特許第6672297号(P6672297)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6672297
(24)【登録日】2020年3月6日
(45)【発行日】2020年3月25日
(54)【発明の名称】セカンダリ基地局ベアラの変更
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/02 20090101AFI20200316BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20200316BHJP
   H04W 76/34 20180101ALI20200316BHJP
【FI】
   H04W36/02
   H04W72/04 111
   H04W76/34
【請求項の数】14
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-523978(P2017-523978)
(86)(22)【出願日】2015年10月13日
(65)【公表番号】特表2018-500802(P2018-500802A)
(43)【公表日】2018年1月11日
(86)【国際出願番号】EP2015073631
(87)【国際公開番号】WO2016071082
(87)【国際公開日】20160512
【審査請求日】2017年6月30日
(31)【優先権主張番号】14306791.6
(32)【優先日】2014年11月7日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】391030332
【氏名又は名称】アルカテル−ルーセント
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100120363
【弁理士】
【氏名又は名称】久保田 智樹
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(72)【発明者】
【氏名】ウォラル,チャンドリカ
(72)【発明者】
【氏名】パラット,スディープ
(72)【発明者】
【氏名】ゴディン,フィリップ
【審査官】 久松 和之
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/163309(WO,A1)
【文献】 国際公開第2014/169718(WO,A1)
【文献】 国際公開第2014/163143(WO,A1)
【文献】 国際公開第2015/143170(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セカンダリ基地局がプロトコル・レイヤ再確立を実施するべきであると決定されると、セカンダリ基地局ベアラを介してユーザ機器への待ち状態のデータ・パケットの継続送信を可能にするステップ
を含み、
前記可能にするステップが、送信を終了するトリガが生じるまで、継続送信を可能にするステップを含む、
セカンダリ基地局における方法。
【請求項2】
前記プロトコル・レイヤ再確立が、前記セカンダリ基地局ベアラが別の基地局に移動することに起因する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記プロトコル・レイヤ再確立が、前記セカンダリ基地局のレイヤ2プロトコル・レイヤが再確立されることに起因する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記可能にするステップが、前記セカンダリ基地局の全てのセカンダリ基地局ベアラを介して、ユーザ機器への待ち状態のデータ・パケットの継続送信を可能にするステップを含む、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記トリガを生成するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記トリガがマスタ基地局から受信したメッセージを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記送信が終了するまで、前記セカンダリ基地局ベアラを介して前記ユーザ機器に首尾よく配信されたデータ・パケットのインジケーションを送信するステップを含む、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記セカンダリ基地局ベアラ上の前記送信が終了するまで、各セカンダリ基地局ベアラを介して前記ユーザ機器に首尾よく配信されたデータ・パケットのインジケーションを送信するステップを含む、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記インジケーションが、そのセカンダリ基地局ベアラについて、最後に首尾よく配信された順次データ・パケットを示す、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記インジケーションが、そのセカンダリ基地局ベアラについて、任意の首尾よく配信された後続の非順次データ・パケットを示す、請求項7乃至9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
セカンダリ基地局がプロトコル・レイヤ再確立を実施するべきであると決定されると、前記セカンダリ基地局ベアラを介してユーザ機器への待ち状態のデータ・パケットの継続送信を可能にするように動作可能なロジック
を備え、
前記ロジックは、送信を終了するトリガが生じるまで、継続送信を可能にする、セカンダリ基地局。
【請求項12】
セカンダリ基地局がプロトコル・レイヤ再確立を実施するべきであると決定されると、送信が終了するまで、セカンダリ基地局ベアラを介してユーザ機器に首尾よく配信されたデータ・パケットのインジケーションを待つステップ
を含む、マスタ基地局における方法。
【請求項13】
セカンダリ基地局がプロトコル・レイヤ再確立を実施するべきであると決定されると、送信が終了するまで、セカンダリ基地局ベアラを介してユーザ機器に首尾よく配信されたデータ・パケットのインジケーションを待つように動作可能なロジック
を備える、マスタ基地局。
【請求項14】
コンピュータ上で実行されたとき、請求項1乃至10および12のいずれか1項に記載の方法ステップを実施するように動作可能な、コンピュータ・プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セカンダリ基地局方法、セカンダリ基地局、マスタ基地局方法、マスタ基地局、およびコンピュータ・プログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス通信システムが知られている。そのようなシステムでは、ユーザ機器(たとえば、iPadまたは他の同様のタブレットなどのモバイル電話またはワイヤレス・デバイス)として知られているネットワーク接続可能デバイスは、ネットワーク・プロバイダにより提供される基地局と通信するように動作可能である。
【0003】
知られているワイヤレス通信システムでは、無線カバレッジは、ネットワーク接続可能デバイスに、それぞれがセルとして知られている地理的エリア内で提供される。基地局が各セル中に配置されて、無線カバレッジを提供する。典型的には、各セル中のネットワーク接続可能デバイスは、基地局から情報およびデータを受信し、基地局に情報およびデータを送信するように動作可能である。
【0004】
ネットワーク接続可能デバイスは、ワイヤレス通信システムを通してローミングする。いくつかの基地局が一般に提供され、ネットワーク接続可能デバイスに広い区域のカバレッジを提供するために、地理的に分散される。
【0005】
ネットワーク接続可能デバイスが基地局によりサービスされる区域内にある場合、ユーザ機器と基地局との間で、関連する無線リンクによって通信を確立することができる。各基地局は、典型的には、無線カバレッジまたはサービスの地理的区域内の、いくつかのセクタまたはセルをサポートする。典型的には、基地局に設けられる異なるアンテナが各関連するセクタまたはセルをサポートする。各基地局は、複数のアンテナを有することが多い。
【0006】
従来型の基地局は、比較的大きい地理的区域中にカバレッジを提供し、そのようなセルは、マクロセルと呼ばれることが多い。
【0007】
場合によっては、ネットワーク接続可能デバイスが2つの基地局、すなわちマスタ基地局およびセカンダリ基地局との通信を可能にするように構成されるような、「二重(デュアル)接続性」を提供することができる。これらの2つの基地局は、たとえば、2つのマクロセル基地局、またはマクロセル基地局とスモールセル基地局とを備えることができる。いくつかの二重接続性実装を構成することができ、各々は、異なる利益を提供することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
二重接続性配置は有利性を提供することができるが、そのような配置の予想されなかった結果が生じる場合がある。これらの結果に対処することが求められる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の態様によれば、セカンダリ基地局がプロトコル・レイヤ再確立を実施するべきであると決定されると、セカンダリ基地局ベアラを介してユーザ機器への待ち状態のデータ・パケットの継続送信を可能にするステップを含む、セカンダリ基地局における方法が提供される。
【0010】
第1の態様においては、二重接続性が、ユーザ機器が同時にマスタ基地局(MeNB)およびセカンダリ基地局(SeNB)に接続することを含む、と理解される。無線によって信号伝達する無線リソース制御(RRC)という観点から、二重接続性で動作するとき、ユーザ機器へデータ・パケットを送信するためのベアラの構成を制御する、2つの主な信号伝達手順がある。第1の手順は、セカンダリ基地局中のレイヤ2プロトコル・スタックの再確立を含まない、RRCパラメータ再構成である。第2の手順は、セカンダリ基地局におけるレイヤ2プロトコル・スタックの再確立を必要とする、セカンダリ基地局セル・グループ(SCG)変更手順であり、SCGパケット・データ・コンバージェンス・プロトコル(PDCP)レイヤが再確立され、SCG無線リンク制御(RLC)レイヤが再確立され、SCG中間アクセス制御(MAC)がリセットされ、SCG物理レイヤ(PHY)が解放される。第1の態様においては、プロトコル・レイヤ再確立が必要であるとき、変更を有効にするためにかかる時間がネットワーク・インターフェースの非理想的なバックホール特性に起因して比較的長い場合があり、そのことによって、ユーザ機器との通信が中断される場合があることも理解される。
【0011】
したがって、以下の方法が提供される。方法は、セカンダリ基地局のためであってよい。方法は、セカンダリ基地局がプロトコル・レイヤを再確立するべきであると決定され、検出され、もしくは確立される際、または決定され、検出され、もしくは確立されると、任意の待ち状態のデータ・パケットの送信を、セカンダリ基地局ベアラを介して継続できることを含むことができる。再確立が起こるまで待ち状態のデータ・パケットを送信し続けることができ、このことによって、サービスの中断を最小化し、再送信される必要があるデータ・パケットの数を減少させるため、このようにして、サービスの中断を最小化することができる。
【0012】
一実施形態では、方法は、セカンダリ基地局ベアラを介してユーザ機器にデータ・パケットの送信を継続するステップを含む。
【0013】
一実施形態では、前記プロトコル・レイヤ再確立は、前記セカンダリ基地局ベアラが別の基地局に移動することに起因する。
【0014】
一実施形態では、前記プロトコル・レイヤ再確立は、前記セカンダリ基地局のレイヤ2プロトコル・レイヤが再確立されることに起因する。
【0015】
一実施形態では、可能にするステップは、セカンダリ基地局の全てのセカンダリ基地局ベアラを介して、ユーザ機器への待ち状態のデータ・パケットの継続送信を可能にするステップを含む。したがって、送信は、そのセカンダリ基地局のためのあらゆるベアラを介して継続することができる。
【0016】
一実施形態では、可能にするステップは、送信を終了するトリガが生じるまで、継続送信を可能にするステップを含む。したがって、トリガが生じると、データ・パケットの継続送信を停止することができる。
【0017】
一実施形態では、方法は、トリガを生成するステップを含む。したがって、セカンダリ基地局は、それ自体がトリガを生成することができる。
【0018】
一実施形態では、生成するステップは、セカンダリ基地局が利用可能なリソースおよびセカンダリ基地局とユーザ機器との間のベアラ状態のうちの少なくとも1つに応答して起こる。したがって、セカンダリ基地局は、移動される予定であると現在は示されていないベアラに最も良好に割り当てることができるとセカンダリ基地局が考えているそのリソースの既存の制約に起因して、または、移動される予定のベアラの効率が、不十分な無線状態に起因して低いために、トリガを生成することができる。
【0019】
一実施形態では、トリガは、マスタ基地局から受信したメッセージを含む。したがって、マスタ基地局は、継続通信が停止されるべきであると、セカンダリ基地局に示すことができる。
【0020】
一実施形態では、メッセージは、その後に送信が終了する期間をトリガする。したがって、送信の停止は、規定された期間の後に起こることができる。
【0021】
一実施形態では、メッセージは、セカンダリ基地局修正確認メッセージおよびユーザ機器コンテキスト解放メッセージのうちの少なくとも1つを含む。任意の好適なメッセージを使用できることが理解されよう。
【0022】
データ・パケットの損失を防止するための機構が設けられていない限り、SCG変更手順がデータ・パケットの損失をもたらす可能性があることも、実施形態は認識している。これは、SCG変更が実施されると、セカンダリ基地局を介してオフロードされる全てのベアラが、全SCG−PDCP及びSCG−RLCの再確立、並びにSCG−MACのリセットに起因して影響を受けるので、特に当てはまる。これは、具体的には、スプリット・ベアラ二重接続性モードで動作するときに問題である。というのは、これは、RLC確認応答モード(AM)であり、RLC−AMベアラ上にマッピングされるトラフィックについて、無損失通信が確保されるべきであるためである。スプリット・ベアラが、マスタ基地局セル・グループ(MCG)ベアラとして再構成される、または別のセカンダリ基地局に移動されると、セカンダリ基地局に送信されていたがユーザ機器にはまだ首尾よく配信されていないデータを、再び送信しなければならない。したがって、マスタ基地局は、どのデータ・パケットを再送信する必要があるのかを知るために、どのパケットがユーザ機器に首尾よく配信されたのかを知る必要がある。したがって、実施形態は、SCG変更の際に、またはスプリットからMCGベアラへとベアラのタイプの変更が生じる場合に、スプリット・ベアラ上にマッピングされるトラフィックの損失を防止するために技法が必要であると理解している。損失データ・パケットの防止を支援をするための技法が存在するが、これらは、ユーザ機器からのPDCP状態報告に依存する。しかし、そのような状態報告はオプションであり、そのため依存することができない。PDCP状態報告が使用されないとき、ネットワークは、第1の未確認の、順番通りのデータ・パケットを再送信する必要があることになる。この確認は、RLC確認応答モードの確認応答に基づく。しかし、セカンダリ基地局中のスプリット・ベアラについて、マスタ基地局は、セカンダリ基地局からなんらRLC確認応答モードの確認応答情報を有さず、そのため、この手法は、スプリット・ベアラにとってやはり好適でない。
【0023】
したがって、一実施形態では、方法は、送信が終了するまで、セカンダリ基地局ベアラを介してユーザ機器に首尾よく配信されたデータ・パケットのインジケーションを送信するステップを含む。したがって、マスタ基地局には、ユーザ機器に首尾よく配信されたそれらのデータ・パケットのインジケーションがセカンダリ基地局自体から提供される。
【0024】
一実施形態では、方法は、セカンダリ基地局ベアラ上の送信が終了するまで、各セカンダリ基地局ベアラを介してユーザ機器に首尾よく配信されたデータ・パケットのインジケーションを送信するステップを含む。したがって、マスタ基地局は、首尾よく配信されなかった、セカンダリ基地局へ提供されたデータ・パケットを決定することになる。
【0025】
一実施形態では、インジケーションは、そのセカンダリ基地局ベアラについて、最後に首尾よく配信された順次(シーケンシャル)データ・パケットを示す。これは、既に配信されているため配信されないデータ・パケット、及び再送信される必要があるデータ・パケットを示すために特に有効な技法を提供する。
【0026】
一実施形態では、インジケーションは、そのセカンダリ基地局ベアラについて、任意の首尾よく配信された後続の非順次データ・パケットを示す。
【0027】
一実施形態では、インジケーションは、マスタ基地局−セカンダリ基地局インターフェースによって提供される。1つのそのようなインターフェースは、X2インターフェースである。
【0028】
一実施形態では、セカンダリ基地局が経験した状態およびマスタ基地局から受信したメッセージのうちの少なくとも1つに応答して、セカンダリ基地局が、セカンダリ基地局ベアラの変更を実施するべきであると決定する。
【0029】
第2の態様によれば、セカンダリ基地局がプロトコル・レイヤ再確立を実施するべきであると決定されると、セカンダリ基地局ベアラを介してユーザ機器への待ち状態のデータ・パケットの継続送信を可能にするように動作可能なロジックを備える、セカンダリ基地局が提供される。
【0030】
一実施形態では、ロジックは、セカンダリ基地局ベアラを介してユーザ機器にデータ・パケットの送信を継続するように動作可能である。
【0031】
一実施形態では、前記プロトコル・レイヤ再確立は、前記セカンダリ基地局ベアラが別の基地局に移動することに起因する。
【0032】
一実施形態では、前記プロトコル・レイヤ再確立は、前記セカンダリ基地局のレイヤ2プロトコル・レイヤが再確立されることに起因する。
【0033】
一実施形態では、ロジックは、セカンダリ基地局の全てのセカンダリ基地局ベアラを介して、ユーザ機器にデータ・パケットの継続送信を可能にするように動作可能である。
【0034】
一実施形態では、ロジックは、送信を終了するトリガが生じるまで、継続送信を可能にするように動作可能である。
【0035】
一実施形態では、ロジックはトリガを生成するように動作可能である。
【0036】
一実施形態では、ロジックは、セカンダリ基地局が利用可能なリソースおよびセカンダリ基地局とユーザ機器との間のベアラ状態のうちの少なくとも1つに応答してトリガを生成するように動作可能である。
【0037】
一実施形態では、ロジックは、マスタ基地局から受信したメッセージに応答してトリガを生成するように動作可能である。
【0038】
一実施形態では、メッセージは、その後に送信が終了する期間をトリガする。
【0039】
一実施形態では、メッセージは、セカンダリ基地局修正確認メッセージおよびユーザ機器コンテキスト解放メッセージのうちの少なくとも1つを含む。
【0040】
一実施形態では、ロジックは、送信が終了するまで、セカンダリ基地局ベアラを介してユーザ機器に首尾よく配信されたデータ・パケットのインジケーションを送信するように動作可能である。
【0041】
一実施形態では、ロジックは、セカンダリ基地局ベアラ上の送信が終了するまで、各セカンダリ基地局ベアラを介してユーザ機器に首尾よく配信されたデータ・パケットのインジケーションを送信するように動作可能である。
【0042】
一実施形態では、インジケーションは、そのセカンダリ基地局ベアラについて、最後に首尾よく配信された順次データ・パケットを示す。
【0043】
一実施形態では、インジケーションは、そのセカンダリ基地局ベアラについて、任意の首尾よく配信された後続の非順次データ・パケットを示す。
【0044】
一実施形態では、インジケーションは、マスタ基地局−セカンダリ基地局インターフェースによって提供される。
【0045】
一実施形態では、ロジックは、セカンダリ基地局が経験した状態およびマスタ基地局から受信したメッセージのうちの少なくとも1つに応答して、セカンダリ基地局が、セカンダリ基地局ベアラの変更を実施するべきであると決定するように動作可能である。
【0046】
第3の態様によれば、セカンダリ基地局がプロトコル・レイヤ再確立を実施するべきであると決定されると、送信が終了するまで、セカンダリ基地局ベアラを介してユーザ機器に首尾よく配信されたデータ・パケットのインジケーションを待つステップを含む、マスタ基地局における方法が提供される。
【0047】
一実施形態では、前記プロトコル・レイヤ再確立は、前記セカンダリ基地局ベアラが別の基地局に移動することに起因する。
【0048】
一実施形態では、前記プロトコル・レイヤ再確立は、前記セカンダリ基地局のレイヤ2プロトコル・レイヤが再確立されることに起因する。
【0049】
一実施形態では、方法は、セカンダリ基地局にセカンダリ基地局ベアラによる送信を終了させるため、セカンダリ基地局にメッセージを送信するステップを含む。
【0050】
一実施形態では、メッセージは、その後に送信が終了する期間をトリガする。
【0051】
一実施形態では、メッセージは、セカンダリ基地局修正確認メッセージおよびユーザ機器コンテキスト解放メッセージのうちの少なくとも1つを含む。
【0052】
一実施形態では、方法は、送信が終了するまで、セカンダリ基地局によってユーザ機器に首尾よく配信されたデータ・パケットのインジケーションを受信するステップを含む。
【0053】
一実施形態では、インジケーションは、セカンダリ基地局ベアラ上の送信が終了するまで、データ・パケットが、各セカンダリ基地局ベアラを介してユーザ機器に首尾よく配信されたことを示す。
【0054】
一実施形態では、インジケーションは、そのセカンダリ基地局ベアラについて、最後に首尾よく配信された順次データ・パケットを示す。
【0055】
一実施形態では、インジケーションは、そのセカンダリ基地局ベアラについて、任意の首尾よく配信された後続の非順次データ・パケットを示す。
【0056】
一実施形態では、インジケーションは、マスタ基地局−セカンダリ基地局インターフェースによって提供される。
【0057】
一実施形態では、方法は、ユーザ機器への配信のため、任意の未配信のデータ・パケットを再送信するステップを含む。
【0058】
第4の態様によれば、セカンダリ基地局がプロトコル・レイヤ再確立を実施するべきであると決定されると、送信が終了するまで、セカンダリ基地局ベアラを介してユーザ機器に首尾よく配信されたデータ・パケットのインジケーションを待つように動作可能なロジックを備える、マスタ基地局が提供される。
【0059】
一実施形態では、前記プロトコル・レイヤ再確立は、前記セカンダリ基地局ベアラが別の基地局に移動することに起因する。
【0060】
一実施形態では、前記プロトコル・レイヤ再確立は、前記セカンダリ基地局のレイヤ2プロトコル・レイヤが再確立されることに起因する。
【0061】
一実施形態では、ロジックは、セカンダリ基地局にセカンダリ基地局ベアラによる送信を終了させるため、セカンダリ基地局にメッセージを送信するように動作可能である。
【0062】
一実施形態では、メッセージは、その後に送信が終了する期間をトリガする。
【0063】
一実施形態では、メッセージは、セカンダリ基地局修正確認メッセージおよびユーザ機器コンテキスト解放メッセージのうちの少なくとも1つを含む。
【0064】
一実施形態では、ロジックは、送信が終了するまで、セカンダリ基地局によってユーザ機器に首尾よく配信されたデータ・パケットのインジケーションを受信するように動作可能である。
【0065】
一実施形態では、インジケーションは、セカンダリ基地局ベアラ上の送信が終了するまで、データ・パケットが、各セカンダリ基地局ベアラを介してユーザ機器に首尾よく配信されたことを示す。
【0066】
一実施形態では、インジケーションは、そのセカンダリ基地局ベアラについて、最後に首尾よく配信された順次データ・パケットを示す。
【0067】
一実施形態では、インジケーションは、そのセカンダリ基地局ベアラについて、任意の首尾よく配信された後続の非順次データ・パケットを示す。
【0068】
一実施形態では、インジケーションは、マスタ基地局−セカンダリ基地局インターフェースによって提供される。
【0069】
一実施形態では、ロジックは、ユーザ機器への配信のため、任意の未配信のデータ・パケットを再送信するように動作可能である。
【0070】
第5の態様によれば、コンピュータ上で実行されたとき、第1または第3の態様の方法ステップを実施するように動作可能な、コンピュータ・プログラム製品が提供される。
【0071】
さらなる具体的で好ましい態様は、添付の独立請求項および従属請求項に記載される。従属請求項の特徴は、適宜、独立請求項の特徴と組み合わせることができ、請求項中に明示的に記載されるもの以外の組合せでもよい。
【0072】
装置の特徴が機能を提供するように動作可能であるものとして記載される場合、これが、その機能を提供する、またはその機能を提供するように適合もしくは構成される装置の特徴を含むことを理解されたい。
【0073】
本発明の実施形態は、添付図面を参照して、ここでさらに記載されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
図1】ベアラ解放手順を示す図である。
図2】実施形態のベアラ・タイプ変更手順を示す図である。
図3】実施形態のベアラ・タイプ変更手順を示す図である。
図4】実施形態のベアラ・タイプ変更手順を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0075】
実施形態を詳細に論ずる前に、最初に概要を提供することとする。上述のように、二重接続性をサポートするネットワークは、マスタ基地局およびセカンダリ基地局の両方が、それらの基地局に二重接続性モードで接続される単一のユーザ機器に、データ・パケットの同時送信をサポートする配置で動作することができる。
【0076】
1つの配置では、単一の無線ベアラが、マスタ基地局内のPDCPレイヤ後に分割され、データ・パケットのいくつかは、ユーザ機器への送信のためにマスタ基地局のより低いレイヤを通して提供され、他のデータ・パケットは、マスタ基地局によってセカンダリ基地局インターフェース(典型的には、X2インターフェース)へと提供され、そこで、データ・パケットは、ユーザ機器への送信のためにセカンダリ基地局のRLCレイヤに直接提供される。このスプリット・ベアラ手法は、ユーザ機器と通信するためのリソースを増加させることを実現し、そのためスループットを増加させる。しかし、このスプリット・ベアラ手法は、セカンダリ基地局セル・グループ・ベアラへの変更が必要であり、次いでセカンダリ基地局のレイヤ2が再確立される必要があること、すなわちPDCPレイヤが再確立され、RLCレイヤが再確立され、MACレイヤがリセットされ、物理レイヤが解放されるべきであることも意味する。
【0077】
スプリット・ベアラであるそれらのSCGベアラについて、無損失通信が確保される必要がある(すなわち、ユーザ機器によって受信され損なうデータ・パケットはなくすべきである)。しかし、セカンダリ基地局中のレイヤ2を再確立することは、再確立が生じるときにまだユーザ機器によって首尾よく受信されていないデータ・パケットが失われることにつながる可能性がある。
【0078】
したがって、実施形態では、セカンダリ基地局は、セカンダリ基地局が受信したデータ・パケットをユーザ機器に送信し続ける一方、セカンダリ基地局セル・グループ・ベアラへの変更は待ち状態であるが、そうするのに好都合のままとなる。これは、ベアラへの変更は実施するのに幾分の時間がかかる可能性があり、そのため、セカンダリ基地局にデータ・パケットを送信し続けさせる一方で、そのことが、ユーザ機器へのなんらかの中断を最小化する助けとなることができるためである。
【0079】
セカンダリ基地局セル・グループ・ベアラへの変更が生じた後で、セカンダリ基地局は、ユーザ機器によって首尾よく受信されたデータ・パケットのインジケーションを提供することができる。典型的には、変更は、セカンダリ基地局セル・グループ・ベアラの全てに影響を及ぼすため、このインジケーションは、各ベアラに提供される。
【0080】
マスタ基地局は、次いで、セカンダリ基地局に提供され且つ配信されていない任意のデータ・パケットを、無損失送信を確保するためのユーザ機器へのその後の配信で利用可能とすることを確保するために、セカンダリ基地局によって提供される情報を使用する。
【0081】
したがって、実施形態では、セカンダリ基地局中のレイヤ2再確立を含むSCG変更を、マスタ基地局またはセカンダリ基地局のいずれかによって開始することができる。SCG変更を実施する多くの異なる理由があり得る。理由としては、プライマリ・サービング・セル変更、無線ベアラ・タイプ変更、セキュリティ更新、同期パラメータ再構成、レイヤ2プロトコル・レイヤを再確立する決定などが挙げられる。SCG変更の原因またはトリガに応じて、セカンダリ基地局は、SCGベアラ変更の開始後でさえ、無線インターフェースによって、ユーザ機器と通信し続けることができる。これは、SCG変更に起因するユーザ機器へのサービスの中断を最小化するためであり、サービスの中断は、二重接続性動作でより頻繁である。
【0082】
SCG変更の際に、セカンダリ基地局がX2インターフェースによってマスタ基地局に、たとえば、ユーザ機器によって送受信されたPDCPプロトコル・データ・ユニット(PDU)の最近の送信/受信状態を提供するように、新しいトリガがもたらされる。ユーザ機器は、典型的には、ユーザ機器によって首尾よく受信された各PDCP PDUについての確認応答を提供することを理解されたい。マスタ基地局は、次いで、SCG変更の前/SCG変更の際にセカンダリ基地局に配信される全てのトラフィックのための無損失通信のサポートにおいて、セカンダリ基地局によって提供される情報を使用する。この手順は、スプリット・ベアラがMCGベアラに変更されるときにやはり利用できることを理解されたい。
【0083】
SCG変更
上に述べたように、たとえば、プライマリ・セカンダリ・セル変更、データ無線ベアラ・タイプ変更、セキュリティ更新、同期パラメータ再構成、およびセカンダリ基地局においてレイヤ2プロトコル・レイヤを再確立する決定など、多くの異なる事象が、セカンダリ基地局ベアラに変更を生じさせる可能性があり、その各々は、セカンダリ基地局セル・グループ変更手順で実現される。セカンダリ基地局セル・グループ変更について異なるトリガが存在するが、共通の手順が適用される。
【0084】
データ無線ベアラ・タイプ変更手順
下に述べる実施形態はデータ無線ベアラ・タイプ変更の文脈で記載されるが、セカンダリ基地局セル・グループ変更をもたらす上に述べた前記トリガの各々で、同様の技法を使用できることを理解されたい。
【0085】
ここで、スプリット・ベアラのセカンダリ基地局部分を解放するための、セカンダリ基地局からの要求を考察する。そのような要求で、マスタ基地局は、以下の手順のうちのいずれかを実施することができる。
1.マスタ基地局が対応する発展型パケット・システム(EPS)ベアラを解放することができる。
2.スプリット・ベアラのセカンダリ基地局部分がセカンダリ基地局中でユーザ機器のための最後のベアラでない場合、マスタ基地局は、スプリット・ベアラからマスタ・セル・グループ(MCG)ベアラへ、ベアラ・タイプを変更するように決定することができる。
3.スプリット・ベアラのセカンダリ基地局部分がセカンダリ基地局中でユーザ機器のための最後のベアラである場合、マスタ基地局は、セカンダリ基地局を解放し、スプリット・ベアラをマスタ・セル・グループ・ベアラに移動することができる。
4.スプリット・ベアラのセカンダリ基地局部分がセカンダリ基地局中でユーザ機器のための最後のベアラである場合、マスタ基地局は、ベアラを別のセカンダリ基地局に構成することができ、そのため、セカンダリ基地局が変わることになる。
【0086】
手順1
図1は、手順1をより詳細に図示する。セカンダリ基地局がベアラ解放要求で要求されるSeNB修正を送信した後に、マスタ基地局がEPSベアラを解放すると決定する。したがって、セカンダリ基地局は、直ちに、ベアラ上のトラフィックの配信を停止することができる。ベアラが解放されるので、SCG変更に起因する無損失配信は、問題とならない。したがって、セカンダリ基地局は、図1中のステップ1とステップ5との間の任意の時間に、解放するように要求されたベアラ上のユーザ機器通信を停止することができる。この手順がEPSベアラの解放を含むため、セカンダリ基地局が、直ちにベアラ上の通信を停止することになる可能性がある。
【0087】
手順2
図2は、手順2をより詳細に図示しており、マスタ基地局が、ベアラ・タイプをスプリット・ベアラからMGCベアラに変更するように決定する。したがって、セカンダリ基地局は、ステップ6またはステップ7において、SCG変更およびSeNB修正確認メッセージの受信を含むSCG構成の更新とランダム・アクセス手順との間の任意の時間に、解放または変更するように要求されるベアラ上のユーザ機器通信を停止することができる。典型的には、ベアラ上のユーザ機器通信は、これらの事象の最も早い時間に停止される。
【0088】
手順3
図3は、手順3をより詳細に図示する。セカンダリ基地局は、ステップ1とステップ5との間の任意の時間に、解放するように要求されたベアラ上のユーザ機器通信を停止することができる。
【0089】
手順4
図4は、手順4をより詳細に図示する。セカンダリ基地局は、ステップ0とステップ8との間の任意の時間に、ユーザ機器通信を停止することができる。
【0090】
理解されるように、これらの例の各々で、セカンダリ基地局ベアラに対して変更が生じ、そのベアラが別の基地局に移動される結果となる。しかし、データ・パケットの送信は、セカンダリ基地局ベアラへの変更が要求されることが決定された後のある期間の間、継続することができる。
【0091】
配信フィードバック
手順2、3、および4について、SCG変更で、データ・パケットの無損失配信が保証される必要がある。したがって、セカンダリ基地局は、セカンダリ基地局による、これらのパケットの配信状態を示す最近のPDCPフィードバックを提供するように要求される(すなわち、セカンダリ基地局が、首尾よく配信されたPDCP PDU情報を提供する)。したがって、セカンダリ基地局は(セカンダリ基地局がユーザ機器へのデータの送信を停止した後で)、マスタ基地局に、PDCPシーケンス番号状態報告を送信する。これは、手順2および3についてのメッセージ1、ならびに手順4についてのメッセージ0の後の任意の時間に起こり得ることを理解されたい。
【0092】
データの送信をいつ停止するのか、また成功した配信情報をいつ提供するのかについての具体的な決定は、実装毎に変わる場合があり、セカンダリ基地局の負荷または変更されるベアラ上の無線状態など、セカンダリ基地局が経験している状態に応じてさえ変わる場合がある。しかし、手順2の1つの例示的な実装では、マスタ基地局からのSCG変更要求を示すステップ2におけるSeNB修正要求メッセージをセカンダリ基地局が受信すると、セカンダリ基地局は、セカンダリ基地局が影響を受けるベアラについてユーザ機器へのトラフィックの送信を停止するときに、セカンダリ基地局の全てのベアラに、首尾よく配信されたPDCP PDU情報を提供する。したがって、ステップ2におけるSCG変更インジケータは、以後、PDCPフィードバック情報を提供するためのイベント・トリガとして使用することができる。しかし、手順4では、セカンダリ基地局を変更するため、またはEPSベアラを解放するためのマスタ基地局の決定を示す古いセカンダリ基地局に区別はない。SCG変更インジケータは、データの損失を防止するため、マスタ基地局をイネーブルにした後で、最近のPDCPフィードバック情報を提供するようにトリガを提供することによってセカンダリ基地局に通知する、ステップ3におけるSeNB解放確認メッセージ中にやはり含まれるべきである。
【0093】
したがって、要約すると、手順2および4について、セカンダリ基地局またはマスタ基地局からのベアラ解放要求の結果として、SCG変更が無線インターフェースによって実施されると、マスタ基地局は、(それ自体がベアラ解放を要求された可能性がある)そのセカンダリ基地局にSCG変更についての決定を示す。SCG変更インジケータを受信すると、セカンダリ基地局は、可能な限りベアラ上でユーザ機器通信を継続することができ(上に述べたように、継続時間は、基地局実装の問題である)、セカンダリ基地局は、ユーザ機器へのデータ通信が停止した後で、セカンダリ基地局の全てのベアラの送信状態を示す最近のPDCPフィードバックを生成する。
【0094】
PDCPフィードバック状態は、セカンダリ基地局によりサービスを受けるベアラ毎に生成される。異なるベアラ上のデータ送信は、同時にまたは異なるときに停止できることを理解されたい。こうして、PDCPフィードバック情報は、データ配信の停止によりトリガされると、同時にまたは異なるときに、ベアラ毎にマスタ基地局に提供される。
【0095】
したがって、実施形態は、SCG変更が実施されるときに、スプリット・ベアラ上に無損失データ配信を保証するための方法を提供する。この手法は、オプションの手順である、ユーザ機器からのPDCP状態配信インジケータに依存しない。このことは、SCG変更中の、スプリット・ベアラ上で起こりうるデータ損失を防止する助けとなり、任意の重複する送信を最小化する機構も提供する。
【0096】
当業者なら、様々な上記方法のステップが、プログラムされたコンピュータによって実施できることを容易に理解するであろう。本明細書では、一部の実施形態は、機械またはコンピュータ可読であり、機械実行可能なまたはコンピュータ実行可能な命令のプログラムを符号化するプログラム記憶デバイス、たとえばデジタル・データ記憶媒体を対象とすることも意図されている。ただし前記命令は、前記上記方法のステップの一部または全てを実施する。プログラム記憶デバイスとは、たとえばデジタル・メモリ、磁気ディスクおよび磁気テープなどの磁気記憶媒体、ハード・ドライブ、または光学読取り可能デジタル・データ記憶媒体であってよい。実施形態は、上記方法の前記ステップを実施するようプログラムされたコンピュータを対象とすることも意図される。
【0097】
「プロセッサ」または「ロジック」と標示された任意の機能ブロックを含む、図に示した様々な要素の機能は、専用ハードウェアならびに適切なソフトウェアと関連するソフトウェアを実行することが可能なハードウェアの使用を介して実現することができる。プロセッサによって実現するとき、機能は、単一の専用プロセッサにより、単一の共有プロセッサにより、またはその一部が共有され得る複数の個々のプロセッサにより実現することができる。さらに、「プロセッサ」または「コントローラ」または「ロジック」という用語の明示的な使用を、ソフトウェアを実行可能なハードウェアに限って言及していると解釈するべきでなく、限定するものではないが、デジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、ネットワーク・プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)、ソフトウェアを記憶するための読取り専用メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、および不揮発性記憶装置を暗黙のうちに含むことができる。従来型および/または特別注文型の他のハードウェアも含むことができる。同様に、図に示した任意のスイッチは、概念上のみのものである。スイッチの機能は、プログラム・ロジックの動作を介して、専用ロジックを介して、プログラム制御および専用ロジックの相互作用を介して、または手動でさえ実行することができ、具体的な技法は、文脈からより具体的に理解されるように、実装者によって選択可能である。
【0098】
本明細書中の任意のブロック図は本発明の原理を具現化する例示的な回路の概念図を表すことを、当業者には理解されたい。同様に、任意のフロー・チャート、流れ図、状態遷移図、疑似コードなどは、コンピュータ可読媒体中に実質的に表現され、コンピュータまたはプロセッサが明示的に示されているか否かにかかわらず、そのようなコンピュータまたはプロセッサによってそのように実行できる様々なプロセスを表すことを理解されたい。
【0099】
記述および図面は、本発明の原理を説明しているにすぎない。したがって、本明細書に明示的に記載したり示したりはしていないが、本発明の原理を具現化し、本発明の精神および範囲の中に含まれる様々な構成を当業者が考案可能となることを理解されたい。さらに、本明細書に記載された全ての例は、主に、技術の促進のため、本発明の原理および発明者によって与えられた概念を読者が理解することを助ける教育上の目的のためにのみ明確に意図され、そのような具体的に記載された例および条件に限定されることのないものであるとして解釈されるべきである。さらに、本発明の原理、態様、および実施形態ならびに本発明の具体的な例を記載した本明細書中の全ての記述は、それらの等価物を包含することを意図している。
図1
図2
図3
図4