(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明にかかるシールドカバー、シールドカバーが設置されるデバイスについて説明する。実施形態の構成は例示であり、本発明は開示の実施形態の構成に限定されない。
【0010】
〔実施形態〕
(構成例1)
図1及び
図2は、本実施形態のシールドカバーが設置されるデバイスの構成例を示す図である。
図1は、デバイス100の斜視図である。
図2は、デバイス100の垂直断面図の例である。デバイス100は、基板200、基板200の一方の面に不要輻射を発生する発生源300、発生源300を覆うように設置されるシールドカバー400を含む。
図2の下から上に向かう方向を上方向ともいう。
【0011】
基板200には、複数の電子部品が設置され、電子部品同士は、所定の機能を発揮するように電気的に接続される。基板200に設置される電子部品には、不要輻射を発生しない電子部品及び不要輻射を発生する電子部品を含む。基板200の一方の面には、接地された金属板が設置されてもよい。
【0012】
発生源300は、基板200に設置される不要輻射を発生する電子部品である。発生源300は、例えば、基板200に接触する側と反対側に不要輻射を発生する。複数個の発生源300は、基板200上に存在してもよい。発生源300は、例えば、アンテナやICである。
【0013】
シールドカバー400は、発生源300から発生する不要輻射による電磁波が外部に漏洩しないようにするケースである。シールドカバー400によって不要輻射による電磁波が遮蔽される。シールドカバー400の形状は、長方形の上面と当該上面の各辺を共有する長方形の4つの側面とを含む形状である。上面と側面とは、直交して接触している。また、隣接する側面同士は、直交して接触している。シールドカバー400の形状は、直方体の6面のうち、1面を取り除いた形状である。このような形状にすることで、セルとセルとの間の隙間を小さくすることができる。セルとセルとの間の隙間が小さいと、シールドカバー400の外部に漏洩する電磁波が少なくなる。シールドカバー400の各面には、複数のセルが配置される。各セルは、不要輻射による電磁波を吸収する。セルについては、後に説明する。シールドカバー400の各側面の1辺は、基板200に固定される。シールドカバー400と基板200とは、例えば、ハンダによって固定される。また、基板200には、シールドカバー400の側面の基板200側の辺に合わせた溝が設けられ
て、シールドカバー400が当該溝に嵌め込まれて固定されてもよい。シールドカバー400は、他の方法により固定されてもよい。シールドカバー400は、例えば、金属によって形成される。基板200上に複数個の発生源300が存在する場合、すべての発生源300を覆うシールドカバー400が設けられても、1または複数の発生源を覆う複数のシールドカバー400が設けられてもよい。
【0014】
図3は、シールドカバーの具体例を示す図である。
図3のシールドカバー400は、各面に複数のセルを備える。
図3のシールドカバー400の形状は、ほぼ正方形の上面と、ほぼ正方形の4つの側面とを含む形状である。各面の各辺は、隣接する面の辺と接続している。
図3のシールドカバー400の上面は、5行5列に並べられたセルを含む。
図3のシールドカバー400の各側面は、それぞれ、5行5列に並べられたセルを含む。ここでは、5行5列のセルとしているが、これに限定されるものではなく、10行10列のセルであっても、3行3列のセルとしてもよい。
図3の例では、シールドカバー400の上面の周縁から、当該上面と直交した側面が延伸している。
【0015】
図4は、
図3のシールドカバーのセルが設けられた面の1つの例を示す図である。
図4のシールドカバー400の1つの面には、セルが5行5列に並べられている。シールドカバー400の面の大きさは、ここに示すものに限定されるものではない。
図3のシールドカバー400は、
図4のセルの面が5面接続されたものである。
【0016】
(セルの構成例1)
セルの構成例を示す。ここでは、メタマテリアル構造のセルを使用する。メタマテリアル構造は、自然界に存在しない特性を有する人工物等の構造である。メタマテリアル構造の一種であるEBG(Electromagnetic Band Gap)構造は、特定の周波数帯において電磁波伝搬が抑制される特性を有し、導体等で構成される複数個のセルを周期的に配列させて形成する構造である。ここでは、EBG構造のセルとしてSRR(Sprit Ring Resonator)を用いる。各セルは、ほぼ平面状である。セルの材料は、例えば、金属である。
【0017】
図5は、シールドカバーの面に設けられるメタマテリアル構造(EBG構造)の1つのセルの例(セルパターン)を示す図である。
図5のセル1は、正方形から当該正方形より小さい正方形をくり抜いたリング形状の周縁部11と、周縁部11の内部に形成される正方形状の中央部12と、周縁部11と中央部12とを接続する長方形状の接続部13とを含む。
図5のセル1は、セル1の上面図である。
【0018】
周縁部11、中央部12、接続部13は、導体である。導体として、例えば、銅等の金属が使用される。周縁部11、中央部12、接続部13は、電気的に接続している。周縁部11、中央部12、接続部13は、一体化して形成される。周縁部11、中央部12、接続部13は、ほぼ同一の平面上に存在する。周縁部11、中央部12、接続部13は、導体部分及び導体部分の周囲の空間部分によって所望のキャパシタンスC及びインダクタンスLを有するように設計される。C及びLは、セルの所望の共振周波数に依存する。セルの設計方法については後に説明する。セル1は、例えば、平面状の誘電体の一方の面に形成される。誘電体として、例えば、ガラスエポキシが使用される。セル1は、例えば、ガラスエポキシ製の基板の一方の面に、銅によって形成される。周縁部11の内側、中央部12及び接続部13の外側によって形成される空間部分は、誘電体(気体または液体)で充填されてもよいし、真空であってもよい。誘電体として、誘電率の異なる複数の種類の誘電体が使用されてもよい。
【0019】
周縁部11は、正方形(外側の正方形)から当該正方形より小さい正方形(内側の正方形)をくり抜いたリング形状である。外側の正方形のそれぞれの辺と、内側の正方形のそれぞれの辺とは、平行である。周縁部11の幅は、全周にわたってほぼ均一である。周縁
部11の外形及び内形は、正方形以外の形状(例えば、長方形)であってもよい。
【0020】
中央部12は、周縁部11の内側の正方形よりも小さい正方形状であり、周縁部11の内部に配置される。中央部12の正方形の各辺は、周縁部11の正方形のいずれかの辺と平行である。中央部12の正方形の対角線の交点と、周縁部11の外側の正方形の対角線の交点とは、一致する。中央部12の形状は、ここに示す正方形に限定されず、円形などの他の形状であってもよい。
【0021】
接続部13は、周縁部11の内側の一辺と中央部12の一辺とを接続する長方形状である。接続部13の幅方向の長さ(周縁部11との接続部分から中央部12との接続部分への方向と平面上で直角方向)は、中央部12の一辺の長さよりも短い。接続部13の長方形の各辺は周縁部11の正方形のいずれかの辺と平行である。接続部13は、周縁部11の内側の正方形の一辺の中央部分で周縁部11と接続する。接続部13は、中央部12の正方形の一辺の中央部分で中央部12と接続する。従って、中央部12及び接続部13の外側と周縁部11の内側部分によって形成される空間部分は、切り欠け部分を有するリング形状(スリットリング形状)である。接続部13が切り欠け部分に相当する。当該空間部分をスロットラインともいう。即ち、セル1では、スロットラインによって、SRRが形成されている。セル1の形状は、平面の正方形の導体から、スリットリング形状をくり抜いた残りの形状である。接続部13の形状は、ここに示す長方形に限定されず、他の形状であってもよい。
【0022】
ここでは、セル1のサイズの例を挙げる。セル1のサイズは、ここに示すものに限定されるものではなく、所望の共振周波数によって変更され得る。周縁部11の外側の正方形の一辺の長さは、0.9mmである。周縁部11の内側の正方形の一辺の長さは、0.7mmである。よって、周縁部11の幅の長さは、0.1mmである。また、中央部12の正方形の一辺の長さは0.3mmである。接続部13の幅の長さは、0.1mmである。周縁部11と中央部12との間の最短距離は、0.2mmである。セル1の厚さは、0.001mmである。
【0023】
メタマテリアル構造では、セル1の周縁部11、中央部12、接続部13が存在する平面において、複数のセルが1方向または2方向に周期的に配置される。メタマテリアル構造において、隣接するセル同士は、直接接続され、電気的に接続している。具体的には、セル1の周縁部11は、隣接するセルの周縁部と電気的に接続している。周縁部11は、接地されるため、隣接するセルの周縁部と電気的に接続することができる。
【0024】
(セルの構成例2)
図6、
図7、
図8は、シールドカバーの面に設けられるメタマテリアル構造の1つのセルの例を示す図である。
図6は、セル2の斜視図の例である。
図6のセル2は、第1層10及び第2層20を有する。セル2の第1層10は、
図5のセル1と同様である。セル2の第2層20は、正方形から当該正方形より小さい正方形をくり抜いたリング形状の周縁部21と、周縁部21の内部に形成される正方形状の中央部22と、周縁部21と中央部22とを接続する長方形状の接続部23とを含む。第1層10の外形及び第2層20の外形は、正方形状の平面であり、それぞれの正方形の大きさは同じである。また、第1層10及び第2層20は、各平面が平行になるように配置される。更に、第1層10の平面の法線方向から第1層10及び第2層20を見たとき、2つの正方形の各角の位置が一致し、接続部13と接続部23とは重ならない。
【0025】
周縁部21、中央部22、接続部23は、導体である。第1層10と第2層20とは、所定の距離、離れている。第1層10と第2層20との間は、真空であっても誘電体(気体または個体)が充填されてもよい。第1層10と第2層20の間は、間隔を置かずに接
触していてもよい。第1層10及び第2層20は、導体部分及び導体部分の周囲の空間部分によって所望のインダクタンスL及びキャパシタンスCを有するように設計される。例えば、セル2の第1層10は、平面状の誘電体の一方の面に形成され、第2層20は、他方の面に形成される。このとき、第1層10と第2層20との間は、誘電体で充填される。誘電体として、例えば、ガラスエポキシが使用される。
【0026】
図7は、セル2の第2層20の上面図の例を示す図である。セル2の第2層20の周縁部21と、中央部22と、接続部23は、第1層10の周縁部11と、中央部12と、接続部13と同様の構成を有する。ただし、第2層20の周縁部21の幅は、周縁部11の幅よりも小さい。また、第2層20の中央部22の正方形の一辺の長さは、中央部12の正方形の一辺の長さよりも長い。
【0027】
図8は、セル2を第1層10(第2層20)の平面の法線方向から、セル2を見た図である。
図8(A)は、第1層10側から見た図であり、
図8(B)は、第2層20側から見た図である。
図8(A)では、第1層10の奥に第2層20の中央部22及び接続部23が見えている。
図8(B)では、第2層20の奥に第1層10の周縁部11及び接続部13が見えている。
【0028】
ここでは、セル2のサイズの例を挙げる。セル2のサイズは、ここに示すものに限定されるものではなく、所望の特性によって変更され得る。第1層10の周縁部11、中央部12、接続部13のサイズは、セル1と同様である。第2層20の周縁部21の外側の正方形の一辺の長さは、0.9mmである。周縁部21の内側の正方形の一辺の長さは、0.8mmである。よって、周縁部21の幅の長さは、0.05mmである。また、中央部22の正方形の一辺の長さは0.4mmである。接続部23の幅の長さは、0.1mmである。周縁部21と中央部22との間の最短距離は、0.2mmである。第1層10及び第2層20の厚さは、0.001mmである。第1層10と第2層20との間の距離は、0.05mmである。
【0029】
(セルの構成例3)
図9、
図10、
図11は、シールドカバーの面に設けられるメタマテリアル構造の1つのセルの例を示す図である。
図9は、セル3の斜視図の例である。
図9のセル3は、第1層30及び第2層20を有する。セル3の第2層20は、
図6等のセル2の第2層20と同様である。
【0030】
セル3の第1層30は、正方形(外側の正方形)から当該正方形より小さい正方形をくり抜き、さらに、外側の正方形の一辺の中央部分からくり抜かれた小さい正方形に接続する長方形をくり抜かれた形状を有する。セル3の第1層30の形状は、セル1における周縁部11の内側と中央部12及び接続部13の外側とに囲まれる空間の形状と同様の形状である。ただし、セル3の第1層30のサイズは、セル1の空間のサイズとは異なる。セル3の第1層30は、切り欠け部分を有するリング形状である。セル3の第1層30は、導体によるスプリットリングである。くり抜かれた長方形の部分がスプリットリングにおける切り欠け部分(スプリット部分)に相当する。第1層30は、接地されない。
【0031】
また、第1層30及び第2層20は、各平面が平行になるように配置される。更に、第1層30の平面の法線方向から第1層30及び第2層20を見たとき、第1層30の外側の正方形の各角の位置と第2層20の周縁部21の内側の正方形の各角の位置とが一致し、第1層30の長方形部分と接続部23とは重ならない。第1層30と第2層20とは、所定の距離、離れている。第1層30と第2層20との間は、真空であっても誘電体が充填されてもよい。第1層30と第2層20とは、間隔を置かずに接触していてもよい。第1層30及び第2層20は、導体部分及び導体部分の周囲の空間部分によって所望のキャ
パシタンスC及びインダクタンスLを有するように設計される。第1層30は、接地されない。例えば、セル3の第1層30は、平面状の誘電体の一方の面に形成され、第2層20は、他方の面に形成される。このとき、第1層30と第2層20との間は、誘電体で充填される。誘電体として、例えば、ガラスエポキシが使用される。
【0032】
図10は、セル3の第1層30の上面図の例を示す図である。第1層30は、中央部分のくり抜かれた正方形状及び中央部分の正方形と外枠とを接続するくり抜かれた長方形状により、切り欠きを含むリング(ストリップリング)を形成する。第1層30の外形は、第2層20の外形よりも小さい。第1層30は、導体である。
【0033】
図11は、セル3を第1層30(第2層20)の平面の法線方向から、セル3を見た図である。
図11(A)は、第1層30側から見た図であり、
図11(B)は、第2層20側から見た図である。
図11(A)では、第1層30の奥に第2層20の中央部22及び接続部23が見えている。
図11(B)では、第2層20の奥に第1層30が見えている。
【0034】
ここでは、セル3のサイズの例を挙げる。セル3のサイズは、ここに示すものに限定されるものではなく、所望の特性によって変更され得る。第2層20の周縁部21、中央部22、接続部23のサイズは、セル2の第2層20と同様である。第1層30の外側の正方形の一辺の長さは、0.8mmである。第1層30の内側の正方形の一辺の長さは、0.2mmである。よって、第1層30のリングの幅の長さは、0.3mmである。また、中央部分と外周とを接続するくり抜かれた長方形状の幅の長さは、0.1mmである。第1層30及び第2層20の厚さは、0.001mmである。第1層30と第2層20との間の距離は、0.05mmである。
【0035】
ここでは、セル3の第2層20は、セル2の第2層20と同様のサイズであるとしたが、セル3の第2層20は、セル2の第1層10と同様のサイズであってもよい。
【0036】
セルの構成例2及びセルの構成例3では、2層のセルとしているが3層以上であってもよい。
上記の各セルの構成例に記載される事項は、可能な限り組み合され得る。
【0037】
(設計方法)
セルの設計方法(セルのサイズの決定方法)について説明する。
図12は、セルの等価回路の例を示す図である。
図12のように、セルの等価回路は、接地されたコイル及び当該コイルに接続されるコンデンサによって表される。セルにおいてコンデンサは、例えば、周縁部の導体と中央部の導体との間、第1層の導体と第2層の導体との間、等に形成される。セルにおいてコイルは、例えば、中央部、接続部、周縁部等の導体に形成される。セルは、隣接するセルと、直列に接続される。
【0038】
図12の等価回路の共振周波数fは、次のように求められる。
【0039】
【数1】
ここで、LはコイルのインダクタンスL、CはコンデンサのキャパシタンスCである。この式により、所望の共振周波数fに対するL及びCの積が求まる。
【0040】
また、セルの形状と、コンデンサのキャパシタンスC及びコイルのインダクタンスLとの関係は、次のように表される。
【0043】
ここで、lは導体の長さ、Wは導体の幅、Hは導体の高さ、εは導体間の誘電率(真空であれば8.85×10
−12)、Sは導体面積、dは導体間幅(誘電体厚)である。これらの式に基づいて、所望の共振周波数fとなるセルのサイズを決定することができる。導体間の誘電率を変更(導体間の誘電体を変更)することにより、セルのサイズを変更することもできる。ここで、導体の長さlは、
図5の周縁部11と中央部12とを接続する接続部13の長さ(周縁部11と中央部12との距離)に相当する。胴体の幅Wは、
図5の周縁部11の内側の四角形の横幅に相当する。導体の高さHは、
図5の周縁部11の内側の四角形の縦幅に相当する。
図7等のセルにおいても同様である。
【0044】
上記の各構成例に示したセルのサイズでは、70GHz帯において有効な特性を示すセルを実現することができる。
【0045】
(特性)
図13は、
図3で示したセルを用いたシールドカバーによる減衰特性(電界分布)の例を示す図である。
図13の例では、
図1のようなシールドカバー400の平面断面図を示す。
図13の例では、所望の周波数における電界分布を示す。
図13のシールドカバー400の内部の中央部分には、波源である発生源300が存在する。また、発生源300の周囲には、シールドカバー400が存在する。発生源300付近では、電界は高い値を示すが、シールドカバー400の外側の周囲では、電界は発生源300付近よりも非常に低い値を示す。即ち、シールドカバー400によって、シールドカバー400の外側の電界強度が減衰していることが分かる。シールドカバー400によって、所望の周波数の電界強度が30dB程度減衰する。
【0046】
SRRは、所望の周波数帯域に合わせて設計されるため、シールドカバー400の境界面で不要輻射がSRRと共振を起こし透過することなく減衰する。このため、不要輻射は、外部に飛び出ることなく十分に減衰する。また、金属板によるシールドカバーであれば、各金属面で反射が発生し、金属板によるシールドカバーに存在する製造上の隙間や取付による隙間からの漏洩があったが、SRRを用いることで、隙間があっても、隙間の周囲のSRRとの共振があるため、金属板によるシールドカバーよりも製造公差や取付公差の影響を受けることなく不要輻射の漏洩の低減を図ることができる。所望の周波数帯域は、例えば、発生源300で発生する不要輻射の帯域である。
【0047】
(変形例)
上記の例では、シールドカバー400の形状を、底のない箱型としているが、シールドカバー400の形状は、他の形状であってもよい。例えば、シールドカバー400の形状は、円錐状、多角錐状、半球状、円錐状、多角錐状、ドーム状、などであってもよい。半球状であるとき、各セルは、半球面に沿うように配置され、セルとセルとの間は、例えば
、金属によって埋められて、セルとセルとは接続される。発生源300からの不要輻射が輻射される方向に、シールドカバー400のセルが存在すればよい。
【0048】
図14は、シールドカバーの他の具体例を示す図である。
図14のシールドカバー400は、
図5に示すセルによる5行5列の面が平行に重ねられ、当該面と直交する方向にも、
図5に示すセルによる5行5列の面が平行に重ねられ、さらに、これらの2つの方向と直交する方向にも、
図5に示すセルによる5行5列の面が平行に重ねられた形状をしている。このようにすることにより、発生源300からのどの方向の不要輻射も、複数のセルの面を通過することになるため、不要輻射をより減衰させることができる。セルは、
図6のようなセルであっても、
図10のようなセルであってもよい。
図14のシールドカバー400は、例えば、発生源300の上方向に配置される。発生源300の上方向に
図14のシールドカバー400が配置された際に、発生源300と
図14のシールドカバー400とが物理的に干渉する場合、
図14のシールドカバー400の干渉する部分のセルを削除して形成してもよい。
【0049】
(実施形態の作用、効果)
シールドカバー400は、SRRのセルを含む。シールドカバー400では、セルを所望周波数帯域の電磁波が減衰するように設計しているため、シールドカバー400のサイズを自由に変更することができる。また、セルで電磁波が減衰するため、シールドカバー400内での反射や共振が抑制される。したがって、基板200に実装される発生源300の電子部品の大きさや、基板200の大きさ、デバイス100の大きさに合わせて、シールドカバー400のサイズを変更することが可能である。また、セル同士を任意の角度で接続することで、シールドカバー400の形状を自由に設計することができる。
【0050】
デバイス100のシールドカバー400は、基板200に設置された発生源300から発生する不要輻射を減衰させる。シールドカバー400は、複数のSRRのセルによって形成される。シールドカバー400に含まれるセルの面の法線方向は、少なくとも2方向以上である。セルの面が複数の方向を向くことで、あらゆる方向の発生源300からの不要輻射を低減しやすくなる。
【0051】
本実施形態のセルは、セル内のSRRを、周縁部、中央部、接続部に囲まれる空間部分(スロットライン)によるスリットリング形状によって実現する。従来のセルの導体によるSRRは接地されないため、隣接するセルの間隔を空けることが求められるが、本実施形態の空間部分によるSRRでは、SRRの周囲の導体部分を接地するため、隣接するセルの間隔を空けなくてもよい。よって、SRRを空間部分によって実現することにより、SRRを導体で実現する場合に比べて、セルの密度を向上させることができる。
【0052】
本実施形態のセルによれば、セルの構成例2及びセルの構成例3のように、セルを2層とすることにより、層間にもキャパシタンスCを形成することができるため、所望の共振周波数をより適切なサイズで実現することができる。