(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示のある実施形態による小型化可能な自転車10を示す、
図1a及び1bを参照する。折り畳み式自転車10は、
図1a及び1bに示す使用位置と、
図1f及び1gに示す保管位置(図示されている例では「折り畳み位置(folded position)」とも呼ぶ場合もある)との間で可動である。
図1a及び1bに示す実施形態の自転車10は、自転車10の選択された複数の構成部品のための折り畳み機構によって小型化可能である。しかしながらいくつかの実施形態では、自転車10を、折り畳み機構以外の他のタイプの機構によって小型化可能としてもよいことに留意されたく、上記他のタイプの機構の例については、
図19〜23に関連して後述する。便宜上、いくつかの実施形態(折り畳み機構が図示されている実施形態)では自転車10を折り畳み式自転車と呼ぶが、自転車10はより広い意味で小型化可能なものとして言及される場合があり、本出願に共に含まれている図に示されている折り畳み機構を、保管のために自転車を小型化するための他のいずれの好適な機構に置き換えてよいことが理解される。
【0013】
折り畳み式自転車10は、フレーム12、リアホイール14、フロントホイール16、シート18、及び全体として20で示される駆動コンポーネントセットを含む。駆動コンポーネントセット20は、少なくとも1つのクランクセットスプロケットを有するクランクセット、リアホイール14上の少なくとも1つのリアホイールスプロケット、クランクセットスプロケットとリアホイールスプロケットとを接続するチェーン、及びクランクセットに接続されるペダル等の構成部品を含む。駆動コンポーネントセット20は、典型的には折り畳み式自転車10に含まれることが想定されるが、駆動コンポーネントセットを有しないバージョンの折り畳み式自転車10(例えばランニングバイク)を提供することもできる。
【0014】
フレーム12は、メインフレーム部分12a、リアフレーム部分12b、フロントホイール支持体12c、及びハンドルバー13が設置されるハンドルバー支持体11を含むハンドルバーフレーム部分12dを備える。これらのフレーム部分12a〜12dは、第1のフレーム部分12a、第2のフレーム部分12b、第3のフレーム部分12c及び第4のフレーム部分12dと呼ばれる場合もある。更なる明瞭性のために、これらのフレーム部分12a〜12dのうちのいずれの1つを「第1の(first)」フレーム部分と考えてよく、いずれの1つを第2のフレーム部分と考えてよく、いずれの1つを第3のフレーム部分と考えてよく、またいずれの1つを第4のフレーム部分と考えてよいことを理解されたい。本出願中の異なる文脈においては、異なるフレーム部分を第1、第2、第3又は第4のフレーム部分と考える場合がある。この点に関するいずれの制限については、以下に記載する。
【0015】
メインフレーム部分12aは、シートチューブ22、ヘッドチューブ24、少なくとも1つの接続チューブ26、及びステアリングチューブ28を含んでよい。図示されている例では、シートチューブ22とヘッドチューブ24とを接続する2つの接続チューブ(トップチューブ26a及びダウンチューブ26b)が存在するが、他のいずれの好適な個数の接続チューブ26を設けてよい。図示されている例における接続チューブ26は、シートチューブ22とヘッドチューブ24とを(例えば両者への溶接接続によって、又はチューブ22、24及び26全てを一度に一体として形成する形成プロセスによって)恒久的に接続する。恒久的な接続は、比較的強靭なメインフレーム部分を提供するため好ましく、特にこの場合、図示されているように、ヘッドチューブ24からシートチューブ22までの全体に延在する、三角形の主要部分が形成される。しかしながら、(例えばシートチューブ22からトップチューブの長さの途中まで延在するダウンチューブが存在する場合)シートチューブ22とヘッドチューブ24との間全体に延在しない三角形の主要部分を含む、又は(例えばシートチューブ22とヘッドチューブ24とを接続するトップチューブのみが存在する場合)三角形の主要部分を全く含まない、メインフレーム部分を提供することもできる。更に、いくつかの実施形態では(ただし場合によっては比較的好ましくないが)、メインフレーム部分自体が、ヒンジ等を介して一体に接続された2つ以上の部分に分割されている、メインフレーム部分を提供することもできる。メインフレーム部分12aは、第1の側部25及び第2の側部27を有し、これらについては、折り畳み式自転車10の折り畳みに関して以下で更に説明する。
【0016】
ステアリングチューブ28は、ヘッドチューブ24に枢動可能に設置される。ステアリングチューブ28は、フロントホイール支持体12c及びフロントホイール支持体12cに接続されたハンドルバーフレーム部分12dの両方を有する。ステアリングチューブ28と共に、フロントホイール支持体12c及びハンドルバーフレーム部分12dは、ステアリング構造体を構成し、一方でヘッドチューブ24、シートチューブ22、接続チューブ26及びリアフレーム部分12bは、上記ステアリング構造体が枢動可能に設置されるベースフレーム部分を構成する。
【0017】
リアフレーム部分12bは、リアフレーム部分12bに接続されたリアホイール14を有し、ピボット接続29によってメインフレーム部分に運動可能に接続され、また
図1aに示す使用位置と、
図1c及び1dに示す折り畳み位置との間で可動である。リアフレーム部分12bが使用位置にある場合、リアホイール14は、折り畳み式自転車10を地面上に支持するために地面(
図1aでは30で示されている)と係合できる。リアフレーム部分12bが折り畳み位置にある場合、(Lで示されている)長さ及び(Hで示されている)高さのうちの少なくとも一方が、リアフレーム部分12bが使用位置にある場合に比べて減少する。
【0018】
ピボット接続29は
図2a〜2cにより明瞭に示されており、フロントホイール支持体12cをメインフレーム部分12aに接続する、32で示されている別のピボット接続が存在することから、第1のピボット接続29と呼ばれる場合もある。図から分かるように、第1のピボット接続29は第1の外側部材34を含み、この第1の外側部材34は管状であり、ABで示されている長手方向自転車フレーム軸に対して略横方向に延在する第1の外側部材軸APを有する。ピボット接続29は更に第1の内側部材36を含み、この第1の内側部材36は、外側部材34内において外側部材軸APの周りで枢動運動するために、外側部材34に枢動可能に接続され、また外側部材34に対して横方向に摺動可能である。第1の外側部材34及び第1の内側部材36のうちの一方は、メインフレーム部分12aに接続され、第1の外側部材34及び第1の内側部材36のうちのもう一方は、リアフレーム部分12bに接続される。図示されている実施形態では、外側部材34がメインフレーム部材12aに接続され、内側部材36がリアフレーム部分12bに接続されている。
【0019】
図2cを参照すると、外側部材34(及び任意に内側部材36)は管状であり、従って外側部材34は概ね円筒形の内側表面38を有し、内側部材36は概ね円筒形の外側表面40を有し、これにより、外側部材34に対する内側部材36の枢動運動が可能となる。更に、外側部材34及び内側部材36のうちの一方に突出部42が設けられ、この突出部42は、第1の外側部材34及び第1の内側部材36のうちのもう一方の螺旋状スロット44に係合する。突出部42はスロット44と協働して、外側部材34内での内側部材36の枢動運動中に、外側部材34に対する内側部材36の並進運動を駆動する。
【0020】
第2のフレーム部分12bは、第1のピボット接続29によって:第2のフレーム部分12bに関連するホイール(即ちリアホイール14)を、メインフレーム部分12aと共面となるよう、及び折り畳み式自転車10を地面上に支持するために地面30と係合可能となるよう配向できる、使用位置(
図2a);並びにリアホイール14がメインフレーム部分12aと横方向に隣接する、折り畳み位置(
図2b)に位置決めできる。使用位置から折り畳み位置への移動は、矢印39によって示される時計回り方向のものである(
図2a)。
【0021】
突出部42が外側部材34上に示されており、またスロット44が内側部材36上に示されているが、外側部材34にスロット44を設け、また内側部材36に突出部42を設けることもできる。更に、スロット44は螺旋状であってよいが、スロット44は代替として、使用位置と折り畳み位置との間の枢動運動の特定の一部の間に発生する側方運動の量を加速及び減速(即ち制御)するための、他の形状を有することもできる。従ってスロット44は広い意味で、スロット44が選択された量だけ横方向に延在し、選択された量だけ外側部材軸APの周りで周方向に延在する限り、突出部42と好適に協働することになる。
【0022】
好ましくは、内側部材36と外側部材34との間の摩擦を低減するために、1対の好適なブッシュ46をこれらの間に形成できる。ブッシュ46は、ポリマー材料等のいずれの好適な材料から作製してよい。好適なブッシュは、イグス社(igus inc,)(米国ローズアイランド)によって提供され得る。あるいは、又は更に、必要に応じて好適な潤滑剤(例えばグリース)を内側部材36と外側部材34との間に供給することによって、摩擦を低減してよい。
【0023】
リアホイール14をメインフレーム部分12aに隣接して位置決めすることによって、他のいくつかの折り畳み式自転車の設計の場合のように、折り畳まれたリアフレーム部分12b及びホイール14のための空間のポケットをメインフレーム部分12a自体の底部に設ける必要なく、折り畳み式自転車の長さLを削減できる。これは、自転車10が折り畳み式自転車であることが外見上分かりにくくなるという点で有利である。更に、メインフレーム部分12aの強度を損なうメインフレーム部分12aの設計に対する制約が少なくなるため、メインフレーム部分12a及び自転車10全体がより強靭になる。
【0024】
図3a及び3bに示す代替実施形態では、突出部42及びスロット44は、内側部材36の外側表面40上の内側部材ねじ山付き部分50に置き換えてよく、これは、外側部材34の内側表面38上の外側部材ねじ山付き部分52(斜線で示されている)と噛合する。これらのねじ山は協働して、内側部材36が外側部材34に対して枢動するにつれて内側部材36を横方向に駆動する。リアフレーム部分12bは、
図3aでは使用位置、
図3bでは折り畳み位置において示されている。
【0025】
更に別の代替実施形態では、内側部材36の外側表面40及び外側部材34の内側表面38は、突出部、溝等を有しなくてよく、これにより内側部材36は、
図4aに示す使用位置と
図4bに示す折り畳み位置との間で、側方及び周方向に互いに独立して自由に運動する。
図2a〜2c並びに3a及び3bに示す実施形態では、リアフレーム部分12bは、突出部42とスロット44との間(
図2a〜2c)又はねじ山付き部分50とねじ山付き部分52との間(
図3a及び3b)の相互作用によって制約を受け、これにより、リアフレーム部分12bが折り畳み位置へと完全に枢動した場合にリアフレーム部分12bをメインフレーム部分12aのそばへと導く経路に沿って移動できることに留意されたい。対照的に、
図4a及び4bに示す実施形態では、リアフレーム部分12bの運動は制約を受けず、従って、折り畳み位置へと向かう枢動運動中にリアフレーム部分12bがメインフレーム部分と衝突しないことを保証できるよう、リアフレーム部分12bを横方向に確実に十分に移動させるために注意が必要となる。
【0026】
折り畳み式自転車10が折り畳み位置にあるときに折り畳み式自転車10を輸送するために、リアフレーム部分12bは、
図5に示すように、リアフレーム部分12b上に支持された車軸53と、車軸53上に支持された少なくとも1つの折り畳み位置支持ホイール54とを有する。図示されている実施形態では、車軸53上には2つの支持ホイール54が存在する。リアフレーム部分12bが使用位置にある場合(
図1a)、折り畳み位置支持ホイール54は、地面30から離れて支持される。リアフレーム部分12bが折り畳み位置にある場合(
図1d)、折り畳み位置支持ホイール54は、折り畳み式自転車を地面30上に支持するために地面30と係合できる。これにより、自転車10のユーザは、フロントホイール自転車14及びリア自転車ホイール16の回転能力が、例えばホイール14及び16とメインフレーム部分12aとの間の摩擦によって損なわれ得る場合であっても、折り畳み位置支持ホイール54によって自転車10を地面30上で転がすことができる。
【0027】
図5に示すように、使用位置においてメインフレーム部分12aにリアフレーム部分12bをロックするために、56で示されるロック機構が設けられる。ロック機構56はフック部材58を含み、このフック部材58は、リアフレーム部分12bを使用位置に保持するためにフック部材58が車軸53に係合するよう位置決めされる、(
図5に示す)係合位置と、使用位置から離れる方向のリアフレーム部分12bの運動を可能とするようフック部材58が位置決めされる、(
図6に示す)解放位置との間での運動のために、メインフレーム部分12aに枢動可能に接続される。
【0028】
付勢部材60は、フック部材58を係合位置に向かって付勢し、これにより、フック部材58を車軸53から離れるよう上向きに付勢し得る力が発生した(例えば自転車10が隆起部に当たった)場合に、付勢部材60はフック部材58を車軸53と係合した状態で下方に保持できる。
【0029】
図9bを参照すると、32で示される第2のピボット接続は、フロントホイール支持体12cとメインフレーム部分12aとの間に設けられている。第2のピボット接続32は第1のピボット接続29と同様のものであってよく、外側部材34及び内側部材36とそれぞれ同様のものであってよい外側部材64及び内側部材66を含む。図示されている実施形態では、外側部材64はその上に突出部68を有し、メインフレーム部分12a上に設置される。内側部材66は、突出部68を受承するスロット70を有し、上記突出部68は選択された量だけ側方及び周方向の両方に延在し、これにより、折り畳み式自転車10を地面30上に支持するためにフロントホイール16が地面30と係合できる使用位置(
図1a)と、折り畳み式自転車10の長さL及び高さHのうちの少なくとも一方を低減する折り畳み位置(
図1c)との間で、フロントホイール支持体が可動となる。折り畳み位置では、フロントホイール16はメインフレーム部分12aに隣接してよい。使用位置では、フロントホイール16はメインフレーム部分12aと共面となるよう配向できる。より詳細には、フロントホイール16はフロントホイール支持体12cに接続され、フロントホイール支持体12cは、ステアリングチューブ28に接続されていることにより、フロントホイール16の所望の配向の範囲内での操舵を可能とする。フロントホイール支持体12cが折り畳み位置にある場合、フロントホイール16はメインフレーム部分12aに隣接するが、フロントホイール支持体12cが使用位置にある場合、フロントホイール16は真っ直ぐになるように配向されてよく、この点においてフロントホイール16はメインフレーム部分12aと共面となる。
【0030】
図1bに示すように、フロントホイール支持体12cは単一の支持アーム77であってよく、この単一の支持アーム77は、フロントホイール16の片側のみにおいてフロントホイール車軸(72で示される)に向かって延在し、これを支持する。フロントホイール支持体12cが折り畳み位置にある場合、フロントホイール16は、フロントホイール支持体12cとメインフレーム部分12aとの間に横方向に位置決めされる。これにより、(
図7cに示すような)折り畳み位置にある場合、ホイール16を、メインフレーム部分12aにより近接させて位置決めでき、これにより、折り畳み時の折り畳み式自転車10の幅Wを、従来の両側フォークを用いてホイール16を支持する実施形態に比べて削減できる。
図7cに示すように、ホイール16は、フロントホイール支持体12cを単一の支持アームとして形成した場合、メインフレーム部分12aのすぐ隣に位置決めできる。
【0031】
図1bでは、リアフレーム部分12bは、リアホイール車軸(76で示される)を支持するためにリアホイール14の両側に延在する2つの支持アーム74を有するものとして図示されている。あるいはリアフレーム部分12bは、
図7a及び7bにおいて78で示されるような単一の支持アームを有することもできる。リアフレーム部分12bが折り畳み位置にある場合、リアホイール14は、支持アーム78とメインフレーム部分12aとの間に横方向に位置決めされる。これによりホイール14を、(
図7cに示すような)折り畳み位置においてメインフレーム部分12aにより近接させて位置決めでき、これにより、折り畳み時の折り畳み式自転車10の幅Wを、2つの支持アーム74を用いてホイール14を支持する実施形態に比べて削減できる。
図7cに示すように、ホイール14は、単一の支持アーム78を使用する場合、メインフレーム部分12aのすぐ隣に位置決めできる。
【0032】
ある有利な実施形態では、
図9a及び9bに示すように、フロントホイール支持体12cは、フロントホイール支持体接続端部軸A12cと、フロントホイール支持体接続端部軸A12cに対して略垂直な第1の端面平面P12c内に延在する第1の端面71とを有する。ステアリングチューブ28は、ステアリングチューブ接続端部軸A28と、ステアリングチューブ接続端部軸A28に対して略垂直な第2の端面平面P28内に延在する第2の端面73とを有する。フロントホイール支持体12cは:フロントホイール支持体接続端部軸A12cがステアリングチューブ接続端部軸A28と整列し、第1の端面71と第2の端面73とが互いに当接し、フロントホイール16が、折り畳み式自転車10を地面上に支持するために地面と係合できる、使用位置(
図9b)と;フロントホイール支持体接続端部軸A12cがステアリングチューブ接続端部軸A28と整列せず、第1の端面71と第2の端面73とが互いから離間する、折り畳み位置(
図9a)との間で枢動可能である。このような構造体は、空間的な効率を維持したまま、折り畳み式自転車10上に乗り手の体重を支持するために、特に好適である。
【0033】
フロントホイール支持体12cは、いずれの好適なロック機構によって、使用位置にロック可能であってよい。ロック機構の例は、
図8a及び8bにおいて80で示されている。ロック機構80は、ベース部材82、拡張性部材84、ドライバ86、ドライバ付勢部材88及びクイックリリース機構90を含む。ドライバ86は、それぞれメインフレーム部分12a及びフロントホイール支持体12cの一部である第1及び第2のチューブ(
図8c、9a及び9bでは96及び98で示される)の内側表面(
図8cでは92及び94で示される)に対する拡張性部材84の拡張を駆動することによって、メインフレーム部分12a及びフロントホイール支持体12cを共に解放可能にロックするために使用される。
【0034】
ベース部材82は、ベース部材軸ALを画定する。拡張性部材84は、いずれの好適な手段で拡張可能であってよい。拡張性部材84は例えば、第1の端部100及び第2の端部102を有してよく、また複数の貫通スロット104を有してよく、これら複数の貫通スロット104は交互に各端部100及び102を始点として、対向する端部100及び102までの行程の大半に、ただし途中まで、延在する。拡張性部材84は、第1のくさび表面である内側表面106を有する(
図8b)。
【0035】
ドライバ86は、足部材108、接続ロッド110及びくさび部材112を含み、くさび部材112は第2のくさび表面114を有する。ドライバ86は、第1のくさび表面106及び第2のくさび表面114を互いに向かって駆動して、拡張性部材84の拡張を駆動するために、ベース部材82に対して(
図8bでは矢印116で示される)第1の方向に可動である。ドライバ86は、第1のくさび表面106及び第2のくさび表面114を互いから離れるように駆動して、拡張性部材84を収縮させるために、ベース部材82に対して(
図8bでは矢印118で示される)第2の方向に可動である。
【0036】
ある好ましい実施形態では、第1のくさび表面106及び第2のくさび表面114は、共に軸ALを含み互いに直交する(
図8bではP1及びP2で示される)2つの断面平面内の軸ALから離れるように延在する。平面P2は
図8bの軸ALと完全に一致しているため、平面P2が軸ALに重なった実線に見えることに留意されたい。
図8a及び8bに示す例示的実施形態では、くさび表面106及び114は概ね円錐形である。あるいは、例えば角錐といった他のいずれの形状も可能であってよい。
【0037】
図示されている実施形態では、ドライバ86は、足部材108と拡張性部材84の第2の端部102との間に位置決めされたドライバ付勢部材118によって、ベース部材84に対して移動される。ドライバ付勢部材118は、足部材108と拡張性部材84とを離間するように付勢し、これによりくさび表面106及び114が互いに向かって駆動される。
【0038】
クイックリリース機構90は、伝達アーム120及びハンドル122を含む。ハンドル122は、ハンドル枢軸を画定するピン接続124を介してベース部材82に枢動可能に接続される。伝達アーム120は、一方の端部128において、ピン接続130を介してドライバ86に枢動可能に接続され、別の端部132において、ハンドル枢軸からオフセットされたハンドル接続軸を画定する別のピン接続134を介して、ハンドル122に接続される。
【0039】
ハンドル122は、
図8a及び8bに示すロック解除位置と、
図8cに示すロック位置との間で枢動可能である。ロック解除位置では、伝達アーム120は、ドライバ付勢部材88からハンドル122へと力を伝達して、ハンドル122を、ロック解除位置のままとなるように付勢するよう配向される。更にロック解除位置では、伝達アーム120は、拡張性部材84に対するドライバ86の位置を制限することによって、ドライバ86が拡張性部材84の拡張を引き起こすのを防止する。
【0040】
ロック位置では、ドライバ付勢部材は、第1のくさび表面106及び第2のくさび表面114を互いに向かって駆動することによって、拡張性部材84の拡張を駆動する。
【0041】
第2のくさび表面114はドライバ86上にあるものとして示されているが、代替として、第2のくさび表面116をベース部材82上とすること、及びドライバを、拡張性部材84上のくさび表面106をベース部材82上のくさび表面114と係合するように駆動するものとすることも可能である。
【0042】
図10a及び10bに示す代替実施形態では、ロック機構は135で示されており、これはロック機構80と同様のものであるが、2つの第1のくさび表面を有し、その一方は136aで示されており、他方は136bで示されている。これら2つのくさび表面136a及び136bは、137で示される拡張性部材上に設けられる。くさび表面136aは、第1の軸方向に対面する(この「軸(axial)」は、軸ALを指す)。
図10a及び10bに示す図では、第1の軸方向は左に向かっている。くさび表面136bは、第2の軸方向に(即ち
図10a及び10bに示す図では右に向かって)対面する。更に2つの第2のくさび表面が存在し、そのうちの第1のものは138aで示され、140で示されるドライバ上にあり、第2のものは138bで示され、142で示されるベース部材上に設けられる。より詳細には、くさび表面138bは、ベース部材142の主要部分142bに接続された延長部材142a上にある。第2のくさび表面138a及び138bは、第1のくさび表面136a及び136bに対して相補的である。ドライバ140は接続アーム146を含み、接続アーム146は、伝達アーム120に枢動可能に接続された第1の端部148と、くさび表面138aが位置決めされたくさび部材150に固定接続された第2の端部とを有する。ドライバ付勢部材152が設けられ、これは図示されている例では、くさび部材150と延長部材142aとの間(又はより広くは、ドライバ140とベース部材142との間)に位置決めされ、くさび部材150及び延長部材142aを互いから離れるように付勢し、上記付勢は、くさび部材150及び延長部材142aを第1のくさび表面136a及び136bとの係合に向かって駆動する方向のものである。
【0043】
クイックリリース機構90のハンドル122が、
図10aに示すロック位置に位置決めされている場合、付勢部材152は、2つの第2のくさび表面138a及び138bを離間するように駆動し、この駆動は、第2のくさび表面138a及び138bを第1のくさび表面136a及び136bとの係合に向かって駆動し、これにより拡張性部材137の拡張が引き起こされる。1つ目の第1のくさび表面136aと2つ目の第1のくさび表面136bとの対称性、及び1つ目の第2のくさび表面138aと2つ目の第2のくさび表面138bとの対称性により、拡張性部材137の両端において概ね等しい量の拡張がもたらされる蓋然性が高まることに留意されたい。これにより、拡張性部材137が第1のチューブ96(
図10a)及び第2のチューブ98と係合する力がおおよそ等しくなる蓋然性が高まる。
【0044】
クイックリリース機構90のハンドル122が、
図10bに示すロック解除位置にある(これは
図10aに示す位置からのハンドル122の時計回り方向の回転を伴う)場合、伝達アーム120は、ドライバ付勢部材152からハンドル122へと力を伝達して、ハンドル122を、ロック解除位置のままとなるように付勢するよう配向される。更にロック解除位置では、伝達アーム120は、第1のくさび表面136a及び136bに対する第2のくさび表面138a及び138bの位置を制限することによって、ドライバ140が拡張性部材137の拡張を引き起こすのを防止する。
【0045】
ロック機構の別の実施形態が156で示されている、
図11a及び11bを参照する。ロック機構156は、ロック機構135と同様のものであり:拡張性部材157;延長部材158a及び主要部分158bを含むベース158;並びにくさび部材159aと、クイックリリース機構90の接続アーム120に枢動可能に接続された伝達アーム159bとを含むドライバ159を含む。ベース158の主要部分158bは、便宜上単に長方形として示されている。更にハンドル122の一部分は、便宜上
図11a及び11bから省略されている。ロック機構135の上述の構成部品の全ての構成部品は、
図10a及び10bのロック機構135の類似の要素と同様であってよいが、以下に記載する差異を有する。
【0046】
ロック機構135との、ロック機構156の差異は、第1のくさび表面(160a及び160bで示される)が、
図10a及び10bに示す実施形態の第1のくさび表面136a及び136bのように互いに対面するのではなく、互いから概ね反対方向を向いており、また第2のくさび表面(161a及び161bで示される)が、
図10a及び10bに示す実施形態の第2のくさび表面のように互いから反対方向を向いているのではなく、互いに対面している点である。また
図11a及び11bに示す実施形態では、162で示されるドライバ付勢部材は、ドライバ159からの伝達アーム159b上の足部材164と、ベース158の延長部材158aとの間に位置決めされる。
【0047】
図9bに示すように、ハンドル122は、第1のチューブ96及び第2のチューブ98のうちの一方のロック機構係合制御スロット170を通って延在してよく、これにより、自転車10のユーザがチューブ96及び98の外からアクセス可能となる。スロット170は第1の端部172及び第2の端部174を有する。第1の端部172へ向かうハンドル122の運動は、ロック機構80を、第1のチューブ96及び第2のチューブ98のうちのもう一方から略完全に引き出す。図示されている例では、上記運動は、ロック機構80を、第1のチューブ96から略完全に引き出す(そして
図9aに示すように、第2のチューブ98内へと略完全に引き込む)。スロット170の第2の端部174へ向かうハンドル122の運動は、ロック機構80を、ロック機構80が第1のチューブ96及び第2のチューブ98両方の中に部分的に位置決めされる位置(
図9b)まで駆動し、これによりロック機構80の拡張を可能として、第1のチューブ96及び第2のチューブ98を一体としてロックする。
【0048】
図1f及び9bに示すように、175で示される案内部材を、第2のチューブ98の端部に設けてよく、これは、フロントホイール支持体12cが使用位置に到達すると第1のチューブ96と係合して、第1のチューブ96及び第2のチューブ98が互いに良好に整列された状態となることを保証し、これによってロック機構を第1のチューブ96内へと上向きに導くことを容易にする。
【0049】
図8aに示すように、拡張性部材84は、複数の突出部(そのうちのいくつかは178で示される)と、突出部178の間の谷状部180とを含む、外側表面176を有してよい。突出部178は力の集中装置として作用し、これは第1のチューブ96及び第2のチューブ98の内側表面92及び94への食い込みを支援する。ある好ましい実施形態では、突出部178は外側表面176の周りに概ね周方向にのみ延在し、これにより軸方向運動(軸ALに沿った運動)に対する強い抵抗を提供する。しかしながら突出部178は他の方向に延在してもよく、例えばこれらは螺旋状に、又は軸方向にさえ延在してよい。あるいは拡張性部材84は、例えば突出部を有しない外側表面等、他のいずれのタイプの外側表面176を有してよい。
【0050】
図12a及び12bに示すある実施形態では、ロック機構の拡張性部材は、第1の周方向に延在する凹部180をその上に有してよい。
図12a及び12bでは、ロック機構は、
図10a及び10bにおいて示されている例(即ちロック機構135)であるが、他のロック機構80又は156のいずれが上述の凹部を有してよい。第1のチューブ96及び第2のチューブ98のうちの一方は、第1の周方向に延在する突出部182をその上に有してよく、これは凹部180と噛合可能である。第1の突出部182は、
図12bに示すように拡張性部材135が非拡張状態となった場合に、第1の凹部180から引き出され、これによりロック機構135を第1のチューブ96から引き出すことができ、これによりフレーム部分12cの折り畳みが可能となる。
図12aを参照すると、拡張性部材135が拡張した場合、第1の凹部180は第1の突出部182を受承して、拡張性部材135を所定の位置において軸方向に(軸ALに対して)ロックし、これにより、拡張性部材135を、第1のチューブ96及び第2のチューブ98の両方と係合した状態に保持する。図示されている実施形態では、第1の突出部182は第1のチューブ96上に示されているが、これは代替として第2のチューブ98上にあってもよく、この場合凹部180もこれに従って位置決めされる。
図12a及び12bに示すように、拡張性部材135は任意に、第2の周方向に延在する凹部184を有してよく、第1のチューブ96及び第2のチューブ98のうちのもう一方(この場合はチューブ98)が、第2の周方向に延在する突出部186を有する。拡張性部材が拡張した場合、第1の凹部180及び第2の凹部184は、第1の突出部182及び第2の突出部186を受承して、拡張性部材135を、第1及び第2のチューブ両方と係合した状態に保持する。拡張性部材135が非拡張状態となった場合、第1の突出部182及び第2の突出部186は、第1の凹部180及び第2の凹部184から引き出される。
【0051】
ロック機構は、第1のフレーム部分(即ちフレーム部分12a)と第2のフレーム部分(即ちフレーム部分12c)との間で使用されるものとして示されている。しかしながら、
図13に示すように、ロック機構は代替として、又は更に、例えばメインフレーム部分12a及びハンドルバーフレーム部分12d(この場合、第1のフレーム部分はここでもまた部分12aとなり、第2のフレーム部分はハンドルバーフレーム部分12dとなる)等といった、他のフレーム部分のペアを接続するために使用できる。この場合、第1及び第2のチューブは188及び190で示され、これらはヒンジ192によって接続される。この例では、ハンドルバーフレーム部分12dは、折り畳み式自転車10の乗り手がフロントホイール16の操舵のためにハンドルバー13を保持できる使用位置と、折り畳み位置との間での運動のために、ステアリングチューブ28に(ヒンジ192を介して)運動可能に接続され、これにより、折り畳み式自転車10の少なくとも一部分の高さ及び幅が低減される。
【0052】
ロック機構80、135及び156にクイックリリース機構を設ける代わりに、ロック機構をロック及びロック解除するための別の手段、例えばくさび部材に固定されたねじ山付きロッド、及びベース部材に固定接続されたナット等を設けてよい。ハンドノブ等の回転によってロッドの回転を発生させることができ、これはロッド及び取り付けられたくさび部材を軸方向に駆動することによって、ロック機構のロック及びロック解除を制御する。
【0053】
図8a〜13に示すロック機構80、135、156の代替例として、
図14a及び14bに示すようなロック機構194を設けてよい。ロック機構194は、オーバーセンターラッチ196を含み、このオーバーセンターラッチ196は、相互に対面する第1の傾斜表面198及び第2の傾斜表面199を有する内側表面197を含む。第1及び第2のフレーム部分(この場合はフレーム部分12a及び12c)の一部である、200及び201で示される第1及び第2のチューブは、第1のフランジ202及び第2のフランジ204をその上に有してよい。フランジ202及び204は、互いから反対方向を向いている傾斜表面206及び208を有する。オーバーセンターラッチ196は、
図14aではチューブ200及び201から離れたものとして示されているが、実際にはオーバーセンターラッチ196は、不使用時にはこれらのチューブのうちの一方の周りに留まっている。第1のチューブ200及び第2のチューブ201が互いに当接すると、オーバーセンターラッチ196は、2つのフランジ202及び204を超えて(場合によって上向き又は下向きに)摺動でき、
図14bに示すようにラッチ係合でき、これにより、傾斜表面198及び199と傾斜表面206及び208とのクランプ係合を駆動できる。
【0054】
従って、ロック機構はいずれの好適なタイプのロック機構であってよく、図示及び説明された特定の例に限定することは意図されていないことが理解されるだろう。
【0055】
図15を参照し、ロック機構が位置決めされた第1及び第2のチューブは円筒形である必要はないことに留意されたい。例えば、210及び212で示されるチューブは、断面が概ね正方形である。ロック機構自体を、
図16の214として示すように、正方形としてもよい。このような実施形態では、互いに係合することによって拡張性部材(216で示される)の拡張を引き起こすくさび表面は、円錐形ではなく角錐状となる。
【0056】
図1a〜1iを参照すると、折り畳み式自転車10を、
図1a及び1bに示す使用位置から折り畳むためには、フロントホイール支持体12cを使用位置に保持するロック機構80、135、156をロック解除し、フロントホイール支持体12cを、フロントホイール12c及びこれに伴ってフロントホイール16が第1のフレーム部分12aの第2の側部27上に位置決めされる、
図1cに示す折り畳み位置まで、(
図1aに示されている図から反時計回り方向に)折り畳むことができる。フック部材58を解放位置(
図6)まで持ち上げ、リアフレーム部分12bを、リアフレーム部分12b及びこれに伴ってリアホイール14が第1のフレーム部分12aの第1の側部25上に位置決めされる、
図1dに示す折り畳み位置まで、(
図1cに示されている図において時計回り方向に)枢動させることによって、リアフレーム部分12bをロック解除できる。リアフレーム部分12bが折り畳み位置にあると、フレーム12のハンドルバーフレーム部分12dをロック解除でき、
図1eに示すように折り畳み位置まで折り畳むことができる。
【0057】
第2のフレーム部分12bが折り畳み位置にある場合、第2のフレーム部分12bを折り畳み位置に保持する手段を提供することが有益となることに留意されたい。この目的のためのリアフレーム部分折り畳み位置保持部材が、
図17及び18において222で示されている。保持部材222は、ハンドルバー支持体11に設置されたフックであってよい。
図18に示すように、ハンドルバーフレーム部分12dが折り畳まれている場合、保持部材222は引き上げられて、ホイール14のリムの下方に位置決めされ、これにより保持部材222は上記リムを引っ掛けて、ホイール14及びリアフレーム部分12bが使用位置に向かって戻るように枢動するのを防止する。任意に、保持部材222は、それぞれ224及び226で示されるスロット付きアパーチャ及びねじ山付き締結具によってハンドルバー支持体11に接続でき、これにより、保持部材222の位置を、ユーザの好みに合うようにある程度調整できるようにすることができる。
【0058】
シート18は、
図1fに示すように、折り畳み式自転車10の関連する領域の高さを低減するためにシートチューブ22内へと下げることができる。
図1gは、
図1fと同一の、折り畳み式自転車10の位置(即ち折り畳み位置)を示す。折り畳み式自転車10を折り畳み位置から使用位置へと開くために、フロントホイール支持体12cを(
図1gに示す図において時計回り方向に枢動させることによって)
図1hに示す使用位置へと広げることができる。この位置まで広げると、ロック機構80、135、156(又はロック機構194)をロックできる。保持部材222をリアホイール14に引っ掛けられた状態から外すことができ、リアフレーム部分12bを
図1iに示す使用位置に戻るように枢動させて、フック部材58によって所定の位置にロックできる。ハンドルバーフレーム部分12dをその使用位置まで枢動させて、そのロック機構によって所定の位置にロックでき、シート18をその使用位置まで持ち上げることができ、これにより折り畳み式自転車10は、
図1a及び1bに示す使用位置となる。上述のいくつかのステップは、上述の順序とは異なる順序で実施できることに留意されたい。例えば自転車10の折り畳み解除中、リアホイール14を使用位置まで移動させる前に、ハンドルバーフレーム部分12dを持ち上げてその使用位置にロックできる。
【0059】
図1g及び7cに示すように、折り畳み式自転車10が折り畳み位置にある場合(より具体的には、第2及び第3のフレーム部分が折り畳み位置にある場合)、フロントホイール車軸72及びリアホイール車軸76は互いに整列され、互いに略当接する。その結果、折り畳み式自転車10がホイール14及び16のうちの一方又は両方に対する横方向の力を受承した場合に、車軸72及び76の当接が、上記力に耐えること、並びに場合に応じてフロントホイール支持体12c及び/又はリアフレーム部分12bに対する曲げ応力を阻止することを支援する。
【0060】
上述の実施形態では、フロントホイール支持体は、使用位置と折り畳み位置との間で枢動するものとして図示及び説明されている。しかしながら、フロントホイール支持体は、使用位置と折り畳み位置との間を、いずれの好適な方法で移動してよい。例えば
図19を参照すると、フロントホイール支持体12cは、使用位置及び保管位置のうちの一方において自転車10の残りの部分から(例えばメインフレーム部分12aから)取り外し可能とすること、並びに使用位置及び保管位置のうちのもう一方において自転車10の残りの部分に再接続可能とすることによって、使用位置と保管位置との間を移動可能としてよい。
図19では、フロントホイール支持体12cは使用位置において示されている。
図23では、フロントホイール支持体12cは保管位置において示されている。使用位置では、整列ピン300が、フロントホイール支持体12cから離間したフレーム12の一部分の(例えば
図20に示すようなメインフレーム部分12aの壁304上の)第1のアパーチャ302を通って、及びフロントホイール支持体12cの第2のアパーチャ306を通って延在する。フロントホイール16が使用位置にある際のフロントホイール16の整列を支援するために、フロントホイール支持体12cの自由端部(
図19では308で示される)は、正方形断面形状等の非円形断面形状を有するよう構成してよく、メインフレーム部分12a上の、310で示されるフロントホイール支持体受承アパーチャは、これに対応する中空非円形(例えば中空正方形)断面形状を有してよい。整列ピン300は、いずれの好適な手段によって、アパーチャ302及び306内の所定の位置に保持してよい。例えば整列ピン300は、そのシャフト(311で示される)に沿って1つ又は複数のボール(図示せず)を含んでよく、また(ピン300の取り外し又は挿入のために)上記ボールを外向きにロックするため、又は上記ボールを径方向に引き込むために、ばね懸架式プランジャを含んでよい。
【0061】
フロントホイール支持体12cの自由端部308の、アパーチャ310内での滑り嵌めが存在し得る間、これら2つの間にはある程度の遊びが依然として残っていてよい。
図21を参照すると、自由端部308(及びこれに伴ってフロントホイール支持体12c)を所定の位置に堅固に保持するために、1つ又は複数(この例では2つ)のカムロック部材312が設けられ、各カムロック部材312は、カムロックレバー312aと、クランプ部材317の、314及び316で示される2つの離間したフランジの間を通過するコネクタロッド312bとを含む。クランプ部材317は、アパーチャ310を画定する内側チューブ318を取り囲む。内側チューブ318はスロット319を有し、スロット319は、カムロックレバー312がそのクランプ留め位置(
図19)へと移動した場合に、フロントホイール支持体12cの自由端部308に対する内側チューブ318の変形(弾性折り畳み)を可能とし、これによりフランジ314及び316が互いに向かって引っ張られる。カムロッククランプ312は、現行の典型的な自転車のフロント及びリアホイールのクイックリリースクランプと同様のものであってよい。カムロッククランプは、クランプ留め位置(
図19)と解放位置(
図20〜22)との間で可動である。
図19〜23に示す実施形態の内側チューブ318は、メインフレーム部分12aの一部を形成する。
【0062】
図22では、フロントホイール支持体12cは、メインフレーム部分12aから取り外された状態で示されている。
図23では、フロントホイール支持体12cは、フレーム12の残りの部分の(例えばメインフレーム部分12aの)保管位置受承アパーチャ320に挿入された状態で示されている。アパーチャ320は、保管位置受承チューブ322に設けてよい。保管位置ロックピン324は、チューブ322のアパーチャ及びフロントホイール支持体12cの第2のアパーチャ306を通過して、フロントホイール支持体12cを保管位置において所定の位置にロックできる。
【0063】
図24に示すように、リアホイール14のシャフト404内の第2の軸方向通路と整列可能な、フロントホイール16のシャフト402内の第1の軸方向通路を任意に提供でき、これにより、自転車10が保管位置にある場合に、ボール‐プランジャピン406が通路401及び403を通過して、フロントホイール16及びリアホイール14を互いに整列した状態でロックできる。これにより、自転車10が保管位置にある場合に、自転車10を地面に沿って転がすことが容易になる。
【0064】
自転車10の部分のロックにおいて共に使用するために図示されているロック機構は、これらの代わりに、米国特許第4,507,034号明細書に示されているロック機構等の、他のいずれの好適なタイプのロック機構とすることもでき、上記米国特許の内容はその全体が参照により本出願に援用される。
【0065】
以上の実施形態の説明は、例示及び説明を目的として提供されている。上記説明は、包括的なものであること、又は本開示を限定することを意図したものではない。ある特定の実施形態の個々の要素又は特徴は一般に、その特定の実施形態に限定されるものではなく、適用可能である場合は、具体的に図示又は説明されていなくても相互交換可能であり、また選択されたある実施形態において使用可能である。また上記要素又は特徴は、多くの方法で変形させてよい。このような変形は本開示からの逸脱と見做してはならず、全てのこのような変形は、本開示の範囲内に含まれることを意図したものである。
(付記)
付記1の小型化可能な自転車は、ある長さ、ある高さ及びある幅を有する小型化可能な自転車であって、前記自転車は:ベースフレーム部分であって、前記ベースフレーム部分は、シートチューブ及びヘッドチューブ、前記シートチューブと前記ヘッドチューブとを接続する少なくとも1つの接続チューブ、並びにリアフレーム部分を含み、前記リアフレーム部分は、地面と係合して前記折り畳み式自転車を地面上に支持するために前記リアフレーム部分に設置されたリアホイールを有する、ベースフレーム部分;並びにステアリング構造体であって、前記ステアリング構造体は、前記ヘッドチューブに回転可能に設置されたステアリングチューブ、前記ステアリングチューブに接続されたハンドルバー、及びフロントホイール支持体を含み、前記フロントホイール支持体は、前記フロントホイール支持体に接続されたフロントホイールを有し、前記フロントホイール支持体は、フロントホイール支持体接続端部軸、及び第1の端面を有し、前記第1の端面は、フロントホイール支持体接続端部軸に対して略垂直な第1の端面平面内に延在し、前記ステアリングチューブは、ステアリングチューブ接続端部軸、及び第2の端面を有し、前記第2の端面は、前記ステアリングチューブ接続端部軸に対して略垂直な第2の端面平面内に延在する、ステアリング構造体を備え、前記フロントホイール支持体は、前記フロントホイール支持体接続端部軸が前記ステアリングチューブ接続端部軸と整列し、前記第1及び第2の端面が互いに当接し、前記フロントホイールが、前記折り畳み式自転車を地面上に支持するために地面と係合できる、使用位置と、前記フロントホイール支持体接続端部軸が前記ステアリングチューブ接続端部軸と整列せず、前記第1の端面及び前記第2の端面が互いから離間する、折り畳み位置との間で可動である。
付記2の小型化可能な自転車は、付記1に記載の小型化可能な自転車において、前記リアフレーム部分は、前記折り畳み式自転車の前記長さを低減するための前記折り畳み位置、及び前記リアホイールが、前記折り畳み式自転車を地面上に支持するために地面と係合できる、前記使用位置に位置決めできる。
付記3の小型化可能な自転車は、付記1又は2に記載の小型化可能な自転車において、前記ハンドルバーは、前記折り畳み式自転車の少なくとも一部分の高さ及び幅を低減するための前記折り畳み位置と、前記折り畳み式自転車の乗り手が前記フロントホイールの操舵のために前記ハンドルバーを保持できる前記使用位置との間での運動のために、前記ステアリングチューブに運動可能に接続された、ハンドルバー支持体に設置される。
付記4の小型化可能な自転車は、付記1〜3のいずれか1項に記載の小型化可能な自転車において、前記少なくとも1つの接続チューブは、前記ヘッドチューブと前記シートチューブとを恒久的に接続する。
付記5の小型化可能な自転車は、付記1〜4のいずれか1項に記載の小型化可能な自転車において、前記少なくとも1つの接続チューブは、トップチューブ及びダウンチューブを含む。
付記6の小型化可能な自転車は、付記1〜5のいずれか1項に記載の小型化可能な自転車において、前記フロントホイール支持体は、前記フロントホイールを前記メインフレーム部分と共面となるように配向できる前記使用位置と、前記フロントホイールが前記メインフレーム部分に横方向に隣接して位置決めされる前記折り畳み位置との間で、前記メインフレーム部分に対して枢動及び側方運動可能である。
付記7の小型化可能な自転車は、小型化可能な自転車であって、前記小型化可能な自転車は:第1のフレーム部分、第2のフレーム部分及び第3のフレーム部分であって、前記第1のフレーム部分は、長手方向フレーム軸を画定し、前記第2のフレーム部分及び前記第3のフレーム部分はそれぞれ、関連する自転車ホイールを有し、従って前記第2のフレーム部分は、前記第2のフレーム部分に接続されたリアホイールを有し、前記第3のフレーム部分は、前記第3のフレーム部分に接続されたフロントホイールを有する、第1のフレーム部分、第2のフレーム部分及び第3のフレーム部分;並びに第1のピボット接続であって:管状であり、かつ前記長手方向フレーム軸に対して略横方向に延在する第1の外側部材軸を有する、第1の外側部材;及び前記外側部材内において前記外側部材軸の周りで枢動運動するために、前記外側部材に枢動可能に接続され、また前記第1の外側部材に対して横方向に摺動可能な、第1の内側部材を含み、前記第1の内側部材及び前記第1の外側部材のうちの一方は、前記第1のフレーム部分に接続され、前記第1の内側部材及び前記第1の外側部材のうちのもう一方は、前記第2及び第3のフレーム部分のうちの一方に接続される、第1のピボット接続を備え、前記第2のフレーム部分及び前記第3のフレーム部分のうちの前記一方は、前記第1のピボット接続によって:前記第2及び第3のフレーム部分のうちの前記一方に関連する前記ホイールを、前記第1のフレーム部分と共面となるよう、及び前記折り畳み式自転車を地面上に支持するために地面と係合可能となるよう配向できる、使用位置;並びに前記第2及び第3のフレーム部分のうちの前記一方に関連する前記ホイールが、前記第1のフレーム部分と横方向に隣接する、折り畳み位置に位置決めできる。
付記8の小型化可能な自転車は、付記7に記載の小型化可能な自転車において、前記第2のフレーム部分及び前記第3のフレーム部分のうちの前記一方が関連する前記ホイールは、前記第2のフレーム部分及び前記第3のフレーム部分のうちの前記一方が前記折り畳み位置にある場合、前記第1のフレーム部分に対して概ね平行である。
付記9の小型化可能な自転車は、付記7又は8に記載の小型化可能な自転車において、前記第2のフレーム部分及び前記第3のフレーム部分のうちの前記一方が関連する前記ホイールは、ホイール車軸を有し、前記第2のフレーム部分及び前記第3のフレーム部分のうちの前記一方は、ホイール支持体を含み、前記ホイール支持体は、前記ホイールの片側のみにおいて前記ホイール車軸に向かって延在して前記ホイール車軸を支持し、これにより、前記第2のフレーム部分及び前記第3のフレーム部分のうちの前記一方が前記折り畳み位置にある場合、前記第2のフレーム部分及び前記第3のフレーム部分のうちの前記一方が関連する前記ホイールは、前記ホイール支持体と前記第1のフレーム部分との間に横方向に位置決めされる。
付記10の小型化可能な自転車は、付記7〜9のいずれか1項に記載の小型化可能な自転車において、前記第1のピボット接続は、前記第1のフレーム部分と前記第2のフレーム部分とを一体に接続し、前記折り畳み式自転車は更に、第2のピボット接続を備え、前記第2のピボット接続は:管状であり、かつ前記長手方向フレーム軸に対して略横方向に延在する第2の外側部材軸を有する、第2の外側部材;及び前記第2の外側部材内において前記第2の外側部材軸の周りで枢動運動するために、前記第2の外側部材に枢動可能に接続され、また横方向に摺動可能な、第2の内側部材を含み、前記第2の内側部材及び前記第2の外側部材のうちの一方は、前記第1のフレーム部分に接続され、前記第2の内側部材及び前記第2の外側部材のうちのもう一方は、前記第3のフレーム部分に接続され、前記第3のフレーム部分は、前記第2のピボット接続によって:前記フロントホイールを、前記第1のフレーム部分と共面となるよう、及び前記折り畳み式自転車を地面上に支持するために地面と係合可能となるよう配向できる、使用位置;及び前記フロントホイールが、前記第1のフレーム部分と横方向に隣接する、折り畳み位置に位置決めできる。
付記11の小型化可能な自転車は、付記10に記載の小型化可能な自転車において、前記第2のフレーム部分が前記折り畳み位置にある場合、前記リアホイールは、前記第1のフレーム部分の第1の側部上に位置決めされ、前記第3のフレーム部分が前記折り畳み位置にある場合、前記フロントホイールは、前記第1のフレーム部分の第2の側部上に位置決めされる。
付記12の小型化可能な自転車は、付記11に記載の小型化可能な自転車において、前記フロントホイールはフロントホイール車軸を有し、前記リアホイールはリアホイール車軸を有し、前記第2のフレーム部分及び前記第3のフレーム部分が前記折り畳み位置にある場合、前記フロントホイール車軸及び前記リアホイール車軸は互いに整列され、互いに略当接する。
付記13の小型化可能な自転車は、付記10〜12のいずれか1項に記載の小型化可能な自転車において、前記第1のフレーム部分は、前記ヘッドチューブ及び前記ステアリング構造体を含み、前記ステアリング構造体は、前記ヘッドチューブに回転可能に設置された前記ステアリングチューブ、前記ステアリングチューブに接続された前記ハンドルバーを含み、前記フロントホイールは前記フロントホイール車軸を有し、前記第3のフレーム部分はフロントホイール支持体を含み、前記フロントホイール支持体は、前記フロントホイールの片側のみにおいて前記フロントホイール車軸に向かって延在して前記フロントホイール車軸を支持し、これにより、前記第3のフレーム部分が前記折り畳み位置にある場合に、前記フロントホイールは、前記フロントホイール支持体と前記第1のフレーム部分との間に横方向に位置決めされ、前記リアホイールは前記リアホイール車軸を有し、前記第2のフレーム部分はリアホイール支持体を含み、前記リアホイール支持体は、前記リアホイールの片側のみにおいて前記リアホイール車軸に向かって延在して前記フロントホイール車軸を支持し、これにより、前記第2のフレーム部分が前記折り畳み位置にある場合に、前記リアホイールは、前記リアホイール支持体と前記第1のフレーム部分との間に横方向に位置決めされる。
付記14の小型化可能な自転車は、付記7〜13のいずれか1項に記載の小型化可能な自転車において、前記第1の外側部材及び前記第1の内側部材のうちの一方は、前記第1の外側部材及び前記第1の内側部材のうちのもう一方のスロットに係合する突出部を有し、前記突出部は前記スロットと協働して、前記外側部材内での前記内側部材の枢動運動中に、前記外側部材に対する前記内側部材の並進運動を駆動する。
付記15の小型化可能な自転車は、付記7〜14のいずれか1項に記載の小型化可能な自転車において、前記第1の外側部材は、外側部材ねじ山付き部分を有する内側表面を有し、前記第1の内側部材は、前記外側部材ねじ山付き部分と噛合する内側部材ねじ山付き部分を有する外側表面を有する。
付記16の小型化可能な自転車は、付記7〜15のいずれか1項に記載の小型化可能な自転車において、前記第1の外側部材は、略円筒形の前記内側表面を有し、前記第1の内側部材は、略円筒形の前記外側表面を有し、前記第1の内側部材は、前記第1の外側部材内において、周方向及び側方の両方に自由に運動する。
付記17の小型化可能な自転車は、小型化可能な自転車であって、前記小型化可能な自転車は:フレームであって、前記フレームは、第1のフレーム部分及び第2のフレーム部分を含み、前記第1のフレーム部分は、内側表面を有する第1のチューブを含み、前記第2のフレーム部分は、内側表面を有する第2のチューブを含み、前記第1のフレーム部分及び前記第2のフレーム部分は、前記第1のチューブ及び前記第2のチューブが互いに整列される使用位置に、共に配設できる、フレーム;ロック機構であって、前記ロック機構は、ベース部材、前記ベース部材に設置された拡張性部材、及びドライバを含み、前記ドライバは、前記第1のチューブ及び前記第2のチューブの前記内側表面に対する前記拡張性部材の拡張を、解放可能に駆動することによって、前記第1のフレーム部分及び前記第2のフレーム部分を前記使用位置に共に解放可能にロックするために、可動である、ロック機構;並びに第1の自転車ホイール及び第2の自転車ホイールであって、前記第1の自転車ホイール及び前記第2の自転車ホイールは、前記フレームに設置される、第1の自転車ホイール及び第2の自転車ホイールを備える。
付記18の小型化可能な自転車は、付記17に記載の小型化可能な自転車において、前記ベース部材はベース部材軸を画定し、前記拡張性部材は、少なくとも1つの第1のくさび表面を有し、少なくとも1つの第2のくさび表面が、前記ドライバ及び前記ベース部材のうちの少なくとも一方に設けられ、前記ドライバは、前記ベース部材に対して可動であり、これにより前記第1のくさび表面及び前記第2のくさび表面を互いに向かって駆動して、前記拡張性部材の拡張を駆動する。
付記19の小型化可能な自転車は、付記17又は18に記載の小型化可能な自転車において、前記ロック機構は更に:前記第1のくさび表面及び前記第2のくさび表面を、互いとの係合に向かって軸方向に付勢する、ドライバ付勢部材;並びに伝達アーム及びハンドルを含む、クイックリリース機構であって、前記ハンドルは、ハンドル枢軸において前記ベース部材に枢動可能に接続され、前記伝達アームは、一方の端部において前記ドライバに枢動可能に接続され、またもう一方の端部において、前記ハンドル枢軸からオフセットされたハンドル接続軸において前記ハンドルに接続される、クイックリリース機構を含み、前記ハンドルは、ロック位置とロック解除位置との間で枢動可能であり、前記ロック解除位置では、前記伝達アームは、前記ドライバ付勢部材から前記ハンドルへと力を伝達して、前記ハンドルを、前記ロック解除位置のままとなるように付勢するよう配向され、また前記伝達アームは、前記第1のくさび表面に対する前記第2のくさび表面の位置を制限することによって、前記ドライバが前記拡張性部材の前記拡張を引き起こすのを防止し、前記ロック位置では、前記ドライバ付勢部材は、前記第1のくさび表面及び前記第2のくさび表面を互いに向かって駆動して、前記拡張性部材の前記拡張を駆動する。
付記20の小型化可能な自転車は、付記19に記載の小型化可能な自転車において、前記第1のチューブ及び前記第2のチューブのうちの一方はスロットを内包し、前記ハンドルは前記スロットを通過することによって、前記第1のチューブ及び前記第2のチューブの外側からの前記ハンドルの操作を可能とし、前記スロットは、第1の端部及び第2の端部を有し、前記スロットの前記第1の端部へ向かう前記ハンドルの運動は、前記ロック機構を、前記第1のチューブ及び前記第2のチューブのうちのもう一方から略完全に引き出し、前記スロットの前記第2の端部へ向かう前記ハンドルの運動は、前記ロック機構を、前記ロック機構が前記第1のチューブ及び前記第2のチューブ両方の中に部分的に位置決めされる位置まで駆動する。
付記21の小型化可能な自転車は、付記18に記載の小型化可能な自転車において、前記少なくとも1つの第1のくさび表面は:前記拡張性部材の第1の端部に近接して位置決めされ、かつ第1の軸方向に対面する、1つ目の第1のくさび表面;及び前記拡張性部材の第2の端部に近接して位置決めされ、かつ第2の軸方向に対面する、2つ目の第1のくさび表面を含み、前記少なくとも1つの第2のくさび表面は:前記1つ目の第1のくさび表面に対して相補的であり、かつ前記ドライバ上に位置決めされた、1つ目の第2のくさび表面;及び前記2つ目の第1のくさび表面に対して相補的であり、かつ前記ベース部材上に位置決めされた、2つ目の第2のくさび表面を含み、軸方向における前記ドライバの駆動により、前記第1のくさび表面と前記第2のくさび表面との係合が駆動され、これにより、前記拡張性部材の前記第1の端部及び前記第2の端部両方の拡張が駆動される。
付記22の小型化可能な自転車は、付記17〜21のいずれか1項に記載の小型化可能な自転車において、前記第1のくさび表面及び前記第2のくさび表面は、共に軸を含み互いに直行する2つの断面平面内の前記軸から離れるように延在する。
付記23の小型化可能な自転車は、付記17〜22のいずれか1項に記載の小型化可能な自転車において、前記第1のフレーム部分及び前記第2のフレーム部分は、ヒンジによって互いに接続される。
付記24の小型化可能な自転車は、付記17〜23のいずれか1項に記載の小型化可能な自転車において、前記第1のフレーム部分は、ヘッドチューブ内で回転可能なステアリングチューブを含み、前記第2のフレーム部分は、前記フロントホイールの車軸を保持するために延在する、支持アームである。
付記25の小型化可能な自転車は、付記17〜24のいずれか1項に記載の小型化可能な自転車において、前記第1のフレーム部分は、前記ヘッドチューブ内で回転可能な前記ステアリングチューブであり、前記第2のフレーム部分は、ハンドルバー支持体である。
付記26の小型化可能な自転車は、付記17〜25のいずれか1項に記載の小型化可能な自転車において、前記拡張性部材は、複数の突出部と、前記突出部の間の谷状部とを含む、外側表面を有する。
付記27の小型化可能な自転車は、付記26に記載の小型化可能な自転車において、前記複数の突出部は、前記外側表面の周りに概ね周方向にのみ延在する。
付記28の小型化可能な自転車は、付記17〜27のいずれか1項に記載の小型化可能な自転車において、前記拡張性部材は、第1の周方向に延在する凹部を有し、前記第1のチューブ及び前記第2のチューブのうちの一方は、第1の周方向に延在する突出部を有し、前記第1の凹部は、前記拡張性部材が拡張された場合に、前記第1の突出部を受承することによって、前記拡張性部材を、前記第1のチューブ及び前記第2のチューブ両方と係合した状態に保持し、前記第1の突出部は、前記拡張性部材が非拡張状態となった場合に、前記第1の凹部から引き出される。
付記29の小型化可能な自転車は、付記27に記載の小型化可能な自転車において、前記拡張性部材は、第2の周方向に延在する凹部を有し、前記第1のチューブ及び前記第2のチューブのうちのもう一方は、第2の周方向に延在する突出部を有し、前記第1の凹部及び前記第2の凹部は、前記拡張性部材が拡張された場合に、前記第1の突出部及び前記第2の突出部を受承することによって、前記拡張性部材を、前記第1のチューブ及び前記第2のチューブ両方と係合した状態に保持し、前記第1の突出部及び前記第2の突出部は、前記拡張性部材が非拡張状態となった場合に、前記第1の凹部及び前記第2の凹部から引き出される。