【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、検出デバイスを備えるインプラントを使用した、一般的には組織、より具体的には目の治療を対象とする。それに加えて、インプラントは、目を治療するための治療薬を放出する治療用インプラントとすることもできる。
1.装置は、涙点内に少なくとも部分的に挿入可能な涙管インプラントを備える。涙管インプラントは、インプラント・コアとインプラント本体とを含む。インプラント本体は、インプラント・コアを収容できるサイズおよび形状のキャビティを備え、インプラント
・コアおよびインプラント・キャビティのうちの少なくとも一方は別の検出器デバイスによる涙管インプラントの自動検出を可能にする検出デバイスを備える。
2.態様1による装置であって、検出デバイスは検出信号を検出器デバイスに伝達するように構成されたRFID(電波による個体識別)チップを適宜備える、装置。
3.態様1および2による装置であって、検出デバイスは光を検出器デバイスに反射するように構成されたルミネッセンス材料を適宜含む、装置。
4.態様1〜3による装置であって、ルミネッセンス材料は量子ドットを適宜含む、装置。
5.態様1〜4による装置であって、検出デバイスは超音波エネルギーを検出器デバイスに反射するように構成された超音波反射材料を適宜含む、装置。
6.態様1〜5による装置であって、実施形態1〜6の検出デバイスは検出器デバイスによって検出可能な磁場を保持する磁性材料を適宜含む、装置。磁性材料は、マグネタイト、金属粉末、金属リング、およびカーボン粉のうちの少なくとも1つを含む。
7.態様1〜6による装置であって、実施形態1〜6の検出デバイスは検出器デバイスによって検出可能な磁場を保持する磁性材料を適宜含む、装置。
8.態様1〜7による装置であって、検出デバイスは感知回路への涙管インプラントの近接により検出器デバイスの感知回路の特性インピーダンスの変化を引き起こすように構成された導電性材料を適宜含む、装置。
9.態様1〜8による装置であって、検出デバイスは涙管インプラントを目の一領域から光学的に弁別するように構成されたインプラント・コアおよびインプラント・キャビティのうちの少なくとも1つの中に光学的コントラスト材料および色材のうちの少なくとも1つを適宜含む、装置。
10.態様1〜9による装置であって、検出デバイスは紫外線源による照射を受けたときに見える材料を適宜含む、装置。
11.態様1〜10による装置であって、インプラント・コアは徐放性眼用薬剤を適宜含む、装置。
12.態様1〜11による装置であって、インプラント・コアは薬剤を収納するシースを適宜備える、装置。検出デバイスは、シース内に配置される。
13.態様1〜12による装置であって、インプラント本体の生体適合性材料は眼内に持続放出するための薬剤を適宜含む、装置。
14.態様1〜13による装置であって、涙管インプラントはインプラント本体の外面上にポリマー・コーティングを備え、ポリマー・コーティングは薬剤を適宜含む、装置。
15.方法は、生体適合性材料の涙管インプラントを形成することと、涙管インプラントの本体内にキャビティを形成することと、眼内に薬剤を持続放出できるサイズを有し、眼内に薬剤を持続放出するように構成されたインプラント・コアをキャビティ内に備えることと、別の検出器デバイスを使って涙管インプラントの自動検出を可能にするように構成された検出デバイスをインプラント・コアおよびインプラント・キャビティのうちの少なくとも一方の中に備えることとを含む。
16.態様15による方法であって、検出デバイスを備えることは検出器デバイスに検出信号を伝達するように構成されたRFIDチップ、光を検出器デバイスに反射するように構成されているルミネッセンス材料、超音波エネルギーを検出器デバイスに反射するように構成されている超音波反射材料、外部磁場の印加および除去の後に検出器デバイスによって検出可能な強磁性を保持することができる強磁性材料、検出器デバイスの感知回路の特性インピーダンスの変化を引き起こすように構成されている導電性材料、目の一領域から涙点プラグを光学的に弁別するように構成されている光学的コントラスト材料、目の一領域から涙管インプラントを光学的に弁別するための色材、および紫外線源による照射を受けたときに見える材料のうちの少なくとも1つを備えることを適宜含む。
17.態様15および16による方法であって、検出デバイスを備えることはルミネッセンス材料を備えることを適宜含み、ルミネッセンス材料は量子ドットを適宜含む、方法。
18.態様15〜17による方法であって、実施形態15〜17の検出デバイスを備えることは強磁性材料を備えることを適宜含む、方法。強磁性材料は、マグネタイト、金属粉末、金属リング、およびカーボン粉のうちの少なくとも1つを含む。
19.態様15〜18による方法であって、検出デバイスを備えることは光を検出器デバイスに反射するように構成されたルミネッセンス材料を備えることを適宜含む、方法。この方法は、発光源を使用して涙管インプラントを第1の波長帯の入射光に晒すことと、検出デバイスで第2の波長帯の光を検出することと、受けた光が涙管インプラントから反射されることと、涙管インプラントの近接を示すのに十分な反射光が検出されたときに指示情報を出すこととを適宜含む。
20.態様19による方法であって、実施形態19の第1の波長帯は青色スペクトルを適宜含み、第2の波長帯は緑色スペクトルを適宜含む、方法。
21.態様19および20による方法であって、涙管インプラントを入射光に晒すことは涙管インプラントを赤外線スペクトルの第1の波長帯の入射光に晒すことを適宜含み、光を検出することは赤外線スペクトルの第2の波長帯の光を検出することを含む、方法。
22.態様19〜21による方法であって、実施形態19〜21の指示情報を出すことは可聴指示情報を出すことを適宜含む、方法。
23.態様19〜22による方法であって、指示情報を出すことは可視指示情報を出すことを適宜含む、方法。
24.眼疾患を治療する方法は、被検体の少なくとも1つの涙点内に涙管インプラントを挿入することと、涙管インプラントの検出デバイスを別の検出器デバイスで検出することとを含む。涙管インプラントは、インプラント本体の端部からインプラント本体内へ内向きに延在するキャビティを備える、生体適合性材料のインプラント本体と、インプラント本体のキャビティ内に担持された、インプラント・コアおよびインプラント・キャビティのうちの少なくとも一方は別の検出器デバイスによる涙管インプラントの自動検出を可能にするように構成された検出デバイスが入れられた、眼内に薬剤を持続放出できるサイズを有し、眼内に薬剤を持続放出するように構成されたインプラント・コアと、薬剤の持続放出を行うように構成されている、インプラント・コア内に配置された薬剤の供給源とを備える。
25.態様24による方法であって、薬剤は緑内障疾患を治療するための薬剤を適宜含む、方法。
26.態様24および25による方法であって、薬剤は高眼圧症または原発性開放隅角緑内障のうちの少なくとも一方を治療するための薬剤を適宜含む、方法。
27.装置は、涙点内に少なくとも部分的に挿入可能な涙管インプラントを備える。涙管インプラントは、生体適合性材料のインプラント本体を含む。インプラント本体は、涙管インプラントの検出を可能にし、涙管インプラントの少なくとも1つの属性を識別するように構成された検出デバイスを備える。
28.態様27による装置であって、検出デバイスは属性情報を別の検出器デバイスに伝達するためのRFIDチップを適宜備える、装置。
29.態様27および28による装置であって、検出デバイスは涙管インプラント内に色を適宜含む、装置。色は、涙管インプラントの属性を識別する。
30.態様27〜29による装置であって、検出デバイスはルミネッセンス材料を適宜含み、ルミネッセンス材料は色を反射する、装置。
31.態様27〜30による装置であって、実施形態27〜30のルミネッセンス材料は量子ドットを適宜含む、装置。
32.態様27〜31による装置であって、検出デバイスは紫外線源を使って見える材料を適宜含み、検出デバイスは紫外線源による照射を受けたときに属性を識別する、装置。
33.態様27〜32による装置であって、検出デバイスは涙管インプラントおよび生体侵食性表面によって溶出可能な材料を適宜含む、装置。生体侵食性表面は、属性を識別するように材料を溶出する。
34.態様27〜33による装置であって、涙管インプラントは徐放性眼用薬剤を適宜有し、涙管インプラントの属性は眼用薬剤の種類、眼用薬剤の用量、および眼用薬剤の放出が完了したときの指示情報のうちの少なくとも1つを含む、装置。
35.態様27〜34による装置であって、識別可能な属性は涙管インプラント・メーカー、涙管インプラント・メーカーのロット番号、涙管インプラントが埋設されたときの日付、インプラントの有効期限、涙管インプラントが埋設された場所の指示情報、医師を識別するための指示情報、および患者を識別するための指示情報のうちの少なくとも1つを適宜含む、装置。
36.方法は、涙点プラグにインプラント本体が含まれる生体適合性材料の涙管インプラントを形成することと、涙管インプラントの検出を可能にし、涙管インプラントの少なくとも1つの属性を識別するように構成された検出デバイスをインプラント本体内に配置することとを含む。
37.態様36による方法であって、実施形態36の検出デバイスを配置することは属性情報を別の検出器デバイスに伝達するように構成されたRFIDチップ、涙管インプラントの属性を識別する、涙管インプラント内の色、属性を識別する色を反射するルミネッセンス材料、紫外線源による照射を受けたときに属性が検出デバイスによって識別される、紫外線源で見える材料、および属性を識別する、涙管インプラントによって溶出可能な材料のうちの少なくとも1つを適宜含む、方法。
38.態様36および37による方法であって、涙管インプラント内で徐放性眼用薬剤を供給することを適宜含み、検出デバイスは眼用薬剤の種類、眼用薬剤の用量、および眼用薬剤の放出が完了したときの指示情報のうちの少なくとも1つの識別を可能にするように構成されている、方法。
39.態様36〜38による方法であって、使用される検出デバイスは涙管インプラント・メーカー、涙管インプラント・メーカーのロット番号、涙管インプラントが埋設されたときの日付、インプラントの有効期限、涙管インプラントが埋設された場所の指示情報、医師を識別するための指示情報、および患者または被検体を識別するための指示情報のうちの少なくとも1つの識別を適宜可能にする、方法。
40.眼疾患を治療するための方法は、被検体の少なくとも1つの涙点内に涙管インプラントを挿入することと、涙管インプラントに含まれる検出デバイスを検出することと、検出デバイスを介して涙管インプラントの少なくとも1つの属性を識別することとを含む。
41.態様40による方法であって、検出デバイスを検出することは涙管インプラント内に含まれるRFIDチップと通信することを適宜含み、属性を識別することはRFIDチップと別の検出器デバイスとの間で属性情報を伝達することを含む、方法。
42.態様40および41による方法であって、検出デバイスを検出することは涙管インプラント内の色を検出することを適宜含み、属性を識別することは色を使用して属性を識別することを含む、方法。
43.態様40〜42による方法であって、涙管インプラント内の色を検出することは涙管インプラント内に含まれるルミネッセンス材料によって反射された色を検出することを適宜含む、方法。
44.態様40〜43による方法であって、涙管インプラント内の色を検出することは涙管インプラント内に含まれる量子ドットによって反射された色を検出することを適宜含む、方法。
45.態様40〜45による方法であって、検出デバイスを検出することは紫外線源で見える涙管インプラント内の材料を検出することを適宜含み、属性を識別することは材料が紫外線源による照射を受けたときに属性を識別することを含む、方法。
46.態様40〜45による方法であって、検出デバイスを検出することは涙管インプラントによって溶出可能な材料を検出することを適宜含み、涙管インプラントの属性を識別することは溶出可能な材料から属性を識別することを適宜含む、方法。
47.態様40〜46による方法であって、この方法で使用される涙管インプラントは
徐放性眼用薬剤を適宜含み、涙管インプラントの属性は眼用薬剤の種類、眼用薬剤の用量、および眼用薬剤の放出が完了したときの指示情報のうちの少なくとも1つを含む、方法。
48.態様40〜47による方法であって、属性を識別することは涙管インプラント・メーカー、涙管インプラント・メーカーのロット番号、涙管インプラントが埋設されたときの日付、インプラントの有効期限、涙管インプラントが埋設された場所の指示情報、医師を識別するための指示情報、および患者を識別するための指示情報のうちの少なくとも1つを識別することを適宜含む、方法。
49.装置は、涙点内に少なくとも部分的に挿入可能な涙管インプラントを備える。涙管インプラントは、検出デバイスを備えるインプラント本体を含む。検出デバイスは、外部磁場の印加および除去の後に強磁性を保持することができる強磁性材料、別の超音波検出器デバイスによる涙管インプラントの自動検出を可能にするように構成されている超音波反射材料、および涙管インプラント検出器デバイスと通信するように構成されている、インプラント本体に含まれるRFIDのうちの少なくとも1つを備える。
50.態様49による装置であって、実施形態49の検出デバイスは強磁性材料を適宜含み、強磁性材料は、マグネタイト、金属粉末、金属リング、およびカーボン粉のうちの少なくとも1つを含む、装置。
51.態様49および50による装置であって、検出デバイスは超音波反射材料を適宜含む、装置。超音波反射材料は、インプラント本体の生体適合性材料内に配置され、超音波反射材料は、超音波エネルギーを涙管インプラントに印加した後にインプラント本体に形状を変えさせるように構成される。
52.態様49〜51による装置であって、超音波反射材料は圧電材料を適宜含む、装置。
53.態様49〜52による装置であって、眼内に持続放出するための薬剤はインプラント本体内に適宜配置される、装置。
54.眼疾患を治療する方法は、被検体の少なくとも1つの涙点内に涙管インプラントを挿入することと、検出デバイスを別の検出器デバイスで検出することによって涙管インプラントを検出することとを含む。涙管インプラントは、検出デバイスを有するインプラント本体とインプラント・コア内に配置された薬剤の供給源とを備える。コア内の供給源は、薬剤の持続放出を行う。検出デバイスは、外部磁場の印加および除去の後に強磁性を保持することができる強磁性材料、別の超音波検出器デバイスによる涙管インプラントの自動検出を可能にするように構成されている超音波反射材料、および涙管インプラント検出器デバイスと通信するインプラント本体に含まれるRFIDのうちの少なくとも1つを備える。
55.態様54による方法であって、薬剤は緑内障疾患を治療するための薬剤を適宜含む、方法。
56.態様55および56による方法であって、薬剤は高眼圧症または原発性開放隅角緑内障のうちの少なくとも一方を治療するための薬剤を適宜含む、方法。
57.検出システムは、入射光を涙管インプラントに送るための発光源と、涙管インプラントのルミネッセンス材料から反射された指定波長帯の光を通すように構成されている光学フィルターと、この光学フィルターに通された光を受け取り、涙管インプラントの近接を示す十分な光を受け取ったときに反応電気信号を発生するように構成されている光検出デバイスと、光検出デバイスに通信可能なように結合され、電気信号を受け取った後にプラグ検出のユーザ指示情報を出すためのインジケータとを備える。
58.態様57によるシステムであって、発光源は第1の波長帯を有する入射光を適宜供給し、ルミネッセンス材料は第2の波長帯の入射光を反射する、システム。
59.態様57および58によるシステムであって、発光源は青色スペクトルの入射光を適宜供給し、ルミネッセンス材料は緑色スペクトルの入射光を反射する、システム。
60.態様57〜59によるシステムであって、発光源は赤外線スペクトルの第1の波長帯の入射光を適宜供給し、ルミネッセンス材料は赤外線スペクトルの異なる第2の波長
帯の入射光を反射する、システム。
61.態様57〜60によるシステムであって、インジケータはプラグ検出の可視指示情報を適宜出す、システム。
62.態様57〜61によるシステムであって、インジケータはプラグ検出の可聴指示情報を適宜出す、システム。
63.検出システムは、涙点内に少なくとも部分的に挿入可能な涙管インプラントと涙管インプラント検出器デバイスとを備える。涙管インプラントは生体適合性材料のインプラント本体を含む。インプラント本体は、外部磁場の印加および除去の後に強磁性を保持することができる強磁性材料を含む。涙管インプラント検出器デバイスは、磁場検出器回路、および磁場検出器回路に通信可能なように結合され、涙管インプラントの磁場を検出した後に指示情報を出すように構成されているインジケータ・デバイスを備える。
64.態様63によるシステムであって、磁場検出回路はホール効果センサを適宜備える、システム。
65.態様63および64によるシステムであって、磁場検出回路は磁場検出回路に通信可能なように結合されている、ホール効果センサの出力の電圧が第1の閾値を超えたときにインジケータ・デバイスに電気信号を供給する比較回路を適宜備える、システム。
66.態様63〜65によるシステムであって、比較回路はホール効果センサの出力の電圧が第1の閾値を超えても第2の閾値より小さいときにインジケータ・デバイスに電気信号を適宜供給する、システム。
67.態様63〜66によるシステムであって、インジケータ・デバイスは可聴指示情報を適宜出す、システム。
68.態様63〜67によるシステムであって、実施形態63〜67のインジケータ・デバイスは可視指示情報を適宜出す、システム。
69.態様63〜68によるシステムであって、涙管インプラント検出器デバイスは近位端部と遠位端部を備える細長いハウジングを適宜備え、磁場検出回路は近位端部に、または近位端部の近くに配列されている磁場センサを備える、システム。
70.態様69によるシステムであって、インジケータ・デバイスは可視指示情報を適宜出し、磁場センサから遠位の地点にある、システム。
71.態様63〜70によるシステムであって、涙管インプラント検出デバイスは被検体の目にフィットする形状のハウジングを適宜備える、システム。
72.方法は、生体適合性材料の涙管インプラントを形成することと、涙管インプラント内に強磁性材料を備えることと、磁場に晒されなくなったときに涙管インプラントが強磁性を示すように磁場に涙管インプラントを晒すこととを含む。
73.態様72による方法であって、涙管インプラントを形成することは生体適合性材料のインプラント本体を形成することを適宜含み、涙管インプラント内に強磁性材料を備えることはインプラント本体の生体適合性材料内に強磁性材料を配置することを含む、方法。
74.態様72および73による方法であって、涙管インプラントを形成することは涙管インプラントの本体内にキャビティを形成することと、目に持続放出するのに十分な量だけ薬剤を供給できるサイズおよび形状のインプラント・コアをキャビティ内に備えることとを含み、涙管インプラント内に強磁性材料を備えることは涙管インプラントのインプラント・コア内に強磁性材料を備えることを含む、方法。
75.態様72〜74による方法であって、薬剤を収納するためのシースを備えるインプラント・コアを形成することを適宜含み、インプラント・コア内に強磁性材料を備えることはシース内に強磁性材料を配置することを含む、方法。
76.態様72〜75による方法であって、涙管インプラント内に強磁性材料を備えることは涙管インプラント内にマグネタイトを備えることを適宜含む、方法。
77.眼疾患を治療する方法は、被検体の少なくとも1つの涙点内に涙管インプラントを挿入することと、涙管インプラント検出器デバイスで涙管インプラントの強磁性を検出することとを含む。涙管インプラントは、生体適合性材料のインプラント本体とインプラ
ント・コア内に配置された薬剤の供給源とを備える。供給源は、薬剤の持続放出を行う。インプラント本体は、外部磁場の印加および除去の後に強磁性を保持することができる強磁性材料と、インプラント本体の端部からインプラント本体内へ内向きに延在するインプラント本体内のキャビティと、目に持続放出するのに十分な量だけ薬剤を供給できるサイズおよび形状の、キャビティ内のインプラント・コアとを備える。
78.態様77による方法であって、薬剤は緑内障疾患を治療するための薬剤を適宜含む、方法。
79.態様77および78による方法であって、薬剤は高眼圧症または原発性開放隅角緑内障のうちの少なくとも一方を治療するための薬剤を適宜含む、方法。
80.検出システムは、涙点内に挿入可能な涙管インプラントと涙管インプラント検出器デバイスとを備える。涙管インプラントは、生体適合性材料のインプラント本体とインプラント本体内の導電性材料とを備える。涙管インプラント検出器デバイスは、特性インピーダンスを有する感知回路と、感知回路への涙管インプラントの近接により生じる特性インピーダンスの変化を検出するように構成されている検出器回路と、検出器回路に通信可能なように結合され、特性インピーダンスの変化の検出後に指示情報を出すインジケータ・デバイスとを備える。
81.態様80によるシステムであって、実施形態80の導電性材料はインプラント本体の生体適合性材料内に配置されている導電性粒子を適宜含む、システム。
82.態様80および81によるシステムであって、実施形態80および81の涙管インプラントは徐放性眼用薬剤を入れたインプラント・コアを適宜備える。インプラント本体は、インプラント本体の端部からインプラント本体内へ内向きに延在するキャビティを備える。このキャビティはインプラント・コアを収容できるサイズおよび形状を有し、導電性材料がインプラント・コア内に配置される。
83.態様80〜82によるシステムであって、インプラント・コアは薬剤を収納するシースを適宜備え、導電性材料はシース内に配置される、システム。
84.態様80〜83によるシステムであって、導電性材料は鋼鉄、銀、金、およびアルミニウムのうちの少なくとも1つを適宜含む、システム。
85.態様80〜84によるシステムであって、感知回路は特性インピーダンスに基づく固有応答周波数を有し、検出器回路は固有応答周波数のシフトから特性インピーダンスの変化を検出する、システム。
86.態様80〜85によるシステムであって、特性インピーダンスは特性インダクタンスを適宜含み、検出器回路は感知回路への涙管インプラントの近接により生じる特性インダクタンスの変化を検出するように構成されている、システム。
87.態様80〜86によるシステムであって、特性インピーダンスは特性キャパシタンスを適宜含み、検出器回路は感知回路への涙管インプラントの近接により生じる特性キャパシタンスの変化を検出するように構成されている、システム。
88.態様80〜87によるシステムであって、眼内に持続放出するための薬剤はインプラント本体内に適宜配置される、システム。
89.方法は、涙管インプラントを備えることと、涙管インプラントの近接により生じる感知回路の特性インピーダンスの変化を検出することによって、涙管インプラントと接触することなく、涙管インプラントを検出することと、涙管インプラントがユーザまたは自動化プロセスに検出されたかどうかに関する情報を供給することとを含む。
90.態様89による方法であって、特性インピーダンスの変化を検出することは感知回路の固有応答周波数のシフトを検出することを適宜含む、方法。
91.態様89および90による方法であって、涙管インプラントを備えることは生体適合性材料と生体適合性材料内に配置された導電性材料とを入れた涙管インプラントを備えることを適宜含む、方法。
92.態様89〜91による方法であって、涙管インプラントを備えることは、インプラント本体の端部からインプラント本体内へ内向きに延在する、涙管インプラントの本体内のキャビティと、薬剤の持続放出を行えるサイズを有し、薬剤の持続放出を行うように
構成された、キャビティ内のインプラント・コアと、導電性材料を含むインプラント・コアとを備える涙管インプラントを備えることを適宜含む、方法。
93.態様89〜92による方法であって、インプラント・コアに、薬剤を収納するためのシースを備えることと、導電性材料をシースに入れることとを適宜含む、方法。
94.眼疾患を治療する方法は、涙管インプラントを被検体の少なくとも1つの涙点内に挿入することと、感知回路への涙管インプラントの近接により生じる感知回路の特性インピーダンスの変化を検出することによって涙管インプラントを検出することとを含む。涙管インプラントは、インプラント本体の端部からインプラント本体内へ内向きに延在するキャビティを備える、生体適合性材料のインプラント本体と、眼内への薬剤の持続放出を行えるサイズを有し、眼内への薬剤の持続放出を行うように構成された、インプラント本体のキャビティ内に担持されるインプラント・コアと、薬剤の持続放出を行うように構成されている、インプラント・コア内に配置された薬剤の供給源と、インプラント本体内の導電性材料とを備える。
95.態様94による方法であって、薬剤は緑内障疾患を治療するための薬剤を適宜含む、方法。
96.態様94および95による方法であって、薬剤は高眼圧症または原発性開放隅角緑内障のうちの少なくとも一方を治療するための薬剤を適宜含む、方法。
97.検出システムは、画像センサと画像分析器回路とを備える。画像分析器回路は、画像コントラスト閾値によって画像の他の領域内の画像コントラストを超える画像コントラストを有する画像部分の配置を検出し、その画像内に涙管インプラントの一部の画像が含まれるかどうかの指示情報を出す。
98.態様97によるシステムであって、画像センサはカメラに備えられているデジタル画像センサを適宜含む、システム。
99.態様97および98によるシステムであって、検出システムは赤外線発光体を備え、画像センサは、赤外線画像センサを備える、システム。
100.眼疾患を治療する方法は、涙管インプラントを被検体の少なくとも1つの涙点内に挿入することと、被検体の涙点領域の画像を得ることと、画像の他の領域内の画像コントラストを超える画像コントラストを有する画像部分の配置を検出することによって涙管インプラントを検出することとを含む。涙管インプラントは、インプラント本体の端部からインプラント本体内へ内向きに延在するキャビティを備える、生体適合性材料のインプラント本体と、インプラント本体キャビティがインプラント・コアを収容できるサイズおよび形状を有している、目の一領域から涙管インプラントを光学的に弁別するための光学的コントラスト材料を備える、眼内に薬剤を持続放出できるサイズを有し、眼内に薬剤を持続放出するように構成されたインプラント・コアと、薬剤の持続放出を行う、インプラント・コア内に配置された薬剤の供給源とを備える。
101.態様100による方法であって、薬剤は緑内障疾患を治療するための薬剤を適宜含む、方法。
102.態様100および101による方法であって、薬剤は高眼圧症または原発性開放隅角緑内障のうちの少なくとも一方を治療するための薬剤を適宜含む、方法。
【0008】
この節は、本特許出願の発明対象の概要を述べることを意図している。本発明の排他的または網羅的な説明を行うことは意図されていない。「発明を実施するための形態」は、本特許出願に関するさらなる情報を提供するために含まれている。