特許第6672891号(P6672891)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6672891
(24)【登録日】2020年3月9日
(45)【発行日】2020年3月25日
(54)【発明の名称】電線支持具
(51)【国際特許分類】
   H02G 7/00 20060101AFI20200316BHJP
   H01B 17/22 20060101ALI20200316BHJP
   H02G 1/02 20060101ALI20200316BHJP
   F16B 2/06 20060101ALI20200316BHJP
   F16B 7/04 20060101ALI20200316BHJP
   F16B 7/18 20060101ALI20200316BHJP
   F16B 2/12 20060101ALI20200316BHJP
【FI】
   H02G7/00
   H01B17/22 Z
   H02G1/02
   F16B2/06 A
   F16B7/04 301M
   F16B7/18 C
   F16B2/12 A
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-39569(P2016-39569)
(22)【出願日】2016年3月2日
(65)【公開番号】特開2017-158310(P2017-158310A)
(43)【公開日】2017年9月7日
【審査請求日】2019年2月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】大菰 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】青井 富士男
(72)【発明者】
【氏名】古畑 誉史
(72)【発明者】
【氏名】手島 千冬
【審査官】 木村 励
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭34−19352(JP,Y1)
【文献】 特開2010−198900(JP,A)
【文献】 実公昭35−26250(JP,Y1)
【文献】 特開2014−146450(JP,A)
【文献】 特開2017−76547(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 7/00
H01B 17/22
H02G 1/02
F16B 2/06
F16B 2/12
F16B 7/04
F16B 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電線を碍子の溝に沿わせた状態に支持する電線支持具であって、
前記電線と前記碍子との間に取り付けられる本体と、該本体と前記碍子との間に設けられるとともに、前記碍子の表面に押し付けられる緩衝部材と、該緩衝部材と前記本体との間に設けられるとともに、前記緩衝部材を前記碍子の表面に押し付ける押付け部材と、前記本体に設けられるとともに、間接活線工具の操作により進退して、前記押付け部材を介して前記緩衝部材を前記碍子の表面に押し付け、又は押し付けた状態を解除する固定部材とを備え
前記本体は、内側に前記碍子を挿入させる碍子挿入部と、該碍子挿入部の先端に設けられるとともに、前記電線に引っ掛けられる電線引掛け部とを備え、前記碍子挿入部の内側に前記緩衝部材と前記押付け部材とが設けられ、前記碍子挿入部に前記固定部材が設けられ、
前記碍子挿入部は、平面視略U形状をなし、該碍子挿入部の先端に前記電線引掛け部がそれぞれ設けられていることを特徴とする電線支持具。
【請求項2】
前記固定部材は、前記碍子挿入部に設けられるとともに、前記電線引掛け部の方向に進退可能な六角ボルトであることを特徴とする請求項に記載の電線支持具。
【請求項3】
前記電線引掛け部は、略U形状に湾曲されるとともに、湾曲部分が幅広に形成された湾曲部と、該湾曲部の内面側に電線を導く開口部とを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電線支持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線を碍子に支持する電線支持具に関し、特に、間接活線工具を使用して電線を碍子に取り付け、或いは電線を碍子から取り外す作業を容易にすることができる電線支持具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、間接活線工法による配電線作業において、碍子の溝に電線を沿わせて、間接活線工具(ホットスティックに先端工具として巻付グリップトングを取り付けたもの)を使用して、碍子と電線との間にバインドを巻き付けることにより電線を碍子に取り付け、或いは碍子と電線との間に巻き付けたバインドを取り外すことにより電線を碍子から取り外す作業が行われている。
【0003】
このような作業においては、電柱の腕金に近接する箇所でホットスティックの先端工具を操作して、碍子と電線との間にバインドを巻き付け、或いは碍子と電線との間に巻き付けたバインドを取り外すことになるため、作業に熟練を要し、経験の浅い作業者では、バインドの被覆に傷を付けてバインドの品質を低下させたり、先端工具の金属部分を腕金や電線の被覆が剥がれている部分に接触させて地絡事故を起こす等のおそれがある。また、作業に細心の注意を払う必要があるため、作業に時間と手間を要し、作業効率が悪化する。
【0004】
上記のような問題に対処するため、例えば、特許文献1に記載の技術を用いることが考えられる。特許文献1に記載の技術(バインドレスキャップ)は、一対の半裁クランプを上端部にて互いに軸支し、半裁クランプの下部外側面に対設した張出部に両半裁クランプを閉じたとき互いに合致する係合突起と係合孔を形成し、両半裁クランプを閉じることにより配電線を挟着すると同時に碍子を挟着するように構成したものである。
【0005】
このような構成のバインドレスキャップを用いることにより、碍子と電線との間にバインドを巻き付ける必要がないので、バインドレスキャップの品質を低下させることはない。また、バインドレスキャップは合成樹脂製であるので、バインドレスキャップを腕金や電線の被覆が剥がれている箇所に接触させても地絡事故につながることはなく、経験の浅い作業者であっても安全に作業を行うことができる。さらに、両半裁クランプを閉じることにより配電線を挟着すると同時に碍子を挟着することができるので、作業を容易に短時間で行うことができ、作業効率を高めることができる。
【0006】
しかし、特許文献1に記載のバインドレスキャップは、構造が複雑であるため、製造に手間がかかり、製造コストが高く付く。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010−176975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みなされたものであって、作業に熟練を要することなく、経験の浅い作業者であっても安全に作業を行うことができ、さらに、作業に要する時間と手間を削減して作業効率を高めることができるとともに、構造が簡単で製造コストを低減させることができる電線支持具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記のような課題を解決するために、本発明は、以下のような手段を採用している。
すなわち、本発明は、電線を碍子の溝に沿わせた状態に支持する電線支持具であって、前記電線と前記碍子との間に取り付けられる本体と、該本体と前記碍子との間に設けられるとともに、前記碍子の表面に押し付けられる緩衝部材と、該緩衝部材と前記本体との間に設けられるとともに、前記緩衝部材を前記碍子の表面に押し付ける押付け部材と、前記本体に設けられるとともに、間接活線工具の操作により進退して、前記押付け部材を介して前記緩衝部材を前記碍子の表面に押し付け、又は押し付けた状態を解除する固定部材とを備え、前記本体は、内側に前記碍子を挿入させる碍子挿入部と、該碍子挿入部の先端に設けられるとともに、前記電線に引っ掛けられる電線引掛け部とを備え、前記碍子挿入部の内側に前記緩衝部材と前記押付け部材とが設けられ、前記碍子挿入部に前記固定部材が設けられ、前記碍子挿入部は、平面視略U形状をなし、該碍子挿入部の先端に前記電線引掛け部がそれぞれ設けられていることを特徴とする。
【0010】
本発明の電線支持具によれば、電線を碍子の溝に沿わせ、この状態で、間接活線工具に電線支持具を支持して、間接活線工具を操作することにより、電線支持具の本体を電線と碍子との間に取り付け、電線支持具を支持する間接活線工具とは別の間接活線工具を用いて、この間接活線工具を固定部材に取り付け、この間接活線工具を操作して固定部材を進退させることにより、押付け部材を介して緩衝部材を碍子の表面に押し付け、又は押し付けた状態を解除することができる。
従って、間接活線工具を操作して固定部材を進退させればよいので、電線を碍子の溝に沿わせた状態に固定する作業、固定した状態を解除する作業を容易に、短時間で、効率良く行うことができる。
また、本体と緩衝部材と押付け部材と固定部材とからなる簡単な構造のものであるので、容易に製造することができ、製造コストを低減させることができ、安価なものを提供することができる。
【0012】
また、碍子挿入部の内側に碍子を挿入させ、この状態で電線引掛け部を電線に引っ掛けることにより、本体を電線と碍子との間に取り付けることができるとともに、押付け部材を介して緩衝部材を碍子の表面に押し付けることができる。
【0013】
また、本発明において、前記固定部材は、前記碍子挿入部に設けられるとともに、前記電線引掛け部の方向に進退可能な六角ボルトであることとしてもよい。
【0014】
本発明の電線支持具によれば、間接活線工具を操作して六角ボルトを進退させることにより、押付け部材を介して緩衝部材を碍子の表面に押し付け、又は押し付けた状態を解除することができる。
従って、電線を碍子の溝に沿わせた状態に固定する作業、固定した状態を解除する作業を容易に、短時間で、効率良く行うことができる。
【0017】
また、本発明において、前記電線引掛け部は、略U形状に湾曲されるとともに、湾曲部分が幅広に形成された湾曲部と、該湾曲部の内面側に電線を導く開口部とを備えていることとしてもよい。
【0018】
本発明の電線支持具によれば、電線引掛け部の湾曲部は、湾曲部分が幅広に形成されているので、電線の被覆に局部的に荷重が集中して被覆に傷がつくようなことはなく、電線の品質を維持することができる。
【発明の効果】
【0019】
以上、説明したように、本発明の電線支持具によれば、電線を碍子の溝に沿わせた状態に固定する作業、又は固定した状態を解除する作業を容易に、短時間で、効率良く行うことができる。
また、間接活線工具を操作して固定部材を進退させればよいので、作業に熟練を要することはなく、経験の浅い作業者であっても安全に作業を行うことができる。
さらに、構造が簡単なので、製造コストを低減させることができ、安価なものを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明による電線支持具の一実施の形態の全体を示した平面図であって、緩衝部材を碍子の表面に押し付ける前の状態を示した平面図である。
図2図1の正面図である。
図3】緩衝部材を碍子の表面に押し付けた後の状態を示した平面図である。
図4図3の正面図である。
図5】電線支持具の取り付け手順を示した説明図であって、電線を碍子の溝に沿わせ、電線支持具を碍子の方向に送り出している状態を示した説明図である。
図6】碍子挿入部の内側に碍子を挿入し、電線引掛け部の開口部が電線の上方に位置するように電線支持具を位置決めしている状態を示した説明図である。
図7】電線支持具を碍子に沿って下方に移動させるとともに、電線支持具を水平方向に移動させることにより、開口部から電線を電線引掛け部の湾曲部の内面側に導いている状態を示した説明図である。
図8】間接活線工具の間接ラチェットを操作し、緩衝部材の内面を碍子の表面に押し付けている状態を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1図4には、本発明による電線支持具の一実施の形態が示されている。本実施の形態の電線支持具1は、間接活線工法により電線25を碍子26に支持する際に適用され、電線25を碍子26に取り付ける作業、及び電線25を碍子26から取り外す作業を容易に行うことができるように構成したものである。
【0022】
電線支持具1は、電線25を碍子26の溝27に沿わせた状態で、電線25と碍子26との間に取り付けられる本体2と、本体2と碍子26との間に設けられるとともに、碍子26の表面に押し付けられる緩衝部材18と、緩衝部材18と本体2との間に設けられるとともに、緩衝部材18を碍子26の表面に押し付ける押付け部材13と、押付け部材13により緩衝部材18を碍子26の表面に押し付けた状態に固定する固定部材としての六角ボルト20を備えている。
【0023】
本体2は、平面視略U形状の碍子挿入部3と、碍子挿入部3の両腕部5、5の先端にそれぞれ設けられる一対の電線引掛け部10、10とを備え、碍子挿入部3の内側に碍子26を挿入させた状態で、両電線引掛け部10、10を電線25に引っ掛けるように構成されている。
【0024】
碍子挿入部3には、内面3a側が開口する断面コ形状の支持溝8が全体に亘って設けられ、この支持溝8によって後述する押付け部材13が両腕部5、5の先端方向に移動可能に支持されている。
【0025】
碍子挿入部3の頂部4には、外方に突出する中実の突起6が一体に設けられ、この突起6の中心部に支持溝8の内外を貫通するねじ孔7が設けられ、このねじ孔により六角ボルト20が両腕部5、5の先端方向に進退可能に支持されている。
【0026】
電線引掛け部10は、碍子挿入部3の両腕部5、5の先端の上面3b側から延出する板状をなすものであって、基端が両腕部5、5と同一幅に形成されるとともに、先端に行くほど幅広に形成され、この幅広に形成された部分が下方に湾曲された側面視略U形状の湾曲部11に形成され、この湾曲部11の内面11a側に電線25を引っ掛けるように構成されている。
【0027】
なお、電線引掛け部10の内面10aは、碍子挿入部3の内面3aと面一に形成され、両電線引掛け部10、10内面10a、10a間を通じて、碍子挿入部3の内面3a側に碍子26を挿入する際に、碍子26の表面が内面3aと内面10aとの繋ぎ目に引っ掛かるのを防止している。
【0028】
電線引掛け部10の湾曲部11の先端と碍子挿入部3の下面3cとの間には、所定の幅の開口部12が設けられ、この開口部12を通じて湾曲部11の内面11a側に電線25が挿入されるようになっている。
【0029】
なお、本実施の形態においては、開口部12に面する碍子挿入部3の端面を、下面3cから上面3bに向かって電線引掛け部10の方向に順次近づく傾斜面に形成し、電線25を湾曲部11の内面11a側に導き易くしている。
【0030】
押付け部材13は、平面視略C形状の板状をなすものであって、碍子挿入部3の支持溝8内に、碍子挿入部3の両腕部5、5の先端方向に進退可能に設けられている。
【0031】
押付け部材13の図1中右端部外側面(以下、頂部14という。)は平面に形成され、この頂部14の中心部に、碍子挿入部3の突起6のねじ孔7を貫通した六角ボルト20のねじ部21の先端が連結手段15を介して連結されている。
【0032】
連結手段15は、例えば、押付け部材13の頂部14の内外を貫通する挿通孔14aを挿通して、先端が六角ボルト20のねじ部22の先端に連結される連結ピン16と、連結ピン16の頭部と挿通孔14aの内面側の周縁部との間に介装される軸受(図示せず)とから構成されている。連結ピン16と軸受とにより、六角ボルト20のねじ部22の先端を押付け部材13の頂部14に回転可能に連結することができ、六角ボルト20の回転に追従して、押付け部材13を支持溝8に沿って両腕部5、5の先端方向に進退させることができる。
なお、連結手段15は、上記の組み合わせに限らず、六角ボルト20の先端を押付け部材13の頂部14に回転可能に連結することができるものであればよい。
【0033】
緩衝部材18は、弾性変形可能なゴム等の弾性材から形成される略U形状の板状をなすものであって、外面18b側が押付け部材13の内面13a側に接着剤、ねじ等の接合手段によって接合されている。緩衝部材18は、押付け部材13と一体に支持溝8内を両腕5、5の先端方向に進退して、内面18a側が碍子挿入部3の内面3a側に挿入された碍子26の表面に押し付けられるようになっている。
【0034】
そして、上記のように構成した本実施の形態の電線支持具1を用いて、電線25を碍子26に支持するには、まず、図5に示すように、電線25を碍子26の溝27に沿わせ、この状態で、絶縁操作棒の先端に例えばヤットコを取り付けた第1間接活線工具29を用いて電線支持具1を支持し、第1間接活線工具29を操作して図中右方向から電線支持具1を碍子26の方向に送り出して、図6に示すように、碍子挿入部3の内側に碍子26を挿入し、電線引掛け部10の開口部12が電線25の上方に位置するように電線支持具1を位置決めする。
【0035】
次に、図7に示すように、第1間接活線工具29を操作して電線支持具1を碍子26に沿って下方に移動させるとともに、第1間接活線工具29を操作して図中右方向に電線支持具1を移動させることにより、開口部12から電線25を電線引掛け部10の湾曲部11の内面11a側に導く。
【0036】
次に、同図において、先端工具として間接ラチェット31を取り付けた第2間接活線工具30を用い、第2間接活線工具30の間接ラチェット31を六角ボルト20の頭部21に装着し、第2間接活線工具30を六角ボルト20の軸線に対して左右方向に振るように操作することにより六角ボルト20を軸線周りに回転させる。このようにして、六角ボルト20を碍子挿入部3のねじ孔7(図1〜4参照)に締め込み、六角ボルト20を両腕部5、5の先端方向に前進させ、六角ボルト20に追従して押付け部材13を同一方向に移動させ、図8に示すように、押付け部材13の内面13a側の緩衝部材18の内面18aを碍子26の表面に押し付ける。
【0037】
これより、電線25及び碍子26を電線引掛け部10、10の湾曲部11の内面11aと緩衝部材18の内面18aとの間で挟持することができ、電線25を碍子26の溝27に沿わせた状態に固定することができる。
なお、電線25を碍子26の溝27から取り外す場合には、上記の手順の逆を辿ればよいことになる。
【0038】
上記のように構成した本実施の形態の電線支持具1にあっては、電線25を碍子26の溝27に沿わせた状態で、第1間接活線工具29に電線支持具1を支持して、第1間接活線工具29を操作することにより碍子挿入部3の内側に碍子26を挿入して、電線引掛け部10の湾曲部11の内面11a側に電線25を導き、この状態で、第2間接活線工具30の間接ラチェット31を六角ボルト20の頭部21に装着して、第2間接活線工具30を操作して六角ボルト20を締め付け、押付け部材13を両腕部5、5の先端方向に前進させて、押付け部材13の内面13a側の緩衝部材18の内面18a側を碍子26の表面に押し付けることにより、電線引掛け部10の湾曲部11の内面13aと緩衝部材18の内面18aとの間で電線25及び碍子26を挟持することができ、電線25を碍子26の溝27に沿わせた状態に固定することができる。
【0039】
この場合、第2間接活線工具30の間接ラチェット31を六角ボルト20の軸線に対して左右に振るように操作すればよいので、作業に熟練を要することはなく、経験の浅い作業者であっても、作業を容易に、短時間で、効率良く行うことができる。
【0040】
また、電柱の腕金に近接する箇所での作業であっても、間接ラチェット31が腕金に接触したり、電線25の被覆が剥がれている箇所に接触する心配はほとんどないので、経験の浅い作業者であっても、作業を安全に行うことができる。
【0041】
また、第2間接活線工具30の間接ラチェット31で電線支持具1を傷付けるようなことはないので、電線支持具1としての機能を維持することができ、電線25を碍子26の溝27に沿わせた状態に固定し続けることができる。
【0042】
また、電線引掛け部10の湾曲部11は、湾曲部分が幅広に形成されているので、電線25の被覆に局部的に荷重が集中して被覆に傷がつくようなことはなく、電線25の品質を維持することができる。
【0043】
さらに、電線支持具1は、電線25と碍子26との間に取り付けられる本体2と、本体2と碍子26との間に設けられるとともに、碍子26の表面に押し付けられる緩衝部材18と、緩衝部材18と本体2との間に設けられるとともに、緩衝部材18を碍子26の表面に押し付ける押付け部材13と、押付け部材13により緩衝部材18を碍子26の表面に押し付けた状態に固定する六角ボルト20とからなる簡単な構造のものであるので、容易に製造することができ、製造コストを低減させることができ、安価なものを提供することができる。
【符号の説明】
【0044】
1 電線支持具
2 本体
3 碍子挿入部
3a 内面
3b 上面
3c 下面
4 頂部
5 腕部
6 突起
7 ねじ孔
8 支持溝
10 電線引掛け部
10a 内面
11 湾曲部
11a 内面
12 開口部
13 押付け部材
13a 内面
14 頂部
14a 挿通孔
15 連結部材
16 連結ピン
18 緩衝部材
18a 内面
18b 外面
20 固定部材(六角ボルト)
21 頭部
22 ねじ部
25 電線
26 碍子
27 溝
29 第1間接活線工具
30 第2間接活線工具
31 先端工具(間接ラチェット)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8