(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記円柱状要素が、使用者の口で受けられる口元側の端部と、前記凹部に挿入するための挿入側の端部とを有し、前記環状要素が、前記円柱状要素の前記口元側の端部を越えて延び、前記マウスピースの前記口元側の端部にて凹部を形成する、請求項1〜10のいずれか一項に記載のマウスピース。
前記円柱状要素の前記第1の部分が前記凹部内に受容され且つ実質的に前記凹部を埋めることができるように、前記凹部の内径及び/又は長さと、前記円柱状要素の前記第1の部分の外径及び/又は長さとが実質的に一致するように構成されている、請求項13に記載の喫煙物。
【発明の概要】
【0004】
本発明の幾つかの態様によれば、凹部を有する喫煙物ロッド部分と、喫煙物ロッド部分に取付可能であるマウスピースとを具備する喫煙物であって、前記マウスピースが、互いに隣り合う第1の部分及び第2の部分を有する細長い円柱状要素であり、第1の部分及び第2の部分がそれぞれ該円柱状要素の長さに沿って部分的に延び、第1の部分が使用者によって凹部に挿入されるように構成されている、円柱状要素と、この円柱状要素の第2の部分の周囲に配置され、凹部の内径よりも大きな外径を有する環状要素とを備える、喫煙物が提供される。
【0005】
円柱状要素及び/又は環状要素は、該円柱状要素及び/又は該環状要素の外面の少なくとも一部を形成する巻紙(wrapper)を備えたものとすることができる。
【0006】
凹部の内径及び/又は長さと、円柱状要素の第1の部分の外径及び/又は長さとは、円柱状要素の第1の部分が凹部内に受容され且つ実質的に凹部を埋めることができるように、実質的に一致するように構成され得る。
【0007】
円柱状要素及び/又は環状要素は、煙改質添加物を含むものとすることができる。煙改質添加物は、円柱状要素及び/又は環状要素の全体に分散されていることと、少なくとも1つの易壊性カプセル内に収容されていることと、植物性添加物を含むことと、吸着剤を含むことと、円柱状要素及び/又は環状要素中で延びる繊維に付着されていることとの全て又は少なくとも一つとすることができる。
【0008】
環状要素は、接着剤を用いて円柱状要素に取り付けることができる。
【0009】
円柱状要素の第1の部分は、少なくとも1つの隆起領域を有する外面を備えるものとすることができ、また、少なくとも1つの隆起領域は、凹部の内面と係合するように構成されるものとすることができる。
【0010】
少なくとも1つの隆起領域は、凹部内での円柱状要素における第1の部分の移動に対して抵抗を与えることができ、少なくとも1つの隆起領域は、凹部から外への円柱状要素の移動よりも、凹部内への円柱状要素の移動に対してより小さな抵抗を与えるように構成され得る。
【0011】
少なくとも1つの隆起領域は、円柱状要素の外面をエンボス加工することによって形成され得る。
【0012】
環状要素は、円柱状要素の第2の部分の周囲を被覆するシート材料から形成され得る。
【0013】
環状要素及び/又は円柱状要素の本体は繊維状フィルタ材料を含むことができる。
【0014】
円柱状要素の第1の部分は、対応する凹部の内面と円柱状要素の外面との間の空気流を阻止又は制限するように、対応する凹部の内面と係合するよう構成された少なくとも1つの周方向に延びる隆起領域を有する外面を備えるものとすることができる。
【0015】
円柱状要素の第1の部分は、その外面の少なくとも一部を形成する巻紙を備えるものとすることができ、少なくとも1つの周方向に延びる隆起領域は巻紙をエンボス加工することによって形成される。
【0016】
周方向に延びる隆起領域は、円柱状要素の全周に実質的にわたって延びるものとすることができる。
【0017】
円柱状要素は、使用者の口で受けられる口元側の端部と、凹部に挿入するための挿入側の端部とを有するものとすることができ、環状要素は円柱状要素の口元側の端部を越えて延び、マウスピースの口元側の端部に凹部を形成する。
【0018】
円柱状要素と環状要素とは同じ長さとすることができる。
【0019】
本発明のさらなる態様によれば、使用者によって喫煙物に取り付けるためのマウスピースが提供され、かかるマウスピースは、互いに隣り合う第1の部分及び第2の部分を有する細長い円柱状要素であり、第1の部分及び第2の部分がそれぞれ該円柱状要素の長さに沿って部分的に延び、第1の部分が使用者によって喫煙物の凹部に挿入されるように構成されている、円柱状要素と、この円柱状要素の第2の部分の周囲に配置され、円柱状要素よりも大きな外径を有する環状要素とを備える。
【0020】
本発明のさらなる態様によれば、上で定義したマウスピースを形成するための方法が提供され、この方法は、互いに隣り合う第1の部分及び第2の部分を有する、フィルタ材料からなる細長い円柱体であって、第1の部分が喫煙物の対応する凹部に挿入されるように構成されている、円柱体を形成するステップと、細長い円柱体の第2の部分の周囲に環状要素を付けるステップとを含む。
【0021】
上述の、及び本明細書の他の部分で述べるマウスピースはフィルタユニットとすることができる。
【0022】
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照して、単なる例として説明する。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本明細書で使用される「喫煙物」という用語は、たばこ、たばこ派生品、葉たばこ(expanded tobacco)、紙様葉たばこ(reconstituted tobacco)、又はたばこ代用品に基づくか否かに拘わらず、紙巻きたばこ、葉巻、シガリロのような喫煙可能な製品や、燃やさない加熱式(heat−not−burn)製品、電子たばこを含むエアロゾル発生装置のようなニコチン送達製品を含む。喫煙物には、喫煙者によって吸引される気体流のためのフィルタが設けられてもよい。
【0025】
紙巻きたばこのような喫煙物及びその型式は、紙巻きたばこの長さに応じて、「レギュラー」(典型的には68mm〜75mm、例えば約68mm〜約72mmの範囲)、「ショート」又は「ミニ」(68mm以下)、「キングサイズ」(典型的には75mm〜91mm、例えば約79mm〜約88mmの範囲)、「ロング」又は「スーパーキング」(典型的には91mm〜105mm、例えば約94mm〜約101mmの範囲)及び「ウルトラロング」(典型的には、約110mm〜約121mmの範囲)と称されることがある。
【0026】
また、それらは、紙巻きたばこの外周の長さに応じて、「レギュラー」(約23mm〜25mm)、「ワイド」(25mm超)、「スリム」(約22mm〜23mm)、「デミスリム」(約19mm〜22mm)、「スーパースリム」(約16mm〜19mm)、「マイクロスリム」(約16mm未満)と称される。したがって、例えばキングサイズでスーパースリム型式の紙巻きたばこは、約83mmの長さと約17mmの外周とを有する。レギュラーでキングサイズ型式の紙巻きたばこ、すなわち、外周の長さが23〜25mm、全長が75〜91mmである紙巻きたばこは、多くの顧客に好まれている。
【0027】
各型式は、様々な長さのフィルタを用いて作ることができ、より小さいフィルタは、より小さい長さ及び外周の型式で一般的に使用される。典型的には、フィルタの長さは、ショート・レギュラー型式に関連する約15mmから、ウルトラロング・スーパースリム型式に関連する30mmまでである。チップペーパは、フィルタよりも長く、例えば3〜10mm長く、これがフィルタを被覆して、たばこロッドにフィルタをつなげるようたばこロッドをオーバーラッピングするようになっている。
【0028】
本明細書に記載された喫煙物は、上記の任意の型式で製造することができる。
【0029】
図1aは、喫煙物ロッド部分2(「エアロゾル発生部分」とも称する)と、喫煙物ロッド部分2から分離し使用者により喫煙物ロッド部分2に取付可能であるマウスピース(本例ではフィルタユニット3)とを含む喫煙物1の側面断面図である。
図1bは、
図1aに示される喫煙物1の斜視図である。本例では、喫煙物ロッド部分2は、レギュラー・キングサイズ型式、すなわち75mm〜91mmの範囲の長さと23mm〜25mmの範囲の外周とを有する。特に、本例では、喫煙物ロッド部分2の長さは83mmであり、24.6mmの外周を有する。喫煙物1は紙巻きたばこであり、喫煙物ロッド部分2は、被覆材料(この場合はシガレットペーパ)5にて被覆されたたばこロッド4を含む。喫煙物ロッド部分2は、その口元側の端部にフィルタ6を含み、フィルタ6は、そのたばこロッド側の端部に位置する第1のセクション7を備えている。フィルタの第1のセクション7は、本例では、第1のプラグ巻取紙(plug wrap)9にて被覆された酢酸セルロース製のトウ8から形成されている。また、フィルタ6は第1のセクション7の下流に配置された第2のセクション10を含み、この第2のセクション10は、第2のプラグ巻取紙12にて被覆された管状要素11を備える。管状要素11は、本例では、喫煙物ロッド部分2の口元側の端部で開いており、その端部に凹部ないしはキャビティ13が形成されている。管状要素11の口元側の端面16は喫煙物ロッド部分2の口元側の端部にて露出している。たばこロッド4と、フィルタの第1及び第2のセクション7,10とは、フィルタの第1及び第2のセクション7,10をオーバーラッピングし被覆材料5を部分的にオーバーラッピングするチップ材料(tipping material)14により接続されている。他の実施形態では、チップ材料14を用いてフィルタ6をたばこロッド4に接続する前に、第1及び第2のフィルタセクション7,10と、フィルタ6を形成する他のセクションを、別のプラグ巻取紙(図示せず)を用いて互いに接続することができる。
【0030】
フィルタユニット3は、円柱状要素20と環状要素21とを含む。円柱状要素20は、互いに隣り合う第1の部分20a及び第2の部分20bを有し、第1及び第2の部分20a,20bはそれぞれ円柱状要素20の長さに沿って部分的に延びている。本例では、第1の部分20aは、円柱状要素20の挿入側の端部から、円柱状要素20の長さに沿う中間位置22まで延びている。本例では、円柱状要素20の長さは13mmであり、中間位置22は、円柱状要素20の長さに沿って挿入側端部から6mmである。円柱状要素20の第1の部分20aは、使用者によって喫煙物ロッド部分2の口元側端部の凹部13に挿入されるように構成されている。
【0031】
環状要素21は、円柱状要素20の第2の部分20bの周囲に配置される。環状要素21は、凹部13の内径よりも大きな外径を有する。本例では、円柱状要素20の第2の部分20bは、円柱状要素20の口元側端部から延び、円柱状要素20の長さに沿う中間位置22で終端している。使用時に喫煙物ロッド部分2に面するよう配置された環状要素21の端部上にて、環状要素21の面23は露出するが、この面23は、後述するように、フィルタユニット3が喫煙物ロッド部分2に取り付けられたときに管状要素11の口元側の端面16に当接する。
【0032】
円柱状要素20の第1の部分20aは、喫煙物の凹部、本例では管状要素11によって形成された凹部13に挿入されるように構成されている。凹部13の内径及び/又は長さと、円柱状要素20の第1の部分20aの外径及び/又は長さとは、円柱状要素20の第1の部分20aが凹部13内に受け入れられ該凹部13を実質的に占有することができるよう、実質的に一致するように構成されている。例えば、凹部13の内径及び/又は長さは、円柱状要素20の第1の部分20aの外径及び/又は長さと実質的に同じとすることができる。実際には、凹部13の寸法と円柱状要素20の第1の部分20aの寸法との間の一致性は、これらの構成要素を形成するために使用される材料及びそれらの間の嵌合いの所望の緊密性に依存する。円柱状要素20の凹部13への挿入を容易にするために、凹部の寸法は第1の部分20aの寸法よりも僅かに大きいことが好ましいと考えられる。
【0033】
図1a及び
図1bの例では、凹部13は5.10mmの内径を有し、円柱状要素20は5.03mmの外径を有する。別の例では、凹部13の内径及び円柱状要素20の外径は、他の値、例えば3mm〜10mmの範囲の直径を有することができる。
図1a及び
図1bの例では、凹部13は6mmの内部長さを有し、円柱状要素20の第1の部分20aは6mmの長さを有する。別の例では、凹部13の内部長さ及び円柱状要素20の第1の部分20aの長さは、他の値、例えば3mm〜20mmの範囲の長さを有することができる。
【0034】
本例では、環状要素21は、接着剤(図示せず)を用いて円柱状要素20に取り付けられている。環状要素21は、接着剤以外の手段によって、例えば摩擦嵌め又は他の固定手段などの機械的手段によって円柱状要素20に取り付けられてもよい。
【0035】
使用時、喫煙物1は、フィルタユニット3及び喫煙物ロッド部分2を別個の構成要素として使用者に提供される。使用者が最初に喫煙物ロッド部分2を使用する前に、フィルタユニット3が、円柱状要素20の第1の部分20aを凹部13に挿入することによって喫煙物ロッド部分2に取り付けられる。円柱状要素20の第1の部分20aは、凹部13の開口部に挿入され、環状要素21の面23が管状要素11の口元側の端面16に当接して更なる挿入が防止されるまで、凹部13内に押し込まれる。使用者は、喫煙物1を喫煙する前にフィルタユニット3を喫煙物ロッド部分2に取り付けるか否かを選択することができ、このようにして喫煙物1のフィルタの長さ、ひいては喫煙物1によって生成されるエアロゾルの濾過の程度を制御することができる。
【0036】
図2aは、喫煙物ロッド部分2に取り付けられたフィルタユニット3を備えた
図1a及び
図1bの喫煙物1の側面断面図である。
図2bは、喫煙物ロッド部分2に取り付けられたフィルタユニット3を有する同じ喫煙物1の斜視図である。
【0037】
本例では、円柱状要素20は、繊維状フィルタ材料25を含み、巻紙(この場合、プラグ巻取紙)26内にて全周が被覆され、その長手方向端部は被覆されていないままとされている。代替的実施形態では、円柱状要素20は他の方法で形成されてもよい。あるいは、円柱状要素20は他の繊維材料から形成されてもよく、異なる構造を有するように構成されてもよい。円柱状要素20は、例えば、剛性の紙、プラスチック、カード、又は他の材料から
開放端または閉鎖端の中空管として形成されてもよい。円柱状要素20はまた、巻紙で被覆される必要はないが、例えば、酢酸セルロース繊維から形成された非被覆型アセテート(NWA)プラグのように、巻紙なしで形成することもできる。繊維状フィルタ材料25は、酢酸アセルロース繊維、及び/又は、ポリビニルアルコール(PVOH)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ(1−4ブタンジオールスクシネート)(PBS)、ポリ(ブチレンアジペート−co−テレフタレート)(PBAT)、デンプンベースの材料、紙、綿、脂肪族ポリエステル材料及び多糖ポリマーのような、繊維を形成するために用いられる他の材料を含むことができる。
【0038】
本例では、環状要素21は、管状に形成された繊維状フィルタ材料27を含み、巻紙(この場合はプラグ巻取紙)28内に全周が被覆され、その長手方向端部は被覆されていないままとされている。代替的実施形態では、環状要素21は他の方法で形成されてもよい。例えば、環状要素21は、他の繊維材料から形成されてもよい。また、環状要素21は、巻紙で被覆される必要はないが、例えば、酢酸セルロース繊維から形成された非被覆型アセテート(NWA)チューブのような巻紙なしで形成することができる。繊維状フィルタ材料27は、酢酸アセルロース繊維、及び/又は、ポリビニルアルコール(PVOH)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ(i−4ブタンジオールスクシネート)(PBS)、ポリ(ブチレンアジペート−co−テレフタレート)(PBAT)、デンプンベースの材料、紙、綿、脂肪族ポリエステル材料及び多糖ポリマーのような、繊維を形成するために用いられる他の材料を含むことができる。あるいはまた、環状要素21は、円柱状要素20の周りに被覆されたチップペーパのようなシート材から形成して、円柱状要素20の周りにシート材の単一又は複数の層を形成するようにしてもよい。あるいは、環状要素21は、プラスチック又は他の成形材料から形成されてもよい。
【0039】
円柱状要素20及び/又は環状要素21は、フィルタ可塑剤を含めてもよい。フィルタ可塑剤は繊維状フィルタ材料を軟化させることによって作用し、この繊維状フィルタ材料から、フィルタ要素は、個々の繊維が互いに接着してより剛性の高い構造を形成することができるように構成されている。トリアセチンとも呼ばれるグリセリントリアセテートのようなフィルタ可塑剤は、例えば、円柱状要素20及び/又は環状要素21がセルロースアセテートのような繊維状フィルタ材料から形成されている場合、円柱状要素20及び/又は環状要素21において使用され得る。フィルタ要素に通常使用されるレベルよりも高いレベルの可塑剤が、いずれの構成要素にも剛性を追加するために使用され得る。例えば、いずれの構成要素にも、使用される繊維状フィルタ材料の重量にして7%超え、10%超え、12%超え又は15%超えの可塑剤を使用することができる。
【0040】
本例では、円柱状要素20における第1の部分20aの長さは、凹部13の長さに実質的に等しい。別の例では、円柱状要素20における第1の部分20aの長さは、凹部13の長さよりも短くても長くてもよい。
【0041】
円柱状要素20及び/又は環状要素21は、エアロゾル改質添加物を含むことができる。
【0042】
図3の(a)〜(d)は、本実施形態のフィルタユニット30,40,50,60における各マウスピースの側面断面図であり、これらのマウスピースは
図1a、
図1b、
図2a及び
図2bを参照して説明したフィルタユニット3に対するマウスピースの代替品として使用され得る。
図3の(a)〜(d)のフィルタユニット30,40,50,60は、
図1aのフィルタユニット3と概ね同様の構成であり、同じ参照番号は同等の特徴部を示すために使用されている。
【0043】
図3の(a)のフィルタユニット30において、円柱状要素の繊維状フィルタ材料25は、その中にエアロゾル改質添加物31の粒子が包含されている。エアロゾル改質添加物31は、本例では、活性炭である。しかしながら、炭素以外の吸着剤や香味付与添加物のような他の添加物を使用することもできる。例えば、添加物は植物性添加物であってもよい。植物性添加物は、各自治体の許可があれば、甘草、アジサイ、朴の木の葉(Japanese white bark magnolia leaf)、カモミール、コロハ(fenigreak)、クローブ、ミント、アニス、シナモン、ハーブ、ウィンターグリーン、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、カルダモン、セロリ、カスカリヤ、ゼラニウム、バニラ、カッシア、キャラウェイ、ジャスミン、イランイランノキ、セージ、フェンネル、ショウガ、アニス及びコリアンダーのうちから選択された植物由来の材料を含んでもよい。
【0044】
本実施形態では、エアロゾル改質添加物31は、円柱状要素20の繊維質フィルタ材料25の全体にわたって分布している。エアロゾル改質添加物31は、これに代えて又は追加的に、環状要素21の繊維状フィルタ材料27の全体にわたって分布させてもよい。
【0045】
図3の(b)のフィルタユニット40では、円柱状要素20の繊維状フィルタ材料25の中に、メントールなどの香料を含む液体ペイロードを包含した易壊性カプセルが配置されている。易壊性カプセル41は、円柱状要素の第1の部分20aと第2の部分20bとの間の中間位置22に配置され、したがって、その位置で環状要素21の端部の真下に位置する。使用者は環状要素21の端部を握ってカプセルに圧力を加え、それが破れてそこに含まれる香料を放出し、フィルタユニット40を通って吸引されるエアロゾルを改質することができるようになっている。
【0046】
図3の(c)のフィルタユニット50では、円柱状要素20の繊維状フィルタ材料25の中に、細長いエアロゾル改質要素51が配置されている。本例では、細長いエアロゾル改質要素51は、メントールのような香料が添加された糸を含む。糸51上に添加された香料は、エアロゾルがフィルタユニット50を通って吸われるときに放出される。
【0047】
図3の(d)のフィルタユニット60において、円柱状要素20は、プラグラップ26に巻かれた長手方向に整列され互いに分離された第1のプラグ61と第2のプラグ62とを備え、これらのプラグ61,62間にキャビティが形成されるようになっている。キャビティには、
図3の(a)を参照して説明したようなエアロゾル改質添加物63が配置されている。
【0048】
本明細書に記載にされたマウスピース又はフィルタユニットのいずれにおいても、追加のエンドフィルタセクションを設けることができる。活性炭又は植物性添加物のような添加物を含むフィルタユニットでは、追加の口元側フィルタセクションは、そのような添加物の粒子が使用者の口に達するのを防ぐことができる。
【0049】
本明細書に記載されたフィルタユニットの特徴に加えて、又はその代わりに、本明細書に記載のフィルタユニットの円柱状要素20及び/又は環状要素21を被覆する巻紙は、メントール又はチリフレーバーのような添加物を含み、付加的な風味、芳香及び/又は他の感覚的な特性をフィルタユニットに提供する。
【0050】
図4は、喫煙物ロッド部分2と、この部分2とは別個のマウスピース(本例ではフィルタユニット71)とを含む喫煙物70の斜視図であり、フィルタユニット71は、このフィルタユニット71を喫煙物ロッド部分2に係合状態で保持するための少なくとも1つの隆起領域73を有する。
図4の喫煙物70は、
図1aの喫煙物1と構造が概ね類似しており、同じ参照番号は同等の特徴部を示すために使用されている。フィルタユニット71は、先に説明したものに対応する円柱状要素20及び環状要素21を含む。しかしながら、円柱状要素20の第1の部分20aの外面は、凹部13の内面と係合するように配置された少なくとも1つの隆起領域73を有する。本例では、このような隆起領域73が4つ、円柱状要素20の第1の部分20aの周りに周方向に配置されている。各隆起領域73は、外側表面からその最も高い点ないしは領域にてほぼ1mm突出しているが、それより高く突出していてもよく、又はそれよりも低く突出していてもよい。
【0051】
本例では、隆起領域73は、平面図及び縦断面図の両方において略三角形であるが、他の形状を使用することもできる。隆起領域73は、円柱状要素の第1の部分20aの長さに沿ってそのほぼ中間に設けられ、この場合、環状要素21から約3mmの領域にある。しかし、隆起領域73は、円柱状要素20の第1の部分20aの周囲の他の位置に設けられてもよい。
【0052】
隆起領域73は、凹部13内での円柱状要素20の第1の部分20aの移動を阻止するように配置されている。また、隆起領域73は、凹部内の第1の部分20aをセンタリングする効果と、円柱状要素と凹部との間に緩衝作用を与えて、いずれの構成要素の製造における公差によって生じる構成要素の寸法における不正確さを吸収するという効果とを有することができる。隆起領域73は、凹部13から外に出るよりも、凹部13内への円柱状要素20の第1の部分20aの移動に対してより小さな抵抗を与えるように構成されている。これは、本例では、円柱状要素20の外面から隆起領域73の最も高い点又は領域まで上昇するにつれて比較的急峻な傾斜を有する第1のセクション73aと、円柱状要素20の外面から隆起領域73の最高点又は領域まで上昇するにつれて比較的緩やかな傾斜を有する第2のセクション73bとを含む隆起領域73によって達成される。第2のセクション73bは、円柱状要素20の凹部13内への移動方向に向くように配置されている。第2のセクション73bは、円柱状要素20が凹部13に挿入されるときに第1のセクション73aの前方に配置される。特に、第2のセクション73bは、第1のセクション70aよりも、環状要素21とは反対側の第1の部分20aの端部に近い位置にある。したがって、隆起領域73は、第1の部分20aを凹部13に挿入する際、凹部13の内面との摩擦係合が比較的低いレベルになる。第1のセクション73aは、凹部13から円柱状要素20の外への移動方向に向くように配置されている。特に、第1のセクション73aは、環状要素21に隣接する第1の部分20aの端部により近い位置にある。したがって、隆起領域73は、凹部13から第1の部分20aを引き出す際、凹部13の内面との摩擦係合が比較的高いレベルになる。
【0053】
本例では、隆起領域73は、第2のセクション73bと比較して、第1のセクション73aにおいて周方向の広がりはより大きく、これによっても円柱状要素20を挿入する場合と比較して、円柱状要素20の引出し時に凹部13の内面との摩擦係合を大きくする。本例では、第1のセクション73aにおける隆起領域73の周方向の広がりは約3mmであり、第2のセクション73bについては約0.5mmであるが、他の寸法を採用することもできる。
【0054】
本例では、少なくとも1つの隆起領域73は、円柱状要素20の外面を形成する巻紙72をエンボス加工することによって形成されている。しかし、別の構成とすることもできる。例えば、隆起領域73は、ワニス、ラッカー、接着剤若しくはそれらの同等物等の付加材料、又は円柱状要素20の外面に接着されたプラスチック、紙若しくは他の材料突起によって形成することができる。さらに、円柱状要素20を挿入する場合と比較して、円柱状要素20の引出し時に凹部13の内面とより大きな摩擦係合を提供する隆起領域73の形状ならばどのようなものでも使用することができる。
【0055】
図5は、喫煙物ロッド部分2と、喫煙物ロッド部分2とは別個のマウスピース(本例ではフィルタユニット81)とを含む喫煙物80の斜視図である。フィルタユニット81は、少なくとも1つの周方向に延びる隆起領域83を含む。
図5の喫煙物80は、
図1aの喫煙物1と概ね構造が類似しており、同じ参照番号は同等の特徴部を示すために使用されている。フィルタユニット81は、先に説明したものに対応する円柱状要素20及び環状要素21を含む。しかしながら、円柱状要素20の第1の部分20aの外面は、凹部13の内面と係合するように構成された少なくとも1本の周方向に延びる隆起領域83を有する。本例では、周方向に延びる第1及び第2の隆起領域83a,83bが長手方向に離間して設けられている。しかしながら、別の実施形態では、周方向に延びる単一の隆起領域83を設けることができ、あるいは3本以上を設けることもできる。
【0056】
第1及び第2の周方向に延びる隆起領域83a,83bは、それぞれ、円柱状要素20の第1の部分20aの外面の周りに連続的に延びている。特に、周方向に延びる隆起領域83a,83bは、円柱状要素20の実質的に全周にわたって延びており、本例では、円柱状要素20の周りにバンド又はリングを形成している。しかし、円柱状要素20の外面の全周ではなくその一部分に延びる周方向に延びる隆起領域、又は螺旋構成のような他のパターンを有する領域など、他の構成とすることも可能である。
【0057】
第1及び第2の周方向に延びる隆起領域83a,83bは、それぞれ、凹部13の内面と円柱状要素20の外面との間の空気流を防止又は制限する。これは、周方向に延びる隆起領域83a,83bが、凹部13の内面に押し付けられることによって、円柱状要素の外面と凹部13の内面との間にシールを形成することで達成される。凹部13の内面と円柱状要素20の外面との間の空気流を防止又は制限することは、喫煙物ロッド部分2のフィルタ6とフィルタユニット83との間を通しての喫煙物80への外気の侵入を防止又は制限するのを助長することを可能とする。さらに、凹部13の内面と円柱状要素20の外面との間の空気流を防止又は制限することは、円柱状要素20と環状要素21との間を通ることによって円柱状要素20及び/又は環状要素21をバイパスする、喫煙物ロッド部分2によって形成されるエアロゾルを防止又は制限するのを助長することを可能とする。
【0058】
周方向に延びる隆起領域83a,83bは、円柱状要素20の外面を形成する巻紙82をエンボス加工することによって形成することができる。本例では、周方向に延びる隆起領域83a,83bは、円柱状要素20の表面より1mmの高さとなっており、幅は1mmである。しかし、幅が0.5mm〜10mm、高さが0.5mm〜5mmの間のような他の寸法を使用することができる。また、本例では、第1及び第2の周方向に延びる隆起領域83a,83bは、2mmの間隔をもって分離されているが、円柱状要素20のサイズ及び構成に応じて、1mm〜20mmのような他の間隔とすることもできる。周方向に延びる隆起領域83は、円柱状要素の第1の部分20aの長さに沿ってほぼ中間に設けられ、この場合、環状要素21から約3mmの領域にある。しかしながら、円柱状要素20の第1の部分20aの周囲の他の位置に、周方向に延びる隆起部分83を代替的に設けることができる。
【0059】
図6は、喫煙物ロッド部分2と、喫煙物ロッド部分2とは別個のマウスピース(本例ではフィルタユニット91)とを含む喫煙物90の斜視図であり、フィルタユニット91は、
図4を参照して説明した少なくとも1つの隆起領域73と、
図5を参照して説明した少なくとも1つの周方向に延びる隆起領域83とを含む。
図6の喫煙物90は、
図1aの喫煙物1と構造が概ね類似しており、同じ参照番号は、同等の特徴部を示すために使用されている。少なくとも1つの隆起領域73は、少なくとも1つの周方向に延びる隆起領域83よりも環状要素21から離れた円柱状要素20の第1の部分20aの外面に設けられている。本例では、4つの隆起領域73が、円柱状要素20の周囲に間隔をあけて設けられ、環状要素21から約4mm離間して設けられている。第1及び第2の周方向に延びる隆起領域83が、環状要素21から約2mm離間して設けられている。隆起領域73及び周方向に延びる隆起領域83は、円柱状要素20の外面を形成する巻紙92をエンボス加工することによって形成することができる。
【0060】
図7は、喫煙物ロッド部分2と、喫煙物ロッド部分2とは別個のマウスピース(本例ではフィルタユニット101)とを含む喫煙物100の斜視図であり、フィルタユニット101は、喫煙物ロッド部分2と係合状態でフィルタユニット101を保持するための少なくとも1つの周方向に延びる隆起領域103を備えている。
図7の喫煙物100は、
図1aの喫煙物1と概ね構造が類似しており、同じ参照番号が同等の特徴部を示すために使用されている。少なくとも1つの周方向に延びる隆起領域103は、
図4を参照して説明した少なくとも1つの隆起領域73と、
図5を参照して説明した少なくとも1つの周方向に延びる隆起領域との組み合わせた機能を有している。特に、周方向に延びる隆起領域103は、円柱状要素20の外面から隆起領域103の最も高い点又は領域まで上昇するにつれて比較的な緩やかな傾斜を有する前方セクション103bと、円柱状要素20の外面から隆起領域103の最高点又は領域まで上昇するにつれて比較的急峻な傾斜を有する後方セクション103aとを含むように形成されている。したがって、周方向に延びる隆起領域103は、凹部13への円柱状要素20の挿入時に凹部13の内面との摩擦係合のレベルを比較的低くし、凹部13からの円柱状要素20の引出し時には凹部13の内面との摩擦係合のレベルを比較的高くする。さらに、周方向に延びる隆起領域103は、凹部13の内面と円柱状要素20の外面との間の空気の流れを防止又は制限するようにも機能する。
【0061】
図8は、本明細書に記載された喫煙物とともに使用するための、オフセット型の円柱状要素20を有するマウスピース(本例ではフィルタユニット110)の側面断面図である。フィルタユニット110は、円柱状要素20と、環状要素111とを含む。円柱状要素20は、先に説明した円柱状要素20と実質的に同じである。しかし、本例では、環状要素111は、円柱状要素20の第2の部分20bの周囲に配置され、円柱状要素20の口元側の端部を越えて延びている。本例では、環状要素111は、円柱状要素20と同じ長手方向長さを有する。特に、本例では、円柱状要素20と環状要素21の両方が13mmの長さを有する。中間位置22は、先に説明したように、挿入側の端部から円柱状要素20の長さに沿って6mmであり、したがって、環状要素21は円柱状要素20の口元側端部を超えて6mm延びている。環状要素111は、チップペーパなどの巻紙112内に被覆される。したがって、
図8のフィルタユニット110は、その口元側端部に、本明細書で説明するフィルタユニットの円柱状要素20の第1の部分20aを受け入れることができる凹部113を有する。
【0062】
図8のフィルタユニット110は、
図3の(a)〜(d)のフィルタユニットのいずれかの特徴を含むように構成することができる。したがって、使用者は、
図8に示すものであるが、エアロゾル改質添加物を含む第1のフィルタユニット110を選択し、それを本明細書で説明するような喫煙物ロッド部分2に取り付けることができる。次いで、使用者は、本明細書に記載のフィルタユニットのいずれかから選択された別の第2のフィルタユニットを選択し、そのフィルタユニットを第1のフィルタユニット110に取り付けることができる。これにより、使用者は、同じ喫煙物ロッド部分2に接続することができる複数のフィルタユニットの複数の特性、例えばろ過特性やエアロゾル改質特性などの特性を得ることができる。
【0063】
図9は、喫煙物ロッド部分2と、喫煙物ロッド部分2に接続された
図8のフィルタユニット110の第1のもの110a及び第2のもの110bとを含む喫煙物120の側面断面図である。
図9の喫煙物120は、
図1aの喫煙物1と概ね構造が類似しており、同じ参照番号が同等の特徴部を示すために使用されている。
【0064】
図10は、本明細書に記載のマウスピース(本例ではフィルタユニット)を形成するための方法を示す流れ図である。第1のステップ(S101)において、互いに隣り合う第1の部分と第2の部分とを有する、フィルタ材料からなる細長い円柱体が形成される。第1の部分は喫煙物の対応する凹部に挿入されるように構成される。円柱体は、例えばフィルタロッドメーカを使用して形成することができる。フィルタロッドメーカにおいては、フィルタトウ(filter tow)がその供給源からフィルタロッドメーカの装飾セクション内に供給され、そこでフィルタトウは棒状に圧縮され、プラグ巻取紙のような巻紙に被覆される。プラグ巻取紙には、隆起領域73を形成するエンボス加工された隆起領域と、本明細書で述べた周方向に延びる隆起領域83とを設けることができる。円柱体は、フィルタロッドメーカにて最終長さに切断することができ、又は所望の最終長さの倍数である長さに切断することができ、その後、環状要素21と組み合わされたときに適当なサイズに切断することができる。第2ステップ(S102)において、環状要素21が、ステップS101で形成された細長い円柱状の第2の部分20bの周りに付けられる。例えば、環状要素21は、円柱体の周りにシート材料を巻き付けることにより、又は筒状フィルタセクションを円柱の上に滑らせることによって形成することができる。いずれの場合においても、環状要素21は、接着剤を用いて円柱状要素の外面に接着することができる。
【0065】
図11は、
図4を参照して本明細書で説明したフィルタユニット71の円柱状要素を形成する方法を示す流れ図である。第1のステップ(S201)において、少なくとも1つの隆起領域が設けられた被覆材料が形成される。例えば、プラグラップのようなシート状被覆材料には、エンボス加工又は他の方法で、少なくとも1つの隆起領域が設けられ得る。第2のステップ(S202)において、例えばフィルタロッドメーカを使用してフィルタ材料からなる細長い円柱体が形成される。円柱体は、例えば、フィルタロッドメーカを使用して形成することができ、フィルタロッドメーカにおいて、フィルタトウがその供給源からフィルタロッドメーカの装飾セクションに供給され、そこで棒状に圧縮される。第3のステップ(S203)において、被覆材料は、フィルタ材料からなる細長い円柱体の周りに被覆される。フィルタ材料からなる円柱体は、フィルタロッドメーカにて最終長さに切断することができ、又は所望の最終長さの倍数である長さに切断することができ、その場合、後の段階で適当なサイズに切断することができる。
【0066】
図12は、
図5を参照して本明細書で説明したフィルタユニット81の円柱状要素を形成する方法を示す流れ図である。第1のステップ(S301)において、少なくとも1つの周方向に延びる隆起領域が設けられた被覆材料が形成される。例えば、プラグ巻取紙のようなシート状の被覆材料には、少なくとも1つの周方向に延びる隆起領域がエンボス加工又は他の方法で設けられ得る。第2のステップ(S302)において、例えばフィルタロッドメーカを使用してフィルタ材料からなる細長い円柱体が形成される。円柱体は、例えばフィルタロッドメーカを使用して形成することができ、フィルタロッドメーカにおいて、フィルタトウがその供給源からフィルタロッドメーカの装飾セクションに供給され、そこで棒状に圧縮される。第3のステップ(S303)において、被覆材料は、フィルタ材料からなる細長い円柱体の周囲に被覆される。フィルタ材料の円柱体は、フィルタロッドメーカにて最終長さに切断することができ、又は所望の最終長さの倍数である長さに切断することができ、その場合、後の段階で適当なサイズに切断することができる。
【0067】
本明細書に記載の喫煙物は、喫煙物の使用前又は使用中に、喫煙物の特性を変更する可能性を使用者に提供する。本明細書に記載のフィルタユニット3,30,40,50,60,71,81,91,101,110のいずれかを喫煙物ロッド部分2のいずれかに取り付けることができる。例えば、使用者には、1つ以上の喫煙物ロッド部分2と、使用者によってロッド部分2に選択的に取り付けることができるフィルタユニット3,30,40,50,60,71,81,91,101,110から選んだ一つとが提供され得る。
【0068】
フィルタユニット3,30,40,50,60,71,81,91,101,110と、喫煙物ロッド部分2とのための特定の構成を本明細書に記載したが、代替的な設計構造もあり得る。例えば、いくつかの実施形態では、各フィルタユニット3,30,40,50,60,71,81,91,101,110の環状要素21を省略することができ、円柱状要素20のみを備えるフィルタユニットを提供することができる。この場合、円柱状要素20は、第1の部分20a及び第2の部分20bの両方を備えてもよく、凹部13内に受容されるように構成された第1の部分20aのみを備えてもよい。本明細書に記載のフィルタユニット以外のマウスピース、例えばプラスチック(ポリ塩化ビニル又は他の同様のポリマー材料)、紙又はカードのような材料から形成された、軸線方向の流路が貫設された管状マウスピースなどを使用することができる。濾過機能を果たさないマウスピース、又は限定された濾過機能しかないマウスピースは、熱不燃焼(HnB)製品のような不燃性喫煙物、及び電子たばこなどのエアロゾル発生装置のような他のニコチン送達製品で使用するために提供されてもよい。そのようなマウスピースは、例えば、本明細書に記載のフィルタユニットと同じ構造及び材料を含むことができる。さらに、喫煙物ロッド部分2は第1及び第2のフィルタセクション7,10を有するものとして説明したが、第1のフィルタセクション7のみを含んでもよいし、第1及び第2のフィルタセクション7,10に加えて追加のフィルタセクションを含んでもよい。例えば、本明細書に記載の喫煙物ロッド部分2は、フィルタ6のたばこロッド端部に追加の第3のフィルタセクション(内部に活性炭などの吸着剤が分散されたもの)を含めてもよい。さらに、喫煙物ロッド部分2は、第2のフィルタセクション10を含む必要はなく、代わりに、剛性のあるプラグラップ又はチップ材料により形成された喫煙物ロッド部分2の口元側端部に凹部13を有するものとすることができる。この場合、対応するフィルタユニットは、この別の凹部構成に適合するように構成される。
【0069】
隆起領域73,83,103を対応の巻紙に形成するためにエンボス加工をすることが本明細書に記載されている。そのような巻紙は、適切な形状とされた一対の互いに協働するローラ間にてエンボス加工されて、隆起領域73,83,103を形成することができる。複数の巻紙がローラ間で同時に並列的にエンボス加工されてもよい。
【0070】
様々な問題に対処し、当該技術を進歩させるために、本開示の全体は、特許請求された発明が具現化され且つ優れた喫煙物及びフィルタユニットを提供する様々な例を実例として示すものである。本開示の利点及び特徴は、例示のためだけの代表的な例にすぎず、網羅的及び/又は排他的なものではない。本開示は、特許請求した特徴を理解し、教示するためにのみ提示されるものである。本開示の利点、例、機能、特徴、構造及び/又は他の態様は、特許請求の範囲によって規定される開示内容についての限定、又は特許請求の範囲と同等の制限についての限定とみなされるべきではなく、本開示の範囲及び/又は精神から逸脱することなく、他の例を利用して改変がなされ得る。様々な例は、開示された要素、構成部品、特徴、部品、工程、手段などの様々な組み合わせを適切に含み、それらから構成され、又は本質的に構成され得るものである。