特許第6673911号(P6673911)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6673911
(24)【登録日】2020年3月9日
(45)【発行日】2020年3月25日
(54)【発明の名称】患者から異物を摘出するための摘出装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/221 20060101AFI20200316BHJP
【FI】
   A61B17/221
【請求項の数】14
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-519896(P2017-519896)
(86)(22)【出願日】2015年10月9日
(65)【公表番号】特表2017-530820(P2017-530820A)
(43)【公表日】2017年10月19日
(86)【国際出願番号】EP2015073387
(87)【国際公開番号】WO2016058929
(87)【国際公開日】20160421
【審査請求日】2018年10月5日
(31)【優先権主張番号】14306628.0
(32)【優先日】2014年10月14日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】500085884
【氏名又は名称】コロプラスト アクティーゼルスカブ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100112357
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 繁樹
(74)【代理人】
【識別番号】100130133
【弁理士】
【氏名又は名称】曽根 太樹
(72)【発明者】
【氏名】ジェラール ルイ フロラン トルシオ
(72)【発明者】
【氏名】チェーザレ スコッフォーネ
(72)【発明者】
【氏名】ダビド リゴット
【審査官】 北川 大地
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第05741286(US,A)
【文献】 特開平11−76403(JP,A)
【文献】 米国特許第2113246(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/221
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者から異物を摘出するための摘出装置(10)であって、
・柔軟性シース(14)によって、前記柔軟性シース(14)内に配置された伝動マンドリン(16)によって、前記伝動マンドリン(16)の近位領域が固定されたハンドル(15)によって、且つ、前記伝動マンドリン(16)の遠位端に接続されたツールによって形成される柔軟性摘出器(11)と、
・前記柔軟性摘出器(11)の前記柔軟性シース(14)を中に配置できる剛性チューブ(22)を有する補強装置(12)と、
・前記柔軟性摘出器(11)を前記補強装置(12)に着脱可能に接続するための接続手段(13)と、
を有し、
前記ハンドル(15)は、前記柔軟性シース(14)を固定する遠位部分(17)と、前記伝動マンドリンを固定する近位部分(18)とを有し、前記遠位部分及び前記近位部分が互いに対して移動可能であり、
前記ハンドル(15)は、前記接続手段の一部を形成する長手方向スリットを有することを特徴とする摘出装置。
【請求項2】
前記伝動マンドリン(16)が前記柔軟性シース(14)内を滑動することと、前記伝動マンドリン(16)の前記近位領域が前記ハンドル(15)に剛性接続されることを特徴とする、請求項1に記載の摘出装置。
【請求項3】
前記接続手段(13)が、前記ハンドル(15)に剛性接続された少なくとも1つの弾性タブ(20)を有することを特徴とする、請求項1に記載の摘出装置。
【請求項4】
前記弾性タブ(20)に、前記補強装置(12)と協働する少なくとも1つの突起(21)が設けられていることを特徴とする、請求項に記載の摘出装置。
【請求項5】
前記補強装置(12)が、前記柔軟性摘出器(11)の前記柔軟性シース(14)を受入れることができる剛性チューブ(22)を有することを特徴とする、請求項1に記載の摘出装置。
【請求項6】
前記補強装置(12)が、前記柔軟性摘出器(11)の前記柔軟性シース(14)の一部を受入れるように設計された迂回部材(23)を有することを特徴とする、請求項1に記載の摘出装置。
【請求項7】
前記補強装置(12)が保持部材(26)を有し、前記保持部材(26)は前記剛性チューブ(22)に剛性接続され、且つ、前記柔軟性摘出器(11)を前記補強装置(12)に接続するための前記接続手段(13)の一部を有することを特徴とする、請求項1に記載の摘出装置。
【請求項8】
前記保持部材(26)が、前記ハンドル(15)に剛性接続された少なくとも1つの弾性タブ(20)の少なくとも1つの突起(21)と協働するように設計された少なくとも1つの切欠き(27)を有することを特徴とする、請求項に記載の摘出装置。
【請求項9】
前記迂回部材(23)、前記柔軟性摘出器(11)が前記補強装置(12)に取付けられるとき、前記ハンドル(15)の前記長手方向スリット(19)内に自身を位置決めするように位置付けられ且つ寸法を決められることを特徴とする、請求項に記載の摘出装置。
【請求項10】
前記迂回部材(23)が、前記柔軟性摘出器(11)の前記柔軟性シース(14)の一部を受入れることができる内側チャネル(24)を有することを特徴とする、請求項に記載の摘出装置。
【請求項11】
柔軟性摘出器(11)と協働するように意図された補強装置(12)であって、前記柔軟性摘出器(11)の柔軟性シース(14)を受入れることができる剛性チューブ(22)と、前記柔軟性シース(14)の一部を受入れるように設計された迂回部材(23)と、前記補強装置(12)を前記柔軟性摘出器(11)に着脱可能に接続するための接続手段(13)とを有することを特徴とする補強装置(12)。
【請求項12】
前記迂回部材(23)が、内側チャネル(24)を有するリングによって形成されることを特徴とする、請求項11に記載の補強装置。
【請求項13】
前記迂回部材(23)が、前記補強装置(12)及び前記柔軟性摘出器(11)を剛性接続するような方法で前記柔軟性摘出器(11)のハンドル(15)と協働することを特徴とする、請求項11に記載の補強装置。
【請求項14】
前記柔軟性摘出器(11)及び前記迂回部材(23)は、前記柔軟性摘出器(11)が前記補強装置(12)の中に導入されているとき、前記柔軟性摘出器(11)及び前記補強装置(12)の組立品が剛性ネフロスコープとしての使用と互換性がある長さを有するような相対長さを有することを特徴とする、請求項11に記載の補強装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
腎臓内、又は腎臓の下の尿管の始点の石の存在は、痛み、出血及び感染症などの問題又は症状の源であり、それはまた、尿の流れが遮断され、最終的に腎臓機能が喪失し、その後腎臓が破壊する危険性がある。従って、これら石を除去することが必要である。実際に、処置が施されない場合、患者はこれら問題を抱え続け、又はそれらが再発するのを見て、そして合併症に苦しむであろう。
【0002】
種々の処置の方法がある。技法の選択は原則的に石の大きさ、位置、及び硬さに依存する。概して、1cmを超える寸法の石の場合、経皮的腎砕石術が推奨される。
【背景技術】
【0003】
経皮的腎砕石術は、石又は複数の石を見ることができるネフロスコープ、石又は複数の石を破砕することを可能にする結石破砕装置、及びこれら石を捕捉し患者から摘出することを可能にする石摘出器を、背中の皮膚及び壁を通って、腎臓の中に直接通すことを伴う。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、剛性ネフロスコープを使用しなければならない状況において、且つまた、柔軟性ネフロスコープがより適切である状況において使用可能な装置に関する。
【0005】
本発明の実施形態によれば、この装置は可逆性であることができる、すなわち、柔軟な構成で使用した後に剛性の構成で、及び逆に再使用可能である。
【0006】
開示されるのは、患者から異物を摘出するための摘出装置であり、この装置は、
・柔軟性シースによって、柔軟性シース内に配置された伝動マンドリンによって、伝動マンドリンの近位領域が固定されるハンドルによって、且つ伝動マンドリンの遠位端に接続されたツールによって形成される柔軟性摘出器と、
・柔軟性摘出器の柔軟性シースを中に配置できる剛性チューブを有する補強装置と、
・柔軟性摘出器を補強装置に接続するための接続手段と、
を有する。
【0007】
同じく開示されるのは、柔軟性摘出器と協働するように意図された補強装置であり、この補強装置は、柔軟性摘出器の一部を受入れることができる剛性チューブと、補強装置を柔軟性摘出器に接続するための接続手段とを有する。
【0008】
本開示によれば、外科医は、この装置を、従来のやり方において、2つの異なる構成で使用することができる。第1の構成において、装置は、剛性ネフロスコープ内で使用可能である。実用において、外科医は、概して、最も大きな石を除去するために、このタイプのネフロスコープを使用することによって開始する。これら剛性ネフロスコープは概して、その剛性の構成において、本発明による装置と同様に、長さが短い。この理由のため、外科医は、従来型剛性ネフロスコープを用いて慣れたやり方の中でこの装置を用いて作業を行うことができる。
【0009】
第2の局面において、外科医が、特に腎臓の他の腎杯を探るために及び/又は石又は石の細片をそこから除去するために、柔軟性装置を使用することを望む場合、本発明による装置は、柔軟性摘出器に変形させることができる。柔軟性ネフロスコープは従来、剛性ネフロスコープよりも長い長さを有することに注意されたい。一実施形態において、外科医がまた、開示される装置を柔軟性ネフロスコープに対応する構成において使用するとき、従来のやり方で作業を行うことができるように、この特徴が尊重される。
【0010】
本開示によれば、外科医は、その瞬間の必要性に応じて、柔軟性又は剛性であり得る単一の装置を使用できる。さらに、外科医は、従来の器具を適合させる必要なく、従来の器具と共にこの装置を使用できる。外科医はまた、この装置を、自分が慣れた装置と同じやり方で使用でき、このことが新しい操作を学ぶ必要性を回避し且つ付随する危険性を低減する。
【0011】
本発明及びその利点は、特定の実施形態の詳細な記載及び添付の図面を参照することによって、より深く理解される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】一実施形態による柔軟性摘出器の斜視図である。
図2】一実施形態による補強装置を示す。
図3】一実施形態による摘出装置の斜視図である。
図4】一実施形態による要素の詳細を示す。
図5】一実施形態による装置の別の詳細を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図面を参照すると、患者から異物を摘出するための摘出装置10、特に、患者の身体から石を摘出するための摘出装置が開示されている。この摘出装置は、2つの要素、すなわち、柔軟性摘出器11及び補強装置12から本質的に構成される。本発明による摘出装置10は、柔軟性摘出器11を補強装置12に接続する接続手段13を追加的に有する。
【0014】
柔軟性摘出器11は、ハンドル15に剛性接続された柔軟性シース14と、同じくハンドル15に剛性接続された伝動マンドリン16とを有する。伝動マンドリン16は柔軟性があり、柔軟性シース14の中を滑動する。
【0015】
ハンドル15は、Uとほぼ同様の形状を有し、且つ、柔軟性シース14が固定される遠位部分17と、伝動マンドリン16が固定される近位部分18とを有する。ハンドルの遠位部分17及び近位部分18は、互いに移動可能である。一実施形態によれば、ハンドルの2つの部分の相対移動は、このハンドルが作製される材料の弾力性によって実現される。この材料は有利に、ポリアミド、POM(ポリオキシメチレン)、ポリカーボネート、又はABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)などのポリマーであり得る。他の適切な材料が使用されてもよい。他の組立方法を明白に使用可能であり、例えば、Uの下側部分内のヒンジがハンドルの遠位部分17と近位部分18を接続する組立てを使用可能である。同じくこの組立方法は、ハンドルの遠位部分及び近位部分の相対移動を可能にする。ハンドルの多くの変形を使用可能であり、例えばシリンジ型プッシャを有するハンドルを使用可能である。
【0016】
伝動マンドリン16は、ハンドル15から離れるその遠位端において、ツール(非図示)に剛性接続される。一実施形態によれば、ツールは石摘出器であり得、石を捕捉し患者の身体から摘出することを可能にする。用途に依存して他のツールを明白に使用可能である。
【0017】
伝動マンドリン16は、2つの極端な位置、すなわち、後退位置と作動位置とを取ることができ、後退位置において伝動マンドリン16の遠位端及びツールは柔軟性シース14の内側に配置され、作動位置においてツールはこのシース14の外側にある。
【0018】
一実施形態によれば、ハンドル15は、力がハンドルにかけられないとき、伝動マンドリン16が後退位置にあるように設計される。
【0019】
ハンドル15は、柔軟性摘出器11を補強装置12に接続するための接続手段13の一部を有する。このために、ハンドルの遠位部分17は、長手方向スリット19を有し、その使用は以下でより詳細に説明される。ハンドル15はまた、2つの弾性タブ20を有し、各弾性タブは突起21を設けられている。
【0020】
一実施形態によれば、伝動マンドリン16の近位端は、ハンドル15に着脱不可能に固定される。伝動マンドリン16の柔軟性のおかげで、着脱不可能な結合を使用することが可能である。しかしながら、このマンドリンは、ハンドルが後退位置から作動位置へ移動されるとき座屈せず、同時にハンドルとの結合の領域において曲がるように選択されなければならない。
【0021】
一実施形態において、柔軟性シース14の長さは、柔軟性摘出器11が従来式の器具で、特にネフロスコープ又は柔軟性エンドスコープで使用できるようなものである。この長さは概ね40〜120cmである。
【0022】
補強装置12は剛性チューブ22と、迂回部材23と、柔軟性摘出器11を補強装置12に接続するための接続手段13の一部とを本質的に含む。剛性チューブ22は内側チャネル24を有し、その直径は柔軟性摘出器11の柔軟性シース14を中に導入できるようなものである。この剛性チューブ22は有利に、従来より使用される剛性ネフロスコープに対応する寸法を有する。剛性ネフロスコープの長さは、1〜6mmの内径の場合、概ね20〜40cmである。剛性チューブは金属又はポリマーから作製可能であり、金属は例えば、316型スチールなどの医療グレードステンレススチール又は適切な合金であり、ポリマーは例えば、カーボンファイバ、ガラスファイバ又はケブラーで補強されたポリマーである。他の適切な材料も使用可能である。
【0023】
示されるような一実施形態において、迂回部材23はリングによって形成され、内側チャネル24は、柔軟性摘出器11のシース14の通過を可能にするのに十分な寸法を有する。
【0024】
リングの長さ、すなわち迂回部材23が円形の形状を有する場合、迂回部材23の周囲長さは、剛性チューブ22の長さと、柔軟性シース14の長さとの間の差に実質的に等しく、これは以下でより詳細に説明される。
【0025】
迂回部材23は、図3図5に示されるように、内側チャネル24へのアクセスを許容するカバー25を有する。これは、柔軟性シース14をこの迂回部材23の中に配置することを容易にすることができる。
【0026】
一実施形態によれば、迂回部材23は、この部材の一部をハンドル15の長手方向スリット19の中に配置できるような厚さ及び位置を有する。この迂回部材は、2つの要素が互いに接触しないようにハンドル15から離れた位置に配置可能であることに注意されたい。
【0027】
補強装置12は、剛性チューブ22が中に固定される保持部材26を有する。この保持部材26には、ハンドル15の突起21と協働するように設計された切欠き27が設けられている。
【0028】
外科医が患者から異物を、特に患者の腎臓から石を除去しようとするとき、上に記載したような経皮的腎砕石術と呼ばれる技法を用いることができることは、当業者に周知である。この技法において、患者の背中を通って、石が除去される腎臓まで経路が形成される。ほとんどの場合、外科医は、剛性ネフロスコープを使用し、ネフロスコープの連続する部分の中にほぼ位置する石に接近する。ネフロスコープの連続する部分以外の場所に、例えば腎臓の他の腎杯の中に位置する石の場合、外科医は柔軟性ネフロスコープを使用する。
【0029】
本開示によれば、摘出装置10は、第一に、従来式の剛性ネフロスコープとして使用可能である。この目的のために、柔軟性シース14は、第一に、迂回部材23の内側チャネル24に導入される。これを実行するために、柔軟性シースを迂回部材23に単に押し込むことができ、その形状は、シースは剛性チューブ22に直接進入せず、代わりに第一に、内側チャネル24の中を通過し、その後、このチャネルから現れて剛性チューブ22に入るようなものである。迂回部材23がカバー25を有する場合、カバー25は、必要であれば、柔軟性シース14の配置を容易にするために任意選択的に除去されてもよい。
【0030】
次いでこの柔軟性シース14はその極端な位置に押され、その位置で、柔軟性摘出器11の伝動マンドリン16の端部に配置されたツールは剛性チューブ22の自由端部の近くに配置される。
【0031】
この位置において、接続手段13を形成する種々の構成要素は、柔軟性摘出器を補強装置に剛性接続された状態に維持するような方法で係合される。より詳細には、補強装置12の迂回部材23は、柔軟性摘出器のハンドル15の長手方向スリット19の中に係合される。ハンドル15の弾性タブ20に形成された突起21は保持部材26の切欠き27の中に係合される。このようにして、柔軟性摘出器11及び補強装置12は剛性接続され、従来型の剛性摘出器と同じ方法で使用することができる。ハンドル15の作動は、伝動マンドリン16を移動させる効果を有し、このことがこの伝動マンドリンの端部に配置されたツールの作動を可能にする。ハンドル15の弾性は、このハンドルに力がかけられないとき、ツールが柔軟性シース14の内側に且つ剛性チューブ22の内側に配置されるようなものである。
【0032】
外科医が柔軟性ネフロスコープ内で摘出装置10を使用することを望むとき、外科医は弾性タブ20を広げて離し、このことが突起21を保持部材26から解放する効果を有する。外科医は、迂回部材23を、ハンドル15の長手方向スリット19から除去し、柔軟性シース14を剛性チューブ22から引き出す。この構成において、柔軟性シース14の全長を使用可能であり、それによって、この摘出器11を従来型柔軟性ネフロスコープで使用することが可能になる。
【0033】
外科医が摘出装置10をその構成において剛性摘出器として再使用することを望む場合、それは柔軟性シース14を迂回部材23に再導入し、この迂回部材23をハンドル15の長手方向スリット19の中に再配置し、且つ突起21を保持部材26に再配置するのに十分である。
【0034】
本開示は、単一の摘出装置において、柔軟性ネフロスコープに対応する構成及び剛性ネフロスコープに対応する構成を利用可能にする。一実施形態において、この装置は完全に可逆性であり、このことは外科医が状況に最も適した構成をいつでも選択することを可能にする。本開示による装置はまた、従来型の柔軟性又は剛性ネフロスコープの寸法に対応するようなやり方で寸法を決められ、このことは、本発明による装置が、一方で他の器具を開発することなく、且つ、他方で外科医が他の機器にも他の作業方法にも習熟する必要なく、従来型の器具で使用できることを意味する。しかしながら、迂回部材23を有さない摘出装置を提供することが可能である。この場合、本発明による装置の長さは、その柔軟性構造において且つその剛性構造においてほぼ同じである。
【0035】
示される例において、接続手段13は、特にハンドル15によって、且つ迂回装置23によって、形成される。このハンドル及びこの迂回装置は互いに独立し接続手段の一部を形成しないことも可能である。
【0036】
不可逆性接続手段を使用することも可能である。この場合、接続手段は、例えば、補強装置を柔軟性摘出器から分離するように破壊領域において破壊され得、補強装置をこの柔軟性摘出器に再接続する可能性は一切ない。
【0037】
本開示は、石が患者の腎臓から除去される使用法を記載する。同じ原理を、患者から除去されるべき他の異物に適用可能である。
図1
図2
図3
図4
図5