(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記更新部は、前記完了報告において複数の項目が記されている場合に、当該複数の項目について前記完了報告に記された提供者が設定した目安時間の総和と、前記完了報告に記された所要時間との差に基づいて、前記完了報告に記された提供者に対応する前記遅延時間を更新する、
ことを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
前記推測部は、前記検索要求において複数の項目が指定されている場合に、当該複数の項目について前記各提供者が設定した目安時間の総和と、前記各提供者に対応付けられる前記遅延時間との和に基づいて、前記各提供者に応じた前記作業時間長を推測する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のサーバ装置。
前記推測部は、前記検索要求時点における前記各提供者に応じた空き状況を求め、前記記憶部に記憶される前記各提供者に対する遅延時間のうち、当該空き状況に応じた遅延時間を用いて、前記各提供者に応じた前記作業時間長を推測する、
ことを特徴とする請求項4に記載のサーバ装置。
前記推測部は、前記検索要求時点から前記検索要求に指定された時間帯の開始時点までの時間幅に応じて補正した遅延時間を用いて、前記各提供者に応じた前記作業時間長を推測する、
ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のサーバ装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した美容サロンにおいて、ユーザが大まかな終了時刻を指定して予約を入れた場合でも、サービスの提供が実際に終了する時刻は、指定した終了時刻よりもかなり遅れることが多い。例えば、予約した日時にユーザが来店しても、サービスの提供が開始されるまでに長時間待たされることや、サービスの提供が時間通りに開始された場合でも、思うように作業が進まずに長時間を要してしまうことなどが、生じ易いのが実情である。
【0006】
このような実情から、美容サロンの予約日には、美容サロン以降の予定が立てられないといった不満を持つユーザも多く、改善が求められていた。
また、このような美容サロン以外に、例えば、歯医者等の医療機関においても、同様の問題が生じているなど、予約したユーザにサービスを提供する提供者全般に対して、改善が求められていた。
【0007】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、サービスの提供が終了するまでの遅延時間を考慮して適切な提供者を検索できるサーバ装置、サービス方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の観点に係るサーバ装置は、
サービスの提供を受けることを希望する日時を含む時間帯、および、受けたいサービスの項目が指定された検索要求を、ユーザの端末から受信する検索要求受信部と、
指定可能な項目について各提供者が設定した目安時間と、前記各提供者に対応付けられる遅延時間とに基づいて、前記検索要求に指定された項目を前記各提供者が提供するのに要する作業時間長を推測する推測部と、
前記検索要求に指定された時間帯に、前記推測された作業時間長以上の空きがある提供者を検索する検索部と、
前記検索された提供者を含む検索結果を、前記端末へ送信する送信部と、
前記検索結果における何れかの提供者、項目、ならびに、時間帯が指定されたユーザの予約情報を、前記端末から受信する予約情報受信部と、
前記予約情報に従って、対象となるユーザの予約を登録する登録部と、
前記登録されたユーザに対するサービスの提供が完了した後に、実際に提供されたサービスについての所要時間、項目、ならびに、提供者が記された完了報告を、前記端末から受信する完了報告受信部と、
前記完了報告に記された提供者が項目について設定した前記目安時間と、前記完了報告に記された所要時間との差に基づいて、前記完了報告に記された提供者に対応する前記遅延時間を更新する更新部と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
また、上記観点に係るサーバ装置において、
前記更新部は、前記完了報告において複数の項目が記されている場合に、当該複数の項目について前記完了報告に記された提供者が設定した目安時間の総和と、前記完了報告に記された所要時間との差に基づいて、前記完了報告に記された提供者に対応する前記遅延時間を更新するようにしてもよい。
【0010】
また、上記観点に係るサーバ装置において、
前記推測部は、前記検索要求において複数の項目が指定されている場合に、当該複数の項目について前記各提供者が設定した目安時間の総和と、前記各提供者に対応付けられる前記遅延時間との和に基づいて、前記各提供者に応じた前記作業時間長を推測するようにしてもよい。
【0011】
また、上記観点に係るサーバ装置は、
前記各提供者に対する前記遅延時間を、前記各提供者の空き状況ごとに記憶する記憶部を更に備え、
前記更新部は、前記完了報告に記された提供者における提供時点の空き状況を求め、前記記憶部に記憶された対象となる提供者の遅延時間のうち、当該空き状況に応じた遅延時間を更新するようにしてもよい。
【0012】
また、上記観点に係るサーバ装置において、
前記推測部は、前記検索要求時点における前記各提供者に応じた空き状況を求め、前記記憶部に記憶される前記各提供者に対する遅延時間のうち、当該空き状況に応じた遅延時間を用いて、前記各提供者に応じた前記作業時間長を推測するようにしてもよい。
【0013】
また、上記観点に係るサーバ装置において、
前記推測部は、前記検索要求時点から前記検索要求に指定された時間帯の開始時点までの時間幅に応じて補正した遅延時間を用いて、前記各提供者に応じた前記作業時間長を推測するようにしてもよい。
【0014】
本発明の第2の観点に係るサービス方法は、
サーバ装置が実行するサービス方法であって、
前記サーバ装置が、サービスの提供を受けることを希望する日時を含む時間帯、および、受けたいサービスの項目が指定された検索要求を、ユーザの端末から受信する検索要求受信ステップと、
前記サーバ装置が、指定可能な項目について各提供者が設定した目安時間と、前記各提供者に対応付けられる遅延時間とに基づいて、前記検索要求に指定された項目を前記各提供者が提供するのに要する作業時間長を推測する推測ステップと、
前記サーバ装置が、前記検索要求に指定された時間帯に、前記推測された作業時間長以上の空きがある提供者を検索する検索ステップと、
前記サーバ装置が、前記検索された提供者を含む検索結果を、前記端末へ送信する送信ステップと、
前記サーバ装置が、前記検索結果における何れかの提供者、項目、ならびに、時間帯が指定されたユーザの予約情報を、前記端末から受信する予約情報受信ステップと、
前記サーバ装置が、前記予約情報に従って、対象となるユーザの予約を登録する登録ステップと、
前記サーバ装置が、前記登録されたユーザに対するサービスの提供が完了した後に、実際に提供されたサービスについての所要時間、項目、ならびに、提供者が記された完了報告を、前記端末から受信する完了報告受信ステップと、
前記サーバ装置が、前記完了報告に記された提供者が項目について設定した前記目安時間と、前記完了報告に記された所要時間との差に基づいて、前記完了報告に記された提供者に対応する前記遅延時間を更新する更新ステップと、
を備えることを特徴とする。
【0015】
本発明の第3の観点に係るプログラムは、
コンピュータを、
サービスの提供を受けることを希望する日時を含む時間帯、および、受けたいサービスの項目が指定された検索要求を、ユーザの端末から受信する検索要求受信部、
指定可能な項目について各提供者が設定した目安時間と、前記各提供者に対応付けられる遅延時間とに基づいて、前記検索要求に指定された項目を前記各提供者が提供するのに要する作業時間長を推測する推測部、
前記検索要求に指定された時間帯に、前記推測された作業時間長以上の空きがある提供者を検索する検索部、
前記検索された提供者を含む検索結果を、前記端末へ送信する送信部、
前記検索結果における何れかの提供者、項目、ならびに、時間帯が指定されたユーザの予約情報を、前記端末から受信する予約情報受信部、
前記予約情報に従って、対象となるユーザの予約を登録する登録部、
前記登録されたユーザに対するサービスの提供が完了した後に、実際に提供されたサービスについての所要時間、項目、ならびに、提供者が記された完了報告を、前記端末から受信する完了報告受信部、
前記完了報告に記された提供者が項目について設定した前記目安時間と、前記完了報告に記された所要時間との差に基づいて、前記完了報告に記された提供者に対応する前記遅延時間を更新する更新部、
として機能させることを特徴とする。
【0016】
上記プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。
更に、上記プログラムを記録する情報記録媒体は、非一時的な(non-transitory)記録媒体であり、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。ここで、非一時的な記録媒体とは、有形な(tangible)記録媒体をいう。非一時的な記録媒体は、例えば、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等である。また、一時的な(transitory)記録媒体とは、伝送媒体(伝搬信号)それ自体を示す。一時的な記録媒体は、例えば、電気信号、光信号、電磁波等である。なお、一時的な(temporary)記憶領域とは、データやプログラムを一時的に記憶するための領域であり、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、サービスの提供が終了するまでの遅延時間を考慮して適切な提供者を検索することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に本発明の実施形態を説明する。本発明の実施形態では、美容についてのサービスをユーザに提供する美容サロン(美容室、ネイルサロン、エステサロン等)を検索して予約が行える予約管理システムを一例として説明するが、他のサービスを提供する提供者についての予約管理システムにおいても適用可能である。
また、以下の実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素または全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0020】
(全体構成)
本発明の実施形態に係る予約管理システム100は、ユーザの要望に沿った美容サロンを検索して予約が行えるシステムであり、
図1に示すように、サーバ装置200と、ユーザ端末300とを含んで構成される。
なお、サーバ装置200と、ユーザ端末300とは、インターネット900を介して通信可能に接続されている。また、
図1には、ユーザ端末300を3台だけ示しているが、発明の理解を容易にするためであり、実際には、ユーザ数に応じて、膨大な数のユーザ端末300が含まれているものとする。
【0021】
サーバ装置200は、例えば、膨大な数の美容サロンに関する情報を蓄積しており、ユーザからの要望にマッチする美容サロンを適宜検索し、その検索結果をユーザ端末300に提供する。また、サーバ装置200は、検索結果における何れかの美容サロンが指定され、その美容サロンへの予約がユーザ(ユーザ端末300)から申し込まれると、そのユーザの予約を登録する。
【0022】
ユーザ端末300は、例えば、スマートフォンやパーソナルコンピュータ等であり、美容サロンの利用(予約)を希望するユーザに使用される。
ユーザ端末300は、ユーザに操作され、インターネット900を介してサーバ装置200にアクセスし、美容サロンを検索し、そして、美容サロンの予約を行う。
【0023】
(情報処理装置の概要構成)
本発明の実施形態に係るサーバ装置200、及び、ユーザ端末300が実現される典型的な情報処理装置400について説明する。
【0024】
情報処理装置400は、
図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)401と、ROM(Read Only Memory)402と、RAM(Random Access Memory)403と、NIC(Network Interface Card)404と、画像処理部405と、音声処理部406と、補助記憶部407と、インターフェース408と、を備える。
【0025】
CPU 401は、情報処理装置400全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。
【0026】
ROM 402には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、補助記憶部407に記憶されたプログラムをRAM 403に読み出してCPU 401による当該プログラムの実行が開始される。
【0027】
RAM 403は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、補助記憶部407から読み出されたプログラムやデータ、その他、通信に必要なデータ等が保持される。
【0028】
NIC 404は、情報処理装置400をインターネット等のコンピュータ通信網に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等から構成される。
【0029】
画像処理部405は、補助記憶部407等から読み出された画像データをCPU 401や画像処理部405が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部405が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され、インターフェース408等を介して外部に出力される。なお、情報処理装置400が内部に表示装置を備えている場合において、画像処理部405は、変換したビデオ信号を当該表示装置に出力する。つまり、画像処理部405は、CPU 401の制御の下、情報処理装置400が行う処理の進行の中で必要となる画像を生成し、その画像を内部又は外部の表示装置に表示させる。
【0030】
音声処理部406は、補助記憶部407等から読み出された音声データを音声信号に変換し、インターフェース408等を介して外部に出力する。なお、情報処理装置400が内部にスピーカを備えている場合において、音声処理部406は、変換した音声信号を当該スピーカに出力する。つまり、音声処理部406は、CPU 401の制御の下、情報処理装置400が行う処理の進行の中で発生させるべき音声を生成し、その音声を内部又は外部のスピーカから出力させる。
【0031】
補助記憶部407は、ハードディスク等であり、情報処理装置400全体の動作制御に必要な各種のプログラムや各種のデータを記憶する。例えば、補助記憶部407には、実施形態に係るサーバ装置200等を実現するためのプログラムが記憶される。そして、CPU 401の制御によって、補助記憶部407は、記憶されたプログラムやデータを適宜読み出し、これらをRAM 403等に一時的に記憶させる。
【0032】
インターフェース408は、例えば、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)やUSB(Universal Serial Bus)等の規格に準拠しており、接続された外部機器との間で必要な情報を送受信する。
【0033】
この他に、情報処理装置400は、補助記憶部407の代わりに、DVD(Digital Versatile Disc)−ROM等のドライブユニットを備えるようにしてもよい。この場合、情報処理装置400は、ドライブユニットに装着されるDVD−ROM等からプログラムやデータを読み出して、上記と同様に動作する。
【0034】
以下、上記の情報処理装置400において実現されるサーバ装置200の機能構成等について、
図3〜
図6を参照して説明する。情報処理装置400に電源が投入され、例えば、ユーザ端末300からのアクセスを受け付けると、サーバ装置200として機能させるプログラムが実行され、本実施形態に係るサーバ装置200が実現される。
なお、ユーザ端末300も同様に情報処理装置400によって実現されるが、こちらについては説明を省略し、本実施形態において最も特徴的なサーバ装置200について、以下説明する。
【0035】
(サーバ装置の機能構成)
図3は、本実施形態に係るサーバ装置200の機能構成の一例を示すブロック図である。図示するように、サーバ装置200は、受信部210と、送信部220と、記憶部230と、制御部240とを備える。
【0036】
受信部210は、ユーザ端末300から送られる各種の情報を受信する。なお、受信部210は、検索要求受信部211、予約情報受信部212、ならびに、完了報告受信部213を含んでいる。
【0037】
検索要求受信部211は、ユーザ端末300から送られる美容サロンの検索要求を受信する。例えば、検索要求受信部211は、サービスの提供を受けることを希望する日時を含む時間帯(開始日時,終了日時)、および、受けたいサービスの項目(カット,ヘアカラー,トリートメント等)が指定された検索要求を、ユーザ端末300から受信する。
【0038】
予約情報受信部212は、ユーザ端末300から送られる予約情報を受信する。例えば、後述するように、検索要求にマッチする美容サロンが検索され、その検索結果がユーザ端末300へ送られた後に、予約情報受信部212は、検索結果における何れかの美容サロン、項目、ならびに、時間帯が指定されたユーザの予約情報を、ユーザ端末300から受信する。
【0039】
完了報告受信部213は、ユーザ端末300から送られる完了報告を受信する。例えば、完了報告受信部213は、予約が登録されたユーザに対するサービスの提供が完了した後に、実際に提供されたサービスについての所要時間、項目、ならびに、美容サロンが記された完了報告を、ユーザ端末300から受信する。
【0040】
なお、上述したNIC 404等が、このような構成からなる受信部210として機能しうる。
【0041】
送信部220は、種々の画面を含む情報をユーザ端末300に送信する。
例えば、送信部220は、美容サロンを検索するための検索画面、検索された美容サロンを含む検索結果画面、ならびに、サービスの提供を受けた美容サロンの情報を報告するための報告画面等を、ユーザ端末300に送信する。なお、これらの画面についての詳細は、後述する。
【0042】
そして、上述したNIC 404等が、このような送信部220として機能しうる。
【0043】
記憶部230は、美容サロンに関する各種の情報を記憶する。
例えば、記憶部230は、各美容サロンの店舗情報、各美容サロンについての遅延情報、ならびに、各美容サロンに申し込まれた予約情報を記憶する。
【0044】
まず、店舗情報には、一例として、店舗ID、店舗名、所在時、営業日、営業時間、提供できるサービスの項目(カット、ヘアカラー、トリートメント、パーマ等)、項目に応じた目安時間、料金(基本料金および項目に応じた料金)、作業席数、ならびに、スタッフ数等が含まれている。なお、目安時間は、対象の項目を提供する際における目安となる時間であり、美容サロン側によって設定されている。つまり、複数の項目を指定した場合には、それらの目安時間の総和が、サービス全体の目安時間となる。
【0045】
また、遅延情報には、その美容サロンにおいて、サービスの提供が終了するまでにどの程度遅延するかを示す遅延時間が含まれている。より詳細には、その店舗(美容サロン)の空き状況に応じて、複数の遅延時間が含まれている。例えば、遅延情報には、店舗に顧客が少ない状況(一例として、顧客が、作業席数の1/3未満)での遅延時間、店舗に顧客が中位の状況(一例として、顧客が、作業席数の1/3以上2/3未満)での遅延時間、ならびに、店舗に顧客が多い状況(一例として、顧客が、作業席数の2/3以上)での遅延時間等が含まれている。
なお、このような遅延時間は、後述するように、制御部240(更新部245)によって、適宜更新される。
【0046】
また、予約情報には、一例として、予約が申し込まれた美容サロンの店舗ID、店舗名、予約日時を含む時間帯、予約された項目、予約したユーザ名、ならびに、ユーザIDが含まれている。
【0047】
この他にも、記憶部230は、ユーザに関する各種の情報を記憶する。例えば、記憶部230は、予約管理システム100にユーザ登録しているユーザについてのユーザ情報を記憶する。
ユーザ情報には、一例として、ユーザID、ユーザ名、性別、年齢、住所、ならびに、電話番号等が含まれている。
【0048】
なお、上述した補助記憶部407等が、このような記憶部230として機能しうる。
【0049】
制御部240は、サーバ装置200全体を制御する。この制御部240は、画面生成部241、推測部242、検索部243、登録部244、ならびに、更新部245を含んでいる。
【0050】
まず、画面生成部241は、サーバ装置200にアクセスして来たユーザ端末300へ提供するための各種の画面を生成する。
例えば、画面生成部241は、ユーザが美容サロンを検索するための検索画面、検索された美容サロンを含む検索結果画面、ならびに、サービスの提供を受けたユーザが美容サロンの情報を報告するための報告画面を生成する。
【0051】
具体的に、画面生成部241は、ユーザ端末300からの最初のアクセスに応答して、
図4に示すような検索画面510を生成し、送信部220を通じて、ユーザ端末300に送信する。
この検索画面510がユーザ端末300に表示されると、希望する地域511、希望する日付512、希望する時間帯513(サービスの開始時刻と終了時刻)、ならびに、希望するサービスの項目514について、ユーザが任意に指定できるようになっている。そして、検索ボタン515がユーザに操作(クリック操作やタッチ操作)されると、指定された内容が含まれる検索要求がユーザ端末300から送られ、上述した検索要求受信部211が受信することになる。
【0052】
また、ユーザ端末300から検索要求が送られ、後述するように、制御部240(検索部243)によって、マッチした美容サロンが検索されると、画面生成部241は、
図5に示すような検索結果画面520を生成し、送信部220を通じて、ユーザ端末300に送信する。
この検索結果画面520がユーザ端末300に表示されると、ユーザが、料金や評価等を勘案でき、そして、何れかの美容サロンに予約を申し込めるようになっている。つまり、何れかの予約ボタン521がユーザに操作されると、対象の美容サロンや検索時の条件等が含まれる予約情報がユーザ端末300から送られ、上述した予約情報受信部212が受信することになる。
なお、戻るボタン522がユーザに操作されると、例えば、再検索の要求がユーザ端末300に送信され、検索のやり直しが行えるようになっている。
【0053】
また、予約を申し込んだユーザのユーザ端末300から、その予約の終了時刻後に、最初にアクセスされると、画面生成部241は、
図6に示すような報告画面530を生成し、送信部220を通じて、ユーザ端末300に送信する。なお、予約の終了時刻後に、サーバ装置200から、ユーザのメールアドレスに電子メールを送信するようにし、その電子メールに配置されたリンクを辿って、ユーザ端末300から
図6のような報告画面530にアクセスできるようにしてもよい。
この報告画面530がユーザ端末300に表示されると、実際の開始時刻531、実際の終了時刻532、ならびに、実際の項目533について、ユーザが指定できるようになっている。なお、実際の所要時間534は、開始時刻531と終了時刻532とが指定されると自動計算されるようになっている。そして、報告ボタン535がユーザに操作されると、それらの内容が含まれる完了報告がユーザ端末300から送られ、上述した完了報告受信部213が受信することになる。
【0054】
図3に戻って、推測部242は、ユーザ端末300から検索要求が送られると、検索要求に指定された項目を各美容サロンが提供するのに要する作業時間長を推測する。
つまり、上述した検索要求受信部211が予約情報を受信すると、推測部242は、各美容サロンが設定した項目についての目安時間と、各美容サロンに対応付けられる遅延時間とに基づいて、検索要求に指定された項目を各美容サロンが提供するのに要する作業時間長を推測する。
なお、推測部242は、検索要求において複数の項目が指定されている場合に、これら複数の項目について各美容サロンが設定した目安時間の総和と、各美容サロンに対応付けられる遅延時間との和に基づいて、各美容サロンに応じた作業時間長を推測する。
また、上述したように、記憶部230には、各美容サロンに対する遅延時間が、各美容サロンの空き状況ごとに記憶されているため、推測部242は、検索要求時点における各美容サロンに応じた空き状況を求め、記憶部230に記憶される各美容サロンに対する遅延時間のうち、その空き状況に応じた遅延時間を用いて、各美容サロンに応じた作業時間長を推測するようにしてもよい。
更に、推測部242は、検索要求時点から検索要求に指定された時間帯の開始時点までの時間幅に応じて補正した遅延時間を用いて、各美容サロンに応じた作業時間長を推測するようにしてもよい。例えば、推測部242は、検索要求時点から検索要求に指定された時間帯の開始時点までの時間幅が基準よりも長い場合に、各美容サロンに対する遅延時間を1割程度長めに補正する。そして、推測部242は、各美容サロンが設定した項目についての目安時間と、各美容サロンについて補正した遅延時間とに基づいて、検索要求に指定された項目を各美容サロンが提供するのに要する作業時間長を推測する。
【0055】
検索部243は、検索要求に指定された時間帯に、上記の推測部242にて推測された作業時間長以上の空きがある美容サロンを検索する。つまり、検索部243は、検索要求にマッチし、かつ、予約可能な美容サロンを記憶部230から検索する。
このように検索された美容サロンを含む検索結果に基づいて、画面生成部241が、上述した
図5のような検索結果画面520を生成し、送信部220が、ユーザ端末300に検索結果画面520を送信する。
【0056】
登録部244は、ユーザ端末300から予約情報が送られると、そのユーザの予約を登録する。
つまり、上述した予約情報受信部212が予約情報を受信すると、登録部244は、例えば、受信した予約情報を記憶部230の予約情報に追加して記憶することで、ユーザの予約を登録する。
【0057】
更新部245は、ユーザ端末300から完了報告が送られると、記憶部230に記憶された遅延情報(遅延時間)を更新する。
例えば、上述した完了報告受信部213が完了報告を受信すると、更新部245は、完了報告に記された美容サロンが項目について設定した目安時間と、完了報告に記された所要時間との差に基づいて、完了報告に記された美容サロンに対応する遅延時間を更新する。
なお、更新部245は、完了報告において複数の項目が記されている場合に、それら複数の項目について完了報告に記された美容サロンが設定した目安時間の総和と、完了報告に記された所要時間との差に基づいて、完了報告に記された美容サロンに対応する遅延時間を更新する。
また、上述したように、記憶部230には、各美容サロンに対する遅延時間が、各美容サロンの空き状況ごとに記憶されているため、更新部245は、完了報告に記された美容サロンにおける提供時点の空き状況を求め、記憶部230に記憶された対象となる美容サロンの遅延時間のうち、その空き状況に応じた遅延時間を更新するようにしてもよい。
【0058】
なお、上述したCPU 401等が、このような構成からなる制御部240として機能しうる。
【0059】
(サーバ装置の動作)
以下、このような構成のサーバ装置200の動作について
図7,8を参照して説明する。
図7は、検索した美容サロンの予約を受け付ける予約処理の流れを示すフローチャートである。また、
図8は、予約後の完了報告に応じて遅延時間を更新する更新処理の流れを示すフローチャートである。これら、予約処理および更新処理は、例えば、ユーザがユーザ端末300からサインインすることで開始される。
最初に、
図7を参照して、サーバ装置200が実行する予約処理について説明する。
【0060】
まず、サーバ装置200は、検索画面をユーザ端末300に送信する(ステップS11)。
すなわち、制御部240(画面生成部241)は、
図4のような検索画面510を生成し、送信部220を通じて、ユーザ端末300に送信する。
【0061】
サーバ装置200は、ユーザ端末300から送られる検索要求を受信する(ステップS12)。
例えば、
図4のような検索画面510が上記のステップS11にて送られ、ユーザ端末300に検索画面510が表示されると、希望する地域511、希望する日付512、希望する時間帯513、ならびに、希望するサービスの項目514について、ユーザが任意に指定できる。そして、検索ボタン515がユーザに操作されると、指定された内容が含まれる検索要求がユーザ端末300から送られる。
そのため、受信部210(検索要求受信部211)は、このようにしてユーザ端末300から送られる検索要求を受信する。
【0062】
サーバ装置200は、各美容サロンの作業時間長を推測する(ステップS13)。
すなわち、制御部240(推測部242)は、各美容サロンが設定した項目についての目安時間と、各美容サロンに対応付けられる遅延時間とに基づいて、検索要求に指定された項目を各美容サロンが提供するのに要する作業時間長を推測する。
なお、制御部240は、検索要求において複数の項目が指定されている場合に、これら複数の項目について各美容サロンが設定した目安時間の総和と、各美容サロンに対応付けられる遅延時間との和に基づいて、各美容サロンに応じた作業時間長を推測する。
また、上述したように、記憶部230には、各美容サロンに対する遅延時間が、各美容サロンの空き状況ごとに記憶されているため、制御部240は、検索要求時点における各美容サロンに応じた空き状況を求め、記憶部230に記憶される各美容サロンに対する遅延時間のうち、その空き状況に応じた遅延時間を用いて、各美容サロンに応じた作業時間長を推測するようにしてもよい。
更に、制御部240は、検索要求時点から検索要求に指定された時間帯の開始時点までの時間幅に応じて補正した遅延時間を用いて、各美容サロンに応じた作業時間長を推測するようにしてもよい。
【0063】
サーバ装置200は、美容サロンを検索する(ステップS14)。
すなわち、制御部240(検索部243)は、検索要求に指定された時間帯に、上記のステップS13にて推測された作業時間長以上の空きがある美容サロンを検索する。つまり、制御部240は、検索要求にマッチし、かつ、予約可能な美容サロンを記憶部230から検索する。
【0064】
サーバ装置200は、検索結果画面をユーザ端末300に送信する(ステップS15)。
すなわち、制御部240(画面生成部241)は、
図5のような検索結果画面520を生成し、送信部220を通じて、ユーザ端末300に送信する。
【0065】
サーバ装置200は、予約情報を受信したか否かを判別する(ステップS16)。
例えば、上記のステップS15にて
図5のような検索結果画面520が送られ、ユーザ端末300に検索結果画面520が表示されると、ユーザが、料金や評価等を勘案でき、そして、何れかの美容サロンに予約を申し込めるようになっている。つまり、何れかの予約ボタン521がユーザに操作されると、対象の美容サロンや検索時の条件等が含まれる予約情報がユーザ端末300から送られるようになっている。
なお、検索結果画面520において、戻るボタン522がユーザに操作されると、例えば、再検索の要求がユーザ端末300に送信されるようになっている。
サーバ装置200は、予約情報を受信していない(再検索の要求を受信した)と判別すると(ステップS16;No)、上述したステップS11に処理を戻す。
【0066】
一方、予約情報を受信したと判別した場合(ステップS16;Yes)に、サーバ装置200は、ユーザの予約を登録する(ステップS17)。
すなわち、制御部240(登録部244)は、ユーザ端末300から予約情報が送られると、そのユーザの予約を登録する。
つまり、受信部210(予約情報受信部212)が予約情報を受信すると、制御部240は、その予約情報を記憶部230の予約情報に追加して記憶することで、ユーザの予約を登録する。
【0067】
そして、サーバ装置200は、このような予約処理を終える。
【0068】
次に、
図8を参照して、サーバ装置200が実行する更新処理について説明する。
【0069】
まず、サーバ装置200は、アクセスして来たユーザ端末300のユーザが、報告対象のユーザであるか否かを判別する(ステップS21)。
例えば、制御部240は、予約を申し込んだユーザであること、予約したサービスの提供が終了していること(一例として、予約の終了時間後であること)、そのユーザから完了報告が未受信であること、といった要件を全て満たしているかどうかを判別する。
サーバ装置200は、報告対象のユーザでないと判別すると(ステップS21;No)、そのまま、更新処理を終了する。
【0070】
一方、報告対象のユーザであると判別した場合(ステップS21;Yes)に、サーバ装置200は、報告画面をユーザ端末300に送信する(ステップS22)。
すなわち、制御部240(画面生成部241)は、
図6のような報告画面530を生成し、送信部220を通じて、ユーザ端末300に送信する。
【0071】
サーバ装置200は、ユーザ端末300から送られる完了報告を受信する(ステップS23)。
例えば、上記のステップS22にて
図6のような報告画面530が送られ、ユーザ端末300に報告画面530が表示されると、実際の開始時刻531、実際の終了時刻532、ならびに、実際の項目533について、ユーザが指定できるようになっている。
なお、実際の所要時間534は、開始時刻531と終了時刻532とが指定されると自動計算されるようになっている。そして、報告ボタン535がユーザに操作されると、それらの内容が含まれる完了報告がユーザ端末300から送られる。
そのため、受信部210(完了報告受信部213)は、このようにしてユーザ端末300から送られる完了報告を受信する。
【0072】
サーバ装置200は、遅延時間を更新する(ステップS24)。
すなわち、制御部240(更新部245)は、完了報告に応じて、記憶部230に記憶された遅延情報(遅延時間)を更新する。
例えば、制御部240は、完了報告に記された美容サロンが項目について設定した目安時間と、完了報告に記された所要時間との差に基づいて、完了報告に記された美容サロンに対応する遅延時間を更新する。
なお、制御部240は、完了報告において複数の項目が記されている場合に、それら複数の項目について完了報告に記された美容サロンが設定した目安時間の総和と、完了報告に記された所要時間との差に基づいて、完了報告に記された美容サロンに対応する遅延時間を更新する。
また、上述したように、記憶部230には、各美容サロンに対する遅延時間が、各美容サロンの空き状況ごとに記憶されているため、制御部240は、完了報告に記された美容サロンにおける提供時点の空き状況を求め、記憶部230に記憶された対象となる美容サロンの遅延時間のうち、その空き状況に応じた遅延時間を更新するようにしてもよい。
【0073】
そして、サーバ装置200は、このような更新処理を終える。
【0074】
このような更新処理により、ユーザ端末300から送られる完了報告に記された実際の所要時間と、美容サロンが項目について設定した目安時間との差に基づいて、美容サロンに対応する遅延時間が適切に更新されていく。
そのため、
図7の予約処理を行う際には、各美容サロンに対する遅延時間が実情に沿ったものとなり、各美容サロンにおける作業時間長を精度よく推測でき、そして、適切な美容サロンを検索することができる。
【0075】
この結果、サービスの提供が終了するまでの遅延時間を考慮して適切な美容サロンを検索することができる。
【0076】
(他の実施形態)
上記の実施形態では、画面生成部241が、
図6のような報告画面530をユーザ端末300に直接送信し、応答した完了報告を受信する場合について説明したが、
図6のような報告画面530を電子メール(HTMLメール等)にてユーザ宛に送信し、その電子メールの返信によって、完了報告を受信するようにしてもよい。
【0077】
また、上記の実施形態では、美容サロンを検索して予約する予約管理システム100を一例として説明したが、他のサービスを提供する提供者を検索して予約する予約管理システムにおいても適用可能である。
【0078】
以上説明したように、本発明によれば、サービスの提供が終了するまでの遅延時間を考慮して適切な提供者を検索できるサーバ装置、サービス方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【解決手段】ユーザからの検索要求に応答して、推測部242は、指定可能な項目について各美容サロンが設定した目安時間と、各美容サロンに対応付けられる遅延時間とに基づいて、ユーザに指定された項目を各美容サロンが提供するための作業時間長を推測する。検索部243は、指定された時間帯に、推測された作業時間長以上の空きがある美容サロンを検索する。登録部244は、検索結果に応答した予約情報に従って、ユーザの予約を登録する。ユーザに対するサービスの提供が完了して完了報告が送られると、更新部245は、完了報告に記された美容サロンが項目について設定した目安時間と、完了報告に記された所要時間との差に基づいて、完了報告に記された美容サロンに対応する遅延時間を更新する。