特許第6672565号(P6672565)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6672565
(24)【登録日】2020年3月9日
(45)【発行日】2020年3月25日
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 1/00 20060101AFI20200316BHJP
   B60R 11/02 20060101ALI20200316BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20200316BHJP
【FI】
   B60R1/00 A
   B60R11/02 C
   H04N7/18 J
【請求項の数】14
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2016-139623(P2016-139623)
(22)【出願日】2016年7月14日
(65)【公開番号】特開2018-8630(P2018-8630A)
(43)【公開日】2018年1月18日
【審査請求日】2018年11月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000148896
【氏名又は名称】三井金属アクト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】特許業務法人航栄特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100115107
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 猛
(74)【代理人】
【識別番号】100151194
【弁理士】
【氏名又は名称】尾澤 俊之
(72)【発明者】
【氏名】一瀬 幹雄
(72)【発明者】
【氏名】服部 大樹
【審査官】 小河 了一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−175766(JP,A)
【文献】 特開2006−050246(JP,A)
【文献】 特開2010−064646(JP,A)
【文献】 特許第5634643(JP,B2)
【文献】 特開2011−131678(JP,A)
【文献】 特開2009−248925(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 1/00
B60R 11/02
H04N 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の助手席側の車側前方及び車側後方を含む車両の周囲を撮像する撮像部と、
前記撮像部によって撮像される、助手席側の車側前方の撮像画像、及び助手席側の車側後方の撮像画像を、互いに異なる表示領域に同時に表示する表示部と、
舵角センサによって検出される車両の舵角に基づいて前記表示部の表示領域の分割比率を変更し、助手席側の車側前方の前記撮像画像が表示される表示領域の大きさと、助手席側の車側後方の前記撮像画像が表示される表示領域の大きさとを変化させる制御部と、
を備える表示装置。
【請求項2】
請求項1記載の表示装置であって、
前記表示部は、
助手席側の車側前方の前記撮像画像の表示領域の一部に助手席側の車側前方の視野を示す画像を表示し、
助手席側の車側後方の前記撮像画像の表示領域の一部に助手席側の車側後方の視野を示す画像を表示する
表示装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の表示装置であって、
前記表示部は、助手席側のフロントピラーの下部、又は助手席側のフロントピラーの下部に隣り合う助手席ドアのコーナー部に設置されている表示装置。
【請求項4】
請求項1記載の表示装置であって、
前記撮像部は、車両の前方及び後方をさらに含む車両の周囲を撮像し、
前記表示部は、前記撮像部によって撮像される、助手席側の車側前方の前記撮像画像、助手席側の車側後方の前記撮像画像、前方の撮像画像、及び後方の撮像画像を、互いに異なる表示領域に同時に表示する表示装置。
【請求項5】
請求項4記載の表示装置であって、
前記表示部は、
助手席側の車側前方の前記撮像画像の表示領域の一部に助手席側の車側前方の視野を示す画像を表示し、
助手席側の車側後方の前記撮像画像の表示領域の一部に助手席側の車側後方の視野を示す画像を表示し、
前方の前記撮像画像の表示領域の一部に前方の視野を示す画像を表示し、
後方の前記撮像画像の表示領域の一部に後方の視野を示す画像を表示する
表示装置。
【請求項6】
請求項4又は5記載の表示装置であって、
前記表示部は、運転席側のフロントピラーの下部と助手席側のフロントピラーの下部との間に挟まれるダッシュボードの上部に設置されている表示装置。
【請求項7】
車両の運転席側の車側前方及び車側後方を含む車両の周囲を撮像する撮像部と、
前記撮像部によって撮像される、運転席側の車側前方の撮像画像、及び運転席側の車側後方の撮像画像を、互いに異なる表示領域に同時に表示する表示部と、
舵角センサによって検出される車両の舵角に基づいて前記表示部の表示領域の分割比率を変更し、運転席側の車側前方の前記撮像画像が表示される表示領域の大きさと、運転席側の車側後方の前記撮像画像が表示される表示領域の大きさとを変化させる制御部と、
を備える表示装置。
【請求項8】
請求項7記載の表示装置であって、
前記表示部は、
運転席側の車側前方の前記撮像画像の表示領域の一部に運転席側の車側前方の視野を示す画像を表示し、
運転席側の車側後方の前記撮像画像の表示領域の一部に運転席側の車側後方の視野を示す画像を表示する
表示装置。
【請求項9】
請求項7又は8記載の表示装置であって、
前記表示部は、運転席側のフロントピラーの下部、又は運転席側のフロントピラーの下部に隣り合う運転席ドアのコーナー部に設置されている表示装置。
【請求項10】
請求項3又は9記載の表示装置であって、
前記表示部は、前記フロントピラーの下部に設置されており、前記フロントピラーのフロントガラス側の側縁に沿う外形を有する表示装置。
【請求項11】
車両の前方及び後方を含む車両の周囲を撮像する撮像部と、
前記撮像部によって撮像される、前方の撮像画像、及び後方の撮像画像を、互いに異なる表示領域に同時に表示する表示部と、
車速センサによって検出される車両の速度に基づいて前記表示部の表示領域の分割比率を変更し、前方の前記撮像画像が表示される表示領域の大きさと、後方の前記撮像画像が表示される前記表示領域の大きさとを変化させる制御部と、
を備える表示装置。
【請求項12】
請求項11記載の表示装置であって、
前記表示部は、
前方の前記撮像画像の表示領域の一部に前方の視野を示す画像を表示し、
後方の前記撮像画像の表示領域の一部に後方の視野を示す画像を表示する
表示装置。
【請求項13】
請求項11又は12記載の表示装置であって、
前記表示部は、運転席側のフロントピラーの下部と助手席側のフロントピラーの下部との間に挟まれるダッシュボードの上部に設置されている表示装置。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項記載の表示装置であって、
前記表示部は、運転者の視点に向けて傾斜し、且つ傾斜角度可変に設置されている表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等の車両において、車両周囲の状況を画像表示し、運転者に周囲の状況を把握させる表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両では、一般に、運転者の死角となる車両周囲の状況はサイドミラー等のミラーに映る像によって運転者に把握されている。そして、近年、ミラーに替えて、車両周囲を撮像するカメラ及び撮像画像を表示するモニタを用い、死角となる車両周囲の状況をモニタに表示される撮像画像によって運転者に把握させるように構成された表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載された表示装置は、車両の後方を撮像するカメラ、運転席側の車側後方を撮像するカメラ、及び助手席側の車側後方を撮像するカメラと、後方の撮像画像を表示するモニタ、運転席側の車側後方の撮像画像を表示するモニタ、及び助手席側の車側後方の撮像画像を表示するモニタとを備える。
【0004】
さらに、特許文献1に記載された表示装置は、運転席側の車側前方を撮像するカメラ、及び助手席側の車側前方を撮像するカメラを備える。運転席側の車側前方の撮像画像は、運転席側の車側後方の撮像画像を表示するモニタに車側後方の撮像画像と切り替えて表示され、又は専用のモニタに表示される。同様に、助手席側の車側前方の撮像画像は、助手席側の車側後方の撮像画像を表示するモニタに車側後方の撮像画像と切り替えて表示され、又は専用のモニタに表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3431678号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載された表示装置では、例えば運転席側の車側前方の撮像画像と車側後方の撮像画像とが、一つのモニタに切り替えて表示され、又は個別に設けられたモニタにそれぞれ表示される。
【0007】
車側前方の撮像画像と車側後方の撮像画像とが一つのモニタに切り替えて表示される場合に、運転者は車側前方の状況及び車側後方の状況を同時に把握できず、運転者による的確な状況把握に支障をきたす虞がある。
【0008】
また、車側前方の撮像画像と車側後方の撮像画像とが個別に設けられたモニタにそれぞれ表示される場合に、運転者は、車側前方の状況及び車側後方の状況を把握するために、二つのモニタ間で視線を移動させる必要があり、やはり、運転者による的確な状況把握に支障をきたす虞がある。
【0009】
本発明は、上述した事情に鑑みなされたものであり、運転者による的確な状況把握を支援することができる表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様の表示装置は、車両の助手席側の車側前方及び車側後方を含む車両の周囲を撮像する撮像部と、前記撮像部によって撮像される、助手席側の車側前方の撮像画像、及び助手席側の車側後方の撮像画像を、互いに異なる表示領域に同時に表示する表示部と、舵角センサによって検出される車両の舵角に基づいて前記表示部の表示領域の分割比率を変更し、助手席側の車側前方の前記撮像画像が表示される表示領域の大きさと、助手席側の車側後方の前記撮像画像が表示される表示領域の大きさとを変化させる制御部と、を備える。
【0011】
また、本発明の一態様の表示装置は、車両の運転席側の車側前方及び車側後方を含む車両の周囲を撮像する撮像部と、前記撮像部によって撮像される、運転席側の車側前方の撮像画像、及び運転席側の車側後方の撮像画像を、互いに異なる表示領域に同時に表示する表示部と、舵角センサによって検出される車両の舵角に基づいて前記表示部の表示領域の分割比率を変更し、運転席側の車側前方の前記撮像画像が表示される表示領域の大きさと、運転席側の車側後方の前記撮像画像が表示される表示領域の大きさとを変化させる制御部と、を備える。
【0012】
また、本発明の一態様の表示装置は、車両の前方及び後方を含む車両の周囲を撮像する撮像部と、前記撮像部によって撮像される、前方の撮像画像、及び後方の撮像画像を、互いに異なる表示領域に同時に表示する表示部と、車速センサによって検出される車両の速度に基づいて前記表示部の表示領域の分割比率を変更し、前方の前記撮像画像が表示される表示領域の大きさと、後方の前記撮像画像が表示される前記表示領域の大きさとを変化させる制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、運転者による的確な状況把握を支援することができる表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態を説明するための、表示装置の一例の機能ブロック図である。
図2図1の表示装置が搭載された車両における撮像部の視野を示す模式図である。
図3図2の車両の撮像部の視野を示す模式図である。
図4図2の車両の表示部の配置の一例を示す模式図である。
図5図2の車両の表示部の画像表示例を示す模式図である。
図6図2の車両の表示部の画像表示例を示す模式図である。
図7図1の表示装置の変形例の機能ブロック図である。
図8図7の表示装置における表示部の表示領域の分割比率の変更例を示す模式図である。
図9図7の表示装置における表示部の表示領域の分割比率の変更例を示す模式図である。
図10】本発明の実施形態を説明するための、表示装置の他の例の機能ブロック図である。
図11図10の表示装置が搭載された車両における撮像部の視野を示す模式図である。
図12図11の車両の撮像部の視野を示す模式図である。
図13図11の車両の表示部の配置の一例を示す模式図である。
図14図11の車両の表示部の画像表示例を示す模式図である。
図15図11の車両の表示部の画像表示例を示す模式図である。
図16図10の表示装置が搭載された他の車両における撮像部の視野を示す模式図である。
図17図16の車両の撮像部の視野を示す模式図である。
図18図16の車両の表示部の配置の一例を示す模式図である。
図19図16の車両の表示部の配置の他の例を示す模式図である。
図20図10の表示装置の変形例における表示部の表示領域の分割比率の変更例を示す模式図である。
図21図10の表示装置の変形例における表示部の表示領域の分割比率の他の変更例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明の実施形態を説明するための、表示装置の一例の機能ブロックを示し、図2及び図3は、図1の表示装置が搭載された車両における撮像部の視野を示す。
【0016】
表示装置1は、車両の周囲を撮像する撮像部2と、撮像部によって撮像された撮像画像を表示する表示部3と、撮像部2及び表示部3の動作を制御する制御部4とを備え、いわゆるセダンタイプの自動車に搭載されている。
【0017】
車両の周囲として、車両の運転席側の車側前方及び車側後方を一組とし、車両の助手席側の車側前方及び車側後方を一組とし、車両の前方及び後方を一組とし、本例では、撮像部2は、運転席側の車側前方及び車側後方の組を撮像する第1撮像部10と、助手席側の車側前方及び車側後方の組を撮像する第2撮像部11と、前方及び後方の組を撮像する第3撮像部12とを含む。
【0018】
運転席側の車側前方及び車側後方の組を撮像する第1撮像部10は、二つのカメラ20,21で構成されている。図2及び図3に示すように、カメラ20,21は、車両の運転席側のAピラー(フロントピラー)P1の下部の車外側に設置されており、カメラ20は車側前方に広がる視野20aを撮像し、カメラ21は車側後方に広がる視野21aを撮像する。
【0019】
助手席側の車側前方及び車側後方の組を撮像する第2撮像部11もまた、二つのカメラ22,23で構成されている。図2及び図3に示すように、カメラ22,23は、車両の助手席側のAピラー(フロントピラー)P2の下部の車外側に設置されており、カメラ22は車側前方に広がる視野22aを撮像し、カメラ23は車側後方に広がる視野23aを撮像する。
【0020】
前方及び後方の組を撮像する第3撮像部12は、二つのカメラ24,25で構成されている。図2及び図3に示すように、カメラ24は、車両のフロントエンドに設置されており、前方に広がる視野24aを撮像し、カメラ25は、車両のバックエンドに設置されており、後方に広がる視野25aを撮像する。
【0021】
なお、カメラの設置位置及び設置個数、並びに各カメラの視野の広がりは図示の例に限られるものではなく適宜変更可能である。例えば、第1撮像部10及び第2撮像部11は、図示の例では車側前方を撮像するカメラ及び車側後方を撮像するカメラの二つのカメラで構成されているが、例えば水平視野角が180°前後ある超広角レンズを用い、車側前方及び車側後方を一つのカメラで撮像するように構成することもできる。
【0022】
表示部3は、運転席側の車側前方及び車側後方の撮像画像を一組として表示し、助手席側の車側前方及び車側後方の撮像画像を一組として表示し、前方及び後方の撮像画像を一組として表示するように構成され、本例では、運転席側の車側前方及び車側後方の撮像画像の組を表示する第1表示部30と、助手席側の車側前方及び車側後方の撮像画像の組を表示する第2表示部31と、前方及び後方の撮像画像の組を表示する第3表示部32とを含む。第1表示部30、第2表示部31、及び第3表示部32は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスで構成されている。
【0023】
撮像部2及び表示部3の動作を制御する制御部4は、CPU(Central Processing Unit)を主体とし、CPUが実行する制御プログラムやCPUの処理結果を保持するROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の記憶媒体を含んで構成されている。そして、制御部4は表示部3に表示させる表示画像を生成する画像処理機能を有し、第1撮像部10のカメラ20,21、第2撮像部11のカメラ22,23、及び第3撮像部12のカメラ24,25によって撮像された撮像画像は制御部4にそれぞれ入力される。
【0024】
そして、制御部4は、第1撮像部10のカメラ20,21から入力された運転席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像を一つの画像に合成し、合成した表示画像を表示部3の第1表示部30に表示させる。また、制御部4は、第2撮像部11のカメラ22,23から入力された助手席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像を一つの画像に合成し、合成した表示画像を表示部3の第2表示部31に表示させる。また、制御部4は、第3撮像部12のカメラ24,25から入力された前方の撮像画像及び後方の撮像画像を一つの画像に合成し、合成した表示画像を表示部3の第3表示部32に表示させる。
【0025】
図4は、表示部3の第1表示部30、第2表示部31、及び第3表示部32の配置例を示す。
【0026】
運転席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像が一つに合成されてなる表示画像が表示される第1表示部30は運転席側のAピラーP1の下部の車内側に設置されている。助手席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像が一つに合成されてなる表示画像が表示される第2表示部31は、第1表示部30と対称に、助手席側のAピラーP2の下部の車内側に設置されている。
【0027】
車側の状況は、通常、第1表示部30及び第2表示部31それぞれの表示画像の確認に加えて直接目視による確認によって運転者に把握される。第1表示部30及び第2表示部31がAピラーP1,P2の下部に設置されていることにより、直接目視による確認の際に、第1表示部30及び第2表示部31それぞれの表示画像が自ずと運転者の視界に入る。これにより、車側の状況把握に要する運転者の視線移動を少なくでき、運転者による的確な状況把握を支援することができる。
【0028】
なお、車側の状況把握に要する運転者の視線移動を少なくするという観点では、第1表示部30はAピラーP1の下部に隣り合う運転席ドアのコーナー部Cに設置され、第2表示部31はAピラーP2の下部に隣り合う助手席ドアのコーナー部Cに設置されていてもよい。
【0029】
また、第1表示部30がAピラーP1の下部に設置され、第2表示部31がAピラーP2の下部に設置される場合に、第1表示部30及び第2表示部31は、図4に示すように、AピラーP1,P2のフロントガラス側の側縁に沿う外形を有することが好ましい。これにより、運転者のフロントガラスを通した視界が第1表示部30及び第2表示部31によって遮られることが抑制される。
【0030】
前方の撮像画像及び後方の撮像画像が一つに合成されてなる表示画像が表示される第3表示部32は、ダッシュボードDBの車幅方向の略中央部に設置されており、特に、運転席側のAピラーP1の下部と助手席側のAピラーP2の下部との間に挟まれるダッシュボードDBの上部に設置されている。これにより、第1表示部30及び第2表示部31と第3表示部32とが概ね同じ上下方向位置に配置され、第1表示部30、第2表示部31、及び第3表示部32それぞれの表示画像の確認に要する運転者の視線移動を少なくでき、運転者による的確な状況把握を支援することができる。
【0031】
なお、第1表示部30、第2表示部31、及び第3表示部32は、運転者の視点に向けて傾斜し、且つ傾斜角度可変に各所に設置されていることが好ましい。
【0032】
図5は、第1表示部30の画像表示例を示し、図6は、第3表示部32の画像表示例を示す。
【0033】
第1表示部30には、運転席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像が一つに合成されてなる表示画像が表示され、すなわち、車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像が互いに異なる表示領域に同時に表示される。図5に示す例では、第1表示部30の表示領域は上半部の表示領域30aと下半部の表示領域30bとに分割されており、上半部の表示領域30aに車側前方の撮像画像Img1aが表示されており、下半分の表示領域30bに車側後方の撮像画像Img2aが表示されている。
【0034】
さらに、表示領域30aには、車側前方の視野20a(図2及び図3参照)を模式的に示す画像Img1bがさらに表示され、表示領域30bには、車側後方の視野21a(図2及び図3参照)を模式的に示す画像Img2bがさらに表示されている。これらの画像Img1b,Img2bは、画像処理機能を有する制御部4によって表示画像に付加されている。
【0035】
第2表示部31の画像表示の態様は、第1表示部30の上記の画像表示の態様と同じであり、図示は省略するが、第2表示部31の上半部の表示領域には助手席側の車側前方の撮像画像及び車側前方の視野22a(図2及び図3参照)を模式的に示す画像が表示され、下半部の表示領域には車側後方の撮像画像及び車側後方の視野23a(図2及び図3参照)が表示される。
【0036】
第3表示部32には、前方の撮像画像及び後方の撮像画像が一つに合成されてなる表示画像が表示され、すなわち、前方の撮像画像と後方の撮像画像とが互いに異なる表示領域に同時に表示される。図6に示す例では、第3表示部32の表示領域は、上半部の表示領域32aと下半部の表示領域32bとに分割されており、上半部の表示領域32aに前方の撮像画像Img5aが表示されており、下半分の表示領域32bに後方の撮像画像Img6aが表示されている。
【0037】
さらに、表示領域32aには、前方の視野24a(図2及び図3参照)を模式的に示す画像Img5bがさらに表示され、表示領域32bには、後方の視野25a(図2及び図3参照)を模式的に示す画像Img6bがさらに表示されている。これらの画像Img5b,Img6bは、画像処理機能を有する制御部4によって表示画像に付加されている。
【0038】
このように、運転席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像を一組とし、助手席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像を一組とし、前方の撮像画像及び後方の撮像画像を一組として、各組の二つの撮像画像を一つの表示部の互いに異なる表示領域に同時に表示させることにより、運転者は、一つの表示部の表示画像に基づいて、車側前方及び車側後方の状況、又は前方及び後方の状況を同時に把握することができる。これにより、運転者による的確な状況把握を支援することができる。
【0039】
さらに、撮像画像に対応する視野を示す画像を、この撮像画像が表示されている表示領域に併せて表示させることにより、運転者は、一つの表示部の互いに異なる表示領域に同時に表示されている複数の撮像画像のそれぞれが、いずれの方向の撮像画像であるのかを容易に且つ直感的に認識することができる。これにより、運転者による的確な状況把握を一層支援することができる。
【0040】
なお、表示装置1において、表示部それぞれの表示領域の分割比率を可変としてもよい。
【0041】
図7は、表示装置1の変形例の機能ブロックを示し、本変形例では、舵角センサ13によって検出される車両の舵角、及び車速センサ14によって検出される車両の速度が制御部4に入力され、制御部4は、車両の舵角及び速度に基づいて第1表示部30、第2表示部31、第3表示部32それぞれの表示領域の分割比率を変更する。
【0042】
例えば右折時や右車線への進路変更の際に、制御部4は、舵角センサ13によって検出される車両の舵角に基づき、図8に示すように、第1表示部30において運転席側(右側)の車側前方の撮像画像が表示される表示領域30aと車側後方の撮像画像が表示される表示領域30bとの境界BH1を上方に移動させ、表示領域30bを表示領域30aよりも大きくする。併せて、制御部4は、図9に示すように、第3表示部32において前方の撮像画像が表示される表示領域32aと後方の撮像画像が表示される表示領域32bとの境界BH2を上方に移動させ、表示領域32bを表示領域32aよりも大きくする。これにより、表示領域30bに表示される車側後方の視野を拡大し、また、表示領域32bに表示される後方の視野を拡大して、運転者による的確な状況把握を一層支援することができる。
【0043】
同様に、例えば左折時や左車線への進路変更の際には、車両の舵角に基づき、第2表示部31において助手席側(左側)の車側前方の撮像画像が表示される表示領域と車側後方の撮像画像が表示される表示領域との境界を上方に移動させ、車側後方の撮像画像が表示される表示領域を相対的に大きくすればよく、併せて、第3表示部32において境界BH2を上方に移動させ、後方の撮像画像が表示される表示領域32bを相対的に大きくすればよい。
【0044】
また、例えば車両の発進の際には、制御部4は、車速センサ14によって検出される車両の速度に基づき、図9に示した右左折時等の場合とは逆に、第3表示部32において境界BH2を下方に移動させ、前方の撮像画像が表示される表示領域32aを相対的に大きくする。これにより、表示領域32aに表示される前方の視野を拡大して、運転者による的確な状況把握を一層支援することができる。
【0045】
図10は、本発明の実施形態を説明するための、表示装置の他の例の機能ブロックを示し、図11及び図12は、図10の表示装置が搭載された車両における撮像部の視野を示す。
【0046】
表示装置101は、車両の周囲を撮像する撮像部102と、撮像部によって撮像された撮像画像を表示する表示部103と、撮像部102及び表示部103の動作を制御する制御部104とを備え、いわゆるキャブオーバータイプのトラックに搭載されている。
【0047】
撮像部102は、運転席側の車側前方及び車側後方の組を撮像する第1撮像部110と、助手席側の車側前方及び車側後方の組を撮像する第2撮像部111と、前方及び後方の組を撮像する第3撮像部112と、を含む。
【0048】
運転席側の車側前方及び車側後方の組を撮像する第1撮像部110は、二つのカメラ120,121で構成されている。図11及び図12に示すように、カメラ120は、車両の運転席側のAピラーP1の下部の車外側に設置され、車側前方に広がる視野120aを撮像し、カメラ121は、車両の運転席側のBピラーP3の下部の車外側に設置され、車側後方に広がる視野121aを撮像する。
【0049】
助手席側の車側前方及び車側後方の組を撮像する第2撮像部111もまた、二つのカメラ122,123で構成されている。図11及び図12に示すように、カメラ122は、車両の助手席側のAピラーP2の下部の車外側に設置されており、車側前方に広がる視野122aを撮像し、カメラ123は、車両の助手席側のBピラーP4の下部の車外側に設置されており、車側後方に広がる視野123aを撮像する。
【0050】
前方及び後方の組を撮像する第3撮像部112は、二つのカメラ124,125で構成されている。図11及び図12に示すように、カメラ124は、車両のフロントエンドに設置されており、前方に広がる視野124aを撮像し、カメラ125は、車両のバックエンドに設置されており、後方に広がる視野125aを撮像する。
【0051】
表示部103は、運転席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像を一組として表示し、助手席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像を一組として表示し、前方の撮像画像及び後方それぞれの撮像画像を一組として表示するように構成され、本例では、運転席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像の組を表示する第1表示部130と、助手席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像の組並びに前方の撮像画像及び後方の撮像画像の組を表示する第2表示部131とを含む。
【0052】
制御部104は、表示部103に表示させる表示画像を生成する画像処理機能を有し、第1撮像部110のカメラ120,121、第2撮像部111のカメラ122,123、及び第3撮像部112のカメラ124,125によって撮像された撮像画像は制御部104にそれぞれ入力される。
【0053】
制御部104は、第1撮像部110のカメラ120,121から入力された運転席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像を一つの画像に合成し、合成した表示画像を表示部3の第1表示部130に表示させる。また、制御部104は、第2撮像部111のカメラ122,123から入力された助手席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像並びに第3撮像部112のカメラ124,125から入力された前方の撮像画像及び後方の撮像画像を一つの画像に合成し、合成した表示画像を表示部3の第2表示部131に表示させる。
【0054】
図13は、表示部103の第1表示部130及び第2表示部131の配置例を示す。
【0055】
運転席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像が一つに合成されてなる表示画像が表示される第1表示部130は運転席側のAピラーP1の下部の車内側に設置されている。なお、第1表示部130はAピラーP1の下部に隣り合う運転席ドアのコーナー部に設置されていてもよい。第1表示部130がAピラーP1の下部又は運転席ドアのコーナー部Cに設置されていることにより、直接目視による確認の際に、第1表示部130の表示画像が自ずと運転者の視界に入る。これにより、車側の状況把握に要する運転者の視線移動を少なくでき、運転者による的確な状況把握を支援することができる。
【0056】
助手席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像並びに前方の撮像画像及び後方の撮像画像が一つに合成されてなる表示画像が表示される第2表示部131は、ダッシュボードDBの車幅方向の略中央部に設置されており、特に運転席側のAピラーP1の下部と助手席側のAピラーP2の下部との間に挟まれるダッシュボードDBの上部に設置されている。これにより、第1表示部130と第2表示部131とが概ね同じ上下方向位置に配置され、第1表示部130及び第2表示部131それぞれの表示画像の確認に要する運転者の視線移動を少なくでき、運転者による的確な状況把握を支援することができる。
【0057】
さらに、表示装置101が搭載されている車両は比較的車幅が広いトラックであるところ、助手席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像が表示される第2表示部131が、助手席側のAピラーP2の下部よりも運転者に近いダッシュボードDBの上部で且つ車幅方向の略中央部に設置されている。これにより、助手席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像の確認に要する運転者の視線移動を少なくでき、運転者による的確な状況把握を支援することができる。
【0058】
図14は、第1表示部130の画像表示例を示し、図15は、第2表示部131の画像表示例を示す。
【0059】
第1表示部130には、運転席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像が互いに異なる表示領域に同時に表示され、車側前方の撮像画像Img1aが表示される上半部の表示領域130aには車側前方の視野120a(図11及び図12参照)を模式的に示す画像Img1bがさらに表示されており、車側後方の撮像画像Img2aが表示される下半分の表示領域130bには車側後方の視野121a(図11及び図12参照)を模式的に示す画像Img2bがさらに表示されている。
【0060】
第2表示部131には、助手席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像並びに前方の撮像画像及び後方の撮像画像が互いに異なる表示領域に同時に表示され、助手席側の車側前方の撮像画像Img3aが表示される左側(助手席側)上半部の表示領域131aには車側前方の視野122a(図11及び図12参照)を模式的に示す画像Img3bがさらに表示されており、助手席側の車側後方の撮像画像Img4aが表示される左側下半分の表示領域131bには車側後方の視野123a(図11及び図12参照)を模式的に示す画像Img4bがさらに表示されており、前方の撮像画像Img5aが表示される右側上半部の表示領域131cには前方の視野124a(図11及び図12参照)を模式的に示す画像Img5bがさらに表示されており、後方の撮像画像Img6aが表示される右側下半分の表示領域131dには後方の視野125a(図11及び図12参照)を模式的に示す画像Img6bがさらに表示されている。
【0061】
このように、運転席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像を一組とし、助手席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像を一組とし、前方の撮像画像及び後方の撮像画像を一組として、各組の二つの撮像画像を同じモニタの互いに異なる表示領域に同時に表示させることにより、運転者は、モニタの表示画像に基づいて、例えば車側前方及び車側後方の状況、又は前方及び後方の状況を同時に把握することができる。これにより、運転者による的確な状況把握を支援することができる。
【0062】
図16及び図17は、表示装置101が搭載された他の車両における撮像部の視野を示す。
【0063】
図16及び図17に示す例では、表示装置101は、いわゆるキャブオーバータイプのバスに搭載されている。
【0064】
運転席側の車側前方及び車側後方の組を撮像する第1撮像部110の二つのカメラ120,121は、運転席側のAピラーP1の上部の車外側に設置されており、助手席側の車側前方及び車側後方の組を撮像する第2撮像部111の二つのカメラ122,123は、助手席側のAピラーの上部の車外側に設置されている。撮像部102の他の構成は、図10から図12に示した例と同じである。
【0065】
また、表示部103及び制御部104は、図10から図12に示した例と同じに構成され、制御部104は、第1撮像部110のカメラ120,121から入力された運転席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像を一つの画像に合成し、合成した表示画像を表示部3の第1表示部130に表示させる。また、制御部104は、第2撮像部111のカメラ122,123から入力された助手席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像並びに第3撮像部112のカメラ124,125から入力された前方の撮像画像及び後方の撮像画像を一つの画像に合成し、合成した表示画像を表示部3の第2表示部131に表示させる。
【0066】
第1表示部130の表示態様は図14に示した例と同じであり、運転席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像が互いに異なる表示領域に同時に表示され、車側前方の撮像画像が表示される表示領域には車側前方の視野120a(図16及び図17参照)を模式的に示す画像がさらに表示され、車側後方の撮像画像が表示される表示領域には車側後方の視野121a(図16及び図17参照)を模式的に示す画像がさらに表示される。
【0067】
第2表示部131の表示態様は図15に示した例と同じであり、助手席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像並びに前方の撮像画像及び後方の撮像画像が互いに異なる表示領域に同時に表示され、助手席側の車側前方の撮像画像が表示される表示領域には車側前方の視野122a(図16及び図17参照)を模式的に示す画像がさらに表示され、助手席側の車側後方の撮像画像が表示される表示領域には車側後方の視野123a(図16及び図17参照)を模式的に示す画像がさらに表示され、前方の撮像画像が表示される表示領域には前方の視野124a(図16及び図17参照)を模式的に示す画像がさらに表示され、後方の撮像画像が表示される表示領域には後方の視野125a(図16及び図17参照)を模式的に示す画像がさらに表示される。
【0068】
図18及び図19は、表示部103の第1表示部130及び第2表示部131の配置例をそれぞれ示す。
【0069】
図18に示す第1表示部130及び第2表示部131の配置例は、図13に示した第1表示部130及び第2表示部131の配置例と同じであり、運転席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像が一つに合成されてなる表示画像が表示される第1表示部130は運転席側のAピラーP1の下部の車内側に設置され、助手席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像並びに前方の撮像画像及び後方の撮像画像が一つに合成されてなる表示画像が表示される第2表示部131は、ダッシュボードDBの車幅方向の略中央部の上部に設置されている。
【0070】
図19に示す例は、第2表示部131が助手席側のAピラーP2の上部に設置されている点で、図15に示した例と相異なる。助手席側のAピラーP2の上部はダッシュボードDBよりもスペースに余裕があり、第2表示部131を助手席側のAピラーP2の上部に設置することによって第2表示部131の表示領域を拡大できる。第2表示部131には助手席側の車側前方の撮像画像及び車側後方の撮像画像並びに前方の撮像画像及び後方の撮像画像が表示されるところ、第2表示部131の表示領域を拡大することにより、撮像画像それぞれのサイズを拡大して視認性を高めることができる。これにより、運転者による的確な状況把握を支援することができる。
【0071】
なお、表示装置101においても、図7に示した表示装置1の変形例と同様に、表示部それぞれの表示領域の分割比率を、車両の舵角及び速度に基づいて可変とすることができる。
【0072】
例えば右折時や右車線への進路変更の際には、車両の舵角に基づき、第1表示部130において表示領域130a(図14参照)と表示領域130b(図14参照)との境界を上方に移動させ、車側後方の撮像画像が表示される表示領域130bを相対的に大きくすればよく、併せて、図20に示すように、第2表示部131において表示領域131a及び表示領域131cと表示領域131b及び表示領域131dとの境界BHを上方に移動させ、後方の撮像画像が表示される表示領域131bを前方の撮像画像が表示される表示領域131cよりも大きくすればよい。また、表示領域131a及び表示領域131bと表示領域131c及び表示領域131dとの境界BVを左方に移動させ、後方の撮像画像が表示される表示領域131bをさらに大きくしてもよい。
【0073】
同様に、例えば左折時や左車線への進路変更の際には、車両の舵角に基づき、第2表示部131において境界BHを上方に移動させ、助手席側(左側)の車側後方の撮像画像が表示される表示領域131bを車側前方の撮像画像が表示される表示領域131aよりも大きくし、且つ後方の撮像画像が表示される表示領域131dを前方の撮像画像が表示される表示領域131cよりも大きくすればよい。
【0074】
また、例えば車両の発進の際には、車両の速度に基づき、第2表示部131において境界BHを下方に移動させ、前方の撮像画像が表示される表示領域131cを後方の撮像画像が表示される表示領域131dよりも大きくすればよい。また、境界BVを左方に移動させ、前方の撮像画像が表示される表示領域131cをさらに大きくしてもよい。
【0075】
さらにまた、図21に示すように、適宜設定される標準の分割比率での境界BHと境界BVとの交点Oを境にして境界BHをBHaとBHbとに区分し、交点Oを境にして境界BVをBVaとBVbとに区分して、これらの境界BHa,BHb,BVa,BVbをそれぞれ単独で移動できるようにしてもよい。例えば、前進時には、図21に示すように、境界BHa,BHbのうち境界BHbのみを下方に移動させ、境界BVa,BVbのうち境界BVaのみを左方に移動させ、前方の撮像画像が表示される表示領域131cを大きくするようにしてもよい。また、後進時には、境界BHa,BHbのうち境界BHbのみを上方に移動させ、境界BVa,BVbのうち境界BVbのみを左方に移動させ、後方の撮像画像が表示される表示領域131dを大きくするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0076】
1 表示装置
2 撮像部
3 表示部
4 制御部
10 第1撮像部
11 第2撮像部
12 第3撮像部
20 カメラ
20a 視野
21 カメラ
21a 視野
22 カメラ
22a 視野
23 カメラ
23a 視野
24 カメラ
24a 視野
25 カメラ
25a 視野
30 第1表示部
30a 表示領域
30b 表示領域
31 第2表示部
32 第3表示部
32a 表示領域
32b 表示領域
101 表示装置
102 撮像部
103 表示部
104 制御部
110 第1撮像部
111 第2撮像部
112 第3撮像部
120 カメラ
120a 視野
121 カメラ
121a 視野
122 カメラ
122a 視野
123 カメラ
123a 視野
124 カメラ
124a 視野
125 カメラ
125a 視野
130 第1表示部
130a 表示領域
130b 表示領域
131 第2表示部
131a 表示領域
131b 表示領域
131c 表示領域
131d 表示領域
C コーナー部
DB ダッシュボード
Img1a 撮像画像
Img1b 視野を示す画像
Img2a 撮像画像
Img2b 視野を示す画像
Img3a 撮像画像
Img3b 視野を示す画像
Img4a 撮像画像
Img4b 視野を示す画像
Img5a 撮像画像
Img5b 視野を示す画像
Img6a 撮像画像
Img6b 視野を示す画像
P1 Aピラー(フロントピラー)
P2 Aピラー(フロントピラー)
P3 Bピラー
P4 Bピラー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21