特許第6673770号(P6673770)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6673770
(24)【登録日】2020年3月9日
(45)【発行日】2020年3月25日
(54)【発明の名称】遊技媒体貸出機
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20200316BHJP
【FI】
   A63F5/04 691A
   A63F5/04 691Z
【請求項の数】4
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2016-145103(P2016-145103)
(22)【出願日】2016年7月25日
(65)【公開番号】特開2018-15028(P2018-15028A)
(43)【公開日】2018年2月1日
【審査請求日】2018年10月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000128485
【氏名又は名称】株式会社オーイズミ
(74)【代理人】
【識別番号】100089875
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100140512
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 啓
(72)【発明者】
【氏名】石原 裕基
【審査官】 森田 真彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−036831(JP,A)
【文献】 特開2005−058528(JP,A)
【文献】 特開2004−275348(JP,A)
【文献】 特開2011−250995(JP,A)
【文献】 特開2004−298453(JP,A)
【文献】 特開2004−229687(JP,A)
【文献】 特開2002−035238(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機に併設される筐体を備え、前記筐体の正面に計数遊技媒体受け皿が設けられた遊技媒体貸出機であって、
前記計数遊技媒体受け皿に対して受け皿用蓋と装着具とが選択的に装着可能に設けられ、
前記受け皿用蓋は、前記計数遊技媒体受け皿に対して開閉可能に設けられ、
前記装着具は、前記計数遊技媒体受け皿に装着された状態を保持する保持部を有しており、
前記受け皿用蓋は、前記受け皿用蓋に設けられた支軸が、計数遊技媒体受け皿に設けられた軸受部で回転可能に支持されることで前記計数遊技媒体受け皿に装着され、
前記軸受部に切り欠きが設けられ、
前記装着具に、前記装着具が前記計数遊技媒体受け皿に装着された状態で前記切り欠きに係止して前記装着具の前記計数遊技媒体受け皿に対する位置決めを行なう位置決め突起が設けられている、
ことを特徴とする遊技媒体貸出機。
【請求項2】
遊技機に併設される筐体を備え、前記筐体の正面に計数遊技媒体受け皿が設けられた遊技媒体貸出機であって、
前記計数遊技媒体受け皿に対して受け皿用蓋と装着具とが選択的に装着可能に設けられ、
前記受け皿用蓋は、前記計数遊技媒体受け皿に対して開閉可能に設けられ、
前記装着具は、前記計数遊技媒体受け皿に装着された状態を保持する保持部を有しており、
前記保持部は、前記筐体の外側から見えない前記筐体の正面の内側の適宜箇所に係脱可能に係止する、
ことを特徴とする遊技媒体貸出機。
【請求項3】
遊技機に併設される筐体を備え、前記筐体の正面に計数遊技媒体受け皿が設けられた遊技媒体貸出機であって、
前記計数遊技媒体受け皿に対して受け皿用蓋と装着具とが選択的に装着可能に設けられ、
前記受け皿用蓋は、前記計数遊技媒体受け皿に対して開閉可能に設けられ、
前記装着具は、前記計数遊技媒体受け皿に装着された状態を保持する保持部を有しており、
前記筐体は、払い出しホッパを内部に収容する筐体本体と、前記筐体本体の正面の下部に着脱可能に取着される下部正面板と、前記下部正面板が取着された前記筐体本体の上方に設けられた払い出しホッパ遊技媒体投入用の開口と、前記開口を開閉する開閉蓋とを含んで構成され、
前記内部と反対に位置する前記下部正面板の正面である前記筐体の正面に、前記払い出しホッパから遊技媒体が供給されるノズルシュートが設けられ、
前記計数遊技媒体受け皿は、前記下部正面板の正面で前記ノズルシュートの上に設けられ、
前記受け皿用蓋と前記装着具は、共に前記下部正面板が前記筐体から取り外された状態で前記計数遊技媒体受け皿から取り外し可能である、
ことを特徴とする遊技媒体貸出機。
【請求項4】
前記下部正面板は、前記筐体本体の正面の係止孔に下方に変位することで係止し、上方に変位することで前記係止孔から外れる係止爪を有し、
前記開閉蓋が前記開口を閉塞した状態で、前記下部正面板は前記開閉蓋に当接して上方への変位が不能となり、
前記開閉蓋が前記開口を開放した状態で、前記下部正面板は上方への変位が可能となり、前記筐体本体から取り外し可能となる、
ことを特徴とする請求項記載の遊技媒体貸出機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に併設される遊技媒体貸出機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技店には、スロットマシンのような遊技機が複数並べて配置されている。
そして、各遊技機に隣接してメダル(遊技媒体)の払い出しを行なう遊技媒体貸出機が併設されている。
遊技媒体貸出機は、遊技者が貨幣を貨幣投入口に投入することで、あるいは、所定のカード媒体をカード挿入口に挿入することで、メダルの払い出しを行なう。
また、隣り合う遊技機と遊技媒体貸出機の間には寸法調整のための台間柱が設けられている。
また、遊技媒体貸出機は、計数ホッパを設けることでメダルの計数機能を備えるものと、計数ホッパを設けずメダルの計数機能を備えないものとの2種類があり、遊技店の事情に応じてそれら2種類の遊技媒体貸出機が使い分けられている。
メダルの計数機能を備える遊技媒体貸出機には、計数ホッパと、計数ホッパにメダルを導く計数遊技媒体受け皿とが設けられている。
計数遊技媒体受け皿には、受け皿用蓋が設けられており、使用時には受け皿用蓋を開き、非使用時には受け皿用蓋で計数遊技媒体受け皿を閉じ異物が入らないようにしている。
また、計数ホッパを設けない遊技媒体貸出機にも、計数ホッパにメダルを導く計数遊技媒体受け皿を設けておけば、計数ホッパを後付けすることで、遊技媒体貸出機に計数機能を簡単に付加することができる。
このようなことから、計数ホッパを設けない遊技媒体貸出機に計数遊技媒体受け皿を設けた場合は、計数遊技媒体受け皿に異物が入らないように計数遊技媒体受け皿をカバーで閉塞して使用できないようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−212967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、計数ホッパを設けない遊技媒体貸出機に計数遊技媒体受け皿を設け、計数遊技媒体受け皿をカバーで閉塞するのでは、それら計数遊技媒体受け皿とカバーとは遊技媒体貸出機の利便性の向上を図る上で何ら寄与していない。
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであり、本発明の目的は、計数ホッパの有無に拘わらず計数遊技媒体受け皿の有効利用を図り、利便性の向上を図る上で有利な遊技媒体貸出機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、遊技機に併設される筐体を備え、前記筐体の正面に計数遊技媒体受け皿が設けられた遊技媒体貸出機であって、前記計数遊技媒体受け皿に対して受け皿用蓋と装着具とが選択的に装着可能に設けられ、前記受け皿用蓋は、前記計数遊技媒体受け皿に対して開閉可能に設けられ、前記装着具は、前記計数遊技媒体受け皿に装着された状態を保持する保持部を有しており、前記受け皿用蓋は、前記受け皿用蓋に設けられた支軸が、計数遊技媒体受け皿に設けられた軸受部で回転可能に支持されることで前記計数遊技媒体受け皿に装着され、前記軸受部に切り欠きが設けられ、前記装着具に、前記装着具が前記計数遊技媒体受け皿に装着された状態で前記切り欠きに係止して前記装着具の前記計数遊技媒体受け皿に対する位置決めを行なう位置決め突起が設けられていることを特徴とする。
また、本発明は、遊技機に併設される筐体を備え、前記筐体の正面に計数遊技媒体受け皿が設けられた遊技媒体貸出機であって、前記計数遊技媒体受け皿に対して受け皿用蓋と装着具とが選択的に装着可能に設けられ、前記受け皿用蓋は、前記計数遊技媒体受け皿に対して開閉可能に設けられ、前記装着具は、前記計数遊技媒体受け皿に装着された状態を保持する保持部を有しており、前記保持部は、前記筐体の外側から見えない前記筐体の正面の内側の適宜箇所に係脱可能に係止することを特徴とする。
また、本発明は、遊技機に併設される筐体を備え、前記筐体の正面に計数遊技媒体受け皿が設けられた遊技媒体貸出機であって、前記計数遊技媒体受け皿に対して受け皿用蓋と装着具とが選択的に装着可能に設けられ、前記受け皿用蓋は、前記計数遊技媒体受け皿に対して開閉可能に設けられ、前記装着具は、前記計数遊技媒体受け皿に装着された状態を保持する保持部を有しており、前記筐体は、払い出しホッパを内部に収容する筐体本体と、前記筐体本体の正面の下部に着脱可能に取着される下部正面板と、前記下部正面板が取着された前記筐体本体の上方に設けられた払い出しホッパ遊技媒体投入用の開口と、前記開口を開閉する開閉蓋とを含んで構成され、前記内部と反対に位置する前記下部正面板の正面である前記筐体の正面に、前記払い出しホッパから遊技媒体が供給されるノズルシュートが設けられ、前記計数遊技媒体受け皿は、前記下部正面板の正面で前記ノズルシュートの上に設けられ、前記受け皿用蓋と前記装着具は、共に前記下部正面板が前記筐体から取り外された状態で前記計数遊技媒体受け皿から取り外し可能であることを特徴とする
また、本発明は、前記下部正面板は、前記筐体本体の正面の係止孔に下方に変位することで係止し、上方に変位することで前記係止孔から外れる係止爪を有し、前記開閉蓋が前記開口を閉塞した状態で、前記下部正面板は前記開閉蓋に当接して上方への変位が不能となり、前記開閉蓋が前記開口を開放した状態で、前記下部正面板は上方への変位が可能となり、前記筐体本体から取り外し可能となることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
発明によれば、計数ホッパの有無に対応した共用部分が多い遊技媒体貸出機を提供することができる。また、計数遊技媒体受け皿に受け皿用蓋と装着具とを選択的に装着可能に設けたので、遊技媒体貸出機の利便性の向上を図る上で有利となる。
また、本発明によれば、受け皿用蓋の軸受部を利用して装着具の位置決めを行なえ、部品点数の削減化、軽量化を図る上で有利となる。
また、本発明によれば、装着具が不正に持ち去られるといったトラブルを防止する上で有利となる。
また、本発明によれば、受け皿用蓋あるいは装着具が不正に持ち去られるといったトラブルを防止する上で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】(A)は実施の形態に係る遊技媒体貸出機の正面図、(B)は実施の形態に係る遊技媒体貸出機の側面図である。
図2】実施の形態に係る遊技媒体貸出機の受け皿用蓋が閉じた状態を示す斜視図である。
図3図2の側面図である。
図4】実施の形態に係る遊技媒体貸出機の受け皿用蓋が開いた状態を示す斜視図である。
図5】受け皿用蓋が計数遊技媒体受け皿から取り外された状態を示す斜視図である。
図6】下部正面板を背面側から見た斜視図である。
図7】(A)は受け皿用蓋の平面図、(B)は受け皿用蓋の正面図、(C)は受け皿用蓋の側面図、(D)は受け皿用蓋の側面断面図である。
図8】(A)は軸受部の斜視図、(B)は(A)のB矢視図、(C)は(A)のC矢視図である。
図9】受け皿用蓋が第1の開放位置に開放された状態を示す遊技媒体貸出機の側面図である。
図10】受け皿用蓋が第1の開放位置に開放された状態でヒンジ部を拡大した側面図である。
図11】受け皿用蓋が第2の開放位置に開放された状態を示す下部正面板の側面図である。
図12】受け皿用蓋が第2の開放位置に開放された状態でヒンジ部を拡大した側面図である。
図13】受け皿用蓋がヒンジ部から取り外された状態を示す側面図である。
図14】(A)は携帯通信機が縦置きされた状態を示す斜視図、(B)は(A)の正面図、(C)は(A)の側面図である。
図15】(A)は携帯通信機が横置きされた状態を示す斜視図、(B)は(A)の正面図、(C)は(A)の側面図である。
図16】(A)は実施の形態に係る遊技媒体貸出機の正面図、(B)は実施の形態に係る遊技媒体貸出機の側面図である。
図17】実施の形態に係る遊技媒体貸出機に組み付けられた装着具の斜視図である。
図18】装着具が計数遊技媒体受け皿に装着された下部正面板の側面図である。
図19】装着具が計数遊技媒体受け皿に装着される前の下部正面板の斜視図である。
図20図19の側面図である。
図21】装着具が計数遊技媒体受け皿に装着された下部正面板を背面側から見た斜視図である。
図22】装着具の係止突起が計数遊技媒体受け皿と計数メダル通路とを連通する開口の上縁に係止した状態を示す側面図である。
図23図22のA部分の拡大図である。
図24】(A)は装着具の正面図、(B)は装着具の平面図、(C)は装着具の側面図である。
図25】(A)は装着具の断面図、(B)は携帯通信機が載置された装着具の断面図である。
図26】携帯通信機と缶飲料が装着具に載置された状態を示す遊技媒体貸出機の側面図である。
図27】(A)は缶飲料と携帯通信機が装着具に載置された状態を示す遊技媒体貸出機の斜視図、(B)は携帯通信機が横置きで装着具に載置された状態を示す遊技媒体貸出機の斜視図、(C)は携帯通信機が装着具に載置された状態を示す遊技媒体貸出機の斜視図、(D)は缶飲料が装着具に載置された状態を示す遊技媒体貸出機の斜視図、(E)はたばこが装着具に載置された状態を示す遊技媒体貸出機の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(計数ホッパを備えた遊技媒体貸出機)
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
まず、図1図15を参照して計数ホッパ21を備えた遊技媒体貸出機10Aから説明する。
図1(A)、(B)に示すように、遊技媒体貸出機10Aは、遊技媒体を用いて遊技を行なう遊技機、例えば、スロットマシン等に併設される装置である。本実施の形態では、遊技媒体としてメダルを用いる場合について説明する。
遊技媒体貸出機10Aは、筐体12と、筐体本体14と、ビルバリユニット16と、制御部18と、払い出しホッパ20と、計数ホッパ21と、ノズルシュート22と、ノズル24と、計数遊技媒体受け皿26と、受け皿用蓋28とを含んで構成されている。
【0009】
筐体本体14は、縦長直方体形状を呈し、底板1402と、底板1402の両側から起立する一対の側板1404と、側板1404の上端を接続する天板1406とを含んで中空状に構成されている。
筐体本体14の正面側の開口である正面開口部1410は複数の正面板で閉塞され、背面側の開口である背面開口部は複数の背面板で閉塞され、これにより筐体12が構成される。
筐体12の内部には、上から順番にビルバリユニット16、制御部18、払い出しホッパ20、計数ホッパ21が収納されている。
複数の正面板は、ビルバリユニット用正面板16A、制御部側正面板18A、開閉蓋30、下部正面板32を含んで構成されている。
【0010】
ビルバリユニット16は、遊技者が投入する貨幣を識別するものであり、正面開口部1410のうちビルバリユニット16の正面側はビルバリユニット用正面板16Aで閉塞され、ビルバリユニット用正面板16Aには、貨幣を投入する貨幣投入口1602が設けられている。
制御部18は、遊技媒体貸出機10の各種制御を行なうものである。
制御部18は、正面開口部1410のうち制御部18の正面側は制御部18と一体に形成された制御部側正面板18Aで閉塞され、制御部側正面板18Aには、カード挿入口1802、タッチパネル式モニタ1804、充電用コネクタ1806が設けられている。
カード挿入口1802には、遊技者の情報が記録されたカードが挿入され、制御部18によってカードの情報の読み取り、書き込みがなされる。
タッチパネル式モニタ1804には、払い出したメダル数、獲得したメダル数などの遊技者の遊技状況が制御部18によって表示される。
充電用コネクタ1806は、後述する受け皿用蓋28に載置された携帯通信機2にケーブルを介して接続されることで携帯通信機の充電を行なうものであり、充電用コネクタ1806としてUSBコネクタなど従来公知の様々なコネクタが使用可能である。
【0011】
制御部18の下方には開口34が設けられている。開口34は、払い出しホッパ20にメダルを補充する部分であり、制御部側正面板18Aの下方に位置する正面開口部1410の部分で構成され、開口34は、開閉蓋30で開閉される。開閉蓋30は専用のキーをキー孔3010に差し込むことで開閉操作が許容される。
払い出しホッパ20は、開口34から投入されたメダルを収容すると共に、制御部18から指定された枚数のメダルをノズルシュート22に払い出すものである。
正面開口部1410の下部には下部正面板32が着脱可能に取着されており、開閉蓋30の下方から正面開口部1410の下端までが下部正面板32で閉塞される。
計数ホッパ21は、計数遊技媒体受け皿26に投入されたメダルの枚数を計数するものであり、メダルの計数結果は制御部18に供給される。
【0012】
ノズルシュート22は、払い出しホッパ20から払い出されたメダルを受け入れてノズル24に導く部分であり、ノズルシュート22は、例えば下部正面板32に一体に形成されている。
ノズル24は、ノズルシュート22から導かれたメダルを遊技機の下皿(不図示)に導くものであり、ノズルシュート22に揺動可能に結合されたノズル本体2402と、ノズル本体2402の先端に設けられたノズルトップ2404とを含んで構成される。
【0013】
下部正面板32の正面3202は、筐体12の正面を構成している。
図4図5に示すように、計数遊技媒体受け皿26は、下部正面板32の正面3202でノズルシュート22の上に設けられている。
【0014】
図5図6に示すように、下部正面板32の背面3204に、計数遊技媒体受け皿26に投入されたメダルを計数ホッパ21に導く計数メダル通路36が設けられている。計数遊技媒体受け皿26と計数メダル通路36は、下部正面板32に形成された開口38を介して連通している。
本実施の形態では、図6に示すように、計数メダル通路36は、下部正面板32の背面に取着され開口38の上部と両側を覆い開口38の下方が開放されたカバー40で構成されている。
また、下部正面板32の背面3204で計数メダル通路36の上方の箇所には、ノズルシュート22に連通し払い出しホッパ20から払い出されたメダルをノズルシュート22に導く払い出しメダル通路42が設けられている。
【0015】
また、図5図6に示すように、下部正面板32の両側には、それぞれ上下方向に間隔をおいて3つの係止爪3210が突設されている。
下部正面板32は、それら3つの係止爪3210が筐体12の正面開口部1410の下部の両側の係止孔(不図示)に、上方から下方に挿入され係止されることで筐体12に装着される。
上述したように下部正面板32の上方には開閉蓋30が開閉可能に設けられ、開閉蓋30が閉じた状態で、開閉蓋30の下端と下部正面板32の上端とは当接可能となるため、下部正面板32の上方への変位は不能となり、すなわち、下部正面板32の取り外しは不能となる。
また、開閉蓋30が開いた状態で、開閉蓋30の下端は下部正面板32の上端から離れるため、下部正面板32の上方への変位が可能となり、すなわち、下部正面板32の取り外しが可能となる。
【0016】
図7(A)〜(D)に示すように、受け皿用蓋28は、携帯通信機の載置を可能とした携帯通信機載置部44を備えている。
受け皿用蓋28は、計数遊技媒体受け皿26を閉じた状態で上方を向いた上面2802を有している。
携帯通信機載置部44は、筐体12の正面から離れた上面2802の先端寄りの箇所に設けられた突起46と、突起46の筐体12の正面側の上面2802の箇所に設けられた平面部48とを含んで構成されている。
したがって、図14(A)〜(C)に示すように、横の寸法よりも縦の寸法が大きい携帯通信機2が縦置きされてその下端が平面部48上に載置されると共に突起46に係止され、その上端が開閉蓋30の前面3002に係止され、立てかけられた状態で載置される。
本実施の形態では、受け皿用蓋28の上面2802は、筐体12の正面から上面2802の先端までの長さと、この長さと直交する幅とを有している。
本実施の形態では、受け皿用蓋28の平面部48は、上面2802の幅方向の全長にわたり、かつ、携帯通信機2の幅よりも大きい寸法で上面2802の長さ方向に延在している。
したがって、図15(A)〜(C)に示すように、横の寸法よりも縦の寸法が大きい携帯通信機2の厚さ方向の一方の面が平面部48に載置された状態で横置きすることも可能となる。
【0017】
図9図12に示すように、受け皿用蓋28は、計数遊技媒体受け皿26の筐体12の正面寄りの箇所にヒンジ部50を介して揺動可能に設けられている。
ヒンジ部50は、受け皿用蓋28と計数遊技媒体受け皿26の一方に設けられた支軸と、他方に設けられた軸受部とを含んで構成されている。
本実施の形態では、図7(A)、(B)および(D)に示すように、支軸52が受け皿用蓋28に設けられ、図8(A)〜(C)に示すように、軸受部54が計数遊技媒体受け皿26に設けられている。
図10に示すように、支軸52の断面は、幅よりも長さが大きい細長形状に形成されている。
軸受部54は、支軸52を回転可能に支持する断面が円形の円形孔5402と、円形孔5402に連通し支軸52の幅の部分が円形孔5402から円形孔5402の外部への移動を許容する切り欠き5404とを含んで構成されている。
【0018】
図3に示すように、開閉蓋30が開口34を閉塞した状態で、受け皿用蓋28は、計数遊技媒体受け皿26を閉塞した状態からヒンジ部50を中心として揺動して開き、図9に示すように開閉蓋30に当接した第1の開放位置P1となる。
図10に示すように、受け皿用蓋28は、計数遊技媒体受け皿26を閉塞した状態と第1の開放位置P1との間では、支軸52の幅の部分は円形孔5402の内側に位置し、したがって、支軸52を軸受部54から取り外すことができず、受け皿用蓋28を計数遊技媒体受け皿26から取り外すことができない。
なお、開閉蓋30が開口34を開放した状態では、受け皿用蓋28は、開放された開閉蓋30に当たるため、第1の開放位置P1よりも閉じた状態の開放位置となる。
【0019】
下部正面板32が筐体12から取り外された状態で、受け皿用蓋28は、計数遊技媒体受け皿26を閉塞した状態からヒンジ部50を中心として揺動して開き、図11に示すように第1の開放位置P1よりもさらに開いた第2の開放位置P2となる。
図12に示すように、この第2の開放位置P2で支軸52の幅の部分と切り欠き5404とが合致し、図13に示すように、支軸52を軸受部54から取り外すことができ、受け皿用蓋28を計数遊技媒体受け皿26から取り外すことが可能となる。
【0020】
また、図7(A)、(D)に示すように、支軸52の間の受け皿用蓋28の箇所に係止片2810が突設されている。
また、図8(A)〜(C)に示すように、係止片2810に対向する計数遊技媒体受け皿26の軸受部54の箇所に凸条5410が延在形成されている。
そして、図10に示すように、受け皿用蓋28が、計数遊技媒体受け皿26を閉塞した状態から揺動して第1の開放位置P1に開いた際に、係止片2810が凸条5410を乗り越え、受け皿用蓋28の第1の開放位置P1が係止保持されるように形成されている。
【0021】
次に作用効果について説明する。
本実施の形態によれば、遊技媒体貸出機10の筐体12の正面に配置された計数遊技媒体受け皿26を開閉する受け皿用蓋28に、携帯通信機2の載置を可能とした携帯通信機載置部44を設けた。
したがって、受け皿用蓋28はもともと遊技媒体貸出機10が備えるものであるため、携帯通信機2を遊技者の邪魔になることなく遊技者の近くに載置することができる。
そのため、遊技者は、携帯通信機2の表示画面を容易に視認することができるので、電話やメールなどの着信を見逃すことなく携帯通信機2を操作でき、利便性の向上を図る上で有利となる。
【0022】
また、本実施の形態では、開閉蓋30が開口34を閉塞した状態で、受け皿用蓋28は、計数遊技媒体受け皿26を閉塞した状態からヒンジ部50を中心として揺動して開き開閉蓋30に当接した第1の開放位置P1となる。
そして、受け皿用蓋28は、計数遊技媒体受け皿26を閉塞した状態と第1の開放位置P1との間で、支軸52の幅の部分は円形孔5402内に位置し、受け皿用蓋28の計数遊技媒体受け皿26からの取り外しが不能となっている。
したがって、開閉蓋30が計数遊技媒体受け皿26に装着された状態において、受け皿用蓋28を遊技媒体貸出機10から取り外すことができないため、受け皿用蓋28が不正に持ち去られるといったトラブルを防止する上で有利となる。
【0023】
また、本実施の形態では、下部正面板32が筐体12から取り外された状態で、受け皿用蓋28は、第1の開放位置P1よりもさらに開いた第2の開放位置P2となり、第2の開放位置P2で支軸52の幅の部分と切り欠き5404とが合致し、受け皿用蓋28の計数遊技媒体受け皿26からの取り外しが可能となるようにした。
したがって、下部正面板32を筐体12から取り外すことで、受け皿用蓋28の計数遊技媒体受け皿26への取り付け、取り外しが容易に行なえ、受け皿用蓋28の計数遊技媒体受け皿26への組み付け作業や交換作業の効率化を図る上で有利となる。
【0024】
また、本実施の形態では、開閉蓋30で開口34を開放させると、下部正面板32は上方への変位が可能となり、下部正面板32を筐体本体14から取り外し可能となるようにし、開閉蓋30の開放はキー操作により初めて許容される。
したがって、キーを用いて開閉蓋30が開口34を開放した状態としない限り、下部正面板32を筐体本体14から取り外すことができず、受け皿用蓋28を遊技媒体貸出機10から取り外すことができないため、受け皿用蓋28が不正に持ち去られるといったトラブルを防止する上で有利となる。
【0025】
また、本実施の形態では、計数遊技媒体受け皿26の上方の筐体12の正面の箇所に携帯通信機2の充電を行なう充電用コネクタ1806が設けられているので、携帯通信機載置部44に載置された携帯通信機2と充電用コネクタ1806とをケーブルを介して接続することで、携帯通信機2の充電を行なうことができる。
したがって、遊技中に携帯通信機2の充電を行なうサービスを提供することができ、利便性の向上を図る上で有利となる。
【0026】
さらに本実施の形態の作用効果を図14図15に示す具体例に基づいて説明する。
図14(A)〜(C)は、横の寸法よりも縦の寸法が大きい携帯通信機2が縦置きされてその下端が平面部48上に載置されると共に突起46に係止され、その上端が開閉蓋30の前面3002に係止され、立てかけられ載置された状態を示す。
したがって、携帯通信機2の下端は平面部48上に載置されるため、携帯通信機2の下端が平面部48に対してがたつくことがなく、携帯通信機載置部44に縦置きで載置された携帯通信機2の姿勢を安定して保持する上で有利となる。
また、図15(A)〜(C)は、横の寸法よりも縦の寸法が大きい携帯通信機2の厚さ方向の一方の面が平面部48に載置され横置きされた状態を示す。
したがって、携帯通信機2の一方の面は平面部48上に載置されるため、携帯通信機2の一方の面が平面部48に対してがたつくことがなく、携帯通信機載置部44に横置きで載置された携帯通信機2の姿勢を安定して保持する上で有利となる。
また、突起46に係止させることで、携帯通信機載置部44に携帯通信機2を縦置きすることも、あるいは、平面部48に載置することで、携帯通信機載置部44に携帯通信機2を横置きにすることも可能となる。
したがって、遊技者の好みに応じて、あるいは、携帯通信機2のディスプレイに表示される画面の方向の縦向きと横向きとに応じて、携帯通信機2の姿勢を縦置きと横置きとに適宜選択することができるため、利便性の向上を図る上で有利となる。
【0027】
(計数ホッパを備えていない遊技媒体貸出機)
次に、図16図27を参照して計数ホッパ21を備えていない遊技媒体貸出機10Bについて説明する。
なお、従来、計数ホッパ21を備えていない遊技媒体貸出機では、計数遊技媒体受け皿を利用しないため、計数遊技媒体受け皿をカバーで閉塞しているが、本実施の形態では、受け皿用蓋に代えて、図16(A)、(B)に示すように、装着具60を計数遊技媒体受け皿に装着する。
【0028】
装着具60は、図17図20図24に示すように、計数遊技媒体受け皿26に装脱可能に装着され、装着具60は、本体部62と保持部64とを備えている。
本体部62には、缶飲料を含むカップや携帯通信機、たばこやライター、腕時計、菓子類などの物品載置部が設けられ、あるいは、動物、アニメのキャラクター、広告表示部など遊技媒体貸出機10Bを装飾するための装飾部などが設けられ、あるいは、物品載置部と装飾部などの双方が設けられている。
本実施の形態では、本体部62に複数の物品載置部が設けられ、それら物品載置部は、缶飲料を含むカップの載置を可能としたカップ載置部66と、携帯通信機の載置を可能とした携帯通信機載置部68である。
保持部64は、カップ載置部66と携帯通信機載置部68とが計数遊技媒体受け皿26に装着された状態を保持するものである。
カップ載置部66と携帯通信機載置部68は、筐体12の正面と直交する方向で正面から離れる方向に並べられて設けられている。
カップ載置部66は携帯通信機載置部68よりも筐体12の正面から離れた箇所に位置している。
【0029】
カップ載置部66は、カップや缶飲料が載置されるカップ用底壁6602と、カップ用底壁6602の周囲から起立するカップ用側壁6604とを有している。
図19図24図26に示すように、携帯通信機載置部68は、携帯通信機2が載置される携帯通信機用底壁6802と、携帯通信機用底壁6802の周囲から起立する携帯通信機用側壁6804とを有し、携帯通信機載置部68は、横の寸法よりも縦の寸法が大きい携帯通信機2を縦置きした状態、すなわち縦置きでの載置が可能に形成されている。この場合、縦置きにされた携帯通信機2の下部は、携帯通信機用底壁6802に載置されると共に携帯通信機用側壁6804の下部に係止し、携帯通信機の上部は開閉蓋30の前面3002に係止される。
図25(A)に示すように、携帯通信機用底壁6802は、カップ用底壁6602よりも高い箇所に位置してカップ用底壁6602に近づくにつれて次第に下方に変位する傾斜面で形成されている。
図24(A)、(B)、図25(A)に示すように、カップ載置部66と携帯通信機載置部68との境の箇所に位置するカップ用側壁6604および携帯通信機用側壁6804の少なくとも下部に欠部70が設けられ、本実施の形態では、カップ載置部66と携帯通信機載置部68との境の箇所に位置するカップ用側壁6604および携帯通信機用側壁6804の上端から下端にわたって欠部70が設けられている。
そして、この欠部70の底部7002を介してカップ用底壁6602と携帯通信機用底壁6802とが接続されている。本実施の形態では、欠部70の底部7002は、カップ用底壁6602に近づくにつれて次第に下方に変位する傾斜面で形成されている。
【0030】
図19図24(C)に示すように、携帯通信機用側壁6804の上端でカップ載置部66寄りの複数箇所に、例えば携帯通信機2を横置きにした際に横置きされた携帯通信機2の下側の箇所に係止する係止突起6810が設けられている。この場合、図27(B)に示すように、例えば横置きにされた携帯通信機2の下部は、携帯通信機用側壁6804の上端に載置されると共に複数の係止突起6810に係止し、携帯通信機2の上部は開閉蓋30の前面3002に係止される。すなわち、係止突起6810は、携帯通信機載置部68を構成している。
図19図24等に示す実施形態では、装着具60の上面に形成した係止突起6810に加えて、カップ載置部66及び携帯通信機載置部68の凹部を装着具60の上面に形成した実施形態を示してあるが、カップ載置部66及び携帯通信機載置部68の凹部を形成せずに、装着具60の上面に略水平な平面を形成するとともに係止突起6810を形成してもよく、カップ載置部66や携帯通信機載置部68などの物品載置部の形状には従来公知の様々な構造が採用可能であり、実施の形態の構造に限定されない。
また、装着具60の上面に、カップ載置部66、携帯通信機載置部68、及びその他の物品載置用の凹部の少なくとも一つを形成することもできるし、これらの構成に係止突起6810を加えて形成することもできる。
なお、本体部62の先部と両側部をなすカップ用側壁6604と携帯通信機用側壁6804の上端には、図24に示すように、計数遊技媒体受け皿26の上端に係合し本体部62のガタツキを防止する鍔部6202が設けられている。
【0031】
図20に示すように、保持部64は、本体部62から下方に突設された脚部6402と、脚部6402の中間部に設けられた係止突起6404とを備えている。
装着具60の計数遊技媒体受け皿26への装着は、次のように行なわれる。
すなわち、図22図23に示すように、本体部62を計数遊技媒体受け皿26に収容し、脚部6402を計数遊技媒体受け皿26の底壁2602の開口2604からノズルシュート22の内部に挿入する。これにより、装着具60が計数遊技媒体受け皿26に装着され、係止突起6404が計数遊技媒体受け皿26と計数メダル通路36とを連通する開口38(図21)の上縁に係止し、言い換えると、係止突起6404が筐体12の適宜箇所に係止し、装着具60の上方への変位が不能となり、すなわち、装着具60の取り外しが不能となる。
すなわち、保持部64は、筐体12の外側から見えない筐体12の正面の内側の箇所に係脱可能に係止しており、不正に持ち去られるといったトラブルを防止するように図られている。
なお、保持部64が筐体12側に係止する構造には従来公知の様々な構造が採用可能であり、実施の形態の構造に限定されない。この場合に実施の形態のようにねじなどの固定具を用いずに係止構造を構成すると、保持部64の取り外しをワンタッチで行なえ、装着具60の取り付け、取り外し作業を短時間で簡単に行なう上で有利となる。
また、図24(C)に示すように、カップ載置部66から最も離れた携帯通信機用側壁6804の背面に突起6812が設けられ、装着具60が計数遊技媒体受け皿26に装着される際に、この突起6812が計数遊技媒体受け皿26の軸受部54の切り欠き5404(図19参照)に係合することで装着具60のガタツキが防止されている。すなわち、受け皿用蓋28の軸受部54を利用して装着具60の位置決めを行なうので、部品点数の削減化、軽量化を図る上で有利となる。
なお、保持部64は、物品載置部が計数遊技媒体受け皿26に装着された状態を保持するものであり、保持部64は、開口38の上縁に係止する係止突起6404を有する脚部6402や、計数遊技媒体受け皿26の上端に係合し本体部62のガタツキを防止する鍔部6202、計数遊技媒体受け皿26の軸受部54の切り欠き5404に係合して本体部62のガタツキを防止する突起6812を含んで構成されている。
【0032】
また、装着具60の取り外しは、次のように行なわれる。
まず、開閉蓋30を開き、下部正面板32を筐体12から取り外す。
次に、係止突起6404を押し込んで開口38の上縁から外し、本体部62と脚部6402を計数遊技媒体受け皿26から抜き出す。これにより装着具60が計数遊技媒体受け皿26から取り外される。すなわち、装着具60の取り外しは、下部正面板32を筐体12から取り外した状態で可能となる。
なお、上述したように、開閉蓋30が閉じた状態で、開閉蓋30の下端と下部正面板32の上端とは当接可能となるため、下部正面板32の上方への変位は不能となり、すなわち、開閉蓋30が閉じた状態で装着具60を取り外すことができない。すなわち、本実施の形態では、装着具60の取り外しについて2重のロック構造が作用していることになる。
また、脚部6402に係止突起6404に代えて係止孔を設け、筐体12側に開口38に代えて係止孔に係止する係止突起を設けても良いことは無論のことであり、脚部6402が筐体12側に係止する構造は実施の形態に限定されず、従来公知の様々な係脱構造が採用可能である。この場合に実施の形態のようにねじなどの固定具を用いずに係脱構造を構成すると、脚部6402の取り外しをワンタッチで行なえ、装着具60の取り付け、取り外し作業を短時間で簡単に行なう上で有利となる。
【0033】
次に作用効果について説明する。
本実施の形態によれば、計数遊技媒体受け皿26に装脱可能に装着される装着具60を設け、装着具60は、カップの載置を可能としたカップ載置部66と、携帯通信機2の載置を可能とした携帯通信機載置部68と、カップ載置部66と携帯通信機載置部68とが計数遊技媒体受け皿26に装着された状態を保持する保持部64とを有している。
したがって、装着具60は、もともと遊技媒体貸出機10が備える計数遊技媒体受け皿26を利用して配置できるため、飲み物が入ったや缶飲料を含むカップ4、携帯通信機2を、遊技者の邪魔になることなく遊技者の近くに載置することができる。
そのため、遊技者は、カップ4をすぐに手に取ることができるので、利便性の向上を図る上で有利となる。また、同時に、携帯通信機2の表示画面を容易に視認することができるので、電話やメールなどの着信を見逃すことなく携帯通信機2を操作でき、利便性の向上を図る上で有利となる。
【0034】
また、本実施の形態では、保持部64は、本体部62から下方に突設された脚部6402と、脚部6402に設けられた係止突起6404を備え、本体部62が計数遊技媒体受け皿26に収容され、脚部6402が計数遊技媒体受け皿26の底壁2602を挿通し係止突起6404が筐体12の適宜箇所(例えば開口38の縁)に係止することで、装着具60の上方への変位が不能となった装着具60の装着状態が形成される。
すなわち、脚部6402は、筐体12の外側から見えない筐体12の正面の内側の箇所に係脱可能に係止し、装着具60が不正に持ち去られるといったトラブルを防止する上で有利となる。
したがって、装着具60の計数遊技媒体受け皿26への装着、取り外しに際して、ボルトやナットなどの固定具が不要となるため、部品点数の削減を図る上で、また、装着具60の組み付け、取り外し作業の簡素化を図る上で有利となる。
【0035】
また、本実施の形態では、携帯通信機用底壁6802は、カップ用底壁6602よりも高い箇所に位置してカップ用底壁6602に近づくにつれて次第に下方に変位する傾斜面で形成され、カップ載置部66と携帯通信機載置部68との境の箇所に位置するカップ用側壁6604および携帯通信機用側壁6804の少なくとも下部に欠部70が設けられ、この欠部70の底部7002を介してカップ用底壁6602と携帯通信機用底壁6802とが接続されている。
したがって、缶飲料を含むカップ4から飲み物を携帯通信機載置部68にこぼしたとしても、こぼれた飲み物は、携帯通信機用底壁6802から欠部70を介して携帯通信機載置部68の傾斜面からカップ用底壁6602に速やかに導かれる。
そのため、携帯通信機用底壁6802上に飲み物が滞留することが抑制されるため、携帯通信機載置部68に携帯通信機2を載置しても、飲み物によって携帯通信機2が濡れてしまうことを回避する上で有利となる。
【0036】
また、本実施の形態では、開閉蓋30が開口34を閉塞した状態で、下部正面板32は筐体12から取り外し不能となり、開閉蓋30が開口34を開放した状態で、下部正面板32は筐体12から取り外し可能となり、装着具60は、下部正面板32が筐体12から取り外された状態で、計数遊技媒体受け皿26から取り外し可能となるようにした。
したがって、キーを用いて開閉蓋30を開放しない限り、装着具60を遊技媒体貸出機10Bから取り外すことができないため、装着具60が不正に持ち去られるといったトラブルを防止する上で有利となる。
【0037】
また、本実施の形態では、計数遊技媒体受け皿26の上方の筐体12の正面の箇所に携帯通信機2の充電を行なう充電用コネクタ1806が設けられているので、携帯通信機載置部68に載置された携帯通信機2と充電用コネクタ1806とをケーブルを介して接続することで、携帯通信機2の充電を行なうことができる。
したがって、遊技中に携帯通信機2の充電を行なうサービスを提供することができ、利便性の向上を図る上で有利となる。
【0038】
さらに本実施の形態の作用効果を図27(A)〜(E)に示す具体例に基いて説明する。
図27(A)は、缶飲料を含むカップ4がカップ載置部66に載置されると共に、携帯通信機2が携帯通信機載置部68に縦置きで載置された状態を示す。
このようにカップ載置部66と携帯通信機載置部68は、筐体12の正面と直交する方向で筐体12の正面から離れる方向に並べられて設けられているため、計数遊技媒体受け皿26の幅方向の限られたスペースを有効に活用してカップ載置部66と携帯通信機載置部68との双方を配置する上で有利となる。
また、このようにカップ載置部66を携帯通信機載置部68よりも筐体12の正面から離れた箇所に位置させると、遊技者から見て缶飲料を含むカップ4が携帯通信機2よりも手前に位置することになる。したがって、缶飲料を含むカップ4を手に取りやすく利便性の向上を図る上で有利となる。但し、カップ載置部66と携帯通信機載置部68の位置関係は本実施例に限定されるものではなく、筐体12の正面横方向に並べるようにしても良い。
図27(B)は、携帯通信機2が携帯通信機用側壁6804の上端に横置きで載置された状態を示し、図27(C)は、携帯通信機2が携帯通信機載置部68に縦置きで載置された状態を示す。
このように係止突起6404に係止させることで、携帯通信機載置部68に携帯通信機2を横置きにすることも、あるいは、携帯通信機用底壁6802に載置することで、携帯通信機載置部68に携帯通信機2を縦置きにすることも可能となる。
したがって、遊技者の好みに応じて、あるいは、携帯通信機2のディスプレイに表示される画面の方向の縦向きと横向きとに応じて、携帯通信機2の姿勢を縦置きと横置きとに適宜選択することができるため、利便性の向上を図る上で有利となる。
図27(D)は、缶飲料を含むカップ4がカップ載置部66に載置された状態を示し、図27(E)は、携帯通信機載置部68にタバコ6が載置された状態を示す。
カップ載置部66および携帯通信機載置部68には、缶飲料を含むカップ4、携帯通信機2を載置する他、タバコ6や菓子など、遊技者が身の回りに置いておきたいものを載置するなど任意である。
【0039】
以上の説明で明らかなように、本実施の形態によれば、計数ホッパ21を備えた遊技媒体貸出機10Aであっても、あるいは、計数ホッパ21を備えていない遊技媒体貸出機10Bであっても、計数ホッパ21の有無に拘わらず遊技者の邪魔にならないように携帯通信機2を載置でき、あるいは、携帯通信機2および缶飲料を含むカップ4を載置でき利便性の向上を図る上で有利な遊技媒体貸出機が得られる。
【0040】
なお、本実施の形態では、装着具が物品載置部を有している場合について説明したが、装着具は、物品載置部を有しておらず、装飾部などを有しているものであってもよく、あるいは、物品載置部と装飾部などとの双方を有しているものであってもよく、要するに遊技媒体貸出機の利便性や意匠性などを高めるものであればよい。
【符号の説明】
【0041】
2 携帯通信機
10A、10B 遊技媒体貸出機
12 筐体
14 筐体本体
20 払い出しホッパ
21 計数ホッパ
22 ノズルシュート
26 計数遊技媒体受け皿
28 受け皿用蓋
30 開閉蓋
32 下部正面板
3202 正面
3210 係止爪
34 開口
44 携帯通信機載置部
52 支軸
54 軸受部
5404 切り欠き
60 装着具
62 本体部
6202 鍔部
64 保持部
66 カップ載置部
68 携帯通信機載置部
6810 係止突起
6812 突起
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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