(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6672316
(24)【登録日】2020年3月6日
(45)【発行日】2020年3月25日
(54)【発明の名称】ポリオレフィン組成物、およびそれを調製するプロセス
(51)【国際特許分類】
C08L 23/10 20060101AFI20200316BHJP
C08K 5/159 20060101ALI20200316BHJP
【FI】
C08L23/10
C08K5/159
【請求項の数】21
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2017-535451(P2017-535451)
(86)(22)【出願日】2015年12月30日
(65)【公表番号】特表2018-500448(P2018-500448A)
(43)【公表日】2018年1月11日
(86)【国際出願番号】US2015068123
(87)【国際公開番号】WO2016109708
(87)【国際公開日】20160707
【審査請求日】2017年7月27日
(31)【優先権主張番号】62/098,808
(32)【優先日】2014年12月31日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】599060788
【氏名又は名称】ミリケン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】Milliken & Company
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100189913
【弁理士】
【氏名又は名称】鵜飼 健
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(72)【発明者】
【氏名】メール、ネイサン・エー.
【審査官】
今井 督
(56)【参考文献】
【文献】
特表2004−534005(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2002/0188044(US,A1)
【文献】
特表2008−542470(JP,A)
【文献】
特表2009−534465(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08G 23/00− 23/36
C08K 3/00− 13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)ポリプロピレンポリマー;
(b)1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル;および
(c)1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル、
を含むポリオレフィン組成物であって、
組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの質量に対する、組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの質量の比は、約9:1から約1:9であり、
組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルと1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの合計質量が、組成物中に存在するポリプロピレンポリマーの質量に基づき、約1500〜約2500ppmであり、
ポリオレフィン組成物は、100s-1の見かけ剪断速度と190℃の温度において、約450Pa.s以下の見かけ溶融粘度を有する、ポリオレフィン組成物。
【請求項2】
100s-1の見かけ剪断速度と190℃の温度において、約430Pa.s以下の見かけ溶融粘度を有する、請求項1に記載のポリオレフィン組成物。
【請求項3】
100s-1の見かけ剪断速度と190℃の温度において、約410Pa.s以下の見かけ溶融粘度を有する、請求項1または請求項2に記載のポリオレフィン組成物。
【請求項4】
組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの質量に対する、組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの質量の比は、約3:1〜約1:3である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリオレフィン組成物。
【請求項5】
約25g/10分以上のメルトフローレート(MFR)を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリオレフィン組成物。
【請求項6】
約30g/10分以上のMFRを有する、請求項5に記載のポリオレフィン組成物。
【請求項7】
約16以下の流量比(FRR)(MFR10/MFR2)を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリオレフィン組成物。
【請求項8】
約15.5以下の流量比(FRR)(MFR10/MFR2)を有する、請求項7に記載のポリオレフィン組成物。
【請求項9】
約15以下の流量比(FRR)(MFR10/MFR2)を有する、請求項8に記載のポリオレフィン組成物。
【請求項10】
(a)ポリプロピレンポリマーを供給する工程;
(b)1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルを供給する工程;
(c)1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルを供給する工程;
(d)1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルおよび1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルを、ポリプロピレンポリマーと混合し、混合物を製造する工程; (e)混合物をポリプロピレンポリマーの融点と同等かそれ以上の温度に加熱する工程;および
(f)加熱された混合物をポリプロピレンポリマーの融点以下の温度に冷却し、よってポリオレフィン組成物を製造する工程、
を含む、ポリオレフィン組成物を製造する方法であって、
組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの質量に対する、組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの質量の比は、約9:1から約1:9であり、
組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルと1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの合計質量が、組成物中に存在するポリプロピレンポリマーの質量に基づき、約1500〜約2500ppmであり、
ポリオレフィン組成物は、100s-1の見かけ剪断速度と190℃の温度において、約450Pa.s以下の見かけ溶融粘度を有する方法。
【請求項11】
ポリオレフィン組成物が、100s-1の見かけ剪断速度と190℃の温度において、約430Pa.s以下の見かけ溶融粘度を有する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ポリオレフィン組成物が、100s-1の見かけ剪断速度と190℃の温度において、約410Pa.s以下の見かけ溶融粘度を有する、請求項10または請求項11に記載の方法。
【請求項13】
組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの質量に対する、組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの質量の比は、約3:1から約1:3である、請求項10〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
混合物が約170℃から約200℃の温度に加熱される、請求項10〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
混合物が約180℃から約200℃の温度に加熱される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
混合物が約185℃から約195℃の温度に加熱される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
ポリオレフィン組成物が、約25g/10分以上のMFRを有する、請求項10〜16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
ポリオレフィン組成物が、約30g/10分以上のMFRを有する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
ポリオレフィン組成物が、約16以下の流量比(FRR)(MFR10/MFR2)を有する、請求項10〜18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
ポリオレフィン組成物が、約15.5以下の流量比(FRR)(MFR10/MFR2)を有する、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
ポリオレフィン組成物が、約15以下の流量比(FRR)(MFR10/MFR2)を有する、請求項20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
[0001] 本出願は、透明化剤(clarifying agant)を含むポリオレフィン組成物と、そのような組成物を製造するプロセスに関する。
【0002】
[0002] プラスチック(ポリレフィン)加工産業は常に、プラスチック製品の製造価格を改善する手段を探し求めてきた。製造価格は非常に多くの因子により影響されるが、最も大きな影響を及ぼすものの1つはサイクル時間である。射出成形の文脈においてサイクル時間とは、1つの成形サイクルを完了して1つの成形品を作製するのに必要とされる時間間隔のことを言う。成形サイクルは、型締めを行い、溶融プラスチックを型穴の中に射出し、溶融プラスチックを冷却して型穴の中で部分的に固化し、生じた部品を鋳型から取り出すことを含む。型締めを行い、完成した部品を鋳型から取り出す工程が完了するのに要する時間は、機械の設計により決定される。溶融プラスチックを型穴の中へ射出し、プラスチックを冷却して固化する工程は、そのプロセスの中で使用されるポリマーの性質によって影響される。例えば比較的に高い溶融粘度(melt viscosity)を有するポリマーは、型穴中に迅速に射出することができない。また比較的に高い溶融粘度を有するポリマーを通常は比較的に高い温度に加熱して、それらが十分な流動性を有しており、所望のスル−プット(throughput)で複雑な型穴の中へ流れることを保証しなければならない。高い温度を使用したときには、鋳型から部品を取り出すのに十分な程に固化する温度まで溶融ポリマーを冷却するには長い時間がかかる。(ポリマーを高温に加熱すると必要とされるエネルギーも多くなり、製造作業の価格と各製品の製造価格が増加する。)よってサイクル時間と価格の低減を目指して、低い温度を採用したプロセスと低い溶融粘度を有するポリマーへ、産業界は移行を始めている。これらの低溶融粘度ポリマーを加工装置を通じて(例えば、押出し成形機を通じて型穴へ射出する等)、低い加工温度においてさえも、高いスル−プットで供給することができる。
【0003】
[0003] この低溶融粘度ポリマーと低加工温度への移行と共に、幾つかのポリマー添加剤は期待されたように又は所望されたように機能しないことを産業界は見出した。例えば透明化剤の場合には、ミラッド(登録商標)3988透明化剤(ミリケン&カンパニーより市販)は、高溶融粘度ポリマーにおけるのと同様の望ましい低いヘイズレベルが、低溶融粘度ポリマーにおいては生じないことが見いだされた。この性能の妨げは、許容可能なヘイズレベルを維持しながら、低溶融粘度ポリマーへ移行することによって低価格を希望する生産者には問題となり得る。
【0004】
[0004] よって低溶融粘度ポリマー中で使用するのに適した、透明化剤などの添加剤への需要が未だにある。そのような添加剤を含んでいるポリオレフィン組成物への需要も未だにある。本明細書中で述べられる種々の態様はそのような添加剤と組成物を提供しようとするものである。
【発明の概要】
【0005】
[0005] 本発明は改善された(即ち低い)ヘイズレベルを示すポリオレフィン(例えばポリプロピレン)組成物を広く提供する。ある態様において本発明は、ポリオレフィン(例えばポリプロピレン)ポリマーが比較的に低い溶融粘度と、低い流量比(Flow Rate Ration: FFR)によって証拠付けられる比較的に狭いモル質量分布を任意的に有しているポリオレフィン組成物を提供する。
【0006】
[0006] よって第1の態様において本発明は、
(a)ポリプロピレンポリマー;
(b)1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル;
(c)1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル、
を含むポリオレフィン組成物を提供し、組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの質量に対する組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの質量の比は、約9:1から約1:9であり、ポリオレフィン組成物は、100s
-1の見かけ剪断速度と190℃の温度において約450Pa.s以下の見かけ溶融粘度を有する。
【0007】
[0007] 第2の態様において本発明は、
(a)ポリプロピレンポリマーを供給する工程;
(b)1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルを供給する工程;
(c)1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルを供給する工程;
(d)1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルおよび1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルを、ポリプロピレンポリマーと混合し、混合物を製造する工程;
(e)混合物をポリプロピレンポリマーの融点と同等かそれ以上の温度に加熱する工程;および
(f)加熱された混合物をポリプロピレンポリマーの融点以下の温度に冷却し、よってポリオレフィン組成物を製造する工程、
を含む、ポリオレフィン組成物を製造する方法を提供し、組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの質量に対する、組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの質量の比は、約9:1から約1:9であり、ポリオレフィン組成物は100s
-1の見かけ剪断速度と190℃の温度において、約450Pa.s以下の見かけ溶融粘度を有する。
【0008】
[0008] 第1の態様において本発明は広く、(a)ポリプロピレンポリマー;(b)1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル;および(c)1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル、を含むポリオレフィン組成物を提供する。
【0009】
[0009] ポリオレフィン組成物はポリオレフィンポリマーを含む。ポリオレフィンポリマーは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブチレン、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、およびポリ(ビニルシクロヘキサン)など、任意の適切なポリオレフィンであってもよい。好適な態様において熱可塑性ポリマーは、ポリプロピレンホモポリマー(例えば、アタクチック・ポリプロピレンホモポリマー、アイソタクチック・ポリプロピレンホモポリマー、およびシンジオタクチック・ポリプロピレンホモポリマー)、ポリプロピレンコポリマー(例えば、ポリプロピレン・ランダムコポリマー)、ポリプロピレン・インパクトコポリマー、およびそれらの混合物からなる群から選択されるポリオレフィンである。適切なポリプロピレンコポリマーには、限定されるものではないが、エチレン、ブト−1−エン(すなわち1−ブテン)およびヘキス−1−エン(すなわち1−ヘキセン)からなる群から選択されるコモノマーの存在下で、プロピレンの重合化から作製されるランダムコポリマーが含まれる。そのようなポリプロピレン・ランダムコポリマーにおいて、コモノマーは任意の適切な量で存在してもよいが、通常は約10重量%未満の量(例えば、約1〜約7重量%)で存在する。適切なポリプロピレン・インパクトコポリマーには、限定されるものではないが、エチレン−プロピレンゴム(EPR)、エチレンプロピレン−ジエン・モノマー(EPDM)、ポリエチレン、およびプラストマーからなる群から選択されるコポリマーを、ポリプロピレンホモポリマーまたはポリプロピレンランダムコポリマーに添加することにより作製されたものが含まれる。そのようなポリプロピレン・インパクトコポリマーにおいてコポリマ−は任意の適切な量で存在してもよいが、通常は約5〜約25重量%の量で存在する。
【0010】
[0010] 組成物において使用されるポリオレフィンポリマー(例えばポリプロピレンポリマー)は、ポリオレフィン組成物について下記で述べる見かけ溶融粘度、メルトフローレート(Melt Flow Rate)、および/または流量比を有するように製造されたポリマーであってもよい。例えば組成物において使用するのに適切なポリプロピレンポリマーには、製造者によって販売されるポリマーが、ポリオレフィン組成物について下記に述べる見かけ溶融粘度値の1つを有するような様式で製造されたものが含まれる。あるいは、望ましい特性を有さない未使用のポリプロプレンポリマーを、1つ以上の添加物の添加を通じて改変することができる。例えばポリマーの1つ以上の特性を改変するために、ポリマーを有機過酸化物またはビスブレーキング剤と組み合わせてもよい。そのような使用に適している有機過酸化物には、限定されるものではないが、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3,3,6,6,9,9−ペンタメチル−3−(エチルアセテート)−1,2,4,5−テトラオキシシクロノナン、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化水素、過酸化ジクミル、tert−ブチルペルオキシ・イソプロピルカーボネート、ジ−tert−ブチルペルオキシド、p−クロロベンゾイルペルオキシド、ジベンゾイルジペルオキシド、tert−ブチル・クミルペルオキシド、tert−ブチル・ヒドロキシエチルペルオキシド、ジ−tert−アミルペルオキシド、2,5−ジメチルヘキセン−2,5−ジペルイソノナン酸、アセチルシクロヘキサンスルホニル・ペルオキシド、ジイソプロピル・ペルオキシジカーボネート、tert−アミルペルネオデカン酸、tert−ブチル−ペルネオデカン酸、tert−ブチルペルピバル酸、tert−アミル−ペルピバル酸、ビス−(2,4−ジクロロベンゾイル)ペルオキシド、ジイソノナノイル・ペルオキシド、ジデカノイル・ペルオキシド、ジオクタノイル・ペルオキシド、ジラウロイル・ペルオキシド、ビス(2−メチルベンゾイル)ペルオキシド、ジスクシノイル・ペルオキシド、ジアセチル・ペルオキシド、ジベンゾイル・ペルオキシド、tert−ブチルペル−2−エチルヘキサン酸、ビス(4−クロロベンゾイル)ペルオキシド、tert−ブチル・ペルイソ酪酸、tert−ブチル・ペルマレイン酸、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、tert−ブチルペルオキシイソプロピル・カーボネート、tert−ブチルペルイソノナン酸、2,5−ジメチルヘキサン2,5−ジベンゾエート、tert−ブチルペルアセテート、tert−アミルペルベンゾエート、tert−ブチルペルベンゾエート、2,2−ビス(tert−ブチルペルオキシ)ブタン、2,2−ビス(tert−ブチルペルオキシ)プロパン、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサン2,5−ジ−tert−ブチルペルオキシド、3−tert−ブチルペルオキシ−3−フェニルフタリド、ジ−tert−アミルペルオキシド、α,α´−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、3,5−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,5−ジメチル−1,2−ジオキソラン、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチルヘキシン、2,5−ジ−tert−ブチル・ペルオキシド、3,3,6,6,9,9−ヘキサメチル−1,2,4,5−テトラオキサシクロノナン、p−メンタン・ヒドロペルオキシド、ピナンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンモノ−α−ヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、または、tert−ブチルヒドロペルオキシドが含まれる。
【0011】
[0011] 使用されるとき、有機過酸化物またはビスブレーキング剤はポリマー組成物中に、任意の適切な量で存在してもよい。有機過酸化物の適切な量は、組成物中で使用されている特定のポリマー、ポリマーの出発時の性質、およびポリマーの性質において望まれる変化など、幾つかの因子に依存するであろう。好適な態様において有機過酸化物は、ポリマー組成物の総重量に基づいて、約10ppm以上、約50ppm以上、または約100ppm以上の量で、ポリマー組成物中に存在してもよい。他の好適な態様において有機過酸化物は、ポリマー組成物の総重量に基づいて、約1重量%(10000ppm)以下、約0.5重量%(5000ppm)以下、約0.4重量%(4000ppm)以下、約0.3重量%(3000ppm)以下、約0.2重量%(2000ppm)以下、または、約0.1重量%(1000ppm)以下、約0.05重量%(約500ppm)以下の量でポリマー組成物中に存在してもよい。よって一連の好適な態様において有機過酸化物は、ポリマー組成物の総重量に基づいて、約10〜約5000ppm、約50〜約3000ppm、約50〜約2000ppm、または、約100〜約1000ppmの量でポリマー組成物中に存在してもよい。
【0012】
[0012] 上記で言及したように、ポリオレフィン組成物は、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルおよび1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルを含む。これらの化合物をアルジトールと置換されたベンゼンカルバルデヒド化合物との反応によって作製してもよい。1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの場合には、この化合物を、およそ1モルのD−グルシト−ルとおよそ2モルのO−キシレンカルバルデヒドとの反応によって調製してもよい。1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの場合には、この化合物を、およそ1モルのD−グルシト−ルとおよそ2モルの3,4−ジクロロベンゼンカルバルデヒドとの反応によって調製してもよい。1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルと1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルは、任意の適切な物理学的形態で提供されてもよいが、各化合物は、通常は粉末の形態で提供される。1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルと1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルを、ポリマー中に導入するのに先立って混ぜ合わせてもよく、あるいは、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルと1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルをポリマー中に別々に添加してもよい。
【0013】
[0013] 上記で言及したように、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルと1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルは、通常は粉末の形態で提供されるが、それらの粉末は多くの微粒子を含む。粉末中に存在している粒子は通常は大きさが増加することにより3つの異なった粒子型(一次粒子(primary particle);集合体(aggregate);および凝集体(agglomerate))に分類される。一次粒子は通常は化合物の単結晶であるか、またはそのような単結晶の断片である。集合体は互いに強く結合するようになった2つ以上の一次粒子から構成される。集合体は粉砕(milling)の間を除いて、大きさが低減する(例えばそれらの構成成分である一次粒子に破壊される)ことはない。凝集体は幾つかの一次粒子から構成され、および/または、互いに弱く連結しているかまたは結合するようになった集合体である。凝集体は比較的に穏当な機械的な力をかけることにより、大きさが低減する(例えば分裂して、それらの構成成分である一次粒子および/または集合体に崩壊する)ことがある。例えば凝集体は、適切な液体溶媒の中に分散させることによって大きさが低減することがある。凝集体は通常、それらの内部容積の中に比較的大きな空隙を含んでおり、それらの空隙は空気で満たされている。加工の間にそのような凝集体が溶融ポリマー中に分散されたとき、化合物が溶融ポリマーに溶解するにつれて凝集体は崩壊する。空隙中に捕捉された空気は溶融ポリマー中に取り込まれるようになり、この取り込まれた空気はポリマー組成物の中に欠陥(例えば白い斑点および/または泡)の形成を引き起こす。
【0014】
[0014] これらの粉末は任意の適切な粒子径を有してもよい。しかし溶融ポリマー中での化合物の溶解を促進し、ポリマー組成物中での欠陥の形成(例えば白い斑点および/または泡)を防ぐために、粒子が比較的に小さな粒子径を有することが有利であると本出願人は信じる。好適な態様において1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル粒子の体積平均径(すなわちD[4,3])は、約40μm以下、約35μm以下、約30μm以下、または約25μm以下である。更に1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル粒子のD
90は、好ましくは約80μm以下、約75μm以下、約70μm以下、約65μm以下、約60μm以下、または約55μm以下である。1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの粒子径は、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの粒子径と同じ(例えば体積平均径、D
90、または両者の観点において)であってもよい。あるいは、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの粒子径は、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの粒子径よりも小さく(例えば体積平均径、D
90、または両者の観点において)てもよい。好適な態様において1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル粒子の体積平均径(すなわちD[4,3])は、約40μm以下、約35μm以下、約30μm以下、約25μm以下、約20μm以下、約15μm以下、約10μm以下、または約7.5μm以下である。更に1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル粒子のD
90は、好ましくは約80μm以下、約75μm以下、約70μm以下、約65μm以下、約60μm以下、約55μm以下、約50μm以下、約45μm以下、約40μm以下、約35μm以下、約30μm以下、約25μm以下、約20μm以下、約15μm以下、約10μm以下、または約7.5μm以下である。
【0015】
[0015] 1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルと1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの粒子径を、任意の適切な技術を用いて測定することができる。例えば化合物の粒子径は動的光散乱を介して、そのような測定のために設計された多くの市販の機器の1つを使用して測定することができる。動的光散乱技術を使用したときには、粒子の代表的なサンプルが通常は液体溶媒中に分散され、この液体溶媒のサンプルが動的光散乱機器に導入される。任意の適切な液体溶媒を使用することができるが、通常は水が好適な溶媒である。液体溶媒中への粒子の分散を促進するために、界面活性剤、好ましくは非イオン性界面活性剤(例えばオクチルフェノール界面活性剤)を水の中に添加してもよく、結果として生じる混合物(すなわち水、界面活性剤、および粒子)を、粒子が分散するのに十分な時間(例えば1〜5分間)の間攪拌してもよい。
【0016】
[0016] 1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルと1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルはポリオレフィン組成物中に、任意の適切な相対量で存在することができる。例えば、組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの質量に対する、組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの質量の比は、好ましくは約9:1以下、約8:1以下、約7:1以下、約6:1以下、約5:1以下、約4:1以下、または約3:1以下であってもよい。組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの質量に対する、組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの質量の比は、好ましくは約1:9以上、約1:8以上、約1:7以上、約1:6以上、約1:5以上、約1:4以上、または約1:3以上であってもよい。1つの好適な態様において、組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの質量に対する、組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの質量の比は、約9:1〜約1:9である。一連の連続したより好適な態様において、組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの質量に対する、組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの質量の比は、約8:1〜約1:8、約7:1〜約1:7、約6:1〜約1:6、約5:1〜約1:5、約4:1〜約1:4、または約3:1〜約1:3である。
【0017】
[0017] 1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルと1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルはポリオレフィン組成物中で、任意の適切な絶対量で存在してもよい。通常は、ポリオレフィン組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルと1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの量は、ポリオレフィン組成物中に存在するポリマー(例えばポリプロピレンポリマー)の重量に基づいて、約500(100万分の1、ppm)以上である。好ましくは、ポリポレフィン組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルと1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの量は、ポリオレフィン組成物中に存在するポリマー(例えばポリプロピレンポリマー)の重量に基づいて、約750ppm以上、約1000ppm以上、約1250ppm以上、または約1500ppm以上である。ポリオレフィン組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルと1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの量は通常は、ポリオレフィン組成物中に存在するポリマー(例えばポリプロピレンポリマー)の重量に基づいて、約4000ppm以下でもある。好ましくは、ポリオレフィン組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルと1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの量は、ポリオレフィン組成物中に存在するポリマー(例えばポリプロピレンポリマー)の重量に基づいて、約3500ppm以下、約3000ppm以下、約2750ppm以下、または約2500ppm以下である。よって一連の連続したより好適な態様において、ポリオレフィン組成物中に存在する1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルと1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルの量は、ポリオレフィン組成物中に存在するポリマー(例えばポリプロピレンポリマー)の重量に基づいて、約500ppm〜約4000ppm、約750ppm〜約3500ppm、約1000ppm〜約3000ppm、約1250ppm〜約2750ppm、または約1500ppm〜約2500ppmである。
【0018】
[0018] ポリオレフィン組成物は任意の適切な見かけ溶融粘度を有してもよい。ポリオレフィン組成物の見かけ溶融粘度は、任意の適切な方法を用いて測定してもよい。例えば見かけ溶融粘度を、「キャピラリーレオメーターの手段によってポリマー材料の性質を測定するための標準試験方法」という表題の、ASTM試験法D3835−08に述べられた試験方法を用いて測定してもよい。この試験方法は、ポリプロピレン組成物の試験に通常採用される試験温度は220℃であると定めているが、本明細書で開示される組成物と方法によって本出願人が可能にしようとしている低い加工温度により近似しているために、本出願人は190℃がより適した温度であると確信する。よって本明細書中で列挙されたポリプロピレン含有ポリオレフィン組成物の見かけ溶融粘度は、上記で参照された試験方法を使用して190℃の温度で測定されるのが好ましい。ポリオレフィン組成物の見かけ溶融粘度は、任意の適切な見かけせん断速度で測定してもよい。通常の加工条件の間にポリマー組成物が経験するせん断に密接に近接しているために、100s
−1の見かけせん断速度が好適であると信じられている。ポリオレフィン組成物の見かけ溶融粘度を測定するときに、キャピラリーレオメーターは、30:1の長さ対直径の比を有し、直径が1.00mmであるキャピラリーダイを備えていることが好ましい。更に試験の開始に先立って、ポリオレフィン組成物を6分間の滞留時間(dwell time)でキャピラリーレオメーター中に留めておくことが好ましい。最後にポリオレフィン組成物の見かけ溶融粘度を、ポリマー、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル、および任意的成分(例えば過酸化物)を溶融加工した(例えば押出し機を通過した)後に測定することが好ましい。
【0019】
[0019] 好ましくは、ポリオレフィン組成物は100s
−1の見かけせん断速度において約450Pa・s以下の見かけ溶融粘度を有する。より好適にはポリポレフィン組成物は、100s
−1の見かけせん断速度と190℃の温度で、約440Pa・s以下、約430Pa・s以下、約420Pa・s以下、約410Pa・s以下、約400Pa・s以下、約375Pa・s以下、約350Pa・s以下、約325Pa・s以下、または約300Pa・s以下の見かけ溶融粘度を有する。
【0020】
[0020] ポリオレフィン組成物は任意の適切なメルトフローレートを有してもよい。ポリオレフィン組成物のメルトフローレートは任意の適切な方法で測定してもよい。例えばポリオレフィン組成物のメルトフローレートを、「押出し式可塑度計による熱可塑性プラスチックのメルトフローレートの標準試験方法」という表題の、ASTM標準D1238−10の手順Bを用いて測定してもよい。ポリオレフィン組成物のメルトフローレートは好ましくは、上記で述べた標準試験方法を用いて測定される。好ましくは、ポリオレフィン組成物は20g/10分以上のメルトフローレートを有する。より好ましくは、ポリオレフィン組成物は、約25g/10分以上、約30g/10分以上、約35g/10分以上、約40g/10分以上、約45g/10分以上、または約50g/10分以上のメルトフローレートを有する。見かけ溶融粘度の測定で述べたように、ポリオレフィン組成物のメルトフローレートを、ポリマー、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル、および任意的成分(例えば過酸化物)が溶融加工された(例えば押出し機を通過した)後に測定することが好ましい。
【0021】
[0021] 本技術分野の当業者には理解されるであろうが、ポリオレフィンポリマーは個別のポリマー鎖の集団を含み、それらのポリマー鎖は様々な長さとモル質量を有するであろう。ポリマー中に含まれるポリマー鎖の長さ/モル質量の統計学的な分布は、通常はモル質量分布または分子量分布と言われる。本明細書中で述べられる組成物中に使用されるポリオレフィンポリマーは、任意の適切なモル質量分布を有してもよい。例えばポリオレフィンポリマーは、単一モードを示しているモル質量分布を有してもよく、またはモル質量分布は複数のモード(例えば、二つのモード、三つのモードなど)を示してもよい。ポリマーのモル質量分布の幅を、多分散指数を用いて表現してもよい。多分散指数は、ポリマーの数平均モル質量と質量平均モル質量(すなわち、重量平均モル質量)を測定して、その後ポリマーの質量平均モル質量をポリマーの数平均モル質量によって割ることにより計算される。その結果はモル質量分布の幅を定量化する無次元単位であり、高い値はモル質量分布における大きな幅を示している。モル質量分布の幅は、流量比(FRR)が生じる様々な条件下において、ポリマー(またはポリマーを含む組成物)のメルトフローレートを測定して比較することによっても、間接的に定量化することができる。この方法は例えば、「押出し式可塑度計による熱可塑性プラスチックのメルトフローレートの標準試験方法」という表題の、ASTM標準D1238の手順Dに述べられている。FRRは好ましくは、標準法で規定された10kg重量を用いて測定されたメルトフローレート(MFR
10)と、標準法で規定された2kg重量を用いて測定されたメルトフローレート(MFR
2)を用いて計算される。本明細書中で述べられるポリオレフィン組成物は任意の適切なFRRを有してもよい。好ましくは、ポリオレフィン組成物は約16以下のFRR(MFR
10/MFR
2)を有する。より好ましくは、ポリオレフィン組成物は約15.5以下または約15以下のFRR(MFR
10/MFR
2)を有する。見かけ溶融粘度とメルトフローレートの測定にあたって、ポリオレフィン組成物の流量比は、ポリマー、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル、および任意的成分(例えば過酸化物)を溶融加工した(例えば押出し機を通過した)後に測定するのが好ましい。
【0022】
[0022] ポリオレフィン組成物は、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルと1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルに加えて、他のポリマー添加物を含んでもよい。適切な追加のポリマー添加物には、限定されるものではないが、酸化防止剤(例えば、フェノール性酸化防止剤、亜リン酸酸化防止剤、およびそれらの組み合わせ)、抗ブロッキング剤(例えば、非晶質シリカおよび珪藻土)、色素(例えば、有機色素および無機色素)および他の着色料(例えば、染料およびポリマー性着色料)、充填剤、および補強剤(例えば、ガラス、ガラス繊維、タルク、炭酸カルシウム、およびオキシ硫酸マグネシウムウィスカー)、造核剤、透明化剤、酸捕捉剤(例えば、ステアリン酸の金属塩などの脂肪酸の金属塩)、ポリマー加工添加剤(例えば、フッ素重合体ポリマー加工添加剤)、ポリマー架橋剤、スリップ剤(例えば、脂肪酸とアンモニアまたはアミン含有化合物の間の反応に由来する脂肪酸アミド化合物)、脂肪酸エステル化合物(例えば、脂肪酸と水酸基含有化合物(グリセロール、ジグリセロール、およびそれらの組み合わせ)の間の反応に由来する脂肪酸エステル化合物)、および前述の組み合わせが含まれる。
【0023】
[0023] 上記で述べたようにポリオレフィン組成物は上記で述べた他の成分に加えて、造核剤を含むことができる。適切な造核剤には、限定されるものではないが、2,2´−メチレン−ビス−(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェート塩(例えば、2,2´−メチレン−ビス−(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェートナトリウム、または、2,2´−メチレン−ビス−(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェートアルミニウム)、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボキシレート塩(例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボキシレート二ナトリウム、または、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボキシレートカルシウム)、シクロヘキサン−1,2−ジカルボキシレート塩(例えば、シクロヘキサン−1,2−ジカルボキシレートカルシウム、シクロヘキサン−1,2−ジカルボキシレート一塩基性アルミニウム、シクロヘキサン−1,2−ジカルボキシレート二リチウム、または、シクロヘキサン−1,2−ジカルボキシレートストロンチウム)、およびそれらの組み合わせが含まれる。ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボキシレート塩とシクロヘキサン−1,2−ジカルボキシレート塩においては、カルボキシレート部分はシス−またはトランス−のいずれの立体配置にアレンジされてもよく、シス−立体配置が好適である。
【0024】
[0024] 上記で述べたように本発明のポリオレフィン組成物は、1つ以上の追加の透明化剤も含んでもよい。適切な透明化剤には、限定されるものではないが、トリスアミドおよび多価アルコールと芳香族アルデヒドの縮合産物であるアセタール化合物が含まれる。適切なトリスアミド透明化剤には、限定されるものではないが、ベンゼン−1,3,5−トリカルボン酸のアミド誘導体、1,3,5−ベンゼントリアミンのアミド誘導体、N−(3,5−ビス−ホルミルアミノ−フェニル)−ホルムアミドの誘導体(例えば、N−[3,5−ビス−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−フェニル]−2,2−ジメチル−プロピオンアミド)、2−カルバモイル−マロンアミドの誘導体(例えば、N,N´−ビス−(2−メチル−シクロヘキシル)−2−(2−メチル−シクロヘキシルカルバモイル)−マロンアミド)、およびそれらの組み合わせが含まれる。上記で述べたように透明化剤は、多価アルコールと芳香族アルデヒドの縮合産物であるアセタール化合物であってもよい。適切な多価アルコールには、キシリトールとソルビト−ルなどの非環式ポリオールのみならず、非環式デオキシポリオール(例えば、1,2,3−トリデオキシノニトールまたは1,2,3−トリデオキシノン−1−エニトール)が含まれる。適切な芳香族アルデヒドは通常は一つのアルデヒド基を含み、芳香環上の残りの位置は置換されていないか、置換されているかのいずれかである。従って適切な芳香族アルデヒドには、ベンズアルデヒドと置換されたベンズアルデヒド(例えば、3,4−ジメチル−ベンズアルデヒドまたは4−プロピル−ベンズアルデヒド)が含まれる。前述の反応によって作製されるアセタール化合物は、モノアセタール、ジアセタール、またはトリアセタール化合物(すなわち、それぞれ、1つ、2つ、または3つのアセタール基を含んでいる化合物)であってもよく、ジアセタール化合物が好適である。好適なアセタールに基づく透明化剤には、限定されるものではないが、米国特許番号5,049,605;7,157,510;および7,262,236の中で開示されている透明化剤が含まれる。
【0025】
[0025] 本明細書中で述べられるポリオレフィン組成物を、任意の適切な方法によって作製してもよい。例えばポリオレフィン組成物は、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル、ポリオレフィンポリマー、および如何なる追加の任意的成分を、単に混合(例えば高せん断または高強度混合)することにより作製してもよい。代わりに1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルおよび1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル(のみならず上記で述べたような追加の任意的成分)を予め混ぜ合わせ、添加用組成物を提供してもよい。この添加用組成物をその後ポリオレフィンポリマーと混合し、上記で述べたポリオレフィン組成物を作製してもよい。ポリオレフィン組成物は、製品を作製するために更なる加工を行って使用するのに適している如何なる型で提供されてもよい。例えばポリオレフィン組成物を、粉末(自由流動性粉末)、薄片、ペレット、顆粒(prill)、錠剤、凝集体などの型で供給してもよい。
【0026】
[0026] 第2の態様において本発明は、上記で述べたポリオレフィン組成物を製造する方法を提供する。本方法は、(a)ポリプロピレンポリマーを供給する工程;(b)1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルを供給する工程;(c)1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルを供給する工程;(d)1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルおよび1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルを、ポリプロピレンポリマーと混合し、混合物を製造する工程;(e)混合物をポリプロピレンポリマーの融点と同等かそれ以上の温度に加熱する工程;および(f)加熱された混合物をポリプロピレンポリマーの融点以下の温度に冷却し、よってポリオレフィン組成物を製造する工程を含む。
【0027】
[0027] 本方法で使用されるポリプロピレンポリマー、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル、および1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルは、任意の適切な成分であってもよい。本方法で使用されるポリプロピレンポリマー、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル、および1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ルは、本明細書においてポリオレフィン組成物の成分として上記で特定された基準を満たすのが好ましい。上記で述べたポリオレフィン組成物のように、本方法は、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル、および、ポリプロピレンポリマ−に加えて、上記で述べた任意的成分(例えば過酸化物)を1つ以上使用してもよい。更に本方法で製造されるポリオレフィンポリマーは、第1態様に関連して上記で述べた性質(例えば、見かけ溶融粘度、メルトフローレート、および/または流量比)を示すのが好ましい。
【0028】
[0028] 上記で述べた方法を任意の適切な装置を使用して実施してもよい。例えば本方法を、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル、および、ポリプロピレンポリマ−を押出し成形機に供給することによって実施してもよい。押出し成形機の中でそれらの成分は混合され、ポリプロピレンポリマーの融点と同等かそれ以上の温度に加熱される。その混合物は通常は押出し成形機から押出され、そこで上記で述べたように冷却される。あるいは、混合物を望みの温度に加熱する装置の中へそれらの成分を導入するのに先だって、リボンブレンダーまたは高強度ミキサーなどの適切な混合装置の中でそれらの成分を混合してもよい。
【0029】
[0029] 上記で述べたように、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル、ポリプロピレンポリマ−、および如何なる任意的成分の混合物を、ポリプロピレンポリマーの融点と同等かそれ以上の温度に加熱する。その混合物は好ましくは、約170℃以上、約175℃以上、約180℃以上、または約185℃以上の温度に加熱される。更にその混合物は好ましくは、約210℃以下、約205℃以下、または約200℃以下の温度に加熱される。よって一連の好適な態様において、その混合物は約170℃〜約200℃、約180℃〜約200℃、約185℃〜約200℃、または約185℃〜約195℃の温度に加熱される。
【0030】
[0030] 本明細書中で述べるポリオレフィン組成物は、熱可塑性製品の製造に有用であると信じられている。ポリオレフィン組成物を、射出成形、射出回転成形(injection rotational molding)、ブロー成形(例えば射出ブロー成形または射出延伸ブロー成形)、押出し成形(例えばシート押出し成形、フィルム押出し成形、キャストフィルム押出し成形、またはフォーム押出し成形)、押出しブロー成形、熱成形、回転成形、インフレーション成形(インフレーションフィルム)、フィルムキャスティング(キャストフィルム)などの、任意の適切な技術によって望みの熱可塑性製品に成形してもよい。
【0031】
[0031] 本明細書中で述べられるポリオレフィン組成物を、任意の適切な製品または産物を製造するのに使用してもよい。適切な産物には、限定されるものではないが、医療器具(例えば、レトルト適用(retort application)のためのプレフィルド型シリンジ、静脈内供給容器、および血液収集装置)、食品包装材料、液体容器(例えば、飲料、薬剤、パーソナルケア組成物、シャンプーなど)、衣料品ケース、電子レンジ使用可能な製品、棚材料、キャビネットドア、機械の部品、自動車部品、シーツ、パイプ、チューブ、回転成形された部品、ブロー成形された部品、フィルム、繊維などが含まれる。
【0032】
[0032] 下記の実施例は上記で述べた主題を更に描くものであるが、当然ながら、その範囲を如何なる意味でも限定するものと解釈されるべきではない。
【実施例】
【0033】
[0033] 本実施例は上記で述べたポリレフィン組成物を製造する方法と、得られたポリオレフィン組成物の性質を示す。1キログラムのポリプロピレンダムコポリマー組成物の7つのバッチ(サンプル1A〜1G)を下記の表1と2に示した組成に従って配合した。組成物中で使用されたポリプロピレンランダムコポリマーは、ライオンデルバセルポリマーが提供しているPro-fax SA849ポリプロピレンランダムコポリマーであり、約12g/10分の初期メルトフロ−レートを有していた。1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル(下記の表では「C.A.X」と称する)と1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル(下記の表では「C.A.Y」と称する)は本出願人の研究室で合成した。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
[0034] 約2100rpmのブレード速度で約1分間、ヘンシェル高強度ミキサーの中で成分を混ぜ合わせることにより、各々のポリプロピレンランダムコポリマー組成物を配合した。その後サンプルを、25mmのスクリュー直径と30:1の長さ/直径比を有するデルタプラス単軸スクリュー配合押出し機で溶融配合した。押出し機のバレル温度を190℃に設定した。各々のサンプルの押出し物(紐状(strand)の形である)を水浴中で冷却し、続いてペレット化した。
【0037】
[0035] ASTM D3835−08に従い、ゴッターフェルト・レオテスター2000毛管レオメーターを使用して、サンプル1Aの見かけ溶融粘度を測定した。190℃の温度で(試験に先だって6分間の滞留時間でサンプルをレオメーター中でコンディショニングした)、30:1の長さ対直径の比を有する直径1.00mmのキャピラリー・ダイを用いて、100s
−1の見かけせん断速度において、見かけ溶融粘度を測定した。サンプル1Aで408Pa・sの見かけ溶融粘度が測定された、これは、本実施例において作製された全てのポリオレフィン組成物の代表的な見かけ溶融粘度であると考えられる。
【0038】
[0036] 得られた各々のポリオレフィン組成物のペレットを、アーブルグ25トン射出成形機を用いて、1.27mmの厚さであって約51mm×76mmの寸法を有するプラーク(plaques)に成形した。全ての成形機バレルゾーンを190℃に設定し、鋳型を35℃に冷却した。15cm
3/秒でポリマーを型穴の中へ射出した。プラークの寸法を24時間経過後にマイクロメーターで検証した。BYKガードナー・ヘイズガードプラスを用いて、ASTM標準D1103−92に従ってプラークのヘイズを測定した。測定されたプラークのヘイズパーセントを下記の表3で報告する。
【0039】
【表3】
【0040】
[0037] 表3のデータから見られるように、1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジメチルフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル(「C.A.X」)と1,3:2,4−ビス−O−[(3,4−ジクロロフェニル)メチレン]−D−グルシト−ル(「C.A.Y」)を組み合わせて含んでいるポリプロピレンランダムコポリマー組成物(すなわち、サンプル1B〜1F)は、C.A.XまたはC.A.Yの何れかを単独で含んでいるポリプロピレンランダムコポリマー組成物(すなわち、それぞれサンプル1Aと1G)よりも、低いヘイズレベルを示すプラークを一貫して作製する。この改善は試験した相対濃度の全範囲に渡って観察される。更にサンプル1Dと1Gを比較することにより、C.A.XまたはC.A.Yの1つのみを含んでいる組成物は、C.A.XとC.A.Yを組み合わせて含んでいる組成物よりも、87.5%も高いヘイズレベルをもたらすことが見られる。低い温度で加工される高溶融粘度樹脂の中ではC.A.Xの性能が比較的に劣ると広く信じられていることを考えると、これらの結果は驚くべきものであると本出願人は考える。特にC.A.Yの一部を、この型の樹脂中では通常は性能が劣っている異なる化合物(すなわちC.A.X)で置きかえることにより、このポリマー中でのC.A.Yの性能が改善されたことは驚くべきであり且つ予期されぬことである。実際にそのような混ぜ合わせは、2つの個々の成分の性能の間のいずれかにおける性能を示すのみであると予期されるのが普通であり、観察された相乗性は猶更に驚くべきであり且つ予期されぬものとなる。
【0041】
[0038] ここで引用した刊行物、特許出願および特許を含むすべての参考文献は、各参考文献が、個々および具体的に示され、参照により組み込まれているのと、およびその全体がここに記載されているのと同じ程度で、参照によりここに組み込まれる。
【0042】
[0039] 本出願の主題を説明する文脈において(特に、以下の特許請求の範囲の文脈において)、「一つの(aおよびan)」および「その(the)」の用語および同様の指示語の使用は、ここに別段の指示がない限り、または文脈に明らかに矛盾しない限り、単数と複数の両方に対応すると解釈されるべきである。「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」および「含有する(containing)」という用語は、別段の記載のない限り、制限のない用語(すなわち、「含むが、これだけに限定されない」を意味する)と解釈されるべきである。ここで値の範囲の記述は、ここで別段の指示がない限り、その範囲内に属する各個別の値を個々に言及するための略記法としての役割を果たすことが単に意図され、各個別の値は、ここで個々に列挙されているかのように本明細書に組み込まれる。ここで説明した方法はすべて、ここに別段の指示がない限り、または文脈に明らかに矛盾しない限り、任意の適当な順番で行うことができる。ここで提供される、あらゆるおよびすべての例、または例示的な言い回し(例えば、「例えば」)の使用は、本出願の主題を良好に示すことが単に意図され、別段の主張がない限り、主題の範囲に制限を設けるものではない。本明細書のいかなる言い回しも、特許請求されていないいかなる要素も、ここで説明した主題の実施に必須なものとして示すと解釈されるべきではない。
【0043】
[0040] 特許請求された主題を実施するために本発明者らに公知の最良の形態を含む、本出願の主題の好ましい態様が、ここで説明されている。先の説明を一読すれば、これらの好ましい態様の変形形態が、当業者には明らかとなり得る。本発明者らは、熟練者がこのような変形形態を適宜使用することを予想しており、本発明者らは、ここで説明した主題が、ここで具体的に説明した以外の方法で実施されることを意図している。したがって、この開示は、準拠法で認められるように、添付の特許請求の範囲に列挙された主題の修正および等価物をすべて含む。さらに、それらのすべての可能な変形形態において、ここに別段の指示がない限り、または文脈に明らかに矛盾しない限り、上で説明した要素の任意の組み合わせが本開示に包含される。