(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第2の小組立体(22)の第1の小組立体(21)に対する位置が、可動部(3a)の枠(4)に対する開放する移動方向(O)における第1の固定されていない位置(P1)を過ぎている場合には、可動部(3a)の枠(4)に対する移動が、第1の移動(M1)の前の、第2の小組立体(22)を第1の小組立体(21)に対して第1の固定されていない位置(P1)へと移動させるように、第1の速度入力(V1)で行われる、可動部(3a)の枠(4)に対する閉鎖する方向(F)における予備的な移動(MP)を含む、
請求項2記載の建築物用のスライド窓(2)の電動化された駆動装置(5)の操作制御方法。
固定された位置(P4)に到達した後に、可動部(3a)の枠(4)に対する移動が、可動部(3a)の枠(4)に対する閉鎖する方向(F)に沿って、第2の速度入力(V2)で行われる、第2の小組立体(22)による第1の小組立体(21)へ加えられる応力を制限するような、引戻しの移動(MR)を含む、
請求項1〜7のいずれか1項記載の建築物用のスライド窓(2)の電動化された駆動装置(5)の操作制御方法。
【図面の簡単な説明】
【0028】
添付の図面は、限定するものではない例として与えられている。
【
図1】
図1は、本発明の1つの態様によるスライド窓の部分的な概略の透視図であり、第1の可動部が、枠に対して開放の位置にあり、そして電動化された駆動装置を収容する箱のためのアクセス用蓋は、開放の位置にある。
【
図2】
図2は、
図1と同様の図であり、可動部は、枠に対して閉鎖の位置にある。
【
図3】
図3は、
図1および2に示された窓の電動化された駆動装置の概略の、部分的な垂直の断面図である。
【
図4】
図4は、窓を固定するための装置を示す、
図3の細部Aの拡大図である。
【
図5】
図5は、
図4に示された固定装置の第1の小組立体の概略の透視図である。
【
図6】
図6は、
図4に示された固定装置の第2の小組立体の概略の透視図である。
【
図7】
図7は、第1の小組立体のピンの、第2の小組立のカムに対する経路を示す概略図である。
【0029】
図1〜3を参照して最初に説明するのは、本発明によるホームオートメーションシステムであり、そして開放部1を含めて建築物に設置してあり、また本発明によってスライド窓2が配置されている。
【0030】
また、スライド窓2は、スライド式の張出し窓と称することもできる。
【0031】
本発明は、スライド窓およびスライド式パティオドアに適用され、それらは透明のグレージングが装備されていてもよく、または装備されていなくてもよい。
【0032】
窓2は、少なくとも1つの可動部3a、3bおよび枠4を含んでいる。
【0033】
ここで、そして
図1および2に示されているように、窓2は、第1の可動部3aおよび第2の可動部3bを含んでいる。
【0034】
また、窓2は、枠4に対してスライドさせることによって可動部3aを動かすための電動化された駆動装置5を含んでいる。
【0035】
ここで、電動化された駆動装置5は、枠4に対してスライドさせることによって、第1および第2の可動部3a、3bの内の唯1つだけ、すなわち第1の可動部3a、を動かすように構成されている。
【0036】
ここで、そして
図1および2に示されているように、第2の可動部3bは、特には、第2の可動部3bの取手40に力を加える使用者によって、手動で動かすことができる。
【0037】
あるいは、第2の可動部3bは、固定されている。
【0038】
窓の可動部の数は制限されず、そして異なっていることができ、特には3に等しい。
【0039】
それぞれの可動部3a、3bは、枠15を含んでいる。また、それぞれの可動部3a、3bは、枠15中に配置された少なくとも1枚のガラス板16を含んでいる。
【0040】
可動部のガラス板の数は制限されておらず、そして異なっていることができ、特には2枚以上である。
【0041】
また、窓2は、枠4とそれぞれの可動部3a、3bとの間に配置されたブラケットシステムを含んでいる。
【0042】
窓のこのブラケットシステムは、当業者にはよく知られており、そしてここでより詳細に説明する必要はない。窓2のこのブラケットシステムは、
図1および2には、これらの図の読み取りを促進するように、示されてはいない。
【0043】
図1および2に示されているように、建築物に関して、窓2の組み立てられた配置において、枠4は、上部横材4a、下部横材(示されてはいない)、および2つの側面の直立材4cを含んでいる。
【0044】
枠4の上部横材4a、下部横材および2つの側面の直立材4cは、それぞれが、内面および少なくとも1つの外面を有している。
【0045】
枠4の上部横材4a、下部横材および2つの側面の直立材4cの内面は、窓2の内側の方向に向いており、そして特には、それぞれの可動部3a、3bの枠15の外側縁に向いている。
【0046】
枠4の上部横材4a、下部横材および2つの側面の直立材4cの外面は、窓2の外側の方向に向いている。
【0047】
図1〜3に示されているように、建築物に関して、窓2の組み立てられた配置において、スライド窓2のブラケットシステムは、それぞれの可動部3a、3bが枠4に対して、スライド方向Dに沿って、例えば水平に、スライドすることを可能にさせる。
【0048】
枠4の上部横材4aは、可動部3aのスライド用レール11aおよび可動部3bのスライド用レール(示されてはいない)を含んでいる。また、枠4の下部横材は、それぞれ第1の可動部3aおよび第2の可動部3bのための2つのスライド用レールを含んでいる。
【0049】
従って、枠4の上部横材4aおよび下部横材のそれぞれは、第1の可動部3の第1のスライド用レール11aもしくは等価物および第2の可動部3bの第2のスライド用レールを含んでいる。
【0050】
このようにして、第1および第2の可動部3a、3bは、それぞれ第1および第2のスライド用レールなどに沿って、移動するように配置されている。
【0051】
実際には、第1および第2のスライド用レールは、互いに平行に配置されている。更に、第1および第2のスライド用レールは、枠4の厚みに沿って、互いに対してずれている。
【0052】
窓2は、それぞれの可動部3a、3bの、枠4に対する移動を可能にさせるスライド用要素(示されてはいない)を含んでいる。このスライド用要素は、下部横材の第1および第2のスライド用レールの内側に配置されている。
【0053】
実際には、スライド用要素は、第1および第2の可動部3a、3bの下に配置された脚車を含んでいる。この脚車は、下部横材の第1および第2のスライド用レールの内側を回転して行くように配置されている。
【0054】
枠4に対するそれぞれの可動部3a、3bの部分的または最大限のスライドによる開放の位置は、建築物の通気位置に相当する。
【0055】
電動化された駆動装置5は、スライドさせることによって、枠4に対して、第1の可動部3aを、特には、枠4に対する第1の可動部3aのスライドによって最大の開放位置と、枠4に対する第1の可動部3aの閉鎖の位置との間で、自動的に動かすことを可能にする。
【0056】
電動化された駆動装置5は、
図3でより具体的に明らかとなる。後者は、円筒形型の、電気機械的アクチュエータ6を含んでいる。電気機械的アクチュエータ6は、電動モータ7および出力軸8を含んでいる。出力軸8の回転軸Xは、枠4に対する第1の可動部3aの、そしてこの場合には枠4に対して第2の可動部3bの、スライド方向Dに平行である。
【0057】
電気機械アクチュエータ6の電動モータ7は、可変速度型のものである。電動モータ7は、第1の可動部3aの枠4に対する移動が、第1の速度または第2の速度のいずれかで行われるよう、少なくとも第1の回転速度入力および第2の回転速度入力に従って駆動軸8を回転させるように構成されている。
【0058】
ここで、電動モータ7は、電子切替を有するブラシなしのDC型のものであり、「BLDC」(BrushLess Direct Current)と称され、または永久磁石と同期するといわれる。
【0059】
電気機械的アクチュエータ6は、窓2に対して、特には枠4に対して、静止した部品上に配置されている。
【0060】
また、電気機械的アクチュエータ6は、ギア減速装置(示されてはいない)を含むことができる。
【0061】
有利には、電気機械アクチュエータ6はまた、ブレーキ38を含むことができる。
【0062】
有利には、電動モータ7、ギア減速装置およびブレーキ38は、電気機械アクチュエータ6の筐体17の内部に配置される。
【0063】
ブレーキ38および電気機械アクチュエータ6は、出力軸8の回転を妨げるように構成されている。
【0064】
限定するものではない例として、ブレーキは、ばね作動式のブレーキ、カム作動式のブレーキ、または電磁式のブレーキであることができる。
【0065】
また、電気機械アクチュエータ6は、移動終点および/または障害検知装置(示されてはいない)を含んでいる。
【0066】
図1〜3に示された例では、電動化された駆動装置5は、可撓性要素9を含んでいる。可撓性要素9は、電気機械的アクチュエータ6によって動かされる。可撓性要素9は、
図1および2に示されているように、第1のストランド9aおよび第2のストランド9bを含んでいる。図面の明瞭性のために、可撓性要素9は、
図3には示されてはいない。
【0067】
可撓性要素9は、円形の断面を有することができる。
可撓性要素の断面は、限定されるものではなく、そして異なっていることができ、特には正方形、矩形または楕円形であることができる。
実際には、可撓性要素9は、ケーブルまたはひもである。
それは、合成材料、例えば、非常に高い分子量を有する、ナイロンまたはポリエチレンで作られていることができる。
【0068】
従って、合成材料から作られた可撓性要素9の使用によって、電動化された駆動装置5のプーリの直径を最小化することが可能となる。
可撓性要素の材料は限定されるものではなく、そして異なっていることができる。特には、それは鋼であることができる。
【0069】
電動化された駆動装置5は、
図3に示されているように、可動台部18を含んでいる。可動台部18は、一方は、第1の可動部3aに取り付けられ、そして他方は、可撓性要素9に連結されている。
【0070】
有利には、可動台車18は、少なくとも部分的には、枠4の上部横材4aのスライド用レール11aに沿って配置されている。
実際には、可動台部18は、留め具、特には、ネジ(示されてはいない)を用いて第1の可動部3aに取り付けられている。
【0071】
電動化された駆動装置5は、可撓性要素9の巻き取りプーリ19を含んでいる。巻き取りプーリ19は、電気機械的アクチュエータ6の出力軸8によって回転されている。可撓性要素9の第1のストランド9aの一方の末端は、巻き取りプーリ19の第1の部分に連結されている。可撓性要素9の第2のストランド9bの一方の末端は、巻き取りプーリ19の第2の部分に連結されている。
【0072】
有利には、可撓性要素9の第1および第2のストランド9a、9bのそれぞれの末端は、それぞれ巻き取りプーリ19の第1の部分または第2の部分に、留め具(示されてはいない)を用いて取り付けられている。
【0073】
従って、可撓性要素9の第1および第2のストランド9a、9bのそれぞれの末端は、それぞれ巻き取りプーリ19の第1の部分に、または第2の部分に、直接に固定されている。
実際には、可撓性要素9の第1および第2のストランド9a、9bのそれぞれの末端の留め具は、ケーブル留め要素である。
【0074】
ここで、それらの留め具は、ネジ、特にはセルフタッピング型のものであり、可撓性要素9の第1および第2のストランド9a、9bを、ネジの頭と、巻き取りプーリ19の可撓性要素9の巻き取り表面との間に挟むことによって、取り付けるように、巻き取りプーリ19中にねじ込まれる。
【0075】
巻き取りプーリ19の第1の部分の周りの可撓性要素9の第1のストランド9aの巻き取り、巻き戻しのそれぞれの方向は、巻き取りプーリ19の第2の部品の周りの可撓性要素9の第2のストランド9bの巻き取り、巻き戻しのそれぞれの方向の反対である。
【0076】
従って、第1のスライド方向における枠4に対する第1の可動部3aの動きの間に、特には、枠4に対する第1の可動部3aの閉鎖位置から開放位置への動きの間に、可撓性要素9の第1のストランド9aは、巻き取りプーリ19の第1の部分の周りに巻き付き、一方で、可撓性要素9の第2のストランド9bは、巻き取りプーリ19の第2の部分の周りで巻き戻る。
【0077】
更に、第2のスライド方向における枠4に対する第1の可動部3aの移動の間に、特に開放位置から閉鎖位置に向かう、枠4に対する第1の可動部3aの移動の間に、可撓性要素9の第1のストランド9aは、巻き取りプーリ19の第1の部分の周りで巻き戻り、一方で、可撓性要素9の第2のストランド9bは、巻き取りプーリ19の第2の部分の周りに巻き付く。
【0078】
枠4に対する第1の可動部3aの第2のスライド方向は、第1のスライド方向と反対である。
【0079】
このようにして、可撓性要素9の第1のスライド9aの巻き取りプーリ19の第1の部分の周りの回転の駆動方向は、可撓性要素9の第2のストランド9bの巻き取りプーリ19の第2の部分の周りの回転の駆動方向と反対である。
【0080】
電気機械的アクチュエータ6の制御手段は、枠4に対する第1の可動部3aのスライド動作を可能にし、少なくとも1つの電子制御装置10を含んでいる。電子制御装置10は、電気機械的アクチュエータ6の電動モータ7を操作するように、そして、特には、電動モータ7への電気の供給を可能にするように、構成されている。
【0081】
従って、電子制御装置10は、特に電動モータ7に、スライドさせることによって、枠4に対して第1の可動部3aを開放、または閉鎖するように、指令をだす。
【0082】
このようにして、窓2は、電子制御装置10を含んでいる。より具体的には、電子制御装置10は、電動化された駆動装置5に一体化されている。
【0083】
有利には、電動化された駆動装置5は、例えば枠4上に、搭載する前に、小組立体に予め組み立てられており、それは、少なくとも電気機械的アクチュエータ6、巻き取りプーリ19、可撓性要素9および電子制御装置10を含んでいる。
電動化された駆動装置5は、制御装置によって制御される。この制御装置は、例えば、局所的な制御装置12であることができる。
【0084】
局所的な制御装置12は、中央制御装置13と、有線または無線接続で、連結されていることができる。中央制御装置13は、局所的な制御装置12、ならびに建築物の全体にわたって分配された他の同様の局所的な制御装置を駆動する。
【0085】
また、電子制御装置10は、指示、特には、命令伝達装置、例えば局所的な制御装置12または中央制御装置13、によって送られる電磁波による命令、を受け取るモジュールを含み、そのような命令は、電動化された駆動装置5を制御するように意図されている。また、この命令を受け取るモジュールは、有線の手段によって送られた命令の受信も可能とする。
【0086】
電子制御装置10、局所的制御装置12および/または中央制御装置13は、例えば、温度、湿度測定、巻き取り速度、室内もしくは室外の空気品質の測定値または存在を測定するために配置された1つまたは幾つかのセンサと連結されていることができる。
【0087】
また、中央制御装置13は、通信ネットワーク、特にはサーバ14に連結することができるインターネット網、を介して遠隔で入手可能となったデータによって、電気機械的アクチュエータ6を制御するように、サーバ14と連結されていることができる。
【0088】
電子制御装置10は、局所制御装置12から制御されることができる。局所制御装置12は、制御用キーボードを与えられている。局所制御装置12の制御用キーボードは、選択要素および、随意選択的にディスプレイ要素を含んでいる。
【0089】
限定するものではない例として、選択要素は、押しボタンまたは感応キーであることができ、ディスプレイ要素は、発光ダイオード、LCD(液晶ディスプレイ)またはTFT(薄膜トランジスタ)ディスプレイであることができる。また、選択要素およびディスプレイ要素は、タッチセンシティブスクリーンを用いて製造することができる。
【0090】
局所的制御装置12は、静止型または移動型の制御位置であることができる。静止型制御位置は、建築物の壁の前面に、または窓2の枠4に面上に、取り付けられることを意図された制御装置に相当する。移動型制御位置は、使用者の手で保持されることが意図された遠隔制御に相当する。
【0091】
局所的制御装置12は、電子制御装置10の、使用者によってなされた選択を基にした直接の制御を可能にする。
【0092】
局所的制御装置12は、使用者が、電動化された駆動装置5の電気機械的アクチュエータ6へ、電動化された駆動装置5と関係付けられた電子制御装置10を用いて、直接に介入すること、または、電動化された駆動装置5の電気機械的アクチュエータ6へ、中央制御装置13を用いて直接に介入することを、可能にする。
【0093】
電動化された駆動装置5、特には、電子制御装置10は、好ましくは枠4に対する第1の可動部3aの、スライドさせることによる閉鎖の、ならびに枠4に対する第1の可動部3aの、スライドさせることによる開放の、指令命令を実行するように構成されおり、この指令命令は、特には、局所的制御装置12によって、または中央制御装置13によって、与えられることができる。
【0094】
従って、電子制御装置10は、電動化された駆動装置5の電気機械的アクチュエータ6を操作するように、特には、電気機械的アクチュエータ6への電気の供給を可能にするように、構成されている。
【0095】
ここで、そして
図3に示されているように、電子制御装置10は、電気機械的アクチュエータ6の筐体17の内側に配置されている。
【0096】
電気機械的アクチュエータ6の制御手段は、ハードウェアおよび/またはソフトウェア手段を含んでいる。
【0097】
限定するものではない1つの例として、ハードウェア手段は、少なくとも1つのマイクロ制御装置を含むことができる。
【0098】
有利には、局所的制御装置12は、建築物内の環境の少なくとも1つのパラメータを測定し、そしてその装置内に組み込まれているセンサを含んでいる。
【0099】
従って、局所的制御装置12は、中央制御装置13と通信することができ、そして中央制御装置13は、電動化された駆動装置5と関連付けられた電子制御装置10を、建築物の内部の環境のパラメータを測定するセンサからもたらされるデータを基に、制御することができる。
【0100】
更には、局所的制御装置12は、電動化された駆動装置5と関連付けられた電子制御装置10を、建築物の内部の環境のパラメータを測定するセンサからもたらされるデータを基に、直接に制御することができる。
【0101】
限定するものではない例として、局所的制御装置12内に組み込まれたセンサによって測定された建築物内部の環境の1つのパラメータは、湿度、温度、二酸化炭素の水準、または空気中の揮発性有機化合物の水準である。
【0102】
好ましくは、枠4に対して第1の可動部3aをスライドさせることにより閉鎖および開放を制御するための、使用者による局所的制御装置12の起動は、中央制御装置13の起動に対して優先権を有している。
【0103】
従って、局所的制御装置12の起動は、電動化された駆動装置5と関連付けられた電子制御装置10を、使用者によってなされる選択を基にして、直接に制御し、随意選択的に、中央制御装置13によって送られる可能性がある制御指令を抑止するか、または建築物内部もしくは建築物外部の環境の少なくとも1つのパラメータを測定するセンサによって測定された値、または建築物内部の存在検知信号を無視する。
【0104】
ここで、電動化された駆動装置5、特には電気機械的アクチュエータ6は、電気供給網から電気を供給される。そのような場合には、電気機械的アクチュエータ6は、電力ケーブル(示されていない)を含み、それに、地区の電気供給網から電気を供給されることを可能にする。
【0105】
あるいは、電動化された駆動装置5、特には電気機械的アクチュエータ6は、電池(示されていない)を用いて電気を供給される。そのような場合には、例えば、光起電パネルまたはいずれかの他の、特には熱形の、エネルギー回収システムによって、電池は再充電されることができる。
【0106】
好ましくは、電気機械アクチュエータ6は、枠4の上部横材4aに留め具28を用いて取り付けられている。
【0107】
従って、留め具28と適合する上部横材および標準の下部横材および側面の直立材4cを備えた枠4を含むスライド窓2上に実装されるように構成される。
【0108】
更に、巻き取りプーリ19は、同じ留め具28を通して、上部横材4a上に保持される。
【0109】
実際には、枠4の上部横材4a上への電気機械的アクチュエータ6の留め具28は、支持体、特には固定用ブラケットを含んでいる。
【0110】
有利には、それらの支持体28は、枠4の上部横材4a上に、ネジ留めすることによって固定される。
【0111】
ここで、枠4の上部横材4aへの電気機械的アクチュエータ6の留め具28は、2つの支持体を含む。第1の支持体28は、電気機械的アクチュエータ6の第1の末端に組立てられる。第2の支持体28は、電気機械的アクチュエータ6の第2の末端に組立てられる。電気機械的アクチュエータ6の第1の末端は、電気機械的アクチュエータ6の第2の末端の反対側にある。
【0112】
ここで、電動化された駆動装置5の可撓性要素9は、枠4の上部横材4aに沿って、巻き取りプーリ19の第1の部分から巻き取りプーリ19の第2の部分へ延在している。
【0113】
従って、可撓性要素9のそのような配置は、第1の可動部3aの枠4に対するスライドによる移動ならびに窓2の審美的な外観を保証することを可能にする。
【0114】
ここで、可撓性要素9は、一方は、上部横材4aの上面の側から、そして他方は、上部横材4aの下面の側から、枠4の上部横材4aの長さLの少なくとも一部に沿って、延在している。
【0115】
実際には、電動化された駆動装置5は、少なくとも2つの角度伝達プーリ35を含んでおり、それらのそれぞれの中心は、上部横材4aの長さLに沿って、所定の距離Sによって分離されている。
【0116】
少なくとも第1の角度伝達プーリ35は、電気機械的アクチュエータ6の第1の面、すなわち、電気機械的アクチュエータ6の第1の末端、に配置されている。少なくとも第2の角度伝達プーリ35は、電気機械的アクチュエータ6の第2の面、すなわち、電気機械的アクチュエータ6の第2の末端、に配置されている。
【0117】
ここで、電動化された駆動装置5は、所定の距離Sによって分離された2対の角度伝達プーリ35を含んでいる。
【0118】
角度伝達プーリの数は、限定されておらず、そして異なっていることができる。
【0119】
有利には、角度伝達プーリ35の間の所定の距離Sは、第1の可動部3aのスライド式の動きの移動とは異なっている。
【0120】
それぞれの角度伝達プーリ35は、例えば、空回りプーリによって作られること、言い換えれば、自由に回転するように、特には枠4の上部横材4a上に、据え付けられていること、ができ、あるいは、固定プーリによって作られることができ、言い換えれば、その軸に固定されており、特には枠4の上部横材4a上に固定されている。
【0121】
図1および2に示されているように、電気機械的アクチュエータ6および巻き取りプーリ19は、窓2の上に配置された、特には枠4の上部横材4aの上部に延在している、箱30中に配置されている。
【0122】
従って、電気機械的アクチュエータ6および巻き取りプーリ19は、スライド窓2の審美的に好ましい外観を保証するように、箱30中に隠されている。
【0123】
有利には、窓2は、電動化された駆動装置5への、そしてより具体的には、電気機械的アクチュエータ6および巻き取りプーリ19への、アクセス用蓋31を含んでいる。
【0124】
従って、アクセス用蓋31は、電動化された駆動装置5のメンテナンス操作および/またはその修繕操作を行うことを可能にさせる。
【0125】
ここで、そして
図1および2に示されているように、アクセス用蓋31は、枠4の上部横材4aの全体の長さLに亘って延在している。
【0126】
あるいは、アクセス用蓋31は、枠4の上部横材4aの長さLの一部に亘ってのみ延在している。
【0127】
ここで、そして
図1および2に示されているように、アクセス用蓋31は、箱30中に配置されている。
【0128】
あるいは、アクセス用蓋31は、枠4の上部横材4a中に、特には、上部横材4aの第1のスライド用レール11aを通して、または上部横材4aの第1および第2のスライド用レールの間に配置される。
【0129】
有利には、電動化された駆動装置5によってスライドされることができる、第1および第2の可動部3a、3bの間で、可動部3aだけが、窓2の内部の可動部である。この内部の可動部3aは、建築物内の窓2の組立てられた構成の中で、建築物に対して内部の側に配置される。
【0130】
従って、第1の可動部3aの枠4に対するスライドによる駆動を可能にする可撓性要素9は、第1の可動部3aが、閉鎖されているか、または枠4に対して通気の位置に固定されている場合には、建築物の、そしてより具体的には、窓2の、外側からアクセスできないように維持される。
【0131】
固定された通気の位置、言い換えれば部分的に開放の固定された位置は、第1の可動部3aが枠4に対して半開きであり、そして固定装置20によって固定されたまである、第1の可動部3aの枠4に対する位置である。部分的に開放の固定された位置は、第1の可動部3aの枠4に対する開放位置および閉鎖位置の間に配置されている。
【0132】
部分的に開放の固定された位置は、第1の可動部3aの枠4に対して途中まで開放の位置であり、そのためには第1の可動物3aの枠15は、枠4から、所定の距離、特には約数センチメートル、離れて移動する。
【0133】
更に、第2の可動部3bが手動で動かせる場合には、特には、電動化された駆動装置5の電力供給がない場合、または電動化された駆動装置5の故障があった場合には、後者は、使用者によって第1の可動部3aとは独立に動かすことができる。
【0134】
電動化された駆動装置5は、可撓性要素9の第1のストランド9aを巻き取りプーリ19の第1の部分の周りにそれぞれ巻き取ること、巻き戻すことによって、そして可撓性要素9の第2のストランド9bを巻き取りプーリ19の第2の部分の周りに、それぞれ巻き戻すこと、巻き取ることによって、第1の可動部3aを枠4に対して自動的に、スライド方向Dに沿ってスライドさせることを可能にする。
【0135】
電動化された駆動装置5は、スライド方向Dに沿ってスライドさせることによって、枠4に対して電動化された方法で第1の可動部3aを閉鎖し、そして開放することを可能にさせる。
【0136】
有利には、電動化された駆動装置5の故障の場合には、第1の可動部3aに対する可撓性要素9の分離に続いて、特には使用者による、枠4に対する第1の可動部3aのスライド方向Dに沿った手動でのスライドを行うことができる。
【0137】
更には、枠4に対して第1の可動部3aを動かすための可撓性要素9の使用は、特にはベルトに比較して、電動化された駆動装置5を得るための費用を最小化し、そして電動化された駆動装置5の大きさを最小化することを可能にする。
【0138】
電動化された駆動装置5は、例えば、局所的制御装置12の選択要素を押すことに対応する指令命令を受け取ることによって、使用者によって制御されることができる。
【0139】
また、電動化された駆動装置5は、例えば、少なくとも1つのセンサからもたらされる少なくとも1つの信号および/または時計からもたらされる信号を受け取ることによって、自動的に制御されることができる。このセンサおよび/または時計は、局所的制御装置12または中央制御装置13中に組み込まれていることができる。
【0140】
有利には、電動化された駆動装置5は、第1の可動部3aを枠4に対してスライドさせることによって、閉鎖位置と最大の開放位置の間で、所定の位置まで自動的に動かすことを可能にする。枠4に対する第1の可動部3aの所定の位置、特には部分的な開放または閉鎖、への動きは、局所的制御装置12、中央制御装置13またはセンサによって発生される指令命令を受けた後に実施される。
【0141】
ここで、スライド方向Dにおける枠4に対する第1の可動部3をスライドさせることによる動きは、電気機械的アクチュエータ6に電気を供給することによって、可撓性要素9の第1および第2のストランド9a、9bを巻き取りプーリ19の第1および第2の部分の周りに巻き戻す、および巻き取るように、行われる。
【0142】
従って、可撓性要素9の第1および第2のストランド9a、9bの巻き取りプーリ19の第1および第2の部品の周りの巻き戻しおよび巻き取りは、電気機械的アクチュエータ6に電気を供給することによって制御される。
【0143】
実際には、電気機械的アクチュエータ6の電気の供給は、局所的制御装置12、中央制御装置13またはセンサからもたらされ、電子制御装置10によって受けとられる指令命令によって制御される。
【0144】
電動化された駆動装置5は、少なくとも制御モードおよび構成モードで操作するように構成されている。
【0145】
図3〜7を参照して、我々はスライド窓2の固定装置20を以下に説明する。
固定装置20は、第1の小組立体21および第2の小組立22を含んでいる。第1の小組立体は、留め具(示されてはいない)を用いて、特にはネジ止めすることによって、枠4に固定されている。第2の小組立体は、第1の可動部3aに、留め具(示されてはいない)を用いて、特にはネジ止めすることによって、固定されている。
第1および第2の小組立21、22の、それぞれ枠4および第1の可動部3aへの、留め具の種類は、限定されるものではなく、そして異なっていることができる。それらは、特には弾力的なスナップ留めによる留め具を含むことができる。
【0146】
図5には、第1の固定用小組立体21が、
図4に示されているその取り付け構成に対して下方から見た透視図で示されている。
図6には、第2の小組立22が、上方から見た透視図で示されている。
第2の小組立22は、第1の可動部3aの枠4に対する移動の間に、第1の可動物3aを枠4に対して、部分的に開放の固定された位置で固定することができるように、第1の小組立体と協働するように構成されている。
【0147】
固定装置20は、電動化された駆動装置5を用いて、作動されるように構成されている。
従って、第1の可動部3aが、枠4に対して部分的に開放の固定された位置にある場合には、固定装置20は、第1の可動物3aを手動で枠4に対して、開放の位置に動かすことを妨げることを可能にさせる。
【0148】
ここで、固定装置20は、第1のスライドレール11aの内部に配置される。
従って、第1のスライドレール11aの内部に固定装置20を配置することは、第1の可動部3aが枠4に対して部分的に開放の固定された位置にある場合には、固定装置20に近づくことができないので、固定装置20の安全性を保証することを可能にさせる。
【0149】
更に、固定装置20を第1のスライドレール11aの内側に配置することは、固定装置20が第1のスライドレール11aに隠されるので、窓2の審美的な外観を保証することを可能にさせる。
【0150】
図4〜7に示された例示的な態様では、第1の小組立体21は、少なくとも1つのカム23を含んでいる。更に、第2の小組立体22は、少なくとも1つのピン24を含んでいる。
【0151】
ここで、固定装置20は、機械的装置である。
実際には、第1の小組立体21は、支持体39を含んでいる。更に、第2の小組立体22もまた、支持体26を含んでいる。更に、ピン24は、支持体26の内側に取り付けられている。
【0152】
有利には、第2の小組立体22はまた、戻しばね25を含んでいる。戻しばね25は、ピン24と協働するように構成されている。
従って、戻しばね25は、ピン24がカムの輪郭24を追随することを可能にさせる。
【0153】
実際には、ピン24は、支持体26中に配置された溝27内部に係合する。更に、戻しばね25は、ピン24の、支持体26の溝27に沿った、特には中央の、遊び位置への弾力的な戻りを保証することを可能にさせる。
ここで、そして
図4および6に示されているように、戻しばね25は、板ばねである。
第2の小組立体の戻しばねの種類は、限定されるものではなく、そして異なっていることができる。これは、特には渦巻ばねを含むことができる。
【0154】
図4〜7を参照して、我々は、
図1〜3に示されたスライド窓2の電動化された駆動装置5の操作の制御のための方法の1つの態様を以下に説明する。
図7では、矢印が重ねられている細線は、カム23の周りのピン24の軌道を表している。
【0155】
電動化された駆動装置5の構成段階の間に、本方法は、第2の小組立体22の第1の小組立21に対する参照位置P1、P2、P3を決定する工程を含んでいる。
【0156】
第2の小組立体22の第1の小組立21に対する参照位置P1、P2、P3は、少なくとも、
− 第2の小組立体22の第1の小組立21に対する第1の固定されていない位置P1、ここでは第2の小組立体22は、第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖する移動方向Fにおいて、第1の小組立体21の前に位置している、
− 第2の小組立体22の第1の小組立21に対する第2の固定されていない位置P2、ここでは第2の小組立体22は、第1の可動部3aの枠4に対する開放する移動方向Oにおいて、第1の小組立体21の前に位置している、ならびに、
− 第2の小組立体22の第1の小組立21に対する入渠位置P3、入渠位置P3は、第1の可動部3aの枠4に対する開放する移動方向Oにおいて、第1の可動部3aの枠4に対する部分的に開放の固定された位置の前に配置されている、
を含んでいる。
【0157】
ここで、第1の可動部3aの枠4に対する部分的な開放の固定された位置は、第2の小組立体22の第1の小組立21に対する固定された位置P4に対応する。
【0158】
入渠位置P3は、第1および第2の固定されていない位置P1、P2の間に配置される。
更に、入渠位置P3は、固定された位置P4および第2の固定されていない位置P2の間に配置される。
【0159】
第1および第2の固定されていない位置P1、P2のそれぞれと、入渠位置P3との間の距離が、第2の小組立体22と第1の小組立体21との偶発的な噛み合わせを回避するように、特には安全域を加えることによって、決定される。
有利には、第2の小組立体22の第1の小組立体21に対する第2の固定されていない位置P2は、第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖された位置に対応する。
【0160】
ここで、第1の小組立体21のカム23は、閉鎖する移動方向Fにおける、第1の可動部3aの枠4に対する移動の間に、第2の小組立体22のピン24と協働するように、第1の固定されていない位置P1の反対側に延在する第1の傾斜部分32を含んでいる。
【0161】
更に、第1の小組立体21のカム23は、開放する移動方向Oにおける、第1の可動部3aの枠4に対する移動の間に、第2の小組立体22のピン24と協働するように、第2の固定されていない位置P2の反対側に延在する第2の傾斜部分33を含んでいる。
【0162】
更に、第1の小組立体21のカム23は、第2の小組立体22が第1の小組立体21に対して固定された位置P4にある場合に、第2の小組立体22のピン24と協働するように構成された、特には鉤型の、止め具29を含んでいる。
【0163】
ここで、そして
図5および7に示されているように、第1の小組立体21のカム23は、スリット34を含んでいる。更には、カム23の止め具29は、カム23のスリット34の底部に配置されている。
【0164】
参照番号36および37は、それぞれカム23の2つの長手方向の側面を示している。それらの側面は、開放Oの移動方向および閉鎖Fの移動方向に実質的に平行に位置している。
有利には、カム23の第1の傾斜部32の一部は、カム23の第1の側面36に沿って、その側面36の長さの一部のみに追随して、延在することができる。
更には、カム23の第2の傾斜部33は、カム23の第2の側面37に沿って、その側面37の全体の長さに追随して、延在することができる。
更には、カム23のスリット34は、カム23の第1の側面36に現われる。
【0165】
ここで、カム23の第1の傾斜部32は、カム23の第1の末端、特には、第1の固定されていない位置P1の反対側に位置しているカム23の末端、に配置された第1の開始点D1から、カム23のスリット34の末端、特にはカム23の外側に向けて現れるスリット34の末端、に配置された到着点へと、ピン24の挿入を可能とするように、延在している。従って、第1の傾斜部32は、開始点D1および第1の側面36の間に配置された第1の部分32aならびに第1の側面36の一部に沿って、
図7の図解において、スリット34の上に配置された第2の部分32bを含んでいる。
【0166】
第2の傾斜部33は、カム23の第1の末端の反対側にカム23の第2の末端に配置された第2の開始点D2から、第2の側面37へと延在する第1の部分33aを含んでいる。また、第2の傾斜部33は、第2の側面37の全体の長さに亘って延びている、第2の部分33bを含んでいる。従って、第2の傾斜部33は、開始点D2を開始点D1に接続させる。
【0167】
1つの例示の態様では、第1の小組立体21に対する第2の小組立体22の参照位置P1、P2、P3は、第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖の位置から、コンピュータの使用によって決定される。
【0168】
従って、参照位置P1、P2、P3は、第1の可動部3aに枠4に対する閉鎖位置と、枠4に固定された第1の小組立体21の位置との間の距離に応じて決定される。
【0169】
更には、参照位置P1、P2、P3は、第1の小組立体21および第2の小組立体22の寸法ならびに形状に応じて決定される。
そのような場合には、本方法は、第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖の位置から、参照位置P1、P2、P3を算定する工程を含んでいる。
【0170】
第2の例示的な態様では、参照位置P1、P2、P3は、特には、第1の可動部3aの4に対する閉鎖の位置から、学習することによって決定される。
従って、参照位置P1、P2、P3は、第1の3aの枠4に対する移動によって決定される。
【0171】
他の例示的な態様では、参照位置P1、P2、P3は、一方では、学習することによって、他方では、コンピュータの使用によって、決定される。
そのような場合には、参照位置P1、P2、P3の少なくとも1つは、特には、第2の小組立体22の第1の小組立体21に対する入渠位置P3が、学習することによって、そして参照位置P1、P2、P3の少なくとも他の1つは、特には、第1の小組立体21に対する第2の小組立体22の第1および第2の固定されていない位置P1、P2は、コンピュータの使用によって決定される。
【0172】
参照位置P1、P2、P3を決定する工程の後に、本方法は、電子制御装置10によって、特には電子制御装置10のマイクロコントローラの記憶装置によって、参照位置P1、P2、P3を記憶する工程を含んでいる。
【0173】
電動化された駆動装置5の指令段階の間に、本方法は、電気機械的アクチュエータ6の電子制御装置10による移動指令命令を受け取る工程を含んでいる。
【0174】
従って、本方法は、決定された位置P1、P2、P3に従って、受け取った移動指令命令、少なくとも1つの前に行われた移動指令命令および第2の小組立体22の第1の小組立体21に対する位置を基にして、第1の可動部3aを枠4に対して、第1の速度入力V1または第2の速度入力V2で移動させる工程を含んでいる。第2の移動速度入力V2は、第1の移動速度入力V1よりも小さい。
【0175】
従って、第1の可動部3aの枠4に対する移動の開始位置にかかわらず、スライド窓2の電動化された装置5は、第1の可動部3aを枠4に対して電動化された方法で移動させ、そして第1の可動部3aの枠4に対する部分的に開放の固定された位置に到達することを可能にさせ、一方で、第1の可動部3aの枠4に対する移動速度入力を、操作条件に応じて適合させる。
【0176】
更には、スライド窓2の電動化された駆動装置5は、固定装置20の第2の小組立体22の第1の小組立体21の開始位置にかかわらず、第1の可動部3aの枠4に対する部分的に開放の固定された位置に到達することを可能にさせる。
【0177】
更には、電動化された駆動装置5は、固定装置20の第2の小組立体22の第1の小組立体21の参照位置P1、P2、P3を決定し、そして決定された参照位置P1.P2、P3に従って、第2の小組立体22の第1の小組立体21に対する位置を決定するように構成される。
【0178】
移動指令命令を受け取る工程、または第1の可動部3aを枠4に対して移動させる工程の前に、本方法は、電子制御装置10によって行われた先の指令命令を、特には、電子制御装置10のマイクロコントローラの記憶装置によって、記憶する工程を含んでいる。
【0179】
移動指令命令は、少なくとも閉鎖された位置への移動命令、開放位置への移動命令および部分的に開放の固定された位置への移動命令を含むリストに属している。このリストはまた、部分的に開放の固定されていない位置、すなわち閉鎖された位置および開放位置の間のいずれかの中間の位置への、または閉鎖された位置および開放位置の間の所定の中間の位置への、いずれかの移動命令を含んでいる。
【0180】
移動指令命令を受け取る工程、または第1の可動部3aを枠4に対して移動させる工程の前に、本方法は、決定された参照位置P1、P2、P3に従って、第2の小組立体22の第1の小組立体21に対する位置を決定する工程を含んでいる。
【0181】
第2の小組立体22の第1の小組立体21に対する位置を決定する工程は、行われた先の移動指令命令を記憶する工程の、前、後もしくは同時に行うことができる。
【0182】
有利には、第2の小組立体22の第1の小組立体21に対する位置の決定は、計数装置(示されてはいない)を用いて行われる。この計数装置は、電気機械アクチュエータ6の電子制御装置10と協働するように構成されている。
【0183】
1つの例示的な態様では、計数装置は、磁気式のもの、例えばホール効果センサを備えたエンコーダ、である、そのような計数装置は、電動モータ7の回転子によって、または電気機械アクチュエータ6の出力軸8によって、行われる回転数を決定することを可能にさせる。
【0184】
計数装置の種類は限定されず、そして異なっていることができ、特には時間式のものであり、そして電子制御装置10のマイクロコントローラによって行われる。
【0185】
移動指令命令を受け取る工程に次いで、そして第1の可動部3aを枠4に対して移動させる工程の前に、本方法は、受け取った移動指令命令、行われた先の移動指令命令および第2の小組立体22の第1の小組立体21に対する、決定された参照位置P1、P2、P3に従った、位置に応じて、第1の可動部3aの枠4に対する移動速度V1、V2を選択する工程を含んでいる。
【0186】
部分的に開放の固定された位置へと移動させる指令命令が電子制御装置10によって受け取られた場合には、第1の可動部3aの枠4に対する移動は、第1の可動部3aの枠4に対する、第2の速度入力V2での、第2の小組立体22を第1の小組立体21に対して入渠位置P3へと動かすような、閉鎖する方向Fにおける第1の移動M1、次いで第1の可動部3aの枠4に対する、第2の速度入力V2での、第2の小組立体22を第1の小組立体21に対して、入渠位P3から固定された位置P4へと移動させるような、開放する方向Oにおける第2の移動M2、を含んでいる。
【0187】
従って、第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖する方向Fにおける第1の移動M1の間に、第2の小組立体22のピン24の第1の小組立体21のカム23に対する移動は、カム23の第1の傾斜部32に沿って行われる。更には、第1の可動部3aの枠4に対する開放する方向Oにおける第2の移動M2の間に、ピン24のカム23に対する移動は、カム23の止め具29、特には、カム23のスリット34の内側、まで行われる。
【0188】
更には、第1の可動部3aの枠4に対する第1および第2の移動M1、M2の間に、ピン24のカム23に対するそれぞれの移動は、カム23の第1の側面36上で行われる。
【0189】
更に、第1の可動部3aの枠4に対する第1および第2の移動M1、M2は、固定装置20の破損を回避し、そして第1の可動部3aの枠4に対する部分的に開放の固定された位置での固定を保証するように、第2の速度入力V2で行われる。
【0190】
好ましくは、第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖する方向Fにおける第1の移動M1は、第2の小組立体22の第1の小組立体21に対する第1の固定されていない位置P1から行われる。
【0191】
有利には、固定された位置P4の決定は、電気機械アクチュエータ6の障害検知装置を用いて行われる。
【0192】
好ましくは、固定された位置P4に到達した後に、第1の可動部3aの枠4に対する移動は、第2の小組立体22によって第1の小組立体21に加えられる応力を制限するように、第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖する方向Fに沿った、第2の速度入力V2で行われる、引戻し移動MRを含んでいる。
【0193】
従って、第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖する方向Fにおける引戻し移動MRの間に、ピン24は、カム23の止め具29に対してもはや接触しないように、カム23のスリット34の内側でカム23に対して動かされる。
【0194】
このようにして、窓要素2、そして特には固定装置20および電動化された駆動装置5に、圧力を加えることを回避するように、第2の小組立体22は、第1の小組立体21に対して圧迫しない。窓2の固定装置20および電動化された駆動装置5の寿命は、従って向上されている。
【0195】
更に、第2の小組立体22のピン24は、第1の可動部3aの枠4に対する部分的に開放の固定された位置での保持を保証するように、カム23のスリット34の内側に保持されている。
【0196】
実際には、第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖する方向Fにおける引戻し移動MRは、およそ数ミリメートルである。これは
図7では、目に見えるように誇張されている。
【0197】
更には、第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖する方向Fにおける引戻し移動MRは、固定装置20を損傷することを回避し、そしてピン24のカム23のスリット34に対する正確な位置取りを保証するように、第2の速度入力V2で行われる。
【0198】
有利には、固定された位置P4に到達した後に、特には第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖する方向Fにおける引戻し移動MRに際して、本方法は、第1の可動部3aを、電気機械アクチュエータ6のブレーキ38を用いて、枠4に対して保持するための工程を含んでいる。
【0199】
従って、第2の小組立体22のピン24は、第1の可動部3aの枠4に対する部分的に開放の固定された位置での保持を保証するように、電気機械アクチュエータ6のブレーキ6を用いて、カム23のスリット34内部に保持される。
【0200】
このようにして、ブレーキ38は、ピン24のカム23に対する閉鎖する方向Fにおける移動を防止することを可能にさせる。
【0201】
第2の小組立体22の第1の小組立体21に対する位置が、第1の可動部3aの枠4に対する開放する方向Oにおける、第1の固定されていない位置P1を過ぎている場合には、第1の可動部3aの枠4に対する移動は、第1の移動M1の前に、第1の速度入力V1で行われる、第2の小組立体22を第1の小組立体21に対して第1の固定されていない位置P1へと動かすような、第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖する方向Fにおける予備的な移動MPを含んでいる。
【0202】
従って、第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖する方向Fにおける予備的な移動MPの間に、第2の小組立体22のピン24の動きは、第1の小組立体21のカム23、そして特にはカム23の第1の傾斜部32、に向けて行われる。
【0203】
更に、第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖する方向Fにおける予備的な移動MPは、ピン24が、カム23から分離されているので、固定装置20を損傷する危険性なしに、そして第1の可動部3aの枠4に対する部分的に開放の固定された位置に到達すること、特にはピン24による第1の固定されていない位置P1に到達すること、を促進するように、第1の速度入力V1で行われる。
【0204】
第2の小組立体22の第1の小組立体21に対する位置が、第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖する方向Fにおける、第2の固定された位置P2、と並んでいる、または、を過ぎている場合には、第1の可動部3aの枠4に対する移動は、第1の移動M1の前の、第1の速度入力V1で行われる、第2の小組立体22を第1の小組立体21に対して第1の固定されていない位置P1へと移動させるような、第1の可動部3aの枠4に対する開放する方向Oにおける予備的な移動MPを含んでいる。
【0205】
従って、第1の可動部3aの枠4に対する開放する方向Oにおける予備的な移動MP’の間に、第2の小組立体22のピン24の動きは、第1の小組立体21のカム23に向けて、次いでカム23の第2の傾斜部33に沿って、カム23の第1の傾斜部32の開始点D1まで、行われる。
【0206】
更に、第1の可動部3aの枠4に対する開放する方向Oにおける予備的な移動MP’は、ピン24のカム23に対する移動は、カム23の第2の側面37に沿って行われるので、固定装置20を損傷する危険性なしに、そして第1の可動部3aの枠4に対する部分的に開放の固定された位置へ到達するのを、特にはピン24による第1の固定されていない位置P1への到達を、促進するように、第1の速度入力V1で実施される。
【0207】
第2の小組立体22の第1の小組立体21に対する位置が、第2の固定されていない位置P2および第1の固定されていない位置P1の間にあり、そして第2の小組立体22がカム23の止め具29を含む第1の小組立体21の第1の側面36の反対側に位置している場合には、第1の可動部3aの枠4に対する移動は、前述のように、第2の速度入力V2で行われる第1および第2の移動M1、M2のみを含んでいる。
【0208】
有利には、第2の小組立体22の第1の小組立体21の第1の側面36に沿った位置の決定は、電気機械アクチュエータ6の電子制御装置10によって、電子制御装置10によって先に行われた最後の指令命令に応じて、行われる。
【0209】
第2の小組立体22の第1の小組立体21に対する位置が、第2の固定されていない位置P2および第1の固定されていない位置P1の間にあり、そして第2の小組立体22が、第1の小組立体21に沿って、第2の小組立体22のスライド傾斜部33のみを、特にはカム23の止め具29なしに、含む、第1の小組立体21の第2の側面37の反対側に配置される場合には、第1の可動部3aの枠4に対する移動は、第1の移動M1の前の、第1の速度入力V1で行われる、第2の小組立体22を第1の小組立体21に対して第1の固定されていない位置P1へ移動するような、第1の可動部3aの枠4に対する開放する方向Oにおける予備の移動MP’を含んでいる。
【0210】
従って、第1の可動部3aの枠4に対する開放する方向Oにおける予備的な移動MP’の間に、第2の小組立体22のピン24の移動は、カム23の第2の傾斜部33に沿って、カム23の第1の傾斜部32の開始点D1まで、行われる。
【0211】
更に、第1の可動部3aの枠4に対する開放する方向Oにおける予備的な移動MP’は、第1の速度入力V1で、ピン24のカム23に対する移動が、カム23の第2の側面37に沿って行われるので、固定装置20を損傷する危険性なしに、そして第1の可動部3aの枠4に対する部分的に開放の固定された位置に到達すること、特にはピン24による第1の固定されていない位置P1への到達を、促進するように、行われる。
【0212】
有利には、第2の小組立体22の第1の小組立体21の第2の側面37に沿った位置の決定は、電気機械アクチュエータ6の電子制御装置10によって、電子制御装置10によって先に行われた最後の指令命令に応じて行われる。
【0213】
第2の小組立体22の第1の小組立体21に対する位置が未決定である場合には、第1の可動部3aの枠4に対する移動は、第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖する方向Fにおいて、第2の小組立体22を第1の小組立体21に対して第2の固定されていない位置P2に移動させるように、第1の速度入力V1で行われる、第1の予備的な移動MP1、次いで第1の可動部3aの枠4に対する開放する方向Oにおいて、第2の小組立体22を第1の小組立体21に対して第1の固定されていない位置P1へと移動させるように、第1の速度入力V1で行われる、第2の予備的な移動MP2、を含んでいる。第1および第2の予備的な移動MP1、MP2は、前記のように、第1の移動M1の前に行われる。
【0214】
従って、第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖する方向Fにおける第1の予備的な移動MP1の間に、第2の小組立体22のピン24の移動が、随意選択的に、第1の小組立体21のカム23に向けて、次いでカム23の第1の傾斜部32に沿って第2の固定されていない位置P2まで、行われる。更には、第1の可動部3aの枠4に対する開放する方向Oにおける第2の予備的な移動MP2の間に、ピン24の移動が、カム23の第2の傾斜部33に沿って、カム23の第1の傾斜部32の開始点D1まで、行われる。
【0215】
更には、第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖する方向Fにおける第1の予備的な移動MP1は、第1の速度入力V1で、ピン24が、カム23のスリット34中にかみ合わないで、そしてピン24による部分的に開放の固定された位置P2への到達を促進するように、行われる。更には、第1の可動部3aの枠4に対する開放する方向Oにおける第2の予備的な移動MP2は、ピン24のカム23に対する移動が、カム23の第2の側面37に沿って、そして第1の可動部3aの枠4に対する部分的に開放の固定された位置に到達すること、特にはピン24による第1の固定されていない位置P1への到達、を促進するように、行われるので、固定装置20の損傷の危険性なしに、第1の速度入力V1で、行われる。
【0216】
好ましくは、そのような場合には、第2の固定されていない位置P2は、第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖された位置に対応する。
【0217】
第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖する方向Fにおける第1の予備的な移動MP1は、ピン24のカム23に対する予め定められた位置、特には第2の固定されていない位置P2、における位置決めによって、電子制御装置10のデータを再調整することを可能とさせる予備的な移動である。
【0218】
有利には、第2の固定されていない位置P2の決定は、電気機械アクチュエータ6の障害検知装置を用いて行われる。
【0219】
開放位置または中間位置への移動指令命令が電子制御装置10によって受け取られ、そして第2の小組立体22の第1の小組立体21に対する位置が、
− 第1の可動部3aの枠4に対する開放する移動方向Oにおける、第1の固定されていない位置P1を過ぎている、
−第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖する移動方向Fにおける、第2の固定されていない位置P2、と並んでいるか、または、を過ぎている、あるいは、
− 第2の固定されていない位置P2と第1の固定されていない位置P1との間であり、そして第2の小組立体22が、第1の小組立体21の第2の側面37の反対側に位置している、
場合には、第1の可動部3aの枠4に対する移動は、電動化された駆動装置5の構成に応じて、第1の速度入力V1または第2の速度入力V2で、好ましくは第1の速度入力V1で、行われる、第1の可動部3aの枠4に対する開放する方向Oにおける移動を含んでいる。
【0220】
開放位置または中間位置への移動指令命令が電子制御装置10によって受け取られ、そして第2の小組立体22の第1の組立体21に対する位置が第1の固定されていない位置P1および第2の固定されていない位置P2との間であり、そして第2の小組立体22が、第1の小組立体21の第1の側面36の反対側に位置している場合には、第1の可動部3aの枠4に対する移動は、第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖する方向Fにおける第1の第2の固定されていない位置P2への、第1の速度入力V1で行われる移動、次いで第1の可動部3aの枠4に対する開放する方向Oにおける、電動化された駆動装置5の構成に応じて、第1の速度入力V1もしくは第2の速度入力V2で、好ましくは第1の速度入力V1で行われる第2の移動、を含んでいる。
【0221】
従って、第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖する方向Fにおける第1の移動の間に、第2の小組立体22のピン24の移動は、随意選択的に、第1の小組立体21のカム23に向けて、次いでカム23の第1の傾斜部32に沿って、そして第2の固定されていない位置P2まで、行われる。更には、第1の可動部3aの枠4に対する開放する方向Oにおける第2の移動の間に、ピン24の移動は、カム23の第2の傾斜部33に沿って、そして随意選択的に、カム23を過ぎて、行われる。
【0222】
更に、第1の可動部3aの枠4に対する閉鎖する方向Fにおける第1の移動は、第1の速度入力V1で、ピン24が、カム23のスリット34中にかみ合わないように、そしてピン24による固定されていない位置P2への到達を促進するように、行われる。
【0223】
本発明によれば、スライド窓の電動化された駆動装置は、可動部の枠に対する移動の開始位置にかかわらず、可動部を枠に対して電動化された方法で移動させること、および可動部の枠に対する部分的に開放の固定されていない位置へ到達すること、を可能にさせ、一方で、可動部の枠に対する移動速度の入力を操作条件に応じて適合させる。
【0224】
更に、スライド窓の電動化された駆動装置は、固定装置の第2の小組立体22の第1の小組立体21に対する開始位置にかかわらず、可動部の枠に対する部分的に開放の固定された位置に到達することを可能にさせる。
【0225】
前述の例示の態様に対して、多くの変更を、特許請求の範囲に規定された本発明の範囲を逸脱することなく、なすことができる。
【0226】
特には、電気機械アクチュエータの電動モータは、非同期のまたは直流型のものであることができる。
【0227】
更には、電動化された駆動装置5は、幾つかの可動部3a、3bを、可撓性要素9を用いて、同じ移動方向または反対の移動方法にスライドさせることによって移動するように構成されることができる。
【0228】
更に、考慮された態様および代替案は、特許請求の範囲によって規定された本発明の範囲を超えることなしに、本発明の新たな態様を産み出すように組み合わせることができる。