【文献】
Jianhan Liu (Mediatek),AID Assign Rules Based on BSS Color and HE Operation Element,IEEE 802.11-16/0364r2,IEEE, <URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/16/11-16-0364-02-00ax-aid-assign-rules-based-on-bss-color-and-he-operation-element.pptx>,2016年 3月11日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0041】
本明細書で使用される用語は、本発明での機能を考慮してできる限り現在広く使用されている一般的案用語を選択しているが、これは該当技術分野に携わる技術者の意図、慣例、または新たな技術の出現などによって異なり得る。また、特定の場合は出願人が任意に選定した用語もあり、このような場合は該当する発明の説明部分でその意味を記載する。よって、本明細書で使用される用語は単なる用語の名称ではなく、その用語が有する実質的な意味と本明細書全般にわたる内容に基づいて解釈すべきであることを明らかにする。
【0042】
明細書全体にわたって、ある構成が他の構成と「連結」されているとすると、これは「直接連結」されている場合だけでなく、その中間に他の構成要素を間に挟んで「電気的に連結」されている場合も含む。また、ある構成要素が特定の構成要素を「含む」とすると、これは特に反対する記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく他の構成要素を更に含み得ることを意味する。加えて、特定臨界値を基準に「以上」または「以下」という限定事項は、実施例によってそれぞれ「超過」または「未満」に適切に代替され得る。
【0043】
本出願は、韓国特許出願第10−2016-0040551号、第10−2016-0093812号、及び第10−2016-0102229号に基づいた優先権を主張し、優先権の基礎となる前記各出願に述べられた実施例及び記載事項は、本出願の詳細な説明に含まれるとする。
【0044】
図1は、本発明の一実施例による無線LANシステムを示す図である。無線LANシステムは、一つまたはそれ以上のベーシックサービスセット(Basic Service Set、BSS)を含むが、BSSは同期化に成功し互いに通信し得る機器の集合を示す。一般に、BSSはインフラストラクチャBSS(infrastructure BSS)と独立BSS(Independent BSS、IBSS)に区分されるが、
図1はこのうちインフラストラクチャBSSを示している。
【0045】
図1に示したように、インフラストラクチャBSS(BSS1、BSS2)は、一つ以上のステーション(STA1、STA2、STA3、STA4、STA5)、分配サービス(Distribution Service)を提供するステーションであるアクセスポイント(PCP/AP−1、PCP/AP−2)、及び多数のアクセスポイント(PCP/AP−1、PCP/AP−2)を連結する分配システム(Distribution System、DS)を含む。
【0046】
ステーション(Station、STA)は、IEEE 802.11標準の規定に従う媒体接続制御(Medium Access Control、MAC)と無線媒体に対する物理層(Physical Layer)インタフェースを含む任意のディバイスであって、広い意味では非アクセスポイントnon−APステーションのみならずアクセスポイントAPを全て含む。また、本明細書において、「端末」とはnon−APまたはAPを指すか、両者を全て指す用語として使用される。無線通信のためのステーションはプロセッサと通信部を含み、実施例によってユーザインタフェース部とディスプレーユニットなどを更に含む。プロセッサは無線ネットワークを介して伝送するフレームを生成するか、または前記無線ネットワークを介して受信されたフレームを処理し、その他にステーションを制御するための多様な処理を行う。そして、通信部は前記プロセッサと機能的に連結されており、ステーションのために無線ネットワークを介してフレームを送受信する。本発明において、端末はユーザ端末機(user equipment、UE)を含む用語として使用される。
【0047】
アクセスポイント(Access Point、AP)は、自らに結合された(associated)ステーションのために無線媒体を経由して分配システムDSに対する接続を提供する個体である。インフラストラクチャBSSにおいて、非APステーション間の通信はAPを経由して行われることが原則であるが、ダイレクトリンクが設定されている場合は非APステーションの間でも直接通信が可能である。一方、本発明において、APはPCP(Personal BSS Coordination Point)を含む概念として使用されるが、広い意味では集中制御器、基地局(Base Station、BS)、ノードB、BTS(Base Transceiver System)、またはサイト制御器などの概念を全て含む。本発明において、APはベース無線通信端末とも称されるが、ベース無線通信端末は、広い意味ではAP、ベースステーション(base station)、eNB(eNodeB)、及びトランスミッションポイントTPを全て含む用語として使用される。それだけでなく、ベース無線通信端末は複数の無線通信端末との通信で通信媒介体(medium)資源を割り当て、スケジューリング(scheduling)を行う多様な形態の無線通信端末を含む。
【0048】
複数のインフラストラクチャBSSは、分配システムDSを介して互いに連結される。この際、分配システムを介して連結された複数のBSSを拡張サービスセット(Extended Service Set、ESS)という。
【0049】
図2は、本発明の他の実施例による無線LANシステムである独立BSSを示す図である。
図2の実施例において、
図1の実施例と同じであるか相応する部分は重複する説明を省略する。
【0050】
図2に示したBSS3は独立BSSであってAPを含まないため、全てのステーション(STA6、STA7)がAPと接続されていない状態である。独立BSSは分配システムへの接続が許容されず、自己完備的ネットワーク(self−contained network)をなす。独立BSSにおいて、それぞれのステーション(STA6、STA7)はダイレクトに互いに連結される。
【0051】
図3は、本発明の一実施例によるステーション100の構成を示すブロック図である。図示したように、本発明の実施例によるステーション100は、プロセッサ110、通信部120、ユーザインタフェース部140、ディスプレーユニット150、及びメモリ160を含む。
【0052】
まず、通信部120は無線LANパケットなどの無線信号を送受信し、ステーション100に内蔵されるか外装されて備えられる。実施例によると、通信部120は互いに異なる周波数バンドを利用する少なくとも一つの通信モジュールを含む。例えば、前記通信部120は2.4GHz、5GHz、及び60GHzなどの互いに異なる周波数バンドの通信モジュールを含む。一実施例によると、ステーション100は6GHz以上の周波数バンドを利用する通信モジュールと、6GHz以下の周波数バンドを利用する通信モジュールを備える。それぞれの通信モジュールは、該当通信モジュールが支援する周波数バンドの無線LANの規格に応じて、APまたは外部ステーションと無線通信を行う。通信部120は、ステーション100の性能及び要求事項に応じて一度に一つの通信モジュールのみを動作させるか、同時に多数の通信モジュールを共に動作させてもよい。ステーション100が複数の通信モジュールを含む場合、各通信モジュールはそれぞれ独立した形態に備えられてもよく、複数のモジュールが一つのチップに統合されて備えられてもよい。本発明の実施例において、通信部120はRF(Radio Frequency)信号を処理するRF通信モジュールを示す。
【0053】
次に、ユーザインタフェース140は、ステーション100に備えられた多様な形態の入出力手段を含む。つまり、ユーザインタフェース部140は多様な入力手段を利用してユーザの入力を受信し、プロセッサ110は受信されたユーザ入力に基づいてステーション100を制御する。また、ユーザインタフェース部140は、多様な出力手段を利用してプロセッサ110の命令に基づいた出力を行う。
【0054】
次に、ディスプレーユニット150は、ディスプレー画面にイメージを出力する。前記ディスプレーユニット150は、プロセッサ110によって行われるコンテンツ、またはプロセッサン110の制御命令に基づいたユーザインタフェースなどの多様なディスプレーオブジェクトを出力する。また、メモリ160は、ステーション100で使用される制御プログラム及びそれによる各種データを貯蔵する。このような制御プログラムには、ステーション100がAPまたは外部のステーションと接続を行うのに必要な接続プログラムが含まれる。
【0055】
本発明のプロセッサ110は多様な命令またはプログラムを行い、ステーション100内部のデータをプロセッシングする。また、前記プロセッサ110は上述したステーション100の各ユニットを制御し、ユニット間のデータの送受信の制御する。本発明の実施例によると、プロセッサ110はメモリ160に貯蔵されたAPとの接続のためのプログラムを行い、APが伝送した通信設定メッセージを受信する。また、プロセッサ110は通信設定メッセージに含まれたステーション100の優先条件に関する情報を読み取り、ステーション100の優先条件に関する情報に基づいてAPに関する接続を要請する。本発明のプロセッサ110はステーション100のメインコントロールユニットを指してもよく、実施例によってステーション100の一部の構成、例えば、通信部120などを個別的に制御するためのコントロールユニットを指してもよい。つまり、プロセッサ110は通信部120から送受信される無線信号を変復調するモデム、または変復調部(modulator and/or demodulator)であってもよい。プロセッサ110は、本発明の実施例によるステーション100の無線信号送受信の各種動作を制御する。それに関する詳しい実施例は後述する。
【0056】
図3に示したステーション100は本発明の一実施例によるブロック図であって、分離して示したブロックはディバイスのエレメントを論理的に区別して示したものである。よって、上述したディバイスのエレメントは、ディバイスの設計に応じて一つのチップまたは複数のチップに取り付けられる。例えば、前記プロセッサ110及び通信部120は一つのチップに統合されて具現されてもよく、別途のチップで具現されてもよい。また、本発明の実施例において、前記ステーション100の一部の構成、例えば、ユーザインタフェース部140及びディスプレーユニット150などはステーション100に選択的に備えられてもよい。
【0057】
図4は、本発明の一実施例によるAP200の構成を示すブロック図である。図示したように、本発明の実施例によるAP200は、プロセッサ210、通信部220、及びメモリ260を含む。
図4において、AP200の構成のうち
図3のステーション100の構成と同じであるか相応する部分については重複する説明を省略する。
【0058】
図4を参照すると、本発明によるAP200は少なくとも一つの周波数バンドでBSSを運営するための通信部220を備える。
図3の実施例で述べたように、前記AP200の通信部220も互いに異なる周波数バンドを利用する複数の通信モジュールを含む。つまり、本発明の実施例によるAP200は互いに異なる周波数バンド、例えば2.4GHz、5GHz、60GHzのうち2つ以上の通信のジュールを共に備える。好ましくは、AP200は6GHz以上の周波数バンドを利用する通信モジュールと、6GHz以下の周波数バンドを利用する通信モジュールを備える。それぞれの通信モジュールは、該当通信モジュールが支援する周波数バンドの無線LANの規格に従ってステーションと無線通信を行う。前記通信部220は、AP200の性能及び要求事項に応じて一度に一つの通信モジュールのみを動作させるか、同時に多数の通信モジュールを共に動作させてもよい。本発明の実施例において、通信部220はRF信号を処理するRF通信モジュールを示す。
【0059】
次に、メモリ260は、AP200で使用される制御プログラム及びそれによる各種データを貯蔵する。このような制御プログラムには、ステーションの接続を管理する接続プログラムが含まれる。また、プロセッサ210はAP200の各ユニットを制御し、ユニット間のデータの送受信の制御する。本発明の実施例によると、プロセッサ210はメモリ260に貯蔵されたステーションとの接続のためのプログラムを行い、一つ以上のステーションに対する通信設定メッセージを伝送する。この際、通信設定メッセージには各ステーションの接続優先条件に関する情報が含まれる。また、プロセッサ210はステーションの接続要請に応じて接続設定を行う。一実施例によると、プロセッサ210は通信部220から送受信される無線信号を変復調するモデム、または変復調部である。プロセッサ210は、本発明の実施例によるAP200の無線信号送受信の各種動作を制御する。それに関する詳しい実施例は後述する。
【0060】
図5は、STAがAPとリンクを設定する過程を概略的に示す図である。
【0061】
図5を参照すると、STA100とAP200間のリンクは大きくスキャニング(sanning)、認証(authentication)、及び結合(association)の3つのステップを介して設定される。まず、スキャニングステップは、AP200が運営するBSSの接続情報をSTA100が獲得するステップである。スキャニングを行うための方法としては、AP200が周期的に伝送するビーコン(beacon)メッセージS101のみを活用して情報を獲得するパッシブスキャニング(passive sanning)方法と、STA100がAPにプローブ要請(probe request)を伝送しS103、APからプローブ応答(probe response)を受信してS105、接続情報を獲得するアクティブスキャニング(active sanning)方法がある。
【0062】
スキャニングステップにおいて無線接続情報の受信に成功したSTA100は、認証要請(authentication request)を伝送しS107a、AP200から認証応答(authentication response)を受信してS107b、認証ステップを行う。認証ステップが行われた後、STA100は結合要請(association request)を伝送しS109a、AP200から結合応答(association response)を受信してS109b、結合ステップを行う。本明細書において、結合とは基本的に無線結合を意味するが、本発明はこれに限らず、広い意味での結合は無線結合及び有線結合を全て含む。
【0063】
一方、追加に802.1X基盤の認証ステップS111、及びDHCPを介したIPアドレス獲得ステップS113が行われる。
図5において、サーバ300はSTA100と802.1X基盤の認証を処理するサーバであって、AP200に物理的に結合されて存在するか、別途のサーバとして存在してもよい。
【0064】
図6は、無線LAN通信で使用されるCSMA/CA方法を示す図である。
【0065】
無線LAN通信を行う端末は、データを伝送する前にキャリアセンシング(Carrier Sensing)を行ってチャネルが占有状態(busy)であるのか否かをチェックする。もし、一定強度以上の無線信号が感知される場合、該当チャネルが占有状態であると判別し、前記端末は該当チャネルに対するアクセスを遅延する。このような過程をクリアチャネル割当(Clear Channel Assessment、CCA)といい、該当信号感知有無を決定するレベルをCCA臨界値(CCA threshold)という。もし端末に受信されたCCA臨界値以上の無線信号が該当端末を受信者とする場合、端末は受信された無線信号を処理するようになる。一方、該当チャネルで無線信号が感知されないかCCA臨界値より小さい強度の無線信号が感知される場合、前記チャネルは遊休状態(idle)と判別される。
【0066】
チャネルが遊休状態と判別されると、伝送するデータがある各端末は、各端末の状況に応じたIFS(Inter Frame Space)、例えば、AIFS(Arbitration IFS)、PIFS(PCF IFS)などの時間の後にバックオフ手順を行う。実施例によって、前記AIFSは従来のDIFS(DCF IFS)に代替する構成で使用されてもよい。各端末は、該当端末に決定された乱数(random number)だけのスロットタイムを前記チャネルの遊休状態の間隔(interval)の間に減少させながら待機するが、スロットタイムを全て消尽した端末が該当チャネルに対するアクセスを試みるようになる。このように、各端末がバックオフ手順を行う区間を競争ウィンドウ区間という。
【0067】
もし、特定端末が前記チャネルへのアクセスに成功すると、該当端末は前記チャネルを介してデータを伝送する。しかし、アクセスを試みた端末が他の端末と衝突すると、衝突した端末はそれぞれ新たな乱数を割り当てられて更にバックオフ手順を行う。一実施例によると、各端末に新たに割り当てられる乱数は、該当端末が以前に割り当てられた乱数の範囲(競争ウィンドウ、CW)の2倍の範囲(2*CW)内で決定される。一方、各端末は次の競争ウィンドウ区間で更にバックオフを行ってアクセスを試みるが、この際、各端末は以前の競争ウィンドウ区間で残ったスロットタイムからバックオフ手順を行う。このような方法で、無線LAN通信を行う各端末は特定チャネルに関する互いの衝突を回避することができる。
【0068】
図7は、本発明の一実施例によるVHT−SIG−A1とVHT−SIG−A2の構造を示す図である。VHT PPDU(PHY Protocol Data Unit)のプリアンブルはVHT−SIG−Aフィールドを含み、VHT−SIG−AはVHT−SIG−A1及びVHT−SIG−A2からなる。VHT−SIG−A1及びVHT−SIG−A2は、VHT PPDUを解釈するのに必要な情報を伝達する。
【0069】
図7を参照すると、SU(single−user) PPDUのVHT−SIG−A1は9−bitsの部分AIDフィールドを含む。部分AIDフィールドは、該当PSDUの意図された受信者に対する縮約した情報を示す。VHT−SIG−A1グループのIDフィールドは、SU PPDUであれば0または63に設定され、MU(multi−user) PPDUであればそれ以外の値に設定される。端末は受信されたVHT PPDUの部分AID(または、部分AID及びグループID)を確認し、該当PPDUの意図された受信者が前記端末でなければデコーディングを中断する。
【0070】
以下、各図面を参照して、本発明の実施例による部分AID及びAID設定方法を説明する。説明の便宜上、各数式及び記号を定義すると以下のようである。本発明の実施例によると、それぞれの数式において「[]」と「()」はそれぞれ置換されて使用されてもよく、同じ意味を有する。
【0071】
−A[b:c]は、「A」のビットbからビットcまでのビットを示す。本発明の実施例によると、「A」の最初のビットは0であってもよく、A[b:c]は「A」のb+1番目のビットからc+1番目のビットを示す。
【0072】
−dec(A[b:c])は、「A」のビットbからビットcを十進数で表した値を示す。この際、「A」のビットbの値は2^0にスケーリングされ、「A」のビットcの値は2^(c−b)にスケーリングされる。dec(A[b:c])とA[b:c]は情報の表現方式のみ異なるだけで、実質的に同じ値を示す。
【0073】
−bin[x,N]は、「x」をNビットの二進数で表した値を示す。
【0074】
−B(X)は、ビット位置Xのビットを示す。
【0075】
−XORは、ビット間の排他的論理合を指す。
【0076】
−A mod Xは、「A」をモデューロ(modulo) X演算した結果を示す。本発明の実施例によると、Aが負数であってもA mod Xの結果値は正数である。例えば、5 mod 3は2であり、−5 mod 3は1である。
【0077】
図8は、本発明の一実施例によるグループID及び部分AIDの設定方法を示す表である。
【0078】
まず、APに向かうPPDUまたはPSDUにおいて、グループIDは0に、部分AIDはBSSID[39:47]に設定される。BSSIDは該当PPDUまたはPSDUを伝送する端末が属するBSSの識別子を示す。このように、BSSIDの一部の情報が上りフレームの部分AIDと設定されるため、上りフレームの部分AIDはBSS識別力を有するようになる。
【0079】
次に、メッシュSTAに向かうPPDUまたはSPDUにおいて、グループIDは0に、部分AIDはRA[39:47]に設定される。RAは、該当PPDUまたはPSDUの受信者アドレスを示す。
【0080】
本発明の実施例によると、以下のような条件のPPDUまたはPSDUにおいて、グループIDは63に、部分AID(以下、PAID)は下記数式1のように設定される。i)APによって伝送され、該当APに結合されたSTAに向かうPPDUまたはPSDU(つまり、下りフレーム)。ii)DLS(Direct Link Setup) STAまたはTDLS(Tunneled Direct Link Setup) STAによって、DLSまたはTDLSピア(peer) STAに対する直接経路で伝送されるPPDUまたはPSDU。
【0082】
つまり、PAIDはAID情報及びBSSID情報の組み合わせによって決定される。より詳しくは、PAIDはAIDの一部のビット値にBSSIDの一部ビットの排他的論理合を加えた値に基づいて決定される。このようなAID情報とBSSID情報の合算過程において、下りフレームのPAIDはAIDの設定規則に従って、意図された受信者ではないSTAに対してBSS識別力を失う恐れがある。一方、前記列挙された条件の以外の場合は、グループIDは63に、部分AIDは0に設定される。
【0083】
このように設定されたグループID情報及びPAID情報は、VHT PPDUのVHT−SIGに挿入される。VHT PPDUを伝送するAPはAID情報及びBSSID情報を利用してPAIDを決定し、決定されたPAID情報をVHT−SIGに挿入して伝送する。この際、AID情報は該当PPDUの意図された受信者に割り当てられたAIDの一部のビット値を指す。また、BSSID情報は該当PPDUを伝送するAP及びその受信者が属するBSSのBSSIDに基づく値を指す。BSSIDに基づく値は、BSSIDの一部のビットの排他的論理合を示す。より詳しくは、BSSIDに基づく値は、BSSIDの第1予め設定されたK−ビット(ら)と第2予め設定されたK−ビット(ら)の排他的論理合を示す。数式1の実施例のように、Kは4に設定され、第1予め設定されたK−ビットはビット44からビット47までのビットを指し、第2予め設定されたK−ビットはビット40からビット43までのビットを指す。以下、本発明の実施例ではPAID設定のために使用されるBSSIDに基づく値を「BSSIDに基づくK−ビット値」と称する。一方、PAIDはAIDに従属して決定されるため、AID割当方法に応じて異なる値に決定され得る。
【0084】
APがSTAにVHT PPDUを伝送すれば、APはSTAのAID情報及びBSSIDに基づくK−ビット値を利用してPAIDを設定する。この際、STAのAIDは以下で説明する本発明の実施例のうちいずれか一つによって設定される。APは設定されたPAID情報をVHT PPDUのプリアンブルに挿入して伝送する。この際、PAID情報はVHT PPDUのVHT−SIG−Aに挿入される。
【0085】
以下、図面及び数式を参照して、本発明の多様な実施例によるAID割当方法を説明する。APは以下で説明する実施例のうち少なくとも一つの方法を利用して各STAにAIDを割り当てる。一実施例によると、APは以下の規則を介して決定されたAIDをVHT STAに割り当てる。また、APは割り当てられたAID情報をAPと結合された端末に伝送する。各実施例において、以前の実施例と同じであるか相応する部分に対しては重複した説明を省略する。
【0086】
数式2は、本発明の第1実施例によるAID割当方法を示す。
【0088】
ここで、Nは1から4までのいずれか一つの整数である。
【0089】
本発明の一実施例によると、AIDのビット8−N+1からビット8までのビットが数式2の規則に従って設定される。この際、BSBは部分BSSカラーまたはBSSカラーを指す。部分BSSカラーは該当BSSを運営するAPによって前記BSSに結合されたSTAに知らされる。数式2の実施例によると、AIDの予め設定されたN−ビット(ら)はBCB情報及びBSSID情報を利用して決定される。BCB情報は部分BSSカラー値であり、BSSカラーの最小有効N−ビット(ら)の値を示す。但し、本発明はこれに限らず、BCB情報はBSSカラーの最大有効N−ビット(ら)の値を示してもよい。BSSID情報は、AIDを割り当てるAPが運営するBSSのBSSIDに基づく値を指す。BSSIDに基づく値は、BSSIDの一部のビットの排他的論理合を示す。より詳しくは、BSSIDに基づく値は、BSSIDの第1予め設定されたN−ビット(ら)とBSSIDの第2予め設定されたN−ビット(ら)の排他的論理合を示す。数式2の実施例によると、第1予め設定されたN−ビット(ら)はビット47−N+1からビット47までのビット(ら)を指し、第2予め設定されたN−ビット(ら)はビット43−N+1からビット43までのビット(ら)を指す。以下、本発明の実施例では、AID割当のために使用されるBSSIDに基づく値を「BSSIDに基づくN−ビット値」と称する。
【0090】
このようにAIDが割り当てられると、数式1の実施例によって決定されたPAIDの予め設定されたビット、つまり、PAID(8−N+1:8)がBSS識別力を有するようになる。PAIDがBSS識別力を有するようになれば、ノンレガシー端末は受信されたフレームのPAID情報に基づいて該当フレームがBSS内フレームであるのかまたはBSS外フレームであるのかを判断する。本発明の実施例において、ノンレガシー端末は次世帯無線LAN標準(つまり、IEEE 802.11ax)に従う端末を指す。また、intra−BSSフレームは同じBSSに属する端末から伝送されたフレームを指し、inter−BSSフレームは他のBSSに属する端末から伝送されたフレームを指す。
【0091】
ノンレガシー端末は、BSS識別のための情報、例えば、BSSカラー、部分BSSカラー、MACアドレスなどを利用してintra−BSSフレームとinter−BSSフレームの判断を行う。部分BSSカラーは数式2のBCB値を指す。本発明の一実施例によると、AIDが特定規則に従って割り当てられれば、前記数式1によるPAIDの予め設定されたビットから部分BSSカラー情報が抽出される。この際、PAIDの予め設定されたビットは、PAIDの上位N−ビット、つまり、PAID(8−N+1:8)を指す。
【0092】
ノンレガシー端末は、受信されたフレームがintra−BSSフレームであるのか否かに応じて互いに異なる動作を行う。つまり、受信されたフレームがintra−BSSフレームと判断されれば、端末は第1動作を行う。また、受信されたフレームがinter−BSSフレームと判断されれば、端末は第1動作とは異なる第2動作を行う。本発明の実施例によると、第1動作と第2動作は多様に設定される。
【0093】
一実施例によると、端末は、受信されたフレームがintra−BSSフレームであるのか否かに応じて互いに異なる臨界値に基づいてチャネル接近を行う。より詳しくは、受信されたフレームがintra−BSSフレームと判断されれば、端末は第1CCA臨界値に基づいてチャネルに接近する(第1動作)。つまり、端末は第1CCA臨界値に基づいてCCAを行い、前記CCAの遂行結果に基づいてチャネルの占有可否を判断する。一方、受信されたフレームがinter−BSSフレームと判断されれば、端末は第1CCA臨界値と区別された第2CCA臨界値に基づいてチャネルに接近する(第2動作)。つまり、端末は第1CCA臨界値及び第2CCA臨界値の両方に基づいてチャネルの占有可否を判断する。本発明の実施例によると、第2CCA臨界値はinter−BSSフレームの受信信号強度に応じてチャネルの占有可否を判断するために設定されたOBSS(Overlapping Basic Service Set) PDレベルである。この際、第2CCA臨界値は、第1CCA臨界値以上の値を有する。
【0094】
他の実施例によると、端末は、受信されたフレームがintra−BSSフレームであるのか否かにう応じて互いに異なるNAVを設定またはアップデートする。より詳しくは、受信されたフレームがintra−BSSフレームと判断されれば、端末は該当フレームのデュレーション(duration)情報に基づいて第1NAVを設定またはアップデートする(第1動作)。この際、第1NAVはintra−BSSフレームを保護するために管理されるintra−BSS NAVであってもよい。一方、受信されたフレームがinter−BSSフレームと判断されれば、端末は該当フレームのデュレーション情報に基づいて第2NAVを設定またはアップデートする(第2動作)。この際、第2NAVはinter−BSSフレームを保護するために管理されるベーシックNAVであってもよい。
【0095】
本発明の実施例によると、受信されたフレームがVHT PPDUであれば、ノンレガシー端末は該当フレームのプリアンブル(つまり、VHT−SIG−A)からグループID情報及びPAID情報を抽出する。抽出されたグループID情報が予め設定された値(例えば、63)であれば、ノンレガシー端末は抽出されたPAID情報に基づいて前記フレームがintra−BSSフレームであるのかまたはinter−BSSフレームであるのかを判断する。より詳しくは、端末は抽出されたPAID情報を端末の結合されたBSSを識別するための情報と比較して、intra−BSSフレームとinter−BSSフレームの判断を行う。後述するように、端末の結合されたBSSを識別するための情報は、実施例によって端末のPAID、端末が結合されたAPが知らせてくれたBSSカラー、端末が結合されたAPが知らせてくれた部分BSSカラーなどを含む。一方、予め設定された値(つまり、63)のグループID情報は、該当フレームが下りフレームであることを指示する。
【0096】
一方、数式2の規則に従ってAIDが割り当てられると、該当BSSは多重BSSのAID候補のうち、AID(8−N+1:8)が数式2の規則に従わない値をAID値として使用しないようになる。本発明の一実施例によると、使用されないAID値はSTAのグループを指すのに使用される。より詳しくは、数式2の規則に従わないAID値は、STAのグループを指す識別子として黙示的にまたは明示的に指定される。STAのグループを指す識別子は、HE(High−Efficiency) MU PPDUのHE−SIG−BのユーザフィールドにSTA−ID値として挿入される。前記識別子が指すグループのSTAは、該当リソースユニットをデコーティングする。
【0097】
図9は、本発明の一実施例によるノンレガシーエレメント(element)フォーマットを示す図である。APは、
図9に示したエレメントを利用してSTAに部分BSSカラー情報を知らせる。ノンレガシーエレメントは、ビーコンフレーム、プローブ要請フレーム、プローブ応答フレーム、結合要請フレーム、結合応答フレーム、再結合要請フレーム、再結合応答フレームなどに含まれる。また、ノンレガシーエレメントは該当エレメントを単独に含むフレームを介して伝送されてもよい。
【0098】
図9を参照すると、ノンレガシーエレメントは「エレメントID」フィールド、「長さ」フィールド、及び「部分BSSカラー情報」フィールドを含む。「エレメントID」フィールドは、該当エレメントのタイプ(例えば、「部分BSSカラー情報エレメント」)を指示する。「長さ」フィールドは、該当エレメントの情報を示す。「部分BSSカラー情報」フィールドは、「AIDに使用される部分BSSカラービット個数」フィールド、「部分BSSカラービット」フィールド、及び予約済みフィールドを含む。一実施例によると、「部分BSSカラー情報」フィールドは、3−ビットの「AIDに使用される部分BSSカラービット個数」フィールドと4−ビットの「部分BSSカラービット」フィールドを含む。
【0099】
「AIDに使用される部分BSSカラービット個数」フィールドは、AID割当に使用される部分BSSカラーのビット個数Nを指示する。前記指示されたNの値に応じて、BSSカラーの最小有効N−ビット(ら)がAID決定に使用される。一実施例によると、前記Nは1から最大の部分BSSカラービット個数(例えば、4)までのいずれか一つの値を指示する。他の実施例によると、前記Nは0を追加に指示して、AID割当に部分BSSカラーが使用されないことを指示してもよい。もしNが0を指示すれば、VHT PPDUのPAID情報を利用したintra/inter−BSSフレームの判断方法が使用されなくてもよい。本発明の一実施例によると、「AIDに使用される部分BSSカラービット個数」フィールドの値、つまり、Nが0より大きい値に設定されれば、AP波数式2の方法に従ってAIDを割り当てる。
【0100】
「部分BSSカラービット」フィールドは、部分BSSカラーのビット値を示す。「部分BSSカラービット」フィールドは、数式2のBCB値を示す。また、「部分BSSカラービット」フィールドは、本発明の一実施例によってAIDが決定される場合、数式1によるPAID(8−N+1:8)値で表される。一実施例によると、部分BSSカラービットの値はBSSカラーと独立して決定される。そのようにすることで、周辺BSSのそれと部分BSSカラー値が重なる問題を減らすことができる。他の実施例によると、部分BSSカラービットの値はBSSカラーに従属的に決定される。そのようにすることで、BSSカラー情報を受信する受信者は、それに基づいて部分BSSカラービットの値を推定することができる。本発明の実施例によると、「部分BSSカラービット」フィールドは「AIDに使用される部分BSSカラービット個数」フィールドの値に応じて可変的に決定される。
【0101】
本発明の実施例によると、部分BSSカラーは該当BSSを運営するAPによって設定される。APは、BSSに結合されたSTAに設定された部分BSSカラーを知らせる。もし多重BSSIDセットが使用されれば、同じ多重BSSIDセットのBSSは同じ部分BSSカラーを使用してもよい。
【0102】
本発明の追加的な実施例によると、APは該当BSSからAID割当に使用される部分BSSカラーのビット個数Nの値を変更する。数式2の実施例によってAIDが割り当てられると、AID(8−N+1:8)はBSS内で固定された値を有するようになる。よって、ビット個数Nが大きいほどSTAに割り当てられるAIDの数が減るようになる。よって、APは設定されたビットの個数Nの値に応じてAIDの割当を行う中、より多くのSTAとの結合を行うためにビットの個数Nを減らしてもよい。例えば、より多くのSTAと結合するために、APはビットの個数Nの値を1減らしてもよい。この際、従来使用されていた部分BSSカラービットから最大有効ビット或いは最小有効ビットを差し引いた残りのビットが、新たな部分BSSカラービットとして使用される。それだけでなく、APは該当BSSで使用される部分BSSカラービット値を変更してもよい。前記のようにAID割当の使用される部分BSSカラーのビット個数N及び/または部分BSSカラービット値を変更するために、APは
図9に示したエレメントを伝送する。
【0103】
図10は、本発明の一実施例による部分AIDの算出過程を示す図である。
図10を参照すると、数式1によるPAID算出過程において、
図10(a)のdec(AID[0:8])(以下、「AIDの特定ビット情報」)と
図10(b)のdec(BSSID[44:47] XOR BSSID[40:43])*2^5(以下、「BSSIDから獲得された情報」)を足すようになる。この際、BSSIDから獲得された情報において、B0からB4までの5つのビットは、2^5の積によって全て0になる。
【0104】
もし、数式2のAID割当規則においてNが4であれば、AID[5:8]は数式2の規則に従ってBSS内で固定された値に決定される。よって、割り当てられたAID値及びBSSID値に関係なく、BSS内で単一のPAID(8−N+1:8)値が決定される。しかし、数式2のAID割当規則においてNが4より小さければ、AID[5:8]のうち少なくとも一部のビットは可変的な値に決定される。よって、割り当てられたAID値及びBSSID値に応じてBSS内で複数のPAID(8−N+1:8)値が決定される。例えば、BSSIDから獲得された情報のB(8−N+1−1)値が1であれば、AIDの特定ビット情報とBSSIDから獲得された情報を足す過程において、AIDの特定ビット情報のB(8−N+1−1)値に応じて桁数の切り上げが発生する可能性も、発生しない可能性もある。このような曖昧性が解決されなければ、intra−BSSフレームをinter−BSSフレームに間違って判断するエラーが発生する恐れがある。
【0105】
受信されたフレームのPAID情報に基づいてintra−BSSフレームとinter−BSSフレームの判断を行う場合、端末は受信されたフレームから抽出されたPAID情報と端末が結合されたBSSに関するPAID情報が一致するのか否かを確認する。ここで、PAID情報は、PAIDの予め設定されたビットを指す。より詳しくは、PAID情報はPAIDの上位N−ビット、つまり、PAID(8−N+1:8)を指す。もし、受信されたフレームから抽出されたPAID情報が端末が結合されたBSSに関するPAID情報と一致すれば、端末は受信されたフレームをintra−BSSフレームと判断する。しかし、受信されたフレームから抽出されたPAID情報が端末が結合されたBSSに関するPAID情報と一致しなければ、端末は受信されたフレームをinter−BSSフレームと判断する。
【0106】
一方、上述したPAID値決定の曖昧性による問題を解決するために、多様なPAID比較方法が使用されもよい。一実施例によると、端末は受信されたフレームから抽出されたPAID(8−N+1:8)を端末が結合されたBSSで可能な全てのPAID(8−N+1:8)と比較してintra/inter−BSSフレームの判断を行う。もし、受信されたフレームから抽出されたPAID(8−N+1:8)が端末が結合されたBSSで可能な全てのPAID(8−N+1:8)のうちいずれか一つと一致すれば、端末は受信されたフレームをintra−BSSフレームと判断する。しかし、受信されたフレームから抽出されたPAID(8−N+1:8)が端末が結合されたBSSで可能な全てのPAID(8−N+1:8)のうちいずれとも一致しなければ、端末は受信されたフレームをinter−BSSフレームと判断する。本発明の実施例によると、このようなintra−BSSフレームとinter−BSSフレームの判断は、受信されたフレームのグループIDが予め設定された値(例えば、63)である場合に行われる。
【0107】
他の実施例によると、端末は受信されたフレームから抽出されたPAID(8−N+1:8)を、i)端末が結合されたBSSのPAID(8−N+1:8)、ii)端末が結合されたBSSのPAIDのB(8−N+1)の位置に1を足したPAID’(8−N+1:8)、及びiii)端末が結合されたBSSのPAIDのB(8−N+1)の位置に1を差し引いたPAID”(8−N+1:8)と比較して、intra/inter−BSSフレームの判断を行う。もし、受信されたフレームから抽出されたPAID(8−N+1:8)が前記i)、ii)、iii)のうちいずれか一つと一致すれば、端末は受信されたフレームをintra−BSSフレームと判断する。しかし、受信されたフレームから抽出されたPAID(8−N+1:8)が前記i)、ii)、iii)のうちいずれとも一致しなければ、端末は受信されたフレームをinter−BSSフレームと判断する。本発明の実施例によると、このようなintra−BSSフレームとinter−BSSフレームの判断は、受信されたフレームのグループIDが予め設定された値(例えば、63)である場合に行われる。
【0108】
上述したPAID値決定の曖昧性による問題を解決するために、AID割当の際に追加的な規則が適用される。一実施例によると、AIDのB(8−N+1−1)は常に0に設定される。他の実施例によると、BSSIDから獲得された情報のB(8−N+1−1)値が0であれば、AIDのB(8−N+1−1)は常に0に設定される。
【0109】
一方、互いに異なるBSSであっても部分BSSカラーは同じ値に設定される可能性がある。よって、部分BSSカラーに基づくintra/inter−BSSフレームの判断結果とMACアドレスに基づくntra/inter−BSSフレームの判断結果が互いに異なれば、MACアドレスに基づく判断結果が部分BSSカラーに基づいた判断結果より優先する。例えば、受信されたフレームが部分BSSカラーに基づいてintra−BSSフレームと判断されるが、受信されたフレームがMACアドレスに基づいてinter−BSSフレームと判断されれば、端末は受信されたフレームをinter−BSSフレームと判断する。また、本発明の実施例によると、受信されたフレームがintra−BSSフレームと判断される条件と受信されたフレームがinter−BSSフレームと判断される条件を全て満足すれば、端末は受信されたフレームをinter−BSSフレームと判断する。
【0110】
具体的な実施例として、受信されたフレームが部分BSSカラーに基づいてintra−BSSフレームと判断されるが、受信されたフレームがMACアドレスに基づいてinter−BSSフレームと判断されれば、端末は上述したベーシックNAVを設定またはアップデートする。端末は受信されたフレームのMACヘッダのデュレーションフィールド情報に基づいてベーシックNAVを設定またはアップデートする。
【0111】
図11は、本発明の一実施例による部分AIDの算出過程をより詳細に示す図である。APは、数式1の実施例によってPAIDを設定するが、
図11(a)及び
図11(b)はその過程を示す。
図11(b)に示したように、xはAIDのビット0からビット8までのビット(つまり、AID[0:8])を示し、yは(BSSID[44:47] XOR BSSID[40:43])*2^5を示す。zはxとyの和を示す。また、
図11(c)は、数式2によるAIDビット(8−N+1)からビット8までのビット(つまり、AID[8−N+1:8])の割当規則を示す。
【0112】
図11(a)乃至
図11(c)を参照して、PAIDが算出される過程を説明すると以下のようである。
図11(c)の規則に従ってAIDが割り当てられると、xの上位N−ビットは
図11(c)の規則に従って割り当てられる。本発明の実施例によると、Nは1から4までのいずれか一つの値であってもよい。しかし、本発明の他の実施例によると、Nは0に指定され、
図11(c)の規則に従うAID割当方法及びPAIDを利用したintra/inter−BSSフレームの判断方法が行われなくてもよい。Nは
図9で説明したノンレガシーエレメントを介して伝達されてもよいが、本発明はこれに限らない。yの下位5−ビットは、
図11(b)*2^5演算によって全て0に設定される(つまり、「00000」)。xとyを合算してzが算出され、zにmod 2^9演算を行ってPAIDが算出される。mod演算はxとyの和でzが算出される際にB8位置からB9位置に桁数の切り上げが発生したら、その切り上げられた値を切り落とす役割をする。
【0113】
本発明の実施例によると、xの上位N−ビットは
図11(c)に示されたAID割当規則のように部分BSSカラー値とBSSIDに基づくN−ビット値の組み合わせで決定される。よって、xの上位N−ビットはBSSに従属的な値である。また、yはBSSIDに基づくK−ビット値に応じて決定されるためBSSに従属的な値である。よって、PAIDの上位N−ビットはBSSに従属的な値になり得る。本発明の実施例によると、BSS識別のための情報として部分BSSカラーが使用されてもよい。部分BSSカラーは
図11(c)のAID割当規則に使用されるBCB[0:N−1]を指す。本発明の一実施例によると、部分BSSカラーはPAIDの上位N−ビットによって示される。一方、本発明の他の実施例によると、部分BSSカラーはxの上位N−ビットを指してもよい。
【0114】
一方、上述したようにintra−BSSフレームとinter−BSSフレーム判断の曖昧性が解決されなければ、intra−BSSフレームがinter−BSSフレームと間違って判断されるエラーが発生する恐れがある。intra−BSSフレームがinter−BSSフレームと間違って判断されれば、端末は上述した第2CCA臨界値に基づいてチャネルの占有可否を判断する。この際、第2CCA臨界値は、intra−BSSフレームに適用される第1CCA臨界値より高い値に設定される。端末が第2CCA臨界値に基づいてチャネル接近を行えば、受信されるパケットに干渉を起こす恐れがある。また、APは該当パケットを伝送中であるため、端末が伝送するパケットを受信することができなくなる。このように、端末のintra/inter−BSSフレーム判断エラーはintra−BSSの動作を妨げる恐れがある。
【0115】
よって、intra−BSSフレームとinter−BSSフレーム判断の曖昧性を解決するための方法が必要である。以下、各図面を参照して、本発明の多様な実施例によるintra−BSSフレームとinter−BSSフレームの判断方法を説明する。それぞれの実施例においては、受信されたフレームがVHT PPDUで、グループIDが63に設定されている(つまり、下りフレームである)状況を仮定する。
【0116】
図12は、本発明の第1実施例によるintra−BSSフレームとinter−BSSフレームの判断方法を示す図である。本発明の一実施例によると、割り当てられたAID値及びBSSID値に応じてBSS内で複数のPAID(8−N+1:8)値が決定される。よって、端末は受信されたフレームから抽出されたPAID(8−N+1:8)を端末が結合されたBSSで可能な全てのPAID(8−N+1:8)と比較し、intra/inter−BSSフレームの判断を行う。もし、受信されたフレームから抽出されたPAID(8−N+1:8)が端末が結合されたBSSで可能な全てのPAID(8−N+1:8)のうちいずれか一つと一致すれば、端末は受信されたフレームをintra−BSSフレームと判断する。しかし、受信されたフレームから抽出されたPAID(8−N+1:8)が端末が結合されたBSSで可能な全てのPAID(8−N+1:8)のうちいずれとも一致しなければ、端末は受信されたフレームをinter−BSSフレームと判断する。
【0117】
図12(a)及び
図12(b)は、受信端末のPAID算出過程に基づいて、受信されたフレームがintra−BSSフレームであるのか、またはinter−BSSフレームであるのかを判断する方法を示す。
図12(a)は、
図10及び
図11で説明した端末のPAID算出過程において、B(8−N+1−1)で桁数の切り上げが発生した場合の判断方法を示す。また、
図12(b)は、
図10及び
図11で説明した端末のPAID算出過程において、B(8−N+1−1)で桁数の切り上げが発生しない場合の判断方法を示す。
【0118】
まず、
図12(a)を参照すると、端末は無線フレームを受信し、受信されたフレームからPAID情報を抽出する(S1210)。この際、受信されたフレームからグループIDが共に抽出されるが、グループIDは63であると仮定する。端末は、受信されたフレームのPAID(8−N+1:8)が以下のうちいずれか一つと一致するのかを判断する(S1220)。a−i)端末のPAID(8−N+1:8)、a−ii)端末のPAID(8−N+1:8)−1(8−N+1)。ここで、1(8−N+1)はPAIDのビット(8−N+1)の1を指す。
図12(a)の実施例の場合、端末のPAID算出過程で桁数の切り上げが発生したため、端末のPAID(8−N+1:8)から1を差し引いたPAID’(8−N+1:8)がBSSに存在し得る。よって、端末は受信されたフレームのPAID(8−N+1:8)が前記a−i)、a−ii)のうちいずれか一つと一致するのか否かを判断する。もし、受信されたフレームから抽出されたPAID(8−N+1:8)が前記a−i)及びa−ii)のうちいずれか一つと一致すれば、端末は受信されたフレームをintra−BSSフレームと判断する(S1230)。しかし、受信されたフレームから抽出されたPAID(8−N+1:8)が前記a−i)及びa−ii)のうちいずれとも一致しなければ、端末は受信されたフレームをinter−BSSフレームと判断する(S1232)。
【0119】
次に、
図12(b)を参照すると、端末は無線フレームを受信し、受信されたフレームからPAID情報を抽出する(S1260)。この際、受信されたフレームからグループIDが一緒に抽出されるが、グループIDは63であると仮定する。端末は受信されたフレームのPAID(8−N+1:8)が以下のうちいずれか一つと一致するのかを判断する(S1270)。b−i)端末のPAID(8−N+1:8)、b−ii)端末のPAID(8−N+1:8)+1(8−N+1)。ここで、1(8−N+1)はPAIDのビット(8−N+1)の1を指す。
図12(b)の実施例の場合、端末のPAID算出過程で桁数の切り上げが発生していないため、端末のPAID(8−N+1:8)に1を足したPAID”(8−N+1:8)がBSSに存在し得る。よって、端末は、受信されたフレームのPAID(8−N+1:8)が前記b−i)、b−ii)のうちいずれか一つと一致するのか否かを判断する。もし、受信されたフレームから抽出されたPAID(8−N+1:8)が前記b−i)及びb−ii)のうちいずれか一つと一致すれば、端末は受信されたフレームをintra−BSSフレームと判断する(S1280)。しかし、受信されたフレームから抽出されたPAID(8−N+1:8)が前記b−i)及びb−ii)のうちいずれとも一致しなければ、端末は受信されたフレームをinter−BSSフレームと判断する(S1282)。
【0120】
図13は、本発明の第2実施例によるintra−BSSフレームとinter−BSSフレームの判断方法を示す図である。本発明の第2実施例によると、端末は受信されたフレームのPAID値及び端末が結合されたBSSのBSSIDに基づくK−ビット値を利用してintra/inter−BSSフレームを判断するための参照値X’を算出する。
【0121】
より詳しくは、端末は無線通信フレームを受信し、受信されたフレームからPAID情報を抽出する(S1310)。この際、受信されたフレームからグループIDが一緒に抽出されるが、グループIDは63であると仮定する。端末は、受信されたフレームのPAID値と端末が結合されたBSSのBSSIDに基づくK−ビット値を利用して参照値X’を算出する(S1320)。本発明の実施例において、参照値X’は、受信されたフレームのPAID値及び端末が結合されたBSSのBSSIDに基づくK−ビット値の組み合わせによって決定される。より詳しくは、参照値X’は受信されたフレームのPAID値(つまり、
図11における(x+y) mod 2^9)において、端末が結合されたBSSのBSSIDに基づくK−ビット値と2^5の積(つまり、y’)を差し引いて算出される。それに関する詳しい実施例は、
図14を参照して後述する。端末は、参照値X’(8−N+1:8)が端末のAID(8−N+1:8)と一致するのかを判断する(S1330)。もし、参照値X’(8−N+1:8)が端末のAID(8−N+1:8)と一致すれば、端末は受信されたフレームをintra−BSSフレームと判断する(S1340)。しかし、参照値X’(8−N+1:8)が端末のAID(8−N+1:8)と一致しなければ、端末は受信されたフレームをinter−BSSフレームと判断する(S1342)。
【0122】
図14は、本発明の実施例によってintra/inter−BSSフレームを判断するための参照値を算出する過程及び部分AIDを算出する過程を示す図である。
図14の実施例において、各変数の定義は以下のようである。
【0123】
−PAIDは、受信されたフレームから抽出された部分AIDを示す。PAIDは、受信されたVHT PPDUのVHT−SIG−A1から抽出される。
【0124】
−xは、フレームの意図された受信者のAID(0:8)を示す。
【0125】
−yは、フレームを送信した端末が属するBSSの(BSSID[44:47] XOR BSSID[40:43])*2^5を示す。
【0126】
−y’は、フレームを受信した端末が結合されたBSSの(BSSID[44:47] XOR BSSID[40:43])*2^5を示す。
【0127】
言い換えると、yはフレームを送信した端末が結合されたBSSのBSSIDに基づくK−ビット値と2^5積を示し、y’はフレームを受信した端末が結合されたBSSのBSSIDに基づくK−ビット値と2^5の積を示す。
図14の実施例において、x’は9−ビットは二進数の値を示す。
図14(a)の実施例によって算出された値から、二進数のx’を獲得するために別途のbin[x’,9]の演算が行われる。
【0128】
まず、
図14(a)はintra/inter−BSSフレームを判断するための参照値X’を算出する過程を示す。フレームを受信した端末は、受信されたフレームから抽出されたPAIDとy’を比較する。もしPAID−y’が0より小さければ(つまり、Case RX1)、端末はx’をPAID−y’+2^9に設定する。しかし、PAID−y’が0より大きいか同じであれば(つまり、Case RX2)、端末はX’をPAID−y’に設定する。端末はこのように算出された参照値x’を利用して、
図13の実施例のようなintra/inter−BSSフレームの判断を行う。
【0129】
次に、
図14(b)は、PPDUを送信する端末がPAIDを算出する過程を示す。
図11の実施例を参照すると、PAIDは(x+y) mod 2^9で算出される。ここで、xとyは9−ビットの値であるため、xとyはそれぞれ以下の条件を満足する。
0≦x<2^9、0≦y<2^9
【0130】
よって、x+yは以下の条件を満足する。
0≦x+y<2^10
【0131】
よって、本発明の実施例によると、PAIDは以下のように算出される。もし、x+yが2^9より大きいか同じであれば(つまり、Case TX1)、PAIDはx+y−2^9に設定される。しかし、x+yが2^9より小さければ(つまり、Case TX2)、PAIDはx+yに設定される。
【0132】
本発明の実施例によって参照値x’が使用される場合、受信端末のintra/inter−BSSフレームの判断過程を説明すると以下のようである。まず、端末が受信したフレームがintra−BSSフレームであれば、受信端末は以下のように判断する。端末がintra−BSSフレームを受信したら、yとy’は全て同じBSSIDに基づいて決定されるため、y=y’を満足する。
【0133】
A−1)送信端末がCase Tx1によってPAIDを算出する場合
Case Tx1の数式に従って、PAID−y=x−2^9を満足する。この際、xは2^9より小さい値であるため、PAID−y<0である。yとy’の値が同じであるためPAID−y’<0を満足し、受信端末はCase Rx1によってx’を算出する。この際、x’は以下の数式を満足するようになる。
【0135】
つまり、x’=xを満足し、x’(8−N+1:8)=x(8−N+1:8)である。各端末のAIDが上述した規則に従って割り当てられれば、同じBSSの端末は同じAID(8−N+1:8)値を有するようになる。よって、X’(8−N+1:8)は受信端末のAID(8−N+1:8)と一致するようになり、受信端末は該当フレームをintra−BSSフレームと判断する。
【0136】
A−2)送信端末がCase Tx2によってPAIDを算出する場合
Case Tx2の数式に従って、PAID−y=xを満足する。この際、xは0より大きいか同じ値であるため、PAID−y≧0である。yとy’の値が同じであるためPAID−y’≧0を満足し、受信端末はCase Rx2によってx’を算出する。この際、x’は以下の数式を満足するようになる。
【0138】
つまり、x’=xを満足し、x’(8−N+1:8)=x(8−N+1:8)である。各端末のAIDが上述した規則に従って割り当てられれば、同じBSSの端末は同じAID(8−N+1:8)値を有するようになる。よって、X’(8−N+1:8)は受信端末のAID(8−N+1:8)と一致するようになり、受信端末は該当フレームをintra−BSSフレームと判断する。
【0139】
次に、端末が受信したフレームがinter−BSSフレームであれば、受信端末は以下のように判断する。端末がinter−BSSフレームを受信したら、yとy’は互いに異なるBSSIDに基づいて決定されるため、yとy’は互いに異なる値を表す確立が高い。
【0140】
B−1)送信端末がCase Tx1によってPAIDを算出し、受信端末がCase RX1によってx’を算出する場合
この際、x’は以下の数式を満足するようになる。
【0142】
よって、yとy’が異なればx’とxは異なる。yとy’の下位5−ビットは全て0であるため、x’(5:8)とx(5:8)は互いに異なる。Nが4以下の値に設定されれば、x’(8−N+1:8)はx’(5:8)の少なくとも一部のビットを指し、x(8−N+1:8)はx(5:8)の少なくとも一部のビットを指す。よって、X’(8−N+1:8)とx(8−N+1:8)が互いに異なる確率が高い。結果的に、x’(8−N+1:8)は受信端末のAID(8−N+1:8)と異なる確率が高い。それによって、受信端末は該当フレームをinter−BSSフレームと判断する確率が高い。
【0143】
B−2)送信端末がCase Tx2によってPAIDを算出し、受信端末がCase RX1によってx’を算出する場合
この際、x’は以下の数式を満足するようになる。
【0145】
この際、−2^9<y−y’<2^9を満足するため、yとy’が異なればx’とxは異なる。上述したように、x’とxが異なれば、X’(8−N+1:8)とx(8−N+1:8)が互いに異なる確率が高い。結果的に、X’(8−N+1:8)は受信端末のAID(8−N+1:8)と異なる確率が高い。それによって、受信端末は該当フレームをinter−BSSフレームと判断する確率が高い。
【0146】
B−3)送信端末がCase Tx1によってPAIDを算出し、受信端末がCase RX2によってx’を算出する場合
この際、x’は以下の数式を満足するようになる。
【0148】
この際、−2^9<y−y’<2^9を満足するため、yとy’が異なればx’とxは異なる。上述したように、x’とxが異なれば、x’(8−N+1:8)とx(8−N+1:8)が互いに異なる確率が高い。結果的に、x’(8−N+1:8)は受信端末のAID(8−N+1:8)と異なる確率が高い。それによって、受信端末は該当フレームをinter−BSSフレームと判断する確率が高い。
【0149】
B−4)送信端末がCase Tx2によってPAIDを算出し、受信端末がCase RX2によってx’を算出する場合
この際、x’は以下の数式を満足するようになる。
【0151】
yとy’が異なれば、x’とxは異なる。上述したように、x’とxが異なれば、x’(8−N+1:8)とx(8−N+1:8)が互いに異なる確率が高い。結果的に、x’(8−N+1:8)は受信端末のAID(8−N+1:8)と異なる確率が高い。それによって、受信端末は該当フレームをinter−BSSフレームと判断する確率が高い。
【0152】
一方、受信されたフレームのPAID(8−N+1:8)と端末のPAID(8−N+1:8)を比較する判断方法は、inter−BSSフレームをintra−BSSフレームに間違って判断する可能性と、intra−BSSフレームをinter−BSSフレームに間違って判断する可能性の両方を有する。しかし、
図13の実施例による判断方法は、inter−BSSフレームをintra−BSSフレームに間違って判断する可能性はあるが、intra−BSSフレームをinter−BSSフレームに間違って判断する可能性はなくなる。
【0153】
本発明の追加的な実施例によると、端末はx’(8−N+1:8)とy’(8−N+1:8)を利用して算出された値を部分BSSカラー値(つまり、BCB情報)と比較して、intra/inter−BSSフレームの判断を行う。より詳しくは、x’(8−N+1:8)−y’(8−N+1:8)の値が0より小さければ、端末はx’(8−N+1:8)−y’(8−N+1:8)+2^N値が端末に知られている部分BSSカラー値と一致するのかを判断する。一致すれば端末は受信されたフレームをintra−BSSと判断し、一致しなければ端末は受信されたフレームをinter−BSSフレームと判断する。一方、x’(8−N+1:8)−y’(8−N+1:8)の値が0より大きいか同じであれば、端末はx’(8−N+1:8)−y’(8−N+1:8)値が端末に知られている部分BSSカラー値と一致するのかを判断する。一致すれば端末は受信されたフレームをintra−BSSと判断し、一致しなければ端末は受信されたフレームをinter−BSSフレームと判断する。
【0154】
上述した
図12乃至
図14の実施例による判断方法は、端末がPAID値決定の曖昧性が存在することを確認すれば行われる。一実施例として、端末がPAID決定の曖昧性が存在しないことを確認すれば、端末は受信されたフレームのPAID(8−N+1:8)を端末のPAID(8−N+1:8)と比較してintra/inter−BSSフレームの判断を行う。つまり、受信されたフレームから抽出されたPAID(8−N+1:8)が端末のPAID(8−N+1:8)と一致すれば、端末は受信されたフレームをintra−BSSフレームと判断する。しかし、受信されたフレームから抽出されたPAID(8−N+1:8)が端末のPAID(8−N+1:8)と一致しなければ、端末は受信されたフレームをinter−BSSフレームと判断する。
【0155】
PAID値決定の曖昧性が存在するのか否かは、多様な実施例によって端末に認知される。一実施例によると、y(5:8−N+1−1)が全て0であれば端末は曖昧性が存在すると判断し、そうでなければ曖昧性が存在しないと判断する。他の実施例によると、N=4に設定されれば端末は曖昧性が存在しないと判断し、Nが1から3までのいずれか一つの値であれば端末は曖昧性が存在すると判断する。ここで、NはAID割当の際に使用される部分BSSカラーのビット個数及びBSSID情報のビット個数を示す。他の実施例によると、端末は
図15及び
図16で説明される方法でPAID値決定の曖昧性が存在するのか否かを認知する。
【0156】
図15は、本発明の他の実施例によるノンレガシーエレメントフォーマットを示す図である。
図15のノンレガシーエレメントのフィールドのうち、
図9で説明されたノンレガシーエレメントのフィールドと同じ部分に対しては重複した説明を省略する。
【0157】
図15を参照すると、ノンレガシーエレメントは「エレメントID」フィールド、「長さ」フィールド、及び「部分BSSカラー情報」フィールドを含む。また、「部分BSSカラー情報」フィールドは、「AIDに使用される部分BSSカラービット個数」フィールド、「部分BSSカラービット」フィールド、及び「曖昧性」フィールドを含む。一実施例によると、「部分BSSカラー情報」フィールドは、3−ビットの「AIDに使用される部分BSSカラービット個数」フィールド、4−ビットの「部分BSSカラービット」フィールド、及び1−ビットの「曖昧性」フィールドを含む。「曖昧性」フィールドはフラッグ値を介してPAID値決定の曖昧性が存在し得るのか否かをシグナリングする。
【0158】
図16は、本発明の他の実施例による部分BSSカラービット個数情報及び曖昧性情報シグなリング方法を示す図である。本発明の実施例によると、ノンレガシーエレメントの「AIDに使用される部分BSSカラービット個数」フィールドは、上述した曖昧性が存在し得るのか否かをシグナリングする。より詳しくは、「AIDに使用される部分BSSカラービット個数」フィールドは、予め設定されたインデックスを介して、AID割当に使用される部分BSSカラービット個数及び前記曖昧性が存在し得るのか否かを共に示す。例えば、インデックス1乃至4はそれぞれAID割当に使用される部分BSSカラービット個数が1乃至4であり、前記曖昧性が存在しないことを示す。一方、AID割当に使用される部分BSSカラービット個数が4であれば、PAID値決定の曖昧性が存在しない。よって、インデックス5乃至7はそれぞれAID割当に使用される部分BSSカラービット個数が1乃至3であり、前記曖昧性が存在し得ることを追加的に示す。
【0159】
図17は、本発明の第2実施例によるAID割当情報及びノンレガシーエレメントフォーマットを示す図である。
図17(a)は本発明の他の実施例によるAID割当方法を示し、
図17(b)はそれに対応するノンレガシーエレメントフォーマットを示す。
【0160】
まず、
図17(a)を参照すると、本発明の第2実施例によるAID割当方法は下記数式9のように表される。
【0163】
本発明の第2実施例によるAID割当方法は数式2を介して説明した第1実施例によるAID割当方法と同じであるが、Nは4に限定される。より詳しくは、AIDの予め設定されたN−ビットはBSSカラーの最小有効N−ビット(ら)の値(つまり、部分BSSカラー値)とBSSIDに基づくN−ビット値を利用して決定される。つまり、AIDの予め設定されたN−ビットは、部分BSSカラーの最小有効N−ビット(ら)の値とBSSIDに基づくN−ビット値を合算した値にモデューロ演算して決定される。この際、AIDの予め設定されたN−ビット(ら)はAIDのビット8−N+1からビット8までのビット(ら)であり、Nは4に設定される。上述した
図1のPAID設定規則に従うと、PAID設定のために使用されるBSSIDに基づく値の有効ビット個数Kは4に設定される。本発明の実施例によると、AID割当規則において、NがPAID設定時に使用されるKと同じ値である4に設定されることでPAID値決定の曖昧性が除去される。
【0164】
図17(b)を参照すると、ノンレガシーエレメントの「部分BSSカラー情報」フィールドは、1−ビットの「部分BSSカラービット指示」フィールド及び4−ビットの「部分BSSカラービット」フィールドを含む。「部分BSSカラービット指示」フィールドは、該当BSSが部分BSSカラービットを利用したAID割当規則を適用するのか否かを指示する。前記フィールドが1に設定されると、N−ビット(ここで、Nは4)の部分BSSカラー値がAID割当に使用される。しかし、前記フィールドが0に設定されると、AID割当に部分BSSカラーが使用されない。
図17の実施例によると、AID割当に使用される部分BSSカラーのビット個数Nが固定されている。よって、ノンレガシーエレメントは1−ビットの「部分BSSカラービット指示」フィールドを介して部分BSSカラーがAID割当に使用されるのか否かを指示する。
【0165】
本発明によるまた他の実施例によると、ノンレガシーエレメントの「部分BSSカラー情報」フィールドは別途の「部分BSSカラービット指示」フィールドなしに「部分BSSカラービット」フィールドのみを含んでもよい。「部分BSSカラー情報」フィールドを介して「部分BSSカラービット」フィールド情報がシグなリングされると、該当ノンレガシーエレメントを受信した端末は部分BSSカラー値がAID割当に利用されたと認知する。
【0166】
図18は、本発明の第3実施例によるAID割当方法を示す図である。
図18を参照すると、第3実施例によるAID割当方法は下記数式10のように表される。
【0168】
ここで、Nは1から4までのいずれか一つの整数である。
【0169】
本発明の第3実施例によると、AIDのビット8−N+1からビット8までのビット(ら)が数式10の規則従って設定される。数式10の実施例によると、AIDの予め設定されたN−ビット(ら)はBSB情報からBSSID情報を差し引いた値に基づいて決定される。この際、AIDの予め設定されたN−ビット(ら)はAIDのビット8−N+1からビット8までのビット(ら)である。より詳しくは、AIDの予め設定されたN−ビット(ら)はBSSカラーの最小有効N−ビット(ら)の値(つまり、部分BSSカラー値)からBSSIDに基づくN−ビット値を差し引いて決定される。BSSIDに基づくN−ビット値は、BSSIDの第1予め設定されたN−ビット(ら)とBSSIDの第2予め設定されたN−ビット(ら)の排他的論理合を示す。数式10の実施例において、第1予め設定されたN−ビット(ら)はビット47−N+1からビット47までのビット(ら)を指し、第2予め設定されたN−ビット(ら)はビット43−N+1からビット43までのビット(ら)を指す。
【0170】
もし、部分BSSカラー値からBSSIDに基づくN−ビット値を差し引いた値が0より小さければ、AIDの予め設定されたN−ビット(ら)は部分BSSカラー値からBSSIDに基づくN−ビット値を差し引いた値に2^Nを合算して決定される。しかし、部分BSSカラー値からBSSIDに基づくN−ビット値を差し引いた値が0より大きいか同じであれば、AIDの予め設定されたN−ビット(ら)は部分BSSカラー値からBSSIDに基づくN−ビット値を差し引いた値によって決定される。
【0171】
数式10の規則に従ってAIDが割り当てられると、AIDの予め設定されたN−ビット(ら)及びそれに対応するPAIDの上位N−ビット(ら)はBSS識別力を有するようになる。よって、受信されたフレームがVHT PPDUであれば(そして、受信されたフレームから抽出されたグループIDが63であれば)、端末は受信されたフレームから抽出されたPAIDの上位N−ビット(ら)を端末に知られている部分BSSカラーと比較してintra−BSSフレームとinter−BSSフレームの判断を行う。もし、PAIDの上位N−ビット(ら)が端末に知られている部分BSSカラーと一致すれば、端末は受信されたフレームをintra−BSSフレームと判断する。しかし、PAIDの上位N−ビット(ら)が端末に知られている部分BSSカラーと一致しなければ、端末は受信されたフレームをinter−BSSフレームと判断する。
【0172】
図19は、本発明の第4実施例によるAID割当方法を示す図である。
図18を参照すると、本発明の第4実施例によるAID割当方法は下記数式11のように表される。
【0174】
ここで、Nは1から4までのいずれか一つの整数である。
【0175】
本発明の第4実施例によると、AIDのビット5からビット5+N−1までのビット(ら)が数式11の規則従って設定される。数式11の実施例によると、AIDの予め設定されたN−ビット(ら)はBSSカラーの最小有効N−ビット(ら)の値(つまり、部分BSSカラー値)とBSSIDに基づくN−ビット値を合算した値にモデューロ演算して決定される。この際、AIDの予め設定されたN−ビット(ら)はAIDのビット5からビット5+N−1までのビット(ら)である。BSSIDに基づくN−ビット値は、BSSIDの第1予め設定されたN−ビット(ら)とBSSIDの第2予め設定されたN−ビット(ら)の排他的論理合を示す。数式11の実施例において、第1予め設定されたN−ビット(ら)はビット44からビット44+N−1までのビット(ら)を指し、第2予め設定されたN−ビット(ら)はビット40からビット40+N−1までのビット(ら)を指す。
【0176】
図11で上述したように、PAID算出過程において、yの下位5−ビットは全て0に設定される(つまり、「00000」)。この際、数式11の規則に従ってAIDのビット5からビット5+N−1までのビット(ら)が設定されると、PAID(5:5+N−1)はBSS内で固定された値を有するようになる。よって、数式11の規則に従ってAIDが割り当てられると、PAID値決定の曖昧性が防止される。また、PAIDの予め設定されたビット、つまり、PAID(5:5+N−1)がBSS識別力を有するようになる。よって、受信されたフレームがVHT PPDUであれば(そして、受信されたフレームから抽出されたグループIDが63であれば)、端末は受信されたフレームから抽出されたPAIDのPAID(5:5+N−1)を端末が結合されたBSSのPAID(5:5+N−1)と比較してintra−BSSフレームとinter−BSSフレームの判断を行う。もし、受信されたフレームのPAID(5:5+N−1)が端末が結合されたBSSのPAID(5:5+N−1)と一致すれば、端末は受信されたフレームをintra−BSSフレームと判断する。しかし、受信されたフレームのPAID(5:5+N−1)が端末が結合されたBSSのPAID(5:5+N−1)と一致しなければ、端末は受信されたフレームをinter−BSSフレームと判断する。
【0177】
図20及び
図21は、本発明の第5実施例によるAID割当方法を示す図である。まず、
図20を参照すると、本発明の第5実施例によるAID割当方法は下記数式12のように表される。
【0179】
ここで、Nは1から4までのいずれか一つの整数である。
【0180】
本発明の第5実施例によると、AIDのビット5からビット5+N−1までのビット(ら)が数式12の規則に従って設定される。数式12の実施例によると、AIDの予め設定されたN−ビット(ら)はBCB情報からBSSID情報を差し引いた値に基づいて決定される。より詳しくは、AIDの予め設定されたN−ビット(ら)はBSSカラーの最小有効N−ビット(ら)の値(つまり、部分BSSカラー値)からBSSIDに基づくN−ビット値を差し引いた値にモデューロ演算して決定される。この際、AIDの予め設定されたN−ビット(ら)はAIDのビット5からビット5+N−1までのビット(ら)である。BSSIDに基づくN−ビット値は、BSSIDの第1予め設定されたN−ビット(ら)とBSSIDの第2予め設定されたN−ビット(ら)の排他的論理合を示す。数式12の実施例において、第1予め設定されたN−ビット(ら)はビット44からビット44+N−1までのビット(ら)を指し、第2予め設定されたN−ビット(ら)はビット40からビット40+N−1までのビット(ら)を指す。
【0181】
本発明の第5実施例によるAID割当方法は、
図21及び下記数式13のように表される。
【0183】
ここで、Nは1から4までのいずれか一つの整数である。
【0184】
数式13を参照すると、部分BSSカラー値からBSSIDに基づくN−ビット値を差し引いた値が0より小さければ、AIDの予め設定されたN−ビット(ら)は部分BSSカラー値からBSSIDに基づくN−ビット値を差し引いた値に2^Nを合算して決定される。しかし、部分BSSカラー値からBSSIDに基づくN−ビット値を差し引いた値が0より大きいか同じであれば、AIDの予め設定されたN−ビット(ら)は部分BSSカラー値からBSSIDに基づくN−ビット値を差し引いた値によって決定される。
【0185】
図11で上述したように、PAID算出過程において、yの下位5−ビットは全て0に設定される(つまり、「00000」)。この際、数式12及び数式13の規則に従って、AIDのビット5からビット5+N−1までのビット(ら)が設定されると、PAID[5:5+N−1]はBSS内で固定された値を有するようになる。よって、数式12及び数式13の規則に従ってAIDが割り当てられると、PAID値決定の曖昧性が防止される。
【0186】
また、数式12及び数式13の規則に従ってAIDが割り当てられると、数式1の実施例によってPAIDを設定する際にBSSIDに基づくK−ビット値(つまり、
図11のy)の少なくとも一部がBSSIDに基づくN−ビット値と相殺される。よって、PAIDの予め設定されたビット(つまり、PAID[5:5+N−1])は該当フレームの意図された受信者に知られている部分BSSカラー値を示すようになる。よって、受信されたフレームがVHT PPDUであれば(そして、受信されたフレームから抽出されたグループIDが63であれば)、端末は受信されたフレームから抽出されたPAIDの予め設定されたビットを端末に知られている部分BSSカラーと比較してintra−BSSフレームとinter−BSSフレームの判断を行う。もし、PAID予め設定されたビットが端末に知られている部分BSSカラーと一致すれば、端末は受信されたフレームをintra−BSSフレームと判断する。しかし、PAID予め設定されたビットが端末に知られている部分BSSカラーと一致しなければ、端末は受信されたフレームをinter−BSSフレームと判断する。
【0187】
以下、本発明の第5実施例によるAID割当方法が使用されれば、PAIDの予め設定されたビット(つまり、PAID[5:5+N−1])が部分BSSカラー値を示すようになる理由をより詳細に説明する。受信されたフレームがVHT PPUDで下りSUフレームであれば、該当フレームから抽出されたPAIDは上述した数式1に従って決定される。この際、AID[0:8]を下位5−ビット(つまり、AID[0:4])、次の5−ビット(ら)(つまり、AID[5:5+N−1])、及び残りのビット(ら)(つまり、AID[5+N:8])に分けて記すと、数式14のようである。
【0189】
(Case a)dec(BCB[0:N−1]−dec(BSSID[44:44+N−1] XOR BSSID[40:40+N−1]))<0である場合
0≦dec(BCB[0:N−1])<2^Nで、0≦dec(BSSID[44:44+N−1] XOR BSSID[40:40+N−1]))<2^Nであるため、AID[5:5+N−1]は数式13のif条件に従って以下のように決定される。
【0191】
(Case a−1)Nが4ではない場合
数式15を数数式14に代入すると、以下の数式のようである。
【0193】
ここで、BSSIDに基づく値の一部、つまり、dec(BSSID[44:44+N−1] XOR BSSID[40:40+N−1])が相殺されて、以下の数式のように整理される。
【0195】
数式17を参照すると、PAID[5:5+N−1]に影響を及ぼす要素はdec(BCB[0:N−1])*2^5のみである。よって、PAID[5:5+N−1]はBCB[0:N−1]と同じ値を有するようになる。
【0196】
(Case a-2)Nが4である場合
Nが4であれば、数式15のdec(BSSID[44:44+N−1] XOR BSSID[40:40+N−1])は数式14のdec(BSSID[44:47] XOR BSSID[40:43])と同じである。よって、数式15を数数式14に代入すると、以下の数式のようである。
【0198】
数式18を参照すると、PAID[5:5+N−1]に影響を及ぼす要素はdec(BCB[0:N−1])*2^5のみである。よって、PAID[5:5+N−1]はBCB[0:N−1]と同じ値を有するようになる。
【0199】
(Case b)dec(BCB[0:N−1]−dec(BSSID[44:44+N−1] XOR BSSID[40:40+N−1]))≧0である場合
0≦dec(BCB[0:N−1])<2^Nで、0≦dec(BSSID[44:44+N−1] XOR BSSID[40:40+N−1]))<2^Nであるため、AID[5:5+N−1]は数式13のelse条件に従って以下のように決定される。
【0201】
(Case b−1)Nが4ではない場合
数式19を数数式14に代入すると、以下の数式のようである。
【0203】
ここで、BSSIDに基づく値の一部、つまり、dec(BSSID[44:44+N−1] XOR BSSID[40:40+N−1])が相殺されて、以下の数式のように整理される。
【0205】
数式21を参照すると、PAID[5:5+N−1]に影響を及ぼす要素はdec(BCB[0:N−1])*2^5のみである。よって、PAID[5:5+N−1]はBCB[0:N−1]と同じ値を有するようになる。
【0206】
(Case a-2)Nが4である場合
Nが4であれば、数式19のdec(BSSID[44:44+N−1] XOR BSSID[40:40+N−1])は数式14のdec(BSSID[44:47] XOR BSSID[40:43])と同じである。よって、数式19を数数式14に代入すると、以下の数式のようである。
【0208】
数式22を参照すると、PAID[5:5+N−1]に影響を及ぼす要素はdec(BCB[0:N−1])*2^5のみである。よって、PAID[5:5+N−1]はBCB[0:N−1]と同じ値を有するようになる。
【0209】
このように、全てのケースにおいて、PAIDの設定されたビット、つまり、PAID[5:5+N−1]は部分BSSカラー値、つまり、BCB[0:N−1]と同じ値を有するようになる。
【0210】
図22は、本発明の第3実施例によるintra−BSSフレームとinter−BSSフレームの判断方法を示す図である。
図22に示したintra−BSSフレーム及びinter−BSSフレームの判断方法は、
図20及び
図21を介して説明した第5実施例によってAIDが割り当てられる場合に使用される。
【0211】
まず、端末は無線フレームを受信し、受信されたフレームからグループID及びPAID情報を抽出する(S2210)。受信されたフレームがVHT PPDUであれば、該当フレームのRXVECTORパラメータはグループID及びPAIDを含む。よって、受信されたフレームがVHT PPDUであれば、端末はVHT PPDUのプリアンブルからグループID及びPAID情報を抽出する。
【0212】
次に、端末は抽出されたグループIDがいかなる情報を示すのかを確認する(S2220)。より詳しくは、端末は抽出されたグループID情報が0であるのか或いは63であるのかを確認する。
図8の実施例で上述したように、グループID 0は該当フレームが上りフレームであることを示す。また、グループID 63は該当フレームが下りフレームであることを示す。つまり、端末は抽出されたグループID情報を介し、該当フレームが上りフレームなのかまたは下りフレームなのかを識別する。
【0213】
抽出されたグループID情報が0であれば(つまり、上りフレームを指示すれば)、端末はフレームから抽出されたPAIDが端末が結合されたBSSのBSSIDの特定ビット値と一致するのか否かを確認する(S2230)。この際、BSSIDの特定ビット値はBBSID[39:47]である。
図8で上述したように、上りフレームであればPAIDはBSSID[39:47]に設定されるため、端末は受信されたフレームのPAIDと端末が結合されたBSSのBSSID[38:47]が一致するのか否かに応じて該当フレームがintra−BSSフレームであるのかまたはinter−BSSフレームであるのかを判断する。もし、PAIDがBSSID[39:47]と一致すれば、端末は受信されたフレームをintra−BSSフレームと判断する(S2232)。しかし、PAIDがBSSID[39:47]と一致しなければ、端末は受信されたフレームをinter−BSSフレームと判断する(S2234)。
【0214】
一方、抽出されたグループID情報が63であれば(つまり、下りフレームを指示すれば)、端末はフレームから抽出されたPAIDが端末に知られている部分BSSカラーと一致するのか否かを確認する(S2240)。この際、PAID情報はPAIDの予め設定されたビット(ら)を指す。
図22の実施例において、PAIDの予め設定されたビット(ら)はPAID[5:5+N−1]を指す。また、端末に知られている部分BSSカラーは、該当端末が結合されたAPによって知られている部分BSSカラーを指す。本発明の第5実施例によってAIDが割り当てられる場合、PAIDが設定されればBSSIDに基づくK−ビット値の少なくとも一部分がBSSIDに基づくN−ビット値と相殺される。よって、PAIDの予め設定されたビット(つまり、PAID[5:5+N−1])は該当フレームの意図された受信者に知られている部分BSSカラーを示すようになる。よって、端末は受信されたフレームのPAIDが予め設定されたビットと端末に知られている部分BSSカラーが一致するのか否かに応じて該当フレームがintra−BSSフレームであるのかまたはinter−BSSフレームであるのかを判断する。もし、PAID予め設定されたビットが端末に知られている部分BSSカラーと一致すれば、端末は受信されたフレームをintra−BSSフレームと判断する(S2242)。しかし、PAID予め設定されたビットが端末に知られている部分BSSカラーと一致しなければ、端末は受信されたフレームをinter−BSSフレームと判断する(S2244)。
【0215】
本発明の一実施例によると、抽出されたグループID情報が63である際のintra−BSSフレーム及びinter−BSSフレームの判断方法は、結合されたAPから最も最近に受信されたノンレガシーエレメントの「AIDに使用される部分BSSカラービット個数」フィールド値Nが0ではない場合にのみ行われる。本発明の他の実施例によると、抽出されたグループID情報が63であれば、intra−BSSフレーム及びinter−BSSフレームの判断方法は、結合されたAPから最も最近に受信されたノンレガシーエレメントの「部分BSSカラービット指示」フィールドが1に設定される場合にのみ行われる。上述したように、「部分BSSカラービット指示」フィールドが1に設定されれば、部分BSSカラービットを利用したAID割当規則が適用される。
【0216】
図23は、本発明のまた他の実施例によるノンレガシーエレメントフォーマットを示す図である。
図23のノンレガシーエレメントのフィールドのうち、上述した実施例で説明されたノンレガシーエレメントのフィールドと同じ部分に対しては重複した説明を省略する。
【0217】
HE BSSのHE STA(つまり、ノンレガシー端末)の動作は、HT動作エレメント、VHT動作エレメント、HE動作エレメント(つまり、ノンレガシーエレメント)などによって制御される。上述したように、ノンレガシーエレメントは、ビーコンフレーム、プローブ要請フレーム、プローブ応答フレーム、結合要請フレーム、結合応答フレーム、再結合要請フレーム、再結合応答フレームなどに含まれる。また、ノンレガシーエレメントは、該当エレメントを単独に含むフレームを介して伝送されてもよい。
図23を参照すると、ノンレガシーエレメントは「エレメントID」フィールド、「長さ」フィールド、及び「HE動作パラメータ」フィールドを含む。また、「HE動作パラメータ」フィールドは「BSSカラー」フィールド、「部分BSSカラー長さ」フィールドを含む。
【0218】
「BSSカラー」フィールドは、BSSカラー値を示す。BSSカラーは、該当エレメントを伝送するAPが運営するBSSのBSSカラーを示す。また、BSSカラーは、該当エレメントを伝送するSTAが結合されたBSSのBSSカラーを示してもよい。「BSSカラー」フィールドは6−ビットの長さを有し、符号のない整数の値を示す。一実施例によると、「BSSカラー」フィールドの値が0でなければBSSカラーを示し、「BSSカラー」フィールドの値が0であれば該当BSSにBSSカラーが設定されていないことを示す。
【0219】
「部分BSSカラー長さ」フィールドは、VHT PPDUのPAIDを利用したintra/inter−BSSフレームの判断に関する情報を含む。例えば、「部分BSSカラー長さ」フィールドは、AID割当に使用される部分BSSカラーのビット個数Nを指示する。「部分BSSカラー長さ」フィールドは、上述した「AIDに使用される部分BSSカラービット個数」フィールドと同じ機能を行う。「部分BSSカラー長さ」フィールドは3−ビットの長さを有するが、本発明はこれに限らない。
【0220】
図24は、本発明の第6実施例によるAID割当方法を示す図である。まず、
図24を参照すると、本発明の第6実施例によるAID割当方法は下記数式23のように表される。
【0223】
本発明の第6実施例によると、AIDのビット8−N+1からビット8までのビット(ら)が数式23の規則従って設定される。数式23の実施例によると、AIDの予め設定されたN−ビット(ら)はBSB情報からBSSID情報を差し引いた値に基づいて決定される。より詳しくは、AIDの予め設定されたN−ビット(ら)はBSSカラーの最小有効N−ビット(ら)の値(つまり、部分BSSカラー値)からBSSIDに基づくN−ビット値を差し引いた値にモデューロ演算して決定される。この際、AIDの予め設定されたN−ビット(ら)はAIDのビット8−N+1からビット8までのビット(ら)である。BSSIDに基づくN−ビット値は、BSSIDの第1予め設定されたN−ビット(ら)とBSSIDの第2予め設定されたN−ビット(ら)の排他的論理合を示す。数式23の実施例において、第1予め設定されたN−ビット(ら)はビット47−N+1からビット47までのビット(ら)を指し、第2予め設定されたN−ビット(ら)はビット43−N+1からビット43までのビット(ら)を指す。
【0224】
図11で上述したように、PAID算出過程において、yの下位5−ビットは全て0に設定される(つまり、「00000」)。この際、数式23の規則に従って、AIDのビット5からビット8までのビット(ら)が設定されると、PAID[5:8]はBSS内で固定された値を有するようになる。よって、数式23の規則に従ってAIDが割り当てられると、PAID値決定の曖昧性が防止される。
【0225】
また、数式23の規則に従ってAIDが割り当てられると、数式1の実施例によってPAIDを設定する際にBSSIDに基づくK−ビット値(つまり、
図11のy)がBSSIDに基づくN−ビット値と相殺される。よって、PAIDの予め設定されたビット(つまり、PAID[8−N+1:8])は該当フレームの意図された受信者に知られている部分BSSカラー値を示すようになる。よって、受信されたフレームがVHT PPDUであれば(そして、受信されたフレームから抽出されたグループIDが63であれば)、端末は受信されたフレームから抽出されたPAIDの予め設定されたビットを端末に知られている部分BSSカラーと比較してintra−BSSフレームとinter−BSSフレームの判断を行う。この際、PAIDの予め設定されたビットは、PAIDの予め設定された4−ビット、つまり、PAID[5:8]の値である。もし、PAID予め設定されたビットが端末に知られている部分BSSカラーと一致すれば、端末は受信されたフレームをintra−BSSフレームと判断する。しかし、PAID予め設定されたビットが端末に知られている部分BSSカラーと一致しなければ、端末は受信されたフレームをinter−BSSフレームと判断する。
【0226】
本発明の実施例によると、PAIDの予め設定されたビットが部分BSSカラー値を示すことで、該当フレームを受信した端末は追加的な情報を獲得するか計算する必要なく、PAID情報を利用してintra−BSSフレームとinter−BSSフレームの判断を行うことができる。
【0227】
図25は、本発明の更に他の実施例によるノンレガシーエレメントフォーマットを示す図である。
図25のノンレガシーエレメントのフィールドのうち、上述した実施例で説明されたノンレガシーエレメントのフィールドと同じ部分に対しては重複した説明を省略する。
【0228】
図25を参照すると、ノンレガシーエレメントは「エレメントID」フィールド、「長さ」フィールド、及び「HE動作パラメータ」フィールドを含む。また、「HE動作パラメータ」フィールドは「BSSカラー」フィールド、「部分BSSカラー指示」フィールドを含む。一実施例によると、ノンレガシーエレメントの「HE動作パラメータ」フィールドは、6−ビットの「BSSカラー」フィールドと1−ビットの「部分BSSカラー指示」フィールドを含む。
【0229】
「BSSカラー」フィールドは、
図23で上述したように、BSSカラー値を示す。「部分BSSカラービット指示」フィールドは、該当BSSが部分BSSカラービットを利用したAID割当規則を適用したのか否かを指示する。前記フィールドが1に設定されると、N−ビット(ここで、Nは4)の部分BSSカラー値がAID割当に使用される。しかし、前記フィールドが0に設定されればAID割当に部分BSSカラーが使用されない。また、「部分BSSカラービット指示」フィールドは、VHT PPDUのPAID情報を利用したintra/inter−BSSフレームの判断方法が使用されるのか否かを指示する。
図24の実施例によると、AID割当に使用される部分BSSカラービット個数Nが固定されている。よって、ノンレガシーエレメントは1−ビットの「部分BSSカラービット指示」フィールドを介して部分BSSカラーがAID割当に使用されるのか否かを指示する。
【0230】
図26は、本発明の第7実施例によるAID割当方法を示す図である。
図26(a)はNが4ではない場合のAID割当方法を示し、
図26(b)はNが4である場合のAID割当方法を示す。ここで、NはAID割当に使用される部分BSSカラーのビット個数を示す。
【0231】
まず、
図26(a)を参照すると、Nが4ではなければ、本発明の第7実施例によるAID割当方法は下記数式24のように表される。
【0233】
ここで、A[0:3−N]は任意の(3−N+1)−ビットの二進数である。
【0234】
次に、
図26(b)を参照すると、Nが4であれば、本発明の第7実施例によるAID割当方法は下記数式25のように表される。
【0236】
数式24及び数式25を参照すると、AIDのビット5からビット8までのビットが本発明の第7実施例によるAID割当方法に従って設定される。本発明の第7実施例によると、AIDのビット5からビット8までのビットは、BCB情報に基づく値からBSSID情報を差し引いた値に基づいて決定される。この際、BCB情報は部分BSSカラーを指し、BSSID情報はBSSIDに基づくN−ビットの値を指す。より詳しくは、BSSIDに基づくN−ビットの値はBSSIDのビット44からビット47までのビットの値とBSSIDのビット40からビット43までのビットの値の排他的論理合であってもよい。
【0237】
数式24及び数式25の規則に従ってAIDが割り当てられると、数式1の実施例によってPAIDを設定する際にBSSIDに基づくK−ビット値(つまり、
図11のy)がBSSIDに基づくN−ビット値と相殺される。よって、PAIDの予め設定されたビット(つまり、PAID[8−N+1:8])は該当フレームの意図された受信者に知られている部分BSSカラー値を示すようになる。よって、受信されたフレームがVHT PPDUであれば(そして、受信されたフレームから抽出されたグループIDが63であれば)、端末は受信されたフレームから抽出されたPAIDの予め設定されたビットを端末に知られている部分BSSカラーと比較してintra−BSSフレームとinter−BSSフレームの判断を行う。
【0238】
以下、本発明の第7実施例によるAID割当方法が使用されれば、PAIDの予め設定されたビット(つまり、PAID[8−N+1:8])が部分BSSカラー値(つまり、BCB[0:N−1])を示すようになる理由をより詳細に説明する。まず、数式1を参照すると、PAID[5:8]は以下の数式のように決定される。
【0240】
(Case A)Nが4ではない場合
Nが4でなければ、AID[5:8]は数式24の規則に従って設定される。数式24を参照すると、AID[5:8]はA[0:3−N]によって可変的な値に決定される。この際、AID[5:8]の上位N−ビット(ら)はBCB[0:N−1]に基づいて決定され、AID[5:8]の残りのビット(ら)はA[0:3−N]によって可変的な値を示す。
【0241】
(Case A−1)(dec(BCB[0:N−1])*2^(4−N)+dec(A[0:3−N])−dec(BSSID[44:47] XOR BSSID[40:43]))≧0である場合
数式24を数数式26に代入すると、以下の数式のようである。
【0243】
数式27を参照すると、PAID[8−N+1:8]に影響を及ぼす要素はdec(BCB[0:N−1])*2^(4−N)のみである。よって、PAID[8−N+1:8]はBCB[0:N−1]と同じ値を有するようになる。
【0244】
(Case A−2)(dec(BCB[0:N−1])*2^(4−N)+dec(A[0:3−N])−dec(BSSID[44:47] XOR BSSID[40:43]))<0である場合
数式24を数数式26に代入すると、以下の数式のようである。
【0246】
数式28を参照すると、PAID[8−N+1:8]に影響を及ぼす要素はdec(BCB[0:N−1])*2^(4−N)のみである。よって、PAID[8−N+1:8]はBCB[0:N−1]と同じ値を有するようになる。
【0247】
(Case B)Nが4である場合
Nが4であれば、AID[5:8]は数式25の規則に従って設定される。
【0248】
(Case B−1) dec(BCB[0:3]−dec(BSSID[44:47] XOR BSSID[40:43])≧0である場合
数式25を数数式26に代入すると、以下の数式のようである。
【0250】
数式26を参照すると、PAID[8−N+1:8]はBCB[0:N−1]と同じ値を有するようになる(この際、Nは4である)。
【0251】
(Case B−2)dec(BCB[0:3]−dec(BSSID[44:47] XOR BSSID[40:43])<0である場合
数式25を数数式26に代入すると、以下の数式のようである。
【0253】
数式30を参照すると、PAID[8−N+1:8]はBCB[0:N−1]と同じ値を有するようになる(この際、Nは4である)。
【0254】
このように、全てのケースにおいて、PAIDの設定されたビット、つまり、PAID[8−N+1:8]は部分BSSカラー値、つまり、BCB[0:N−1]と同じ値を有するようになる。
【0255】
図27は、本発明の第4実施例によるintra−BSSフレームとinter−BSSフレームの判断方法を示す図である。
図27に示したintra−BSSフレーム及びinter−BSSフレームの判断方法は、
図24を介して説明した第6実施例及び
図26を介して説明された第7実施例によってAIDが割り当てられる場合に使用される。
【0256】
まず、端末は無線フレームを受信し、受信されたフレームからグループID及びPAID情報を抽出する(S2710)。受信されたフレームがVHT PPDUであれば、該当フレームのRXVECTORパラメータはグループID及びPAIDを含む。よって、受信されたフレームがVHT PPDUであれば、端末はVHT PPDUのプリアンブルからグループID及びPAID情報を抽出する。
【0257】
次に、端末は抽出されたグループIDがいかなる情報を示すのかを確認する(S2720)。より詳しくは、端末は抽出されたグループID情報が0であるのか或いは63であるのかを確認する。
図8の実施例で上述したように、グループID 0は該当フレームが上りフレームであることを示す。また、グループID 63は該当フレームが下りフレームであることを示す。つまり、端末は抽出されたグループID情報を介し、該当フレームが上りフレームなのかまたは下りフレームなのかを識別する。
【0258】
抽出されたグループID情報が0であれば(つまり、上りフレームを指示すれば)、端末はフレームから抽出されたPAIDが端末が結合されたBSSのBSSIDの特定ビット値と一致するのか否かを確認する(S2730)。この際、BSSIDの特定ビット値はBBSID[39:47]である。
図8で上述したように、上りフレームであればPAIDはBSSID[39:47]に設定されるため、端末は受信されたフレームのPAIDと端末が結合されたBSSのBSSID[38:47]が一致するのか否かに応じて該当フレームがintra−BSSフレームであるのかまたはinter−BSSフレームであるのかを判断する。もし、PAIDがBSSID[39:47]と一致すれば、端末は受信されたフレームをintra−BSSフレームと判断する(S2732)。しかし、PAIDがBSSID[39:47]と一致しなければ、端末は受信されたフレームをinter−BSSフレームと判断する(S2734)。
【0259】
一方、抽出されたグループID情報が63であれば(つまり、下りフレームを指示すれば)、端末はフレームから抽出されたPAIDが端末に知られている部分BSSカラーと一致するのか否かを確認する(S2740)。この際、PAID情報はPAIDの予め設定されたビット(ら)を指す。
図27の実施例において、PAIDの予め設定されたビット(ら)はPAID[8−N+1:8]を指す。本発明の他の実施例によると、N=4である。また、端末に知られている部分BSSカラーは、該当端末が結合されたAPによって知られている部分BSSカラーを指す。本発明の第6実施例または第7実施例によってAIDが割り当てられる場合、PAIDが設定されればBSSIDに基づくK−ビット値がBSSIDに基づくN−ビット値と相殺される。よって、PAIDの予め設定されたビット(つまり、PAID[8−N+1:8])は該当フレームの意図された受信者に知られている部分BSSカラーを示すようになる。よって、端末は受信されたフレームのPAIDの予め設定されたビットと端末に知られている部分BSSカラーが一致するのか否かに応じて該当フレームがintra−BSSフレームであるのかまたはinter−BSSフレームであるのかを判断する。もし、PAID予め設定されたビットが端末に知られている部分BSSカラーと一致すれば、端末は受信されたフレームをintra−BSSフレームと判断する(S2742)。しかし、PAID予め設定されたビットが端末に知られている部分BSSカラーと一致しなければ、端末は受信されたフレームをinter−BSSフレームと判断する(S2744)。
【0260】
本発明の一実施例によると、抽出されたグループID情報が63であれば、intra−BSSフレーム及びinter−BSSフレームの判断方法は、結合されたAPから最も最近に受信されたノンレガシーエレメントの「AIDに使用される部分BSSカラービット個数」フィールド値Nが0ではない場合にのみ行われる。本発明の他の実施例によると、抽出されたグループID情報が63であれば、intra−BSSフレーム及びinter−BSSフレームの判断方法は、結合されたAPから最も最近に受信されたノンレガシーエレメントの「部分BSSカラービット指示」フィールドが1に設定される場合にのみ行われる。上述したように、「部分BSSカラービット指示」フィールドが1に設定されれば、部分BSSカラービットを利用したAID割当規則が適用される。
【0261】
一方、上述した実施例によるAID割当方法は、VHT STAのAIDを割り当てる場合にのみ適用される。AID割当候補値は限定されており、AID割当に部分BSSカラーが使用されれば、AIDに割り当てられる値が更に減るようになる。よって、本発明の実施例によると、上述したAID割当方法をVHT STAに限定的に適用することで、全体STAに対するAID割当の余裕を確保することができる。
【0262】
前記のように無線LAN通信を例に挙げて本発明を説明したが、本発明はこれに限らず、セルラー通信など他の通信システムでも同じく適用される。また、本発明の方法、装置及びシステムを特定実施例に関連して説明したが、本発明の構成要素、動作の一部または全部は、汎用ハードウェアアーキテクチャを有するコンピュータシステムを使用して具現される。
【0263】
上述した本発明の実施例は多様な手段を介して具現される。例えば、本発明の実施例は、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトフェア、またはそれらの組み合わせによって具現される。
【0264】
ハードウェアによる具現の場合、本発明の実施例による方法は、一つまたはそれ以上のASICs(Application Specific Integrated Circuits)、DSPs(Digital Signal Processors)、DSPDs(Digital Signal Processing Devices)、PLDs(Programmable Logic Devices)、FPGAs(Field Programmable Gate Arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現される。
【0265】
ファームフェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の実施例による方法は、上述した機能または動作を行うモジュール、手順または関数などの形態で具現される。ソフトウェアコードはメモリに貯蔵されてプロセッサによって具現される。前記メモリはプロセッサの内部または外部に位置し、既に公知の多様な手段によってプロセッサとデータを交換する。
【0266】
上述した本発明の説明は例示のためのものであって、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須的特徴を変更せずも他の具体的な形態に容易に変形可能であることを理解できるはずである。よって、上述した実施例は全ての面で例示的なものであって、限定的なものではないと解釈すべきである。例えば、単一型として説明されている各構成要素は分散されて実施されてもよく、同じく分散されていると説明されている構成要素も結合された形態で実施されてもよい。
【0267】
本発明の範囲は上述した詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその均等概念から導き出される全ての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれると解釈すべきである。