性黒色腫(メラノーマ)細胞株(B16-OVA)2×10
5個をレシピエントの背部皮内に移植した。ドナーOT-1マウスのCD8
+T細胞(Cell, Vol. 76, p.17-27, 1994)をメトホルミン処理(0μM, 10μM, 100μM)後、腫瘍細胞移植後5日目、7日目、9日目、11日目に実施例1と同様により複数回にレシピエントに移入し、腫瘍の増殖曲線をモニターした(
図9参照)。
【0071】
上記の結果、レシピエントの腫瘍は、100μMのメトホルミンで処理したドナーOT-1マウスのCD8
+T細胞(MTi細胞)を移入した場合に優れた腫瘍抑制効果が確認された(
図9参照)。
【0072】
(実施例7)メトホルミン投与とがんワクチン投与を併用した場合の効果
メトホルミンの自由飲水による経口投与と共にOVAワクチン(マウスhsc70のC末端にOVA
257-264を融合した融合タンパク質:Int. Immunol. 13, 1233-1242, 2001)処理を行ったときの抗腫瘍効果を確認した。メトホルミン自由飲水投与、及び/又はOVAワクチンを腫瘍細胞移植後7日目、12日目、17日目及び22日目にレシピエントに尾静脈より投与した(
図10参照)。本実施例のがんワクチンは、がんタンパク質ワクチンの部類に属する。
【0073】
上記の結果、レシピエントの腫瘍は、メトホルミンとがんワクチンを併用投与した場合に優れた腫瘍抑制効果が確認された(
図10参照)。
【0074】
(実施例8)メトホルミン投与と抗PD-1抗体投与を併用した場合の効果
レシピエントとしてマウスに腫瘍を移植し、メトホルミン投与と抗PD-1抗体投与を併用した場合の効果について確認した。マウスとして8〜9週齢の、C57BL/6(N=10)又はBALB/c(N=10)を用い、C57BL/6には腫瘍細胞としてMO5を、BALB/cにはMeth Aを各々2×10
5個をレシピエントの背部皮内に移植した。腫瘍細胞移植後5日目からメトホルミン自由飲水投与及び/又は抗PD-1抗体(クローン4H2,ラット由来抗マウスPD-1抗体の可変領域及びマウスIgGκ1の定常領域からなるマウス化キメラ抗体(国際公開公報WO2006/121168の実施例12に記載の方法で作製された抗体):αPD-1, 小野薬品株式会社より供与)を投与したときの、腫瘍の増殖曲線をモニターした。なお、抗PD-1抗体は、腫瘍細胞移植後5日目、11日目、17日目及び23日目にそれぞれ200μgを腹腔内に投与した。コントロールにはPBSを投与した。
図11は1群10匹あたりの平均腫瘍径を示した。その結果、メトホルミンと抗PD-1抗体を併用投与した系で明らかに腫瘍の縮小が認められた。
【0075】
図12では、C57BL/6についてコントロール、メトホルミン単独、αPD-1単独、及びメトホルミンとαPD-1を併用投与した系について、個々の腫瘍径を測定した結果を示した。同様に、
図13では、BALB/cについて個々の腫瘍径を測定した結果を示した。個々の結果からも、メトホルミンと抗PD-1抗体を併用投与した系で明らかに腫瘍の縮小が確認された。