(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6672279
(24)【登録日】2020年3月6日
(45)【発行日】2020年3月25日
(54)【発明の名称】無人航空機用の可搬地上局
(51)【国際特許分類】
B64F 1/36 20170101AFI20200316BHJP
B64C 27/04 20060101ALI20200316BHJP
B64C 29/00 20060101ALI20200316BHJP
B64C 39/02 20060101ALI20200316BHJP
B64F 1/02 20060101ALI20200316BHJP
【FI】
B64F1/36
B64C27/04
B64C29/00
B64C39/02
B64F1/02
【請求項の数】15
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-518098(P2017-518098)
(86)(22)【出願日】2015年9月24日
(65)【公表番号】特表2017-534513(P2017-534513A)
(43)【公表日】2017年11月24日
(86)【国際出願番号】US2015051932
(87)【国際公開番号】WO2016053746
(87)【国際公開日】20160407
【審査請求日】2018年9月19日
(31)【優先権主張番号】14/504,828
(32)【優先日】2014年10月2日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516108177
【氏名又は名称】スウィフト・エンジニアリング・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100189913
【弁理士】
【氏名又は名称】鵜飼 健
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(72)【発明者】
【氏名】ストリーット、アンドリュー
【審査官】
長谷井 雅昭
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許第08511606(US,B1)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0192779(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0068224(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0271461(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0042042(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0080556(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0124621(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0056600(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0025809(US,A1)
【文献】
特開2013−203394(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0301790(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64F 1/36
B64C 27/04
B64C 29/00
B64C 39/02
B64F 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自律的な無人航空機(UAV)用の可搬地上局であって、
コンテナと、
UAVを受けるように構成された、前記コンテナ内のワイヤレス再充電局と、
前記ワイヤレス再充電局と通信する、前記コンテナ上のソーラパネルと、
前記地上局が遠隔または自律的に運搬され得るように、前記地上局が遠隔または自律的に制御できるようにするコンテナ内またはその上の回路機構と
を備える、可搬地上局。
【請求項2】
前記ソーラパネルによって生成されたエネルギーが前記ワイヤレス再充電局に電力供給するように、前記ソーラパネルが前記ワイヤレス再充電局に直接接続される、請求項1に記載の可搬地上局。
【請求項3】
前記コンテナ内に電子機器ユニットをさらに備え、前記電子機器ユニットが再充電回路機構を含み、前記ソーラパネルによって生成されたエネルギーが前記ワイヤレス再充電局に電力供給するように、前記ソーラパネルが前記電子機器ユニットに接続され、前記電子機器ユニットが前記ワイヤレス再充電局に接続される、請求項1に記載の可搬地上局。
【請求項4】
前記ワイヤレス再充電局が、前記UAVを支持するように構成された支持構造体を備える、請求項1に記載の可搬地上局。
【請求項5】
前記支持構造体が、前記UAVを再充電位置に案内するように構成された案内アームを含む、請求項4に記載の可搬地上局。
【請求項6】
前記ワイヤレス再充電局が、前記UAVの電源に関連付けられた第2の誘導コイルと結合するように構成された第1の誘導コイルを備える、請求項1に記載の可搬地上局。
【請求項7】
前記コンテナ上にもしくはその中に位置付けられた通信モジュールまたは気象局のうちの少なくとも1つをさらに備える、請求項1に記載の可搬地上局。
【請求項8】
前記コンテナが、前記ソーラパネルが取り付けられる内側面を含む開放可能な上部パネルを含む、請求項1に記載の可搬地上局。
【請求項9】
前記コンテナの地上での移動を容易にするために、前記コンテナに車輪またはローラをさらに備える、請求項1に記載の可搬地上局。
【請求項10】
前記コンテナの水中での移動を容易にするために、前記コンテナに舶用推進システムをさらに備える、請求項1に記載の可搬地上局。
【請求項11】
前記コンテナが、20フィートの標準輸送コンテナおよび40フィートの標準輸送コンテナのうちの1つを備える、請求項1に記載の可搬地上局。
【請求項12】
自律的な無人航空機(UAV)用の可搬地上局であって、
コンテナと、
UAVを受けるように構成された、前記コンテナ内の再充電局と、
前記再充電局に電力供給するために前記再充電局と通信する、エネルギーを生成するための手段と、
コンテナを自律的に制御し、自律的に運搬する手段と
を備える、可搬地上局。
【請求項13】
前記エネルギーを生成するための手段が、ソーラパネルを備える、請求項12に記載の可搬地上局。
【請求項14】
前記再充電局が、前記UAVの電源に関連付けられた第2の誘導コイルと結合するように構成された第1の誘導コイルを備える、請求項12に記載の可搬地上局。
【請求項15】
前記再充電局が、前記UAVの接点に係合するように構成された充電器を備える、請求項12に記載の可搬地上局。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[0001]垂直離着陸(「VTOL:vertical take-off and landing」)航空機、クワッドコプタおよびヘリコプタ、ならびに離着陸のために滑走路を必要とする固定翼航空機などの無人航空システム(「UAS:unmanned aerial system」)または無人航空機(「UAV:unmanned aerial vehicle」)は、軍事用途、警備用途、および消防用途、ならびに非軍事的調査作業のために配備されることが多い。UAVは、従来から、特にそのバッテリが迅速に取り替えられ得る領域での短い持続時間のミッションには効果的であるが、より長い持続時間のミッション、特に人間から離れた領域に配備される場合には効果的に活用されていない。
【発明の概要】
【0002】
[0002]UAV用の可搬地上局は、UAVが運搬および収容され得るコンテナを含む。コンテナは、UAVがミッションから戻った後にUAVのバッテリまたは他の電源を再充電するワイヤレスまたは接点ベースの再充電局を含む。再充電局は、再充電局に電力供給するためのエネルギーを生成する1つまたは複数のソーラパネルに直接的にまたは間接的に接続され得る。地上局は、任意の輸送機関(例えば、飛行機、列車、ボート、トラックなど)から事実上どこにでも配備され得、人間が介入することなく長期間にわたり作動することができる。他の特徴および利点は以下で明らかになろう。上述した特徴は、別々にもしくはまとめて、またはそれらの1つもしくは複数を様々に組み合わせて、使用され得る。
【0003】
[0003]図面において、同じ参照符号は、図全体を通して同じ要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】[0004]一実施形態による、UAV用の可搬地上局の上方斜視図。
【
図2】[0005]
図1に示される可搬地上局の、側壁が省略された状態の側方斜視図。
【
図3】[0006]
図1および
図2に示される可搬地上局の、側壁が省略されUAVが飛行した状態の側方斜視図。
【
図4】[0007]一実施形態による、車輪を含む可搬地上局の側方斜視図。
【
図5】[0008]一実施形態による、水中推進システムを含む可搬地上局の側方斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0005】
[0009]本発明の様々な実施形態が次に記述される。以下の記述は、完全な理解のための具体的な詳細、およびこれらの実施形態を実現可能にする記述を提供する。しかし、当業者であれば、本発明はこれらの詳細の多くがなくても実施可能であることを理解するであろう。さらに、様々な実施形態の関連する記述を不必要にあいまいにするのを回避するために、一部のよく知られた構造または機能は詳細に示されない、または記述されないことがある。
【0006】
[0010]以下に提示される記述で使用される用語は、たとえそれが本発明のある具体的な実施形態の詳細な記述と併せて使用されていても、最も広い妥当な態様で解釈されることが意図される。ある用語は以下で強調されることもあるが、何らかの制限された態様で解釈されることが意図される任意の用語があれば、この詳細な記述のセクションで明示的および具体的にそのように定義されることになる。
【0007】
[0011]文脈上可能な場合には、単数形または複数形の用語は、それぞれ複数形または単数形の用語も含む。さらに、単語「または」が、2つ以上の項目のリストにおいて他の項目を除く単一の項目だけを意味するように明白に限定されない限り、そのようなリストにおける「または」の使用は、(a)リスト内の任意の単一の項目、(b)リスト内のすべての項目、または(c)リスト内の項目の任意の組合せ、を含むものと解釈される。さらに、別段の指定がない限り、「取り付けられる」または「接続される」などの用語は、一体化された接続、ならびに物理的に離れた構成要素間の接続も含むことが意図される。
【0008】
[0012]本明細書で使用される用語「回路」および「回路機構」は、物理的な電子機器構成要素(すなわち、ハードウエア)、およびハードウエアを構成し得る、ハードウエアによって実行され得る、または他の態様でハードウエアに関連付けられ得る任意のソフトウエアもしくはファームウエア(すなわち「コード」)を指す。例えば、特定のプロセッサおよびメモリは、1つまたは複数の行の第1のコードを実行するとき第1の「回路」を備え、1つまたは複数の行の第2のコードを実行するとき第2の「回路」を備えてもよい。
【0009】
[0013]本明細書で使用される用語「ミッション」は、そのコンテナから1回出発する間に、またはそのコンテナから複数回出発する間に、無人航空機(「UAV」)によって実行される1つまたは複数の任務を指す。例えば、ミッションは、UAVがそのコンテナから派遣されて1つまたは複数の任務を完了し、その後再充電のためにコンテナに戻り得、その後再派遣されて1つまたは複数のさらなる任務を完了し得ることを含んでもよい。この上記の一連の事象は、代替的に、複数のミッション(例えば、1回の出発につき1つのミッション)を包含すると理解されてもよい。
【0010】
[0014]次に図面を詳細に参照すると、
図1〜
図3に示される通り、UAV18用の可搬地上局10は、20フィートまたは40フィートの標準輸送用コンテナなどの、地上局10の構成要素を収容するコンテナ12を含む。コンテナ12は、地上局10の構成要素およびUAV18を、気象、動物、不要な人間の介入などから保護する。
【0011】
[0015]UAV支持構造体14は、コンテナ12に取り付けられるか、他の態様でコンテナ12内に位置付けられる。UAV18が、参照により本明細書に組み込まれる2014年8月14日に出願された米国特許出願第14/460,013号に記載される垂直離着陸航空機(「VTOL」)のうちの1つなどのVTOLである場合には、支持構造体14は、UAV18を再充電位置に案内するための概してV字形もしくはY字形の案内アーム16または同様の特徴部を含み得る。一方、UVAがクワッドコプタまたはヘリコプタである場合には、支持構造体は着陸パッドまたは台を含み得る。これらの実施形態では、UAVを構造体内に位置付けるために、拡張全地球測位システム(「GPS」)信号または磁気が使用され得る。追加的に、または代替的に、クワッドコプタまたはヘリコプタをその適切な着陸位置に導くために煙突状または同様の構造体が使用されてもよい。
【0012】
[0016]UAVが、地上パッドまたは他の構造体に係合するように構成された着陸ギアまたは取付け機構を有する場合には、そのような構造体も含まれてよい。例えば、UAVがロボットアームまたは同様の機構を含む場合には、支持構造体は、ロボットアームが係合し得るボール、アンカー、フック、または他の特徴部を含んでもよい。
【0013】
[0017]第1の誘導コイルまたは他の適切な充電要素を含むワイヤレス充電パッド20は、ワイヤレス再充電局を形成するために、支持構造体14に取り付けられ得るか、他の態様で支持構造体14上にもしくはその近くに位置付けられてもよく、またはコンテナ12に取り付けられてもよい。この実施形態では、UAV18は、UAVの1つまたは複数のバッテリもしくは他の電源に関連付けられた対応する第2の誘導コイルまたは充電要素を含む。第1の誘導コイルは、UAVのバッテリまたは他の電源を再充電するために、第2の誘導コイルと結合可能である。
【0014】
[0018]代替的な実施形態では、再充電局は、UAVのバッテリまたは他の電源を再充電するためのワイヤまたは他の物理的なコネクタを含んでもよい。例えば、第1の開接点パッドがUAVの翼の上面に含まれてもよく、第2の開接点パッドがUAVの翼の下面に含まれてもよい。接点パッドのうちの一方がバッテリの正極を表し、他方が負極を表す。接点パッドは、支持構造体14のY字形案内アーム16に位置付けられた充電要素とインターフェースで接続してもよく、または別の適切な態様で接触してもよい。
【0015】
[0019]電子機器ボックス22などの電子機器ユニットまたはハウジングは、コンテナ12に取り付けられ得るか、他の態様でコンテナ12内にもしくはその上に位置付けられてもよい。電子機器ボックス22は、バッテリ再充電回路機構、バッテリ蓄積部、UAV健全性監視回路機構、自律回路機構、気象監視回路機構、またはUAVのミッションに適した任意の他の特徴部を含むことができる。さらにUAV18は、任意選択で、電子機器ボックス22内の通信回路機構を介してデータまたは他のフィードバックを提供することができる。他の実施形態では、UAV18自体が、ワイヤレスまたは他の伝送技術を介して直接的なフィードバックを提供してもよい。いくつかの実施形態では、気象局または他の気象監視装置が、コンテナ12に含まれてもよい。気象局は、スタンドアローン型の装置であってもよく、または電子機器ボックス22と一体化されていてもよい。
【0016】
[0020]1つまたは複数のソーラパネル24は、コンテナ12に取り付けられていてもよく、またはコンテナ12と一体化されていてもよい。例えば、ソーラパネル24は、上部パネルが開いたときにソーラパネル24が概して空に面して日光に露出されるように、コンテナ12の1つまたは複数の上部パネルの下側に装着され得るか、他の態様で取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、ソーラパネル24は電子機器ボックス22に接続され得るか、他の態様でそれと通信することができ、次いで電子機器ボックス22は、電力線26、またはソーラパネル24によって生成されるエネルギーを充電パッド20に送達するのに適した他の要素を介して、充電パッド20または他の再充電器に接続され得るか、他の態様でそれらと通信することができる。他の実施形態では、電力線は、ソーラパネル24から充電パッド20または他の再充電器まで直接通っていてもよい。
【0017】
[0021]アンテナ28、または通信信号を送受信するための同様の通信モジュールもしくは装置が、コンテナ12に取り付けられ得るか、他の態様でコンテナ12内にもしくはその上に位置付けられてもよい。いくつかの実施形態では、アンテナ28は電子機器ボックス22に装着され、電子機器ボックス22内の回路機構に電気的に接続されてもよい。他の実施形態では、アンテナは、1つまたは複数のケーブル、ワイヤ、もしくは他の適切なコネクタを介して電子機器ボックス22内の電子機器回路機構に接続されてもよい。図にはパラボラアンテナが示されているが、任意の他の適切なアンテナが使用されてもよい。
【0018】
[0022]地上局10は、地上局10の送達、追跡、および回収を補助するためにGPSまたは同様のナビゲーションシステムを含むことができる。このシステムは、電子機器ボックス22に含まれてもよく、またはコンテナ12内もしくはその上の他の場所に位置付けられてもよい。そのようなシステムは、地上局10が人間から離れた地点に送達されるときに特に有用である。
【0019】
[0023]
図4に示されるように、いくつかの実施形態では、コンテナ12は、地上での、および地点間のその運搬を容易にするために、車輪30またはローラを含んでもよい。これらの実施形態では、地上局の現場において人間の介入を必要とせずに地上局10が運搬され得るように、地上局10は、地上局を遠隔でまたは自律的に制御できるようにする回路機構を電子機器ボックス22内または別の場所に含むことができる。
【0020】
[0024]
図5に示されるように、いくつかの実施形態では、地上局10は、コンテナ12を水中で進ませるための、プロペラ、インペラ、またはアジマススラスタなどの舶用推進システム(「MPS:marine propulsion system」)32を含んでもよい。地上局10が、車輪30またはMPS32、またはそれらの両方を含む場合、地上局10は、ソーラパネル24により生成されるエネルギーを最大化するために、陸上または水上で太陽の位置を追跡するようにGPSまたは別のナビゲーションシステムによって案内されてもよい。
【0021】
[0025]使用に際し、地上局10は、航空機、自動車、ボート、または他の適切な輸送機関を介して所望の地点に運搬され得る。例えば、地上局10にはパラシュートが装備されてもよく、飛行機(有人または無人)で運ばれ、次いで飛行機から所望の地点に落とされてもよい。または、地上局10は、ボート(有人または無人)で海、湖、または他の水域の所望の地点まで運搬されてもよい。この実施形態では、地上局10は、UAVのミッション中にはボートのデッキに残ったままであってもよい。別の実施形態では、地上局10は、トラック(有人または無人)によって所望の地点まで運搬されてもよく、任意選択で、所望の地点に到着したらトラックから移動されてもよい。別の実施形態では、地上局10は、ドックまで(それ自体の車輪で、または他の態様で)運搬されてもよく、次いでMPS32を使用して水に入り、水中の所望の地点までそれ自体を進ませてもよい。
【0022】
[0026]地上局10がその作動地点まで送達されると、コンテナ12の内部を周囲環境に露出するために、1つまたは複数の上部パネルまたは蓋が開かれてもよく、こうしてUAV18が進入および退出できるようになる。いくつかの実施形態では、上述された通り、コンテナ12が開いたときにソーラパネル24が概して空に面して日光に露出されるように、上部パネルの1つまたは複数のうちの下側に1つまたは複数のソーラパネル24が含まれてもよい。ソーラパネル24は、電子機器ボックス22またはUAV充電パッド20に電力供給するために使用され得る電気を生成するために、太陽からの光エネルギーを使用する。
【0023】
[0027]UAV18は、ミッションを実行するために事前プログラムされていてもよく、または、UAV18は、ミッション中に手動により遠隔で操作されてもよい。UAV18が離陸しコンテナ12を出ると、コンテナ12の内部を気象、動物、人間などから保護するために、任意選択で、コンテナ12の上部パネルもしくは蓋が自動的にまたは手動で閉じられてもよい。
【0024】
[0028]UAVが戻ると、UAV18を受け入れるために上部パネルまたは蓋が再度開かれてもよく、UAV18は支持構造体14上に案内される。支持構造体14に載ると、UAVの誘導パッドまたは他の充電要素が、支持構造体14上のまたはその近くの対応する充電要素と位置合わせされ、それによりUAVの1つまたは複数のバッテリもしくは他の電源がワイヤレスで再充電され得る(または、他の実施形態では、上述されたように接点を介して再充電され得る)。コンテナ14の上部パネルまたは蓋は、任意選択で、再充電過程中は自動的にまたは手動で閉じられてもよい。
【0025】
[0029]本明細書に記述される可搬地上局10は、いくつかの利点を提供する。例えば、地上局10は、遠隔地点に降ろされてもよく、人間の介入なしに自律的なミッションを実行することができる。さらに、完全に充電されたUAV18は、比較的長い持続時間(例えば、2時間以上)にわたってコンテナ12から離れていることができ、人間の介入なしに数カ月または数年にわたって繰り返しミッションを実行することができる。UAV18は、特定のミッションによって必要とされるデータまたは他のフィードバックを、セルラーネットワーク、衛星ネットワーク、または別の適切なネットワークを介して提供することもできる。
【0026】
[0030]上述した実施形態のいずれもが、単独でまたは互いに組み合わせて使用され得る。さらに、可搬地上局は、本明細書に記述されていないさらなる特徴を含むことができる。いくつかの実施形態が示され記述されたが、当然ながら、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な変更および置換が行われ得る。したがって、本発明は、以下の特許請求の範囲およびその等価物以外によって制限されるべきではない。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 無人航空機(UAV)用の可搬地上局であって、
コンテナと、
UAVを受けるように構成された、前記コンテナ内のワイヤレス再充電局と、
前記ワイヤレス再充電局と通信する、前記コンテナ上のソーラパネルと
を備える、可搬地上局。
[2] 前記ソーラパネルによって生成されたエネルギーが前記ワイヤレス再充電局に電力供給するように、前記ソーラパネルが前記ワイヤレス再充電局に直接接続される、[1]に記載の可搬地上局。
[3] 前記コンテナ内に電子機器ユニットをさらに備え、前記電子機器ユニットが再充電回路機構を含み、前記ソーラパネルによって生成されたエネルギーが前記ワイヤレス再充電局に電力供給するように、前記ソーラパネルが前記電子機器ユニットに接続され、前記電子機器ユニットが前記ワイヤレス再充電局に接続される、[1]に記載の可搬地上局。
[4] 前記ワイヤレス再充電局が、前記UAVを支持するように構成された支持構造体を備える、[1]に記載の可搬地上局。
[5] 前記支持構造体が、前記UAVを再充電位置に案内するように構成された案内アームを含む、[4]に記載の可搬地上局。
[6] 前記ワイヤレス再充電局が、前記UAVの電源に関連付けられた第2の誘導コイルと結合するように構成された第1の誘導コイルを備える、[1]に記載の可搬地上局。
[7] 前記コンテナ上にもしくはその中に位置付けられた通信モジュールまたは気象局のうちの少なくとも1つをさらに備える、[1]に記載の可搬地上局。
[8] 前記コンテナが、前記ソーラパネルが取り付けられる内側面を含む開放可能な上部パネルを含む、[1]に記載の可搬地上局。
[9] 前記コンテナの地上での移動を容易にするために、前記コンテナに車輪またはローラをさらに備える、[1]に記載の可搬地上局。
[10] 前記コンテナの水中での移動を容易にするために、前記コンテナに舶用推進システムをさらに備える、[1]に記載の可搬地上局。
[11] 前記コンテナが、20フィートの標準輸送コンテナおよび40フィートの標準輸送コンテナのうちの1つを備える、[1]に記載の可搬地上局。
[12] 無人航空機(UAV)用の可搬地上局であって、
コンテナと、
UAVを受けるように構成された、前記コンテナ内の再充電局と、
前記再充電局に電力供給するために前記再充電局と通信する、エネルギーを生成するための手段と
を備える、可搬地上局。
[13] 前記エネルギーを生成するための手段が、ソーラパネルを備える、[12]に記載の可搬地上局。
[14] 前記再充電局が、前記UAVの電源に関連付けられた第2の誘導コイルと結合するように構成された第1の誘導コイルを備える、[12]に記載の可搬地上局。
[15] 前記再充電局が、前記UAVの接点に係合するように構成された充電器を備える、[12]に記載の可搬地上局。
[16] 無人航空機(UAV)のミッションを実行するための方法であって、
UAVを収容するコンテナを、作動地点まで送達することと、
前記コンテナの上部パネルを開けることと、
前記UAVをミッションに派遣することと、
前記UAVが前記コンテナに戻ると、前記コンテナの内側に位置付けられた再充電局で前記UAVを受けることと、
前記UAVの電源を再充電することと
を備える、方法。
[17] 人間のローカルな介入なしに前記ミッションが実行されるように、前記コンテナを送達した後に、前記コンテナを前記作動地点に残しておくことをさらに備える、[16]に記載の方法。
[18] 再充電中に前記UAVを外部環境から保護するために、前記UAVが前記再充電局に受けられた後、前記上部パネルを閉じることをさらに備える、[16]に記載の方法。
[19] 前記UAVが再充電された後、前記UAVを次のミッションに派遣することをさらに備える、[16]に記載の方法。
[20] 太陽の位置を追跡するように地上局が自律的に動くことをさらに備える、[16]に記載の方法。