(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6673980
(24)【登録日】2020年3月9日
(45)【発行日】2020年4月1日
(54)【発明の名称】デジタルデバイスを利用して遠隔地PCと接続する方法
(51)【国際特許分類】
G06F 13/00 20060101AFI20200323BHJP
H04N 21/436 20110101ALI20200323BHJP
H04N 21/4788 20110101ALI20200323BHJP
G06F 21/62 20130101ALI20200323BHJP
【FI】
G06F13/00 500A
H04N21/436
H04N21/4788
G06F21/62
【請求項の数】18
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2018-107583(P2018-107583)
(22)【出願日】2018年6月5日
(65)【公開番号】特開2018-206392(P2018-206392A)
(43)【公開日】2018年12月27日
【審査請求日】2018年6月5日
(31)【優先権主張番号】10-2017-0069545
(32)【優先日】2017年6月5日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】313011434
【氏名又は名称】エヌエイチエヌ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】特許業務法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】イ ユンス
(72)【発明者】
【氏名】チョ チョルヒョン
【審査官】
安藤 一道
(56)【参考文献】
【文献】
特表2014−519649(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
G06F 21/62
H04N 21/436
H04N 21/4788
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セットトップボックスと前記セットトップボックスに接続されたTV又はスマートTVであるデジタルデバイスで遠隔地PCと接続する方法であって、
前記デジタルデバイスの設定を変更するユーザインタフェースを利用してPCサービスを実行させることで前記遠隔地PCへのアクセスを要求することと、
前記遠隔地PCにより前記要求と関連する要求情報の識別が完了することで前記PCサービスを提供するためのネットワーク接続が設定されることと、
前記遠隔地PCで表示される画面情報が動画としてエンコードされ、前記遠隔地PCから送信されたエンコードされた動画を受信することと、
前記エンコードされた動画をデコードすることにより、ディスプレイに前記遠隔地PCの画面情報を再生することとを含み、
前記遠隔地PCへのアクセスを要求することは、前記遠隔地PCで提供される複数のPCソースのうちから少なくとも1つのPCソースを選択し、前記PCソースに含まれるオペレーティングシステム環境を構築することにより、前記PCサービスを実行させる、遠隔地PCと接続する方法。
【請求項2】
前記デジタルデバイスの設定を変更するユーザインタフェースを提供するメニュー画面基盤のPCサービス実行方式、または前記PCサービスを実行させるためのアプリケーション基盤のPCサービス実行方式を含む、前記遠隔地PCと接続するためのアクセス方式を含むこと
をさらに含む、請求項1に記載の遠隔地PCと接続する方法。
【請求項3】
前記遠隔地PCへのアクセスを要求することは、
前記遠隔地PCに接続するための前記遠隔地PCのIPアドレスまたはドメイン情報を含む遠隔地PC情報を格納し、前記格納された遠隔地PC情報に基づいて接続しようとする遠隔地PCのIPアドレスまたはドメイン情報が入力されること
を含む、請求項1に記載の遠隔地PCと接続する方法。
【請求項4】
前記遠隔地PCへのアクセスを要求することは、
前記PCサービスを実行させることでIDおよびパスワード基盤のログインを実行し、前記ログインを実行したユーザの識別情報に基づいて前記遠隔地PCへのアクセスを要求すること
を含む、請求項1に記載の遠隔地PCと接続する方法。
【請求項5】
入力/出力装置の接続が感知されることで前記接続する入力/出力装置の情報を識別し、前記接続する入力/出力装置に対する命令がユーザから入力される場合、前記接続する入力/出力装置に入力された前記命令に応じた情報を前記遠隔地PCに送信すること
をさらに含む、請求項1に記載の遠隔地PCと接続する方法。
【請求項6】
前記入力/出力装置に入力された前記命令に応じた情報を前記遠隔地PCに送信することは、
前記遠隔地PCで前記接続する入力/出力装置に入力された前記命令に応じた情報に基づいて、前記遠隔地PCの機能が実行されることで前記遠隔地PCで実行された機能と関連する画面情報が動画としてエンコードさせ、前記エンコードされた動画がストリーミングさせること
を含む、請求項5に記載の遠隔地PCと接続する方法。
【請求項7】
前記遠隔地PCへのアクセスを要求することは、
前記遠隔地PCから提供される複数のPCソースと関連する資源情報を管理すること
を含む、請求項1に記載の遠隔地PCと接続する方法。
【請求項8】
遠隔地PCと接続するためのセットトップボックスと前記セットトップボックスに接続されたTV又はスマートTVであるデジタルデバイスであって、
前記遠隔地PCと接続するためのアクセス方式を提供する提供部と、
前記デジタルデバイスの設定を変更するユーザインタフェースを利用してPCサービスを実行させることで前記遠隔地PCへのアクセスを要求する要求部と、
前記遠隔地PCにより前記要求と関連する要求情報の識別が完了することで前記PCサービスを提供するためのネットワーク接続が設定される設定部と、
前記遠隔地PCで表示される画面情報が動画としてエンコードされ、前記遠隔地PCから送信されたエンコードされた動画を受信する受信部と、
前記エンコードされた動画をデコードすることにより、ディスプレイにデコードされた動画を再生する再生部と、を備え、
前記要求部は、前記遠隔地PCで提供される複数のPCソースのうちから少なくとも1つのPCソースを選択し、前記PCソースに含まれるオペレーティングシステム環境を構築することにより、前記PCサービスを実行させる、デジタルデバイス。
【請求項9】
前記提供部は、
前記デジタルデバイスの設定を変更するユーザインタフェースを提供するメニュー画面基盤のPCサービス実行方式、または前記PCサービスを実行させるためのアプリケーション基盤のPCサービス実行方式を含む、前記遠隔地PCと接続するためのアクセス方式を含む
ことを特徴とする、請求項8に記載のデジタルデバイス。
【請求項10】
前記遠隔地PCに接続するための前記遠隔地PCのIPアドレスまたはドメイン情報を含む遠隔地PC情報を格納する格納部
をさらに備え、
前記要求部は、
前記格納部に格納された遠隔地PC情報に基づいて接続しようとする遠隔地PCのIPアドレスまたはドメイン情報を入力する
ことを特徴とする、請求項8に記載のデジタルデバイス。
【請求項11】
前記要求部は、
前記PCサービスを実行させることでIDおよびパスワード基盤のログインを実行し、前記ログインを実行したユーザの識別情報に基づいて前記遠隔地PCへのアクセスを要求する
ことを特徴とする、請求項8に記載のデジタルデバイス。
【請求項12】
入力/出力装置の接続が感知されることで前記接続する入力/出力装置の情報を識別し、前記接続する入力/出力装置に対する命令がユーザから入力される場合、前記接続する入力/出力装置に入力された前記命令に応じた情報を前記遠隔地PCに送信する送信部
をさらに備える、請求項8に記載のデジタルデバイス。
【請求項13】
前記送信部は、
前記遠隔地PCで前記接続する入力/出力装置の入力値に基づいて、前記遠隔地PCの機能が実行されることで前記遠隔地PCで実行された機能と関連する画面情報を動画としてエンコードさせ、前記エンコードされた動画をストリーミングさせる
ことを特徴とする、請求項12に記載のデジタルデバイス。
【請求項14】
前記要求部は、
前記遠隔地PCから提供される複数のPCソースと関連する資源情報を管理する
ことを特徴とする、請求項8に記載のデジタルデバイス。
【請求項15】
セットトップボックスと前記セットトップボックスに接続されたTV又はスマートTVであるデジタルデバイスで駆動するアプリケーションで遠隔地PCと接続する方法であって、
前記遠隔地PCのIPアドレスまたはドメイン情報を含む遠隔地PC情報を格納することと、
前記遠隔地PCで提供された複数のPCソースのうちから少なくとも1つのPCソースを選択し、前記PCソースに含まれるオペレーティングシステム環境を構築することにより、PCサービスを実行させることで前記遠隔地PCの情報を前記デジタルデバイスに伝達することと、
前記デジタルデバイスから前記遠隔地PC情報に基づいて前記遠隔地PCへのアクセス要求が試行されることにより、前記遠隔地PCから前記デジタルデバイスと接続するためのアクセス要求に対する接続承認信号を受信することと、
前記遠隔地PCに前記遠隔地PCで表示される画面情報を要求することと、
前記遠隔地PCで表示される画面情報がエンコードされて生成された動画を受信し、前記デジタルデバイスに前記エンコードされた動画に対するデコードを要求することと、
前記デジタルデバイスで前記エンコードされた動画に対するデコードが実行されることによって前記遠隔地PCで表示される画面情報が再生され、前記再生される遠隔地PCの画面情報に関する結果を受信することとを含む、遠隔地PCと接続する方法。
【請求項16】
前記デジタルデバイスに接続する入力/出力装置に対する命令が入力されることで、前記入力/出力装置に入力された前記命令に応じた情報を受信することと、
前記入力/出力装置に入力された前記命令に応じた情報を前記遠隔地PCに送信することと、
前記遠隔地PCで前記命令に応じた情報に基づいて実行された画面情報がエンコードされて生成された動画が前記デジタルデバイスでデコードされ、前記デジタルデバイスで再生される遠隔地PCの画面情報に関する結果を受信することと、
ユーザから前記PCサービスの使用終了要求を受信することで前記使用終了要求を前記遠隔地PCに送信することにより、前記遠隔地PCとの接続を終了させることと
をさらに含む、請求項15に記載の遠隔地PCと接続する方法。
【請求項17】
遠隔地PCでPCサービスを運営する方法であって、
セットトップボックスと前記セットトップボックスに接続されたTV又はスマートTVであるデジタルデバイスからPCサービスのアクセス要求を受信することと、
前記デジタルデバイスのアクセス要求と関連する要求情報を識別することで前記デジタルデバイスとのネットワーク接続を設定することと、
前記PCサービスを実行するためのPCソースが選択されると、前記PCソースを前記デジタルデバイスに提供し、
前記PCサービスで表示される画面情報を動画としてエンコードすることと、
前記エンコードされた動画を前記デジタルデバイスにストリーミングすることと
を含み、
前記エンコードされた動画を前記デジタルデバイスにストリーミングすることは、
前記デジタルデバイスで前記エンコードされた動画を受信することで前記エンコードされた動画をデコードし、前記デジタルデバイスのディスプレイにデコードされた動画を再生すること
を含む、PCサービスを運営する方法。
【請求項18】
セットトップボックスと前記セットトップボックスに接続されたTV又はスマートTVであるデジタルデバイスから遠隔地PCが提供する複数のPCソースから少なくとも1つのPCソースが選択されると、選択された前記PCソースを前記デジタルデバイスに提供し、
前記遠隔地PCのIPアドレスまたはドメイン情報を含む遠隔地PC情報を前記デジタルデバイスに伝達することと、
前記遠隔地PC情報に基づいて前記デジタルデバイスから前記遠隔地PCへのアクセス要求が試行され、前記アクセス要求に対する接続承認信号が前記デジタルデバイスにより受信されると、前記遠隔地PCに、前記遠隔地PCで表示される画面情報を要求することと、
前記デジタルデバイスが受信した前記画面情報をエンコードした動画に対するデコードを前記デジタルデバイスに要求することと、
前記デジタルデバイスで前記デコードが実行されることによって再生される前記画面情報に関する結果を受信することと、
をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、デジタルデバイスを遠隔地PCと接続させてデジタルデバイスでPC機能を使用する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なTVは、放送用の映像を受信することで映像を出力する機能を実行する。このような従来のTVは、デバイスのスペックが低仕様であるため、映像を出力することに焦点が合わせられていることから、TVでPC機能を使用するためには、別途の外部機器と接続させることでPCサービスを利用するしかなかった。
【0003】
高仕様のチップセットがTVに装着されることにより、多様なサービスを支援するスマートTVが登場するようになった。スマートTVは、TVにインターネット接続機能を結合することで、各種アプリをインストールしてウェブサーフィンしたり、VOD視聴、ソーシャルネットワークサービス、ゲームなどのような多様な機能を提供したりすることを可能にした。スマートTVでPC機能を使用するためには、スマートTVが提供するストアからPCサービスアプリケーションをダウンロードしてインストールすることでPCサービスの利用が可能となる。しかし、製造社ごとにスマートTVのプラットフォームが異なるため、支援するそれぞれのスマートTVでインストールすることのできるアプリケーションに制限があり、ストアでアプリケーションが提供されたとしても、デバイスの環境によってインストールに制約が生じることもある。
【0004】
これにより、スマートTVではない一般的なTVでも、PC機能を提供する別途の本体をTVに設置しなくても、TVでPC機能を実行させることのできる技術の提案が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国公開特許第10−2012−0047487号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
デジタルデバイスを基盤として遠隔地PCと接続させ、PCが家庭内にも同じように存在するようにPCを利用できるように運営する技術を提供する。より詳細には、一般家庭で広く設置されているデジタルデバイスを基盤としてデジタルデバイスと同じネットワークに存在しない遠隔地PCに接続させ、遠隔地PCから遠隔地PCに表示される画面情報を受信してデジタルデバイスで再生させることによってPC機能を利用する方法および装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
デジタルデバイスで遠隔地PCと接続する方法は、前記デジタルデバイスの設定を変更するユーザインタフェースを利用してPCサービスを実行させることで前記遠隔地PCへのアクセスを要求することと、前記遠隔地PCにより前記要求と関連する要求情報の識別が完了することで前記PCサービスを提供するためのネットワーク接続が設定されることと、前記遠隔地PCで表示される画面情報が動画としてエンコードされ、前記遠隔地PCから送信されたエンコードされた動画を受信することと、前記エンコードされた動画をデコードすることにより、ディスプレイに前記遠隔地PCの画面情報を再生することとを含んでよい。
【0008】
前記遠隔地PCと接続する方法は、前記デジタルデバイスの設定を変更するユーザインタフェースを提供するメニュー画面基盤のPCサービス実行方式、または前記PCサービスを実行させるためのアプリケーション基盤のPCサービス実行方式を含む、前記遠隔地PCと接続するためのアクセス方式を含むことをさらに含んでよい。
【0009】
前記遠隔地PCへのアクセスを要求することは、前記遠隔地PCに接続するための前記遠隔地PCのIPアドレスまたはドメイン情報を含む遠隔地PC情報を格納し、前記格納された遠隔地PC情報に基づいて接続しようとする遠隔地PCのIPアドレスまたはドメイン(Domain)情報が入力されることを含んでよい。
【0010】
前記遠隔地PCへのアクセスを要求することは、前記PCサービスを実行させることでIDおよびパスワード基盤のログインを実行し、前記ログインを実行したユーザの識別情報に基づいて前記遠隔地PCへのアクセスを要求することを含んでよい。
【0011】
前記遠隔地PCと接続する方法は、入力/出力装置の接続が感知されることで前記接続する入力/出力装置の情報を識別し、前記接続する入力/出力装置に対する命令がユーザから入力される場合、前記接続する入力/出力装置の入力値を前記遠隔地PCに送信することをさらに含んでよい。
【0012】
前記入力/出力装置の入力値を前記遠隔地PCに送信することは、前記遠隔地PCで前記接続する入力/出力装置の入力値に基づいて、前記遠隔地PCの機能が実行されることで前記遠隔地PCで実行された機能と関連する画面情報が動画としてエンコードさせ、前記エンコードされた動画がストリーミングさせることを含んでよい。
【0013】
前記遠隔地PCへのアクセスを要求することは、オペレーティングシステム環境を構築することにより、前記PCサービスを実行させることを含んでよい。
【0014】
前記遠隔地PCへのアクセスを要求することは、前記遠隔地PCで提供された複数のPCソースのうちから少なくとも1つのPCソースが選択されることを含んでよい。
【0015】
前記遠隔地PCへのアクセスを要求することは、前記遠隔地PCで提供される複数のPCソースと関連する資源情報を管理することを含んでよい。
【0016】
遠隔地PCと接続するためのデジタルデバイスは、前記遠隔地PCと接続するためのアクセス方式を提供する提供部と、前記デジタルデバイスの設定を変更するユーザインタフェースを利用してPCサービスを実行させることで前記遠隔地PCへのアクセスを要求する要求部と、前記遠隔地PCにより前記要求と関連する要求情報の識別が完了することで前記PCサービスを提供するためのネットワーク接続が設定される設定部と、前記遠隔地PCで表示される画面情報が動画としてエンコードされ、前記遠隔地PCから送信されたエンコードされた動画を受信する受信部と、前記エンコードされした動画をデコードすることにより、ディスプレイにデコードされた動画を再生する再生部とを備えてよい。
【0017】
前記提供部は、前記デジタルデバイスの設定を変更するユーザインタフェースを提供するメニュー画面基盤のPCサービス実行方式、または前記PCサービスを実行させるためのアプリケーション基盤のPCサービス実行方式を含む、前記遠隔地PCと接続するためのアクセス方式を含んでよい。
【0018】
前記デジタルデバイスは、前記遠隔地PCに接続するための前記遠隔地PCのIPアドレスまたはドメイン情報を含む遠隔地PC情報を格納する格納部をさらに備え、前記要求部は、前記格納部に格納された遠隔地PC情報に基づいて接続しようとする遠隔地PCのIPアドレスまたはドメイン情報を入力してよい。
【0019】
前記要求部は、前記PCサービスを実行させることでIDおよびパスワード基盤のログインを実行し、前記ログインを実行したユーザの識別情報に基づいて前記遠隔地PCへのアクセスを要求してよい。
【0020】
前記デジタルデバイスは、入力/出力装置の接続が感知されることで前記接続する入力/出力装置の情報を識別し、前記接続する入力/出力装置に対する命令がユーザから入力される場合、前記接続する入力/出力装置の入力値を前記遠隔地PCに送信する送信部をさらに備えてよい。
【0021】
前記送信部は、前記遠隔地PCで前記接続する入力/出力装置の入力値に基づいて、前記遠隔地PCの機能が実行されることで前記遠隔地PCで実行された機能と関連する画面情報を動画としてエンコードさせ、前記エンコードされた動画をストリーミングさせてよい。
【0022】
前記要求部は、オペレーティングシステム環境を構築することにより、前記PCサービスを実行させてよい。
【0023】
前記要求部は、前記遠隔地PCで提供された複数のPCソースのうちから少なくとも1つのPCソースが選択され、前記遠隔地PCで提供される複数のPCソースと関連する資源情報を管理してよい。
【0024】
デジタルデバイスで駆動するアプリケーションで遠隔地PCと接続する方法は、前記遠隔地PCのIPアドレスまたはドメイン情報を含む遠隔地PC情報を格納することと、前記遠隔地PCと接続するためのPCサービスを実行させることで前記遠隔地PCの情報を前記デジタルデバイスに伝達することと、前記デジタルデバイスから前記遠隔地PC情報に基づいて前記遠隔地PCへのアクセス要求が試行されることにより、前記遠隔地PCから前記デジタルデバイスと接続するためのアクセス要求に対する接続承認信号を受信することと、前記遠隔地PCに前記遠隔地PCで表示される画面情報を要求することと、前記遠隔地PCで表示される画面情報がエンコードされて生成された動画を受信し、前記デジタルデバイスに前記エンコードされた動画に対するデコードを要求することと、前記デジタルデバイスで前記エンコードされた動画に対するデコードが実行されることによって前記遠隔地PCで表示される画面情報が再生され、前記再生される遠隔地PCの画面情報に関する結果を受信することとを含んでよい。
【0025】
前記デジタルデバイスで駆動するアプリケーションで遠隔地PCと接続する方法は、前記デジタルデバイスに接続する入力/出力装置に対する命令が入力されることで、前記入力/出力装置の入力値を受信することと、前記入力/出力装置の入力値を前記遠隔地PCに送信することと、前記遠隔地PCで前記入力値に基づいて実行された画面情報がエンコードされて生成された動画が前記デジタルデバイスでデコードされ、前記デジタルデバイスで再生される遠隔地PCの画面情報に関する結果を受信することと、ユーザから前記PCサービスの使用終了要求を受信することで前記使用終了要求を前記遠隔地PCに送信することにより、前記遠隔地PCとの接続を終了させることとをさらに含んでよい。
【0026】
遠隔地PCでPCサービスを運営する方法は、デジタルデバイスからPCサービスのアクセス要求を受信することと、前記デジタルデバイスのアクセス要求と関連する要求情報を識別することで前記デジタルデバイスとのネットワーク接続を設定することと、前記PCサービスで表示される画面情報を動画としてエンコードすることと、前記エンコードされた動画を前記デジタルデバイスにストリーミングすることとを含み、前記エンコードされた動画を前記デジタルデバイスにストリーミングすることは、前記デジタルデバイスで前記エンコードされた動画を受信することで前記エンコードされた動画をデコードし、前記デジタルデバイスのディスプレイにデコードされた動画を再生することを含んでよい。
【0027】
また、コンピュータに、遠隔地PCのIPアドレスまたはドメイン情報を含む遠隔地PC情報をデジタルデバイスに伝達することと、前記遠隔地PC情報に基づいて前記デジタルデバイスから前記遠隔地PCへのアクセス要求が試行され、前記アクセス要求に対する接続承認信号が前記デジタルデバイスにより受信されると、前記遠隔地PCに、前記遠隔地PCで表示される画面情報を要求することと、前記デジタルデバイスが受信した前記画面情報をエンコードした動画に対するデコードを前記デジタルデバイスに要求することと、前記デジタルデバイスで前記デコードが実行されることによって再生される前記画面情報に関する結果を受信することと、を実現させるためのプログラムが提供されてもよい。
【発明の効果】
【0028】
一実施形態に係るデジタルデバイスは、遠隔地PCと接続して遠隔地PCで表示される画面情報を再生させることにより、家庭内にも同じように存在するようにPC機能を使用することができる。
【0029】
一実施形態に係るデジタルデバイスは、デジタルデバイスに接続する入力/出力装置を利用することにより、PC機能を一層便利に使用することができる。
【0030】
一実施形態に係るデジタルデバイスは、特別な装置がなくてもPCサービスの提供を受けることのできるアプリケーションをインストールして遠隔地PCと接続させることにより、必要なときにはいつどこででもPCサービスを使用することが可能となる。さらに、一実施形態に係るデジタルデバイスは、遠隔地PCで提供されるPCサービスを選択的に使用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】一実施形態における、ネットワーク環境の例を示した図である。
【
図2】一実施形態における、デジタルデバイスの構成を説明するためのブロック図である。
【
図3】一実施形態における、デジタルデバイスで遠隔地PCと接続するための方式を選択することを説明するためのフローチャートである。
【
図4】一実施形態における、デジタルデバイスで遠隔地PCと接続する方法を説明するためのフローチャートである。
【
図5A】一実施形態における、デジタルデバイスで遠隔地PCと接続する他の方法を説明するためのフローチャートである。
【
図5B】
図5Aに続く処理を説明するためのフローチャートである。
【
図6】一実施形態における、デジタルデバイスでPCサービスを実行させる方法を説明するための図である。
【
図7】一実施形態における、デジタルデバイスに接続する入力/出力装置を遠隔地PCに伝達する方法を説明するための図である。
【
図8】一実施形態における、デジタルデバイスでPCサービスを提供する方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、実施形態について、添付の図面を参照しながら詳しく説明する。
【0033】
図1は、一実施形態における、ネットワーク環境の例を示した図である。
【0034】
デジタルデバイス100は、例えば、コンピュータ装置によって実現される固定端末や移動端末であってよい。デジタルデバイス100の例としては、スマートフォン、携帯電話、ナビゲーション、PC(personal computer)、ノート型パンコン、デジタル放送用端末、PDA(Personal Digital Assistant)、PMP(Portable Multimedia Player)、タブレット、スマートTV、TVなどがある。また、デジタルデバイス100は、デジタル衛星放送用受信装置であるセットボックスが該当してもよい。一例として、デジタルデバイス100は、無線または有線通信方式を利用し、ネットワーク120を介して他のユーザ端末および/または遠隔地PC110と通信してよい。
【0035】
デジタルデバイス100は、オペレーティングシステムが構築されたデジタル機器であってよく、オペレーティングシステムは支援されないが映像を出力するデジタル機器であってよい。例えば、デジタルデバイス100は、放送視聴が可能なTVであってよい。より詳細には、デジタルデバイス100は、片方向の放送視聴が可能なTVであってよく、放送視聴だけではなくインターネットを基盤とした双方向サービスが可能なスマートTVであってよい。スマートTVは、TVにインターネット接続機能を結合させ、各種アプリをインストールしてウェブサーフィンしたり、VOD視聴、ソーシャルネットワークサービス、ゲームなどのような多様な機能を活用したりすることのできるマルチ機能TVを意味する。
【0036】
通信方式が限定されることはなく、ネットワーク120が含むことのできる通信網(一例として、移動通信網、有線インターネット、無線インターネット、放送網)を活用する通信方式だけではなく、機器間の近距離無線通信が含まれてもよい。例えば、ネットワーク120は、PAN(personal area network)、LAN(local area network)、CAN(campus area network)、MAN(metropolitan area network)、WAN(wide area network)、BBN(broadband network)、インターネットなどのネットワークのうちの1つ以上の任意のネットワークを含んでもよい。さらに、ネットワーク120は、バスネットワーク、スターネットワーク、リングネットワーク、メッシュネットワーク、スター−バスネットワーク、ツリーまたは階層的(hierarchical)ネットワークなどを含むネットワークトポロジのうちの任意の1つ以上を含んでもよいが、これらに限定されることはない。
【0037】
遠隔地PC110は、遠隔地からデジタルデバイス100にPCサービスを提供するための装置であって、デジタルデバイス100とは互いに異なるネットワークに存在してよい。遠隔地PC110は、複数のPCソースを提供してよい。例えば、遠隔地PCは、Windows2000(登録商標)、WindowsXP(登録商標)、Windows7(登録商標)などのようにオペレーティングシステム環境を含む多様なPCソースを提供してよく、デジタルデバイス100によって選択されたPCソースをデジタルデバイス100に提供してよい。これにより、デジタルデバイス100は、選択したPCソースを利用することができる。
【0038】
一例として、デジタルデバイス100は、家庭に設置されていてよく、デジタルデバイス100と同じネットワークに存在しない遠隔地PC110と接続することにより、家庭に設置されたPCと同じようにPCを使用することができる。
【0039】
図2は、一実施形態における、デジタルデバイスの構成を説明するためのブロック図である。
【0040】
デジタルデバイス100のプロセッサ200は、提供部210、格納部220、要求部230、設定部240、受信部250、再生部260、および送信部270を備える。プロセッサ200は、遠隔地PCと接続する方法のためのプログラムファイルに格納されたプログラムコードをメモリにロードしてよい。プロセッサ200およびプロセッサ200の構成要素は、メモリが含むオペレーティングシステムのコードと、少なくとも1つのプログラムのコードによる命令(instruction)を実行するように実現されてよい。ここで、プロセッサの構成要素は、デジタルデバイス100に格納されたプログラムコードが提供する制御命令にしたがってプロセッサ200によって実行される互いに異なる機能(different functions)の表現であってよい。
【0041】
提供部210は、遠隔地PCと接続するためのアクセス方式を提供する。提供部210は、デジタルデバイス100の設定を変更するユーザインタフェースを提供するメニュー画面基盤のPCサービス実行方式、またはPCサービスを実行させるためのアプリケーション基盤のPCサービス実行方式を含む、遠隔地PCと接続させるためのアクセス方式を含んでよい。
【0042】
格納部220は、遠隔地PCに接続するための遠隔地PCのIPアドレスまたはドメイン情報を含む遠隔地PC情報をデータベース221に格納する。また、格納部220は、デジタルデバイス100に接続される入力/出力装置の情報を格納してもよい。
【0043】
要求部230は、デジタルデバイス100の設定を変更するユーザインタフェースを利用してPCサービスを実行させることで遠隔地PC110へのアクセスを要求する。または、要求部230は、PCサービスを実行させるためのアプリケーションを利用してPCサービスを実行させることで遠隔地PC110へのアクセスを要求してもよい。このとき、要求部230は、格納部220に格納された遠隔地PC情報に基づいて接続しようとする遠隔地PC110のIPアドレスまたはドメインアドレスを入力してよく、PCアプリケーションから伝達された遠隔地PCのIPアドレスまたはドメイン情報を入力してよい。また、要求部230は、PCサービスを実行させることでIDおよびパスワード基盤のログインを実行し、ログインを実行したユーザの識別情報に基づいて遠隔地PCへのアクセスを要求してよい。
【0044】
要求部230は、オペレーティングシステム環境を構築することにより、PCサービスを実行させてよい。要求部230は、遠隔地PCで提供された複数のPCソースのうちから少なくとも1つのPCソースを選択し、遠隔地PC110で提供される複数のPCソースと関連する資源情報を管理してよい。
【0045】
設定部240は、遠隔地PC110から要求と関連する要求情報の識別が完了することでPCサービスを提供するためのネットワーク接続を承認され、デジタルデバイス100と遠隔地PC110との間にネットワークが設定される。
【0046】
受信部250は、遠隔地PCで表示される画面情報が動画としてエンコードされ、遠隔地PCから送信されたエンコードされた動画を受信する。
【0047】
再生部260は、エンコードされた動画をデコードすることにより、ディスプレイにデコードされた動画を再生する。
【0048】
送信部270は、入力/出力装置の接続が感知されることで接続する入力/出力装置の情報を識別し、接続する入力/出力装置に対する命令がユーザから入力される場合、接続する入力/出力装置の入力値を遠隔地PC110に送信する。送信部270は、遠隔地PC110で接続する入力/出力装置の入力値に基づき、遠隔地PCの機能が実行されることによって遠隔地PCで実行された機能と関連する画面情報を動画としてエンコードさせ、エンコードされた動画がストリーミングさせてよい。
【0049】
図3は、一実施形態における、デジタルデバイスで遠隔地PCと接続するための方式を選択することを説明するためのフローチャートである。
【0050】
デジタルデバイス100で遠隔地PC110と接続するための複数の方式が存在することがある。デジタルデバイス100は、遠隔地PC110と接続するためのアクセス方式を提供する(310)。例えば、デジタルデバイス100は、遠隔地PC110と接続するためのアクセス方式をリスト形式で提供してよい。また、デジタルデバイス100は、遠隔地PC110と接続するためのアクセス方式がアップデートされる場合、アップデートされたアクセス方式をリストに反映(例えば、追加あるいは削除など)してよい。
【0051】
このとき、デジタルデバイス100で提供されたアクセス方式のうちからユーザによって少なくとも1つのアクセス方式が選択されてよく、ユーザから選択されたアクセス方式に基づいて遠隔地PC110と接続するプロセスが実行されてよい。または、デジタルデバイス100で提供されるアクセス方式に基づいて遠隔地PC110と接続するプロセスが実行されてよい。
【0052】
デジタルデバイス100は、メニュー画面基盤のPCサービス実行方式を提供する(320)。デジタルデバイス100は、デジタルデバイス100の設定を変更するユーザインタフェースを提供してよく、ユーザからユーザインタフェースを利用してPCサービスが実行されてよい。例えば、デジタルデバイス100が画面を出力する機能しか提供できない一般TVの場合は、メニュー画面基盤のPCサービス実行方式が実行されてよい。これについての説明は、
図4を参照しながら詳細に説明する。
【0053】
デジタルデバイス100は、PCサービスを実行させるためのアプリケーション基盤のPCサービス実行方式を提供する(330)。例えば、デジタルデバイス100が、オペレーティングシステムが構築されてアプリケーションのダウンロードおよびインストールが可能な機器の場合、デジタルデバイス100にアプリケーション(アプリ)をインストールすることにより、PCサービス実行方式が実行されてよい。これについての説明は、
図5Aおよび
図5Bを参照しながら詳細に説明する。
【0054】
図4は、一実施形態における、デジタルデバイスで遠隔地PCと接続する方法を説明するためのフローチャートである。
【0055】
デジタルデバイス100で提供されるメニュー画面を通じて遠隔地PC110に接続する方法について説明する。デジタルデバイス100は、デジタルデバイスの設定を変更するユーザインタフェースを提供してよい。このとき、デジタルデバイスの設定を変更するユーザインタフェースは、デジタルデバイス100で基本的に提供されるメニュー画面であってよく、メニュー画面に外部機器との接続のための機能を提供してよい。
【0056】
デジタルデバイス100の設定を変更するユーザインタフェースを利用してPCサービスを実行させる(401)。
図6は、デジタルデバイスでPCサービスを実行させる方法を説明するための図である。例えば、ユーザは、リモコンを利用してデジタルデバイスが提供するメニュー画面610に接続してよく、メニュー画面で遠隔地PC110と接続するためのPCサービスが実行されてよい。より詳細には、デジタルデバイス100のメニュー画面610は、デジタルデバイス100に設定された環境を変更する基本画面であって、例えば、解像度や音響などを変更することのできる機能を提供してよい。また、デジタルデバイス100が外部機器と接続することのできる機能を提供してもよい。ユーザは、リモコンを操作することにより、外部機器と接続するための外部機器611を選択してよい。このとき、リモコンは、デジタルデバイス100と連動してデジタルデバイス100を制御することができる機器(例えば、スマートフォン)であってよい。
【0057】
デジタルデバイス100がPCサービスを実行させることにより、遠隔地PC110へのアクセスが要求されてよい。例えば、デジタルデバイス100がPCサービスを実行させることにより、デジタルデバイス100には、遠隔地PC110に接続するためのIDおよびパスワードを入力するログインウィンドウ620が表示されてよい。ユーザは、遠隔地PCに接続するためのIDおよびパスワードを入力することでPCサービスにログインしてよい。遠隔地PC110は、ユーザから入力されたIDおよびパスワードが一致することによってデジタルデバイス100を接続してよい。
【0058】
このとき、デジタルデバイス100は、事前に遠隔地PC110のIPアドレスまたはドメイン情報を入力することにより、使用しようとする遠隔地PC110へのアクセスを要求してよい。デジタルデバイス100は、PCサービスを使用する前にデジタルデバイス100の遠隔地PC110のIPアドレスまたはドメイン情報を含む遠隔地PC情報を予め格納しておいてよい。デジタルデバイス100は、格納されている遠隔地PC情報に基づいて遠隔地PC110に接続してよく、ユーザにどのような遠隔地PC110に接続されるかの遠隔地PC情報を提供してよい。
【0059】
デジタルデバイス100から遠隔地PC110へのアクセスを要求する(402)。遠隔地PC110は、アクセス要求を受信する(403)。遠隔地PC110は、アクセス要求と関連する要求情報の識別を実行する(404)。遠隔地PC110は、デジタルデバイス100からのアクセス要求を受信することにより、正常なアクセスであるか確認する。遠隔地PC110は、正常なデジタルデバイス100のアクセス要求であると確認されれば、デジタルデバイス100とのネットワーク接続をセットアップ(設定)する(405)。これにより、遠隔地PC110とデジタルデバイス100は、ネットワーク120を介して接続する(406)。
【0060】
遠隔地PC110は、表示されるすべての画面情報をエンコードする(407)。遠隔地PC110は、エンコードした動画(エンコードした遠隔地PC110の画面)をアクセス要求し、ネットワーク120を介して接続したデジタルデバイス100に送信する(408、409)。デジタルデバイス100は、エンコードされた動画を受信し、エンコードされた動画をデコードする(410、411)。デジタルデバイス100は、エンコードされた動画をデコードすることにより、デコードされた遠隔地PCの画面をデジタルデバイスのディスプレイに再生する(412)。
【0061】
このとき、デジタルデバイス100は、入力/出力装置の接続が感知されることで、接続する入力/出力装置の情報を識別する(413)。
図7は、デジタルデバイスに接続する入力/出力装置を遠隔地PCに伝達する方法を説明するための図である。デジタルデバイス100は、外部機器と接続するUSB(登録商標)端子、HDMI(登録商標)ポートなどが提供されてよい。デジタルデバイス100で提供されるUSB端子を介してデジタルデバイス100に入力/出力装置710が接続されてよい。デジタルデバイス100に接続する入力/出力装置を利用することで、デジタルデバイス100で遠隔地PC110から提供されたPCの機能を使用することができる。入力/出力装置は、デジタルコンピュータの構成要素であって、コンピュータとユーザとの間で情報を交換することのできる装置を意味する。入力装置は、コンピュータにデータを入力するために使用される装置であって、ユーザによって使用された文字、図形、音声、数字などのデータを読み取り、0と1の二進数形態に変えてコンピュータが処理できるように提供する。例えば、入力装置は、マウス、キーボード、ジョイスティック、マイク、デジタイジングパッド、ウェブカム、バーコードリーダ、デジタルカメラ、光学スキャナ、デジタルカムコーダなどが含まれてよい。出力装置は、コンピュータで処理されたデータをユーザが認識することのできる形態に変換して表示する装置であって、例えば、出力装置は、モニタ、プロジェクタ、プリンタなどが含まれてよい。
【0062】
接続する入力/出力装置に対するユーザ命令の入力を受信する(414)。例えば、PCの入力装置であるキーボードとマウスがデジタルデバイス100に接続されるとき、ユーザは、デジタルデバイス100に接続するキーボードとマウスを操作できるようになる。このとき、キーボードとマウスを操作することによって入力値が生成されてよい。デジタルデバイス100は、接続する入力/出力装置の入力値を遠隔地PCに送信する(415)。遠隔地PC110は、デジタルデバイス100から送信された入力/出力装置の入力値に基づいてPCの機能を実行させる(416)。
【0063】
遠隔地PC110は、実行されたPCの機能と関連する画面情報を動画としてエンコードする(418)。エンコードされた動画がデジタルデバイス100にストリーミング(送信)される(419)。デジタルデバイス100は、エンコードされた動画を受信することにより、エンコードされた動画をデコードする(420)。デジタルデバイス100は、ディスプレイにデコードされた動画を再生する(421)。これにより、デジタルデバイス100でPCの機能を使用することができるようになり、これに関する利用結果をユーザに提供することができるようになる。
【0064】
一実施形態に係るデジタルデバイス100は、デジタルデバイス100自体のPCサービス提供機能を基盤として遠隔地PC110と接続させることにより、デジタルデバイス100にアプリケーションをインストールすることのできない場合でも、PCサービスを利用することができる。
【0065】
図5Aおよび
図5Bは、一実施形態における、デジタルデバイスで遠隔地PCと接続する他の方法を説明するためのフローチャートである。
【0066】
デジタルデバイス100でPCサービスを実行させるためのアプリケーションを使用して遠隔地PC110に接続する方法について説明する。
図5Aおよび
図5Bでは、アプリケーションを「PCアプリ101」と記載する。
【0067】
図5Aを参照すると、デジタルデバイス100は、PCアプリ101をダウンロードした後、デジタルデバイス100にインストールする(501)。例えば、デジタルデバイス100がスマートTVの場合、ストアにアクセスしてPCアプリをダウンロードしてよい。このとき、PCアプリ101は、遠隔地IPアドレスおよびドメイン情報を含む遠隔地PC情報を格納する(502)。デジタルデバイス100でPC機能を使用するために、デジタルデバイス100にインストールされたPCアプリを実行させてよい。PCアプリ101は、PCサービスを実行させ(503)。PCアプリ101は、PCアプリに格納されている遠隔地PC110の情報を確認した後、デジタルデバイス100に遠隔地PC情報を伝達する(504)。
【0068】
デジタルデバイス100は、PCアプリ101から遠隔地PC情報を受信する(505)。デジタルデバイス100は、遠隔地PC情報を利用して遠隔地PC110へのアクセスを要求する(506)。言い換えれば、デジタルデバイス100は、遠隔地PC110への接続を試行する。遠隔地PC110は、アクセス要求を受信する(507)。遠隔地PC110は、アクセス要求と関連する要求情報を識別する(508)。遠隔地PC110は、デジタルデバイス100からのアクセス要求を受信することにより、正常なアクセスであるか確認してよい。遠隔地PC110は、正常なデジタルデバイスのアクセス要求であると確認されれば、接続承認信号を生成する(509)。遠隔地PC110は、接続承認信号をデジタルデバイス100に送信し、デジタルデバイス100は、接続承認信号を受信する(510)。このとき、デジタルデバイス100で駆動しているPCアプリ101は、遠隔地PC110から受信した接続承認信号を確認した後、遠隔地PC110に遠隔地PC画面を要求する(511、512)。遠隔地PC110は、PCアプリ101から要求された遠隔地PC画面要求を受信する(513)。
【0069】
遠隔地PC110は、表示されるすべての画面情報を動画としてエンコードする(514)。遠隔地PC110は、エンコードした動画をデジタルデバイス100に送信する(515)。デジタルデバイス100は、遠隔地PC110からエンコードされた動画を受信する(516)。PCアプリ110は、エンコードされた動画を受信することにより、デジタルデバイス100にエンコードされた動画に対するデコードを要求する(517)。デジタルデバイス100は、エンコードされた動画をデコードする(518)。
図5Bを参照すると、デジタルデバイス100は、エンコードされた動画をデコードすることにより、デコードされた遠隔地PC110の画面をデジタルデバイス100のディスプレイに再生する(519)。デジタルデバイス100は、PCアプリ101にデジタルデバイス100で表示されている画面情報(遠隔地PCの画面情報)に関する結果を通知する(520)。PCアプリ101は、再生される遠隔地PC110の画面情報に関する結果を受信する(521)。
【0070】
このとき、デジタルデバイス100は、入力/出力装置の接続を感知することで接続する入力/出力装置の情報を識別する(522)。
図7は、デジタルデバイスに接続する入力/出力装置を遠隔地PCに伝達する方法を説明するための図である。デジタルデバイス100は、外部機器と接続するUSB端子、HDMIポートなどが提供されてよい。デジタルデバイス100で提供されるUSB端子を介してデジタルデバイス100に入力/出力装置710が接続されてよい。デジタルデバイス100に接続する入力/出力装置を利用することで、デジタルデバイス100で遠隔地PC110から提供されたPCの機能を使用することができる。
【0071】
接続する入力/出力装置に対するユーザ命令の入力を受信する(523)。例えば、PCの入力装置であるキーボードとマウスがデジタルデバイス100に接続されてよく、ユーザは、デジタルデバイス100に接続されたキーボードとマウスを操作してよい。このとき、キーボードとマウスを操作することにより、入力値が生成されてよい。デジタルデバイス100は、入力/出力装置の入力値をPCアプリに通知する(524)。PCアプリ101は、入力/出力装置の入力値を受信する(525)。PCアプリ101は、入力/出力装置の入力値を遠隔地PC110に送信する(526)。遠隔地PC110は、入力値に基づいてPCの機能を実行する(527)。
【0072】
遠隔地PC110は、実行されたPCの機能と関連する画面情報を動画としてエンコードする(528)。遠隔地PC110は、デジタルデバイス100にエンコードされた動画がストリーミング(送信)する(529)。デジタルデバイス100は、エンコードされた動画を受信することにより、エンコードされた動画をデコードする(530)。デジタルデバイス100は、ディスプレイにデコードされた動画を再生してよい。デジタルデバイス100は、再生されている遠隔地PC110の画面情報に関する結果をPCアプリ101に通知する(532)。PCアプリ101は、再生される遠隔地PCの画面情報に関する結果を受信する(533)。
【0073】
PCアプリ101は、ユーザからPCサービスの使用終了要求を受信する(534)。PCアプリ101は、デジタルデバイス100に使用終了要求を伝達する(535)。これにより、デジタルデバイス100と遠隔地PC100との接続は終了する(536)。
【0074】
一実施形態に係るデジタルデバイス100は、デジタルデバイス100にPCサービスを実行させるためのアプリケーションをインストールすることによって遠隔地PC110と接続することができ、遠隔地PC110で提供されるPC機能を、必要なときにいつどこででも利用することができる。また、遠隔地PCで提供される多様なPCサービス、例えば、WindowsXP、Windows7、Mac(登録商標)など、デジタルデバイスに応じてそれぞれ希望するPCソースを利用することができる。
【0075】
図8は、一実施形態における、デジタルデバイスでPCサービスを提供する方法を説明するための図である。
【0076】
図8では、デジタルデバイス100を通じてDaaS(Desktop as a Service)を提供する方法について説明する。デジタルデバイス100にPCサービスの提供を受けることのできるアプリケーション(App)をインストールすることによって遠隔PCサービスを提供してよい。例えば、既存のセットトップ開発社に、遠隔PCサービスの提供を受けることのできるSDK(Software Development Kit)を提供してよい。各セットトップ開発社を含む製作会社は、SDKを基盤とする遠隔サービスアプリケーションを提供してよい。
【0077】
デジタルデバイス100は、PCサービスの提供を受けることのできるアプリケーションをインストールすることにより、遠隔地PC110の機能の提供を受けてよい。このとき、遠隔地PC110は、クラウド基盤によってPCサービスを提供してよく、遠隔地PCハードウェアファームおよび遠隔地PC格納場所を含んでよい。遠隔地PC110は、遠隔地PC格納所にデジタルデバイス100にPCサービスを提供するための情報を格納してよい。遠隔地PCハードウェアファームは、遠隔地PC110のグループであって、複数のデジタルデバイス100を予め設定された基準(例えば、地域、国家など)に応じて分散して配置してよい。遠隔地PCハードウェアファームは、デジタルデバイス100の網と分離して別途管理されてよい。遠隔地PCハードウェアファームは、遠隔地PC110が中断されたとしても、他の遠隔地PCに即時に代替することができる。
【0078】
デジタルデバイス100には、SDKに基づくPCサービスアプリケーションがインストールされ動作してよい。デジタルデバイス100にPCサービスアプリケーションがインストールされ動作することにより、遠隔地PC110の映像サウンドがストリーミングによって提供されてよい。これにより、デジタルデバイス100で遠隔地PC110から提供される遠隔PCサービスを使用することができるようになる。例えば、デジタルデバイス100は、セットトップボックスであってよい。デジタルデバイス100がセットトップボックスの場合、遠隔PCサービスを、セットトップボックスと接続するさらに他のデジタルデバイスに提供することができる。セットトップボックスにオペレーティングシステム環境を支援することにより、遠隔地PC110から提供されるPCソースをいつどこででも利用することができるようになる。これにより、ネットワーク費用をさらに抑えることができ、デジタルデバイス100で遠隔地PC110からの遠隔PCサービスの提供を受けることが、デジタルデバイス100のハードウェアを交換する費用よりもさらに効率的になる。
【0079】
また、デジタルデバイス100は、デジタルデバイス100に接続する入力/出力装置を遠隔地PC110に伝達(Redirection)してよい。デジタルデバイス100は、遠隔地PC110に入力/出力装置を共有、割当、制御するための管理を実行してよい。例えば、デジタルデバイス100は、デジタルデバイス100に接続する入力/出力装置の制御信号を遠隔地PC110に伝達することにより、遠隔地PC110から入力/出力装置の機能を含む遠隔PCサービスをデジタルデバイス100に提供してよい。また、デジタルデバイス100は、遠隔地PC110の資源情報と関連するリソースを管理してもよい。
【0080】
従来のDaaSサービスは、デスクトップを通じて遠隔からサービスを受けるための別の装置を提供するか、一般のデスクトップ(Windows、Mac)を通じて別のアプリケーションを駆動する方式であったが、一実施形態によると、デジタルデバイスにオペレーティングシステムを構築することにより、低仕様のデジタルデバイスでも高仕様の遠隔PCサービスを利用することができるようになる。また、各種デバイス製造社ごとに提供されるアプリケーションの互換が不可能であるという問題を解決することができた。
【0081】
上述した装置は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、および/またはハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせによって実現されてよい。例えば、実施形態で説明された装置および構成要素は、例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、FPGA(field programmable gate array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサ、または命令を実行して応答することができる様々な装置のように、1つ以上の汎用コンピュータまたは特殊目的コンピュータを利用して実現されてよい。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)および前記OS上で実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行してよい。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答し、データにアクセスし、データを格納、操作、処理、および生成してもよい。理解の便宜のために、1つの処理装置が使用されるとして説明される場合もあるが、当業者は、処理装置が複数個の処理要素および/または複数種類の処理要素を含んでもよいことが理解できるであろう。例えば、処理装置は、複数個のプロセッサまたは1つのプロセッサおよび1つのコントローラを含んでもよい。また、並列プロセッサのような、他の処理構成も可能である。
【0082】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、またはこれらのうちの1つ以上の組み合わせを含んでもよく、思うままに動作するように処理装置を構成したり、独立的または集合的に処理装置に命令したりしてよい。ソフトウェアおよび/またはデータは、処理装置に基づいて解釈されたり、処理装置に命令またはデータを提供したりするために、いかなる種類の機械、コンポーネント、物理装置、仮想装置、コンピュータ格納媒体または装置に具現化されてもよい。ソフトウェアは、ネットワークによって接続されたコンピュータシステム上に分散され、分散された状態で格納されても実行されてもよい。ソフトウェアおよびデータは、1つ以上のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納されてよい。
【0083】
実施形態に係る方法は、多様なコンピュータ手段によって実行可能なプログラム命令の形態で実現されてコンピュータで読み取り可能な媒体に記録されてよい。前記コンピュータで読み取り可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含んでよい。前記媒体に記録されるプログラム命令は、実施形態のために特別に設計されて構成されたものであってもよいし、コンピュータソフトウェア当業者に公知な使用可能なものであってもよい。コンピュータで読み取り可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、および磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような光磁気媒体、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を格納して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例は、コンパイラによって生成されるもののような機械語コードだけではなく、インタプリタなどを使用してコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。
【0084】
以上のように、実施形態を、限定された実施形態と図面に基づいて説明したが、当業者であれば、上述した記載から多様な修正および変形が可能であろう。例えば、説明された技術が、説明された方法とは異なる順序で実行されたり、かつ/あるいは、説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が、説明された方法とは異なる形態で結合されたりまたは組み合わされたり、他の構成要素または均等物によって対置されたり置換されたとしても、適切な結果を達成することができる。
【0085】
したがって、異なる実施形態であっても、特許請求の範囲と均等なものであれば、添付される特許請求の範囲に属する。
【符号の説明】
【0086】
200:プロセッサ
210:提供部
220:格納部
221:データベース
230:要求部
240:設定部
250:受信部
260:再生部
270:送信部