特許第6672376号(P6672376)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6672376誤り率測定装置及び該装置のパラメータ探索方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6672376
(24)【登録日】2020年3月6日
(45)【発行日】2020年3月25日
(54)【発明の名称】誤り率測定装置及び該装置のパラメータ探索方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 25/02 20060101AFI20200316BHJP
   H04L 1/00 20060101ALI20200316BHJP
   H04L 25/03 20060101ALI20200316BHJP
【FI】
   H04L25/02 302B
   H04L1/00 C
   H04L25/03 E
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-94410(P2018-94410)
(22)【出願日】2018年5月16日
(65)【公開番号】特開2019-201312(P2019-201312A)
(43)【公開日】2019年11月21日
【審査請求日】2019年1月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000572
【氏名又は名称】アンリツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067323
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 教光
(74)【代理人】
【識別番号】100124268
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 典行
(72)【発明者】
【氏名】清水 智可良
(72)【発明者】
【氏名】保坂 恭男
【審査官】 阿部 弘
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−142090(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0274215(US,A1)
【文献】 特表2016−529840(JP,A)
【文献】 米国特許第09665289(US,B1)
【文献】 特開2003−018140(JP,A)
【文献】 特開2006−234821(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第106209492(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 25/02
H04L 1/00
H04L 25/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
テスト信号を被測定物(W)に送信し、前記テスト信号の送信に伴う前記被測定物からの出力を受信してビット誤り率を測定する誤り率測定装置(1)において、
前記ビット誤り率を測定するために必要な複数のパラメータの中から設定対象のパラメータを選択するパラメータ選択手段(11a)と、
前記ビット誤り率が最小となるポイントを最急降下法により探索する第1の探索手段(11b)と、
前記第1の探索手段による前記ビット誤り率が最小となるポイントの探索中にエラーフリー区間が存在するか否かを判別するエラーフリー区間判別手段(11c)と、
前記エラーフリー区間判別手段の判別により前記エラーフリー区間が存在するときに、最急降下法により傾きから位相のステップ幅を可変して探索した前記位相の左右のエラーフリー境界の差分を位相マージンとし、最急降下法により傾きから閾値電圧のステップ幅を可変して探索した前記閾値電圧の上下のエラーフリー境界の差分を閾値電圧マージンとし、前記位相マージンの値と前記閾値電圧マージンの値との乗算によって算出したアイマージンが最大となるポイントを探索する第2の探索手段(11d)と、
前記エラーフリー区間判別手段の判別により前記エラーフリー区間が存在しないまま前記第1の探索手段の探索が終了したときに該第1の探索手段が探索した前記ビット誤り率が最小となるポイントを前記設定対象のパラメータの最適値として設定し、前記エラーフリー区間が存在するときには前記第2の探索手段が探索した前記アイマージンが最大となるポイントを前記設定対象のパラメータの最適値として設定するパラメータ最適値設定手段(11e)とを備えたことを特徴とする誤り率測定装置。
【請求項2】
テスト信号を被測定物(W)に送信し、前記テスト信号の送信に伴う前記被測定物からの出力を受信してビット誤り率を測定する誤り率測定装置(1)のパラメータ探索方法であって、
ビット誤り率を測定するために必要な複数のパラメータの中から設定対象のパラメータを選択するステップと、
前記ビット誤り率が最小となるポイントを最急降下法により探索するステップと、
前記ビット誤り率が最小となるポイントの探索中にエラーフリー区間が存在するか否かを判別するステップと、
前記エラーフリー区間が存在するときに、最急降下法により傾きから位相のステップ幅を可変して探索した前記位相の左右のエラーフリー境界の差分を位相マージンとし、最急降下法により傾きから閾値電圧のステップ幅を可変して探索した前記閾値電圧の上下のエラーフリー境界の差分を閾値電圧マージンとし、前記位相マージンの値と前記閾値電圧マージンの値との乗算によって算出したアイマージンが最大となるポイントを探索するステップと、
前記エラーフリー区間が存在しないまま前記ビット誤り率が最小となるポイントの探索が終了したときに、前記ビット誤り率が最小となるポイントを前記設定対象のパラメータの最適値として設定するステップと、
前記エラーフリー区間が存在するときに、前記アイマージンが最大となるポイントを前記設定対象のパラメータの最適値として設定するステップとを含むことを特徴とする誤り率測定装置のパラメータ探索方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既知パターンのテスト信号を被測定物(DUT:Device Under Test )に送信し、テスト信号の送信に伴う被測定物からの出力を受信してビット誤り率を測定する誤り率測定装置及び該装置のパラメータ探索方法に関する。
【背景技術】
【0002】
各種のディジタル通信装置は、利用者数の増加やマルチメディア通信の普及に伴い、より大容量の伝送能力が求められている。そして、この種のディジタル通信装置におけるディジタル信号の品質評価の指標の一つとしてビット誤り率(以下、BERと言う)がある。このBERは、受信データのうち符号誤りが発生した数と受信データの総数との比較として定義されるものであり、例えば下記特許文献1に開示される誤り率測定装置にて測定される。
【0003】
従来、この種の誤り率測定装置は、送信側と受信側に分かれており、送信側から既知のパターン信号を被測定物(DUT)に送信し、パターン信号の送信に伴う被測定物(DUT)からの出力を受信側で受けることでBERを測定する。
【0004】
ところで、上述した誤り率を測定するためには、測定内容や測定条件などに応じて複数のパラメータを最適値に設定する必要がある。この設定が必要なパラメータとしては、例えば時間軸方向を決めるData Delay、基準電圧軸であるVth、減衰した信号を読み込むためのCTLE Gainなどがある。
【0005】
そして、各パラメータの最適値は、複数のポイントで各パラメータをそれぞれ所定値毎に変更してBERを測定し、BERが最小になるポイントを探索することで設定することができる。
【0006】
ところで、上述した各パラメータの最適値を設定する場合、一般的に、BERが最小になるポイントを探索する際に最急降下法等の勾配法アルゴリズムを利用することがある。最急降下法とは、関数の傾きのみから、関数の最小値を探索する連続最適化問題の勾配法のアルゴリズムの一つである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2017−142090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、最急降下法等の勾配法アルゴリズムを利用してBERが最小になるポイントを探索する場合、入力された信号によっては、一定の区間においてエラーフリー状態となってしまい、その区間内での傾きを求めることができなくなる。このため、高速に収束する最急降下法等の勾配法アルゴリズムを適用することが難しかった。
【0009】
その結果、従来はエラーが発生するポイントからエラーフリーとなる境界を2点探索し、その中央の値をパラメータの最適値としていた。しかし、エラーフリーとなる境界に近づくに従って探索するポイントの幅が一律に細かくなるため、探索に要する時間が長くなるという問題があった。
【0010】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、エラーフリー区間が存在しても高速な勾配法アルゴリズムを適用することができる誤り率測定装置及び該装置のパラメータ探索方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に記載された誤り率測定装置は、テスト信号を被測定物Wに送信し、前記テスト信号の送信に伴う前記被測定物からの出力を受信してビット誤り率を測定する誤り率測定装置1において、
前記ビット誤り率を測定するために必要な複数のパラメータの中から設定対象のパラメータを選択するパラメータ選択手段11aと、
前記ビット誤り率が最小となるポイントを最急降下法により探索する第1の探索手段11bと、
前記第1の探索手段による前記ビット誤り率が最小となるポイントの探索中にエラーフリー区間が存在するか否かを判別するエラーフリー区間判別手段11cと、
前記エラーフリー区間判別手段の判別により前記エラーフリー区間が存在するときに、最急降下法により傾きから位相のステップ幅を可変して探索した前記位相の左右のエラーフリー境界の差分を位相マージンとし、最急降下法により傾きから閾値電圧のステップ幅を可変して探索した前記閾値電圧の上下のエラーフリー境界の差分を閾値電圧マージンとし、前記位相マージンの値と前記閾値電圧マージンの値との乗算によって算出したアイマージンが最大となるポイントを探索する第2の探索手段11dと、
前記エラーフリー区間判別手段の判別により前記エラーフリー区間が存在しないまま前記第1の探索手段の探索が終了したときに該第1の探索手段が探索した前記ビット誤り率が最小となるポイントを前記設定対象のパラメータの最適値として設定し、前記エラーフリー区間が存在するときには前記第2の探索手段が探索した前記アイマージンが最大となるポイントを前記設定対象のパラメータの最適値として設定するパラメータ最適値設定手段11eとを備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載された誤り率測定装置のパラメータ探索方法は、テスト信号を被測定物Wに送信し、前記テスト信号の送信に伴う前記被測定物からの出力を受信してビット誤り率を測定する誤り率測定装置1のパラメータ探索方法であって、
ビット誤り率を測定するために必要な複数のパラメータの中から設定対象のパラメータを選択するステップと、
前記ビット誤り率が最小となるポイントを最急降下法により探索するステップと、
前記ビット誤り率が最小となるポイントの探索中にエラーフリー区間が存在するか否かを判別するステップと、
前記エラーフリー区間が存在するときに、最急降下法により傾きから位相のステップ幅を可変して探索した前記位相の左右のエラーフリー境界の差分を位相マージンとし、最急降下法により傾きから閾値電圧のステップ幅を可変して探索した前記閾値電圧の上下のエラーフリー境界の差分を閾値電圧マージンとし、前記位相マージンの値と前記閾値電圧マージンの値との乗算によって算出したアイマージンが最大となるポイントを探索するステップと、
前記エラーフリー区間が存在しないまま前記ビット誤り率が最小となるポイントの探索が終了したときに、前記ビット誤り率が最小となるポイントを前記設定対象のパラメータの最適値として設定するステップと、
前記エラーフリー区間が存在するときに、前記アイマージンが最大となるポイントを前記設定対象のパラメータの最適値として設定するステップとを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、パラメータを設定する際に、BERとアイマージンの二つの異なる勾配法アルゴリズムを用いることができ、エラーフリー区間が存在する場合であっても高速な勾配法アルゴリズムを適用して高速かつ正確なパラメータ探索を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る誤り率測定装置の概略構成を示すブロック図である。
図2】(a)ビット誤り率の最小値の一例を示す図、(b)エラーフリー区間の一例を示す図である。
図3】位相マージンと閾値電圧マージンの一例を示す図である。
図4】本発明に係る誤り率測定装置のパラメータ探索方法のフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
図1に示すように、本実施の形態の誤り率測定装置1は、既知パターンのテスト信号を被測定物Wに送信し、テスト信号の送信に伴う被測定物Wからの出力を受信してBER(ビット誤り率)を測定するものであり、パターン送信部2とパターン受信部3を備えて概略構成される。
【0017】
パターン送信部2は、被測定物WのBERを測定するときに、被測定物Wに入力する既知のパターン信号(テスト信号)を発生して被測定物Wに送信する。
【0018】
なお、特に図示はしないが、パターン送信部2は、例えばPRBSパターン発生部とプログラマブルパターン発生部を含んで構成される。PRBSパターン発生部は、被測定物Wに入力する既知パターンのテスト信号として、PRBS(Pseudo-random bit sequence:擬似ランダム・ビット・シーケンス)パターンを発生する。また、プログラマブルパターン発生部は、被測定物Wに入力する既知パターンのテスト信号として、任意のパターンからなるプログラマブルパターンを発生する。
【0019】
パターン受信部3は、パターン送信部2から被測定物Wへのパターン信号の送信に伴う被測定物Wからの信号を受信するもので、パラメータ設定部11、誤り率測定部12、表示部13を備える。
【0020】
パラメータ設定部11は、パラメータの設定や変更を行うもので、誤り率測定部12からBERを取得して動作し、パラメータ選択手段11a、第1の探索手段11b、エラーフリー区間判別手段11c、第2の探索手段11d、パラメータ最適値設定手段11eを備える。
【0021】
パラメータ選択手段11aは、BERを測定するために必要な複数のパラメータの中から設定対象となるパラメータを選択する。選択されるパラメータとしては、例えば時間軸方向を決めるData Delay、基準電圧軸であるVth、減衰した信号を読み込むためのCTLE Gain、フィルタのパラメータなどがある。
【0022】
第1の探索手段11bは、傾きに応じて動的にパラメータのステップが決められる勾配法アルゴリズムとして最急降下法を用い、BERが最小となるポイントを探索する。最急降下法は、関数(ポテンシャル面)の傾き(一階微分)のみから、関数の最小値を探索する連続最適化問題の勾配法アルゴリズムの一つである。
【0023】
エラーフリー区間判別手段11cは、第1の探索手段11bにてBERが最小となるポイント(例えば図2(a)のb)の探索中に、例えば図2(b)に示すようなエラーフリー区間が存在するか否かを判別する。
【0024】
なお、本実施の形態におけるエラーフリー区間とは、予め設定される測定時間内にエラーが検出できない区間を示すものである。
【0025】
第2の探索手段11dは、第1の探索手段11bの探索中にエラーフリー区間が存在すると、傾きに応じて動的にパラメータのステップが決められる勾配法アルゴリズムとして最急降下法を用い、アイマージンが最大となるポイントを探索する。
【0026】
さらに説明すると、第2の探索手段11dは、最急降下法を用い、例えば図3に示すようなアイダイアグラムにおける時間軸方向の位相マージンの測定と電圧方向の閾値電圧マージンの測定をそれぞれ行う。位相マージンの測定では、最急降下法により傾きから位相のステップ幅を動的に可変して左右のエラーフリー境界を探索し、探索した左側のエラーフリー境界と右側のエラーフリー境界の差分を位相マージンとする。また、閾値電圧マージンの測定では、最急降下法により傾きから閾値電圧のステップ幅を動的に可変して上下のエラーフリー境界を探索し、探索した下側のエラーフリー境界と上側のエラーフリー境界の差分を閾値電圧マージンとする。そして、これらの測定によって得られる位相マージンの値と閾値電圧マージンの値との乗算によってアイマージンの値を算出し、算出した値が最大となるアイマージンのポイントを探索する。
【0027】
パラメータ最適値設定手段11eは、エラーフリー区間判別手段11cがエラーフリー区間の存在無しと判別し、第1の探索手段11bによる探索が終了したときに、第1の探索手段11bが最急降下法を用いて探索したBERが最小となるポイントをパラメータの最適値として設定する。
【0028】
また、パラメータ最適値設定手段11eは、エラーフリー区間判別手段11cがエラーフリー区間の存在有りと判別したときに、第2の探索手段11dが最急降下法を用いて探索したアイマージンが最大となるポイントをパラメータの最適値として設定する。
【0029】
誤り率測定部12は、BERの測定に必要な各パラメータがパラメータ設定部11にて設定された状態において、パターン送信部2から既知のパターン信号を被測定物Wに送信し、このパターン信号の送信に伴う被測定物Wからの出力を受信し、送信した既知のパターン信号と受信したパターン信号とをビット比較してBERを測定する。
【0030】
表示部13は、例えば液晶表示器で構成され、BERの測定に関わる各パラメータの設定画面の表示、誤り率測定部12によるBERの測定結果の表示などを行う。
【0031】
次に、上記のように構成される誤り率測定装置1のパラメータ探索方法について図4を参照しながら説明する。
【0032】
まず、パラメータ選択手段11aにて設定対象となるパラメータを選択し、選択したパラメータの初期値を設定する。第1の探索手段11bは、パラメータの初期値が設定されると、BERが最小になるパラメータの最適値を最急降下法を用いて探索する(ST1)。そして、エラーフリー区間判別手段11cは、この探索中にエラーフリー区間が存在するか否かを判別する(ST2)。
【0033】
そして、第1の探索手段11bによる探索中にエラーフリー区間判別手段11cがエラーフリー区間の存在無しと判別すると(ST2−No)、第1の探索手段11bによる探索が終了か否かを判別する(ST3)。
【0034】
そして、パラメータ最適値設定手段11eは、エラーフリー区間の存在が無く第1の探索手段11bによる探索が終了したと判別すると(ST3−Yes)、エラーフリー区間の存在が無く探索終了したときにBERが最小となるポイント(例えば図2(a)のb)をパラメータの最適値として設定する(ST4)。
【0035】
これに対し、第2の探索手段11dは、第1の探索手段11bによる探索中にエラーフリー区間判別手段11cがエラーフリー区間の存在有りと判別すると(ST2−Yes)、勾配法アルゴリズムを切り替え、アイマージンが最大になるパラメータの最適値を最急降下法を用いて探索する(ST5)。
【0036】
そして、パラメータ最適値設定手段11eは、第2の探索手段11dが探索したアイマージンが最大となるポイントをパラメータの最適値として設定する(ST6)。
【0037】
ところで、上述した実施の形態では、動的にパラメータのステップが決められる勾配法アルゴリズムとして最急降下法を用いた場合を例にとって説明したが、これに限定されるものではなく、例えばニュートン法、勾配降下法などの他の勾配法アルゴリズムを利用することもできる。
【0038】
このように、本実施の形態によれば、パラメータを設定する際に、BERとアイマージンの二つの異なる勾配法アルゴリズムを用いることができ、エラーフリー区間が存在する場合であっても高速な勾配法アルゴリズムを適用して高速かつ正確なパラメータ探索を行うことができる。しかも、各パラメータの設定値のブレが無くなり、パラメータ探索の精度向上を図ることができる。
【0039】
以上、本発明に係る誤り率測定装置及び誤り率測定方法の最良の形態について説明したが、この形態による記述及び図面により本発明が限定されることはない。すなわち、この形態に基づいて当業者等によりなされる他の形態、実施例及び運用技術などはすべて本発明の範疇に含まれることは勿論である。
【符号の説明】
【0040】
1 誤り率測定装置
2 パターン送信部
3 パターン受信部
11 パラメータ設定部
11a パラメータ選択手段
11b 第1の探索手段
11c エラーフリー区間判別手段
11d 第2の探索手段
11e パラメータ最適値設定手段
W 被測定物(DUT)
図1
図2
図3
図4